JPWO2011001573A1 - 有機el表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

有機EL表示装置(1)は、素子基板(30)と、素子基板(30)に対向して設けられた封止基板(20)と、素子基板(30)上に設けられるとともに、素子基板(30)と封止基板(20)との間に設けられた有機EL素子(4)と、素子基板(30)と封止基板(20)との間に設けられ、有機EL素子(4)を封止するように素子基板(30)と封止基板(20)とを貼り合わせるシール材(5)と、封止基板(20)上に形成されるとともに、素子基板(30)と封止基板(20)との間に設けられ、有機EL素子(4)の表面を覆う封止樹脂(14)とを備えている。そして、有機EL表示装置(1)の面方向Xにおいて、シール材(5)と封止樹脂(14)とが離間して配置されている。

Description

本発明は、有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子:以下、「有機EL素子」と記載する)を備えた有機EL表示装置およびその製造方法に関する。
近年、フルカラーディスプレイ等の次世代フラットパネル表示装置として有機EL表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自己発光型の表示装置であり、視野角特性に優れ、視認性が高く、低消費電力であり、かつ薄型化が可能であるため、需要が高まってきている。
この有機EL表示装置は、所定の配列で配列された複数の有機EL素子を有し、複数の有機EL素子の各々は、絶縁性の基板上に形成された第1電極(陽極)と、第1電極上に形成された発光層を有する有機層と、有機層上に形成された第2電極(陰極)とを備えている。
ここで、有機EL素子は、一般に、一定期間駆動すると、発光輝度や発光の均一性等の発光特性が初期の場合に比し著しく低下してしまう。このような発光特性の劣化の原因としては、有機EL素子の内部に進入した外気からの水分に起因する有機層の劣化や、外気中の酸素に起因する電極の酸化、これらの水分や酸素に起因する有機層と電極との間の剥離等が挙げられる。
そこで、これらの水分や酸素を除去するための構造を備えた有機EL表示装置が提案されている。より具体的には、例えば、有機層が対向する一対の電極間に狭持された有機EL素子と、有機EL素子を収納して外気を遮断する気密性容器と、気密性容器内に、有機EL素子から隔離して配置され、化学的に水分を吸着する乾燥手段とを備えた有機EL表示装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、第1電極と、第1電極上に形成された有機層と、有機層を第1電極と挟むように有機層上に形成された第2電極と、有機層を密封するように形成された密封部材とを備え、密封部材により密封された空間内のいずれかの位置に、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属を有する脱酸素脱水部が形成されている有機EL表示装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、上記特許文献1に記載の有機EL表示装置では、気密性容器内の水分を除去することはできるものの、有機層の内部の水分を除去することはできないという問題があった。また、上記特許文献2に記載の有機EL表示装置においては、脱酸素脱水部を形成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属が、水分や酸素に対して非常に反応性が高いため不安定であり、安定した耐久性が得られないという問題があった。
そこで、有機EL素子を水分や酸素から保護するための封止樹脂が設けられた有機EL表示装置が提案されている。より具体的には、素子基板に形成された有機EL素子の発光領域を封止するための封止樹脂と、封止基板上に設けられ、発光領域と電極領域とを遮るように形成された防護壁として作用するシール材とを備えた有機EL表示装置が開示されている。そして、このような構成により、発光領域において、有機EL素子を水分や酸素から保護するための封止樹脂を塗布により形成した場合であっても、シール材により、未硬化の封止樹脂が電極領域側へ拡散することを防止できると記載されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−148066号公報 特開2002−8852号公報 特許第3705190号公報
しかし、上記特許文献3に記載の有機EL表示素子では、素子基板側に設けられた有機EL素子の表面上に封止樹脂を塗布する構成としているため、素子基板と封止基板の間での封止樹脂の厚みの制御が困難になり、表示性能が低下するという問題があった。
より具体的には、素子基板においては、表示領域とその周辺の領域では、その表面の凹凸の程度が異なるため、素子基板上に形成された封止樹脂の厚みが均一にならない。また、この様な封止樹脂の高さが均一にならない状態で、素子基板と封止基板を貼り合わせた場合、表示領域とその周辺の領域における基板間の距離が大きく異なることになる。更に、表示領域において、一方の基板側に上記凹凸に起因する跳ね上がりが発生し、局所的に基板間の距離が大きくなる場合がある。その結果、表示領域とその周辺領域において、基板間の距離が大きく異なることになるため、表示ムラが発生し、当該表示ムラの発生により表示性能が低下するという問題があった。
また、有機EL素子の表面上に封止樹脂を塗布すると、表示領域において塗布打痕が生じてしまい、有機EL表示装置の表示品質が低下するという問題があった。
また、素子基板と封止基板を貼り合わせる際に、シール材と封止樹脂が接触するため、シール材と封止樹脂との接触領域において、未硬化の封止樹脂とシール材が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂によりシール材が溶解する現象(相溶作用)が生じるとともに、当該相溶作用に起因してアウトガスが発生するという不都合が生じていた。
更に、素子基板と封止基板を貼り合わせる際に、封止樹脂等の材料から発生するアウトガスにより、有機EL表示装置の内部の圧力が過度に上昇して、封止樹脂とシール材との界面において損傷が生じるという不都合があった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、表示性能の低下を防止することができるとともに、封止樹脂とシール材との混合に起因する相溶作用を防止でき、アウトガスの発生による損傷を防止することができる有機EL表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の有機EL表示装置は、第1基板と、第1基板に対向して設けられた第2基板と、第1基板上に形成されるとともに、第1基板と第2基板との間に設けられた有機EL素子と、第1基板と第2基板との間に設けられ、有機EL素子を封止するように第1基板と第2基板とを貼り合わせるシール材と、第2基板上に形成されるとともに、第1基板と第2基板との間に設けられ、有機EL素子の表面を覆う封止樹脂とを備え、有機EL表示装置の面方向において、シール材と封止樹脂とが離間して配置されていることを特徴とする。
同構成によれば、封止樹脂を第2基板上に形成する構成としている。従って、上記従来技術とは異なり、有機EL素子が形成された第1基板の表面上に封止樹脂を塗布する必要がなくなるため、第1基板と第2基板との間での封止樹脂の厚みの制御が容易になる。その結果、有機EL表示装置の表示性能の低下を防止することが可能になる。
また、第2基板上に封止樹脂を形成するため、第1基板側に設けられた有機EL素子の表面上に封止樹脂を塗布する必要がなくなる。従って、表示領域における塗布打痕の発生を防止でき、塗布打痕に起因する有機EL表示装置の表示品質の低下を防止できる。
また、有機EL表示装置の面方向において、シール材と封止樹脂とを離間して配置する構成としている。従って、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に、シール材と封止樹脂との接触を回避することができる。その結果、未硬化の封止樹脂とシール材が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂によりシール材が溶解する現象(相溶作用)の発生を防止することができる。また、相溶作用を防止できるため、相溶作用に起因する未反応材料からのアウトガスの発生を防止することができる。
更に、シール材と封止樹脂とが離間して配置されているため、シール材と封止樹脂との間にスペース(空間)が形成されることになる。従って、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に、封止樹脂等の材料からアウトガスが発生した場合であっても、発生したアウトガスをスペースに向けて効率よく逃がすことが可能なる。その結果、アウトガスにより、有機EL表示装置の内部の圧力が過度に上昇して、封止樹脂とシール材との界面において損傷が生じるという不都合を防止することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、封止樹脂の厚みをT、面方向におけるシール材と封止樹脂との距離をE、シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立する構成としても良い。
同構成によれば、有機EL表示装置の大型化という不都合を生じることなく、相溶作用の発生を防止して、アウトガスによる有機EL表示装置の内部の圧力の上昇を防止することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、封止樹脂の厚みが1μm以上100μm以下であっても良い。
同構成によれば、有機EL素子の耐久性を十分に確保することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、封止樹脂が、紫外線硬化性樹脂により形成されていても良い。
同構成によれば、封止樹脂の製造工程数を減らして、封止樹脂を容易に形成することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、封止樹脂が、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂により形成されていても良い。
同構成によれば、安価かつ汎用性にある樹脂材料により封止樹脂を形成することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、有機EL素子の表面上に、可視光透過性を有するとともに紫外線遮光性を有する遮光部材が設けられていても良い。
同構成によれば、例えば、紫外線照射による硬化により、封止樹脂及びシール材を形成する際に、有機EL素子への紫外線の進入を確実に防止することが可能になる。その結果、紫外線照射による有機EL素子の劣化を防止することが可能になる。また、遮光部材は可視光透過性を有するため、有機EL表示装置を、第1基板側から光を取り出すボトムエミッション型、第2基板側から光を取り出すトップエミッション型、及び第1基板側と第2基板側から光を取り出す両面発光型ののいずれの発光タイプにも適用することが可能になる。
本発明の有機EL表示装置の製造方法は、第1基板上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成工程と、第2基板上に、シール材を枠状に形成するシール材形成工程と、第2基板に形成されたシール材の内側に、封止樹脂を形成するための樹脂材料をシール材から離間させて塗布する樹脂材料塗布工程と、真空雰囲気で、シール材を介して、第1基板と第2基板とを貼り合わせるとともに、シール材の内側において、樹脂材料を均一に拡散させる貼合体形成工程と、樹脂材料を硬化させて封止樹脂を第2基板上に形成するとともに、シール材を形成する樹脂を硬化させ、有機EL表示装置の面方向において、シール材と封止樹脂とを離間して配置する樹脂硬化工程とを少なくとも備えることを特徴とする。
同構成によれば、封止樹脂を第2基板上に形成する構成としている。従って、上記従来技術とは異なり、有機EL素子が形成された第1基板の表面上に封止樹脂を塗布する必要がなくなるため、第1基板と第2基板との間での封止樹脂の厚みの制御が容易になる。その結果、有機EL表示装置の表示性能の低下を防止することが可能になる。
また、第2基板上に封止樹脂を形成するため、第1基板側に設けられた有機EL素子の表面上に封止樹脂を塗布する必要がなくなる。従って、表示領域における塗布打痕の発生を防止でき、塗布打痕に起因する有機EL表示装置の表示品質の低下を防止できる。
また、有機EL表示装置の面方向において、シール材と封止樹脂とを離間して配置する構成としている。従って、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に、シール材と封止樹脂との接触を回避することができる。その結果、未硬化の封止樹脂とシール材が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂によりシール材が溶解する現象(相溶作用)の発生を防止することができる。また、相溶作用を防止できるため、相溶作用に起因する未反応材料からのアウトガスの発生を防止することができる。
更に、シール材と封止樹脂とが離間して配置されているため、シール材と封止樹脂との間にスペース(空間)が形成されることになる。従って、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に、封止樹脂等の材料からアウトガスが発生した場合であっても、発生したアウトガスをスペースに向けて効率よく逃がすことが可能なる。その結果、アウトガスにより、有機EL表示装置の内部の圧力が過度に上昇して、封止樹脂とシール材との界面において損傷が生じるという不都合を防止することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法においては、樹脂硬化工程において、封止樹脂の厚みをT、面方向におけるシール材と封止樹脂との距離をE、シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立するように、シール材と封止樹脂とを離間して配置する構成としても良い。
同構成によれば、有機EL表示装置の大型化という不都合を生じることなく、相溶作用の発生を防止して、アウトガスによる有機EL表示装置の内部の圧力の上昇を防止することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法においては、樹脂材料塗布工程において、シール材の内側に、樹脂材料を滴下して注入する構成としても良い。
同構成によれば、封止樹脂を形成する樹脂材料を塗布する際に、封止基板上に形成されたシール材と樹脂材料との接触を容易に回避することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法においては、樹脂硬化工程において、加熱処理を行う構成としても良い。
同構成によれば、シール材及び封止樹脂を熱収縮させることができるため、シール材と樹脂材料との間にスペースが確実に形成されるとともに、シール材と封止樹脂とを確実に離間して配置することができる。
本発明によれば、封止樹脂とシール材を備える有機EL表示装置において、表示性能の低下を防止することができるとともに、封止樹脂とシール材との混合に起因する相溶作用を防止できる。また、アウトガスの発生による損傷を防止することができる。
本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の平面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置が備える有機EL素子を構成する有機層を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の有機EL表示装置の変形例を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の平面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。また、図3は、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置が備える有機EL素子を構成する有機層を説明するための断面図である。
図1、図2に示す様に、有機EL表示装置1は、第1基板である素子基板30と、素子基板30に対向する第2基板である封止基板20と、素子基板30上に形成されるとともに、素子基板30及び封止基板20の間に設けられた有機EL素子4とを備えている。また、有機EL表示装置1は、素子基板30と封止基板20との間に設けられ、有機EL素子4を封止するように素子基板30と封止基板20とを貼り合わせるシール材5を備えている。このシール材5は、有機EL素子4を周回するように枠状に形成されており、素子基板30と封止基板20は、このシール材5を介して相互に貼り合わされている。
また、図1、図2に示すように、素子基板30は、有機EL素子4が配列されるとともに、シール材5により囲まれた表示領域Dを有する。この表示領域Dには、封止基板20と対向する素子基板30側の面において、有機EL素子4がマトリックス状に配置されて形成されている。
素子基板30及び封止基板20は、例えば、ガラス、またはプラスチック等の絶縁性材料により形成されている。
また、図2に示すように、有機EL素子4は、素子基板30の表面上に設けられた第1電極6(陽極)と、第1電極6の表面上に設けられた有機層7と、有機層7の表面上に設けられた第2電極8(陰極)とを備えている。
第1電極6は、素子基板30の表面上に所定の間隔でマトリクス状に複数形成されており、複数の第1電極6の各々が、有機EL表示装置1の各画素領域を構成している。なお、第1電極6は、例えば、Au、Ni、Pt、ITO(インジウム−スズ酸化物)、またはITOとAgの積層膜等により形成されている。
有機層7は、マトリクス状に区画された各第1電極6の表面上に形成されている。この有機層7は、図3に示すように、正孔注入層9と、正孔注入層9の表面上に形成された正孔輸送層10と、正孔輸送層10の表面上に形成され、赤色光、緑色光、および青色光のいずれかを発する発光層11と、発光層11の表面上に形成された電子輸送層12と、電子輸送層12の表面上に形成された電子注入層13とを備えている。そして、これらの正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13が順次積層されることにより、有機層7が構成されている。
正孔注入層9は、発光層11への正孔注入効率を高めるためのものである。この正孔注入層9を形成する材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、あるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを挙げることができる。
正孔輸送層10は、上述の正孔注入層9と同様に、発光層11への正孔注入効率を高めるためのものであり、正孔輸送層10を形成する材料としては、上述の正孔注入層9と同様のものが使用できる。
発光層11は、第1電極6、及び第2電極8による電圧印加の際に、両電極の各々から正孔および電子が注入されるとともに、正孔と電子が再結合する領域である。この発光層11は、発光効率が高い材料により形成され、例えば、低分子蛍光色素、蛍光性の高分子、金属錯体等の有機材料により形成されている。より具体的には、例えば、アントラセン、ナフタレン、インデン、フェナントレン、ピレン、ナフタセン、トリフェニレン、アントラセン、ペリレン、ピセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、ペンタフェン、ペンタセン、コロネン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、あるいはこれらの誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体ジトルイルビニルビフェニルが挙げられる。
電子輸送層12は、第2電極8から注入される電子を発光層11に輸送するためのものである。この電子輸送層12を形成する材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、フェナントロリン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。より具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、アントラセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、1,10−フェナントロリン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。
電子注入層13は、上述の電子輸送層12と同様に、第2電極8から注入される電子を発光層11に輸送するためのものであり、電子注入層13を形成する材料としては、上述の電子輸送層12と同様のものが使用できる。
第2電極8は、有機層7に電子を注入する機能を有するものである。この第2電極8は、例えば、マグネシウム合金(MgAg等)、アルミニウム合金(AlLi、AlCa、AlMg等)、金属カルシウム、または仕事関数の小さい金属等により形成されている。
素子基板30と封止基板20とを接着するシール材5は、素子基板30と封止基板20とを固定するためのものである。このシール材5を形成する材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を使用する構成としている。
また、シール材5には、素子基板30と封止基板20との間隔(即ち、封止樹脂14の厚みT)を規制するためのスペーサ17(図2参照)が混入されている。このスペーサ17は、例えば、SiO(酸化シリコン)により形成されている。
また、有機EL表示装置1は、図2に示すように、樹脂により形成された封止樹脂14を備えている。この封止樹脂14は、有機EL素子4を水分や酸素から保護するためのものである。封止樹脂14を形成する樹脂としては、特に限定されず、例えば、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、二液型硬化性樹脂、水分硬化性樹脂、嫌気性硬化性樹脂、及びホットメルト型樹脂等を使用することができる。このうち、水分透過性及び酸素透過性を有する紫外線硬化型、熱硬化型、及び二液硬化型のエポキシ樹脂を使用することが好ましい。また、封止樹脂14の製造工程数を減らして、封止樹脂14を容易に形成するとの観点から、紫外線硬化性樹脂を使用することが好ましい。また、有機EL素子4の耐久性を十分に確保するとの観点から、封止樹脂14の厚みTは、1〜100μmであることが好ましい。
なお、本実施形態においては、図2に示すように、有機EL素子4と封止樹脂14との接触を防止して、有機EL素子4を保護するための保護膜15が、有機EL素子4の表面上に設けられている。この保護膜15を形成する材料としては、例えば、SiO、SiON等の無機材料が挙げられる。
ここで、本実施形態における有機EL表示装置1においては、封止樹脂14が、封止基板20上に形成されるとともに、素子基板30と封止基板20との間に設けられている点に特徴がある。
このような構成により、上記従来技術とは異なり、素子基板30側に設けられた有機EL素子4の表面上に封止樹脂14を塗布する必要がなくなるため、素子基板30と封止基板20との間での封止樹脂14の厚みの制御が容易になる。
即ち、封止樹脂14が、封止基板20上に形成されるため、素子基板30において、表示領域Dの表面とその周辺の領域の表面の凹凸の程度が異なる場合であっても、封止基板20上に形成された封止樹脂14の厚みを均一にすることが可能になる。また、封止樹脂14の厚みが均一になるため、素子基板30と封止基板20とを貼り合わせた場合であっても、表示領域Dとその周辺の領域における素子基板30と封止基板20間の距離を均一にすることが可能になる。また、表示領域Dにおいて、一方の基板側に上記凹凸に起因する跳ね上がりが発生することを防止することができるため、局所的に素子基板30と封止基板20間の距離が大きくなるという不都合を回避することができる。従って、表示領域Dとその周辺領域において、基板間の距離が大きく異なることがなくなるため、表示ムラの発生を防止することができる。
また、封止基板20上に封止樹脂14を形成するため、素子基板30側に設けられた有機EL素子4の表面上に封止樹脂14を塗布する必要がなくなる。従って、表示領域Dにおける塗布打痕(即ち、封止樹脂14の樹脂材料の塗布打痕)の発生を防止できる。
また、本実施形態の有機EL表示装置1においては、図1、図2に示すように、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14とが離間して配置されている点に特徴がある。即ち、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と樹脂材料14a(即ち、封止樹脂14)との間にスペース16を形成する構成としている。
このような構成により、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、シール材5と封止樹脂14との接触を回避することができるため、未硬化の封止樹脂14とシール材5が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂14によりシール材5が溶解する現象(相溶作用)の発生を防止することができる。
また、相溶作用を防止できるため、相溶作用に起因する未反応材料からのアウトガスの発生を防止することができる。
また、シール材5と封止樹脂14とが離間して配置されているため、シール材5と封止樹脂14との間にスペース16が形成されることになる。従って、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、封止樹脂14等の材料からアウトガスが発生した場合であっても、発生したアウトガスをスペース16に向けて効率よく逃がすことが可能なる。
次に、本実施形態の有機EL表示装置の製造方法の一例について説明する。図4〜図13は、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。
<有機EL素子形成工程>
まず、図4に示すように、基板サイズが300×400mmで、厚さが0.7mmのガラス基板等の素子基板30上に、スパッタ法によりITO膜をパターン形成して、第1電極6を形成する。このとき、第1電極6の膜厚は、例えば、150nm程度に形成する。
次に、第1電極6上に、発光層11を含む有機層7、及び第2電極8を金属製のマスクを使用して、蒸着法により形成する。
より具体的には、まず、第1電極6を備えた素子基板30を蒸着装置のチャンバー内に設置する。なお、蒸着装置のチャンバー内は、真空ポンプにより、1×10−5〜1×10−4(Pa)の真空度に保たれている。また、第1電極6を備えた素子基板30は、チャンバー内に取り付けられた1対の基板受けによって2辺を固定した状態で設置する。
そして、蒸着源から、正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13の各蒸着材料を順次蒸発させて、正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13を積層することにより、図5に示すように、画素領域であって第1電極6上にに有機層7を形成する。
そして、図6に示すように、有機層7上に、第2電極8を形成することにより、素子基板30上に、第1電極6、有機層7、及び第2電極8を備えた有機EL素子4を形成する。
なお、蒸発源としては、例えば、各蒸発材料が仕込まれた坩堝を使用することができる。坩堝は、チャンバー内の下部に設置されるとともに、坩堝にはヒーターが備え付けられており、このヒーターにより、坩堝は加熱される。そして、ヒーターによる加熱により、坩堝の内部温度が各種蒸着材料の蒸発温度に到達することで、坩堝内に仕込まれた各種蒸着材料が蒸発分子となってチャンバー内の上方向へ飛び出す。
また、有機層7、及び第2電極8の形成方法の具体例としては、まず、素子基板30上にパターニングされた第1電極6上に、RGB全ての画素に共通して、m−MTDATA(4,4,4-tris(3-methylphenylphenylamino)triphenylamine)からなる正孔注入層9を、マスクを介して、例えば、25nmの膜厚で形成する。続いて、正孔注入層9上に、RGB全ての画素に共通して、α−NPD(4,4-bis(N-1-naphthyl-N-phenylamino)biphenyl)からなる正孔輸送層10を、マスクを介して、例えば、30nmの膜厚で形成する。次に、赤色の発光層11として、ジ(2-ナフチル)アントラセン(ADN)に2,6-ビス((4’-メトキシジフェニルアミノ)スチリル)-1,5-ジシアノナフタレン(BSN)を30重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。次いで、緑色の発光層11として、ADNにクマリン6を5重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。次に、青色の発光層11として、ANDに4,4’-ビス(2-{4-(N,N-ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル)ビフェニル(DPAVBi)を2.5重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。次いで、各発光層11上に、RGB全ての画素に共通して、8-ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3)を電子輸送層12として、マスクを介して、例えば、20nmの膜厚で形成する。次いで、電子輸送層12上に、フッ化リチウム(LiF)を電子注入層13として、マスクを介して、例えば、0.3nmの膜厚で形成する。そして、第2電極8として、マグネシウム銀(MgAg)からなる陰極を、例えば、10nmの膜厚で形成する。
次いで、図7に示すように、形成された有機EL素子4の表面上に、当該有機EL素子4を保護するための保護膜15を形成する。この保護膜15は、例えば、SiO、SiON等の無機材料を、蒸着法、スパッタ法、化学気相成長法等により、有機EL素子4の表面上に積層することにより形成することができる。
<シール材形成工程>
まず、図8、図10に示すように、基板サイズが730mm×920mmで、厚さが0.7mmのガラス基板等の封止基板20上に、上述したエポキシ樹脂等の材料を、ディスペンサやマスク印刷法、フレキソ印刷法等により塗布して、シール材5を枠状に形成する。
<樹脂材料塗布工程(滴下注入工程)>
次いで、封止基板20に形成されたシール材5の内側に、封止樹脂14を形成するための樹脂材料を、ディスペンサやマスク印刷法、滴下注入法等により、シール材5から離間させて塗布する。ここで、本実施形態においては、上述のごとく、シール材5と封止樹脂14とを離間して配置するため、封止樹脂14を形成する樹脂材料を塗布する際に、封止基板20上に形成されたシール材5と樹脂材料との接触を容易に回避するとの観点から、シール材5の内側に、樹脂材料を滴下して注入することにより塗布することが好ましい。
この場合、図9、図10に示すように、封止基板20に形成されたシール材5の内側に、封止樹脂14を形成するための樹脂材料14aを滴下して注入することにより塗布する。なお、樹脂材料14aとしては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂や、エポキシ樹脂等の二液硬化型性樹脂が使用される。
また、樹脂材料14aの滴下は、例えば、樹脂材料14aを滴下する機能を有した滴下装置が基板面全体に亘って移動しながら樹脂材料14aを滴下することにより行われ、シール材5との接触を確実に回避するとの観点から、シール材5の近傍から滴下しないようにする。
また、シール材5と封止樹脂14との接触を回避して、シール材5と封止樹脂14とを確実に離間して配置するとの観点から、樹脂材料14aの粘度を調整して滴下することが好ましい。より具体的には、例えば、滴下する樹脂材料14aの粘度を上げて、滴下した樹脂材料14aがシール材5の内側における封止基板20の表面上を拡散しないようにする。また、滴下する樹脂材料14aの粘度を下げて、樹脂材料14aをシール材5の内側における封止基板20の中央部付近に集中させて滴下する。
例えば、有機EL表示装置1の面方向Xにおけるシール材5と封止樹脂14との距離Eを0.1mm以上に設定する場合は、10〜20Pa・sの樹脂材料14aを使用する。このように粘度を設定すれば、樹脂材料14aを硬化させるまでの処理時間(例えば、2時間)において、封止基板20の平面上に滴下された樹脂材料14aが流動する距離を考慮した場合であっても、シール材5と封止樹脂14との接触を回避して、シール材5と封止樹脂14とを確実に離間して配置することが可能になる。
<貼合体形成工程>
次いで、真空雰囲気で、シール材5が形成された封止基板20と、有機EL素子4が形成された素子基板30とを、有機EL素子4と樹脂材料14aが重なり合うように、素子基板30上に封止基板20を重ね合わせて、図11に示すように、素子基板30上に、封止基板20に形成されたシール材5の表面5aを載置させる。
次いで、図12に示すように、真空雰囲気で、所定の条件下(例えば、100Pa以下の圧力)において、シール材5の内側における真空気密状態を保持した状態で、窒素リークを行うとともに、大気圧までパージを行って差圧で加圧処理を行うことにより、シール材5を介して、素子基板30と封止基板20とを貼り合わせ、素子基板30と封止基板20とが貼り合わされた貼合体を形成する。なお、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、加圧により、滴下注入された樹脂材料14aが、シール材5の内側において、均一に拡散するとともに、図12に示すように、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と樹脂材料14aとの間にスペース16が形成される。
<樹脂硬化工程>
次いで、図13に示すように、封止基板20側から紫外線(図13における矢印)を照射して、均一に拡散した樹脂材料14aを硬化させて、封止基板20上に封止樹脂14を形成するとともに、シール材5を形成する樹脂を硬化させる。この際、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14とが離間して配置されることになる。
なお、照射する紫外線は、0.5〜10Jが好ましく、1〜6Jがより好ましい。また、紫外線照射後、樹脂の硬化を促進させるために、大気中にて加熱処理(70℃以上120℃以下、10分以上2時間以下)を行う。また、この加熱処理によりシール材5及び封止樹脂14が熱収縮され、シール材5と樹脂材料14aとの間にスペース16が確実に形成されるとともに、シール材5と封止樹脂14とが確実に離間して配置されることになる。
また、封止樹脂14の厚みをT、有機EL表示装置1の面方向Xにおけるシール材5と封止樹脂14との距離をE、シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立するように、シール材5と封止樹脂14とを離間させて配置することが好ましい。これは、0.5L+0.1T>Eの場合は、シール材5と封止樹脂14との間に形成されるスペース16が小さくなるため、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、上述の相溶作用の発生を防止することが困難になるとともに、封止樹脂14等の材料から発生するアウトガスをスペース16へ効率よく逃がすことが困難になる場合があるためである。また、50T<Eの場合は、シール材5と封止樹脂14との間に形成されるスペース16が大きくなるため、有機EL表示装置の小型化が困難になる場合があるためである。
従って、例えば、シール材5の幅Lを1000μm、封止樹脂14の厚みTを20μmに設定する場合、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14との距離Eを502μm以上1000μm以下に設定することが好ましい。
以上に説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態においては、封止樹脂14を封止基板20上に形成する構成としている。従って、上記従来技術とは異なり、素子基板30の表面上に封止樹脂14を塗布する必要がなくなるため、素子基板30と封止基板20との間での封止樹脂14の厚みの制御が容易になる。その結果、有機EL表示装置1の表示性能の低下を防止することが可能になる。
(2)また、封止基板20上に封止樹脂14を形成するため、素子基板30側に設けられた有機EL素子4の表面上に封止樹脂14を塗布する必要がなくなる。従って、表示領域Dにおける塗布打痕の発生を防止でき、当該塗布打痕に起因する有機EL表示装置1の表示品質の低下を防止できる。
(3)また、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14とを離間して配置する構成としている。従って、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、シール材5と封止樹脂14との接触を回避することができるため、未硬化の封止樹脂14とシール材5が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂14によりシール材5が溶解する現象(相溶作用)の発生を防止することができる。また、相溶作用を防止できるため、相溶作用に起因する未反応材料からのアウトガスの発生を防止することができる。
(4)また、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14とを離間して配置する構成としている。従って、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、シール材5と封止樹脂14との接触を回避することができるため、封止樹脂14がシール材5上に乗りかかることを防止することができ、素子基板30とシール材5との間に封止樹脂14が挟まることを防止できる。その結果、封止基板20と素子基板30との密着性の低下を防止できるため、外部からの水分や酸素の流入を防止して、有機EL素子4の損傷を回避でき、有機EL表示装置1の表示品質の低下を防止できる。
(5)また、シール材5と封止樹脂14とが離間して配置されているため、シール材5と封止樹脂14との間にスペース16が形成されることになる。従って、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、封止樹脂14等の材料からアウトガスが発生した場合であっても、発生したアウトガスをスペース16に向けて効率よく逃がすことが可能なる。その結果、アウトガスにより、有機EL表示装置1の内部の圧力が過度に上昇して、封止樹脂14とシール材5との界面において損傷が生じるという不都合を防止することができる。
(6)本実施形態においては、封止樹脂14の厚みTと、シール材5と封止樹脂14との距離Eと、シール材の幅Lとの間に0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立する構成としている。従って、有機EL表示装置1の大型化という不都合を生じることなく、相溶作用の発生を防止して、アウトガスによる有機EL表示装置1の内部の圧力の上昇を防止することができる。
(7)本実施形態においては、封止樹脂14の厚みを1μm以上100μm以下に設定する構成としている。従って、有機EL素子4の耐久性を十分に確保することができる。
(8)本実施形態においては、封止樹脂14を紫外線硬化性樹脂により形成する構成としている。従って、封止樹脂14の製造工程数を減らして、封止樹脂14を容易に形成することができる。
(9)本実施形態においては、封止樹脂14をアクリル樹脂またはエポキシ樹脂により形成する構成としている。従って、安価かつ汎用性にある樹脂材料により封止樹脂14を形成することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
また、図14示すように、有機EL表示装置70において、有機EL素子4の表面(即ち、有機EL素子4の第2電極8の表面)上に、可視光透過性を有するとともに紫外線遮光性を有する遮光部材35を設ける構成としても良い。このような構成により、上述の樹脂硬化工程において、封止基板20側から紫外線を照射して封止樹脂14及びシール材5を形成する際に、有機EL素子4への紫外線の進入を確実に防止することが可能になる。その結果、紫外線照射による有機EL素子4の劣化(即ち、有機層7を構成する各種機能層が化学的に変化して、本来の機能を発揮できない状態になること)を防止することが可能になる。また、遮光部材35は可視光透過性を有するため、有機EL素子4からの発光を封止基板20側から取り出すことが可能になる。従って、有機EL表示装置1を、素子基板30側から光を取り出すボトムエミッション型、封止基板20側から光を取り出すトップエミッション型、及び素子基板30側と封止基板20側から光を取り出す両面発光型のいずれの発光タイプにも適用することが可能になる。
また、遮光部材35は、特に限定されるものではなく、例えば、紫外線吸収性を有する材料よりなるフィルム、紫外線吸収剤を含有するコーティング剤がコートされてなるフィルム等を用いることができる。また、第2電極8の表面に、直接、紫外線吸収剤を含有するコーティング剤よりなるコーティング膜を形成し、これを遮光部材35とすることもできる。また、第2電極8の表面に、直接、紫外線吸収剤を蒸着法等によって蒸着し、得られた蒸着膜を遮光部材35とすることもできる。
紫外線吸収性を有するフィルムを形成する材料としては、例えば、樹脂バインダーと、これに含有された紫外線吸収剤からなるものが挙げられる。また、紫外線吸収剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン等からなる超微粒子等の無機系の紫外線吸収剤、あるいはベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系等の有機系の紫外線吸収剤等を用いることができる。
また、紫外線吸収剤を含有するコーティング剤としては、例えば、アクリルエマルジョン、あるいは低分子量の熱硬化型のウレタンアクリレートおよび触媒等からなるコーティング液と、紫外線吸収剤とを湿式分散混合法によって混合したものを用いることができる。
なお、遮光部材35においては、紫外線遮光率が90%以上であることが好ましく、95%以上であることが一層好ましく、98%以上であることがより一層好ましい。これは、紫外線遮光率が90%未満である場合には、遮光部材35に十分な紫外線遮光機能を付与することが困難になり、有機層7を構成する各種機能層の機能が低下する場合ががあるためである。
また、この遮光部材35は、上述の有機EL素子形成工程において、第2電極8を形成した後、例えば、真空蒸着法により第2電極8上にベンゾトリアゾール系誘導体層を設けることにより形成することができる。なお、蒸着レートとしては、0.5Å/sとすることができ、膜厚は紫外線遮光率が95%以上になるように調整する。
以上説明したように、本発明は、有機EL素子を備えた有機EL表示装置およびその製造方法に適している。
1 有機EL表示装置
4 有機EL素子
5 シール材
6 第1電極
7 有機層
8 第2電極
14 封止樹脂
15 保護膜
17 スペーサ
20 封止基板(第2基板)
30 素子基板(第1基板)
35 遮光部材
70 有機EL表示装置
E シール材と封止樹脂の距離
T 封止樹脂の厚み
X 有機EL表示装置の面方向
本発明は、有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子:以下、「有機EL素子」と記載する)を備えた有機EL表示装置およびその製造方法に関する。
近年、フルカラーディスプレイ等の次世代フラットパネル表示装置として有機EL表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自己発光型の表示装置であり、視野角特性に優れ、視認性が高く、低消費電力であり、かつ薄型化が可能であるため、需要が高まってきている。
この有機EL表示装置は、所定の配列で配列された複数の有機EL素子を有し、複数の有機EL素子の各々は、絶縁性の基板上に形成された第1電極(陽極)と、第1電極上に形成された発光層を有する有機層と、有機層上に形成された第2電極(陰極)とを備えている。
ここで、有機EL素子は、一般に、一定期間駆動すると、発光輝度や発光の均一性等の発光特性が初期の場合に比し著しく低下してしまう。このような発光特性の劣化の原因としては、有機EL素子の内部に進入した外気からの水分に起因する有機層の劣化や、外気中の酸素に起因する電極の酸化、これらの水分や酸素に起因する有機層と電極との間の剥離等が挙げられる。
そこで、これらの水分や酸素を除去するための構造を備えた有機EL表示装置が提案されている。より具体的には、例えば、有機層が対向する一対の電極間に狭持された有機EL素子と、有機EL素子を収納して外気を遮断する気密性容器と、気密性容器内に、有機EL素子から隔離して配置され、化学的に水分を吸着する乾燥手段とを備えた有機EL表示装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、第1電極と、第1電極上に形成された有機層と、有機層を第1電極と挟むように有機層上に形成された第2電極と、有機層を密封するように形成された密封部材とを備え、密封部材により密封された空間内のいずれかの位置に、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属を有する脱酸素脱水部が形成されている有機EL表示装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、上記特許文献1に記載の有機EL表示装置では、気密性容器内の水分を除去することはできるものの、有機層の内部の水分を除去することはできないという問題があった。また、上記特許文献2に記載の有機EL表示装置においては、脱酸素脱水部を形成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属が、水分や酸素に対して非常に反応性が高いため不安定であり、安定した耐久性が得られないという問題があった。
そこで、有機EL素子を水分や酸素から保護するための封止樹脂が設けられた有機EL表示装置が提案されている。より具体的には、素子基板に形成された有機EL素子の発光領域を封止するための封止樹脂と、封止基板上に設けられ、発光領域と電極領域とを遮るように形成された防護壁として作用するシール材とを備えた有機EL表示装置が開示されている。そして、このような構成により、発光領域において、有機EL素子を水分や酸素から保護するための封止樹脂を塗布により形成した場合であっても、シール材により、未硬化の封止樹脂が電極領域側へ拡散することを防止できると記載されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−148066号公報 特開2002−8852号公報 特許第3705190号公報
しかし、上記特許文献3に記載の有機EL表示素子では、素子基板側に設けられた有機EL素子の表面上に封止樹脂を塗布する構成としているため、素子基板と封止基板の間での封止樹脂の厚みの制御が困難になり、表示性能が低下するという問題があった。
より具体的には、素子基板においては、表示領域とその周辺の領域では、その表面の凹凸の程度が異なるため、素子基板上に形成された封止樹脂の厚みが均一にならない。また、この様な封止樹脂の高さが均一にならない状態で、素子基板と封止基板を貼り合わせた場合、表示領域とその周辺の領域における基板間の距離が大きく異なることになる。更に、表示領域において、一方の基板側に上記凹凸に起因する跳ね上がりが発生し、局所的に基板間の距離が大きくなる場合がある。その結果、表示領域とその周辺領域において、基板間の距離が大きく異なることになるため、表示ムラが発生し、当該表示ムラの発生により表示性能が低下するという問題があった。
また、有機EL素子の表面上に封止樹脂を塗布すると、表示領域において塗布打痕が生じてしまい、有機EL表示装置の表示品質が低下するという問題があった。
また、素子基板と封止基板を貼り合わせる際に、シール材と封止樹脂が接触するため、シール材と封止樹脂との接触領域において、未硬化の封止樹脂とシール材が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂によりシール材が溶解する現象(相溶作用)が生じるとともに、当該相溶作用に起因してアウトガスが発生するという不都合が生じていた。
更に、素子基板と封止基板を貼り合わせる際に、封止樹脂等の材料から発生するアウトガスにより、有機EL表示装置の内部の圧力が過度に上昇して、封止樹脂とシール材との界面において損傷が生じるという不都合があった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、表示性能の低下を防止することができるとともに、封止樹脂とシール材との混合に起因する相溶作用を防止でき、アウトガスの発生による損傷を防止することができる有機EL表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の有機EL表示装置は、第1基板と、第1基板に対向して設けられた第2基板と、第1基板上に形成されるとともに、第1基板と第2基板との間に設けられた有機EL素子と、第1基板と第2基板との間に設けられ、有機EL素子を封止するように第1基板と第2基板とを貼り合わせるシール材と、第2基板上に形成されるとともに、第1基板と第2基板との間に設けられ、有機EL素子の表面を覆う封止樹脂とを備え、有機EL表示装置の面方向において、シール材と封止樹脂とが離間して配置されており、封止樹脂の厚みをT、面方向におけるシール材と封止樹脂との距離をE、シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立することを特徴とする。
同構成によれば、封止樹脂を第2基板上に形成する構成としている。従って、上記従来技術とは異なり、有機EL素子が形成された第1基板の表面上に封止樹脂を塗布する必要がなくなるため、第1基板と第2基板との間での封止樹脂の厚みの制御が容易になる。その結果、有機EL表示装置の表示性能の低下を防止することが可能になる。
また、第2基板上に封止樹脂を形成するため、第1基板側に設けられた有機EL素子の表面上に封止樹脂を塗布する必要がなくなる。従って、表示領域における塗布打痕の発生を防止でき、塗布打痕に起因する有機EL表示装置の表示品質の低下を防止できる。
また、有機EL表示装置の面方向において、シール材と封止樹脂とを離間して配置する構成としている。従って、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に、シール材と封止樹脂との接触を回避することができる。その結果、未硬化の封止樹脂とシール材が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂によりシール材が溶解する現象(相溶作用)の発生を防止することができる。また、相溶作用を防止できるため、相溶作用に起因する未反応材料からのアウトガスの発生を防止することができる。
更に、シール材と封止樹脂とが離間して配置されているため、シール材と封止樹脂との間にスペース(空間)が形成されることになる。従って、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に、封止樹脂等の材料からアウトガスが発生した場合であっても、発生したアウトガスをスペースに向けて効率よく逃がすことが可能なる。その結果、アウトガスにより、有機EL表示装置の内部の圧力が過度に上昇して、封止樹脂とシール材との界面において損傷が生じるという不都合を防止することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、封止樹脂の厚みをT、面方向におけるシール材と封止樹脂との距離をE、シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立する構成としているため、有機EL表示装置の大型化という不都合を生じることなく、相溶作用の発生を防止して、アウトガスによる有機EL表示装置の内部の圧力の上昇を防止することができる。
た、本発明の有機EL表示装置においては、封止樹脂の厚みが1μm以上100μm以下であっても良い。
同構成によれば、有機EL素子の耐久性を十分に確保することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、封止樹脂が、紫外線硬化性樹脂により形成されていても良い。
同構成によれば、封止樹脂の製造工程数を減らして、封止樹脂を容易に形成することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、封止樹脂が、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂により形成されていても良い。
同構成によれば、安価かつ汎用性にある樹脂材料により封止樹脂を形成することができる。
また、本発明の有機EL表示装置においては、有機EL素子の表面上に、可視光透過性を有するとともに紫外線遮光性を有する遮光部材が設けられていても良い。
同構成によれば、例えば、紫外線照射による硬化により、封止樹脂及びシール材を形成する際に、有機EL素子への紫外線の進入を確実に防止することが可能になる。その結果、紫外線照射による有機EL素子の劣化を防止することが可能になる。また、遮光部材は可視光透過性を有するため、有機EL表示装置を、第1基板側から光を取り出すボトムエミッション型、第2基板側から光を取り出すトップエミッション型、及び第1基板側と第2基板側から光を取り出す両面発光型ののいずれの発光タイプにも適用することが可能になる。
本発明の有機EL表示装置の製造方法は、第1基板上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成工程と、第2基板上に、シール材を枠状に形成するシール材形成工程と、第2基板に形成されたシール材の内側に、封止樹脂を形成するための樹脂材料をシール材から離間させて塗布する樹脂材料塗布工程と、真空雰囲気で、シール材を介して、第1基板と第2基板とを貼り合わせるとともに、シール材の内側において、樹脂材料を均一に拡散させる貼合体形成工程と、樹脂材料を硬化させて封止樹脂を第2基板上に形成するとともに、シール材を形成する樹脂を硬化させ、有機EL表示装置の面方向において、シール材と封止樹脂とを離間して配置する樹脂硬化工程とを少なくとも備えることを特徴とする。
同構成によれば、封止樹脂を第2基板上に形成する構成としている。従って、上記従来技術とは異なり、有機EL素子が形成された第1基板の表面上に封止樹脂を塗布する必要がなくなるため、第1基板と第2基板との間での封止樹脂の厚みの制御が容易になる。その結果、有機EL表示装置の表示性能の低下を防止することが可能になる。
また、第2基板上に封止樹脂を形成するため、第1基板側に設けられた有機EL素子の表面上に封止樹脂を塗布する必要がなくなる。従って、表示領域における塗布打痕の発生を防止でき、塗布打痕に起因する有機EL表示装置の表示品質の低下を防止できる。
また、有機EL表示装置の面方向において、シール材と封止樹脂とを離間して配置する構成としている。従って、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に、シール材と封止樹脂との接触を回避することができる。その結果、未硬化の封止樹脂とシール材が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂によりシール材が溶解する現象(相溶作用)の発生を防止することができる。また、相溶作用を防止できるため、相溶作用に起因する未反応材料からのアウトガスの発生を防止することができる。
更に、シール材と封止樹脂とが離間して配置されているため、シール材と封止樹脂との間にスペース(空間)が形成されることになる。従って、第1基板と第2基板を貼り合わせる際に、封止樹脂等の材料からアウトガスが発生した場合であっても、発生したアウトガスをスペースに向けて効率よく逃がすことが可能なる。その結果、アウトガスにより、有機EL表示装置の内部の圧力が過度に上昇して、封止樹脂とシール材との界面において損傷が生じるという不都合を防止することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法においては、樹脂硬化工程において、封止樹脂の厚みをT、面方向におけるシール材と封止樹脂との距離をE、シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立するように、シール材と封止樹脂とを離間して配置する構成としても良い。
同構成によれば、有機EL表示装置の大型化という不都合を生じることなく、相溶作用の発生を防止して、アウトガスによる有機EL表示装置の内部の圧力の上昇を防止することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法においては、樹脂材料塗布工程において、シール材の内側に、樹脂材料を滴下して注入する構成としても良い。
同構成によれば、封止樹脂を形成する樹脂材料を塗布する際に、封止基板上に形成されたシール材と樹脂材料との接触を容易に回避することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法においては、樹脂硬化工程において、加熱処理を行う構成としても良い。
同構成によれば、シール材及び封止樹脂を熱収縮させることができるため、シール材と樹脂材料との間にスペースが確実に形成されるとともに、シール材と封止樹脂とを確実に離間して配置することができる。
本発明によれば、封止樹脂とシール材を備える有機EL表示装置において、表示性能の低下を防止することができるとともに、封止樹脂とシール材との混合に起因する相溶作用を防止できる。また、アウトガスの発生による損傷を防止することができる。
本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の平面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置が備える有機EL素子を構成する有機層を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の有機EL表示装置の変形例を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の平面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。また、図3は、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置が備える有機EL素子を構成する有機層を説明するための断面図である。
図1、図2に示す様に、有機EL表示装置1は、第1基板である素子基板30と、素子基板30に対向する第2基板である封止基板20と、素子基板30上に形成されるとともに、素子基板30及び封止基板20の間に設けられた有機EL素子4とを備えている。また、有機EL表示装置1は、素子基板30と封止基板20との間に設けられ、有機EL素子4を封止するように素子基板30と封止基板20とを貼り合わせるシール材5を備えている。このシール材5は、有機EL素子4を周回するように枠状に形成されており、素子基板30と封止基板20は、このシール材5を介して相互に貼り合わされている。
また、図1、図2に示すように、素子基板30は、有機EL素子4が配列されるとともに、シール材5により囲まれた表示領域Dを有する。この表示領域Dには、封止基板20と対向する素子基板30側の面において、有機EL素子4がマトリックス状に配置されて形成されている。
素子基板30及び封止基板20は、例えば、ガラス、またはプラスチック等の絶縁性材料により形成されている。
また、図2に示すように、有機EL素子4は、素子基板30の表面上に設けられた第1電極6(陽極)と、第1電極6の表面上に設けられた有機層7と、有機層7の表面上に設けられた第2電極8(陰極)とを備えている。
第1電極6は、素子基板30の表面上に所定の間隔でマトリクス状に複数形成されており、複数の第1電極6の各々が、有機EL表示装置1の各画素領域を構成している。なお、第1電極6は、例えば、Au、Ni、Pt、ITO(インジウム−スズ酸化物)、またはITOとAgの積層膜等により形成されている。
有機層7は、マトリクス状に区画された各第1電極6の表面上に形成されている。この有機層7は、図3に示すように、正孔注入層9と、正孔注入層9の表面上に形成された正孔輸送層10と、正孔輸送層10の表面上に形成され、赤色光、緑色光、および青色光のいずれかを発する発光層11と、発光層11の表面上に形成された電子輸送層12と、電子輸送層12の表面上に形成された電子注入層13とを備えている。そして、これらの正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13が順次積層されることにより、有機層7が構成されている。
正孔注入層9は、発光層11への正孔注入効率を高めるためのものである。この正孔注入層9を形成する材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、あるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを挙げることができる。
正孔輸送層10は、上述の正孔注入層9と同様に、発光層11への正孔注入効率を高めるためのものであり、正孔輸送層10を形成する材料としては、上述の正孔注入層9と同様のものが使用できる。
発光層11は、第1電極6、及び第2電極8による電圧印加の際に、両電極の各々から正孔および電子が注入されるとともに、正孔と電子が再結合する領域である。この発光層11は、発光効率が高い材料により形成され、例えば、低分子蛍光色素、蛍光性の高分子、金属錯体等の有機材料により形成されている。より具体的には、例えば、アントラセン、ナフタレン、インデン、フェナントレン、ピレン、ナフタセン、トリフェニレン、アントラセン、ペリレン、ピセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、ペンタフェン、ペンタセン、コロネン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、あるいはこれらの誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体ジトルイルビニルビフェニルが挙げられる。
電子輸送層12は、第2電極8から注入される電子を発光層11に輸送するためのものである。この電子輸送層12を形成する材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、フェナントロリン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。より具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、アントラセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、1,10−フェナントロリン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。
電子注入層13は、上述の電子輸送層12と同様に、第2電極8から注入される電子を発光層11に輸送するためのものであり、電子注入層13を形成する材料としては、上述の電子輸送層12と同様のものが使用できる。
第2電極8は、有機層7に電子を注入する機能を有するものである。この第2電極8は、例えば、マグネシウム合金(MgAg等)、アルミニウム合金(AlLi、AlCa、AlMg等)、金属カルシウム、または仕事関数の小さい金属等により形成されている。
素子基板30と封止基板20とを接着するシール材5は、素子基板30と封止基板20とを固定するためのものである。このシール材5を形成する材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を使用する構成としている。
また、シール材5には、素子基板30と封止基板20との間隔(即ち、封止樹脂14の厚みT)を規制するためのスペーサ17(図2参照)が混入されている。このスペーサ17は、例えば、SiO(酸化シリコン)により形成されている。
また、有機EL表示装置1は、図2に示すように、樹脂により形成された封止樹脂14を備えている。この封止樹脂14は、有機EL素子4を水分や酸素から保護するためのものである。封止樹脂14を形成する樹脂としては、特に限定されず、例えば、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、二液型硬化性樹脂、水分硬化性樹脂、嫌気性硬化性樹脂、及びホットメルト型樹脂等を使用することができる。このうち、水分透過性及び酸素透過性を有する紫外線硬化型、熱硬化型、及び二液硬化型のエポキシ樹脂を使用することが好ましい。また、封止樹脂14の製造工程数を減らして、封止樹脂14を容易に形成するとの観点から、紫外線硬化性樹脂を使用することが好ましい。また、有機EL素子4の耐久性を十分に確保するとの観点から、封止樹脂14の厚みTは、1〜100μmであることが好ましい。
なお、本実施形態においては、図2に示すように、有機EL素子4と封止樹脂14との接触を防止して、有機EL素子4を保護するための保護膜15が、有機EL素子4の表面上に設けられている。この保護膜15を形成する材料としては、例えば、SiO、SiON等の無機材料が挙げられる。
ここで、本実施形態における有機EL表示装置1においては、封止樹脂14が、封止基板20上に形成されるとともに、素子基板30と封止基板20との間に設けられている点に特徴がある。
このような構成により、上記従来技術とは異なり、素子基板30側に設けられた有機EL素子4の表面上に封止樹脂14を塗布する必要がなくなるため、素子基板30と封止基板20との間での封止樹脂14の厚みの制御が容易になる。
即ち、封止樹脂14が、封止基板20上に形成されるため、素子基板30において、表示領域Dの表面とその周辺の領域の表面の凹凸の程度が異なる場合であっても、封止基板20上に形成された封止樹脂14の厚みを均一にすることが可能になる。また、封止樹脂14の厚みが均一になるため、素子基板30と封止基板20とを貼り合わせた場合であっても、表示領域Dとその周辺の領域における素子基板30と封止基板20間の距離を均一にすることが可能になる。また、表示領域Dにおいて、一方の基板側に上記凹凸に起因する跳ね上がりが発生することを防止することができるため、局所的に素子基板30と封止基板20間の距離が大きくなるという不都合を回避することができる。従って、表示領域Dとその周辺領域において、基板間の距離が大きく異なることがなくなるため、表示ムラの発生を防止することができる。
また、封止基板20上に封止樹脂14を形成するため、素子基板30側に設けられた有機EL素子4の表面上に封止樹脂14を塗布する必要がなくなる。従って、表示領域Dにおける塗布打痕(即ち、封止樹脂14の樹脂材料の塗布打痕)の発生を防止できる。
また、本実施形態の有機EL表示装置1においては、図1、図2に示すように、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14とが離間して配置されている点に特徴がある。即ち、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と樹脂材料14a(即ち、封止樹脂14)との間にスペース16を形成する構成としている。
このような構成により、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、シール材5と封止樹脂14との接触を回避することができるため、未硬化の封止樹脂14とシール材5が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂14によりシール材5が溶解する現象(相溶作用)の発生を防止することができる。
また、相溶作用を防止できるため、相溶作用に起因する未反応材料からのアウトガスの発生を防止することができる。
また、シール材5と封止樹脂14とが離間して配置されているため、シール材5と封止樹脂14との間にスペース16が形成されることになる。従って、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、封止樹脂14等の材料からアウトガスが発生した場合であっても、発生したアウトガスをスペース16に向けて効率よく逃がすことが可能なる。
次に、本実施形態の有機EL表示装置の製造方法の一例について説明する。図4〜図13は、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。
<有機EL素子形成工程>
まず、図4に示すように、基板サイズが300×400mmで、厚さが0.7mmのガラス基板等の素子基板30上に、スパッタ法によりITO膜をパターン形成して、第1電極6を形成する。このとき、第1電極6の膜厚は、例えば、150nm程度に形成する。
次に、第1電極6上に、発光層11を含む有機層7、及び第2電極8を金属製のマスクを使用して、蒸着法により形成する。
より具体的には、まず、第1電極6を備えた素子基板30を蒸着装置のチャンバー内に設置する。なお、蒸着装置のチャンバー内は、真空ポンプにより、1×10−5〜1×10−4(Pa)の真空度に保たれている。また、第1電極6を備えた素子基板30は、チャンバー内に取り付けられた1対の基板受けによって2辺を固定した状態で設置する。
そして、蒸着源から、正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13の各蒸着材料を順次蒸発させて、正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13を積層することにより、図5に示すように、画素領域であって第1電極6上にに有機層7を形成する。
そして、図6に示すように、有機層7上に、第2電極8を形成することにより、素子基板30上に、第1電極6、有機層7、及び第2電極8を備えた有機EL素子4を形成する。
なお、蒸発源としては、例えば、各蒸発材料が仕込まれた坩堝を使用することができる。坩堝は、チャンバー内の下部に設置されるとともに、坩堝にはヒーターが備え付けられており、このヒーターにより、坩堝は加熱される。そして、ヒーターによる加熱により、坩堝の内部温度が各種蒸着材料の蒸発温度に到達することで、坩堝内に仕込まれた各種蒸着材料が蒸発分子となってチャンバー内の上方向へ飛び出す。
また、有機層7、及び第2電極8の形成方法の具体例としては、まず、素子基板30上にパターニングされた第1電極6上に、RGB全ての画素に共通して、m−MTDATA(4,4,4-tris(3-methylphenylphenylamino)triphenylamine)からなる正孔注入層9を、マスクを介して、例えば、25nmの膜厚で形成する。続いて、正孔注入層9上に、RGB全ての画素に共通して、α−NPD(4,4-bis(N-1-naphthyl-N-phenylamino)biphenyl)からなる正孔輸送層10を、マスクを介して、例えば、30nmの膜厚で形成する。次に、赤色の発光層11として、ジ(2-ナフチル)アントラセン(ADN)に2,6-ビス((4’-メトキシジフェニルアミノ)スチリル)-1,5-ジシアノナフタレン(BSN)を30重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。次いで、緑色の発光層11として、ADNにクマリン6を5重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。次に、青色の発光層11として、ANDに4,4’-ビス(2-{4-(N,N-ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル)ビフェニル(DPAVBi)を2.5重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。次いで、各発光層11上に、RGB全ての画素に共通して、8-ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3)を電子輸送層12として、マスクを介して、例えば、20nmの膜厚で形成する。次いで、電子輸送層12上に、フッ化リチウム(LiF)を電子注入層13として、マスクを介して、例えば、0.3nmの膜厚で形成する。そして、第2電極8として、マグネシウム銀(MgAg)からなる陰極を、例えば、10nmの膜厚で形成する。
次いで、図7に示すように、形成された有機EL素子4の表面上に、当該有機EL素子4を保護するための保護膜15を形成する。この保護膜15は、例えば、SiO、SiON等の無機材料を、蒸着法、スパッタ法、化学気相成長法等により、有機EL素子4の表面上に積層することにより形成することができる。
<シール材形成工程>
まず、図8、図10に示すように、基板サイズが730mm×920mmで、厚さが0.7mmのガラス基板等の封止基板20上に、上述したエポキシ樹脂等の材料を、ディスペンサやマスク印刷法、フレキソ印刷法等により塗布して、シール材5を枠状に形成する。
<樹脂材料塗布工程(滴下注入工程)>
次いで、封止基板20に形成されたシール材5の内側に、封止樹脂14を形成するための樹脂材料を、ディスペンサやマスク印刷法、滴下注入法等により、シール材5から離間させて塗布する。ここで、本実施形態においては、上述のごとく、シール材5と封止樹脂14とを離間して配置するため、封止樹脂14を形成する樹脂材料を塗布する際に、封止基板20上に形成されたシール材5と樹脂材料との接触を容易に回避するとの観点から、シール材5の内側に、樹脂材料を滴下して注入することにより塗布することが好ましい。
この場合、図9、図10に示すように、封止基板20に形成されたシール材5の内側に、封止樹脂14を形成するための樹脂材料14aを滴下して注入することにより塗布する。なお、樹脂材料14aとしては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂や、エポキシ樹脂等の二液硬化型性樹脂が使用される。
また、樹脂材料14aの滴下は、例えば、樹脂材料14aを滴下する機能を有した滴下装置が基板面全体に亘って移動しながら樹脂材料14aを滴下することにより行われ、シール材5との接触を確実に回避するとの観点から、シール材5の近傍から滴下しないようにする。
また、シール材5と封止樹脂14との接触を回避して、シール材5と封止樹脂14とを確実に離間して配置するとの観点から、樹脂材料14aの粘度を調整して滴下することが好ましい。より具体的には、例えば、滴下する樹脂材料14aの粘度を上げて、滴下した樹脂材料14aがシール材5の内側における封止基板20の表面上を拡散しないようにする。また、滴下する樹脂材料14aの粘度を下げて、樹脂材料14aをシール材5の内側における封止基板20の中央部付近に集中させて滴下する。
例えば、有機EL表示装置1の面方向Xにおけるシール材5と封止樹脂14との距離Eを0.1mm以上に設定する場合は、10〜20Pa・sの樹脂材料14aを使用する。このように粘度を設定すれば、樹脂材料14aを硬化させるまでの処理時間(例えば、2時間)において、封止基板20の平面上に滴下された樹脂材料14aが流動する距離を考慮した場合であっても、シール材5と封止樹脂14との接触を回避して、シール材5と封止樹脂14とを確実に離間して配置することが可能になる。
<貼合体形成工程>
次いで、真空雰囲気で、シール材5が形成された封止基板20と、有機EL素子4が形成された素子基板30とを、有機EL素子4と樹脂材料14aが重なり合うように、素子基板30上に封止基板20を重ね合わせて、図11に示すように、素子基板30上に、封止基板20に形成されたシール材5の表面5aを載置させる。
次いで、図12に示すように、真空雰囲気で、所定の条件下(例えば、100Pa以下の圧力)において、シール材5の内側における真空気密状態を保持した状態で、窒素リークを行うとともに、大気圧までパージを行って差圧で加圧処理を行うことにより、シール材5を介して、素子基板30と封止基板20とを貼り合わせ、素子基板30と封止基板20とが貼り合わされた貼合体を形成する。なお、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、加圧により、滴下注入された樹脂材料14aが、シール材5の内側において、均一に拡散するとともに、図12に示すように、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と樹脂材料14aとの間にスペース16が形成される。
<樹脂硬化工程>
次いで、図13に示すように、封止基板20側から紫外線(図13における矢印)を照射して、均一に拡散した樹脂材料14aを硬化させて、封止基板20上に封止樹脂14を形成するとともに、シール材5を形成する樹脂を硬化させる。この際、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14とが離間して配置されることになる。
なお、照射する紫外線は、0.5〜10Jが好ましく、1〜6Jがより好ましい。また、紫外線照射後、樹脂の硬化を促進させるために、大気中にて加熱処理(70℃以上120℃以下、10分以上2時間以下)を行う。また、この加熱処理によりシール材5及び封止樹脂14が熱収縮され、シール材5と樹脂材料14aとの間にスペース16が確実に形成されるとともに、シール材5と封止樹脂14とが確実に離間して配置されることになる。
また、封止樹脂14の厚みをT、有機EL表示装置1の面方向Xにおけるシール材5と封止樹脂14との距離をE、シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立するように、シール材5と封止樹脂14とを離間させて配置することが好ましい。これは、0.5L+0.1T>Eの場合は、シール材5と封止樹脂14との間に形成されるスペース16が小さくなるため、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、上述の相溶作用の発生を防止することが困難になるとともに、封止樹脂14等の材料から発生するアウトガスをスペース16へ効率よく逃がすことが困難になる場合があるためである。また、50T<Eの場合は、シール材5と封止樹脂14との間に形成されるスペース16が大きくなるため、有機EL表示装置の小型化が困難になる場合があるためである。
従って、例えば、シール材5の幅Lを1000μm、封止樹脂14の厚みTを20μmに設定する場合、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14との距離Eを502μm以上1000μm以下に設定することが好ましい。
以上に説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態においては、封止樹脂14を封止基板20上に形成する構成としている。従って、上記従来技術とは異なり、素子基板30の表面上に封止樹脂14を塗布する必要がなくなるため、素子基板30と封止基板20との間での封止樹脂14の厚みの制御が容易になる。その結果、有機EL表示装置1の表示性能の低下を防止することが可能になる。
(2)また、封止基板20上に封止樹脂14を形成するため、素子基板30側に設けられた有機EL素子4の表面上に封止樹脂14を塗布する必要がなくなる。従って、表示領域Dにおける塗布打痕の発生を防止でき、当該塗布打痕に起因する有機EL表示装置1の表示品質の低下を防止できる。
(3)また、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14とを離間して配置する構成としている。従って、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、シール材5と封止樹脂14との接触を回避することができるため、未硬化の封止樹脂14とシール材5が物理的に混ざり合い、未硬化の封止樹脂14によりシール材5が溶解する現象(相溶作用)の発生を防止することができる。また、相溶作用を防止できるため、相溶作用に起因する未反応材料からのアウトガスの発生を防止することができる。
(4)また、有機EL表示装置1の面方向Xにおいて、シール材5と封止樹脂14とを離間して配置する構成としている。従って、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、シール材5と封止樹脂14との接触を回避することができるため、封止樹脂14がシール材5上に乗りかかることを防止することができ、素子基板30とシール材5との間に封止樹脂14が挟まることを防止できる。その結果、封止基板20と素子基板30との密着性の低下を防止できるため、外部からの水分や酸素の流入を防止して、有機EL素子4の損傷を回避でき、有機EL表示装置1の表示品質の低下を防止できる。
(5)また、シール材5と封止樹脂14とが離間して配置されているため、シール材5と封止樹脂14との間にスペース16が形成されることになる。従って、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、封止樹脂14等の材料からアウトガスが発生した場合であっても、発生したアウトガスをスペース16に向けて効率よく逃がすことが可能なる。その結果、アウトガスにより、有機EL表示装置1の内部の圧力が過度に上昇して、封止樹脂14とシール材5との界面において損傷が生じるという不都合を防止することができる。
(6)本実施形態においては、封止樹脂14の厚みTと、シール材5と封止樹脂14との距離Eと、シール材の幅Lとの間に0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立する構成としている。従って、有機EL表示装置1の大型化という不都合を生じることなく、相溶作用の発生を防止して、アウトガスによる有機EL表示装置1の内部の圧力の上昇を防止することができる。
(7)本実施形態においては、封止樹脂14の厚みを1μm以上100μm以下に設定する構成としている。従って、有機EL素子4の耐久性を十分に確保することができる。
(8)本実施形態においては、封止樹脂14を紫外線硬化性樹脂により形成する構成としている。従って、封止樹脂14の製造工程数を減らして、封止樹脂14を容易に形成することができる。
(9)本実施形態においては、封止樹脂14をアクリル樹脂またはエポキシ樹脂により形成する構成としている。従って、安価かつ汎用性にある樹脂材料により封止樹脂14を形成することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
また、図14示すように、有機EL表示装置70において、有機EL素子4の表面(即ち、有機EL素子4の第2電極8の表面)上に、可視光透過性を有するとともに紫外線遮光性を有する遮光部材35を設ける構成としても良い。このような構成により、上述の樹脂硬化工程において、封止基板20側から紫外線を照射して封止樹脂14及びシール材5を形成する際に、有機EL素子4への紫外線の進入を確実に防止することが可能になる。その結果、紫外線照射による有機EL素子4の劣化(即ち、有機層7を構成する各種機能層が化学的に変化して、本来の機能を発揮できない状態になること)を防止することが可能になる。また、遮光部材35は可視光透過性を有するため、有機EL素子4からの発光を封止基板20側から取り出すことが可能になる。従って、有機EL表示装置1を、素子基板30側から光を取り出すボトムエミッション型、封止基板20側から光を取り出すトップエミッション型、及び素子基板30側と封止基板20側から光を取り出す両面発光型のいずれの発光タイプにも適用することが可能になる。
また、遮光部材35は、特に限定されるものではなく、例えば、紫外線吸収性を有する材料よりなるフィルム、紫外線吸収剤を含有するコーティング剤がコートされてなるフィルム等を用いることができる。また、第2電極8の表面に、直接、紫外線吸収剤を含有するコーティング剤よりなるコーティング膜を形成し、これを遮光部材35とすることもできる。また、第2電極8の表面に、直接、紫外線吸収剤を蒸着法等によって蒸着し、得られた蒸着膜を遮光部材35とすることもできる。
紫外線吸収性を有するフィルムを形成する材料としては、例えば、樹脂バインダーと、これに含有された紫外線吸収剤からなるものが挙げられる。また、紫外線吸収剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン等からなる超微粒子等の無機系の紫外線吸収剤、あるいはベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系等の有機系の紫外線吸収剤等を用いることができる。
また、紫外線吸収剤を含有するコーティング剤としては、例えば、アクリルエマルジョン、あるいは低分子量の熱硬化型のウレタンアクリレートおよび触媒等からなるコーティング液と、紫外線吸収剤とを湿式分散混合法によって混合したものを用いることができる。
なお、遮光部材35においては、紫外線遮光率が90%以上であることが好ましく、95%以上であることが一層好ましく、98%以上であることがより一層好ましい。これは、紫外線遮光率が90%未満である場合には、遮光部材35に十分な紫外線遮光機能を付与することが困難になり、有機層7を構成する各種機能層の機能が低下する場合ががあるためである。
また、この遮光部材35は、上述の有機EL素子形成工程において、第2電極8を形成した後、例えば、真空蒸着法により第2電極8上にベンゾトリアゾール系誘導体層を設けることにより形成することができる。なお、蒸着レートとしては、0.5Å/sとすることができ、膜厚は紫外線遮光率が95%以上になるように調整する。
以上説明したように、本発明は、有機EL素子を備えた有機EL表示装置およびその製造方法に適している。
1 有機EL表示装置
4 有機EL素子
5 シール材
6 第1電極
7 有機層
8 第2電極
14 封止樹脂
15 保護膜
17 スペーサ
20 封止基板(第2基板)
30 素子基板(第1基板)
35 遮光部材
70 有機EL表示装置
E シール材と封止樹脂の距離
T 封止樹脂の厚み
X 有機EL表示装置の面方向

Claims (10)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向して設けられた第2基板と、
    前記第1基板上に形成されるとともに、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた有機EL素子と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、前記有機EL素子を封止するように前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるシール材と、
    前記第2基板上に形成されるとともに、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、前記有機EL素子の表面を覆う封止樹脂と
    を備え、
    有機EL表示装置の面方向において、前記シール材と前記封止樹脂とが離間して配置されていることを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 前記封止樹脂の厚みをT、前記面方向における前記シール材と前記封止樹脂との距離をE、前記シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立することを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記封止樹脂の厚みが1μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記封止樹脂が、紫外線硬化性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  5. 前記封止樹脂が、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  6. 前記有機EL素子の表面上に、可視光透過性を有するとともに紫外線遮光性を有する遮光部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の有機EL表示装置。
  7. 第1基板上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成工程と、
    第2基板上に、シール材を枠状に形成するシール材形成工程と、
    前記第2基板に形成された前記シール材の内側に、封止樹脂を形成するための樹脂材料を前記シール材から離間させて塗布する樹脂材料塗布工程と、
    真空雰囲気で、前記シール材を介して、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるとともに、前記シール材の内側において、前記樹脂材料を均一に拡散させる貼合体形成工程と、
    前記樹脂材料を硬化させて前記封止樹脂を前記第2基板上に形成するとともに、前記シール材を形成する樹脂を硬化させ、有機EL表示装置の面方向において、前記シール材と前記封止樹脂とを離間して配置する樹脂硬化工程と
    を少なくとも備えることを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  8. 前記樹脂硬化工程において、前記封止樹脂の厚みをT、前記面方向における前記シール材と前記封止樹脂との距離をE、前記シール材の幅をLとした場合、0.5L+0.1T≦E≦50Tの関係が成立するように、前記シール材と前記封止樹脂とを離間して配置することを特徴とする請求項7に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  9. 前記樹脂材料塗布工程において、前記シール材の内側に、前記樹脂材料を滴下して注入することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  10. 前記樹脂硬化工程において、加熱処理を行うことを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
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