JPWO2013046369A1 - 合成樹脂製薄膜状シートの製造装置 - Google Patents

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Abstract

如何なる種類の薄膜状の合成樹脂製シートやフィルムであっても微細なギヤマークの表出を阻止できる合成樹脂製薄膜状シートの製造装置を提供する。二本のドラム(11,12) 間に張設されて一方向に駆動回動する金属製無端ベルト(13)の外側表面(13a) の一部に対向して配され、前記外側表面の一部に樹脂溶液をキャストするキャステイングダイ(14)の樹脂溶液流延口(14a) と、金属製無端ベルトを挟んで相対して配される金属製無端ベルト(13)の裏面を直接支持するバックアップロール(19)を備えた、いわゆる、シングルベルトキャスティングマシーンに関する。前記バックアップロールの外周面にゴムライニング層が配されている。

Description

本発明は、金属製無端ベルトにキャストした樹脂溶液を固化して合成樹脂製薄膜状シートを製造するための装置に関し、具体的には所要の間隔をおいて水平方向に配された一方向に駆動回動する二本のロール間に張設された金属製無端ベルトの外側表面に、合成樹脂を溶媒に溶解して得られる樹脂溶液をキャストし、回動する金属製無端ベルトの外側表面上で溶媒を蒸発させて薄膜状の合成樹脂製シートを成形固化する溶液流延法による薄膜状シートの製造装置に関する。
従来、この種のフィルムなどを含む薄膜状シートは、溶液流延法、カレンダー法及びエクストルージョン法の3種類の方法によって主に製造されている。そのうち前記溶液流延法は、通常、ベルトキャスティングマシーンと呼ばれる薄膜状シート成形機に適用される。具体的には、一対の駆動ドラムと従動ドラムとの間に金属製無端ベルトを掛け渡して一方向に回動させる間に、金属製無端ベルトの外側表面の所定部位にキャスティングダイのスリット状流延口から薄膜状シート状の樹脂溶液を流延させて金属製無端ベルトの外側表面に密着させて移送し、その移送の間に溶媒を除去して固化したのち、金属製無端ベルトから剥離ロールをもって剥離し、以降の処理工程へと送り出すことによって合成樹脂製の薄膜状シートを製造する。
前記ベルトキャスティングマシーンには、単一の金属製無端ベルトを用いるシングルベルトキャスティングマシーンと、上下2段に配された一対の金属製無端ベルトを用いるダブルベルトキャスティングマシーンとの2種類がある。いずれのベルトも外側表面に存在するピンホールや微小な傷を排除して表面粗度を低くするため鏡面加工が施される。特にシングルベルトキャスティングマシーンでは、金属製無端ベルトの外側表面の製造される薄膜状シートの表面への転写がより高度になされるよう、通常は超鏡面加工がなされている。その超鏡面がフィルムや薄膜状シートに転写されるため、極めて透明度に優れた高品質の製品が得られる。これらのベルトキャスティングマシーンを使った溶液流延法によって成形されるフィルムなどの薄膜状シートには、外部から格別に物理的な張力や押圧力が加えられないことから、高分子に配向が生ぜず、強度に方向性を与えない。また、エクストルージョン法と較べると、樹脂に使われる熱量も少なく、熱安定剤などの添加量が低減でき、透明性の高い薄膜状シートが成形可能である。ただし、確実に溶媒を除去するには肉薄(の薄膜状シート)であることが要求され、その成形可能な膜厚は10〜250μm程度であることが好ましい。
こうした優れた特性をもつフィルムなどの薄膜状シートは、材質が異なれば必ずしも溶液流延法に頼らなければならないというものではないが、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)などのフラットディスプレイパネル用の光学フィルムや、耐候性シール、導電性フィルム、プリント配線基盤用フィルム、各種の転写フィルムなどの機能性フィルムは、他の一般的なフィルム類と比較した場合、極めて高い品質と精度が要求されることから、その工程管理及び品質管理も必然的に複雑化し煩雑化する。特に、前記フラットディスプレイパネル用の光学フィルムは、従来のパネルの大型化を追求することに代わって、近年の小型化された携帯情報端末に対する急激な需要増加に対応すべく、更なる高品質化を図ることが求められ、同時にコストの低減と大量生産の必要性に迫られている。こうした多様な要求に応えるべく、従来も様々な工夫がなされてきている。
例えば、特開平9−29767号公報(特許文献1)によれば、シングルキャスティングベルトマシーンにあって、金属製無端ベルトを挟んでキャスティングダイの樹脂溶液流延口と対向するベルト位置のベルト内側表面に当接してベルトを内側から支持するバックアップロールを配するとともに、同バックアップロールのベルト回動方向前後に隣接して配され、ベルト内側表面に当接する制振用ロールを配している。この制振用ロールの外周面にはゴム層が形成されている。
一般に、シングルキャスティングベルトマシーンでは、ベルトを挟んで上下から乾燥用又は冷却用の気体を噴出させており、その気体の噴出により金属製無端ベルトが振動し、この振動が小径ロールであるバックアップロールにも伝達し微小な上下の振動を与え、樹脂溶液を均一な厚みの薄膜状に塗布することを困難にする。そこで、特許文献1によれば、バックアップロールのベルト進行方向前後に、前述のような制振用ロールを配することにより、ゴム層にて微小な振動を吸収してバックアップロールと制振用ロールとの間のベルトの振動を抑制し、バックアップロールに直接支持される金属製無端ベルト位置の外側表面に対するキャスティングを高精度に行うことを可能にしたものである。
また、例えば特許第3544314号公報(特許文献2)、特許第3589062号公報(特許文献3)、特許第4232258号公報(特許文献4)によれば、シングルキャスティングベルトマシーンにあって、キャスティングダイのスリット状の樹脂溶液流延口に隣接して配され、スリット状の樹脂溶液流延口からキャスティングされる樹脂膜に正圧及び/又は負圧気体を作用させて、樹脂膜をベルト表面に密着させる樹脂膜密着装置を設けるとともに、前記樹脂膜が密着する金属製無端ベルトの樹脂着地点の裏面位置にエンドレスベルトを直接支持するサポートロール(バックアップロール)を配している。
特許文献2における樹脂膜密着装置は、ベルトの表面への樹脂膜の着地点よりも上流側に減圧装置を配するとともに、前記着地点よりも下流側に加圧装置を配し、上記バックロールに支持されている前記無端ベルト表面位置に樹脂膜を全幅にわたって密着させるものである。特許文献3における密着装置は、ベルト表面への樹脂膜の着地点よりも上流側に配された、吸引手段の負圧圧力、金属製無端ベルトの走行速度、その走行速度に応じたベルトとスリット状流延口の先端との間の距離とを、所定の関係式を満足するように、それぞれに設けられた調節手段を使って調節し、不定期で不特定の場所に発生するエア噛みやしわの発生を防止しようとするものである。
また特許文献4によれば、上記吸引手段を有するシングルキャスティングベルトマシーンにおいて、吸引手段の吸引面積、走行ベルトのベルト張力、ベルト幅、吸引圧力、ベルトを支持するサポートロールから吸引力作用点までのベルトのフリースパン長、ベルト自重、及び予め設定されたベルトの許容浮き上がり量(定数)を、それぞれ適宜設定し、予め与えられた所定の関係式を満足するように各設定量を調整することにより、吸引手段によるベルトの浮き上がりを抑え、ベルトが吸引手段や口金に接触することを防いでいる。特に吸引面積を減少させることによりベルトの浮き上がり量を許容値以内としつつ、吸引圧力を上げることを可能として、それによってキャスト速度の向上、つまり、安定した所望のキャスト状態を得ることのできる上限速度を上げることを可能にしている。
また、例えば特開2003−1654号公報(特許文献5)によれば、上述のようなシングルキャスティングベルトマシーンにおいて、バックアップロールが1回転する間のエンドレスベルトとの間の上下方向変動量を100μm以下とし、同時にバックアップロールの表面粗さを最大高さRmaxで0.2〜1.2μmとし、エンドレスベルトの裏面の表面粗さを、表面粗さRaで3〜100μmとすることが好ましいとしている。また、この特許文献5によれば、樹脂溶液流延部においてエンドレスベルトを支持するバックアップロールの周面に波長400nmの光を投射したときの反射率を、汚れが付着していない状態の反射率を100%として80%以上に維持する。そのため、不織布を用いてバックアップロール周面の清掃を行う。こうした手段を講じることにより、エンドレスベルトの微小振動を抑止し、製造されるフィルムの膜厚変動を小さくするようにしている。
特開平9−29767号公報 特許第3544314号公報 特許第3589062号公報 特許第4232258号公報 特開2003−1654号公報
上記特許文献1〜5により提案されている技術について見ると、それぞれが挙げている作用効果が有効に発揮されるであろうことは容易に理解できるが、近年の、特に光学フィルム或いは機能性フィルムと呼ばれる製品に対する、更なる薄膜状化と高品質化とが叫ばれる中、それらの要求に対して十分に耐え得るには、各特許文献1〜5に開示された単独の技術だけでは到底実現することは不可能であり、現状は、それらの技術を如何に選択して組み合わせるかが最も重要な課題となる。また、同時に上記従来の技術にあっても、それぞれに相変わらず未だ解決を見ない課題等が多く残されており、今後もこれら課題の探究と解消とを絶えず続けていく必要がある。
そうした事情のもとで、上述の各特許文献1〜5による提案に沿った幾多の実験を重ねるとともに、様々な探究と検討とを重ねる途中において、光学フィルムや機能性フィルム用の一般的なシングルキャスティングベルトマシーンを使って得られる薄膜状シートには、今まで気付かなった極めて微小なマークが発現していることを発見した。しかも、この微小なマークは、例えば上記特許文献1に開示された制振ロールを使ったシングルキャスティングベルトマシーンにより得られるフィルムにも発現することが実証された。その模様は、具体的に一見しただけでは看過してしまうようなフィルム幅方向に平行して延び、フィルム長さ方向に段状に並んだ微小な薄い模様であって、いわゆる「ギヤマーク」と呼ばれる模様の一種であることが確認された。
このマークを視認するには、例えば、薄膜状シートの金属製無端ベルトの超鏡面加工面と相対する側の面を、砥石を使ってベルト幅方向に斜めに軽くこすることによって、前記ギヤマークがベルト長手方向に所定のピッチをもつ筋状模様として段状に浮き上がってくる。かかる微細で直接には目視しがたい模様であっても、特に、上述のような極めて高い品質と大型化とが求められ、しかも100μm以下の膜厚が要求される光学フィルムや機能性フィルムなどにとっては致命的な欠陥となる。このギヤマークの排除こそが、最も緊急に解決すべき課題である。
本発明は、前記ギヤマークの発生要因を多角的に分析し、その発生要因を突き止めて排除すべくなされたものであって、如何なる種類の薄膜状シートやフィルムであっても筋状の微細なギヤマークの発現を阻止できる薄膜状シートの製造装置を提供することを目的としている。
本発明者等は、上記筋状の微細なギヤマークが如何にして発現するのか、その原因を探るべく数多くの検討と実験とを重ねた。例えば、バックアップロールのベルト走行方向の前後に制振用ロールを配した上記特許文献1に開示されたシングルベルトキャスティングマシーンを使って、厚さが150μmのPC(ポリカーボネート)製薄膜状フィルムを製造したところ、相変わらず前述のギヤマークの発現が確認された。このことは、特許文献1に開示された制振用ロールの存在だけでは、上記ギヤマークを排除できないことを意味する。こうした実験を積み重ねるなかで、偶然ではあるが、前記ギヤマークを発現させる要因が、上記金属製無端ベルトの裏面の形状にあることを突き止めた。すなわち、金属製無端ベルトの裏面に研削がなされ、ベルト長さ方向に10mm以下の周期で、上下高さ方向に1μm程度の高さをもつ微小な凹凸面が形成されていることが、上記ギヤマークを発生させる一番の要因となっていることを知った。
ところで、上記バックアップロールの径は一般的に200〜500mmであって、その周面を金属製無端ベルトの裏面に接触させてベルトを直接支持する。そのため、その周面の平滑度と真円度とを高度に仕上げるため、ロール周面には30〜50μmの厚さからなる硬質クロムメッキがなされたのち、研磨仕上げして表面粗度Ryを0.6〜0.8μmとしている。このように、従来のシングルキャスティングベルトマシーンにあっては、キャスティングダイにおける樹脂溶液の流延口から流延する樹脂膜のベルト上の着地点の裏面位置にバックアップロールを配置して、金属製無端ベルトを裏面から直接支持することを前提としている。この前提に立って、バックアップロール自体の振動を極力排除して、金属製無端ベルトへの影響を避けるには、その回転支持部から発生する振動をも含めて、その周面の平滑度及び真円度を高く仕上げ、バックアップロール周面でベルト裏面を直接支持するように設計されていた。
しかるに、現実には、この硬質クロムメッキと研磨仕上げとにより精巧に仕上げられたバックアップロールであっても、軸受部のガタ、はめ合い精度、ベルト板厚の偏差、ベルト裏面の凹凸の大きさ等により振動やブレが生じ、これらの値を規定値以下に抑えないかぎり、バックアップロールによるベルト支持部におけるベルト振動を完全に排除することができない。これらの振動の発生要因は、いずれについても高精度の加工を心掛ければある程度排除できるものと考えられる。しかし、そのためには相当のコストの増加を覚悟する必要がある。特に、上記要因のうち、金属製無端ベルトの裏面の凹凸について、その表面と同様に、裏面にも超鏡面加工をすれば振動を阻止できることは暦然としているが、それに要するコストの増加を考えると実現させることはむずかしい。
しかも、上述のとおり、金属製無端ベルトをバックアップロールの金属表面にて直接支持すると、例えば金属製無端ベルトの裏面に、極めて微小な凹凸面が形成されている場合には、その凹凸面に基づき金属製無端ベルトに振動が発生し、その振動が、流延口からベルト上の着地点にキャストされる樹脂膜の厚さに影響を及ぼし、上述のようにギヤマークを形成することが実証されている。すなわち、上記ギヤマークは、金属製無端ベルトを高硬度の平滑な金属面をもつバックアップロールによって直接支持すると、同バックアップロールにより支持された金属製無端ベルトの支持通過面に形成された微小な凹凸面によって、金属製無端ベルトに微小な振動が発生し、この振動が起因となって、樹脂溶液の流延口からベルト表面にキャストされる薄膜状シートに極めて微細なギヤマークが形成される。
本発明者等は、この点に着目し、更なる検討と実験を重ねた結果、前記バックアップロールに直接接触する金属製無端ベルトとの接触点にて独自に発生する微小な振動を、バックアップロール自体にて吸収除去することを考えるに到った。このようにバックアップロール自体にて金属製無端ベルトに発生する振動を吸収排除させるという考えは、バックアップロール自体の構造とその周辺支持部の構造を高精度に製作し、バックアップロール自体の振動そのものをなくし、金属製無端ベルトの振動を排除しようとする従来の発想を全く覆すものであり、一般的には常識外の発想である。かかる考えを基礎として以下に述べる本発明に到った。
本発明の基本構成は、二本のドラム間に張設されて一方向に駆動回動する金属製無端ベルトと、該金属製無端ベルトの外側表面の一部に対向して配され、当該表面に樹脂溶液をキャストするキャステイングダイと、金属製無端ベルトを挟んでキャステイングダイと対向する金属製無端ベルトの裏面位置に配され、金属製無端ベルトの裏面を支持するバックアップロールと、当該バックアップロールのベルト回動方向前後に配された複数のベルト支持ロールとを備えており、前記バックアップロールの外周面にゴム層が配されている、ことを特徴とする合成樹脂製薄膜状シートの製造装置により効果的に達成される。
好ましい態様によれば、前記ゴム層がゴムライニング層であり、更に前記金属製無端ベルトの少なくとも前記外側表面に超鏡面加工がなされているとよい。この場合、金属製無端ベルトの裏面に対しても超鏡面加工をすることはできるが、本発明のシングルベルトキャスティングマシーンにあっては、金属製無端ベルトの裏面側表面に格別の加工を加えず、従来の研削加工や圧延仕上げに止めて、コスト面の負担を軽減する。
特に、製造する薄膜状シートに鏡面を忠実に転写するには、前記金属製無端ベルトの少なくとも前記外側表面に超鏡面仕上げをすることが好ましく、バックアップロールの周面に形成される前記ゴム層の硬度はJIS K6253 A60°〜A80°であることが望ましい。このゴム層の材質は耐熱性、耐磨耗性、耐薬品性の点から、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴムのいずれかから選ばれる。また、前記金属製無端ベルトの超鏡面加工がなされる側とは反対側の研削加工がなされる裏面の凹凸面は、長手方向のピッチが10mmより小さく、その凹凸高さが1μm程度となり、より効果的に薄膜状フィルム表面に表出するギヤマークの発現が阻止される。
本発明のシングルキャスティングベルトマシーンによれば、樹脂溶液をキャストする樹脂溶液流延口の着地位置にあって金属製無端ベルトの裏面を支持するバックアップロールの周面にゴム層を配することにより、研磨又は研削により形成された金属製無端ベルトの裏面に形成されるベルト幅方向に延び、ベルト長さ方向に段状に並ぶ微細な凹凸面に基づき一定の微小な周期で発生する微細な上下振動は前述のゴム層により効果的に吸収され、薄膜シートに対する金属製無端ベルトの超鏡面加工表面の振動を低減させ、樹脂シート面への転写時にも前記凹凸面の影響を与えず、筋状のギヤマークが発現せず、金属製無端ベルトの超鏡面に倣って忠実な転写面が得られる。
一方で、バックアップロール自体の振動についてみると、このバックアップロールを如何に高精度に仕上げたとしても、はめ合い部や、軸受部、ロール支持フレームなどの設計上の公差や誤差、偏差などが影響し、周期的な振動を発生する。この振動の周期はロール1回転の長さ単位で繰り返される大きな振動である。更には、その後の実験を見ると、この変動による薄膜状シートに発生する厚さ変動の値は、大きな周期で高さも高くなるゆるやかなカーブをもつ上下の変動であることが立証されている。しかるに、一般的に言えば、バックアップロールの径は、金属製無端ベルトを張架する一対の駆動ドラム及び従動ドラムと比較すると小径であって、380〜500mmの範囲内にある。これを金属無端ベルトの走行方向長さに換算すると、120〜157cmとなり、例えば液晶テレビでいえば、近年の大型化された120cmを越える表示パネルの寸法に十分耐えられる寸法であり、同じパネル面ではバックアップロールの1回転の間に生じるロール周面の大きなうねりからなる凹凸面の変動によって、液晶テレビなどの光学的機器に対する品質上で大きな影響を与えることはない。
ところで、キャスティングダイの樹脂溶液流延口との間のクリアランスは、通常2mm以下に設定されることが多く、金属製無端ベルトの小さな周期の振動は吸収されても、大きな周期で大きな振動があるとベルトと流延口とが接触して大きな事故に繋がる可能性がある。そこで、バックアップロールの周面に形成されるゴムライニングには、ライニング後に研磨して表面の振れ、真円度、円筒度を高精度に仕上げるとよい。
本発明における代表的な実施形態を示すシングルベルトキャスティングマシーンの全体構成図である。 本発明の特徴部であるバックアップロールによるベルト支持部を拡大して示す側面図である。 片面が超鏡面加工され、他面が研削加工された金属製無端ベルトの一部を模式的に示す拡大縦断面図である。 周面構成の異なる2種類のバックアップロール上における速度30m/minで走行する金属製無端ベルトの所定周波数帯における振動データ(FFT解析値)を対比して示す比較図である。 周面構成の異なる2種類のバックアップロール上における速度50m/minで走行する金属製無端ベルトの所定周波数帯における振動データ(FFT解析値)を対比して示す比較図である。
以下、本発明の代表的な実施形態を図面を参照しつつ更に具体的に説明する。
図1は、本発明に係る合成樹脂製薄膜状シートの製造装置の代表的な実施形態を示すシングルベルトキャスティングマシーンの全体構成図である。以下の説明では、光沢や透明性が高く、高級化粧品の包装や光学フィルムの基材として使われるPC(ポリカーボネート)フィルムの製造装置を例に挙げて説明する。なお、本発明における薄膜状のフィルムやシートは例示するPCフィルムに限定されず、既述したように、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、アセテート、ポリビニルアルコール(PVA)などの合成樹脂製フィルム(シート)が対象となる。
このシングルベルトキャスティングマシーン1は、図1に示すように、駆動ドラム11及び従動ドラム12と、駆動ドラム11と従動ドラム12との間に掛け渡されて回動する金属製無端ベルト13と、金属製無端ベルト13の外側表面13aの一部にベルト幅方向に延びる樹脂溶液流延口14aを向けて配されるキャステイングダイ14と、キャスティングダイ14に薄膜状シート2の原液である樹脂溶液を供給するギアポンプ15、キャスティング後の金属製無端ベルト13の外側表面13aに密着する薄膜状シート2を加熱する加熱装置16と、金属製無端ベルト13とともに周回して溶剤のほとんどが蒸発除去された薄膜状シート2を金属製無端ベルト13から剥離する剥離ロール17と、金属製無端ベルト13の裏面に沿って所定の間隔をおいて配された複数のベルト案内支持ロール18とを備えている。
本発明にあっても、上記特許文献1〜5に開示されたシングルベルトキャスティングマシーンと同様に、金属製無端ベルト13の裏面側にあって前記キャステイングダイ14の樹脂溶液流延口14aと対向する位置にバックアップロール19が配されている。ただし、本実施形態におけるバックアップロール19は、従来のバックアップロールのような表面に硬質のクロムメッキは施されておらず、図2に示すように、クロムメッキに代えてロール周面にライニングによるゴム層20を形成している。本実施形態にあっては、ゴム層の厚さは10mm、その硬度はJIS K6253 A60°〜A80°であり、バックアップロール19の全体径は300mmに設定されているが、本発明はこれらの値に限定されるものではない。すなわち、得ようとする薄膜状シートの材質、シート厚、シート幅、その他、使用する溶媒や、製造速度、加熱温度など多様な製造条件の変更に基づいて適宜変更される。
本実施形態にあっては、バックアップロール19の周面に形成されるゴム層の材質をフッ素ゴムとしているが、既述したとおり、フッ素ゴムの他に、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム等を使うこともできる。ここで、本発明における薄膜状シート2とは膜厚が10〜200μmの薄膜状シートを言い、シングルベルトキャスティングマシーンを使い合成樹脂を溶媒に溶解した樹脂溶液を原液として、溶液流延法によって製造される。シート材料となる合成樹脂製薄膜状シートの材質は、既述したとおり、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、アセテート、ポリビニルアルコール(PVA)のいずれかから選ばれる。
各合成樹脂シートの代表的な用途は、PIシートがLCD用及びPDP用の配向フィルム、プリント配電板用フィルムが挙げられ、PCシートはLCD用の位相差フィルムや耐光性フィルム、高級化粧品の包装用フィルム、冷凍食品の包装用フィルムなどに使われ、PVCシートは農業分野や土木建築分野における各種の遮水フィルムとして用いられ、トリアセテートシートはLCD用及びPDP用の反射防止フィルム、LCD用の偏光層保護フィルムや視野角向上フィルムとして使われ、PVAシートはLCD用の偏光フィルムや転写フィルムとして使われる。
本実施形態における上記金属製無端ベルト13には、所定の長さと幅をもつSUS304、SUS316等のオーステナイトスチール製の薄板が使われ、ベルトの材質として、前記オーステナイトスチールの他に、マルテンサイト系ステンレス鋼や、炭素鋼、チタン、タンタルなどが使われる。その金属製無端ベルト13の樹脂溶液の密着面は超鏡面仕上げがなされ、その密着面とは反対側の裏面側表面を研削仕上げしている。板厚は2mm以下で、その長さ方向の両端を突き合わせて溶接により継ぎ合わせ、無端としている。金属製無端ベルト13の長さは55m、幅が1500mmである。継ぎ合わせ部分は、ベルト本体と同様に、表面側を超鏡面に仕上げ、裏面側を研削仕上げする。
かかる構成を備えた本発明に係るシングルベルトキャスティングマシーンを使った薄膜状シートの製造方法の基本操作は、上記特許文献1〜5に開示された従来の操作と実質的に変わるところがない。すなわち、図1にあって、駆動ドラム11を駆動して、駆動ドラム11及び従動ドラム12に掛け渡された金属製無端ベルト13を所定速度で一方向に回動させる。この金属製無端ベルト13の回動中、金属製無端ベルト13の上部を走行するベルト表面に向けて、キャスティングダイ14の樹脂溶液流延口14aからポリカーボネート(PC)溶液をキャストする。
キャスティングダイ14にはギアポンプによって定量のポリカーボネート(PC)溶液が原液として供給され、樹脂溶液流延口14aから吐出する薄膜状原液を金属製無端ベルト13の外側表面13aの一部に密着させる。こうして金属製無端ベルト13の外側表面13aに密着した薄膜状シート2は、金属製無端ベルト13の周回に随伴して周回する。この周回の間に加熱装置16にて薄膜状シート2を加熱し、薄膜状シートに含まれる溶剤を蒸発除去する。溶剤が蒸発した薄膜状シート2は周回の最終段階で殆どの溶剤が除去され、剥離ロール17によって金属製無端ベルト13から剥離されて次工程であるテンター工程や乾燥工程へと送られる。なお、金属製無端ベルト13は、その周回する間は金属製無端ベルト13の裏面に沿って配された複数のベルト案内支持ロール18によって支持されて走行する。
本発明にあっては、上記特許文献1〜5に開示されたシングルベルトキャスティングマシーンと同様に、金属製無端ベルト13の裏面側にあって前記キャスティングダイ14の樹脂溶液流延口14aと対向する位置に、従来とは異なる本発明に特有の構成を備えたバックアップロール19が配されている。本発明におけるバックアップロール19は、その周面にゴム層を有している。本実施形態では、前記ゴム層20のゴム硬度がJIS K6253 A70°であり、フッ素ゴムが使われる。このように、バックアップロール19の周面にゴム層20を形成することにより、研削仕上げ時に形成された金属製無端ベルトの裏面の微細な筋状の凹凸面に基づく、例えばベルト走行方向に10mm程度の微小な周期で発生する高さ1μmほどの微細な上下振動であれば、前記ゴム層20により確実に吸収され、薄膜状シート2に対する金属製無端ベルト13の超鏡面加工面の振動も低減して、薄膜状シート2への転写時にも前記凹凸面の影響が出ず、筋状のギヤマークが発現しない、金属製無端ベルト13の超鏡面に忠実なで転写面をもつが透明な高品質のフィルムが得られる。
一方で、バックアップロール19の1回転に発生する固有の振動は、如何にロールを高い精度に仕上げたとしても、はめ合い部や、軸受部、ロール支持フレームなどの設計上の公差や誤差、偏差などが影響し、大きい周期で大きく上下動するゆるやかな振動である。この振動の周期はロール1回転の長さ単位で繰り返される大きくゆるやかに振動する。ここで、バックアップロール19の径は、通常、金属製無端ベルト13を張架する一対の駆動ドラム11及び従動ドラム12の径150〜250cmと比較すると極めて小径であって、380〜500mmの範囲内にある。これを金属無端ベルトの走行方向長さに換算すると、丁度バックアップロール19の1回転あたりの外周長119〜157cmに相当し、例えば液晶テレビでいえば、近年の大型化された120cmを越える表示パネルの寸法にも十分耐えられる寸法であり、同じパネル面ではバックアップロールの1回転の間に生じるロール周面の大きなうねりからなる凹凸面の変動による品質的な影響はほとんど生じさせない。
ただし、キャスティングダイ14の樹脂溶液流延口14aとの間のクリアランスは、通常、2mm以下に設定されることが多く、バックアップロール19により支持される金属製無端ベルト13のバックアップロール支持部にて発生する小さい周期の振動については、上述のようにバックアップロール19の外周ゴム層20によって吸収されるとしても、バックアップロール19自体の回転周期のゆるやかで大きな上下動では、金属製無端ベルト13と樹脂溶液流延口14aとの間で接触し、大きな事故にもつながりかねない。したがって、バックアップロール19の周面に形成されるゴム層20も、ライニング後に研磨して表面の振れ、真円度、円筒度を高精度に仕上げている。
次に、本発明に係るシングルベルトキャスティングマシーンと、従来の一般的なシングルベルトキャスティングマシーンとを実際に使ったときの、バックアップロールに支持された金属製無端ベルトのロール支持表面部分におけるベルトの挙動を比較するため、図1に示すシングルベルトキャスティングマシーンを使って、以下の製造条件の下に、フィルム厚150μmのPCフィルムを製造した。
図1に示すシングルベルトキャスティングマシーンにおけるバックアップロール19には、表面にメッキ厚30〜50μmの硬質クロムメッキを施したのち研磨仕上げを行った従来と同様の金属ロールと、本発明における周面に10mm厚のフッ素ゴムをライニングした研磨仕上げ後のゴムロールとの2種類の周面構造の異なるロールを用いた。両バックアップロールの、研磨仕上げ後の各径を300mmとした。金属製無端ベルトのベルト材料にはSUS304が使われ、ベルト長さを55m、ベルト幅を1500mm、板厚を1.6mmのフラットベルトからなる。金属製無端ベルトの上部周回領域に、金属製無端ベルトを上下から挟むようにして3対の加熱装置16を配し、その3対の加熱装置16の間に等ピッチで複数のベルト案内支持ロール18を設置した。このベルト案内支持ロール18は上記硬質クロムメッキが施された従来のバックアップロールと同種類の金属ロールが使われている。
加熱装置16による加熱温度はmax150℃であり、ベルト案内支持ロール18の径は150mmである。また、上記PCフィルムの製造を、バックアップロールに硬質クロムメッキを施した上記金属ロールと、周面にライニングゴムを有する上記ゴムロールとに使い分けて製造した。そのときの、2種類のバックアップロールごとに金属無端ベルトの走行速度を、30m/min、50m/min、80m/minの3通りに設定して、それぞれベルト10回転分ずつフィルムを製造し、その間の各バックアップロール上の金属製無端ベルトの上下振れの大きさ(μm)と、その周期性振動の有無とを、 (株) 小野測器製のFFTアナライザーを使って測定した。その測定結果を、表1及び表2に示した。
また、金属製無端ベルトの走行速度を、30m/min、50m/minとして運転したとき、バックアップロールとして上記金属ロールとゴムロールとを使ったときの各速度ごとのバックアップロール上におけるベルト振動データ(FFT解析値)曲線を、図4及び図5に示した。
上記表1から分かるとおり、金属製無端ベルトの走行速度の変更に関係なく、バックアップロール上における金属製無端ベルトの揺れの大きさは、ゴム被覆ロールの方がクロムメッキロールよりも一様に大きくなっている。これは、ロール表面の弾力性の差異が大きく関わっているためであると考えられる。一方、表2によれば、前述のように、ゴムロールの弾性によってバックアップロール上における金属製無端ベルトの揺れが大きいにも関わらず、金属製無端ベルトの走行速度とは無関係に周期性振動が生じていないことが理解できる。これは、例えばゴム被覆ロールにもクロムメッキロールと同様の周期性振動が生じているはずであるにも関わらず、ゴム被覆ロールでは同振動がゴムによって吸収されていることを意味している。なお、表1及び表2によって明らかなように、金属製無端ベルトの走行速度の違いによっても、バックアップロール上の金属製無端ベルトの揺れの大きさ及び振動の有無に、ある特定の傾向が見られない。
一方、図4(a)(b)及び図5(a)(b)に示された微小な振動波形を詳細に検討すると、硬質クロムメッキが施されたバックアップロールのベルト振動状態を示す図4(a)にあっては、ベルトの走行速度が30m/minのとき、同図に矢印で示すとおり、周波数65Hzで振幅が瞬間的に大きくなっているが、周面にゴムライニングを有するバックアップロールにおけるベルト振動状態を示す図4(b)にあっては、ベルトの走行速度を同じ(30m/min)としても、同図に矢印で示すとおり、周波数65Hzで振幅が極めて小さく、その周辺にあっても全体的に振幅が小さくなっている。また、上記バックアップロールとして金属ロール及びゴムロールを使い、ベルト速度を50m/minに変更した以外は同じ条件でPCフィルムを製造したときの、各バックアップロール上のベルト振動波形を示す図5(a)(b)とを比較しても、周波数110Hz付近における振幅は、後者のゴムロールからなるバックアップロールを使っている方が著しく小さくなっていることが理解できる。これは、本発明のようにバックアップロールの周面にゴム層を形成することにより、小さい周期で局部的に振幅が大きく変化する振動が極めて効果的に除去されていることを意味している。
1 シングルベルトキャスティングマシーン(合成樹脂製薄膜状シート製造装置)
11 駆動ドラム
12 従動ドラム
13 金属製無端ベルト
13a 金属製無端ベルトの外側表面
14 キャスティングダイ
14a 樹脂溶液流延口
15 ギヤポンプ
16 加熱装置
17 剥離ロール
18 ベルト案内支持ロール
19 バックアップロール(ゴムロール)
20 ゴム層
2 薄膜状シート

Claims (6)

  1. 二本のドラム間に張設されて一方向に駆動回動する金属製無端ベルトと、該金属製無端ベルトの外側表面の一部に対向して配され、当該表面に樹脂溶液をキャストするキャステイングダイと、金属製無端ベルトを挟んでキャステイングダイと対向する金属製無端ベルトの裏面位置に配され、金属製無端ベルトの裏面を支持するバックアップロールと、当該バックアップロールのベルト回動方向前後に配された複数のベルト案内支持ロールとを備えてなり、
    前記バックアップロールの外周面にゴム層が配されてなる、
    ことを特徴とする合成樹脂製薄膜状シートの製造装置。
  2. 前記ゴム層がゴムライニング層である、ことを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製薄膜状シートの製造装置。
  3. 前記金属製無端ベルトの少なくとも前記外側表面に超鏡面加工がなされてなる、ことを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製薄膜状シートの製造装置。
  4. 前記ゴム層の硬度がJIS K6253 A60°〜80°である、ことを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製薄膜状シートの製造装置。
  5. 前記ゴム層が、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴムのいずれかを構成材料としてなる、ことを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製薄膜状シートの製造装置。
  6. 外側表面に超鏡面加工がなされた前記金属製無端ベルトの裏面側表面が、ベルト長手方向の凹凸ピッチが10mm以下、その凹凸高さが1.5μm以下の凹凸面をもつ、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の合成樹脂製薄膜状シートの製造装置。
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