JPWO2011070678A1 - ファスナーストリンガー及びスライドファスナー、並びにファスナーストリンガーの補修方法 - Google Patents

ファスナーストリンガー及びスライドファスナー、並びにファスナーストリンガーの補修方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011070678A1
JPWO2011070678A1 JP2011545036A JP2011545036A JPWO2011070678A1 JP WO2011070678 A1 JPWO2011070678 A1 JP WO2011070678A1 JP 2011545036 A JP2011545036 A JP 2011545036A JP 2011545036 A JP2011545036 A JP 2011545036A JP WO2011070678 A1 JPWO2011070678 A1 JP WO2011070678A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fastener
tape
stringer
side edge
fastener element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011545036A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5430674B2 (ja
Inventor
和夫 田村
和夫 田村
俊久 浜松
俊久 浜松
加藤 久典
久典 加藤
宏樹 福島
宏樹 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK Corp filed Critical YKK Corp
Publication of JPWO2011070678A1 publication Critical patent/JPWO2011070678A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5430674B2 publication Critical patent/JP5430674B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44BBUTTONS, PINS, BUCKLES, SLIDE FASTENERS, OR THE LIKE
    • A44B19/00Slide fasteners
    • A44B19/24Details
    • A44B19/40Connection of separate, or one-piece, interlocking members to stringer tapes; Reinforcing such connections, e.g. by stitching
    • A44B19/403Connection of separate interlocking members

Landscapes

  • Slide Fasteners (AREA)

Abstract

本発明のファスナーストリンガーの補修方法は、複数の第1ファスナーエレメント(20)が射出成形されたファスナーストリンガー(11,12) において、少なくとも1つの前記第1ファスナーエレメント(20)が破損したときに、補修用のファスナーエレメントとして、第1半部(31,51) と、第2半部(32,52) と、第1及び第2半部(32,52) を機械的に締結する締結手段(33,53) とを有する第2ファスナーエレメント(30,50) を使用し、ファスナーテープ(14)の所定位置に貫通孔(18)を形成し、前記貫通孔(18)に前記締結手段(33,53) を挿通させ、同締結手段(33,53) により前記第1半部(31,51) と前記第2半部(32,52) とを締結することにより、前記第2ファスナーエレメント(30,50) をファスナーテープ(14)に取着するものである。これにより、ファスナーストリンガー(11,12) の補修を簡便に且つ迅速に行うことができ、補修に係るコストや時間を大幅に削減することができる。

Description

本発明は、主に、破損したファスナーエレメントを新しいファスナーエレメントに取り替えることにより補修されたファスナーストリンガー及びスライドファスナー、並びに、ファスナーストリンガーの補修方法に関する。
左右のエレメント列が噛合してスライドファスナーが閉じている状態において、左右のファスナーストリンガーを引き離す方向に力を加えてゆくと、横引力が所定の大きさを越えたときにファスナーテープ又はファスナーエレメントが破損する。このとき、例えばファスナーテープにおいて破断が発生してしまうと、その破断したファスナーテープを補修することは困難であるため、スライドファスナー自体を交換することが必要となる。
これに対し、過大な横引力を加えた際に、ファスナーエレメントが破損した場合には、その破損したファスナーエレメントを新たなファスナーエレメントに付け替えることによって、スライドファスナーを比較的容易に修復することができる。特に、大きなサイズのファスナーエレメントを用いているスライドファスナーでは、破損したファスナーエレメントを取り外し、そこに補修用のファスナーエレメントを新たに取り付けることにより、スライドファスナーの補修を効率的に行うことができる。
ここで、スライドファスナーの補修に関し、実開昭53−71661号公報(特許文献1)には、ファスナーエレメントが欠如してしまったファスナーストリンガーに対して、新たにファスナーエレメントを射出成形することができる手動型の射出成形機が開示されている。
この特許文献1に記載されている手動型射出成形機では、欠如してしまったエレメントの隣のエレメントを用いて成形用の金型を位置決めすることにより、射出成形によって新たに取着するエレメントの取付位置や取付ピッチを的確に定めることができる。
このような手動型射出成形機を用いることにより、例えばテニスコートのカバー、漁業の定置網、又は養殖用の生簀網や仕切り網などの大きな物品にスライドファスナーが取り付けられている場合に、そのスライドファスナーが取り付けられている現地に手動型射出成形機を持ち運ぶことにより、スライドファスナーの補修をその現地にて行うことが可能となる。
実開昭53−71661号公報
前記特許文献1に記載されている手動型の射出成形機は、持ち運べることは可能であるものの、大型で高重量な装置であるため、射出成形機の搬送に多くの人手やコストが掛かるなどの欠点があり、また、スライドファスナーの補修が急を要する場合に迅速に対応することが難しいことがあった。
更に、スライドファスナーが使用されている現場(例えば定置網や生簀網などが用いられる漁場など)によっては、射出成形機を持ち運ぶこと自体が困難な場合があった。また、射出成形機を作動させるためには電源が必要とされるものの、補修を行う現場によっては電源を確保し難い場合もあるという問題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、ファスナーストリンガーのファスナーエレメントが破損したときに、そのファスナーエレメントを交換してファスナーストリンガーを簡便に補修することが可能なファスナーストリンガーの補修方法、並びに、射出成形されたファスナーエレメントを有するエレメント列の一部に他のファスナーエレメントが取り付けられたファスナーストリンガー及びスライドファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるファスナーストリンガーは、基本的な構成として、ファスナーテープのテープ側縁部にエレメント列が形成されたファスナーストリンガーであって、前記エレメント列は、前記テープ側縁部に射出成形された複数の第1ファスナーエレメントと、前記テープ側縁部における前記第1ファスナーエレメントの欠落部位に取着された少なくとも1つの第2ファスナーエレメントとを有し、前記第2ファスナーエレメントは、前記ファスナーテープと別体に形成され、前記ファスナーテープの第1テープ面側に配される第1半部と、前記ファスナーテープと別体に形成され、前記ファスナーテープの第2テープ面側に配される第2半部と、前記テープ側縁部に形成された貫通孔に挿通され、前記第1及び第2半部を機械的に締結する締結手段とを有してなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るファスナーストリンガーにおいて、前記締結手段は、前記テープ側縁部の前記貫通孔に挿通されるボルト部材と、前記ボルト部材が螺合するナット部材とにより構成されていることが好ましい。
この場合、前記第1及び第2半部は、互いに接触する接触面に、互いの位置を合わせる段差部を有していることが好ましい。また、前記第1及び第2半部は、前記ファスナーテープを挟持するテープ挟持部と、前記接触面と前記テープ挟持部との間に配された凹状の芯紐挟持部とを有し、前記段差部は、前記芯紐挟持部よりも前記第2ファスナーエレメントの噛合頭部側に、芯紐挟持部に対して直交する方向に沿って延設されていることが特に好ましい。
更に、前記第1半部と前記第2半部とは互いに同じ形状を有していることが特に好ましい。
また、本発明に係るファスナーストリンガーにおいて、前記締結手段は、前記第1及び第2半部のうちの一方に突設された係合突部と、他方に穿設され、前記係合突部を係合させる係合孔とにより構成されていても良い。
この場合、前記第1半部の噛合頭部と第2半部の噛合頭部とは、可撓性を有する連結部を介して互いに連結されていることが好ましい。
そして、本発明により提供されるファスナーストリンガーは、前述した構成を有するファスナーストリンガーを左右一対で有することを特徴とするものである。
次に、本発明により提供されるファスナーストリンガーの補修方法は、基本的な構成として、ファスナーテープのテープ側縁部に複数の第1ファスナーエレメントが射出成形されたファスナーストリンガーにおいて、少なくとも1つの前記第1ファスナーエレメントが破損したときに、破損した前記第1ファスナーエレメントを前記テープ側縁部から取り外し、同テープ側縁部に補修用のファスナーエレメントを取着して前記ファスナーストリンガーを補修するファスナーストリンガーの補修方法であって、補修用の前記ファスナーエレメントとして、前記ファスナーテープと別体に形成され、前記ファスナーテープの第1テープ面側に配される第1半部と、前記ファスナーテープと別体に形成され、前記ファスナーテープの第2テープ面側に配される第2半部と、前記テープ側縁部に形成された貫通孔に挿通され、前記第1及び第2半部を機械的に締結する締結手段とを有する第2ファスナーエレメントを使用し、前記テープ側縁部の所定位置に形成された前記貫通孔に前記締結手段を挿通させ、同締結手段により前記第1半部と前記第2半部とを締結することにより、前記第2ファスナーエレメントを前記テープ側縁部に取着することを最も主要な特徴とするものである。
このような本発明の補修方法では、前記貫通孔の形成を、補修箇所に隣接した前記第1ファスナーエレメントの位置を基準にして前記貫通孔の位置決めをする位置決め用治具を用いて行うことが好ましい。
本発明者らは、ファスナーテープのテープ側縁部に複数の合成樹脂製のファスナーエレメントが射出成形されたファスナーストリンガーにおいて、ファスナーエレメントが破損したときにファスナーエレメントの取り替えを容易に行うことができる方法について鋭意検討した。
その結果、ファスナーストリンガーのファスナーエレメントが破損して欠落した部位に、テープ表面側とテープ裏面側で分離することが可能なエレメント半部を、ボルト部材及びナット部材等の機械的な締結手段を用いて締結することが可能なファスナーエレメントを取り付けることにより、ファスナーストリンガーを容易に補修できることに想到し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係るファスナーストリンガーのエレメント列は、テープ側縁部に射出成形された複数の第1ファスナーエレメントと、テープ側縁部における第1ファスナーエレメントの欠落部位に取着された少なくとも1つの第2ファスナーエレメントとを有している。また、第2ファスナーエレメントは、ファスナーテープの第1テープ面側に配される第1半部と、ファスナーテープの第2テープ面側に配される第2半部と、テープ側縁部に形成された貫通孔に挿通され、第1及び第2半部を機械的に締結する締結手段とを有している。
このような本発明のファスナーストリンガーは、射出成形された第1ファスナーエレメントが破損した場合などに、従来のような手動型の射出成形機を用いなくても、その破損した第1ファスナーエレメントに代えて第2ファスナーエレメントを取り付けることにより容易に得ることができる。
また、本発明のファスナーストリンガーは、例えば射出成形された第1ファスナーエレメントのみによってエレメント列が形成されている補修前のファスナーストリンガーと比較しても、スライドファスナーを構成した場合に同等の噛合強度を確保でき、補修前のファスナーストリンガーと同じように使用することができる。
なお、本発明において、第1及び第2半部を機械的に締結するとは、後述するようなボルト部材及びナット部材などの機械部品や機械的な部位(機械要素)を用いて第1半部と第2半部とを締結することである。
また、本発明のファスナーストリンガーは、主として、エレメント列を形成する第1ファスナーエレメントが破損したときに、その破損した第1ファスナーエレメントを第2ファスナーエレメントに取り替えることによって得られるファスナーストリンガーであるが、例えば、スライドファスナーが取着される製品のデザイン等を考慮して、ファスナーストリンガーの製造時に、第1ファスナーエレメントと第2ファスナーエレメントの2種類のファスナーエレメントを積極的に使用してエレメント列が形成されたファスナーストリンガーも含むものである。
このような本発明のファスナーストリンガーにおいて、前記第1及び第2半部は、金属材料によって構成されていても良く、或いは、硬質の熱可塑性合成樹脂材料によって構成されていても良い。例えば、第1及び第2半部を金属材料で構成することによって、第2ファスナーエレメントの強度を高めることができるため、第2ファスナーエレメントが傷付いたり、破損したりすることを防止できる。一方、第1及び第2半部を硬質の熱可塑性合成樹脂材料で構成することによって、第1ファスナーエレメントと第2ファスナーエレメントを同じ合成樹脂材料で構成することが可能となる。
また、本発明のファスナーストリンガーにおいて、前記締結手段が、前記テープ側縁部の前記貫通孔に挿通されるボルト部材と、前記ボルト部材が螺合するナット部材とにより構成されていることにより、第2ファスナーエレメントの第1半部と第2半部と容易に締結でき、第2ファスナーエレメントをテープ側縁部に安定して取り付けることができる。
この場合、前記第1及び第2半部は、互いに接触する接触面に、互いの位置を合わせる段差部を有していることにより、第1半部と第2半部の位置合わせを容易に行って第2ファスナーエレメントを形成することができるとともに、ボルト部材とナット部材を用いて第1半部と第2半部を締結する際に、第1半部と第2半部が相対的に回転することを防止できる。
特にこの場合、前記第1及び第2半部は、前記ファスナーテープを挟持するテープ挟持部と、前記接触面と前記テープ挟持部との間に配された凹状の芯紐挟持部とを有し、前記段差部は、前記芯紐挟持部よりも第2ファスナーエレメントの噛合頭部側に、芯紐挟持部に対して直交する方向に沿って延設されている。これにより、第2ファスナーエレメントがファスナーテープの所定位置に安定して取着されるとともに、ボルト部材とナット部材を用いて第1半部と第2半部を締結する際に、第1半部と第2半部が相対的に回転することをより確実に防止できる。
また、前記第1半部と前記第2半部とは互いに同じ形状を有していることにより、第1半部と第2半部とを同じ成形型を用いて形成することができるため、コストの削減を図ることができ、また、第1及び第2半部をテープ側縁部に取り付ける際に、どちらをテープ表面側又はテープ裏面側に配置するのかを確認せずに済むため、その取付作業性を向上させることができる。
また、本発明のファスナーストリンガーにおいては、前記締結手段が、前記第1及び第2半部のうちの一方に突設された係合突部と、他方に穿設され、前記係合突部を係合させる係合孔とにより構成されていることによっても、第2ファスナーエレメントの第1半部と第2半部と容易に締結でき、第2ファスナーエレメントをテープ側縁部に安定して取り付けることができる。
この場合、前記第1半部の噛合頭部と第2半部の噛合頭部とは、可撓性を有する連結部を介して互いに連結されていることにより、第1半部と第2半部の相対的な位置合わせを容易に行うことができるため、第2ファスナーエレメントの取付作業性を向上させることができる。更に、第1半部と第2半部とが別々に分離することはないため、第1及び第2半部の一方が紛失することを防いで、部品管理を行い易くすることができる。
そして、本発明により提供されるファスナーストリンガーは、前述した構成を有するファスナーストリンガーを左右一対で有することにより、例えば射出成形された第1ファスナーエレメントが破損した場合などに、従来のような手動型の射出成形機を用いなくても容易に得ることができる。
次に、本発明に係るファスナーストリンガーの補修方法は、少なくとも1つの第1ファスナーエレメントが破損したときに、破損した第1ファスナーエレメントをファスナーテープのテープ側縁部から取り外し、補修用のファスナーエレメントとして、ファスナーテープの第1テープ面側に配される第1半部と、ファスナーテープの第2テープ面側に配される第2半部と、第1及び第2半部を機械的に締結する締結手段とを有する第2ファスナーエレメントを使用し、ファスナーテープのテープ側縁部の所定位置に形成された貫通孔に締結手段を挿通させ、同締結手段により第1半部と第2半部とを締結することにより、第2ファスナーエレメントをテープ側縁部に取着することにより、ファスナーストリンガーを補修する。
これにより、スライドファスナーにおいて第1ファスナーエレメントが破損したときに、従来のような手動型の射出成形機を用いなくても、その第1ファスナーエレメントを第2ファスナーエレメントに容易に付け替えることができるため、ファスナーストリンガーの補修を簡便に且つ迅速に行うことができる。このため、補修に係るコストや時間を従来よりも大幅に削減することができ、また、補修作業も、手動型の射出成形機を用いる場合に比べて安全に行うことができる。
この場合、前記貫通孔の形成を、補修箇所に隣接した第1ファスナーエレメントの位置を基準にして貫通孔の位置決めをする位置決め用治具を用いて行うことにより、貫通孔を所定位置に確実に形成することができるため、第2ファスナーエレメントを迅速に且つ確実にテープ側縁部に取り付けることができる。
図1は、補修される前のスライドファスナーを示す正面図である。 図2は、補修される前のスライドファスナーを部分的に拡大して示す斜視図である。 図3は、スライドファスナーが有するファスナーエレメントの1つが破損した状態を示す斜視図である。 図4は、補修するスライドファスナーと位置決め用治具との関係を示す説明図である。 図5は、位置決め用治具を用いてスライドファスナーに貫通孔を形成する作業を説明する説明図である。 図6は、実施例1に係る第2ファスナーエレメントと貫通孔を形成したテープ側縁部との関係を示す説明図である。 図7は、第2ファスナーエレメントの第1半部と第2半部を締結する作業を説明する説明図である。 図8は、補修されたスライドファスナーを示す斜視図である。 図9は、補修されたスライドファスナーを正面側から示す模式図である。 図10は、複数個所で第1ファスナーエレメントの代わりに第2ファスナーエレメントを取り付けたスライドファスナーを示す正面図である。 図11は、実施例2に係る第2ファスナーエレメントを示す斜視図である。 図12は、同第2ファスナーエレメントをテープ側縁部に取り付ける方法を説明する説明図である。 図13は、同第2ファスナーエレメントがテープ側縁部に取り付けられた状態を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施例1において、補修される前のスライドファスナーを示す正面図であり、図2は、補修される前のスライドファスナーを部分的に拡大して示す斜視図である。図3は、スライドファスナーが有するファスナーエレメントの1つが破損した状態を示す斜視図である。
なお、以下の説明では、スライドファスナーのテープ長さ方向を前後方向と規定する(スライダーが左右のファスナーストリンガーを閉じるように摺動する方向を前方、開くように摺動する方向を後方と定める)。また、テープ幅方向を左右方向と規定する(後述する蝶棒が配されているファスナーストリンガーの側を左方、箱体が配されているファスナーストリンガーの側を右方と定める)。更に、テープ表裏方向を上下方向と規定する(図1における紙面手前側を上方、紙面奥側を下方と定める)。
図1に示したスライドファスナー10は、マグロ等の養殖に用いられる生簀網(又は仕切り網)において複数の網部1同士を接合又は分離するために使用されるスライドファスナーである。このようにスライドファスナー10により複数の網部1を接合して生簀網を構成することにより、生簀網の製造、組み立て、分解が容易になる。また、生簀網の使用により網部1の一部に損傷が発生した場合に、その網部1のみを容易に交換することが可能となる。
このような網部1の接合又は分離に用いられるスライドファスナー10は、左右一対のファスナーストリンガー11,12と、ファスナーストリンガー11,12を開閉することが可能なスライダー13とを有している。なお、本実施例1において、スライダー13は、従来から用いられている一般的なスライダーと実質的に同様の構成を有している。
左右のファスナーストリンガー11,12は、左右一対のファスナーテープ14と、ファスナーテープ14の対向するテープ側縁部14bに形成されたエレメント列15と、エレメント列15の一端(前端)から連続するようにテープ側縁部14bに配された止具16と、エレメント列15の他端(後端)から連続するようにテープ側縁部14bに配された開離嵌挿具17とを有している。
前記ファスナーテープ14は、網部1が取着されるテープ主体部14aと、テープ主体部14aの一側縁に配されたテープ側縁部14bとを有している。また、テープ側縁部14b側のテープ端縁には、芯紐部14cが設けられている。
同スライドファスナー10において、左右のエレメント列15は、ファスナーテープ14のテープ側縁部14bに射出成形された複数の合成樹脂製の第1ファスナーエレメント20により形成されている。この場合、第1ファスナーエレメント20を構成する合成樹脂材料としては、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、又はナイロンなどを用いることができる。
各第1ファスナーエレメント20は、図2に拡大して示したように、テープ側縁部14bに固着された胴部21と、胴部21から括れるようにテープ外方に延出した首部22と、首部22から更に延出し、前後方向に膨出する形状を呈する噛合頭部23と、首部22から前後方向(テープ長さ方向)にファスナーテープ14のテープ面と平行に突出した突片部24とを有している。なお、第1ファスナーエレメント20において、ファスナーテープ14の上下方向の中心部よりも上方に配されている反部を上半部、同中心部よりも下方に配されている反部を下半部として定義する。
また、同第1ファスナーエレメント20における噛合頭部23の頂部には、上下方向(テープ表裏方向)の略中央部に、溝部25が前後方向(テープ長さ方向)に沿って形成されている。この溝部25は、左右のエレメント列15を噛合させるときに、噛合相手側の突片部24を嵌入させる。これにより、噛合状態にある左右の第1ファスナーエレメント20が、互いに上下方向に相対的な位置ずれを生じることを防止できる。
更に、第1ファスナーエレメント20では、胴部21の上半部又は下半部における左右方向(テープ幅方向)に直交する断面の面積が、首部22における左右方向に直交する断面の面積(特に、首部22における最小の断面積)よりも小さくなるように、胴部21の上面と下面に所定の深さの凹部26が設けられている。
一般に、スライドファスナー10を海中に沈めた状態で数年経過すると、藻や貝などの異物がファスナーエレメントなどに付着してスライダーの摺動を妨げるが、第1ファスナーエレメント20の上下面に前記凹部26が設けられていることにより、スライダー13を摺動させる際に、異物を凹部26内に入り込ませてスライダー13の摺動を円滑に行うことが可能となる。
前記止具16は、左右のエレメント列15の前端側に連続して1つずつ設けられており、エレメント列15からスライダー13が脱落することを防いでいる。
前記開離嵌挿具17は、右側のエレメント列15の後端側に配された箱体17aと、左側のエレメント列15の後端側に配された蝶棒17bとにより構成されている。
上述のような構成を有するスライドファスナー10において、左右のエレメント列15が噛合している状態で、左右のファスナーストリンガー11,12を互いに引き離す方向に過剰な横引き力が加えられた場合、第1ファスナーエレメント20に破断が生じる。
この場合、第1ファスナーエレメント20には、前述のように胴部21に凹部26が凹設されていることにより、胴部21の上半部又は下半部における左右方向に直交する断面の面積が、首部22における左右方向に直交する断面の最小断面積よりも小さく設定されている。このため、図3に示したように、第1ファスナーエレメント20は、首部22で破断するよりも前に、断面積がより小さい胴部21の上半部(又は下半部)で破断することになる。このとき、胴部21で破断した第1ファスナーエレメント20はファスナーテープ14から外れるため、同第1ファスナーエレメント20を容易に脱落させることができる。
そして、本実施例1では、上述のように少なくとも1つの第1ファスナーエレメント20が破損してファスナーテープ14から欠落したファスナーストリンガー12に対して、金属製の第2ファスナーエレメント30を所定の位置に取り付けることによって、ファスナーストリンガー12を補修することができる。
ここで、第2ファスナーエレメント30を用いて、第1ファスナーエレメント20が欠落したファスナーストリンガー12を補修する方法について説明する。
先ず、図4に示したように、補修を行うファスナーストリンガー12に対応した専用の位置決め用治具40を準備する。この位置決め用治具40は、平板状の本体部41と、第1ファスナーエレメント20の胴部21の大きさに対応して本体部41の一方の側縁部に形成された2つのエレメント収容部42と、本体部41における2つのエレメント収容部42間の中央部に穿設された位置決め孔43とを有している。
この位置決め用治具40をファスナーストリンガー11,12の所定位置にセットする。具体的には、図5に示すように、第1ファスナーエレメント20が欠落した部位の両側に隣接する第1ファスナーエレメント20が、位置決め用治具40のエレメント収容部42に収容されるようにして位置決め用治具40をセットする。
続いて、ファスナーストリンガー11,12にセットした位置決め用治具40の位置決め孔43に、目打ちなどの孔開け機を刺通して、ファスナーテープ14におけるテープ側縁部14bの所定位置に貫通孔18を形成する。このとき、貫通孔18は、芯紐部14cよりもテープ内側に形成されている。
なお、貫通孔18が形成されるファスナーテープ14のテープ部分では、ファスナーストリンガー12の製造時に第1ファスナーエレメント20が射出成形されているため、ファスナーテープ14を構成する繊維が一部溶融、或いは繊維同士が溶着した状態となっている。このため、ファスナーテープ14に孔開け機を刺通して貫通孔18を形成し易く、その貫通孔18の周囲で繊維のほつれを発生し難くすることができる。
次に、ファスナーテープ14の貫通孔18を形成した部位に第2ファスナーエレメント30を取り付ける。
この第2ファスナーエレメント30は、図6に示したように、ファスナーテープ14と別体に形成され、ファスナーテープ14の表面(第1面)側に配される第1半部31と、ファスナーテープ14と別体に形成され、ファスナーテープ14の裏面(第2面)側に配される第2半部32と、第1半部31及び第2半部32を機械的に締結する締結手段33とを有している。
なお、これらの第1及び第2半部31,32と締結手段33とは、錆びないステンレス鋼などの金属材料で構成されているが、例えばこれらの部品を、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、又はナイロン等のような硬質の熱可塑性合成樹脂材料で構成することも可能である。
この場合、第2ファスナーエレメント30における第1半部31と第2半部32は、締結手段33によって締結されたときに、第1ファスナーエレメント20から凹部26を省いたエレメント形状を呈するように、胴部30a、首部30b、噛合頭部30c、突片部30d、及び溝部30e(図8を参照)を構成する部位を有している。
また、第1半部31の胴部30aを構成する部位には、締結手段33の後述するボルト部材38を挿通させる挿通孔31aと、同ボルト部材38の頭部を収容可能な第1収容凹部31bとが形成されている。一方、第2半部32の胴部30aに対応する部位には、締結手段33のボルト部材38を挿通させる挿通孔32aと、締結手段33の後述するナット部材39を収容可能な第2収容凹部32bとが形成されている。
更に、第1半部31と第2半部32は、第2ファスナーエレメント30をファスナーテープ14に取り付けたときに、互いに向かい合うように配される対向面(合わせ面)を有している。第1及び第2半部31,32の対向面は、胴部30aにおける首部30bとは反対側の端部に、第2ファスナーエレメント30をファスナーテープ14に取り付けたときにファスナーテープ14のテープ側縁部14bを挟持するテープ挟持部34を有している。
また、第1及び第2半部31,32の対向面は、テープ挟持部34よりも首部30b側に、ファスナーテープ14の芯紐部14cを挟持する芯紐挟持部35を有している。この芯紐挟持部35は、前後方向に沿って配され、前記テープ挟持部34よりも深く形成された凹部である。
更に、第1及び第2半部31,32の対向面は、第2ファスナーエレメント30をファスナーテープ14に取り付けたときに、第1半部31と第2半部32とが互いに接触する接触面37を有しており、前記芯紐挟持部35は、接触面37とテープ挟持部34との間に配されている。
また、接触面37には、第1及び第2半部31,32が互いの位置を合わせることができる段差部36が形成されており、同段差部36は、胴部30aから首部30bを介して噛合頭部30cにかけて延設されている。
更に、段差部36は、第1半部31と第2半部32の互いに接触する接触面37において、ファスナーテープ長さ方向における中央の位置に、ファスナーテープ幅方向に沿って配されており、同段差部36を境界として、一方の接触面37が、他方の接触面37よりも、上下方向における高さ位置が高くなるように(上下方向に隆起するように)形成されている。
なお、本実施例1では、第1半部31と第2半部32とは互いに実質的に同じ形状を有するように形成されている。このため、第1半部31と第2半部32を同じ金型を用いて作製できることから、製造コストの削減を図ることができる。また、第2ファスナーエレメント30をファスナーテープ14に取り付ける際に、どちらが第1半部31で、どちらが第2半部32であるかを識別しなくても良いため、取付作業性を向上させることができる。
この第2ファスナーエレメント30における締結手段33は、頭部38a及び雄ネジが切られた軸部38bを備えたボルト部材38と、内壁に雌ネジが切られたナット部材39とにより構成されており、例えば六角棒スパナ(六角レンチ)を用いることによりボルト部材38をナット部材39に螺合させることが可能である。なお、本発明において、第1半部31と第2半部32を締結する締結手段33は、上述のようなボルト部材38に限定されるものでなく、例えばリベットのような部材を利用することも可能である。
このような第2ファスナーエレメント30をファスナーテープ14に取り付ける場合には、先ず、図7に示すように、ファスナーテープ14のテープ側縁部14b及び芯紐部14cを間に挟むようにして第1半部31と第2半部32を、互いの対向面(合わせ面)が対向するように重ね合わせて保持する。このとき、第1半部31と第2半部32の相対的な位置合わせを、段差部36を利用して容易に行うことができる。
続いて、第2半部32の第2収容凹部32bにナット部材39を収容するとともに、ボルト部材38の軸部38bを第1半部31の挿通孔31a、ファスナーテープ14の貫通孔18、及び第2半部32の挿通孔32aに挿通させて、ナット部材39にしっかりと螺合させる。これにより、第1半部31と第2半部32とが締結手段33によって連結されて機械的に締結されるため、図8及び図9に示すように、第2ファスナーエレメント30をファスナーテープ14のテープ側縁部14bに取着することができる。
このとき、第1半部31と第2半部32とには、前述のように芯紐挟持部35と段差部36とが形成されていることにより、ボルト部材38をナット部材39に螺合させるために軸回転させても、第1及び第2半部31,32がファスナーテープ14に対して回転して位置ずれが生じることを防止でき、第2ファスナーエレメント30を所定の向きで安定して取り付けることができる。
以上のような方法を用いることによって、ファスナーストリンガー12の第1ファスナーエレメント20が欠落した部位に、第2ファスナーエレメント30を容易に且つ確実に取り付けることができる。
従って、ファスナーストリンガー12の第1ファスナーエレメント20が破損した場合に、スライドファスナー10が使用されている現地において本実施例1のように第2ファスナーエレメント30を付け替えることにより、従来のように手動型の射出成形機を用いなくても、ファスナーストリンガー12の補修を簡便に且つ迅速に行うことができる。このため、補修に係るコストや時間を従来よりも大幅に削減することができ、また、補修作業も手動型の射出成形機を用いる場合に比べて安全に行うことができる。
また、ファスナーストリンガー12に取着された第2ファスナーエレメント30は、第1ファスナーエレメント20から凹部26を省いたエレメント形状を有しているため、補修後のファスナーストリンガー12を有するスライドファスナー10は、スライダー13を摺動させることにより、第1ファスナーエレメント20が破損する前の状態のときと同じ様にスライドファスナー10の開閉を円滑に行うことができる。
その上、金属製の第2ファスナーエレメント30は、合成樹脂製の第1ファスナーエレメント20よりも高い強度を有しているため、補修したスライドファスナー10において、再び同じ部位のファスナーエレメント(第2ファスナーエレメント30)が破損することを防ぐことができる。
また、第2ファスナーエレメント30における金属の材質として、例えばステンレス鋼などのような錆び難い或いは錆びない材質を利用することによって、魚網など海水にさらされる環境下で使用しても高い耐食性が得られる。また、同様の効果を得るために、ボルト部材38の材質についても、ステンレス鋼やチタンを利用することが好ましい。
更に、第2ファスナーエレメント30のボルト部材38を挿通させているファスナーテープ14の貫通孔18は、芯紐部14cよりもテープ内側に配されているため、第2ファスナーエレメント30が横引力を受けても、貫通孔18からテープ端縁に向けてファスナーテープ14が裂けることを防いで、第2ファスナーエレメント30がファスナーテープ14から脱落することを効果的に防止できる。
なお、例えば1つのスライドファスナー10において複数の第1ファスナーエレメント20が破損した場合には、図10に示すように、破損した全ての第1ファスナーエレメント20を1つずつ上述の方法と同様にして第2ファスナーエレメント30に付け替えることによって、そのスライドファスナー10を容易に補修することができる。
なお、本発明において、ファスナーストリンガー12の補修を行う際に、ボルト部材38を挿通させる貫通孔18は、必ずしも第2ファスナーエレメント30を取着する前にファスナーテープ14に予め形成しておく必要はない。例えば、ボルト部材の軸部先端を鋭く形成し、第2ファスナーエレメント30を取着する際に、そのボルト部材でファスナーテープに孔を形成すると同時に同ボルト部材をファスナーテープ14に挿通させることも可能である。
図11は、本実施例2に係る第2ファスナーエレメントが分解された状態を示す斜視図である。また、図12は、同第2ファスナーエレメントをテープ側縁部に取り付ける方法を説明する説明図であり、図13は、同第2ファスナーエレメントがテープ側縁部に取り付けられた状態を示す断面図である。
本実施例2では、ファスナーストリンガー12に配された第1ファスナーエレメント20が破損してファスナーテープ14から欠落したときに(図3を参照)、その破損した第1ファスナーエレメント20の代わりに、前述の実施例1で用いた第2ファスナーエレメント30ではなく、図11に示した第2ファスナーエレメント50を取り付けることによって、ファスナーストリンガー12の補修を行うものである。
本実施例2に係るファスナーストリンガー12の補修方法について具体的に説明すると、先ず、前述の実施例1と同様に、位置決め用治具40を用いてファスナーテープ14の所定位置に貫通孔18を形成する(図4及び図5を参照)。ファスナーテープ14に貫通孔18が形成された後、その貫通孔18を利用して本実施例2に係る第2ファスナーエレメント50を取り付ける。
本実施例2に係る第2ファスナーエレメント50は、図11に示したように、ファスナーテープ14と別体に形成され、ファスナーテープ14の表面(第1面)側に配される第1半部51と、ファスナーテープ14と別体に形成され、ファスナーテープ14の裏面(第2面)側に配される第2半部52と、第1半部51及び第2半部52を機械的に締結する締結手段53とを有している。
なお、この第2ファスナーエレメント50は、ポリアセタールを射出成形することにより形成されているが、本発明では、第2ファスナーエレメント50の材質として、例えばポリエチレンテレフタレートやナイロン等の硬質の熱可塑性合成樹脂材料を用いることが可能である。
第2ファスナーエレメント50における第1半部51と第2半部52は、締結手段53によって締結されたときに、第1ファスナーエレメント20から凹部26を省いたエレメント形状を呈するように、胴部、首部、噛合頭部、突片部、及び溝部を構成する部位を有している。また、第1半部51と第2半部52は、第2ファスナーエレメント50をファスナーテープ14に取り付けたときにファスナーテープ14のテープ側縁部14bを挟持するテープ挟持部54と、ファスナーテープ14の芯紐部14cを挟持する芯紐挟持部55とを有している。
なお、前記テープ挟持部54は、第1半部51と第2半部52の対向面において、胴部側の端部に形成されている。また、芯紐挟持部55は、対向面のうち、第1及び第2半部51,52の接触面とテープ挟持部54との間に配され、テープ挟持部54よりも深く形成された凹状の溝である。
更に、第1半部51の噛合頭部を構成する部位と、第2半部52の噛合頭部を構成する部位とは、可撓性を有する連結部57を介して互いに連結されている。これにより、第1半部51と第2半部52とが別々に分離することはないため、第1及び第2半部51,52の一方が紛失することを防いで、部品管理を行い易くすることができる。
同第2ファスナーエレメント50における締結手段53は、第1半部51の胴部を構成する部位に穿設された係合孔59と、第2半部52のファスナーテープ14に密接する面(テープ挟持部54の表面)に突設され、第1半部51の係合孔59に係合することが可能な係合突部58とにより構成されている。
この場合、係合突部58は、二股に分かれて形成されており、第2半部52の胴部21を構成する部位から起立し、内側(接近方向)に湾曲可能な基端部58aと、基端部58aの先端側に配された係合部58bとを有している。また、係合孔59は、ファスナーテープ14に密接する面側に形成された第1内径部59aと、段部59cを介して第1内径部59aよりも拡径した第2内径部59bとを有し、段部59cに係合突部58の係合部58bを係止するように構成されている。
このような第2ファスナーエレメント50をファスナーテープ14に取り付ける場合には、図12に示すように、先ず、第2ファスナーエレメント50の係合突部58を、ファスナーテープ14のテープ側縁部14bに形成した貫通孔18に挿通させて、第2ファスナーエレメント50をファスナーテープ14に保持する。
続いて、連結部57を湾曲させて第1半部51を第2半部52に重なるように回転させながら移動させ、第1半部51の係合孔59に第2半部52の係合突部58を挿入して係合させる。このとき、第1半部51を第2半部52とは、連結部57を介して互いに連結されているため、第1半部51と第2半部52の相対的な位置合わせを容易に行うことができる。
そして、上述のように係合突部58を係合孔59に係合させることにより、第1半部51と第2半部52とが締結手段53によって機械的に締結されるため、図13に示すように、第2ファスナーエレメント50をファスナーテープ14のテープ側縁部14bに取着することができる。
以上のようにして、破損した第1ファスナーエレメント20の代わりに第2ファスナーエレメント50を取り付けることにより、従来のように手動型の射出成形機を用いなくても、ファスナーストリンガー12の補修を簡便に且つ迅速に行うことができ、また、補修後のファスナーストリンガー12を有するスライドファスナー10は、第1ファスナーエレメント20が破損する前の状態のときと同じ様にスライドファスナー10の開閉を円滑に行うことができる。
1 網部
10 スライドファスナー
11,12 ファスナーストリンガー
13 スライダー
14 ファスナーテープ
14a テープ主体部
14b テープ側縁部
14c 芯紐部
15 エレメント列
16 止具
17 開離嵌挿具
17a 箱体
17b 蝶棒
18 貫通孔
20 第1ファスナーエレメント
21 胴部
22 首部
23 噛合頭部
24 突片部
25 溝部
26 凹部
30 第2ファスナーエレメント
30a 胴部
30b 首部
30c 噛合頭部
30d 突片部
30e 溝部
31 第1半部
31a 挿通孔
31b 第1収容凹部
32 第2半部
32a 挿通孔
32b 第2収容凹部
33 締結手段
34 テープ挟持部
35 芯紐挟持部
36 段差部
37 接触面
38 ボルト部材
38a 頭部
38b 軸部
39 ナット部材
40 位置決め用治具
41 本体部
42 エレメント収容部
43 位置決め孔
50 第2ファスナーエレメント
51 第1半部
52 第2半部
53 締結手段
54 テープ挟持部
55 芯紐挟持部
57 連結部
58 係合突部
58a 基端部
58b 係合部
59 係合孔
59a 第1内径部
59b 第2内径部
59c 段部

Claims (10)

  1. ファスナーテープ(14)のテープ側縁部(14b) にエレメント列(15)が形成されたファスナーストリンガー(11,12) であって、
    前記エレメント列(15)は、前記テープ側縁部(14b) に射出成形された複数の第1ファスナーエレメント(20)と、前記テープ側縁部(14b) における前記第1ファスナーエレメント(20)の欠落部位に取着された少なくとも1つの第2ファスナーエレメント(30,50) とを有し、
    前記第2ファスナーエレメント(30,50) は、前記ファスナーテープ(14)と別体に形成され、前記ファスナーテープ(14)の第1テープ面側に配される第1半部(31,51) と、前記ファスナーテープ(14)と別体に形成され、前記ファスナーテープ(14)の第2テープ面側に配される第2半部(32,52) と、前記テープ側縁部(14b) に形成された貫通孔(18)に挿通され、前記第1及び第2半部(31,32,51,52) を機械的に締結する締結手段(33,53) とを有してなる、
    ことを特徴とするファスナーストリンガー。
  2. 前記締結手段(33)は、前記テープ側縁部(14b) の前記貫通孔(18)に挿通されるボルト部材(38)と、前記ボルト部材(38)が螺合するナット部材(39)とにより構成されてなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  3. 前記第1及び第2半部(31,32) は、互いに接触する接触面(37)に、互いの位置を合わせる段差部(36)を有してなる請求項2記載のファスナーストリンガー。
  4. 前記第1及び第2半部(31,32) は、前記ファスナーテープ(14)を挟持するテープ挟持部(34)と、前記接触面(37)と前記テープ挟持部(34)との間に配された凹状の芯紐挟持部(35)とを有し、
    前記段差部(36)は、前記芯紐挟持部(35)よりも前記第2ファスナーエレメント(30)の噛合頭部(30c) 側に、芯紐挟持部(35)に対して直交する方向に沿って延設されてなる、
    請求項3記載のファスナーストリンガー。
  5. 前記第1半部(31)と前記第2半部(32)とは互いに同じ形状を有してなる請求項2記載のファスナーストリンガー。
  6. 前記締結手段(53)は、前記第1及び第2半部(51,52) のうちの一方に突設された係合突部(58)と、他方に穿設され、前記係合突部(58)を係合させる係合孔(59)とにより構成されてなる請求項1記載のファスナーストリンガー。
  7. 前記第1半部(51)の噛合頭部と第2半部(52)の噛合頭部とは、可撓性を有する連結部(57)を介して互いに連結されてなる請求項6記載のファスナーストリンガー。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の前記ファスナーストリンガー(11,12) を左右一対で有することを特徴とするスライドファスナー。
  9. ファスナーテープ(14)のテープ側縁部(14b) に複数の第1ファスナーエレメント(20)が射出成形されたファスナーストリンガー(11,12) において、少なくとも1つの前記第1ファスナーエレメント(20)が破損したときに、破損した前記第1ファスナーエレメント(20)を前記テープ側縁部(14b) から取り外し、同テープ側縁部(14b) に補修用のファスナーエレメントを新たに取着して前記ファスナーストリンガー(11,12) を補修するファスナーストリンガーの補修方法であって、
    補修用の前記ファスナーエレメントとして、前記ファスナーテープ(14)と別体に形成され、前記ファスナーテープ(14)の第1テープ面側に配される第1半部(31,51) と、前記ファスナーテープ(14)と別体に形成され、前記ファスナーテープ(14)の第2テープ面側に配される第2半部(32,52) と、前記第1及び第2半部(31,32,51,52) を機械的に締結する締結手段(33,53) とを有する第2ファスナーエレメント(30,50) を使用し、
    前記テープ側縁部(14b) の所定位置に形成された前記貫通孔(18)に前記締結手段(33,53) を挿通させ、同締結手段(33,53) により前記第1半部(31,51) と前記第2半部(32,52) とを締結することにより、前記第2ファスナーエレメント(30,50) を前記テープ側縁部(14b) に取着すること
    を特徴とするファスナーストリンガーの補修方法。
  10. 前記貫通孔(18)の形成を、補修箇所に隣接した前記第1ファスナーエレメント(20)の位置を基準にして前記貫通孔(18)の位置決めをする位置決め用治具を用いて行う請求項9記載のファスナーストリンガーの補修方法。
JP2011545036A 2009-12-11 2009-12-11 ファスナーストリンガー及びスライドファスナー Active JP5430674B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2009/070770 WO2011070678A1 (ja) 2009-12-11 2009-12-11 ファスナーストリンガー及びスライドファスナー、並びにファスナーストリンガーの補修方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011070678A1 true JPWO2011070678A1 (ja) 2013-04-22
JP5430674B2 JP5430674B2 (ja) 2014-03-05

Family

ID=44145247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011545036A Active JP5430674B2 (ja) 2009-12-11 2009-12-11 ファスナーストリンガー及びスライドファスナー

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5430674B2 (ja)
CN (1) CN102665471B (ja)
TW (1) TWI401042B (ja)
WO (1) WO2011070678A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110636773A (zh) * 2017-05-19 2019-12-31 Ykk株式会社 拉链

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2708151A1 (en) * 2012-09-12 2014-03-19 Riri Sa Process for the fabrication of interconnecting elements of a slide fastener
JP6125335B2 (ja) * 2013-06-07 2017-05-10 エア・ウォーター株式会社 スライドファスナおよびその製法
EP2941979B1 (en) * 2014-05-09 2016-10-12 Shen Zhen Hua Sheng Da Zipper Co., Ltd. Zipper with shine and improved bonding force between tooth and tape
CN104621865B (zh) * 2015-01-27 2017-11-07 绵阳安智圣达创意科技有限公司 一种变色拉链
JP6789632B2 (ja) * 2016-01-15 2020-11-25 Ykk株式会社 セラミックス部品及びこれを含むファスナーストリンガー、並びにファスナーストリンガーの製造方法
CN107183847B (zh) * 2017-06-20 2021-03-02 刘科军 单锁式防水防风拉链
CN107157031B (zh) * 2017-06-20 2021-03-05 刘科军 双锁式防水防风拉链
WO2023176067A1 (ja) * 2022-03-17 2023-09-21 Ykk株式会社 スライドファスナー用ファスナーエレメント及びスライドファスナー

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5371661U (ja) * 1976-11-17 1978-06-15
JPS5740806Y2 (ja) * 1978-03-09 1982-09-08
JPS6219222Y2 (ja) * 1979-04-26 1987-05-18
JPS58168209U (ja) * 1982-05-04 1983-11-09 ワイケイケイ株式会社 隠しフアスナ−用務歯の手動式取付治具
DE3407897C2 (de) * 1983-10-29 1986-07-03 Hoerkens, Reiner, 6903 Neckargemünd Verschließbares Schmuckband
JPS60142805A (ja) * 1983-12-29 1985-07-29 ワイケイケイ株式会社 スライドフアスナ−用フアスナ−エレメントの製造方法並びに製造装置
JP2704400B2 (ja) * 1984-03-03 1998-01-26 ライナー・ヘルケンス スライドファスナーの構造を備えた身飾り用の帶体
US5678285A (en) * 1996-02-05 1997-10-21 Terry G. Spragg Zipper for heavy loads
US5749134A (en) * 1996-07-18 1998-05-12 Zemitis; Martin S. Slide fastener repair system
JP3513522B2 (ja) * 1996-11-29 2004-03-31 Ykk株式会社 開離タイプのスライドファスナー
JP2007021023A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Ykk Corp スライドファスナー用エレメント

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110636773A (zh) * 2017-05-19 2019-12-31 Ykk株式会社 拉链

Also Published As

Publication number Publication date
TW201119603A (en) 2011-06-16
TWI401042B (zh) 2013-07-11
WO2011070678A1 (ja) 2011-06-16
JP5430674B2 (ja) 2014-03-05
CN102665471B (zh) 2015-07-08
CN102665471A (zh) 2012-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5430674B2 (ja) ファスナーストリンガー及びスライドファスナー
DE112012005786B4 (de) Wasserdichter Reißverschluss
JP5586697B2 (ja) スライドファスナー
JP5705226B2 (ja) スライドファスナー
WO2011077544A1 (ja) 逆開きスライドファスナー
JP5832522B2 (ja) 開離嵌挿具付きスライドファスナー
EP2578107B1 (en) Slide fastener
WO2012020728A1 (ja) スライドファスナー
JP5220117B2 (ja) スライドファスナー
WO2014006773A1 (ja) スライダー及びスライドファスナーの修理方法
WO2016042676A1 (ja) スライドファスナー用のスライダー
DE102004006314A1 (de) Trennbarer Endanschlag für Reißverschlüsse
US8782859B2 (en) Concealed slide fastener
BR112014013875B1 (pt) ligação para uma correia transportadora, correia transportadora, correia transportadora incluindo uma ligação e método de montagem de uma correia transportadora
JP2013128554A (ja) ファスナーストリンガー、カバン用スライドファスナー、及びカバン
JP5593428B1 (ja) コンベヤチェーン
WO2014192106A1 (ja) 開離嵌挿具付きスライドファスナー及び射出成形用金型
AU2012331075A1 (en) A tie for fixing an article to a surface
WO2016051538A1 (ja) スライドファスナー用のスライダー
KR20180110096A (ko) 보호 헬멧, 보호 헬멧 구성요소, 및 확장가능한 벨 개구를 갖는 보호 헬멧을 포함하는 보호 헬멧의 제조 방법
JP2018019648A (ja) 釣糸の留め具
WO2009042824A1 (en) Internal thread hole closing plug
KR101826227B1 (ko) 스틸 그레이팅 및 그 제조방법
JP5127984B2 (ja) ファスナーストリンガー
CN1142732C (zh) 可分开的拉链

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130409

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130604

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130709

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131008

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131008

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131029

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20131107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5430674

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150