JPH0228328B2 - Yokusonoakatorisochi - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は浴槽内の湯水面に浮いた垢を吸引して
収集除去するための浴槽の垢取り装置に関し、そ
の目的とするところは浴槽内の湯水面が上下に変
動しても効果的に垢を取ることができる浴槽の垢
取り装置を提供するにある。

以下、本発明を添付図により詳述する。４は垢
収集管であり、略Ｌ字状に屈曲した固定パイプ２
と可動パイプ３とから成り、可動パイプ３は更に
第１パイプ３ａと第２パイプ３ｂとから成つてお
り、第１パイプ３ａ、第２パイプ３ｂ、固定パイ
プ２の上端部は順次小径となつていて互いにスラ
イド自在に嵌挿されていて、垢収集管４は伸縮自
在に形成されている。固定パイプ２は浴槽１の側
壁に固定されており、その先端部は上方へ屈曲さ
せられていて、垢収集管４の上端は湯水面に向け
て上下に伸縮するようになつている。５は浴槽１
内に気泡を噴出させるためのジエツトポンプであ
る。垢収集管４はジエツトポンプ５の吸入側にフ
イルター６を介して接続されており、ポンプ７を
稼動させると垢収集管４が湯水面近くまで伸長し
て浮いた垢を湯水とともに吸引し、フイルター６
で垢を分離収集された後、ジエツトポンプ５より
噴出させられる。

次に、この垢収集時における垢収集管４の動作
について説明する。ポンプ停止時には第３図ａの
ように垢収集管４はコンパクトに納まつている
が、ポンプ７により浴槽１内の湯水が吸引される
と第３図ｂのように第１パイプ３ａが浮上する。
第１パイプ３ａが最も上昇した状態でも水面に達
しない場合は第３図ｃのように第１パイプ３ａの
抜止めフランジ８により第２パイプ３ｂが引つか
けられて上昇する。これらの現象は実験で確認さ
れている事実である。第２図に示した実施例では
可動パイプを２段としたがこれを増加して３段以
上の多段とすることにより収集可能な水深範囲が
更に増加する。また第２図において第２パイプ３
ｂが第１パイプ３ａに先んじて上昇した場合でも
第２パイプ３ｂの下端に設けられたアウターパイ
プストツパー９により第１パイプ３ａが同時に上
昇する為、第２パイプ３ｂの長さだけでは水面に
達しない場合は更に第１パイプ３ａが上昇する為
上記の場合と同じ収集可能範囲を確保することが
できる。

しかして、この垢収集管４の収集範囲は第１パ
イプ３ａ上端の最上昇位置と最下降位置との間で
ある。

第４図乃至第６図に示すものは本発明の他例で
あり、可動パイプ３の上端に消音用のフイン１０
を固着したものである。又、浴槽１の両側にジエ
ツトポンプ５を設けてあり、一方のジエツトポン
プ５は垢収集管４とは別個に作動するが、他方の
ジエツトポンプ５は垢収集管４を吸引している。
１１は空気取入口、１２は水取入口である。フイ
ン１０は上端に水平な扇形の板を設けたものであ
り、単に可動パイプ３のみであると、作動時に可
動パイプ３が上昇して湯水面に必要以上に近づき
すぎ、空気の吸引割合が増加して不快音を発生す
るので、フイン１０により可動パイプ１３の上昇
を抑えて可動パイプ３をやや低い位置に保つこと
ができ、不快音の発生を防止したものである。フ
イン１０の形状は可動パイプ３の収集口１３をふ
さがないような扇形の形状となつている為収集口
１３を広く保ち、ほぼ全周から吸込むことが可能
である。

次に、このフイン１０の動作について説明す
る。可動パイプ３はポンプ７による吸引に伴つて
水面で浮上する。この為、非運転時は吸引力が生
じない為可動パイプ３は水没している。運転開始
後可動パイプ３は浮上し、フイン１０が水面に達
した所で止まり表面近くの湯水を収集する。同時
に空気も吸い込むことになるが、フイン１０が水
面に達するとフイン１０に対する水の浮力がなく
なつてフイン１０自体の重量が可動パイプ３に加
わるために、可動パイプ３が浮上する力とバラン
スされてフイン１０が水面に達した状態で可動パ
イプ３の浮上は停止する。フイン１０表面と収集
口１３との距離を選定することにより空気の吸込
量を調整し空気道の発生を防止して消音する。フ
イン１０の材質は浮上力とのバランスを考慮して
選定する。可動パイプ３等の材質も同様である。
尚、可動パイプ３の浮上力は浮上高さにより変化
し浮上するにつれて浮上力は低下する。この為可
動パイプ３の重量を調整して収集口１３を水面下
に下げ空気の吸込みを防ぐ方法では水面の上下方
向の変化に対応させることがむづかしい。しかし
フイン１０を使う方法では重量増加は少なく、浮
上力に与える影響も少ないという特長がある。

第７図及び第８図に示すものは本発明の更に他
例であり、コイン１０を可動パイプ３上端にねじ
込み式としてコイン１０の高さを調整できるよう
にしたものであり、フイン１０の高さの調整を行
うことにより空気吸入量の調整、発生音の調整が
可能となるものである。即ち、第７図に示すもの
は、可動パイプ３上端にねじ加工を施しフイン１
０の取付けをねじ込み方式としねじ込み深さによ
り収集口１３との距離を調整するものである。
又、第８図に示すものは、可動パイプ３上端より
リング状の段１４をつけこれにフインをはめ込む
方法でフイン１０と可動パイプ３を継ぐ。この段
１４を上端からの距離を変えて数段設けることに
よりフイン１０のはめ込み位置を調整することが
できるのである。

本発明は叙述の如く浴槽の湯水と共に垢を吸引
するための固定パイプを浴槽の内壁に固設して、
固定パイプの先端に可動パイプを上下にスライド
自在に嵌挿して垢収集管を伸縮自在に形成してあ
るから、浴槽内の湯水の高さが変化しても垢収集
管が上端が水面の変化に追従して効果的に垢を収
集でき、垢収集範囲が拡大し、しかも、使用して
いないときには垢収集管は短く収縮しているので
スペースを取らず邪魔にならないものであり、ま
た浴槽内に気泡を含む湯水を噴出させるジエツト
ポンプの吸入側に垢収集管を接続したから、ジエ
ツトポンプの作動による吸引で垢収集管から浴槽
内の湯水を吸い込むと共にこの吸い込んだ湯水を
ジエツトポンプで浴槽内に噴出させることがで
き、湯水を噴出させていわゆるジエツトバスとし
て入浴できるようにするためのジエツトポンプを
利用して、特別な駆動手段を設備する必要なく垢
収集管から垢と共に浴槽内の湯水を垢収集管に吸
引することができるという利点がある。また、垢
収集管の可動パイプを湯水よりも重く且つ上端か
らの湯水の吸引に伴つて水面に浮上されるように
形成したので、浮子を用いることなくジエツトポ
ンプによる吸引に伴つて可動パイプを上昇させる
ようにして、部品点数を少なくすると共に小型化
し、しかも水面の垢の吸引効率を高めることがで
きるという利点がある。すなわち、可動パイプに
浮子を設けて浮子の浮力で可動パイプを水面に浮
かせるようにすると、浮子という部材で部品点数
が増加すると共に浮子の体積によつて大型化する
ことになるのは勿論、浮子の浮力で可動パイプを
水面に位置させている状態で吸引をおこなうと吸
引に伴つて可動パイプには上昇力が働いて、水面
の湯水を垢と共に最も効率良く吸引できる位置よ
りも可動パイプが上昇するおそれがあり、湯水は
あまり吸引できず空気を多量に吸引する状態とな
つて水面の垢取りの効果が低くなるが、本発明で
は浮子を用いることなくジエツトポンプによる吸
引力を利用して可動パイプを上昇させるようにし
ているために、部品点数を少なくすると共に小型
化し、また可動パイプは上端が水面より突出する
ことはなく、水面の垢の吸引効率を高めることが
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す概略図、第２
図は同上の垢収集管の断面図、第３図ａ，ｂ，ｃ
は同上の動作説明図、第４図は本発明の他例を示
す概略図、第５図は同上の垢収集管の断面図、第
６図ａ，ｂは可動パイプの上段に固着されたフイ
ンの正面図及び側面図、第７図は本発明の更に他
例を示す断面図、第８図は本発明の更に他例を示
す断面図、第９図ａ，ｂ，ｃは同上のフインの正
面図、側面図及び半断面図である。 １……浴槽、２……固定パイプ、３……可動パ
イプ、４……垢収集管、５……ジエツトポンプ、
６……フイルター。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 浴槽内の湯水と共に垢を吸引するための固定
   パイプを浴槽の内壁に固設して、その上端部を上
   方へ向けて形成し、湯水よりも重く且つ上端から
   の湯水の吸引に伴つて水面に浮上される可動パイ
   プを固定パイプの先端に上下にスライド自在に嵌
   挿して垢収集管を固定パイプと可動パイプとで伸
   縮自在に形成し、垢を湯水から分離収集するフイ
   ルターを垢収集管に接続すると共に浴槽内に気泡
   を含む湯水を噴出させるジエツトポンプの吸入側
   に垢収集管を接続して成ることを特徴とする浴槽
   の垢取り装置。