JP2017154525A - プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置 - Google Patents

プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置 Download PDF

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【課題】プリテンショナの作動時に発生する作動ガスの排出を簡便な構造で抑制することができる、プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置を提供する。【解決手段】プリテンショナ3の動力伝達手段は、駆動輪4を回転させる動力伝達部材51と、動力伝達部材51を収容するパイプ52と、パイプ52内に作動ガスを供給するガス発生器と、ガス発生器と動力伝達部材51との間に配置されたピストン54と、動力伝達部材51とピストン54との間に配置されたストッパ部材55と、パイプ52の出口部52aに配置されストッパ部材55を係止させる屈曲通路57と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置に関し、特に、プリテンショナの作動時に発生する作動ガスの排出の抑制に適した、プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置に関する。
自動車等の車両には、一般に、乗員が着座する腰掛部と乗員の背面に位置する背もたれ部とを備えたシートに乗員を拘束するシートベルト装置が設けられている。かかるシートベルト装置は、乗員を拘束するウェビングと、該ウェビングの巻き取りを行うリトラクタと、車体側に設けられ前記ウェビングを案内するガイドアンカーと、前記ウェビングを車体側に固定するベルトアンカーと、前記シートの側面に配置されたバックルと、前記ウェビングに配置されたトングと、を有し、前記トングを前記バックルに嵌着させることによってウェビングにより乗員をシートに拘束している。かかるシートベルト装置では、ウェビングの一端はベルトアンカーに固定されており、ウェビングの他端はガイドアンカーに挿通されてリトラクタに接続されている。
かかるリトラクタは、車両衝突時等の緊急時にウェビングの弛みを除去するプリテンショナを有していることが一般的になってきている(例えば、特許文献1及び2参照)。特許文献1及び2に記載されたプリテンショナは、ウェビングを巻き取るスプールに連結されたピニオンギアと、車両衝突時にピニオンギアを回転させる動力伝達部材(負荷伝達要素)と、動力伝達部材を収容するチューブ(パイプ)と、を有している。特許文献1に記載された動力伝達部材は複数の質量体(ボール)であり、特許文献2に記載された動力伝達部材は樹脂製の細長いロッド部材である。
特表2007−522030号公報 国際公開第2012/143090号
近年、装置の小型化や高性能化の観点から動力伝達部材を駆動させるガス圧が高くなる傾向にあり、プリテンショナの作動時に発生する高温・高圧の作動ガスを圧力容器であるパイプから外部に排出しないようにすることが求められている。例えば、上述した特許文献1に記載された発明では、パイプの先端径を縮小したり、ゲートを配置したり、質量体をピニオンギア(駆動輪)に噛み込ませたりしている。
しかしながら、パイプの先端径を縮小した場合には、先端に至るまでのパイプ径が質量体の径よりも大きくなってしまうことから、質量体の円滑な移動が妨げられたり、異音が発生したりしてしまう。また、ゲートを配置した場合には、構造が複雑になってしまい、部品点数が増加してしまう。また、質量体を駆動輪に噛み込ませた場合には、高速回転している駆動輪の大きな運動エネルギーを吸収しなければならず、周辺部位の補強が必要になるため、製造コストや重量が増加してしまう。
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、プリテンショナの作動時に発生する作動ガスの排出を簡便な構造で抑制することができる、プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールを回転可能に配置された駆動輪と、緊急時に前記駆動輪に動力を伝達する動力伝達手段と、を備えたプリテンショナにおいて、前記動力伝達手段は、前記駆動輪を回転させる動力伝達部材と、該動力伝達部材を収容するパイプと、該パイプ内に作動ガスを供給するガス発生器と、該ガス発生器と前記動力伝達部材との間に配置されたピストンと、前記動力伝達部材と前記ピストンとの間に配置されたストッパ部材と、前記パイプの出口部に配置され前記ストッパ部材を係止させる屈曲通路と、を備えていることを特徴とするプリテンショナが提供される。
また、本発明によれば、乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時に前記ウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナと、を備えたリトラクタにおいて、前記プリテンショナは、前記スプールを回転可能に配置された駆動輪と、緊急時に前記駆動輪に動力を伝達する動力伝達手段と、を備え、前記動力伝達手段は、前記駆動輪を回転させる動力伝達部材と、該動力伝達部材を収容するパイプと、該パイプ内に作動ガスを供給するガス発生器と、該ガス発生器と前記動力伝達部材との間に配置されたピストンと、前記動力伝達部材と前記ピストンとの間に配置されたストッパ部材と、前記パイプの出口部に配置され前記ストッパ部材を係止させる屈曲通路と、を備えていることを特徴とするリトラクタが提供される。
また、本発明によれば、乗員を拘束するウェビングと、該ウェビングの巻き取りを行うリトラクタと、前記ウェビングを車体側に固定するベルトアンカーと、前記シートの側面に配置されたバックルと、前記ウェビングに配置されたトングと、を備えたシートベルト装置において、前記リトラクタは、前記ウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時に前記ウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナと、を備え、前記プリテンショナは、前記スプールを回転可能に配置された駆動輪と、緊急時に前記駆動輪に動力を伝達する動力伝達手段と、を備え、前記動力伝達手段は、前記駆動輪を回転させる動力伝達部材と、該動力伝達部材を収容するパイプと、該パイプ内に作動ガスを供給するガス発生器と、該ガス発生器と前記動力伝達部材との間に配置されたピストンと、前記動力伝達部材と前記ピストンとの間に配置されたストッパ部材と、前記パイプの出口部に配置され前記ストッパ部材を係止させる屈曲通路と、を備えていることを特徴とするシートベルト装置が提供される。
上述したプリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置において、前記屈曲通路の軸芯は、前記パイプの出口部における軸芯と交差していてもよい。
また、前記ストッパ部材は、例えば、略円柱形状を有し、先端部が前記屈曲通路の内面に接触し、中間部が前記パイプの出口部に接触し、後端部が前記パイプの内面に接触することによって係止される。
また、前記ストッパ部材は、略円柱形状を有し、両端部の径よりも小さい径を備えた中間部を有していてもよい。
また、前記動力伝達部材は、球形状の金属部材であってもよいし、ロッド形状の樹脂部材であってもよい。
上述した本発明に係るプリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置によれば、動力伝達部材の通路を形成するパイプの出口部に屈曲通路を配置したことにより、プリテンショナの作動時に動力伝達部材をパイプから排出することができるとともに、ストッパ部材を屈曲通路に詰まらせて係止させることができる。したがって、プリテンショナの作動時に発生する作動ガスの排出を簡便な構造で抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るリトラクタを示す部品展開図である。 図1に示したプリテンショナの作動状態を示す断面図であり、(A)は通常状態、(B)は射出中間状態、(C)は射出終盤状態、(D)は作動完了状態、を示している。 屈曲通路を示す拡大図であり、(A)は第一実施形態、(B)は変形例、を示している。 本発明の他の実施形態に係るプリテンショナを示す断面図であり、(A)は第二実施形態、(B)は第三実施形態、を示している。 本発明の一実施形態に係るシートベルト装置を示す全体構成図である。
以下、本発明の実施形態について図1〜図5を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の一実施形態に係るリトラクタを示す部品展開図である。図2は、図1に示したプリテンショナの作動状態を示す断面図であり、(A)は通常状態、(B)は射出中間状態、(C)は射出終盤状態、(D)は作動完了状態、を示している。図3は、屈曲通路を示す拡大図であり、(A)は第一実施形態、(B)は変形例、を示している。
本発明の一実施形態に係るリトラクタ1は、例えば、図1〜図3(A)に示したように、乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプール2と、緊急時にウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナ3と、を備え、プリテンショナ3は、スプール2を回転可能に配置された駆動輪4と、緊急時に駆動輪4に動力を伝達する動力伝達手段5と、を備え、動力伝達手段5は、駆動輪4を回転させる動力伝達部材51と、動力伝達部材51を収容するパイプ52と、パイプ52内に作動ガスを供給するガス発生器53と、ガス発生器53と動力伝達部材51との間に配置されたピストン54と、動力伝達部材51とピストン54との間に配置されたストッパ部材55と、パイプ52から排出された動力伝達部材51の通路561を形成するハウジング56と、パイプ52の出口部52aに配置されストッパ部材55を係止させる屈曲通路57と、を備えている。
スプール2は、ウェビングを巻き取る巻胴であり、リトラクタ1の骨格を形成するベースフレーム11内に回転可能に収容されている。ベースフレーム11は、例えば、対峙する一対の端面111,112と、これらの端面を連結する側面113と、を有している。ベースフレーム11は、側面113と対峙し端面111,112に接続されるタイプレート114を有していてもよい。また、例えば、端面111側にスプリングユニット12が配置され、端面112側にプリテンショナ3及びロック機構13が配置される。なお、スプリングユニット12、プリテンショナ3、ロック機構13等の配置は、図示したものに限定されるものではない。
また、ベースフレーム11の端面111には、スプール2を挿通する開口部111aが形成されており、ベースフレーム11の端面112には、ロック機構13のパウル131と係合可能な内歯を有する開口部112aが形成されている。また、ベースフレーム11の端面112の内側には、プリテンショナ3の一部(例えば、駆動輪4、ハウジング56等)が配置される。また、ベースフレーム11の端面112の外側にはロック機構13が配置され、ロック機構13はリテーナカバー14内に収容される。
リテーナカバー14には、車体の急減速を検出するビークルセンサ15が配置されていてもよい。ビークルセンサ15は、例えば、球形の質量体と、質量体の移動によって揺動されるセンサレバーと、を有している。ビークルセンサ15は、ベースフレーム11の端面112に形成した開口部112bに嵌め込むようにしてもよい。
スプール2は、中心部に空洞を有し、軸心を形成するトーションバー16が挿通されている。トーションバー16の一端は、内側がスプール2の端部に接続されるとともに外側がスプリングユニット12のスプリングコアに接続されている。したがって、スプール2は、トーションバー16を介して、スプリングユニット12に接続されており、スプリングユニット12に格納されたゼンマイバネ12aによりウェビングを巻き取る方向に付勢されている。なお、スプール2に巻き取り力を付与する構成は、図示した構成に限定されるものではない。
また、トーションバー16の他端は、ロック機構13のロッキングベース132に接続されている。ロッキングベース132は、後述するように、ベースフレーム11に係合可能に構成されており、トーションバー16の回転状態と非回転状態とを切り替えることができる。したがって、ロック機構13が作用した状態(ロッキングベース132がベースフレーム11に係合した状態)で、ウェビングを引き出す方向に荷重が負荷された場合であっても、トーションバー16に閾値以上の荷重が生じるまでは、スプール2を非回転状態に保持することができる。そして、トーションバー16に閾値以上の荷重が生じた場合には、トーションバー16が捻れることによって、スプール2が相対的に回転運動を生じ、ウェビングが引き出される。
ロック機構13は、トーションバー16の端部に接続されるロッキングベース132と、ロッキングベース132に移動可能に配置されたパウル131と、パウル131の軸方向の移動を規制するためのカバープレート133と、ロッキングベース132の外側に回転可能に配置されるロックギア134と、ロックギア134に揺動可能に配置されたフライホイール135と、これらの部品を収容するとともにロッキングベース132を回転可能に支持するリテーナカバー14と、を有している。なお、ロック機構13は、図示した構成に限定されるものではなく、従来から存在している種々の構成のものを任意に選択して使用することができる。
ロッキングベース132は、円形状のディスク部132aと、ディスク部132aのスプール2側に形成され駆動輪4を支持する多角柱形状の駆動輪支持部132bと、トーションバー16の他端が挿通されるトーションバー支持部132cと、を有している。また、駆動輪支持部132bには、プリテンショナ3の作動時にハウジング56に対し軸受けを行うベアリング17が挿通されている。図示した実施形態では、スプール2、トーションバー16、ロッキングベース132等が同心軸上に配置されており、これらによってスプール2の回転軸が形成される。
なお、ここでは、駆動輪4をロッキングベース132に固定する場合について説明したが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、駆動輪4の内部に、スプール2に接続されたピニオンギアを挿通し、駆動輪4の内歯とピニオンギアの外歯とを必要に応じて係合させることによって、ピニオンギアを介して駆動輪4の回転をスプール2に伝達するようにしてもよい。
上述した構成を有するロック機構13によれば、ウェビングが通常の引き出し速度よりも早い場合、すなわち、ウェビングの引き出し加速度が所定の閾値を超えた場合には、フライホイール135が揺動してリテーナカバー14の内歯(図示せず)に係合し、ロックギア134の回転が規制される。また、ビークルセンサ15が作動した場合には、そのセンサレバーがロックギア134の外歯に係合し、ロックギア134の回転が規制される。
そして、ロックギア134の回転が規制されると、ロッキングベース132とロックギア134との間に相対回転が生じ、この相対回転に伴ってパウル131が径方向外方に移動し、パウル131の先端がベースフレーム11の開口部112aに形成された内歯に係合することとなる(すなわち、ロッキングベース132はパウル131を介してベースフレーム11に係合される。)。その結果、ロッキングベース132の回転が規制され、スプール2の回転も規制される。したがって、ウェビングの引き出しがロックされる。
なお、通常時(ウェビングの引き出し加速度が所定の閾値以下の場合)は、ロック機構13は作動せず、スプール2の回転に伴ってロッキングベース132及びロックギア134が一緒に回転することとなる。したがって、通常時には、ロッキングベース132とロックギア134とが相対回転をしないことから、パウル131はベースフレーム11の開口部112aに形成された内歯と干渉しない位置に退避した状態を維持するように構成されている。
プリテンショナ3は、車両衝突時等の緊急時に動力伝達手段5により駆動輪4を回転させてウェビングの弛みを除去する部品である。動力伝達手段5は、従来の動力伝達手段5と同様に、動力伝達部材51、パイプ52、ガス発生器53、ピストン54、ハウジング56を有している。動力伝達部材51は、例えば、ロッド形状の樹脂部材である。図2では、ロッド形状の樹脂部材である動力伝達部材51をパイプ52に挿入した形状を図示している。なお、図2では、説明の便宜上、動力伝達部材51を灰色に塗り潰している。
パイプ52は、動力伝達部材51の射出筒を形成する圧力容器である。パイプ52は、一定の長さを要することから、ベースフレーム11の側面に沿って配置されるように屈曲されている。ガス発生器53は、パイプ52の後端部に装着される。ピストン54は、ガス発生器53から供給される作動ガスを受けて、パイプ52の内面をシールしつつ摺動するように形成されている。
ハウジング56は、例えば、図1に示したように、ベースフレーム11の端面112の内側に配置される。ハウジング56は、図2(A)に示したように、駆動輪4の外周に沿って動力伝達部材51を通過させる内面を備えた外壁562と、駆動輪4を回転し終えた動力伝達部材51を案内する内壁563と、を備え、外壁562及び内壁563によって動力伝達部材51の通路561が形成される。また、ハウジング56には軸系を挿通する開口部564が形成されている。
本実施形態に係るプリテンショナ3は、図2(A)〜図3(B)に示したように、ストッパ部材55及び屈曲通路57を備えている。ストッパ部材55は、例えば、略円柱形状を有し、先端部及び後端部の径よりも小さい径を備えた中間部を有している。このように、ストッパ部材55の両端部を拡径した形状とすることにより、パイプ52内を摺動する際に両端部でガイドしつつ、カーブ52bを曲がる際に中間部が干渉しないようにすることができる。なお、ストッパ部材55は、作動ガスの圧力によって塑性変形しない程度の硬さを有する素材(例えば、樹脂、金属等)によって形成される。
屈曲通路57は、例えば、ハウジング56の外壁562の内面562aによって形成される。具体的には、図3(A)に示したように、屈曲通路57の軸芯Lrは、パイプ52の出口部52aにおける軸芯Lpと交差している。なお、図3(A)において、説明の便宜上、ピストン54の図を省略してある。軸芯Lrと軸芯Lpとの交差角度αは、例えば、180°未満に設定され、90°≦α<180°の範囲内に設定することが好ましい。また、屈曲通路57の曲率半径は、パイプ52の中間部におけるカーブ52bの曲率半径よりも小さく設定される。
また、屈曲通路57の交差角度α及び曲率半径は、動力伝達部材51の通り抜けやすさとストッパ部材55の通り難さとのバランスを考慮して設定される。例えば、ストッパ部材55が略円柱形状を有する場合に、先端部が接点Rで屈曲通路57の内面(ここでは、外壁562の内面562a)に接触し、中間部がパイプ52の出口部52aに接点Qで接触し、後端部が接点Pでパイプ52の内面に接触することによって、ストッパ部材55はパイプ52の出口部52aに係止される。このように、ストップ部材55が屈曲通路57に侵入しようとすると、パイプ52の出口部52aにおいて三点留めされ、ストップ部材55のパイプ52からの排出が規制される。
屈曲通路57は、図3(B)に示したように、パイプ52の先端を延設することによって形成するようにしてもよい。この変形例では、パイプ52の出口部52aを図3(A)に示した軸芯Lrに沿って屈曲させて延設し、その延設部の内側に切欠部57aを形成することによって、屈曲通路57を形成している。なお、図3(B)において、説明の便宜上、動力伝達部材51及びピストン54の図を省略してある。
このように、屈曲通路57は、ハウジング56によって構成することもできるし、パイプ52によって構成することもできる。また、図示しないが、屈曲通路57は、ハウジング56やパイプ52とは別体の部品によって構成するようにしてもよい。
次に、プリテンショナ3の作用について説明する。図2(A)に示したように、通常状態では、動力伝達部材51がパイプ52の内面に押し付けられた状態で位置が保持されている。このとき、動力伝達部材51の先端が、駆動輪4と干渉しないように調整されている。なお、プリテンショナ3の応答特性を向上させる場合には、動力伝達部材51の先端をできるだけ駆動輪4に接近した状態に配置しておくことが好ましい。
ガス発生器53から発生した高温・高圧の作動ガスは、図2(B)に示したように、ピストン54を押圧し、パイプ52内を摺動させる。ピストン54は、ストッパ部材55を押圧し、パイプ52内を移動させる。ストッパ部材55は、動力伝達部材51を押圧し、パイプ52内を移動させる。パイプ52から押し出された動力伝達部材51は、屈曲通路57によって進行方向が偏向され、駆動輪4の外周に形成された歯41に向かって移動する。歯41に衝突した動力伝達部材51は、塑性変形しながら歯41に係合し、駆動輪4を回転させる。このとき、屈曲通路57を通過した動力伝達部材51は、ハウジング56内に形成された通路561に沿って移動する。
さらに動力伝達部材51が押し出されると、図2(C)に示したように、動力伝達部材51の先端は、ハウジング56の外壁562と内壁563により形成された通路561に侵入する。
そして、ストッパ部材55がパイプ52の出口部52aに到達すると、ストッパ部材55は、屈曲通路57を形成するハウジング56の内面562aに衝突し係止される。かかるストッパ部材55の係止によって動力伝達部材51の移動が停止し、駆動輪4の回転も停止する。また、ストッパ部材55がパイプ52の出口部52aに係止されることによって、ピストン54の移動も停止し、パイプ52の内面をシールする。
上述した本実施形態に係るプリテンショナ3によれば、動力伝達部材51の通路を形成するパイプ52の出口部52aに屈曲通路57を配置したことにより、プリテンショナ3の作動時に動力伝達部材51をパイプ52から排出することができるとともに、ストッパ部材55を屈曲通路57に詰まらせて係止させることができる。したがって、プリテンショナ3の作動時に発生する作動ガスの排出を簡便な構造で抑制することができる。
次に、プリテンショナ3の他の実施形態について、図4(A)及び図4(B)を参照しつつ説明する。ここで、図4は、本発明の他の実施形態に係るプリテンショナを示す断面図であり、(A)は第二実施形態、(B)は第三実施形態、を示している。
図4(A)に示した第二実施形態に係るプリテンショナ3は、動力伝達部材51の長さ方向の変形(収縮)を考慮して、動力伝達部材51の長さを第一実施形態における動力伝達部材51よりも長く形成したものである。第二実施形態における動力伝達部材51は、ハウジング56の外壁562と内壁563により形成された通路561の終端部561aに衝突して圧縮される。その結果、ストッパ部材55がパイプ52の出口部52aに係止されたときに動力伝達部材51から反力を受けることとなり、ストッパ部材55の移動を効果的に抑制することができる。
図4(B)に示した第三実施形態に係るプリテンショナ3は、動力伝達部材51を球形状の金属部材により構成したものである。また、駆動輪4の歯41は、球形状の動力伝達部材51に適した形状に形成される。かかる実施形態においても、ストッパ部材55をパイプ52の出口部52aに係止させることができ、作動ガスの排出を抑制することができる。すなわち、動力伝達部材51の構成は、ストッパ部材55及び屈曲通路57を有する限りにおいて、駆動輪4を回転することができれば、どのような構成であってもよい。
上述した実施形態において、動力伝達部材51の一例として、ロッド形状の樹脂部材である場合及び球形状の金属部材である場合について説明したが、動力伝達部材51の構成はこれらに限定されるものではない。例えば、動力伝達部材51は、略円柱形状や略楕円体形状等のパイプ52内で摺動可能な形状を有していてもよい。また、動力伝達部材51は、金属製の芯材に樹脂を被覆した複合部材であってもよいし、金属材の一部に樹脂を被覆した複合部材であってもよいし、樹脂材の一部に金属を埋め込んだ複合部材であってもよい。
次に、本発明の実施形態に係るシートベルト装置について、図5を参照しつつ説明する。ここで、図5は、本発明の実施形態に係るシートベルト装置を示す全体構成図である。なお、図5において、説明の便宜上、シートベルト装置以外の部品については、一点鎖線で図示している。
図5に示した本実施形態に係るシートベルト装置100は、乗員を拘束するウェビングWと、ウェビングWの巻き取りを行うリトラクタ1と、車体側に設けられウェビングWを案内するガイドアンカー101と、ウェビングWを車体側に固定するベルトアンカー102と、シートSの側面に配置されたバックル103と、ウェビングWに配置されたトング104と、を備え、リトラクタ1は、例えば、図1に示した構成を有している。
以下、リトラクタ1以外の構成部品について簡単に説明する。シートSは、例えば、乗員が着座する腰掛部S1と、乗員の背面に位置する背もたれ部S2と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト部S3と、を備えている。リトラクタ1は、例えば、車体のBピラーTに内蔵される。また、一般に、バックル103は腰掛部S1の側面に配置されることが多く、ベルトアンカー102は腰掛部S1の下面に配置されることが多い。また、ガイドアンカー101は、BピラーTに配置されることが多い。そして、ウェビングWは、一端がベルトアンカー102に接続され、他端がガイドアンカー101を介してリトラクタ1に接続されている。
したがって、トング104をバックル103に嵌着させる場合、ウェビングWはガイドアンカー101の挿通孔を摺動しながらリトラクタ1から引き出されることとなる。また、乗員がシートベルトを装着した場合や降車時にシートベルトを解除した場合には、リトラクタ1のスプリングユニット12の作用により、ウェビングWは一定の負荷がかかるまで巻き取られる。
上述したシートベルト装置100は、前部座席における通常のシートベルト装置に、上述した実施形態に係るリトラクタ1を適用したものである。リトラクタ1は、上述した第一実施形態〜第三実施形態に係るプリテンショナ3の何れかを備えている。したがって、本実施形態に係るシートベルト装置100によれば、プリテンショナ3の作動時に発生する作動ガスの排出を簡便な構造で抑制することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、例えば、車両の後部座席に使用されるシートベルト装置に適用してもよいし、車両以外の乗物に使用されるシートベルト装置に適用してもよい等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 リトラクタ
2 スプール
3 プリテンショナ
4 駆動輪
5 動力伝達手段
11 ベースフレーム
12 スプリングユニット
12a ゼンマイバネ
13 ロック機構
14 リテーナカバー
15 ビークルセンサ
16 トーションバー
17 ベアリング
41 歯
51 動力伝達部材
52 パイプ
52a 出口部
52b カーブ
53 ガス発生器
54 ピストン
55 ストッパ部材
56 ハウジング
57 屈曲通路
57a 切欠部
100 シートベルト装置
101 ガイドアンカー
102 ベルトアンカー
103 バックル
104 トング
111,112 端面
111a,112a,112b 開口部
113 側面
114 タイプレート
131 パウル
132 ロッキングベース
132a ディスク部
132b 駆動輪支持部
132c トーションバー支持部
133 カバープレート
134 ロックギア
135 フライホイール
561 通路
561a 終端部
562 外壁
562a 内面
563 内壁
564 開口部


Claims (7)

  1. 乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールを回転可能に配置された駆動輪と、緊急時に前記駆動輪に動力を伝達する動力伝達手段と、を備えたプリテンショナにおいて、
    前記動力伝達手段は、前記駆動輪を回転させる動力伝達部材と、該動力伝達部材を収容するパイプと、該パイプ内に作動ガスを供給するガス発生器と、該ガス発生器と前記動力伝達部材との間に配置されたピストンと、前記動力伝達部材と前記ピストンとの間に配置されたストッパ部材と、前記パイプの出口部に配置され前記ストッパ部材を係止させる屈曲通路と、を備えていることを特徴とするプリテンショナ。
  2. 前記屈曲通路の軸芯は、前記パイプの出口部における軸芯と交差している、ことを特徴とする請求項1に記載のプリテンショナ。
  3. 前記ストッパ部材は、略円柱形状を有し、先端部が前記屈曲通路の内面に接触し、中間部が前記パイプの出口部に接触し、後端部が前記パイプの内面に接触することによって係止される、ことを特徴とする請求項1に記載のプリテンショナ。
  4. 前記ストッパ部材は、略円柱形状を有し、両端部の径よりも小さい径を備えた中間部を有している、ことを特徴とする請求項1に記載のプリテンショナ。
  5. 前記動力伝達部材は、球形状の金属部材又はロッド形状の樹脂部材である、ことを特徴とする請求項1に記載のプリテンショナ。
  6. 乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時に前記ウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナと、を備えたリトラクタにおいて、
    前記プリテンショナは、請求項1〜5の何れか一項に記載されたプリテンショナである、ことを特徴とするリトラクタ。
  7. 乗員を拘束するウェビングと、該ウェビングの巻き取りを行うリトラクタと、前記ウェビングを車体側に固定するベルトアンカーと、前記シートの側面に配置されたバックルと、前記ウェビングに配置されたトングと、を備えたシートベルト装置において、
    前記リトラクタは、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のプリテンショナを有する、ことを特徴とするシートベルト装置。
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