JPWO2011125486A1 - 型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法 - Google Patents

型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011125486A1
JPWO2011125486A1 JP2012509399A JP2012509399A JPWO2011125486A1 JP WO2011125486 A1 JPWO2011125486 A1 JP WO2011125486A1 JP 2012509399 A JP2012509399 A JP 2012509399A JP 2012509399 A JP2012509399 A JP 2012509399A JP WO2011125486 A1 JPWO2011125486 A1 JP WO2011125486A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
aluminum
porous alumina
substrate
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012509399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5027346B2 (ja
Inventor
箕浦 潔
潔 箕浦
彰信 石動
彰信 石動
伊原 一郎
一郎 伊原
林 秀和
秀和 林
健一郎 中松
健一郎 中松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012509399A priority Critical patent/JP5027346B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5027346B2 publication Critical patent/JP5027346B2/ja
Publication of JPWO2011125486A1 publication Critical patent/JPWO2011125486A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/11Anti-reflection coatings
    • G02B1/118Anti-reflection coatings having sub-optical wavelength surface structures designed to provide an enhanced transmittance, e.g. moth-eye structures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/02Anodisation
    • C25D11/04Anodisation of aluminium or alloys based thereon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/02Anodisation
    • C25D11/04Anodisation of aluminium or alloys based thereon
    • C25D11/045Anodisation of aluminium or alloys based thereon for forming AAO templates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/02Anodisation
    • C25D11/04Anodisation of aluminium or alloys based thereon
    • C25D11/12Anodising more than once, e.g. in different baths
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/02Anodisation
    • C25D11/04Anodisation of aluminium or alloys based thereon
    • C25D11/18After-treatment, e.g. pore-sealing
    • C25D11/24Chemical after-treatment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C35/00Heating, cooling or curing, e.g. crosslinking or vulcanising; Apparatus therefor
    • B29C35/02Heating or curing, e.g. crosslinking or vulcanizing during moulding, e.g. in a mould
    • B29C35/08Heating or curing, e.g. crosslinking or vulcanizing during moulding, e.g. in a mould by wave energy or particle radiation
    • B29C35/0805Heating or curing, e.g. crosslinking or vulcanizing during moulding, e.g. in a mould by wave energy or particle radiation using electromagnetic radiation
    • B29C2035/0827Heating or curing, e.g. crosslinking or vulcanizing during moulding, e.g. in a mould by wave energy or particle radiation using electromagnetic radiation using UV radiation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C59/00Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
    • B29C59/02Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing
    • B29C59/04Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing using rollers or endless belts
    • B29C59/046Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing using rollers or endless belts for layered or coated substantially flat surfaces

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

本発明は、ピット(窪み)の形成が抑制された、表面にポーラスアルミナ層を有する型の製造方法を提供することを目的とし、本発明のモスアイ用型の製造方法は、表面にポーラスアルミナ層(14)を有する型の製造方法であって、アルミニウム基材(12)と、アルミニウム基材(12)の表面に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜(18)とを有する型基材(10)を用意する工程と、アルミニウム膜(18)の表面(18s)を陽極酸化することによって、複数の微細な凹部(14p)を有するポーラスアルミナ層(14)を形成する工程と、ポーラスアルミナ層(14)をエッチング液に接触させることによって、ポーラスアルミナ層(14)の複数の微細な凹部(14p)を拡大させる工程とを包含する。

Description

本発明は、型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法に関する。ここでいう「型」は、種々の加工方法(スタンピングやキャスティング)に用いられる型を包含し、スタンパということもある。また、「型」は印刷(ナノプリントを含む)にも用いられ得る。
テレビや携帯電話などに用いられる表示装置やカメラレンズなどの光学素子には、通常、表面反射を低減して光の透過量を高めるために反射防止技術が施されている。例えば、空気とガラスとの界面に光が入射する場合のように屈折率が異なる媒体の界面を光が通過する場合、フレネル反射などによって光の透過量が低減し、視認性が低下するからである。
近年、反射防止技術として、凹凸の周期が可視光の波長(λ=380nm〜780nm)以下に制御された微細な凹凸パターンを基板表面に形成する方法が注目されている(特許文献1から4を参照)。反射防止機能を発現する凹凸パターンを構成する凸部の2次元的な大きさは10nm以上500nm未満である。
この方法は、いわゆるモスアイ(Motheye、蛾の目)構造の原理を利用したものであり、基板に入射した光に対する屈折率を凹凸の深さ方向に沿って入射媒体の屈折率から基板の屈折率まで連続的に変化させることによって反射を防止したい波長域の反射を抑えている。
モスアイ構造は、広い波長域にわたって入射角依存性の小さい反射防止作用を発揮できるほか、多くの材料に適用でき、凹凸パターンを基板に直接形成できるなどの利点を有している。その結果、低コストで高性能の反射防止膜(または反射防止表面)を提供できる。
モスアイ構造の製造方法として、アルミニウム(Al)を陽極酸化することによって得られる陽極酸化ポーラスアルミナ層を用いる方法が注目されている(特許文献2から4)。
ここで、アルミニウムを陽極酸化することによって得られる陽極酸化ポーラスアルミナ層について簡単に説明する。従来から、陽極酸化を利用した多孔質構造体の製造方法は、規則正しく配列されたナノオーダーの円柱状の細孔(微細な凹部)を形成できる簡易な方法として注目されてきた。硫酸、シュウ酸、または燐酸等の酸性電解液またはアルカリ性電解液中にアルミニウム基材を浸漬し、これを陽極として電圧を印加すると、アルミニウム基材の表面で酸化と溶解が同時に進行し、その表面に細孔を有する酸化膜を形成することができる。この円柱状の細孔は、酸化膜に対して垂直に配向し、一定の条件下(電圧、電解液の種類、温度等)では自己組織的な規則性を示すため、各種機能材料への応用が期待されている。
特定の条件下で形成されたポーラスアルミナ層は、膜面に垂直な方向から見たときに、ほぼ正六角形のセルが二次元的に最も高密度で充填された配列をとっている。それぞれのセルはその中央に細孔を有しており、細孔の配列は周期性を有している。セルは局所的な皮膜の溶解および成長の結果形成されるものであり、バリア層と呼ばれる細孔底部で、皮膜の溶解と成長とが同時に進行する。このとき、セルのサイズすなわち、隣接する細孔の間隔(中心間距離)は、バリア層の厚さのほぼ2倍に相当し、陽極酸化時の電圧にほぼ比例することが知られている。また、細孔の直径は、電解液の種類、濃度、温度等に依存するものの、通常、セルのサイズ(膜面に垂直な方向からみたときのセルの最長対角線の長さ)の1/3程度であることが知られている。このようなポーラスアルミナの細孔は、特定の条件下では高い規則性を有する(周期性を有する)配列、また、条件によってはある程度規則性の乱れた配列、あるいは不規則(周期性を有しない)な配列を形成する。
特許文献2は、陽極酸化ポーラスアルミナ膜を表面に有するスタンパを用いて、反射防止膜(反射防止表面)を形成する方法を開示している。
また、特許文献3に、アルミニウムの陽極酸化と孔径拡大処理を繰り返すことによって、連続的に細孔径が変化するテーパー形状の凹部を形成する技術が開示されている。
本出願人は、特許文献4に、微細な凹部が階段状の側面を有するアルミナ層を用いて反射防止膜を形成する技術を開示している。
また、特許文献1、2および4に記載されているように、モスアイ構造(ミクロ構造)に加えて、モスアイ構造よりも大きな凹凸構造(マクロ構造)を設けることによって、反射防止膜(反射防止表面)にアンチグレア(防眩)機能を付与することができる。アンチグレア機能を発揮する凹凸を構成する凸部の2次元的な大きさは1μm以上100μm未満である。特許文献1、2および4の開示内容の全てを参考のために本明細書に援用する。
陽極酸化ポーラスアルミナ膜を利用することによって、モスアイ構造を表面に形成するための型(以下、「モスアイ用型」という。)を容易に製造することができる。特に、特許文献2および4に記載されているように、アルミニウムの陽極酸化膜の表面をそのまま型として利用すると、製造コストを低減する効果が大きい。モスアイ構造を形成することができるモスアイ用型の表面の構造を「反転されたモスアイ構造」ということにする。
モスアイ用型を用いた反射防止膜の製造方法としては、光硬化性樹脂を用いる方法が知られている。まず、基板上に光硬化性樹脂を付与する。続いて、離型処理を施したモスアイ用型の凹凸表面を真空中で光硬化性樹脂に押圧する。その後、光硬化性樹脂を凹凸構造中に充填する。続いて、凹凸構造中の光硬化性樹脂に紫外線を照射し、光硬化性樹脂を硬化する。その後、基板からモスアイ用型を分離することによって、モスアイ用型の凹凸構造が転写された光硬化性樹脂の硬化物層が基板の表面に形成される。光硬化性樹脂を用いた反射防止膜の製造方法は、例えば特許文献4に記載されている。
特表2001−517319号公報 特表2003−531962号公報 特開2005−156695号公報 国際公開第2006/059686号
本発明者は、バルクのアルミニウム円筒の表面を陽極酸化およびエッチングすることによってポーラスアルミナ層を形成し、モスアイ用型の作製を試みた。モスアイ用型の十分な剛性を得るために、不純物元素を含むアルミニウム円筒(例えばJIS 1050(アルミニウムの純度99.50質量%以上))を用いると、反転されたモスアイ構造を形成する細孔(直径数百nm程度)に比べて大きなピット(例えば直径1μm程度)が形成されることがあった。ピットは、エッチング工程において、アルミニウム円筒の内部に存在する不純物とその周辺のアルミニウムとの間に局所電池反応が起こることにより形成される。局所電池反応に起因して、アルミニウムがアノード溶解することにより、ピットが形成される。
この問題は、モスアイ用型に限らず、表面にポーラスアルミナ層を有する型に共通の問題である。
本発明の主な目的は、ピットの形成を抑制できる、表面にポーラスアルミナ層を有する型の製造方法を提供することにある。
本発明の型の製造方法は、表面にポーラスアルミナ層を有する型の製造方法であって、(a)アルミニウム基材と、前記アルミニウム基材の表面に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜とを有する型基材を用意する工程と、(b)前記工程(a)の後に、前記アルミニウム膜の表面を陽極酸化することによって、複数の微細な凹部を有するポーラスアルミナ層を形成する工程と、(c)前記工程(b)の後に、前記ポーラスアルミナ層をエッチング液に接触させることによって、前記ポーラスアルミナ層の前記複数の微細な凹部を拡大させる工程と、を包含する。
ある実施形態において、前記工程(b)は、前記アルミニウム膜に、結晶粒間の空隙が存在する場合に、前記アルミニウム基材の前記表面のうち、前記結晶粒間の空隙の下に存在する部分を陽極酸化することにより、前記部分に陽極酸化膜を形成する工程を含む。
ある実施形態において、前記アルミニウム基材の表面は、バイト研削が施されている。
ある実施形態において、前記アルミニウム基材は、円筒状のアルミニウム管である。
ある実施形態において、前記アルミニウム基材のアルミニウムの純度は、99.50質量%以上99.99質量%未満である。
本発明の他の型の製造方法は、表面にポーラスアルミナ層を有する型の製造方法であって、(a)金属製の基材と、前記金属製の基材の表面に設けられた無機材料層と、前記無機材料層の上に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜とを有する型基材を用意する工程と、(b)前記工程(a)の後に、前記アルミニウム膜の表面を陽極酸化することによって、複数の微細な凹部を有するポーラスアルミナ層を形成する工程と、(c)前記工程(b)の後に、前記ポーラスアルミナ層をエッチング液に接触させることによって、前記ポーラスアルミナ層の前記複数の微細な凹部を拡大させる工程と、を包含する。
ある実施形態において、前記金属製の基材はアルミニウム基材である。
ある実施形態において、前記工程(b)は、前記アルミニウム膜に結晶粒間の空隙が存在し、前記無機材料層にピンホールが存在し、前記結晶粒間の空隙と前記ピンホールとが厚さ方向に重なっている場合に、前記金属製の基材の前記表面のうち、前記結晶粒間の空隙および前記ピンホールの下に存在する部分を陽極酸化することにより、前記部分に陽極酸化膜を形成する工程を含む。
ある実施形態において、前記無機材料層の厚さは、500nm以上である。
ある実施形態において、前記金属製の基材の表面は、バイト研削が施されている。
ある実施形態において、前記金属製の基材は円筒状である。
ある実施形態において、前記ポーラスアルミナ層は、表面の法線方向から見たときの2次元的な大きさが50nm以上500nm未満の複数の凹部を有し、(d)前記工程(c)の後に、さらに陽極酸化することによって、前記複数の微細な凹部を成長させる工程をさらに包含し、前記工程(d)の後に、前記工程(c)および(d)をさらに行う。
本発明の型は、上記いずれかに記載の製造方法により作製された型であって、表面の法線方向から見たときの2次元的な大きさが50nm以上500nm未満である複数の微細な凹部を有する、反転されたモスアイ構造を表面に有するポーラスアルミナ層を有する。
本発明の反射防止膜の製造方法は、上記の型と、被加工物とを用意する工程と、前記型と前記被加工物の表面との間に紫外線硬化樹脂を付与した状態で、前記紫外線硬化樹脂に紫外線を照射することによって前記紫外線硬化樹脂を硬化する工程とを包含する。
本発明によると、ピットの形成を抑制できる、表面にポーラスアルミナ層を有する型の製造方法が提供される。
(a)〜(e)は、本発明による実施形態の型の製造方法を説明するための模式的な図である。 不純物元素を含むアルミニウム基材を用いて作製されたモスアイ用型の表面のSEM像を示す図である。 (a)および(b)は、不純物元素を含むアルミニウム基材を用いると、ピットが形成されるという問題の発生原因を説明するための模式図である。 アルミニウム膜18の表面のSEM像を示す図である。 (a)は、型基材10の模式的な図であり、(b)は、型基材10を用いて陽極酸化を行った後の様子を示す模式的な図である。 (a)は、型基材50の模式的な図であり、(b)は、型基材50を用いて陽極酸化およびエッチングを繰り返した後の様子を示す模式的な図である。 アルミニウム基材の表面のSEM像を示す図である。 比較例1のモスアイ用型の表面のSEM像を示す図である。 (a)は、アルミニウム基材62の模式的な図であり、(b)は、モスアイ用型300の模式的な図である。 アルミニウム基材の表面のSEM像を示す図である。 (a)〜(e)は、本発明による実施形態の他の型の製造方法を説明するための模式的な図である。 (a)は、型基材10bの模式的な図であり、(b)は、型基材10bを用いて陽極酸化を行った後の様子を示す模式的な図である。 エッチング時間に対する細孔の直径の変化を示す図である。 ロール状のモスアイ用型を用いて反射防止膜を形成する工程を説明するための模式的な断面図である。 (a)は、実施例4のアルミニウム膜の表面のSEM像を示す図であり、(b)は、実施例4のモスアイ用型の表面のSEM像を示す図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、実施例1、2および4の反射防止膜の表面のSEM像である。 (a)〜(c)は、それぞれ、実施例1、2および4の反射防止膜の断面のSEM像である。 実施例1、2および4の反射防止膜の反射率の波長依存性を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明による実施形態の型および型の製造方法を説明するが、本発明は例示する実施形態に限定されない。
本発明による実施形態の型の製造方法では、アルミニウム基材と、アルミニウム基材の表面に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜とを有する型基材を用いて陽極酸化およびエッチングを行う。上記型基材を用いることにより、ピットの形成を抑制できる。ここで、型基材とは、型の製造工程において、陽極酸化およびエッチングされる対象をいう。また、アルミニウム基材とは、板状、円筒状、または円柱状の自己支持が可能なバルク状のアルミニウムをいう。本発明による実施形態の型の製造においては、十分な剛性を有する型を得るために、アルミニウム基材として、アルミニウムの純度が99.50質量%以上99.99質量%未満である、不純物を含むアルミニウム基材を用いる。
堆積されたアルミニウム膜は、多数の結晶粒で構成されており、結晶粒間に空隙が存在する(図4参照)。本発明者の検討によると、結晶粒の大きさや空隙間の距離は、堆積条件によって変化するものの、空隙を無くすことはできなかった。したがって、アルミニウム基材の上に高純度のアルミニウム膜を堆積しても、結晶粒間の空隙からエッチング液が侵入し、ピットが形成されると考えていた。しかしながら、上記型基材を用いて陽極酸化およびエッチングを行うと、予想に反してピットが形成されなかった。これは、アルミニウム基材の不純物がアルミニウム膜の結晶粒間の空隙に露出している確率が十分に低かったためと考えられる。
本発明による他の実施形態の型の製造方法では、型基材として、アルミニウム基材とアルミニウム膜との間に形成された無機材料層をさらに有する型基材を用いる。無機材料層はアルミニウム基材とアルミニウム膜とを絶縁する必要はなく、緻密な膜である必要はない。無機材料層をさらに有する型基材を用いて作製された型は、無機材料層をエッチストップ層として用いることができるので、後述するように容易にリワーク可能であるという利点を有する。
以下、図1(a)〜(e)を参照して、本発明による実施形態の型の製造方法を説明する。図1(a)〜(e)は、本発明による実施形態の型の製造方法を説明するための模式的な断面図である。なお、本発明による実施形態の型の製造方法は、例えばモスアイ構造を有する反射防止膜を形成するために好適に用いられるモスアイ用型を製造する方法である。以下では、モスアイ用型を製造する場合を例に説明する。
まず、図1(a)に示すように、アルミニウム基材12と、アルミニウム基材12の表面に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜18とを有する型基材10を用意する。例えば、アルミニウム基材12の表面に、真空蒸着法またはスパッタ法を用いて、厚さ1μmのアルミニウム膜18を形成した型基材10を用意する。アルミニウム基材12としては、アルミニウムの純度が99.50質量%以上99.99質量%未満である比較的剛性の高いアルミニウム基材を用いる。
アルミニウム基材12に含まれる不純物としては、鉄(Fe)、ケイ素(Si)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、スズ(Sn)およびマグネシウム(Mg)からなる群から選択された少なくとも1つの元素を含むことが好ましく、特にMgが好ましい。エッチング工程におけるピット(窪み)が形成されるメカニズムは、局所的な電池反応であるので、理想的にはアルミニウムよりも貴な元素を全く含まず、卑な金属であるMg(標準電極電位が−2.36V)を不純物元素として含むアルミニウム基材12を用いることが好ましい。アルミニウムよりも貴な元素の含有率が10ppm以下であれば、電気化学的な観点からは、当該元素を実質的に含んでいないと言える。Mgの含有率は、全体の0.1質量%以上であることが好ましく、約3.0質量%以下の範囲であることがさらに好ましい。Mgの含有率が0.1質量%未満では十分な剛性が得られない。一方、含有率が大きくなると、Mgの偏析が起こり易くなる。モスアイ用型を形成する表面付近に偏析が生じても電気化学的には問題とならないが、Mgはアルミニウムとは異なる形態の陽極酸化膜を形成するので、不良の原因となる。不純物元素の含有率は、アルミニウム基材12の形状、厚さおよび大きさに応じて、必要とされる剛性に応じて適宜設定すればよい。例えば圧延加工によって板状のアルミニウム基材12を作製する場合には、Mgの含有率は約3.0質量%が適当であるし、押出加工によって円筒などの立体構造を有するアルミニウム基材12を作製する場合には、Mgの含有率は2.0質量%以下であることが好ましい。Mgの含有率が2.0質量%を超えると、一般に押出加工性が低下する。本実施形態においては、アルミニウム基材12として、例えば、JIS 1050、Al−Mg系合金(例えばJIS 5052)、またはAl−Mg−Si系合金(例えばJIS 6063)で形成された円筒状のアルミニウム管を用いる。
次に、図1(b)に示すように、アルミニウム膜18の表面18sを陽極酸化することによって、複数の細孔14p(微細な凹部)を有するポーラスアルミナ層14を形成する。ポーラスアルミナ層14は、細孔14pを有するポーラス層と、バリア層とを有している。ポーラスアルミナ層14は、例えば、酸性の電解液中で表面18sを陽極酸化することによって形成される。ポーラスアルミナ層14を形成する工程で用いられる電解液は、例えば、シュウ酸、酒石酸、燐酸、クロム酸、クエン酸、リンゴ酸からなる群から選択される酸を含む水溶液である。例えば、後述する実施例1のように、アルミニウム膜18の表面18sを、シュウ酸水溶液(濃度0.3wt%、液温5℃)を用いて、印加電圧80Vで55秒間陽極酸化を行うことにより、ポーラスアルミナ層14を形成する。
次に、図1(c)に示すように、ポーラスアルミナ層14をアルミナのエッチャントに接触させることによって所定の量だけエッチングすることにより細孔14pの孔径を拡大する。エッチング液の種類・濃度、およびエッチング時間を調整することによって、エッチング量(すなわち、細孔14pの大きさおよび深さ)を制御することができる。エッチング液としては、例えば10質量%の燐酸や、蟻酸、酢酸、クエン酸などの有機酸の水溶液やクロム燐酸混合水溶液を用いることができる。例えば、後述する実施例1のように、燐酸(1mol/L(リットル)、30℃)を用いて20分間エッチングを行う。
次に、図1(d)に示すように、再び、アルミニウム膜18を部分的に陽極酸化することにより、細孔14pを深さ方向に成長させるとともにポーラスアルミナ層14を厚くする。ここで細孔14pの成長は、既に形成されている細孔14pの底部から始まるので、細孔14pの側面は階段状になる。
さらにこの後、必要に応じて、ポーラスアルミナ層14をアルミナのエッチャントに接触させることによってさらにエッチングすることにより細孔14pの孔径をさらに拡大する。エッチング液としては、ここでも上述したエッチング液を用いることが好ましく、現実的には、同じエッチング浴を用いればよい。
このように、上述した陽極酸化工程およびエッチング工程を交互に複数回(例えば5回:陽極酸化を5回とエッチングを4回)繰り返すことによって、図1(e)に示すように、所望の凹凸形状を有するポーラスアルミナ層14を有するモスアイ用型100が得られる。
以下、本発明による実施形態のモスアイ用型の製造方法により、上記のピットの形成が抑制できることを説明する。
まず、上述した不純物元素を含むアルミニウム基材の表面を陽極酸化およびエッチングすると、細孔14pより大きなピットが形成されるという問題を説明する。図2に、不純物元素を含むアルミニウム基材を用いて作製されたモスアイ用型の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。図2に示すモスアイ用型は、JIS 1050のアルミニウム円筒の表面を直接陽極酸化およびエッチングして作製した。図2に示すように、得られたモスアイ用型の表面には、直径1μm前後のピット(窪み)が形成されており、ピットの間およびピットの内周面には複数の微細な凹部が形成されている。
図3(a)に、不純物元素29を含むアルミニウム基材28を用いて、ポーラスアルミナ層(陽極酸化層)24を形成し、細孔24pを拡大するためのエッチング工程を行なった際に、細孔24pに比べて大きなピット(窪み)23が形成されている様子を模式的に示す。ピット23は、不純物元素29の近傍に形成される。ピット23は、図3(b)に示すように、局所電池反応によって形成されると考えられる。例えば不純物元素29として、Feを含む場合、Feの標準電極電位(−0.44V)はAlの標準電極電位(−1.70V)よりも高いので、Feがカソードとなり、Alがエッチング液中にアノード溶解する(「ガルバニック腐食」ともいう。)。
本発明による実施形態のモスアイ用型の製造方法においては、以下に示すように局所電池反応が起こりにくいので、ピットの形成を抑制できる。
図1(a)に示したアルミニウム膜18には、表面18sに結晶粒間の空隙が存在する。図4に、アルミニウム基材12の表面にスパッタ法により形成したアルミニウム膜18の表面のSEM像を示す。図4に示すように、アルミニウム膜18の表面には、結晶粒間に複数の空隙(黒い点として観察される)が形成されている。型基材10をエッチング液に浸漬すると、結晶粒間の空隙からエッチング液が侵入する。
局所電池反応は、標準電極電位が異なる金属(例えば異種金属)間で起こるものであるので、アルミニウム基材12の表面のうち、結晶粒間の空隙が存在する部分の下にある部分が、アルミニウムであれば、局所電池反応は起こらない。一方、アルミニウム基材12の表面のうち、結晶粒間の空隙が存在する部分の下にある部分に不純物が露出し、結晶粒間の空隙から侵入したエッチング液が不純物に接触すると、不純物とアルミニウム膜18との間で局所電池反応が起こる可能性がある。
実施例を示して後述するように、本発明者が型基材10と同じ構成を有する型基材を用いて陽極酸化およびエッチングを行ったところ、ピットが形成されなかった。アルミニウム基材12の表面のうち空隙の下にある部分に不純物が露出している確率が十分に低かったと考えられる。その結果、不純物とアルミニウム膜18との間で局所電池反応が起きなかったと考えられる。従って、本発明による実施形態の型の製造方法においては、型基材10を用いることにより、局所電池反応を起こりにくくすることができるのでピットの形成を抑制できる。
以下に示すように、アルミニウム基材12の表面のうち、結晶粒間の空隙の下にある部分には、陽極酸化工程において陽極酸化膜が形成されるので、局所電池反応が起こりにくい。
図5(a)に示すように、アルミニウム膜18に、複数の結晶粒間の空隙18aおよび18bが存在し、アルミニウム基材12の表面のうち、空隙18bが存在する部分に不純物19(例えばFe)が存在すると、エッチング工程において、空隙18bからエッチング液が侵入し、不純物19と不純物19の周辺のアルミニウムとの間、または不純物19とアルミニウム膜18との間で局所電池反応が起こる可能性がある。陽極酸化工程においては、アルミニウム基材12の表面のうち、空隙18bの下に存在する部分は電解液に接触するので、陽極酸化され、図5(b)に示すように、陽極酸化膜14bが形成される。空隙18bにエッチング液が侵入したとしても、陽極酸化膜14bがエッチング液に溶解してしまうまでは、エッチング液が不純物19に接触しない。その結果、局所電池反応が起こりにくくなる。
なお、陽極酸化膜14bは空隙18b内に形成されているので、陽極酸化膜14bのエッチングレートは比較的小さい。例えば、ポーラスアルミナ層14の表面に比べ、エッチングレートが小さい。従って、陽極酸化膜14bは比較的溶解されにくい。
また、本発明による実施形態のモスアイ用型の製造方法では、以下に示すように、アルミニウム以外の金属製の基材52(例えばステンレス鋼製の基材)と、基材52の表面に形成されたアルミニウム膜58とを有する型基材50を用いてモスアイ用型を作製する場合に、酸素ガスに起因して発生する欠陥が生じない。
図6に、アルミニウム以外の金属製の基材52(ここではステンレス鋼製の基材)と、基材52の表面に形成されたアルミニウム膜58とを有する型基材50を用いてモスアイ用型を作製する様子を模式的に示す。図6(a)は、型基材50の模式的な断面図である。アルミニウム膜58には、結晶粒間の空隙58aおよび58bが存在する。型基材50を用いた場合、陽極酸化工程において、電解液が空隙58aから侵入し、電解液が基材52に触れると、酸素ガスが爆発的に発生し、アルミニウム膜58に直径1mm程度の欠陥57が発生することがある(図6(b))。この酸素は、水の電気分解に起因するものである。本発明による実施形態のモスアイ用型の製造方法では、アルミニウム基材12と、アルミニウム基材12の表面に形成されたアルミニウム膜18とを有する型基材10を用いているので、陽極酸化工程において、アルミニウム基材12に電解液が触れたとしても、水の電気分解で生ずる酸素は、アルミニウム基材12の表面のアルミニウムと結合するので、欠陥57(図6(b))のような欠陥が生じない。
なお、図6(b)には、型基材50の表面に形成されたピット53も併せて示している。型基材50を用いて陽極酸化およびエッチングを行うと、エッチング工程において空隙58bからエッチング液が侵入し、基材52とアルミニウム膜58との間で局所電池反応が起こることにより、図6(b)に示すように、ピット53が形成される。本発明による実施形態のモスアイ用型の製造方法においては、上述した理由から、型基材50を用いた場合に生じるピット53のようなピットが形成されない。
アルミニウム基材12は、例えばステンレス鋼製の基材に比べて軽い。従って、型基材10は、比較的取り扱いが容易であるという利点もある。例えば、上記の陽極酸化工程およびエッチング工程を繰り返す作業を比較的簡単に行うことができる。特に、大面積の反射防止膜の製造に用いるためのモスアイ用型を製造するときは、型や型基材が大きくなるので、型基材10を用いると有利である。
本発明による実施形態のモスアイ用型の製造方法によれば、アルミニウム基材の表面を直接陽極酸化およびエッチングすることによりモスアイ用型を作製する場合に比べ、細孔の直径や深さをむらのないように形成できる。
本発明者がアルミニウム基材の表面を直接陽極酸化およびエッチングしたところ、ポーラスアルミナ層の細孔の直径や深さにむらが生じることがあった。細孔の直径や深さのむらは、アルミニウム基材の表面状態に起因すると考えられる。アルミニウム基材の表面には複数の結晶粒が存在する。図7に、アルミニウム基材の表面の光学顕微鏡像(微分干渉像)を示す。図7に示すように、アルミニウム基材の表面には複数の結晶粒が存在する。複数の結晶粒の直径は、数百μm〜20mm程度である。アルミニウム基材の表面には、結晶粒ごとに異なる結晶面が露出している。
図8に、アルミニウム基材の表面を陽極酸化およびエッチングして作製されたモスアイ用型(後述する比較例1のモスアイ用型)の表面の、アルミニウム基材の粒界が存在する部分のSEM像を示す。図8に示す範囲においては、アルミニウム基材の表面の中央に粒界が存在する。図8に示すように、粒界の左側と右側とを比較すると、粒界の左側に形成された細孔(図8において、黒い小さな点として観察される)の直径は、右側に形成された細孔に比べ大きい。また、細孔の深さも粒界の左側と右側とで異なっていた。
この原因は、以下のように考えられる。図9(a)に、アルミニウム基材62の断面を模式的に示し、図9(b)に、アルミニウム基材62の表面を陽極酸化およびエッチングすることにより作製したモスアイ用型300の断面を模式的に示す。図9(a)に示すように、アルミニウム基材62の表面には複数の結晶粒61a〜61cが存在し、結晶粒ごとに異なる結晶面が露出している。結晶面が異なると表面の化学的性質が異なるので、結晶粒ごとに陽極酸化レートおよびエッチングレートが異なる。従って、図9(b)に示すように、結晶粒61a〜61cの表面に、互いに直径または深さの異なる細孔が形成されると考えられる。すなわち、アルミニウム基材62の表面には陽極酸化レートおよびエッチングレートが異なる領域が存在することになるので、細孔の直径や深さにむらが生じたと考えられる。比較例1(図8)においては、結晶粒ごとに陽極酸化レートおよびエッチングレートが異なるので、図8に示すように、粒界の左側と右側とで直径や深さの異なる細孔が形成されたと考えられる。
型基材10のアルミニウム膜18のように、堆積したアルミニウム膜の表面に存在する結晶粒はアルミニウム基材12の表面に存在する結晶粒に比べて小さく、アルミニウム膜18の表面18sに露出している結晶面は比較的ランダムになる。従って、細孔の直径や深さがランダムになるので、細孔の直径や深さのむらが目立たない。
上記の細孔の直径や深さのむらは、アルミニウム基材の表面の研削痕や研磨痕が存在する部分と、それ以外の部分とにおいて化学的性質が異なることによっても発生する可能性があると考えられる。図10に、バフ研磨を施したアルミニウム基材の表面のうち、研磨痕が存在する部分のSEM像を示す。アルミニウム基材の表面には、図10に示すような、筋状の研磨痕が見られた。アルミニウム膜18の表面18sには、アルミニウム基材の表面のような研磨痕や研削痕が無い。従って、細孔の直径や深さのむらが生じにくい。
なお、実施例を示して後述するように、アルミニウム基材12の表面はバイト研削が施されていると、上記の細孔の直径や深さのむらが抑制されるので好ましい。アルミニウム基材12の表面状態が悪い(例えば、加工の痕(研磨痕、研削痕)がある。または、加工に用いた砥粒が残っている。)と、アルミニウム基材の表面に堆積されたアルミニウム膜の表面に、アルミニウム基材の表面状態が反映された凹凸が形成される。アルミニウム膜の表面に凹凸が存在すると、凹凸に対応して陽極酸化レートおよびエッチングレートが異なるので、細孔の直径や深さのむらが発生しやすい。バイト研削が施されたアルミニウム基材は、例えばバフ研磨のように砥粒を用いた加工を施した基材に比べ、表面状態が良いので、細孔の直径や深さのむらを抑制できる。
次に、図11を参照して、本発明による他の実施形態のモスアイ用型の製造方法を説明する。本実施形態のモスアイ用型の製造方法は、型基材として、アルミニウム基材12と、アルミニウム基材12の表面に形成された無機材料層16と、無機材料層16の上に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜18とを有する型基材10b(図11(a))を用いる。本実施形態のモスアイ用型の製造方法は、型基材10(図1(a))に代えて、アルミニウム基材12とアルミニウム膜18との間に設けられた無機材料層16をさらに有する型基材10bを用いる点で、図1を参照して上述した実施形態のモスアイ用型の製造方法と異なる。
まず、図11(a)に示すように、アルミニウム基材12と、アルミニウム基材12の表面に形成された無機材料層16と、無機材料層16の上に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜18とを有する型基材10bを用意する。無機材料層16の材料としては、例えばSiO2またはTa25を用いることができる。無機材料層16は、例えばスパッタ法により形成することができる。
次に、図11(b)に示すように、アルミニウム膜18の表面を陽極酸化することによって、複数の微細な凹部14pを有するポーラスアルミナ層14を形成する。
次に、図11(c)に示すように、ポーラスアルミナ層14をエッチング液に接触させることによって、ポーラスアルミナ層14の複数の微細な凹部14pを拡大させる。
次に、図11(d)に示すように、微細な凹部14pを深さ方向に成長させるとともにポーラスアルミナ層14を厚くし、さらに必要に応じて陽極酸化およびエッチングを繰り返すことにより、モスアイ用型100b(図11(e))が得られる。
本実施形態のモスアイ用型の製造方法では、図1を参照して上述した実施形態のモスアイ用型の製造方法と同様に、局所電池反応を起こりにくくすることができるので、ピットの形成が抑制される。
無機材料層16にはピンホールが形成されやすい。特に比較的薄い無機材料層16を形成したときは、ピンホールが形成されやすい。アルミニウム膜18の結晶粒間の空隙とピンホールとが厚さ方向に重なっていると、結晶粒間の空隙とピンホールからエッチング液が侵入する。アルミニウム基材12の表面のうち、結晶粒間の空隙とピンホールとが重なっている部分の下にある部分に不純物が露出していると、侵入したエッチング液が不純物に接触し、不純物とアルミニウム膜18との間、または不純物と不純物周辺のアルミニウムとの間で局所電池反応が起こる可能性がある。上記のように、アルミニウム基材12の表面のうち、結晶粒間の空隙の下に存在する部分に不純物が露出している確率は十分に低いと考えられる。結晶粒間の空隙とピンホールとが重なっている部分の下に不純物が露出している確率はさらに低いと考えられるので、エッチング液が侵入しても、エッチング液が不純物に接触する可能性は低く、局所電池反応は起こりにくい。
アルミニウム基材12の表面のうち、結晶粒間の空隙とピンホールとが重なっている部分の下にある部分は、陽極酸化工程において、電解液と接触する。従って、陽極酸化膜が形成されるので、陽極酸化膜が溶解してしまうまではエッチング液とアルミニウム基材12との接触が防止される。従って、局所電池反応が起こりにくい。
図12(a)に示すように、アルミニウム膜18に結晶粒間の空隙18aおよび18bが存在し、無機材料層16にピンホール16pが存在し、結晶粒間の空隙18bとピンホール16pとが型基材10bの厚さ方向に重なっていると、アルミニウム基材12の表面の一部が露出する。アルミニウム基材12の表面のうち、結晶粒間の空隙18bとピンホール16pとが重なっている部分の下にある部分に不純物が存在すると、エッチング工程において、エッチング液が不純物に接触する。従って、局所電池反応が起こる可能性がある。陽極酸化工程において、アルミニウム基材12の露出している部分(すなわち、ピンホール16pが存在する部分)は、電解液に接触するので、陽極酸化され、図12(b)に示すように、この部分に陽極酸化膜14cが形成される。従って、エッチング工程においては、陽極酸化膜14cがエッチング液に溶解してしまうまでは、エッチング液が不純物19に接触しない。その結果、局所電池反応が起こりにくくなる。
型100bは、無機材料層16をエッチストップ層として用いることができるので、リワークが比較的容易であるという利点を有する。
まず、型100bをエッチング液(例えば水酸化ナトリウム水溶液、濃度10%、液温20℃)に浸漬し、アルミニウム膜18(無機材料層16とポーラスアルミナ層14との間に残存するアルミニウム膜18(図11(e)))を溶解除去する。このとき、無機材料層16がエッチストップ層となるので、アルミニウム基材12は溶解されない。
続いて、無機材料層16上に新たなアルミニウム膜を堆積し、アルミニウム膜の表面の陽極酸化を行うことにより、リワークできる。
例えば、上述した型100(図1(e))をリワークするときは、ポーラスアルミナ層14を削ることにより除去することとなる。型100bは、型100に比べ、容易にリワークが可能である。
また、型100bは、アルミニウム基材12を交換することなく、何回でもリワークできるという利点がある。例えば、アルミニウム基材の表面を陽極酸化およびエッチングすることにより作製されたモスアイ用型は、表面のポーラスアルミナ層を削ることによりリワークを行うので、リワークを行うたびにアルミニウム基材が小さくなっていく。従って、リワークを行う回数に制限がある。
無機材料層16の厚さは、500nm以上であることが好ましい。実施例を示して後述するように、無機材料層16の厚さが500nm以上であれば、アルミニウム基材12とアルミニウム膜18との間における絶縁性を得やすい。アルミニウム基材12とアルミニウム膜18との間が絶縁されれば、局所電池反応を起こりにくくすることができる。
アルミニウム基材12の表面は、バイト研削が施されていることが好ましい。アルミニウム基材12の表面に、例えば砥粒が残っていると、砥粒が存在する部分において、アルミニウム膜18とアルミニウム基材12との間で導通しやすくなる。砥粒以外にも、凹凸が存在するところでは、アルミニウム膜18とアルミニウム基材12との間で導通しやすくなる。アルミニウム膜18とアルミニウム基材12との間で導通すると、アルミニウム基材12内の不純物とアルミニウム膜18との間で局所電池反応が起こる可能性がある。表面にバイト研削が施されていると、砥粒が無く、表面状態が比較的良いので、アルミニウム膜18とアルミニウム基材12との間の絶縁性を得やすい。従って、局所電池反応が起こりにくい。
アルミニウム基材12に代えて、アルミニウム以外の金属製の基材を有する型基材を用いてもよい。金属製の基材としては、バルブ金属製の基材を用いることが好ましい。バルブ金属は、陽極酸化される金属の総称であって、アルミニウムの他、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)を含む。特に、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)が好ましい。
上記で例示した型基材10bには、アルミニウム基材12が用いられているので、陽極酸化工程において、上記のように、アルミニウム基材12の表面のうち露出している部分に陽極酸化膜14cが形成される。金属製の基材としてバルブ金属製の基材を有する型基材を用いることにより、アルミニウム基材12を有する型基材10bを用いたときと同様に、陽極酸化工程において表面の一部に陽極酸化膜が形成される。なお、型基材10bは、アルミニウム基材12を用いるので、エッチング液がアルミニウム基材12の表面に接触したとしても、不純物が露出していなければ、局所電池反応が起こらないという利点がある。
例えば無機材料層を厚く緻密に形成することにより、金属製の基材とアルミニウム膜との間が絶縁されていれば、金属製の基材として、バルブ金属製の基材以外の金属製の基材を用いてもよい。例えば金属製の基材としてステンレス鋼(例えばJIS規格SUS)製の基材を用いたときでも、ステンレス鋼製の基材とアルミニウム膜との間が絶縁されていれば、局所電池反応が起こりにくい。なお、アルミニウム基材12は、例えばステンレス鋼製の基材に比べて軽いので、作業性の観点からもアルミニウム基材12を有する型基材10bを用いることが好ましい。また、型基材10bの無機材料層16は、アルミニウム基材12とアルミニウム膜18とを絶縁する必要はなく、緻密な膜である必要はないため、有利である。
無機材料層16の上には、アルミニウムを含有する緩衝層を形成することが好ましい。緩衝層は、無機材料層16とアルミニウム膜18との接着性を向上させるように作用する。また、緩衝層は、無機材料層16を酸から保護する。
緩衝層は、アルミニウムと、酸素または窒素とを含むことが好ましい。酸素または窒素の含有率は一定であってもよいが、特に、アルミニウムの含有率が無機材料層16側よりもアルミニウム膜18側において高いプロファイルを有することが好ましい。熱膨張係数などの物性値の整合に優れるからである。
緩衝層内のアルミニウムの含有率の厚さ方向におけるプロファイルは、段階的に変化してもよいし、連続的に変化してもよい。例えば、緩衝層をアルミニウムと酸素とで形成する場合、アルミニウム膜18に近い層ほど酸素含有率が漸次低下するように複数の酸化アルミニウム層を形成し、最上層の上にアルミニウム膜18を形成する。言い換えると、アルミニウムの含有率が、無機材料層16側よりもアルミニウム膜18側で高いプロファイルを有するように、複数の酸化アルミニウム層を形成する。
アルミニウム膜18に近い層ほど酸素含有率が漸次低下するように複数の酸化アルミニウム層を形成することにより、アルミニウム膜18に近い層ほど熱膨張係数を高くすることができ、アルミニウム膜18に近い層ほど熱膨張係数をアルミニウム膜18の熱膨張係数に近付けることができる。その結果、比較的低温の陽極酸化と比較的高温のエッチングを繰り返すことで生じる熱応力に強く、密着性の高いアルミニウム膜18を形成することができる。
例えば、緩衝層を2つの酸化アルミニウム層で構成する場合、無機材料層16(例えばSiO2層)側の酸化アルミニウム層の酸素含有率は30at%以上60at%以下、アルミニウム膜18側の酸化アルミニウム層の酸素含有率は5at%以上30at%以下で、かつ、2つの酸化アルミニウム層の酸素含有率が上記の関係を満足する構成としてもよい。
緩衝層を3つの酸化アルミニウム層で構成する場合、例えば、無機材料層16側の酸化アルミニウム層の酸素含有率は35at%以上60at%以下、中間の酸化アルミニウム層の酸素含有率は20at%以上35at%以下、アルミニウム膜18側の酸化アルミニウム層の酸素含有率は5at%以上20at%以下で、かつ、3つの酸化アルミニウム層の酸素含有率が上記の関係を満足する構成としてもよい。もちろん、緩衝層を4つ以上の酸化アルミニウム層で構成してもよい。なお、酸素含有率は、例えばX線光電子分光法(ESCA)によって求めることができる。
緩衝層は、例えば、以下の(1)−(3)の3つの方法を用いて形成することができる。
(1)ArガスとO2ガスとの混合ガスと、酸素元素を含むAlターゲットとを用いて、反応性スパッタリング法によって成膜する。このとき、ターゲット中の酸素含有率は1at%以上40at%以下の範囲内にあることが好ましい。ターゲット中の酸素含有率が1at%未満であるとターゲットに酸素を含有させた効果が無く、40at%を超えるとO2ガスを用いる必要が無い。
(2)スパッタガスとして純Arガスと、酸素元素を含むAlターゲットとを用いて反応性スパッタリング法によって成膜する。このとき、ターゲット中の酸素含有率は5at%以上60at%以下の範囲内にあることが好ましい。ターゲット中の酸素含有率が5at%未満であると成膜する酸化アルミニウム層に十分な量の酸素を含有させることができないことがあり、60at%を超えると成膜する酸化アルミニウム層に含まれる酸素元素の含有率が高くなり過ぎることがある。無機材料層16側の酸化アルミニウム層に含まれる酸素元素の含有率が60at%を超えると、無機材料層16(SiO2層)と酸化アルミニウム層との接着性が低下することがある。
(3)純Alターゲットを用いて反応性スパッタリング法によって成膜する。このとき、スパッタリングに用いる混合ガスのArガスとO2ガスとの流量比を2:0超2:1以下程度とする。ArガスとO2ガスとの流量比が2:1を超えると、成膜する酸化アルミニウム層に含まれる酸素元素の含有率が高くなり過ぎることがある。
なお、単一の酸化アルミニウム層から構成される緩衝層を用いてもよい。また、アルミニウムと窒素とを含む緩衝層も上記と同様に形成することができる。また、緩衝層の厚さは、生産性の観点から、1μm以下であることが好ましい。
本発明による実施形態の型の製造方法は、ロール状の型の製造に好適に用いられる。例えば、図1を参照して上述したモスアイ用型の製造工程において、アルミニウム基材12として、円筒状のアルミニウム基材12を用いることにより、表面にポーラスアルミナ層14を有するロール状のモスアイ用型100を作製できる。
表面にポーラスアルミナ層を有するロール状のモスアイ用型は、例えば、可撓性を有する高分子フィルムの上にアルミニウム層を形成し、アルミニウム層の表面を陽極酸化することによりポーラスアルミナ層を形成した後、高分子フィルムを、円筒状の金属管の外周面に固定することによっても作製できる。しかしながら、高分子フィルムをロール状に固定するので、この方法により作製したロール状のモスアイ用型100の外周面上には、継ぎ目が存在する。
一方、図1を参照して上述したモスアイ用型の製造方法において、上記のように、例えば円筒状のアルミニウム基材12を有する型基材10を用いたときは、円筒状のアルミニウム基材12の表面に形成されたアルミニウム膜18の表面18sを陽極酸化して作製するので、継ぎ目の無いロール状のモスアイ用型100が得られる。したがって、この方法により作製したロール状のモスアイ用型100は、継ぎ目無くモスアイ構造を形成することができる。図11を参照して上述したモスアイ用型の製造方法においても、型基材10bとして、例えば円筒状のアルミニウム基材12を有する型基材10bを用いることにより、継ぎ目の無いロール状のモスアイ用型100bが得られる。
ポーラスアルミナ層14の微細な構造、例えば細孔14pの深さ、細孔14pの直径、隣接細孔間距離(細孔の中心間距離)、細孔14pの配列の規則性の程度は、電解液の種類、濃度、温度や、印加電圧の大きさ、印加時間などによって変わるので、必要に応じて調整すればよい。反射防止性能の優れた反射防止膜を形成するためには、細孔14pの、表面の法線方向から見たときの2次元的な大きさ(細孔の直径)は10nm以上500nm以下、隣接細孔間隔(細孔14pの中心間距離)も10nm以上500nm以下、細孔14pの深さは100nm以上500nm以下で、細孔14pの分布に規則性がないものが好ましい。
エッチング時間は、以下に説明するように、30分未満であることが好ましい。上記のように、エッチング液がアルミニウム基材12の表面に存在する不純物に接触すると、局所電池反応が起こる可能性がある。図5を参照して説明したように、アルミニウム基材12の表面のうち、結晶粒間の空隙18bが存在する部分に陽極酸化膜14b(図5(b))が形成されていれば、エッチング液とアルミニウム基材12との接触が防止される。エッチング工程を長時間行うと、陽極酸化膜14bが溶解され、陽極酸化膜14b下にあったアルミニウム基材12の表面が露出するため、エッチング液がアルミニウム基材12の表面に接触することになる。アルミニウム基材12の表面に不純物が露出していれば、局所電池反応が起こる可能性がある。以下、エッチング時間を検討した実験結果を示す。
アルミニウム基材(JIS 1050のアルミニウム基板)の表面に形成した厚さ1μmのアルミニウム膜の表面の、陽極酸化およびエッチングを行うことによる、ポーラスアルミナ層の細孔の直径の時間変化を調べた。比較のため、ガラス基板上に形成した厚さ1μmのアルミニウム膜についてもポーラスアルミナ層の細孔の直径の時間変化を調べた。
陽極酸化工程は、シュウ酸水溶液(濃度0.3wt%、液温5℃)を用いて、80V印加して60秒間行った。エッチング工程は、燐酸水溶液(濃度1mol/L、液温30℃)を用いた。表1に示す時間エッチング液に浸漬し、SEMで孔径を調べた。表1に示す孔径は、アルミニウム膜表面に存在する複数の細孔の直径の平均値である。また、図13に、表1に示すエッチング時間に対する孔径の関係のグラフを示す。図13において、■はアルミニウム基板上のポーラスアルミナ層の細孔の孔径を示し、◆はガラス基板上のポーラスアルミナ層の細孔の孔径を示す。
Figure 2011125486
図13からわかるように、エッチング時間が30分未満であればアルミニウム基板およびガラス基板上のポーラスアルミナ層の細孔の孔径の差は小さく、30分以上エッチングを行うと、孔径の差が広がっていく。アルミニウム基板上のポーラスアルミナ層を30分以上エッチングすると、アルミニウム基板の表面に形成された陽極酸化膜(図5(b)に模式的に示す陽極酸化膜14b)がエッチングされ、エッチング液が不純物に接触し、局所電池反応が起こったと考えられる。さらに、40分以上エッチングを行うと、アルミニウム基板上のポーラスアルミナ層の孔径は急に増大している。露出する不純物が増加したと考えられる。30分以上エッチング行うと、エッチング時間が長くなるほど、孔径が増大することがわかる。上記の検討から、局所電池反応を起こりにくくするという観点から、エッチング時間を30分未満とすることが好ましい。
次に、図14を参照して、本発明による実施形態の反射防止膜の製造方法を説明する。図14は、ロール・ツー・ロール方式により反射防止膜を製造する方法を説明するための模式的な断面図である。
まず、ロール状のモスアイ用型100を用意する。なお、ロール状のモスアイ用型100は、例えば図1を参照して上述したモスアイ用型の製造方法において、アルミニウム基材12として円筒状のアルミニウム基材12を有する型基材10を用いることにより作製できる。
次に、図14に示すように、紫外線硬化樹脂32’が表面に付与された被加工物42を、モスアイ用型100に押し付けた状態で、紫外線硬化樹脂32’に紫外線(UV)を照射することによって紫外線硬化樹脂32’を硬化する。紫外線硬化樹脂32’としては、例えばアクリル系樹脂を用いることができる。被加工物42は、例えば、TAC(トリアセチルセルロース)フィルムである。被加工物42は、図示しない巻き出しローラから巻き出され、その後、表面に、例えばスリットコータ等により紫外線硬化樹脂32’が付与される。被加工物42は、図14に示すように、支持ローラ46および48によって支持されている。支持ローラ46および48は、回転機構を有し、被加工物42を搬送する。また、ロール状のモスアイ用型100は、被加工物42の搬送速度に対応する回転速度で、図14に矢印で示す方向に回転される。
その後、被加工物42からモスアイ用型100を分離することによって、モスアイ用型100の凹凸構造(反転されたモスアイ構造)が転写された硬化物層32が被加工物42の表面に形成される。表面に硬化物層32が形成された被加工物42は、図示しない巻き取りローラにより巻き取られる。
次に、実施例および比較例を示し、本発明による実施形態の型の製造方法をより詳細に説明する。
(実施例1〜5)
実施例1〜5では、図1を参照して上述したモスアイ用型の製造方法により、モスアイ用型を作製した。また、モスアイ用型を用いて、反射防止膜を作製し、得られた反射防止膜の反射率を調べた。
まず、アルミニウム基材と、アルミニウム基材の表面に形成されたアルミニウム膜とを有する型基材を用意した。実施例1〜3では、型基材として、表面にバフ研磨を施したJIS 1050のアルミニウム基板(5cm×5cm、厚さ2mm)と、アルミニウム基板の表面にEB蒸着法により形成された厚さ1μmのアルミニウム膜とを有する型基材を用意した。実施例4では、表面にバイト研削が施されたAl−Mg−Si系合金(JIS 6063、Si:0.4%、Mg:0.5%)のアルミニウム管(直径150mm、厚さ2mm)と、アルミニウム管の表面にスパッタ法により形成された厚さ1μmのアルミニウム膜とを有する型基材を用意した。実施例5では、表面が圧延素地のままである、Al−Mg系合金(JIS 5052、Mg:2.6%、クロム(Cr):0.2%)のアルミニウム管(直径150mm、厚さ0.3mm)と、アルミニウム管の表面にスパッタ法により形成された厚さ1μmのアルミニウム膜とを有する型基材を用意した。
次に、濃度0.3wt%のシュウ酸を用いて陽極酸化を行った。実施例1〜3は液温5℃で55秒間陽極酸化を行った。実施例4および5では、液温15℃で37秒間行った。印加電圧は80Vとした。
次に、リン酸水溶液(濃度1mol/L、液温30℃)を用いてエッチングを行った。実施例1、2、3、4、および5でのエッチング時間は、それぞれ、20分、25分、30分、29分、および20分とした。
上記の条件で陽極酸化およびエッチングを交互に5回(陽極酸化を5回、エッチングを4回)繰り返し、モスアイ用型を作製した。得られたモスアイ用型について、ピットの有無および細孔の直径や深さのむらの有無を調べた。細孔の直径や深さのむらについては、表面SEM像を観察し、結晶粒の影響によるものおよび研削痕または研磨痕の影響によるものの有無を調べた。
実施例1、2および4のモスアイ用型を用いて反射防止膜を作製し、反射率を測定した。コニカミノルタ社製の分光測色計CM2600dを用いて、380nm〜740nmの範囲について、反射率の波長依存性を調べた。表2には、測定波長550nmにおける反射率を示す。
Figure 2011125486
表2に示すように、実施例1、2、4、および5のモスアイ用型には、ピットは形成されなかった。一方、実施例3のモスアイ用型の表面にはピットが形成された。陽極酸化工程において、アルミニウム基材の表面のうち、アルミニウム膜の結晶粒間の空隙の下にある部分には陽極酸化膜(図5(b)に模式的に示す陽極酸化膜14b)が形成されたと考えられるが、実施例3では、エッチング時間が長かったので、陽極酸化膜が溶解され、エッチング液が不純物に接触することにより、局所電池反応が起こったと考えられる。
実施例4のモスアイ用型には、細孔のむらはなかった。一方、実施例1〜3および5のモスアイ用型には、図8に示したような結晶粒に起因する細孔のむらはなかったが、実施例1〜3のモスアイ用型の表面には、研磨痕に沿って細孔が形成されており、実施例5のモスアイ用型の表面には、圧延痕に沿って細孔が形成された。実施例4のように、バイト研削を施したアルミニウム基材を有する型基材を用いた場合、バフ研磨を施したアルミニウム基材を有する型基材や表面が圧延素地のままであるアルミニウム基材を有する型基材を用いた場合に比べ、細孔のむらを抑制することができる。
図15(a)に、実施例4のアルミニウム基材の表面のSEM像を示し、図15(b)に実施例4のモスアイ用型の表面のSEM像を示す。図15(a)および図15(b)に示すように、実施例4のアルミニウム基材の表面には、直径が数百nm程度の複数の結晶粒が存在し、結晶粒の間には空隙が存在した(図15(a))が、陽極酸化およびエッチングを行っても、ピットが形成されることなく、細孔を全面にむらのないように形成することができた(図15(b))。
図16(a)〜(c)に、それぞれ、実施例1、2および4の反射防止膜の表面のSEM像を示し、図17(a)〜(c)に、それぞれ、実施例1、2および4の反射防止膜の断面のSEM像を示す。図16(a)〜(c)からわかるように、実施例1、2および4の反射防止膜の全面に、底面の直径が数百nm程度の複数の突起が形成された。また、図17(a)〜(c)に示すように、実施例1、2および4の反射防止膜の表面の複数の突起の高さは数百nm程度であった。
図16(a)〜(c)を比較するとわかるように、実施例1、2、および4の反射防止膜の表面の突起は、底面の大きさが互いに異なる。また、図17(a)〜(c)を比較するとわかるように、実施例1、2および4の反射防止膜の表面の突起は、互いに高さや形状も異なる。実施例1と2と4とは、陽極酸化条件およびエッチング条件が互いに異なり、モスアイ用型の細孔の大きさや形状が異なるので、転写された複数の突起の大きさや形状が異なると考えられる。
なお、図16(b)の中央付近には、突起が直線状に並んでいるのが観察された。この部分の突起は、上記の研磨痕に沿って並ぶように形成された細孔が転写されたものであると考えられる。
図18に実施例1、2および4の反射防止膜の反射率の波長依存性のグラフを、それぞれ破線、実線および点線で示す。図18に示すように、実施例1、2、および4のいずれも、測定波長範囲(380nm〜740nm)の全体にわたって、反射率を1.4%以下とすることができた。特に、実施例1および4の反射防止膜の反射率は、いずれも、測定波長範囲の全体にわたって1.0%以下とすることができた。実施例1、2、および4の反射防止膜の550nm程度の光の反射率は、それぞれ、0.4%、0.7%、および0.4%であり、いずれも良好な反射防止特性を示した。実施例1と実施例4とを比較すると、実施例1では550nm以上の範囲で測定波長が大きくなるほど反射率が高くなり、740nmでは1.0%程度となったのに対し、実施例4では550nm〜740nmの範囲では、0.4〜0.5%程度であり、実施例4の反射防止膜のほうが優れた反射防止特性を有していた。
(実施例6)
実施例6では、図11を参照して上述した方法により、モスアイ用型を作製した。
まず、Al−Mg−Si系合金(JIS 6063)のアルミニウム管(直径150mm、長さ500mm)と、アルミニウム管の表面にスパッタ法により形成された厚さ100nmのSiO2層と、SiO2層の表面に形成された厚さ300nmの酸化アルミニウム層と、酸化アルミニウム層の表面に形成された厚さ1μmのアルミニウム膜とを有する型基材を用意した。
次に、陽極酸化工程とエッチング工程とを交互に5回(陽極酸化を5回、エッチングを4回)行った。陽極酸化工程は、シュウ酸水溶液(濃度0.3wt%、液温18℃)を用いて、80V印加して50秒間行い、エッチング工程は、燐酸水溶液(濃度1mol/L、液温30℃)を用いて29分間行った。
得られたモスアイ用型の表面を調べたところ、ピットは形成されていなかった。
(実施例7)
実施例7では、アルミニウム基材に代えて金属製の基材を有する型基材を用いて、図11を参照して上述した方法により、モスアイ用型を作製した。
まず、金属製の基材(10cm角のステンレス鋼製の基板)と、基板上にスパッタ法により形成された無機材料層(厚さ500nmのTa25層)と、Ta25層の表面にスパッタ法により形成された厚さ1μmのアルミニウム膜とを有する型基材を用意した。
次に、陽極酸化工程とエッチング工程とを交互に5回(陽極酸化を5回、エッチングを4回)行った。陽極酸化工程は、シュウ酸水溶液(濃度0.3wt%、液温18℃)を用いて、80V印加して37秒間行い、エッチング工程は、燐酸水溶液(濃度1mol/L、液温30℃)を用いて29分間行った。
実施例7で用いた型基材について、絶縁性を調べた。アルミニウム膜の表面とステンレス鋼製の基板の裏面との間の導通の有無を、テスターを用いて調べたところ、導通しなかった。
得られたモスアイ用型の表面には、ピットが形成されなかった。実施例7で用いた型基材は、アルミニウム膜とステンレス鋼製の基板との間を絶縁できていたことが、ピットが形成されなかった一因となっていると考えられる。
なお、無機材料層として、厚さ300nmのTa25層を形成したこと以外は実施例7の型基材と同じとした型基材を作製し導通の有無を調べたところ、ステンレス鋼製の基板とアルミニウム膜との間で導通した。無機材料層が比較的薄かったことが一因となっていると考えられる。
また、ステンレス鋼製の基板に代えて、ステンレス鋼製の管(直径150mm、長さ400mm)に、厚さ300nmのTa25層と厚さ1μmのアルミニウム膜とを形成して型基材を作製し、導通の有無を調べたところ、ステンレス鋼製の管とアルミニウム膜との間で導通した。ステンレス鋼製の管の表面に、厚さ100nmのSiO2層、厚さ500nmのTa25層、厚さ1μmのTa25層を形成して作製した型基材も、いずれも導通した。ステンレス鋼製の管は表面積が比較的大きい。ステンレス鋼製の管を有する型基材を用いたときは、比較的大面積の無機材料層を形成したので、無機材料層にはピンホールが多く形成され、導通したと考えられる。
(比較例1)
比較例1では、アルミニウム基材の表面を直接陽極酸化およびエッチングすることによりモスアイ用型を作製した。比較例1では、アルミニウム基材として、実施例1〜3と同じアルミニウム板を用いた。陽極酸化条件(液温、陽極酸化時間)も実施例1〜3と同じとし、エッチング条件は、実施例2と同じとした。陽極酸化およびエッチングを交互に5回(陽極酸化を5回、エッチングを4回)繰り返し、モスアイ用型を作製した。
比較例1のモスアイ用型にはピットが発生した。エッチング工程において、アルミニウム基材内に存在する不純物と、不純物の周辺のアルミニウムとの間で局所電池反応が起こったと考えられる。比較例1のモスアイ用型の表面においては、図8を示して説明したように、結晶粒界の左側と右側とで細孔の直径や深さが異なっていた。また、比較例1のモスアイ用型の表面には、研磨痕に沿って細孔が形成されていた。
以上、モスアイ用型を製造する場合を例に説明したが、本発明による実施形態の型の製造方法は、モスアイ用型以外の、表面にポーラスアルミナ層を有する型の製造にも用いることができる。例えば、フォトニック結晶を形成する型の製造に用いることができる。
本発明による型は、反射防止膜、フォトニック結晶などの形成のための型として用いることができる。
10、10b 型基材
12 アルミニウム基材
14 ポーラスアルミナ層
14p 細孔(微細な凹部)
16 無機材料層
18 アルミニウム膜
18s アルミニウム膜の表面
100、100b 型

Claims (13)

  1. 表面にポーラスアルミナ層を有する型の製造方法であって、
    (a)アルミニウム基材と、前記アルミニウム基材の表面に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜とを有する型基材を用意する工程と、
    (b)前記工程(a)の後に、前記アルミニウム膜の表面を陽極酸化することによって、複数の微細な凹部を有するポーラスアルミナ層を形成する工程と、
    (c)前記工程(b)の後に、前記ポーラスアルミナ層をエッチング液に接触させることによって、前記ポーラスアルミナ層の前記複数の微細な凹部を拡大させる工程とを包含する、型の製造方法。
  2. 前記工程(b)は、前記アルミニウム膜に、結晶粒間の空隙が存在する場合に、前記アルミニウム基材の前記表面のうち、前記結晶粒間の空隙の下に存在する部分を陽極酸化することにより、前記部分に陽極酸化膜を形成する工程を含む、請求項1に記載の型の製造方法。
  3. 前記アルミニウム基材の表面は、バイト研削が施されている、請求項1または2に記載の型の製造方法。
  4. 前記アルミニウム基材は、円筒状のアルミニウム管である、請求項1から3のいずれかに記載の型の製造方法。
  5. 表面にポーラスアルミナ層を有する型の製造方法であって、
    (a)金属製の基材と、前記金属製の基材の表面に設けられた無機材料層と、前記無機材料層の上に堆積された純度が99.99質量%以上であるアルミニウム膜とを有する型基材を用意する工程と、
    (b)前記工程(a)の後に、前記アルミニウム膜の表面を陽極酸化することによって、複数の微細な凹部を有するポーラスアルミナ層を形成する工程と、
    (c)前記工程(b)の後に、前記ポーラスアルミナ層をエッチング液に接触させることによって、前記ポーラスアルミナ層の前記複数の微細な凹部を拡大させる工程とを包含する、型の製造方法。
  6. 前記金属製の基材はアルミニウム基材である、請求項5に記載の型の製造方法。
  7. 前記工程(b)は、前記アルミニウム膜に結晶粒間の空隙が存在し、前記無機材料層にピンホールが存在し、前記結晶粒間の空隙と前記ピンホールとが厚さ方向に重なっている場合に、前記金属製の基材の前記表面のうち、前記結晶粒間の空隙および前記ピンホールの下に存在する部分を陽極酸化することにより、前記部分に陽極酸化膜を形成する工程を含む、請求項5または6に記載の型の製造方法。
  8. 前記無機材料層の厚さは、500nm以上である、請求項5から7のいずれかに記載の型の製造方法。
  9. 前記金属製の基材の表面は、バイト研削が施されている、請求項5から8のいずれかに記載の型の製造方法。
  10. 前記金属製の基材は円筒状である、請求項5から9のいずれかに記載の型の製造方法。
  11. 前記ポーラスアルミナ層は、表面の法線方向から見たときの2次元的な大きさが50nm以上500nm未満の複数の凹部を有し、
    (d)前記工程(c)の後に、さらに陽極酸化することによって、前記複数の微細な凹部を成長させる工程をさらに包含し、
    前記工程(d)の後に、前記工程(c)および(d)をさらに行う、請求項1から10のいずれかに記載の型の製造方法。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の製造方法により作製された型であって、
    表面の法線方向から見たときの2次元的な大きさが50nm以上500nm未満である複数の微細な凹部を有する、反転されたモスアイ構造を表面に有するポーラスアルミナ層を有する、型。
  13. 請求項12に記載の型と、被加工物とを用意する工程と、
    前記型と前記被加工物の表面との間に紫外線硬化樹脂を付与した状態で、前記紫外線硬化樹脂に紫外線を照射することによって前記紫外線硬化樹脂を硬化する工程と
    を包含する、反射防止膜の製造方法。
JP2012509399A 2010-03-31 2011-03-22 型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法 Active JP5027346B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012509399A JP5027346B2 (ja) 2010-03-31 2011-03-22 型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010082955 2010-03-31
JP2010082955 2010-03-31
JP2012509399A JP5027346B2 (ja) 2010-03-31 2011-03-22 型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法
PCT/JP2011/056832 WO2011125486A1 (ja) 2010-03-31 2011-03-22 型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5027346B2 JP5027346B2 (ja) 2012-09-19
JPWO2011125486A1 true JPWO2011125486A1 (ja) 2013-07-08

Family

ID=44762440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012509399A Active JP5027346B2 (ja) 2010-03-31 2011-03-22 型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9556532B2 (ja)
EP (1) EP2554717B1 (ja)
JP (1) JP5027346B2 (ja)
CN (1) CN102803577B (ja)
BR (1) BR112012024946A2 (ja)
TW (1) TWI443228B (ja)
WO (1) WO2011125486A1 (ja)

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5083438B1 (ja) * 2011-08-18 2012-11-28 大日本印刷株式会社 反射防止フィルム製造用金型の製造方法
JP2013112892A (ja) * 2011-12-01 2013-06-10 Dnp Fine Chemicals Co Ltd ナノ構造体作製用型体の製造方法、製造装置、ナノ構造体作製用型体及びナノ構造体
CN103308960B (zh) * 2012-03-14 2016-09-14 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 光学膜及其制备方法
US9890466B2 (en) * 2013-08-14 2018-02-13 Mitsubishi Chemical Corporation Method for producing mold for nanoimprinting and anti-reflective article
JP6200064B2 (ja) * 2014-02-28 2017-09-20 シャープ株式会社 型基材のリサイクル方法
JP6309081B2 (ja) * 2014-04-14 2018-04-11 シャープ株式会社 型の製造方法および反射防止膜の製造方法
KR101688364B1 (ko) 2014-04-22 2016-12-20 샤프 가부시키가이샤 살균 작용을 구비한 표면을 갖는 합성 고분자막, 합성 고분자막을 갖는 적층체, 합성 고분자막의 표면을 사용한 살균 방법, 및 합성 고분자막의 표면의 재활성화 방법
CN106456817B (zh) 2014-04-28 2019-06-18 夏普株式会社 具有杀菌作用的过滤器和容器
CN106662415B (zh) 2014-08-07 2018-11-30 夏普株式会社 热交换器、金属构件、电热水器、饮料供应器和饭盒盖
JP6415590B2 (ja) * 2014-11-06 2018-10-31 シャープ株式会社 型の製造方法および反射防止膜の製造方法
WO2016076239A1 (ja) * 2014-11-12 2016-05-19 シャープ株式会社 型の製造方法
JP5933151B1 (ja) 2014-11-20 2016-06-08 シャープ株式会社 殺菌作用を備えた表面を有する合成高分子膜および合成高分子膜の表面を用いた殺菌方法
CN107002272B (zh) * 2014-11-21 2021-10-26 夏普株式会社 模具、模具的制造方法、防反射膜及防反射膜的制造方法
WO2016104421A1 (ja) 2014-12-25 2016-06-30 シャープ株式会社 食品を保存する方法、食品用フィルム、食品用容器および食品を取り扱う方法
DE112016001087B4 (de) 2015-03-31 2023-01-12 Fujifilm Corporation Antireflexionsfilm und Verfahren zu seiner Herstellung
WO2016208540A1 (ja) 2015-06-23 2016-12-29 シャープ株式会社 殺菌作用を備えた表面を有する合成高分子膜
WO2017014086A1 (ja) 2015-07-17 2017-01-26 シャープ株式会社 殺菌作用を備えた表面を有する合成高分子膜およびそれを備えるフィルム
WO2017047344A1 (ja) 2015-09-17 2017-03-23 シャープ株式会社 殺菌作用を備えた表面を有する合成高分子膜、合成高分子膜の製造方法および合成高分子膜の表面を用いた殺菌方法
CN108138331B (zh) * 2015-10-14 2020-07-14 夏普株式会社 基材的表面处理方法以及模具的制造方法
GB2543514B (en) * 2015-10-20 2020-04-01 Ecorenew Dmcc A Method for Preserving a Mark on a Metallic Workpiece
US10882793B2 (en) * 2015-11-11 2021-01-05 Amotech Co., Ltd. Ferrite sheet production method and ferrite sheet using same
WO2017115670A1 (ja) 2015-12-28 2017-07-06 シャープ株式会社 印刷用凹版、印刷用凹版の製造方法、印刷物の作製方法および印刷物
KR101763166B1 (ko) * 2016-09-22 2017-08-03 한국과학기술원 회전 방식을 이용한 박막 코팅 방법 및 박막 코팅 장치
WO2018180421A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 シャープ株式会社 光学装置用ケースおよび光学装置
PE20201452A1 (es) * 2017-08-01 2020-12-15 Seed Co Ltd Tapa de endoscopio
US10968292B2 (en) 2017-09-26 2021-04-06 Sharp Kabushiki Kaisha Synthetic polymer film whose surface has microbicidal activity, photocurable resin composition, manufacturing method of synthetic polymer film, and sterilization method with use of surface of synthetic polymer film
JP6751731B2 (ja) 2018-02-21 2020-09-09 シャープ株式会社 合成高分子膜および合成高分子膜の製造方法
JP6761437B2 (ja) 2018-03-15 2020-09-23 シャープ株式会社 殺菌作用を備えた表面を有する合成高分子膜、合成高分子膜を有するプラスチック製品、合成高分子膜の表面を用いた殺菌方法、光硬化性樹脂組成物、および合成高分子膜の製造方法
CN113802163B (zh) * 2021-08-18 2023-02-17 陕西师范大学 一种氧化铝微米阶梯与纳米孔复合结构的制备方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0237436B2 (ja) * 1982-06-11 1990-08-24 Daiwa Seiko Co Arumidaikasutoseihinnoarumaitoshoriho
DE69738752D1 (de) * 1996-08-26 2008-07-17 Nippon Telegraph & Telephone Verfahren zur herstellung poröser, anodisierter aluminiumfilme
DE19708776C1 (de) 1997-03-04 1998-06-18 Fraunhofer Ges Forschung Entspiegelungsschicht sowie Verfahren zur Herstellung derselben
US7066234B2 (en) * 2001-04-25 2006-06-27 Alcove Surfaces Gmbh Stamping tool, casting mold and methods for structuring a surface of a work piece
DE10020877C1 (de) 2000-04-28 2001-10-25 Alcove Surfaces Gmbh Prägewerkzeug, Verfahren zum Herstellen desselben, Verfahren zur Strukturierung einer Oberfläche eines Werkstücks und Verwendung einer anodisch oxidierten Oberflächenschicht
US6972146B2 (en) 2002-03-15 2005-12-06 Canon Kabushiki Kaisha Structure having holes and method for producing the same
JP4136730B2 (ja) * 2002-03-15 2008-08-20 キヤノン株式会社 細孔を有する構造体及びその製造方法
JP4275920B2 (ja) * 2002-09-20 2009-06-10 富士フイルム株式会社 酸化皮膜付き金属板およびその製造方法
JP4406553B2 (ja) 2003-11-21 2010-01-27 財団法人神奈川科学技術アカデミー 反射防止膜の製造方法
US20070235342A1 (en) * 2004-10-01 2007-10-11 Canon Kabushiki Kaisha Method for manufacturing nanostructure
WO2006059686A1 (ja) * 2004-12-03 2006-06-08 Sharp Kabushiki Kaisha 反射防止材、光学素子、および表示装置ならびにスタンパの製造方法およびスタンパを用いた反射防止材の製造方法
KR101214663B1 (ko) * 2006-06-30 2012-12-21 카나가와 아카데미 오브 사이언스 앤드 테크놀로지 주형, 주형의 제조 방법 및 시트의 제조 방법
US7655127B2 (en) * 2006-11-27 2010-02-02 3M Innovative Properties Company Method of fabricating thin film transistor
US20100243458A1 (en) * 2007-10-25 2010-09-30 Katsuhiro Kojima Stamper, Method for Producing the Same, Method for Producing Molded Material, and Prototype Aluminum Mold for Stamper
CN101909859B (zh) * 2008-02-27 2015-02-04 夏普株式会社 辊型纳米压印装置、辊型纳米压印装置用模具辊、辊型纳米压印装置用固定辊以及纳米压印片的制造方法
US8580135B2 (en) 2009-04-09 2013-11-12 Sharp Kabushiki Kaisha Die and method of manufacturing same
JP5053465B2 (ja) 2010-02-24 2012-10-17 シャープ株式会社 型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
BR112012024946A2 (pt) 2016-07-12
EP2554717A4 (en) 2016-08-31
CN102803577B (zh) 2015-12-02
EP2554717A1 (en) 2013-02-06
CN102803577A (zh) 2012-11-28
TWI443228B (zh) 2014-07-01
US20120318772A1 (en) 2012-12-20
US9556532B2 (en) 2017-01-31
TW201200637A (en) 2012-01-01
WO2011125486A1 (ja) 2011-10-13
EP2554717B1 (en) 2019-10-30
JP5027346B2 (ja) 2012-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5027346B2 (ja) 型および型の製造方法ならびに反射防止膜の製造方法
JP4677515B2 (ja) 型およびその製造方法
JP5102324B2 (ja) 型の製造方法および型を用いた反射防止膜の製造方法
JP5615971B2 (ja) 型の製造方法
JP4796216B2 (ja) 型および型の製造方法ならびに反射防止膜
US9366785B2 (en) Mold, method for manufacturing a mold, and antireflective film
JP4648995B2 (ja) 型およびその製造方法
WO2011055757A1 (ja) 型の製造方法および型
JP5027347B2 (ja) 型および型の製造方法
JP5833763B2 (ja) 型の製造方法
WO2016072362A1 (ja) 型の製造方法および反射防止膜の製造方法
US10675788B2 (en) Method for producing mold

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120621

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5027346

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150