JPWO2013099551A1 - 硫酸コバルトの製造方法 - Google Patents

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Abstract

酸性有機抽出剤を用いた溶媒抽出により高コバルト濃度の硫酸コバルト溶液を得る工程において、不純物を効果的に除去し、高純度の硫酸コバルトを得る硫酸コバルトの製造方法を提供する。不純物としてカルシウム、マグネシウム、ナトリウムを含有する酸性溶液を溶媒抽出によって、コバルトの塩化物溶液から分離する際に、使用する抽出剤に希釈剤を加えて、10〜30体積%、好ましくは15〜25%の濃度に希釈し、第1工程の操作pHを4.0〜5.0の範囲、有機相/液相で表した液量の容積比を5.0〜7.0の範囲、第2工程の操作pHを4.0〜4.5、有機相/液相で表した液量の容積比を5.0〜10.0、第3工程のpHを0.5〜1.0の範囲に維持することで、得られる硫酸コバルト溶液のコバルト濃度に対するカルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度比をそれぞれ0.0001、0.0001、0.00005以下に低減するものである。

Description

本発明は、コバルトを含有する塩酸酸性溶液から、不純物、特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウムの少ない、電池材料に使用できる高純度な硫酸コバルトを得ようとする分野に利用できる。
コバルトは、ニッケルと共存して鉱石中に含有される場合が多く、ニッケル製錬における共同産出物として得られる。
このニッケルやコバルトを製錬するには様々な方法があるが、乾式法と呼ばれる鉱石を還元剤と共に炉に入れる製錬方法では、コバルトはニッケルと分離されずにそのままステンレスの原料となるフェロニッケルに製錬されるために、コバルトのロスとなり、好ましくない。
そこで、従来は、鉱石に硫黄を加えて炉に入れて硫化焙焼し、得たニッケルやコバルトの硫化物を硫酸で浸出し、得た浸出液を溶媒抽出などの方法に付し、コバルトをメタルや塩類として回収する精錬方法が用いられてきた。しかし、この硫化焙焼と酸浸出を組み合わせた方法は、近年の資源枯渇に伴う原料鉱石の低品位化に対しては、処理の必要な物量の増加に伴う手間とコストの増加という課題があった。
特に硫酸を用いて浸出した場合、浸出に時間を要するので設備規模が拡大し、さらにメタルを回収した後に発生した硫酸を系外に払い出さなければプロセスの硫酸バランスが維持できず、一方で上記の硫化焙焼に必要な硫黄を供給する必要があるなどの課題があった。
そこで、最近では低品位なニッケル鉱石を高温高圧下で硫酸溶液に浸出し、不純物を分離した後に硫化剤を添加して硫化物とし、この硫化物を塩化物で浸出し、ここからコバルトメタルを得る方法が実用化されてきた。
この方法を用いると塩化物による硫化物の浸出は、迅速に進むので設備が比較的コンパクトで済む利点がある他に、硫化物を塩化物で浸出した後に浸出残渣として得られる硫黄を、硫化剤の原料として繰り返すことができ、さらに塩化物浴による電解採取は硫酸浴よりも伝導度が高いために電解電力の節減が可能であり、またコバルトメタルを回収した後の塩化物イオンを再度浸出工程に繰り返すことができるなど、効率的であり、コストや手間の節約になるメリットが知られている。
しかしながら、上記方法を用いた場合、メタルは効率よく回収できるが、一方でコバルトの塩類、特に硫酸コバルトを得るのは容易でなかった。
特に、硫酸コバルトは、近年では2次電池などの材料として多量に用いられるようになってきているが、電池向けの硫酸コバルトには、電池特性の確保や安全性の確保のためにスペックがあり、中でも硫酸コバルト結晶中の塩化物イオンは、一般に0.1%以下のレベルに維持することが必要とされている。
このような厳しいスペックに対し、例えば一度コバルトメタルを精製し、これを硫酸に溶解して硫酸コバルトを得る方法も考えられるが、製造に要する時間とコストを考えると経済的ではない。このように塩化物から硫酸コバルトを得ることは容易でなかった。
そこで、コバルトを含有する塩化物溶液を溶媒抽出してコバルトイオンを抽出し、これを硫酸溶液で逆抽出して硫酸コバルト溶液を得る方法が考えられた。
このコバルトを分離できる抽出剤として、ホスホン酸やホスフィン酸などの抽出剤が知られている。そのホスホン酸やホスフィン酸の具体的なものとして、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ2−エチルヘキシルエステル、ジ−(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィン酸は、コバルトの抽出性が良好なことから一般に使われている。
ホスホン酸およびホスフィン酸の抽出剤を用いた場合、抽出挙動は溶液のpHに依存し、pHが上昇するほど抽出率が向上する傾向がある。そして、元素により抽出に適するpH依存性が異なる特性を利用して、コバルトやその他不純物元素を有機溶媒中へ抽出することができると考えられた。
特許文献1には、ニッケル、およびコバルトを含有し他の元素が化合物としては含有されていない合金スクラップを、硫酸水溶液を電解液として陰極電流密度2A/dm以下に保持しながら電解的に溶解し、得られた硫酸ニッケル及び硫酸コバルト含有水溶液を浄液処理し、浄液済水溶液からニッケルイオン及びコバルトイオンを有機物質に抽出し、抽出液から塩酸又は硫酸でニッケル及びコバルトイオンを逆抽出して塩化ニッケル及び塩化コバルト混合水溶液又は硫酸ニッケルおよび硫酸コバルト混合水溶液を得ることを特徴とするニッケル、コバルト合金スクラップからニッケル及びコバルトを回収する方法である。
この方法を用いることにより、硫酸浴のコバルトから塩化浴あるいは硫酸浴のコバルト水溶液を得ることができる。
しかしながら、コバルトを含有する塩化物溶液には、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどの不純物も共存している。これら不純物の上記の抽出剤における抽出挙動は、コバルトの抽出挙動と似た性質を持っており、コバルトを含有する溶液からカルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどの不純物を除去することは困難であった。
不純物を分離する方法に関して特許文献2には、塩化物浴から銅を溶媒抽出する際に、銅の抽出能力の向上を図る方法が示されている。
この方法は、銅の塩化物と、アルカリ及び/又はアルカリ土類金属の塩化物とを含有する酸性水溶液から、陽イオン交換型抽出剤を用いて溶媒抽出により銅を回収する方法で、溶媒抽出を硫酸イオンの存在下で行う。硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸カリウム及び硫酸アンモニウムよりなる群から選択される硫酸化合物を該酸性水溶液に添加し、硫酸イオンの含有量を10〜100g/Lの範囲とする。
さらに、酸性水溶液中の塩素イオン濃度と臭素イオン濃度を所定範囲し、陽イオン交換型抽出剤として酸性キレート抽出剤を用いることができる。また、銅の抽出能力が上昇し、前段階で実施する銅の浸出工程で取り扱う溶液量を少なくでき、設備コスト、操業コスト等を少なくできることが開示されている。
しかし、コバルトを主として含有する溶液からカルシウム、マグネシウム、ナトリウムのような不純物を工業的に効果的に容易に分離する方法は見出されていなかった。
特公昭63−50411号公報 特開2010−43313号公報
本発明は、酸性有機抽出剤を用いた溶媒抽出により高コバルト濃度の硫酸コバルト溶液を得る工程において、不純物であるカルシウム、マグネシウム、ナトリウムを効果的に除去し、高純度の硫酸コバルトを製造することを目的とする。
このような課題を解決する本発明の第1の発明は、コバルトを含有する塩化物溶液から硫酸コバルトを生成する硫酸コバルトの製造方法において、コバルトを含有する塩化物溶液を、以下の第1工程から第3工程からなる溶媒抽出工程で処理することによって、硫酸コバルトを生成する製造方法である。
(1)抽出剤を10〜30体積%の割合で含有する抽出溶媒と、コバルトを含有する塩化物溶液とを、pHが4.0〜5.0の範囲で接触させ、コバルトを含有する塩化物溶液からコバルトを抽出して、コバルト保持有機相を形成する第1工程。
(2)第1工程で得られたコバルト保持有機相と、コバルトを含む洗浄液とを混合することによって、コバルト保持有機相に含まれる不純物を、コバルトを含む洗浄液中に移行させた洗浄後コバルト保持有機相を形成する第2工程。
(3)第2工程で得られた洗浄後コバルト保持有機相に、逆抽出始液として希硫酸をpHが0.5〜1.0の範囲になるように添加して、洗浄後コバルト保持有機相と希硫酸を接触させることによって、硫酸コバルト溶液を生成する第3工程。
本発明の第2の発明は、第1の発明における抽出剤が、酸性燐酸エステル系抽出剤であることを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明の第3の発明は、第1及び第2の発明における第1工程において、コバルト保持有機相(O)とコバルトを含有する塩化物溶液(A)の液量の容積比(O/A)を5.0〜7.0の範囲に維持することを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明における第2工程において、コバルト保持有機相(O)とコバルトを含む洗浄液(A)の液量の容積比(O/A)を5〜10に維持すると共に、そのpHを4.0〜4.5の範囲に維持して、コバルト保持有機相中に含まれる不純物イオンをコバルトを含む洗浄液に移行させることを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明における第3工程により得られる硫酸コバルト溶液中のコバルト濃度が60〜100g/Lの範囲に維持されるように、コバルト保持有機相に添加する逆抽出始液の含有硫酸量を調整することを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明の第6の発明は、第1から第5の発明における不純物が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムイオンのうちいずれか1種類以上であることを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明の第7の発明は、第1から第6の発明におけるコバルトを含有する塩化物溶液が、ニッケルを含有する硫化物を塩化物と塩素ガスで浸出して得られるニッケルとコバルトを含有する塩化物溶液を溶媒抽出によって分離して得られた溶液であることを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明によれば、以下に示す工業上顕著な効果を奏するものである。
(1)カルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度の低い、高純度な硫酸コバルトを製造できる。
(2)塩化浴を利用する効率の良い製錬方法を使いながら低塩化物品位の硫酸コバルトが得られる。
第1工程(抽出工程)の抽出pHと各元素の抽出率の関係を示す図である。 第1工程(抽出工程)の有機溶媒(O)と水溶液(A)の液量の容積比(O/A)とコバルト、マグネシウム、カルシウムの抽出率の関係を示すものである。
本発明は、コバルトを含む塩化物溶液から高純度の硫酸コバルトを製造するもので、特にニッケルを含有する硫化物を塩化物と塩素ガスで浸出して得られるニッケルとコバルトを含む塩化物溶液を、溶媒抽出によって分離して得たコバルトを含む塩化物溶液に対して好適である。
そのために、本発明では不純物としてカルシウム、マグネシウム、ナトリウムを含有する酸性溶液を溶媒抽出によって、コバルトの塩化物溶液から分離する際に、使用する抽出剤に希釈剤を加えて、10〜30体積%、好ましくは15〜25%の濃度に希釈し、第1工程の操作pHを4.0〜5.0の範囲、好ましくは4.3〜4.7の範囲、有機相/液相で表した液量の容積比を5.0〜7.0の範囲、第2工程の操作pHを4.0〜4.5、有機相/液相で表した液量の容積比を5.0〜10.0、第3工程のpHを0.5〜1.0の範囲に維持することで、得られる硫酸コバルト溶液のコバルト濃度に対するカルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度比をそれぞれ0.0001、0.0001、0.00005以下に低減するものである。
本発明の溶媒抽出工程は、具体的には以下の3つの工程から構成される。
[第1工程(抽出工程)]
第1工程では抽出剤本体を10〜30体積%、望ましくは15〜25体積%の濃度で含有するように希釈した抽出溶媒と、コバルト、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどの不純物を含有する塩化物溶液とを、pHが4.0〜5.0の範囲で接触させ、コバルトを抽出してコバルト保持有機相を得る抽出工程である。なお、pHは抽出中にも測定しながら添加調整して所定範囲を維持する。
抽出剤の量が10体積%未満では、同じ抽出始液量に対して必要な有機溶媒量が多くなる為に設備の大型化が必要となり、30体積%を超える濃度では、希釈後の有機溶媒の粘性が高く油水分離不良が起こりやすくなり、安定操業が困難となる。
[第2工程(洗浄工程)]
第2工程では、第1工程で得たコバルト保持有機相と、予めコバルトを含む洗浄液とを混合し、コバルト保持有機相に含まれるカルシウムイオン、マグネシウムイオン、及びナトリウムイオンを、コバルトを含む洗浄液中に移行し、コバルトと分離する洗浄工程である。
[第3工程(逆抽出工程)]
第3工程では、第2工程で得られた洗浄後コバルト保持有機相と逆抽出始液である希硫酸とを、pHが0.5〜1.0の維持した範囲で接触させ、硫酸コバルト溶液を得る逆抽出工程である。
以上の3工程を通して重要な点は、コバルトを含む塩化物溶液から如何にしてコバルトと、各種の不純物元素、特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウムを分離するかについてである。そこで、工程中における工程条件(pH、及び有機相(O)と液相(A)の構成比)の塩化コバルト溶液からの不純物抽出に及ぼす影響を明らかにした。
図1は、抽出pHと各元素の抽出率の関係を示すものである。
図1から、コバルトの抽出率を確保するには、pHが4.0以上であることが必要である。しかし、マグネシウムなどの不純物元素の抽出率も増加するので、コバルトの抽出と不純物の分離性から考え、pHは4.3〜4.7の範囲とすることが望ましい。
また、第3工程の逆抽出工程で、コバルトを有機溶媒中から水溶液中に戻す場合には、pHを1.0以下の酸性領域とし、好ましくは0.5〜0.8の範囲とすることが望ましい。
図2は、第1工程(抽出工程)の有機溶媒(O)と水溶液(A)の液量の容積比(O/A)とコバルト、マグネシウム、カルシウムの抽出率の関係を示すものである。
図2から、液量の容積比の増加に伴い各成分の抽出率は増加し、液量の容積比4.0では、コバルトの抽出率は約90%となる。
この第1工程(抽出工程)では、有機溶媒(O)と水溶液(A)の液量の容積比は5.0以上必要であり、且つ設備の大型化を避ける為には、有機溶媒(O)と水溶液(A)の液量の容積比は小さいほうが望ましい。このことから、最適な液量の容積比は5.0〜7.0の範囲が良い。なお、第1工程(抽出工程)における水溶液(A)は、コバルトを含有する塩化物溶液(A)である。
表1は第2工程(洗浄工程)の有機溶媒(O)と、コバルトを含む洗浄液(A)の液量の容積比(O/A)とマグネシウム、カルシウム、ナトリウムの洗浄効率(単位:%)の関係を示し、その液量の容積比(O/A)を下げることでカルシウムの洗浄効率は向上するが、逆抽出液量に対する洗浄液量の割合が大きくなり生産性の面で問題となる。
そこで、カルシウムの洗浄効率を95%よりも高い洗浄効率を得るには、液量の容積比(O/A)は5〜10の範囲が望ましいことがわかる。
表2は第2工程(洗浄工程)のpHと洗浄工程後の有機溶媒中のカルシウム濃度の関係を示し、そのpHが3.5以下では、カルシウムは洗浄可能であるが有機溶媒中のコバルト濃度も低下し、pH4.6以上ではカルシウムの洗浄能力が低下する為、洗浄工程のpHは4.0〜4.5の範囲が望ましいことがわかる。
さらに、製造された硫酸コバルト溶液中のコバルト濃度は60〜100g/Lの範囲に維持されていることが望ましく、コバルト濃度が小さい場合、生産効率を低下させる原因となり、コバルト濃度が高い場合は結晶化しやすくなるためである。この硫酸コバルト溶液中のコバルト濃度の所定範囲への維持は、コバルト保持有機相に添加する逆抽出始液の含有硫酸量を調整することで行うもので、例えば希硫酸を添加する逆抽出始液として用いる場合では、その希硫酸の濃度調整によって行われる。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
溶媒抽出の第1工程(抽出工程)は2段、第2工程(洗浄工程)は3段、第3工程(逆抽出工程)は2段のミキサーセトラー(日本エフ・アール・ピー社製 3L FRPミキサーセトラー)を使用した。
使用したミキサーセトラーは、ミキサーセトラーのミキサー部の有効容量は0.5リットル、セトラー部の有効容量は3リットルの物を使用した。
第1工程(抽出工程)、第3工程(逆抽出工程)は、有機溶媒と水溶液が向流になるように行った。
第2工程(洗浄工程)は、有機溶媒が1段目のミキサーから入り3段目のセトラーから出るが、水溶液は有機溶媒中の不純物の洗浄効率を向上させる為に、コバルトを含む洗浄液として硫酸コバルト溶液を用い、洗浄工程の各段のミキサーに注入し、各段のセトラー出口から排出するように行った。
用いた有機相には、官能基が2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシルエステルからなる抽出剤(商品名:PC88A、大八化学工業株式会社製)を使用し、これをアルキルベンゼン系の希釈剤(商品名:テクリーンN20、新日本石油株式会社製)を用いて10〜30容量%に希釈したものを使用した。
混合有機溶媒の給液量は112ml/分、第1工程の塩化コバルト溶液の給液量を22ml/分、第2工程の硫酸コバルト溶液の給液量を10.5ml/分ずつ、但しミキサー各段に給液する為に、各段で3.5ml/分ずつ、第3工程の希硫酸の流量を15ml/分に設定した。
溶媒抽出に供する始液に、表3に示す塩化コバルト溶液(始液)を用い、表4に示す溶媒抽出条件を用いて硫酸コバルト溶液を作製した。その結果を表3に併せて示す。
なお、本発明により得た硫酸コバルト溶液中の塩化物イオン濃度は、0.1g/L未満であり、コバルトとの存在比率から硫酸コバルト結晶中の塩化物品位は0.02%以下に抑制された。
(比較例1)
実施例1と同じ表3に示す塩化コバルト溶液を用い、表4の溶媒抽出条件を用いて硫酸コバルト溶液(終液)を作製した。その結果を表3に併せて示す。
比較例1では、第1工程の抽出溶媒とコバルトを含有する塩化物溶液との接触時のpHの値が本発明の範囲より低いために、コバルトの抽出もやや増加するが、カルシウム、マグネシウムなどの不純物は簡単に抽出されやすくなる為に逆抽出液中の不純物濃度が高くなっているのがわかる。
(比較例2)
表4に示す溶媒抽出条件が本発明の範囲外の条件であること以外は、実施例1と同様にして硫酸コバルトを作製した。その結果を表3に併せて示す。
この比較例2では、抽出剤の濃度が30%を超えて高いために、有機溶媒中のコバルト濃度の上限値は上がるが、同時に不純物も有機溶媒中に簡単に抽出される為、得られる硫酸コバルト溶液の品質が悪化してしまう結果となる。なお、比較例2とは逆に抽出剤の濃度が低すぎる場合には、得られる硫酸コバルト溶液は、コバルト濃度が低下すると共に不純物濃度も低下するために、コバルトに対する不純物の割合はあまり変化しなかったが、コバルト濃度が低いことから生産性の低下を余儀なくされた。
実施例においては、始液の塩化コバルト溶液では、コバルトに対するカルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度比はそれぞれ0.0006、0.001、0.025に対し、本発明の第1工程(抽出工程)、第2工程(洗浄工程)、第3工程(逆抽出工程)の3工程からなる溶媒抽出工程で処理して製造した硫酸コバルトは、コバルト濃度に対するカルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度比を、それぞれ0.0001、0.0001、0.00005以下に低減されていることがわかる。
これに対して、溶媒抽出条件が本発明の範囲外となる比較例は、いずれもコバルト濃度に対する不純物元素濃度比が実施例と比較して十分には低下しておらず高純度の硫酸コバルトが生成できなかった。
本発明は、コバルトを含有する塩酸酸性溶液から、不純物、特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウムの少ない、電池材料に使用できる高純度な硫酸コバルトを得ようとする分野に利用できる。
コバルトは、ニッケルと共存して鉱石中に含有される場合が多く、ニッケル製錬における共同産出物として得られる。
このニッケルやコバルトを製錬するには様々な方法があるが、乾式法と呼ばれる鉱石を還元剤と共に炉に入れる製錬方法では、コバルトはニッケルと分離されずにそのままステンレスの原料となるフェロニッケルに製錬されるために、コバルトのロスとなり、好ましくない。
そこで、従来は、鉱石に硫黄を加えて炉に入れて硫化焙焼し、得たニッケルやコバルトの硫化物を硫酸で浸出し、得た浸出液を溶媒抽出などの方法に付し、コバルトをメタルや塩類として回収する精錬方法が用いられてきた。しかし、この硫化焙焼と酸浸出を組み合わせた方法は、近年の資源枯渇に伴う原料鉱石の低品位化に対しては、処理の必要な物量の増加に伴う手間とコストの増加という課題があった。
特に硫酸を用いて浸出した場合、浸出に時間を要するので設備規模が拡大し、さらにメタルを回収した後に発生した硫酸を系外に払い出さなければプロセスの硫酸バランスが維持できず、一方で上記の硫化焙焼に必要な硫黄を供給する必要があるなどの課題があった。
そこで、最近では低品位なニッケル鉱石を高温高圧下で硫酸溶液に浸出し、不純物を分離した後に硫化剤を添加して硫化物とし、この硫化物を塩化物で浸出し、ここからコバルトメタルを得る方法が実用化されてきた。
この方法を用いると塩化物による硫化物の浸出は、迅速に進むので設備が比較的コンパクトで済む利点がある他に、硫化物を塩化物で浸出した後に浸出残渣として得られる硫黄を、硫化剤の原料として繰り返すことができ、さらに塩化物浴による電解採取は硫酸浴よりも伝導度が高いために電解電力の節減が可能であり、またコバルトメタルを回収した後の塩化物イオンを再度浸出工程に繰り返すことができるなど、効率的であり、コストや手間の節約になるメリットが知られている。
しかしながら、上記方法を用いた場合、メタルは効率よく回収できるが、一方でコバルトの塩類、特に硫酸コバルトを得るのは容易でなかった。
特に、硫酸コバルトは、近年では2次電池などの材料として多量に用いられるようになってきているが、電池向けの硫酸コバルトには、電池特性の確保や安全性の確保のためにスペックがあり、中でも硫酸コバルト結晶中の塩化物イオンは、一般に0.1%以下のレベルに維持することが必要とされている。
このような厳しいスペックに対し、例えば一度コバルトメタルを精製し、これを硫酸に溶解して高純度の硫酸コバルトを得る方法も考えられるが、製造に要する時間とコストを考えると経済的ではない。このように塩化物から硫酸コバルトを得ることは容易でなかった。
そこで、コバルトを含有する塩化物溶液を溶媒抽出してコバルトイオンを抽出し、これを硫酸溶液で逆抽出して硫酸コバルト溶液を得る方法が考えられた。
このコバルトを分離できる抽出剤として、ホスホン酸やホスフィン酸などの抽出剤が知られている。そのホスホン酸やホスフィン酸の具体的なものとして、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ2−エチルヘキシルエステル、ジ−(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィン酸は、コバルトの抽出性が良好なことから一般に使われている。
ホスホン酸およびホスフィン酸の抽出剤を用いた場合、抽出挙動は溶液のpHに依存し、pHが上昇するほど抽出率が向上する傾向がある。そして、元素により抽出に適するpH依存性が異なる特性を利用して、コバルトやその他不純物元素を有機溶媒中へ抽出することができると考えられた。
特許文献1には、ニッケル、およびコバルトを含有し他の元素が化合物としては含有されていない合金スクラップを、硫酸水溶液を電解液として陰極電流密度2A/dm以下に保持しながら電解的に溶解し、得られた硫酸ニッケル及び硫酸コバルト含有水溶液を浄液処理し、浄液済水溶液からニッケルイオン及びコバルトイオンを有機物質に抽出し、抽出液から塩酸又は硫酸でニッケル及びコバルトイオンを逆抽出して塩化ニッケル及び塩化コバルト混合水溶液又は硫酸ニッケルおよび硫酸コバルト混合水溶液を得ることを特徴とするニッケル、コバルト合金スクラップからニッケル及びコバルトを回収する方法である。
この方法を用いることにより、硫酸浴のコバルトから塩化浴あるいは硫酸浴のコバルト水溶液を得ることができる。
しかしながら、コバルトを含有する塩化物溶液には、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどの不純物も共存している。これら不純物の上記の抽出剤における抽出挙動は、コバルトの抽出挙動と似た性質を持っており、コバルトを含有する溶液からカルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどの不純物を除去することは困難であった。
不純物を分離する方法に関して特許文献2には、塩化物浴から銅を溶媒抽出する際に、銅の抽出能力の向上を図る方法が示されている。
この方法は、銅の塩化物と、アルカリ及び/又はアルカリ土類金属の塩化物とを含有する酸性水溶液から、陽イオン交換型抽出剤を用いて溶媒抽出により銅を回収する方法で、溶媒抽出を硫酸イオンの存在下で行う。硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸カリウム及び硫酸アンモニウムよりなる群から選択される硫酸化合物を該酸性水溶液に添加し、硫酸イオンの含有量を10〜100g/Lの範囲とする。
さらに、酸性水溶液中の塩素イオン濃度と臭素イオン濃度を所定範囲し、陽イオン交換型抽出剤として酸性キレート抽出剤を用いることができる。また、銅の抽出能力が上昇し、前段階で実施する銅の浸出工程で取り扱う溶液量を少なくでき、設備コスト、操業コスト等を少なくできることが開示されている。
しかし、コバルトを主として含有する溶液からカルシウム、マグネシウム、ナトリウムのような不純物を工業的に効果的に容易に分離する方法は見出されていなかった。
特公昭63−50411号公報 特開2010−43313号公報
本発明は、酸性有機抽出剤を用いた溶媒抽出により高コバルト濃度の硫酸コバルト溶液を得る工程において、不純物であるカルシウム、マグネシウム、ナトリウムを効果的に除去し、高純度の硫酸コバルトを製造することを目的とする。
このような課題を解決する本発明の第1の発明は、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムのうちいずれか1種類以上の不純物およびコバルトを含有する塩化物溶液から硫酸コバルトを生成する硫酸コバルトの製造方法において、コバルトを含有する塩化物溶液を、以下の第1工程から第3工程からなる溶媒抽出工程で処理することによって、硫酸コバルトを生成する製造方法である。
(1)抽出剤を10〜30体積%の割合で含有する抽出溶媒と、コバルトを含有する塩化物溶液とを、pHが4.0〜5.0の範囲で接触させ、コバルトを含有する塩化物溶液からコバルトを抽出して、コバルト保持有機相を形成する第1工程。
(2)第1工程で得られたコバルト保持有機相(O)と、コバルトを含む洗浄液( )を、それぞれの液量の容積比(O/A )が5.0〜10.0に維持され、pHが4.0〜4.5の範囲に維持されて、混合することによって、コバルト保持有機相に含まれる不純物を、コバルトを含む洗浄液中に移行させた洗浄後コバルト保持有機相を形成する第2工程。
(3)第2工程で得られた洗浄後コバルト保持有機相に、逆抽出始液として希硫酸をpHが0.5〜1.0の範囲になるように添加して、洗浄後コバルト保持有機相と希硫酸を接触させることによって、硫酸コバルト溶液を生成する第3工程。
本発明の第2の発明は、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムのうちいずれか1種類以上の不純物およびコバルトを含有する塩化物溶液から硫酸コバルトを生成する硫酸コバルトの製造方法において、コバルトを含有する塩化物溶液を、以下の第1工程から第3工程からなる溶媒抽出工程で処理することによって硫酸コバルトを生成する硫酸コバルトの製造方法。
(1)抽出剤を10〜30体積%の割合で含有する抽出溶媒(O)と、前記コバルトを含有する塩化物溶液(A )とを、pHが4.0〜5.0の範囲で接触させ、それぞれの液量の容積比(O/A )が5.0〜7.0の範囲に維持され、前記コバルトを含有する塩化物溶液からコバルトを抽出して、コバルト保持有機相を形成する第1工程。
(2)前記第1工程で得られたコバルト保持有機相と、コバルトを含む洗浄液とを混合することによって、前記コバルト保持有機相に含まれる不純物を、前記コバルトを含む洗浄液中に移行させた洗浄後コバルト保持有機相を形成する第2工程。
(3)前記第2工程で得られた洗浄後コバルト保持有機相に、逆抽出始液として希硫酸をpHが0.5〜1.0の範囲になるように添加して、前記洗浄後コバルト保持有機相と希硫酸を接触させることによって、硫酸コバルト溶液を形成する第3工程。
本発明の第3の発明は、第1の発明における第1工程において、コバルト保持有機相(O)とコバルトを含有する塩化物溶液(A)の液量の容積比(O/A)を5.0〜7.0の範囲に維持することを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明における抽出剤が、酸性燐酸エステル系抽出剤であることを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明における第3工程により得られる硫酸コバルト溶液中のコバルト濃度が60〜100g/Lの範囲に維持されるように、コバルト保持有機相に添加する逆抽出始液の含有硫酸量を調整することを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明の第の発明は、第1から第の発明におけるコバルトを含有する塩化物溶液が、ニッケルを含有する硫化物を塩化物と塩素ガスで浸出して得られるニッケルとコバルトを含有する塩化物溶液を溶媒抽出によって分離して得られた溶液であることを特徴とする硫酸コバルトの製造方法である。
本発明によれば、以下に示す工業上顕著な効果を奏するものである。
(1)カルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度の低い、高純度な硫酸コバルトを製造できる。
(2)塩化浴を利用する効率の良い製錬方法を使いながら低塩化物品位の硫酸コバルトが得られる。
第1工程(抽出工程)の抽出pHと各元素の抽出率の関係を示す図である。 第1工程(抽出工程)の有機溶媒(O)と水溶液(A)の液量の容積比(O/A)とコバルト、マグネシウム、カルシウムの抽出率の関係を示すものである。
本発明は、コバルトを含む塩化物溶液から高純度の硫酸コバルトを製造するもので、特にニッケルを含有する硫化物を塩化物と塩素ガスで浸出して得られるニッケルとコバルトを含む塩化物溶液を、溶媒抽出によって分離して得たコバルトを含む塩化物溶液に対して好適である。
そのために、本発明では不純物としてカルシウム、マグネシウム、ナトリウムを含有する酸性溶液を溶媒抽出によって、コバルトの塩化物溶液から分離する際に、使用する抽出剤に希釈剤を加えて、10〜30体積%、好ましくは15〜25%の濃度に希釈し、第1工程の操作pHを4.0〜5.0の範囲、好ましくは4.3〜4.7の範囲、有機相/液相で表した液量の容積比を5.0〜7.0の範囲、第2工程の操作pHを4.0〜4.5、有機相/液相で表した液量の容積比を5.0〜10.0、第3工程のpHを0.5〜1.0の範囲に維持することで、得られる硫酸コバルト溶液のコバルト濃度に対するカルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度比をそれぞれ0.0001、0.0001、0.00005以下に低減するものである。
本発明の溶媒抽出工程は、具体的には以下の3つの工程から構成される。
[第1工程(抽出工程)]
第1工程では抽出剤本体を10〜30体積%、望ましくは15〜25体積%の濃度で含有するように希釈した抽出溶媒と、コバルト、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムなどの不純物を含有する塩化物溶液とを、pHが4.0〜5.0の範囲で接触させ、コバルトを抽出してコバルト保持有機相を得る抽出工程である。なお、pHは抽出中にも測定しながら添加調整して所定範囲を維持する。
抽出剤の量が10体積%未満では、同じ抽出始液量に対して必要な有機溶媒量が多くなる為に設備の大型化が必要となり、30体積%を超える濃度では、希釈後の有機溶媒の粘性が高く油水分離不良が起こりやすくなり、安定操業が困難となる。
[第2工程(洗浄工程)]
第2工程では、第1工程で得たコバルト保持有機相と、予めコバルトを含む洗浄液とを混合し、コバルト保持有機相に含まれるカルシウムイオン、マグネシウムイオン、及びナトリウムイオンを、コバルトを含む洗浄液中に移行し、コバルトと分離する洗浄工程である。
[第3工程(逆抽出工程)]
第3工程では、第2工程で得られた洗浄後コバルト保持有機相と逆抽出始液である希硫酸とを、pHが0.5〜1.0の維持した範囲で接触させ、硫酸コバルト溶液を得る逆抽出工程である。
以上の3工程を通して重要な点は、コバルトを含む塩化物溶液から如何にしてコバルトと、各種の不純物元素、特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウムを分離するかについてである。そこで、工程中における工程条件(pH、及び有機相(O)と液相(A)の構成比)の塩化コバルト溶液からの不純物抽出に及ぼす影響を明らかにした。
図1は、抽出pHと各元素の抽出率の関係を示すものである。
図1から、コバルトの抽出率を確保するには、pHが4.0以上であることが必要である。しかし、マグネシウムなどの不純物元素の抽出率も増加するので、コバルトの抽出と不純物の分離性から考え、pHは4.3〜4.7の範囲とすることが望ましい。
また、第3工程の逆抽出工程で、コバルトを有機溶媒中から水溶液中に戻す場合には、pHを1.0以下の酸性領域とし、好ましくは0.5〜0.8の範囲とすることが望ましい。
図2は、第1工程(抽出工程)の有機溶媒(O)と水溶液(A)の液量の容積比(O/A)とコバルト、マグネシウム、カルシウムの抽出率の関係を示すものである。
図2から、液量の容積比の増加に伴い各成分の抽出率は増加し、液量の容積比4.0では、コバルトの抽出率は約90%となる。
この第1工程(抽出工程)では、有機溶媒(O)と水溶液(A)の液量の容積比は5.0以上必要であり、且つ設備の大型化を避ける為には、有機溶媒(O)と水溶液(A)の液量の容積比は小さいほうが望ましい。このことから、最適な液量の容積比は5.0〜7.0の範囲が良い。なお、第1工程(抽出工程)における水溶液(A)は、コバルトを含有する塩化物溶液(A)である。
表1は第2工程(洗浄工程)の有機溶媒(O)と、コバルトを含む洗浄液(A)の液量の容積比(O/A)とマグネシウム、カルシウム、ナトリウムの洗浄効率(単位:%)の関係を示し、その液量の容積比(O/A)を下げることでカルシウムの洗浄効率は向上するが、逆抽出液量に対する洗浄液量の割合が大きくなり生産性の面で問題となる。
そこで、カルシウムの洗浄効率を95%よりも高い洗浄効率を得るには、液量の容積比(O/A)は5〜10の範囲が望ましいことがわかる。
表2は第2工程(洗浄工程)のpHと洗浄工程後の有機溶媒中のカルシウム濃度の関係を示し、そのpHが3.5以下では、カルシウムは洗浄可能であるが有機溶媒中のコバルト濃度も低下し、pH4.6以上ではカルシウムの洗浄能力が低下する為、洗浄工程のpHは4.0〜4.5の範囲が望ましいことがわかる。
さらに、製造された硫酸コバルト溶液中のコバルト濃度は60〜100g/Lの範囲に維持されていることが望ましく、コバルト濃度が小さい場合、生産効率を低下させる原因となり、コバルト濃度が高い場合は結晶化しやすくなるためである。この硫酸コバルト溶液中のコバルト濃度の所定範囲への維持は、コバルト保持有機相に添加する逆抽出始液の含有硫酸量を調整することで行うもので、例えば希硫酸を添加する逆抽出始液として用いる場合では、その希硫酸の濃度調整によって行われる。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
溶媒抽出の第1工程(抽出工程)は2段、第2工程(洗浄工程)は3段、第3工程(逆抽出工程)は2段のミキサーセトラー(日本エフ・アール・ピー社製 3L FRPミキサーセトラー)を使用した。
使用したミキサーセトラーは、ミキサーセトラーのミキサー部の有効容量は0.5リットル、セトラー部の有効容量は3リットルの物を使用した。
第1工程(抽出工程)、第3工程(逆抽出工程)は、有機溶媒と水溶液が向流になるように行った。
第2工程(洗浄工程)は、有機溶媒が1段目のミキサーから入り3段目のセトラーから出るが、水溶液は有機溶媒中の不純物の洗浄効率を向上させる為に、コバルトを含む洗浄液として硫酸コバルト溶液を用い、洗浄工程の各段のミキサーに注入し、各段のセトラー出口から排出するように行った。
用いた有機相には、官能基が2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシルエステルからなる抽出剤(商品名:PC88A、大八化学工業株式会社製)を使用し、これをアルキルベンゼン系の希釈剤(商品名:テクリーンN20、新日本石油株式会社製)を用いて10〜30容量%に希釈したものを使用した。
混合有機溶媒の給液量は112ml/分、第1工程の塩化コバルト溶液の給液量を22ml/分、第2工程の硫酸コバルト溶液の給液量を10.5ml/分ずつ、但しミキサー各段に給液する為に、各段で3.5ml/分ずつ、第3工程の希硫酸の流量を15ml/分に設定した。
溶媒抽出に供する始液に、表3に示す塩化コバルト溶液(始液)を用い、表4に示す溶媒抽出条件を用いて硫酸コバルト溶液を作製した。その結果を表3に併せて示す。
なお、本発明により得た硫酸コバルト溶液中の塩化物イオン濃度は、0.1g/L未満であり、コバルトとの存在比率から硫酸コバルト結晶中の塩化物品位は0.02%以下に抑制された。
(比較例1)
実施例1と同じ表3に示す塩化コバルト溶液を用い、表4の溶媒抽出条件を用いて硫酸コバルト溶液(終液)を作製した。その結果を表3に併せて示す。
比較例1では、第1工程の抽出溶媒とコバルトを含有する塩化物溶液との接触時のpHの値が本発明の範囲より低いために、コバルトの抽出もやや増加するが、カルシウム、マグネシウムなどの不純物は簡単に抽出されやすくなる為に逆抽出液中の不純物濃度が高くなっているのがわかる。
(比較例2)
表4に示す溶媒抽出条件が本発明の範囲外の条件であること以外は、実施例1と同様にして硫酸コバルトを作製した。その結果を表3に併せて示す。
この比較例2では、抽出剤の濃度が30%を超えて高いために、有機溶媒中のコバルト濃度の上限値は上がるが、同時に不純物も有機溶媒中に簡単に抽出される為、得られる硫酸コバルト溶液の品質が悪化してしまう結果となる。なお、比較例2とは逆に抽出剤の濃度が低すぎる場合には、得られる硫酸コバルト溶液は、コバルト濃度が低下すると共に不純物濃度も低下するために、コバルトに対する不純物の割合はあまり変化しなかったが、コバルト濃度が低いことから生産性の低下を余儀なくされた。
実施例においては、始液の塩化コバルト溶液では、コバルトに対するカルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度比はそれぞれ0.0006、0.001、0.025に対し、本発明の第1工程(抽出工程)、第2工程(洗浄工程)、第3工程(逆抽出工程)の3工程からなる溶媒抽出工程で処理して製造した硫酸コバルトは、コバルト濃度に対するカルシウム、マグネシウム、ナトリウム濃度比を、それぞれ0.0001、0.0001、0.00005以下に低減されていることがわかる。
これに対して、溶媒抽出条件が本発明の範囲外となる比較例は、いずれもコバルト濃度に対する不純物元素濃度比が実施例と比較して十分には低下しておらず高純度の硫酸コバルトが生成できなかった。

Claims (7)

  1. コバルトを含有する塩化物溶液から硫酸コバルトを生成する硫酸コバルトの製造方法において、
    コバルトを含有する塩化物溶液を、以下の第1工程から第3工程からなる溶媒抽出工程で処理することによって硫酸コバルトを生成する硫酸コバルトの製造方法。
    (1)抽出剤を10〜30体積%の割合で含有する抽出溶媒と、前記コバルトを含有する塩化物溶液とを、pHが4.0〜5.0の範囲で接触させ、前記コバルトを含有する塩化物溶液からコバルトを抽出して、コバルト保持有機相を形成する第1工程。
    (2)前記第1工程で得られたコバルト保持有機相と、コバルトを含む洗浄液とを混合することによって、前記コバルト保持有機相に含まれる不純物を、前記コバルトを含む洗浄液中に移行させた洗浄後コバルト保持有機相を形成する第2工程。
    (3)前記第2工程で得られた洗浄後コバルト保持有機相に、逆抽出始液として希硫酸をpHが0.5〜1.0の範囲になるように添加して、前記洗浄後コバルト保持有機相と希硫酸を接触させることによって、硫酸コバルト溶液を形成する第3工程。
  2. 前記抽出剤が、酸性燐酸エステル系抽出剤であることを特徴とする請求項1記載の硫酸コバルトの製造方法。
  3. 前記第1工程におけるコバルト保持有機相(O)とコバルトを含有する塩化物溶液(A)の液量の容積比(O/A)が、5.0〜7.0の範囲に維持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の硫酸コバルトの製造方法。
  4. 前記第2工程における前記コバルト保持有機相(O)と前記コバルトを含む洗浄液(A)の液量の容積比(O/A)が、5.0〜10.0に維持され、
    pHを4.0〜4.5の範囲に維持して、前記コバルト保持有機相中に含まれる不純物イオンを、前記コバルトを含む洗浄液に移行させること特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の硫酸コバルトの製造方法。
  5. 前記第3工程により得られる硫酸コバルト溶液中のコバルト濃度が、60〜100g/Lの範囲に維持されるように、前記コバルト保持有機相に添加する逆抽出始液の含有硫酸量を調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の硫酸コバルトの製造方法。
  6. 前記不純物が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムイオンのうちいずれか1種類以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の硫酸コバルトの製造方法。
  7. 前記コバルトを含有する塩化物溶液が、ニッケルを含有する硫化物を塩化物と塩素ガスで浸出して得られるニッケルとコバルトを含有する塩化物溶液を、溶媒抽出によって分離して得た溶液であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の硫酸コバルトの製造方法。
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