JPWO2011007744A1 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

低複屈折性及び強度に優れたポリカーボネート樹脂組成物の提供。一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物95〜5モル%、及び一般式(2)で表されるジヒドロキシ化合物5〜95モル%を炭酸ジエステルによりカーボネート結合させてなるポリカーボネート樹脂(A)と、一般式(3)で表されるジヒドロキシ化合物を炭酸ジエステルもしくはホスゲンによりカーボネート結合させてなるポリカーボネート樹脂(B)とを、(100×(A))/((A)+(B))が45〜85%の重量比率でブレンドして得られるポリカーボネート樹脂組成物である。

Description

本発明は、特定のジヒドロキシ化合物から誘導されるポリカーボネート樹脂と2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂とをブレンドして得られる、成形性、強度及び低複屈折性に優れるポリカーボネート樹脂組成物に関する。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称:ビスフェノールA)からなるポリカーボネート樹脂は、その優れた透明性、耐熱性、低吸水性、耐薬品性、力学特性及び寸法安定性から、CDあるいはDVDの基板、光学フィルム、光学シート、各種レンズあるいはプリズム等の光学材料用途に幅広く利用されている。しかし、ビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂は複屈折が大きいため、低複屈折性を要求される分野では使用することができないという難点を有している。
そのため、低複屈折性を要求される分野では、アクリル樹脂、非晶質ポリオレフィンあるいは特殊な構造を有するポリカーボネート樹脂等が使用されている。しかし、例えば、アクリル樹脂は吸水率が高く寸法安定性が悪い、あるいは耐薬品性が悪いという難点を有し、非晶質ポリオレフィンは耐衝撃性が悪い、耐薬品性が悪い、高価である等の難点を有する。また、アクリル樹脂や非晶質ポリオレフィンであっても、必ずしもその成形体が充分な低複屈折性を有している訳ではなく、更なる低複屈折性を要求される分野ではこれらの樹脂を利用することはできない。
特殊な構造を有するポリカーボネート樹脂としては、例えば、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンとトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールから誘導される共重合ポリカーボネート樹脂が提案されている(例えば、特許文献1)。この樹脂からなる射出成形体は優れた低複屈折性を示すが、耐衝撃強度が低いという難点がある。
更に、特殊な構造を有するポリカーボネート樹脂としては、例えば9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンと、所定のジヒドロキシ化合物とから誘導される共重合ポリカーボネート樹脂(例えば、特許文献2)、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン及び所定のジヒドロキシ化合物とから誘導される共重合ポリカーボネート樹脂と、ビスフェノールAから誘導されるポリカーボネート樹脂とを、所定の割合で含有するポリカーボネート樹脂組成物(例えば、特許文献3)、およびその用途(例えば、特許文献4)が提案されている。これらのポリカーボネート樹脂はビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂に比べて複屈折は小さいものの強度が低い。
そこで、強度に優れた低複屈折ポリカーボネート樹脂が求められている。
特開2000−169573号公報 特開2004−067990号公報 特開2004−359900号公報 特開2005−025149号公報
本発明は、上記課題を解決しようとするものであり、強度が高く、且つ低複屈折性を示す透明なポリカーボネート樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物95〜5モル%及び一般式(2)で表されるジヒドロキシ化合物5〜95モル%を炭酸ジエステルによりカーボネート結合させてなるポリカーボネート樹脂(A)と、構造式(3)で表されるジヒドロキシ化合物を炭酸ジエステルもしくはホスゲンによりカーボネート結合させてなるポリカーボネート樹脂(B)とを、(100×(A))/((A)+(B))が45〜85%の重量比率でブレンドして得られるポリカーボネート樹脂組成物により課題を解決できることを見出し本発明に到達した。
Figure 2011007744
(式中、R1、R2は水素原子又はメチル基を表す。)
Figure 2011007744
Figure 2011007744
本発明により、低複屈折性及び強度に優れたポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。該ポリカーボネート樹脂組成物は偏光板の透明保護シートをはじめとして、各種レンズ、ピックアップレンズ、プリズム、光学シート、光学フィルム、導光板等に利用でき、極めて有用である。
本発明は、所定のポリカーボネート樹脂(A)と所定のポリカーボネート樹脂(B)とを所定の割合でブレンドしてなるポリカーボネート樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂(A)は、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物95〜5モル%、及び一般式(2)で表されるジヒドロキシ化合物5〜95モル%を炭酸ジエステルによりカーボネート結合させてなるポリカーボネート樹脂である。
Figure 2011007744
式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。
Figure 2011007744
一般式(1)で表される化合物の例には、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどが含まれる。中でも、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが好適に使用される。
一般式(2)で表される化合物は、具体的には、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール、である。
ポリカーボネート樹脂(A)を構成するジヒドロキシ化合物は、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物及び一般式(2)で表されるジヒドロキシ化合物である。それらの比率は、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物が5〜95モル%、一般式(2)で表されるジヒドロキシ化合物が95〜5モル%である。より好ましくは、一般式(1)で表される化合物が10〜70モル%、及び一般式(2)で表される化合物が90〜30モル%である。更に好ましくは、一般式(1)で表される化合物が15〜60モル%、一般式(2)で表される化合物が85〜40モル%である。より更に好ましくは、一般式(1)で表される化合物が25〜45モル%、一般式(2)で表される化合物が75〜55モル%である。一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物が5モル%未満であると、ガラス転移温度が低くなり耐熱性が低下するため好ましくない。また、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物が95モル%を越えると、ガラス転移温度が高くなるため、成形時の流動性が低下し好ましくない。
ポリカーボネート樹脂(A)は、一般式(1)に示されるジヒドロキシ化合物及び一般式(2)に示されるジヒドロキシ化合物を、炭酸ジエステル及び触媒の存在下、公知の溶融重縮合法により重合して得ることができる。製造方法についての詳細は、後述する。ポリカーボネート樹脂(A)は、ランダム、ブロック及び交互共重合構造を含むいずれのポリカーボネート樹脂であってもよい。
なお、ポリカーボネート樹脂(A)は、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物、一般式(2)で表されるジヒドロキシ化合物、及び炭酸ジエステル化合物の単位のみを含み、実質的に他のモノマー由来の単位を含まない。
ポリカーボネート樹脂(B)は、一般式(3)で表されるジヒドロキシ化合物、即ち、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称:ビスフェノールA)を炭酸ジエステルもしくはホスゲンによりカーボネート結合させてなるポリカーボネート樹脂である。
Figure 2011007744
ポリカーボネート樹脂(B)は、ビスフェノールAからなるホモポリマーが好ましいが、これに限定されるものではなく、ビスフェノールA以外のビスフェノール類が物性を損なわない範囲で少量共重合していてもよい。
ポリカーボネート樹脂(B)は、一般式(3)で表されるジヒドロキシ化合物を溶融重縮合法もしくはホスゲン法(界面法)により重合して得ることができる。製造方法の詳細については後述する。
本発明では、ポリカーボネート樹脂(A)と(B)とのブレンド比率は、重量比率で(100×(A))/((A)+(B))=45〜85重量%である。より好ましくは50〜80重量%である。該ブレンド比率が45重量%未満であると、樹脂組成物が充分な低複屈折性を示さなくなるため好ましくない。また、該ブレンド比率が85重量%より大きくなると、強度が低下するため好ましくない。
なお、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(A)及び(B)をそれぞれ2種類以上含有していてもよい。その場合は、式(100×(A))/((A)+(B))中の(A)及び(B)はそれぞれ、2種類以上のポリカーボネート樹脂(A)及び(B)のそれぞれの合計の重量を意味する。
本発明の樹脂組成物に用いられるポリカーボネート樹脂(A)の好ましいポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、20,000〜300,000であり、より好ましくは35,000〜150,000である。Mwが20,000より小さいと、ブレンド樹脂組成物が脆くなるため好ましくない。Mwが300,000より大きいと、溶融粘度が高くなりブレンドの条件が厳しくなるため好ましくなく、更には樹脂組成物の射出成形条件が厳しくなり成形体にシルバーが生じるため好ましくない。
本発明の樹脂組成物に用いられるポリカーボネート樹脂(B)の好ましいポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、15,000〜250,000であり、より好ましくは20,000〜110,000である。Mwが15,000より小さいと、ブレンド樹脂組成物が脆くなるため好ましくない。Mwが250,000より大きいと、溶融粘度が高くなりブレンドの条件が厳しくなるため好ましくなく、更には樹脂組成物の射出成形条件が厳しくなり成形体にシルバーが生じるため好ましくない。
本発明の樹脂組成物に用いられるポリカーボネート樹脂(A)と(B)とのポリスチレン換算重量平均分子量差(△Mw)は、0〜120,000であることが好ましく、より好ましくは0〜80,000である。△Mwが120,000を越えると、(A)と(B)の粘度差が著しく大きくなるため相溶性が悪くなって、樹脂組成物の透明性が低下するため好ましくない。
また、ポリカーボネート樹脂(A)及び(B)を所定の比率でブレンドしてなる本発明の樹脂組成物のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、10,000〜80,000であるのが好ましく、25,000〜60,000であるのがより好ましい。上記範囲であると、成形性が良好であるので好ましい。
また、本発明の樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)は、95〜180℃であり、より好ましくは105〜170℃である。Tgが95℃より低いと、使用温度範囲が狭くなるため好ましくない。また、180℃を越えると成形条件が厳しくなるため好ましくない。
以下に、本発明に係るポリカーボネート樹脂(A)の製造方法例について述べる。
ポリカーボネート樹脂(A)は、一般式(1)及び(2)で表されるジヒドロキシ化合物を、炭酸ジエステル及び触媒の存在下、公知の溶融重縮合法により製造することができる。
炭酸ジエステルとしては、具体的には、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート等が挙げられる。これらの中でも特にジフェニルカーボネートが好適に使用される。炭酸ジエステルは、ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して0.98〜1.20モルの比率で用いられることが好ましく、更に好ましくは0.99〜1.10モルの比率である。
塩基性化合物触媒としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及び含窒素化合物等があげられる。
このような化合物としては、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物等の有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物あるいはアルコキシド、4級アンモニウムヒドロキシド及びそれらの塩、アミン類等が好ましく用いられ、これらの化合物は単独もしくは組み合わせて用いることができる。
アルカリ金属化合物としては、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム、炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸セシウム、ステアリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸セシウム、安息香酸リチウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、フェニルリン酸2ナトリウム、ビスフェノールAの2ナトリウム塩,2カリウム塩,2セシウム塩,2リチウム塩、フェノールのナトリウム塩,カリウム塩,セシウム塩,リチウム塩等が用いられる。
アルカリ土類金属化合物としては、具体的には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸水素バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、フェニルリン酸マグネシウム等が用いられる。
含窒素化合物としては、具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド等のアルキル、アリール、基等を有する4級アンモニウムヒドロキシド類;トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン等の3級アミン類;ジエチルアミン、ジブチルアミン等の2級アミン類;プロピルアミン、ブチルアミン等の1級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、ベンゾイミダゾール等のイミダゾール類;あるいは、アンモニア、テトラメチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルアンモニウムテトラフェニルボレート等の塩基あるいは塩基性塩等が用いられる。
エステル交換触媒としては、亜鉛、スズ、ジルコニウム、鉛の塩が好ましく用いられ、これらは単独もしくは組み合わせて用いることができる。
エステル交換触媒としては、具体的には、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)、酢酸スズ(II)、酢酸スズ(IV)、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジメトキシド、ジルコニウムアセチルアセトナート、オキシ酢酸ジルコニウム、ジルコニウムテトラブトキシド、酢酸鉛(II)、酢酸鉛(IV)等が用いられる。
これらの触媒は、ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して、10-9〜10-3モルの比率で、好ましくは10-7〜10-4モルの比率で用いられる。
本発明にかかわる溶融重縮合法は、前記の原料、及び触媒を用いて、加熱下に常圧又は減圧下にエステル交換反応により副生成物を除去しながら溶融重縮合を行うものである。反応は、一般には二段以上の多段行程で実施される。
具体的には、第一段目の反応を120〜260℃、好ましくは180〜240℃の温度で0.1〜5時間、好ましくは0.5〜3時間反応させる。次いで反応系の減圧度を上げながら反応温度を高めてジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの反応を行い、最終的には1mmHg以下の減圧下、200〜350℃の温度で、0.3〜10時間重縮合反応を行う。このような反応は、連続式で行ってもよくまたバッチ式で行ってもよい。上記の反応を行うに際して用いられる反応装置は、錨型攪拌翼、マックスブレンド攪拌翼、ヘリカルリボン型攪拌翼等を装備した縦型であっても、パドル翼、格子翼、メガネ翼等を装備した横型であってもスクリューを装備した押出機型であってもよく、また、これらを重合物の粘度を勘案して適宜組み合わせた反応装置を使用することが好適に実施される。
重合反応終了後、熱安定性及び加水分解安定性を保持するために、触媒を除去もしくは失活させる。一般的には、公知の酸性物質の添加による触媒の失活を行う方法が好適に実施される。これらの物質としては、具体的には、安息香酸ブチル、安息香酸ドデシル等のエステル類、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸類、p−トルエンスルホン酸ブチル、p−トルエンスルホン酸ヘキシル、p−トルエンスルホン酸オクチル、p−トルエンスルホン酸フェニル、p−トルエンスルホン酸フェネチル等の芳香族スルホン酸エステル類、亜リン酸、リン酸、ホスホン酸等のリン酸類、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸モノフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸モノエチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジn−プロピル、亜リン酸ジn−ブチル、亜リン酸モノn−ブチル、亜リン酸ジn−ヘキシル、亜リン酸ジオクチル、亜リン酸モノオクチル等の亜リン酸エステル類、リン酸トリフェニル、リン酸ジフェニル、リン酸モノフェニル、リン酸モノエチル、リン酸ジエチル、リン酸モノブチル、リン酸ジブチル、リン酸ジオクチル、リン酸モノオクチル等のリン酸エステル類、ジフェニルホスホン酸、ジオクチルホスホン酸、ジブチルホスホン酸等のホスホン酸類、フェニルホスホン酸ジエチル等のホスホン酸エステル類、トリフェニルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン等のホスフィン類、ホウ酸、フェニルホウ酸等のホウ酸類、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩等の芳香族スルホン酸塩類、塩化ベンゾイル、p−トルエンスルホン酸クロライド等の有機ハロゲン化物、ジメチル硫酸等のアルキル硫酸、塩化ベンジル等の有機ハロゲン化物等が好適に用いられる。
触媒失活後、ポリマー中の低沸点化合物を0.1〜1mmHgの圧力、200〜350℃の温度で脱揮除去する工程を設けてもよく、このためには、パドル翼、格子翼、メガネ翼等、表面更新能の優れた攪拌翼を備えた横型装置、あるいは薄膜蒸発器が好適に用いられる。
次に、本発明に係るポリカーボネート樹脂(B)の製造方法例について説明する。
ポリカーボネート樹脂(B)の製造方法の一例は、ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを塩基性化合物触媒の存在下、溶融重縮合させる方法である。この製造法は、ポリカーボネート樹脂(A)の製造方法に準じるものであるが、但し、ポリカーボネート樹脂(B)の製造には、遷移金属系のエステル交換触媒を用いないのが好ましい。
ポリカーボネート樹脂(B)の製造方法の他の例は、ジヒドロキシ化合物を溶媒および末端停止剤および酸結合剤の存在下、ホスゲンと反応させる界面重合させる方法である。この製造方法では、通常、酸結合剤の水溶液にジヒドロキシ化合物および末端停止剤を溶解し、有機溶媒の存在下に反応させる。
酸結合剤としては、例えば、ピリジンあるいは水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物が好適に用いられる。また、溶媒としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン、キシレンなどが好適に使用される。さらに、重合反応を促進するために、触媒としてトリエチルアミンのような第三級アミンあるいはテトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等の第四級アンモニウム塩等が使用される。
また、重合度の調節に用いられる末端停止剤としては、フェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、長鎖アルキル置換フェノール等の一官能ヒドロキシ化合物が使用される。
さらに、所望に応じて、亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウム等の酸化防止剤を少量添加しても良い。
反応は、通常0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲で行われる。反応時間は反応温度によって左右されるが、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜2時間である。また、反応中は反応系のpHを10以上に保持することが好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法は、特に制限はなく、例えば、
〔1〕ポリカーボネート樹脂(A)と(B)のそれぞれの固体を混合し、混練機により混練する方法、
〔2〕溶融状態の(A)に、固体の(B)を添加して混練する方法、
〔3〕溶融状態の(B)に、固体の(A)を添加して混練する方法、
〔4〕溶融状態の(A)と(B)の樹脂を混合して混練する方法、
のいずれの方法によって製造することもできる。混練は、連続式、バッチ式のどちらでもよい。混練機は、連続式ならば押出し機が好適であり、バッチ式ならばラボプラストミル、ニーダー好適に使用される。なお、溶融重縮合法によって製造したポリカーボネート樹脂を用いる場合には、混練時のエステル交換反応を避ける見地から、触媒失活後に混練を行うことが望ましい。しかし、触媒失活剤とブレンド相手の樹脂とを同時に練り込んでもブレンド後に触媒失活剤を練り込んでも構わない。ただし、この場合には、エステル交換反応によるランダム化によって耐薬品性が損なわれない範囲に止める必要がある。
また、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法として、ポリカーボネート樹脂(A)と(B)を溶媒に溶解させ、鋳型に注ぎ込んだ後、溶媒を蒸発させる方法がある。溶媒としては、メチレンクロライド、クロロホルム、クレゾールなどが使用される。この方法では、同時に添加剤を溶解添加することが可能である。
さらに本発明のポリカーボネート樹脂組成物には、酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、流動性改質剤、強化剤、結晶核剤、染料、帯電防止剤あるいは抗菌剤等を必要に応じて添加してもよい。これらの添加剤は、混練を行う前にポリカーボネート樹脂(A)及び(B)の各々、もしくはどちらか一方に事前に添加しておいてもよいし、ブレンド混練り時に同時に添加して練りこんでも、混合後に練りこんでもよい。
但し、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(A)及び(B)以外のポリカーボネート類を実質的に含有しないのが好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、低複屈折性であり、偏光板の透明保護シートをはじめとして、各種レンズ、ピックアップレンズ、プリズム、光学シート、光学フィルム、導光板等の作製に利用でき、極めて有用である。これらの光学部品の材料には、通常、700nm以下の複屈折性が要求され、さらに加工適性及び耐久性の観点で60MPa以上の曲げ強度が要求される。本願発明のポリカーボネート樹脂組成物はこれらの特性を満足するものである。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何らの制限を受けるものではない。なお、実施例中の測定値は以下の方法あるいは装置を用いて測定した。
1)ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw):GPCを用い、クロロホルムを展開溶媒として、既知の分子量(分子量分布=1)の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。この検量線に基づいて、GPCのリテンションタイムから算出した。
2)ガラス転移温度(Tg):示差熱走査熱量分析計セイコー電子工業(株)製のSSC−5200(DSC)により10℃/minで測定した。
3)曲げ弾性率:ポリカーボネート樹脂ペレットを120℃24時間乾燥した後、射出成形機住友重機製SG−150によりシリンダー温度255℃で射出成形した試験片を用い、ASTM−D0790に従い測定した。
4)複屈折率:複屈折(リターデーション)は、以下の方法で測定した。
4−1)キャストフィルムの作製
それぞれの実施例で得られた樹脂をジクロロメタンに5重量%濃度で溶解し、水平を確認したキャスト板に流延した。キャスト板に適宜覆いをすることで蒸発量を調整しながら、ジクロロメタンを揮発させ、厚さ100μmの透明な樹脂フィルムを得た。
4−2)フィルムの延伸
得られたフィルムを5cm×5cmに切断し、ガラス転移温度(Tg)より10℃高い温度、延伸速度15mm/分で、延伸倍率1.5倍まで引き伸ばした。
4−3)複屈折の測定
得られた延伸フィルムの複屈折(リターデーション)を(株)溝尻光学工業所製のエリプソメーターを用いて波長633nmについて測定した。
[実施例1]
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン 8.14kg(21.5モル(33.6モル%))、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンジメタノール 8.32g(42.4モル(66.4モル%))、ジフェニルカーボネート 13.81g(64.5モル)、及び炭酸水素ナトリウム 5×10-5g(6×10-7モル)を攪拌機及び留出装置付きの50リットル反応器に入れ、窒素雰囲気760Torrの下、1時間かけて215℃に加熱し撹拌した。
その後、15分かけて減圧度を150Torrに調整し、215℃、150Torrの条件下で20分間保持しエステル交換反応を行った。さらに37.5℃/hrの速度で240℃まで昇温し、240℃、150Torrで10分間保持した。その後、10分かけて120Torrに調整し、240℃、120Torrで70分間保持した。その後、10分かけて100Torrに調整し、240℃、100Torrで10分間保持した。更に40分かけて1Torr以下とし、240℃、1Torr以下の条件下で25分間撹拌下重合反応を行った。反応終了後、反応器内に窒素を吹き込み加圧にし、生成したポリカーボネート樹脂をペレタイズしながら抜き出した。得られたポリカーボネート樹脂のMwは62300、Tgは142℃であった。
このポリカーボネート樹脂10.0kgを100℃で24時間真空乾燥し、亜リン酸ジエチルを樹脂中の炭酸水素ナトリウムの10倍モル、グリセリンモノステアレートを樹脂に対して300ppmを添加して押出機により260℃で混練してペレタイズしペレット(A)を得た。該ペレットのMwは、62100であった。
得られたペレット8kgと、ビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂“ユ−ピロンS−3000”(商品名:三菱エンジニアリングプラスチックス社製、Mw:47800)ペレット2kgとをよく振り混ぜ、押出機により260℃で混練してペレタイズしブレンドペレット6.8kgを得た。該ペレットのTgは140℃であり、変曲点は他に見当たらなかった。これより該ブレンド物は完全に相溶していることが確認された。
また、Mwは58940であった。曲げ強度と複屈折を測定したところ、複屈折は250nmと低く、曲げ強度も79MPaと強かった。
[実施例2]
実施例1において、ポリカーボネート樹脂ペレット(A)6kgと、ビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂“ユ−ピロンS−3000”のペレット4kgとを用いて混練した以外は、実施例1と同様の操作を行った。Mwは55600であった。曲げ強度と複屈折を測定したところ、複屈折は440nmと低く、曲げ強度も83MPaと強かった。
[実施例3]
実施例1において、ポリカーボネート樹脂ペレット(A)5kgとビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂“ユ−ピロンS−3000”のペレット5kgとを用いて混練した以外は、実施例1と同様の操作を行った。Mwは54000であった。曲げ強度と複屈折を測定したところ、複屈折は670nmと低く、曲げ強度も86MPaと強かった。
[実施例4]
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン 6.05kg(16.0モル(25.0モル%))、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンジメタノール 9.41kg(47.93モル(75.0モル%))ジフェニルカーボネート 13.81g(64.5モル)、及び炭酸水素ナトリウム 5×10-5g(6×10-7モル)を使用する以外は実施例1同様に重合を行い、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。得られたポリカーボネート樹脂のMwは65300、Tgは116℃であった。
このポリカーボネート樹脂10.0kgを100℃で24時間真空乾燥し、亜リン酸ジエチルを樹脂中の炭酸水素ナトリウムの10倍モル、グリセリンモノステアレートを樹脂に対して300ppmを添加して押出機により260℃で混練してペレタイズしペレット(A)を得た。該ペレットのMwは、64100であった。
得られたペレット5kgと、ビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂“ユ−ピロンS−3000”(商品名:三菱エンジニアリングプラスチックス社製、Mw:47800)ペレット5kgとをよく振り混ぜ、押出機により260℃で混練してペレタイズしブレンドペレット6.8kgを得た。該ペレットのTgは130℃であり、変曲点は他に見当たらなかった。これより該ブレンド物は完全に相溶していることが確認された。
また、Mwは52000であった。曲げ強度と複屈折を測定したところ、複屈折は680nmと低く、曲げ強度も78MPaと強かった。
[比較例1]
実施例1において重合し、亜リン酸ジエチルを樹脂中の炭酸水素ナトリウムの10倍モル、グリセリンモノステアレートを樹脂に対して300ppmを添加して押出機により260℃で混練して得られたポリカーボネートの曲げ強度と複屈折を測定した。複屈折は1nmと非常に低かったが、曲げ強度が11Mpaと強度が低かった。
[比較例2]
実施例1において、ポリカーボネート樹脂ペレット(A)9kgとビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂“ユ−ピロンS−3000”ペレット1kgとを用いて混練した以外は、実施例1と同様の操作を行った。Mwは60600であった。曲げ強度と複屈折を測定したところ、複屈折は15nmと非常に低かったが、曲げ強度が15MPaと強度が低かった。
[比較例3]
実施例1において、ポリカーボネート樹脂ペレット(A)6kgとビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂“ユ−ピロンS−3000”ペレット4kgとを用いて混練した以外は、実施例1と同様の操作を行った。Mwは52000であった。曲げ強度と複屈折を測定したところ、曲げ強度が90MPaと強度が強かったが、複屈折は1010nmと大きかった。
Figure 2011007744
[参考例]
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン 12.10kg(32.0モル(50.0モル%))、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンジメタノール 6.28kg(32.0モル(50.0モル%))ジフェニルカーボネート 13.81g(64.5モル)、及び炭酸水素ナトリウム 5×10-5g(6×10-7モル)を使用する以外は実施例1同様に重合を行い、ポリカーボネート樹脂ペレットを得た。得られたポリカーボネート樹脂のMwは61300、Tgは133℃であった。
このポリカーボネート樹脂10.0kgを100℃で24時間真空乾燥し、亜リン酸ジエチルを樹脂中の炭酸水素ナトリウムの10倍モル、グリセリンモノステアレートを樹脂に対して300ppmを添加して押出機により260℃で混練してペレタイズしペレット(A)を得た。該ペレットのMwは、60100であった。
得られたペレット5kgと、ビスフェノールAからなるポリカーボネート樹脂“ユ−ピロンS−3000”(商品名:三菱エンジニアリングプラスチックス社製、Mw:47800)ペレット5kgとをよく振り混ぜ、押出機により260℃で混練してペレタイズしブレンドペレット6.8kgを得た。該ペレットのTgは140℃であり、変曲点は他に見当たらなかった。これより該ブレンド物は完全に相溶していることが確認された。
また、Mwは53000であった。曲げ強度と複屈折を測定したところ、複屈折は実施例1〜4と同程度に低かった(680nm)が、曲げ強度が実施例1〜4と比較して劣っていた(10MPa)。即ち、曲げ強度の観点では、ポリカーボネート樹脂A中の、式(1)のジヒドロキシ化合物と式(2)の炭酸ジエステル化合物とのモル比率は、前者が15〜60モル%、後者が85〜40モル%であるのが好ましいことがわかった。

Claims (9)

  1. 一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物95〜5モル%、及び一般式(2)で表されるジヒドロキシ化合物5〜95モル%を炭酸ジエステルによりカーボネート結合させてなるポリカーボネート樹脂(A)と、一般式(3)で表されるジヒドロキシ化合物を炭酸ジエステルもしくはホスゲンによりカーボネート結合させてなるポリカーボネート樹脂(B)とを、(100×(A))/((A)+(B))が45〜85%の重量比率でブレンドして得られるポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 2011007744
    (式中、R1及びR2はそれぞれ、水素原子又はメチル基を表す。)
    Figure 2011007744
    Figure 2011007744
  2. 一般式(1)中、R1が水素原子である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. ポリカーボネート樹脂(A)及び(B)を、(100×(A))/((A)+(B))が50〜80%の重量比率でブレンドして得られる請求項1又は2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. ポリカーボネート樹脂(A)中、一般式(1)で表される化合物のモル比率が15〜60モル%、及び一般式(2)で表される化合物のモル比率が85〜40モル%である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 炭酸ジエステルが、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、又はジシクロヘキシルカーボネートである請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 炭酸ジエステルが、ジフェニルカーボネートである請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  7. ポリカーボネート樹脂(A)のポリスチレン換算平均分子量(Mw)が20,000〜300,000であり、ポリカーボネート樹脂(B)のポリスチレン換算平均分子量(Mw)が15,000〜250,000である請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  8. ポリカーボネート樹脂(A)とポリカーボネート樹脂(B)のポリスチレン換算平均分子量(Mw)の差ΔMwが、0〜120,000である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  9. ガラス転移点が95〜180℃である請求項1〜8のいずれか1項に記載のカーボネート樹脂組成物。
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