JPWO2011142139A1 - 増幅装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力信号の歪を低減することができ、なおかつ、電力効率の悪化を低減することができる増幅装置を提供することを目的とするものである。【解決手段】電圧可変電源12を制御するために、入力信号の簡易包絡線から電圧制御信号を作成する電源電圧制御部11を備え、電源電圧制御部11は、電圧制御信号の作成に必要な傾きを算出する傾き比較処理部112と、傾き比較処理により生じるドット間遅延時間の総和を算出する総和遅延時間計算部113と、電圧可変電源12を制御する電圧制御信号が成す波形を選択された傾き又はスルーレートと遅延時間の総和を反映した波形となるように電圧制御信号を作成する電圧制御信号作成部114により構成され、入力信号がアンプ部14で増幅されるタイミングに調整したうえで、電圧制御信号を電圧可変電源12へ出力する。

Description

本発明は、入力された信号の電力を増幅する増幅装置に関するものであり、特に信号の電力増幅段における供給電源の電源電圧制御を行う増幅装置に関するものである。
従来、増幅装置への入力信号に追従して電力増幅段へ供給される電源電圧値を増減させ、出力信号に重畳するノイズの低減と電源の電力効率の改善とを図るために、電圧可変電源を増幅装置の電源として用いる技術があった。
電力増幅段へ供給される電源電圧が入力信号レベルに追従して増減することで、入力信号が小さい信号の場合には、その増幅された信号が歪まない程度の振幅の電圧値まで電力増幅段の電源電圧を低下させることができるため、増幅装置の出力信号に重畳するノイズを低減させ、電源の電力効率を改善することができる。
車載用の増幅装置を考慮した場合、増幅装置の設置場所やバッテリーの容量には限りがあるため、小型軽量化、低消費電力化が望まれる。増幅装置の電力効率が高くなれば、無効な電力の放熱に必要なヒートシンクなどの部品を小型化したり、削減したりすることができ、また、増幅装置の消費電力を抑えることができる。それ故、特に車載用の増幅装置にとって、装置の電力効率が高いことは大きなメリットとなる。
従来の電圧可変電源としては、入力基準の増幅された絶対値に追従する第1駆動電圧成分を電圧源が供給するよう構成されているものが開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、デジタルバッファが、事前に決定された時間インターバルを示す入力信号のコピーを格納し、エンベローブプロファイラが、入力信号のバッファされたインターバルを分析し、事前に決定された時間インターバルにわたって、増幅器に適切な供給信号プロファイルを決定するよう構成されている電力増幅器が開示されている(例えば特許文献2参照)。
特表2007−508731号公報 特表2007−511187号公報
しかしながら、従来の増幅装置においては、以下の問題点がある。
すなわち、特許文献1に記載のものは、入力信号の絶対値を定数倍した値に対して固定ヘッドルームを加算した値により電源電圧を制御しているが、予め固定ヘッドルームが低く設定された場合、入力信号が急激に変化したときに、電力増幅段の電源電圧が入力信号の変化に追従できず、電力増幅段の出力信号に歪が発生してしまう。また、入力信号の急激な変化を想定して、予め固定ヘッドルームが高く設定された場合、電源の電力効率が悪化してしまうという問題がある。
また、特許文献2に記載されているように、電圧可変電源の固定スルーレートをもとに供給電圧信号を生成し、電力増幅段の電源電圧を制御した場合、負荷電流変動によって電圧可変電源のスルーレートが変化したときに、電圧可変電源のスルーレートが低い値へ変化すると、供給電圧信号に対して電圧可変電源の出力電圧が応答しきれず、電力増幅段の出力信号に歪が発生してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、入力信号に追従して電源電圧を制御できる増幅装置において、上述の固定ヘッドルームを考慮する必要がなく、なおかつ、電圧可変電源のスルーレートが変化してもそれに応じた制御を可能とすることによって、従来より出力信号の歪を低減することができ、電力効率の悪化を低減することができる増幅装置を提供することを第1の目的とする。
あるいは、本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、入力信号に追従して電源電圧を制御できる増幅装置において、電源電圧に加算するヘッドルームを入力信号に追従して変動させることによって、電力効率の悪化を低減することができる増幅装置を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するために本発明は、自装置に入力された入力音声信号を増幅して音声出力する増幅装置であって、前記入力音声信号を所定時間遅延させて出力する信号遅延処理部と、前記信号遅延処理部から出力された信号を増幅するアンプ部と、前記アンプ部に電源を供給する電圧可変電源と、前記入力音声信号から前記入力音声信号の包絡線を算出する包絡線作成部と、前記包絡線作成部が作成した前記包絡線に基づいて前記電圧可変電源に電源電圧制御信号を出力して前記電圧可変電源の出力電圧を制御する電源電圧制御部とを備え、前記電源電圧制御部は、前記電圧可変電源のスルーレートを記憶し、前記包絡線の傾きが正の場合に、前記電源制御信号の傾きを前記包絡線の傾きまたは前記電圧可変電源のスルーレートのいずれか小さい方に設定して前記電源制御信号を作成する電源制御信号作成処理を行い、前記電源電圧制御信号を前記電圧可変電源へ出力するという構成を有する。
あるいは、上記第2の目的を達成するために本発明は、自装置に入力された入力音声信号を増幅して音声出力する増幅装置であって、前記入力音声信号を所定時間遅延させて出力する信号遅延処理部と、前記信号遅延処理部から出力された信号を増幅するアンプ部と、前記アンプ部に電源を供給する電圧可変電源と、前記入力音声信号から前記入力音声信号の包絡線を算出する包絡線作成部と、前記包絡線作成部が作成した前記包絡線に基づいて前記電圧可変電源に電源電圧制御信号を出力して前記電圧可変電源の出力電圧を制御する電源電圧制御部とを備え、前記電源電圧制御部は、前記包絡線の信号レベルに応じてヘッドルームを設定し、設定したヘッドルームを前記包絡線の信号レベルに加算して前記電源制御信号を作成し、前記電源電圧制御信号を前記電圧可変電源へ出力するという構成を有する。
本発明によれば、電圧可変電源から電力増幅段へ供給する電源電圧に設ける固定ヘッドルームを考慮する必要がなく、また、負荷電流変動などによって電圧可変電源のスルーレートが変化した場合でも入力信号に対して確実に追従した電源電圧の制御ができるため、出力信号に重畳するノイズを低減させ、従来よりも出力信号の歪を低減することができ、電力効率を向上させることができる増幅装置を提供することができる。
あるいは、本発明によれば、入力音声信号の振幅が0付近の状態から急激に振幅が大きくなった場合でも増幅装置から出力される音声信号が歪むことがなく、かつ、入力音声信号が大きくなればなるほど、電源電圧に加算するヘッドルームを従来よりも低減させることができるため、出力信号に重畳するノイズを低減させ、電力効率を向上させることができる増幅装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1における信号追従電源増幅装置のブロック図 本発明の実施の形態1における信号遅延処理部13のフローチャート 本発明の実施の形態1における簡易包絡線作成部10のフローチャート 本発明の実施の形態1における簡易包絡線の例を示す図 本発明の実施の形態1における傾き比較処理部112のフローチャート 本発明の実施の形態1における簡易包絡線のドット間の傾きとドット間遅延時間の例を示す図 本発明の実施の形態1における総和遅延時間計算部113のフローチャート 本発明の実施の形態1における電圧制御信号作成部114のフローチャート 本発明の実施の形態1における電圧制御信号の例を示す図 本発明の実施の形態2における信号追従電源増幅装置のブロック図 本発明の実施の形態2におけるヘッドルーム算出処理部212のフローチャート 本発明の実施の形態2における電圧制御信号作成部213のフローチャート 本発明の実施の形態2における電圧制御信号の例を示す図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態における増幅装置について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態における増幅装置の各機能を示すブロック図である。
図1において、増幅装置1はラインレベル程度のレベルの音声信号が出力されるオーディオ装置2に接続される。
オーディオ装置2から出力された音声信号は、増幅装置1の入力音声信号として入力され、増幅装置1にて電力増幅されてスピーカ3へ出力される。スピーカ3は、増幅装置1から供給された、電力増幅後の入力音声信号を音声に変換して放音する。
また、増幅装置1とオーディオ装置2は、それらを動作させるのに必要な電力を供給する直流電源4に接続されている。ただし、各装置を動作させるのに必要な電源は直流電源に限定されることは無く、各装置の特性に合わせて適宜交流電源を用いてもよい。
なお、オーディオ装置2と増幅装置1とを合わせてオーディオ出力装置、またオーディオ出力装置とスピーカ3とを合わせてオーディオシステム装置とする。
増幅装置1は、包絡線作成部としての簡易包絡線作成部10、電源電圧制御部11、電圧可変電源12、信号遅延処理部13、電力増幅段であるアンプ部14を含む構成としている。
オーディオ装置2から増幅装置1へ音声信号が入力されると、入力音声信号は信号遅延処理部13に入力される。
信号遅延処理部13は、増幅装置1に入力された入力音声信号を所定サンプリング期間毎に所定時間のあいだ保持するとともに、簡易包絡線作成部10に所定サンプリング期間の入力音声信号を送出する。
また、信号遅延処理部13は、詳細を後述する電源電圧制御部11から、所定の制御信号であるタイミング信号が入力されたタイミングで、信号遅延処理部13に保持していた所定サンプリング期間の入力音声信号をアンプ部14へ送出する。すなわち、入力音声信号が信号遅延処理部13に入力されてからタイミング信号が入力されるまでの時間が、上述した所定時間に該当する。
簡易包絡線作成部10は、信号遅延処理部13から入力された所定サンプリング期間の入力音声信号から、後述する簡易包絡線を作成して、作成した簡易包絡線を示す情報(簡易包絡線情報)を電源電圧制御部11へ送出する。
電源電圧制御部11は、簡易包絡線作成部10から入力された簡易包絡線情報に基づいて電圧制御信号を作成し、電圧可変電源12の出力電圧を制御する。
電圧可変電源12は、電源電圧制御部11から入力された電圧制御信号によって、任意の電圧値に出力電圧を可変する電源であり、電圧制御信号に応じた出力電圧値の電力(電源)をアンプ部14へ供給する。
アンプ部14は、D級アンプであり、信号遅延処理部13から入力された所定サンプリング期間の入力音声信号を、電圧可変電源12から供給される電力を用いて増幅度Aで増幅し、増幅装置1に接続されたスピーカ3へ出力する。
ここで、電源電圧制御部11は、デジタルシグナルプロセッサやマイクロコントローラなどによって実現されうる。また、簡易包絡線作成部10、信号遅延処理部13についても、デジタルシグナルプロセッサやマイクロコントローラなどによって実現されうる。
したがって、電源電圧制御部11と包絡線作成部10と信号遅延処理部13とは、少なくとも2つ以上が1つのデジタルシグナルプロセッサやマイクロコントローラなどによって実現されても良い。
以上のように構成された増幅装置1について、その詳細な動作を説明する。
オーディオ装置2から増幅装置1へ音声信号が入力されると、入力音声信号は信号遅延処理部13に入力される。
信号遅延処理部13の処理を図2のフローチャートを参照しながら説明する。
信号遅延処理部13は、入力された入力音声信号を、所定サンプリング期間毎にバッファ回路に所定時間保持すると共に複写して、複写した所定サンプリング期間の入力音声信号を簡易包絡線作成部10へ送出する(ステップS201)。
所定サンプリング期間とは、例えば周波数44.1kHzでサンプリングされたデジタル音声信号のN個分で定義される期間である。ただし、Nは整数である。
また、信号遅延処理部13は、電源電圧制御部11からタイミング信号(詳細後述)が入力されると、保持していた所定サンプリング期間の入力音声信号をアンプ部14へ送出する(ステップS202)。
これ以降、入力音声信号の2つの経路と、2つの経路の信号のタイミングを調整する処理、の順に説明する。1つ目の信号の経路は、順に信号遅延処理部13、アンプ部14、スピーカ3である。2つ目の信号の経路は、順に信号遅延処理部13、簡易包絡線作成部10、電源電圧制御部11、電圧可変電源12である。
先ず、1つ目の信号の経路について、図1のブロック図を参照しながら説明する。
信号遅延処理部13から入力された所定サンプリング期間の入力音声信号は、アンプ部14へ入力される。
アンプ部14は、PWM変換部141、ゲートドライバ142、ハーフブリッジ回路143、ローパスフィルタ144で構成されている。
PWM変換部141では、入力された所定サンプリング期間の入力音声信号をPWM信号に変換して出力している。PWM変換の方式としては、ΔΣ変換方式、三角波比較方式などが知られており、本実施の形態においてもこれらの方式のうち、いずれかの方式が適用される。
PWM変換部141から出力されたPWM信号が、ゲートドライバ142に入力される。
ゲートドライバ142は、入力されたPWM信号にデッドタイムを挿入すると共に、ハーフブリッジ回路143のハイサイドとローサイドの高速スイッチング素子143aと143bを駆動できる程度にPWM信号の電位をシフトしたドライブ信号を作成して、ハーフブリッジ回路143へ送出する。
ハーフブリッジ回路143は、高電位電源側に配されて電圧可変電源12から正側電圧を供給されるハイサイド高速スイッチング素子143aと、低電位電源(またはグラウンド)側に配されて電圧可変電源12から負側電圧を供給されるローサイド高速スイッチング素子143bとで構成される。
ハーフブリッジ回路143は、ゲートドライバ142から入力されたドライブ信号に従って、正側電圧値と負側電圧値とで決定される電圧振幅によるスイッチング動作を行い、出力PWM信号を作成する。高速スイッチング素子としては、例えば、MOS電界効果トランジスタ等が用いられる。
ハーフブリッジ回路143のスイッチング動作により作成された出力PWM信号は、ローパスフィルタ144においてフィルタをかけられることで、出力PWM信号からアナログ音声信号に変換されてスピーカ3へ出力される。
次に、2つ目の信号の経路について説明する。2つ目の信号の経路では、信号遅延処理部13から簡易包絡線作成部10へ入力音声信号が入力されると、簡易包絡線作成部10では以下の処理が行われる。
簡易包絡線作成部10における処理動作について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。
簡易包絡線作成部10は、信号遅延処理部13から入力された所定サンプリング期間の入力音声信号に対して簡易包絡線を作成する。包絡線の作成手法は、最大値保持法やLPFによる帯域制限法など、既にいくつかの手法が開示されているが、ここでは簡易的な手法により作成する簡易包絡線を例として提示し説明する。
また、以下の簡易包絡線作成部10の処理の説明において、x、N、nを整数として扱い、xを時刻として扱う。さらに、入力音声信号の各デジタル信号を時刻xのデータf(x)とし、作成された簡易包絡線の各デジタル信号を時刻xのデータg(x)とし、連続するN点のデータで構成される所定サンプリング期間を1フレームとして各フレームを入力順からn番目のフレームとして処理していくこととして説明する。
簡易包絡線作成部10は、入力された所定サンプリング期間の入力音声信号に対して、nフレーム目の処理におけるxが(n−1)N<x≦nNであるか否かを判断し(ステップS301)、xが(n−1)N<x≦nNである場合は、入力音声信号f(x)の絶対値|f(x)|が算出される(ステップS302)。
すると、算出された|f(x)|と、その直前の値|f(x−1)|に係数aを掛け合わせた値とが比較され(ステップS303)、大きいほうの値を簡易包絡線g(x)とする(ステップS304、S305)。そしてxを更新する(ステップS306)。
ここで、係数aは簡易包絡線g(x)の立ち下がりの傾斜を決定するための値であり、電圧可変電源12において最も負荷電流が小さい場合の出力電圧の立ち下がりのスルーレートから決定される。
ステップS303、S304、S305の操作によって、入力音声信号f(x)の立ち上がりにおいては常に|f(x)|が選択されるため、簡易包絡線g(x)は入力音声信号f(x)に沿って立ち上がる。
また、入力音声信号f(x)の立ち下がりにおいては、入力音声信号f(x)の立ち下がりの傾きが係数aよりも大きい場合には簡易包絡線g(x)は係数aに従って立ち下がり、入力音声信号f(x)の立ち下がりの傾きが係数aよりも小さい場合には簡易包絡線g(x)は入力音声信号f(x)に沿って立ち下がることになる。
ここで、作成した簡易包絡線の一例を、図4に示す。また、離散したデジタル信号の連続集合で表される波形を、図4については、便宜的に離散したデジタル信号を結んだアナログ波形として図示している。
上述のように、入力された所定サンプリング期間の入力音声信号を処理することで、簡易包絡線作成部10は、図4に示される簡易包絡線g(x)に示されるような、立ち上がりが|f(x)|に沿って立ち上がり、立ち下がりが係数aに従って立ち下がる波形を形成するデジタル信号を得ることができる。
また、簡易包絡線は、図6に示すとおり離散したデジタル信号の連続集合で構成されている。この各デジタル信号をドットと定義する。ドット間の傾きとは、連続した2つのドットの電圧値(縦軸)
と簡易包絡線を算出する際に用いたドット間の周期の逆数から算
出される時間値(横軸)から、「電圧値/時間値」 の式で算出される。
簡易包絡線作成部10で作成された簡易包絡線g(x)を形成するデジタル信号(簡易包絡線情報)は、電源電圧制御部11へ送出される。
電源電圧制御部11は、簡易包絡線作成部10から入力された簡易包絡線情報から以下に説明するように電圧制御信号を作成して、電圧可変電源12へ作成した電圧制御信号を送出する。
図1に示すように、電源電圧制御部11は、傾き比較処理部112、総和遅延時間計算部113、電圧制御信号作成部114で構成されており、簡易包絡線作成部10から入力された簡易包絡線は、先ず、傾き比較処理部112に入力される。
傾き比較処理部112の処理を図5のフローチャートを参照しながら説明する。
傾き比較処理部112は、先ず、入力された簡易包絡線を形成する各デジタル信号で定義されるドットのドット間の傾きを計算する(ステップS501)。
ドット間の傾きは、前後のドットの電圧軸と時間軸上の座標値から求める。ここで、算出した傾きが正でなければ、算出した傾きを電圧制御信号作成部114へ送出する(ステップS502、ステップ506、ステップ508)。
算出した傾きが正であれば、ドット間の電圧軸の差分値と高位ドットの電圧値の時に負荷に流れる電流値に対応した、電圧可変電源12のスルーレートをデータテーブルから選択する(ステップS503)。
ここで、データテーブルは、ドット間電圧差分値と、高位ドット電圧値の時の負荷電流値と、この2つの値に対応する電圧可変電源12のスルーレートによって構成され、予め傾き比較処理部112に格納しておく。次に、簡易包絡線から算出した傾きと選択した電圧可変電源12のスルーレートとが比較される(ステップS504)。
スルーレートの方が小さくない場合には、算出した傾きが選択され、この値が電圧制御信号作成部114へ送出される(ステップS506、ステップ508)。
スルーレートの方が小さい場合には、スルーレートが選択されて(ステップS505)、算出した傾きとスルーレートとの時間軸方向の差分値であるドット間遅延時間を算出してこの情報を総和遅延時間計算部113へ送出し(ステップS507)、スルーレートを電圧制御信号作成部114へ送出する(ステップS508)。
ここで、ドット間遅延時間は、次の手順で算出される(図6参照)。先ず、2つのドットの電圧軸差分値と高位ドットの電圧値の時の負荷電流値に対応した、電圧可変電源12のスルーレートをデータテーブルから選択する。
次に、2つのドットの低位ドットを基準として高位ドットまで電圧値が進んだ時の、簡易包絡線のドット間の傾きと電圧可変電源12のスルーレートとの、時間軸方向の進みにおける差分を算出する。本実施の形態においては、この差分をドット間遅延時間と定義する。
簡易包絡線のドット間の傾きが、選択された電圧可変電源12のスルーレートと比較して大きい場合に、このドット間遅延時間が発生する。
例えば、図6に示すような、簡易包絡線g(x)の電圧値が低いほうから順に電圧値d、電圧値c、電圧値a、電圧値bのドットを考慮した場合、以下のようにドット間遅延時間が求められる。
すなわち、電圧値dおよび電圧値cのドット間電圧差(電圧値c−電圧値d)と高位ドットの電圧値(この場合は電圧値cが高位ドットの電圧値となる)を負荷に対して印加したときの負荷電流に対応するスルーレートScをデータテーブルから選択し、選択したスルーレートScと電圧値dおよび電圧値cのドット間の傾きGcとを比較する。この場合、選択したスルーレートScのほうが大きいため、ドット間遅延時間は発生しない。
また、電圧値cおよび電圧値aのドット間電圧差(電圧値a−電圧値c)と高位ドットの電圧値(この場合は電圧値aが高位ドットの電圧値となる)を負荷に対して印加したときの負荷電流に対応するスルーレートSaをデータテーブルから選択し、選択したスルーレートSaと電圧値cおよび電圧値aのドット間の傾きGaとを比較する。この場合、選択したスルーレートSaのほうが小さいため、ドット間遅延時間T1が発生する。
同様に電圧値aおよび電圧値bのドット間電圧差(電圧値b−電圧値a)と高位ドットの電圧値(この場合は電圧値bが高位ドットの電圧値となる)を負荷に対して印加したときの負荷電流に対応するスルーレートSbをデータテーブルから選択し、選択したスルーレートSbと電圧値aおよび電圧値bのドット間の傾きGbとを比較する。この場合も、選択したスルーレートSbのほうが小さいため、ドット間遅延時間T2が発生する。
所定サンプリング期間における総和遅延時間は、このドット間遅延時間の総和となる。図6においては、電圧値cおよび電圧値aのドット間、電圧値aおよび電圧値bのドット間のみに遅延時間が発生した場合であり、「T1+T2」が総和遅延時間として算出され
る。
上記の傾き比較処理部112の処理は、所定サンプリング期間内の入力音声信号の各ドットに対して行われる。
ドット間遅延時間の情報が入力された総和遅延時間計算部113は、以下の処理を行う。
総和遅延時間計算部113の処理について図7のフローチャートを参照しながら説明する。
総和遅延時間計算部113は、傾き比較処理部112から入力されたドット間遅延時間を保持しておき、所定サンプリング期間における各ドット間遅延時間の総和を計算する(ステップS701)。そして、算出した総和遅延時間を電圧制御信号作成部114へ送出する(ステップS702)。
また、傾き比較処理部112からドット間の傾きやスルーレートを受信した電圧制御信号作成部114では、以下の処理が行われる。
電圧制御信号作成部114の処理について図8のフローチャートを参照しながら説明する。
電圧制御信号作成部114は、傾き比較処理部112から入力されたドット間の傾き、又は、電圧可変電源12のスルーレートを基にして、無遅延電圧制御信号を作成する(ステップS801)。
次に、無遅延電圧制御信号の開始点から総和遅延時間計算部113から入力された総和遅延時間分の無遅延電圧制御信号を削除して、電圧制御信号を作成する(ステップS802)。
そして、信号遅延処理部13へタイミング信号を送出し、タイミング信号の送出から外部遅延時間分を遅らせて、電圧制御信号を電圧可変電源12へ送出する(ステップS803)。外部遅延時間とは、PWM変換器141とゲートドライバ142によって生じる遅れ時間の幅である。
ここで、電圧制御信号作成部114で作成された電圧制御信号の例を図9を参照しながら説明する。また、離散したデジタル信号の連続集合で表される波形を、図9については、便宜的に離散したデジタル信号を結んだアナログ波形として図示する。
電圧制御信号作成部114は、電圧制御信号を次の手順で作成する。先ず、入力された簡易包絡線のドット間の傾き、又は電圧可変電源12のスルーレートを、連続的に接続処理して無遅延電圧制御信号を作成する。
無遅延電圧制御信号は、図中においては、電圧制御信号と電圧制御信号の開始点の前に接続されている総和遅延時間「T1+T2」分を合わせた波形で示された信号となる。次に、無遅延電圧制御信号の開始点から総和遅延時間「T1+T2」分の無遅延電圧制御信号を削除する。この様にして図中に示されるように、所定サンプリング期間と同じ期間となる電圧制御信号が作成される。
電圧可変電源12では、電圧制御信号作成部114からの電圧制御信号の値を電圧目標値として正側電源電圧と負側電源電圧を出力する。
正側電源電圧はアンプ部14内にあるハーフブリッジ回路143の高電位電源側に配されるハイサイド高速スイッチング素子143aへ供給される。
負側電源電圧はアンプ部14内にあるハーフブリッジ回路143の低電位電源側に配されるローサイド高速スイッチング素子143bへ供給される。
次に、2つの信号の経路のタイミングを調整する処理について、図1のブロック図を参照しながら説明する。
信号遅延処理部13は、簡易包絡線作成部10に入力音声信号を送出してから、電圧制御信号作成部114からタイミング信号が入力されるまでの間、入力音声信号を保持することで、アンプ部14への入力音声信号の送出を遅延させる。
また、電圧制御信号作成部114が電圧制御信号を送出する際には、PWM変換部141とゲートドライバ142における遅延時間の和である外部遅延時間分をタイミング信号の送出から遅延させる。
すなわち、この信号遅延処理部13の遅延処理と電圧制御信号作成部114の電圧制御信号送出の際に行う遅延処理は、入力音声信号がアンプ部14内で処理されてハーフブリッジ回路143へ到達するまでの時間と、入力音声信号が電源電圧制御部11で処理されて電圧可変電源12からハーフブリッジ回路143へ電力が供給されるまでの時間とのタイミング調整として作用する。
このように、増幅装置1の外部から入力された音声信号(入力音声信号)がアンプ部14に入力されるタイミングが調整されるため、入力音声信号のレベルの変化に対して適切に追従させた増幅装置1の電源電圧の制御が行われる。
以上述べたとおり、本発明は、電圧可変電源12を制御するために、入力音声信号の簡易包絡線から電圧制御信号を作成する電源電圧制御部11を備え、電源電圧制御部11は、電圧制御信号の作成に必要な傾きを算出する傾き比較処理部112と、傾き比較処理により生じるドット間遅延時間の総和を算出する総和遅延時間計算部113と、電圧可変電源12を制御する電圧制御信号が成す波形を選択された傾き又はスルーレートと遅延時間の総和を反映した波形となるように電圧制御信号を作成する電圧制御信号作成部114により構成され、入力音声信号がアンプ部14で増幅されるタイミングに調整したうえで、電圧制御信号を電圧可変電源12へ出力するものである。
これにより、電圧可変電源12の負荷電流に対応したスルーレートと、入力音声信号の簡易包絡線のドット間の傾きとを比較して、選択した傾き又はスルーレートと総和遅延時間を前述したように電圧制御信号に反映させることで、電圧可変電源12の負荷電流が変化しても、その負荷電流に合わせたスルーレートに対応させることができ、電圧制御信号により制御された電圧可変電源12の出力電圧をアンプ部14に供給することで、アンプ部14において音声信号が歪まず、かつ電力効率を高く保つことができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における増幅装置について図面を参照しながら説明する。
図10は本発明の実施の形態2における増幅装置の各機能を示すブロック図である。
本実施の形態においては、実施の形態1の電源電圧制御部11に代えて、電源電圧制御部21を有している。また、電源電圧制御部21は、ヘッドルーム算出処理部212および電圧制御信号作成部213を有している。その他の構成は、実施の形態1と同じであるので、その構成、および動作の説明は省略する。以下、本実施の形態の特徴を踏まえ、本実施の形態の構成、および動作について説明する。
本発明の実施の形態2における増幅装置1は、増幅装置1に入力された入力音声信号のレベル(包絡線の信号レベル)の増減に対応して電圧可変電源12がアンプ部14へ印加(供給)する電源電圧の値を増減させる(入力音声信号が相対的に低い場合は電源電圧を低くし、入力音声信号が相対的に高い場合は電源電圧を高く設定して印加する)ものである。
ただし、以下に説明する「ヘッドルーム」が考慮されないと、増幅装置1から出力する音声信号の振幅が電圧可変電源12が供給する電圧値よりも大きくなってしまい、増幅装置1から出力する音声信号が歪んでしまう可能性がある。
また、電圧可変電源12から出力される電源電圧が、電圧可変電源12へ入力された電圧制御信号に対してどの程度追従することが可能かは、電圧可変電源12の能力(電圧可変電源のスルーレート、出力可能な最小電圧など)で決定される。
以上のことを踏まえて、電圧可変電源12から出力される電源電圧は、増幅装置1から出力される音声信号振幅に対して余裕を持っておく必要がある。以下に置いては、この余裕度をヘッドルームと称して説明を行う。
図11に示すように、電源電圧制御部21は、ヘッドルーム算出処理部212、電圧制御信号作成部213で構成されており、簡易包絡線作成部10から入力された簡易包絡線情報は、ヘッドルーム算出処理部212と電圧制御信号作成部213とに入力される。
ヘッドルーム算出処理部212の処理を、図11のフローチャートを参照しながら説明する。
ヘッドルーム算出処理部212では、簡易包絡線作成部10から入力された各時刻xにおける簡易包絡線g(x)と、簡易包絡線g(x)が取りうる最大値gmaxと、ヘッドルームの最大値Hとから、ヘッドルームh(x)をh(x)=H×(1−g(x)/gmax)として算出する(ステップS1101)。
本実施の形態において、包絡線の信号レベルに応じてヘッドルームを算出する処理とは、前記の式に従ってヘッドルームh(x)を算出する処理を指す。
ここで、簡易包絡線が取りうる最大値gmaxは、電圧可変電源12が出力する最大の電圧値をVmaxとした場合、増幅装置1から出力される出力音声信号がVmax以上の電圧値にならないように制御されることと、アンプ部14の増幅度Aとから以下に示す算出式に従ってあらかじめ決定される値であり、gmax=Vmax/Aで表される。
また、ヘッドルームの最大値Hは、電圧可変電源12が出力可能な最小の電圧値Vminから、H=Vmin/Aで表される。
ヘッドルーム算出処理部212は、算出したヘッドルームh(x)を電圧制御信号作成部213へ送出する(ステップ1102)。
次に、電圧制御信号作成部213の処理について図12のフローチャートを参照しながら説明する。
電圧制御信号作成部213は、簡易包絡線作成部10から入力された簡易包絡線g(x)とヘッドルーム算出処理部212から入力されたヘッドルームh(x)とを加算した値を電圧制御信号k(x)として作成する(ステップS1201)。
そして、信号遅延処理部13へタイミング信号を送出し、タイミング信号の送出から外部遅延時間分を遅らせて、電圧制御信号k(x)を電圧可変電源12へ送出する(ステップS1202)。外部遅延時間とは、PWM変換器141とゲートドライバ142によって生じる遅れ時間の幅である。
ここで、電圧制御信号作成部213で作成された電圧制御信号の例を図13を参照しながら説明する。また、離散したデジタル信号の連続集合で表される波形を、図13については、便宜的に離散したデジタル信号を結んだアナログ波形として図示する。
図13に示したように、入力音声信号f(x)に対して、簡易包絡線g(x)は立ち上がりは入力音声信号f(x)に沿って立ち上がり、立ち下がりは係数aに従って立ち下がることとなる。
電圧制御信号k(x)はこの簡易包絡線g(x)にさらにヘッドルームh(x)が加算されており、前述したヘッドルームh(x)を示す式からわかるとおり、例えば簡易包絡線g(x)が0の場合にはヘッドルームh(x)は最大値Hを取り、簡易包絡線g(x)が0.3×gmaxの場合にはヘッドルームh(x)は0.7×Hとなる。
したがって、図13に示すように入力音声信号のレベルが0の場合にはヘッドルームh(x)はHとなり、入力音声信号のレベルが0よりも大きくなるほど、ヘッドルームh(x)がHから小さくなっていくような波形となる。
なお、上述の説明においては、包絡線の信号レベルに応じたヘッドルームを設定する際に、包絡線の信号レベルを用いた算出結果からヘッドルームを設定するようにしたが、包絡線の信号レベルに対応するヘッドルームの大きさ(値または値を示す情報)を予めデータテーブルとして記憶させておき、包絡線の信号レベルを検出した際にこのデータテーブルから「検出した包絡線の信号レベル」に対応したヘッドルームの大きさを読み出してヘッドルームを設定するように制御しても良い。
以上述べたとおり、本発明は、電圧可変電源12を制御するために、入力音声信号の簡易包絡線から電圧制御信号を作成する電源電圧制御部21を備え、電源電圧制御部21は、電圧制御信号の作成に必要なヘッドルームを算出するヘッドルーム算出処理部212と、電圧可変電源12を制御する電圧制御信号を作成する電圧制御信号作成部213により構成され、電圧制御信号作成部213がヘッドルーム算出処理部212で簡易包絡線の信号レベルに応じて算出されたヘッドルームを簡易包絡線に加算する処理を行い、入力音声信号がアンプ部14で増幅されるタイミングに調整したうえで、電圧制御信号を電圧可変電源12へ出力するものである。
これにより、入力音声信号に追従してヘッドルームを変動させることで、入力音声信号の振幅が0付近の状態から急激に振幅が大きくなった場合には、電圧制御信号k(x)は入力音声信号に対してヘッドルームの最大値であるH程度の余裕があるので、電圧可変電源12からアンプ部14へ供給される電圧値がアンプ部14から出力される音声信号の振幅を下回ること無く、なおかつ入力音声信号の振幅が0より大きくなればなるほど、電源電圧に加算するヘッドルームを従来よりも低減させることができるため、電圧制御信号により制御された電圧可変電源12の出力電圧をアンプ部14に供給することで、アンプ部14において音声信号が歪まず、かつ電力効率を高く保つことができる。
以上のように、本発明にかかる増幅装置は、電力増幅段の電源電圧に設けるヘッドルームを考慮する必要がなく、負荷電流変動によって電源の立ち上がり/立ち下がりのスルーレートが変化した場合でも、入力信号に対して確実に追従した電源電圧の制御ができるため、従来よりも出力信号の歪を低減することができ、増幅装置の電力効率を向上させることができるという効果を有し、入力された信号の電力を増幅する増幅装置に関するものであり、特に信号の電力増幅段における供給電源の電源電圧制御を行う増幅装置等として有用である。
また、以上のように、本発明にかかる増幅装置は、入力音声信号に追従してヘッドルームを変動させることで、入力音声信号の振幅が0付近の状態から急激に振幅が大きくなった場合でも増幅装置から出力される音声信号が歪むことがなく、なおかつ入力音声信号の振幅が大きくなればなるほど、電源電圧に加算するヘッドルームを従来よりも低減させることができ、増幅装置の電力効率を向上させることができるという効果を有し、入力された信号の電力を増幅する増幅装置に関するものであり、特に信号の電力増幅段における供給電源の電源電圧制御を行う増幅装置等として有用である。
1 増幅装置
2 オーディオ装置
3 スピーカ
4 直流電源
10 簡易包絡線作成部
11 21 電源電圧制御部
12 電圧可変電源
13 信号遅延処理部
14 アンプ部
112 傾き比較処理部
113 総和遅延時間計算部
114 223 電圧制御信号作成部
212 ヘッドルーム算出処理部
141 PWM変換部
142 ゲートドライバ
143 ハーフブリッジ回路
144 ローパスフィルタ

Claims (6)

  1. 自装置に入力された入力音声信号を増幅して音声出力する増幅装置であって、
    前記入力音声信号を所定時間遅延させて出力する信号遅延処理部と、前記信号遅延処理部から出力された信号を増幅するアンプ部と、前記アンプ部に電源を供給する電圧可変電源と、前記入力音声信号から前記入力音声信号の包絡線を算出する包絡線作成部と、前記包絡線作成部が作成した前記包絡線に基づいて前記電圧可変電源に電源電圧制御信号を出力して前記電圧可変電源の出力電圧を制御する電源電圧制御部とを備え、
    前記電源電圧制御部は、前記電圧可変電源のスルーレートを記憶し、前記包絡線の傾きが正の場合に、前記電源制御信号の傾きを前記包絡線の傾きまたは前記電圧可変電源のスルーレートのいずれか小さい方に設定して前記電源制御信号を作成する電源制御信号作成処理を行い、前記電源電圧制御信号を前記電圧可変電源へ出力する増幅装置。
  2. 前記電源電圧制御部は、前記信号遅延処理部が前記入力音声信号を遅延させる所定時間内に前記電源制御信号作成処理を行い、前記所定時間後に前記電圧可変電源から前記アンプ部に電源を供給させる制御を行うことを特徴とする請求項1記載の増幅装置。
  3. 自装置に入力された入力音声信号を増幅して音声出力する増幅装置であって、
    前記入力音声信号を所定時間遅延させて出力する信号遅延処理部と、前記信号遅延処理部から出力された信号を増幅するアンプ部と、前記アンプ部に電源を供給する電圧可変電源と、前記入力音声信号から前記入力音声信号の包絡線を算出する包絡線作成部と、前記包絡線作成部が作成した前記包絡線に基づいて前記電圧可変電源に電源電圧制御信号を出力して前記電圧可変電源の出力電圧を制御する電源電圧制御部とを備え、
    前記電源電圧制御部は、前記包絡線の信号レベルに応じてヘッドルームを設定し、設定したヘッドルームを前記包絡線の信号レベルに加算して前記電源制御信号を作成し、前記電源電圧制御信号を前記電圧可変電源へ出力する増幅装置。
  4. 前記包絡線作成部に前記入力音声信号が入力されてから前記入力音声信号の包絡線を前記包絡線作成部が算出し前記電源電圧制御部が算出したヘッドルームを前記包絡線の信号レベルに加算して前記電源制御信号を作成し前記電源電圧制御信号を前記電圧可変電源へ出力するまでの時間と、前記信号遅延処理部が前記入力音声信号を遅延させる所定時間に前記アンプ部での遅延時間である外部遅延時間を加えた時間とが等しいことを特徴とする請求項3記載の増幅装置。
  5. 入力音声信号を生成し出力するオーディオ装置と、
    前記入力音声信号が入力される請求項1または3記載の増幅装置と、
    を有するオーディオ出力装置。
  6. 請求項5記載のオーディオ出力装置と、
    前記オーディオ出力装置から出力された前記音声出力が入力されるスピーカと、
    を有するオーディオシステム装置。
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