JP5830796B2 - フッ素化炭化水素化合物の検出方法及び検出センサー - Google Patents
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Description
特に、ドライエッチングガスとして用いられてきた四フッ化炭素、オクタフルオロシクロブタンなどの飽和フルオロカーボン類は地球温暖化への悪影響から使用が制限されており、これらの代替物として、オクタフルオロシクロペンテン(C5F8)、ヘキサフルオロブタジエン(C4F6)、ヘキサフルオロシクロブテン(C4F6)などの分子内に炭素の不飽和結合を有するフッ化炭化水素化合物が開発されてきている。これらの炭素の不飽和結合を有するフッ化炭化水素化合物(以下、「フッ素化不飽和炭化水素」という)は、選択比が高く微細加工のための高性能なマテリアルとして知られ、各半導体プロセスにおいて一部使用されている。これらは、地球温暖化係数は改善されているものの、元来その蒸気圧の高さや毒性の課題から管理基準濃度2ppmの規制が布かれている。さらには、現存する環境負荷の観点から、またプロセス現場において環境中のガスコンタミ源ともなり、高感度に検出する技術等が求められている。
前者の手法は、C5F8やC4F6と過マンガン酸塩との反応により、過マンガン酸塩の消色を利用した方法である(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、以下のデメリットがある。
(1)反応が鈍く、測定する濃度は50ppm以上の濃い条件でないと感知が難しい、(2)検出するまでの時間が50ppmで平均約19分以上と長くかかる、(3)無機物を使用しているため加工性に難点があり、検出のための形態が制限される、(4)強い酸化剤である過マンガン酸塩を使用するため、ボロン誘導体などの水素化物や錯化物などの試剤により消色が起こり誤報の原因となる。
(1)熱分解を行うため大きなエネルギーを消費する、(2)高温における熱分解を行うため、洗浄剤、絶縁体等で多用されるフッ素系液体などのガスからも同様の酸性ガスが発生し誤報の原因となる、(3)高温における熱分解を行うため、非常に危険な酸性ガスHFを発生させてしまう、(4)最終的にはその非常に危険な酸性ガスを検出しているので、他の類似の酸性ガスそのものが混入した場合に、これも誤報の原因となる。
本発明は、上記の従来の技術における実状に鑑みてなされたものであって、高温熱分解や強い酸化剤を使用せずに室温付近で検出でき、簡便にC5F8やC4F6等のフッ素化炭化水素の検出方法を提供することを目的とするものである。
[1] フッ素化不飽和炭化水素、又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているフッ素化飽和炭化水素と、下記の一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物との反応を用いて、フッ素化炭化水素を検出することを特徴とするフッ素化炭化水素の検出方法。
[2] 前記反応による光学的変化を検出することを特徴とする[1]に記載の検出方法。
[3] 前記一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物以外の有機物が共存する態様を用いて検出することを特徴とする請求項[1]または[2]に記載の検出方法。
[4] 前記フッ素化炭化水素が、C5F8又はC4F6或いはこれらの混合物であることを特徴とする請求項[1]〜[3]のいずれか一項に記載の検出方法。
[5] 前記C5F8がオクタフルオロシクロペンテンである[4]に記載の検出方法。
[6] 前記C4F6がヘキサフルオロブタジエン又はヘキサフルオロシクロブテン或いはこれらの混合物である[4]に記載の検出方法。
[7] 前記フッ素化飽和炭化水素が、C5F8H2であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載の検出方法。
[8] 前記C5F8H2が、オクタフルオロシクロペンタンである[7]に記載の検出方法。
[9] 前記C5F8H2が、1H,2H−オクタフルオロシクロペンタン、1H,1H−オクタフルオロシクロペンタン、又は1H,3H−オクタフルオロシクロペンタン或いはこれらの混合物である[7]に記載の検出方法。
[10] 前記反応における、吸光度、反射率、赤外振動、発光、蛍光、燐光、屈折率、液晶状態、及びX線による光電子運動エネルギーの変化から選ばれる1つ又は2つ以上の光学的変化を検出することを特徴とする[1]〜[9]のいずれか一項に記載の検出方法。
[11] 前記光学的変化として、紫外可視光領域の吸光度変化又は反射率変化を用いることにより、濃度が0.1%以下のフッ素化炭化水素を検出することを特徴とする[10]に記載の検出方法。
[12] 前記反応による質量変化を検出することを特徴とする[1]に記載の検出方法。[13] 前記ピリジン骨格を有する化合物を一定の周波数で振動する表面に少なくとも吸着させ、それにより形成された膜表面と前記フッ素化不飽和炭化水素もしくは前記フッ素化飽和炭化水素との反応による質量変化を、当該表面における振動の一定の周波数からの変化でとらえることを特徴とする[12]に記載の検出方法。
[14] フッ素化不飽和炭化水素、又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているフッ素化飽和炭化水素を検出する検出剤であって、下記一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物を有効成分とすることを特徴とするフッ素化炭化水素の検出剤。
[15] フッ素化不飽和炭化水素、又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているフッ素化飽和炭化水素を検出するためのセンサーであって、検出部に、下記の一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物を用いたことを特徴とするフッ素化炭化水素の検出センサー。
[16] 前記ピリジン骨格を有する化合物を含む液体が多孔質材に含浸されていることを特徴とする[15]に記載のフッ素化炭化水素の検出センサー。
[17] 前記多孔質材が、セルロース又はポリマー又は多孔質アルミナである[16]に記載のフッ素化炭化水素の検出センサー。
[18] 前記ピリジン骨格を有する化合物を含有するポリマーを用いることを特徴とする[15]〜[17]のいずれか一項に記載のフッ素化炭化水素の検出センサー。
R1〜R5の先には、一般的な炭化水素基やそれらを有するポリマーから形成される置換基が結合するもしくは挿入される場合もあり、また、隣どうしのR間で環状の構造をとり、それらの置換基がさらなる環状部分を形成し、化合物として3環以上の場合も含まれ、例えば、イソキノリン、フェナントロリン、アクリジン等を含む。
ここで、一般的な炭化水素基とは、有機化学における一般的な官能基;ヘテロ原子、典型元素、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびそれらのイオンから選ばれるコンポーネントも含み、複素環の場合もある。例えば一例として、アルキル、アルケン、アルキン、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルデヒド、ケトン、エーテル、クラウンエーエル、ポリエチレングリコール、カルボン酸エステル、カルボン酸塩、アセタール、エポキシ、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、シアノ、イソシアノ、チオイソシアノ、アゾ、アゾキシ、ポルフィリン、チオール、スルフィド、ジスルフィド、スルフィン酸エステル、スルホン酸エステル、それら酸の塩、ピリジン、ピロール、ピロリジン、ピペリジン、モルフォリン、ピペラジン、キノリン、チオフェン、フラン、遷移金属錯体などの置換基が結合もしくは途中に入り込む形で結合し、またそれらを介して有機ポリマーが結合した化合物群を意味する。
例えば一例として、C2F4、C3F6、C4F6、c−C4F8、c−C5F8、CF3OCF=CF2、C2F5OCF=CF2(c−はcyclic:環状を表し、c-C5F8は、前述のC5F8と同じである、C4F6には前述の2種類がある)等がある。またこれらの一部は、半導体プロセスでエッチングガスとして使われることが多い。
例えば一例として、CF3CHF2、CHF2CHF2、CF3CHFCF3、CF3CF2CHF2、CHF2CF2CHF2、CF3OCHFCF3、c−C5F8H2などがある。またこれらの一部は、半導体プロセスでエッチングガスとして使われることがある。
これらのフッ化物も、前記の一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物に接触させることで、発色反応を起こし、その光学的な変化を用いて検出を行うことができる。
混合する有機物としては、一般的な有機溶媒(例えば、エタノールやエチレングリコールやグリセリンなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド(DMF)やN−メチル−2−ピロリドン(NMP)やヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)などのアミド類、テトラヒドロフラン(THF)やジオキサンなどのエーテル類)、ジイソプロピルアミン(LDA用)やトリイソブチルアミンやジシクロヘキシルメチルアミンやペンタメチルピペリドンなどの有機液体、ウレア類などの有機固体、セルロースやポリエチレンやポリブタジエンやポリエチレンアクリレートやポリイミドポリ安息香酸などの有機ポリマー、などが挙げられる。
一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物の含有量は、0.1〜99.9質量%の範囲である。好ましくは、10〜80質量%の範囲である。
これらの種々の形態を用いた検出の形態としては、例えば、
(1)検出対象とするフッ素化炭化水素を、ピリジン骨格を有する化合物を含んだ液体へ接触させる態様、
(2)検出対象とするフッ素化炭化水素を、ピリジン骨格を有する化合物を含んだポリマー膜に接触させる態様、
(3)検出対象とするフッ素化炭化水素を、ピリジン骨格を有する化合物を含んだセルロースに接触させる態様、
(4)検出対象とするフッ素化炭化水素を、ピリジン骨格を有する化合物を含んだテープ上もしくはシート上に接触させる態様、
(5)検出対象とするフッ素化炭化水素を、ピリジン骨格を有する化合物を含んだビーズもしくは粒子を内包した筒の内部に接触させる態様、
(6)検出対象とするフッ素化炭化水素を、ピリジン骨格を有する化合物を含んだビーズもしくは粒子を固定したテープに接触させる態様、
などがあり、あらゆる態様を含む。例えば、検出対象とするフッ素化炭化水素を、ピリジン骨格を有する化合物を含んだ液体へバブリングする態様や、検出対象とするフッ素化炭化水素を、ピリジン骨格を有する化合物を含んだセルロースに通過させる態様のように、検知対象とするフッ素化炭化水素があらゆる基材や物質に接触するなどがあり、あらゆる態様を含む。尚、ピリジン骨格を有する化合物を含有するポリマーとは、有機ポリマー中に物理的にピリジン骨格を有する化合物が混合されている場合、もしくは、ピリジン骨格を有する化合物が化学的な結合形態をとっている場合を意味する。
例えば、吸光度の変化は、紫外可視光領域における波長の光の透過率の変化に起因するもので、本発明における紫外可視光領域とは、真空紫外線含む紫外光領域から紫、青、緑、黄、橙、赤色を含む可視光領域の光の領域を意味し、波長では200〜800nmの範囲が好ましい。光源の観点から特に300〜700nmの範囲が最も好ましい。
(実施例1)
4,4'-ビピリジル約50mgを有機溶媒の1種であるN-メチル-2-ピロリドン(NMP)1mLに混合した。そこへ濃度20mMのC5F8のTHF溶液0.5mLを加えると黄褐色の変化が、紫外可視吸収420nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを使うことにより、フッ素化不飽和炭化水素の一種であるC5F8を検出できた。
4,4'−ビピリジル約50mgをヌジョール(流動パラフィン)約1mLに混合した。そこへ冷却した濃度10mMのC5F8のテトラヒドロフラン(THF)溶液0.1mLを加えると褐色の変化が、紫外可視吸収450nm前後±100nmにおいて確認できた。紫外可視光の測定はオーシャンオプティクス社(Ocean Optics)のSpectraSuiteを用いた。紫外可視光用の光源はHg−Xeランプを用いた。以下の実施例も同様である。
この褐色の物質の赤外吸収スペクトルからC−F振動特有の1100〜1300cm-1のシグナルが観測できる。この変化は、X線光電子分光法の観測においても検出できる。F1sに特有の、C5F8と4,4'−ビピリジルとの反応による光電子運動エネルギーに対応する約690eVのピークが検出される。赤外吸収およびX線光電子分光の測定はそれぞれBioRadおよびESCA−KMを用いた。以下の実施例も同様である。
以上、光学的変化の各手法により、フッ素化不飽和炭化水素のフッ化物の一種であるC5F8を検出できた。
ピリジン約5mLの液体へドライ窒素ベースのガス状の濃度約0.1%のC5F810mLと濃度5ppmのC4F610mLを1:1で混合し注射器でとり、該4,4'−ビピリジル溶液にバブリングすると、紫外可視吸収変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを使うことにより、フッ素化不飽和炭化水素の一種であるC5F8とC4F6の混合ガスを検出できた。
2−ブロモ−4−ヨードピリジン約300mgを有機溶媒の1種であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)1mLへ溶解させた。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度約10%のC5F810mLを注射器でとり、該溶液にバブリングすると、紫外可視吸収変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを使うことにより、フッ素化不飽和炭化水素の一種であるC5F8ガスを検出できた。
コポリマーPoly(4-vinylprydine-co-butyl methacrylate) 約200mgを有機溶媒の1種であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)1.5mLへ溶解した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度約0.1%のC5F810mLを注射器でとり、該溶液に吹き付けると、紫外可視吸収400nm前後±100nmにおいて、まず吸収の減少がみられ、その後新たな吸収の増大が450nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを使うことにより、フッ素化不飽和炭化水素の一種であるC5F8ガスを検出できた。
3−ピリジンカルボアルデヒド約200mgを有機溶媒の1種であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)1mLへ溶解させた。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度約10%のC5F810mLを注射器でとり、該溶液にバブリングすると、紫外可視吸収変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを使うことにより、フッ素化不飽和炭化水素の一種であるC5F8ガスを検出できた。
4,4'−ビピリジル約50mgを有機溶媒の1種であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)1mLとピリジン40mgに混合し、その混合液を室温から約60度に昇温した。そこへドライ窒素ベースのガス状の濃度約0.1%のオクタフルオロシクロペンタン(C5F8H2)を注射器でとり、該溶液にバブリングすると、紫外可視吸収変化が400nm前後±100nmにおいて確認できた。
以上、光学的変化の手法の一つを使うことにより、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているフッ素化飽和炭化水素の一種であるC5F8H2ガスを検出できた。
金を蒸着してあるQCM(Quarts Crystal Microbalance:水晶天秤)の表面を6−ヒドロキシヘキサンチオール(6-hydroxyhexanethiol)のエタノール溶液に浸漬した。得られた表面に4、4’−ビピリジルのエタノール溶液をキャストし、窒素雰囲気下、乾燥させた。その膜表面をチャンバー内のQCM装置にセットし、0.1%のC5F8のガスを流入すると、QVCM上に形成した該膜表面の質量変化に伴い、QCMの周波数の変化(基準となる周波数=6MHz)が確認できた。
以上、ピリジン骨格を有する化合物の反応による質量変化を用いて、フッ素化不飽和炭化水素の一種であるC5F8を検出できた。
金を蒸着してあるQCM(Quarts Crystal Microbalance:水晶天秤)の表面を6−ヒドロキシヘキサンチオール(6-hydroxyhexanethiol)のエタノール溶液に浸漬した。得られた表面に4、4’−ビピリジルのエタノール溶液をキャストし、窒素雰囲気下、乾燥させた。その膜表面をチャンバー内のQCM装置に表面温度を約50度に昇温した状態でセットし、0.1%のC5F8H2のガスを流入すると、QVCM上に形成した該膜表面の質量変化に伴い、QCMの周波数の変化(基準となる周波数=6MHz)が確認できた。
以上、ピリジン骨格を有する化合物の反応による質量変化を用いて、フッ素化飽和炭化水素の一種であるC5F8H2を検出できた。
Claims (18)
- フッ素化不飽和炭化水素、又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているフッ素化飽和炭化水素と、下記の一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物との反応を用いて、フッ素化炭化水素を検出することを特徴とするフッ素化炭化水素の検出方法。
- 前記反応による光学的変化を検出することを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
- 前記一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物以外の有機物が共存する態様を用いて検出することを特徴とする請求項1または2に記載の検出方法。
- 前記フッ素化不飽和炭化水素が、C5F8又はC4F6或いはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出方法。
- 前記C5F8が、オクタフルオロシクロペンテンである請求項4に記載の検出方法。
- 前記C4F6が、ヘキサフルオロブタジエン又はヘキサフルオロシクロブテン或いはこれらの混合物である請求項4に記載の検出方法。
- 前記フッ素化飽和炭化水素が、C5F8H2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出方法。
- 前記C5F8H2が、オクタフルオロシクロペンタンである請求項7に記載の検出方法。
- 前記C5F8H2が、1H,2H−オクタフルオロシクロペンタン、1H,1H−オクタフルオロシクロペンタン又は1H,3H−オクタフルオロシクロペンタン或いはこれらの混合物である請求項7に記載の検出方法。
- 前記反応における、吸光度、反射率、赤外振動、発光、蛍光、燐光、屈折率、液晶状態、及びX線による光電子運動エネルギーの変化から選ばれる1つ又は2つ以上の光学的変化を検出することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の検出方法。
- 前記光学的変化として、紫外可視光領域の吸光度変化又は反射率変化を用いることにより、濃度が0.1%以下のフッ素化炭化水素を検出することを特徴とする請求項10に記載の検出方法。
- 前記反応による質量変化を検出することを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
- 前記ピリジン骨格を有する化合物を一定の周波数で振動する表面に少なくとも吸着させ、それにより形成された膜表面と前記フッ素化不飽和炭化水素もしくは前記フッ素化飽和炭化水素との反応による質量変化を、当該表面における振動の一定の周波数からの変化でとらえることを特徴とする請求項12に記載の検出方法。
- フッ素化不飽和炭化水素、又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているフッ素化飽和炭化水素を検出する検出剤であって、下記一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物を有効成分とすることを特徴とするフッ素化炭化水素の検出剤。
- フッ素化不飽和炭化水素、又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているフッ素化飽和炭化水素を検出するためのセンサーであって、検出部に、下記の一般式(I)で表される、ピリジン骨格を有する化合物を用いたことを特徴とするフッ素化炭化水素の検出センサー。
- 前記ピリジン骨格を有する化合物を含む液体が多孔質材に含浸されていることを特徴とする請求項15に記載のフッ素化炭化水素の検出センサー。
- 前記多孔質材が、セルロース又はポリマー又は多孔質アルミナである請求項16に記載のフッ素化炭化水素の検出センサー。
- 前記ピリジン骨格を有する化合物を含有するポリマーを用いることを特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に記載のフッ素化炭化水素の検出センサー。
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