JPWO2011077749A1 - プリテンショナー、これを有するシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置 - Google Patents

プリテンショナー、これを有するシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パイプ内の力伝達部材の移動をスムーズにできるとともに、リングギアの回転を停止するストッパの設置を容易にしかつ簡単な構造でコストを低減する。【解決手段】プリテンショナー8のリングギア15は複数のレバー17および1つの円弧状のストッパ16を有する。そして、プリテンショナー8の作動時、各レバー17がボール12aによって順次押圧されることで、ピニオン19およびスプールをシートベルト巻き取り方向に回転する。リングギア15が所定回転量回転すると、ストッパ16の外周端縁16cが対向するボール12aに当接して押圧する。これにより、このボール12aがストッパ16とパイプ10の内周面10d1との間に挟圧されるので、リングギア15が停止する。【選択図】 図3

Description

本発明は、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタに設けられボール等の複数の力伝達部材を用いたプリテンショナーの技術分野、シートベルトリトラクタの技術分野、および車両のシートベルト装置の技術分野に関するものである。
従来、自動車等の車両に装備されるシートベルト装置においては、プリテンショナーを備えたシートベルトリトラクタが種々開発されている。このプリテンショナーは、車両の衝突時等の通常の減速度より大きな減速度が車両に加えられた緊急時の初期に、ガスジェネレータで発生した反応ガスによりシートベルトリトラクタのスプールをシートベルト巻き取り方向に回転させて、このスプールによりシートベルトを巻き取る。これにより、シートベルトのたるみを迅速に除去するとともにシートベルトに張力を付与して、乗員の拘束力を高めるようになっている。
従来のプリテンショナの一例として、パイプ内にボールからなる複数の力伝達部材を収容し、これらの力伝達部材が緊急時に反応ガスのガス圧を受けてパイプ内に沿って移動してリングギアの複数の被押圧部を押圧し、このリングギアでスプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるプリテンショナーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載されているプリテンショナーでは、リングギアの回転駆動を終了してこの回転駆動力が実質的に消滅したボールは、パイプの切欠部から脱出しかつリングギアから離間して、プリテンショナーに設けられた専用のボール収納室に収納されるようになっている。このようにボール収納室が設けられると、プリテンショナーが大型になるため、必然的にシートベルトリトラクタも大型になってしまう。
また、ボールがボール収納室に収納されることから、ボールの個数が比較的多くなっているため、高価なパイプの長さが長くなっている。このため、従来のプリテンショナーはその分コストが高いものとなっている。しかも、パイプの長さをある程度長くする必要があるため、ガスジェネレータをシートベルトリトラクタの下方に配設せざるを得ず、ガスジェネレータの取り付け作業が煩雑になる。そこで、ガスジェネレータを無理にシートベルトリトラクタの上方に配設しようとすると、パイプの配管の取り回しが難しく、シートベルトリトラクタは大型になってしまう。
一方、質量体である複数のボールでリングギアの複数の被押圧部が順次押圧されてリングギアが回転駆動するとともに、このリングギアの回転駆動を終了してこの回転駆動力が実質的に消滅したボールがリングギアの隣接する被押圧部間に収納されてリングギアの回転とともに移動させるプリテンショナーも知られている(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2に記載されているプリテンショナーは、ボールをリングギアの隣接する被押圧部間に形成される凹部内に収納するので、プリテンショナーに専用のボール収納室を設ける必要はない。したがって、特許文献1に記載のプリテンショナーの前述の問題を有していない。
特開2001−233172号公報。 特表2007−522030号公報。
ところで、前述の特許文献2に記載のプリテンショナーの一例では、リングギアが所定回転量回転すると、最初にリングギアの被押圧部を押圧した先頭のボールがケース本体に設けられたストッパに当接する。これにより、リングギアの回転が停止してプリテンショナーの作動によるシートベルトの巻き取りが終了する。このとき、シートベルトに所定のテンションが付与されて乗員が拘束される。また、このときボールを押圧する駆動ピストンがパイプから脱出するのが阻止され、この駆動ピストンはパイプ内に残留する。
しかしながら、この特許文献2に記載のプリテンショナーの一例では、板状に形成されたストッパに先頭のボールが直接衝突する。このようにストッパにボールが直接衝突すると、ボールから大きな衝撃力がストッパに加えられる。このため、ストッパの強度は大きな衝撃力に対抗できる大きさの強度に設定される必要がある。したがって、ストッパを大型に形成することが余儀なくされるばかりでなく、大型のストッパを比較的狭く制限されるスペース内に配設しなければならないのでストッパの設置が難しいとともに、ケース本体の構造が複雑になり、プリテンショナーのコストが高くなるという問題がある。
また、特許文献2に記載のプリテンショナーの他の一例では、ピストンに隣接する最後の一対のボールをブリッジで連結し、このブリッジをリングギアの隣接する一対の凹部間の歯によって押圧することにより、リングギアの回転が停止される。すなわち、リングギアの一対の凹部間の歯は、リングギアに設けられたストッパとしても機能する。
しかしながら、この特許文献2に記載のプリテンショナーの他の一例では、最後の一対のボールはブリッジで連結されているため、一対のボールはパイプ内でスムーズに移動することは難しいという問題がある。特に、パイプが種々曲がった形状のパイプであると、ボールはパイプ内を更に一層スムーズに移動し難くなる。
また、最後の一対のボールを連結するブリッジにリングギアの歯の尖った歯先が大きな衝撃力で当接する。そこで、ブリッジを大型にして強度を大きくする必要があるばかりでなく、ブリッジによる一対のボールの連結強度を大きくする必要がある。このため、一対のボールの連結構造が複雑になるばかりでなく、プリテンショナーの製造工程が面倒になり、プリテンショナーのコストが高くなるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、パイプ内の力伝達部材の移動をより一層スムーズにできるとともに、リングギアの回転を停止するストッパの設置を容易にしかつ簡単な構造でコストをより一層低減することのできるプリテンショナー、これを有するシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明のプリテンショナーは、パイプと、前記パイプ内に移動可能に設けられるとともにスプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるための力を伝達する複数の力伝達部材と、緊急時にガスを発生するガスジェネレータと、少なくとも回転可能に設けられるとともに、内周に複数の内歯を有しかつ外周に複数の被押圧部を有するリングギアと、スプール側部材に設けられるとともに、前記内歯に歯合する外歯を有しかつ前記スプールを回転させるピニオンとを備え、緊急時に、前記力伝達部材が前記リングギアの被押圧部を押圧することで前記スプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるプリテンショナーにおいて、前記リングギアが前記力伝達部材による押圧で回転してから所定回転量回転したとき、前記力伝達部材の少なくとも1つに当接して前記リングギアの回転を停止させるストッパを有することを特徴としている。
また、本発明のプリテンショナーは、パイプと、前記パイプ内に移動可能に設けられるとともにスプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるための力を伝達する複数の力伝達部材と、緊急時にガスを発生するガスジェネレータと、少なくとも回転可能に設けられるとともに、内周に複数の内歯を有しかつ外周に複数の被押圧部を有するリングギアと、スプール側部材に設けられるとともに、前記内歯に歯合する外歯を有しかつ前記スプールを回転させるピニオンとを備え、緊急時に、前記力伝達部材が前記リングギアの被押圧部を押圧することで前記スプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるプリテンショナーにおいて、前記リングギアが前記力伝達部材による押圧で回転してから所定回転量回転したとき、前記パイプに当接して前記リングギアの回転を停止させるストッパを有することを特徴としている。
更に、本発明のプリテンショナーは、ケース本体を有し、前記ケース本体に設けられ、前記ストッパが前記力伝達部材の少なくとも1つまたは前記パイプに当接する前に最初の前記力伝達部材が当接することで変形する第2のストッパを有することを特徴としている。
更に、本発明のプリテンショナーは、前記力伝達部材がボールであることを特徴としている。
更に、本発明のシートベルトリトラクタは、シートベルトと、前記シートベルトを巻き取るスプールと、緊急時に前記スプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるプリテンショナーとを少なくとも有し、前記プリテンショナーが前述の本発明のプリテンショナーのいずれか1つであることを特徴としている。
更に、本発明のシートベルト装置は、前記シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタと、シートベルトに摺動可能に支持されたタングと、車体に設けられるとともに前記タングが係脱可能に係止されるバックルとを少なくとも有し、前記シートベルトリトラクタが前述の本発明のシートベルトリトラクタであることを特徴としている。
このような構成をした本発明のプリテンショナーおよびシートベルトリトラクタによれば、リングギアがシートベルト巻き取り方向に所定回転量回転したとき、リングギアに設けられたストッパが対向する力伝達部材またはパイプに当接する。このストッパの力伝達部材またはパイプへの当接により、リングギアの回転を効果的に停止することが可能となる。
また、リングギアに設けられたストッパが力伝達部材またはパイプを直接押圧するので、前述の特許文献2に記載のプリテンショナーの一例に比べて、一対の力伝達部材をブリッジ等の連結部材で連結する必要がない。したがって、一対の力伝達部材の連結構造を不要にできる。これにより、ストッパと力伝達部材とのストッパ構造が簡単になるとともにこのストッパ構造を大型に形成する必要はなくなる。その結果、ストッパと力伝達部材またはパイプとからなるストッパ構造をケース本体の制限されたスペース内に容易に配置することができ、プリテンショナーのコスト増大を抑制することが可能となる。
更に、一対の力伝達部材をブリッジ等の連結部材で連結する必要がないので、すべての力伝達部材をパイプ内でスムーズに移動することができる。特に、力伝達部材をボールで構成することで、各力伝達部材をパイプ内で更に一層スムーズに移動させることが可能となる。しかも、一対の力伝達部材の連結構造が不要になることから、プリテンショナーの製造工程が簡単になり、プリテンショナーのコストを更に効果的に低減することができる。
更に、本発明のプリテンショナーおよびシートベルトリトラクタによれば、リングギアのストッパでリングギアの回転を停止する前に、ケース本体に設けられた第2のストッパに最初の力伝達部材が当接してケース本体の第2のストッパを変形させるので、各力伝達部材の運動エネルギが吸収される。これにより、リングギアのストッパが力伝達部材に当接する際の衝撃が緩和される。したがって、リングギアのストッパが力伝達部材を押圧することによるリングギアの回転停止を、より効果的に行うことができる。
更に、本発明のシートベルトリトラクタを備えたシートベルト装置によれば、ストッパが力伝達部材またはパイプに当接することにより、リングギアの回転を効果的に停止することが可能となることから、プリテンショナー作動によるシートベルトの乗員拘束性を向上することができる。
本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の第1例を備えたシートベルト装置を模式的に示す図である。 図1に示す第1例のプリテンショナーを備えるシートベルトリトラクタの一部を部分的に切り欠いて示す側面図である。 (a)は図1に示す第1例のプリテンショナーの作動途中時の状態を示す図、(b)は同プリテンショナーの作動終了時の状態を示す図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明のプリテンショナーの実施の形態の第2例を示す、図2および図3(b)と同様の図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明のプリテンショナーの実施の形態の第3例を示す、図4(a)および(b)と同様の図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明のプリテンショナーの実施の形態の第4例を示す、図4(a)および(b)と同様の図である。 (a)は図6(a)に示す第4例のパイプの下面図、(b)は(a)におけるVIIB−VIIB線に沿う断面図、(c)は(b)におけるVIIC−VIIC線に沿う断面図、(d)は図6(a)に示す第4例のパイプの下面図、(e)は(d)におけるVIIE−VIIE線に沿う断面図、(f)は(e)におけるVIIF−VIIF線に沿う断面図である。 本発明のプリテンショナーの実施の形態の第5例を有するシートベルトリトラクタの一部を部分的に切り欠いて示す側面図である。 第5例のプリテンショナーに用いられるパイプの切欠部を示す図である。 第5例のプリテンショナーに用いられるパイプの形状を説明する図である。 図10に示すパイプの形状におけるボールの挙動を説明する図である。 第5例のプリテンショナーのパイプ取り付け部の補強部を示す斜視図である。 (a)は第5例のプリテンショナーの作動途中時の状態を示す図、(b)は同プリテンショナーの作動終了時の状態を示す図である。 (a)は本発明のプリテンショナーの実施の形態の第6例を備えるシートベルトリトラクタの正面図、(b)は(a)における左側面図、(c)は(a)における右側面図、(d)は(a)における上面図である。 第6例のプリテンショナーを、パイプの一部を切り欠いて示す上面図である。 (a)は第6例のプリテンショナーに用いられるピストンの正面図、(b)は(a)における左側面図、(c)は(a)におけるXVIC−XVIC線に沿う断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ図16(a)ないし(c)に示すピストンの初期セット状態を示す図である。 (a)は比較例例のプリテンショナーに用いられるピストンの正面図、(b)は(a)における左側面図、(c)は(a)におけるXVIIIC−XVIIIC線に沿う断面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の第1例を備えたシートベルト装置を模式的に示す図である。
図1に示すように、第1例のシートベルト装置1は、基本的には従来公知の三点式シートベルト装置と同じである。図中、1はシートベルト装置、2は車両シート、3は車両シート2の近傍に配設されたシートベルトリトラクタ、4はシートベルトリトラクタ3に引き出し可能に巻き取られかつ先端のベルトアンカー4aが車体の床あるいは車両シート2に固定されるシートベルト、5はシートベルトリトラクタ3から引き出されたシートベルト4を乗員のショルダーの方へガイドするガイドアンカー5、このガイドアンカー5からガイドされてきたシートベルト4に摺動自在に支持されたタング6、車体の床あるいは車両シートに固定されかつタング6が係脱可能に挿入係合されるバックル7である。
このシートベルト装置1におけるシートベルト4の装着操作および装着解除操作も、従来公知のシートベルト装置と同じである。
第1例のシートベルトリトラクタ3は従来公知の緊急ロック式シートベルトリトラクタ(ELR)または従来公知の自動ロック式シートベルトリトラクタ(ALR)である。そして、このシートベルトリトラクタ3はプリテンショナーを備えている。このプリテンショナーは従来公知のプリテンショナーと同様に、車両衝突時等の、通常走行時の減速度よりはるかに大きな減速度が車両に加えられた緊急時に作動して、シートベルトリトラクタ3のスプール(後述する図12に第5例の符号29で示すスプールと同じ)をシートベルト巻き取り方向に回転させ、シートベルト4を所定量巻き取り乗員の拘束力を高めるものである。
図2は、第1例のプリテンショナーを備えるシートベルトリトラクタの一部を部分的に切り欠いて示す側面図である。
図2に示すように、第1例のプリテンショナー8は、シートベルトリトラクタ3のフレーム9に支持されている。フレーム9は、車室内側(図2において左側)に位置して車体に取り付けられるベース部9aと、このベース部9aから折曲されて設けられる一対の側壁9b,9cとを有する。
プリテンショナー8はパイプ10を有しており、このパイプ10の先端部10aにガイド部材11が設けられている。また、パイプ10の先端部10aには、パイプ10の内部と外部とを連通するとともにパイプ10の長手方向に延びる切欠部10cが設けられている。
パイプ10の先端部10aおよびガイド部材11はボルト等の適宜の固着具によって側壁9bに固定されたパイプ取り付け部24に取り付けられている。その場合、パイプ10の先端部10aは切欠部10cの対向する側がパイプ取り付け部24に取り付けられる。
パイプ10内には、鉄あるいはアルミニウム等の金属製の複数のボール12aおよびガス圧を受けてボール12aを押圧する図示しないピストンからなる複数の力伝達部材12が移動可能にかつ互いに接触して配設されている。また、パイプ10の基端部10bにはパイプ状の圧力容器13が接続されている。この圧力容器13には、ガスジェネレータ14が設けられている。
プリテンショナー8はケース本体(第1例では図示されないが、後述する図12に符号27で示す第5例のケース本体と同じ)を有し、このケース本体は側壁9bに取り付けられている。また、ケース本体内には、リングギア15が回転可能にかつ図2において右方へ移動可能に配設されている。このリングギア15は内周面に形成された複数の内歯15aを有している。リングギア15は、その一部がパイプ10の先端部10aの切欠部10cからパイプ10内に進入可能になっている。
このリングギア15の外周面には、通常時(プリテンショナー8の非作動時)に最初(先頭)の第1のボール12aが当接する周方向に所定長さ外周端縁16cを有する1つの略円弧状のストッパ16(本発明の被押圧部にも相当)と、複数(図示例では、6個)の略三角形状のレバー17(本発明の被押圧部に相当)とが突設されている。その場合、ストッパ16の周方向一端側とこの周方向一端側に隣接するレバー17との間の周方向の間隔およびストッパ16の周方向他端側とこの周方向他端側に隣接するレバー17との間の周方向の間隔は、いずれも、1個のボール12aの一部が収容可能な大きさに設定されている。また、複数のレバー17は互いに隣接する2個のレバー17間の周方向の間隔は、互いに接触する2個のボール12aのそれぞれの一部が収容可能な大きさに設定されている。更に、ストッパ16の外周端縁16cおよびすべてのレバー17の各先端は、リングギア15の円と同心の円の円周上またはほぼ円周上に位置されている。更に、ストッパ16およびすべてのレバー17の幅(具体的には、リングギア15の軸方向の幅)も同一またはほぼ同一とされているとともに、これらのストッパ16およびすべてのレバー17の幅はいずれもパイプ10の切欠部10cの幅より小さく設定されている。したがって、ストッパ16およびすべてのレバー17は切欠部10cからパイプ10内に進入可能になっている。
シートベルトリトラクタ3のロッキングベース(不図示)の回転軸18(本発明のスプール側部材に相当)には、ピニオン19がこの回転軸18と一体回転可能に取り付けられている(なお、ピニオン19は、図示しないがスプールの回転軸に一体回転可能に取り付けることもできる)。なお、ロッキングベースは従来公知のELRやALRに設けられるものである。すなわち、ロッキングベースは、通常時はシートベルト4を巻き取るシートベルトリトラクタ3のスプールと一体的に回転し、前述の緊急時に作動されるロック機構によりその回転がロックされることでスプールのシートベルト引き出し方向の回転を阻止するものである。複数のボールを用いたプリテンショナーおよびロッキングベースを有するELRとして、例えば前述の特許文献1に記載されたELRがあり、この特許文献1を参照すればロッキングベースの作動を理解することができるので、その詳細な説明は省略する。
ピニオン19は複数の外歯19aを有している。このピニオン19の外歯19aにリングギア15の内歯15aが噛合可能となっている。そして、プリテンショナー8の作動時に、各ボール12aはパイプ10の切欠部10cからパイプ10内に進入するストッパ16および各レバー17を上方から押圧して、リングギア15にシートベルト巻き取り方向(図2において反時計回り)の回転駆動力を加えるとともに、リングギア15にピニオン19の方へ直進移動力を加えるようになっている。したがって、パイプ10の切欠部10cに、ボール12aによる力伝達部材12がリングギア15に回転駆動力および直進移動力を伝達する力伝達部が配設されている。
通常時は、リングギア15はシェアピン20で図2に示す非作動位置に保持されている。リングギア15の非作動位置では、内歯15aは外歯19aに噛合しなく、これらの外歯19aから離間している。したがって、ピニオン19(つまり、スプール)の回転はリングギア15に影響されない。また、プリテンショナー8が作動する緊急時は、力伝達部で力伝達部材12からリングギア15に加えられる回転駆動力および直進移動力により、シェアピン20がせん断破壊し、リングギア15は図3(a)に示す作動位置となる。リングギア15の作動位置では、内歯15aが外歯19aに噛合する。したがって、ピニオン19(つまり、スプール)の回転がリングギア15に影響される。
第1例のプリテンショナー8では、パイプ10の配管の取り回し(パイピング)は、後述する図14に示すパイピングと同様に、プリテンショナー8が車体に取り付けられた状態で、その先端部10aが最下位置とし、先端部10aから上方に直線状に延設されて、切欠部10cにおける力伝達部がピニオン19(つまり、スプール)の回転点中心の略水平方向となるようにされている。これにより、各ボール12aは力をリングギア15にリングギア15の略接線方向に沿ってシートベルト巻き取り方向に伝達する。その結果、各ボール12aは力をリングギア15に最も効率よくリングギア15に伝達するようになる。
更に、パイプ10はフレーム9のベース部9aの略上端で略直角に曲げられて車室外側に向かって直線状にかつ略水平に延設されるとともに、ベース部9aと反対側の側壁9bの端近傍で略直角に曲げられて車両前後方向に直線状にかつ略水平に延設され、更に、ベース部9aの車両前後方向端近傍で略直角に曲げられて車室内側に向かって直線状にかつ水平方向に対して若干上向きに傾斜して延設される。したがって、パイプ10は三次元に曲げられて配設される。そして、圧力容器13およびガスジェネレータ14がほぼベース部9aの上方で車室内側に向かって若干上向きに配設されている。
プリテンショナー8のケース本体には、ボール12aをガイドする円弧状のガイド面21aを有するガイド壁21が形成されている。このガイド壁21により、ボール12aをガイドするガイド溝22が形成されている。このガイド溝22は、リングギア15が図2において右方へ移動して図3(a)に示すようにリングギア15の内歯15aがピニオン19の外歯19aに噛合した状態でのリングギア15の中心と同心またはほぼ同心の円の円弧に形成されている。また、ガイド部材11は円弧状のガイド面11aを有しており、このガイド面11aは、ガイド面21aと1つの湾曲面上にほぼ位置している。したがって、このガイド面11aは、ガイド溝22とパイプ10との接続部においてボール12aをパイプ10からガイド溝22に円滑にガイドするようにされている。
更に、円弧状のガイド壁21のガイド部材11側と反対側の端に隣接して、ガイド壁23がプリテンショナーのケース本体に設けられている。このガイド壁23は、ガイド壁21と反対側の端部が湾曲した略J字状(図2において左側を下にしてみたとき)に形成されている。この湾曲した端部は、最初のボール12aが当接可能なケース本体側のストッパ23a(本発明の第2のストッパに相当)とされている。このストッパ23aは最初のボール12aが当接したとき、ストッパ23aの先端がボール12aからの押圧力で図2において左方へ移動するように変形可能とされている。したがって、このようにストッパ23aが変形することで、ボール12aからストッパ23aに加えられる衝撃が緩和される。すなわち、ストッパ23aは衝撃緩和部材として機能する。
このように構成された第1例のプリテンショナー8の作動について説明する。なお、このプリテンショナー8の作動の説明は、乗員のシートベルト装着状態での説明である。
第1例のプリテンショナー8の作動は、基本的には、前述の緊急時に作動してシートベルトリトラクタ3のスプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるまでは、従来の複数のボールを用いたプリテンショナーの作動と同じである。
すなわち、プリテンショナー8の非作動時には、図2に示すようにリングギア15が非作動位置にされている。したがって、リングギア15はその内歯15aがピニオン19の外歯19aに歯合しない状態に保持されている。また、最初の第1のボール12aがストッパ16のリングギア回転方向上流側の側縁16aに当接した状態に保持される(なお、リングギア15の回転方向は図2において反時計回り、すなわちシートベルト巻き取り方向である)。更に、これ以後のボール12aは順次互いに隣接するボール12aどうしが当接した状態にされている。このとき、ガスジェネレータ14がガスを発生しなく、ボール12aがリングギア15側のストッパ16を実質的に押圧しない。
前述の緊急時には、ガスジェネレータ14が作動してガスを発生し、発生したガスによって図示しないピストンを介してボール12aに大きな押圧力が加えられる。この押圧力が第1のボール12aに伝達される。すると、リングギア15のストッパ16が第1のボール12aで押圧されるので、シェアピン20がせん断破壊する。これにより、リングギア15が第1のボール12aを介した押圧力で図2おいて右方へ移動するとともに反時計回りに回転する。そして、図3(a)に示すようにリングギア15の内歯15aがピニオン19の外歯19aに歯合し、ピニオン19がリングギア15と同方向に回転開始する。これにより、回転軸18つまりスプールがシートベルト巻き取り方向に回転開始し、乗員に装着されているシートベルト4が巻き取り開始される。そして、リングギア15の移動と回転により第1のボール12aが移動するので、次の第2のボール12a以降の各ボール12aがパイプ10の内周面10dにガイドされて移動する。
第1のボール12aがストッパ16とこのストッパ16にリングギア回転方向上流側に最初に位置するレバー17との間に収容されるとともに、次の第2のボール12aが、最初のレバー17とリングギア回転方向上流側に隣接する次のレバー17に当接する。したがって、第2および第3のボール12aが次のレバー17を同様に押圧する。これらの第2および第3のボール12aを介する次のレバー17への押圧力で、リングギア15およびピニオン19がともに反時計回りに更に回転する。これにより、シートベルト4がスプールに更に巻きられる。このとき、第1のボール12aによるストッパ16への押圧力は、実質的に消滅している。
最初のレバー17と次のレバー17との間に2個の第2および第3ボール12aが収容される。次に、第4のボール12aが、次のレバー17とリングギア回転方向上流側に隣接する更なる次のレバー17に当接する。したがって、第4および第5のボール12aが更なる次のレバー17を同様に押圧する。これらの第4および第5のボール12aを介する更なる次のレバー17への押圧力で、リングギア15およびピニオン19がともに反時計回りに更に回転する。これにより、シートベルト4がスプールに更に巻きられる。このとき、第2および第3のボール12aによるレバー17への押圧力は、実質的に消滅している。
以後、第6のボール12a以降のボール12aが同様にして順次レバー17を押圧するので、リングギア15およびピニオン19がともに反時計回りに更に回転する。これにより、シートベルト4がスプールに更に巻きられる。
ストッパ16およびレバー17への押圧力が実質的に消滅したボール12aは、それぞれストッパ16とレバー17との間または隣接するレバー17間に収容された状態で、ガイド溝22にガイドされてリングギア15の回転とともに移動する。そして、図3(a)に示すように第1のボール12aがケース本体側のストッパ23aに当接する。このとき、リングギア15のストッパ16のリングギア回転方向下流側の側縁16bが対向するボール12aに当接していない。
第1のボール12aがストッパ23aに当接すると、図3(b)に示すようにストッパ23aは第1のボール12aの押圧力で変形し、リングギア15は更に反時計回りに回転する。このストッパ23aの変形により、各ボール12aの運動エネルギが部分的に吸収される。そして、リングギア15の更なる反時計回りの回転により、図3(b)に示すようにリングギア15のストッパ16の外周端縁16cが対向するボール12aに当接し、このボール12aはストッパ16の外周端縁16cと切欠部10cと反対側のパイプ10の内周面10d1との間に挟圧される。
そして、リングギア15の回転力によるボール12aの挟圧力(つまり、ストッパ16によるボール12aの押圧力)がストッパ16の外周端縁16cとパイプ10の内周面10d1との間の楔効果により増大するので、ストッパ16の外周端縁16cのボール12aへの当接力が増大する。この楔効果は、ストッパ16の外周端縁16cとパイプ10の内周面10d1との間の間隔がボール12aの移動方向(つまり、リングギア15の回転方向に向かって次第に狭くなることで発揮される。これにより、このボール12aは移動不能となり、リングギア15の回転が停止する。したがって、ピニオン19およびスプールの回転も停止し、スプールによるシートベルト巻き取りが終了する。このプリテンショナー8によるシートベルト4の巻き取りにより、シートベルト4による乗員の拘束力が高められる。なお、このときのリングギア15の回転量とスプールの回転量(すなわち、スプールのシートベルト巻取り量)との関係は、リングギア15の内歯15aとピニオン19の外歯19aとのギア比を適宜設定することにより決定される。
リングギア15の回転が停止することで、第2のボール以降のボール12aの移動も停止する。このとき、パイプ10内に発生したガスのガス圧は低圧となっている。このように、各ボール12aが停止した状態では、各ボール12aのほとんどがリングギア15の外周面に沿って位置するとともに、残りのボール12aおよびピストンがパイプ10内に位置している。
第1例のプリテンショナー8の他の作動は、従来の複数のボールを用いたプリテンショナーの作動と実質的に同じである。また、第1例のシートベルトリトラクタ3の他の作動も、従来のELRあるいはALRの作動と実質的に同じである。
第1例のプリテンショナー8およびシートベルトリトラクタ3によれば、リングギア15がシートベルト巻き取り方向に所定回転量回転したとき、リングギア15に設けられたストッパ16の外周端縁16cが対向するボール12aに当接し押圧する。このストッパ16のボール12aへの当接により、リングギア15の回転を停止することが可能となる。特に、第1例のプリテンショナー8では、ストッパ16の外周端縁16cとパイプ10の内周面10d1とによるボール12aの挟圧力が楔効果により増大することから、ストッパ16の外周端縁16cのボール12aへの当接力が増大するので、リングギア15の回転を効果的に停止することが可能となる。
また、リングギア15に設けられたストッパ16の外周端縁16cがボール12aを直接押圧するので、前述の特許文献2に記載のプリテンショナーの一例に比べて、一対のボール12aをブリッジ等の連結部材で連結する必要がない。したがって、一対のボール12aの連結構造を不要にできる。これにより、ストッパ16とボール12aとのストッパ構造が簡単になるとともにこのストッパ構造を大型に形成する必要はなくなる。その結果、ストッパ16とボール12aとからなるストッパ構造をケース本体の制限されたスペース内に容易に配置することができ、プリテンショナー8のコスト増大を抑制することが可能となる。
更に、一対のボール12aをブリッジ等の連結部材で連結する必要がないので、すべてのボール12aをパイプ10内でスムーズに移動することができる。特に、第1例のプリテンショナー8ではパイプ10が三次元に曲がった形状のパイプであるので、各ボール12aをパイプ10内で更に一層スムーズに移動させることが可能となる。しかも、一対のボール12aの連結構造が不要になることから、プリテンショナー8の製造工程が簡単になり、プリテンショナー8のコストを更に低減することができる。
更に、第1例のプリテンショナー8およびシートベルトリトラクタ3によれば、リングギア15のストッパ16がリングギア15の回転を停止する前に、ケース本体に設けられたストッパ23aに第1のボール12aが当接して、各ボール23aの運動エネルギが吸収される。これにより、リングギア15のストッパ16の外周端縁16cがボール12aに当接する際の衝撃が緩和される。したがって、リングギア15のストッパ16がボール12aを押圧することによるリングギア15の回転停止を、より効果的に行うことができる。
更に、第1例のシートベルトリトラクタ3を備えたシートベルト装置1によれば、ストッパ16のボール12aへの当接により、リングギア15の回転を効果的に停止することが可能となることから、プリテンショナー8の作動によるシートベルト4の乗員拘束性を向上することができる。
図4(a)および(b)は、それぞれ本発明のプリテンショナーの実施の形態の第2例を示す、図2および図3(b)と同様の図である。
前述の第1例では、プリテンショナー8がケース本体に設けられたストッパ23aを有しているが、図4(a)および(b)に示すように、この第2例のプリテンショナー8は第1例のストッパ23aを有していない。この第2例のプリテンショナー8の他の構成は第1例と同じである。
また、この第2例のプリテンショナー8はストッパ23aを有していないので、第1例のプリテンショナー8におけるストッパ23aによる作用効果は得られない。この第2例のプリテンショナー8の他の作用効果は第1例と同じである。
図5(a)および(b)は、それぞれ本発明のプリテンショナーの実施の形態の第3例を示す、図4(a)および(b)と同様の図である。
前述の図4(a)および(b)に示す第2例では、ストッパ16のリングギア回転方向下流側の側縁16bとレバー17との間に、1個のボール12aの一部が収容される間隔が設けられているが、図5(a)および(b)に示すように、第3例のプリテンショナー8は、ストッパ16のリングギア回転方向下流側の側縁16b側に、1個のボール12aの一部が収容される間隔を有していない。したがって、第3例のプリテンショナー8では、図4(a)および(b)に示す第2例のプリテンショナー8に比べて、リングギア15のレバー17の個数は1個少なく、5個となっている。
第3例のプリテンショナー8によれば、ストッパ16のリングギア回転方向下流側の側縁16b側に、1個のボール12aの一部が収容される間隔を有していないので、ストッパ16の外周端縁16cの周方向の長さを前述の第2例に比べて長くすることができる。これにより、リングギア15の回転開始からリングギア15の回転停止までの回転量を柔軟に設定することが可能となる。したがって、プリテンショナー8によるシートベルトのテンション設定の自由度を大きくすることが可能となる。
第3例のプリテンショナー8の他の構成および他の作用効果は前述の図4(a)および(b)に示す第2例と同じである。
図6(a)および(b)は、それぞれ本発明のプリテンショナーの実施の形態の第4例を示す、図4(a)および(b)と同様の図である。また、図7(a)は図6(a)に示す第4例のパイプの下面図、図7(b)は図7(a)におけるVIIB−VIIB線に沿う断面図、図7(c)は図7(b)におけるVIIC−VIIC線に沿う断面図、図7(d)は図6(a)に示す第4例のパイプの下面図、図7(e)は図7(d)におけるVIIE−VIIE線に沿う断面図、図7(f)は図7(e)におけるVIIF−VIIF線に沿う断面図である。
前述のプリテンショナー8の実施の形態の各例では、前述の各例では、ストッパ16およびすべてのレバー17の幅(具体的には、リングギア15の軸方向の幅)も同一またはほぼ同一とされているとともに、これらのストッパ16およびすべてのレバー17の幅はいずれもパイプ10の切欠部10cの幅より小さく設定されている。また、パイプ10の切欠部10cの幅(具体的には、リングギア15の軸方向と同方向の幅)が一定に形成されている。したがって、ストッパ16およびすべてのレバー17は切欠部10cからパイプ10内に進入可能になっている。
これに対して、図7(c)に示すように、ストッパ16の幅L1(cm)はすべてのレバー17の幅L2(cm)より大きく設定されている。また、図6(a),(b)および図7(a),(b)に示すようにパイプ10の切欠部10cが段差10c1を有するように形成されている。その場合、図7(f)に示すように段差10c1より上方の切欠部10c2の幅L3(cm)は、ストッパ16の幅L1より小さくかつすべてのレバー17の幅L2より大きく設定されている(L2<L3<L1)。更に、図7(c)に示すように段差10c1より下方の切欠部10c3の幅L4(cm)は、ストッパ16の幅L1およびすべてのレバー17の幅L2より大きく設定されている(L2<L3<L1<L4)。
したがって、図7(c)に示すようにストッパ16は、切欠部10c3の位置にあるときは切欠部10c3を通してパイプ10内に進入可能となっている。また、図7(f)に示すようにストッパ16は、切欠部10c2の位置にあるときは切欠部10c2のパイプ側端縁に当接してパイプ10内に進入不能となっている。
第4例のプリテンショナー8の他の構成は、前述の図4(a)および(b)に示す第3例と同じである。
このように構成された第4例のプリテンショナー8においては、通常時のプリテンショナー8の非作動時では、ストッパ16は図6(a)および図7(b),(c)に示す切欠部10c3の位置にされている。したがって、ストッパ16の一部はパイプ10内に進入している。なお、ストッパ16の図6(a)に示す位置は、図4(a)に示すストッパ16の位置と同じ位置である。
プリテンショナー8の作動時は、前述の各例と同様にボール12aの押圧力でリングギア15が図6(a)において反時計回りに回転する。そして、リングギア15が所定回転量回転すると、図6(b)に示すようにストッパ16の側縁16bと外周端縁16cとの境界部がパイプ10の切欠部10c2のパイプ側端縁に当接する。このとき、前述のようにストッパ16がパイプ10内に進入不能であるので、リングギア15の回転が停止する。これにより、ピニオン19およびスプールの回転も停止し、スプールによるシートベルト巻き取りが終了する。このプリテンショナー8によるシートベルト4の巻き取りにより、シートベルト4による乗員の拘束力が高められる。
第4例のプリテンショナー8によれば、リングギア15のストッパ16がパイプ10の切欠部10c2に当接することでリングギア15の回転が停止するようにしているので、リングギア15の回転を効果的にかつより正確に停止することが可能となる。
第4例のプリテンショナー8の他の作用効果は、前述の図4(a)および(b)に示す第3例と同じである。なお、ストッパ16の幅L1(cm)は、少なくともストッパ16のリングギア回転方向下流側の側縁16b側部分の一部の幅のみに設定されていさえすればよく、リングギア回転方向上流側の側縁16a側部分の幅は、例えばレバー17の幅L2と同じに設定することもできる。
図8は、本発明のプリテンショナーの実施の形態の第5例の一部を部分的に切り欠いて示す、図2と同様の側面図である。
図8に示すように、この第5例のプリテンショナー8においても、前述の各例と同様にパイプ10の切欠部10cは湾曲部10mの内側の内周面10j側に設けられている。また、前述の各例と同様にすべてのボール12aの外径はパイプ10の内径より若干小さく設定されている。
前述の各例と同様に、第5例のプリテンショナー8もケース本体27(後述の図12に図示)を有し、このケース本体27は側壁9bに取り付けられている。また、ケース本体27内には、リングギア15が回転可能にかつ図8において右方へ移動可能に配設されている。
図9に示すように、パイプ10の先端部の切欠部10cは、挟幅部10e、広幅部10f、傾斜幅部10g、および切欠部端縁10hを有している。挟幅部10eはガスジェネレータ14側に配設されるとともに、広幅部10fはボール12aがリングギア15のレバー17に当接開始する位置に配設されている。
図10に示すように、前述の従来例と同様に、力伝達部において各ボール12aがリングギア15の対応するレバー17を押圧開始する位置では、パイプ10はパイプ10の長手方向に沿って直線状に延びる直線部10kに形成されるとともに、ボール12aの移動方向手前側でこの直線部10kに連結する部分がパイプ10の長手方向に沿って湾曲した湾曲部10mとされている。したがって、パイプ10の湾曲部10mで外側に位置する側の内周面10d1(つまり、切欠部10cに対向する側の内周面)は、湾曲部10mでパイプ10の長手方向に沿って湾曲した湾曲内周面10d2と、直線部10kでパイプ10の長手方向に沿って直線状に延びる直線状内周面10d3とを有する。これにより、パイプ10の内周面10d1は湾曲部10mの湾曲内周面から直線部10kの直線状内周面に移行する変移部Pを有する。この変移部Pは、切欠部10cの切欠部端縁10hから延びる仮想直線αがパイプ10の直線部10kの内周面10d1の仮想延長線βに直角に交わる交点Qより、ボール12aがリングギア15のレバー17を押圧開始する位置側(ガスジェネレータ14側と反対側)に位置している。
図11に示すように、いま1番目(リングギア15を最初に押圧するボール12aとは限らなく、図11に示す3つのボール12a1,12a2,12a3の最初のボール12a1をいう。2番目および3番目も同様である。)のボール12a1がリングギア15のレバー17を押圧するとともに、2番目のボール12a2が1番目のボール12a1を押圧し、更に3番目のボール12a3が2番目のボール12a2を押圧するとする。またこのとき、2番目のボール12a2が切欠部10c側に最大に移動してパイプ10の内周面10d1から離間しているとする。
この状態で、2番目のボール12a2がパイプ10の曲線部10mから直線部10kに変移部Pを通過して直線部10kの方へ移動しようとすると、2番目のボール12a2は1番目のボール12a1から反力F1が作用されるとともに3番目のボール12a3から押圧力F2が作用される。このとき、反力F1は1番目のボール12a1の中心c1と2番目のボール12a2の中心c2とを結ぶ直線γ上で2番目のボール12a2の作用点Rに作用される。また、押圧力F2は2番目のボール12a2の中心c2と3番目のボール12a3の中心c3とを結ぶ直線δ上で2番目のボール12a2の作用点Sに作用される。そして、反力F1の作用点Rは、直線δが2番目のボール12a2の作用点Sと反対側の外周面と交差する2番目のボール12a2の点Tより切欠部10c側に位置する。また、押圧力F2の作用点Sは、直線γが2番目のボール12a2の作用点R側と反対側の外周面と交差する2番目のボール12a2の点Uより切欠部10c側に位置する。これにより、2番目のボール12a2がパイプ10の内周面10d1から最大に離間しても、この2番目のボール12a2は1番目および3番目のボール12a1,12a3により切欠部10cと反対側のパイプ10の内周面10d1側に向かって押圧されるようになる。したがって、2番目のボール12a2がパイプ10の切欠部10c近傍の部位10iを変形することが抑制されるとともに、2番目のボール12a2が切欠部10cから飛び出すことも抑制される。
更に、図8および図12に示すように、パイプ取り付け部24は、長辺部24aとこの長辺部24aの上端部がほぼ直角に折り曲げられた短辺部24bとを有するL字状の平板から形成されている。そして、パイプ取り付け部24の長辺部24aの一方の面にパイプ10の切欠部10cの対向する側が取り付けられて固定される。また、短辺部24bはフレーム9の側壁9bに当接して設けられている。この短辺部24bにより、プリテンショナー8の作動終期にストッパ16の外周端縁16cがボール12aを押圧したとき、パイプ取り付け部24の倒れが防止される。特に、パイプ取り付け部24はその下端部でガイド部材11に固定されているとともに、ストッパ16の外周端縁16cがボール12aを介してパイプ取り付け部24を押圧する部位がパイプ取り付け部24の上端部であるため、短辺部24bが長辺部24aの上端部側に設けられることで、ストッパ16の外周端縁16cによる押圧力が効率よく支持される。これにより、ストッパ16の外周端縁16cがパイプ取り付け部24を押圧した時のパイプ取り付け部24の倒れおよび変形を効果的に防止される。すなわち、短辺部24bはプリテンショナー8の作動終期にストッパ16の外周端縁16cがボール12aを押圧したときのパイプ取り付け部24の補強部となっている。
更に、パイプ取り付け部24の長辺部のパイプ10が固定される面と反対側の他方の面には、上下方向に直線状に延びる平板状のリブ28が固定されている。このリブ28は、プリテンショナー8の作動終期にストッパ16の外周端縁16cがボール12aを押圧したとき、この押圧力に対抗する位置に配設されている。このリブ28によりパイプ取り付け部24が補強されるので、ストッパ16の外周端縁16cがボール12aを押圧したときのパイプ取り付け部24の変形が防止される。なお、図12において符号29はシートベルト4を巻き取るシートベルトリトラクタ3のスプールである。
このように構成されたこの第5例のプリテンショナー8においては、前述の第1例と同様にストッパ16の外周端縁16cによるボール12aの押圧力はパイプ取り付け部24によって支持されるが、この押圧力が増大してもパイプ取り付け部24がリブ28によっても補強されているので、パイプ取り付け部24は押圧力によって変形することが防止される。
この第5例のプリテンショナー8およびシートベルトリトラクタ3によれば、各ボール12aがリングギア15の対応するレバー17を押圧する位置におけるパイプ10の直線部10kの内周面10d1と、ボール12aの移動方向手前側でこの直線部10kに連結する湾曲部10mの内周面10d1との変移部Pが、切欠部10cの切欠部端縁10hから延びる仮想直線αがパイプ10の直線部10kの内周面10d1の仮想延長線βに直角に交わる交点Qより、ボール12aがリングギア15のレバー17を押圧開始する位置側(ガスジェネレータ14側と反対側)に位置している。これにより、切欠部10cに位置するボール12aがその前後のボール12aによって切欠部10c側に押圧されることを防止することができる。すなわち、ボール12aがパイプ10の切欠部10c近傍の部位10iを変形することを抑制することができるとともに、ボール12a2が切欠部10cから飛び出すことも抑制することができる。
したがって、各ボール12aのエネルギロスを抑制することができ、各ボール12aのエネルギをリングギア15のストッパ16および各レバー17に効率よく伝達させることができる。その結果、プリテンショナー8の作動量を増大することが可能となる。
また、パイプ取り付け部24の長辺部のパイプ10が固定される面と反対側の他方の面に、リブ28がプリテンショナー8の作動終期におけるストッパ16の外周端縁16cによるボール12aの押圧力に対抗する位置に設けられるので、ストッパ16の外周端縁16cがボール12aを押圧したときのパイプ取り付け部24の変形を防止することができる。
更に、パイプ取り付け部24にパイプ10の切欠部10cの対向する側が取り付けられて固定されるが、このパイプ取り付け部24に短辺部24bからなる補強部が設けられることにより、ストッパ16がパイプ10を介してパイプ取り付け部24を押圧した時のパイプ取り付け部24の倒れおよび変形を効果的に防止することが可能となる。
この第5例のプリテンショナー8を備えるシートベルトリトラクタ3の他の構成および他の作用効果は第1例と同じである。
図14(a)は本発明のプリテンショナーの実施の形態の第6例を備えるシートベルトリトラクタの正面図、図14(b)は図14(a)における左側面図、図14(c)は図14(a)における右側面図、図14(d)は図14(a)における上面図、図15は第6例のプリテンショナーを、パイプの一部を切り欠いて示す上面図である。
図14(a)ないし(d)に示すように、第6例のシートベルトリトラクタではプリテンショナー8が車体に取り付けられた状態で、パイプ10はその先端部10aが最下位置とされ、この先端部10aから上方に直線状に延設されて一方の側壁9bに取り付けられている。その場合、パイプ10の先端部10aにガイド部材11が設けられている。これらのパイプ10の先端部10aおよびガイド部材11がボルト等の適宜の固着具によって一方の側壁9bに固定されたパイプ取り付け部24に取り付けられている。
更に、パイプ10はフレーム9の一方の側壁9bの略上端で略直角に曲げられて車室外側に向かって直線状にかつ略水平に延設されるとともに、一方の側壁9bのベース部9aと反対側の端近傍で略直角に曲げられて車両前後方向に直線状にかつ略水平に延設され、更に、他方の側壁9cの車両前後方向端近傍で略直角に曲げられてパイプ10の基端部10bが車室内側に向かって直線状にかつ水平方向に対して若干上向きに傾斜するようにして延設される。このように、パイプ10は3次元にパイピングされてその設置スペースをコンパクトにされている。
図15に示すように、ガスジェネレータ14で発生された反応ガスのガス圧がピストン25の一端側の受圧端面25aで受圧されるとともに、ピストン25の他端側の押圧端面25bでボール12aを押圧するようになっている。
更に、パイプ10内には、ガスジェネレータ14とピストン25との間にスプリング26が縮設されている。そして、プリテンショナー8の非作動状態で、このスプリング26の付勢力によりピストン25が付勢されてボール12aを押圧することで、ボール12aのがたつきを抑制している。
ところで、この第6例のプリテンショナー8では、前述のようにパイプ10が3次元にパイピングされているため、パイプ10はその基端部10bからすぐに隣接して形成されかつほぼ直角に湾曲した湾曲部10nを有している。そして、プリテンショナー8の非作動時に、ピストン25がスプリング26によって付勢された状態でこの湾曲部10n内に位置するようにセットされている。
ピストン25は樹脂あるいは金属等から形成されている。図16(a)ないし(c)に示すように、ピストン25は、受圧端面25aおよび押圧端面25bにそれぞれ形成された円形の凹部25c,25dを有している。一方の凹部25cにより、受圧端面25aにガス圧が作用したとき凹部25cを取り囲む外周縁部25eの外周側面25fがパイプ10の内周面10dの全体に密着可能となる。また、他方の凹部25dにより、受圧端面25aにガス圧が作用してピストン25がボール12aを押圧したときこの凹部25dにボール12aの一部が侵入することで、凹部25dを取り囲む外周縁部25g側の外周側面25fがパイプ10の内周面10dに密着するようになる。ピストン25のこれらの密着により、ピストン25とパイプ10との間のシール性が向上されている。
また、ピストン25の外周側面25fには、ピストン25の軸方向に沿う(向かう)断面形状が円弧状に湾曲した凹部25hが外周側面25fの全周にわたって形成されている。この凹部25hの半径は、パイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4の半径と同じかまたはほぼ同じに設定されている。したがって、図17(a)および(b)に示すようにピストン25の外周側面25fの凹部25hはパイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4に倣って密着またはほぼ密着するようになっている。その場合、凹部25hの深さd(外周側面25fから凹部25hの底までの長さ;図16(c)に図示)が比較的深い(大きい)と、図17(a)に示すようにピストン25の凹部25hと湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4とのピストン軸方向の密着長さが大きく設定され、また、凹部25hの深さdが比較的浅い(小さい)と、図17(b)に示すようにピストン25の凹部25hと湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4とのピストン軸方向の密着長さが小さく設定される。このようにピストン25の凹部25hと湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4との密着量が凹部25hの深さdに応じて種々設定可能となっている。なお、パイプ10の湾曲部10nの湾曲した外周側10qの内周面10dの部分10d5とピストン25の凹部25hとは離間している。
そして、プリテンショナー8の非作動時のピストン25の初期セット状態でピストン25の外周側面25fがパイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4に倣って密着またはほぼ密着することで、ピストン25の外周側面25fがパイプ10の湾曲部10nにセットされても、ピストン25の外周側面25fがパイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4に圧接する圧接力は、凹部25hを有さない図18(a)ないし(c)に示す比較例の円柱のピストン25に比べてはるかに小さくなる。これにより、ピストン25とパイプ10との間の摺動抵抗も小さくなる。したがって、スプリング26の付勢力はピストン25を介してボール12aに効率よく伝達され、プリテンショナー8の非作動状態での各ボール12aのがたつきは効果的に抑制されている。
この第6例のプリテンショナー8およびシートベルトリトラクタ3によれば、ピストン25の外周側面25fに円弧状に湾曲した凹部25hが形成されるので、ピストン25の初期セット状態で、この凹部25hがパイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pにおける内周面10dの部分10d4に密着またはほぼ密着する。特に、ピストン25の軸方向に沿って湾曲した凹部25hの断面形状の半径が湾曲部10nの内周側10pの内周面10dの部分10d4の半径と同じかまたほぼ同じに設定することで、凹部25hがパイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pにおける内周面10dの部分10d4に倣って密着またはほぼ密着するようになる。このようにピストン25の外周側面25fがパイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4に倣って密着またはほぼ密着することで、ピストン25の外周側面25fがパイプ10の湾曲部10nにセットされても、パイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4へのピストン25の外周側面25fのラップを小さくすることができる。したがって、ピストン25の外周側面25fがパイプ10の湾曲部10nの湾曲した内周側10pの内周面10dの部分10d4に圧接する圧接力を、外周側面に湾曲した凹部を有さない図18(a)ないし(c)に示す円柱のピストン25に比べてはるかに小さくすることができるので、ピストン25とパイプ10との間の摺動抵抗も小さくすることができる。これにより、スプリング26の付勢力をピストン25を介してボール12aに効率よく伝達させることができ、プリテンショナー8の非作動状態での各ボール12aのがたつきを効果的に抑制することが可能となる。その結果、プリテンショナー8の非作動状態での各ボール12aのがたつき音を低減することができる。
更に、この第6例のプリテンショナー8を有するシートベルトリトラクタ3を備えたシートベルト装置1によれば、プリテンショナー8の非作動状態での各ボール12aのがたつき音を低減することができるので、多数のボール12aを有するプリテンショナー8が車室内に設置されても、通常時(プリテンショナー8の非作動時)に乗員は車室内で快適に過ごすことが可能となる。
この第6例のプリテンショナー8を備えるシートベルトリトラクタ3の他の構成および他の作用効果は第1例と同じである。
なお、本発明に係るプリテンショナーは、前述の各例に限定されることはなく、前述の各例を適宜組み合わせることも可能である。また、例えば、必ずしもリングギア15に円弧状のストッパ16を設ける必要はなく、国際公開2010−084687号公報に記載されているプリテンショナーや、特開2001−163182号公報に記載されているプリテンショナーのようなタイプの、円弧状のストッパ16が設けられないプリテンショナーにも適用することができる。要は、本発明は特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々設計変更が可能である。
本発明のプリテンショナー、シートベルトリトラクタおよびシートベルト装置は、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタに設けられ、複数のボール等の複数の力伝達部材を用いたプリテンショナー、シートベルトリトラクタ、および車両のシートベルト装置に好適に利用することができる。

Claims (6)

  1. パイプと、前記パイプ内に移動可能に設けられるとともにスプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるための力を伝達する複数の力伝達部材と、緊急時にガスを発生するガスジェネレータと、少なくとも回転可能に設けられるとともに、内周に複数の内歯を有しかつ外周に複数の被押圧部を有するリングギアと、スプール側部材に設けられるとともに、前記内歯に歯合する外歯を有しかつ前記スプールを回転させるピニオンとを少なくとも備え、緊急時に、前記力伝達部材が前記リングギアの被押圧部を押圧することで前記スプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるプリテンショナーにおいて、
    前記リングギアは前記力伝達部材による押圧で回転してから所定回転量回転したとき、前記力伝達部材の少なくとも1つに当接して前記リングギアの回転を停止させるストッパを有することを特徴とするプリテンショナー。
  2. パイプと、前記パイプ内に移動可能に設けられるとともにスプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるための力を伝達する複数の力伝達部材と、緊急時にガスを発生するガスジェネレータと、少なくとも回転可能に設けられるとともに、内周に複数の内歯を有しかつ外周に複数の被押圧部を有するリングギアと、スプール側部材に設けられるとともに、前記内歯に歯合する外歯を有しかつ前記スプールを回転させるピニオンとを備え、緊急時に、前記力伝達部材が前記リングギアの被押圧部を押圧することで前記スプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるプリテンショナーにおいて、
    前記リングギアは前記力伝達部材による押圧で回転してから所定回転量回転したとき、前記パイプに当接して前記リングギアの回転を停止させるストッパを有することを特徴とするプリテンショナー。
  3. ケース本体を有し、
    前記ケース本体に設けられ、前記ストッパが前記力伝達部材の少なくとも1つまたは前記パイプに当接する前に最初の前記力伝達部材が当接することで変形する第2のストッパを有することを特徴とする請求項1または2に記載のプリテンショナー。
  4. 前記力伝達部材はボールであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のプリテンショナー。
  5. シートベルトと、前記シートベルトを巻き取るスプールと、緊急時に前記スプールをシートベルト巻き取り方向に回転させるプリテンショナーとを少なくとも有し、
    前記プリテンショナーは請求項1ないし4のいずれか1に記載のプリテンショナーであることを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  6. 前記シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタと、シートベルトに摺動可能に支持されたタングと、車体に設けられるとともに前記タングが係脱可能に係止されるバックルとを少なくとも有し、
    前記シートベルトリトラクタは請求項5に記載のシートベルトリトラクタであることを特徴とするシートベルト装置。
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