JPWO2012002239A1 - ハロゲン化物の検出剤、並びにそれを検出する方法及び検出センサー - Google Patents

ハロゲン化物の検出剤、並びにそれを検出する方法及び検出センサー Download PDF

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Abstract

【課題】高温を使用せず室温付近で簡便に検出でき、さらにフッ素系液体等からの妨害ガスの干渉もうけず、敏速に高感度で、C5F8やC4F6等のフッ化物や塩化物、臭化物を検出する手法及びそのためのセンサーを提供する。【解決手段】下記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物との直接反応を用い、該反応による光学的変化もしくは質量変化によるフッ化物や、塩化物、臭化物の検出剤、検出方法、及び検出部に該窒素化合物を用いたフッ化物の検出センサー。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は、ハロゲン化物の検出剤、並びにハロゲン化物の検出方法及び検出センサーに関し、特に、不飽和炭化水素のフッ化物、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、及び塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素から選ばれるいずれかのハロゲン化物の検出剤、並びにハロゲン化物の検出方法及び検出センサーに関する。
含フッ素化合物は、地球温暖化物質として京都議定書における協議以来、その削減が求められており、地球環境の保全、多くの生物種や人類の存続のため、その微量検出や除去、分解、使用量の削減、回収技術が求められている。
特に、ドライエッチングガスとして用いられてきた四フッ化炭素、オクタフルオロシクロブタンなどの飽和フルオロカーボン類は地球温暖化への悪影響から使用が制限されており、これらの代替物として、オクタフルオロシクロペンテン(C)、ヘキサフルオロブタジエン(C)、ヘキサフルオロシクロブテン(C)などの分子内に炭素の不飽和結合を有するフッ化炭化水素化合物が開発されてきている。これらの炭素の不飽和結合を有するフッ化炭化水素化合物(以下、「不飽和炭化水素のフッ化物」という)は、選択比が高く微細加工のための高性能なマテリアルとして知られ、各半導体プロセスにおいて一部使用されている。これらは、地球温暖化係数は改善されているものの、元来その蒸気圧の高さや毒性の課題から管理基準濃度2ppmの規制が布かれている。さらには、現存する環境負荷の観点から、またプロセス現場において環境中のガスコンタミネーション源ともなり、高感度に検出する技術等が求められている。
不飽和炭化水素のフッ化物の検出手法としては、現在までに、過マンガン酸塩を用いた手法と熱分解を用いた手法が開発されている。
前者の手法は、CやCと過マンガン酸塩との反応により、過マンガン酸塩の消色を利用した方法である(特許文献1)。しかしながら、以下のデメリットがある。
(1)反応が鈍く、測定できる濃度が50ppm以上の濃い条件でしか感知が難しい、(2)検出するまでの時間が50ppmで平均約19分以上と長くかかる、(3)無機物を使用しているため加工性に難点があり、検出のための形態が制限される、(4)強い酸化剤である過マンガン酸塩を使用するため、ボロン誘導体などの水素化物や錯化物などの試剤により消色が起こり誤報の原因となる。
後者の手法は、CやCの熱分解を用いた方法であって、気体中に存在するCやCを熱分解炉において熱分解し、その際発生する酸性ガスを敏速に光学的に検出する方法である(特許文献2)。しかしながら、以下のデメリットがある。
(1)熱分解を行うため大きなエネルギーを消費する、(2)高温における熱分解を行うため、洗浄剤、絶縁体等で多用されるフッ素系液体などのガスからも同様の酸性ガスが発生し誤報の原因となる、(3)高温における熱分解を行うため、非常に危険な酸性ガスHFを発生させてしまう、(4)最終的にはその非常に危険な酸性ガスを検出しているので、他の類似の酸性ガスそのものが混入した場合、これも誤報の原因となる。
特開2001−324492号公報 特開2001−324491号公報
このように、これまでの不飽和炭化水素のフッ化物の検出方法には、種々の問題があるため、これまでの手法とは原理の全く異なる、新たな方法を用いた、高性能で、より経済的な検出方法が必要とされている。
本発明は、上記の従来の技術における実状に鑑みてなされたものであって、高温熱分解や強い酸化剤を使用せずに室温付近で簡便に検出でき、さらにフッ素系液体等からの妨害ガスの干渉もうけず、敏速に高感度な、CやC等の不飽和炭化水素のフッ化物の検出方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、CやC等の不飽和炭化水素のフッ化物の選択的な直接有機反応を利用することにより、上記の目的を達成しうるという知見を得た。すなわち、CやC等の不飽和炭化水素のフッ化物との選択的な直接有機反応について鋭意検討を重ねた結果、特定の窒素化合物群を用いた、選択的で高感度な特殊発色反応を見出し、対象とする不飽和炭化水素のフッ化物を見分けて検出することが可能となることが判明した。さらに、該反応による質量変化を用いて、微量な量の検出も可能となることも判明した。また、本発明により、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているガス状の炭化水素のフッ化物の検出も可能となることが判明した。さらに、塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する塩化物及び/又は臭化物の検出が可能となることも判明した。
本発明はこれらの知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1](1)不飽和炭化水素のフッ化物、(2)分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、(3)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、及び(4)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素から選ばれるいずれかのハロゲン化物を検出する検出剤であって、下記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を有効成分とすることを特徴とする検出剤。
[式中、R、R、R、及びRのそれぞれは、他のヘテロ原子で置換されてもよいメチレン基(CH)を表し、或いは、置換基を有していてもよい窒素原子(N)、酸素原子(O)又は硫黄原子(S)のヘテロ原子を表す。RとRとの間、及びRとRの間には、炭化水素基やそれらを有するポリマーから形成される置換基が存在するか、或いは、挿入され、さらに、それらの置換基がさらなる環状部分を形成し、化合物として3環以上の場合を含む。]
[2]前記(1)の、不飽和炭化水素のフッ化物、又は前記(2)の、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物が、ガス状であることを特徴とする[1]に記載の検出剤。
[3]前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、1,5-diazabicyclo[4,3,0]non-5-ene(DBN)及び/又はその置換誘導体であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の検出剤。
[4]前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、1,8-diazabicyclo[5,4,0]undec-7-ene(DBU)及び/又はその置換誘導体であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の検出剤。
[5]前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、1,3,4,6,7,8-hexahydro-2H-primido[1,2-a]pyrimidine(HPP)(別名1,5,7-triazabicyclo[4,4,0]dec-5-en)及び/又はその置換誘導体であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の検出剤。
[6]前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、tetramisole(別名Levamisole)であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の検出剤。
[7]請求項1〜6のいずれか1項に記載された検出剤を用いたハロゲン化物の検出方法であって、該検出剤と、(1)不飽和炭化水素のフッ化物、(2)分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、(3)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、及び(4)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素から選ばれるいずれかのハロゲン化物との反応を用いて、前記ハロゲン化物を検出することを特徴とするハロゲン化物の検出方法。
[8]前記(1)の、不飽和炭化水素のフッ化物、又は前記(2)の、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物が、ガス状であることを特徴とする[7]に記載の検出方法。
[9]前記反応が、前記検出剤以外の有機物が共存する条件下で行われることを特徴とする請求項7又は8に記載の検出方法。
[10]前記反応による光学的変化を検出することを特徴とする[7]〜[9]のいずれかに記載の検出方法。
[11]前記の光学的変化として、吸光度、反射率、赤外振動、発光、燐光、屈折率、液晶状態、及びX線による光電子運動エネルギーの変化から選ばれる1つ又は2つ以上を検出することを特徴とする[10]に記載の検出方法。
[12]前記光学的変化として、紫外可視光領域の吸光度変化又は反射率変化を用いることにより、濃度が50ppm以下のハロゲン化物を検出することを特徴とする[10]に記載の検出方法。
[13]前記光学的変化として、紫外可視光領域の吸光度変化又は反射率変化を用いることにより、濃度が5ppm以下のハロゲン化物を検出することを特徴とする[10]に記載の検出方法。
[14]前記反応による質量変化を検出することを特徴とする[7]〜[9]のいずれかに記載の検出方法。
[15]
前記検出剤を、振動体表面上もしくはQCM基板上に少なくとも吸着させ、その膜表面と前記ハロゲン化物との反応による質量変化を前記振動体表面の振動数変化もしくは前記QCM基板の共振周波数変化でとらえることを特徴とする請求項14に記載の検出方法。
[16]
前記(1)の、不飽和炭化水素のフッ化物が、C又はC或いはこれらの混合物であることを特徴とする[7]〜[15]のいずれかに記載の検出方法。
[17]前記Cが、オクタフルオロシクロペンテンである[16]に記載の検出方法。
[18]前記Cが、ヘキサフルオロブタジエン又はヘキサフルオロシクロブテン或いはこれらの混合物である[16]に記載の検出方法。
[19]前記(2)の、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつ、その水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物が、Cであることを特徴とする[7]〜[15]のいずれかに記載の検出方法。
[20]前記Cが、オクタフルオロシクロペンタンである[19]に記載の検出方法。
[21]前記Cが、1H,2H-オクタフルオロシクロペンタン、1H,1H-オクタフルオロシクロペンタン又は1H,3H-オクタフルオロシクロペンタン或いはこれらの混合物である[19]に記載の検出方法。
[22](1)不飽和炭化水素のフッ化物、(2)分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、(3)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、及び(4)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素から選ばれるいずれかのハロゲン化物を検出するためのセンサーであって、検出部に、[1]〜[6]のいずれかに記載の検出剤を用いたことを特徴とするハロゲン化物の検出センサー。
[23]前記検出剤が多孔質材に含浸されていることを特徴とする[22]に記載の検出センサー。
[24]前記多孔質材が、メッシュ状のセルロース又はポリマー又は多孔質アルミナである[23]に記載のハロゲン化物の検出センサー。
[25]前記検出剤を含有するポリマーを用いることを特徴とする[22]に記載の検出センサー。
本発明によれば、高温を使用せず(実用的には80度以下で)、主に室温付近で簡便に迅速に、CやC等のガス状の不飽和炭化水素のフッ化物及び/又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているガス状の炭化水素のフッ化物を検出でき、さらにフッ素系液体からの妨害ガスの干渉もうけず、それらを検出することができる。また、本発明の方法は、一部エッチングプロセスなどで用いられるCやC等のガス状の不飽和炭化水素のフッ化物や、一部HFC(ハイドロフルオロカーボン)などで知られている、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているガス状の炭化水素のフッ化物を効率よく検出する、センサー、警報装置、測定機器等に適用できる。さらに、本発明によれば、塩素及び/又は臭素のみを置換基として有するガス状の不飽和炭化水素、又は塩素及び/又は臭素のみを置換基として有するガス状の炭素が2つ以上の飽和炭化水素も簡便に検出できる。さらにはこれら一連の化合物の選択的な除去分解技術に応用することができる。
実施例12において、0.1ppmのCを用いた場合の光学的な変化の時間依存性を表わすグラフである。 実施例14において、2ppmのCを用いた場合の光学的な変化の時間依存性を表わすグラフである。 実施例29,30において、2ppm及び30ppbのCを用いた場合の質量変化の時間依存性を表わすグラフである。
本発明は、CやC等の不飽和炭化水素のフッ化物を、下記一般化学式(I)で表される化合物に接触させることで、選択的な反応を起こさせ、その結果生じる光学的な変化及び/又は質量変化を用いて、前記フッ化物の検出を行うことを特徴とするものである。
上記の一般式(I)で表される化合物は、アミジン骨格RC(=N−R)NRを中心とし、R−R、及びR−Rが、基本的にメチレン鎖を形成して、少なくとも2つの環を有する環状化合物を成す窒素化合物であって、このアミジン骨格を中心とする少なくとも2つの環を有する形が、検出対象である不飽和炭化水素のフッ化物との反応において、反応性や光学的変化の面で最適である。
すなわち、上記の一般式(I)において、R、R、R、及びRのそれぞれは、アミジン骨格における窒素や炭素と化学結合をする始点を表わしており、基本的にメチレン基(CH)であって、他のヘテロ原子で置換されてもよい。また、上記の一般式(I)において、R〜Rのそれぞれは、置換基を有していてもよい窒素原子(N)、酸素原子(O)又は硫黄原子(S)等のヘテロ原子であってもよい。
とRとの間、及びRとRの間には、一般的な炭化水素基やそれらを有するポリマー又はオリゴマーから形成される置換基が存在するもしくは挿入される場合もあり、また、それらの置換基がさらなる環状部分を形成し、化合物として3環以上の場合も含まれる。
ここで、一般的な炭化水素基とは、有機化学における一般的な官能基;ヘテロ原子、典型元素、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびそれらのイオンから選ばれるコンポーネントも含み、複素環の場合も含む概念である。したがって、前記炭化水素基の一例として、アルキル、アルケン、アルキン、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルデヒド、ケトン、エーテル、クラウンエーエル、ポリエチレングリコール、カルボン酸エステル、カルボン酸塩、アセタール、エポキシ、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、シアノ、イソシアノ、チオイソシアノ、アゾ、アゾキシ、ポルフィリン、チオール、スルフィド、ジスルフィド、スルフィン酸エステル、スルホン酸エステル、それら酸の塩、ピリジン、ピロール、ピロリジン、ピペリジン、モルフォリン、ピペラジン、キノリン、チオフェン、フラン、遷移金属錯体などの置換基が結合もしくは途中に入り込む形で結合し、またそれらを介して有機ポリマーが結合した化合物群等が挙げられる。
以下に一般式(I)で表される、少なくとも2つの環を有する窒素化合物の例を幾つか例示するが、これらに限定されるものではない。なお、これらの化合物は、有機合成などで用いられる塩基性試薬として既に公知のもの、或いは、それらから誘導される化合物である。
(1)1,5-diazabicyclo[4,3,0]non-5-ene(DBN)
該化合物は、R−R及びR−Rが、それぞれ3つのメチレン鎖を形成して、2つの環を有する窒素化合物を成す。
(2)1,8-diazabicyclo[5,4,0]undec-7-ene(DBU)
該化合物は、R−Rが3つのメチレン鎖を形成し、R−Rが5つのメチレン鎖を形成して、2つの環を有する窒素化合物を成す。
(3)4,4-dimethyl-DBN
該化合物は、前記DBNを基本骨格とした置換誘導体であり、置換基として4位に2つのメチル基が存在する、2つの環を有する窒素化合物である。
(4)4,7-dimethyl-DBN
該化合物は、前記DBNを基本骨格とした置換誘導体であり、置換基として4位と7位に1つずつメチル基が存在する、2つの環を有する窒素化合物である。
(5)4-phenyl-DBN
該化合物は、前記DBNを基本骨格とした置換誘導体であり、置換基として4位に1つのフェニル基が存在する、2つの環を有する窒素化合物である。
(6)3,4,6,7,8,9-hexahydro-2H-pyrido[1,2-a]pyrimidine
該化合物は、R−Rが3つのメチレン鎖を形成し、R−Rが4つのメチレン鎖を形成して、2つの環を有する窒素化合物を成す。
(7)1,3,4,6,7,8-hexahydro-2H-primido[1,2-a]pyrimidine(HPP)
該化合物は、Rが窒素アミンN−Hの形であり、Rまで3つのメチレン鎖が存在し、R−Rが3つのメチレン鎖を形成して、2つの環を有する窒素化合物を成す。
(8)1,3,4,6,7,8-hexahydro-1-methyl-2H-primido[1,2-a]pyrimidine(MeHPP)
該化合物は、Rが窒素アミンN−Me(メチル基)の形であり、Rまで3つのメチレン鎖が存在し、R−Rが3つのメチレン鎖を形成して、2つの環を有する窒素化合物を成す。
(9)tetramisole(別名Levamisole)
該化合物は、Rが硫黄であり、Rまで2つのメチレン鎖が存在し、R−Rが2つのメチレン鎖を形成し、Rに1つのフェニル基が置換した、2つの環を有する窒素化合物を成す。
また、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物であるDBN、DBU、3,4,6,7,8,9-hexahydro-2H-pyrido[1,2-a]pyrimidine、HPP、tetramisoleの置換誘導体には、(3)、(4)、(5)、(8)などの環状部分に置換基を有する形態と、一般式(I)のR−R上、R−R上にメチレン鎖やその他のヘテロ原子が挿入された形態も、(1)〜(9)の化合物群の中でお互い重ならない範囲で含まれる。
前述のとおり、一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物は、R−R又はR−Rに、オリゴマー又はポリマーから形成される置換基が結合又は挿入された、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物でもよく、その一例として、ポリステレン誘導体がRに共有結合している高分子JANDAJEL(登録商標)-1,3,4,6,7,8-hexahydro-2H-primido[1,2-a]pyrimidineがある。
また、一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物には、前述の置換基、或いは挿入されたオリゴマー又はポリマーを介して、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、ダイマー、トリマー、テトラマーなど2個以上結合した形態も含まれる。
また、前述のとおり、一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした2つの環を有する窒素化合物には、R−R又はR−Rに、さらなる環状の置換基を有することで、3環性以上の窒素化合物を構成するものも包含されるが、その一例として、7-imino-3,4,6,7-tetrahydro-2H-pyrimido[2,1-a]isoquinolineがある。この化合物は、R−Rが3つのメチレン鎖を形成し、R−Rに4つの炭素が存在した状態で途中イミン置換基とRにベンゼン環が挿入された、3環性の窒素化合物を成す。
本発明における検出対象である化合物は、周期律表17族のハロゲンの内、フッ素、塩素、臭素を置換基として含む一連のハロゲン化炭化水素であって、(1)不飽和炭化水素のフッ化物、(2)分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、(3)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、及び(4)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素から選ばれるいずれかのハロゲン化物である。
本発明における検出対象である前記(1)の、不飽和炭化水素のフッ化物は、少なくとも炭素とフッ素から成り、分子内に炭素−炭素二重及び/又は炭素−炭素三重結合化合物を少なくとも有し、主に、気化したガス状の化合物、すなわち、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物である。尚、液体状のものも検出対象に含まれる。炭素−炭素二重及び/又は炭素−炭素三重結合の構造からわかるように、これらの化学種は少なくとも炭素原子2個で成り立つので、本発明における検出対象である不飽和炭化水素のフッ化物は、必然的に炭素を2個以上含む化合物である。これらの中には、塩素、臭素、ヨウ素、酸素、硫黄、窒素など他の原子や、カルボキシル基、アルコキシ基、フォルミル基など、前述の一般的な炭化水素基、官能基が置換されているすべての化合物も含んでいることを意味しており、京都議定書において、評価した一連のガス状化合物であるフッ化炭化水素が一部属する。
例えば一例として、C、C、C、c−C、c−C、CFOCF=CF、COCF=CF(c−はcyclic:環状を表し、c-Cは、前述のCと同じである、Cには前述の2種類がある;それぞれオクタフルオロシクロペンテン(C)、ヘキサフルオロブタジエン(C)、ヘキサフルオロシクロブテン(C)と呼ばれる)等がある。またこれらの一部は、工業界において、冷媒、発泡剤、洗浄剤、エッチングガスとして使われることがある。これら一連の化合物は一部、環境問題にも取り上げられる不飽和結合を有するPFC(パーフルオロカーボン)と呼ばれる。これら一連の化合物の中には、酸素が結合したエーテル基を有する直鎖状のフッ素化合物もあり、環境負荷や人体への影響が懸念される。本発明はこれら検出対象の検出、例えば、漏れのチェック、警報、濃度測定などに応用される。
また、本発明における検出対象であるハロゲン化物には、前述の不飽和炭化水素のフッ化物と同様の反応をする、前記(2)のフッ化物が含まれる。該フッ化物は、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基(例えば、フッ素、塩素などのハロゲン、アルコキシ、エーテル、スルフィド等の含カルコゲン基、カルボン酸、スルホン酸等の置換基)が結合している化合物が含まれ、アニオン性脱離基以外の部分にも塩素、臭素、ヨウ素、酸素、硫黄、窒素など他の原子や、カルボキシル基、アルコキシ基、フォルミル基など、前述の一般的な官能基が置換されている化合物も含む。これらの中には、京都議定書において、評価した一連のガス状化合物であるフッ化炭化水素が一部属する。尚、液体状のものも検出対象として含まれる。水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素が存在するので、その構造からわかるように、これらの化学種は少なくとも炭素原子2個で成り立つので、本発明における検出対象である分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつ、その水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している化合物は、必然的に炭素を2個以上含む化合物である。
この化合物の一例として、CFCHF、CHFCHF、CFCHFCF、CFCFCHF、CHFCFCHF、CFOCHFCF、c−Cなどがある。
本発明における検出対象である前記(2)の、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつ、その水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している化合物や一例として挙げた前記化合物の一部は、家庭、業務用、車等のあらゆる空調機器や、冷蔵庫、冷凍庫の冷媒として、建築現場における断熱材形成のための発泡剤、電子機器洗浄剤として使われることがある。またこれらの一部は、半導体プロセスでエッチングガスや洗浄剤、冷却剤として使われることがある。これら一連の化合物の中は、環境問題にも取り上げられるHFC(ハイドロフルオロカーボン)やHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)と呼ばれるものがある。
これらのフッ化物も、前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物に接触させることで、発色反応を起こし、その光学的な変化を用いて検出を行うことができる。また、本発明における検出対象であるフッ化物は主にガス状のものであるが、液体状のものも含み、同様に検出が可能である。本発明はこれら検出対象の検出、例えば、漏れのチェック、警報、濃度測定などに応用される。
本発明における検出対象である化合物は、前記(1)、(2)のフッ化物以外に、前記(3)の、塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、又は前記(4)の、塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素を含む。
すなわち前記(3)の、塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素とは、炭素−炭素二重及び/又は炭素−炭素三重結合を有する不飽和炭化水素の内、塩素のみを置換基として分子内に有する化合物、臭素のみを置換基として分子内に有する化合物、および、塩素と臭素のみを置換基として分子内に有する化合物を意味する。
これらの化合物は、例えば、工業的に使われる有機溶剤、有機合成に使われる原料、洗浄剤などに用いられる。
また、前記(4)の、塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素とは、炭素が2つ以上の飽和炭化水素の内、少なくとも水素を有しかつ塩素のみを置換基として分子内に有する化合物、少なくとも水素を有しかつ臭素のみを置換基として分子内に有する化合物、および、少なくとも水素を有し塩素と臭素のみを置換基として分子内に有する化合物を意味する。
例えば、有機溶剤中毒予防規則に準ずる有機溶剤、クロロカーボン(モントリオール議定書では製造・消費禁止)が一部含まれる。
これらの化合物の一部は、有機溶媒や有機合成、溶かすための溶剤または、車等の空調機器や、冷蔵庫、冷凍庫の冷媒として使われることがある。これらの化合物の一部は、ハロン類縁体に似た化合物もあり、環境破壊や人体への影響が懸念されるため、除去、分解、回収や取扱いの際には、漏れや大気中への拡散において、その検出が重要である。本発明は、これらの塩化物及び/又は臭化物のガス状や液体状の検出対象を、同様に検出可能であり、これら検出対象の検出、例えば、漏れのチェック、警報、濃度測定などに応用される。
一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物は、それ以外の有機物と共存させて、混合物として使用できる。
混合する有機物としては、一般的な有機溶媒(例えば、エタノールやエチレングリコールやグリセリンなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド(DMF)やN−メチル−ピロリドン(NMP)やヘキサメチルフォスフォルアミド(HMPA)などのアミド類、テトラヒドロフラン(THF)やジオキサンなどのエーテル類)、ジイソプロピルアミン(LDA用)やトリイソブチルアミンやジシクロヘキシルメチルアミンやペンタメチルピペリドンなどの有機液体、ウレア類などの有機固体、セルロースやポリエチレンやポリブタジエンやポリエチレンアクリレートやポリイミドポリ安息香酸などの有機ポリマー、ピリジニウムイオンやイミダゾールイオン、窒素化合物、リン化合物などからなるすべてのイオン液体、などが挙げられる。特に、イオン液体は蒸気圧が極めて低く、混合物における検出剤の濃度変化や、全体の質量変化を抑えることができ、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物、又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているガス状の炭化水素のフッ化物、もしくはそれらの塩化物誘導体、臭化物誘導体の検出を安定に、また正確に行うことができる。
一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物の前記検出剤における含有量は、0.1〜99.9質量%の範囲である。好ましくは、5〜80質量%の範囲である。反応性の制御の観点から、10〜60質量%の範囲が最も好ましい。
検出のための反応は、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物と、検出対象とする前述のガス状のフッ化物が接触すればよく、該化合物の使用形態は、有機溶剤に溶解して液体として用いる、該液体を基材に塗布する、該液体を多孔質材に含浸させる、或いは、該化合物を含有するポリマーを基板に塗布する等、どんな態様であってもよい。該化合物を含有するとは、該化合物をある基材や部材や表面に浸み込ませ含浸させた態様で物理的に含浸し存在する態様、および、該化合物がオリゴマーやポリマーなどからなる基材や部材や表面にイオン結合、水素結合や配位結合を含む化学結合をし、存在する態様など、該化合物が存在するあらゆる態様を意味する。
これらの種々の形態を用いた検出の形態としては、例えば、
(1)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだ液体へバブリングする態様、
(2)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだポリマー膜に吹き付ける態様、
(3)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだセルロースに通過させる態様、
(4)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだテープ上もしくはシート上に吹き付ける態様、
(5)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだ網目状のテープもしくはシートに通過もしくは吹き付ける態様、
(6)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだビーズもしくは粒子を内包した筒の内部に通過させる態様、
(7)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだビーズもしくは粒子を固定したテープに通過もしくは吹き付ける態様
などがあり、あらゆる態様を含む、
(8)上記(1)〜(7)を含む、検出対象とするものが液体状になったあらゆる態様。
上記(1)〜(7)に記載のポリマー膜やセルロースやテープやシートにはアミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環が含有されており、その形態は、オリゴマーやポリマーの形態、物理的もしくは化学的結合を有する形態など、前述のすべての形態を含む。以上説明したアミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだものは、本発明の検出剤となる。
検出対象とするガスを吹き付ける態様もしくは通過させる態様もしくはバブリングする態様の際に、検出対象とするガスを流す速度、すなわち流量が設定されるが、その流量の設定に特に制限はない。反応を促進させる観点からは、流量は800mL/分以上が好ましい。装置の観点からは、200〜2000mL/分が好ましい。省エネルギーの観点からは、20〜500mL/分が好ましい。
本発明では、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を利用した室温付近でスムーズに進行する特殊な反応により生じる光学的変化又は質量変化を検出又は測定する。反応温度は、実用化の視点では80度以下が好ましい。主に検出対象とは25℃前後の室温付近でスムーズに反応が進行し、室温を使うことができるが、場合によっては、80℃以下の範囲で加熱もされる。シグナル安定化のためには30〜45℃の中で選ばれる一定の温度が好ましく、反応性の低い塩化物では50℃付近が好ましく、反応性の低い臭化物では70℃付近が好ましい。
本発明において、光学的な変化は、分子の反応に伴うすべての光学的変化を使うことができる。
例えば、吸光度の変化は、紫外可視光領域における波長の光の透過率の変化に起因するもので、本発明における紫外可視光領域とは、真空紫外線を含む紫外光領域から紫、青、緑、黄、橙、赤色を含む可視光領域の光の領域を意味し、波長では200〜800nmの範囲が好ましい。光源の観点から特に300〜700nmの範囲が最も好ましい。これらの色の変化においては、それを直接目視して、もしくは機械を用いて色の変化を観察し、比色によっても検出や検査ができる。
また、反射率の変化は、紫外可視光領域における波長の光の透過率の変化や散乱の変化による表面の光源からの光の反射の度合い、すなわち反射率変化に起因するもので、吸光度の変化と強い関連がある。吸光度の変化と同様に、紫外可視光領域とは、真空紫外線を含む紫外光領域から紫、青、緑、黄、橙、赤色を含む可視光領域の光の領域を意味し、波長では200〜800nmの範囲が好ましい。光源の観点から特に300〜700nmの範囲が最も好ましい。反射率の変化を捉えるために、例えば、反応に伴う反射率の変化がない波長における反射率の値を基準とし、この基準に対して、反射率の変化が生じる波長における反射率の値の変化を対照する方法を使用することができる。また、反射率変化を捉える方法としては、先述の方法に限定されるものではなく、検出するための波長を単純な1波長のみとする、検出するための反射率の変化が生じる波長を複数設定する、あるいは、ある波長域の積分値を用いるなど、反射スペクトルの観察において、反射率変化を捉えるのに有用なあらゆる方法を適用できる。
赤外振動の変化は、赤外線領域における分子内の各結合における伸縮や振動の変化に起因するもので、本発明における赤外振動とは、近赤外から赤外、さらには遠赤外の領域における振動である。カイザーでは、10〜4000cm−1の範囲が好ましい。測定の観点から特に1000〜1500cm−1の範囲が最も好ましい。
蛍光発光や燐光発光の変化は、分子の反応に伴って変化する分子の励起状態から基底状態へのエネルギー移動の際放出される光の変化であり、本発明において、励起状態は励起光により生成される。従って使用する光の領域は、吸光度や反射率の変化において用いられた領域と同じである。蛍光発光や燐光発光の変化は、その強度が増大する場合と減少する場合がある。屈折率の変化は、分子の反応に伴って変化する部分の誘電率の変化に起因する。測定は空気中で行われることが多く、使用する光は紫外可視光領域のものが好ましく、屈折率の値は0.1〜3.2の範囲における変化が好ましい。液晶状態の変化は分子の反応に伴って変化する分子の配向状態の変化に起因するもので、特に等方的液体状態とネマティック液晶もしくはスメクティック液晶との間の変化を用いる。偏光した紫外可視光領域の光を用いる。
X線による光電子運動エネルギーの変化は、分子の反応に伴って変化する分子内の原子状態の変化に起因するもので、観測される光電子運動エネルギーの変化を測定する。光源として、MgKaやAlKaのX線を用いるのが好ましい。反応の観点から測定する光電子運動エネルギーの変化は200〜800eVの範囲を測定することが好ましい。以上の1つもしくは2つ以上の組み合わせの光学的変化を用いることで、感度よく、検出対象とするガス状のハロゲン化物を検出できる。
また、本発明において、反応による質量変化を検出方法としては、例えば、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を振動体表面上もしくはQCM(Quarts Crystal Microbalance)基板上に吸着させ、その膜表面と前記のガス状のフッ化物との反応による前記振動体表面の振動数変化もしくは質量変化を前記QCM基板の共振周波数変化でとらえることで、感度よく、検出対象とするガス状のハロゲン化物を検出できる。前記振動体は、単位時間あたりに適当な振動数、例えば数十から数GHzで振動する材料で、その形態は、例えば金属もしくはシリコン材料からなるカンチレバーや棒状、もしくはnmレベルの微小な板状が含まれる。前記QCM基板の共振周波数は既存の完成された技術、手法を参照して、一般的な周波数、例えば数十から数GHzで設定できる。
本発明を用いることで、短時間で検出対象とするガス状のハロゲン化物を検出できる。例えば、1分以内に2ppmの濃度のガス状のハロゲン物を検出できる。さらには、検出対象とするガスの流量や吹き付け方により、1分以内で0.1ppm以下の濃度の検出ができる。
本発明を用いることで、感度よく、検出対象とするガス状のハロゲン化物を検出できる。例えば、50ppmの検出対象のガスの検出ができる。実用化の観点から、5ppmの濃度の検出が望ましくそれが可能である。管理基準濃度の観点からは、2ppmの濃度の検出が望ましくそれが可能である。事業化および信頼性の向上のためには、1分以内で0.1ppm以下の濃度の検出が望ましくそれが可能である。
本発明は、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を利用した室温付近で、実用的には80℃以下の温度で、スムーズに進行する特殊な反応により、光学的変化もしくは質量変化を測定するが、有機分子特有の反応群を利用するため、特徴的な選択性が発揮される。すなわち、洗浄剤、絶縁体、冷却剤等で多用されるフッ素系液体、例えば、フロリナート(登録商標)(フッ素系不活性液体 成分;パーフルオロカーボン)、ガルデン(登録商標)(フッ素系不活性液体 成分;パーフルオロカーボン)、ノベック(登録商標)(成分:HFE ハイドロフルオロエーテル)等の、妨害ガスであるガス状もしくは液体状の飽和炭化水素のフッ化物、基本的にパーフルオロカーボン化合物が過剰に存在しているにもかかわらずそれらには反応性を示さず、すなわち、誤報の原因とならず、選択的に検出対象とするガス状のフッ化物を感度よく検出できる。
本発明は、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を利用した室温付近でスムーズに進行する特殊な反応により、光学的変化もしくは質量変化を測定するが、そのシグナルの処理は、装置、パソコン、ソフトを組み合わせることで測定でき、それらの機種や種類、形態に限定されることはなく、現存するもしくは作製されたものを工夫して用いることで十分に測定できる。光学的変化は、各スペクトルの特定の波長のピーク強度の変化やある波長域の積分値の変化やスペクトル形状の変化で捉えることができる。その際、基準となる各スペクトルの特定の波長のピーク強度やある波長域の積分値やスペクトル形状を設定することでより正確な変化を捉えることができる。これらの組み合わせにより、最終的に、検出対象とするガス状のフッ化物を、選択的に感度よく検出できる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。本発明の技術思想の範囲内での変更及び他の態様又は実施例は、全て本発明に含まれる。
(実施例1)
DBU約30mgをヌジョール(流動パラフィン)約1mLに混合した。そこへ冷却した濃度10mMのCのテトラヒドロフラン(THF)溶液0.1mLを加えると、紫外可視吸収波長帯である450nm前後±100nmにおいて色の変化が確認できた。紫外可視光の測定はOceanOptics SpectraSuiteを用いた。紫外可視光用の光源はHg−Xeランプを用いた。以下の実施例も同様である。
色が変化した物質の赤外吸収スペクトルからC−F振動特有の1100〜1300cm−1のシグナルが観測できる。この変化は、X線光電子分光法の観測においても検出できる。F1sに特有の、CとDBUとの反応による光電子運動エネルギーに対応する約690eVのピークが検出される。赤外吸収およびX線光電子分光の測定はそれぞれBioRadおよびESCA-KMを用いた。以下の実施例も同様である。
以上、光学的変化の各手法により、液体状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例2)
DBU約40mgをヌジョール約1mLに溶解させKBr上に吸着させた。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度50ppmのCを注射器でとり、該KBr表面に吹き付けると、紫外可視吸収波長帯である440nm前後±100nmにおいて色の変化が確認できた。
色が変化した物質の赤外吸収スペクトルからC−F振動特有の1100〜1300cm−1のシグナルが観測できる。この変化は、X線光電子分光法の観測においても検出できる。F1sに特有の、CとDBUとの反応による光電子運動エネルギーに対応する約690eVのピークが検出される。
以上、光学的変化の各手法により、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例3)
DBN約40mgをヌジョール約1mLに混合した。そこへ冷却した濃度90mMのヘキサフルオロブタジエンであるC(以下、実施例同様)のTHF溶液0.1mLを加えると、紫外可視吸収波長帯である450nm前後±100nmにおいて色の変化が確認できた。
色が変化した物質の赤外吸収スペクトルからC−F振動特有の1100〜1300cm−1のシグナルが観測できる。この変化は、X線光電子分光法の観測においても検出できる。F1sに特有の、CとDBNとの反応による光電子運動エネルギーに対応する約690eVのピークが検出される。
以上、光学的変化の各手法により、液体状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例4)
DBN約40mgヌジョール約1mLに溶解させKBr上に吸着させた。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度10ppmのC10mLと濃度10ppmのC10mLを1:1で混合し注射器でとり、該KBr表面に吹き付けると黄色の変化が、紫外可視吸収波長帯である420nm前後±100nmにおいて確認できた。
この黄色の物質の赤外吸収スペクトルからC−F振動特有の1100〜1300cm−1のシグナルが観測できる。この変化は、X線光電子分光法の観測においても検出できる。F1sに特有の、C及びCとDBNとの反応による光電子運動エネルギーに対応する約690eVのピークが検出される。
以上、光学的変化の各手法により、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCとCの混合ガスを検出できた。
(実施例5)
DBU約50mgを有機溶媒の1種であるN-メチル-2-ピロリドン(NMP)1mLに混合した。そこへ濃度20mMのCのTHF溶液0.5mLを加えると、紫外可視吸収波長帯である420nm前後±100nmにおいて色の変化が確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを使うことにより、液体状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例6)
DBN約10gmをアセトニトリル約1mLに溶解させた。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度5ppmのC10mLと濃度5ppmのC10mLを1:1で混合し注射器でとり、該DBN溶液にバブリングすると、紫外可視吸収変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCとCの混合ガスを検出できた。
(実施例7)
DBN約10mgをメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、流量800mL/分で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物であるセルロースが共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを2ppmのレベルで検出できた。
(実施例8)
DBN約10mgをメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへ約30000ppm(3%)の過剰なガルデンHT70が存在する室内空気ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、流量800mL/分で該セルロースに1分吹き付けた後、検出を行うと紫外可視領域の反射率変化が同様に400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物であるセルロースが共存する態様を使うことにより、妨害ガスであるパーフルオロエーテルの存在下にもかかわらず、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを2ppmのレベルで検出できた。
(実施例9)
DBN約10mgをメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへ約40000ppm(4%)の過剰なフロリナートFC-84が存在する室内空気ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、流量800mL/分で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が同様に400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物であるセルロースが共存する態様を使うことにより、妨害ガスであるパーフルオロカーボンの存在下にもかかわらず、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを2ppmのレベルで検出できた。
(実施例10)
DBN約10mgをメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへ約35000ppm(3.5%)の過剰なノベック7100が存在する室内空気ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、流量800mL/分で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が同様に400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物であるセルロースが共存する態様を使うことにより、妨害ガスであるハイドロフルオロエーテルの存在下にもかかわらず、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを2ppmのレベルで検出できた。
(実施例11)
DBN約500mgとトルエン10mLに溶解したポリブタジエン溶液800mgを混合した液を一部取り、ガラス表面に塗布してTHFを窒素雰囲気下、乾燥させた。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度5ppmのCのガスを、該表面に吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例12)
DBN約60mgをトリイソブチルアミン約120mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。そこへ室内空気ベースのガス状の濃度0.1ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
本実施例においては、一例として、基準となる波長を600nmとし、それに対する400nmの反射率の変化の絶対値を、時間に対してプロットした。すなわち、この場合、反射率スペクトルにおいて、400nmの反射率の値から、600nmの反射率の値を引いた差分の絶対値を測定し、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出している。なお、スペクトル変化を捉える際、本実施例の条件に限定されるものではなく、流量や測定する波長、ある波長域の積分値などあらゆる組み合わせが可能である。
図1は、その結果を示すグラフである。図1に示されるように、1分以内に有意な反射率の変化が捉えられており、また時間にほぼ比例して変化が観測できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを高感度(0.1ppm)に検出できた。
(実施例13)
DBN約40mgと有機溶媒の一種であるNMP0.5mLの混合物を多孔質アルミナ板にしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該アルミナ板に吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例14)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、約600mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
本実施例においては、一例として、基準となる波長を600nmとし、それに対する370nmの反射率の変化の絶対値を、時間に対してプロットした。すなわち、この場合、反射率スペクトルにおいて、370nmの反射率の値から、600nmの反射率の値を引いた差分の絶対値を測定し、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出している。なお、スペクトル変化を捉える際、本実施例の条件に限定されるものではなく、流量や測定する波長、ある波長域の積分値などあらゆる組み合わせが可能である。
図2は、その結果を示すグラフである。図2に示されるように、1分以内に有意な反射率の変化が捉えられており、また時間にほぼ比例して変化が観測できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種である2ppmのCを検出できた。
(実施例15)
DBU約70mgをトリイソブチルアミン約90mgに混合し、メッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、約600mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBUを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例16)
DBN約60mgをトリイソブチルアミン約90mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、約600mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状のフッ化物で、HFC(ハイドロフルオロカーボン)の一種でもあるCを検出できた。
(実施例17)
DBN約90mgをトリイソブチルアミン約90mgに混合し、メッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、そこへ室内空気ベースのガス状の濃度1ppmのCと、濃度1ppmのCと、濃度1ppmのCを、約1:1:1で混合し、約600mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状のフッ化物の混合ガスを検出できた。
(実施例18)
4,4-dimethyl-DBN約50mgをNMP0.5mLに溶かし、メッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNの置換誘導体を含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例19)
4,7-dimethyl-DBN約60mgをNMP0.5mLに溶かし、メッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへドライ純空気ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNの置換誘導体を含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例20)
4-phenyl-DBN約80mgをNMP0.5mLに溶かし、メッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNの置換誘導体を含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例21)
1,3,4,6,7,8-hexahydro-2H-primido[1,2-a]pyrimidine(HPP)がポリマーの側鎖として共有結合している高分子JANDAJEL-1,3,4,6,7,8-hexahydro-2H-primido[1,2-a]pyrimidine50mgをポリブタジエンのTHF溶液1mLに分散させ、その液をガラス表面に塗布しTHFを窒素雰囲気下、乾燥させる。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度50ppmのCのガスを、該表面に吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともHPPの置換誘導体を含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
なお、本実施例に限らず、加工性に富む有機ポリマーやセルロース、さらにはアルミナ、ガラスなどの態様も可能で、あらゆる形態に本発明は応用される。
(実施例22)
3,4,6,7,8,9-hexahydro-2H-pyrido[1,2-a]pyrimidine約60mgをメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度50ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物である3,4,6,7,8,9-hexahydro-2H-pyrido[1,2-a]pyrimidineを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例23)
7-imino-3,4,6,7-tetrahydro-2H-pyrimido[2,1-a]isoquinoline30mgとNMP1mLの混合液をメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。なお本実施例で用いた7-imino-3,4,6,7-tetrahydro-2H-pyrimido[2,1-a]isoquinolineは、一般式(I)におけるR−Rが、一般的な炭化水素基、すなわち、有機化学におけるすべての官能基のうち、ヘテロ原子のひとつである窒素を有するイミノ基およびベンゼン環が置換されており、化合物として3環性の窒素化合物で、DBNの類縁体である。
そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度50ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、アミジン骨格を中心とした3環性の窒素化合物である7-imino-3,4,6,7-tetrahydro-2H-pyrimido[2,1-a]isoquinolineを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例24)
1,3,4,6,7,8-hexahydro-2H-primido[1,2-a]pyrimidine(HPP)約70mgをNMP1mLに溶かし、メッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度50ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物であるHPPを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例25)
tetramisole約90mgをジメチルホルムアミドDMF1mLに溶かし、メッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、ガス状のCのガスを吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物であるtetramisoleを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例26)
1,3,4,6,7,8-hexahydro-1-methyl-2H-primido[1,2-a]pyrimidine(MeHPP)約90mgをメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置する。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度50ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物であるHPPの置換誘導体を含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。
(実施例27)
1,3,4,6,7,8-hexahydro-1-methyl-2H-primido[1,2-a]pyrimidine(MeHPP)約30mgをNMP1mLに溶かし、そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度50ppmのCのガスをバブリングすると、紫外可視領域の400nm前後±100nmにおいて吸光度の変化が確認できると伴に、254nm励起によるUV発光が観測された。
なお、本発明における検出で、光学的な変化の種類になんら限定されることはなく、あらゆる光学的変化の各手法および組み合わせにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できる。
(実施例28)
7-imino-3,4,6,7-tetrahydro-2H-pyrimido[2,1-a]isoquinoline約40mgをNMP1mLに溶かし、そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度50ppmのCのガスをバブリングすると、紫外可視領域の400nm前後±100nmにおいて吸光度の変化が確認できると伴に、254nm励起によるUV発光が観測された。
なお、本発明における検出で、光学的な変化の種類になんら限定されることはなく、あらゆる光学的変化の各手法および組み合わせにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できる。
(実施例29)
金を蒸着してあるQCM(Quarts Crystal Microbalance:水晶天秤)の表面を6-hydroxyhexanethiolのエタノール溶液に浸漬した。得られた表面にDBUエタノール溶液をキャストし、窒素雰囲気下、乾燥させた。その膜表面をチャンバー内のQCM装置にセットし、2ppmのCのガスを流入すると、QCM上に形成した該膜表面の質量変化に伴い、QCMの共振周波数(この場合、約6MHz)の変化が確認できた。
本実施例では、共振周波数の変化を質量変化に換算したものを縦軸にして、その時間変化をプロットした。その結果を、図3のグラフの破線で示す。
図3(破線)から明らかなように、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物との反応による質量変化を用いて、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種である、2ppmのCを検出できた。
(実施例30)
金を蒸着してあるQCMの表面を6-hydroxyhexanethiolのエタノール溶液に浸漬した。得られた表面にDBUエタノール溶液をキャストし、窒素雰囲気下、乾燥させた。その膜表面をチャンバー内のQCM装置にセットし、30ppbのCのガスを流入すると、QCM上に形成した該膜表面の質量変化に伴い、QCMの共振周波数(この場合、約6MHz)の変化が確認できた。
本実施例では、共振周波数の変化を質量変化に換算したものを縦軸にして、その時間変化をプロットした。その結果を、図3のグラフの実線で示す。
図3(実線)から明らかなように、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物との反応による質量変化を用いて、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種である、30ppbのCを検出できた。
(実施例31)
DBNとジシクロヘキシルメチルアミンとをモル比約1:1.6で混合した液をメッシュ径約3μmのセルロースに約2μLしみこませた。そこへ約28%(28万ppm)の過剰なフロリナート72が存在する乾燥空気ベースに含まれるガス状の濃度2ppmのCのガスを、流量800mL/分で該セルロースに1分吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が同様に400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物であるセルロースとジシクロヘキシルメチルアミンが共存する態様を使うことにより、妨害ガスであるパーフルオロカーボンの存在下にもかかわらず、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを2ppmのレベルで検出できた。
(実施例32)
DBNとジシクロヘキシルメチルアミンとをモル比約1:1.6で混合した液をメッシュ径約3μmのセルロースに約2μLしみこませた。そこへ約26%の過剰なノベック7100が存在する乾燥空気ベースに含まれるガス状の濃度2ppmのCのガスを、流量800mL/分で該セルロースに1分吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が同様に400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物であるセルロースとジシクロヘキシルメチルアミンが共存する態様を使うことにより、大過剰の妨害ガスの存在下にもかかわらず、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを2ppmのレベルで検出できた。
(実施例33)
DBNとジシクロヘキシルメチルアミンとをモル比約1:1.6で混合した液をメッシュ径約3μmのセルロースに約2μLしみこませた。そこへ濃度約13ppmの過剰な塩酸ガスが存在する乾燥空気ベースに含まれるガス状の濃度2ppmのCのガスを、流量800mL/分で該セルロースに1分吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が同様に400nm前後±100nmにおいて確認できた。尚、塩酸ガスのみでは、同様の反射率変化は観測されない。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物であるセルロースとジシクロヘキシルメチルアミンが共存する態様を使うことにより、大過剰の酸ガスの存在下にもかかわらず、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを2ppmのレベルで検出できた。
(実施例34)
DBNとジシクロヘキシルメチルアミンとをモル比約1:1.6で混合した液をメッシュ径約3μmのセルロースに約2μLしみこませた。そこへ濃度約48ppmの過剰なアンモニアガスが存在する乾燥空気ベースに含まれるガス状の濃度2ppmのCのガスを、流量800mL/分で該セルロースに1分吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が同様に400nm前後±100nmにおいて確認できた。尚、アンモニアガスのみでは、同様の反射率変化は観測されない。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物であるセルロースとジシクロヘキシルメチルアミンが共存する態様を使うことにより、大過剰の妨害ガス(アルカリガス)の存在下にもかかわらず、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを2ppmのレベルで検出できた。
(実施例35)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへ乾燥空気ベースのガス状の濃度約50%の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(C)のガスを約900mL/分の流量で、該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物であり、HFC(ハイドロフルオロカーボン)の一種でもあるCを検出できた。
(実施例36)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへ乾燥空気ベースのガス状の濃度約50%の1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン(CH)のガスを約900mL/分の流量で、該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物であり、HFC(ハイドロフルオロカーボン)の一種でもあるCHを検出できた。
(実施例37)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへエタノールに溶かした濃度約40%のβ-(n-ヘプタフルオロプロピル)プロピオン酸を約40℃に加熱した該セルロースに垂らすと、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、液体状の分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物であり、アニオン性脱離基以外の一般的な官能基が置換されているカルボキシル基を有するβ-(n-ヘプタフルオロプロピル)プロピオン酸を検出できた。
(実施例38)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。そこへ乾燥空気ベースのガス状の濃度約30%の1,1-ジクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(CClH)のガスを約900mL/分の流量で、該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物であり、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)の一種でもあるCClHを検出できた。
(実施例39)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへ1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンの飽和ガスをドラフト中注意深く約40℃に加熱した該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の炭素‐炭素3重結合を有する不飽和炭化水素のフッ化物の一種である1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチンを検出できた。
(実施例40)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへトルエンに溶かした濃度約10%のテトラクロルエチレンを約50℃に加熱した該セルロースに垂らすと、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、液体状の塩素のみを置換基として有する不飽和炭化水素で、第2種有機溶剤であり、クロロカーボンの一種でもあるテトラクロルエチレンを検出できた。
(実施例41)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへトリクロルエチレンの飽和ガスを約50℃に加熱した該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の塩素のみを置換基として有する不飽和炭化水素で、クロロカーボンの一種でもあるトリクロルエチレンガスを検出できた。
(実施例42)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへTHFに溶かした濃度約20%のオクタクロロシクロペンテンを約50℃に加熱した該セルロースに垂らすと、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、液体状の塩素のみを置換基として有する不飽和炭化水素であるオクタクロロシクロペンテンを検出できた。
(実施例43)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへトルエンに溶かした濃度約10%の1,1,2,2-テトラクロロエタン(CCl)を約50℃に加熱した該セルロースに垂らすと、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、液体状の塩素のみを置換基として有する炭素が2個以上の飽和炭化水素であるCClを検出できた。
(実施例44)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへトルエンに溶かした濃度約10%の1,2-ジブロモ-1,2-ジクロロエタン(CBrCl)を約50℃に加熱した該セルロースに垂らすと、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、液体状の塩素及び臭素のみを置換基として有する炭素が2個以上の飽和炭化水素であるCBrClを検出できた。
(実施例45)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへトルエンに溶かした濃度約10%の1,2-ジブロモエタンを約70℃に加熱した該セルロースに垂らすと、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、液体状の臭素のみを置換基として有する炭素が2個以上の飽和炭化水素である1,2-ジブロモエタンを検出できた。
(実施例46)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへトルエンに溶かした濃度約10%の1,2-ジブロモエチレンを約70℃に加熱した該セルロースに垂らすと、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、液体状の臭素のみを置換基として有する炭素が2個以上の不飽和炭化水素である1,2-ジブロモエチレンを検出できた。
(実施例47)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへ空気中の1,2-ジブロモエチレンの飽和ガスを約70℃に加熱した該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、ガス状の臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素である1,2-ジブロモエチレンガスを検出できた。
(実施例48)
DBN約60mgをジシクロヘキシルメチルアミン約100mgに混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませた。そこへトルエンに溶かした濃度約20%の1,2-ジブロモシクロ-1-ペンテンを約70℃に加熱した該セルロースに垂らすと、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物が共存する態様を使うことにより、液体状の臭素のみを置換基として有する炭素が2個以上の不飽和炭化水素である1,2-ジブロモシクロ-1-ペンテンを検出できた。
(実施例49)
DBN約40mgを、モレキュラーシーブ4Aにより乾燥させた1-メチル-3-n-オクチルイミダゾリウムブロミド約60mgに混合し、メッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。そこへ室内空気ベースのガス状の濃度2ppmのCのガスを、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付けると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを用い、少なくともDBNを含み、かつそれ以外の有機物、この場合イオン液体が共存する態様を使うことにより、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるCを検出できた。

Claims (25)

  1. (1)不飽和炭化水素のフッ化物、(2)分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、(3)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、及び(4)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素から選ばれるいずれかのハロゲン化物を検出する検出剤であって、下記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を有効成分とすることを特徴とする検出剤。
    [式中、R、R、R、及びRのそれぞれは、他のヘテロ原子で置換されてもよいメチレン基(CH)を表し、或いは、置換基を有していてもよい窒素原子(N)、酸素原子(O)又は硫黄原子(S)のヘテロ原子を表す。RとRとの間、及びRとRの間には、炭化水素基やそれらを有するポリマーから形成される置換基が存在するか、或いは、挿入され、さらに、それらの置換基がさらなる環状部分を形成し、化合物として3環以上の場合を含む。]
  2. 前記(1)の、不飽和炭化水素のフッ化物、又は前記(2)の、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物が、ガス状であることを特徴とする請求項1に記載の検出剤。
  3. 前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、1,5-diazabicyclo[4,3,0]non-5-ene(DBN)及び/又はその置換誘導体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の検出剤。
  4. 前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、1,8-diazabicyclo[5,4,0]undec-7-ene(DBU)及び/又はその置換誘導体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の検出剤。
  5. 前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、1,3,4,6,7,8-hexahydro-2H-primido[1,2-a]pyrimidine(HPP)(別名1,5,7-triazabicyclo[4,4,0]dec-5-en)及び/又はその置換誘導体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の検出剤。
  6. 前記の一般式(I)で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、tetramisole(別名Levamisole)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の検出剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載された検出剤を用いたハロゲン化物の検出方法であって、該検出剤と、(1)不飽和炭化水素のフッ化物、(2)分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、(3)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、及び(4)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素から選ばれるいずれかのハロゲン化物との反応を用いて、前記ハロゲン化物を検出することを特徴とするハロゲン化物の検出方法。
  8. 前記(1)の、不飽和炭化水素のフッ化物、又は前記(2)の、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物が、ガス状であることを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
  9. 前記反応が、前記検出剤以外の有機物が共存する条件下で行われることを特徴とする請求項7又は8に記載の検出方法。
  10. 前記反応による光学的変化を検出することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の検出方法。
  11. 前記の光学的変化として、吸光度、反射率、赤外振動、発光、燐光、屈折率、液晶状態、及びX線による光電子運動エネルギーの変化から選ばれる1つ又は2つ以上を検出することを特徴とする請求項10に記載の検出方法。
  12. 前記光学的変化として、紫外可視光領域の吸光度変化又は反射率変化を用いることにより、濃度が50ppm以下のハロゲン化物を検出することを特徴とする請求項10に記載の検出方法。
  13. 前記光学的変化として、紫外可視光領域の吸光度変化又は反射率変化を用いることにより、濃度が5ppm以下のハロゲン化物を検出することを特徴とする請求項10に記載の検出方法。
  14. 前記反応による質量変化を検出することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の検出方法。
  15. 前記検出剤を、振動体表面上もしくはQCM基板上に少なくとも吸着させ、その膜表面と前記ハロゲン化物との反応による質量変化を振動体表面の振動数変化もしくは前記QCM基板の共振周波数変化でとらえることを特徴とする請求項14に記載の検出方法。
  16. 前記(1)の、不飽和炭化水素のフッ化物が、C又はC或いはこれらの混合物であることを特徴とする請求項7〜15のいずれか1項に記載の検出方法。
  17. 前記Cが、オクタフルオロシクロペンテンである請求項16に記載の検出方法。
  18. 前記Cが、ヘキサフルオロブタジエン又はヘキサフルオロシクロブテン或いはこれらの混合物である請求項16に記載の検出方法。
  19. 前記(2)の、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつ、その水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物が、Cであることを特徴とする請求項7〜15のいずれか1項に記載の検出方法。
  20. 前記Cが、オクタフルオロシクロペンタンである請求項19に記載の検出方法。
  21. 前記Cが、1H,2H-オクタフルオロシクロペンタン、1H,1H-オクタフルオロシクロペンタン又は1H,3H-オクタフルオロシクロペンタン或いはこれらの混合物である請求項19に記載の検出方法。
  22. (1)不飽和炭化水素のフッ化物、(2)分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、(3)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する不飽和炭化水素、及び(4)塩素及び/又は臭素のみを置換基として有する炭素が2つ以上の飽和炭化水素から選ばれるいずれかのハロゲン化物を検出するためのセンサーであって、検出部に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の検出剤を用いたことを特徴とするハロゲン化物の検出センサー。
  23. 前記検出剤が多孔質材に含浸されていることを特徴とする請求項22に記載の検出センサー。
  24. 前記多孔質材が、メッシュ状のセルロース又はポリマー又は多孔質アルミナである請求項23に記載の検出センサー。
  25. 前記検出剤を含有するポリマーを用いることを特徴とする請求項22に記載の検出センサー。
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