JPWO2012111860A1 - 自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐薬品性と耐久性に優れた透明樹脂組成物及びそれを用いる製品 - Google Patents

自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐薬品性と耐久性に優れた透明樹脂組成物及びそれを用いる製品 Download PDF

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Abstract

発明は、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルにベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤、カルボジイミドからなる加水分解抑制剤、又はベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤及びカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物、さらに厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物、これらに対して さらに酸化防止剤および耐熱材を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を提供するものである。これらの透明樹脂組成物は、ヘルメット、ヘルメット用フェイスシールド、眼鏡用レンズ、物品収納用外箱、屋外配置用板材眼鏡用フレームおよび眼鏡用テンプルとして使用することができる。

Description

本発明は自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、新規なポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル組成物それを用いる製品に関する発明である。
安全装備の一つであるヘルメットは、産業分野、流通分野、建築及び土木分野及び社会生活に用いられる製品の分野を含め、多くの分野で積極的に着用されてきた。その材料にはポリカーボネート(PC)、アクリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)又はガラス繊維強化熱硬化性樹脂(FRP)が広く知られてきた(特許文献1 特開2003−105620号公報)。これらの中のポリカーボネートは、以下の特性の点が注目され、他の技術分野においても広く使用されてきた。
ポリカーボネートは透明性の非晶性樹脂である。この樹脂は成形収縮率が小さく、寸法精度がよく、吸水性が小さいので、寸法性が良好である。抜群の耐衝撃性を持つと共に、クリープが小さく、耐熱性、電気特性、自己消火性、耐光性の点で良好な材料とされている。
この材料の問題点は、耐薬品性がないことが指摘されている(非特許文献1「プラスチック・データブック」旭化成アミダス株式会社及び「プラスチックス」編集部共同編集、1999年12月1日株式会社工業調査会発行599頁及び605頁)。
屋外で使用するヘルメットでは、日光と高温、又は低温であっても湿った条件下などといった過酷な条件下に使用する場合には、ヘルメットを構成する ポリカーボネートの材料の汚染が酷く、この場合には薬品による処理により、表面の汚染を取り除く処理を欠かすことができない。この処理を行うと、ポリカーボネート樹脂は突如として溶解や膨潤、白化やクラック、破損が生じ、製品として問題があるとされることが考えられる。
表1は、ポリカーボネートに関し各対薬品性に対する耐薬品性について、本発明者らが測定した結果である。
Figure 2012111860
表中は10段階評価である。数字が高いほど耐薬品性があることを示している。アルカリ、または有機溶剤に侵され易いこと、これらに対しては安定性を有していないことがわかる。また、エステル結合を有するため、アルカリ性溶液や高温水にさらされると、ポリカーボネートは加水分解反応を起し、この材料を使用している製品は分解するなどのことが考えられる。一方、水や酸の各々が存在しても、常温や低温の温度条件下では、ほとんど加水分解は進まないとされてきた。高温高湿の環境下では、高温水が存在する結果、加水分解反応が生起することが懸念される。
アルカリ性溶液がある場合には、その濃度や温度の影響を受けながら、加水分解反応が加速されることがあり得るとされる。製品の材料として用いる場合には、これらの影響を考慮して使用することが必要である。
上記の問題点を有しているポリカーボネート製ヘルメットには樹脂に対して、以下のような対策がなされているものの、依然として使用中に急に破損することが見られることが指摘されており、不安を取り除くことができないとされる。
ポリカーボネート樹脂を基材とし、該基材の少なくとも片面に、紫外線硬化型樹脂塗膜より第1層として非吸水性のバリア層が、さらに該第1層のうえに第2層として吸水性の紫外線硬化型樹脂塗膜吸水型の防曇層が形成する、積層体からなるポリカーボネート樹脂成形体(特許文献2 特開2007−210138号公報)が知られている。
ポリカーボネートなどのプラスチック製ゴーグルレンズ、ヘルメットシールドに高密着性、高耐磨耗性等の物性を与え、内面に親水性による防曇性、外面に撥水撥油性による防水膜、防水滴、防油膜、防汚することが可能な皮膜を構成する(特許文献3 特開2006−089859号公報)ことが知られている。
繊維強化ポリマー基板の全重量を基準にして約15重量%〜約75重量%の繊維と1種以上の熱可塑性ポリマーとを含んでなる基板層、及び1種以上の1,3−ジヒドロキシベンゼン及び1種以上の有機ジカルボン酸から誘導される構造単位を含む1種以上の熱可塑性ポリマーを含む1以上の最上層を含んでなる多層物品(特許文献4 特表2008−500204号公報)が知られている。
基体の片面にヘイズ値が5%以下なる耐擦傷性有機ハードコート層を設け、基体の他面に下記被覆材より形成される防曇性有機ハードコート層を設けたことを特徴とする樹脂成形品(特許文献5 再表96/041831号公報)が知られている。
(a)遊離アミン基類と遊離無水物基類、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される成分を含み、さらに、二無水物とジアミンとから誘導される構造単位類を含むプレポリマーと、(b)構造基類と末端基類及びこれらの組み合わせからなる群から選択される反応性成分を含むポリマーと、から誘導され、前記反応性成分は、前記遊離無水物基類および遊離アミン基類、あるいはこれらの組み合わせに対して反応性を有することを特徴とするポリマーブレンドを含み、前記ポリマーブレンドは非剥離性であることを特徴とする組成物(特許文献6 特表2010−51037号公報)。
ポリカーカーボネートアロイを原料として利用することも試みられてきた。ポリカーボネートとアクリルブタジエンスチレン樹脂及びポリカーボネートとポリエステルなどは多くは不透明であり、透明であることが必要な技術分野に使用することができない。本発明者らも利用を検討した結果では耐薬品の点でも、十分でなく、ヘルメットなどの原料物質として使用することが困難であるという結論に至った。
本発明者らは、従来から、ヘルメットなど安全器具の開発に努力してきた。具体的には、ヘルメットの形状の他に前記の問題点であるヘルメットに使用する材料をどのようにするかを検討してきた。ポリカーボネート樹脂を、今後も、用いることは本質的に無理があると考えた。しかしながら、ヘルメットの材料となる新規な樹脂を開発することは、樹脂の開発が一様に進められてきた、かなりの開発が行われた現状を見てみると、困難な状況にあるということを実感として感じている。そこで、既存の樹脂を利用して使用条件下で安定した状態で使用できることに適した材料を開発し、解決をはかることが現実的な解決方法であるとの結論に達した。
後で述べるように公知の樹脂であるポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂は従来のポリカーボネートの特性と相違して、通常の条件下の利用では耐薬品性を有しているとされている。しかしながら、本発明者らがポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂を利用しようとしている分野は、屋内施設などの中などの良好な環境ではなく、従来、使用されたことがない自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定である耐候性を有する共に、耐薬品性を有する材料とされている。又、このような条件に耐えるようにするためには、他の物質を添加してその特性を変化させることが考えられる。ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂の分解を抑制することを前提に考えるにしても、分解を抑制するうえでは支配的な物質を特定することが必要であり、その結果に基いて支配的因子ではカバーしきれない対策を講ずることが必要となる。いずれにしても、その利用に際して使用環境に耐えるように改質することによることが有効であろうと考えた。そのような観点からポリシクヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂を検討して見ることにする。
ポリシクヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂は、本出願公知である(特許文献7米国特許第2,901,466号明細書)。その後、イーストマンケミカル社による、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂もよく知られている(たとえば、特許文献8 特表平11−512484号公報、特許3432830号明細書など)。又、製法についても、米国特許第5,106,944号明細書(特許文献9)及び米国特許第5,668,243号明細書(特許文献10)が知られている。改良されてポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートのコポリエステルは、耐衝撃性、クリープが小さく、耐熱性、電気特性を有していることが確認されている。 コポリエステルの形成では、グリコール成分とジカルボン酸成分との反応は、常用のポリエステル重合条件を用いて実施できる。エステル交換反応によってコポリエステルを製造する。エステル型のジカルボン酸成分からコポリエステルを製造する場合には、反応プロセスは2工程からなることができる。第1工程では、グリコール成分と例えば、ジメチルイソフタレート及びジメチルテレフタレートのようなジカルボン酸成分とは、高温、一般には約180〜約280℃及び約0.0〜約60psigの圧力において反応させる。好ましくは、エステル交換反応の温度は約190〜約240℃であり、好ましい圧力は約15〜約40psigである。反応生成物を、さらに高い温度で減圧下において加熱して、グリコールの脱離によってポリエステルを形成する。グリコールは、これらの条件下では容易に揮発させられ、系から除去される。この第2工程である、重縮合工程は、より高真空下で、一般には約240〜約300℃、好ましくは約245〜約290℃、最も好ましくは約250〜約270℃の範囲の温度においてI.V.によって決定される所望の重合度のポリエステルが得られるまで続けられる。重縮合工程は、約400〜約0.1mmHg(トル)の範囲の減圧下で実施できる(特許文献11 特表2003−506592号公報、特許文献12 特表2002−523647号公報)が知られている。また、ポリエステルまたはその低重合体を溶融状態で縦型攪拌式薄膜蒸発機に供給通過させ、その通過後に得られるポリエステルを供給前よりも高重合度にする製造方法も知られている(特許文献13 特開2000−309631号公報)。
積極的に研究が進められた結果、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート・イソフタレート、及びこれらのコポリエステルなどのポリエステルは、微量の水分により加水分解することも知られており、加水分解を避けるための工夫がなされている(特許文献14 特開2007−285944号公報)。
二軸延伸ポリエステルフィルムであって、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸とポリアルキレングリコールとのポリエステルを共重合成分として含む事を特徴とする防曇フィルム用ポリエステル支持体も知られている。ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートからなる防曇フィルム用ポリエステル支持体中に紫外線吸収剤を添加する(特許文献15 特開2004−359707号公報)。
また、ポリエステルの加水分解を防止するうえで、カルボジイミドなどを添加することも知られている(特許文献16 特表平11−506847号公報)。
パターン転写に際し紫外線遮蔽効果がある膜を用いることも知られている(特許文献17特許4105919号明細書)。また、ポリエステル樹脂と紫外線安定化系とを含むことを特徴とし、且つ紫外線に長期間晒されたときに、分解及び変色に耐える成形品を調製するのに適する熱可塑性ポリエステル成形組成物も知られている(特許文献18 特表平11−323100号公報)。
摩耗特性が改善され、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアセタール、ナイロン、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシドおよびポリエーテルエーテルケトンからなる群から選ばれた少なくとも2つの異なるポリマーのブレンドと、これらのポリマー類を強靭化するための約50,000pig未満の引張弾性率を示す少なくとも1つのエラストマーとを含むポリマー組成物(特許文献19 特許第3647036)では、耐摩耗性より高い耐クラック伝播性、より低い降伏強度および大きなトランスファフィルム延性を有すを強靭化するための約50,000pig未満の引張弾性率を示す少なくとも1つのエラストマーとを含むポリマー組成物(特許文献19 特許第3647036)では、耐摩耗性より高い耐クラック伝播性、より低い降伏強度および大きなトランスファフィルム延性を有するとしている。
特開2003−105620号公報 特開2007−210138号公報 特開2006−089859号公報 特表2008−500204号公報 再表96/041831号公報 特表2010−51037号公報 米国特許第2,901,466号明細書 特表平11−512484号公報、特許3432830号明細書 米国特許第5,106,944号明細書 米国特許第5,668,243号明細書 特表2003−506592号公報 特表2002−523647号公報 特開2000−309631号公報 特開2007−285944号公報 特開2004−359707号公報 特表平11−506847号公報 特許4105919号明細書 特表平11−323100号公報 特許第3647036号明細書
「プラスチック・データブック」旭化成アミダス株式会社及び「プラスチックス」編集部共同編集、1999年12月1日株式会社工業調査会発行599頁及び60
本発明者らは、前記したようにヘルメットなどの開発及び生産に努めてきた。従来材料として用いてきたポリカーボネート樹脂を利用する場合には、耐薬品性に乏しいことが問題とされ、その解決に向けて努力をしてきた。従来用いられてきたポリカーボネート樹脂に耐薬品性を付与する加工を行うことは困難であること、又ヘルメットの材料となる新規な樹脂を開発することは困難な状況にあるということが予見された。
そこで、既存の樹脂を利用して使用に適した材料に加工して、解決をはかることが急務であると考えた。
本発明が解決しようとする第一の課題は、ヘルメットなどの製品を使用条件下である太陽光、雨水又は洗浄水、大気汚染物質、空気中の酸素が存在し、又太陽光照射に伴う高温高湿度又は低湿度の雰囲気下である、自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する新規な透明樹脂組成物を提供することである。
本発明が解決しようとする第二の課題は、ヘルメットなどの製品を使用条件下である太陽光、雨水、大気汚染物質、空気中の酸素が存在し、又太陽光照射に伴う高温高湿度又は低湿度の雰囲気下である自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定である耐候性を有する共に、耐薬品性を有する材料を用いて、ヘルメット、ヘルメット用フェイスシールド、ゴーグル用又は眼鏡用レンズ、物品収納用外箱、及び屋外配置用板材を提供することである。
(1)ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるトライタン(以下、イーストマン ケミカル カンパニー製、商品名)は、従来のポリカーボネート樹脂に見られたような耐薬品性に乏しいということはなく、通常の条件下では十分に使用に耐えるものであるという知見を得た。又、それと同時に耐薬品性以外の特性であり、従来のポリカーボネート樹脂の特性として有していた、耐衝撃性、クリープが小さく、耐熱性、電気特性、自己消火性及び耐光性についても、従来と同様に使用できる特性を有していることを見出した。
(2)ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるトライタンは、それを材料として用いるヘルメットについて、太陽光、雨水又は洗浄水、大気汚染物質、及び空気中の酸素が存在し、又太陽光照射に伴う高温高湿度又は低湿度の雰囲気下である自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下では、期待される結果を得ることができなかった。この条件に耐える材料とするためには具体的な処理を講ずる必要があることがわかった。
(3)ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるトライタンに対して、ヘルメットなどの製品を使用条件下である太陽光、雨水又は洗浄水、大気汚染物質、及び空気中の酸素が存在し、又、太陽光照射に伴う高温高湿度又は低湿度の雰囲気下である自然環境条件下又は作業条件などの使用条件下にあって安定して使用できるためにはどのような材料を共存させておくことが有効であるということを見出すことが必要となった。ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるトライタンは従来存在している樹脂と比較しても安定であり、通常知られている各種の安定剤が、そのままこの物質にも同様に有効であるということはできないことがわかった。この場合に特定の条件に耐えるために一定の作用を有する材料を特定しても十分ではなく、そのうちのどの材料が有効であるかということを見極めることが必要であることがわかった。そして、光の存在、水の存在、微量の化学物質の存在などの要因や要因物質の対策を考慮することが必要となり、そのうちのどれが主な原因となるものであり、それに対応するための物質としてどれを用いるかを決定することを必要としている。
(4)最初に、耐候剤としての光劣化、熱劣化及び加水分解の防止のための対策が有効に作用するかどうかを見極め、特にどの物質が有効に作用するかどうかを決することとした。
ア.耐候剤としての光劣化防止剤の利用について
光劣化材については、光を紫外線防止剤として把握する場合と赤外線を考慮する場合がある。光(主に紫外線)による酸化劣化を防止するものを光安定剤と総称する。連鎖開始阻害作用を持つ紫外線吸収剤と、ラジカル捕捉作用を持つヒンダードアミン系安定剤、双方の作用を併せ持つベンゾエート系安定剤に大別できる。紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し、プラスチックに無害な運動エネルギーや熱エネルギーに変換する。主にベンゾトリアゾール系とベンゾフェノン系が使われる。ヒンダードアミン系安定剤は、紫外線により生成したラジカルを捕捉し、着色防止・光沢保持の効果をもたらす。熱酸化の防止にも有効である。紫外線防止剤としては、多くの防止剤が知られている。これらの全てが効果を有しているわけではなく、特異な働きをするものは限定されることが考えられる。例えば、UVa(NovapexU−110 三菱化学株式会社製)、UVb(イルガノックスBASF社製)、UVc(シーソーブ706 白石カルシウム株式会社製)については色差、透過率,シャルピー衝撃強さ、引張破壊強さの点で満足した結果を得ることができず、最終判断として、効果はなしと判断した。
オキキサジノン系化合物である紫外線吸収剤UV−3638(サンケミカル社製)は透過率の低下もなく,シャルピー衝撃強さの変動もなく光劣化防止として有効に用いることができると判断した。シャルピー衝撃強度の点では問題はないものの、これを単独で使用することができないという結論になった。光劣化防止剤の利用が主要な要因とはならなかった。
イ.耐候剤としての加水分解防止剤の利用について
トライタンのような安定性のある物質は、使用条件下に加水分解反応を生起しやすいかどうかは従来の考え方では不明であった。一方、エステル結合を有するポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルでは、水が存在する環境での利用は、環境条件によっては加水分解する性質があるため、加水分解を防止する対策を行うことが必要とされるという結論に達した。例えば、水だけや酸があっても常温や低温ではほとんど加水分解は進まないが、高温高湿の環境下では水だけでも加水分解し、更にアルカリ成分を含有する溶液が存在する環境下では、その濃度や温度の影響を受けながら加水分解が加速されるとも言われている。
(a)トライタンTX1001に日清紡ケミカル株式会社のカルボジライトをPETで薄めたEペレット5%を添加した。
TX1001へのEペレット添加では、初期状態でTX1001とPETが均一に混合されず、濁りが生じ透過性は十分でなく(透過率80前後)、わずかに黄変もみられたため、色差と透過率では十分に満足した結果であるということはできなかった。ところが促進耐候性試験300時間による色差、透過率の低下はほとんど見られず安定に推移した。結論としては、耐候性については効果があるという結果を得ることができた。
(b)次に、トライタンTX1001に日清紡ケミカル株式会社のカルボジライトを粉末状にしたLA−1 0.5%を添加した。
TX1001へのLA−1添加では、Eペレット添加であった濁りによる透過率の低下は見られず、TX1001の透過率は88%程度に対して、TX1001にLA−1を添加した時の透過率は90%であり、満足した結果を得ることができた。
促進耐候性試験300時間による透過率の低下はほとんど見られず、耐候性についても、満足した結果を得ることができた。
これは、加水分解を起こすとエステル結合が切断され光を吸収し、透過率が低下するため、加水分解を起こしていないことを意味している。シャルピー衝撃試験は、初期物性ではNB(ノンブレイク)だが、100時間で大幅に低下しており、満足した結果を得ることができなかった。これは、紫外線により分子鎖が切れたためと考えられる。
トライタンに与える影響は、透過率の点では問題ないものの、シャルピー衝撃強さが低いことが問題であり、加水分解防止剤による解決方法では、十分であるとすることはできないという結論に達した。
ウ.耐候剤としての加熱防止剤の利用について
加熱することは物質に活性化を与えることから加熱操作は有効に作用することは十分に考えられる。しかしながら、加熱することを防止することは物質の安定化に寄与することも少なくない。トライタンのような安定性のある物質に対して加熱防止要因となる物質として光劣化防止剤および加水分解防止剤を用いるとどのような結果を得ることができるかを確かめた。次に光劣化対策(サンケミカル社製UV3638の添加)と、加水分解対策(カルボジライトLA−1の添加)と、光劣化対策と加水分解対策との併用による結果を比較すると以下のとおりである。
光劣化対策としては、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見られなかった。
加水分解対策としては、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験300時間で透過率はほとんど低下が見られなかった。シャルピー衝撃強さは大幅に低下した。
一方、光劣化対策と加水分解対策の併用は、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見らなかった。更に引張特性についても向上が見られ、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見られず、満足した結果を得ることができた。
これは、光劣化対策と、加水分解対策とを単に合わせただけではなく、光劣化対策と加水分解対策の相乗効果により高い耐侯性(加熱防止剤)を得られるという格別の効果を得ることができたと言うことができる。
(5)以上の結果に基づいて、以下の発明を得ることができる。
ア.ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルにベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤を含む、自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
イ.ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルにカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含む、自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
ウ.ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルにベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤及びカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
エ.前記アからウいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物に、酸化防止剤および耐熱材を含む、自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
オ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造するヘルメット。
カ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造するヘルメット用フェイスシールド。
キ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造する眼鏡用レンズ。
ク.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造する物品収納用外箱。
ケ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造する屋外配置用板材。
ケ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造する屋外配置用板材。
コ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下又は使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造する眼鏡用フレームおよび眼鏡用テンプル。
また、本発明者らは上記の自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定である耐候性を有すると共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物は、潤滑性能を有する小型でギアに用いられる歯車の材料として使用できることを見出している。
本発明によれば、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルにベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤、カルボジイミドからなる加水分解抑制剤、又はベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤及びカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物、さらに厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物、これらに対して さらに酸化防止剤および耐熱材を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を提供するものである。これらの透明樹脂組成物は、ヘルメット、ヘルメット用フェイスシールド、眼鏡用レンズ、物品収納用外箱、屋外配置用板材眼鏡用フレームおよび眼鏡用テンプルとして使用することができる。
性能試験に用いる試験片を示す図である。 促進耐候性試験の装置を示す図である。 色差測定試験の装置を示す図である。 光沢測定試験の装置を示す図である。 全光線透過率試験の装置を示す図である。 引張試験装置を示す図である。 曲げ特性試験の装置を示す図である。 シャルピー衝撃強さ試験の装置を示す図である。 環境応力割れ試験の装置を示す図である。 視感透過率測定結果を示す図である。 全光線透過率測定結果を示す図である。
本発明で用いられるポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルは以下の公報に掲載されている(特許第3432830号公報、特表平11−506847号公報)。
コポリエステルの形成では、グリコール成分とジカルボン酸成分との反応は、常用のポリエステル重合条件を用いて実施できる。エステル交換反応によってコポリエステルを製造する。エステル型のジカルボン酸成分からコポリエステルを製造する場合には、反応プロセスは2工程からなることができる。第1工程では、グリコール成分と例えば、ジメチルイソフタレート及びジメチルテレフタレートのようなジカルボン酸成分とは、高温、一般には約180〜約280℃及び約0.0〜約60psigの圧力において反応させる。好ましくは、エステル交換反応の温度は約190〜約240℃であり、好ましい圧力は約15〜約40psigである。反応生成物を、さらに高い温度で減圧下において加熱して、グリコールの脱離によってポリエステルを形成する。グリコールは、これらの条件下では容易に揮発させられ、系から除去される。この第2工程である、重縮合工程は、より高真空下で、一般には約240〜約300℃、好ましくは約245〜約290℃、最も好ましくは約250〜約270℃の範囲の温度においてI.V.によって決定される所望の重合度のポリエステルが得られるまで続けられる。重縮合工程は、約400〜約0.1mmHgの範囲の減圧下で実施できる(特表2003−506592号公報)
本発明の成形品は、酸成分がテレフタル酸90〜40モル%、好ましくは85〜52モル%、更に好ましくは83〜52モル%と、追加の二塩基酸としてのシクロヘキサンジカルボン酸10〜60モル%、好ましくは15〜48モル%、更に好ましくは17〜48モル%からの反復単位を含み、且つグリコール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール、好ましくは
イーストマンケミカルのポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルを用いてえられるトライタンとしては以下のグレードが知られている。
TX1000:耐熱99℃(HDT 0.455MPa)のグレードである。
TX1001:TX1000の射出成型用グレードである。
TX1500HF:TX1000の高流動グレードである。
TX2000:耐熱109℃(HDT 0.455MPa)のグレードである。
TX2001:TX2000の射出成型用グレードである。
本発明者らによるポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂の物性及びトライタン(商品名)について耐薬品性を有することを確認した。その結果は以下の表2の通りである。
Figure 2012111860
表2のA〜Xの示す内容は以下の通りである。
Figure 2012111860
以上より、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂は物性として良好であり、又耐薬品性を有することが確認できる。
トライタンの特性は以下のとおりである。
高い透明性を有している。光線透過率92%(TX2000)。
耐衝撃性はポリカーボネート同様である。高耐衝撃性15ft−lb/in.
柔軟性がある曲げ弾性率である。240kpsi。
高い耐熱性を有している(120℃)(ガラス転移温度)。
比重は1.17であり、ポリカーボネート及びPETに比べて低い。
環境特性は良好である(これには、ビスフェノールAなどの可塑剤を含んでいない。)。
また、以下の表に示されるとおりである。
Figure 2012111860
以上に示される通り、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるとトライタン(商品名)は、通常の条件下では高度に安定化されている物質である。
ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるとトライタンは、自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下、具体的には、ヘルメットなどの製品を使用条件下である太陽光、雨水又は洗浄水、大気汚染物質、空気中の酸素が存在し、又太陽光照射に伴う高温高湿度又は低湿度の雰囲気下である自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下にあっては安定的に存在しないことがわかった。これを通常のように使用するためには、特定の物質を混合して安定的に存在させるなどして使用することが必要となる。
本発明は以下のとおりである。
ア.ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルに、ベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
イ.ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルに、カルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
ウ.ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルに、ベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤及びカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含むことを特徴とする自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定である耐候性を有すると共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
エ.酸化防止剤および耐熱材を含むことを特徴とするアからウいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
この特性を利用して以下の製品の材料として用いることができる。
オ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定である耐候性を有すると共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とするヘルメット。
カ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有すると共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とするヘルメット用フェイスシールド。
キ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とする眼鏡用レンズ。
ク.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とする物品収納用外箱。
ケ.前記アからエいずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とする屋外配置用板材。
コ 前記アからオいずれか記載の自然環境条件下又は使用条件下に安定である耐候性を有すると共に安定である耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とする眼鏡用フレームおよび眼鏡用テンプル。
また、本発明者らは上記の自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定である耐候性を有すると共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物は、潤滑性能を有する小型でギアに用いられる歯車の材料として使用できることを見出している。
ベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤及びカルボジイミドからなる加水分解反応抑制剤を含むことを定める過程が単純に決定できたものではなく、本発明者らの経験より種々の候補を選び出し、そして実験により決定したものである。以下にその内容を説明する。
(1)既存の樹脂を利用して課題を解決するためには、公知の樹脂を検索して耐薬品性を有する樹脂について検討し、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるトライタンについては、耐薬品性を有していることを見出した。又、それと同時に耐薬品性以外の特性であり、従来のポリカーボネート樹脂の特性として有していた、耐衝撃性、クリープが小さく、耐熱性、電気特性、自己消火性及び耐光性についても、従来と同様に使用できる程度の特性を有していることを見出したものである。
(2)本発明者らは、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるトライタンについて、ヘルメットなどの製品を使用条件下である太陽光、雨水又は洗浄水、大気汚染物質、及び空気中の酸素が存在し、又太陽光照射に伴う高温高湿度又は低湿度の雰囲気下である自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐薬品性を有する材料であり、耐候性を有するかどうかを、耐候試験機でテストしてみると、期待される結果を得ることが出来なかった。すなわち特別の工夫を必要としていることが分かる。
(3)次に、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるトライタンに対して、ヘルメットなどの製品を使用条件下である太陽光、雨水又は洗浄水、大気汚染物質、及び空気中の酸素が存在し、又太陽光照射に伴う高温高湿度又は低湿度の雰囲気下である自然環境条件下又は作業条件などの使用条件下であっても安定に維持できるようにするための対策として表面処理や積層体とすることを検討した。格別良好な結果を期待できそうもなかったので、以下のように実験を繰り返し行った。
特に問題となる特性の対策について光劣化、熱劣化及び加水分解に対する劣化についての対策を検討した。
耐候試験は種々の角度より実験された結果であり、最初に試みた内容とは別の結果を得て結論を得ることができた。
薬品性に関して
(ア)耐薬品性を有し、クリープが小さく、耐熱性、電気特性、自己消火性及び耐光性を有している樹脂であるポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂よりえられるトライタンについて光劣化、熱劣化及び加水分解反応に対する対策を検討する。
(a)光劣化に対して
光劣化に対する対策として、PET向け紫外線吸収剤を探し、NOVAPEX U−110(三菱化学株式会社製)、シーソーブ703(白石カルシウム社製)、シーソーブ706(白石カルシウム社製)、イルガノックス1010(BASF社製)を、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂であるトライタンに添加してその効果を確認することにより行う。
これは紫外線吸収剤であればよいということから選ぶのではなく、予め適当と思われる紫外線吸収剤を選択した後に、適否を定め、その結果により他の添加物質との組み合わせを考慮して決定する必要があるということを試みたことによる。以下(i)の結果により初めて決定をすることができた。
(i) トライタン中の耐熱109℃(HDT 0.455MPa)のグレードであるTX2000の射出成型用グレードであるTX2001に、UVアブソーバ(UVa:NovapexU−110 1%,UBb:シーソーブ703 0.25% +イルガノックス1010 0.25%、)を添加した。
アイゾット衝撃強度の初期物性が、TX2001へのUVa添加では良い結果(551.3)であった。TX2001へのUVb添加はUVa添加の半分程度の結果(232.2)を得たものであり、十分に満足した結果を得ることができなかった。
アイゾット衝撃強度の初期物性が良かったTX2001へのUVa添加については促進耐候性試験を行った。100時間で目視で明らかに黄変(色差測定で20前後)し、十分に満足したという結果を得ることができなかった。
また、TX2001へのUVa添加量を2%に増加しても色差測定の値は改善されず、十分に満足したという結果を得ることができなかった。
(ii) 次に、トライタンの耐熱99℃(HDT 0.455MPa)のグレードであるTX1000の射出成型用グレードであるTX1001に、UVアブソーバ(UVa:NovapexU−110 1%、UVc:シーソーブ706+イルガノックス1010 0.25%)を添加した。
TX1001へのUVa添加でも色差測定の値は改善されず、十分に満足した結果を得ることができなかった。
TX1001へのUVc添加でも色差測定の値は改善されず、十分に満足した結果を得ることができなかった。
結論は以下により得られる。
(iii) 当初、光劣化に対処できると考えた紫外線吸収剤では対処できなかったため、再度探し出したUV3638(サンケミカル社製)で対処できると考えた。トライタンTX1001にUV3638 0.5%を添加した。初期物性は、シャルピー衝撃強さがNB(ノンブレイク)で、透過率も90前後と高い初期物性を示した。促進耐候性試験を行ったが、300時間でもシャルピー衝撃強さ、透過率の低下はほとんど見られず満足した結果を得ることができた。
なお、常に室外環境に置かれている車の試験では、促進耐候性試験は2000時間で10年相当とされており、2000時間後に初期特性の85%であれば、問題なしとされている。常に室外環境に置かれるわけではないヘルメットでは200〜300時間で問題がない場合は問題なしとされる。
(b)加水分解反応に対する対策
加水分解反応抑制の必要性:エステル結合を有するポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルでは、自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐薬品性を有する材料では、水が存在する環境を考慮することが必要と考えた。使用する条件によっては加水分解反応をする性質があるため加水分解反応が生起することを防止する対策を行うことが必要となる。例えば、水だけや酸があっても常温や低温ではほとんど加水分解は進まないが、高温高湿の環境下では水だけでも加水分解し、更にアルカリ成分が存在する環境下では、その濃度や温度の影響を受けながら加水分解が加速される。
(i) トライタンTX1001に目清紡ケミカル株式会社のカルボジライトをPETで薄めたEペレットを5%(重量)を添加した。
TX1001へのEペレット添加では、初期状態でTX1001とPETが均一に混合されず濁りが生じ透過性が良くなく(透過率80前後)、わずかに黄変もしたため、式差と透過率は満足した結果を得ることができなかったが、促進耐候性試験300時間による色差、透過率の低下はほとんど見られず、耐候性については効果があるという結果を得ることができた。
(ii) 次に、トライタンTX1001に日清紡ケミカル株式会社のカルボジライトを粉末状にしたLA−1を 0.5%(重量)添加した。
TX1001へのLA−1添加では、Eペレット添加であった濁りによる透過率の低下は見られず、TX1001の透過率は88%程度に対して、TX1001にLA−1を添加した時の透過率は90%であり、満足した結果を得ることができた。
促進耐候性試験300時間による透過率の低下はほとんど見られず、耐候性についても、満足した結果を得ることができた。
これは、加水分解を起こすとエステル結合が切断され光を吸収し、透過率が低下するため、加水分解を起こしていないことを意味している。
シャルピー衝撃試験は、初期物性ではNB(ノンブレイク)だが100時間で大幅に低下しており、満足した結果を得ることができなかった。これは、紫外線により分子鎖が切れたためと考えられる。
なお、メガネの規格ではレンズの透過率は85%以上とされている。
(c) 以上は、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルについて自然環境条件下又は使用条件下に安定であり、耐薬品性を有するようにするためのうち、光劣化に対する対策及び加水分解反応に対する対策の各々は、本発明者らが今回提案する光劣化に対する対策及び加水分解反応が生起することを防止する対策としては有効であることを明らかにした。しかしながら、自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐薬品性を有するようにするためには、温度に対する対策、高温水に対する対策、空気中に存在する酸素に対する対策、空気中に存在する汚染物資に対する対策などが必要となることが懸念される。この不安を解消するためには光劣化に対する対策及び加水分解分解が生起することを防止する対策を同時に施したときに、自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐薬品性を有する材料であるということができる。
そこで、光劣化対策(サンケミカル社製UV3638の添加)と加水分解反応抑制対策(カルボジライトLA−1の添加)を併用する試験を行った。
(i) トライタンTX1001にUV3638 0.5%、LA−1 0.25%添加し、TX2001にUV3638 0.5%、LA−1 0.25%添加し、TX2001にUV3638 0.25%、LA−1 0.25%添加した。
TX1001へのUV3638、LA−1添加では、初期物性で透過率は87%程度で、シャルピー衝撃強さもNB(ノンブレイク)であり、満足した結果を得ることができた。
また、促進耐候性試験300時間による透過率、シャルピー衝撃強さの低下もほとんど見られず、満足した結果を得ることができた。
TX2001へのUV3638、LA−1添加では、初期物性で透過率は87%程度で、シャルピー衝撃強さも70.9であり、満足した結果を得ることができた。
また、促進耐候性試験300時間による透過率、シャルピー衝撃強さの低下もほとんど見られず、満足した結果を得ることができた。
TX2001へのUV3638の添加量半分、LA−1添加量半分では、初期物性で透過率は88%程度で、シャルピー衝撃強さも66.5であり、満足した結果を得ることができた。
また、促進耐候性試験300時間による透過率、シャルピー衝撃強さの低下もほとんど見と、加水分解対策(カルボジライトLA−1の添加)と、光劣化対策と加水分解対策との併用による結果を比較した。
光劣化対策は、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見られなかった。
加水分解対策は、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験3000時間で透過率はほとんど低下が見られなかったが、シャルピー衝撃強さは大幅に低下した。
光劣化対策と加水分解対策の併用は、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見られなかった。更に引張特性についても向上が見られ、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見られず、満足した結果を得ることができた。
これは、光劣化対策と、加水分解対策とを単に合わせただけではなく、光劣化対策と加水分解対策の相乗効果により高い耐侯性を得られるという格別の効果を得ることができたことがわかる。
Figure 2012111860
Figure 2012111860
ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルに対して、ベンズオキサジノンからなる紫外線吸収剤、及びカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含有する組成物とした後、射出成形を行うことにより目的の製品を製造できる。
ベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤としては、サイテックインダストリーズ社製紫外線吸収剤「UV−3688」を0.25から0.5重量%を添加する。その他、ベンズオキサジノン系化合物は特表2005−507006号公報、特開2006−182980号公報、特開2001−055391号公報に記載されている。これらのものについても、同様に利用できる。
カルボジイミドからなる加水分解抑制剤としては、日清紡ケミカル株式会社製「LA−1」、を0.25から0.5重量%を添加する。これは、特許3122485号明細書、特許第3388990号明細書に記載されているものを使用することができる。
処理手段として前記した主要な処理にはならいものの、これらの手段に併用して酸化防止剤および耐熱材により処理することは有効である。
酸化防止剤および耐熱材による処理は以下のとおりである。
トライタンTX1001を、BASF社のヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を、0.45%重量添加した酸化防止剤により、処理を行う。
Irganox1010は、全ての樹脂、エラストマーの耐熱性向上に効果を発揮することができる代表的なフェノール系酸化防止剤である。
更に優れた加工熱安定性を要求される場合では、リン系やラクトン系加工熱安定剤と併用した、ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を0.45%添加した酸化剤により処理する。もともと、Irganox1010は、高分子量のため低抽出性、低揮散性であり、そのため、薄物から厚物まで幅広く、使用することができる。
前記トライタンTX1001に、BASF社のリン系加工熱安定剤Irgafos168を0.15%添加して、耐熱性処理剤として用いた。Irgafos168は、現在、加工安定剤として確固たる地位を得ているリン系加工安定剤である。純度は極めて高く、耐加水分解性、耐揮散性の点で優れている。
ポリオレフィン系、スチレン系、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド等多くの樹脂に使用することができる。Irgafos168を、ポリエステルの一種であるポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルに対して耐熱性処理剤を用いる。通常フェノール系酸化防止剤との併用が推奨される。
以下に本発明の効果を確認するための試験方法を具体的に説明する。試験方法はこれに限定されるものではなく、試験結果を確認でき、評価に耐える内容の測定ができるものであれば用いることができる。
各試験に用いる試験片の形状は図1に示すとおりである。
ダンベル型試験片11は幅20mm、長さ150mmである。
3段プレート型試験片12は、同じく幅20mm、長さ150mmである。
(1)耐薬品性試験
耐薬品性試験は、「プラスチック―液体薬品への浸漬効果を求める試験方法(JIS K 7114)」に基づいて試験を行う。試験片(面積60mm×60mm、厚さ1.0mm〜1.1mm)を規定の試薬液(試薬液温度23℃±2℃)に浸漬させ、規定の時間(20、200、2000時間)経過後に取り出す。浸漬前後での試験片の質量、寸法、外観変化を確認する。
(2)耐候試験
耐候試験は、「プラスチック―実験室光源による暴露試験方法(JIS K 7350−2)」に基づいて試験を行う。
試験片(ダンベル型および3段プレート型)を、キセノンランプ23を光源とする促進耐候性試験機(スガ試験機株式会社製スーパーキセノンウェザーメーターSX−75.図2)に取り付け、制御パネル22により条件設定し、実験を行う。
規定の時間(100、200、300時間)経過後に、試験片を取り出し、下記の評価試験(以下の(3)〜(8)に記載している)により、耐候性試験の前後での試験片の物性値変化を確認する。試験機の運転条件は屋外光フィルタを取り付け、槽内温度制御なし、槽内湿度50±5%、ブラックパネル温度63±3℃の条件を入力する。また降雨を想定した雨あり試験の場合、水噴霧口24よりの水噴霧のサイクルは18分噴霧102分停止とする。
なお、常に室外環境に置かれている車の試験では、促進耐候性試験は2000時間で1年相当とされており、2000時間後に初期特性の85%であれば、問題なしとされている。常に室外環境に置かれるわけではないヘルメットでは300時間後の透過率、シャルピー衝撃強さの維持で耐候性を有するとする。
(3)色差測定
色差測定は、「プラスチックの光学的特性試験方法(JIS K 7105)」に基づいて試験を行う(図3)。
試験片(ダンベル型および3段プレート型)を色差測定装置(ミノルタ株式会社製CM−508d.31)の測定ヘッド下の任意の位置に置き、測定ヘッドを、試験片の測定面に当て分光測色法(SCE)により試験片の表面色(L*a*b*表色形)を光源D65、視野角2°で測定する。促進耐候性試験未実施の試験片の表面色を基準とし、促進耐候性試験後の試験片の表面色との色差ΔE*abを確認する。
なお、色差測定値3以上が目で見て変色を感じる目安である。
(4)光沢測定
光沢測定は、「プラスチックの光学的特性試験方法(JIS K 7105)」に基づいて試験を行う(図4)。
試験片(ダンベル型および3段プレート型)を試験片が平らな台42の上に設置し、光沢度計(ミノルタ株式会社製GM−60)の測定ヘッドを試験片の測定面に当て、光沢度(60度鏡面光沢度)を測定する。
(5)視感透過率測定
視感透過率測定は、「プラスチックの光学的特性試験方法(JIS K 7105)」に基づいて試験を行う(図5)。
試験片(ダンベル型および3段プレート型)を自記分光光度計(株式会社日立ハイテクノロジーズ製日立分光光度計U−4100)の受光部前の試験片設置場所に試験片を設置し、スキャンスピード600nm/min、サンプリング間隔1.00nmで波長域380nm〜780nmの分光透過率を測定する(53)。測定した分光透過率を(視感)透過率に換算し(JIS T8147の換算式を用いる)、これを確認する。
なお、メガネの規格ではレンズの透過率は85%以上とされているため透過率は85%以上を合格ラインとする。
(6)引張試験
引張試験は、「プラスチック−引張特性の試験方法 第2部:型成形,押出成形及び注型プラスチックの試験条件(JIS K 7162)」に基づいて試験を行う(図6)。
試験片(ダンベル型)を引張試験機(株式会社東洋精機製作所製RTC−1310A)の上部チャック63および下部チャック63ではさんだ後、試験機に取り付ける。下部チャックを速度50mm/minで下方に、試験片が破断するまで移動させる。引張降伏応力、引張降伏ひずみ、引張破断強さ、引張破断ひずみを確認する。
(7)曲げ特性試験
曲げ特性試験は、「プラスチック−曲げ特性の求め方(JIS K 7171)」に基づいて試験を行う(図7)。
試験片(ダンベル型の試験片の両端を切断し、80×10×2mmに加工したもの)を曲げ試験機(株式会社東洋精機製作所製RTC−1310A)の支持台73(支点間距離34mm)に促進耐候性試験にてキセノン光を照射した面が上になるように設置する。試験片を上から圧子73で1mm/minの速度で押し、変形させる。曲げ強さ、曲げ弾性率を確認する。
(8)シャルピー衝撃強さ試験
シャルピー衝撃強さ試験は、「プラスチック−シャルピー衝撃特性の求め方−第1部:非計装化衝撃試験(JIS K 7111−1)」に基づいて試験を行う(図8)。
あらかじめダンベル型の試験片をISO 179/1eAの形状に加工する(ダンベル型試験片の両端を切断し、80×10×2mmに加工し、中央にノッチ加工する)。試験片をシャルピー衝撃試験機(株式会社東洋精機製作所製DG−CB)の支持台83に設置し、公称振子エネルギー4.00Jのハンマを用いて振り上げ角150°で破壊し、シャルピー衝撃強さを確認する。
なお、シャルピー衝撃強さは促進耐候性試験後の数値が初期物性の90%以上を合格ラインとする。
以下に効果を確認した試験結果を記載する。本発明はこれに限定されるものではない。
記載中%にいついては、断りがない限り重量%を表す。
[実施例1]
ア.耐候剤としての光劣化防止剤の利用について
光劣化材についてとして光を紫外線防止剤として把握する場合と赤外線を考慮する場合がある。紫外線防止剤として把握して、多くの防止剤が知られている。
UVa(NovapexU−110 三菱化学株式会社製)、UVb(イルガノックスBASF社製)、UVc(シーソーブ706 白石カルシウム株式会社製)については色差、透過率,シャルピー衝撃強さ、引張破壊強さの点で満足した結果が得られず、効果は、なしと判断した。
オキキサジノン系化合物である紫外線吸収剤UV−3638(サンケミカル社製)は透過率の低下もなく,シャルピー衝撃強さの変動もなく光劣化防止として有効に用いることができると判断した。
アイゾット衝撃強度の点では問題はないものの、これを単独で使用するにことができないという結論になった。光劣化防止剤の利用が主要な要因とはならなかった。
[実施例2]
イ.耐候剤としての加水分解防止剤の利用について
トライタンのような安定性のある物質は、使用条件下に加水分解反応を生起しやすいかどうかは不明であった。一方、エステル結合を有するポリシクロヘキシレンジメチレンテレフ五五タレートコポリエステルでは、水が存在する環境での利用は、環境条件によっては加水分解する性質があるため加水分解を防止する対策を行うことが必要とされる。例えば、水だけや酸があっても常温や低温ではほとんど加水分解は進まないが、高温高湿の環境下では水だけでも加水分解し、更にアルカリ成分が存在する環境下では、その濃度や温度の影響を受けながら加水分解が加速されるとも言われている。
(a) トライタンTX1001に日清紡ケミカル株式会社のカルボジライトをPETで薄めたEペレット 5%を添加した。
TX1001へのEペレット添加では、初期状態でTX1001とPETが均一に混合されず濁りが生じ透過性が良くなく(透過率80前後)、わずかに黄変もしたため、色差と透過率は満足した結果を得ることができなかったが、促進耐候性試験300時間による色差、透過率の低下はほとんど見られず、耐候性については効果があるという結果を得ることができた。
(b)次に、トライタンTX1001に日清紡ケミカル株式会社のカルボジライトを粉末状にしたLA−1 0.5%を添加した。
TX1001へのLA−1添加では、Eペレット添加であった濁りによる透過率の低下は見られず、TX1001の透過率は88%程度に対して、TX1001にLA−1を添加した時の透過率は90%であり、満足した結果を得ることができた。
促進耐候性試験300時間による透過率の低下はほとんど見られず、耐候性についても、満足した結果を得ることができた。
これは、加水分解を起こすとエステル結合が切断され光を吸収し、透過率が低下するため、加水分解を起こしていないことを意味している。
シャルピー衝撃試験は、初期物性ではNB(ノンブレイク)だが100時間で大幅に低下しており、満足した結果を得ることができなかった。これは、紫外線により分子鎖が切れたためと考えられる。
トライタンに与える影響は、透過率の点では問題ないものの、シャルピー衝撃強さが低いことが問題であり、加水分解防止剤により、主要因とすることはできないという結論に達した。
[実施例3]
耐候剤としての加熱防止剤の利用について
加熱することは物質に活性化を与えることから加熱操作は有効に作用することは十分に考えられる。しかしながら、加熱することを防止することは物質の安定化に寄与ることも少なくない。トライタンのような安定性のある物質に対して加熱要因となる物質として光劣化防止剤および加水分解防止剤を用いるとどのような結果を得ることができるかを確かめた。
次に光劣化対策(サンケミカル社製UV3638の添加)と、加水分解対策(カルボジライトLA−1の添加)と、光劣化対策と加水分解対策との併用による結果を比較すると以下のとおりである。
光劣化対策は、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見られなかった。
加水分解対策は、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験300時間で透過率はほとんど低下が見られなかったが、シャルピー衝撃強さは大幅に低下した。
一方、光劣化対策と加水分解対策の併用は、シャルピー衝撃強さと透過率の初期物性が高く、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見らなかった。更に引張特性についても向上が見られ、促進耐候性試験300時間でもほとんど低下が見られず、満足した結果を得ることができた。
これは、光劣化対策と、加水分解対策とを単に合わせただけではなく、光劣化対策と加水分解対策の相乗効果により高い耐侯性(加熱防止剤)を得られるという格別の効果を得ることができたと言える。
以上の結果に基づいて、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル、ベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤及びカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含むことを特徴とする自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定である耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を得ることができる。
[実施例4]
処理手段として、前記した主要な処理にはならいものの、酸化防止剤および耐熱材により処理することは有効であることを確認した。
酸化防止剤および耐熱材による処理は以下のとおりである。
トライタンTX1001を、BASF社のヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を0.45%添加した酸化防止剤により処理した。Irganox1010は、全ての樹脂、エラストマーの耐熱性向上に効果を発揮することができる代表的なフェノール系酸化防止剤である。
更に優れた加工熱安定性を要求される場合では、リン系やラクトン系加工熱安定剤と併用する。ヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1010を0.45%添加した酸化剤により処理した。Irganox1010は、高分子量のため低抽出性、低揮散性であり、そのため、薄物から厚物まで幅広く、使用することができる。
前記トライタンTX1001に、BASF社のリン系加工熱安定剤Irgafos168を0.15%添加して、耐熱性処理剤として用いた。Irgafos168は、現在、加工安定剤として確固たる地位を得ているリン系加工安定剤である。純度は極めて高く、耐加水分解性、耐揮散性の点でに優れている。
ポリオレフィン系、スチレン系、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド等多くの樹脂に使用することができる。Irgafos168を、ポリエステルの一種であるポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルに対して耐熱性処理剤を用いる。通常フェノール系酸化防止剤と併用が推奨される。
[実施例5]
この透明樹脂組成物を用いて、ヘルメット、ヘルメット用フェイスシールド、眼鏡用レンズ、眼鏡のフレームおよびテンプル、物品収納用外箱、屋外配置用板材及び潤滑性能を有する小型で精密なギアに用いられる歯車を得ることができる。
以下にその他の具体例で得られた結果の試験方法を示す。
環境応力割れ試験(図9)
環境応力割れ試験では、試験片(ダンベル型)を、止具91を用いて定ひずみ治具93に取り付ける。定ひずみ治具93はかまぼこ型の断面をしており、その曲面は取り付けた試験片の中央部が一定の曲げひずみ(1.0%)を受けるように設計されている(上の図)。
試験方法は、定ひずみ治具を逆さにし(下の図)、薬品受け94の凹部に置く。試験片が薬品95に触れるように薬品受けのへこみに薬品を入れ3時間室温で放置する。試験片を取り外しよく洗浄し乾かした後、浸漬前後での試験片の質量、寸法、外観変化を確認する。
試験の結果、割れのない試験片は、引張破断ひずみ(引張破壊ひずみ、引張破断伸び)も確認する。試験方法は、(6)引張試験と同様に、「プラスチック−引張特性の試験方法 第2部:型成形,押出成形及び注型プラスチックの試験条件(JIS K 7162)」に基づいて試験を行う。試験片(ダンベル型)を引張試験機(株式会社東洋精機製作所製RTC−1310A)の上部チャックおよび下部チャックではさみ、試験機に取り付ける。下部チャックを速度50mm/minで下方に、試験片が破断するまで移動させ引張破断ひずみを確認する。破断伸びを測定することで外観に現れない薬品の影響を確認する。
評価基準:同一材料の試験片において、薬品に触れる等の前処理を実施していない試験片の破断伸びを100としたときの、薬品に触れる等の作業を実施した試験片の破断伸びをパーセントで表し、下記のように評価する。
◎:85%以上
○:70%以上85%未満
△:30%以上70%未満
×:30%未満、破断しているため引張試験実施できず
白化、黄変、曇りは評価を1段階下げる
[実施例6]
環境応力割れ試験は、環境応力割れ(環境応力亀裂)を確認する耐薬品性試験のひとつである。環境応力割れとは、ある樹脂にとって付着しても影響がない、もしくは影響が少ない薬品であっても力(成形時の内部応力や締結応力などの外からの力)が加わった状態で薬品に付着すると割れる、短時間で影響がでるまたは影響が大きくなる場合がある。このように力と薬品によって生じる割れを環境応力割れといい、本試験は環境応力割れの有無を確認する。
なお、本試験は樹脂による耐薬品性の差が顕著となるよう、非常に過酷な条件を設定している。実際の使用状況において3時間、薬品に浸かり続ける状況は考えにくい。また環境応力割れは受ける力が大きいほど影響が大きい。ポリカーボネートの場合、試験片が1.0%のひずみを受けると内部応力は23MPaと推定される。樹脂メーカーの資料では残留応力8.3Mpを「成型品が単体でのひずみチェック」としており、それよりもはるかに大きい力を加えていることとなる。
本発明者らによるポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂の物性及びトライタン(商品名)について環境応力割れについて確認した。その結果は以下のとおりである。
Figure 2012111860
以上より、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステル樹脂は環境応力割れ試験においても、物性を示すデータは良好であり、又耐薬品性を有することが確認できた。
前述の試験方法(前記(2)〜(8)に記載)により、耐候試験を行い耐候性試験前後での試験片の物性値変化を確認する。なお、常に室外環境に置かれている車の試験では、促進耐候性試験は2000時間で10年相当とされており、2000時間後に初期特性の85%であれば、問題なしとされている。常に室外環境に置かれるわけではないヘルメットでは300時間後の透過率、シャルピー衝撃強さの維持で耐候性を有するとする。
[実施例7]
ア.耐候剤の半減の試作品
耐候性の向上がみられた処方は、紫外線吸収剤UV−3638 0.5%、及び加水分解防止剤カルボジライトLA−1 0.25%である。添加量をそれぞれ半減し、0.25%、及び0.125%とした場合について耐候性を検証した。白、透明青、透明緑の3色(White、C−Blue、C−Green)に着色し、それぞれ標準量添加(T1)、添加量半減(T2)を試作、評価した。
結果は3色全てにおいて、添加量半減試作品の引張破壊ひずみが低下した。また白はシャルピー衝撃試験の結果、NBであった。添加量半減試作品では、耐候性試験200時間で破壊した。耐候剤半減試作品はある程度の耐候性を有するものの、標準量添加試作品より耐候性は劣るといえる。
[実施例8]
剤の変更
これまでの試作における白着色の色材は酸化チタンである((White T2)。比較のため硫化亜鉛で着色した試作(White T3)の耐候性の違いを検証した。耐候性試験実施前の2つの試験結果に差はない。耐候性試験の実施後、色差では酸化チタン着色の方が良い結果がえられた。引張破壊ひずみおよびシャルピー衝撃強さでは硫化亜鉛着色の方が良い結果が得られた。
[実施例8]
ウ.色材の半減
Blueing着色の色剤標準量試作品(Blueing T1)に対する色剤半減試作品((Blueing T2)の耐候性の差を検証した。いずれも耐候性を有する結果が得られた。
Figure 2012111860
前記総合評価において、○が記載されている場合は良好な結果を示している場合である。また△の場合も使用に際しては問題がないことを示している。
ガンマ線滅菌試験
ポリカーボネートおよび耐候トライタン(TX2001 Blueing T1)のポリカーボネートおよび耐候トライタン(TX2001 Blueing T1)の試験片(4cm×4cmの板状で厚さ1.5mm)とトライタンバージン(TX2001)の試験片(2cm×4cmの板状で厚さ4mm)に、ガンマ線照射施設(ラジエ工業(株)製RIC−1(一号機))を利用してガンマ線を照射する。規定の吸収線量(10kGy、20kGy)照射後に試験片を取り出し、前述の評価試験(前記(3)〜(5)節に記載)によりガンマ線滅菌試験前後での試験片の物性値変化を確認する。
トライタン製のめがねをガンマ線滅菌して使用できる可能性について各項目を評価した。
試験片形状は、ポリカーボネート、耐候トライタン(T1)は4cm×4cmの板状で厚さ1.5mm。バージントライタンは2cm×4cm、厚さ4mmである。
ガンマ線照滅菌前後でのポリカーボネートおよび耐候トライタン、厚さは違うが参考値としてトライタンバージンは、コニカミノルタ 色彩色差計CR−300で光源D65、視野角2°で色差値を測定し、ガンマ線照射済みのレンズと新品のレンズの色差を求めた。レンズは透明なため、白い板を下に敷いて測定した。
既存品のポリカーボネートレンズと、試作した添加剤入りトライタンレンズ(T1)を比較した。厚さは違うが参考値としてトライタンのバージンペレットで成型したダンベル型試験片で測定した。
ポリカーボネートは10KGyでも著しい変色が起こった。トライタンバージンは20kGyもほとんど変色がなかった。耐候トライタンは10kGyでわずかに変色、20kGyでは感知できる程度の変色であった。
Figure 2012111860
Figure 2012111860
ポリカーボネートは20Gyのガンマ線滅菌によって視感透過率が1.6%低下しした。耐候トライタンとトライタンバージンはガンマ線滅菌後でも視感透過率が低下せず維持している。
ガンマ線によってポリカーボネートが影響受けるのに対して、トライタンおよび使用する耐候剤は影響を受けない。
以上より、以下表の通りトライタンは物性として良好であり、又耐ガンマ線性を有することが確認できる。
Figure 2012111860
(11)紫外線透過率試験
「プラスチックの光学的特性試験方法(JIS K 7105)」に基づいて試験を行う。試験片(ダンベル型および3段プレート型)を自記分光光度計(株式会社日立ハイテクノロジーズ製日立分光光度計U−4100)の受光部前の試験片設置場所に試験片(めがねレンズ)を設置し、スキャンスピード600nm/min、サンプリング間隔1.00nmで波長域380nm〜780nmの分光透過率を測定する。測定した分光透過率を(視感)透過率に換算し(JIS T8147の換算式を用いる)、これを確認する。
Figure 2012111860
なお、JIS T 8147:2003 「保護めがね」で保護メガネのレンズの視感透過率は85%以上とされているため透過率は85%以上を合格ラインとする。
試験片は、TX2001にUV−3638:0.5%、LA−1:0.25%を添加し、色微調整(ブルーイング)を行っている。T2は、色微調整(ブルーイング)をT1から半減させている
視感透過率とは、目に見える光(可視光)の波長の範囲は380nm〜780nmであるが、人間の目は波長によって感度が異なる(同じ強さの光なら緑や黄の光は明るく感じ、紫や赤の光は暗く感じる)。比視感度の高い波長の透過率を重視し、比視感度の低い波長の透過率を軽視して、加重平均している。視感透過率100%は無色透明となる。
紫外線は、可視光よりも波長の短い(380nm以下)光。目に有害で角膜炎や白内障などの原因となる。保護メガネのJISでは規定されていないが、透過しないことが望ましい。
ポリカーボネートは視感透過率が高く、紫外領域の透過がほとんどないため、保護メガネのレンズ材料として使用されることが多い。
トライタンバージンは視感透過率が高く、紫外領域で透過するが、耐候トライタンは視感透過率が高く、紫外領域の透過もほとんどない。トライタンに耐候剤を加えたことで、保護メガネのレンズ材料としての利用価値が高まったといえる。
Figure 2012111860
度に安定性の高い自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定である耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物の提供できるので、広範囲の利用が促進される。
11:試験片(ダンベル型)
12:試験片(3段プレート型)
21:試験片取り付け板
22:制御パネル
23:キセノンランプ
24:水噴霧口
31:測定装置
32: 試験片
41:光沢度計
42:試験片
51:単色光照射口
52:試験片
53:受光部
61:ロードセル
62:試験片
63:チャック
71:ロードセル
72:試験片
73:圧子
74:支持台
81:打撃刃v
82:試験台
83:支持台
91:止め具
92:試験片
93:定ひずみ具
94:薬品受け
95:薬品

Claims (10)

  1. ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルにベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
  2. ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルにカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
  3. ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートコポリエステルにベンズオキサジノン系化合物からなる紫外線吸収剤及びカルボジイミドからなる加水分解抑制剤を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
  4. 請求項1から3いずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物に酸化防止剤および耐熱材を含むことを特徴とする自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物。
  5. 請求項1から4いずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とするヘルメット。
  6. 請求項1から4いずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とするヘルメット用フェイスシールド。
  7. 前記請求項1から4いずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とする眼鏡用レンズ。
  8. 前記請求項1から4いずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とする物品収納用外箱。
  9. 前記請求項1から4いずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とすることを特徴とする屋外配置用板材。
  10. 前記請求項1から4いずれか記載の自然環境条件下及びこれより厳しい自然環境条件下又はこれと同様又はこれ以上に厳しい使用条件下に安定であり、耐候性を有する共に、耐薬品性を有する透明樹脂組成物を用いて製造することを特徴とする眼鏡用フレームおよび眼鏡用テンプル。
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