JPWO2011129426A1 - 防汚性付与剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、 下記単量体(A)、単量体(B)、および単量体(C)を共重合して得られる防汚性付与剤を提供する:単量体(A):フッ素含有(メタ)アクリレート単量体(B):シリコーン含有(メタ)アクリレート単量体(C):上記以外の(メタ)アクリレート。

Description

本発明は、ガラス、繊維、金属、樹脂、フィルム、光学材料、塗料等の分野で用いられる防汚性を付与する表面処理剤、表面改質剤として有用な、新規な含フッ素シリコーン共重合体に関する。
樹脂、光学材料、塗料等の分野で用いられている塗工液には、部材表面への塗工工程で発生するスジ、ハジキ、ムラ、ブツ、不濡れ等の不良の抑制、即ち、塗工膜表面への平滑性の付与を目的として、様々な物質が添加されている。
パーフルオロアルケニル基を含有する化合物も本用途での添加剤として用いられており、特に、表面平滑性付与の点で、パーフルオロアルケニル基を有するノニオン系界面活性剤が有用であることが知られている(例えば、特許文献1)。
また、薄型ディスプレイ、PCモニター、携帯電話、携帯ゲーム機、カーナビゲーション等は様々な環境で使用され、タッチパネル化が進んでいる機器の画面では特に、その画面に指紋やマジックインク、化粧品等の様々な汚れが付着しやすい。
指紋やマジックインク、化粧品等の汚れ付着による問題点として、画面の透明性が低下する、画像の鮮明性が低下する等が挙げられる。指紋やマジックインク、化粧品等の汚れを除去するために、水や洗剤を含ませた布等による拭き取りが行われるが、汚れの拭き取りは容易ではなく、何度も拭き取りを行うことにより、画面に擦傷痕が生じることもある。
汚れの付着防止又は除去性向上の手段の一つとして、画面表面の撥水撥油性を向上させる手法が提案されており、その有用な方法として、フッ素化合物を導入する方法、または、ケイ素化合物を導入する方法が知られており、幅広く利用されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、フッ素化合物は表面の平滑性および指紋拭き取り性は得られるものの、マジックインクの拭き取り性に乏しい問題があり、ケイ素化合物は表面の滑り性やマジックインク拭き取り性、耐擦傷性の向上は得られるものの、指紋拭き取り性に乏しいという問題があった。
また、フッ素化合物とケイ素化合物は相溶性が極めて悪く、相分離を起こしやすい。相分離によって表面にフッ素化合物が凝集した領域、フッ素化合物が凝集(白濁)した領域が発生し、表面の視認性が低下する等の問題があった。従って、防汚性を付与するのに十分な量のフッ素化合物をケイ素化合物と混合することができなかった。
一方、シリコーン化合物中に一部フッ素基を付加した化合物を導入するという手法も数多く提案されている(例えば、特許文献3)。この手法は、様々な種類のケイ素化合物にフッ素等を導入する手法であるため、設計の自由度が高いという利点があるが、特殊な化合物であるため容易に入手することは出来ない。また、このような化合物は塗工液中の硬化成分と化学的に結合しないため、時間の経過や外部からの刺激により樹脂硬化膜中から抜け、撥水撥油効果が消失してしまう。さらに、膜中で可塑剤的作用を示し、膜強度を低下させるといった問題点がある。
しかも、主鎖において高度に分岐したパーフルオロアルキル基あるいはパーフルオロアルケニル基をもつ含フッ素および含シリコーン共重合体は報告されていない。
特開2008−77057号公報 特許第4401049号公報 特開2009−29882号公報
本発明は、前述の従来技術の問題点を解消した防汚性付与剤を提供することを目的とする。
本発明者は、これらの問題点を解決すべく鋭意検討した結果、含フッ素(メタ)アクリレートおよび含ケイ素(メタ)アクリレートおよび含アルキレンオキサイド(メタ)アクリレートを含む共重合体、および硬化性樹脂成分と化学的に結合できる反応性官能基(水酸基、末端炭素−炭素二重結合等)を導入することにより塗膜表面への撥水撥油性の持続的な付与が可能となる共重合体を提供することで、塗工材料に容易に溶解でき、かつ、塗工材料を塗布した際の表面平滑性および防汚性および撥水撥油性の持続的な付与が可能となることを見出した。これらの知見から、硬化したときに持続性に優れた防汚効果とレベリング効果を合わせ持ち、膜強度にも影響しない共重合体および樹脂組成物を開発するに至った。即ち本発明は、下記項1〜11の防汚性付与剤およびその防汚性付与剤を有効成分として含む防汚樹脂組成物に関する。
項1.下記単量体(A)、単量体(B)、および任意成分としての単量体(C)を共重合成分として含む(メタ)アクリレート系共重合体を含有する防汚性付与剤。
単量体(A):フッ素含有(メタ)アクリレート
Figure 2011129426
[式中、Rfは炭素数1〜9のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基を示し、RはHまたはCHを示し、Rは炭素原子数が1〜50の二価の飽和脂肪族炭化水素基(二価の該飽和脂肪族炭化水素基はハロゲン原子、またはアリール基で置換されていてもよく、かつ、二価の該飽和脂肪族炭化水素基はエーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)およびアリーレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の2価の基で介在されていてもよい)であり、Yは、単結合、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)、スルホン酸エステル結合(−SO−O−または−O−SO−)、スルホンアミド結合(−SONH−または−NHSO−)、エーテル結合(−O−)またはチオエーテル結合(−S−)を示す。]
単量体(B):シリコーン含有(メタ)アクリレート
単量体(C):上記以外の(メタ)アクリレート
項2.前記共重合体が、反応性官能基を有する化合物(D)をさらに付加させてなる項1記載の防汚性付与剤。
項3.共重合体の単量体組成が、共重合体全体を100質量%としたとき、単量体(A)が1〜50質量%、単量体(B)が1〜50質量%、および単量体(C)が1〜90質量%であり、且つ単量体割合が(B)/(A)>0.3である項1記載の防汚性付与剤。
項4.共重合体の単量体組成が、共重合体全体を100質量%としたとき、単量体(A)が1〜50質量%、単量体(B)が1〜50質量%、単量体(C)が1〜90質量%、および反応性官能基を有する化合物(D)が0〜50質量%であり、且つ単量体割合が(B)/(A)>0.3である項1または2記載の防汚性付与剤。
項5.単量体(A)のRfがパーフルオロアルキル基である(メタ)アクリレート(A1)とパーフルオロアルケニル基である(メタ)アクリレート(A2)の混合物である項1〜4のいずれかに記載の防汚性付与剤。
項6.単量体(A)のRfが下記式で示される炭素数9までのパーフルオロアルケニル基である項1〜4のいずれかに記載の防汚性付与剤。
Figure 2011129426
項7.単量体(B)が、下記式で表されるシリコーン含有(メタ)アクリレートである項1〜6のいずれかに記載の防汚性付与剤。
Figure 2011129426
[式中、RはHまたはCHを示し、 Rは炭素数1〜10の2価のアルキレン基、アルキレンオキサイド基または置換基を有していてもよい2価のアリーレン基を示し、Yは、単結合、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)、スルホン酸エステル結合(−SO−O−または−O−SO−)、スルホンアミド結合(−SONH−または−NHSO−)、エーテル結合(−O−)またはチオエーテル結合(−S−)を示し、R,R,Rは同一または異なっていても良く、夫々Hまたは炭素数1〜8のアルキル基または
Figure 2011129426
(R〜Rは夫々Hまたは炭素数1〜8のアルキル基を示し、pは1以上の整数である)で表される基を示す。]
項8.単量体(C)が、下記式で表されるアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリレート
Figure 2011129426
[式中、RはHまたはCHを示し、AOは炭素数2〜4の2価のアルキレンオキサイドを示し、−(AO)n−で表される基は、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドの1種または2種以上の重合体(2種以上のアルキレンオキサイドの重合体の場合は各アルキレンオキサイドがブロック状に重合していてもランダム状に重合していてもよい)を示し、nは2〜20の整数を示し、Wはアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、水酸基、カルボキシ基(COOH)、アミノ基またはメルカプト基を示す]である項1〜7のいずれかに記載の防汚性付与剤。
項9.反応性官能基を有する化合物(D)が、下記式で表される官能基(W)を有する(メタ)アクリレートである項2〜8のいずれかに記載の防汚性付与剤。
Figure 2011129426
[式中、RはHまたはCHを示し、Rはアルキレン基または置換基を有していてもよい2価のアリーレン基を示し、Wはイソシアネート基、グリシジル基、オキセタン基、ラクトン基またはリン酸基である]
項10.項1〜9のいずれかに記載の防汚性付与剤及び樹脂を含む防汚樹脂組成物。
項11.樹脂がエネルギー硬化型或いは熱硬化型である項10記載の防汚樹脂組成物。
本発明によれば、樹脂、フィルム、繊維、ガラス、金属等の表面改質剤として有用であり、それらの表面に平滑性、撥水撥油性、防汚性(指紋拭き取り性やマジックインク拭き取り性等)、易滑性を付与させることができる含フッ素シリコーン共重合体(フッ素−シリコーン−アルキレンオキサイド含有)が提供される。本発明の含フッ素シリコーン共重合体は、分子内に反応性基を有することもでき、基材表面(樹脂、フィルム等の表面)成分への化学結合を用いた密着性強化による表面改質効果の高い持続性が期待できる。また、分子内の反応性基の量、反応条件、モノマーの種類等を制御することにより、表面改質剤としての膜強度の向上や目的に応じた強度設計を行うことができる。さらに、本発明の含フッ素シリコーン共重合体は、分子内に炭化水素系置換基、親水性置換基等を導入することにより、表面改質する際の溶媒への溶解度を向上させることもできる。
以下、本発明の防汚性付与剤及び樹脂組成物について詳述する。
本明細書において(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する。
防汚性付与剤
本発明の防汚性付与剤は、下記単量体(A)、単量体(B)、および単量体(C)の共重合体であることを特徴とする。
単量体(A):フッ素含有(メタ)アクリレート
単量体(B):シリコーン含有(メタ)アクリレート
単量体(C):上記以外の(メタ)アクリレート
単量体(A)のフッ素含有(メタ)アクリレートとしては、下記式で表されることを特徴とする。
Figure 2011129426
式中、Rfは炭素数1〜9のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基を示す。パーフルオロアルキル基としては、直鎖、分岐鎖いずれであってもよく、CF−、 C−、 (n−又はiso−)C−、 (n−、iso−、sec−又はtert−)C−、 CF(CF− (mは4〜8の整数)、 (CFCF(CF− (kは1〜6の整数) 等を挙げることができる。
パーフルオロアルケニル基の場合、下記の3つの基が好ましく例示される。
Figure 2011129426
式中、RはHまたはCHを示す。
式中、Rは炭素原子数が1〜50の二価の飽和脂肪族炭化水素基(二価の該飽和脂肪族炭化水素基はハロゲン原子、またはアリール基で置換されていてもよく、かつ、二価の該飽和脂肪族炭化水素基はエーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)およびアリーレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の2価の基で介在されていてもよい)であり、Yは、単結合、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)、スルホン酸エステル結合(−SO−O−または−O−SO−)、スルホンアミド結合(−SONH−または−NHSO−)、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)を示す。「炭素数1〜50の二価の飽和脂肪族炭化水素基」の飽和脂肪族炭化水素基としては、直鎖、分岐または環状いずれであってもよい。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基等が挙げられる。また、これらの飽和脂肪族炭化水素基は一つあるいは複数の置換基を有していてもよく、該置換基としては、本発明に悪影響を与えないものであれば特に限定はない。該置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基等が挙げられる。アリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。また、該アリーレン基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、本発明に悪影響を与えないものであれば特に限定はない。
二価の該飽和脂肪族炭化水素基は、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)およびアリーレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の2価の基で介在されていてもよい。「エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)およびアリーレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の2価の基で介在されている」場合の具体例としては、
(i) −O−、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−), アリーレン基の1個の2価の基で介在されている場合、
(ii) -O-(アリーレン)-、-S-(アリーレン)-、−COO−(アリーレン)-、−O−CO−(アリーレン)-、−CONH−(アリーレン)-、−NHCO−(アリーレン)-、-(アリーレン)-O-、-(アリーレン)-S-、−(アリーレン)-COO−、−(アリーレン)-O−CO-、−(アリーレン)-CONH−、−(アリーレン)-NHCO−などのように、2個の2価の基が並んで介在されている場合、
(iii) -O-(アリーレン)-COO-, -COO-(アリーレン)-O-, -COO-(アリーレン)-CONH-, -CONH-(アリーレン)-O-, -NHCO-(アリーレン)-O-, -O-CO-(アリーレン)-COO-, -NHCO-(アリーレン)-O-, -O-(アリーレン)-O-, -S-(アリーレン)-S-, -S-(アリーレン)-COO-などのように3個の2価の基で介在されている場合、
が挙げられる。
例えば、合成例11で使用した含フッ素メタクリレート(A−3:RfOCCO(CHOC(=O)C(CH)=CH)において、YはO, R2は-CCO(CH-であり、R2は2個の2価の基(-CCO-)で介在された二価の該飽和脂肪族炭化水素基((CH)である。
単量体(A)の好ましい具体例としては、RfOCCO(CHOC(=O)C(CH)=CH、CF(CFCHCHOC(=O)CH=CH)、RfOCCO(CHOC(=O)C(CH)=CHなどが挙げられる。
単量体(B)の好ましい具体例としては、チッソ社製サイラプレーンTM−0701T、チッソ社製サイラプレーンFM−0711、信越化学工業社製X−22−2475、信越化学工業製X−22−2426、信越化学工業製X−22−174DX、信越化学工業製KBM−5103などが挙げられる。
単量体(C)の好ましい具体例としては、日油社製ブレンマーAE−400、日油社製ブレンマーAE−90、日油社製ブレンマーAP−400、日油社製ブレンマーPE−200、日油社製ブレンマー50PEP−300、日油社製ブレンマー55PET−800などが挙げられる。
単量体(D)の好ましい具体例としては、2−(イソシアネートエチル)メタクリレート、2−(イソシアネートエチル)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸などが挙げられる。
単量体(B)のシリコーン含有(メタ)アクリレートとしては、下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 2011129426
[式中、RはHまたはCHを示し、 Rは炭素数1〜10の2価のアルキレン基、アルキレンオキサイド基または置換基を有していてもよい2価のアリーレン基を示し、Yは、単結合、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)、スルホン酸エステル結合(−SO−O−または−O−SO−)、スルホンアミド結合(−SONH−または−NHSO−)、エーテル結合(−O−)またはチオエーテル結合(−S−)を示し、R,R,Rは同一または異なっていても良く、夫々Hまたは炭素数1〜8のアルキル基または
Figure 2011129426
(R〜Rは夫々Hまたは炭素数1〜8のアルキル基を示し、直鎖、分岐または環状いずれであってもよい。また、これらのアルキル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、本発明に悪影響を与えないものであれば特に限定はない。)
pは、1以上の整数、例えば1〜20、1〜15、1〜10、1〜5の整数、4、3,2または1である。
また、単量体(B)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
単量体(C)の(メタ)アクリレートとしては、フッ素およびシリコーンを含まない(メタ)アクリレートであり、特にアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリレートが好ましく、具体的には、下記式で表されることを特徴とする。
Figure 2011129426
式中、RはHまたはCHを示す。
式中、AOは炭素数2〜4の2価のアルキレンオキサイドを示し、−(AO)n−で表される基は、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(例えば-CHCHO-,-CH(CH)CHO-、-CHCHCHO-、-CHCHCHCHO-)、の1種または2種以上の重合体(2種以上の重合体の場合はブロック状に重合していてもランダム状に重合していてもよい)を示す。
式中、nは平均付加モル数を表しn=2〜20の整数を示す。
式中、Wはアルコキシル基、置換基を有していてもよいアリール基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、メルカプト基等の官能基を示す。
また、単量体(C)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
反応性官能基を有する化合物(D)としては、下記式で表されることを特徴とし、例えば、イソシアネート基含有(メタ)アクリレート、グリシジル基含有(メタ)アクリレート、オキセタン含有(メタ)アクリレート、ラクトン環含有(メタ)アクリレート、リン酸基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
Figure 2011129426
式中、RはHまたはCHを示す。
式中、Rは炭素数1〜10の2価のアルキレン基、アルキレンオキサイド基(-O-(炭素数1〜10のアルキレン))または置換基を有していてもよい2価のアリーレン基(フェニレン、ナフチレンなど)を示す。「炭素数1〜10の2価のアルキレン基」のアルキレン基としては、直鎖、分岐または環状いずれであってもよい。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基等が挙げられる。また、これらのアルキレン基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、本発明に悪影響を与えないものであれば特に限定はない。該置換基としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン基等が挙げられる。
式中、WはWと反応する官能基であれば特に限定されず、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、オキセタン基、ラクトン基、リン酸基等が挙げられる。
また、化合物(D)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
使用方法
前記単量体(A)〜(C)の共重合体、およびさらに化合物(D)が付加重合した共重合体は、例えば、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の有機溶媒の溶液として、または、塗料などの塗工液(樹脂組成物)に添加した溶液として使用することができる。
前記単量体(A)〜(C)および必要に応じてさらに化合物(D)を重合して得られる共重合体(以下、「含フッ素シリコーン共重合体」ということがある)は、一種単独で使用しても良いし、二種以上を混合して使用しても良い。また、該溶液に使用する前記溶媒も、一種単独で使用しても良いし、二種以上を混合して使用しても良い。
本発明の含フッ素シリコーン共重合体を含む前記溶液を、例えば、樹脂、フィルム、繊維、ガラス、金属等の基材表面に塗布、コーティング、スプレー等により付着させることにより、基材表面の特性を改質することができる。すなわち、該溶液中の溶媒が蒸発することにより、基材表面に本発明の含フッ素シリコーン共重合体を含む膜が形成される。該膜は、撥水撥油性、防汚性、レベリング性、易滑性等を有する。溶媒の乾燥(蒸発)条件は、溶液中の溶媒の種類、量等によって変化するが、通常、室温〜200℃で、10秒間〜10分間程度乾燥させればよい。
本発明の含フッ素シリコーン共重合体は、分子内に反応性アクリレート基またはメタクリレート基を有することもできることから、基材表面への化学結合を用いた密着性強化による表面改質効果の高い持続性が期待できる。すなわち、本発明の共重合体中の反応基であるアクリル基又はメタクリル基は、通常は光によって、基材表面及び/又は含フッ素シリコーン共重合体自身と反応する。該光反応はその条件によって異なるため限定はできないが、通常、250nm〜400nm程度の波長の光を100〜500mJ/cm照射することにより達成できる。該光反応は、上記乾燥処理を行った後に行えばよい。該光反応は、場合によっては太陽光も使用することができる。これにより、含フッ素シリコーン共重合体の膜が基材表面上に密着し、撥水撥油性、防汚性、レベリング性、易滑性等の高い持続性が達成される。
また、該共重合体分子内の反応性基の量、反応条件等を制御することにより、表面改質剤としての膜強度の向上や目的に応じた強度設計を行うことができる。
該溶液中の含フッ素シリコーン共重合体の溶液の濃度は、特に限定されないが、例えば0.1〜90.0質量%程度とすればよい。該溶液中の含フッ素シリコーン共重合体の溶液の濃度が低すぎると、表面上に存在する含フッ素シリコーン共重合体の量が少なくなり、塗布あるいはスプレーした改質表面が薄くなったり、反応性低下の要因になる。また、改質表面の強度が十分に得られない等の問題も生じ得る。一方、該濃度が高すぎる場合には、塗布むらなどが出る場合がある。該溶液中の含フッ素シリコーン共重合体の溶液の濃度は、溶媒の種類、ポリマーの分子量等による溶解度にも影響される。
含フッ素シリコーン共重合体を有効成分として含む樹脂組成物
本発明に含まれる硬化性樹脂組成物は、基材に塗布するための塗液として調製される。硬化性樹脂組成物(塗液)には、主に防汚性を発揮する成分として含フッ素シリコーン共重合体、主に樹脂膜として機能するエネルギー線硬化性樹脂モノマー又は樹脂オリゴマー、その他、重合開始剤、溶剤等が配合される。ただし、無溶剤系塗液とする場合には溶剤は配合せず、放射線硬化の場合は重合開始剤を必要としない。また、塗液には必要に応じてその他の成分を加えてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物全体量中(溶剤成分を使用する場合は、溶剤成分の量を除く)の前記単量体(A)〜(C)および任意成分として化合物(D)が重合された含フッ素シリコーン共重合体の含有量は、通常0.0006〜17質量%程度、好ましくは0.007〜13質量%程度、より好ましくは、0.07〜10質量%程度である。
本発明の含フッ素シリコーン共重合体は、後述のエネルギー線硬化性樹脂モノマー及び/又は樹脂オリゴマーと重合して得られる硬化膜において、防汚性付与剤としての機能を発揮する。
エネルギー線硬化性樹脂モノマー又は樹脂オリゴマー成分
本発明の硬化性樹脂組成物は、含フッ素シリコーン共重合体に加えて、これと反応して樹脂硬化膜となるエネルギー線硬化性樹脂モノマー及び/又は樹脂オリゴマー(以下、樹脂モノマー、樹脂オリゴマーということがある)を含む。
このような樹脂モノマー及び樹脂オリゴマーは、含フッ素シリコーン共重合体と反応して硬化膜を形成するものであれば、特に限定されず、通常ハードコート膜や反射防止コート膜に用いられるエネルギー線硬化性の樹脂モノマー及び/又は樹脂オリゴマーを任意に使用することができる。
当該樹脂モノマー及び樹脂オリゴマーとしては、例えば、各種アクリレートやアクリルウレタン等のアクリル系、ウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の反応性化合物が挙げられ、好ましくはアクリル系樹脂が用いられる。特に、本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化して膜形態で用いられるため、2官能以上の反応性官能基を有する樹脂モノマー及び/又は樹脂オリゴマーを用いることが好ましい。
2官能以上の反応性官能基を有する樹脂モノマー、樹脂オリゴマーとしては、例えば、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、ビスフェノールF EO変性ジアクリレート、ビスフェノールA EO変性ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチールプロパンPO変性トリアクリレート、グリセリンPO付加トリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、各種ウレタンアクリレートオリゴマー(日本合成化学工業株式会社製 紫光シリーズ、根上工業株式会社製 アートレジンシリーズ等)等が挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。該樹脂モノマー、樹脂オリゴマーは1種類でも使用できるが、2種以上を任意の割合で配合して使用してもよい。
樹脂モノマー、樹脂オリゴマーを硬化させるエネルギー線としては、放射線、電子線、紫外線、可視光線等が挙げられる。放射線、電子線による硬化では電磁波のエネルギーが高いため、重合性二重結合のみで重合が可能である。紫外線、可視光線をエネルギー源とする場合には、後述の重合開始剤成分を配合することが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物全体量中(溶剤成分を使用する場合は、溶剤成分の量を除く)の当該樹脂モノマー及び樹脂オリゴマーの含有量は、通常55〜99.9質量%程度、好ましくは60〜99.5質量%程度、より好ましくは、70〜99質量%程度である。
また、当該樹脂モノマー及び樹脂オリゴマーと含フッ素シリコーン共重合体の使用割合は、樹脂モノマー及び樹脂オリゴマー100質量部に対して、前記含フッ素シリコーン共重合体を通常0.001〜18質量部程度、好ましくは0.01〜15質量部程度、より好ましくは0.1〜10質量部程度使用すればよい。
重合開始剤成分
本発明の硬化性樹脂組成物には、前記含フッ素シリコーン共重合体、樹脂モノマー及び/又は樹脂オリゴマーに加えて、必要に応じて、重合開始剤成分を含んでいても良い。
重合開始剤成分は、従来公知のものが使用でき、例えば、光重合開始剤を使用することができる。
光重合開始剤としては、多種多様なものが知られており、適宜選択して要すればよい。例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モリフォリノフェニル)−ブタノン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ベンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,4,5,5−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾフェノン、O−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、チオキサントン、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、アントラキノン、アントロン、ジベンゾスベロン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、P−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、2−(P−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、3,3−カルボニルービス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−フェニルー5−ベンゾイルチオ−テトラゾール等が挙げられる。
重合開始剤成分を使用する場合、1種類単独での使用も可能であるが、2種以上を任意に配合して使用してもよい。重合開始剤成分の添加量は、重合性樹脂成分(含フッ素シリコーン共重合体、前記樹脂モノマー及び/又は樹脂オリゴマーの合計量)100質量部に対して、通常0.1〜50質量部程度、好ましくは0.5〜40質量部程度、より好ましくは1〜30質量部程度とすればよい。
溶剤成分
本発明の硬化性樹脂組成物は、溶剤成分を含む必要はないが、必要に応じて溶剤成分を含んでいても良い。溶剤成分としては、従来公知の溶剤成分を使用すればよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル等が挙げられる。これらの溶剤成分は1種類でも使用できるが、2種以上を任意の割合で配合して使用してもよい。
溶剤成分を使用する場合、本発明の硬化性樹脂組成物中の溶剤成分の使用量は、重合性樹脂成分(前含フッ素シリコーン共重合体、前記樹脂モノマー及び/又は樹脂オリゴマーの合計量)100質量部に対して、通常25〜5000質量部程度、好ましくは40〜2000質量部程度、より好ましくは60〜1000質量部程度とすればよい。
その他の成分
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化膜表面に形状を設けたり、その他の望む機能を付与するために、必要に応じて微粒子、フィラー等を配合してもよい。
硬化膜の作製方法
本発明においては、本発明の硬化性樹脂組成物を塗液とし、該塗液を基材に塗布した後、光照射等を行うことにより硬化膜とすることができる。
本発明の硬化膜を得るための手順としては、前記単量体(A)〜(C)および化合物(D)で表される含フッ素シリコーン共重合体、樹脂モノマー及び/又は樹脂オリゴマー、さらに、必要に応じて、重合開始剤成分、溶剤成分、微粒子、フィラー等を適当な配合比で混合溶解させて、本発明の硬化性樹脂組成物を塗液として調製する。ついで、基材上に塗液を一定の膜厚となるよう塗布し、温風乾燥、真空乾燥等により溶媒成分を除去した後、放射線、電子線、紫外線、可視光線等のエネルギー線を照射することにより硬化膜を得ることができる。
塗液の塗工方法は特に限定されないが、例えば、ウェットコーティングにより塗布され、その方式として例えばグラビア方式、バーコート方式、ワイヤーバー方式、スピンコート方式、ドクターブレード方式、ディップコート方式、スリットコート方式等が挙げられる。
硬化膜を作製する基材としては、硬化膜の支持が可能であれば特に限定されないが、例えば、光学用途向けハードコートとして利用する場合には透明性を有するシートが望ましい。透明性シートの材質としては、ガラス、プラスチック等が挙げられ、特にプラスチックシートが好ましい。プラスチックとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が使用でき、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース、ブチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルスルホン等が挙げられる。これらのシートは必要に応じて、バインダー処理、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理等の易着処理を行ってもよい。
本発明の硬化膜の厚みは、特に限定されず、用途に応じて適宜選択すればよい。通常は、100nm〜30μm程度とすることができる。
本発明の内容を以下の実施例により説明するが、本発明の内容は実施例により限定して解釈されるものではない。
合成例1
滴下ロートを備えた三つ口フラスコ(3L)内に、4−ヒドロキシブチルアクリレート259.5g(1.8mol)、トリエチルアミン218.6g(2.16mol)、アセトニトリル1000gを入れた。滴下ロートにヘキサフルオロプロペントリマー973.0g(2.16mol)を入れフラスコ内の溶液中へ約60分間かけて攪拌下で徐々に滴下した。滴下終了後、室温で攪拌をさらに3時間続行した。
反応混合物に1N塩酸2200gを加えて反応を停止させ、次いで、該反応混合物を5Lのビーカー内へ移した後、水1Lを用いる洗浄処理を3回行った。水洗処理後の溶液を減圧下脱水することにより、次式(A−1)で表されるフッ素化アクリレートを964.0g(収率93%)得た。得られたフッ素化アクリレート(A−1)のH−NMRのデータを表1に示す。
Figure 2011129426
[式中、Rfは下記一般式
Figure 2011129426
で示される基の異性体混合物である。]
Figure 2011129426
合成例2
冷却管を備えた三つ口フラスコ(100mL)内に、合成例1で合成した含フッ素アクリレート(A−1)2.87g(5mmol)、チッソ社製サイラプレーンTM−0701T(B−1)2.11g(5mmol)、日油社製ブレンマーAE−400(C−1)5.12g(10mmol)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.10g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.10g(0.6mmol)、ラウリルメルカプタン0.27g(1.3mmol)を入れた。反応溶液中に窒素ガスを導入し、反応容器内を窒素置換した。窒素置換後、反応溶液を撹拌しながら反応溶液を90℃まで加熱し反応を開始した。その後90℃で撹拌を21時間続行した。反応の終了をH−NMRの、それぞれのアクリレート特有のピークの消失で確認した。目的の含フッ素シリコーン共重合体が定量的(50質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液)に得られた。
得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。測定結果を表3に示す。
合成例3
合成例2と同様の手順で、単量体(A−1)、(B−1)、(C−1)の割合を変更して合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成例4
合成例2と同様の手順で、単量体(B−1)の代わりにチッソ社製サイラプレーンFM−0711(B−2)を用いて合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成例5
合成例2と同様の方法で、単量体(A−1)、(B−2)、(C−1)の割合を変更して合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成例6
合成例2と同様の手順で、単量体(A−1)の代わりに直鎖含フッ素アクリレート(A−2:CF(CFCHCHOC(=O)CH=CH)を用いて合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成例7
合成例2と同様の手順で、単量体(B−1)の代わりにチッソ社製サイラプレーンFM−0711(B−2)を用いて合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成例8
合成例2と同様の手順で、単量体(A)として(A−1)および(A−2)を用いて合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成例9
合成例11と同様の手順で、単量体(B−1)の代わりにチッソ社製サイラプレーンFM−0711(B−2)を用いて合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成例10
滴下ロートを備えた三つ口フラスコ(3L)内に、2−ヒドロキエチルメタクリレート130.1g(1.0mol)、トリエチルアミン111.1g(1.1mol)、酢酸エチル600gを入れた。滴下ロートに次式(1)で表される含フッ素酸クロライド586.5g(1.0mol)、酢酸エチル100gを入れフラスコ内の溶液中へ約60分間かけて攪拌下で徐々に滴下した。滴下終了後、室温で攪拌をさらに3時間続行した。
反応混合物に1N塩酸1050gを加えて反応を停止させ、次いで、該反応混合物を3Lのビーカー内へ移した後、水1Lを用いる洗浄処理を3回行った。水洗処理後の溶液を減圧下脱水することにより、次式(A−3)で表されるフッ素化メタクリレートを634.8g(収率93%)得た。得られたフッ素化メタクリレート(A−3)のH−NMRのデータを表2に示す。
Figure 2011129426
[式中、Rfは下記一般式
Figure 2011129426
で示される基である。]
Figure 2011129426
[式中、Rfは下記一般式
Figure 2011129426
で示される基である。]
Figure 2011129426
合成例11
合成例2と同様の手順で、単量体(A−1)の代わりに含フッ素メタクリレート(A−3:RfOCCO(CHOC(=O)C(CH)=CH)、単量体(B−1)の代わりに信越化学工業社製X−22−174DX(B−3)を用いて合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
得られた含フッ素シリコーン共重合体に単量体(C−1)に対して0.5当量分の単量体(D−1:2−(イソシアネートエチル)メタクリレート)及び0.01当量分の1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンを入れ、50℃で反応溶液の攪拌を12時間続行した。反応の終了をFT−IRを用いて−N=C=O吸収(2275〜2250cm−1)の消失により確認した。
合成比較例1
合成例2と同様の手順で、単量体(B−1)を添加せず、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの代わりに酢酸エチルを用いて合成を実施した。得られた含フッ素共重合体(シリコーン非含有)の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成比較例2
合成例2と同様の手順で、単量体(A−1)を添加せず合成を実施した。得られた含シリコーン共重合体(フッ素非含有)の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成比較例3
合成例2と同様の手順で、単量体(A−1)を添加せず合成を実施した。得られた含シリコーン共重合体(フッ素非含有)の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成比較例4
合成例2と同様の手順で、単量体(A−1)、(B−1)、(C−1)の割合を変更して合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
合成比較例5
合成例2と同様の方法で、単量体(A−1)、(B−2)、(C−1)の割合を変更して合成を実施した。得られた含フッ素シリコーン共重合体の重量平均分子量をGPCを用いて確認した。単量体割合およびGPC測定結果は表3に示したとおりである。
Figure 2011129426
実施例1〜13
合成例2〜9および11に記載の含フッ素シリコーン共重合体または合成比較例1〜5に記載の共重合体0.04質量部(50質量%溶液品)、およびフェノール系樹脂20質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに加え、ガラス板(100mm×100mm×2mm、アセトン脱脂後に使用)にスピンコーター(ミカサ製1H07)を用いてコーティング処理を施した。その後、100℃で90秒間乾燥させた。表面の状態を確認し、水およびヘキサデカンの接触角を協和界面科学社製DropMaster700を用いて測定した。その測定結果を表4に示す。
実施例14
含フッ素シリコーン共重合体を添加せず、フェノール系樹脂20質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに加え、ガラス板(100mm×100mm×2mm、アセトン脱脂後に使用)にスピンコーター(ミカサ製1H07)を用いてコーティング処理を施した。その後、100℃で90秒間乾燥させた。表面の状態を確認し、水およびヘキサデカンの接触角を協和界面科学社製DropMaster700を用いて測定した。その測定結果を表4に示す。
実施例15〜28
硬化性樹脂モノマーとしてペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート(日亜合成社製、商品名:M−305)20質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名:イルガキュア184)を0.8質量部、合成例2〜9および11に記載の含フッ素シリコーン共重合体または合成比較例1〜5に記載の共重合体0.4質量部(50質量%溶液品)、溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)を78.8質量部、混合し、硬化性塗工液を作成した。これをNo.8のバーコーターでポリエステルフィルムに塗り広げ、60℃に設定した乾燥機に5分間投入し、溶剤を揮発させた後、UV照射することで硬化膜を得た。各評価結果を表5に示す。
実施例29
含フッ素シリコーン共重合体を添加せず、硬化性樹脂モノマーとしてペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート(日亜合成社製、商品名:M−305)20質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名:イルガキュア184)を0.8質量部、溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)を78.8質量部、混合し、硬化性塗工液を作成した。これをNo.8のバーコーターでポリエステルフィルムに塗り広げ、60℃に設定した乾燥機に5分間投入し、溶剤を揮発させた後、UV照射することで硬化膜を得た。各評価結果を表5に示す。
実施例30〜43
硬化性樹脂モノマーとしてウレタンアクリレート30質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名:イルガキュア184)を3質量部、合成例2〜9および11に記載の含フッ素シリコーン共重合体または合成比較例1〜5に記載の共重合体0.6質量部(50質量%溶液品)、溶剤としてメチルイソブチルケトン(MIBK)を66.4質量部、混合し、硬化性塗工液を作成した。これをNo.8のバーコーターでポリエステルフィルムに塗り広げ、100℃に設定した乾燥機に10分間投入し、溶剤を揮発させた後、UV照射することで硬化膜を得た。各評価結果を表6に示す。
実施例44
含フッ素シリコーン共重合体を添加せず、硬化性樹脂モノマーとしてウレタンアクリレート30質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名:イルガキュア184)を3質量部、溶剤としてメチルイソブチルケトン(MIBK)を66.4質量部、混合し、硬化性塗工液を作成した。これをNo.8のバーコーターでポリエステルフィルムに塗り広げ、100℃に設定した乾燥機に10分間投入し、溶剤を揮発させた後、UV照射することで硬化膜を得た。各評価結果を表6に示す。
評価
(1)レベリング性I
塗工表面を目視で観察した。
評価基準 : ストライエーションが無い = ○
ストライエーションが有る = ×
(2)レベリング性II
UV照射後の硬化膜表面を目視で観察した。
評価基準 : スジ、ハジキ等が無い = ○
スジ、ハジキ等が有る = ×
(3)相溶性
硬化性塗工液の相溶性を目視で観察した。
評価基準 : 透明 = ○
白濁 = ×
(4)撥水性I
作製直後の硬化膜表面に対する水の接触角を接触角測定装置(協和界面化学製 DropMaster600)で測定した。
評価基準 : 水の接触角が80度以上 = ○
水の接触角が80度以下 = ×
(5)撥水性II
作製直後の硬化膜表面に対する水の接触角を接触角測定装置(協和界面化学製 DropMaster600)で測定した。
評価基準 : 水の接触角が95度以上 = ○
水の接触角が95度以下 = ×
(6)撥油性I
作製直後の硬化膜表面に対するヘキサデカンの接触角を接触角測定装置(協和界面化学製 DropMaster600)で測定した。
評価基準 : ヘキサデカンの接触角が20度以上 = ○
ヘキサデカンの接触角が20度以下 = ×
(7)撥油性II
作製直後の硬化膜表面に対するヘキサデカンの接触角を接触角測定装置(協和界面化学製 DropMaster600)で測定した。
評価基準 : ヘキサデカンの接触角が30度以上 = ○
ヘキサデカンの接触角が30度以下 = ×
(8)防汚性I
硬化膜表面に指紋を付着させ、指紋が見えなくなるまで指紋を拭き取り、その回数(往復で1回とする)を計測した。
評価基準 : 拭き取り回数<ブランク = ○
拭き取り回数≧ブランク または 拭き取れない = ×
(9)防汚性II
硬化膜表面に油性マジックでランダムに線をひき、マジックの拭き取り可否を目視で確認した。
評価基準 : 油性マジックが拭き取り可 = ○
油性マジックが拭き取り不可 = ×
(10)易滑性
硬化膜表面の滑り性を3段階で評価した。
評価基準 : 3 よく滑る
2 滑る(抵抗無)
1 滑りにくい(抵抗有)
Figure 2011129426
表4から分かるように、添加剤を入れることでストライエーションの抑制が出来、含フッ素シリコーン共重合体を添加することにより撥水撥油性が向上する。
Figure 2011129426
Figure 2011129426
表5および表6から分かるように、樹脂を変更しても、添加剤を入れることでスジやハジキの抑制が出来、含フッ素シリコーン共重合体を添加することにより撥水撥油性が向上する。また、含フッ素共重合体およびシリコーン含有(メタ)アクリレートの割合の少ない含フッ素シリコーン共重合体ではマジック拭き取り性能が足りず、含シリコーン共重合体では指紋拭き取り性能が足りなくなるが、合成例2〜9および11の含フッ素シリコーン共重合体では、指紋の拭き取り性能およびマジックの拭き取り性能が向上する。
本発明による、含フッ素シリコーン共重合体は、例えば、ガラス、繊維、金属、樹脂、フィルム、光学材料、塗料等の分野で用いられる防汚性を付与する表面改質剤として有用であり、基材表面に平滑性、撥水撥油性、防汚性を付与させることができる化合物として有用である。

Claims (11)

  1. 下記単量体(A)、単量体(B)、および単量体(C)を共重合成分として含む(メタ)アクリレート系共重合体を含有する防汚性付与剤:
    単量体(A):フッ素含有(メタ)アクリレート
    Figure 2011129426
    [式中、Rfは炭素数1〜9のパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基を示し、RはHまたはCHを示し、Rは炭素原子数が1〜50の二価の飽和脂肪族炭化水素基(二価の該飽和脂肪族炭化水素基はハロゲン原子、またはアリール基で置換されていてもよく、かつ、二価の該飽和脂肪族炭化水素基はエーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)およびアリーレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の2価の基で介在されていてもよい)であり、Yは、単結合、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)、スルホン酸エステル結合(−SO−O−または−O−SO−)、スルホンアミド結合(−SONH−または−NHSO−)、エーテル結合(−O−)またはチオエーテル結合(−S−)を示す。]
    単量体(B):シリコーン含有(メタ)アクリレート
    単量体(C):上記以外の(メタ)アクリレート
  2. 前記共重合体が、反応性官能基を有する化合物(D)をさらに付加させてなる請求項1記載の防汚性付与剤。
  3. 共重合体の単量体組成が、共重合体全体を100質量%としたとき、単量体(A)が1〜50質量%、単量体(B)が1〜50質量%、および単量体(C)が1〜90質量%であり、且つ単量体割合が(B)/(A)>0.3である請求項1記載の防汚性付与剤。
  4. 共重合体の単量体組成が、共重合体全体を100質量%としたとき、単量体(A)が1〜50質量%、単量体(B)が1〜50質量%、単量体(C)が1〜90質量%、および反応性官能基を有する化合物(D)が0〜50質量%であり、且つ単量体割合が(B)/(A)>0.3である請求項2記載の防汚性付与剤。
  5. 単量体(A)のRfがパーフルオロアルキル基である(メタ)アクリレート(A1)とパーフルオロアルケニル基である(メタ)アクリレート(A2)の混合物である請求項1に記載の防汚性付与剤。
  6. 単量体(A)のRfが下記式で示される炭素数9までのパーフルオロアルケニル基である請求項1に記載の防汚性付与剤。
    Figure 2011129426
  7. 単量体(B)が、下記式で表されるシリコーン含有(メタ)アクリレートである請求項1に記載の防汚性付与剤。
    Figure 2011129426
    [式中、RはHまたはCHを示し、 Rは炭素数1〜10の2価のアルキレン基、アルキレンオキサイド基または置換基を有していてもよい2価のアリーレン基を示し、Yは、単結合、エステル結合(−COO−または−O−CO−)、アミド結合(−CONH−または−NHCO−)、スルホン酸エステル結合(−SO−O−または−O−SO−)、スルホンアミド結合(−SONH−または−NHSO−)、エーテル結合(−O−)またはチオエーテル結合(−S−)を示し、R,R,Rは同一または異なっていても良く、夫々Hまたは炭素数1〜8のアルキル基または
    Figure 2011129426
    (R〜Rは夫々Hまたは炭素数1〜8のアルキル基を示し、pは1以上の整数である)で表される基を示す。]
  8. 単量体(C)が、下記式で表されるアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリレート
    Figure 2011129426
    [式中、RはHまたはCHを示し、AOは炭素数2〜4の2価のアルキレンオキサイドを示し、−(AO)n−で表される基は、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドの1種または2種以上の重合体(2種以上のアルキレンオキサイドの重合体の場合は各アルキレンオキサイドがブロック状に重合していてもランダム状に重合していてもよい)を示し、nは2〜20の整数を示し、Wはアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、水酸基、カルボキシ基(COOH)、アミノ基またはメルカプト基を示す]である請求項1に記載の防汚性付与剤。
  9. 反応性官能基を有する化合物(D)が、下記式で表される官能基(W)を有する(メタ)アクリレートである請求項2に記載の防汚性付与剤。
    Figure 2011129426
    [式中、RはHまたはCHを示し、Rはアルキレン基または置換基を有していてもよい2価のアリーレン基を示し、Wはイソシアネート基、グリシジル基、オキセタン基、ラクトン基またはリン酸基である]
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の防汚性付与剤及び樹脂を含む防汚樹脂組成物。
  11. 樹脂がエネルギー硬化型或いは熱硬化型である請求項10記載の防汚樹脂組成物。
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