JP2017146204A - フッ化物検出方法及びセンサー - Google Patents
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Abstract
【課題】高温熱分解を行わず、また強い酸化剤を使用せず、敏速に高感度な、C5F8やC4F6等の炭化水素のフッ化物の検出方法及びこれを用いたセンサーの提供。【解決手段】炭化水素のフッ化物を検出する方法である。被検気体にフッ化物と反応し光学的な呈色変化を生じさせる検出剤を与えこれを1気圧よりも高い気圧に加圧することを特徴とする。このようなフッ化物の例として、不飽和炭化水素のフッ化物であるC5F8、またはC4F6、あるいはこれらの混合物を挙げられる。【選択図】図1
Description
本発明は、炭化水素のフッ化物を検出する方法及びこれを用いたセンサーに関し、特に、不飽和炭化水素のフッ化物であり、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物を効果的に検出する方法及びこれを用いたセンサーに関する。
含フッ素化合物については、地球温暖化物質として京都議定書における協議以来、その削減が求められており、地球環境の保全及び多くの生物種や人類の存続のために、その微量検出技術や、除去、分解、使用量の削減技術、回収技術などが重要とされてきた。特に、ドライエッチングガスとして用いられてきた四フッ化炭素、オクタフルオロシクロブタンなどの飽和フルオロカーボン類は地球温暖化への悪影響から使用が制限されている。そして、これらの代替物としてのオクタフルオロシクロペンテン(C5F8)、ヘキサフルオロブタジエン(C4F6)、ヘキサフルオロシクロブテン(C4F6)などの分子内に炭素の不飽和結合を有するフッ化炭化水素化合物も開発された。これらの炭素の不飽和結合を有するフッ化炭化水素化合物(以下、「不飽和炭化水素のフッ化物」と称する。)については、選択比が高く微細加工のための高性能なマテリアルであり、各半導体プロセスにおいて一部使用されている。これらについても、地球温暖化係数は改善されてはいるものの、元来その蒸気圧の高さや毒性の問題から管理基準濃度2ppmの規制がある。さらには、現存する環境負荷の観点から、また、プロセス現場における環境中のガスコンタミネーション源ともなる観点から、これを高感度に検出する技術等が求められている。
不飽和炭化水素のフッ化物の検出手法としては、現在までに過マンガン酸塩を用いた手法と熱分解を用いた手法が開発されている。
前者の手法は、C5F8やC4F6と過マンガン酸塩との反応により、過マンガン酸塩の消色を利用したものである(特許文献1)。しかしながら、(1)反応が鈍く、測定濃度を50ppm以上とした濃条件でないと感知が難しい、(2)検出までの時間が50ppmで平均約19分以上と長い、(3)無機物を使用しており加工性に難点があり、検出のための形態が制限される、(4)強い酸化剤である過マンガン酸塩を使用するため、ボロン誘導体などの水素化物や錯化物などの試剤により消色が起こり誤報の原因となる。
後者の手法は、C5F8やC4F6の熱分解を用いた方法であって、気体中に存在するC5F8やC4F6を熱分解炉において熱分解し、その際発生する酸性ガスを敏速に光学的に検出するものである(特許文献2)。しかしながら、(1)熱分解を行うために大きなエネルギーを消費する、(2)高温における熱分解を行うため、洗浄剤、絶縁体等で多用されるフッ素系液体などのガスからも同様の酸性ガスが発生し誤報の原因となる、(3)高温における熱分解を行うため、非常に危険な酸性ガスHFを発生させてしまう、(4)最終的にはその非常に危険な酸性ガスを検出しているので、他の類似の酸性ガスそのものが混入した場合、これも誤報の原因となる。
これら問題点を解決するため、アミジン誘導体等の反応の特性を利用して、室温付近で選択的にC5F8やC4F6を検出する検出剤が開発された(特許文献3)。しかしながら、より安定したシグナルを得るため、該炭化水素のフッ化物の検知の高感度化が必要とされている。
上記したように、従来の不飽和炭化水素のフッ化物の検出方法には、種々の問題が存在し、これまでの手法とは異なる、新たな方法を用いた、高性能で、より経済的な検出方法が必要とされている。
本発明は、上記した従来技術における実状に鑑みてなされたものであって、高温熱分解を行わず、また強い酸化剤を使用せず、敏速に高感度な、C5F8やC4F6等の炭化水素のフッ化物の検出方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、C5F8やC4F6等の不飽和炭化水素のフッ化物の選択的な直接有機反応を利用することにより、上記の目的を達成しうるという知見を得た。すなわち、C5F8やC4F6等の不飽和炭化水素のフッ化物との選択的な直接有機反応について鋭意検討を重ねた結果、特定の窒素化合物群を用いた、選択的で高感度な特殊発色反応において、気体の圧力、すなわち気圧を上昇させる(加圧する)ことにより、対象とする不飽和炭化水素のフッ化物を高感度に検出することが可能となることが判明した。また、本発明により、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているガス状の炭化水素のフッ化物の同様な検出も可能となることが判明した。
すなわち、本発明による炭化水素のフッ化物を検出する方法は、被検気体に前記フッ化物と反応し光学的な呈色変化を生じさせる検出剤を与えこれを1気圧よりも高い気圧に加圧することを特徴とする。
上記発明において、前記気圧は1.2気圧以上、好ましくは、1.8気圧以上であることを特徴としてもよい。
上記発明において、前記フッ化物は、不飽和炭化水素のフッ化物であるC5F8、またはC4F6、あるいはこれらの混合物であることを特徴としてもよい。また、C5F8はオクタフルオロシクロペンテンであることを特徴としてもよく、C4F6はヘキサフルオロブタジエン、またはヘキサフルオロシクロブテン、あるいはこれらの混合物であることを特徴としてもよい。
また、上記発明において、前記フッ化物は、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつ、その水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物であることを特徴としてもよい。また、前記フッ化物は、C5F8H2、もしくは少なくとも水素を有するその類縁体であることを特徴としてもよく、C5F8H2はオクタフルオロシクロペンタンであることを特徴としてもよい。また、C5F8H2は、1H,2H−オクタフルオロシクロペンタン、1H,1H−オクタフルオロシクロペンタン、または1H,3H−オクタフルオロシクロペンタン、あるいはこれらの混合物であることを特徴としてもよい。
また、上記した発明の検出方法を用いて気体中の炭化水素のフッ化物を検出するためのセンサーを提供することを特徴とする。かかるセンサーは適宜、検出器、検知器、警報器、もしくは装置として提供される。
本発明によれば、高温を使用せず(実用的には80度以下で)、主に室温付近で簡便に迅速に、C5F8やC4F6等のガス状の不飽和炭化水素のフッ化物及び/又は分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているガス状の炭化水素のフッ化物を検出できる。更に、フッ素系液体からの妨害ガスの干渉もうけず、それらを検出することができる。
また、本発明の方法は、一部エッチングプロセスなどで用いられるC5F8やC4F6等のガス状の不飽和炭化水素のフッ化物や、一部HFC(ハイドロフルオロカーボン)などで知られている、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合しているガス状の炭化水素のフッ化物を効率よく検出する、センサー、警報装置、測定機器等に適用できる。
更に、本発明によれば、塩素及び/又は臭素のみを置換基として有するガス状の不飽和炭化水素、又は塩素及び/又は臭素のみを置換基として有するガス状の炭素が2つ以上の飽和炭化水素も簡便に検出できる。さらにはこれら一連の化合物の選択的な除去分解技術に応用することができる。
ここでは、C5F8やC4F6等の不飽和炭化水素のフッ化物の検出について、1気圧を超える圧力の下で、図1に示すような一般化学式で表される検出剤としての化合物に接触させ、生じる光学的変化を用いて、該フッ化物の検出を行おうとするものである。なお、図1の式中、R1、R2、R3、及びR4のそれぞれは、他のヘテロ原子で置換されてもよいメチレン基(CH2)を表し、あるいは、炭素数14以下の炭化水素基である置換基を有していてもよい窒素原子(N)、酸素原子(O)又は硫黄原子(S)のヘテロ原子を表す。R1とR2との間、及びR3とR4の間には、炭化水素基やそれらを有するポリマーから形成される置換基が存在するか、あるいは、挿入され、さらに、それらの置換基がさらなる環状部分を形成し、化合物として3環以上の場合を含むものである。
図1に示された一般式で表される化合物は、アミジン骨格R3C(=N−R2)NR1R4を中心とし、R1−R2、及びR3−R4が、基本的にメチレン鎖を形成して、少なくとも2つの環を有する環状化合物を成す窒素化合物である。このアミジン骨格を中心とする少なくとも2つの環を有する形が、検出対象である不飽和炭化水素のフッ化物との反応において、反応性や光学的変化の面で最適である。
すなわち、図1の一般式において、R1、R2、R3、及びR4のそれぞれは、アミジン骨格における窒素や炭素と化学結合をする始点を表わしており、基本的にメチレン基(CH2)であって、他のヘテロ原子で置換されてもよい。また、図1の一般式において、R1〜R4のそれぞれは、炭素数14以下の炭化水素基である置換基を有していてもよい窒素原子(N)、酸素原子(O)又は硫黄原子(S)等のヘテロ原子であってもよい。R1とR2との間、及びR3とR4の間には、一般的な炭化水素基やそれらを有するポリマー又はオリゴマーから形成される置換基が存在するもしくは挿入される場合もあり、また、それらの置換基がさらなる環状部分を形成し、化合物として3環以上の場合も含まれる。
ここで、一般的な炭化水素基とは、有機化学における一般的な官能基;ヘテロ原子、典型元素、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびそれらのイオンから選ばれるコンポーネントも含み、複素環の場合も含む概念である。したがって、前記炭化水素基の一例として、アルキル、アルケン、アルキン、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルデヒド、ケトン、エーテル、クラウンエーエル、ポリエチレングリコール、カルボン酸エステル、カルボン酸塩、アセタール、エポキシ、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、シアノ、イソシアノ、チオイソシアノ、アゾ、アゾキシ、ポルフィリン、チオール、スルフィド、ジスルフィド、スルフィン酸エステル、スルホン酸エステル、それら酸の塩、ピリジン、ピロール、ピロリジン、ピペリジン、モルフォリン、ピペラジン、キノリン、チオフェン、フラン、遷移金属錯体などの置換基が結合もしくは途中に入り込む形で結合し、またそれらを介して有機ポリマーが結合した化合物群等が挙げられる。
前述のとおり、図1の一般式で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物は、R1−R2又はR3−R4に、オリゴマー又はポリマーから形成される置換基が結合又は挿入された、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物でもよく、その一例として、ポリステレン誘導体がR1に共有結合している高分子「JANDAJEL」(登録商標)−1,3,4,6,7,8−hexahydro−2H−primido[1,2−a]pyrimidineがある。
また、図1の一般式で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物には、前述の置換基、或いは挿入されたオリゴマー又はポリマーを介して、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物が、ダイマー、トリマー、テトラマーなど2個以上結合した形態も含まれる。
また、前述のとおり、図1の一般式で表される、アミジン骨格を中心とした2つの環を有する窒素化合物には、R1−R2又はR3−R4に、さらなる環状の置換基を有することで、3環性以上の窒素化合物を構成するものも包含されるが、その一例として、7−imino−3,4,6,7−tetrahydro−2H−pyrimido[2,1−a]isoquinolineがある。この化合物は、R1−R2が3つのメチレン鎖を形成し、R3−R4に4つの炭素が存在した状態で途中イミン置換基とR4にベンゼン環が挿入された、3環性の窒素化合物を成す。
ここで用いられる炭化水素のフッ化物と反応する検出剤は、アミジン骨格を有する少なくとも2つの環を有する窒素化合物を代表とするが、これらに限定されるものではない。その他に、イミダゾリン、ピリジン、グアニジン、フォスファゼンなどがあり、炭化水素のフッ化物と反応し、光学的変化、例えば、吸光度や反射率の変化を伴うものであればよい。
ここでの検出対象である化合物は、周期律表17族のハロゲンの内、フッ素を置換基として含む一連の炭化水素であって、(1)不飽和炭化水素のフッ化物、(2)分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物、である。
上記(1)の検出対象である不飽和炭化水素のフッ化物は、少なくとも炭素とフッ素から成り、分子内に炭素−炭素二重及び/又は炭素−炭素三重結合化合物を少なくとも有し、主に、気化したガス状の化合物、すなわち、ガス状の不飽和炭化水素のフッ化物である。なお、液体状のものも検出対象に含まれる。炭素−炭素二重及び/又は炭素−炭素三重結合の構造からわかるように、これらの化学種は少なくとも炭素原子2個で成り立つので、ここでの検出対象である不飽和炭化水素のフッ化物は、必然的に炭素を2個以上含む化合物である。これらの中には、塩素、臭素、ヨウ素、酸素、硫黄、窒素など他の原子や、カルボキシル基、アルコキシ基、フォルミル基など、前述の一般的な炭化水素基、官能基が置換されているすべての化合物も含んでいることを意味しており、京都議定書において、評価した一連のガス状化合物であるフッ化炭化水素が一部属する。
例えば一例として、C2F4、C3F6、C4F6、c−C4F8、c−C5F8、CF3OCF=CF2、C2F5OCF=CF2(c−はcyclic:環状を表し、c−C5F8は、前述のC5F8と同じである、C4F6には前述の2種類がある;それぞれオクタフルオロシクロペンテン(C5F8)、ヘキサフルオロブタジエン(C4F6)、ヘキサフルオロシクロブテン(C4F6)と呼ばれる)等がある。またこれらの一部は、工業界において、冷媒、発泡剤、洗浄剤、エッチングガスとして使われることがある。これら一連の化合物は一部、環境問題にも取り上げられる不飽和結合を有するPFC(パーフルオロカーボン)と呼ばれる。これら一連の化合物の中には、酸素が結合したエーテル基を有する直鎖状のフッ素化合物もあり、環境負荷や人体への影響が懸念される。以上はこれら検出対象の検出、例えば、漏れのチェック、警報、濃度測定などに応用される。
また、ここでの検出対象である炭化水素のフッ化物には、前述の不飽和炭化水素のフッ化物と同様の反応をする、上記した(2)のフッ化物が含まれる。該フッ化物は、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつその水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基(例えば、フッ素、塩素などのハロゲン、アルコキシ、エーテル、スルフィド等の含カルコゲン基、カルボン酸、スルホン酸等の置換基)が結合している化合物が含まれ、アニオン性脱離基以外の部分にも塩素、臭素、ヨウ素、酸素、硫黄、窒素など他の原子や、カルボキシル基、アルコキシ基、フォルミル基など、前述の一般的な官能基が置換されている化合物も含む。これらの中には、京都議定書において、評価した一連のガス状化合物であるフッ化炭化水素が一部属する。尚、液体状のものも検出対象として含まれる。水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素が存在するので、その構造からわかるように、これらの化学種は少なくとも炭素原子2個で成り立つので、ここでの検出対象である分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつ、その水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している化合物は、必然的に炭素を2個以上含む化合物である。かかる化合物の一例として、CF3CHF2、CHF2CHF2、CF3CHFCF3、CF3CF2CHF2、CHF2CF2CHF2、CF3OCHFCF3、c−C5F8H2などがある。
ここでの検出対象である上記した(2)の、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有しかつ、その水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している化合物や一例として挙げた前記化合物の一部は、家庭、業務用、車等のあらゆる空調機器や、冷蔵庫、冷凍庫の冷媒として、建築現場における断熱材形成のための発泡剤、電子機器洗浄剤として使われることがある。またこれらの一部は、半導体プロセスでエッチングガスや洗浄剤、冷却剤として使われることがある。
これらのフッ化物も、図1の一般式で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物に接触させることで、発色反応を起こし、その光学的な変化を用いて検出を行うことができる。また、ここでの検出対象であるフッ化物は主にガス状のものであるが、液体状のものも含み、同様に検出が可能である。これら検出対象の検出、例えば、漏れのチェック、警報、濃度測定、環境測定などに応用される。
図1の一般式で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物、もしくはその他の検出剤は、それ以外の有機物と共存させて、あらゆる混合物として使用できる。混合する有機物としては、一般的な有機溶媒(例えば、エタノールやエチレングリコールやグリセリンなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド(DMF)やN−メチル−ピロリドン(NMP)やヘキサメチルフォスフォルアミド(HMPA)、N,N−ジメチルプロピレン尿素(N,N−ジメチルプロピレンウレア、DMPU)などのアミド類、ジメチルスルフォキシド(DMSO)やスルホラン(テトラヒドロチオフェン 1,1−ジオキシド)などの有機硫黄液体、テトラヒドロフラン(THF)やジオキサンなどのエーテル類)、ジイソプロピルアミン(LDA用)やトリイソブチルアミンやジシクロヘキシルメチルアミンやペンタメチルピペリドンなどの有機液体、ウレア類などの有機固体、セルロースやポリエチレンやポリブタジエンやポリエチレンアクリレートやポリイミドポリ安息香酸などの有機ポリマー、ピリジニウムイオンやイミダゾールイオン、窒素化合物、リン化合物などからなるすべてのイオン液体、などが挙げられる。イオン液体は蒸気圧が極めて低く、混合物における検出剤の濃度変化や、全体の質量変化を抑えることができる。以上の混合物の中には水分が含まれており、完全にドライな状態で混合物を用いることは非現実的で困難である。
図1の一般式で表される、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物、もしくはその他の検出剤の含有量は、0.1〜99.9質量%の範囲である。好ましくは、5〜80質量%の範囲である。反応性の制御の観点から、10〜60質量%の範囲が最も好ましい。
検出のための反応は、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物、もしくはその他の検出剤と、検出対象とする前述のガス状のフッ化物が接触すればよく、該化合物の使用形態は、有機溶剤に溶解して液体として用いる、該液体を基材に塗布する、該液体を多孔質材に含浸させる、或いは、該化合物を含有するポリマーを基板に塗布する等、どんな態様であってもよい。該化合物を含有するとは、該化合物をある基材や部材や表面に浸み込ませ含浸させた態様で物理的に含浸し存在する態様、および、該化合物がオリゴマーやポリマーなどからなる基材や部材や表面にイオン結合、水素結合や配位結合を含む化学結合をし、存在する態様など、該化合物が存在するあらゆる態様を意味する。
これらの種々の形態を用いた検出の形態としては、例えば、(1)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだ液体へバブリングする態様、(2)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだポリマー膜に吹き付ける態様、(3)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだセルロースに通過させる態様、(4)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだテープ上もしくはシート上に吹き付ける態様、(5)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだ網目状のテープもしくはシートに吹き付け、通過させる態様、(6)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだビーズもしくは粒子を内包した筒の内部に通過させる態様、(7)検出対象とするガスを、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだビーズもしくは粒子を固定したテープに通過、吹き付ける態様、などがあり、あらゆる態様を含む、また、(8)上記(1)〜(7)を含む、検出対象としての被検体が液体状になったあらゆる態様も含む。
上記(1)〜(7)に記載のポリマー膜やセルロースやテープやシートにはアミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環が含有されており、その形態は、オリゴマーやポリマーの形態、物理的もしくは化学的結合を有する形態など、前述のすべての形態を含む。以上説明したアミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を含んだものは、ここでの検出剤となる。
検出対象とする被検体としてのガスを吹き付ける態様もしくは通過させる態様もしくはバブリングする態様の際に、検出対象とするガスを流す速度、すなわち流量が設定されるが、その流量の設定に特に制限はない。反応を促進させる観点からは、流量は800mL/分以上が好ましい。装置の観点からは、200〜2000mL/分が好ましい。省エネルギーの観点からは、20〜500mL/分が好ましい。
ここでは、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を利用した室温付近でスムーズに進行する特殊な反応により生じる光学的変化を検出又は測定する。反応温度は、実用化の視点では80度以下が好ましい。主に検出対象とは25℃前後の室温付近でスムーズに反応が進行し、室温を使うことができるが、場合によっては、80℃以下の範囲で加熱もされる。シグナル安定化のためには30〜45℃の中で選ばれる一定の温度が好ましく、反応性を向上させるためには50℃以上80℃以下が好ましい。
ここでの光学的な変化は、分子の反応に伴うすべての光学的変化を使うことができる。例えば、吸光度の変化は、紫外可視光領域における波長の光の透過率の変化に起因するもので、ここでの紫外可視光領域とは、真空紫外線を含む紫外光領域から紫、青、緑、黄、橙、赤色を含む可視光領域の光の領域を意味し、波長では200〜800nmの範囲が好ましい。光源の観点から特に300〜700nmの範囲が最も好ましい。これらの呈色変化においては、それを直接目視して、もしくは機械を用いて色の変化を観察し、比色によっても検出や検査ができる。
また、反射率変化は、紫外可視光領域の波長光の透過率変化や散乱変化による表面の光源からの光反射の度合い、すなわち反射率変化に起因するもので、吸光度変化と強い関連がある。吸光度変化と同様に、紫外可視光領域とは、真空紫外線を含む紫外光領域から紫、青、緑、黄、橙、赤色を含む可視光領域の光の領域を意味し、波長では200〜800nmの範囲が好ましい。光源の観点から特に300〜700nmの範囲が最も好ましい。反射率の変化を捉えるために、例えば、反応に伴う反射率の変化がない波長における反射率の値を基準とし、この基準に対して、反射率の変化が生じる波長における反射率の値の変化を対照する方法を使用することができる。また、反射率変化を捉える方法としては、先述の方法に限定されるものではなく、検出するための波長を単純な1波長のみとする、検出するための反射率の変化が生じる波長を複数設定する、あるいは、ある波長域の積分値を用いるなど、反射スペクトルの観察において、反射率変化を捉えるのに有用なあらゆる方法を適用できる。
赤外振動の変化も光学的に使用でき、赤外線領域における分子内の各結合における伸縮や振動の変化に起因するもので、ここでの赤外振動とは、近赤外から赤外、さらには遠赤外の領域における振動である。カイザーでは、10〜4000cm-1の範囲が好ましい。測定の観点から特に1000〜1500cm-1の範囲が最も好ましい。
光学的な変化の一種として、蛍光発光や燐光発光の変化は、分子の反応に伴って変化する分子の励起状態から基底状態へのエネルギー移動の際放出される光の変化であり、励起状態は励起光により生成される。従って使用する光の領域は、吸光度や反射率の変化において用いられた領域と同じである。蛍光発光や燐光発光の変化は、その強度が増大する場合と減少する場合がある。屈折率の変化は、分子の反応に伴って変化する部分の誘電率の変化に起因する。測定は空気中で行われることが多く、使用する光は紫外可視光領域のものが好ましく、屈折率の値は0.1〜3.2の範囲における変化が好ましい。液晶状態の変化は分子の反応に伴って変化する分子の配向状態の変化に起因するもので、特に等方的液体状態とネマティック液晶もしくはスメクティック液晶との間の変化を用いる。偏光した紫外可視光領域の光を用いる。
光学的な呈色変化の一種として、X線による光電子運動エネルギーの変化は、分子の反応に伴って変化する分子内の原子状態の変化に起因するもので、観測される光電子運動エネルギーの変化を測定する。光源として、MgKαやAlKαのX線を用いるのが好ましい。反応の観点から測定する光電子運動エネルギーの変化は200〜800eVの範囲を測定することが好ましい。以上の1つもしくは2つ以上の組み合わせの光学的変化を用いることで、感度よく、検出対象とするガス状の炭化水素のフッ化物を検出できる。
以上によれば、短時間で検出対象とするガス状の炭化水素のフッ化物を検出できる。例えば、1分以内に2ppmの濃度のガス状の炭化水素のフッ化物を検出できる。さらには、検出対象とするガスの流量や吹き付け方、通過のさせ方により、1分以内で0.1ppm以下の濃度の検出も可能である。
また、感度よく、検出対象とするガス状の炭化水素のフッ化物を検出できる。例えば、50ppmの検出対象のガスの検出ができる。実用化の観点から、5ppmの濃度の検出が望ましくそれが可能である。管理基準濃度の観点からは、2ppmの濃度の検出が望ましくそれが可能である。事業化および信頼性の向上のためには、1分以内で0.1ppm以下の濃度の検出が望ましくそれが可能である。
そして、アミジン骨格を中心とした少なくとも2つの環を有する窒素化合物を利用した室温付近で、実用的には80℃以下の温度で、スムーズに進行する特殊な反応により、光学的変化を測定するが、有機分子特有の反応群を利用するため、特徴的な選択性が発揮される。すなわち、洗浄剤、絶縁体、冷却剤等で多用されるフッ素系液体、例えば、フロリナート(登録商標)(フッ素系不活性液体、成分;パーフルオロカーボン)、ガルデン(登録商標)(フッ素系不活性液体、成分;パーフルオロカーボン)、ノベック(登録商標)(成分:HFE、ハイドロフルオロエーテル)等の、妨害ガスであるガス状もしくは液体状の飽和炭化水素のフッ化物、基本的にパーフルオロカーボン化合物が過剰に存在しているにもかかわらずそれらには反応性を示さず、すなわち、誤報の原因とならず、選択的に検出対象とするガス状のフッ化物を感度よく検出できる。
圧力を上げた反応により、検出剤の光学的変化を測定するが、そのシグナルの処理は、装置、パソコン、ソフトを組み合わせることで測定でき、それらの機種や種類、形態に限定されることはなく、現存するもしくは作製されたものを工夫して用いることで十分に測定できる。光学的変化は、各スペクトルの特定の波長のピーク強度の変化やある波長域の積分値の変化やスペクトル形状の変化で捉えることができる。その際、基準となる各スペクトルの特定の波長のピーク強度やある波長域の積分値やスペクトル形状を設定することでより正確な変化を捉えることができる。気体の圧力、すなわち気圧を上げる(加圧する)ため、ポンプおよび気体が流れる流路を絞り込む調整が行われる。有機反応の原理・原則に従って、加圧によって分子同士の衝突因子が増大し高感度化されるため、1気圧よりも高い気圧に加圧すればよく、原理的には、いかなる高圧条件であってもよい。一方、実用化の観点からは、1気圧よりも高い気圧であって10気圧以下の気圧であることが好ましい。装置やポンプの負荷の観点からは、1気圧よりも高い気圧であって5気圧以下の気圧が最も好ましい。ポンプの選定はセンサー、装置の仕様に応じて自在に変化させ得る。気体が流れる流路を絞り込む場所は、原理的に検出を行う部分より、後方につづく流路の途中に設置される。また、気圧を上げるための方法としては、検出剤が存在する基材の上に板状の基板を用いて流路を狭くする、小さな穴の空いた板状の基板もしくはメッシュ状の基板を載せるなどが可能である。これらの組み合わせにより、最終的に、検出対象とするガス状のフッ化物を、選択的に高感度で検出でき、検出剤をテープ状にした検出センサー、それを内蔵したセンサー、検出器、検知器、警報器、装置を形成する。
[実施例1]
気圧の上昇は圧力計(CKD:日新計器株式会社製)を用いて測定した。DBU約200mgをジシクロヘキシルメチルアミン(N−メチルジシクロヘキシルアミン)約50mgと混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。そこへ室内空気ベースのガス状の濃度3ppmのC5F8のガスを、1気圧で約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付け通過させると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後プラスマイナス100nmにおいて確認できた。本実施例においては、一例として、基準となる波長を600nmとし、それに対する350nmの反射率の変化を図2に示した。
気圧の上昇は圧力計(CKD:日新計器株式会社製)を用いて測定した。DBU約200mgをジシクロヘキシルメチルアミン(N−メチルジシクロヘキシルアミン)約50mgと混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。そこへ室内空気ベースのガス状の濃度3ppmのC5F8のガスを、1気圧で約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付け通過させると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後プラスマイナス100nmにおいて確認できた。本実施例においては、一例として、基準となる波長を600nmとし、それに対する350nmの反射率の変化を図2に示した。
[実施例2]
気圧の上昇は圧力計(CKD:日新計器株式会社製)を用いて測定した。DBU約200mgをジシクロヘキシルメチルアミン(N−メチルジシクロヘキシルアミン)約50mgと混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。ガスを流す流路の最後尾の部分を絞り込み、気圧が約1.2気圧になるように調整した。その状態で室内空気ベースのガス状の濃度3ppmのC5F8のガスを、1.2気圧、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付け通過させると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後プラスマイナス100nmにおいて確認できた。本実施例においては、一例として、基準となる波長を600nmとし、それに対する350nmの反射率の変化を図2に示した。反射率の変化は、1気圧のときに比べて増加する。以上より、1気圧を超える気圧に上げて検出を行うことで高感度化できる。
気圧の上昇は圧力計(CKD:日新計器株式会社製)を用いて測定した。DBU約200mgをジシクロヘキシルメチルアミン(N−メチルジシクロヘキシルアミン)約50mgと混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。ガスを流す流路の最後尾の部分を絞り込み、気圧が約1.2気圧になるように調整した。その状態で室内空気ベースのガス状の濃度3ppmのC5F8のガスを、1.2気圧、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付け通過させると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後プラスマイナス100nmにおいて確認できた。本実施例においては、一例として、基準となる波長を600nmとし、それに対する350nmの反射率の変化を図2に示した。反射率の変化は、1気圧のときに比べて増加する。以上より、1気圧を超える気圧に上げて検出を行うことで高感度化できる。
[実施例3]
気圧の上昇は圧力計(CKD:日新計器株式会社製)を用いて測定した。DBU約200mgをジシクロヘキシルメチルアミン(N−メチルジシクロヘキシルアミン)約50mgと混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。ガスを流す流路の最後尾の部分を絞り込み、気圧が約1.8気圧になるように調整した。その状態で室内空気ベースのガス状の濃度3ppmのC5F8のガスを、1.8気圧、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付け通過させると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後プラスマイナス100nmにおいて確認できた。本実施例においては、一例として、基準となる波長を600nmとし、それに対する350nmの反射率の変化を図2に示した。反射率の変化は、1気圧のときに比べて増加する。以上より、1気圧を超える気圧に上げて検出を行うことで高感度化できる。
気圧の上昇は圧力計(CKD:日新計器株式会社製)を用いて測定した。DBU約200mgをジシクロヘキシルメチルアミン(N−メチルジシクロヘキシルアミン)約50mgと混合しメッシュ径約3μmのセルロースにしみこませ、流量制御が可能なガスラインの途中に設置した。混合の比率はあらゆる値をとることができ、本実施例に限定されるものではない。ガスを流す流路の最後尾の部分を絞り込み、気圧が約1.8気圧になるように調整した。その状態で室内空気ベースのガス状の濃度3ppmのC5F8のガスを、1.8気圧、約800mL/分の流量で該セルロースに吹き付け通過させると、紫外可視領域の反射率変化が400nm前後プラスマイナス100nmにおいて確認できた。本実施例においては、一例として、基準となる波長を600nmとし、それに対する350nmの反射率の変化を図2に示した。反射率の変化は、1気圧のときに比べて増加する。以上より、1気圧を超える気圧に上げて検出を行うことで高感度化できる。
以上、本発明による実施例及びこれに基づく変形例を説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な代替実施例及び改変例を見出すことができる。
Claims (11)
- 炭化水素のフッ化物を検出する方法であって、
被検気体に前記フッ化物と反応し光学的な呈色変化を生じさせる検出剤を与えこれを1気圧よりも高い気圧に加圧することを特徴とする検出方法。 - 前記気圧は1.2気圧以上であることを特徴とする請求項1記載の検出方法。
- 前記気圧は1.8気圧以上であることを特徴とする請求項2記載の検出方法。
- 前記フッ化物は、不飽和炭化水素のフッ化物であるC5F8、またはC4F6、あるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の検出方法。
- C5F8はオクタフルオロシクロペンテンであることを特徴とする請求項4記載の検出方法。
- C4F6はヘキサフルオロブタジエン、またはヘキサフルオロシクロブテン、あるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の検出方法。
- 前記フッ化物は、分子内に少なくとも水素−炭素部分を有し、かつ、その水素−炭素部分の炭素に結合している隣の炭素にアニオン性脱離基が結合している炭化水素のフッ化物であることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の検出方法。
- 前記フッ化物は、C5F8H2、もしくは少なくとも水素を有するその類縁体であることを特徴とする請求項7記載の検出方法。
- C5F8H2はオクタフルオロシクロペンタンであることを特徴とする請求項8記載の検出方法。
- C5F8H2は、1H,2H−オクタフルオロシクロペンタン、1H,1H−オクタフルオロシクロペンタン、または1H,3H−オクタフルオロシクロペンタン、あるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項9記載の検出方法。
- 請求項1乃至10のいずれかの検出方法を用いたことを特徴とする気体中の炭化水素のフッ化物を検出するためのセンサー。
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---|---|---|---|
JP2016028200A JP2017146204A (ja) | 2016-02-17 | 2016-02-17 | フッ化物検出方法及びセンサー |
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-
2016
- 2016-02-17 JP JP2016028200A patent/JP2017146204A/ja active Pending
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