JPWO2013039056A1 - ダイズタンパク質の加水分解物を含有する組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、細胞とコラーゲンとの間の接着促進活性を有する新規物質を提供することを目的とする。本発明は、ダイズタンパク質の加水分解物を用いて、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するための組成物を調製することに関する。

Description

本発明は、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するため及び/又はコラーゲンゲルの収縮を促進するための組成物、並びにそれらに関連する発明に関する。
ヒトを始めとする哺乳動物の生体の真皮内では、線維芽細胞が細胞外マトリクス中のコラーゲンと接着することが、コラーゲン線維束の格子状の立体構造を強化・安定化し、肌のハリや弾性を保つ一因となっている。そして、老化等の原因によって、この線維芽細胞のコラーゲンへの接着能力が低下すると、肌のハリや弾力の低下を引き起こすことが分かっている。更に、線維芽細胞自体も、コラーゲン線維に接着して足場を掴んでいなければ、その働き(例えば、種々の因子の産生等)が鈍くなることが知られている。そして、これらの理由による真皮の細胞機能の低下は真皮だけの現象にとどまらず、真皮から表皮への栄養供給や増殖因子の移動等にも悪影響を及ぼし、結果として表皮の細胞機能にも影響すると考えられている。以上のような理由から、線維芽細胞とコラーゲンとの間の接着を促進する成分が探索されている。
また、皮膚組織の中で表皮と真皮の境界線上に存在する基底膜にはIV型コラーゲンやVII型コラーゲンが主成分として含まれている。そして、基底膜と表皮角化細胞との間の接着が紫外線や加齢等の理由により徐々に弱まり緩んでくると、たるみ(例えば、毛穴のたるみ)やシワの原因になるばかりでなく、角化細胞が足場を上手く掴めなくなることに起因して角化細胞の増殖能が低下し、それによりターンオーバーが上手くいかずシミ(メラニンの蓄積)やくすみの原因となる。更には、そうした基底膜と角化細胞との間に緩みが生じると、基底膜の重要な役割である真皮から表皮への栄養供給や増殖因子の移動が上手くいかなくなり、皮膚全体の健康状態が不良となって、表皮の菲薄化等をも招くことが懸念される。そこで、基底膜中のコラーゲンと表皮角化細胞の接着を促進させて、基底膜と表皮角化細胞とをしっかりと固着させ、たるみやシワ、ターンオーバー不良やそれに付随するシミやくすみ、更には表皮の菲薄化などを予防/改善することも重要である。そのような理由から、角化細胞とコラーゲンとの間の接着を促進する成分の探索も求められている。
さらに近年では、老化現象の一種として生体内タンパク質の糖化が注目されている。そして、生体内でコラーゲンタンパク質が糖化されることにより生じる糖化コラーゲン(AGE化コラーゲンとも呼ばれる)は、細胞と接着しにくくなることも明らかになりつつある。
そしてこれまでに、皮膚細胞とコラーゲンとの間の接着を促進させる素材としては、特定配列を有するペプチド(特許文献1)等が知られている。
しかし、更なる有用な細胞とコラーゲンとの間の接着促進活性を有する素材の開発が求められている。とりわけ、天然素材に由来し、生体に対して安全に用いることができ、尚且つ高い活性を有する新規素材の開発が求められている。
国際公開第03/008438号パンフレット
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、天然物由来で生体に対して安全であり、且つ細胞とコラーゲンとの間の接着促進活性を高度に発揮できる有用な新規素材を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、ダイズタンパク質の加水分解物が、細胞とコラーゲンとの間の接着を高度に促進し、コラーゲンゲル収縮促進活性を有する、有用な新規素材として利用され得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下を提供する。
[1] ダイズタンパク質の加水分解物を含有する、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するための組成物。
[2] ダイズタンパク質の加水分解物を含有する、細胞を含有するコラーゲンゲルの収縮を促進するための組成物。
[3] 前記加水分解物がダイズタンパク質のプロテアーゼ処理により得られる分解物である、[1]又は[2]の組成物。
[4] ダイズタンパク質の加水分解物の平均分子量が300〜50000である、[1]〜[3]のいずれかの組成物。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2011-198718号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
本発明により、細胞がコラーゲンに接着するのを効果的に促進することができ、高いコラーゲンゲル収縮促進活性を有する、有用な新規素材が提供される。従って、本発明により、老化等に起因した細胞(特に、線維芽細胞及び/又は角化細胞)とコラーゲンとの間の接着能力低下を効果的に防止でき、線維芽細胞と細胞外マトリクスの結合を強化して、両者の引っ張り強度を増加させ、真皮を引き締め、皮膚のシワやタルミを改善し、肌のハリや弾性を回復させ、更には表皮角化細胞と基底膜の接着を強化して、たるみやシワばかりでなく、ターンオーバー低下、シミ、くすみ、表皮の菲薄化を予防/改善するためにも有用である新規素材が提供される。
GPC法により得られた、実施例1のダイズタンパク質加水分解物の分子量分布を示すクロマトグラムである。 GPC法により得られた、実施例2のダイズタンパク質加水分解物の分子量分布を示すクロマトグラムである。 GPC法により得られた、実施例3のダイズタンパク質加水分解物の分子量分布を示すクロマトグラムである。
以下、本発明を詳細に説明する。本明細書の全体にわたって、単数形の表現は、特に他に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書中において使用される用語は、特に他に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられていることが理解されるべきである。
本発明は、ダイズタンパク質の加水分解物を含有する、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するための組成物を提供する。
また本発明は、ダイズタンパク質の加水分解物を含有する、コラーゲンゲルの収縮を促進するための組成物を提供する。
ダイズ(Glycine max)は、背丈約60〜70cm程度となるマメ科の一年草植物である。その種子は、枝豆などとして、あるいは豆腐や味噌、醤油などに加工されて、食用に供されることが多いことで知られる。
本発明に用いられるダイズタンパク質は、上述のダイズ植物に由来する任意のタンパク質であり得るが、好ましくは、ダイズ植物の種子に由来する任意のタンパク質であり得る。ここで、ダイズ植物に由来するタンパク質、あるいはダイズ植物の種子に由来するタンパク質とは、ダイズ植物体又はダイズ植物の種子に含まれるタンパク質であって、任意の方法で抽出、分離又は精製することができるタンパク質をいう。ダイズ植物体としては、植物全体又は葉、茎、根等の個々の器官が挙げられる。また、組織培養で得られたダイズ植物の組織やダイズの培養細胞に含まれるタンパク質を用いることもできる。ダイズタンパク質として、限定されないが、例えば、グリシニン、コングリシニン(好ましくは、βコングリシニン)等が挙げられる。
従って、本発明においては、ダイズ植物の種子そのものや該種子の破砕物又は粉砕物等を、ダイズタンパク質として用いてもよいが、好ましくはダイズ植物中の全成分から分離・精製して得られたタンパク質成分、より好ましくは、ダイズ植物の種子中の全成分から分離・精製して得られたタンパク質成分が用いられる。このように分離・精製して得られたダイズタンパク質は、その加水分解物が細胞とコラーゲンとの間の接着促進能を有する限り及び/又はコラーゲンゲルに対する収縮促進能を有する限り、ダイズ植物又はダイズ植物の種子中に含まれる実質的に全種類のタンパク質を含むものでもよく、また、一部の種類のタンパク質を含むものであってもよい。
ダイズタンパク質のダイズ植物体又はダイズ植物の種子からの分離・精製は公知のタンパク質の分離・精製方法により行うことができる。
ダイズタンパク質としては、市販品も好適に用いられ得、例えば、日清コスモフーズ(株)、ADMファーイースト(株)、昭和産業(株)、不二製油(株)、(株)光洋商会などの製造業者又は供給業者から容易に入手可能である。ダイズタンパク質は、例えば脱脂大豆粉末等として入手することができる。
なお、本明細書において、ダイズ植物の種子とは、ダイズ種子と通常呼ばれる構造物全体を指すのみならず、例えば、脱皮ダイズ種子、脱脂ダイズ種子(粉末)、ダイズ種子全体より得られる雪花菜(オカラ)等も含む。
ダイズタンパク質を加水分解する方法は、当該分野で周知の任意の手段を用いることができ、例えば、プロテアーゼで処理することにより加水分解する方法、酸やアルカリで処理することにより加水分解する方法等が挙げられるが、これらに限定されない。効率的に所望の分解物が得られ易いという観点から、好ましくは、ダイズタンパク質をプロテアーゼで処理する方法が用いられ得る。
本発明のダイズタンパク質の加水分解物を、プロテアーゼで処理する方法により獲得する場合、当該方法で使用されるプロテアーゼとしては、特に限定されず、動物、植物、微生物由来のプロテアーゼを用いることができる。例えば、サーモリシン、パパイン、カスパーゼ、ブロメライン、ペプシン、カテプシンD、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチン、スブチリシンなどが挙げられる。また、市販のプロテアーゼを含む酵素製剤を用いてもよい。酵素製剤としては、スミチームFL-G、スミチームAP、スミチームーLP、スミチーム-FP、スミチーム-LPL(以上、新日本化学工業)、プロテアーゼA、プロテアーゼN、プロテアーゼS、ニューラーゼF3G、ニューラーゼA、パパインW-40、プロメラインF、プロチンSD-NY10、プロチンSD-PC10F(以上、天野エンザイム)、プロテックス7L、プロテックス14L、プロモッド223LP、パパイン(以上、ジェネンコア協和)、アロアーゼAP-10、アロアーゼNP-10、アロアーゼNS、アロアーゼXA-10、プロテアーゼYP-SS、パンチダーゼNP-2、パンチダーゼP(以上、ヤクルト薬品工業)、Papain F、TRYPSIN4.0T、COROLASE N、COROLASE L10、COROLASE 7089、VERON L10(以上、樋口商会)、オリエンターゼ20A、オリエンターゼ10NL、オリエンターゼ90N、オリエンターゼONS、テトラーゼS、ヌクレイシン(以上、エイチビィアイ)、モルシンF(以上、キッコーマン食品)、ブリューワーズクラレックス、ブリュワーズプロテアーゼ、バリダーゼAFP、バリダーゼFP60、アクセラザイムNP50.000(以上、ディー・エス・エム・ジャパン)、デナプシン2P、食品用精製パパイン、デナチームAP(以上、ナガセケムテックス)、ニュートラーゼ(以上、ノボザイムス)、精製パパイン(以上、三菱化学フーズ)、エンチロンNBS(以上、洛東化成工業)等が挙げられるが、これらには限定されない。好ましくは、酸性プロテアーゼ及び/又は中性プロテアーゼである。本発明に用いられるプロテアーゼは、1種類のみでもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、組み合わせて用いる場合、同時に2種以上の酵素を組合せて用いて加水分解してもよいし、2種以上の酵素のうちのある酵素で加水分解した後、さらに他の酵素で加水分解する等異なる酵素を逐次的に用いてもよい。プロテアーゼは、市販品が好適に用いられ得る。
ダイズタンパク質をプロテアーゼで加水分解する場合に用いられる反応条件は、特に制限されず、技術常識に従って当業者により適宜選択され得る。例えば、市販のプロテアーゼを使用する場合には、その使用説明書に従って使用することができる。具体的な例としては、水などの溶媒に、ダイズタンパク質濃度が、一般的には0.1〜30%(w/v)、好ましくは1〜10%(w/v)程度となるようにダイズタンパク質又はダイズタンパク質を含む原料を懸濁し、この懸濁液に、一般的には0.001〜5%(w/v)、好ましくは0.005〜3%(w/v)、より好ましくは0.01〜1%(w/v)程度となるようにプロテアーゼを加えて加水分解反応を行う態様が挙げられる。一般的には、30〜80℃、好ましくは40〜70℃、より好ましくは50〜60℃の反応温度が使用され得る。また一般的には、2〜30時間、好ましくは3〜24時間、より好ましくは10〜20時間の反応時間が使用され得る。反応液のpHとしては、使用するプロテアーゼの至適pH付近であることが好ましい。
反応の停止手段についても、特に制限はなく、公知の手段を用いることができる。かかる手段としては、例えば、加熱処理等が挙げられる。例えば、上記反応物を80〜100℃程度の温度で3〜20分間、好ましくは5〜15分間、加熱処理することにより、反応物中に含まれるプロテアーゼを失活させることにより酵素反応を停止することができる。具体的には、85℃で15分間の加熱処理や100℃で5分間の加熱処理などが挙げられる。
上記のような加水分解反応により得られる加水分解物は、必要に応じて、当業者に公知の任意の方法によりさらに処理され得る。例えば、ろ過等の処理により、該加水分解物中の大きな固体粒子を取り除くことが好ましい。ろ過条件等は、特に制限されず、技術常識に従って当業者により適宜選択され得る。例えば、ろ紙が目詰まりを起こしやすい場合等には、ろ過助剤等も好適に用いられ得る。
また、前記加水分解物を減圧濃縮し、次いで凍結乾燥することにより、粉末化することもできる。また、スプレードライなどの手段により粉末化してもよい。減圧濃縮及び凍結乾燥、スプレードライなどの際に使用される条件や機器類は、特に制限されず、技術常識に従って当業者により適宜選択され得る。このようにして粉末化された加水分解物は、そのままで、又は水などの溶媒に溶かして、用いることができる。
ダイズタンパク質の加水分解物には、分子量やアミノ酸配列の異なる多種多様なペプチドが含まれる。本発明に用いられる加水分解物は、ダイズタンパク質を加水分解することにより生じた多種多様なペプチドを実質的に全て含んだ状態であってもよいし、又は、そのような多種多様なペプチドを、細胞とコラーゲンとの間の接着促進能の有無を指標として及び/又はコラーゲンゲル収縮促進能の有無を指標として、公知の方法で、さらに分画・精製して得られる一部分(例えば、前記接着促進能に殆ど影響しないようなペプチド及び/又は前記収縮促進能に殆ど影響しないようなペプチドを除いたもの等)であってもよい。しかし簡便には、ダイズタンパク質を加水分解して得られる多種多様なペプチドを実質的に全て含んだ状態でそのまま用いる。なお、線維芽細胞とコラーゲンとの間の接着促進能の有無は、例えば、後述の実施例5及び7に記載のようにして確認することができる。また、角化細胞とコラーゲンとの間の接着促進能の有無は、例えば、後述の実施例6に記載のようにして確認することができる。更に、コラーゲンゲル収縮促進能の有無は、例えば、後述の実施例8に記載のようにして確認することができる。
本発明に用いられるダイズタンパク質の加水分解物の平均分子量は、好ましくは300〜50000である。該平均分子量は、皮膚への浸透性を高め、より高い効果を得る観点から、より好ましくは500〜30000であり、さらに好ましくは700〜20000であり、さらにより好ましくは1000〜10000、特に好ましくは2000〜10000である。ダイズタンパク質の加水分解物を分子量により分画し、上記の分子量範囲に含まれる加水分解物を回収し、上記分子量範囲のペプチド画分を本発明のダイズタンパク質の加水分解物として用いてもよい。加水分解物の平均分子量は、当業者に公知の任意の方法により測定され得、例えば、下記実施例に記載のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により容易に測定され得る。本明細書において、GPC法により測定される平均分子量は「ピーク平均分子量」を意味し、「ピーク平均分子量」とは、クロマトグラムのピークトップ(最も強い強度のピーク)の溶出時間に対応する分子量を意味する。
また、本発明に用いられるダイズタンパク質の加水分解物の分子量分布は、特に制限されるものではないが、皮膚への浸透性を高め、より高い効果を得る観点から、好ましくは70000以下、より好ましくは100〜70000、更に好ましくは100〜50000、特に好ましくは100〜30000である。なお、加水分解物の分子量分布は、当業者に公知の任意の方法により測定することができ、例えば、GPC法により得られる溶出曲線から容易に算出され得る。
後述の実施例に示すように、ダイズタンパク質の加水分解物は、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進し得る。好ましくは、細胞は皮膚細胞であり、より好ましくは線維芽細胞及び/又は角化細胞である。コラーゲンにはI〜XIX型等の各種タイプのコラーゲンがこれまでに知られており、そのいずれのタイプのコラーゲンをもいう。またコラーゲンは、糖化してAGE化されたコラーゲンであってもよい。本発明のダイズタンパク質の加水分解物は皮膚の真皮に多く含まれるI型コラーゲン(コラーゲンタイプI)と線維芽細胞との間の接着や、皮膚の基底膜に多く含まれるIV型コラーゲン(コラーゲンタイプIV)と角化細胞との間の接着を主に促進する。また、本発明のダイズタンパク質の加水分解物は、一般に細胞と接着しにくくなることが知られているAGE化コラーゲンと細胞との間の接着をも促進し得る。生体の真皮内で線維芽細胞が細胞外マトリクス中のコラーゲンと接着し、コラーゲンが線維束構造を形成することにより、線維芽細胞と細胞外マトリクスの結合を強化して、両者の引っ張り強度を増加させて真皮を引き締め、肌のハリや弾性が保持される。従って、ダイズタンパク質の加水分解物は、前記線維芽細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因する皮膚のシワやタルミを改善するため、或いは肌のハリや弾性を回復させるためにもまた有益に使用され得る。更に、表皮角化細胞が基底膜のコラーゲンと接着し、しっかりと表皮と基底膜を固着させることにより、たるみ(例えば、毛穴のたるみ)やシワが抑制され、また角化細胞の増殖が促進されるのでターンオーバー促進とそれによるシミ、くすみの改善が期待できる。ここで、ターンオーバーとは、皮膚において、表皮の角化細胞が、皮膚の基底層で産生されてから角層を形成し、最終的に脱落することをいう。ターンオーバーにより皮膚の細胞が新しい細胞に生まれ変わる。ターンオーバー促進によりターンオーバーにかかる時間が短縮される。また、表皮と基底膜の接着を促進することにより、表皮への栄養供給や転写因子の移動等がスムーズになり、より健康的な皮膚状態(例えば、表皮の菲薄化が生じていない状態)へと近づけることができる。従って、ダイズタンパク質の加水分解物は、角化細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因するタルミやシワ、ターンオーバー低下、シミ、くすみ、表皮の菲薄化を改善するためにも有益に使用され得る。細胞とコラーゲンとの間の接着の促進作用は、例えば、コラーゲンでコートした培養用プレート中で上記加水分解物を含む培地を用いて細胞(例えば、皮膚線維芽細胞又は皮膚角化細胞)を培養した後、プレートを洗浄し、洗い流されずにプレート上のコラーゲンコートに残存した細胞数を計測することにより測定することができ、ダイズタンパク質の加水分解物を添加しない場合に対して、コラーゲンコートに残存した細胞数が有意に多くなった場合に、各細胞とコラーゲンとの間の接着が促進されたと判断することができる。
また、ダイズタンパク質の加水分解物は、コラーゲンゲル収縮作用を有し、コラーゲンゲルの収縮を促進し得る。本発明のダイズタンパク質の加水分解物は皮膚の真皮に多く含まれるI型コラーゲン(コラーゲンタイプI)を含むゲルの収縮を主に促進する。ここで、コラーゲンゲルとは、細胞(特に、線維芽細胞)を含むコラーゲンゲルをいう。よりインビボに近い環境で評価するために、例えば線維芽細胞が包埋された固化したコラーゲンゲルを用いて上記加水分解物を含む培地で培養し、培養前後で該コラーゲンゲルの直径を比較することにより、該加水分解物のコラーゲンゲル収縮作用を評価することができ、培養前に比べ培養後のコラーゲンゲルの直径が有意に低下した場合に、コラーゲンゲルの収縮が促進されたと判断することができる。該評価法において、線維芽細胞が包埋されたコラーゲンゲルは生体の真皮のモデルとして用いられる。線維芽細胞を包含するコラーゲンゲルの収縮を促進し得る、本発明のダイズタンパク質の加水分解物は、生体の真皮結合組織において線維芽細胞とコラーゲンにより形成されたコラーゲンゲルの収縮を促進し得る。
当業者ならば、このような方法により線維芽細胞とコラーゲンとの間の接着を促進し得る加水分解物及び/又はコラーゲンゲルの収縮を促進し得る加水分解物が、線維芽細胞と細胞外マトリクスの結合を強化して、両者の引っ張り強度を増加させて真皮を引き締め、皮膚のシワやタルミを改善し、或いは肌のハリや弾性を回復させる効果を有することを理解することができる。
本発明の組成物は、上述のダイズタンパク質の加水分解物を含有する。該組成物は、上述の特徴を有する加水分解物を含有するので、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するための細胞とコラーゲン間の接着促進剤として、またコラーゲンゲルの収縮を促進するためのコラーゲンゲル収縮促進剤として、有益に用いることができる。該組成物は例えば、医薬組成物、化粧料組成物、食品組成物又は飼料組成物として、さらには細胞とコラーゲンとの間の接着性に関連する生理状態の解明のため、或いはコラーゲンゲル収縮に関する状態の解明の研究試薬として好適に使用され得る。
医薬組成物としては、例えば、ヒトをはじめとする哺乳動物における細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因する疾患の予防剤及び/又は治療剤等が挙げられる。具体的には、本発明の医薬組成物は、例えば、加齢等により生じる線維芽細胞又は角化細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因する皮膚のシワ若しくはタルミの予防剤及び/又は治療剤として、前記接着能力低下に起因する皮膚のハリ若しくは弾力性の低下に対する予防剤及び/又は治療剤として、或いは肌の引き締め剤として、前記接着能力低下に起因する皮膚のターンオーバー不良やそれに付随するシミ若しくはくすみの予防剤及び/又は治療剤として、或いは前記接着能力低下に起因する表皮菲薄化の予防剤及び/又は治療剤等として使用され得る。更に、本発明の医薬組成物は、創傷治癒のモデル系としても公知のコラーゲンゲル収縮評価で高い収縮効果を示したダイズタンパク質の加水分解物を含有することから、創傷治癒や、皮膚潰瘍及びケロイド等の治療、或いは皮膚移植の際に移植片の定着を促すための薬剤等としても有益に使用され得る。
化粧料組成物としては、例えば、ヒトをはじめとする哺乳動物における細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因する状態の予防及び/又は改善のための化粧料としても用いられ得る。具体的には、本発明の化粧料組成物は、例えば、加齢等により生じる線維芽細胞又は角化細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因する皮膚のシワ若しくはタルミの予防及び/又は改善のための化粧料として、前記接着能力低下に起因する皮膚のハリ若しくは弾力性の低下に対する予防及び/又は改善のための化粧料として、或いは肌の引き締めのための化粧料として、前記接着能力低下に起因する皮膚のターンオーバー不良やそれに付随するシミ若しくはくすみの予防及び/又は改善のための化粧料として、或いは前記接着能力低下に起因する表皮菲薄化の予防及び/又は改善のための化粧料等として使用され得る。更に、本発明の化粧料組成物は、創傷治癒や、皮膚潰瘍及びケロイド等の状態の改善、或いは皮膚移植後の移植片の定着を促すためにも有益に使用され得る。
食品組成物としては、例えば、ヒトをはじめとする哺乳動物における細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因する状態の予防及び/又は改善のための食品としても用いられ得る。具体的には、本発明の食品組成物は、例えば、加齢等により生じる線維芽細胞又は角化細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因する皮膚のシワ若しくはタルミの予防及び/又は改善のための食品として、前記接着能力低下に起因する皮膚のハリ若しくは弾力性の低下に対する予防及び/又は改善のための食品として、或いは肌の引き締めのための食品として、前記接着能力低下に起因する皮膚のターンオーバー不良やそれに付随するシミ若しくはくすみの予防及び/又は改善のための食品として、或いは前記接着能力低下に起因する表皮菲薄化の予防及び/又は改善のための食品等として使用され得る。更に、本発明の食品組成物は、創傷治癒や、皮膚潰瘍及びケロイド等の状態の改善、或いは皮膚移植後の移植片の定着を促すためにも有益に使用され得る。
本発明の食品組成物は、健康食品、特定保健用食品、栄養機能食品、健康補助食品等を含む。これらの組成物は美容健康食品を含む。特定保健用食品とは、食生活において特定の保健の目的で摂取をし、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品をいう。これらの食品には、特定の実施形態において、上記のような用途に用いられるものである旨の表示を付した食品として提供され得る。すなわち、美容のために用いられるものである旨の表示、美肌作用を有する旨の表示、肌質改善のために用いられるものである旨の表示、皮膚のハリや弾性を回復させるために用いられるものである旨の表示、皮膚のシワやタルミの予防又は改善のために用いられるものである旨の表示、肌の引き締めのために用いられるものである旨の表示、皮膚のターンオーバー不良やそれに付随するシミ若しくはくすみの予防又は改善のために用いられるものである旨の表示、表皮菲薄化の予防又は改善のために用いられるものである旨の表示、創傷治癒のために用いられるものである旨の表示、皮膚潰瘍やケロイド等の状態の改善のために用いられるものである旨の表示、或いは皮膚移植後の移植片の定着を促すために用いられるものである旨の表示等の表示を付した食品として提供され得る。
飼料としては、例えば、ウシ、ブタ、ニワトリ、ヒツジ、ウマ等の家畜や、イヌ、ネコ等のペット動物における細胞とコラーゲンとの間の接着能力低下に起因する状態の予防用及び/又は改善用の飼料、並びに創傷治癒や、皮膚潰瘍及びケロイド等の状態を改善するための飼料等が挙げられる。
本組成物中における前記ダイズタンパク質の加水分解物の含有量は、組成物の剤型等によっても異なるが、一般には、高い細胞とコラーゲンとの間の接着促進効果を得る観点から、及び/又は高いコラーゲンゲル収縮促進効果を得る観点から、好ましくは0.00001〜100重量%、より好ましくは0.0001〜95重量%、さらに好ましくは0.001〜90重量%、特に好ましくは0.01〜80重量%である。
本発明の組成物は、前記ダイズタンパク質の加水分解物の他に製剤分野や食品分野等の分野において通常使用される担体、基剤、及び/又は添加剤等を本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合して調製することができる。
担体としては、例えば、糖類、セルロース類、水難溶性ガム類、架橋ビニル重合体、脂質類等が1種又は2種以上組み合わせて用いられ得る。
基剤としては、例えば、水、油脂類、鉱物油類、ロウ類、脂肪酸類、シリコーン油類、ステロール類、エステル類、金属石鹸類、アルコール等が1種又は2種以上組み合わせて用いられ得る。
添加剤としては、例えば、界面活性剤、可溶化成分、乳化剤、油分、安定化剤、増粘剤、防腐剤、結合剤、滑沢剤、分散剤、pH調整剤、保湿剤、紫外線吸収剤、キレート剤、経皮吸収促進剤、抗酸化剤、崩壊剤、可塑剤、緩衝剤、ビタミン類、アミノ酸類、着色剤、香料等が1種又は2種以上組み合わせて用いられ得る。
さらに本発明の組成物には、必要に応じて他の有用な作用を付加するために、美白成分、抗炎症成分、抗菌成分、細胞賦活化成分、収斂成分、抗酸化成分、ニキビ改善成分、コラーゲン等の生体成分合成促進成分、血行促進成分、保湿成分、老化防止成分等の各種成分を1種又は2種以上組み合わせて配合されてもよい。
本発明の組成物は、内服剤(食品及び飼料を含む)又は外用剤(化粧料を含む)等の任意の剤型であり得る。
内服剤(食品及び飼料を含む)としては、例えば、錠剤、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、ドライシロップ剤、液剤(ドリンク剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)、ゲル剤、リポソーム剤、エキス剤、チンキ剤、レモネード剤、ゼリー剤等の任意の形態で使用され得る。
また食品とする場合には、パン、麺、惣菜、食肉加工食品(例えば、ハム、ソーセージなど)、水産加工食品、調味料(例えば、ドレッシングなど)、乳製品、菓子(例えば、ビスケット、キャンディー、ゼリー、アイスクリームなど)、スープ、ジュースなどの任意の一般の食品に含有させた食品形態としても提供され得る。このような形態にする場合、前記の加水分解物は、目的とする食品の性質等に依存して、当業者に公知の方法により適宜配合され得る。
外用剤としては、例えば、液状、乳液状、クリーム状、ローション状、ペースト状、ムース状、ジェル状、シート状(基材担持)、エアゾール状、スプレー状等の任意の形態で使用され得る。
化粧料としては、例えば、ローション、乳液、クリーム、オイル、パック等の基礎化粧料、またファンデーション、頬紅、口紅等のメーキャップ化粧料、さらに洗顔料、クレンジング、ボディ洗浄料等の洗浄料、入浴剤等の任意の形態で使用され得る。
飼料としては、任意の形態で使用され得るため、特に限定は無い。
本発明はさらに、前記ダイズタンパク質の加水分解物を用いることを特徴とする、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進する方法及び/又はコラーゲンゲルの収縮を促進する方法を提供する。
本発明の方法においては、前記ダイズタンパク質の加水分解物を、細胞とコラーゲンとの間の接着促進効果が得られる有効量以上及び/又はコラーゲンゲルに対する収縮促進効果が得られる有効量以上の量で用いればよい。
すなわち、本発明の方法における前記ダイズタンパク質の加水分解物の使用量は通常、内服剤の場合には、成人1人体重約50kgあたり好ましくは約0.001〜10000mg/日、より好ましくは約1〜1000mg/日、さらに好ましくは約1〜100mg/日である。外用剤の場合における当該使用量は通常、成人1人体重約50kgあたり好ましくは約1ng〜2g/日、より好ましくは約0.01μg〜2g/日、さらに好ましくは約0.1μg〜2g/日である。
さらに外用剤として用いる場合、前記ダイズタンパク質の加水分解物の皮膚への適用量は、好ましくは約0.01ng〜500μg/cm2、より好ましくは約0.1ng〜50μg/cm2、さらに好ましくは約1ng〜10μg/cm2である。
本発明はさらに、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するための組成物の製造のための、前記ダイズタンパク質の加水分解物の使用を提供する。
また本発明は、コラーゲンゲルの収縮を促進するための組成物の製造のための、前記ダイズタンパク質の加水分解物の使用を提供する。
前記ダイズタンパク質の加水分解物の使用量は、前記組成物中の含有量となるように使用すればよい。
本発明は、ダイズタンパク質の加水分解物を含有する組成物をヒトをはじめとする哺乳動物に投与して、該ヒトをはじめとする哺乳動物において細胞とコラーゲンとの間の接着を促進する方法、及びダイズタンパク質の加水分解物を含有する組成物をヒトをはじめとする哺乳動物に投与して、該ヒトをはじめとする哺乳動物において細胞を包含するコラーゲンゲルの収縮を促進する方法を包含する。また、本発明は、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するために用いるダイズタンパク質の加水分解物、及び細胞を包含するコラーゲンゲルの収縮を促進するために用いるダイズタンパク質の加水分解物を包含する。さらに、本発明は細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するための薬剤の製造のためのダイズタンパク質の加水分解物の使用、及び細胞を包含するコラーゲンゲルの収縮を促進するための薬剤の製造のためのダイズタンパク質の加水分解物の使用を包含する。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1:ダイズタンパク質の加水分解物の調製(1)
脱脂大豆粉末(商品名プロファム974、ADMファーイースト株式会社製)の濃度が、5%(w/v)となるようにダイズタンパク質を懸濁し、この懸濁液に、0.05%(w/v)となるようにペプシンの一種であるPepsibio1:10,000(日本バイオコン社製)を加え、50℃にて18時間分解反応を行った。反応液のpHは該プロテアーゼの至適pH付近であるpH3.5で実施した。
反応終了後、上記反応物を85℃で15分間にわたり加熱処理することにより、該反応物中に含まれる酵素を失活させ、その後10N水酸化ナトリウムで中和した。次いで、ブフナー漏斗に珪藻土(扶桑化学、ラジオライト#200)をプレコートし吸引濾過を行った。次いで、ろ液を減圧濃縮し、凍結乾燥することにより、粉末化したダイズタンパク質加水分解物を42.8%の収率で得た。
実施例2:ダイズタンパク質の加水分解物の調製(2)
脱脂大豆粉末(商品名プロファム974、ADMファーイースト株式会社製)の濃度が、5%(w/v)となるようにダイズタンパク質を懸濁し、この懸濁液に、0.05%(w/v)となるようにトリプシンを加え、50℃にて18時間分解反応を行った。反応液のpHは、該プロテアーゼの至適pH付近であるpH7.5で実施した。
反応終了後、上記反応物を85℃で15分間にわたり加熱処理することにより、該反応物中に含まれる酵素を失活させた。次いでブフナー漏斗に珪藻土(扶桑化学、ラジオライト#200)をプレコートし吸引濾過を行った。次いで、ろ液を減圧濃縮し、凍結乾燥することにより、粉末化したダイズタンパク質加水分解物を33.8%の収率で得た。
実施例3:ダイズタンパク質の加水分解物の調製(3)
脱脂大豆粉末(商品名プロファム974、ADMファーイースト株式会社製)の濃度が、5%(w/v)となるようにダイズタンパク質を懸濁し、この懸濁液に5%(w/v)となるようにトリプシンを加え、該プロテアーゼの至適pH付近のpH7.5で50℃にて18時間反応させ、次いで更にスミチームFL-G(新日本化学社製)を0.05%(w/v)加え、該プロテアーゼの至適pH付近の7.0で60℃にて18時間分解反応を行った。
反応終了後、上記反応物を85℃で15分間にわたり加熱処理することにより、該反応物中に含まれる酵素を失活させた。次いでブフナー漏斗に珪藻土(扶桑化学、ラジオライト#200)をプレコートし吸引濾過を行った。次いで、ろ液を減圧濃縮し、凍結乾燥することにより、粉末化したダイズタンパク質加水分解物を43.9%の収率で得た。
実施例4:ダイズタンパク質の加水分解物の分子量測定
実施例1〜3で得たダイズタンパク質の加水分解物の平均分子量を、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
具体的には、各実施例のダイズタンパク質加水分解物を25mM Tris-HCl緩衝液(150mM NaCl含有、pH7.5)に溶解し、2mg/mLの被験溶液を調製した。HPLCカラム Superdex peptide HR(10mm I.D.×30cm,GEヘルスケア・ジャパン社製)を同じ緩衝液で平衡化し、このカラムに被験溶液を50μL注入した。カラムの流速は0.5mL/分、カラム温度は室温、ペプチドの検出は214nmで行い、溶出時間から分子量分布及びピーク平均分子量を推定した。なお、分子量既知のペプチド標品として、Cytochrome C(シグマ社製、分子量12327)、Aprotinin(Roche製、分子量6518)、Hexaglycine(シグマ社製、分子量360)、Triglycine(シグマ社製、分子量189)、及びGlycine(和光純薬社製、分子量75)を用いた。
この結果、実施例1〜3のダイズタンパク質加水分解物の平均分子量(ピーク平均分子量)はそれぞれ、2233(実施例1)、9274(実施例2)、及び3407(実施例3)であることが確認された。なお、各加水分解物の分子量分布を示すクロマトグラムを図1〜3に示す。
実施例5:コラーゲンコートへの線維芽細胞接着評価
上記実施例1〜3で調製した各種ダイズタンパク質加水分解物を用いて、コラーゲンコートへの線維芽細胞の接着促進効果について評価を行った。
具体的には、先ず、ヒト正常皮膚由来線維芽細胞(クラボウ:KF-4009)をI型コラーゲンでコラーゲンコートされたセルカルチャープレート(96well)に2×104cell/well濃度で播種した。次いで、各ダイズタンパク質加水分解物が0.5mg/ml濃度となるように希釈したDulbecco's Modified Eagle Medium(DMEM; AB1%含有)を各ウェルに200μlずつ添加し、37℃、5%炭酸ガス及び95%空気の環境下で4時間培養を行った。一方、ダイズタンパク質加水分解物を添加していないD-MEM培地を200μl添加したものを用意して、コントロールとした。培養開始から4時間後にPBSで各ウェルの上清を洗い流し、Cell Counting Kit-8キット((株)同仁化学研究所製)を用いて、各ウェル中でコラーゲンコートに接着して洗い流されずに残存した生細胞数を計測した。測定結果をもとに、コントロールにおける生細胞数を100%として各実施例の加水分解物を添加した群の生細胞数(%)を算出した。この結果を以下の表に示す。
Figure 2013039056

上記の結果に示されるように、3種のいずれの被験分解物を添加した場合でも、コラーゲンコートへの線維芽細胞の接着が促進されることが明らかとなった。この結果から、ダイズタンパク質の加水分解物を用いることにより、線維芽細胞とコラーゲンとの間の接着が促進され、線維芽細胞と細胞外マトリクスの結合を強化して、両者の引っ張り強度を増加させ、真皮を引き締め、老化等に伴う皮膚のシワやタルミが改善され、肌のハリや弾性を効果的に改善し、更には真皮の細胞機能を高めることで表皮の状態の改善にも役立つことができる新規素材が提供されることが分かる。
実施例6:コラーゲンコートへの角化細胞接着評価
上記実施例2で調製したダイズタンパク質加水分解物を用いて、コラーゲンコートへの表皮角化細胞の接着促進効果について評価を行った。
具体的には、先ず、ヒト正常皮膚由来角化細胞(クラボウ:kk-4009)をIV型コラーゲンでコラーゲンコートされたセルカルチャープレート(96well)に7.5×104cell/well濃度で播種した。次いで、ダイズタンパク質加水分解物が5μg/ml濃度となるように希釈した表皮角化細胞基本培地(クラボウ:kk-2350S)を各ウェルに200μlずつ添加し、37℃、5%炭酸ガス及び95%空気の環境下で4時間培養を行った。一方、ダイズタンパク質加水分解物を添加していない表皮角化細胞基本培地を200μl添加したものを用意して、コントロールとした。培養開始から4時間後にPBSで各ウェルの上清を洗い流し、NR(Neutral red)染色法により、各ウェル中でコラーゲンコートに接着して洗い流されずに残存した生細胞数を計測した。測定結果をもとに、コントロールにおける生細胞数を100%として実施例2の加水分解物を添加した群の生細胞数(%)を算出した。この結果を以下の表に示す。
Figure 2013039056

上記の結果に示されるように、ダイズタンパク質の加水分解物を用いることにより、IV型コラーゲンでコーティングされたコラーゲンコートへの角化細胞の接着も促進されることが明らかとなった。この結果から、ダイズタンパク質の加水分解物を用いることにより、基底膜中に網目状に張り巡らされたIV型コラーゲンと角化細胞の間の接着が促進され、紫外線や加齢等により生じる角化細胞と基底膜の結合の緩みを抑制できるので、タルミやシワのほか、ターンオーバーの不良やそれに付随するシミやくすみ(肌の色彩改善)、更には表皮の菲薄化をも効果的に予防又は改善できることが分かる。
実施例7:AGE化コラーゲンコートへの線維芽細胞接着評価
上記実施例2で調製したダイズタンパク質加水分解物を用いて、AGE化されたコラーゲンへの線維芽細胞の接着促進効果について評価を行った。
先ずI型コラーゲンでコラーゲンコートされたセルカルチャープレート(96well)にグリオキサール(Glyoxal)を2mM/PBSになる濃度で添加し、37℃で9日間培養してコラーゲンをAGE化させた。
次に、ヒト正常皮膚由来線維芽細胞(クラボウ:KF-4009)を、前記のAGE化I型コラーゲンでコラーゲンコートされたセルカルチャープレートに2×104cell/well濃度で播種した。次いで、実施例2のダイズタンパク質加水分解物が10μg/ml、100μg/ml、1mg/ml、10mg/ml濃度となるように希釈したDulbecco’s Modified Eagle Medium(DMEM; AB1%含有)を各ウェルに200μlずつ添加し、37℃、5%炭酸ガス及び95%空気の環境下で4時間培養を行った。一方、ダイズタンパク質加水分解物を添加していないD-MEM培地を200μl添加したものを用意して、コントロールとした。培養開始から4時間後にPBSで各ウェルの上清を洗い流し、NR(Neutral Red)染色法により、各ウェル中でAGE化コラーゲンコートに接着して洗い流されずに残存した生細胞数を計測した。測定結果をもとに、コントロールにおける生細胞数を100%として、ダイズタンパク質加水分解物を添加した各濃度の群の生細胞数(%)を算出した。この結果を以下の表3に示す。
Figure 2013039056

上記の結果に示されるように、細胞に接着しにくくなるAGE化されたコラーゲンであっても、ダイズタンパク質の加水分解物を添加することにより、線維芽細胞への接着が効果的に促進されることが明らかとなった。
実施例8:コラーゲンゲル収縮促進評価
上記実施例2〜3で調製した各種ダイズタンパク質加水分解物を用いて、コラーゲンゲル収縮促進効果について評価を行った。
コラーゲンゲル収縮促進評価は、コラーゲンゲル培養キット(新田ゼラチン製)を用いて行った。具体的には、先ず、氷上にて、30mlのコラーゲンタイプI−A溶液を50mlバイアルにそれぞれ取り分けた。別途、線維芽細胞の最終濃度が5×10cell/mlとなるように添加したNaHCO3不含の10倍濃縮液(MEM)を調製し、ゆっくりピペッティングを行った。次いで、この線維芽細胞を添加したMEM溶液を上記コラーゲンタイプI−A溶液に添加して、ゆっくりピペッティングし、その後、再構成バッファーを添加して速やかにピペッティングを行った。24ウェルプレートの各ウェルに、泡立てないように、この線維芽細胞を添加したコラーゲンタイプI−A溶液を入れ、37℃で1時間放置してコラーゲンゲルを固化させた。その後、ゲルを12ウェルプレートに移し変え、各ダイズタンパク質加水分解物を含有するDMEM培地(AB1%含有)を1mlずつ添加した。次いで、コラーゲンゲルをプレートに入れたまま方眼紙を用いて、各ゲルの初期値の直径を測定した。2日後及び5日後に、各ダイズタンパク質加水分解物を添加した培地で培地交換を行った。1週間後に、コラーゲンゲルをプレートに入れたまま方眼紙を用いて該ゲルの直径を測定した。次いで、下式に従い、コラーゲンゲルの初期値に対するコラーゲンゲル収縮率(%)を算出した。この結果を以下の表4に示す。
コラーゲンゲル収縮率(%)=(1週間培養後のコラーゲンゲルの直径/コラーゲンゲル直径の初期値)×100
Figure 2013039056

上記の結果に示されるように、ダイズタンパク質の加水分解物を用いることにより、線維芽細胞を包埋したコラーゲンゲルが著しく収縮することが認められた。このような線維芽細胞を包埋させたコラーゲンゲルを用いた評価は、真皮モデルの評価系として周知のものである。上記のようなコラーゲンゲルの収縮は、ダイズタンパク質の加水分解物が、線維芽細胞とコラーゲンとの間の接着を促進することを裏付けるものであり、そしてこれらの被験加水分解物が、真皮を引き締め、皮膚のシワやタルミを改善し、肌のハリや弾性を効果的に改善できることを示している。
本発明のダイズタンパク質の加水分解物を含有する組成物は、皮膚のシワやタルミを改善し、肌のハリや弾性を回復させる新規素材として利用できる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。

Claims (4)

  1. ダイズタンパク質の加水分解物を含有する、細胞とコラーゲンとの間の接着を促進するための組成物。
  2. ダイズタンパク質の加水分解物を含有する、細胞を包含するコラーゲンゲルの収縮を促進するための組成物。
  3. 前記加水分解物がダイズタンパク質のプロテアーゼ処理により得られる分解物である、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. ダイズタンパク質の加水分解物の平均分子量が300〜50000である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
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