JP2009259616A - マイクロ波処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の給電部から給電するマイクロ波電力の発振周波数および位相差を最適化することで、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱し、同時に効率よく動作するマイクロ波発処理装置を提供すること。
【解決手段】マイクロ波は、発振部1a,1cにて発振し、電力分配部2a,2c、増幅部4a〜4d、給電部5a〜5dを経て加熱室8に給電される。制御部7は、被加熱物9を収容した加熱室8に対して、給電部5a〜5d個々の、同じ給電部へ戻る反射電力、別の給電部へ伝わる透過電力と、相対的な位相差を把握した後、把握した情報を基に発振周波数および位相差を最適に制御することで、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱し、同時に効率よく動作させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子を用いて構成したマイクロ波発生部を備えたマイクロ波処理装置に関するものである。
従来のこの種のマイクロ波処理装置は、半導体発振部と、発振部の出力を増幅する複数の増幅部と、加熱室と、給電部分のインピ−ダンスを検出するインピ−ダンス検出部とを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。そして、インピ−ダンス検出部の検出結果により発振周波数を制御してむらのない安定した調理を可能としている。
発振周波数を可変できるマイクロ波加熱電源と、マイクロ波電力を加熱室へ放射するアンテナと、アンテナからの反射電力を検波する検波器とを有するものがある(例えば、特許文献2参照)。そして、反射電力が最小となる電源の発振周波数を追尾し、その近傍で電源を駆動し、常に最大の電力効率で駆動できるとしている。
半導体発振部と、半導体発振部の出力を複数に分割する分配部と、分配された出力をそれぞれ増幅する複数の増幅部と、増幅部の出力を合成する合成部とを有し、分配部と増幅部との間に位相器を設けた従来技術がある(例えば、特許文献3参照)。そして、位相器制御で2出力の電力比率を変化させたり、2出力間の位相を同相あるいは逆相にしたりすることができるとしている。
特開昭59−165399号公報 特公昭62−48354号公報 特開昭56−132793号公報
しかしながら、前記従来の複数給電方式における構成では、下記説明のように、加熱室内に収納されたさまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱処理することは難しいという課題を有していた。
加熱室のインピーダンスや反射電力の検出結果に従い、発振周波数を最適化して、加熱むらを制御したり、より良い電力効率で動作させたりすることは可能だが、1ヶ所からのマイクロ波電力給電では、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物に対応するには不十分だった。また、市販電子レンジと同等出力とするには、マイクロ波電力の最大出力となる半導体素子を使用した最終段増幅部が複数必要で、複数の増幅部からそれぞれ給電部にマイクロ波を伝送するのが最も安価で性能も安定する。
前記従来の構成を複数ヶ所の給電に応用する場合、加熱室のインピーダンス検出のみでは、給電部間の透過電力の影響が把握できないため、検出誤差が大きくなる。複数ヶ所の給電を同一発振周波数で動作させて、周波数追尾する制御では、1ヶ所からの給電と大差なく、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物に対応するには不十分となる。
また、複数ヶ所の給電部への発振周波数制御と位相差制御全ての組み合わせ条件に対して、加熱室のインピーダンスや反射電力の検出を確認するのには時間がかかりすぎるという課題も有している。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、被加熱物を収容した加熱室に対して、給
電部個々の、同じ給電部へ戻る反射電力、別の給電部へ伝わる透過電力と、反射電力に対する透過電力の相対的な位相差を把握し、把握した情報を基に使用する前記給電部、発振周波数、位相差を確定し、マイクロ波加熱を開始する構成とし、短時間でマイクロ波電力の反射および透過性能に影響する情報を得られ、発振周波数および位相差をそれぞれ最適に制御することで、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱し、同時に加熱室から戻るマイクロ波電力を低く抑えられ、効率よく動作するマイクロ波発処理装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配する電力分配部と、前記電力分配部の出力位相を可変する複数の位相可変部と、前記位相可変部の出力をそれぞれ電力増幅する複数の増幅部と、前記増幅部の出力を前記加熱室に給電する複数の給電部とを有し、前記給電部から前記増幅部方向に伝送するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記位相可変部の位相差を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記被加熱物を収容した前記加熱室に対して、前記給電部個々の、同じ給電部へ戻る反射電力、別の給電部へ伝わる透過電力と、反射電力に対する透過電力の相対的な位相差を把握した後、把握した情報を基に使用する前記給電部、発振周波数、位相差を確定し、マイクロ波加熱を開始する構成とし、短時間でマイクロ波電力の反射および透過性能に影響する情報を得られ、発振周波数および位相差をそれぞれ最適に制御することで、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱し、同時に加熱室から戻るマイクロ波電力を低く抑え、効率よく動作させることができる。
第1の発明は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、発振部の出力を複数に分配する電力分配部と、電力分配部の出力位相を可変する複数の位相可変部と、位相可変部の出力をそれぞれ電力増幅する複数の増幅部と、増幅部の出力を加熱室に給電する複数の給電部とを有し、給電部から増幅部方向に伝送するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、発振部の発振周波数と位相可変部の位相差を制御する制御部とを備え、制御部は、被加熱物を収容した加熱室に対して、給電部個々の、同じ給電部へ戻る反射電力、別の給電部へ伝わる透過電力と、反射電力に対する透過電力の相対的な位相差を把握した後、把握した情報を基に使用する給電部、発振周波数、位相差を確定し、マイクロ波加熱を開始する構成としたものであり、各給電部間の反射電力値、透過電力値と相対的な位相差が明確に把握でき、全ての発振周波数制御と、位相差制御に対する給電部個々の総反射電力の変動特性を算出でき、マイクロ波電力の制御による効果を確実に引き出すことができ、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱することができる。
第2の発明は、発振部の発振周波数を変動させ、複数設けた給電部の1ヶ所のみから給電し、同じ給電部へ戻る反射電力と、別の給電部へ伝わる透過電力を電力検出部にて検出し、検出した発振周波数変動に対する反射電力、透過電力およびその給電元と伝送先となる給電部の関係を記憶する反射・透過特性の検出を全ての給電部に対して行なう構成としたものであり、給電部個々のマイクロ波の反射電力と、透過電力を明確に把握でき、給電するマイクロ波電力の発振周波数および位相差の制御による効果を確実に引き出すことができ、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱することができる。
第3の発明は、発振部の発振周波数を変動させ、複数設けた給電部の内2ヶ所のみから同時に給電し、給電元の給電部へ戻る反射電力と、別の給電部から伝わる透過電力が合わさった総反射電力を電力検出部で検出し、検出した発振周波数変動に対する総反射電力およびその給電元と伝送先となる給電部の関係を記憶する2給電反射特性の検出を行なう構
成としたものであり、第2の発明の把握情報と合わせて、複数の給電部から給電したマイクロ波の相互干渉に影響する反射電力と透過電力の相対的な位相差が明確に把握でき、給電するマイクロ波の発振周波数および位相差の制御による効果を確実に引き出すことができ、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱することができる。
第4の発明は、反射・透過特性の検出にて記憶した透過電力の平均値が最も多い給電部の組み合わせをグループとして制御する構成としたものであり、給電部間の透過電力が多くて、相互干渉の効果が高い組み合わせに対し、発振周波数および位相差の制御をすることでより確実に効果を引き出すことができ、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱することができる。
第5の発明は、反射・透過特性の検出にて記憶した透過電力の平均値が、予め定められた閾値を超える給電部の組み合わせを別のグループとして制御する構成としたものであり、相互干渉の効果が高い組み合わせに対し、発振周波数および位相差の制御をすることでより確実に効果を引き出すことができ、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱することができる。
第6の発明は、グループの組み合わせに対して、2給電反射特性の検出を行い、その他の組み合わせに対して、2給電反射特性の検出を省略する構成としたものであり、相互干渉の効果が高い組み合わせに対し、発振周波数および位相差の制御をすることでより確実に効果を引き出し、効果の薄い組み合わせは位相差制御対象から外して、検出も省略することで、短時間での加熱条件確定を実現することが可能となる。
第7の発明は、反射・透過特性の検出にて記憶した反射電力と、透過電力および2給電反射特性の検出にて記憶した総反射電力より、発振周波数および位相差の制御に対する給電部個々の総反射電力を把握し、給電部個々の総反射電力の合計値を最小とする発振周波数、位相差を確定し、確定した発振周波数、位相差条件での総反射電力が、予め定められた閾値を超える給電部は、出力するマイクロ波電力を制限する構成としたものであり、把握した情報より、全ての発振周波数制御と、位相差制御に対する給電部個々の総反射電力の変動特性を算出でき、短時間での最適なマイクロ波加熱条件確定ができ、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱することができる。また、給電部から増幅部方向に戻るマイクロ波電力により、半導体素子などの部品が発熱で劣化したり、損傷したりするのを未然に防止できる。
第8の発明は、制御部は、電力検出部による検出をマイクロ波加熱中も継続し、検出されるマイクロ波電力が、加熱開始時の値から予め定められた閾値以上変動すると、反射・透過特性の検出および2給電反射特性の検出を行い、記憶している反射電力、透過電力および総反射電力の情報を入れ替え、入れ替えた情報を基に使用する給電部、発振周波数、位相差を確定し、マイクロ波加熱を継続する構成としたものであり、記憶している情報を更新することで、被加熱物の加熱による変化などの影響を排除でき、最適制御を継続でき、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱し、同時に効率よく動作できる。また、加熱中の電力検出部の検出情報を基にしているので、最適かつ最小限の回数で記憶している情報の更新が行なえ、加熱に要する時間を最短にできる。
第9の発明は、出力するマイクロ波電力を制限している給電部の電力検出部で検出されるマイクロ波電力の変動に対する閾値は、出力するマイクロ波電力を制限していない給電部の電力検出部で検出されるマイクロ波電力の変動に対する閾値とは異なる構成としたものであり、マイクロ波出力制限を判断する閾値は、その他の給電効率監視の閾値より細かく設定することにより、半導体素子などの部品劣化や損傷防止の安全確保と、より多くのマイクロ波電力給電による加熱時間短縮の両立を行なえる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるマイクロ波処理装置の構成図である。
図1において、マイクロ波発生部は半導体素子を用いて構成した発振部1a,1c、発振部1a,1cの出力を2分配する電力分配部2a,2c、電力分配部2a,2cそれぞれの出力を増幅する半導体素子を用いて構成した増幅部4a〜4d、増幅部4a〜4dによって増幅されたマイクロ波出力を加熱室8内に給電する給電部5a〜5d、および電力分配部2a,2cと増幅部4a〜4dを接続するマイクロ波伝送路に挿入され入出力に任意の位相差を発生させる位相可変部3a〜3d、増幅部4a〜4dと給電部5a〜5dを接続するマイクロ波伝送路に挿入され給電部5a〜5d側から戻ってくるマイクロ波電力を検出する電力検出部6a〜6d、電力検出部6a〜6dによって検出される総反射電力に応じて発振部1a,1cの発振周波数と位相可変部3a〜3dの位相差を制御する制御部7とで構成している。
以上のように構成されたマイクロ波処理装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず被加熱物9を加熱室8に収納し、その加熱設定を操作部(図示していない)から入力し、加熱を開始する。加熱開始信号を受けた制御部7は、加熱条件確定の後、加熱条件に従い制御出力信号を出し、マイクロ波発生部が動作を開始する。全ての給電部5a〜5dを使用する加熱条件の場合、制御部7は、駆動電源(図示していない)を動作させて発振部1a,1cに電力を給電する。この時、発振部1a,1cの発振周波数は、たとえば2450MHzに設定する電圧信号を供給し、発振が開始する。発振部1a,1cを動作させると、その出力は電力分配部2a,2cにて各々略1/2分配され、4つのマイクロ波電力となる。以降、駆動電源を制御して増幅部4a〜4dを動作させる。
そしてそれぞれのマイクロ波電力は並列動作する増幅部4a〜4d、電力検出部6a〜6d、給電部5a〜5dを経て加熱室8内に給電される。加熱室8内へ給電されたマイクロ波電力の内、被加熱物9などに吸収されなかったマイクロ波電力は、給電部5a〜5dを通じて戻り、その給電部5a〜5d個々の総反射電力が電力検出部6a〜6dにて検出され、その総反射電力量に比例した信号は制御部7に送られ、給電部5a〜5d夫々の総反射電力が把握される。
制御部7は、マイクロ波加熱に移る前に、給電部5a〜5d個々の総反射電力の発振周波数に対する変動特性および位相差に対する変動特性を把握し、総反射電力が極小値となる発振周波数および位相差を選択し、加熱条件の確定を行なう。
発振周波数の変動特性は、例えば、発振部1a、1cの発振周波数を2400MHzから2500MHzに到達するまで、1MHzピッチで変化させながら、給電部5a〜5d側から戻ってくる総反射電力を電力検出部6a〜6dによって検出して入手できる。位相差の変動特性は、例えば、位相可変部3a〜3dによって生じる位相差を0度から360度まで、10度ピッチ毎に条件を変えて、前記発振周波数の変動特性を検出して入手できる。本来ならこのようにして、全てのデータを検出するには、上記例の場合、36通りの発振周波数変動特性の検出が必要となる。また、より最適な加熱結果を得るために、複数ある発振部1a,1cの発振周波数制御や、位相可変部3a〜3dの位相差制御を違える場合は更に多くの検出が必要となる。
しかし本発明では、給電部個々の反射電力値、透過電力値と相対的な位相差より、全ての発振周波数制御と、位相差制御に対する総反射電力の変動特性を算出する。例えば、給電部5aの総反射電力は、給電部5aから給電して、同じ給電部5aへ戻る反射電力値と、別の給電部5b〜5dから給電部5aへ伝わってくる各透過電力値を、反射電力と各透過電力間の相対的な位相差を使用してベクトル加算して得られる。また、給電部5a〜5dいずれかの位相差条件を違える場合の総反射電力は、各相対的な位相差に位相変動分を加えてベクトル加算すれば得られる。
給電部5aから給電部5aへの反射電力値と、給電部5aから給電部5b〜5d個々への透過電力値の発振周波数変動特性は、発振部1aの発振周波数を変動させ、増幅部4aのみ動作させ、給電部5aの1ヶ所のみから給電して、電力検出部6a〜6dでの検出を行なう反射・透過特性の検出で把握できる。給電部5b〜5dからの反射電力値と、透過電力値も同様に反射・透過特性の検出で把握できる。また、給電部5a,5bの2ヶ所のみから同時に給電して、電力検出部6aで検出する2給電反射特性の検出により、給電部5aから給電部5aへの反射電力と、給電部5bから給電部5aへの透過電力が合算された総反射電力値の発振周波数変動特性が得られる。2給電反射特性の検出による総反射電力値と、給電部5a,5bの1ヶ所のみから給電した反射・透過特性の検出で把握した反射電力値および透過電力値より逆算すれば、反射電力と透過電力の相対的な位相差が把握できる。反射・透過特性の検出と、2給電反射特性の検出全ての組み合わせを行っても10通りで、検出時間も短縮できる。
位相差制御は、給電部5a〜5dから給電したマイクロ波電力の相互干渉が強いほど効果が現れるので、給電部5a〜5d間の透過電力が多い組み合わせをグループとして位相差制御をすることで、より確実に効果を引き出すことができる。給電部5a〜5d間の透過電力が多い組み合わせは、反射・透過特性の検出の結果より把握できる。また、小さい透過電力値はベクトル加算しても総反射電力に与える影響が少ないため、給電部5a〜5d間の透過電力が少ない組み合わせは位相差制御対象から外し2給電反射特性の検出も省略すれば検出時間を更に短縮できる。
以上のようにより短い時間で把握した情報より、全ての発振周波数制御と、位相差制御に対する総反射電力の変動特性を算出でき、その中から最適な加熱条件を確定し、給電するマイクロ波電力の発振周波数および位相差を制御でき、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物9を所望の状態に加熱することができ、同時に加熱室8から戻るマイクロ波電力を低く抑え効率よく動作させることができる。
マイクロ波加熱中も電力検出部6a〜6dによる検出を制御部7にて監視し、検出されたマイクロ波電力が、加熱開始時の値から予め定められた閾値以上変動すると、給電部5a〜5dの内変化にかかわっている給電部について、反射・透過特性の検出および2給電反射特性の検出を行い、記憶している反射電力、透過電力および総反射電力の情報を入れ替えて、入れ替えた情報を基に使用する給電部、発振周波数、位相差を確定し、マイクロ波加熱を継続することにより、被加熱物の加熱による変化などの影響を排除して最適制御を継続でき、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱し、同時に効率よく動作できる。また、加熱中の電力検出部の検出情報を基にしているので、最適かつ最小限の回数で記憶している情報の更新が行なえ、加熱に要する時間を最短にできる。
マイクロ波電力の吸収が極端に少ない被加熱物9を加熱する場合などで、反射電力と透過電力の合計が、予め定められた閾値内に収まる加熱条件が設定できない給電部がある場合は、その給電部から出力するマイクロ波電力を制限して、加熱室8への給電に至るまでの伝送経路各部品の自己発熱を抑え、給電部5a〜5dから増幅部4a〜4d方向に戻る
マイクロ波電力による発熱で半導体素子などの部品が劣化したり、損傷したりするのを未然に防止できる。給電部のマイクロ波電力の出力を制限している間も、電力検出部6b〜6dの検出を継続し、検出されたマイクロ波電力が、加熱開始時の値から予め定められた閾値以上変動すると、給電部5a〜5dの内変化にかかわっている給電部について、反射・透過特性の検出および2給電反射特性の検出を行い、記憶している反射電力、透過電力および総反射電力の情報を入れ替えて、入れ替えた情報を基に使用する給電部、発振周波数、位相差を確定し、マイクロ波加熱を継続する。ただし、出力するマイクロ波電力を制限している給電部の電力検出部で検出されるマイクロ波電力の変動に対する閾値は、半導体素子などの部品劣化や損傷防止の安全確保と、より多くのマイクロ波電力給電による加熱時間短縮の両立を行なうため、その他の給電効率監視の閾値より細かく設定する。
なお、上記の説明では、位相可変部3a〜3dを4つ挿入した例で説明したが、電力分配部2a、2c夫々のいずれか一方の出力にのみ挿入するように構成することもできる。また、電力分配部2a,2cを使用せず、発振部1a,1cを4つに構成することもできる。
以上のように、本発明にかかるマイクロ波処理装置は複数の給電部を有し、給電するマイクロ波電力の発振周波数や給電部間の位相差を変化させる装置を提供できるので、電子レンジで代表されるような誘電加熱を利用した加熱装置や生ゴミ処理機、あるいは半導体製造装置であるプラズマ電源のマイクロ波電源などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるマイクロ波処理装置の構成図
符号の説明
1a、1c 発振部
2a、2c 電力分配部
3a〜3d 位相可変部
4a〜4d 増幅部
5a〜5d 給電部
6a〜6d 電力検出部
7 制御部
8 加熱室
9 被加熱物

Claims (9)

  1. 被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配する電力分配部と、前記電力分配部の出力位相を可変する複数の位相可変部と、前記位相可変部の出力をそれぞれ電力増幅する複数の増幅部と、前記増幅部の出力を前記加熱室に給電する複数の給電部とを有し、前記給電部から前記増幅部方向に伝送するマイクロ波電力を検出する複数の電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記位相可変部の位相差を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記被加熱物を収容した前記加熱室に対して、前記給電部個々の、同じ前記給電部へ戻る反射電力、別の前記給電部へ伝わる透過電力と、反射電力に対する透過電力の相対的な位相差を把握した後、把握した情報を基に使用する前記給電部、発振周波数、位相差を確定し、マイクロ波加熱を開始する構成としたマイクロ波処理装置。
  2. 前記発振部の発振周波数を変動させ、複数設けた前記給電部の1ヶ所のみから給電し、同じ前記給電部へ戻る反射電力と、別の前記給電部へ伝わる透過電力を前記電力検出部にて検出し、検出した発振周波数変動に対する反射電力、透過電力およびその給電元と伝送先となる前記給電部の関係を記憶する反射・透過特性の検出を全ての前記給電部に対して行なう構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  3. 前記発振部の発振周波数を変動させ、複数設けた前記給電部の内2ヶ所のみから同時に給電し、給電元の前記給電部へ戻る反射電力と、別の前記給電部から伝わる透過電力が合わさった総反射電力を前記電力検出部で検出し、検出した発振周波数変動に対する総反射電力およびその給電元と伝送先となる前記給電部の関係を記憶する2給電反射特性の検出を行なう構成とした請求項1記載のマイクロ波処理装置。
  4. 前記反射・透過特性の検出にて記憶した透過電力の平均値が最も多い前記給電部の組み合わせをグループとして制御する構成とした請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  5. 前記反射・透過特性の検出にて記憶した透過電力の平均値が、予め定められた閾値を超える前記給電部の組み合わせを別のグループとして制御する構成とした請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  6. 前記グループの組み合わせに対して、前記2給電反射特性の検出を行い、その他の組み合わせに対して、前記2給電反射特性の検出を省略する構成とした請求項1から5のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  7. 前記反射・透過特性の検出にて記憶した反射電力と、透過電力および前記2給電反射特性の検出にて記憶した総反射電力より、発振周波数および位相差の制御に対する前記給電部個々の総反射電力を把握し、前記給電部個々の総反射電力の合計値を最小とする発振周波数、位相差を確定し、確定した発振周波数、位相差条件での総反射電力が、予め定められた閾値を超える前記給電部は、出力するマイクロ波電力を制限する構成とした請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  8. 前記制御部は、前記電力検出部による検出をマイクロ波加熱中も継続し、検出されるマイクロ波電力が、加熱開始時の値から予め定められた閾値以上変動すると、前記反射・透過特性の検出および前記2給電反射特性の検出を行い、記憶している反射電力、透過電力および総反射電力の情報を入れ替え、入れ替えた情報を基に使用する前記給電部、発振周波数、位相差を確定し、マイクロ波加熱を継続する構成とした請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  9. 出力するマイクロ波電力を制限している前記給電部の前記電力検出部で検出されるマイクロ波電力の変動に対する閾値は、出力するマイクロ波電力を制限していない前記給電部の前記電力検出部で検出されるマイクロ波電力の変動に対する閾値とは異なる構成とした請求項1から3または請求項8のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
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