JP2010192359A - マイクロ波処理装置 - Google Patents

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義治 大森
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Abstract

【課題】極端に反射電力が大きくなる給電部が無い様に反射電力が小さくなる動作周波数条件を選択すること。
【解決手段】発振部2、電力増幅部41〜44、被加熱物9を収納する加熱室8、加熱室8の壁面に配置されマイクロ波発生部1の出力が伝送されそのマイクロ波を加熱室8内に放射供給する給電部51〜54、給電部51〜54から電力増幅部41〜44に反射される電力を検出する電力検出部61〜64を備え、加熱動作前の最低反射電力条件探索動作において、反射電力最小の条件は、それぞれの電力検出部61〜64の検出する反射電力の総和平均としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子を用いて構成したマイクロ波発生部を備えたマイクロ波処理装置に関するものである。
従来から、マイクロ波発生装置として一般的に用いられるマグネトロンに代えて、半導体素子を用いたマイクロ波発生装置が提案されてきた。半導体素子を用いたマイクロ波発生装置によれば、小型でかつ安価な構成でマイクロ波の周波数を容易に調整することができる。このように、半導体素子を用いたマイクロ波発生装置を備えるマイクロ波処理装置が特許文献1に記載されている。
特許文献1の高周波加熱装置においては、所定の周波数帯域でマイクロ波の周波数が掃引され、反射電力が最小値を示すときのマイクロ波の周波数が記憶される。そして、記憶された周波数のマイクロ波が加熱室内のアンテナから放射され、対象物が加熱される。これにより、電力変換効率が向上する。
特開昭56−096486号公報
しかしながら、前記従来の構成では、加熱室内に供給されるマイクロ波電力が被加熱物に100%吸収されると加熱室からの反射電力は0Wになるが、実際には、被加熱物の種類・形状・量・載置位置が被加熱物を含む加熱室の電気的特性を決定し、マイクロ波発生部の出力インピーダンスと加熱室のインピーダンスとの比に応じて、加熱室側からマイクロ波発生部側に伝送する反射電力が生じる。この電気的特性はマイクロ波の周波数によっても変化し、最も効率よくマイクロ波を吸収させることのできる周波数は、載置された被加熱物によって変化する。このため、加熱効率を向上させるためには、最も適した周波数で加熱動作することが求められる。
また、半導体素子は放熱部材が接触した状態で用いられるため、反射電力により半導体素子が発熱した場合、放熱部材により放熱が行われる。
また、特に複数の給電部からマイクロ波を照射する場合、それぞれの給電部と被加熱物との位置関係が異なるため、周波数掃引時における反射電力の特性は、各々異なった特性を示す。このため、加熱効率を向上させるためには、各々の給電部における反射電力の特性から、加熱効率を改善できる条件の選択が必要となる。
本発明の目的は、反射電力によるマイクロ波発生装置の破損を防止し、高い加熱効率を実現できるマイクロ波処理装置を提供することである。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配する電力分配部と、前記電力分配部の出力を各々電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記複数の電力増幅部に反射する電力および前記複数の電力増幅部から前記複数の給電部に供給される入射電力を検出する複数の電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部を制御する制御部とを備え、前記複数の給電部は前記加熱室を構成する壁面に配置するとともに、前記制御
部は加熱動作開始前に前記複数の電力増幅部を低出力で動作させ、所定の周波数範囲において前記発振部の発振周波数を変化させて前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる条件を探索し、前記探索した条件で加熱動作へ移行する構成としたものである。
これによって、加熱動作前の周波数掃引動作によって最小反射電力の動作条件を選択し、加熱動作へ移行するので、過大な反射電力によるマイクロ波発生部の破損を防止できると共に高い加熱効率を実現することができる。
本発明のマイクロ波処理装置は、周波数掃引動作によって反射電力が最小となる動作条件を探索できるので、過大な反射電力によるマイクロ波発生部の破損を防止できると共に高い加熱効率を実現することができる。
第1の発明は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配する電力分配部と、前記電力分配部の出力を各々電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記複数の電力増幅部に反射する電力および前記複数の電力増幅部から前記複数の給電部に供給される入射電力を検出する複数の電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部を制御する制御部とを備え、前記複数の給電部は前記加熱室を構成する壁面に配置するとともに、前記制御部は加熱動作開始前に前記複数の電力増幅部を低出力で動作させ、所定の周波数範囲において前記発振部の発振周波数を変化させて前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる条件を探索し、前記探索した条件で加熱動作へ移行する構成とすることにより、加熱動作前に周波数掃引動作によって反射電力が最小となる動作条件を探索できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の反射電力が最小である条件は複数の電力検出部によって検出される反射電力の平均値が最小となる条件とする構成することにより、加熱動作前に周波数掃引動作によって反射電力が最小となる動作条件を探索できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
第3の発明は、特に第1の発明の反射電力が最小である条件は複数の電力検出部によって検出される反射電力の最大値の包絡線が最小値となる条件を選択する構成とすることにより、給電部の反射電力が極端に大きな条件を排除して反射電力が小さくなる動作条件を選択できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
第4の発明は、特に第1の発明の反射電力が最小である条件は複数の電力検出部によって検出される反射電力の平均値との差および平均値双方がもっとも小さくなる条件とすることにより、給電部の反射電力が極端に大きな条件を排除して反射電力が小さくなる動作条件を選択できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
第5の発明は、特に第1の発明の反射電力が最小である条件は各々の電力検出部によっ
て検出される反射電力を入射電力で除した値の総和平均値が最小となる条件とすることにより、加熱動作前に周波数掃引動作によって反射電力が最小となる動作条件を探索できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
第6の発明は、特に第1の発明の反射電力が最小である条件は各々の電力検出部によって検出される反射電力を入射電力で除した値の最大値の包絡線が最小値となる条件を選択する構成とすることにより、給電部の反射電力が極端に大きな条件を排除して反射電力が小さくなる動作条件を選択できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
第7の発明は、特に第1の発明の反射電力が最小である条件は各々の電力検出部によって検出される反射電力を入射電力で除した値の平均値との差および平均値双方がもっとも小さくなる条件とすることにより、給電部の反射電力が極端に大きな条件を排除して反射電力が小さくなる動作条件を選択できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
第8の発明は、特に第2から第7の発明の反射電力が最小となる条件において、加熱動作時に所定値以上の反射電力が検出された電力増幅部はその出力を低減するよう制御する構成とした請求項2から7に記載のマイクロ波処理装置構成とすることにより、加熱動作前に周波数掃引動作によって反射電力が最小となる動作条件を探索できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
第9の発明は、特に第2から第7の発明の電力増幅部を構成する半導体素子の近傍に温度検出部を設け、前記温度検出部によって検出される温度が所定値以上となると電力増幅部はその出力を低減するよう制御する構成とすることにより、加熱動作前に周波数掃引動作によって反射電力が最小となる動作条件を探索できるので、加熱動作によって電力増幅器に過大な反射電力が反射されることを未然に防止でき、反射電力による発熱によって電力増幅器の損傷を防ぎ、高効率な加熱動作を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるマイクロ波処理装置の構成図である。
図1において、マイクロ波発生部1は半導体素子を用いて構成した発振部2、発振部2の出力を複数に分配する電力分配部3、電力分配部3の複数の出力をそれぞれ増幅する半導体素子を用いて構成した電力増幅部41〜44と、複数の電力増幅部41〜44によって増幅されたマイクロ波出力を加熱室8内に放射する複数の給電部51〜54と、複数の電力増幅部41〜44と複数の給電部51〜54を接続するマイクロ波伝送路に挿入され給電部51〜54から電力増幅部41〜44へ各々反射する電力および電力増幅部41〜44から給電部51〜54へ各々供給される入射電力を検出する電力検出部61〜64と、電力検出部61〜64によって検出された入射電力および反射電力によってマイクロ波処理装置を制御する制御部7とで構成している。
また、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物9を収納する略直方体構造からなる加熱室8を有し、加熱室8は金属材料からなる左壁面、右壁面、底壁面、上壁面、奥壁面および被加熱物9を収納するために開閉する開閉扉(図示していない)と、被加熱物9を載置する載置台10から構成し、供給されるマイクロ波を内部に閉じ込めるように構成している。そして、マイクロ波発生部1の出力が伝送されそのマイクロ波を加熱室8内に放射供給する給電部51〜54が、加熱室8を構成する壁面に配置されている。本実施の形態では、給電部51〜54は加熱室8の底面に配置した図を示しているが、この給電部51〜54の配置は本実施の形態に拘束されるものではなく、加熱室8を構成するいずれかの壁面に配置してもかまわない。
電力増幅部41〜44は、低誘電損失材料から構成した誘電体基板の片面に形成した導電体パターンにて回路を構成し、増幅素子である半導体素子を良好に動作させるべく、各半導体素子の入力側と出力側とに、それぞれ整合回路を配している。
各々の機能ブロックを接続するマイクロ波伝送路は、誘電体基板の片面に設けた導電体パターンによって、特性インピーダンスが略50Ωの伝送回路を形成している。
また、電力検出部61〜64は、加熱室8側から電力増幅部41〜44側に伝送するいわゆる反射波の電力、および電力増幅部41〜44側から加熱室8側に伝送するいわゆる入射電力を抽出するものであり、電力結合度を例えば約−40dBとし、反射電力および入射電力の約1/10000の電力量を抽出する。この電力信号はそれぞれ、検波ダイオード(図示していない)で整流化し、コンデンサ(図示していない)で平滑処理し、その出力信号を制御部7に入力させている。
制御部7は、使用者が直接入力する被加熱物9の加熱条件あるいは加熱中に被加熱物9の加熱状態から得られる加熱情報と電力検出部61〜64よりの検知情報に基づいて、マイクロ波発生部1の構成要素である発振部2と電力増幅部41〜44のそれぞれに供給する駆動電力を制御し、加熱室8内に収納された被加熱物9を最適に加熱する。
また、マイクロ波発生部1には主に電力増幅部41〜44に備えた半導体素子の発熱を放熱させる放熱手段(図示していない)を配する。
以上のように構成されたマイクロ波処理装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず被加熱物9を加熱室8に収納し、その加熱条件を操作部(図示していない)から入力し、加熱開始キーを押す。加熱開始信号を受けた制御部7の制御出力信号によりマイクロ波発生部1が動作を開始する。制御部7は、駆動電源(図示していない)を動作させて発振部2に電力を供給する。この時、発振部2の初期の発振周波数は、例えば2400MHzに設定する電圧信号を供給し、発振が開始する。
発振部2を動作させると、以降、駆動電源を制御して電力増幅部41〜44を動作させる。
そしてマイクロ波電力信号は、電力分配部3、電力増幅部41〜44、電力検出部61〜64を経て給電部51〜54に出力され、加熱室8内に放射される。このときの電力増幅部41〜44の出力電力は、それぞれ100W未満、例えば50Wのマイクロ波電力を出力する。
加熱室8内に供給されるマイクロ波電力が、被加熱物9に100%吸収されると、加熱
室8からの反射電力は0Wになる。しかし多くの場合、加熱室8側から給電部51〜54側に伝送する反射電力が生じる。これは、被加熱物9の種類・形状・量・載置位置により決定される、被加熱物9を含む加熱室8の電気的特性、すなわち給電部51〜54の出力インピーダンスと加熱室8のインピーダンスとに基づくものである。
電力検出部61〜64は、マイクロ波発生部1側に伝送する反射電力を検出し、その反射電力量に比例した信号を検出するものであり、その検出信号を受けた制御部7は、反射電力が極小値となる発振周波数の選択を行う。この周波数の選択において、制御部7は、発振部2の発振周波数を初期の2400MHzから、例えば1MHzピッチで高い周波数側に変化させ、周波数可変範囲の上限である2500MHzに到達させる。この操作を行うことで、制御部7は、発振部2の発振周波数に対する反射電力の配列を得ることができる。
図2は、それぞれの電力検出部61〜64が検出した反射電力の周波数特性図をグラフ化した一例を示す図である。制御部7は、この反射電力が最も小さくなる発振部2の発振周波数の条件(動作周波数は図中のf_opt)で制御するとともに、発振出力を入力された加熱条件に対応した出力が得られるように制御する。これにより、電力増幅部41〜44は所定のマイクロ波電力を出力する。そして、その出力は給電部51〜54に伝送され加熱室8内に放射される。
しかしながら、給電部51〜54はそれぞれ異なった位置に配置されているため、被加熱物9と給電部51〜54のそれぞれの位置関係が異なるため、先に述べた周波数掃引動作によって得られる反射電力の情報は、それぞれの給電部51〜54ごとに異なった特性を示す。このため、マイクロ波発生部1としての反射電力の最小値は、それぞれの電力検出部61〜64で検出される反射電力の総和平均とする方法で、求めることができる。
このように反射電力が最小である条件を総和平均で求めることによって、それぞれの電力増幅部41〜44が、所定の電力を出力する加熱動作時における反射電力を小さくして加熱動作することができるため、効率的に被加熱物にマイクロ波のエネルギーを吸収させることができ、加熱時間を短縮することができるようになる。
また、制御部7は、加熱動作中の反射電力の変化も、時々刻々計測している。このため、反射電力が被加熱物の温度上昇によって変化して所定の閾値を超えると、その系統の電力増幅部を制御して、そのマイクロ波出力を減ずる。このように制御することによって、電力増幅部での過剰な温度上昇を防ぐことができるので、マイクロ波発生部1の損傷を防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、反射電力値の総和平均の最小値を示す周波数を、反射電力が最小となる動作条件として選択する例を説明したが、電力検出部ではそれぞれの入射電力も検出しているので、反射電力/入射電力を演算し、この値の総和平均値の最小値を動作条件として選択する方法をとってもよい。このようにすることで、電力増幅部が出力する入射電力がばらついた場合でも、その影響を排して反射電力が最小となる条件を選択することができる。
(実施の形態2)
図3は、前述の実施の形態1において述べた、周波数掃引動作時の各々の電力検出部51〜54が検出する反射電力とその最大値の包絡線を示す図である。最大値の包絡線は図中破線にて示したようにそれぞれの電力検出部によって検出される反射電力の最大値を結ぶ特性を示す。したがって、例えば3つの電力検出部(例えば電力検出部61〜63)が低い反射電力値を示し、残りのひとつ(例えば電力検出部64)が、極端に反射電力が大
きい状態を示していると、最大の反射電力を検出している電力検出部64の検出値を特性値として選択する。
このように測定する各周波数に対して、反射電力最大値をその計測値として選択するようにすると、反射電力が低い条件を選択する際に、いずれか1つだけが極端に反射電力が大きいという条件を排除することができる。このように動作条件を選択することによって、極端な反射電力の偏りをなくして動作条件を設定できるので、加熱動作時に極端に反射電力が高い給電部を選ぶことなく動作させることができ、結果としてマイクロ波発生部の総出力を高く維持することができるので加熱効率を改善することができる。
なお、本実施の形態では反射電力値の最大値の包絡線が最小値を示す周波数を反射電力が最小となる動作条件として選択する例を説明したが、電力検出部ではそれぞれの入射電力も検出しているので反射電力/入射電力を演算し、この値最大値の包絡線が最小値を示す周波数を動作条件として選択する方法をとってもよい。このようにすることで、電力増幅部が出力する入射電力がばらついた場合でもその影響を排して反射電力が最小となる条件を選択することができる。
(実施の形態3)
図4は、前述の実施の形態1において述べた、周波数掃引動作時の各々の電力検出部61〜64が検出する反射電力とその平均値との誤差および平均値の周波数特性を示す図である。反射電力の平均値との誤差(破線)と平均値(1点鎖線)の変化から平均値の誤差と平均値が共に低くなっている周波数を反射電力が低い動作条件として制御部は選択する。このように選択することによって、反射電力が低い条件を選択する際に、いずれか1つだけが極端に反射電力が大きいという条件を排除することができる。
そして、このように動作条件を選択することによって、極端な反射電力の偏りをなくして動作条件を設定できるので、加熱動作時に極端に反射電力が高い給電部を選ぶことなく動作させることができ、結果としてマイクロ波発生部の総出力を高く維持することができるので、加熱効率を改善することができる。
なお、本実施の形態では、反射電力値の最大値の包絡線が最小値を示す周波数を、反射電力が最小となる動作条件として選択する例を説明したが、電力検出部ではそれぞれの入射電力も検出しているので反射電力/入射電力を演算し、この値の最大値の包絡線が最小値を示す周波数を、動作条件として選択する方法をとってもよい。このようにすることで、電力増幅部が出力する入射電力がばらついた場合でも、その影響を排して反射電力が最小となる条件を選択することができる。
以上のように、本発明にかかるマイクロ波処理装置は、加熱前に低出力で反射電力が小さくなる動作周波数条件を検索する動作をするので、加熱効率のよいマイクロ波処理装置とすることができるので電子レンジで代表されるような誘電加熱を利用した加熱装置や生ゴミ処理機、あるいは半導体製造装置であるプラズマ電源のマイクロ波電源などの用途に適用できる。
本発明の実施の形態1におけるマイクロ波処理装置の構成図 同マイクロ波処理装置の電力検出部が検出した反射電力の一例を示す周波数特性図 実施の形態2における周波数掃引動作時の各々の電力検出部が検出する反射電力とその最大値の包絡線を示す図 実施の形態3における周波数掃引動作時の各々の電力検出部が検出する反射電力とその平均値との誤差および平均値の周波数特性を示す図
1 マイクロ波発生部
2 発振部
3 電力分配部
41〜44 電力増幅部
51〜54 給電部
61〜64 電力検出部
7 制御部
8 加熱室
9 被加熱物

Claims (9)

  1. 被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配する電力分配部と、前記電力分配部の出力を各々電力増幅する複数の電力増幅部と、前記複数の電力増幅部の出力を前記加熱室に供給する複数の給電部と、前記複数の給電部から前記複数の電力増幅部に反射する電力および前記複数の電力増幅部から前記複数の給電部に供給される入射電力を検出する複数の電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記複数の電力増幅部を制御する制御部とを備え、
    前記複数の給電部は前記加熱室を構成する壁面に配置するとともに、前記制御部は加熱動作開始前に前記複数の電力増幅部を低出力で動作させ、所定の周波数範囲において前記発振部の発振周波数を変化させて前記電力検出部によって検出される反射電力が最小となる条件を探索し、前記探索した条件で加熱動作へ移行する構成としたマイクロ波処理装置。
  2. 反射電力が最小である条件は複数の電力検出部によって検出される反射電力の平均値が最小となる条件とする構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  3. 反射電力が最小である条件は複数の電力検出部によって検出される反射電力の最大値の包絡線が最小値となる条件を選択する構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  4. 反射電力が最小である条件は複数の電力検出部によって検出される反射電力の平均値との差および平均値双方がもっとも小さくなる条件とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  5. 反射電力が最小である条件は各々の電力検出部によって検出される反射電力を入射電力で除した値の総和平均値が最小となる条件とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  6. 反射電力が最小である条件は各々の電力検出部によって検出される反射電力を入射電力で除した値の最大値の包絡線が最小値となる条件を選択する構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  7. 反射電力が最小である条件は各々の電力検出部によって検出される反射電力を入射電力で除した値の平均値との差および平均値双方がもっとも小さくなる条件とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  8. 反射電力が最小となる条件において、加熱動作時に所定値以上の反射電力が検出された電力増幅部はその出力を低減するよう制御する構成とした請求項2から7のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  9. 電力増幅部を構成する半導体素子の近傍に温度検出部を設け、前記温度検出部によって検出される温度が所定値以上となると電力増幅部はその出力を低減するよう制御する構成とした請求項2から7のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
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JP2017016951A (ja) * 2015-07-03 2017-01-19 富士通株式会社 加熱装置

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