JPWO2011004561A1 - マイクロ波加熱装置およびマイクロ波加熱制御方法 - Google Patents

マイクロ波加熱装置およびマイクロ波加熱制御方法 Download PDF

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Abstract

加熱室に複数の給電部を設け、それぞれの給電部からの反射電力情報に基づいて、被加熱物を所望の状態に均一加熱するマイクロ波加熱装置およびマイクロ波加熱制御方法を提供するために、制御部(21)は、被加熱物を加熱する加熱周波数でマイクロ波発生部(10)を動作させてマイクロ波電力を複数の給電部(20a,20b,20c,20d)から加熱室(100)に供給するよう制御し、電力検出部(18a,18b,18c,18d)が検出した検出信号の検出レベルにおける単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定して、給電部から加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御する。

Description

本発明は、周波数可変機能を有するマイクロ波発生手段を用いて被加熱物を加熱処理するマイクロ波加熱装置およびマイクロ波加熱制御方法に関するものである。
従来のマイクロ波加熱装置は、一般には電子レンジに代表されるようにマイクロ波発生手段としてマグネトロンと称される真空管を用いている。
電子レンジに用いられているマグネトロンは、自身の構造によって発振周波数が決定され、その決定された周波数を故意に可変調整することはできない構造である。マグネトロンに対して周波数可変機能を付帯させる技術は存在するが、そのような技術を付帯したマグネトロンは高価であり、一般大衆向けの製品に搭載することは困難である。
近年の半導体技術の進歩により、マグネトロンの性能に匹敵する、或いはマグネトロンの性能を凌駕するマイクロ波発生手段として半導体素子を用いたものが実用可能となってきている。半導体素子を用いたマイクロ波発生手段は、広帯域の周波数に対応してマイクロ波の周波数を容易に可変させることができる機能を有する。
マイクロ波加熱装置の加熱室内に収納されてマイクロ波加熱処理される被加熱物においては、その加熱処理に伴ってその性状が変化する。このため、被加熱物を収納する加熱室に供給されたマイクロ波においては、被加熱物における吸収度合が変化して、加熱室からマイクロ波発生手段側に戻ってくるマイクロ波の反射現象を呈する。この反射現象による反射電力の発生は、その反射電力が半導体素子において熱消費されて半導体素子の熱破壊の原因となる。したがって、半導体素子を用いたマイクロ波発生手段の場合には、反射電力による半導体素子の熱破壊を防止する意味において、反射電力の制御は重要な課題である。
反射電力の変化を検出してマイクロ波発生手段を制御するものとしては特許文献1に開示されたマイクロ波加熱装置がある。この特許文献1に開示された従来のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波発生手段としてマグネトロンを用いたものであり、マグネトロンと加熱室とを結合する導波管内に伝送される高周波電力の入反射方向成分を検出して、検出される方向成分のうちの加熱進行に伴って反射電力が顕著に変化したとき、加熱処理を停止する制御を行っている。
また、マイクロ波発生手段としてマグネトロンを用いた従来のマイクロ波加熱装置において、加熱室に供給する入射電力と反射電力とを測定するセンサーと、加熱室内のマイクロ波レベルを検出する手段とを設けた構成が、例えば、特許文献2に開示されている。この特許文献2に開示された従来のマイクロ波加熱装置は、入射電力、反射電力および加熱室内のマイクロ波レベルの検出信号に基づいて被加熱物の熱容量を求めて、マグネトロンであるマイクロ波発生手段の発生電力を制御している。
特開平04−245190号公報 特開昭55−049632号公報
従来のマイクロ波加熱装置においては、マイクロ波発生手段としてマグネトロンを用いているため、発生するマイクロ波の周波数を調整制御するためには特殊な機構を設ける必要があり、装置が大型化し製造コストが高くなるという問題があった。また、従来のマイクロ波加熱装置においては、反射電力を加熱室の一箇所において検出する構成であるため、検出された反射電力からは、被加熱物の加熱分布に関する情報を得ることができず、被加熱物全体を良好に加熱するための制御として検出した反射電力を利用することができなかった。
本発明は、加熱室に複数の給電部を設け、それぞれの給電部からの反射電力情報に基づいて、被加熱物を所望の状態に均一加熱するマイクロ波加熱装置およびマイクロ波加熱制御方法を提供することを目的とする。
従来のマイクロ波加熱装置における問題を解決するために、本発明に係る第1の観点のマイクロ波加熱装置は、
周波数可変機能を有するマイクロ波発生部と、
被加熱物を収納する加熱室と、
前記マイクロ波発生部が発生したマイクロ波を前記加熱室に供給する複数の給電部と、
前記加熱室から前記給電部を介して前記マイクロ波発生部側に反射するマイクロ波反射量を検出する電力検出部と、
前記電力検出部が検出した検出信号に基づいて前記マイクロ波発生部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記被加熱物を加熱する加熱周波数で前記マイクロ波発生部を動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給するよう制御し、前記電力検出部が検出した検出信号の検出レベルにおける単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定して、前記給電部から前記加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御するよう構成されている。このように構成された第1の観点のマイクロ波加熱装置において、複数の給電部からの反射電力情報に基づいて、被加熱物を所望の状態に均一加熱することができる。
本発明に係る第2の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第1の観点において、
前記電力検出部からの少なくとも一つのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱分布状態を推定し、前記電力検出部からの全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定して、前記給電部から前記加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御する。このように構成された第2の観点のマイクロ波加熱装置は、複数の給電部にそれぞれ対応した電力検出部から得られるマイクロ波反射量の時間的増減変化を検出する中で、いずれか一つのマイクロ波反射量が他のマイクロ波反射量の時間増減変化と異なることを検出すると被加熱物が不均一な加熱状態にあると推定してマイクロ波発生部の発振周波数の更新を実行し、被加熱物の均一加熱を促進することが可能となる。また、第2の観点のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波反射量の時間的増減変化に基づき、被加熱物の加熱状態を推定し、マイクロ波発生部の動作終了タイミングを判断してそのタイミングに到達すると動作を停止させることにより、過加熱を抑制し、良好な加熱仕上がりを実行させることができる。
本発明に係る第3の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第2の観点における前記制御部が、被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において、所定の周波数帯域に亘って前記マイクロ波発生部をスイープ動作させることにより、前記マイクロ波反射量の総和が最小値を示す発振周波数を加熱周波数として選択し、前記加熱周波数で前記マイクロ波発生部を動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給するよう制御するよう構成してもよい。このように構成された第3の観点のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波反射量を確実に低減して信頼性の高い加熱装置を提供することができる。
本発明に係る第4の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第2の観点における前記制御部が、被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において、所定の周波数帯域に亘って前記マイクロ波発生部をスイープ動作して、前記マイクロ波供給量の総和に対する前記マイクロ波反射量の総和の反射比率が最小値を示す発振周波数を加熱周波数として選択し、前記加熱周波数で前記マイクロ波発生部を動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給するよう制御してもよい。このように構成された第4の観点のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波反射量を確実に低減してさらに信頼性の高い加熱装置を提供することができる。また、第4の観点のマイクロ波加熱装置においては、電力検出部がマイクロ波供給量を検出する構成として、この検出されたマイクロ波供給量を利用する構成であるため、マイクロ波発生部の発生する発振周波数を更新処理などで変化させた時のマイクロ波供給量の変化を補正することが可能となり、被加熱物における加熱に伴う状態変化をより確実に推定することができる。
本発明に係る第5の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第2または第3の観点において、前記給電部のそれぞれが、加熱室を形成する同一壁面においてその壁面の中央を中心として点対称に配置してもよい。このように構成された第5の観点のマイクロ波加熱装置は、加熱室内中央に載置される被加熱物に対して点対称に配置した複数の給電部でもって異なる方向からマイクロ波を放射できるとともに、異なる方向からの反射波を給電部が受信する構成となる。このように構成された第5の観点のマイクロ波加熱装置は、各給電部が受信したマイクロ波反射量を対比することにより、被加熱物の加熱の均一性を把握し、加熱の均一性度合いの推定をより精度高く実行することができる。
本発明に係る第6の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第2または第3の観点において、前記制御部が、前記電力検出部からの複数のマイクロ波反射量におけるいずれかのマイクロ波反射量が予め設定した規定値を超えた場合には、加熱周波数の選択を再度行うよう構成してもよい。このように構成された第6の観点のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波発生部側に反射するマイクロ波電力によってマイクロ波発生部の構成部品が熱破壊することを確実に抑制することができるとともに、被加熱物に供給するマイクロ波電力量を最大化させることが可能となり、加熱の短時間化および省電力化を図ることができる。
本発明に係る第7の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第2または第3の観点において、前記制御部が、前記電力検出部からの複数のマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、少なくとも一つのマイクロ波反射量の増減変化状態が他と異なる傾向を示したとき、加熱周波数の選択を再度行うよう構成してもよい。このように構成された第7の観点のマイクロ波加熱装置は、被加熱物の加熱分布の均一性を確実に推定することができる。
本発明に係る第8の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第2または第3の観点において、前記制御部が、前記電力検出部からの全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、全てのマイクロ波反射量の増減変化状態が同一傾向を示したとき本格加熱動作を継続するよう構成してもよい。このように構成された第8の観点のマイクロ波加熱装置は、被加熱物の加熱の均一性を確認できるとともに被加熱物全体の物性が変化していることを確実に推定することができる。
本発明に係る第9の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第2または第3の観点において、前記制御部が、前記電力検出部からの全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、全てのマイクロ波反射量の増減変化状態が同一傾向を示し、かつ少なくとも一つのマイクロ波反射量の増減変化状態の検出レベルが判定指標となる閾値を越えたとき、当該被加熱物の温度が60℃〜70℃の範囲内にあると推定して、本格加熱動作の終了時間を算出してもよい。このように構成された第9の観点のマイクロ波加熱装置は、被加熱物の加熱が終盤に入っていることを把握することが可能となる。水分の蒸発が盛んに生じ始めるこの温度帯(60℃〜70℃)になると、被加熱物へのマイクロ波の浸透深さが大きくなり、小さい被加熱物においてはマイクロ波が被加熱物を通過し始め、大きな被加熱物においては、被加熱物表面での反射が減少する。このような状態になることにより、各給電部は他の給電部から放射されたマイクロ波を直接受信する割合が増加し、被加熱物表面での反射が減少することにより、各給電部が受信する反射が減少する。したがって、各電力検出部により検出されたマイクロ波反射量の増減変化状態が同一傾向であることが顕著になるタイミングで、この温度帯(60℃〜70℃)の状態にあることを明瞭に判定することができる。
本発明に係る第10の観点のマイクロ波加熱装置は、前記の第2または第3の観点において、前記制御部が、被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において選択した加熱周波数で前記マイクロ波発生部を動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給するよう制御し、マイクロ波反射量が規定値を超えた場合には、被加熱物の加熱分布状態および加熱状態の推定に優先して、被加熱物を加熱する発振周波数を選択する前記スイープ動作を再度行い、選択した発振周波数を被加熱物の加熱周波数として更新して被加熱物を加熱するよう構成してもよい。このように構成された第10の観点のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波発生部側に反射するマイクロ波電力によってマイクロ波発生部の構成部品が熱破壊することを抑制することができるとともに、被加熱物に供給するマイクロ波電力量を最大化させることにより加熱の短時間化および省電力化を図ることができる。
本発明に係る第11の観点のマイクロ波加熱制御方法は、加熱室内に収納された被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において、所定の周波数帯域に亘ってスイープ動作することにより、加熱室から複数の給電部を介してマイクロ波発生部側に反射するマイクロ波反射量を検出するステップ、
検出されたマイクロ波反射量の総和の検出レベルが最小値を示す発振周波数を加熱周波数として選択するステップ、
選択された加熱周波数でマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給する状態において、マイクロ波反射量の検出レベルにおける単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定し、前記給電部から前記加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御するステップ、を有する。このように構成された第11の観点のマイクロ波加熱制御方法において、複数の給電部からの反射電力情報に基づいて、被加熱物を所望の状態に均一加熱することができる。
本発明に係る第12の観点のマイクロ波加熱制御方法は、前記の第11の観点において、検出された少なくとも一つのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて、被加熱物の加熱分布状態を推定し、全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて、被加熱物の加熱状態を推定して、前記給電部から前記加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御するステップを含んでもよい。このように構成された第12の観点のマイクロ波加熱制御方法は、複数の給電部にそれぞれ対応した電力検出部から得られるマイクロ波反射量の時間的増減変化を検出する中で、いずれか一つのマイクロ波反射量が他のマイクロ波反射量の時間増減変化と異なることを検出すると被加熱物が不均一な加熱状態にあると推定してマイクロ波発生部の発振周波数の更新を実行し、被加熱物の均一加熱を促進することが可能となる。また、第12の観点のマイクロ波加熱制御方法は、マイクロ波反射量の時間的増減変化に基づき、被加熱物の加熱状態を推定し、マイクロ波発生部の動作終了タイミングを判断してそのタイミングに到達すると動作を停止させることにより、過加熱を抑制し、良好な加熱仕上がりを実行させることができる。
本発明に係る第13の観点のマイクロ波加熱制御方法は、前記の第11の観点における加熱周波数として選択するステップにおいて、マイクロ波供給量の総和に対するマイクロ波反射量の総和の反射比率が最小値を示す発振周波数を加熱周波数として選択してもよい。このように構成された第12の観点のマイクロ波加熱制御方法は、マイクロ波反射量を確実に低減してさらに信頼性の高い加熱装置を提供することができる。
本発明に係る第14の観点のマイクロ波加熱制御方法は、前記の第11または12の観点において、検出された複数のマイクロ波反射量におけるいずれかのマイクロ波反射量が予め設定した規定値を超えた場合には、加熱周波数の選択を再度行ってもよい。このように構成された第14の観点のマイクロ波加熱制御方法は、マイクロ波発生部側に反射するマイクロ波電力によってマイクロ波発生部の構成部品が熱破壊することを確実に抑制することができるとともに、被加熱物に供給するマイクロ波電力量を最大化させることが可能となり、加熱の短時間化および省電力化を図ることができる。
本発明に係る第15の観点のマイクロ波加熱制御方法は、前記の第11または12の観点において、検出された複数のマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、少なくとも一つのマイクロ波反射量の増減変化状態が他と異なる傾向を示したとき、加熱周波数の選択を再度行ってもよい。このように構成された第15の観点のマイクロ波加熱制御方法は、被加熱物の加熱分布の均一性を確実に推定することができる。
本発明に係る第16の観点のマイクロ波加熱制御方法は、前記の第11または12の観点において、検出された全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、全てのマイクロ波反射量の増減変化状態が同一傾向を示したとき本格加熱動作を継続してもよい。このように構成された第16の観点のマイクロ波加熱制御方法は、被加熱物の加熱の均一性を確認できるとともに被加熱物全体の物性が変化していることを確実に推定することができる。
本発明に係る第17の観点のマイクロ波加熱制御方法は、前記の第11または12の観点において、被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において選択した加熱周波数で動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給する本格加熱動作において、
マイクロ波反射量が規定値を超えた場合には、被加熱物の加熱分布状態および加熱状態の推定に優先して、被加熱物を加熱する発振周波数を選択する前記スイープ動作を再度行い、選択した発振周波数を被加熱物の加熱周波数として更新して被加熱物を加熱してもよい。このように構成された第17の観点のマイクロ波加熱制御方法は、マイクロ波発生部側に反射するマイクロ波電力によってマイクロ波発生部の構成部品が熱破壊することを抑制することができるとともに、被加熱物に供給するマイクロ波電力量を最大化させることにより加熱の短時間化および省電力化を図ることができる。
本発明のマイクロ波加熱装置およびマイクロ波加熱制御方法においては、加熱室に複数の給電部を設けて、それぞれの給電部からの少なくとも反射電力情報に基づいて、被加熱物を所望の状態に均一加熱することができる。
本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における加熱室内部を一部切欠いて示した図である。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置において加熱室の底壁面に設けられた複数の給電部の構成を示す図である。 実施の形態1のマイクロ波加熱装置における電力検出部により検出された各検出信号に基づく特性曲線の一例を示すグラフである。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するための特性曲線図である。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するための特性曲線図である。 本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するための特性曲線図である。 本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するための特性曲線図である。 本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するための特性曲線図である。 本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するための別の特性曲線図である。 本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するための別の特性曲線図である。 本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御動作を説明するための別の特性曲線図である。
以下、本発明のマイクロ波加熱装置およびマイクロ波加熱制御方法に係る実施の形態として電子レンジについて、添付の図面を参照しながら説明する。なお、本発明のマイクロ波加熱装置は、以下の実施の形態に記載した電子レンジの構成に限定されるものではなく、以下の実施の形態において説明する技術的思想と同等の技術的思想及び当技術分野における技術常識に基づいて構成されるマイクロ波加熱装置およびマイクロ波加熱制御方法を含むものである。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における加熱室内部を一部切欠いて示した図である。図1において、加熱室の開閉を行う開閉扉は正面側に設けられているが、この開閉扉は省略されている。図2は、本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置の構成を示すブロック図である。図3は、本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置において加熱室の底壁面に設けられた複数の給電部の構成を示す図である。
[マイクロ波加熱装置の構成]
実施の形態1のマイクロ波加熱装置は、被加熱物を収納する略直方体構造を有する加熱室100を含み、加熱室100は金属材料で形成された左壁面101、右壁面102、底壁面103、上壁面104、奥壁面105および被加熱物を収納するために開閉する開閉扉106(図3参照)を有して、供給されたマイクロ波を内部に閉じ込めるように構成されている。そして、マイクロ波発生手段であるマイクロ波発生部10(図2参照)において形成されたマイクロ波を加熱室100内に放射供給する4つの給電部20a,20b,20c,20dが加熱室100を構成する底壁面103に配置されている。これらの給電部20a,20b,20c,20dは、底壁面103の略中央C0を点対称(図3参照)として底壁面103にそれぞれ配置されている。
図2に示すように、実施の形態1のマイクロ波加熱装置は、筐体で覆われた加熱室100と、加熱室内へのマイクロ波電力を供給するためのマイクロ波発生部10と、制御部21と、給電部20a,20b,20c,20dとを備えている。マイクロ波発生部10は、半導体素子を用いて構成した発振部11と、発振部11の出力を2段構成で4分配する電力分配部12a,12b,12cと、分配された電力を増幅する増幅部13a,13b,13c,13d,15a,15b,15c,15dと、電力検出部18a,18b,18c,18dと、位相可変部19a,19bと、を有して構成されている。発振部11の出力は、初段電力分配部12aにより2分配され、次段電力分配部12b,12cにより4分配される2段構成である。位相可変部19a,19bは初段電力分配部12aの出力と次段電力分配部12b,12cの入力の間にそれぞれ設けられている。
次段電力分配部12b,12cにより分配された4つの出力は、半導体素子を用いて構成された初段増幅部13a,13b,13c,13dにマイクロ波伝送路14a,14b,14c,14dを介して導かれている。初段増幅部13a,13b,13c,13dのそれぞれの出力は、半導体素子を用いて構成された主増幅部15a,15b,15c,15dにおいてさらに増幅される。主増幅部15a,15b,15c,15dの各出力は、それぞれのマイクロ波伝送路17a,17b,17c,17dを介してマイクロ波発生部10の各出力部16a,16b,16c,16dに導かれている。それぞれのマイクロ波伝送路17a,17b,17c,17dには電力検出部18a,18b,18c,18dが挿入されている。
なお、実施の形態1のマイクロ波加熱装置においては、電力検出部18a,18b,18c,18dがマイクロ波発生部10の内部に設けた構成で説明するが、本発明においてはこのような構成に限定されるものではなく、電力検出部18a,18b,18c,18dがマイクロ波発生部10から独立した構成であり、マイクロ波発生部10と各給電部20a,20b,20c,20dとの間に設けた構成でもよい。
マイクロ波発生部10は低誘電損失材料により構成された誘電体基板上に形成されている。初段増幅部13a,13b,13c,13dおよび主増幅部15a,15b,15c,15dは、誘電体基板の片面に形成された導電体パターンの回路で構成されており、各増幅部の増幅素子である半導体素子を良好に動作させるために、各半導体素子の入力側と出力側にはそれぞれ整合回路が設けられている。
マイクロ波伝送路14a,14b,14c,14d、17a,17b,17c,17dは、誘電体基板の片面に設けた導電体パターンによって特性インピーダンスが略50Ωの伝送回路で形成されている。
マイクロ波発生部10の発振部11は、2400MHzから2500MHzの周波数を発生する周波数可変機能を備えている。
それぞれの電力分配部12a,12b,12cは、ウイルキンソン型の電力2分配構成としている。この構成を採ることにより、初段増幅部13a,13b,13c,13dの入力端に伝送されるマイクロ波の位相は、理想的には同位相となっている。
初段電力分配部12aと次段電力分配部12b,12cとの間にそれぞれ設けた位相可変部19a,19bは、反射型位相回路とし可変容量ダイオードを組み込んだ回路構成としている。反射型位相回路は、可変容量ダイオードに印加する電圧を変えることにより、位相遅れが生じるよう構成されている。この反射型位相回路においては、マイクロ波加熱装置に利用する周波数帯域の中心周波数の伝送に対して、可変容量ダイオードに印加する電圧を変えることにより、位相遅れが最大で180°以上となるように可変容量ダイオードの選定および印加電圧の可変範囲が設定されている。位相可変部19a,19bを制御することにより、マイクロ波発生部10の第1の出力部16a,16b、および第2の出力部16c,16dとの間の位相差を最大で360°変化させることが可能となる。
また、電力検出部18a,18b,18c,18dは、マイクロ波発生部10から給電部20a,20b,20c,20dを介して加熱室100側に伝送するマイクロ波電力(以下、マイクロ波供給量)および加熱室100側から給電部20a,20b,20c,20dを介してマイクロ波発生部10側に伝送する、いわゆる反射波の電力(以下、マイクロ波反射量)を検出する。なお、本発明のマイクロ波加熱装置における電力検出部としては、少なくともマイクロ波反射量を検出するよう構成されているものでもよい。
電力検出部18a,18b,18c,18dにおいては、電力結合度を、例えば約40dBとし、マイクロ波伝送路17a,17b,17c,17dを伝送するマイクロ波供給量、或いはマイクロ波反射量の約1/10000の電力量を抽出する。電力検出部18a,18b,18c,18dにおいて抽出された各電力信号は、検波ダイオード(図示なし)で整流化処理し、コンデンサ(図示なし)で平滑化処理して、処理された信号が検出情報23として制御部21に入力される。
制御部21は、使用者が直接入力して設定した被加熱物に関する加熱条件情報(図2において矢印22で示す)と、それぞれの電力検出部18a,18b,18c,18dからの検出情報(図2において矢印23で示す)と、さらには加熱中における被加熱物の加熱状態を検知する各種センサーから得られる加熱状態情報(図2において矢印25で示す)とに基づいて、マイクロ波発生部10の構成要素である発振部11の発振周波数と発振出力の制御、並びに位相可変部19a,19bへの印加電圧の制御を行っている。その結果、実施の形態1のマイクロ波加熱装置は、加熱室100内に収納された被加熱物を、使用者が設定した加熱条件に対応して最適状態で加熱することができる。
また、マイクロ波発生部10には半導体素子の発熱を放熱させるための放熱手段として、例えば冷却フィン等が設けられている。なお、加熱室100内には、底壁面103に設けた給電部20a,20b,20c,20dを覆うとともに、被加熱物を収納載置する低誘電損失材料からなる載置皿24が配設されている。
[マイクロ波加熱装置の加熱動作]
次に、以上のように構成された実施の形態1のマイクロ波加熱装置について、その加熱動作について説明する。
まず、被加熱物を加熱室100に収納し、使用者が当該被加熱物の加熱条件情報をマイクロ波加熱装置に設けられている操作部(図示なし)により入力し、加熱開始キーを押す。加熱開始キーが押されることにより加熱開始信号が形成され、制御部21に入力される。加熱開始信号が入力された制御部21は制御信号をマイクロ波発生部10に出力し、マイクロ波発生部10は動作を開始する。制御部21は、マイクロ波加熱装置に設けられている駆動電源(図示なし)を動作させて、初段増幅部13a,13b,13c,13dおよび主増幅部15a,15b,15c,15dに電力を供給する。その後、発振部11には駆動電力と発振周波数を2400MHzに設定する信号を供給し、発振部11の発振が開始される。なお、この段階での位相可変部19a,19bへの印加電圧は予め規定されている。例えば、名加熱条件情報などに応じて位相可変部19a,19bの両方ともに位相遅延無しとするか、一方の位相可変部のみを略180度の位相遅延に設定する。
動作した発振部11の出力は、初段電力分配部12aにて略1/2に分配され、後続の次段電力分配器12b,12cにてさらに略1/2に分配される。この結果、4つのマイクロ波電力信号が形成され、後続の初段増幅部13a,13b,13c,13d、および主増幅部15a,15b,15c,15dを経て各出力部16a,16b,16c,16dから出力される。各出力部16a,16b,16c,16dからの出力は、加熱室100のそれぞれの給電部20a,20b,20c,20dに伝送され加熱室100内に放射される。このとき、位相可変部19a,19bの両方ともに位相遅延無しとした場合は、給電部20a,20b,20c,20dから放射されるマイクロ波信号の位相は、同位相である。なお、位相可変部19a,19bに印加する電圧に応じて、第1の出力部16a,16bから給電部20a,20bを介して加熱室100内に放射されるマイクロ波と、第2の出力部16c,16dから給電部20c,20dを介して加熱室100内に放射されるマイクロ波との間の位相差が決定される。
実施の形態1のマイクロ波加熱装置は、被加熱物の本格加熱開始の前段階において、各主増幅部15a,15b,15c,15dが定格出力の1/10相当のマイクロ波電力、例えば20Wのマイクロ波電力を出力するよう構成されている。
加熱室100内に供給されたマイクロ波電力が被加熱物において100%吸収されると、加熱室100からマイクロ波発生部10側に伝送する反射電力は発生しない。しかし、被加熱物の種類、形状、量により被加熱物を含む加熱室100の電気的特性が決定されるため、供給されたマイクロ波電力の全てが被加熱物に吸収されることはなく、マイクロ波発生部10の出力インピーダンスと加熱室100のインピーダンスとに基づいて、加熱室100からマイクロ波発生部10側に伝送される反射電力が生じる。
電力検出部18a,18b,18c,18dは、加熱室100からマイクロ波発生部10側に伝送する反射電力と結合して、そのマイクロ波反射量に比例した検出信号を出力する。制御部21は、被加熱物の本格加熱開始の前段階において、発振部11に対して予め規定した周波数帯域(例えば、2400MHzから2500MHz)の全域に亘って所定周波数毎にステップ可変(同期スイープ動作)させて、所定周波数毎のマイクロ波反射量に比例した検出信号を各電力検出部18a,18b,18c,18dから受け取り、被加熱物の本格加熱時において使用する好ましい発振周波数を選択する(周波数選択動作)。ここで、好ましい発振周波数とは、マイクロ波反射量が最も少ないときの周波数である。
周波数選択動作において、制御部21は、発振部11の発振周波数を初期の2400MHzから1MHzピッチ(例えば、10ミリ秒で1MHzの可変速度)で周波数可変範囲の上限である2500MHzまで変化させる。この周波数選択動作の周波数可変において得られたマイクロ波反射量の変位において、極小点を示す周波数と、その周波数におけるマイクロ波反射量に相当する検出信号を記憶する。そして、マイクロ波反射量の変位が極小点を示した周波数群において、マイクロ波反射量が最も小さい周波数を選定する。制御部21は、発振部11が選定された周波数により発振するように制御するとともに、マイクロは発生部10を設定された加熱条件情報22に対応した出力となるよう制御する。このように制御されたマイクロ波発生部10は、被加熱物に対する本格加熱動作時において、例えば各主増幅部15a,15b,15c,15dのそれぞれが200W前後のマイクロ波電力を出力する。各主増幅部15a,15b,15c,15dの出力は、出力部16a,16b,16c,16dを介して給電部20a,20b,20c,20dに伝送され、加熱室100内に供給される。
複数の給電部20a,20b,20c,20dは、底壁面103の略中央C0を点対称として配置されている。被加熱物が略中央C0の上方に相当する載置皿24上に収納配置された場合には、加熱室100内に供給されたマイクロ波に対して、各給電部20a,20b,20c,20dが受け取り、各電力検出部18a,18b,18c,18dにおいて検出されるマイクロ波反射量はほぼ等量である。
なお、本格加熱開始時において電力検出部18a,18b,18c,18dで検出されるマイクロ波反射量が大きく異なっている場合、制御部21は被加熱物が底壁面103の略中央C0の上方に相当する載置皿24上からかなり外れて収納配置されていると判定することができる。この場合には、収納配置をやり直すように使用者に報知させてもよい。
実施の形態1のマイクロ波加熱装置においては、被加熱物を本格加熱動作の前段階においては、上記のように周波数選択動作を行って、当該加熱物に対して適切な発振周波数(加熱周波数)にて本格加熱動作を実行するよう構成されている。そして、実施の形態1のマイクロ波加熱装置は、被加熱物を本格加熱動作中において、それぞれの電力検出部18a,18b,18c,18dが検出するマイクロ波反射量の単位時間当たりの増減変化(時間的増減変化)を示す時間的増減変化特性を制御部21が認識するよう構成されている。制御部21は、時間的増減変化特性において、少なくとも一つの電力検出部のマイクロ波反射量の時間的増減変化に基づいて、被加熱物の加熱分布状態を推定する。また、制御部21は、すべての電力検出部18a,18b,18c,18dのマイクロ波反射量の時間的増減変化に基づいて被加熱物の加熱状態を推定してマイクロ波発生部10の発振周波数(加熱周波数)の更新処理および加熱処理(停止処理を含む)の制御を行っている。
[マイクロ波加熱装置における制御動作]
まず、以上のように構成された本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における周波数選択動作について図4を参照して説明する。
図4は、実施の形態1のマイクロ波加熱装置における電力検出部18a,18b,18c,18dにより検出された各検出信号に基づく特性曲線の一例を示すグラフである。図4において、横軸は発振周波数[MHz]を示し、縦軸はマイクロ波発生部10から各給電部20a,20b,20c,20dを介して加熱室100側に伝送するマイクロ波電力(マイクロ波供給量:sw)の総和(SW)に対する、加熱室100から各給電部20a,20b,20c,20dを介してマイクロ波発生部10側に戻るマイクロ波電力(マイクロ波反射量:rw)の総和(RW)の比率である反射比率(RW/SW)を示している。実施の形態1のマイクロ波加熱装置においては、マイクロ波供給量およびマイクロ波反射量が電力検出部18a,18b,18c,18dにより検出されて、それぞれの検出信号に基づいて制御部21において反射比率(RW/SW)が算出されるよう構成されている。
なお、電力検出部がマイクロ波反射量のみを検出する構成の場合には、予め設定されているマイクロ波発生部から出力されるマイクロ波供給量に対する、検出したマイクロ波反射量の比率を反射比率としてもよい。
図4に示す反射比率特性曲線G110は、実施の形態1のマイクロ波加熱装置の周波数可変範囲(2400MHz〜2500MHz)における、ある被加熱物が加熱室100内に収納された場合の一例を示すものである。
図4に示す反射比率特性曲線G110においては、3つの発振周波数f1,f2,f3が、反射比率(RW/SW)が極小値を示している。制御部21は、反射比率特性曲線G110に示すような反射比率特性を認識した場合、反射比率が最小となる発振周波数(例えば、f1)を当該被加熱物に対する本格加熱動作における加熱周波数として選定する。
次に、本発明に係る実施の形態1のマイクロ波加熱装置における制御動作の一例を図5から図8のフローチャートおよび図9から図11の特性曲線の一例を用いて具体的に説明する。
図5のステップS111において、被加熱物が加熱室100内に収納されて載置皿24上に載置され、加熱条件が操作部において設定され、加熱開始キーが押圧されると、加熱開始信号が発生する。次に、ステップS112において、加熱開始信号が入力された制御部21は、制御信号を生成して、マイクロ波発生部10を第1の出力電力、例えば100W未満の電力、具体的な一例としては20Wに設定して、マイクロ波発生部10の動作を開始させる。このとき、制御部21は、所定の駆動電圧を初段増幅部13a,13b,13c,13dおよび主増幅部15a,15b,15c,15dに供給する。また、制御部21は、発振部11の初期の発振周波数として、2400MHzに設定する制御信号を出力して、発振部11の発振動作を開始させる。このように、マイクロ波発生部10は、初期段階において、2400MHzで100W未満のマイクロ波電力を第1の出力電力として出力する。
次に、ステップS113においては、発振部11の発振周波数を初期発振周波数の2400MHzから1MHzピッチ(例えば、10ミリ秒で1MHzのスイープ速度)で高い周波数の方へ変化させ、周波数可変範囲の上限である2500MHzまで変化させる(全周波数帯域の同期スイープ動作)。この周波数可変動作である同期スイープ動作において、1MHzピッチ毎に各電力検出部18a,18b,18c,18dから得られるマイクロ波供給量とマイクロ波反射量をそれぞれ記憶し、ステップS114に進む。
ステップS114においては、各電力検出部18a,18b,18c,18dから得られたマイクロ波供給量の総和(SW)に対するマイクロ波反射量の総和(RW)の比率である反射比率(RW/SW)を示す反射比率特性曲線において極小値を示す周波数群、例えば、図4における発振周波数群f1,f2,f3を抽出処理して、ステップS115に進む。ステップS115では、反射比率(RW/SW)が最小である発振周波数、例えば、図4における周波数f1を選択して、ステップS116に進む。
ステップS116においては、マイクロ波発生部10が定格出力、若しくは加熱条件で設定された出力である第2の出力電力、例えば200Wを発生するように、制御部21が発振部11の出力を制御する。なお、制御部21は、第2の出力電力の設定にあたっては、当該マイクロ波加熱装置の仕様に応じて、初段増幅部13a,13b,13c,13dおよび主増幅部15a,15b,15c,15dの両方の駆動電圧を制御してもよく、若しくは主増幅部15a,15b,15c,15dの駆動電圧のみを制御する構成としてもよい。
次に、ステップS117においては、ステップS116で設定された第2の出力電力により本格加熱動作が開始される。本格加熱動作において、ステップS118(図6参照)に進み、本格加熱動作における加熱時間の積算を開始し、ステップS119に進む。ステップS119においては、各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出するマイクロ波供給量(sw)およびマイクロ波反射量(rw)に相当する検出信号を制御部21が取り込み、ステップS120に進む。
ステップS120においては、各電力検出部18a,18b,18c,18dの検出したマイクロ波反射量(rw)の1つでも規定値を越えていないかが判定される。すなわち、ステップS120においては、検出されたいずれのマイクロ波反射量(rw)も規定値以下であることが確認される。ここで、規定値とは、各電力検出部18a,18b,18c,18dにおいて検出されたマイクロ波供給量(sw)に対するマイクロ波反射量(rw)の比率が25%に相当する値(例えば、50W)である。
各電力検出部18a,18b,18c,18dにより検出された各マイクロ波反射量(rw)が規定値以下の場合にはステップS121に進み、規定値を越えている場合にはステップS201(図6参照)に進む。
[ステップS120における制御内容]
次に、ステップS120における制御内容について図9を参照しながらさらに具体的に説明する。図9は、被加熱物として特定の被加熱物Aを実施の形態1のマイクロ波加熱装置により本格加熱処理を行ったときの特性曲線である。図9において、横軸は加熱時間[sec]、縦軸は各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したマイクロ波反射量(rw)を示す。また、図9においては、各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したそれぞれの特性曲線には、それぞれに対応する給電部20a,20b,20c,20dの番号を付与している。なお、図10以降の特性曲線においても同様に、各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したそれぞれの特性曲線には、それぞれに対応する給電部20a,20b,20c,20dの番号を付与している。
図9に示す特性曲線において、給電部20dが受信するマイクロ波反射量(rw)が他の給電部20a,20b,20cに比して異常に増加しており、加熱時間が約60秒時点では予め決めたマイクロ波反射量の規定値である50ワット(マイクロ波供給量(sw)に対するマイクロ波反射量(rw)の比率25%に相当する電力)に到達している。制御部21においては、いずれかのマイクロ波反射量が規定値を越えた状態である判定すると、ステップS200以降(図8参照)に進む。ステップS200以降の制御内容は後述する。
図6のステップS120において、上記の制御内容によりマイクロ波反射量(rw)が規定値以下の場合にステップS121に進む。ステップS121においては、それぞれの電力検出部18a,18b,18c,18dが検出した各マイクロ波反射量の時間的増減変化が比較されて被加熱物の加熱進捗状態が判定される。ステップS121における判定は、それぞれの電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したマイクロ波反射量の単位時間当たりの増減量の変化(時間的増減変化量)に基づいて行われる。ステップS121においては、4つのマイクロ波反射量の単位時間当たりの増減量の変化状態が、同様の傾向を示しているか、若しくは異なる傾向(逆傾向)を示しているかが判定される。言い換えれば、ステップS121においては、4つのマイクロ波反射量の時間的増減変化量が、同様に増加しているか、または同様に減少しているか、それともいずれか一つでも他と異なって変化しているか、例えば他と異なって増加しているか、または他と異なって減少しているかの判定が行われる。
ステップS121において、それぞれのマイクロ波反射量の時間的増減変化状態が同様の傾向(逆傾向ではない状態)の場合にはステップS123(図7参照)に進み、異なる傾向(逆傾向の状態)の場合にはステップS122に進む。
それぞれのマイクロ波反射量の時間的増減量変化状態がいずれか一つでも他と異なる傾向(逆傾向の状態)の場合には、ステップS122において、本格加熱動作の加熱時間の積算を停止して、ステップS112(図5参照)に戻る。この場合には、ステップS112からステップS115までの一連のステップにおいて、前述の同期スイープ動作を行って本格加熱動作時に使用するべき新たな発振周波数を選択して更新処理を行う。この更新処理を行った後、ステップS116において第2の出力電力に設定され、ステップS117において本格加熱動作が開始される(本格加熱処理)。図6に示すステップS118においては、本格加熱動作の加熱時間の積算が開始されて、ステップS119に進む。
[ステップS121における制御内容]
次に、ステップS121において実行される比較および判定の具体的な動作について、具体的な特性曲線の一例を示す図10および図11を用いて詳細に説明する。
図10は、被加熱物として特定の被加熱物Bを実施の形態1のマイクロ波加熱装置により本格加熱処理を行ったときのマイクロ波反射量(rw)の経時変化特性曲線である。図10において、横軸は加熱時間[sec]を示し、縦軸は各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したマイクロ波反射量[W]を示す。また、図10においては、各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したそれぞれの経時変化特性曲線には、それぞれに対応する給電部20a,20b,20c,20dの番号を付与している。
図11は図10の経時変化特性曲線に対応するものであり、マイクロ波反射量(rw)の単位時間当たりの増減変化状態を示す増減変化特性曲線である。図9において、横軸は加熱時間[sec]を示し、縦軸は各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したマイクロ波反射量[W]の単位時間当たりの増減を示す。
図10に示す経時変化特性曲線においては、図9に示したような加熱途中でマイクロ波反射量が規定値を越えるような状態は生じていない。また、図10に示す経時変化特性曲線においては、殆どの特性曲線が増加傾向を示している。各マイクロ波反射量に関する単位時間当たりの増減変化状態を示す図11の増減変化特性曲線において、給電部20bに接続された電力検出部18bにより検出された検出信号(特に、加熱時間が50秒未満の状態)に関しては、増加(ブラス領域)と減少(マイナス領域)を繰り返す特性を示している。このように、短時間で増減を繰り返して、時間的に継続して増加あるいは減少の傾向を示していない特性の場合、制御部21は、この検出信号(20b)の特性を傾向が異なる変化状態(逆傾向)であるとは判定せずに、逆傾向ではなく同様の傾向であると仮判定して加熱動作を継続する。したがって、制御部21は、図11に示すような増減変化特性の場合には、ステップS121からステップS123(図7参照)に進む。ステップS123においては、マイクロ波反射量の時間的増減変化状態が同一傾向にあると確実に判断できるか否かを再度判定する。ステップS123において、マイクロ波反射量の時間的増減変化状態が同一傾向であると判定された場合には、ステップS124に進む。一方、ステップS123において、マイクロ波反射量の時間的増減変化状態が同一傾向であると確実に判定できない場合には、ステップS118(図6参照)に戻る。
したがって、図10および図11に示した特性曲線の例においては、ステップS118→ステップS119→ステップS120の各ステップを実行して被加熱物Bの加熱処理を進行させていく。
図11に示す特性曲線における加熱時間が約50秒以降の状態においては、4つの電力検出部18a,18b,18c,18dの検出したマイクロ波反射量の時間的増減変化がすべて増加する傾向(プラス領域)である。したがって、この状態においては、ステップS123においてマイクロ波反射量の時間的増減変化状態が同一傾向であると判定され、ステップS124に進む。ステップS124においては、マイクロ波反射量の単位時間当たりの増減変化が顕著に変化しているか否か、例えば、少なくとも一つのマイクロ波反射量の時間的増減変化が所定の判定指標となる閾値以上であるか否かが判定される。この場合の判定指標となる閾値としては、±1Wである。ステップS124において、少なくとも一つのマイクロ波反射量の時間的増減変化が判定指標を越えて、顕著に変化していると判定されると、ステップS125に進む。一方、ステップS124において、マイクロ波反射量の時間的増減変化が顕著には変化していない、例えば±1W未満であると判定されると再びステップS118(図6参照)に戻る。
図11に示す特性曲線における加熱時間が約55秒以降の状態においては、4つの電力検出部18a,18b,18c,18dの検出したマイクロ波反射量の時間的増減変化がすべて増加する傾向(プラス領域)にあり、かつ少なくとも一つのマイクロ波反射量の時間的増減変化が1W以上である。このような加熱状態において、ステップS121においては、マイクロ波反射量の時間的増減変化が逆傾向ではなく、同様の傾向(短時間で増減を繰り返す状態を含む)であると判定して、ステップS123(図6参照)に進む。そして、ステップS123においては、全てのマイクロ波反射量の時間的増減変化が同一傾向であると判定して、ステップS124に進む。そして、ステップS124においては、少なくとも一つのマイクロ波反射量の単位時間当りの増減変化量が顕著(例えば、±1W以上)であると判定されて、ステップS125に進む。
ステップS125においては、被加熱物Bの加熱動作終了までの各種の加熱条件の処理が実行される。例えば、制御部21は、使用者が設定した加熱処理時間などを満たしているか、被加熱物Bの表面温度が略60℃〜70℃に到達しているかなどを判定する。そして、現時点までの加熱時間の積算値、および投入されたマイクロ波電力の実質的な電力積算値に基づき、被加熱物Bの仕上げり温度に到達するまでの終了時間を算出して、加熱処理を継続する。また、この仕上がり温度に到達するまでの時間中において電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したそれぞれのマイクロ波反射量のいずれか一つが前述の規定値(例えば、50W)を超過した場合には、その時点で加熱を終了する条件も付帯させている。
ステップS125における加熱条件処理が実行されて、ステップS126に進み、前述の加熱動作終了の条件をひとつでも満たすことにより本格加熱動作は終了する。
[ステップS200以降の制御内容]
次に、ステップS120においてマイクロ波反射量(rw)が規定値を超えた場合のステップS200以降(図8参照)の制御内容について説明する。
図8に示すフローチャートにおいて、ステップS200では本格加熱動作の加熱時間の積算を停止し、ステップS201に進む。ステップS201では、制御部21が発振部11の発振周波数を初期発振周波数の2400MHzに設定し、またマイクロ波発生部10のマイクロ波電力を第1の出力電力に設定する制御信号を出力する。次に、ステップS202においては、発振部11の発振周波数を初期発振周波数の2400MHzから1MHzピッチ(例えば、10ミリ秒で1MHzのスイープ速度)で高い周波数の方へ変化させ、周波数可変範囲の上限である2500MHzまで変化させる(全周波数帯域に対する同期スイープ動作)。この周波数可変動作である同期スイープ動作において、1MHzピッチ毎に電力検出部18a,18b,18c,18dから得られるマイクロ波供給量(sw)とマイクロ波反射量(rw)をそれぞれ記憶し、ステップS203に進む。
ステップS203においては、各電力検出部18a,18b,18c,18dから得られたマイクロ波供給量の総和(SW)に対するマイクロ波反射量の総和(RW)の比率である反射比率(RW/SW)を示す反射比率特性曲線において極小値を示す周波数群、例えば、前述の図4に示したような特性曲線の場合には発振周波数群f1,f2,f3を抽出処理して、ステップS204に進む。ステップS204では、反射比率(RW/SW)が最小である発振周波数、例えば、前述の図4に示した特性曲線における周波数f1を選択して、本格加熱するための加熱周波数を更新してステップS205に進む。
ステップS205においては、マイクロ波発生部10が定格出力、若しくは加熱条件で設定された出力である第2の出力電力、例えば200Wを発生するように、制御部21が発振部11の出力を制御し、ステップS206に進む。
ステップS206においては、ステップS204で更新された加熱周波数により第2の出力電力で本格加熱動作が開始され、ステップS207に進む。
ステップS207においては、電力検出部18a,18b,18c,18dのそれぞれが検出したマイクロ波反射量(rw)が規定値以下であるか否かが判定される。ここで、規定値とは、各給電部20a,20b,20c,20dへ伝送されるマイクロ波供給量(sw)に対するマイクロ波反射量(rw)の比率が25%に相当する値のことであり、例えばマイクロ波供給量が200Wの場合、規定値は50Wである。したがって、ステップS207においては、マイクロ波反射量(rw)が50W以下であるか否かが判定される。検出されたマイクロ波反射量が規定値を越えていない場合には、ステップS118(図6参照)に戻る。一方、マイクロ波反射量が規定値を越えている場合には、ステップS208に進む。
ステップS208においては、発振部11の出力電力の低減処理動作を行う。この出力電力低減処理は、例えば第2の出力電力を100%とした場合に、90%に相当する電力を第3の出力電力とし、75%に相当する電力を第4の出力電力とし、そして50%に相当する電力を第5の出力電力として、発振部11の出力を順次低減していくものである。各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出した全てのマイクロ波反射量が予め設定している規定値(例えば、50W)以下になるまで発振部11の出力を順次低減していき、規定値以下になった時点で、ステップS118に戻る。なお、発振部11の出力が第2の出力電力の50%に相当する第5の出力電力において、いずれかのマイクロ波反射量が規定値を越えている場合には、加熱動作を停止して、加熱処理を終了してもよい。
上記のようなステップS200以降の制御処理を実行することにより、新たな同期スイープ動作により検出され、更新された加熱周波数により、本格加熱動作を開始する。このように、ステップS200以降の制御処理を実行した場合、例えば、図9の特性曲線に示すように、加熱時間が60秒以降のようなマイクロ波反射量の特性となる。すなわち、図9に示す特性曲線において、更新された加熱周波数の下では、給電部20dに対応するマイクロ波反射量(20d)が大きく減少している。
なお、加熱周波数の更新後において、全てのマイクロ波反射量の特性が減少を示すものではなく、マイクロ波反射量の特性が増加する給電部が出現する場合もある。図9に示す特性曲線の場合においては、給電部20bに対応するマイクロ波反射量(20b)が更新後で増加している。しかし、このマイクロ波反射量(20b)は規定値(50W)以下であるため、このとき更新された加熱周波数により本格加熱動作が再開される。
なお、制御部21は、更新後の出力電力の設定にあたっては、初段増幅部13a,13b,13c,13dおよび主増幅部15a,15b,15c,15dの両方の駆動電圧を制御してもよく、若しくは主増幅部15a,15b,15c,15dの駆動電圧のみを制御して、出力を徐々に低減していく構成としてもよい。
また、制御部21における上記の制御方法は、ステップS208(図8参照)において第2の出力電力から第3の出力電力以降に順次に出力を低減させる場合に用いてもよい。すなわち、初段増幅部13a,13b,13c,13dおよび/または主増幅部15a,15b,15c,15dの駆動電圧を低減制御してマイクロ波発生部10の出力電力を低減し、ステップS207に戻り、各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出する全てのマイクロ波反射量が規定値以下になるまで、若しくは予め設定した最低の出力電力となるまで駆動電圧の低減調整動作を実行する。そして、全てのマイクロ波反射量が規定値以下になったとき、ステップS118に戻る制御を採用してもよい。なお、予め設定した最低の出力電力においても全てのマイクロ波反射量が規定値以下にならない場合には加熱動作を停止し、加熱処理を終了してもよい。
(実施の形態2)
以下、本発明に係る実施の形態2のマイクロ波加熱装置について添付の図12から図19を用いて説明する。実施の形態2のマイクロ波加熱装置においては、前述の実施の形態1において説明した図6のフローチャートにおけるステップS121とステップS121、および図7のフローチャートのステップS123とステップS124における判定が、マイクロ波反射量の代わりにマイクロ波供給量とマイクロ波反射量の両方の値に基づいて算出したVSWR(電圧定在波比)の値に基づいて行うものである。実施の形態2のマイクロ波加熱装置において前述の実施の形態1のマイクロ波加熱装置と異なる点は、上記の制御内容であり、構成に関しては同じである。したがって、実施の形態2においては、実施の形態1と異なる制御内容についてのみ説明し、その他の動作および構成に関しては実施の形態1における説明を援用し、実施の形態2の説明において前述の実施の形態1と同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付して、その説明は実施の形態1における説明を適用する。
以下、実施の形態2のマイクロ波加熱装置におけるVSWR(電圧定在波比)制御動作について説明する。
前述の実施の形態1のマイクロ波加熱装置においては、図6に示したフローチャートにおけるステップS120とステップS121、および図7のフローチャートのステップS123とステップS124では、マイクロ波反射量(rw)およびこのマイクロ波反射量の単位時間当たりの増減変化状態を検知して判定処理を行っていた。実施の形態2のマイクロ波加熱装置においては、上記の判定処理をマイクロ波供給量(sw)とマイクロ波反射量(rw)の両方の値に基づき、VSWR(電圧定在波比)を算出して、このVSWRの経時変化特性および単位時間当たりの増減変化特性に基づいて、それぞれのステップS120,S121,S123,S124の判定処理を行うものである。実施の形態2のマイクロ波加熱装置におけるその他のステップは、実施の形態1のマイクロ波加熱装置と同じである。
図12および図13は、前述の図10のマイクロ波反射量の経時変化特性および図11のマイクロ波反射量の単位時間当たりの増減変化特性のそれぞれに対応したVSWRの経時変化特性およびVSWRの単位時間当たりの増減変化特性を示す。図12において、横軸は加熱時間[sec]を示し、縦軸は各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したマイクロ波供給量(sw)とマイクロ波反射量[W]に基づいて算出されたVSWR(電圧定在波比)を示す。また、図13において、横軸は加熱時間[sec]を示し、縦軸はVSWRの単位時間当たりの増減を示す。図12および図13においては、VSWRの経時変化特性曲線および増減変化特性曲線には、それぞれに対応する給電部20a,20b,20c,20dの番号を付与している。
図14から図16に示すフローチャートは、実施の形態2のマイクロ波加熱装置における制御内容を示しており、前述の実施の形態1において説明した図6から図8のフローチャートの制御動作に対応するものである。実施の形態1において図5を用いて説明した制御内容は、実施の形態2においても同様に実行される。以下の制御内容の説明においては、図12および図13の特性曲線とともに、図14から図16に示すフローチャートを用いて説明する。
実施の形態2のマイクロ波加熱装置における本格加熱動作においては、図14に示すステップS118に進み、本格加熱動作における加熱時間の積算を開始し、ステップS119に進む。ステップS119においては、各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出するマイクロ波供給量(sw)およびマイクロ波反射量(rw)に相当する検出信号を制御部21が取り込み、ステップS120Aに進む。
ステップS120Aにおいては、各電力検出部18a,18b,18c,18dの検出したマイクロ波供給量(sw)およびマイクロ波反射量(rw)に基づき各VSWRを算出し、算出されたVSWRの1つでも規定値を越えていないかが判定される。すなわち、ステップS120Aにおいては、検出されたいずれのVSWRも規定値以下であることが確認される。実施の形態2においては、規定値を3.0と設定している。
各VSWRが規定値以下の場合にはステップS121Aに進み、規定値を越えている場合にはステップS200(図16参照)に進む。
図12に示すVSWRの経時変化特性曲線において、加熱途中でマイクロ波反射量が規定値を越えるような状態は生じていない。また、図12に示すように、殆どの経時変化特性曲線が増加傾向を示している。図13に示すVSWRの単位時間当たりの増減変化特性曲線において、給電部20bに接続された電力検出部18bにより検出された検出信号(特に、加熱時間が50秒未満の状態)に関しては、増加(ブラス領域)と減少(マイナス領域)を繰り返す特性を示している。このように、短時間で増減を繰り返して、時間的に継続して増加あるいは減少の傾向を示していない特性の場合には、制御部21は、ステップ121Aにおいて、検出信号(20b)の特性を傾向が異なる変化状態(逆傾向)であるとは判定せずに、逆傾向ではなく同様の傾向であると仮判定して加熱動作を継続する。そして、ステップS121AからステップS123A(図15参照)に進む。ステップS123Aにおいては、各VSWRの単位時間当たりの増減変化状態が同一傾向にあると確実に判断できるか否かを再度判定する。ステップS123Aにおいて、マイクロ波反射量の時間的増減変化状態が同一傾向であると判定された場合には、ステップS124Aに進む。一方、ステップS123Aにおいて、各VSWRの時間的増減変化状態が同一傾向であると確実に判定できない場合には、ステップS118(図14参照)に戻る。
したがって、図12および図13に示した特性曲線の例においては、ステップS118→ステップS119→ステップS120Aの各ステップを実行して被加熱物Bの加熱処理を進行させていく。
図13に示す特性曲線における加熱時間が約50秒以降の状態においては、各VSWRの時間的増減変化がすべて増加する傾向(プラス領域)である。したがって、この状態においては、ステップS123Aにおいてマイクロ波反射量の時間的増減変化状態が同一傾向であると判定され、ステップS124Aに進む。ステップS124Aにおいては、各VSWRの単位時間当たりの増減変化が顕著に変化しているか否か、例えば、少なくとも一つのVSWRの時間的増減変化が所定の判定指標となる閾値以上であるか否かが判定される。この場合の顕著判定指標となる閾値(顕著度)としては、±0.01である。ステップS124Aにおいて、少なくとも一つのVSWRの時間的増減変化が判定指標を越えて、顕著に変化していると判定されると、ステップS125に進む。一方、ステップS124Aにおいて、VSWRの時間的増減変化が顕著には変化していない、例えば±0.01未満であると判定されると再びステップS118(図14参照)に戻る。
図14に示したステップS120Aにおいて、各VSWRが規定値を超えた場合のステップS200以降の制御内容は、図16のフローチャートに示す。
図16において、ステップS200からステップ206における各ステップの動作は、前述の実施の形態1において図8のフローチャートを用いて説明した動作と同じである。
ステップS206においては、ステップS204で更新された加熱周波数により第2の出力電力で本格加熱動作が開始され、ステップS207Aに進む。
ステップS207Aにおいては、算出された各VSWRが規定値(3.0)以下であるか否かが判定される。算出された各VSWRが規定値を越えていない場合には、ステップS118(図14参照)に戻る。一方、各VSWRにおいていずれか一つでも規定値を越えている場合には、ステップS208に進む。
ステップS208においては、実施の形態1において説明したように発振部11の出力電力の低減処理動作を行う。この出力電力低減処理は、例えば第2の出力電力を100%とした場合に、90%に相当する電力を第3の出力電力とし、75%に相当する電力を第4の出力電力とし、そして50%に相当する電力を第5の出力電力として、発振部11の出力を順次低減していくものである。各VSWRが規定値(3.0)以下になるまで発振部11の出力を順次低減していき、規定値以下になった時点で、ステップS118に戻る。なお、発振部11の出力が第2の出力電力の50%に相当する第5の出力電力において、いずれかのマイクロ波反射量が規定値を越えている場合には、加熱動作を停止して、加熱処理を終了してもよい。
上記のように、実施の形態2のマイクロ波加熱装置においては、マイクロ波反射量とともにマイクロ波供給量を含めて制御動作を行っているため、マイクロ波発生部の発生する周波数を更新処理などで変化させた時のマイクロ波供給量の変化を補正できる。また、実施の形態2のマイクロ波加熱装置においては、ステップS208における出力電力低減処理に対する実動作の確認ができるため、被加熱物の加熱に伴う状態変化をより確実に推定することが可能となる。
次に、前述の実施の形態1において用いた図10および図11の特性曲線、並びに実施の形態2において用いた図12および図13の特性曲線とは異なる別の加熱例として、被加熱物Cを用いた特性曲線例を図17から図19に示す。
図17は被加熱物Cを前述の実施の形態1のマイクロ波加熱装置において本格加熱処理を行ったときのマイクロ波反射量の経時変化特性曲線の例である。図17において、横軸は加熱時間[sec]であり、縦軸は各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したマイクロ波反射量[W]である。
図17に示す特性曲線の例においては、図6のフローチャートにおけるステップS120において、各マイクロ波反射量が規定値(50W)以下であるため、ステップS115(図5)にて設定された加熱周波数(f1)により本格加熱動作を継続させたことを示している。
図18は図17の特性曲線に対応するものであり、被加熱物Cを前述の実施の形態2のマイクロ波加熱装置において本格加熱処理を行ったときのVSWRの経時変化特性曲線を例示するものである。図18において、横軸は加熱時間[sec]であり、縦軸は各電力検出部18a,18b,18c,18dが検出したマイクロ波供給量およびマイクロ波反射量に基づくVSWRである。図19は図18のVSWRの経時変化特性に基づく単位時間当たりの変化を示す増減変化特性曲線の例である。図19において、横軸は加熱時間[sec]であり、縦軸はVSWRの単位時間当たりの増減である。
図18に示す特性曲線は、図14のフローチャートにおけるステップS120Aにおいて、各VSWRが規定値(3.0)以下であるため、設定された加熱周波数により本格加熱動作を継続させたことを示している。
また、図19は、被加熱物Cを本格加熱動作したときの各VSWRの単位時間当たりの増減状態の変化を示す増減変化特性曲線を示している。これらのVSWRの増減変化特性曲線により時間的増減変化の傾向が判定される。実施の形態2において説明したように、図14のフローチャートにおけるステップS120A,ステップS121Aおよび図15のフローチャートにおけるステップSS123A,ステップS124Aにおける判定動作において、図19に示す増減変化特性が用いられる。図19に示す増減変化特性曲線において、加熱時間が略120秒以降になるとVSWRの単位時間当たりの増減変化状態がすべて減少傾向(マイナス領域)となっている。したがって、制御部21は、VSWRの単位時間当たりの増減変化状態がすべて減少傾向(マイナス領域)であると判定(ステップS123A)すると、次にステップS124Aにおいていずれか一つのVSWRの時間的増減変化が顕著(0.01以上)であるか否かが判定される。いずれか一つのVSWRの時間的変化が顕著であれば、ステップS125の加熱動作終了までの各種加熱条件処理を行い、ステップS126において被加熱物Cの加熱状態が終了条件を満たすことが確認されて、被加熱物Cの加熱動作が終了する。
以上のように本発明のマイクロ波加熱装置によれば、複数の給電部にそれぞれ対応した電力検出部から得られるマイクロ波反射量の時間的増減変化を検出し、いずれか一つのマイクロ波反射量が他のマイクロ波反射量の時間的増減変化と異なるかどうかの判定処理により被加熱物の加熱分布の均一性を確実に推定できる。本発明のマイクロ波加熱装置において、上記のようにマイクロ波反射量の時間的増減変化に基づいて被加熱物における加熱分布が不均一な加熱状態にあると推定した場合には、直ちにマイクロ波発生部の加熱周波数の更新を実行して、加熱室内のマイクロ波分布を変更させて被加熱物の均一加熱を促進させることができる。
いずれか一つのマイクロ波反射量が他のマイクロ波反射量の時間的増減変化と異なるということは、対象となる給電部が受信するマイクロ波電力が他の給電部が受信するマイクロ波電力に比べて、顕著に増加あるいは減少していることを示している。したがって、その対象となる給電部の周辺でのマイクロ波損失が低下あるいは増大したことを示唆するものであり、被加熱物が局所的に加熱されているか、或いは他の給電部の周辺部分に比べて加熱温度が低いと判定される。
また、本発明のマイクロ波加熱装置においては、全てのマイクロ波反射量の時間的増減変化に基づいて被加熱物の加熱状態を推定している。本発明のマイクロ波加熱装置では、全てのマイクロ波反射量の増減状態が同一傾向を示している場合には、被加熱物が均一に加熱されていると判定し、さらに、同一傾向における増減変化が顕著であるとき、被加熱物の物性値が大きく変化し始めたと判定する。すなわち、被加熱物の加熱状態において、水分の蒸発が盛んに生じ始める温度帯になると、被加熱物へのマイクロ波の浸透深さが大きくなる。このように、被加熱物へのマイクロ波の浸透深さが大きくなると、小さい被加熱物においてはマイクロ波が被加熱物を通過し始める、大きな被加熱物においては、被加熱物表面での反射が減少する。このような状態になることにより、加熱室の各給電部においては他の給電部から放射されたマイクロ波を直接受信する割合が増加し、被加熱物の表面における反射が減少することにより各給電部が受信するマイクロ波反射量が減少する。したがって、各電力検出部により検出されたマイクロ波反射量の増減変化状態が同一傾向であることが顕著になるタイミングにおいて、被加熱物の温度が60℃〜70℃の範囲に加熱されたと推定される。一般的に、被加熱物の温度が60℃〜70℃の範囲に達すると、当該被加熱物に対する加熱調理は終了状態に近いことが推定される。したがって、この推定結果を受けて、被加熱物の加熱調理が終盤に入っていることを把握するとともに、加熱動作終了までのタイミングを判定して被加熱物の過加熱を抑制することが可能となる。加熱動作終了までのタイミングは、例えば、被加熱物の温度が75℃に到達した時点を加熱終了とする場合、加熱開始からの経過時間に基づいて継続する時間を算出して、終了時間を決定する場合がある。そして、加熱継続時間が経過し、終了時間に到達したとき、マイクロ波発生部の動作を停止させることにより、被加熱物を所望の良好な仕上がり状態にすることができる。また、本発明のマイクロ波加熱装置においては、被加熱物が適切な温度のときに加熱動作を終了させることができるため、無駄な電力消費を抑えることができる。
本発明のマイクロ波加熱装置においては、複数の給電部が加熱室を形成する同一壁面において、その壁面の略中央を中心として点対称に配置されているため、加熱室内中央に載置される被加熱物に対して点対称に配置した複数の給電部により異なる方向からマイクロ波を放射できるとともに、異なる方向からの反射波を給電部が受信する構成となる。また、本発明のマイクロ波加熱装置においては、各給電部が受信したマイクロ波反射量の対比を行うことにより、被加熱物の加熱の均一性を確実に把握することが可能となり、かつ加熱の均一性状態を精度高く推定することができる。
また、本発明のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波発生部の発生する発振周波数の更新処理などにおいて、電力検出部が検出したマイクロ波供給量を、発振周波数を変化させた時のマイクロ波供給量の変化を補正することに利用することができ、被加熱物の加熱に伴う状態変化をより確実に推定することができる。
本発明のマイクロ波加熱装置においては、本格加熱動作の開始前のスイープ動作において選択した発振周波数により被加熱物の加熱実行中に、マイクロ波反射量が規定値を超えた場合には、被加熱物の加熱分布状態および加熱状態の推定に優先して、改めて被加熱物を加熱するための発振周波数を選択するスイープ動作を実行している。改めて選択した発振周波数を当該被加熱物の加熱周波数として更新し、被加熱物の加熱動作を実行している。このように、本発明のマイクロ波加熱装置においては、適切に選択された発振周波数により加熱動作が実行されるため、マイクロ波発生部側に反射するマイクロ波電力によりマイクロ波発生部の構成部品が熱破壊されることを抑制するとともに、被加熱物に供給するマイクロ波電力量を最大化させることで加熱動作の短時間化、および省電力化を図ることができる。
以上のように、本発明に係るマイクロ波加熱装置は、複数の給電部を設け、それぞれの給電部が受信した反射波に関する情報に基づいて、被加熱物を所望の状態に均一加熱する装置を提供することができるため、電子レンジで代表されるような誘電加熱を利用した加熱装置、生ゴミ処理機、半導体製造装置、乾燥装置などの各種用途に適用できる。
10 マイクロ波発生部
11 発振部
12a 初段電力分配部
12b,12c 次段電力分配部
13a,13b,13c,13d 初段増幅部
14a,14b,14c,14d マイクロ波送信路
15a,15b,15c,15d 主増幅部
16a,16b,16c,16d 出力部
17a,17b,17c,17d マイクロ波伝送路
18a,18b,18c,18d 電力検出部
20a,20b,20c,20d 給電部
21 制御部
24 載置皿
100 加熱室
101 左壁面
102 右壁面
103 底壁面
104 上壁面
105 奥壁面
106 開閉扉

Claims (17)

  1. 周波数可変機能を有するマイクロ波発生部と、
    被加熱物を収納する加熱室と、
    前記マイクロ波発生部が発生したマイクロ波を前記加熱室に供給する複数の給電部と、
    前記加熱室から前記給電部を介して前記マイクロ波発生部側に反射するマイクロ波反射量を検出する電力検出部と、
    前記電力検出部が検出した検出信号に基づいて前記マイクロ波発生部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記被加熱物を加熱する加熱周波数で前記マイクロ波発生部を動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給するよう制御し、前記電力検出部が検出した検出信号の検出レベルにおける単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定して、前記給電部から前記加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御するよう構成されたマイクロ波加熱装置。
  2. 前記電力検出部からの少なくとも一つのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱分布状態を推定し、前記電力検出部からの全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定して、前記給電部から前記加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御するよう構成された請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 前記制御部は、被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において、所定の周波数帯域に亘って前記マイクロ波発生部をスイープ動作させることにより、前記マイクロ波反射量の総和が最小値を示す発振周波数を加熱周波数として選択し、前記加熱周波数で前記マイクロ波発生部を動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給するよう制御するよう構成された請求項2に記載のマイクロ波加熱装置。
  4. 前記制御部は、被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において、所定の周波数帯域に亘って前記マイクロ波発生部をスイープ動作して、前記マイクロ波供給量の総和に対する前記マイクロ波反射量の総和の反射比率が最小値を示す発振周波数を加熱周波数として選択し、前記加熱周波数で前記マイクロ波発生部を動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給するよう制御するよう構成された請求項2に記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 前記給電部のそれぞれは、加熱室を形成する同一壁面においてその壁面の中央を中心として点対称に配置された請求項2または3に記載のマイクロ波加熱装置。
  6. 前記制御部が、前記電力検出部からの複数のマイクロ波反射量におけるいずれかのマイクロ波反射量が予め設定した規定値を超えた場合には、加熱周波数の選択を再度行うよう構成された請求項2または3に記載のマイクロ波加熱装置。
  7. 前記制御部が、前記電力検出部からの複数のマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、少なくとも一つのマイクロ波反射量の増減変化状態が他と異なる傾向を示したとき、加熱周波数の選択を再度行うよう構成された請求項2または3に記載のマイクロ波加熱装置。
  8. 前記制御部が、前記電力検出部からの全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、全てのマイクロ波反射量の増減変化状態が同一傾向を示したとき本格加熱動作を継続するよう構成された請求項2または3に記載のマイクロ波加熱装置。
  9. 前記制御部が、前記電力検出部からの全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、全てのマイクロ波反射量の増減変化状態が同一傾向を示し、かつ少なくとも一つのマイクロ波反射量の増減変化状態の検出レベルが判定指標となる閾値を越えたとき、当該被加熱物の温度が60℃〜70℃の範囲内にあると推定して、本格加熱動作の終了時間を算出するよう構成された請求項2または3に記載のマイクロ波加熱装置。
  10. 前記制御部が、被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において選択した加熱周波数で前記マイクロ波発生部を動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給するよう制御し、マイクロ波反射量が規定値を超えた場合には、被加熱物の加熱分布状態および加熱状態の推定に優先して、被加熱物を加熱する発振周波数を選択する前記スイープ動作を再度行い、選択した発振周波数を被加熱物の加熱周波数として更新して被加熱物を加熱するよう構成された請求項2または3に記載のマイクロ波加熱装置。
  11. 加熱室内に収納された被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において、所定の周波数帯域に亘ってスイープ動作することにより、加熱室から複数の給電部を介してマイクロ波発生部側に反射するマイクロ波反射量を検出するステップ、
    検出されたマイクロ波反射量の総和の検出レベルが最小値を示す発振周波数を加熱周波数として選択するステップ、
    選択された加熱周波数でマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給する状態において、マイクロ波反射量の検出レベルにおける単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定し、前記給電部から前記加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御するステップ、を有するマイクロ波加熱制御方法。
  12. 検出された少なくとも一つのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて、被加熱物の加熱分布状態を推定し、全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて、被加熱物の加熱状態を推定して、前記給電部から前記加熱室に供給するマイクロ波電力および加熱周波数を制御するステップを含む請求項11に記載のマイクロ波加熱制御方法。
  13. 加熱周波数として選択するステップにおいて、マイクロ波供給量の総和に対するマイクロ波反射量の総和の反射比率が最小値を示す発振周波数を加熱周波数として選択する請求項11に記載のマイクロ波加熱制御方法。
  14. 検出された複数のマイクロ波反射量におけるいずれかのマイクロ波反射量が予め設定した規定値を超えた場合には、加熱周波数の選択を再度行う請求項11または12に記載のマイクロ波加熱制御方法。
  15. 検出された複数のマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、少なくとも一つのマイクロ波反射量の増減変化状態が他と異なる傾向を示したとき、加熱周波数の選択を再度行う請求項11または12に記載のマイクロ波加熱制御方法。
  16. 検出された全てのマイクロ波反射量における単位時間当たりの増減変化状態に基づいて被加熱物の加熱状態を推定する場合において、全てのマイクロ波反射量の増減変化状態が同一傾向を示したとき本格加熱動作を継続する請求項11または12に記載のマイクロ波加熱制御方法。
  17. 被加熱物に対する本格加熱動作の開始前において選択した加熱周波数で動作させてマイクロ波電力を前記給電部から前記加熱室に供給する本格加熱動作において、
    マイクロ波反射量が規定値を超えた場合には、被加熱物の加熱分布状態および加熱状態の推定に優先して、被加熱物を加熱する発振周波数を選択する前記スイープ動作を再度行い、選択した発振周波数を被加熱物の加熱周波数として更新して被加熱物を加熱する請求項11または12に記載のマイクロ波加熱制御方法。
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