JP4232258B2 - フイルムの製造装置および製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フイルムの製造装置および製造方法に関し、とくに周回する無端ベルト上に吸引手段を用いて樹脂膜をキャストするフイルムの製造装置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、周回する無端ベルト上に口金からの樹脂膜をキャストするに際し、吸引手段により樹脂膜に負圧を作用させると、樹脂膜をキャスト面に良好に密着させることができ、着地点を安定させることができることが知られている。周回されるベルトは、通常、適当な位置において下面側からロール等によって支持されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような装置においては、吸引手段による吸引力は周回しているベルトにも作用するので、吸引力とベルトを所定範囲内の軌跡に保つ力とのバランスが崩れると、吸引力によってベルトが浮き上がることがあり、浮き上がり量が許容量を越えると、ベルトが吸引手段や口金に接触し、損傷するというトラブルを招く。
【0004】
また、吸引手段の重量やサイズが大きいと、それ自身が下方に撓んだり、それを取り付けている口金装置が撓んだりすることがあり、撓み量が大きくなると、上記と同様の問題を生じることがある。
【0005】
本発明の課題は、このような問題点に着目し、吸引手段に所定の機能を発揮させている際に、周回しているベルトの浮き上がり量を確実に許容値以下に抑えるとともに、吸引手段の小型化が可能なフイルムの製造装置および製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のフイルムの製造装置は、口金から吐出された樹脂膜を、周回する無端ベルトにより形成される移動キャスト面上にキャストするとともに、樹脂膜のキャスト面への着地点よりもキャスト面移動方向上流側に負圧領域を生成する吸引手段を有するフイルムの製造装置において、前記吸引手段とベルトが次式を満足することを特徴とするものからなる。
S≦K(Tw/P)(l 1 +l 2 )/(l 1 ・l 2 )+qw(l 1 +l 2 )/P
ここで、S:吸引面積(cm 2
T:ベルト張力(g/cm)
w:ベルト幅(cm)
P:吸引圧力(g/cm 2
1 ,l 2 :ベルトを支持するサポートロールから吸引力作用点までのベルトのフリースパン長(cm)
q:ベルト自重(g/cm 2
K:定数(予め設定されるベルトの許容浮き上がり量)(cm)
【0008】
このような本発明に係るフイルムの製造装置においては、吸引手段は一つの吸引口を有するものであってもよく、複数の吸引口を有するものであってもよい。
【0009】
また、本発明に係るフイルムの製造装置は、樹脂膜が溶融樹脂膜、溶液膜のいずれである場合にも適用可能であるが、とくに樹脂膜が溶液膜からなる装置に好適なものである。
【0010】
本発明に係るフイルムの製造方法は、上記のような装置を用いてフイルムを製造することを特徴とする方法からなる。
【0011】
本発明に係るフイルムの製造装置および製造方法においては、吸引手段によるベルト浮き上がり方向の力を、ベルトの張力および自重による抗力以下とすることにより、ベルトの浮き上がりが抑えられ、該浮き上がりによるベルトの吸引手段や口金への接触が防止される。
【0012】
とくに本発明では、吸引手段とベルトが前述の式を満足するように、吸引面積や吸引圧力、ベルトの張力や幅、フリースパン長、自重が設定されることにより、ベルトの浮き上がり量は確実に許容値K以下に抑えられ、吸引手段や口金との接触が回避される。
【0013】
さらに、上式は、ベルト側の各ファクターの値を適切に設定することによっても、吸引手段側の各ファクター(吸引面積、吸引圧力)を適切に設定することによっても、満足させることができる。とくに吸引面積を減少させることによりベルトの浮き上がり量を小さく抑えることができる。そして、ベルトの浮き上がり量を小さく抑えることができると、浮き上がり量を許容値以内としつつ、吸引圧力を上げることが可能となり、それによってキャスト速度の向上、つまり、安定した所望のキャスト状態を得ることのできる上限速度を上げることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に一実施態様に係るフイルムの製造装置を示している。図1において、1は口金を示しており、口金1のスリット間隙1aの先端出口から、溶融樹脂膜または溶液膜(たとえば、ポリアミド樹脂やポリイミド樹脂の溶液膜)からなる樹脂膜2が吐出される。口金1から吐出された樹脂膜2は、ドラム3a、3b間を周回される無端ベルト4によって形成される移動キャスト面5上にキャストされ、フイルム6に成形される。
【0015】
樹脂膜2のキャスト面5への着地点7よりもキャスト面移動方向上流側には、吸引チャンバ8を有する吸引手段9が設けられている。吸引手段9は下方に向けて開口され、樹脂膜2およびベルト4に接する負圧領域10を生成している。減圧チャンバ8内はブロワ11による吸引によって減圧される。
【0016】
ベルト4の裏面側には、本実施態様では、樹脂膜2の着地点7に対応する位置と、それよりも上流側の位置とに、それぞれサポートロール12a、12bが設けられている。サポートロール12a、12bによる支持により、ベルト4は所定の軌跡にて走行、周回されるようになっている。
【0017】
このように構成された装置において、吸引手段9部分では、その吸引圧力P(g/cm2 )と吸引面積S(減圧チャンバ8の下方に向けての開口面積:cm2 )との積で表される吸引力S・Pが、ベルト4に浮き上がり方向の力として作用される。ベルト4には、張力や自重による抗力が働くので、ベルト4の浮き上がり量と上記吸引力、抗力との関係は、次のように規定できる。
【0018】
すなわち、図2に示すような計算モデルで考えてみるに、吸引力作用点におけるベルト4の浮き上がり量をt(cm)とすると、
S=t(Tw/P)(l1 +l2 )/(l1 ・l2
+qw(l1 +l2 )/P
と表わすことができる。
【0019】
ここで、S:吸引面積(cm 2
T:ベルト張力(g/cm)
w:ベルト幅(cm)
P:吸引圧力(g/cm2
1 ,l2 :サポートロール12a、12bから吸引力作用点までの
ベルトのフリースパン長(cm)
q:ベルト自重(g/cm2
である。
【0020】
そして、上記ベルト4の浮き上がり量t(cm)を、予め規定した許容値K(cm)以下、つまり、たとえベルト4が浮き上がったとしても吸引手段や口金との接触を生じない許容値(cm)以下にするためには、
S≦K(Tw/P)(l1 +l2 )/(l1 ・l2
+qw(l1 +l2 )/P
を満足すればよいことになる。許容値Kの値としては、たとえば1cm程度に設定する。通常のフイルム製造装置においては、Kを1cmに設定すれば、実用的に確実にベルト4の口金や吸引手段への接触を防止できる。
【0021】
吸引圧力が所定値あるいは所定範囲に予め定められている場合には、上記不等式を満足するように吸引面積Sを小さく設定すればよい。吸引面積Sを小さく設定することにより、ベルト4の浮き上がり量は許容値以下の小さな量に抑えられるから、許容値Kまでに余裕のある場合には、吸引圧力を上げることが可能になる。
【0022】
吸引面積の低減により、ベルトの浮き上がり量が小さく抑えられ、安定したキャストが可能になる。また、吸引面積を低減しつつ吸引圧力を上げることにより、キャスト速度の増速が可能になり、生産速度を向上することができる。
【0023】
さらに吸引面積を低減することにより、吸引手段9のサイズを小型化できるから、吸引手段9の重量を低減でき、それによって吸引手段9自身や吸引手段9が取り付けられる口金1の撓みも小さく抑えられ、これら装置とベルト4との接触がより確実に回避される。
【0024】
ちなみに、図1に示した装置を用いて試験したところ、表1に示すような結果を得た。試験は、l1 =70cm、l2 =120cm、T=30000g/cm、w=200cm、q=1g/cm2 の条件にて実施し、ベルト4の浮き上がり量の許容値Kを1cmとした。
【0025】
【表1】
Figure 0004232258
【0026】
表1から明らかなように、吸引面積Sを小さく抑えることにより、ベルト接触を起こさずに安定製膜が可能になり(試験No.3、4)、かつ、吸引面積を小さくした状態では、吸引圧力を上げることが可能となってさらに製膜速度を向上できることがわかる(試験No.5)。
【0027】
なお、図1に示した実施態様では、一つの吸引口を有する吸引手段9を示したが、本発明は吸引口を複数有する吸引手段を備えた装置にも適用できる。吸引口が複数ある場合には、ベルトを浮き上がらせようとする力を、各吸引口における吸引面積×吸引圧力の総和として計算すればよい。また、吸引力の作用点は、吸引面積×吸引圧力の値が最も大きくなる吸引口に対応するベルト位置とすればよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフイルムの製造装置および製造方法によれば、吸引手段の吸引力によるベルト浮き上がり量を許容値以下に抑えることができるようにしたので、ベルトと吸引手段や口金との接触を確実に防止でき、安定した製膜を行うことができる。また、吸引手段の吸引面積を小さく抑えつつ、吸引圧力を上げることも可能となり、製膜速度の向上をはかることができる。さらに、吸引手段の吸引面積の低減により、吸引手段を小型化し、吸引手段の自重に起因する吸引手段自身や口金の撓みを小さく抑えることができ、より確実にベルトの接触を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るフイルムの製造装置の概略構成図である。
【図2】図1の装置におけるベルト浮き上がり時の模式図である。
【符号の説明】
1 口金
1a スリット間隙
2 樹脂膜
3a、3b ドラム
4 周回ベルト
5 キャスト面
6 フイルム
7 着地点
8 減圧チャンバ
9 吸引手段
10 負圧領域
11 ブロワ
12a、12b サポートロール

Claims (4)

  1. 口金から吐出された樹脂膜を、周回する無端ベルトにより形成される移動キャスト面上にキャストするとともに、樹脂膜のキャスト面への着地点よりもキャスト面移動方向上流側に負圧領域を生成する吸引手段を有するフイルムの製造装置において、前記吸引手段とベルトが次式を満足することを特徴とするフイルムの製造装置。
    S≦K(Tw/P)(l1 +l2 )/(l1 ・l2 )+qw(l1 +l2 )/P
    ここで、S:吸引面積(cm2
    T:ベルト張力(g/cm)
    w:ベルト幅(cm)
    P:吸引圧力(g/cm2
    1 ,l2 ベルトを支持するサポートロールから吸引力作用点までのベルトのフリースパン長(cm)
    q:ベルト自重(g/cm2
    K:定数(予め設定されるベルトの許容浮き上がり量)(cm)
  2. 前記吸引手段が複数の吸引口を有する、請求項1に記載のフイルムの製造装置。
  3. 前記樹脂膜が溶液膜からなる、請求項1または2に記載のフイルムの製造装置。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の装置を用いてフイルムを製造することを特徴とするフイルムの製造方法。
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