JPWO2011013422A1 - 液面追従式吸引装置及びこの装置を備える浮上油回収装置 - Google Patents

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Abstract

水の混入量を大幅に減少させた浮上油を回収できる浮上油回収装置を提供する。一端部が上方に開口する吸込み口側端部とされ、かつ他端部がポンプの吸入口に連結された吸込みパイプと、前記吸込み口側端部を貯留タンク液中の液面近傍に追従させるフロートと、前記吸込みパイプの前記吸込み口側端部に上下移動自在に緩挿され、かつ上端開口縁部が吸込み口とされる調整パイプを備えた液面追従式吸引装置と、前記貯留タンク内の油水混合液を流入させて油と水に分離する分離槽と、前記油水混合液を貯留タンクから吸い上げて前記分離槽に送り込むためのポンプと、前記貯留タンクから吸い上げた油水混合液中の空気を液中から除く脱気装置を備えた浮上油回収装置。

Description

本発明は、例えば、加工液(水溶性クーラント)、洗浄液、冷却液等の水と油の混じった油水混合液の液面に浮上する作動油、潤滑油等の油分を吸引して回収する浮上油回収装置に関する。
従来から浮上油回収装置を使って油水混合液から油と水を分離することは知られている(特許文献1、特許文献2参照)。このような浮上油回収装置では、工作機械クーラントタンクや洗浄液タンク等の貯留タンクに溜まった油水混合液をポンプで吸い上げて流入管を介して分離槽内に送り込み、この分離槽内で水と油を比重の違いを利用して上下に分離する。分離された油は排出ホースを介して回収容器に回収される。回収された油は廃液として適宜処分される。油を除去した残りの液(水)は、分離槽から貯留タンクに戻されて再利用される。
また、従来からポンプの吸引用ホースの先端(吸引口)を貯留タンク内においてフロート装置で支持し、同貯留タンク内の油水混合液の液面に追従するように吸引口を常時浮上させながら吸引することも知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2004−305847号公報 特開2006−61894号公報
油水混合液の液面に浮上する油を吸引する場合、吸引口が液面より離れすぎると、水分を大量に吸引し又、液面に近づきすぎると空気を大量に吸引してしまい、いずれの場合も浮上油の回収効率が悪くなる。即ち油の回収効率を上げるには吸引口を液面下の最適な位置に保持する必要がある。しかし、フロート装置のみによる液面追従では浮上油の性質や厚さ又、油水の温度により吸入口の液面からの距離が変化する。
よって回収効率を上げるには、浮上油の性質や厚さや油水の温度等の変化に対応して、吸引口を液面下の最適な位置に調整する必要があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、吸引口を液面下の最適位置に無調整で保持する液面追従式吸引装置により、水の混入量を大幅に減らした浮上油を速く回収できるようにした浮上油回収装置を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
一端部が上方に開口する吸込み口側端部とされ、かつ他端部にポンプの吸入口に連通される吸入用ホースが連結される吸込みパイプと、前記吸込みパイプに固定され、かつ外方に延びる突出部を有する保持部材と、前記吸込みパイプの前記突出部に取り付けられて前記吸込みパイプの前記吸込み口側端部を貯留タンク液中の液面近傍に追従させるフロート本体と、前記吸込みパイプの前記吸込み口側端部に上下移動自在に緩挿され、かつ上端開口縁部が吸込み口とされる調整パイプとを備えたことを特徴とする液面追従式吸引装置と、前記貯留タンク内の油水混合液を流入させて油と水に分離する分離槽と、前記油水混合液を貯留タンクから吸い上げて前記分離槽に送り込むためのポンプと、前記貯留タンクから吸い上げた油水混合液中の空気を液中から除く脱気装置とを備えたことを特徴とする浮上油回収装置。
<構成2>
構成1に記載の液面追従式吸引装置において、一端部が前記保持部材に固定され、かつ他端部が前記調整パイプの外側端面に対して所定間隔を置いて対向配置されて前記調整パイプの落下を防止する帯状のストッパを備えたことを特徴とする液面追従式吸引装置。
<構成3>
構成1又は2に記載の液面追従式吸引装置において、前記保持部材の、前記調整パイプの下側端面に対向する位置に、前記吸込みパイプと前記調整パイプとの間の隙間を塞がないで前記調整パイプを載置させる座板を配設したことを特徴とする液面追従式吸引装置。
<構成4>
構成1乃至3のいずれかに記載の液面追従式吸引装置において、前記調整パイプは、比重が1より大きい樹脂により成形された管体であって、前記吸込みパイプの前記上端部の外径より大きい内径を有するものであることを特徴とする液面追従式吸引装置。
<構成5>
上下に起立して配置され、かつ上端にポンプの吸入口に連通された吸入用ホースが連結される吸込みパイプと、前記吸込みパイプに固定され、かつ外方に延びる突出部を有する保持部材と、前記吸込みパイプの前記突出部に取り付けられて前記吸込みパイプの下端部を液中の液面近傍に追従させるフロート本体と、前記吸込みパイプの下端部に対して適当間隔を置いて配置される受け皿と、前記受け皿の外周上に上下移動自在に緩挿され、かつ下端開口縁部が吸込み口とされる調整パイプとを備えたことを特徴とする液面追従式吸引装置。
<構成6>
構成5に記載の液面追従式吸引装置において、前記受け皿は、液中において前記吸込みパイプの下端部に対向し、かつ周縁枠が前記吸込みパイプの下端部を囲うように配置されるものであることを特徴とする液面追従式吸引装置。
<構成7>
構成5又は6に記載の液面追従式吸引装置において、前記受け皿の底面に対し所定間隔を置いて対向配置されて前記調整パイプの落下を防止する平板状のストッパを備えたことを特徴とする液面追従式吸引装置。
<構成8>
構成5乃至7のいずれかに記載の液面追従式吸引装置において、前記調整パイプは、比重が1より大きい樹脂により成形された管体であって、前記受け皿の外径より大きい内径を有するものであることを特徴とする液面追従式吸引装置。
<構成9>
構成1又は構成8記載の浮上油回収装置において、貯留タンク内の油水混合液を流入させて比重差により浮上油と油に分離する前記分離槽と、一端部が前記ポンプの吸入口に連結され、他端部が前記液面追従式吸引装置の吸込みパイプに連結された吸入用ホースと、前記分離槽の上部に、上下方向に向くように配設された上端が閉塞され、かつ下端が開口されたリード管と一端部が前記ポンプの送出ロに連結され、他端部が前記リード管の、前記分離槽の上面から突出する部分に連結された流入管と、前記リード管の、前記分離槽の上面から突出する上部に、前記油水混合液に含まれた、前記リード管内の上部に浮上する空気を、前記分離槽上面に流出させる開口を備えたことを特徴とする浮上油回収装置。
<構成10>
構成1又は9記載の浮上油回収装置において、前記リード管は前記分離槽の内壁に固定され、前記流入管は前記分離槽の外側に上下方向を向くように配設され、前記リード管に対して垂直に接合された連結管に下方から接合され、前記連結管を介して前記リード管に連結され、前記連結管と前記リード管の連結部に対向した前記リード管の対向壁面から前記連結部に向かって上方に傾斜した板が配設され、前記上方に傾斜した板の先端部と前記連結管の間には空隙があり、前記リード管の、前記連結管との連結部の上方に開口部が設けられ、又、前記リード管の下部は先端部に向かって断面積が徐々に小さくなるように構成されていることを特徴とする浮上油回収装置。
<構成11>
構成1又は構成9又は構成10記載の浮上油回収装置において、前記分離槽内に設けられた、上面が開口し、前記リード管側の側面の上端部が前記分離槽の上端部より下方に位置し、他の側面の上端部は前記分離槽の上端部と同一面にあり、リード管側から見た左右の側面が分離槽の内壁に接合された、前記分離槽に浮上する浮上油を前記リード管側端面より流入させる箱体Aと、上面が開口し、上端部は前記分離槽の上端部と同一面にあり、リード管側の側面が前記箱体Aのリード管に対する反対側側面に接合され、他の側面が前記分離槽の内壁に接合された箱体Bと、前記箱体Bの底面を上下に貫通し直立して接合され、上方外面にねじ溝加工がされている前記分離槽で分離された水が流入する中空のパイプと、前記中空パイプの上方外面のねじ溝にねじ込み可能な、内側にねじ加工を施した液面調整管と、前記箱体Aの側面に設けられ、前記箱体A内の浮上油を排出させる排出口と、前記排出口に連結されて前記箱体A内の浮上油を回収容器に導く排出用ホースと前記箱体Bの側面に設けられ、前記中空パイプから流入した水を流出させる流出口と、前記流出口に連結されて前記分離された水を任意箇所に導く流出用ホースを備えたことを特徴とする浮上油回収装置。
<構成12>
構成1又は構成9乃至11のいずれかに記載の浮上油回収装置において、前記分離槽を分離槽Aとし、前記分離槽Aの排出口及び流出口の下端面より下方に分離槽Bを備え、前記分離槽Bの上方には前記箱体Aの排出口に接続された排出パイプが配設され、排出パイプを通して排出された浮上油を前記分離槽Bに流入させる。分離槽Bには上面が開口し、前記排出パイプ側の側面の上端部が前記分離槽Bの上端部より下方に位置し、他の側面の上端部は前記分離槽Bの上端部と同一面にあり、排出パイプ側から見た左右の側面が前記分離槽Bの内壁に接合された、前記分離槽Bに浮上する浮上油を前記排出パイプ側側面より流入させる箱体Cと、上面が開口し、上端部は前記分離槽Bの上端部と同一面にあり、前記排出パイプ側の側面が前記箱体Cの前記排出パイプに対する反対側側面に接合され、他の側面が前記分離槽Bの内壁に接合された箱体Dと、前記箱体Dの上方に構成され、箱体Bから流出する水を箱体Dに流入させる流出パイプと、前記箱体Dの底面を上下に貫通し直立して接合され、上方外面にねじ溝加工がされている前記分離槽Bで分離された水が流入する中空のパイプと、前記中空パイプの上方外面のねじ溝にねじ込み可能な、内側にねじ加工を施した液面調整管と、前記箱体Cの側面に設けられ、前記箱体C内の浮上油を排出させる排出口と、前記排出口に連結されて前記箱体C内の浮上油を回収容器に導く排出用ホースと、前記箱体Dの側面に設けられ、前記中空パイプから流入した水を流出させる流出口と、前記流出口に連結されて前記分離された水を任意箇所に導く流出用ホースを備えたことを特徴とする浮上油回収装置。
<構成13>
構成10乃至12のいずれかに記載の浮上油回収装置において、前記分離槽Aの箱体Aの排出口に接続された排出パイプの排出口近傍の上面には排気用の開口が設けられ、前記リード管の前記分離槽Aの内壁への固定は、ボルトとナットにより行われるため、容易に取り付け、取外しができ、かつ、取り付け穴を上下方向に複数備えることにより上下方向の取り付け位置を複数選択できるように構成され、又、前記分離槽Aの下方に備えられた前記分離槽Bは前記分離槽Bの前記液面調整管の操作が可能なように上方の空間を空けた位置に配設されたことを特徴とする浮上油回収装置。
<構成14>
構成1又は構成9乃至13のいずれかに記載の浮上油回収装置において、前記ポンプとしてダイヤフラムポンプを使用し、その起動、停止の作動をエアバルブのスイッチで行なうものとしたことを特徴とする浮上油回収装置。
<構成15>

構成1又は構成9乃至13のいずれかに記載の浮上油回収装置において、前記分離槽と前記ポンプと前記回収容器とを、キャスター付きの架台に搭載して移動自在としたことを特徴とする浮上油回収装置。
<構成1の効果>
吸込みパイプの吸込み口側端部に調整パイプを上下移動自在に配設したことにより、調整パイプの吸込み口を液面に対して常時適正な位置に保持されるから浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。
<構成2の効果>
ストッパにより調整パイプの離間紛失を防止できる。
<構成3の効果>
ポンプ稼働直後の調整パイプの適正位置までの移動をスムーズに行なわせる。
<構成4の効果>
調整パイプを、比重が1より大きい樹脂により成形していることにより、液吸い込み時に調整パイプの吸込み口を液面に対してより適正な位置に保持できる。
<構成5の効果>
構成1と同様な作用効果が得られると共に、吸込みパイプの下端部の開口が下向きに設置されるので、液面高さが低くても液の吸込みが可能である。
<構成6の効果>
吸込みパイプの下端部が受け皿および調整パイプの各周縁枠により囲われていることにより、油水混合液を吸引する際に液が受け皿および調整パイプの各周縁枠の上線を回りこんで流れることから液面近傍の浮上油から先に吸い込まれるようになり、浮上油の抽出効率がよい。
<構成7の効果>
ストッパにより調整パイプの離間紛失を防止できる。
<構成8の効果>
調整パイプを、比重が1より大きい樹脂により成形していることにより、液吸い込み時に調整パイプの吸込み口を液面に対してより適正な位置に保持できる。
<構成9の効果>
油水混合液をリード管により分離槽の上部から下向きに流入する構成としたことにより、分離槽内に蓄積される油水混合液には、脈動による影響が殆どなく、上下振動の現象を生じることがない。従って、分離された油と水が上下振動により再度混ざり合うという現象が生じることがなく、浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。流入された油水混合液に含まれた空気がリード管から開口部を経て上部空間に排出され、分離槽には殆ど流入しない。よって分離槽の液面に気泡が上昇してくることが殆どなくなり、分離された油と水が気泡の存在により再度混ざり合うという現象が生じることがない。従って、回収された浮上油における水の混入量を大幅に減少できる。
<構成10の効果>
流入管、リード管に垂直に連結管を接合したことにより、油水混合液の移動速度を下げることができ、油水混合液の分離槽への流入速度が低くなり、かつ液面の狭い範囲に、穏やかに流入し気泡の発生が抑えられ、回収された浮上油における水の混入量を大幅に減少できる。
<構成11の効果>
液面調整管により、前記箱体Aへの油分の流入量を調整することができ、油水分離を効果的に行なうことができる。運転のための動力がポンプのみであり、処理のためのエネルギー量が少なくてよい。分離を機械的に行ない、薬品を使用しないから、分離した水はそのまま回収して再利用できる。
<構成12の効果>
分離槽を2個備えて油水分離を2回行なうことにより、1個の分離槽で1回だけ行なう油水分離では効果的な分離が困難だった、気泡を大量に含む油水混合液から効率よく油を回収することが可能になる。
<構成13の効果>
リード管の取り付け高さを調整することにより、油種による油膜の厚さに対応して効果的な油水分離を行なうとともに、1個目の分離槽で発生した空気を2個目の分離槽に流出させないことにより、更に効果的に油水分離を行なうことができる。
<構成14の効果>
ダイヤフラムポンプを使用することで、装置全体のコンパクト化を図ることができ、しかも、電力を使用しないため、防爆が必要な場所でも安全に使用できる。騒音も少ない。
<構成15の効果>
狭い場所でも簡単かつ自在に移動できる。融通が利いて使い勝手がよい。
実施例1の液面追従式吸引装置を示す斜視図である。 同正面図である。 同実施例1を構成する保持部材を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 同実施例1を構成するストッパを示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 本発明に係る液面追従式吸引装置を浮上油回収装置に使用した状況を示す斜視図である。 同実施例1の作動説明図である。 実施例2の液面追従式吸引装置を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 同実施例2を構成する保持部材を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 実施例3の液面追従式吸引装置を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 同実施例3を構成する保持部材を示す斜視図である。 同実施例3を構成する他の部品を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図である。 同実施例3を構成するストッパを示す図で、(a)は平面図、(b)正面図である。 同実施例3の作動説明図である。 実施例4の液面追従式吸引装置を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 実施例5の浮上油回収装置の実施態様を示す斜視図である。 同実施例5の部品を示す斜視図である。 本発明の浮上油回収装置の概略図である。 実施例6の浮上油回収装置の実施態様を示す斜視図である。 同実施例6の部品を示す斜視図である。 同実施例6の部品を示す上面図である。 同実施例6の部品を示す側面図である。 同実施例6の概略図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に説明する。
図1は実施例1の液面追従式吸引装置10を示す斜視図、図2は同正面図、図3は同実施例1を構成する保持部材22を示す図で、(a)は下から見上げた斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、図4は同実施例1を構成するストッパ32を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
これらの図に示すように、液面追従式吸引装置10は、吸込みパイプ18と、吸込みパイプ18に固定される保持部材22と、吸込みパイプ18の3つの突出部20にそれぞれ取り付けられる、3つのフロート本体26と、吸込みパイプ18に上下移動自在に緩挿される調整パイプ30とを備えている。
吸込みパイプ18は、図2に示すように、殆ど丸みを帯びずに直角に曲げたL型をなし、一端部が上方に開口する吸込み口側端部18aとされ、かつ液面追従式吸引装置10の稼働時には他端部に吸入用ホース16が連結されてポンプの吸入口に連通される。
L型をなす吸込みパイプ18を使用することにより、滑らかに大きく曲げた湾曲型の吸込みパイプを使用した場合と比較して液面追従式吸引装置全体の高さが低くなるので、液面25が低い油水混合液を吸引するのに好都合である。
保持部材22は、図3に示されるように、吸込みパイプ18を挿入するための中心孔2l aが設けられ、また、中心孔2laを中心として放射状に延出する3つの突出部20が設けられている。3つの突出部20には3個の球面状のフロート本体26がそれぞれ保持されている。符号2lbは後述するストッパ32を取り付けるための取り付け孔、符号21Cはフロート本体26を取り付けるための取り付け孔をそれぞれ示している。
保持部材22の中心部の下面に筒状ホルダ23の一端面が固着されている。保持部材22の中心孔2laと筒状ホルダ23の貫通孔とは合致している。吸込みパイプ18は、保持部材22の中心孔21aと筒状ホルダ23とに挿入され、筒状ホルダ23の側面に穿設された取り付け孔23aにねじ込まれた蝶ボルト24を締付けることにより保持部材22に固定される。
フロート本体26は、図2に示すように、吸込みパイプ18の突出部20に取り付けられて吸込みパイプ18の吸込み口側端部18aを、液面追従式吸引装置10の稼働時に、後述の貯留タンク44内の油水混合液46中において液面25の近傍に追従させるものである。フロート本体26は既存のフロートが使用されるが、球面状に限定されるものではない。
調整パイプ30は、その内径が吸込みパイプ18の外径より大きくされて吸込み口側端部18aに上下移動自在に族入されている。例えば、吸込みパイプ18の外径が12mmに対して調整パイプ30の内径が12.7mmとされている。
調整パイプ30を吸込みパイプ18の端部に上下移動自在に緩挿したことにより、図6に示されるように、調整パイプ30と吸込みパイプ18との間に隙間34が形成される。隙間34は液面追従式吸引装置10の稼働時に液の流通路となる。
調整パイプ30は、比重が1より大きい樹脂により成形された管体である。比重が1より大きい樹脂としては、例えば、比重が1.39〜1.44のポリペンコPET(商品名)、また、比重が1.32〜1.51のポリペンコPEEK(商品名)がある。 なお、「ポリペンコ」は登録商標である。
調整パイプ30を、比重が1より大きい樹脂により成形していることにより、フロート装置10の稼働時に調整パイプ30の上端開口縁部28を液面25に対してより適正な位置に保持できる。
調整パイプ30の上方には調整パイプ30の脱落を防止する帯状のストッパ32が配設されている。ストッパ32は図4に示されるように両端が互いに反対方向に折り曲げられた形状をなしている。一端部に、ストッパ32を保持部材22に取り付けるための取り付け孔32aが設けられている。
ストッパ32は、一端部が保持部材22の取り付け孔21bに挿入された取り付けねじ33により固定され、他端部が調整パイプ30の外側端面に対して所定間隔を置いて対向配置されている。ストッパ32は、調整パイプ30が吸込みパイプ18から脱落し紛失するのを防止する。
保持部材22の、調整パイプ30の下側端面に対向する位置に、座板36が配設されている。座板36は、液面追従式吸引装置10を稼働していないとき、すなわち、図2に示す位置にあるときに、吸込みパイプ18と調整パイプ30との間の隙間34(図6)を塞がないように調整パイプ30を載置させるようにするものである。
座板36としては、例えばねじりワッシャが使用される。座板36があることにより、図2に示すように調整パイプ30の下端面を保持部材22の上面から浮上させた状態として液面追従式吸引装置10の稼働時のポンプの駆動直後に調整パイプ30を適正位置までスムーズに移動させることができる。
図5は液面追従式吸引装置10を液面追従式吸引装置42に使用した状況を示す斜視図である。
液面追従式吸引装置42は、工作機械クーラントタンクや洗浄液タンク等の貯留タンク44内の油水混合液46を油と水に分離する分離槽48と、油水混合液46を液面追従式吸引装置10と吸入用ホース16を使用して貯留タンク44から吸い上げて分離槽48に送り込むポンプ(図示せず)と、分離槽48で分離された浮上油を回収する回収容器52とを備えている。
液面追従式吸引装置10は吸込みパイプ18に、ポンプに連通する吸入用ホース16を連結して貯留タンク44内に設置される。
上記ポンプは、分離槽48を搭載している架台55の内部に配設されており、その吸入口に吸入用ホース16が連結され、吐出し口に、吸入用ホース16から送出された液を分離槽48に送出するための流入管(図示せず)が連結されている。
吸込みパイプ18は、3つの球面状のフロート本体26に保持されて貯留タンク44の液面に浮上し、常に貯留タンク44内の最上液(浮上油)を吸引できるように、吸込み口側端部18aが貯留タンク44内の液面近傍において開口している。
図6は実施例1の液面追従式吸引装置10を貯留タンク44内に設置した後に液面追従式吸引装置42のポンプを駆動している状態における作動説明図で、(a)はポンプの駆動直後の状態を示した図、(b)はその後の経過状態を示した図、(C)はポンプによる吸引が安定して行なわれている状態を示した図である。(d)は調整パイプ30の内周面にスパイラル溝を設けた場合の作動説明図である。
ポンプの駆動を開始すると、図6(a)に示した状態から瞬時に図6(b)に示した状態を経て図6(C)に示した状態となる。すなわち、図6(a)に示した状態において調整パイプ30は座板36によりその下端面が保持部材22の上面から浮上した状態となっている。
このため、ポンプ駆動による吸込みパイプ18からの吸引力が生じると、当初は、図6(a)に示すように、貯留タンク44内の油水混合液46が調整パイプ30の上端面から吸込みパイプ18内に吸い込まれる。同時に、調整パイプ30の下端面より調整パイプ30と吸込みパイプ18との間の隙間34に向かって流れて矢印56で示す液流が起こる。この液流は矢印57で示すように隙間34内を昇流し吸込みパイプ18内に吸い込まれる。
油水混合液46が隙間34を昇流しているとき、油水混合液46の粘性等により油水混合液46内の調整パイプ30を押し上げて図6(C)に示した状態となる。この状態では調整パイプ30の上端面が液面25の近傍に位置し、油水混合液46の浮上油を効果的に吸引する。
調整パイプ30は、隙間34内および矢印59で示す調整パイプ30の外周面に沿って上流する油水混合液46の粘性により押し上げられるが、ポンプの稼働中、調整パイプ30の上端面が液面25より突出することがなく、液面25内の直下に位置している。これは、隙間34内および調整パイプ30の外周面に沿って上流する油水混合液46の粘性と調整パイプ30に加わる浮力等による押上げ力に対して、調整パイプ30の上端面を矢印58で示すように流れる油水混合液46の重量や比重が1より大きい調整パイプ30の重量等による押下げ力がバランスしていることによる。
なお、図6(d)に示すように、調整パイプ30の内周面にスパイラル溝84を設けた場合、隙間34を昇流する油水混合液46により調整パイプ30に回転力が付与される。調整パイプ30が回転することにより、調整パイプ30の上端面から吸込みパイプ18内に流れる液に渦流が生じて油水混合液46の排出効率を高める効果を奏する。
吸込みパイプ18の吸込み口側端部18aに調整パイプ30を上下移動自在に配設したことにより、油水混合液46の成分の経時変化や液面25近傍における浮上油の深さの経時変化等に
基づくフロート本体26に対する浮力の変動が生じても、調整パイプ30の吸込み口が液面25に対して常時自動的に適正な位置に保持される。このため、浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。
図7は実施例2の液面追従式吸引装置12を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図、図8は同実施例2を構成する保持部材を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(C)は正面図である。これらの図には図1〜図4と同一部分に同一符号を付し、重複説明を省略する。
液面追従式吸引装置12は、フロート本体26を2つ使用した例であり、保持部材22の突出部20を2本設けた以外は液面追従式吸引装置10と同構成であり同効果が得られる。液面追従式吸引装置12は、全体構成が液面追従式吸引装置10と比較してコンパクトなので、開口面が狭い貯留タンク44で使用するのに好適である。
図9は実施例3の液面追従式吸引装置13を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図、図10は同実施例3を構成する保持部材を示す斜視図、図11は同実施例3を構成する他の部品を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(C)は正面図、(d)は側面図、図12は同実施例3を構成するストッパを示す図で、(a)は平面図、(b)正面図である。これらの図には図1〜図4と同一部分に同一符号を付し、重複説明を省略する。
液面追従式吸引装置13は、吸込みパイプ18の吸込み口側端部が液面25に対して下向きに構成されている点が上記液面追従式吸引装置10と基本的に相違している。
すなわち、液面追従式吸引装置13は、上下に起立して配置され、かつ上端にポンプの吸入口に連通された吸入用ホース16が連結される吸込みパイプ18と、吸込みパイプ18に候入固定され、かつ外方に延びる突出部20を有する保持部材22と、吸込みパイプ18の突出部20に取り付けられて吸込みパイプ18の下端部を液中の液面25近傍に追従させるフロート本体26と、吸込みパイプ18の下端部に対して適当間隔を置いて配置される受け皿38と、受け皿38の外周上に上下移動自在に候入され、かつ下端開口縁部が吸込み口とされる調整パイプ64とを備えている。
図10に示すように、保持部材22の中心部の上面に筒状ホルダ23の一端面が固着されている。吸込みパイプ18は、保持部材22の中心孔と筒状ホルダ23とに挿入され、筒状ホルダ23の側面に穿設された取り付け孔23aにねじ込まれた蝶ボルト24を締付けることにより保持部材22に固定されている。
吸込みパイプ18には受け皿38を保持するための筒状ホルダ80が緩挿されている。図11に示すように、筒状ホルダ80はその側面に穿設された取り付け孔66にねじ込まれた蝶ボルト24を締付けることにより吸込みパイプ18に固定される。
受け皿38は、図11に示すように、筒状ホルダ80に2つの連結部材38を介して連結されている。受け皿38の底面中心部にはナット68が配設されている。受け皿38は、有底筒型に成形されたもので、図13に示すように、吸込みパイプ18 の下端部に対向し、かつ周縁枠が吸込みパイプ18の下端部を囲うように配置されている。
受け皿38の底面に対し所定間隔を置いて対向配置されて調整パイプ64の脱落を防止する平円板状のストッパ40が配設されている。ストッパ40の上面の中心部に、図12に示されるようにボルト70が固着されている。ボルト70を受け皿38の底面に配設したナット68に螺合することにより、ストッパ40が受け皿38の底面に連結されている。
調整パイプ64は、比重が1より大きい樹脂により成形された管体であって、受け皿38の外径より大きい内径を有するものである。
図13は実施例3の液面追従式吸引装置13の作動説明図である。図13は液面追従式吸引装置13を貯留タンク44内に設置した後に浮上油回収装置42のポンプを駆動している状態を示している。
ポンプの駆動を開始すると、吸込みパイプ18からの吸引力により、当初は調整パイプ64が平円板状のストッパ40に載置されているので、貯留タンク44内の油水混合液46が受け皿38の上端面から吸込みパイプ18内に吸い込まれる。同時に、油水混合液46が調整パイプ64と受け皿38との間の隙間34からも矢印72、74で示すように昇流し吸込みパイプ18内に吸い込まれる。
油水混合液46は隙間34を昇流しているとき粘性等により油水混合液46内の調整パイプ64を押し上げて図13に示した状態となる。この状態では調整パイプ64の上端面が液面25の近傍に位置し、油水混合液46の浮上油60を効果的に吸引する。
調整パイプ64は、隙間34を流れる油水混合液46の粘性により押し上げられるが、上端面が液面25より浮上することがなく、常時、液面25の直下に位置している。これは、液面追従式吸引装置10の場合と同様に、隙間34を昇流する池永混合液46の粘性による押上げ力に対して、調整パイプ64の上端面を矢印76で示すように流れる油水混合液46の重量や比重が1より大きい調整パイプ64の重量等がバランスしていることによる。
液面追従式吸引装置13は実施例1と同様な作用効果が得られると共に、吸込みパイプ18の下端部の開口が下向きに設置されるので、液面25の高さが低くても液の吸込みが可能である。
図14は実施例4の液面追従式吸引装置14を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。図14には図1〜図4と同一部分に同一符号を付し、重複説明を省略する。
液面追従式吸引装置14は、フロート本体26を2つ使用した例であり、保持部材22の突出部20を2本設けた以外は液面追従式吸引装置13と同構成であり同効果が得られる。液面追従式吸引装置14は、全体構成が液面追従式吸引装置13と比較してコンパクトなので、開口面が狭い貯留タンク44で使用するのに好適である。
図15は実施例5の浮上油回収装置の実施態様を示す斜視図、図16は同実施例の部品を示す斜視図、図17は本発明の浮上油回収装置の概略図である。これらの図に示すように浮上油回収装置42は工作機械クーラントタンクや洗浄液タンク等の貯留タンク30内の油水混合液46を油と水に分離する分離槽48と、油水混合液を液面追従式吸引装置10と吸入用ホース16を使用して貯留タンク30から吸い上げて分離槽48に送り込むポンプ(図示せず)と分離槽48で分離された浮上油を、排出用ホース50を介して回収する回収容器52を備えている。回収された油は廃液として適宜処分される。油を除去した残りの液(水)は、分離槽から貯留タンクに戻されて再利用される。
図17に示すように、リード管93は分離槽48上部に上下方向を向くように分離槽の内壁に固定される。連結管92は、リード管93の側面から分離槽48の外側に向けて突出するように接合され。流入管91は連結管92の下面に接合され、流入用ホース90を介してポンプ(図示せず)と連結する。流入管91、連結管92、リード管93は溶接などにより一体となっている。又、リード管93は分離槽48への取り付け位置を上下に調整可能に構成されている。
図17に示すように、ポンプ(図示せず)から流入用ホース90を介して流入管91に流入した油水混合液は、連結管92の対抗面を介して、速度を減じてリード管93に導かれる。リード管93上部に脱気のための開口部94を設けており、油水混合液中の空気は上部の開口部94より流出する。リード管93内に、連結管92に向かって上方に傾斜した板が配設され、板の先端と連結管の内壁には隙間がある。この板によって油水混合液が、開口部94から外部に飛散するのを防いでいる。リード管93の下方先端は、下方に向かって緩やかに断面積が小さくなっており、油水混合液を狭い範囲にまとめて分離槽48へ流出させる。
図17に示すように、箱体A97と箱体B98は分離槽48上部に収納されている。
リード管93から分離槽48に油水混合液は流入する。比重の差によって油分と水分に分離され、分離された油分が液面に浮上する。
図17に示すように、水分は、油分と分離した後、箱体Bの流出口を介して分離槽48の外部に流出する。
箱体A97は、上面が開放された形状である。分離槽48の液面に浮上した油分が、図の矢印125のように箱体A97に流入する。箱体A97に貯留した油分は、箱体A97の側面に配設した排油口103から排出用ホース50を介して回収容器52に導かれる。
箱体B98は、上面が開放された形状である。箱体B98は箱体A97に隣接する。
図17に示すように、箱体B98の底面を上下に直立して貫通し、底面に接合された箱体B中空パイプ99を介して、分離槽48から箱体B98に水分が流入する。箱体A97と反対側の側面には環水口101が設けられ、環水用ホース102を介して、水分が貯留タンクに戻る。箱体B中空パイプ99の上部には雄ネジが、液面調整管100側には雌ネジがそれぞれ切られており、液面調整管100をねじ込むことで、簡単に箱体B98の液面高さを調整できる。
分離槽48と箱体B98は、箱体B中空パイプ99と液面調整管100を介して一つの流体空間を形成する。そのため、分離槽48の液面と箱体B98の液面の高さは常に等しくなるように変化する。箱体B98の液面調整管100で箱体B98の液面調整をすることにより、分離槽48の液面を調整することができる。油分は、分離槽48液面に浮上し、箱体A97と接する側面壁越しに箱体A97に流入する。油の種類の違いにより油膜の厚さは異なるので、側面壁の上端に比して液面の高低を調整して、油膜の厚さに応じた最適な液面高さにすることができる。
しかし、分離槽48の液面が安定せず、波のように揺れていると、いくら液面を調整しても、浮上している油分だけでなく、その下の水分も箱体A97に流入しやすい。ダイヤフラムポンプを使用することで、油水混合液には空気が含まれる。又、油水混合液の流入速度が速いと油水混合液は、滝のように分離槽48に流れ込んでしまい、気泡が発生するとともに、液面が安定しない。これらの対策のために、連結管内で油水混合液の速度を減衰させ、更に開口部94から空気を流出させる脱気機構を設けた。これによりリード管93から分離槽48に油水混合液が穏やかに流入し、液面を波立てないようにしている。
図18は実施例6の浮上油回収装置の実施態様を示す斜視図、図19は同実施例6の部品を示す斜視図、図20は同実施例6の部品を示す上面図、図21は同実施例6の部品を示す側面図、図22は同実施例6浮上油回収装置の概略図である。実施例5において、油分や液の性質によっては、箱体A97に貯留される油分の上部に多量の泡が発生する。泡は水分を多く含んでおり、時間が経って泡が消えると水分が増加する。実施例5において説明した液面調整や液面の波立ちを抑えることでは対応できない。泡対策を施した浮上油回収装置を、実施例6において示す。
図22に示すように、泡対策を施した浮上油回収装置が通常の浮上油回収装置と異なる点は、分離槽を2つ用意して連結していることである。
図18から21が示すように、油水混合液がスムーズに流れるように、分離槽A104は分離槽B114より高い位置に配置する。少なくとも、分離槽A排油口112の下端が、分離槽B114の上端よりも高いものとする。分離槽Aと分離槽Bの水平配置は、分離槽B液面調整管119の調整が可能なように配慮される。
分離槽A104で通常の油水分離を行なう。分離槽Aの箱体A106に貯留される油分の上面に、多量の泡が浮いている状態の場合、前記の泡は分離槽A排油口112から分離槽A排油管113に流れ込み、分離槽A排油管113内を流れて分離槽B114に流入する。分離槽B114で再度、油水分離が行われる。分離槽B箱体C116に泡が流入するまでに、これらの時間が追加されるため、泡がはじけて水分に戻る時間を十分確保することができる。これにより分離槽B箱体A106には泡はほとんど流入せず油分のみが貯留され、最終的に油分だけが回収されるようになる
第一分離槽排油管113はこれまでの排出用ホースとは異なり、配管の途中の上部に分離槽A排油管開口部124を設ける。開口することで泡を消えやすくする。分離槽A排油管開口部124を上部とするのは、流体がこぼれ出てこないようにするためである。
加工液や洗浄液等の油水混合液の液面に浮上する油を回収する装置であって、液面追従式吸引装置と脱気装置と分離槽とポンプを備えたことにより、水の混入量を大幅に減少させた油を回収できる。
10 液面追従式吸引装置(実施例1)
12 液面追従式吸引装置(実施例2)
13 液面追従式吸引装置(実施例3)
14 液面追従式吸引装置(実施例4)
16 吸入用ホース
18 吸込みパイプ
18a 吸込み口側端部
20 突出部
21a 中心孔
21b 取り付け孔
21c 取り付け孔
22 保持部材
23 筒状ホルダ
24 蝶ボルト
25 液面
26 フロート本体
28 上端開口縁部
30 調整パイプ
32 帯状のストッパ
32a 取り付け孔
33 取り付けねじ
34 隙間
36 座板
38 受け皿
39 連結部材
40 平板状のストッパ
42 浮上油回収装置
44 貯留タンク
46 油水混合液
48 分離槽
50 排出用ホース
52 回収容器
53 キャスター
54 流出用ホース
55 架台
56 矢印
57 矢印
58 矢印
60 浮上油
62 水
64 調整パイプ
66 取り付け孔
68 ナット
70 ボルト
72 矢印
74 矢印
76 矢印
80 筒状ホルダ
82 蝶ボルト
84 スパイラル溝
90 流入用ホース
91 流入管
92 ガイド管
93 リード管
94 開口部
95 邪魔板
97 箱体A
98 箱体B
99 箱体B中空パイプ
100 液面調整管
101 環水口
102 環水用ホース
103 排油口
104 分離槽A
106 分離槽A箱体A
107 分離槽A箱体B
108 分離槽A箱体B中空パイプ
109 分離槽A液面調整管
110 分離槽A環水口
111 分離槽A環水用ホース
112 分離槽A排油口
113 分離槽A排油管
114 分離槽B
116 分離槽B箱体C
117 分離槽B箱体D
118 分離槽B箱体D中空パイプ
119 分離槽B液面調整管
120 分離槽B環水口
121 分離槽B環水用ホース
122 分離槽B排油口
123 分離槽B排出用ホース
124 分離槽A排油管開口部
125 矢印
本発明は、例えば、加工液(水溶性クーラント)、洗浄液、冷却液等の水と油の混じった油水混合液の液面に浮上する作動油、潤滑油等の油分を吸引して回収する、液面追従式吸引装置及びこの装置を備える浮上油回収装置に関する。
従来から浮上油回収装置を使って油水混合液から油と水を分離することは知られている(特許文献1、特許文献2参照)。このような浮上油回収装置では、工作機械クーラントタンクや洗浄液タンク等の貯留タンクに溜まった油水混合液をポンプで吸い上げて流入管を介して分離槽内に送り込み、この分離槽内で水と油を比重の違いを利用して上下に分離する。分離された油は排出ホースを介して回収容器に回収される。回収された油は廃液として適宜処分される。油を除去した残りの液(水)は、分離槽から貯留タンクに戻されて再利用される。
また、従来からポンプの吸引用ホースの先端(吸引口)を貯留タンク内においてフロート装置で支持し、同貯留タンク内の油水混合液の液面に追従するように吸引口を常時浮上させながら吸引することも知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2004−305847号公報 特開2006−61894号公報
油水混合液の液面に浮上する油を吸引する場合、吸引口が液面より離れすぎると、水分を大量に吸引し又、液面に近づきすぎると空気を大量に吸引してしまい、いずれの場合も浮上油の回収効率が悪くなる。即ち油の回収効率を上げるには吸引口を液面下の最適な位置に保持する必要がある。しかし、フロート装置のみによる液面追従では浮上油の性質や厚さ又、油水の温度により吸入口の液面からの距離が変化する。
よって回収効率を上げるには、浮上油の性質や厚さや油水の温度等の変化に対応して、吸引口を液面下の最適な位置に調整する必要があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、吸引口を液面下の最適位置に無調整で保持する液面追従式吸引装置を提供することを目的とし、また前記液面追従式吸引装置により、水の混入量を大幅に減らした浮上油を速く回収できるようにした浮上油回収装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するためになされた本発明にかかる液面追従式吸引装置は、一端部が上方に開口する吸込み口側端部とされ、かつ他端部にポンプの吸入口に連通される吸入用ホースが連結される吸込みパイプと、前記吸込みパイプに固定され、かつ外方に延びる突出部を有する保持部材と、前記保持部材の突出部に取り付けられて前記吸込みパイプの前記吸込み口側端部を液中の液面近傍に追従させるフロート本体と、前記吸込みパイプの前記吸込み口側端部に、隙間を介して上下移動自在に緩挿され、かつ上端開口縁部が吸込み口とされる調整パイプとを備え、前記調整パイプの下端から、調整パイプと吸込みパイプとの前記隙間に液体が流入し、前記液体は隙間を昇流し吸込みパイプに吸い込まれると共に、前記調整パイプの上端面から前記液体が吸い込みパイプ内に吸い込まれることを特徴としている。
このように、本発明にかかる液面追従式吸引装置にあっては、吸込みパイプの吸込み口側端部に調整パイプを上下移動自在に配設したことにより、調整パイプの吸込み口を液面に対して常時適正な位置に保持されるから浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。
ここで、前記保持部材の、前記調整パイプの下側端面に対向する位置に、前記吸込みパイプと前記調整パイプとの間の隙間を塞がないように、前記調整パイプを載置させる座板を配設していることが望ましい。これにより、ポンプ稼働直後の調整パイプの適正位置までの移動をスムーズに行なわせることができる。
また、一端部が前記保持部材に固定され、かつ他端部が前記調整パイプの外側端面に対して所定間隔を置いて対向配置されて前記調整パイプの落下を防止する帯状のストッパを備えていることが望ましい。このストッパにより調整パイプの離間紛失を防止できる。
また、前記調整パイプは、比重が1より大きい樹脂により成形され管体であって、前記吸込み端パイプの前記上端部の外径より大きい内径を有するものであることが望ましい。
このように、調整パイプを、比重が1より大きい樹脂により成形していることにより、液吸い込み時に調整パイプの吸込み口を液面に対してより適正な位置に保持できる。
また、上記の課題を解決するためになされた本発明にかかる液面追従式吸引装置は、上下に起立して配置され、かつ上端にポンプの吸入口に連通された吸入用ホースが連結される吸込みパイプと、前記吸込みパイプに固定され、かつ外方に延びる突出部を有する保持部材と、前記保持部材の前記突出部に取り付けられて前記吸込みパイプの下端部を液中の液面近傍に追従させるフロート本体と、前記吸込みパイプの下端部に対して適当間隔を置いて配置される受け皿と、前記受け皿の外周上に上下移動自在に、隙間を介して緩挿され、かつ上端開縁部が吸込み口とされる調整パイプとを備え、前記調整パイプの下端から、調整パイプと前記受け皿との前記隙間に流入し、該隙間を昇流し吸込みパイプに吸い込まれると共に、前記調整パイプの上端面から吸い込みパイプ内に吸い込まれることを特徴としている。
このように、本発明にかかる液面追従式吸引装置は、吸込みパイプの吸込み口側端部に調整パイプを上下移動自在に配設したことにより、調整パイプの吸込み口を液面に対して常時適正な位置に保持されるから浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。また、吸込みパイプの下端部の開口が下向きに設置されるので、液面高さが低くても液の吸込みが可能である。
ここで、前記受け皿は、液中において前記吸込みパイプの下端部に対向し、かつ周縁枠が前記吸込みパイプの下端部を囲うように配置されるものであることが望ましい。
このように、吸込みパイプの下端部が受け皿および調整パイプの各周縁枠により囲われていることにより、油水混合液を吸引する際に液が受け皿および調整パイプの各周縁枠の上線を回りこんで流れることから液面近傍の浮上油から先に吸い込まれるようになり、浮上油の抽出効率がよい。
また、前記受け皿の底面に対し所定間隔を置いて対向配置された、前記調整パイプの落下を防止する平板状のストッパを備えていることが望ましい。このストッパにより調整パイプの離間紛失を防止できる。
また、前記調整パイプは、比重が1より大きい樹脂により成形された管体であって、前記受け皿の外径より大きい内径を有するものであることが望ましい。
このように調整パイプを、比重が1より大きい樹脂により成形していることにより、液吸い込み時に調整パイプの吸込み口を液面に対してより適正な位置に保持できる。
また、上記の課題を解決するためになされた本発明にかかる液面追従式吸引装置を備える浮上油回収装置において、貯留タンク内の油水混合液を流入させて比重差により油と水に分離する分離槽と、一端部が前記ポンプの吸入口に連結され、他端部が前記液面追従式吸引装置の吸込みパイプに連結された吸入用ホースと、前記分離槽の上部に上下方向に向くように配設された、上端が閉塞され、かつ下端が開口されたリード管と、一端部が前記ポンプの送出ロに連結され、他端部が前記リード管の、前記分離槽の上面から突出する部分に連結された流入管と、前記リード管に設けられた、前記油水混合液に含まれた空気を外部に流出させる開口部と、を備えたことを特徴としている。
このように本発明にかかる液面追従式吸引装置を備える浮上油回収装置にあっては、油水混合液をリード管により分離槽の上部から下向きに流入する構成としたことにより、分離槽内に蓄積される油水混合液には、脈動による影響が殆どなく、上下振動の現象を生じることがない。
従って、分離された油と水が上下振動により再度混ざり合うという現象が生じることがなく、浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。流入された油水混合液に含まれた空気がリード管から開口部を経て上部空間に排出され、分離槽には殆ど流入しない。よって分離槽の液面に気泡が上昇してくることが殆どなくなり、分離された油と水が気泡の存在により再度混ざり合うという現象が生じることがない。従って、回収された浮上油における水の混入量を大幅に減少できる。
ここで、前記リード管は、前記分離槽の上部に上下方向を向くように配設され、かつ前記分離槽の内壁に固定され、前記流入管は、前記分離槽の外側に上下方向を向くように配設され、前記リード管に接合する連結管に下方から接合し、前記連結管を介して前記リード管に連結され、前記連結管と前記リード管の連結部に対向した前記リード管の対向壁面から前記連結部に向かって上方に傾斜した板が配設され、前記上方に傾斜した板の先端部と前記連結管の間には空隙が設けられ、前記リード管の、前記連結管との連結部の上方に前記開口部が設けられ、前記リード管の下部は先端部に向かって断面積が徐々に小さくなるように構成されていることが望ましい。
このように、流入管、リード管に連結管を接合したことにより、油水混合液の移動速度を下げることができ、油水混合液の分離槽への流入速度が低くなり、かつ液面の狭い範囲に、穏やかに流入し気泡の発生が抑えられ、回収された浮上油における水の混入量を大幅に減少できる。
また、前記分離槽内に設けられた、上面が開口し、前記リード管側の側面の上端部が前記分離槽の上端部より下方に位置し、他の側面の上端部は前記分離槽の上端部と同一面にあり、リード管側から見た左右の側面が分離槽の内壁に接合された、前記分離槽に浮上する浮上油を前記リード管側端面より流入させる箱体Aと、上面が開口し、上端部は前記分離槽の上端部と同一面にあり、リード管側の側面が前記箱体Aのリード管に対する反対側側面に接合され、他の側面が前記分離槽の内壁に接合された箱体Bと、前記箱体Bの底面を上下に貫通し直立して接合され、上方外面にねじ溝加工がされている前記分離槽で分離された水が流入する中空のパイプと、前記中空パイプの上方外面のねじ溝にねじ込み可能な、内側にねじ加工を施した液面調整管と、前記箱体Aの側面に設けられ、前記箱体A内の浮上油を排出させる排出口と、前記排出口に連結されて前記箱体A内の浮上油を回収容器に導く排出用ホースと、前記箱体Bの側面に設けられ、前記中空パイプから流入した水を流出させる流出口と、前記流出口に連結されて前記分離された水を任意箇所に導く流出用ホースと、を備えていることが望ましい。
この液面調整管により、前記箱体Aへの油分の流入量を調整することができ、油水分離を効果的に行なうことができる。運転のための動力がポンプのみであり、処理のためのエネルギー量が少なくてよい。分離を機械的に行ない、薬品を使用しないから、分離した水はそのまま回収して再利用できる。
また、前記分離槽に加えて、更に前記分離槽の排出口及び流出口の下端面より下方に、第2の分離槽を備え、前記第2の分離槽の上方に配設された、浮上油を前記第2の分離槽に流入させる、前記箱体Aの排出口に接続された排出パイプと、前記第2の分離槽内に設けられた、上面が開口し、前記排出パイプ側の側面の上端部が前記第2の分離槽の上端部より下方に位置し、他の側面の上端部は前記第2の分離槽の上端部と同一面にあり、排出パイプ側から見た左右の側面が前記第2の分離槽の内壁に接合された、前記第2の分離槽に浮上する浮上油を排出パイプ側側面より排出する箱体Cと、上面が開口し、上端部は前記第2の分離槽の上端部と同一面にあり、前記排出パイプ側の側面が前記箱体Cの前記排出パイプに対する反対側側面に接合され、他の側面が前記第2の分離槽の内壁に接合された箱体Dと、前記箱体Dの上方に構成され、箱体Bから流出する水を箱体Dに流入させる流出パイプと、前記箱体Dの底面を上下に貫通し直立して接合され、上方外面にねじ溝加工がされている前記第2の分離槽で分離された水が流入する中空のパイプと、前記中空パイプの上方外面のねじ溝にねじ込み可能な、内側にねじ加工を施した液面調整管と、前記箱体Cの側面に設けられ、前記箱体C内の浮上油を排出させる排出口と、前記排出口に連結されて前記箱体C内の浮上油を回収容器に導く排出用ホースと、前記箱体Dの側面に設けられ、前記中空パイプから流入した水を流出させる流出口と、前記流出口に連結されて前記分離された水を任意箇所に導く流出用ホースと、を備えていることが望ましい。
このように、分離槽を2個備えて油水分離を2回行なうことにより、1個の分離槽で1回だけ行なう油水分離では効果的な分離が困難だった、気泡を大量に含む油水混合液から効率よく油を回収することが可能になる。
また、前記分離槽の箱体Aの排出口に接続された排出パイプの排出口近傍の上面には排気用の開口が形成されていることが望ましい。
このように、排出パイプの排出口近傍の上面には排気用の開口が形成されているため、1個目の分離槽で発生した空気を2個目の分離槽に流出させないことにより、更に効果的に油水分離を行なうことができる。
本発明によれば、吸引口を液面下の最適位置に無調整で保持する液面追従式吸引装置を得ることができる。また、前記液面追従式吸引装置を備えた、水の混入量を大幅に減らした浮上油を速く回収できるようにした浮上油回収装置を得ることができる。
本発明にかかる実施例1の液面追従式吸引装置を示す斜視図である。 同正面図である。 同実施例1を構成する保持部材を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 同実施例1を構成するストッパを示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図である。 本発明に係る液面追従式吸引装置を浮上油回収装置に使用した状況を示す斜視図である。 同実施例1の作動説明図である。 本発明にかかる実施例2の液面追従式吸引装置を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 同実施例2を構成する保持部材を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 本発明にかかる実施例3の液面追従式吸引装置を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 同実施例3を構成する保持部材を示す斜視図である。 同実施例3を構成する他の部品を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図である。 同実施例3を構成するストッパを示す図で、(a)は平面図、(b)正面図である。 同実施例3の作動説明図である。 本発明にかかる実施例4の液面追従式吸引装置を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 本発明にかかる実施例5の浮上油回収装置の実施態様を示す斜視図である。 同実施例5の部品を示す斜視図である。 本発明の浮上油回収装置の概略図である。 本発明にかかる実施例6の浮上油回収装置の実施態様を示す斜視図である。 同実施例6の部品を示す斜視図である。 同実施例6の部品を示す上面図である。 同実施例6の部品を示す側面図である。 同実施例6の概略図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に説明する。
図1は実施例1の液面追従式吸引装置10を示す斜視図、図2は同正面図、図3は同実施例1を構成する保持部材22を示す図で、(a)は上方から見た斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、図4は同実施例1を構成するストッパ32を示す図で、(a)は斜視図、(b)は背面図である。
これらの図に示すように、液面追従式吸引装置10は、吸込みパイプ18と、吸込みパイプ18に固定される保持部材22と、前記保持部材22の3つの突出部20にそれぞれ取り付けられる、3つのフロート本体26と、吸込みパイプ18に上下移動自在に緩挿される調整パイプ30とを備えている。
吸込みパイプ18は、図2に示すように、殆ど丸みを帯びずに直角に曲げたL型をなし、一端部が上方に開口する吸込み口側端部18aとされ、かつ液面追従式吸引装置10の稼働時には、吸込み口側端部18aの他端部に吸入用ホース16(図5参照)が連結されてポンプの吸入口に連通される。
L型をなす吸込みパイプ18を使用することにより、滑らかに大きく曲げた湾曲型の吸込みパイプを使用した場合と比較して液面追従式吸引装置全体の高さが低くなるので、液面25が低い油水混合液を吸引するのに好都合である。
保持部材22は、図3に示されるように、吸込みパイプ18を挿入するための中心孔21aが設けられ、また、中心孔21aを中心として放射状に延出する3つの突出部20が設けられている。3つの突出部20には3個の球面状のフロート本体26がそれぞれ保持されている。符号21bは後述するストッパ32を取り付けるための取り付け孔、符号21はフロート本体26を取り付けるための取り付け孔をそれぞれ示している。
保持部材22の中心部の下面に筒状ホルダ23の一端面が固着されている。保持部材22の中心孔21aと筒状ホルダ23の貫通孔とは合致している。吸込みパイプ18は、保持部材22の中心孔21aと筒状ホルダ23とに挿入され、図1〜図3には図示しないが、筒状ホルダ23の側面に穿設された取り付け孔23aにねじ込まれた蝶ボルト24を締付けることにより保持部材22に固定される(図9参照)
フロート本体26は、図2に示すように、保持部材22の突出部20に取り付けられて、吸込みパイプ18の吸込み口側端部18aを、液面追従式吸引装置10の稼働時に、図6に示すように、後述の貯留タンク44内の油水混合液46中において液面25の近傍に追従させるものである。フロート本体26は既存のフロートが使用されるが、球面状に限定されるものではない。
調整パイプ30は、その内径が吸込みパイプ18の外径より大きくされて吸込み口側端部18aに上下移動自在に挿入されている。例えば、吸込みパイプ18の外径が12mmに対して調整パイプ30の内径が12.7mmとされている。
調整パイプ30を吸込みパイプ18の端部に上下移動自在に緩挿したことにより、図6に示されるように、調整パイプ30と吸込みパイプ18との間に隙間34が形成される。隙間34は液面追従式吸引装置10の稼働時に液の流通路となる。
調整パイプ30は、比重が1より大きい樹脂により成形された管体である。比重が1より大きい樹脂としては、例えば、比重が1.39〜1.44のポリペンコPET(商品名)、また、比重が1.32〜1.51のポリペンコPEEK(商品名)がある。なお、「ポリペンコ」は登録商標である。
調整パイプ30を、比重が1より大きい樹脂により成形していることにより、液面追従式吸引装置10の稼働時に調整パイプ30の上端開口縁部28を液面25に対してより適正な位置に保持できる(図6(c)参照)。
調整パイプ30の上方には調整パイプ30の脱落を防止する帯状のストッパ32が配設されている。ストッパ32は図4に示されるように両端が互いに反対方向に折り曲げられた形状をなしている。一端部に、ストッパ32を保持部材22に取り付けるための取り付け孔32aが設けられている。
ストッパ32は、図2、図3に示すように、一端部が保持部材22の取り付け孔21bに挿入された取り付けねじ33により固定され、他端部が調整パイプ30の外側端面に対して所定間隔を置いて対向配置されている。ストッパ32は、調整パイプ30が吸込みパイプ18から脱落し紛失するのを防止する。
保持部材22の、調整パイプ30の下側端面に対向する位置に、図1,2に示すように、座板36が配設されている。座板36は、液面追従式吸引装置10を稼働していないとき、すなわち、図2に示す位置にあるときに、調整パイプ30の下端面に露出する隙間34、即ち吸込みパイプ18と調整パイプ30との間の隙間34(図6参照)を塞がないように調整パイプ30を載置させるようにするものである。
座板36としては、例えばねじりワッシャが使用される。座板36があることにより、図2に示すように調整パイプ30の下端面を保持部材22の上面から浮上させた状態(離した状態)とすることができ、液面追従式吸引装置10の稼働時のポンプの駆動直後に調整パイプ30を適正位置までスムーズに移動させることができる。
図5は液面追従式吸引装置10を浮上油回収装置42に使用した状況を示す斜視図である。
浮上油回収装置42は、工作機械クーラントタンクや洗浄液タンク等の貯留タンク44内の油水混合液46を油と水に分離する分離槽48と、油水混合液46を液面追従式吸引装置10と吸入用ホース16を使用して貯留タンク44から吸い上げて分離槽48に送り込むポンプP(ポンプPはケース内に収容され、具体的には図示されていない)と、分離槽48で分離された浮上油を回収する回収容器52とを備えている。
液面追従式吸引装置10は吸込みパイプ18に、ポンプに連通する吸入用ホース16を連結して貯留タンク44内に設置される。
上記ポンプPは、分離槽48を搭載している架台55上のケース内部に配設されており、その吸入口に吸入用ホース16が連結され、吐出し口に、吸入用ホース16から送出された液を分離槽48に送出するための流入管(図示せず)が連結されている。
吸込みパイプ18は、3つの球面状のフロート本体26に保持されて貯留タンク44の液面に浮上し、常に貯留タンク44内の最上液(浮上油)を吸引できるように、吸込み口側端部18aが貯留タンク44内の液面近傍において開口している。
図6は実施例1の液面追従式吸引装置10を貯留タンク44内に設置した後に液面追従式吸引装置42のポンプを駆動している状態における作動説明図で、(a)はポンプの駆動直後の状態を示した図、(b)はその後の経過状態を示した図、(c)はポンプによる吸引が安定して行なわれている状態を示した図である。(d)は調整パイプ30の内周面にスパイラル溝を設けた場合の作動説明図である。
ポンプの駆動を開始すると、図6(a)に示した状態から瞬時に図6(b)に示した状態を経て図6(c)に示した状態となる。すなわち、図6(a)に示した状態において調整パイプ30は座板36(図示せず)によりその下端面が保持部材22の上面から浮上した状態となっている。
このため、ポンプ駆動による吸込みパイプ18からの吸引力が生じると、当初は、図6(a)に示すように、貯留タンク44内の油水混合液46が調整パイプ30の上端面から吸込みパイプ18内に吸い込まれる。同時に、調整パイプ30の下端面より調整パイプ30と吸込みパイプ18との間の隙間34に向かって流れて矢印56で示す液流が起こる。この液流は矢印57で示すように隙間34内を昇流し吸込みパイプ18内に吸い込まれる。
油水混合液46が隙間34を昇流しているとき、油水混合液46の粘性等により油水混合液46内の調整パイプ30を押し上げて図6(c)に示した状態となる。この状態では調整パイプ30の上端面が液面25の近傍に位置し、油水混合液46の浮上油を効果的に吸引する。
調整パイプ30は、調整パイプ30の下端面に当たって上流する油水混合液46と、前記隙間34内を昇流する油水混合液46の粘性により押し上げられるが、ポンプの稼働中、調整パイプ30の上端面が液面25より突出することがなく、液面25内の直下に位置している。これは、隙間34内を昇流する油水混合液46および調整パイプ30の下端面に当たって上流する油水混合液46の粘性と、調整パイプ30に加わる浮力等による押上げ力に対して、調整パイプ30の上端面を矢印58で示すように流れる油水混合液46の重量や比重が1より大きい調整パイプ30の重量等による押下げ力がバランスしていることによる。
なお、図6(d)に示すように、調整パイプ30の内周面にスパイラル溝84を設けた場合、隙間34を昇流する油水混合液46により調整パイプ30に回転力が付与される。調整パイプ30が回転することにより、調整パイプ30の上端面から吸込みパイプ18内に流れる液に渦流が生じて油水混合液46の排出効率を高める効果を奏する。
吸込みパイプ18の吸込み口側端部18aに調整パイプ30を上下移動自在に配設したことにより、油水混合液46の成分の経時変化や液面25近傍における浮上油の深さの経時変化等に基づくフロート本体26に対する浮力の変動が生じても、調整パイプ30の吸込み口が液面25に対して常時自動的に適正な位置に保持される。このため、浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。
図7は実施例2の液面追従式吸引装置12を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図、図8は同実施例2を構成する保持部材を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。これらの図には図1〜図4と同一部分に同一符号を付し、重複説明を省略する。
液面追従式吸引装置12は、フロート本体26を2つ使用した例であり、保持部材22の突出部20を2本設けた以外は液面追従式吸引装置20と同構成であり同効果が得られる。液面追従式吸引装置12は、全体構成が液面追従式吸引装置10と比較してコンパクトなので、開口面が狭い貯留タンク44で使用するのに好適である。
図9は実施例3の液面追従式吸引装置13を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図、図10は同実施例3を構成する保持部材を示す斜視図、図11は同実施例3を構成する他の部品を示す図で、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図、図12は同実施例3を構成するストッパを示す図で、(a)は平面図、(b)正面図である。これらの図には図1〜図4と同一部分に同一符号を付し、重複説明を省略する。
液面追従式吸引装置13は、吸込みパイプ18の吸込み口側端部が液面25に対して下向きに構成されている点が上記液面追従式吸引装置10と基本的に相違している。
すなわち、液面追従式吸引装置13は、上下に起立して配置され、かつ上端にポンプの吸入口に連通された吸入用ホース16が連結される吸込みパイプ18と、吸込みパイプ18が挿入固定され、かつ外方に延びる突出部20を有する保持部材22と、保持部材22の突出部20に取り付けられて吸込みパイプ18の下端部を液中の液面25近傍に追従させるフロート本体26と、吸込みパイプ18の下端部に対して適当間隔を置いて配置される受け皿38と、受け皿38の外周上に上下移動自在に挿入され、かつ上端開口縁部が吸込み口とされる調整パイプ64とを備えている。
図10に示すように、保持部材22の中心部の上面に筒状ホルダ23の一端面が固着されている。吸込みパイプ18は、保持部材22の中心孔と筒状ホルダ23とに挿入され、筒状ホルダ23の側面に穿設された取り付け孔23aにねじ込まれた蝶ボルト24を締付けることにより保持部材22に固定されている。
吸込みパイプ18には受け皿38を保持するための筒状ホルダ80が緩挿されている。筒状ホルダ80はその側面に穿設された取り付け孔66にねじ込まれた蝶ボルト82を締付けることにより吸込みパイプ18に固定される(図9、図14参照)
受け皿38は、図11に示すように、筒状ホルダ80に2つの連結部材39を介して連結されている。受け皿38の底面中心部にはナット68が配設されている。受け皿38は、有底筒型に成形されたもので、図13に示すように、吸込みパイプ18の下端部に対向し、かつ周縁枠が吸込みパイプ18の下端部を囲うように配置されている。
受け皿38の底面に対し所定間隔を置いて対向配置されて調整パイプ64の脱落を防止する平円板状のストッパ40が配設されている。ストッパ40の上面の中心部に、図12に示されるようにボルト70が固着されている。ボルト70を受け皿38の底面に配設したナット68に螺合することにより、ストッパ40が受け皿38の底面に連結されている。
調整パイプ64は、比重が1より大きい樹脂により成形された管体であって、受け皿38の外径より大きい内径を有するものである。
図13は実施例3の液面追従式吸引装置13の作動説明図である。図13は液面追従式吸引装置13を貯留タンク44内に設置した後に浮上油回収装置42のポンプを駆動している状態を示している。
ポンプの駆動を開始すると、吸込みパイプ18からの吸引力により、当初は調整パイプ64が平円板状のストッパ40に載置されているので、貯留タンク44内の油水混合液46が受け皿38の上端面から吸込みパイプ18内に吸い込まれる。同時に、油水混合液46が調整パイプ64と受け皿38との間の隙間34からも矢印72、74で示すように昇流し吸込みパイプ18内に吸い込まれる。
油水混合液46は隙間34を昇流しているとき粘性等により油水混合液46内の調整パイプ64を押し上げて図13に示した状態となる。この状態では調整パイプ64の上端面が液面25の近傍に位置し、油水混合液46の浮上油60を効果的に吸引する。
調整パイプ64は、調整パイプ64の下端面及び隙間34を流れる油水混合液46の粘性により押し上げられるが、上端面が液面25より浮上することがなく、常時、液面25の直下に位置している。これは、液面追従式吸引装置10の場合と同様に、調整パイプ64の下端面及隙間34を昇流する油水混合液46の粘性による押上げ力に対して、調整パイプ64の上端面を矢印76で示すように流れる油水混合液46の重量や比重が1より大きい調整パイプ64の重量等がバランスしていることによる。
液面追従式吸引装置13は実施例1と同様な作用効果が得られると共に、吸込みパイプ18の下端部の開口が下向きに設置されるので、液面25の高さが低くても液の吸込みが可能である。
図14は実施例4の液面追従式吸引装置14を示す図で、(a)は斜視図、(b)は正面図である。図14には図1〜図4と同一部分に同一符号を付し、重複説明を省略する。
液面追従式吸引装置14は、フロート本体26を2つ使用した例であり、保持部材22の突出部20を2本設けた以外は液面追従式吸引装置13と同構成であり同効果が得られる。液面追従式吸引装置14は、全体構成が液面追従式吸引装置13と比較してコンパクトなので、開口面が狭い貯留タンク44で使用するのに好適である。
図15は実施例5の浮上油回収装置の実施態様を示す斜視図、図16は同実施例の部品を示す斜視図、図17は本発明の浮上油回収装置の概略図である。これらの図に示すように浮上油回収装置42は工作機械クーラントタンクや洗浄液タンク等の貯留タンク44内の油水混合液46を油と水に分離する分離槽48と、油水混合液を液面追従式吸引装置10と吸入用ホース16を使用して貯留タンク44から吸い上げて、流入用ホース90、流入管91を介して分離槽48に送り込むポンプPと、分離槽48で分離された浮上油を、排出用ホース50を介して回収する回収容器52を備えている。回収された油は廃液として適宜処分される。油を除去した残りの液(水)は、分離槽から貯留タンクに戻されて再利用される。
図17に示すように、ポンプPから流入用ホース90を介して流入管91に流入した油水混合液は、連結管92の対抗面を介して、速度を減じてリード管93に導かれる。リード管93は分離槽48上部に上下方向を向くように分離槽の内壁に固定される。連結管92は、リード管93の側面から分離槽48の外側に向けて突出するように接合され、流入管91は連結管92の下面に接合され、流入用ホース90を介してポンプPと連結する。流入管91、連結管92、リード管93は溶接などにより一体となっている。又、リード管93は分離槽48への取り付け位置を上下に調整可能に構成されている。
尚、前記リード管の前記分離槽48の内壁への固定方法は、ボルトとナットによる方法のように容易に取り付け、取外しができ、かつ取り付け穴を上下方向に複数備えることにより上下方向の取り付け位置を複数選択できるように構成されている。
図17に示すように、リード管93上部に脱気のための開口部94を設けており、油水混合液中の空気は上部の開口部94より流出する。リード管93内に、連結管92に向かって上方に傾斜した邪魔板95が配設され、邪魔板95の先端と連結管の内壁には隙間がある。この邪魔板95によって油水混合液が、開口部94から外部に飛散するのを防いでいる。リード管93の下方先端は、下方に向かって緩やかに断面積が小さくなっており、油水混合液を狭い範囲にまとめて分離槽48へ流出させる。
図17に示すように、箱体A97と箱体B98は分離槽48上部に収納されている。
この箱体A97は、前記分離槽48内に設けられた、上面が開口し、前記リード管93側の側面の上端部が前記分離槽の上端部より下方に位置し、他の側面の上端部は前記分離槽48の上端部と同一面にあり、リード管93側から見た左右の側面が分離槽の内壁に接合され、前記分離槽に浮上する浮上油を前記リード管側端面より流入させるように構成されている。
また、この箱体B98は、上面が開口し、上端部は前記分離槽48の上端部と同一面にあり、リード管93側の側面が前記箱体Aのリード管93に対する反対側側面に接合され、他の側面が前記分離槽の内壁に接合されている。
リード管93から分離槽48に油水混合液は流入する。比重の差によって油分と水分に分離され、分離された油分が液面に浮上する。
図17に示すように、水分は、油分と分離した後、箱体Bの流出口を介して分離槽48の外部に流出する。
箱体A97は、上面が開放された形状である。分離槽48の液面に浮上した油分が、図の矢印125のように箱体A97に流入する。箱体A97に貯留した油分は、箱体A97の側面に配設した排油口103から排出用ホース50を介して回収容器52に導かれる。
箱体B98は、上面が開放された形状である。箱体B98は箱体A97に隣接する。
図17に示すように、箱体B98の底面を上下に直立して貫通し、底面に接合された箱体B中空パイプ99を介して、分離槽48(箱体A97の下方)から箱体B98に水分が流入する。箱体B98の箱体A97と反対側の側面には環水口101が設けられ、環水用ホース102を介して、水分が貯留タンク44に戻る。箱体B中空パイプ99の上部には雄ネジが、液面調整管100側には雌ネジがそれぞれ切られており、液面調整管100をねじ込むことで、簡単に箱体B98の液面高さを調整できる。
即ち、前記箱体B98の底面を上下に貫通し直立して接合され、上方外面にねじ溝加工がされている前記分離槽で分離された水が流入する中空のパイプ99と、前記中空パイプ99の上方外面のねじ溝にねじ込み可能な、内側にねじ加工を施した液面調整管100とを備え、箱体B98の液面高さを調整可能に構成している。
分離槽48と箱体B98は、箱体B中空パイプ99と液面調整管100を介して一つの流体空間を形成する。そのため、分離槽48の液面と箱体B98の液面の高さは常に等しくなるように変化する。箱体B98の液面調整管100で箱体B98の液面調整をすることにより、分離槽48の液面を調整することができる。油分は、分離槽48液面に浮上し、箱体A97と接する側面壁越しに箱体A97に流入する。油の種類の違いにより油膜の厚さは異なるので、側面壁の上端に比して液面の高低を調整して、油膜の厚さに応じた最適な液面高さにすることができる。
しかし、分離槽48の液面が安定せず、波のように揺れていると、いくら液面を調整しても、浮上している油分だけでなく、その下の水分も箱体A97に流入しやすい。ダイヤフラムポンプを使用することで、油水混合液には空気が含まれる。又、油水混合液の流入速度が速いと油水混合液は、滝のように分離槽48に流れ込んでしまい、気泡が発生するとともに、液面が安定しない。これらの対策のために、連結管内で油水混合液の速度を減衰させ、更に開口部94から空気を流出させる脱気機構を設けた。これによりリード管93から分離槽48に油水混合液が穏やかに流入し、液面を波立てないようにしている。
図18は実施例6の浮上油回収装置の実施態様を示す斜視図、図19は同実施例6の部品を示す斜視図、図20は同実施例6の部品を示す上面図、図21は同実施例6の部品を示す側面図、図22は同実施例6浮上油回収装置の概略図である。実施例5において、油分や液の性質によっては、箱体A97に貯留される油分の上部に多量の泡が発生する。泡は水分を多く含んでおり、時間が経って泡が消えると水分が増加する。実施例5において説明した液面調整や液面の波立ちを抑えることでは対応できない。泡対策を施した浮上油回収装置を、実施例6において示す。
図22に示すように、泡対策を施した浮上油回収装置が通常の浮上油回収装置と異なる点は、分離槽を2つ用意して連結していることである。
図18から図21に示すように、油水混合液がスムーズに流れるように、分離槽A104は分離槽B114より高い位置に配置する。図22に示すように、少なくとも、分離槽A排油口112の下端が、分離槽B114の上端よりも高いものとする。
即ち、前記分離槽A104に加えて、更に前記分離槽A104の排出口112及び流出口110の下端面より下方に、第2の分離槽B114を備えている。
また、前記第2の分離槽B114の上方に配設された、浮上油を前記第2の分離槽に流入させる、前記箱体Aの排出口に接続された排出パイプ113を備えている。
更に、前記第2の分離槽B114内に設けられた、上面が開口し、前記排出パイプ側の側面の上端部が前記第2の分離槽の上端部より下方に位置し、他の側面の上端部は前記第2の分離槽の上端部と同一面にあり、排出パイプ側から見た左右の側面が前記第2の分離槽の内壁に接合された、前記第2の分離槽に浮上する浮上油を排出パイプ側側面より排出する箱体C116を備えている。
また、上面が開口し、上端部は前記第2の分離槽B114の上端部と同一面にあり、前記排出パイプ側の側面が前記箱体Cの前記排出パイプに対する反対側側面に接合され、他の側面が前記第2の分離槽の内壁に接合された箱体Dを備えている。
また、前記箱体Dの上方に構成され、箱体Bから流出する水を箱体Dに流入させる流出パイプ111と、前記箱体Dの底面を上下に貫通し直立して接合され、上方外面にねじ溝加工がされている前記第2の分離槽で分離された水が流入する中空のパイプ118と、前記中空パイプの上方外面のねじ溝にねじ込み可能な、内側にねじ加工を施した液面調整管(図示せず)とを備えている。
また、前記箱体Cの側面に設けられ、前記箱体C内の浮上油を排出させる排出口122と、前記排出口122に連結されて前記箱体C内の浮上油を回収容器に導く排出用ホース123と、前記箱体Dの側面に設けられ、前記中空パイプから流入した水を流出させる流出口120と、前記流出口に連結されて前記分離された水を任意箇所に導く流出用ホース121とを備えている。
分離槽A104で通常の油水分離を行なう。分離槽Aの箱体A106に貯留される油分の上面に、多量の泡が浮いている状態の場合、前記の泡は分離槽A排油口112から分離槽A排油管113に流れ込み、分離槽A排油管113内を流れて分離槽B114に流入する。分離槽B114で再度、油水分離が行われる。分離槽B箱体C116に泡が流入するまでに、これらの時間が追加されるため、泡がはじけて水分に戻る時間を十分確保することができる。これにより分離槽B箱体C116には泡はほとんど流入せず油分のみが貯留され、最終的に油分だけが回収されるようになる
第一分離槽排油管113はこれまでの排出用ホースとは異なり、配管の途中の上部に分離槽A排油管開口部124を設ける。開口することで泡を消えやすくする。分離槽A排油管開口部124を上部とするのは、流体がこぼれ出てこないようにするためである。
加工液や洗浄液等の油水混合液の液面に浮上する油を回収する装置であって、液面追従式吸引装置と脱気装置と分離槽とポンプを備えたことにより、水の混入量を大幅に減少させた油を回収できる。
10 液面追従式吸引装置(実施例1)
12 液面追従式吸引装置(実施例2)
13 液面追従式吸引装置(実施例3)
14 液面追従式吸引装置(実施例4)
16 吸入用ホース
18 吸込みパイプ
18a 吸込み口側端部
20 突出部
21a 中心孔
21b 取り付け孔
21c 取り付け孔
22 保持部材
23 筒状ホルダ
24 蝶ボルト
25 液面
26 フロート本体
28 上端開口縁部
30 調整パイプ
32 帯状のストッパ
32a 取り付け孔
33 取り付けねじ
34 隙間
36 座板
38 受け皿
39 連結部材
40 平板状のストッパ
42 浮上油回収装置
44 貯留タンク
46 油水混合液
48 分離槽
50 排出用ホース
52 回収容器
53 キャスター
54 流出用ホース
55 架台
56 矢印
57 矢印
58 矢印
60 浮上油
62 水
64 調整パイプ
66 取り付け孔
68 ナット
70 ボルト
72 矢印
74 矢印
76 矢印
80 筒状ホルダ
82 蝶ボルト
84 スパイラル溝
90 流入用ホース
91 流入管
92 ガイド管
93 リード管
94 開口部
95 邪魔板
97 箱体A
98 箱体B
99 箱体B中空パイプ
100 液面調整管
101 環水口
102 環水用ホース
103 排油口
104 分離槽A
106 分離槽A箱体A
107 分離槽A箱体B
108 分離槽A箱体B中空パイプ
109 分離槽A液面調整管
110 分離槽A環水口
111 分離槽A環水用ホース
112 分離槽A排油口
113 分離槽A排油管
114 分離槽B
116 分離槽B箱体C
117 分離槽B箱体D
118 分離槽B箱体D中空パイプ
119 分離槽B液面調整管
120 分離槽B環水口
121 分離槽B環水用ホース
122 分離槽B排油口
123 分離槽B排出用ホース
124 分離槽A排油管開口部
上記の課題を解決するためになされた本発明にかかる液面追従式吸引装置は、油水混合液の液面に浮上する油分を吸引回収する液面追従式吸引装置であって、一端部が上方に開口する吸込み口側端部とされ、かつ他端部にポンプの吸入口に連通される吸入用ホースが連結される吸込みパイプと、前記吸込みパイプに固定され、かつ外方に延びる突出部を有する保持部材と、前記保持部材の突出部に取り付けられて前記吸込みパイプの前記吸込み口側端部を液中の液面近傍に追従させるフロート本体と、比重が1より大きい樹脂により成形され管体であって、前記吸込み口側端部の外径より大きい内径を有し、前記吸込み口側端部の外周に上下移動自在に緩挿され、かつ上端開口縁部が吸込み口とされる調整パイプと、前記吸込み口側端部の外周と前記調整パイプと内周との間に形成され、液体の流路となる隙間とを備え、前記ポンプによる吸引動作によって、前記調整パイプの下端から、調整パイプと吸込みパイプとの前記隙間に液体が流入し、前記液体は隙間を昇流すると共に前記調整パイプを上方に移動させ、前記吸込みパイプに吸い込まれ、かつ、前記調整パイプの上端面から前記液体が吸い込みパイプ内に吸い込まれることを特徴としている。
このように、本発明にかかる液面追従式吸引装置にあっては、吸込みパイプの吸込み口側端部に調整パイプを上下移動自在に配設したことにより、調整パイプの吸込み口を液面に対して常時適正な位置に保持されるから浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。
また、前記調整パイプは、比重が1より大きい樹脂により成形され管体であって、前記吸込み口側端部の外径より大きい内径を有し、前記吸込み口側端部の外周に上下移動自在に緩挿される。このように、調整パイプを、比重が1より大きい樹脂により成形していることにより、液吸い込み時に調整パイプの吸込み口を液面に対してより適正な位置に保持できる。
また、上記の課題を解決するためになされた本発明にかかる液面追従式吸引装置は、油水混合液の液面に浮上する油分を吸引回収する液面追従式吸引装置であって、上下に起立して配置され、かつ上端にポンプの吸入口に連通された吸入用ホースが連結される吸込みパイプと、前記吸込みパイプに固定され、かつ外方に延びる突出部を有する保持部材と、前記保持部材の前記突出部に取り付けられて前記吸込みパイプの下端部を液中の液面近傍に追従させるフロート本体と、前記吸込みパイプの下端部に対して適当間隔を置いて配置される受け皿と、比重が1より大きい樹脂により成形された管体であって、前記受け皿の外径より大きい内径を有し、前記受け皿の外周上に上下移動自在に緩挿され、かつ上端開縁部が吸込み口とされる調整パイプと、前記受け皿の外周と前記調整パイプと内周との間に形成され、液体の流路となる隙間とを備え、前記ポンプによる吸引動作によって、前記調整パイプの下端から、調整パイプと前記受け皿との前記隙間に流入し、前記液体は隙間を昇流すると共に前記調整パイプを上方に移動させ、前記吸込みパイプに吸い込まれ、かつ、前記調整パイプの上端面から前記液体が吸い込みパイプ内に吸い込まれることを特徴としている。
このように、本発明にかかる液面追従式吸引装置は、吸込みパイプの吸込み口側端部に調整パイプを上下移動自在に配設したことにより、調整パイプの吸込み口を液面に対して常時適正な位置に保持されるから浮上油の回収を効率よく行なうことができると共に、回収された浮上油に含まれる水の混入量を大幅に減少できる。また、吸込みパイプの下端部の開口が下向きに設置されるので、液面高さが低くても液の吸込みが可能である。
また、前記調整パイプは、比重が1より大きい樹脂により成形された管体であって、前記受け皿の外径より大きい内径を有し、前記受け皿の外周上に上下移動自在に緩挿される。このように、調整パイプを、比重が1より大きい樹脂により成形していることにより、液吸い込み時に調整パイプの吸込み口を液面に対してより適正な位置に保持できる。

Claims (13)

  1. 一端部が上方に開口する吸込み口側端部とされ、かつ他端部にポンプの吸入口に連通される吸入用ホースが連結される吸込みパイプと、前記吸込みパイプに固定され、かつ外方に延びる突出部を有する保持部材と、前記吸込みパイプの前記突出部に取り付けられて前記吸込みパイプの前記吸込み口側端部を液中の液面近傍に追従させるフロート本体と、前記吸込みパイプの前記吸込み口側端部に上下移動自在に緩挿され、かつ上端開口縁部が吸込み口とされる調整パイプとを備えたことを特徴とする液面追従式吸引装置を備えた浮上油回収装置。
  2. 請求項1に記載の液面追従式吸引装置において、一端部が前記保持部材に固定され、かつ他端部が前記調整パイプの外側端面に対して所定間隔を置いて対向配置されて前記調整パイプの落下を防止する帯状のストッパを備えたことを特徴とする液面追従式吸引装置。
  3. 請求項1又は2に記載の液面追従式吸引装置において、前記保持部材の、前記調整パイプの下側端面に対向する位置に、前記吸込みパイプと前記調整パイプとの間の隙間を塞がないで前記調整パイプを載置させる座板を配設したことを特徴とする液面追従式吸引装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の液面追従式吸引装置において、前記調整パイプは、比重が1より大きい樹脂により成形され管体であって、前記吸込み端パイプの前記上端部の外径より大きい内径を有するものであることを特徴とする液面追従式吸引装置。
  5. 上下に起立して配置され、かつ上端にポンプの吸入口に連通された吸入用ホースが連結される吸込みパイプと、前記吸込みパイプに固定され、かつ外方に延びる突出部を有する保持部材と、前記吸込みパイプの前記突出部に取り付けられて前記吸込みパイプの下端部を液中の液面近傍に追従させるフロート本体と、前記吸込みパイプの下端部に対して適当間隔を置いて配置される受け皿と、前記受け皿の外周上に上下移動自在に緩挿され、かつ下端開縁部が吸込み口とされる調整パイプとを備えたことを特徴とする液面追従式吸引装置。
  6. 請求項5に記載の液面追従式吸引装置において、前記受け皿は、液中において前記吸込みパイプの下端部に対向し、かつ周縁枠が前記吸込みパイプの下端部を囲うように配置されるものであることを特徴とする液面追従式吸引装置。
  7. 請求項5又は6に記載の液面追従式吸引装置において、前記受け皿の底面に対し所定間隔を置いて対向配置されて前記調整パイプの落下を防止する平板状のストッパを備えたことを特徴とする液面追従式吸引装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の液面追従式吸引装置において、前記調整パイプは、比重が1より大きい樹脂により成形された管体であって、前記受け皿の外径より大きい内径を有するものであることを特徴とする液面追従式吸引装置。
  9. 請求項1又は請求項5記載の浮上油回収装置において、貯留タンク内の油水混合液を流入させて比重差により浮上油と油に分離する分離槽と、一端部が前記ポンプの吸入口に連結され、他端部が前記液面追従式吸引装置の吸込みパイプに連結された吸入用ホースと、前記分離槽の上部に上下方向に向くように配設された、上端が閉塞され、かつ下端が開口されたリード管と、一端部が前記ポンプの送出ロに連結され、他端部が前記リード管の、前記分離槽の上面から突出する部分に連結された流入管と、前記リード管の、前記分離槽の上面から突出する上部に連結され、前記油水混合液に含まれた、前記リード管内の上部に浮上する空気を、前記分離槽上面に流出させる開口を備えたことを特徴とする浮上油回収装置。
  10. 請求項1又は請求項9記載の浮上油回収装置において、前記リード管は前記分離槽の上部に上下方向を向くように配設され、かつ前記分離槽の内壁に固定され、前記流入管は前記分離槽の外側に上下方向を向くように配設され、前記リード管に対して垂直に接合された連結管に下方から接合され、前記連結管を介して前記リード管に連結され、前記連結管と前記リード管の連結部に対向した前記リード管の対向壁面から前記連結部に向かって上方に傾斜した板が配設され、前記上方に傾斜した板の先端部と前記連結管の間には空隙があり、前記リード管の、前記連結管との連結部の上方に開口部が設けられ、又、前記リード管の下部は先端部に向かって断面積が徐々に小さくなるように構成されていることを特徴とする浮上油回収装置。
  11. 請求項1又は請求項9又は請求項10記載の浮上油回収装置において、前記分離槽内に設けられた、上面が開口し、前記リード管側の側面の上端部が前記分離槽の上端部より下方に位置し、他の側面の上端部は前記分離槽の上端部と同一面にあり、リード管側から見た左右の側面が分離槽の内壁に接合された、前記分離槽に浮上する浮上油を前記リード管側端面より流入させる箱体Aと、上面が開口し、上端部は前記分離槽の上端部と同一面にあり、リード管側の側面が前記箱体Aのリード管に対する反対側側面に接合され、他の側面が前記分離槽の内壁に接合された箱体Bと、前記箱体Bの底面を上下に貫通し直立して接合され、上方外面にねじ溝加工がされている前記分離槽で分離された水が流入する中空のパイプと、前記中空パイプの上方外面のねじ溝にねじ込み可能な、内側にねじ加工を施した液面調整管と、前記箱体Aの側面に設けられ、前記箱体A内の浮上油を排出させる排出口と、前記排出口に連結されて前記箱体A内の浮上油を回収容器に導く排出用ホースと、前記箱体Bの側面に設けられ、前記中空パイプから流入した水を流出させる流出口と、前記流出口に連結されて前記分離された水を任意箇所に導く流出用ホースを備えたことを特徴とする浮上油回収装置。
  12. 請求項1又は請求項9乃至11のいずれかに記載の浮上油回収装置において、前記分離槽を分離槽Aとし、前記分離槽Aの排出口及び流出口の下端面より下方に分離槽Bを備え、前記分離槽Bの上方には前記箱体Aの排出口に接続された排出パイプを配設し、排出パイプを通して排出された浮上油を前記分離槽Bに流入させる。前記分離槽Bは上面が開口し、前記排出パイプ側の側面の上端部が前記分離槽Bの上端部より下方に位置し、他の側面の上端部は前記分離槽Bの上端部と同一面にあり、排出パイプ側から見た左右の側面が前記分離槽Bの内壁に接合された、前記分離槽Bに浮上する浮上油を前記排出パイプ側側面より流入させる箱体Cと、上面が開口し、上端部は前記分離槽Bの上端部と同一面にあり、前記排出パイプ側の側面が前記箱体Cの前記排出パイプに対する反対側側面に接合され、他の側面が前記分離槽Bの内壁に接合された箱体Dと、前記箱体Dの上方に構成され、箱体Bから流出する水を箱体Dに流入させる流出パイプと、前記箱体Dの底面を上下に貫通し直立して接合され、上方外面にねじ溝加工がされている前記分離槽Bで分離された水が流入する中空のパイプと、前記中空パイプの上方外面のねじ溝にねじ込み可能な、内側にねじ加工を施した液面調整管と、前記箱体Cの側面に設けられ、前記箱体C内の浮上油を排出させる排出口と、前記排出口に連結されて前記箱体C内の浮上油を回収容器に導く排出用ホースと、前記箱体Dの側面に設けられ、前記中空パイプから流入した水を流出させる流出口と、前記流出口に連結されて前記分離された水を任意箇所に導く流出用ホースを備えたことを特徴とする浮上油回収装置。
  13. 請求項10乃至12のいずれかに記載の浮上油回収装置において、前記分離槽Aの箱体Aの排出口に接続された排出パイプの排出口近傍の上面には排気用の開口を備え、前記リード管の前記分離槽Aの内壁への固定方法は、ボルトとナットによる方法のように容易に取り付け、取外しができ、かつ取り付け穴を上下方向に複数備えることにより上下方向の取り付け位置を複数選択できるように構成され、又、前記分離槽Aの下方に備えられた前記分離槽Bは前記分離槽Bの前記液面調整管の操作が可能なように上方の空間を空けた位置に配設されたことを特徴とする浮上油回収装置。
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