JPWO2013081138A1 - 変性セルロースファイバー及び変性セルロースファイバーを含むゴム組成物 - Google Patents

変性セルロースファイバー及び変性セルロースファイバーを含むゴム組成物 Download PDF

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Abstract

疎水性の高いゴム成分中において、変性セルロースファイバーが良好に分散され、さらに、架橋剤によってゴム成分の架橋形成のみならず、ゴム成分と変性セルロースファイバーとの間においても架橋構造が形成し得るゴム組成物、及び当該ゴム組成物に用いられるセルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子を、不飽和結合を有する炭化水素基を含む置換基によって変性した、新規な変性セルロースファイバーを提供する。
セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子が、式(1): −A−R (1)(式(1)中、Rは、少なくとも1個の不飽和結合を有する炭素数3〜30の炭化水素であり、Aはカルボニル基(−CO−)又は単結合(−)である)で表される置換基によって置換された変性セルロースファイバーである。

Description

本発明は、少なくとも1個の不飽和結合を有する炭化水素基を含む置換基に置換された変性セルロースファイバー及び当該変性セルロースファイバーを含むゴム組成物に関する。
セルロースファイバーは、全ての植物の基本骨格物質であり、地球上に一兆トンを超える蓄積がある。また、セルロースファイバーは、鋼鉄の1/5の軽さであるにも関わらず、鋼鉄の5倍以上の強度、ガラスの1/50の低線熱膨張係数を有する繊維であることから、樹脂やゴム等のマトリックス中にフィラーとして含有させ、機械的強度を付与させるという利用が期待されている。
しかしながら、水酸基を豊富に有するセルロースファイバーは親水性であり極性が強く、疎水性であるゴムやポリプロピレン等の汎用性樹脂との相溶性が悪い。そのため、これらの材料マトリックス中にセルロースファイバーを配合させると、凝集が生じてしまい、むしろ機械的強度の劣る材料となってしまう。
フィラーとして高い補強効果を発現させるには、何らかの化学的な処理が不可欠である。例えば、特許文献1においては、セルロースナノファイバーにアルカノイル基等の置換基に変性した変性セルロースナノファイバーが記載されている。
しかしながら、上記のような変性したセルロースファイバーを疎水性の高い樹脂やゴム等のマトリックス材料に配合した場合、マトリックス中での変性セルロースファイバーの分散性が改善されるものの、マトリックスと変性セルロースファイバーとの間での化学的な結合がもたらされず、十分な弾性特性、低線熱膨張性が発揮できていない、というのが現状である。
特開2007−51266号公報
本発明は、疎水性の高いゴム成分中において、変性セルロースファイバーが良好に分散され、さらに、架橋剤によってゴム成分の架橋形成のみならず、ゴム成分と変性セルロースファイバーとの間においても架橋構造が形成し得るゴム組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、当該ゴム組成物に用いられるセルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子を、不飽和結合を有する炭化水素基を含む置換基によって変性した、新規な変性セルロースファイバーを提供することも目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子を、不飽和結合を有する特定の置換基に変性することにより、疎水性の高いゴム成分中で、変性セルロースファイバーを良好に分散させることができ、かつ当該ゴム成分とセルロースファイバーとの間で、硫黄による架橋構造を形成し得ることが可能となることを見出した。
本発明はこのような知見に基づき、更に鋭意検討を重ねて完成した発明である。すなわち、本発明は下記項に示す変性セルロースファイバー及びその製造方法、並びに当該変性セルロースファイバーを含有するゴム組成物を提供する。
項1.セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子が、式(1):
−A−R (1)
(式(1)中、Rは、少なくとも1個の不飽和結合を有する炭素数3〜30の炭化水素であり、Aはカルボニル基(−CO−)又は単結合(−)である)
で表される置換基によって置換された変性セルロースファイバー。
項2.セルロースファイバーが、フィブリル化セルロースファイバーである項1に記載の変性セルロースファイバー。
項3.置換度(DS)が0.05〜2.0である項1又は2に記載の変性セルロースファイバー。
項4.セルロースファイバーを、式(1’):
−A−B (1’)
(式中、Aはカルボニル基(−CO−)又は単結合(−)であり、Bは脱離基である)
によって表される変性化剤によって変性する工程を含む
変性セルロースファイバーの製造方法。
項5.セルロースファイバーがフィブリル化セルロースファイバーである項4に記載の変性セルロースファイバーの製造方法。
項6.項1〜3のいずれかに記載の変性セルロースファイバー、及び
ゴム成分を含むゴム組成物。
項7.さらに硫黄を含む項6に記載のゴム組成物。
項8.項7に記載のゴム組成物を加硫することによって得られる加硫化物。
本発明の変性セルロースファイバーは、セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子が、炭化水素を有する置換基によって変性されているため、セルロースファイバーの親水性を低減することができ、疎水性の高いゴム等のマトリックス材料中において良好に分散することができる。
また、変性された部分である置換基を形成する炭化水素には、少なくとも1個の不飽和結合を有するため、ゴム成分中に変性セルロースファイバーを配合させ、さらに硫黄等の加硫剤を配合することで、ゴム成分中での硫黄による架橋構造の形成のみならず、ゴム成分と変性セルロースファイバーとの間でも硫黄による架橋構造が形成され、化学的に結合される。そのため、本発明のゴム組成物から形成される加硫化物は、弾性率が高く、線熱膨張係数が非常に低いという効果を奏する。
参考例1において製造されたフィブリル化セルロース(FC)の倍率2万倍におけるSEM画像である。 実施例1−1において製造されたtrans-クロトン酸クロライドによって変性した変性FC(crtFC)の倍率2万倍におけるSEM画像である。 実施例1−2において製造されたcis-オレオイルクロライドによって変性した変性FC(oleFC)の倍率2万倍におけるSEM画像である。 実施例1−3において製造されたtrans,trans-ソルビン酸クロライドによって変性した変性FC(sorFC)の倍率2万倍におけるSEM画像である。 比較例1−1において製造されたアセチルクロライドによって変性した変性FC(acFC)の倍率2万倍におけるSEM画像である。 比較例1−2において製造されたミリストイルクロライドによって変性した変性FC(myrFC)の倍率2万倍におけるSEM画像である。 比較例1−3において製造されたステアロイルクロライドによって変性した変性FC(stFC)の倍率2万倍におけるSEM画像である。 FT−IR分析によって測定された、参考例1において製造されたFCのスペクトルである。 FT−IR分析によって測定された、実施例1−1において製造されたcrtFCのスペクトルである。 FT−IR分析によって測定された、実施例1−2において製造されたoleFCのスペクトルである。 FT−IR分析によって測定された、実施例1−3において製造されたsorFCのスペクトルである。 FT−IR分析によって測定された、比較例1−1において製造されたacFCのスペクトルである。 FT−IR分析によって測定された、比較例1−2において製造されたmyrFCのスペクトルである。 FT−IR分析によって測定された、比較例1−3において製造されたstFCのスペクトルである。 参考例2−1、参考例2−2、参考例2−3、実施例2−1、実施例2−2、比較例2−1、及び比較例2−2において製造した各加硫ゴムシートについての応力−ひずみ曲線をプロットしたグラフである。 実施例2−2及び比較例2−3で得られた各加硫ゴムシートについての応力−ひずみ曲線をプロットしたグラフである。 参考例2−1、参考例2−3、実施例2−1、実施例2−2、及び比較例2−1〜2−3において製造した各加硫ゴムシートについての各温度における熱膨張(Thermal expansion)をプロットしたグラフである。 参考例2−2、参考例2−3、実施例2−2、及び比較例2−3において製造した各加硫ゴムシート((変性)FC5重量%含有)についての各温度における貯蔵弾性率をプロットしたグラフである。 参考例2−2、参考例2−3、実施例2−2、及び比較例2−3において製造した各加硫ゴムシート((変性)FC5重量%含有)についての各温度におけるtanδをプロットしたグラフである。
以下、本発明の変性セルロースファイバー、該変性セルロースファイバーを含むゴム組成物、及びその製造方法、並びに当該ゴム組成物を用いた成形材料について、詳述する。
1.変性セルロースファイバー
本発明の変性セルロースファイバーは、セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子が、式(1):
−A−R (1)
によって表される置換基に置換された構造を有する。
式(1)中におけるRは、少なくとも1個の不飽和結合を有する炭素数3〜30、好ましくは3〜20程度の炭化水素基である。炭化水素基の炭素数を3以上に設定することで、不飽和結合の隣に位置するα−メチル又はα−メチレンのC−Hからの脱水素により、硫黄等の架橋剤等と反応を行うことが可能となる。なお、不飽和結合の数が2個以上の場合は、炭化水素基の炭素数の下限は、2Y+1(Yは、不飽和結合の数を示す)となる。
また、炭化水素基の炭素数を30以下に設定することで、セルロースファイバーに疎水性を付与することができる。R中の不飽和結合としては、二重結合、及び三重結合が挙げられる。これらの中で、二重結合であることが好ましい。Rにおける不飽和結合の数は、1個であってもよく、また、2個以上有していてもよい。また、不飽和結合の数の上限は、特に限定されるものではないが、例えば6個程度が好ましい。
における不飽和結合が二重結合である場合、cis体又はtrans体の構造異性体を有するが、特に限定されず、いずれの構造異性体も適用することができる。
式(1)中におけるAは、カルボニル基(−CO−)又は単結合(−)である。
式(1)中におけるAがカルボニル基(−CO−)である場合の構造(−CO−R)の具体例としては、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸等のモノ不飽和脂肪族カルボン酸;ソルビン酸、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸等のジ不飽和脂肪族カルボン酸;リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エイコサトリエン酸等のトリ不飽和脂肪族カルボン酸;ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドレン酸等のテトラ不飽和脂肪族カルボン酸;ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸、テトラコサペンタエン酸等のペンタ不飽和脂肪族カルボン酸;ドコサヘキサエン酸、ニシン酸等のヘキサ不飽和脂肪族カルボン酸等の不飽和脂肪族カルボン酸におけるカルボン酸基から−OHを除いた残基が挙げられる。
また、式(1)中におけるAが単結合(−)である場合の構造(−R)の具体例としては、アリルアルコール、オクタデカジエノール、ドコセノール、ドデセジエノール、オレイルアルコール、トリデセノール、リノリルアルコール等の不飽和アルコールにおける−OH基を除いた残基が挙げられる。
セルロースファイバー上に変性される上記式(1)で表される置換基は、一種又は二種以上の置換基を有していてもよい。
変性セルロースファイバーの置換度(DS)としては、親水性の高いセルロースファイバーを、疎水性の高いゴム成分等のマトリックス中に均一に分散させたり、セルロースファイバーの耐水性を向上させる点等から、0.05〜2.0程度が好ましく、0.1〜2.0程度がより好ましく、0.1〜0.8程度が更に好ましい。
なお、DSは、変性セルロースファイバーから副生成物等を除去した後、重量増加率、元素分析、中和滴定法、FT−IR、H及び13C−NMR等の各種分析方法により分析することができる。
上記の式(1)で表される置換基による置換に加えて、変性セルロースファイバーの疎水性をさらに向上させるために、必要に応じて変性セルロースファイバー中のセルロースの一部の水酸基の水素原子が、例えば、式(2):
−A−R (2)
(式(2)中、Rは、炭素数1〜30の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基であり、Aは、カルボニル基(−CO−)又は単結合(−)である)
で表される置換基に置換されていてもよい。
変性セルロースファイバーの原料として用いられるセルロースファイバーは、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビート、農産物残廃物、布といった天然植物原料から得られるパルプ;レーヨン、セロファン等の再生セルロース繊維等が挙げられる。これらの中で、パルプやパルプをフィブリル化したフィブリル化セルロースが好ましい原材料として挙げられる。
前記パルプとしては、植物原料を化学的、若しくは機械的に、又は両者を併用してパルプ化することで得られるケミカルパルプ(クラフトパルプ(KP)、亜硫酸パルプ(SP))、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグランドパルプ(CGP)、ケミメカニカルパルプ(CMP)、砕木パルプ(GP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、及びこれらのパルプを主成分とする脱墨古紙パルプ、段ボール古紙パルプ、雑誌古紙パルプが好ましいものとして挙げられる。これらの原材料は、必要に応じ、脱リグニン、又は漂白を行い、当該パルプ中のリグニン量を調整することができる。
これらのパルプの中でも、繊維の強度が強い針葉樹由来の各種クラフトパルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ(以下、NUKPということがある)、針葉樹酸素晒し未漂白クラフトパルプ(以下、NOKPということがある)、針葉樹漂白クラフトパルプ(以下、NBKPということがある))が特に好ましい。
パルプは主にセルロース、ヘミセルロース、リグニンから構成される。パルプ中のリグニン含有量は、特に限定されるものではないが、通常0〜40重量%程度、好ましくは0〜10重量%程度である。リグニン含有量の測定は、Klason法により測定することができる。
本発明の変性セルロースファイバーは、上記のセルロースファイバーを構成するセルロースの一部の水酸基の水素原子を、上記式(1)で表される置換基によって置換させることによって得られる。上記のセルロースファイバーは、比表面積を大きくすることによって、ゴムとの接触面積を大きくすることができ、不飽和結合を有する置換基を導入した変性セルロースファイバーとゴム成分との硫黄による架橋構造をより強固に形成させることができる。
このような比表面積の大きいセルロースファイバーとしては、前記パルプをフィブリル化したフィブリル化セルロース等が挙げられる。
変性セルロースファイバーの比表面積としては、特に限定されるものではなく、ゴム成分との接触面積を大きくさせる点や、コスト面等から、例えば、10〜400m/g程度が好ましく、20〜300m/g程度がより好ましく、30〜300m/g程度が更に好ましい。また、変性セルロースファイバーの繊維径は、平均値が通常4nm〜500μm程度、好ましくは10nm〜500μm程度、特に好ましくは20nm〜200μm程度である。
植物の細胞壁の中では、幅4nm程のセルロースミクロフィブリル(シングルセルロースナノファイバー)が最小単位として存在する。そして、このセルロースナノファイバーが集まって、植物細胞、さらにはその集合体である植物繊維を形成している。本発明においては、植物繊維を原料材料として用いて得られるセルロースファイバーを上記式(1)で表される置換基に置換されたものである。
またセルロースファイバーは、植物繊維を含む材料(例えば、木材パルプ、コットン等)から得られるセルロースファイバーをフィブリルの束やセルロースミクロフィブリルになるまで解きほぐした、フィブリル化セルロースであってもよい。
本発明の変性セルロースファイバーは、セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基が、上記の不飽和結合を有する炭化水素基を有する置換基に変性された構造を有するため、親水性の高いセルロースファイバーに疎水性を付与することができる。そのため、疎水性の高いゴム成分等のマトリックス中で、変性セルロースファイバーを良好に分散させることができる。
また、変性セルロースファイバーにおける変性された置換基は、不飽和結合を有する炭化水素基を有するため、不飽和結合の隣に位置するα−メチル又はα−メチレンのC−Hが脱水素化されやすい構造を有する。そのため、架橋を形成し得るゴム成分等のマトリックス材料中に、本発明の変性セルロースファイバーと硫黄等の架橋剤を配合させ、架橋させると、マトリックス材料間での架橋のみならず、マトリックスとセルロースファイバーとの間でも、架橋構造を形成することが可能となる。
そのため、本発明の変性セルロースファイバーは、硫黄等の架橋剤と共に配合されて用いられるゴム成分等のマトリックス材料の補強剤等に好適に用いることができる。
2.変性セルロースファイバーの製造方法
本発明の変性セルロースファイバーの製造方法は、セルロースファイバーを、変性化剤によって変性する工程を含む。
原料として用いられるセルロースファイバーは、前記「1.変性セルロースファイバー」で挙げられたものを用いることができる。また、セルロースファイバーは、比表面積を大きくすることによって、ゴム成分との接触面積が大きくすることができ、不飽和結合を有する置換基を導入した変性セルロースファイバーとゴム成分との硫黄による架橋構造をより強固に形成させることができる、という観点から、パルプ等をフィブリル化したフィブリル化セルロースを用いることができる。
セルロースファイバーをフィブリル化し、フィブリル化セルロースを得る方法としては、パルプを解繊する方法が挙げられる。解繊方法としては、公知の方法が採用でき、例えば、前記パルプ含有材料の水懸濁液、スラリーをリファイナー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、一軸又は多軸混練機(好ましくは二軸混練機)、ビーズミル等により機械的に摩砕、ないし叩解することにより解繊する方法が使用できる。必要に応じて、上記の解繊方法を組み合わせて処理してもよい。
これらの解繊処理の方法としては、例えば、特願2011−079440号、特開2011−213754号公報、特開2011−195738号公報に記載された解繊方法等を用いることができる。
前記セルロースファイバーは、変性化剤によって変性させる。
変性化剤としては、式(1’):
−A−B (1’)
(式中、Aはカルボニル基(−CO−)又は単結合(−)であり、Bは脱離基である)
によって表される。
式(1’)中におけるBの脱離基としては、ハロゲン原子、水酸基、又は−OCOR
(式中、Rは、R又は低級アルキル基)等が挙げられる。
なお、Rにおける低級アルキル基の「低級」とは、「炭素数1〜5、好ましくは炭素数1〜3」を意味する。
変性化剤として、式(1’)中のAが、単結合(−)である場合には、前記式(1)におけるAが、単結合(−)である置換基に置換された変性セルロースファイバーが得られ、前記式(1’)中のAがカルボニル基(−CO−)で表される変性化剤を用いる場合には、前記式(1)におけるAが、カルボニル基(−CO−)である置換基に置換された変性セルロースファイバーが得られる。
変性化剤としては、式(1’)中のAが単結合(−)であり、Bが水酸基である場合(R−OH)の具体例としては、アリルアルコール、オクタデカジエノール、ドコセノール、ドデセジエノール、オレイルアルコール、トリデセノール、リノリルアルコール等の不飽和アルコールが挙げられる。
変性化剤としては、式(1’)中のAが単結合(−)であり、Bがハロゲン原子である場合の具体例としては、前記不飽和アルコールの−OH基がハロゲン原子に置換された少なくとも1個の不飽和結合を有するハロゲン化炭化水素が挙げられる。
前記式(1’)中のAがカルボニル基(−CO−)で表される変性化剤(R−CO−B)の具体例としては、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸等のモノ不飽和脂肪族カルボン酸;ソルビン酸、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸等のジ不飽和脂肪族カルボン酸;リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エイコサトリエン酸等のトリ不飽和脂肪族カルボン酸;ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドレン酸等のテトラ不飽和脂肪族カルボン酸;ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸、テトラコサペンタエン酸等のペンタ不飽和脂肪族カルボン酸;ドコサヘキサエン酸、ニシン酸等のヘキサ不飽和脂肪族カルボン酸等の不飽和脂肪族カルボン酸、及びこれらの不飽和脂肪族カルボン酸の酸ハロゲン化物、酸無水物等が挙げられる。
前記式(1’)の変性化剤とセルロースファイバーを反応させることで、前記式(1)で表される置換基がセルロースファイバーを構成するセルロースの一部の水酸基の水素原子に置換される。
前記式(1’)によって表される変性化剤によりセルロースファイバーを変性させる際の変性化剤の配合量は、セルロースファイバーのグルコース単位1モルに対して、0.1〜20モル程度が好ましく、0.4〜10モル程度がより好ましい。
また、セルロースファイバーに対して上記変性化剤を過剰に加え、所定のDSまで反応させた後、反応を停止させることも可能であり、必要最小限の変性化剤を配合し、反応時間、温度、触媒量等を調製することで所定のDSまで反応させることも可能である。
上記式(1’)で表される変性化剤によって変性された変性セルロースファイバーの疎水性をさらに向上するために、必要に応じて、変性セルロースファイバーに、例えば、式(2’):
B−A−R (2’)
(式(2’)中、Rは、式(2)中の定義と同じであり、Bは、脱離基を表し、Aはカルボニル基(−CO−)又は単結合(−)である)によって表される変性化剤によって変性されていてもよい。
上記式(2’)の変性化剤と変性セルロースファイバーを反応させることで、前記式(2)で表される置換基が変性セルロースファイバーを構成するセルロースの残存する水酸基の水素原子にさらに置換することができる。
セルロースファイバーを上記の変性化剤により変性する反応は、触媒を用いなくても脱水を十分に行えば加熱することによりある程度は進行させることが可能であるが、触媒を用いた方がより温和な条件で、かつ高効率でセルロースファイバーを変性化させることができるため、より好ましい。
セルロースファイバーの変性に用いる触媒としては、塩酸、硫酸、酢酸等の酸類、アミン系触媒が挙げられる。酸触媒は通常、水溶液であり、酸触媒の添加によりエステル化に加え、セルロースファイバーの酸加水分解が起こることがあるので、アルカリ触媒、又はアミン系触媒がより好ましい。
アミン系触媒の具体例としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)等のピリジン系化合物、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジアザビシクロオクタン等の非環状、或いは環状三級アミン化合物等が挙げられ、これらの中で、ピリジン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジアザビシクロオクタンが、触媒活性が優れるという観点から好ましい。必要に応じて炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ化合物の粉末を触媒として使用してもよく、また、アミン系化合物と併用して使用してもよい。
アミン系触媒の配合量は、変性化剤と等モル又はそれ以上で、例えばピリジンのように液状のアミン化合物の場合は触媒兼溶媒として多めに使用しても構わない。使用量としては例えば、セルロースファイバーのグルコース単位1モルに対して0.1〜10モル程度である。なお、セルロースファイバーに対して触媒を過剰に加え、所定のDSまで反応させた後、反応を停止させることもできるし、必要最小限の触媒を加え、反応時間、温度等を調製することで所定のDSまで反応させることもできる。反応後の触媒は洗浄、蒸留等により除去することが一般には好ましい。
上記変性化剤によって変性された変性セルロースファイバーのDSは、前記で挙げられた範囲であることが好ましい。
セルロースファイバーを変性化剤により変性させる際の反応温度としては、20〜160℃程度が好ましく、40〜120℃程度がより好ましく、60〜100℃程度が更に好ましい。温度が高い方がセルロースファイバーの反応効率が高くなり好ましいが温度が高すぎると一部セルロースファイバーの劣化が起こる為、上記の様な温度範囲とすることが好ましい。
また、セルロースファイバーの変性は、水中で行うことも可能であるが、反応効率が非常に低くなる為、非水系溶媒中で行った方が好ましい。非水系溶媒としては変性化剤と反応しない有機溶媒であることが好ましい。具体例としては、非水系溶媒としては塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化溶媒、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のエーテル類のジメチル、ジエチル化物等のエーテル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン等の非極性溶媒、又はこれらの混合溶媒である。
前記製造方法によって変性セルロースファイバーは、比表面積を向上させるために、解繊処理をさらに行ってもよい。解繊の方法としては、前記で挙げられた方法が用いられる。
3.ゴム組成物
本発明のゴム組成物は、変性セルロースファイバー及びゴム成分を含む。
変性セルロースファイバーとしては、前記「1.変性セルロースファイバー」で挙げられたものを用いることができる。
ゴム成分としては、ジエン系ゴム成分が挙げられ、具体的には、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、クロロプレンゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、水素化天然ゴム、脱タンパク天然ゴム等が挙げられる。
これらのゴム成分は、単独で使用してもよく、2種類以上をブレンドして用いてもよい。ブレンドする場合のブレンド比においても、各種用途に応じて適宜配合すればよい。
ゴム組成物中における変性セルロースファイバーの含有量は、ゴム成分中でのセルロースファイバーの分散性を悪化させずにゴム補強効果を発現できるという観点から、ゴム成分100重量部に対して、1〜50重量部程度が好ましく、2〜35重量部程度がより好ましく、3〜20重量部程度がさらに好ましい。
また、本発明のゴム組成物には、さらに硫黄を含有していてもよい。硫黄を含有することで、ゴム成分を加硫させることができ、さらに変性セルロースファイバー中の変性された置換基とゴム成分との間で、架橋構造を形成させることができる。
硫黄の含有量としては、ゴム成分100重量部に対して、0.1〜50重量部程度が好ましく、0.5〜35重量部程度がより好ましく、1〜20重量部程度がさらに好ましい。
ゴム成分中における変性セルロースファイバーの含有割合としては、0.1〜50重量%程度が好ましく、0.5〜40重量%程度がより好ましく、0.7〜20重量%程度が更に好ましい。
4.ゴム組成物の製造方法
本発明のゴム組成物は、変性セルロースファイバーとゴム成分を混合する工程によって製造される。
変性セルロースファイバーとゴム成分を混合する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、変性セルロースファイバーとゴム成分を分散媒に分散させ、混合することが、ゴム成分中に変性セルロースファイバーを均一に分散させることができるという点から、好ましい。分散媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化溶媒;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のエーテル類のジメチル、ジエチル化物等のエーテル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン等の非極性溶媒、又はこれらの混合溶媒等が挙げられる。これらの分散媒中で変性セルロースファイバー及びゴム成分を混合後、分散媒は乾燥等の工程により除去される。
前記工程によって得られるゴム組成物は、変性セルロースファイバーの配合量は、ゴム成分100重量部に対して、1〜50重量部程度が好ましく、2〜35重量部程度がより好ましく、3〜20重量部程度がさらに好ましい。
前記の方法により得られるゴム組成物は、さらに、カーボンブラック、シリカ等の補強用充填剤;プロセスオイル;ワックス;老化防止剤;酸化亜鉛、ステアリン酸等の加硫助剤等を適宜配合することができる。
さらに、前記ゴム組成物を加硫する場合には、さらに硫黄及び加硫促進剤等の加硫剤を配合してもよい。硫黄の含有量としては、ゴム成分100重量部に対して、0.1〜50重量部程度が好ましく、0.5〜35重量部程度がより好ましく、1〜20重量部程度がさらに好ましい。
変性セルロースファイバーとゴム成分、その他の任意の添加剤を混合する方法としては、特に限定されないが、ミキサー、ブレンダー、二軸混練機、ニーダー、ラボプラストミル、ホモジナイザー、高速ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、遊星攪拌装置、3本ロール等の混合又は攪拌できる装置で混合、攪拌する方法が挙げられる。
混合温度としては、硫黄や加硫促進剤が配合される場合には、混合時にゴム成分及び変性セルロースファイバーが架橋反応しない温度であることが好ましく、例えば、70〜140℃程度が好ましく、80〜120℃程度がより好ましい。
本発明のゴム組成物は、所望の形状に成形され、成形材料として用いることができる。成形材料の形状としては、例えば、シート、ペレット、粉末等が挙げられる。これらの形状を有する成形材料を、例えば金型成形、射出成形、押出成形、中空成形、発泡成形等の所望の成形機を用いて、所望の形状の未加硫の成形物を得ることができる。
5.加硫化物
本発明の加硫化物は、前記、変性セルロースファイバー、ゴム成分及び硫黄を含有するゴム組成物を加硫することによって得られる。
加硫温度としては、150〜200℃程度が好ましく、150〜180℃程度がより好ましい。加硫方法としては、プレス加硫等が挙げられる。
本発明の加硫化物は、ゴム成分中に変性セルロースファイバーが良好に均一に分散されており、さらに、ゴム成分及び変性セルロースファイバーが、硫黄によって架橋した架橋構造を有する。そのため、ゴム成分の分子鎖間での架橋のみならず、ゴム成分と変性セルロースファイバーとの間でも、架橋構造を形成している。よって本発明の成形体は、弾性率が高く、線熱膨張係数の非常に低いという特徴を有している。
本発明の成形体の具体例としては、例えば、自動車、電車、船舶、飛行機等の輸送機器等;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品等;携帯電話等の移動通信機器等;携帯音楽再生機器、映像再生機器、印刷機器、複写機器、スポーツ用品等;建築材;文具等の事務機器等、容器、コンテナー等における、ゴムや柔軟なプラスチックが用いられている部材に適用することが可能である。特に、軽量で高弾性率、低振動吸収性が求められる自動車等のタイヤ部材、フレキシブルでかつ低熱膨張性が求められる電子デバイス部材等に好適に使用することができる。
[実施例]
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
・参考例1(フィブリル化セルロースの調製)
針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)(リファイナー処理済み、王子製紙(株)製)を水に分散させ、固形分濃度1重量%のNBKP水懸濁液を調整した。
得られた水懸濁液を石臼式磨砕機(グラインダー)(増幸産業(株)製のセレンディピターMKCA6−3)を用い、ディスク回転速度:1500rpmで3回繰り返し、フィブリル化を行い、フィブリル化セルロース(以下、FCとも表記する)水懸濁液(固形分濃度:1重量%)を得た。
得られたFCの倍率2万倍におけるSEM画像を図1Aに示す。図1Aより、得られたFCは、均一にフィブリル化されていることが確認できた。
・実施例1−1(trans-クロトン酸クロライドによって変性した変性FC(以下、crtFCとも表記する)の調製)
参考例1によって得られたFC水懸濁液中の水をN−メチルピロリドン(NMP)により置換し、固形分濃度0.5重量%のFC懸濁液を調製した。得られたFC懸濁液に、触媒としてピリジンをFCのグルコース単位1モルに対して・BR>Qモルの割合で添加し、さらに、TRANS-クロトン酸クロライドをFCのグルコース単位1モルに対して1モルの割合で添加し、30℃で反応させた。反応終了後、得られた生成物をエタノールで十分に洗浄後、トルエンにより溶媒置換し、トルエン中でcrtFCを懸濁させ、1重量%のcrtFC懸濁液を得た。
crtFCにおける変性された置換基の部分の構造を以下に示す。
Figure 2013081138
得られたcrtFCの倍率2万倍におけるSEM画像を図1Bに示す。図1Bより、得られたcrtFCは、均一にフィブリル化されていることが確認できた。
また、FT−IR分析により、図2Aに示すFCを基準物質とし、変性化剤によって変性された置換基と、水酸基のピーク強度の比よりDSを求めた。FT−IRはPerkinElmer社製のSpectrum100を用い、ATR(減衰全反射)法により測定した。上記方法により得られたDSは、0.4であった。図2BにcrtFCのFT−IR分析によって得られたスペクトルを示す。
・実施例1−2(cis-オレオイルクロライドによって変性した変性FC(以下、oleFCと表記する)の調製)
trans-クロトン酸クロライドに変えて、cis-オレオイルクロライドを用いた以外は、実施例1−1と同様の方法により、FCの変性を行い、oleFCを得た。
oleFCにおける変性された置換基の部分の構造を以下に示す。
Figure 2013081138
得られたoleFCの倍率2万倍におけるSEM画像を図1Cに示す。図1Cより、得られたoleFCは、均一にフィブリル化されていることが確認できた。
また、得られたoleFCのDSは0.4であった。なお、前記DSは、実施例1−1と同様の方法により算出した。図2CにFT−IR分析によって得られたoleFCのスペクトルを示す。
・実施例1−3(trans,trans-ソルビン酸クロライドによって変性した変性FC(以下、sorFCと表記する)の調製)
trans-クロトン酸クロライドに変えて、trans,trans-ソルビン酸クロライドを用いた以外は、実施例1−1と同様の方法により、FCの変性を行い、sorFCを得た。
sorFCにおける変性された置換基の部分の構造を以下に示す。
Figure 2013081138
得られたsorFCの倍率2万倍におけるSEM画像を図1Dに示す。図1Dより、得られたsorFCは、均一にフィブリル化されていることが確認できた。
また、得られたsorFCのDSは0.4であった。なお、前記DSは、実施例1−1と同様の方法により算出した。図2DにFT−IR分析によって得られたsorFCのスペクトルを示す。
・比較例1−1(アセチルクロライドによって変性した変性FC(以下、acFCと表記する)の調製)
trans-クロトン酸クロライドに変えて、アセチルクロライドを用いた以外は、実施例1−1と同様の方法により、FCの変性を行い、acFCを得た。
acFCにおける変性された置換基の部分の構造を以下に示す。
Figure 2013081138
得られたacFCの倍率2万倍におけるSEM画像を図1Eに示す。図1Eより、得られたacFCは、均一にフィブリル化されていることが確認できた。
また、得られたacFCのDSは0.4であった。なお、前記DSは、実施例1−1と同様の方法により算出した。図2EにFT−IR分析によって得られたacFCのスペクトルを示す。
・比較例1−2(ミリストイルクロライドによって変性した変性FC(以下、myrFCと表記する)の調製)
trans-クロトン酸クロライドに変えて、ミリストイルクロライドを用いた以外は、実施例1−1と同様の方法により、FCの変性を行い、myrFCを得た。
myrFCにおける変性された置換基の部分の構造を以下に示す。
Figure 2013081138
得られたmyrFCの倍率2万倍におけるSEM画像を図1Fに示す。図1Fより、得られたmyrFCは、均一にフィブリル化されていることが確認できた。
また、得られたmyrFCのDSは0.4であった。なお、前記DSは、実施例1−1と同様の方法により算出した。図2FにFT−IR分析によって得られたmyrFCのスペクトルを示す。
・比較例1−3(ステアロイルクロライドによって変性した変性FC(以下、stFCと表記する)の調製)
trans-クロトン酸クロライドに変えて、ステアロイルクロライドを用いた以外は、実施例1−1と同様の方法により、FCの変性を行い、stFCを得た。
stFCにおける変性された置換基の部分の構造を以下に示す。
Figure 2013081138
得られたstFCの倍率2万倍におけるSEM画像を図1Gに示す。図1Gより、得られたstFCは、均一にフィブリル化されていることが確認できた。
また、得られたstFCのDSは0.4であった。なお、前記DSは、実施例1−1と同様の方法により算出した。図2GにFT−IR分析によって得られたstFCのスペクトルを示す。
・参考例2−1(加硫ゴムの調製)
天然ゴム(NR)ラテックス(SimeDarby Plantaion製、固形分濃度:60重量%)にギ酸を添加し、酸凝固させ、50℃で乾燥させた。得られた乾燥NRを三本ロールにより90℃で5分間素練り後、NR100重量部に対して、ステアリン酸1.5重量部、及び酸化亜鉛2.5重量部を加えて7分間混練した。さらにNR100重量部に対して、硫黄3.0重量部、及び加硫促進剤(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(和光純薬工業(株)製))2.0重量部添加し、10分間混練しゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を、156℃で熱圧し加硫を施し、加硫ゴムシートを得た。
・参考例2−2(加硫ゴム(トルエン溶解)の調製)
NRラテックス(固形分濃度60重量%)にギ酸を添加し、酸凝固させ、50℃で乾燥させ、得られた乾燥NRにトルエンを添加し、3重量%のNR溶液を調製した。得られたNR溶液をテフロン(登録商標)シャーレにキャストし、乾燥させた。得られた乾燥NRを参考例2−1と同様の方法で添加剤を加え、加硫を行い、加硫ゴムシートを得た。
・参考例2−3(FCを含む加硫ゴムの調製)
参考例1で調製した1重量%のFC水分散液とNRラテックス(固形分濃度:60重量%)とをFCが最終生成物中に5重量%含有するように混合し撹拌させた。その後、ギ酸により酸凝固させ、50℃で乾燥させた。得られたゴム組成物を、三本ロールにより90℃で5分間素練りし、参考例2−1と同様の配合比率で、ステアリン酸、及び酸化亜鉛を加えて7分間混練した。さらに、参考例2−1と同様の配合比率で、硫黄、及び加硫促進剤を添加し、10分間混練し各ゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を156℃で熱圧し加硫を施し、各加硫ゴムシートを得た。
・実施例2−1(crtFCにより複合化された加硫ゴムの調製)
NRラテックス(固形分濃度60重量%)にギ酸を添加し、酸凝固させ、50℃で乾燥させ、得られた乾燥NRにトルエンを添加し、3重量%のNR溶液を調製した。得られたNR溶液に対し、あらかじめトルエンに分散させたcrtFC分散液(固形分濃度1重量%)を加え、最終成形物中に5重量%含有するように混合し、24時間撹拌し、分散液を調製した。得られた分散液をテフロン(登録商標)シャーレにキャストし、乾燥させ、参考例2−1と同様の配合比率で、ステアリン酸、及び酸化亜鉛を加えて7分間混練した。さらに、参考例2−1と同様の配合比率で、硫黄、及び加硫促進剤を添加し、10分間混練しゴム組成物を得た。さらに得られたゴム組成物を参考例2−1と同様の方法により架橋し、加硫ゴムシートを調製した。
・実施例2−2(oleFCにより複合化された加硫ゴムの調製)
crtFCに変えてoleFCを用いた以外は、実施例2−1と同様の方法により、加硫ゴムシートを得た。
・実施例2−3(sorFCにより複合化された加硫ゴムの調製)
crtFCに変えてsorFCを用いた以外は、実施例2−1と同様の方法により、加硫ゴムシートを得た。
・比較例2−1(acFCにより複合化された加硫ゴムの調製)
crtFCに変えてacFCを用いた以外は、実施例2−1と同様の方法により、加硫ゴムシートを得た。
・比較例2−2(myrFCにより複合化された加硫ゴムの調製)
crtFCに変えてmyrFCを用いた以外は、実施例2−1と同様の方法により、加硫ゴムシートを得た。
・比較例2−3(stFCにより複合化された加硫ゴムの調製)
crtFCに変えてstFCを用いた以外は、実施例2−1と同様の方法により、加硫ゴムシートを得た。
・試験例1(加硫ゴムシートの引張り物性)
参考例2−1、参考例2−2、参考例2−3、実施例2−1、実施例2−2、比較例2−1、及び比較例2−2において得られた各加硫ゴムシートについて、JIS K6251のダンベル型7号形の各試験片を作製し、万能試験機(Instron社製の電気機械式万能試験機3365)を用いて、クロスヘッドスピード200mm/分、及びスパン:20mmの条件にて各試験片を引っ張り、応力−ひずみ曲線を測定した。応力−ひずみ曲線を図3に示す。なお、図3は、(変性)FCの含有割合が5重量%の各試験片における応力−ひずみ曲線である。
また、前記測定した応力−ひずみ曲線から、各試験片における弾性率を測定した。評価結果を表1に示す。
Figure 2013081138
<結果と考察>
図3及び表1より、FCをクロトノイル化したcrtFCをNRと複合化して得られた加硫ゴムシート(実施例2−1)、及びFCをオレオイル化したoleFCをNRと複合化して得られた加硫ゴムシート(実施例2−2)は、弾性率が大幅に向上していることが確認できた。
FCを含有しないNRのみを加硫して得られた加硫ゴムシート(参考例2−1及び2−2)と比較して、未変性のFCとNRを含む加硫ゴムシート(参考例2−3)では、弾性率が若干向上しているが、あまり顕著な効果が得られていない。これについては、疎水性の高いNRに対して、親水性の高いFCを配合することで、NR中でFCが凝集し、良好な分散性が得られなかったため、十分な弾性率が得られなかったものと考えられる。
また、FCをアセチル化したacFCをNRと複合化して得られた加硫ゴムシート(比較例2−1)、及びFCをミリストイル化したmyrFCをNRと複合化して得られた加硫ゴムシート(比較例2−2)では、未変性FCを用いた参考例2−3と比較して、弾性率は2〜3倍向上しているが、実施例2−1や実施例2−2のような弾性率の大幅な向上は見られなかった。
これは、FCのアセチル化やミリストイル化により、FCに疎水性が付与され、NR中での分散性が改善されたものによると考えられる。しかしながら、比較例2−1及び2−2の変性FCは、二重結合を有さず、変性FC中の置換基が架橋の反応点とはならないため、実施例2−1及び2−2のような弾性率の向上までには至らなかったものと考えられる。
一方で、実施例2−1及び実施例2−2のように、変性された置換基に二重結合を有する場合、得られる加硫ゴムシートは、NR中での硫黄による架橋反応だけでなく、NRと変性FC間においても、架橋構造が形成されたものと考えられる。そのため、比較例2−1や比較例2−2で用いた変性FCを用いた加硫ゴムよりも、はるかに弾性率が向上したものと考えられる。
・試験例2(加硫ゴムシートの引張り物性)
実施例2−2及び比較例2−3で得られた各加硫ゴムシートについて、試験例1と同様の方法により、応力−ひずみ曲線を測定した。応力−ひずみ曲線を図4に示す。なお、図4は、変性FCの含有割合が5重量%の各試験片における応力−ひずみ曲線である。
また、前記測定した応力−ひずみ曲線から、各試験片における弾性率を測定した。評価結果を表2に示す。
Figure 2013081138
<結果と考察>
図4及び表2より、FCをオレオイル化したoleFCをNRと複合化して得られた加硫ゴムシート(実施例2−2)は、FCをステアロイル化したstFCをNRと複合化して得られた加硫ゴムシート(比較例2−3)と比較して、弾性率が大幅に向上していることが確認できる。
この結果から、変性FCにおける変性された置換基の炭素数が同じであるにもかかわらず、二重結合を有する置換基を有する変性FCを用いた方が、得られる加硫ゴムシートの弾性率が向上する、ということが明らかとなった。
これは、変性FCを用いることによるNR中での分散性の向上だけでなく、NRと変性FC間においても、架橋構造が形成されたことに起因するものであると考えられる。
試験例3(加硫ゴムシートの線熱膨張係数測定)
参考例2−1、参考例2−3、実施例2−1、実施例2−2、及び比較例2−1〜2−3において製造した各加硫ゴムシートについて、大きさが40mm×4mm×1mmの各試験片を作製し、熱応力歪測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製のEXSTAR TMA/SS6100)を用いて、温度範囲20〜150℃、昇温速度5℃/分の条件にて各試験片の各温度における熱膨張(Thermal expansion)を測定し、得られた値から各試験片の線熱膨張係数(CTE)を測定した。図5に各温度に対する熱膨張をプロットしたグラフを示し、各試験片の線熱膨張係数を表3に示す。
Figure 2013081138
<結果と考察>
図5及び表3より、FCを含むNRを加硫して得られる加硫ゴムシート(参考例2−2)、及びFCを飽和脂肪酸で変性した変性FCを含むNRを加硫して得られる加硫ゴムシート(比較例2−1〜2−3)は、FCを含まないNRを加硫して得られる加硫ゴムシート(参考例2−1)と比較して、CTEが低下しているが、十分な効果は得られていない。
これに対して、FCをクロトノイル化したcrtFCをNRと複合化して得られた加硫ゴムシート(実施例2−1)、及びFCをオレオイル化したoleFCをNRと複合化して得られた加硫ゴムシート(実施例2−2)は、表3の他の比較例及び参考例と比較して、CTEが大幅に低下していることが分かる。
特に、oleFCを用いた実施例2−2では、わずか5重量%のoleFCの添加で、参考例2−1のFCを含まないNRの加硫ゴムのCTEである226.1ppm/℃から18.6ppm/℃にまで劇的に低下した。
試験例1及び2の弾性率と同様、変性FCの変性基として、二重結合を有する側鎖を導入したことにより、NRと変性FC間で架橋構造による強い界面相互作用が生じたためと推察される。
・試験例4
参考例2−2、参考例2−3、実施例2−2、及び比較例2−3において製造した(変性)FC5重量%を含有する各加硫ゴムシートについて、大きさが40mm×4mm×1mmの各試験片を作製し、動的粘弾性測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製のEXSTAR DMS6100)を用いて引張モードで動的粘弾性(DMA)測定を行い、周波数1Hz、温度範囲−100〜150℃、昇温速度3℃/分の条件にて、貯蔵弾性率E’、及びtanδ(損失正接)を測定した。
図6に各温度に対する貯蔵弾性率をプロットしたグラフ、図7に各温度に対するtanδ(損失正接)をプロットしたグラフを示し、表4に−90℃、−20℃、0℃、70℃、及び150℃における各サンプルシートの貯蔵弾性率を示す。また、表5に図7に示されるtanδのピークの温度を示す。
Figure 2013081138
Figure 2013081138
<結果と考察>
図6及び表4より、NRに対して未変性FCの配合(参考例2−3)、及び変性FCにおいて、不飽和結合を有していないstFCの配合(比較例2−3)だけでも、貯蔵弾性率が向上しているが、その効果は、二重結合を有しているオレオイル化されたoleFCを配合(実施例2−2)することにより飛躍的に向上していることが分かる。
また、図7において、実施例2−2の加硫ゴムシートは、他の比較例及び参考例と比較して、tanδ(損失正接)が小さくなっていることが分かる。これは、変性FCの変性基として、二重結合を有する側鎖を導入したことにより、NRとFC間で架橋構造による強い界面相互作用が生じ、当該界面でのNRとFC間での摩擦による熱的なエネルギーロスが低減したためであると推察される。

Claims (8)

  1. セルロースファイバーを構成するセルロース中の一部の水酸基の水素原子が、式(1):
    −A−R (1)
    (式(1)中、Rは、少なくとも1個の不飽和結合を有する炭素数3〜30の炭化水素であり、Aはカルボニル基(−CO−)又は単結合(−)である)
    で表される置換基によって置換された変性セルロースファイバー。
  2. セルロースファイバーが、フィブリル化セルロースファイバーである請求項1に記載の変性セルロースファイバー。
  3. 置換度(DS)が0.05〜2.0である請求項1又は2に記載の変性セルロースファイバー。
  4. セルロースファイバーを、式(1’):
    −A−B (1’)
    (式中、Aはカルボニル基(−CO−)又は単結合(−)であり、Bは脱離基である)
    によって表される変性化剤によって変性する工程を含む
    変性セルロースファイバーの製造方法。
  5. セルロースファイバーがフィブリル化セルロースファイバーである請求項4に記載の変性セルロースファイバーの製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の変性セルロースファイバー、及び
    ゴム成分を含むゴム組成物。
  7. さらに硫黄を含む請求項6に記載のゴム組成物。
  8. 請求項7に記載のゴム組成物を加硫することによって得られる加硫化物。
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