JP6817567B2 - デジタルアンプ - Google Patents

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Description

本発明は、例えばオーディオ信号の増幅に用いられるデジタルアンプに関する。
従来、オーディオ信号の増幅に用いられるデジタルアンプが提案されている(特許文献1参照)。このデジタルアンプでは、増幅回路などによって生じる出力の歪みを誤差として抽出して帰還することで、その歪みを低減している。
特許第3346581号公報
しかしながら、このようなデジタルアンプでは、出力電圧の周波数特性を平坦化することができないという問題がある。つまり、オーディオ信号の低周波数帯域におけるゲインと、高周波数帯域におけるゲインとが異なってしまう。
そこで、本発明は、出力電圧の周波数特性を平坦化することができるデジタルアンプを提供する。
本発明の一態様に係るデジタルアンプは、デジタルオーディオ信号に応じたデジタルPWM(Pulse Width Modulation)信号を、第1電圧を用いて生成するデジタルPWM発生器と、前記第1電圧よりも絶対値が大きい第2電圧に応じて、前記デジタルPWM信号を増幅する第1増幅回路と、前記第1増幅回路によって増幅された前記デジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出し、負荷に出力する第1低周波濾波器と、前記第2電圧よりも絶対値が小さい第3電圧に応じて、前記デジタルPWM信号を増幅する第2増幅回路と、前記第2増幅回路によって増幅された前記デジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出する第2低周波濾波器と、前記第1低周波濾波器によって抽出された前記電圧信号を減衰させる減衰器と、前記第2低周波濾波器によって抽出された前記電圧信号と、前記減衰器によって減衰された前記電圧信号とに基づく誤差信号を抽出する第1誤差抽出器と、前記デジタルオーディオ信号に、帰還ゲインが調整されたデジタルの前記誤差信号を加算する加算器と、前記第2電圧の電圧値に対して予め定められた比率の電圧値を有する前記第3電圧を、前記第2電圧を用いて生成し、前記第3電圧を少なくとも前記第2増幅回路に供給する電圧供給部と、前記第1電圧を増幅する第3増幅回路と、前記第2電圧を減衰させる第2減衰器と、前記第3増幅回路によって増幅された前記第1電圧と、前記第2減衰器によって減衰された前記第2電圧との差分を差分信号として抽出する第2誤差抽出器と、前記第2誤差抽出器によって抽出された前記差分信号に基づいて前記デジタルオーディオ信号の音量を増減するデジタルゲイン調整器と、を備える。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明のデジタルアンプは、出力電圧の周波数特性を平坦化することができる。
図1は、無帰還のデジタルアンプの構成図である。 図2は、無帰還のデジタルアンプの出力電圧の周波数特性を示す図である。 図3は、誤差を抽出して帰還させるデジタルアンプの構成の一例を示す図である。 図4は、誤差を抽出して帰還させるデジタルアンプの構成の他の例を示す図である。 図5は、誤差を抽出して帰還させるデジタルアンプの周波数特性を示す図である。 図6は、実施の形態1におけるデジタルアンプの構成の一例を示す図である。 図7は、実施の形態1におけるデジタルアンプの構成の他の例を示す図である。 図8は、実施の形態1におけるデジタルアンプの周波数特性を示す図である。 図9は、実施の形態2におけるデジタルアンプの構成の一例を示す図である。 図10は、実施の形態2におけるデジタルアンプの構成の他の例を示す図である。 図11は、実施の形態2におけるデジタルアンプの周波数特性を示す図である。 図12は、実施の形態3におけるデジタルアンプの構成の一例を示す図である。 図13は、実施の形態3におけるデジタルアンプの構成の他の例を示す図である。 図14は、実施の形態3におけるデジタルアンプの周波数特性を示す図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載したデジタルアンプに関し、以下の問題が生じることを見出した。まず、無帰還のデジタルアンプの構成と課題について、説明する。
図1は、無帰還のデジタルアンプの構成図である。
この無帰還のデジタルアンプ900は、デジタルオーディオ信号に応じたアナログの電圧信号を負荷800に出力するアンプであって、デジタルPWM発生器901と、増幅回路902と、低域濾波器903とを備える。
デジタルPWM発生器901は、電圧V1を電源電圧として用いて動作し、デジタルオーディオ信号に基づいてデジタルPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成して出力する。
増幅回路902は、電圧V2を電源電圧として用いて動作し、そのデジタルPWM信号を増幅する。なお、電圧V1は、例えば安定化電源から供給されるが、電圧V2とは同期性がない。また、電圧V2は変動要素を含む。
低域濾波器903は、増幅されたデジタルPWM信号をアナログの電圧信号に変換し、その電圧信号を負荷800に出力する。
負荷800は、例えばスピーカであって、低域濾波器903から出力される電圧信号に応じた音響エネルギーを発生する。
図2は、無帰還のデジタルアンプ900の出力電圧の周波数特性を示す図である。
図2に示すように、デジタルアンプ900からの出力電圧、つまり、低域濾波器903からの出力電圧は、広い周波数帯域において一定に保たれる。しかし、電圧V2が変動すると、その電圧V2の変動に応じて出力電圧も変動する。
また、デジタルアンプ900から出力される電圧信号には、増幅回路902および低域濾波器903のそれぞれの処理によって歪み成分が含まれる。つまり、電圧信号には誤差が含まれる。したがって、このような歪み成分である誤差を抽出して帰還させることで、誤差を低減させるデジタルアンプが提案されている。
図3は、誤差を抽出して帰還させるデジタルアンプの構成の一例を示す図である。
このデジタルアンプ910は、加算器911、デジタルPWM発生器912、増幅回路913、低域濾波器914、増幅回路915、低域濾波器916、減衰器917、誤差抽出器918、低域濾波器919、A/Dコンバータ920、およびデジタルゲイン調整器921を備えている。
デジタルPWM発生器912、増幅回路913および低域濾波器914はそれぞれ、上述の無帰還のデジタルアンプ900のデジタルPWM発生器901、増幅回路902、および低域濾波器903に相当する。
増幅回路915は、電圧V1を電源電圧として用いて動作し、デジタルPWM信号を増幅する。増幅回路915の増幅率は、例えば、増幅回路913の増幅率と減衰器917の減衰率との積である。
低域濾波器916は、電圧V1を電源電圧として用いて動作し、増幅回路915によって増幅されたデジタルPWM信号をアナログの電圧信号に変換し、その電圧信号を出力する。
減衰器917は、低域濾波器914から出力される電圧信号を、予め定められた減衰率にしたがって減衰させる。
誤差抽出器918は、電圧V1を電源電圧として用いて動作し、低域濾波器916から出力される電圧信号と、減衰器917によって減衰された電圧信号との差分である誤差を、誤差信号として抽出する。
低域濾波器919は、抽出された誤差信号の低周波数成分をA/Dコンバータ920に出力する。
A/Dコンバータ920は、その誤差信号の低周波数成分をデジタル信号に変換する。
デジタルゲイン調整器921は、A/Dコンバータ920による変換によって得られたデジタル信号に基づいて、帰還ゲインが調整されたデジタルの誤差信号を出力する。
加算器911は、その帰還ゲインが調整されたデジタルの誤差信号をデジタルオーディオ信号に加算する。これにより、誤差信号の逆特性が予め印加されたデジタルオーディオ信号が、デジタルPWM発生器912に出力される。
図4は、誤差を抽出して帰還させるデジタルアンプ910の構成の他の例を示す図である。
デジタルアンプ910は、さらに、デジタルPWM発生器922を備えていてもよい。デジタルPWM発生器922は、デジタルオーディオ信号をデジタルPWM信号へ変換する。増幅回路915は、そのデジタルPWM信号を増幅する。このデジタルPWM発生器922によって、誤差抽出器918への比較用信号を発生させておき、デジタルゲイン調整器921によって帰還ゲインが調整されたデジタルの誤差信号が、加算器911でデジタルオーディオ信号に加算される。これにより、誤差信号の逆特性が予め印加されたデジタルPWM信号が、増幅回路913に出力される。
このようなデジタルアンプ910では、誤差信号を帰還させることによって、デジタルアンプ910の出力電圧の誤差を低減することができる。
しかし、このようなデジタルアンプ910が自動車に搭載される場合には、無帰還のデジタルアンプ900と同様、電圧V1は、例えば安定化電源から供給されるが、電圧V2とは同期性がない。さらに、自動車のバッテリーから得られる電圧V2は変動要素を含む。その結果、周波数特性などに新たな課題が生じる。
図5は、デジタルアンプ910の周波数特性を示す図である。具体的には、図5の(a)は、デジタルアンプ910の出力電圧と周波数との関係を示し、図5の(b)は、デジタルアンプ910の出力の歪み率と周波数との関係を示す。
図5の(a)に示すように、電圧V2によるデジタルアンプ910の出力電圧の変動は、低域濾波器916などで制限された周波数までは少ない。つまり、電圧V2が狙い値よりも高いときと、電圧V2が狙い値よりも低いときのそれぞれのデジタルアンプ910の出力電圧とは、低域濾波器916などで制限された周波数まで、電圧V2が狙い値のときのデジタルアンプ910の出力電圧に近い。しかし、その制限された周波数よりも高い周波数帯域では、デジタルアンプ910の出力電圧が周波数に応じて変動し、一定にならない。
また、図5の(b)に示すように、デジタルアンプ910の出力の歪み率は、低域濾波器916などで制限された周波数までは、無帰還のデジタルアンプ900の出力の歪み率よりも小さく抑えられている。しかし、デジタルアンプ910の歪み率は、電圧V2への依存性がある。
さらに、A/Dコンバータ920に印加される誤差信号の低周波数成分の電圧振幅が、そのA/Dコンバータ920の入力レンジを超えるほど、電圧V2が変化したときには、図5の(a)および(b)に示す周波数特性はさらに悪化してしまう。
このようなデジタルアンプ910は、特許文献1のデジタルアンプに実質的に相当する。つまり、特許文献1のデジタルアンプでは、誤差を抽出する際に、スピーカを駆動する増幅回路の電源電圧が変化したときに、抽出される誤差信号に誤差以外の自信号が含まれてしまう。また、誤差増幅帰還時の帯域制限に従って、帰還ゲインがかかる帯域のゲインと、かからない帯域のゲインとで差が生じて、出力電圧の周波数特性がフラットにならない。さらに、よく知られているA/Dコンバータを用いた誤差帰還回路においては、A/Dコンバータが、帰還帯域外の信号を扱うときに飽和してしまい、そのときには、歪が増大してしまうという課題がある。さらに、A/Dコンバータの飽和を抑えた制御をした場合、電圧V2の変動によるゲイン変動が生じる課題がある。
このような問題を解決するために、本発明の一態様に係るデジタルアンプは、デジタルオーディオ信号に応じたデジタルPWM(Pulse Width Modulation)信号を、第1電圧を用いて生成するデジタルPWM発生器と、前記第1電圧よりも絶対値が大きい第2電圧に応じて、前記デジタルPWM信号を増幅する第1増幅回路と、前記第1増幅回路によって増幅された前記デジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出し、負荷に出力する第1低周波濾波器と、前記第2電圧よりも絶対値が小さい第3電圧に応じて、前記デジタルPWM信号を増幅する第2増幅回路と、前記第2増幅回路によって増幅された前記デジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出する第2低周波濾波器と、前記第1低周波濾波器によって抽出された前記電圧信号を減衰させる減衰器と、前記第2低周波濾波器によって抽出された前記電圧信号と、前記減衰器によって減衰された前記電圧信号とに基づく誤差信号を抽出する第1誤差抽出器と、前記デジタルオーディオ信号に、帰還ゲインが調整されたデジタルの前記誤差信号を加算する加算器と、前記第2電圧の電圧値に対して予め定められた比率の電圧値を有する前記第3電圧を、前記第2電圧を用いて生成し、前記第3電圧を少なくとも前記第2増幅回路に供給する電圧供給部とを備える。例えば、前記第2増幅回路の増幅率は、前記第1増幅回路の増幅率と、前記減衰器の減衰率との積と等しくてもよい。
これにより、第1増幅回路の増幅に用いられる第2電圧と、第2増幅回路の増幅に用いられる第3電圧との比率が一定に保たれる。したがって、誤差信号に誤差以外の自信号が含まれてしまうことを抑えて、デジタルアンプの出力電圧の周波数特性を平坦化することができ、かつ、出力の歪みに対する第2電圧の影響を抑えることができる。
また、前記デジタルアンプは、さらに、前記第1電圧を増幅する第3増幅回路と、前記第2電圧を減衰させる第2減衰器と、前記第3増幅回路によって増幅された前記第1電圧と、前記第2減衰器によって減衰された前記第2電圧との差分を差分信号として抽出する第2誤差抽出器と、前記第2誤差抽出器によって抽出された前記差分信号に基づいて前記デジタルオーディオ信号の音量を増減するデジタルゲイン調整器とを備えてもよい。
これにより、第2電圧が変動しても、差分信号に基づいてデジタルオーディオ信号の音量が増減されるため、そのデジタルアンプの出力電圧を一定に保つことができる。すなわち、電圧V2に関わらずデジタルアンプのゲインを一定に保つことができる。
また、上記問題を解決するために、本発明の一態様に係るデジタルアンプは、デジタルオーディオ信号に応じたデジタルPWM(Pulse Width Modulation)信号を、第1電圧を用いて生成するデジタルPWM発生器と、前記第1電圧よりも絶対値が大きい第4電圧に応じて、前記デジタルPWM信号を増幅する第1増幅回路と、前記第1増幅回路によって増幅された前記デジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出し、負荷に出力する第1低周波濾波器と、前記第1電圧に応じて、前記デジタルPWM信号を増幅する第2増幅回路と、前記第2増幅回路によって増幅された前記デジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出する第2低周波濾波器と、前記第1低周波濾波器によって抽出された前記電圧信号を減衰させる減衰器と、前記第2低周波濾波器によって抽出された前記電圧信号と、前記減衰器によって減衰された前記電圧信号とに基づく誤差信号を抽出する誤差抽出器と、前記デジタルオーディオ信号に、帰還ゲインが調整されたデジタルの前記誤差信号を加算する加算器と、前記第1電圧の電圧値に対して予め定められた比率の電圧値を有する前記第4電圧を、第2電圧を用いて生成し、前記第4電圧を前記第1増幅回路に供給する電圧生成回路とを備える。例えば、前記第2増幅回路の増幅率は、前記第1増幅回路の増幅率と、前記減衰器の減衰率との積と等しくてもよい。
これにより、第1増幅回路の増幅に用いられる第4電圧と、第2増幅回路の増幅に用いられる第1電圧との比率が一定に保たれる。したがって、誤差信号に誤差以外の自信号が含まれてしまうことを抑えて、デジタルアンプの出力電圧の周波数特性を平坦化することができ、かつ、出力の歪みに対する第2電圧の影響を抑えることができる。さらに、第4電圧は、第1電圧の電圧値に対して予め定められた比率の電圧値を有するように、第2電圧を用いて生成される。したがって、第2電圧が変動しても、デジタルアンプの出力電圧を一定に保つことができる。すなわち、第2電圧に関わらずゲインを一定に保つことができる。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態1)
図6は、実施の形態1におけるデジタルアンプの構成の一例を示す図である。
本実施の形態におけるデジタルアンプ100は、出力電圧に含まれる歪み成分を低減し、その出力電圧の周波数特性を平坦化したアンプである。具体的には、デジタルアンプ100は、加算器101、デジタルPWM発生器102、増幅回路103、低域濾波器104、増幅回路105、低域濾波器106、減衰器107、誤差抽出器108、低域濾波器109、A/Dコンバータ110、デジタルゲイン調整器111、減衰器112、および電圧生成回路113を備える。なお、デジタルアンプ100における減衰器112および電圧生成回路113以外の各構成要素は、上述のデジタルアンプ910の各構成要素に相当する。
デジタルPWM発生器102は、デジタルオーディオ信号に応じたデジタルPWM信号を、第1電圧である電圧V1を用いて生成する。つまり、デジタルPWM発生器102は、電圧V1を電源電圧として用いて動作し、加算器101から出力されるゲイン調整後のデジタルオーディオ信号に基づいてデジタルPWM信号を生成して出力する。このデジタルPWM信号におけるピーク電圧は、デジタルPWM発生器102によって例えば電圧V1に調整される。例えば、電圧V1は、3.3Vである。
増幅回路103は、電圧V1よりも絶対値が大きい第2電圧である電圧V2に応じて、デジタルPWM信号を増幅する第1増幅回路である。つまり、増幅回路103は、電圧V2を電源電圧として用いて動作し、そのデジタルPWM信号を増幅する。例えば、デジタルPWM信号のピーク電圧は、電圧V1から電圧V2に増幅される。例えば、電圧V2は、25〜60Vである。
低域濾波器104は、増幅回路103によって増幅されたデジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出し、負荷800に出力する第1低域濾波器である。言い換えれば、低域濾波器104は、増幅されたデジタルPWM信号をアナログ信号に変換し、そのアナログ信号である電圧信号を負荷800に出力する。
増幅回路105は、電圧V2よりも絶対値が小さい第3電圧である電圧V3に応じて、デジタルPWM発生器102によって生成されたデジタルPWM信号を増幅する第2増幅回路である。つまり、増幅回路105は、電圧V3を電源電圧として用いて動作し、デジタルPWM信号を電圧V3に応じて増幅する。例えば、デジタルPWM信号のピーク電圧は、電圧V1から電圧V3に増幅される。また、電圧V2および電圧V3のそれぞれの電圧値によって、増幅回路105の増幅率は、増幅回路103の増幅率と減衰器107の減衰率との積に等しくされる。
低域濾波器106は、増幅回路105によって増幅されたデジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出する第2低周波濾波器である。つまり、低域濾波器106は、電圧V3を電源電圧として用いて動作し、増幅回路105によって増幅されたデジタルPWM信号をアナログ信号に変換し、そのアナログ信号である電圧信号を出力する。言い換えれば、低域濾波器106は、そのデジタルPWM信号を復調することによってアナログ信号を生成し、低域濾波器104と負荷800とによって得られる低域濾波特性と等しい特性を有する。
減衰器107は、低周波濾波器104によって抽出された電圧信号を減衰させる。つまり、減衰器107は、低域濾波器104から出力される電圧信号を、予め定められた減衰率にしたがって減衰させる。減衰率は、例えば増幅回路103の増幅率の逆数である。
誤差抽出器108は、低周波濾波器106によって抽出された電圧信号と、減衰器107によって減衰された電圧信号とに基づく誤差信号を抽出する。具体的には、誤差抽出器108は、電圧V3を電源電圧として用いて動作し、低域濾波器106から出力される電圧信号と、減衰器107によって減衰された電圧信号との差分である誤差を、誤差信号として抽出する。
低域濾波器109は、誤差抽出器108によって抽出された誤差信号の低周波数成分をA/Dコンバータ110に出力する。この低域濾波器109では、誤差信号に含まれるA/Dコンバータ110のナイキスト周波数以上の周波数成分が、例えば−100dBに減衰される。その結果、誤差信号に含まれる低周波数成分がA/Dコンバータ110に出力される。ナイキスト周波数以上の周波数成分が除去されることによって、A/Dコンバータ110における折り返し歪みを抑えることができる。
A/Dコンバータ110は、その誤差信号の低周波数成分をデジタル信号に変換する。
デジタルゲイン調整器111は、A/Dコンバータ110による変換によって得られたデジタル信号に基づいて、帰還ゲインが調整されたデジタルの誤差信号を出力する。
加算器101は、その帰還ゲインが調整されたデジタルの誤差信号をデジタルオーディオ信号に加算する。これにより、誤差信号の逆特性が予め印加されたデジタルオーディオ信号が、デジタルPWM発生器102に出力される。
ここで、本実施の形態では、減衰器112は、予め定められた減衰率にしたがって電圧V2を減衰させて電圧生成回路113に出力する。例えば、減衰器112の減衰率は、減衰器107と同じ減衰率である。この場合、増幅回路105の増幅率は例えば1である。
そして、電圧生成回路113は、電圧V2を基準にして減衰器112の減衰率にしたがって設定される電圧V3を、増幅回路105、低域濾波器106、誤差抽出器108および低域濾波器109に供給する。
すなわち、本実施の形態における減衰器112および電圧生成回路113は、電圧V2の電圧値に対して予め定められた比率の電圧値を有する電圧V3を、電圧V2を用いて生成し、電圧V3を少なくとも増幅回路105に供給する電圧供給部を構成している。なお、電圧生成回路113は、インピーダンス変換回路であってもよい。増幅回路105、低域濾波器106、誤差抽出器108および低域濾波器109はそれぞれ、この電圧V3を電源電圧として用いて動作する。これらの構成要素は、例えば電圧V3の1/2の電圧を中点電圧として動作してもよい。
負荷800は、デジタルアンプ100の低域濾波器104から出力される電圧信号に応じた音響エネルギーを発生する。例えば、負荷800は、音楽を再生するためのスピーカである。
図7は、実施の形態1におけるデジタルアンプ100の構成の他の例を示す図である。
デジタルアンプ100は、さらに、デジタルPWM発生器112を備えていてもよい。デジタルPWM発生器112は、デジタルオーディオ信号をデジタルPWM信号へ変換する。増幅回路105は、そのデジタルPWM信号を増幅する。このデジタルPWM発生器112によって、誤差抽出器108への比較用信号を発生させておき、デジタルゲイン調整器111によって帰還ゲインが調整されたデジタルの誤差信号が、加算器101でデジタルオーディオ信号に加算される。これにより、誤差信号の逆特性が予め印加されたデジタルPWM信号が、増幅回路103に出力される。
このような本実施の形態におけるデジタルアンプ100では、減衰器112および電圧生成回路113によって、増幅回路105に供給される電圧V3と、増幅回路103に供給される電圧V2との比率を、電圧V2の変動に関わらず一定にすることができる。
なお、増幅回路105は、デジタルPWM信号の極性を反転させるインバータ回路、または、複数のインバータ回路が段階的に接続された回路であってもよい。この場合、増幅回路103の増幅率と、減衰器107の減衰率との積が1であれば、増幅回路105の増幅率は−1である。そして、誤差抽出器108は、低域濾波器106から出力される電圧信号と、減衰器107によって減衰された電圧信号との和を、誤差信号として抽出する。
図8は、本実施の形態におけるデジタルアンプ100の周波数特性を示す図である。具体的には、図8の(a)は、デジタルアンプ100の出力電圧と周波数との関係を示し、図8の(b)は、デジタルアンプ100の出力の歪み率と周波数との関係を示す。
本実施の形態におけるデジタルアンプ100では、図8の(a)に示すように、図5の(a)に示す例と比べて、出力電圧の周波数特性を平坦化することができる。つまり、デジタルアンプ100では、広い周波数帯域で出力電圧を平坦化または一定にすることができる。
なお、一般に、増幅回路のオープンループゲインが例えば100dBとしたときに、負帰還を有する回路では、電源電圧に依存せずに、帰還ゲインで利得を決定することができる。したがって負帰還を有する回路における増幅回路の利得は、オープンループゲイン−帰還ゲインで決まる。しかし、よく知られているデジタルPWMプロセッサと増幅回路で構成されているフルデジタルアンプでは、ゲインは電源電圧で決まる。したがって、本実施の形態におけるデジタルアンプ100は、図8の(a)に示すように、電圧V2に応じて出力電圧、つまりゲインが異なる特性を有する。
また、図8の(b)に示すように、本実施の形態におけるデジタルアンプ100では、出力の歪み率は、低域濾波器106などで制限された周波数までは、無帰還のデジタルアンプ900の出力の歪み率よりも小さく抑えられている。さらに、デジタルアンプ100の歪み率を、電圧V2に依存することなく一定にすることができる。その結果、A/Dコンバータ110に印加される誤差信号の低周波数成分の電圧振幅が、そのA/Dコンバータ110の入力レンジを超えることを抑えることができる。
ここで、このようなデジタルアンプ100では、信号が、多段に構成された低域濾波器104、106および109を通り、かつA/Dコンバータ110によってアナログ信号がデジタル信号へ変換される。したがって、上述の帰還ゲインが調整された帰還信号であるデジタルの誤差信号は遅れ要素を含むため、低域に限定された範囲で、出力の歪みを補正することができる。また、本実施の形態では、減衰器112と電圧生成回路113によって、基準となる増幅回路105から出力されるデジタルPWM信号の電圧振幅を補償するゲイン補償回路が構成される。その結果、増幅回路103と低域濾波器104で発生する出力の歪みである非線形成分を改善しつつ、各周波数に対する低域濾波器104の出力電圧を平坦にすることができる。
言い換えれば、本実施の形態におけるデジタルアンプ100では、減衰器112および電圧生成回路113によって、増幅回路103の電源電圧である電圧V2と、増幅回路105の電源電圧である電圧V3との比率が一定に保たれる。したがって、出力電圧の周波数特性を平坦化することができ、かつ、出力の歪みに対する電圧V2の影響を抑えることができる。
また、本実施の形態では、電圧V3を生成するための回路の規模、すなわち減衰器112および電圧生成回路113からなる回路の規模を小さくすることができる。負荷800がスピーカである場合、増幅回路103で消費される電力は、数W〜数百Wになる。一方、電圧V3を電源電圧とする増幅回路105で消費される電力は、数百Ω以上のインピーダンスを有する負荷に供給されるため、増幅回路103で消費される電力の1/10000〜1/100に抑えられる。したがって、電圧V3を生成するための回路の規模を小さくすることができる。したがって、本実施の形態におけるデジタルアンプ100は、電圧V2が安定化されている自動車、または民生機器に搭載することができる。
(実施の形態2)
図9は、実施の形態2におけるデジタルアンプの構成の一例を示す図である。
本実施の形態におけるデジタルアンプ200は、実施の形態1のデジタルアンプ100と同様に、加算器101、デジタルPWM発生器102、増幅回路103、低域濾波器104、増幅回路105、低域濾波器106、減衰器107、誤差抽出器108、低域濾波器109、A/Dコンバータ110、およびデジタルゲイン調整器111を備える。また、本実施の形態におけるデジタルアンプ200は、実施の形態1の減衰器112および電圧生成回路113の代わりに、電圧生成回路201を備えている。
なお、本実施の形態における各構成要素のうち、実施の形態1と同じ構成要素については、実施の形態1と同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
増幅回路103は、電圧V1よりも絶対値が大きい第4電圧である電圧V4に応じて、デジタルPWM信号を増幅する。
増幅回路105は、電圧V1に応じて、デジタルPWM発生器102によって生成されたデジタルPWM信号を増幅する。
電圧生成回路201は、電圧V1の電圧値に対して予め定められた比率の電圧値を有する電圧V4を、電圧V2を用いて生成し、その電圧V4を増幅回路103に供給する。言い換えれば、電圧生成回路201は、電圧V2を電源電圧として用いて動作し、電圧V1に基づいて電圧V4を生成して増幅回路103に出力する。このような電圧生成回路201は、昇圧および降圧のいずれの動作も行えるか、または、昇圧および降圧のうちの何れか一方のみを行える。電圧V4は、電圧V1を基準に設定される。例えば、電圧V1に対する電圧V4の比率は、減衰器107の減衰率の逆数に等しく設定される。この場合、増幅回路105の増幅率は例えば1倍である。なお、例えば、電圧V1は3.3Vであり、電圧V2は25〜60Vである。
本実施の形態における増幅回路105、低域濾波器106、誤差抽出器108および低域濾波器109はそれぞれ、デジタルPWM発生器102と同様、電圧V1を電源電圧として用いて動作する。なお、これらの構成要素は、例えば電圧V1の1/2の電圧を中点電圧として動作してもよい。また、増幅回路105によって増幅されるデジタルPWM信号のピーク電圧は例えば電圧V1であってもよい。また、電圧V1および電圧V4のそれぞれの電圧値によって、増幅回路105の増幅率は、増幅回路103の増幅率と、減衰器107の減衰率との積に等しくされる。
図10は、実施の形態2におけるデジタルアンプ200の構成の他の例を示す図である。
デジタルアンプ200は、さらに、デジタルPWM発生器112を備えていてもよい。デジタルPWM発生器112は、デジタルオーディオ信号をデジタルPWM信号へ変換する。増幅回路105は、そのデジタルPWM信号を増幅する。このデジタルPWM発生器112によって、誤差抽出機108への比較用信号を発生させておき、デジタルゲイン調整器111によって帰還ゲインが調整されたデジタルの誤差信号が、加算器101でデジタルオーディオ信号に加算される。これにより、誤差信号の逆特性が予め印加されたデジタルPWM信号が、増幅回路103に出力される。
このような本実施の形態におけるデジタルアンプ200では、増幅回路105に供給される電圧V1と、増幅回路103に供給される電圧V4との比率を、電圧V2の変動に関わらず一定にすることができる。
図11は、本実施の形態におけるデジタルアンプ200の周波数特性を示す図である。具体的には、図11の(a)は、デジタルアンプ200の出力電圧と周波数との関係を示し、図11の(b)は、デジタルアンプ200の出力の歪み率と周波数との関係を示す。
本実施の形態におけるデジタルアンプ200では、図11の(a)に示すように、図5の(a)に示す例と比べて、出力電圧の周波数特性を平坦化することができる。つまり、デジタルアンプ200では、広い周波数帯域で出力電圧を平坦化または一定にすることができる。さらに、本実施の形態では、第2電圧である電圧V2が変動しても、その出力電圧を一定に保つことができる。すなわち、電圧V2に関わらずゲインを一定に保つことができる。したがって、デジタルアンプ200が自動車に搭載され、自動車のバッテリーから得られる、変動要素を含む電圧V2を用いても、安定したゲインでデジタルPWM信号を増幅することができる。
また、図11の(b)に示すように、本実施の形態におけるデジタルアンプ200では、出力の歪み率は、低域濾波器106などで制限された周波数までは、無帰還のデジタルアンプ900の出力の歪み率よりも小さく抑えられている。さらに、デジタルアンプ100の歪み率を、電圧V2に依存することなく一定にすることができる。その結果、A/Dコンバータ110に印加される誤差信号の低周波数成分の電圧振幅が、そのA/Dコンバータ920の入力レンジを超えることを抑えることができる。
ここで、このデジタルアンプ200では、信号が、多段に構成された低域濾波器104、106および109を通り、かつA/Dコンバータ110によってアナログ信号がデジタル信号へ変換される。したがって、上述の帰還ゲインが調整された帰還信号であるデジタルの誤差信号は遅れ要素を含むため、低域に限定された範囲で、出力の歪みを補正することができる。また、本実施の形態では、電圧生成回路201によって、基準となる増幅回路105から出力されるデジタルPWM信号の電圧振幅を補償するゲイン補償回路が構成される。その結果、増幅回路103と低域濾波器104で発生する出力の歪みである非線形成分を改善しつつ、電圧V2の電源電圧が変化しても、各周波数に対する低域濾波器104の出力電圧を平坦にすることができる。さらに、その電圧V2が変動しても、その出力において一定のゲインを得ることができる。
言い換えれば、本実施の形態におけるデジタルアンプ200では、電圧生成回路201によって、増幅回路103の電源電圧である電圧V4と、増幅回路105の電源電圧である電圧V1との比率が一定に保たれる。したがって、出力電圧の周波数特性を平坦化することができ、かつ、出力の歪みに対する電圧V2の影響を抑えることができる。さらに、電圧生成回路201によって電圧V4が一定に保たれるため、電圧V2が変動しても、一定の出力電圧を得ることができる。したがって、本実施の形態におけるデジタルアンプ100は、電圧生成回路201として安定化電源を有する自動車または民生機器に搭載することができる。
(実施の形態3)
図12は、実施の形態3におけるデジタルアンプの構成の一例を示す図である。
本実施の形態におけるデジタルアンプ300は、実施の形態1のデジタルアンプ100と同様に、加算器101、デジタルPWM発生器102、増幅回路103、低域濾波器104、増幅回路105、低域濾波器106、減衰器107、誤差抽出器108、低域濾波器109、A/Dコンバータ110、およびデジタルゲイン調整器111を備える。さらに、本実施の形態におけるデジタルアンプ300は、増幅回路301、減衰器302、誤差抽出器303、低域濾波器304、A/Dコンバータ305、およびデジタルゲイン調整器306を備えている。
なお、本実施の形態における各構成要素のうち、実施の形態1と同じ構成要素については、実施の形態1と同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
増幅回路301は、第1電圧である電圧V1を増幅する第3増幅回路である。つまり、増幅回路301は、予め定められた増幅率にしたがって電圧V1を増幅して出力する。
減衰器302は、第2電圧である電圧V2を減衰させる第2減衰器である。つまり、減衰器302は、予め定められた減衰率にしたがって電圧V2を減衰させて出力する。
例えば、減衰器302の減衰率が、電圧V2の狙い値に対する電圧V1の比率に設定されていれば、増幅回路301の増幅率は1である。つまり、電圧V1と増幅回路301の増幅率との積と、電圧V2の狙い値と減衰器302の減衰率との積が等しくなるように、それらの増幅率および減衰率が予め設定されている。
誤差抽出器303は、増幅回路301によって増幅された電圧V1と、減衰器302によって減衰された電圧V2との差分を差分信号として抽出する第2誤差抽出器である。言い換えれば、誤差抽出器303は、増幅回路301から電圧として出力される電圧信号と、減衰器302から電圧として出力させる電圧信号との差分を、差分信号として出力する。つまり、誤差抽出器303は、電圧V1を基準にして、電圧V2の変動量を差分信号として出力する。
低域濾波器304は、誤差抽出器108によって抽出された差分信号の低周波数成分をA/Dコンバータ305に出力する。この低域濾波器304では、差分信号に含まれるA/Dコンバータ305のナイキスト周波数以上の成分が、例えば−100dBに減衰される。その結果、差分信号に含まれる低周波数成分がA/Dコンバータ305に出力される。ナイキスト周波数以上の成分が除去されることによって、A/Dコンバータ305における折り返し歪みを抑えることができる。
デジタルゲイン調整器306は、誤差抽出器303によって抽出された差分信号に基づいてデジタルオーディオ信号の音量を増減する。つまり、デジタルゲイン調整器306は、加算器101に入力されるデジタルオーディオ信号のゲインを調整することによって音量を調整する。これにより、電圧V2が変動しても、低域濾波器104からの電圧信号を一定の振幅に抑えることができる。つまり、電圧V2の変動に関わらず、デジタルアンプ300のゲインを一定にすることができる。
図13は、実施の形態3におけるデジタルアンプ300の構成の他の例を示す図である。
デジタルアンプ300は、さらに、デジタルPWM発生器112を備えていてもよい。デジタルPWM発生器112は、デジタルオーディオ信号をデジタルPWM信号へ変換する。増幅回路105は、そのデジタルPWM信号を増幅する。このデジタルPWM発生器112によって、誤差抽出機108への比較用信号を発生させておき、デジタルゲイン調整器111によって帰還ゲインが調整されたデジタルの誤差信号が、加算器101でデジタルオーディオ信号に加算される。これにより、誤差信号の逆特性が予め印加されたデジタルPWM信号が、増幅回路103に出力される。
このような本実施の形態におけるデジタルアンプ300では、実施の形態1と同様に、増幅回路105に供給される電圧V3と、増幅回路103に供給される電圧V2との比率を、電圧V2の変動に関わらず一定にすることができる。さらに、上述のように、電圧V2の変動に関わらず、デジタルアンプ300のゲインを一定にすることができる。
図14は、本実施の形態におけるデジタルアンプ300の周波数特性を示す図である。具体的には、図14の(a)は、デジタルアンプ300の出力電圧と周波数との関係を示し、図14の(b)は、デジタルアンプ300の出力の歪み率と周波数との関係を示す。
本実施の形態におけるデジタルアンプ300では、図14の(a)に示すように、図5の(a)に示す例と比べて、出力電圧の周波数特性を平坦化することができる。つまり、デジタルアンプ300では、広い周波数帯域で出力電圧を平坦化または一定にすることができる。さらに、本実施の形態では、第2電圧である電圧V2が変動しても、その出力電圧を一定に保つことができる。すなわち、電圧V2に関わらずゲインを一定に保つことができる。したがって、デジタルアンプ300が自動車に搭載され、自動車のバッテリーから得られる、変動要素を含む電圧V2を用いても、安定したゲインでデジタルPWM信号を増幅することができる。
また、図14の(b)に示すように、本実施の形態におけるデジタルアンプ300では、出力の歪み率は、低域濾波器106などで制限された周波数までは、無帰還のデジタルアンプ900の出力の歪み率よりも小さく抑えられている。さらに、デジタルアンプ300の歪み率を、電圧V2に依存することなく一定にすることができる。その結果、A/Dコンバータ110に印加される誤差信号の低周波数成分の電圧振幅が、そのA/Dコンバータ110の入力レンジを超えることを抑えることができる。
ここで、このデジタルアンプ300では、信号が、多段に構成された低域濾波器104、106および109を通り、かつA/Dコンバータ110によってアナログ信号がデジタル信号へ変換される。したがって、上述の帰還ゲインが調整された帰還信号であるデジタルの誤差信号は遅れ要素を含むため、低域に限定された範囲で、出力の歪みを補正することができる。また、本実施の形態では、減衰器112と電圧生成回路113によって、基準となる増幅回路105から出力されるデジタルPWM信号の電圧振幅を補償するゲイン補償回路が構成される。その結果、増幅回路103と低域濾波器104で発生する出力の歪みである非線形成分を改善することができる。さらに、デジタルゲイン調整器306によって、増幅回路103の電源電圧である電圧V2が変化しても、低域濾波器104の出力電圧を常に一定の振幅に保つことができるとともに、各周波数に対してその出力電圧を平坦にすることができる。したがって、本実施の形態におけるデジタルアンプ300は、電圧V2が安定化されていない自動車、または民生機器に搭載することができる。
以上、一つまたは複数の態様に係るデジタルアンプについて、各実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれてもよい。
本発明は、例えば民生用または自動車用などのアンプであって、デジタルオーディオ信号に応じた音声を出力するためのデジタルアンプなどに適用可能である。
100,200,300 デジタルアンプ
101 加算器
102 デジタルPWM発生器
103,105,301 増幅回路
104,106,109,304 低域濾波器
107,112,302 減衰器
108,303 誤差抽出器
110,305 A/Dコンバータ
111,306 デジタルゲイン調整器
113,201 電圧生成回路

Claims (2)

  1. デジタルオーディオ信号に応じたデジタルPWM(Pulse Width Modulation)信号を、第1電圧を用いて生成するデジタルPWM発生器と、
    前記第1電圧よりも絶対値が大きい第2電圧に応じて、前記デジタルPWM信号を増幅する第1増幅回路と、
    前記第1増幅回路によって増幅された前記デジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出し、負荷に出力する第1低周波濾波器と、
    前記第2電圧よりも絶対値が小さい第3電圧に応じて、前記デジタルPWM信号を増幅する第2増幅回路と、
    前記第2増幅回路によって増幅された前記デジタルPWM信号から、低周波数成分をアナログの電圧信号として抽出する第2低周波濾波器と、
    前記第1低周波濾波器によって抽出された前記電圧信号を減衰させる減衰器と、
    前記第2低周波濾波器によって抽出された前記電圧信号と、前記減衰器によって減衰された前記電圧信号とに基づく誤差信号を抽出する第1誤差抽出器と、
    前記デジタルオーディオ信号に、帰還ゲインが調整されたデジタルの前記誤差信号を加算する加算器と、
    前記第2電圧の電圧値に対して予め定められた比率の電圧値を有する前記第3電圧を、前記第2電圧を用いて生成し、前記第3電圧を少なくとも前記第2増幅回路に供給する電圧供給部と
    前記第1電圧を増幅する第3増幅回路と、
    前記第2電圧を減衰させる第2減衰器と、
    前記第3増幅回路によって増幅された前記第1電圧と、前記第2減衰器によって減衰された前記第2電圧との差分を差分信号として抽出する第2誤差抽出器と、
    前記第2誤差抽出器によって抽出された前記差分信号に基づいて前記デジタルオーディオ信号の音量を増減するデジタルゲイン調整器と、
    を備えるデジタルアンプ。
  2. 前記第2増幅回路の増幅率は、
    前記第1増幅回路の増幅率と、前記減衰器の減衰率との積と等しい
    請求項1に記載のデジタルアンプ。
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