JP2013187019A - 有機el表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸やアルカリに起因する有機EL素子の特性劣化を防止することができる有機EL表示装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】有機EL表示装置1は、素子基板30と、封止基板20と、素子基板30と封止基板20との間に設けられた有機EL素子4と、有機EL素子4の表面を覆う第1保護層15と、第1保護層15上に形成された第2保護層16とを備える。そして、第1保護層15は、酸化アルミニウムにより形成され、第2保護層は、パリレン、ポリ尿素、またはアクリレートにより形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子:以下、「有機EL素子」と記載する)を備えた有機EL表示装置およびその製造方法に関する。
近年、フルカラーディスプレイ等の次世代フラットパネル表示装置として有機EL表示装置が注目されている。この有機EL表示装置は、自己発光型の表示装置であり、視野角特性に優れ、視認性が高く、低消費電力であり、かつ薄型化が可能であるため、需要が高まってきている。
この有機EL表示装置は、所定の配列で配列された複数の有機EL素子を有し、複数の有機EL素子の各々は、絶縁性の基板上に形成された第1電極(陽極)と、第1電極上に形成された発光層を有する有機層と、有機層上に形成された第2電極(陰極)とを備えている。
ここで、有機EL素子は、一般に、一定期間駆動すると、発光輝度や発光の均一性等の発光特性が初期の場合に比し著しく低下してしまう。このような発光特性の劣化の原因としては、有機EL表示装置の内部からのアウトガスに含まれる酸やアルカリ、及び外部から進入する酸やアルカリに起因する有機EL表示素子の劣化が挙げられる。
そこで、これらの酸やアルカリから有機EL素子を保護するための構造を備えた有機EL表示装置が提案されている。より具体的には、例えば、対向する一対の電極間に有機層が狭持された有機EL素子と、有機EL素子上に設けられ、ポリパラキシリレン又はその誘導体(以下、パリレンと称する。)により形成された保護層とを備えた有機EL表示装置が開示されている。そして、このような構成により、パリレンは、高い耐溶剤性、及び耐化学性を有するため、有機EL素子を保護することができると記載されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−12785号公報
しかし、上記特許文献1に記載の有機EL表示素子では、有機EL表示装置の幅方向からの酸やアルカリの進入による有機EL素子の劣化を防止することはできるものの、パリレンは、ポリマー分子の成長において、有機EL表示装置の厚み方向に成長するため、有機EL表示装置の厚み方向からの酸やアルカリを完全には防止することができない。従って、酸やアルカリによる有機EL表示素子の劣化を十分に防止することができないという問題があった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、酸やアルカリに起因する有機EL素子の特性劣化を防止することができる有機EL表示装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の有機EL表示装置は、第1基板と、第1基板に対向して設けられた第2基板と、第1基板上に形成され、第1基板と第2基板との間に設けられた有機EL素子と、第1基板上に形成され、有機EL素子の表面を覆う第1保護層と、第1保護層上に形成された第2保護層とを備え、第1保護層は、酸化アルミニウムにより形成され、第2保護層は、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種により形成されていることを特徴とする。
同構成によれば、酸化アルミニウムからなる第1保護層が有機EL素子を覆うように設けられ、更に、第1保護層上に、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種により形成された第2保護層が設けられているため、有機EL素子に対する、有機EL表示装置の内部からのアウトガスに含まれる酸やアルカリの進入、及び有機EL表示装置の外部からの酸やアルカリの進入を確実に防止することができる。
本発明の第2の有機EL表示装置は、第1基板と、第1基板に対向して設けられた第2基板と、第1基板上に形成され、第1基板と第2基板との間に設けられた有機EL素子と、第1基板上に形成され、有機EL素子の表面を覆う第1保護層と、第1保護層上に形成された第2保護層とを備え、第1保護層は、酸化アルミニウムにより形成され、第2保護層は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン膜、及び窒化酸化シリコン膜からなる群より選ばれる1種により形成されていることを特徴とする。
同構成によれば、酸化アルミニウムからなる第1保護層が有機EL素子を覆うように設けられ、更に、第1保護層上に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、及び窒化酸化シリコンからなる群より選ばれる1種により形成された第2保護層が設けられているため、有機EL素子に対する、有機EL表示装置の内部からのアウトガスに含まれる酸やアルカリの進入、及び有機EL表示装置の外部からの酸やアルカリの進入を確実に防止することができる。
また、第1保護層を形成する際に、仮に第1保護層にスパークやダストに起因するピンホールが形成された場合であっても、酸やアルカリの進入を防止することができるため、結果として、有機EL素子に対する酸やアルカリの進入を確実に防止することが可能になる。
本発明の第1及び第2の有機EL表示装置においては、第1保護層の厚みが、10nm〜10μmであってもよい。
同構成によれば、第1保護層の厚みを大きくすることなく、有機EL素子の耐酸性及び耐アルカリ性を確実に確保することができる。
本発明の第1の有機EL表示装置においては、第2保護層上に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン膜、及び窒化酸化シリコン膜からなる群より選ばれる1種により形成された第3保護層が設けられていてもよい。
同構成によれば、第1保護層を形成する際に、仮に第1保護層にスパークやダストに起因するピンホールが形成された場合であっても、酸やアルカリの進入を防止することができる。従って、有機EL素子に対する酸やアルカリの進入をより一層確実に防止することが可能になる。
本発明の第2の有機EL表示装置においては、第2保護層上に、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種により形成された第3保護層が設けられていてもよい。
同構成によれば、有機EL素子に対する酸やアルカリの進入をより一層確実に防止することができる。
本発明の第1の有機EL表示装置の製造方法は、基板上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成工程と、基板上に、酸化アルミニウムからなり、有機EL素子を覆う第1保護層を形成する第1保護層形成工程と、第1保護層上に、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種からなる第2保護層を形成する第2保護層形成工程とを少なくとも備えることを特徴とする。
同構成によれば、酸化アルミニウムからなる第1保護層が有機EL素子を覆うように設けられ、更に、第1保護層上に、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種により形成された第2保護層が設けられているため、有機EL素子に対する、有機EL表示装置の内部からのアウトガスに含まれる酸やアルカリの進入、及び有機EL表示装置の外部からの酸やアルカリの進入を確実に防止することができる有機EL表示装置を提供することができる。
本発明の第2の有機EL表示装置の製造方法は、基板上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成工程と、基板上に、酸化アルミニウムからなり、有機EL素子を覆う第1保護層を形成する第1保護層形成工程と、第1保護層上に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン膜、及び窒化酸化シリコン膜からなる群より選ばれる1種からなる第2保護層を形成する第2保護層形成工程とを少なくとも備えることを特徴とする。
同構成によれば、酸化アルミニウムからなる第1保護層が有機EL素子を覆うように設けられ、更に、第1保護層上に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、及び窒化酸化シリコンからなる群より選ばれる1種により形成された第2保護層が設けられているため、有機EL素子に対する、有機EL表示装置の内部からのアウトガスに含まれる酸やアルカリの進入、及び有機EL表示装置の外部からの酸やアルカリの進入を確実に防止することができる有機EL表示装置を提供することができる。
また、第1保護層を形成する際に、仮に第1保護層にスパークやダストに起因するピンホールが形成された場合であっても、酸やアルカリの進入を防止することができるため、結果として、有機EL素子に対する酸やアルカリの進入を確実に防止することができる有機EL表示装置を提供することができる。
本発明の第1及び第2の有機EL表示装置の製造方法においては、第1保護層形成工程において、第1保護層を原子層堆積法(ALD法)により形成してもよい。
同構成によれば、ピンホールやクラックを形成することなく、第1保護層を形成することができる。
本発明の第1の有機EL表示装置の製造方法においては、第2保護層形成工程の後、第2保護層上に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン膜、及び窒化酸化シリコン膜からなる群より選ばれる1種からなる第3保護層を形成する第3保護層形成工程を更に備えていてもよい。
同構成によれば、第1保護層を形成する際に、仮に第1保護層にスパークやダストに起因するピンホールが形成された場合であっても、酸やアルカリの進入を防止することができる。従って、有機EL素子に対する酸やアルカリの進入をより一層確実に防止することができる有機EL表示装置を提供することができる。
本発明の第2の有機EL表示装置の製造方法においては、第2保護層形成工程の後、第2保護層上に、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種からなる第3保護層を形成する第3保護層形成工程を更に備えていてもよい。
同構成によれば、有機EL素子に対する酸やアルカリの進入をより一層確実に防止することができる有機EL表示装置を提供することができる。
本発明によれば、保護層を備える有機EL表示装置において、酸やアルカリの進入に起因する有機EL素子の特性劣化を防止することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の平面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置が備える有機EL素子を構成する有機層を説明するための断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の変形例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の平面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。また、図3は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置が備える有機EL素子を構成する有機層を説明するための断面図である。
図1、図2に示す様に、有機EL表示装置1は、第1基板である素子基板30と、素子基板30に対向する第2基板である封止基板20と、素子基板30上に形成されるとともに、素子基板30及び封止基板20の間に設けられた有機EL素子4とを備えている。
また、図1、図2に示すように、素子基板30は、有機EL素子4が配列された表示領域Dを有する。この表示領域Dには、封止基板20と対向する素子基板30側の面において、有機EL素子4がマトリックス状に配置されて形成されている。
素子基板30及び封止基板20は、例えば、ガラス、またはプラスチック等の絶縁性材料により形成されている。
また、図2に示すように、有機EL素子4は、素子基板30の表面上に設けられた第1電極6(陽極)と、第1電極6の表面上に設けられた有機層7と、有機層7の表面上に設けられた第2電極8(陰極)とを備えている。
第1電極6は、素子基板30の表面上に所定の間隔でマトリクス状に複数形成されており、複数の第1電極6の各々が、有機EL表示装置1の各画素領域を構成している。なお、第1電極6は、例えば、Au、Ni、Pt、ITO(インジウム−スズ酸化物)、またはITOとAgの積層膜等により形成されている。
有機層7は、マトリクス状に区画された各第1電極6の表面上に形成されている。この有機層7は、図3に示すように、正孔注入層9と、正孔注入層9の表面上に形成された正孔輸送層10と、正孔輸送層10の表面上に形成され、赤色光、緑色光、および青色光のいずれかを発する発光層11と、発光層11の表面上に形成された電子輸送層12と、電子輸送層12の表面上に形成された電子注入層13とを備えている。
そして、これらの正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13が順次積層されることにより、有機層7が構成されている。
正孔注入層9は、発光層11への正孔注入効率を高めるためのものである。この正孔注入層9を形成する材料としては、例えば、ベンジン、スチリルアミン、トリフェニルアミン、ポルフィリン、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、ポリアリールアルカン、フェニレンジアミン、アリールアミン、オキザゾール、アントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニレン、アザトリフェニレン、あるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物、ビニルカルバゾール系化合物、チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを挙げることができる。
正孔輸送層10は、上述の正孔注入層9と同様に、発光層11への正孔注入効率を高めるためのものであり、正孔輸送層10を形成する材料としては、上述の正孔注入層9と同様のものが使用できる。
発光層11は、第1電極6、及び第2電極8による電圧印加の際に、両電極の各々から正孔および電子が注入されるとともに、正孔と電子が再結合する領域である。この発光層11は、発光効率が高い材料により形成され、例えば、低分子蛍光色素、蛍光性の高分子、金属錯体等の有機材料により形成されている。
より具体的には、例えば、アントラセン、ナフタレン、インデン、フェナントレン、ピレン、ナフタセン、トリフェニレン、アントラセン、ペリレン、ピセン、フルオランテン、アセフェナントリレン、ペンタフェン、ペンタセン、コロネン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、あるいはこれらの誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体、ビス(ベンゾキノリノラト)ベリリウム錯体、トリ(ジベンゾイルメチル)フェナントロリンユーロピウム錯体ジトルイルビニルビフェニルが挙げられる。
電子輸送層12は、第2電極8から注入される電子を発光層11に輸送するためのものである。この電子輸送層12を形成する材料としては、例えば、キノリン、ペリレン、フェナントロリン、ビススチリル、ピラジン、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。
より具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、アントラセン、ペリレン、ブタジエン、クマリン、アクリジン、スチルベン、1,10−フェナントロリン、またはこれらの誘導体や金属錯体が挙げられる。
電子注入層13は、上述の電子輸送層12と同様に、第2電極8から注入される電子を発光層11に輸送するためのものであり、電子注入層13を形成する材料としては、上述の電子輸送層12と同様のものが使用できる。
第2電極8は、有機層7に電子を注入する機能を有するものである。この第2電極8は、例えば、マグネシウム合金(MgAg等)、アルミニウム合金(AlLi、AlCa、AlMg等)、金属カルシウム、または仕事関数の小さい金属等により形成されている。
また、有機EL表示装置1は、図2に示すように、有機EL素子4の表面上に、有機EL素子4を酸やアルカリから保護するための保護層18が設けられている。
この保護層18は、有機EL素子4を覆うように設けられた第1保護層15と、第1保護層15の表面上に設けられた第2保護層16とにより構成されている。
この第1保護層15は、酸化アルミニウム(Al)により形成されている。
この酸化アルミニウムは、透湿性が低いため、酸化アルミニウムにより形成された第1保護層15を設けることにより、有機EL素子4に対する、有機EL表示装置1の内部からのアウトガスに含まれる酸やアルカリの進入や、外部からの酸やアルカリの進入を防止することができる。
また、第1保護層15は、原子層堆積法(ALD法)により形成することができる。この方法は、例えば、まず、対象となる基板を内部に入れた反応容器を、減圧状態(0.1Torr以下)とし、基板を所定温度(50〜500℃)に昇温する。
次いで、この反応容器に、膜形成用の金属原料ガスであるSi原料ガスを供給し、反応容器へ不活性ガス(窒素ガス等)を供給しつつ、Si原料ガスを排気して不活性ガスに置き換え、反応容器へ酸化剤原料ガスであるオゾンガスと水蒸気を同時に供給する。
なお、水蒸気は、オゾンガスの供給後に反応容器へ供給してもよい。次いで、反応容器へ不活性ガス(窒素ガス等)を供給しつつ、オゾンガス及び水蒸気を排気して不活性ガスに置き換える。この一連の工程を1サイクルとして1原子層の金属酸化物薄膜を形成し、これを複数サイクル繰り返して多原子層の金属酸化物薄膜を形成する。
なお、スパッタ法により第1保護層15を形成した場合、第1保護層15にピンホールやクラックが形成される場合があるが、原子層堆積法により第1保護層15を形成した場合は、このようなピンホール等が形成されることはない。
また、本実施形態においては、第2保護層16は、パリレン、ポリ尿素、またはアクリレートにより形成されている。
パリレンは、上述のごとく、高い耐溶剤性、及び耐化学性を有するとともに、有機材料の中では、特に、ガス透過率が低いため、パリレンにより形成された第2保護層16を、有機EL素子4を覆う第1保護層15の表面上に設けることにより、有機EL素子4に対する酸やアルカリの進入に起因する有機層7の劣化を抑制することができる。
また、パリレンは、硬化による収縮が非常に小さいため、パリレンからなる第2保護層16の収縮に起因する有機EL素子4へのダメージを効果的に抑制することが可能になる。
また、ポリ尿素は、上述のパリレンと同様に、ガス透過率が低いため、有機EL素子4に対する酸やアルカリの進入に起因する有機層7の劣化を抑制することができるとともに、蒸着レートが速く、膜質が高品質であるため、第2保護層16の表面上に設けられる膜(本実施形態においては、接着層17)を成膜する際のピンホールの発生を抑制することが可能になる。
また、アクリレートは、上述のパリレンと同様に、ガス透過率が低いため、有機EL素子4に対する酸やアルカリの進入に起因する有機層7の劣化を抑制することができるとともに、塗布により成膜することが可能であるため、平坦性に優れており、上述のポリ尿素と同様に、第2保護層16の表面上に設けられる膜(本実施形態においては、接着層17)を成膜する際のピンホールの発生を抑制することが可能になる。
なお、アクリレートとしては、アクリル酸エステルやアクリル酸塩などのアクリル酸化合物を使用することができ、例えば、アクリレートをキシレン等の溶媒で希釈し、第1保護層15の表面上に塗布した後、紫外線等により硬化させることにより、第1保護層15上に、アクリレートからなる第2保護層16を形成することができる。
即ち、上述のごとく、有機EL素子上に、パリレンにより形成された保護層を設けるだけでは、酸やアルカリによる有機EL素子の劣化を十分に防止することができないが、本実施形態のごとく、酸化アルミニウムにより形成された第1保護層15を有機EL素子4を覆うように設け、更に、第1保護層15の表面上に、パリレン、ポリ尿素、またはアクリレートにより形成された第2保護層16を設けることにより、有機EL素子4に対する酸やアルカリの進入を確実に防止することができる。
また、第2保護層16は、化学気相蒸着法(CVD法)により形成することができる。この方法は、例えば、原料気化部、熱分解部、及び蒸着部をこの順に備えた蒸着装置において、蒸着の対照となる基板を蒸着部の内部に配設し、原料気化部において、原料であるジパラキシリレン類の固体ダイマーを昇華することにより得られた気体ダイマーを、熱分解部において熱分解することによりジラジカルパラキシリレンを生成させ、それを基材へ吸着させることで形成することができる。
なお、第2保護層16を、有機溶剤(例えば、キシレン)により希釈した溶液を、第1保護層15の表面上に噴霧して塗布することにより、第1保護層15の表面上に第2保護層16を形成する構成としてもよい。
また、第1保護層15の厚みを大きくすることなく、有機EL素子4の耐酸性及び耐アルカリ性を確実に確保するとの観点から、第1保護層15の厚みは、10nm〜10μmであることが好ましい。また、防湿性を確保するとの観点から、第2保護層16の厚みは、500nm〜5μmであることが好ましい。
また、保護層18の厚みを大きくすることなく、有機EL素子4の耐酸性及び耐アルカリ性を確実に確保するとの観点から、保護層18の厚みは、5μm〜25μmであることが好ましい。
また、有機EL表示装置1においては、図2に示すように、第2保護層16の表面上に、接着層17が設けられており、当該接着層17を介して、素子基板30に対向する封止基板20が貼り合わされる構成となっている。なお、本実施形態においては、この接着層17が、樹脂封止膜として機能する。
次に、本実施形態の有機EL表示装置の製造方法の一例について説明する。図4〜図10は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明するための図である。
<有機EL素子形成工程>
まず、図4に示すように、基板サイズが300×400mmで、厚さが0.7mmのガラス基板等の素子基板30上に、スパッタ法によりITO膜をパターン形成して、第1電極6を形成する。この際、第1電極6の膜厚は、例えば、150nm程度に形成する。
次に、第1電極6上に、発光層11を含む有機層7、及び第2電極8を金属製のマスクを使用して、蒸着法により形成する。
より具体的には、まず、第1電極6を備えた素子基板30を蒸着装置のチャンバー内に設置する。なお、蒸着装置のチャンバー内は、真空ポンプにより、1×10−5〜1×10−4(Pa)の真空度に保たれている。また、第1電極6を備えた素子基板30は、チャンバー内に取り付けられた1対の基板受けによって2辺を固定した状態で設置する。
そして、蒸着源から、正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13の各蒸着材料を順次蒸発させて、正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13を積層することにより、図5に示すように、画素領域であって第1電極6上にに有機層7を形成する。
そして、図6に示すように、有機層7上に、第2電極8を形成することにより、素子基板30上に、第1電極6、有機層7、及び第2電極8を備えた有機EL素子4を形成する。
なお、蒸発源としては、例えば、各蒸発材料が仕込まれた坩堝を使用することができる。坩堝は、チャンバー内の下部に設置されるとともに、坩堝にはヒーターが備え付けられており、このヒーターにより、坩堝は加熱される。
そして、ヒーターによる加熱により、坩堝の内部温度が各種蒸着材料の蒸発温度に到達することで、坩堝内に仕込まれた各種蒸着材料が蒸発分子となってチャンバー内の上方向へ飛び出す。
また、有機層7、及び第2電極8の形成方法の具体例としては、まず、素子基板30上にパターニングされた第1電極6上に、RGB全ての画素に共通して、m−MTDATA(4,4,4-tris(3-methylphenylphenylamino)triphenylamine)からなる正孔注入層9を、マスクを介して、例えば、25nmの膜厚で形成する。
次いで、正孔注入層9上に、RGB全ての画素に共通して、α−NPD(4,4-bis(N-1-naphthyl-N-phenylamino)biphenyl)からなる正孔輸送層10を、マスクを介して、例えば、30nmの膜厚で形成する。
次に、赤色の発光層11として、ジ(2-ナフチル)アントラセン(ADN)に2,6-ビス((4’-メトキシジフェニルアミノ)スチリル)-1,5-ジシアノナフタレン(BSN)を30重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。
次いで、緑色の発光層11として、ADNにクマリン6を5重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。
次に、青色の発光層11として、ADNに4,4’-ビス(2-{4-(N,N-ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル)ビフェニル(DPAVBi)を2.5重量%混合したものを、マスクを介して、画素領域に形成された正孔輸送層10上に、例えば、30nmの膜厚で形成する。
次いで、各発光層11上に、RGB全ての画素に共通して、8-ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3)を電子輸送層12として、マスクを介して、例えば、20nmの膜厚で形成する。
次いで、電子輸送層12上に、フッ化リチウム(LiF)を電子注入層13として、マスクを介して、例えば、0.3nmの膜厚で形成する。そして、第2電極8として、マグネシウム銀(MgAg)からなる陰極を、例えば、10nmの膜厚で形成する。
<第1保護層形成工程>
次いで、図7に示すように、上述の原子層堆積法(ALD法)により、素子基板30上に、有機EL素子4を覆うように、酸化アルミニウムからなる第1保護層15を、例えば、100nmの厚みで形成する。
なお、この原子層堆積法は、上述のごとく、水(水蒸気)を使用する方法ではあるが、膜形成用の金属原料ガスであるSi原料ガスを供給した後に、水蒸気を供給する方法であるため、原子層堆積法により、有機EL素子4を覆うように、酸化アルミニウムからなる第1保護層15を形成する場合であっても、有機EL素子4への影響はないものと考えられる。
<第2保護層形成工程>
まず、図8に示すように、上述の化学気相蒸着法により、第1保護層15の表面上に、例えば、パリレンからなる第2保護層16を、例えば、1μmの厚みで形成する。
なお、原料であるジパラキシリレン類の固体ダイマーを昇華させる際の気化温度としては、40℃〜240℃が好ましい。また、気化は、1トール(133Pa)以下の減圧下にて行うことができる。
また、気化ダイマーの熱分解温度としては、600℃〜680℃が好ましく、熱分解は通常、0.5トール(67Pa)以下の減圧下にて行うことができる。
また、生成したジラジカルパラキシリレンは、第1保護層15の膜表面に吸着するとともに相互に重合し、高分子量のポリパラキシリレン膜を形成するが、重合反応温度としては、基板に塗布された剥離剤の蒸散や分解を防ぎ、かつ基板に形成された薄膜の変形やダメージを防止するとの観点から、常温で行うことが好ましく、例えば、20℃〜35℃が好ましい。重合は通常、0.1トール(13Pa)以下の減圧下にて行うことができる。
なお、余剰のジラジカルパラキシリレンは、後流に冷却筒を設け、通常−70℃程度の温度にて回収することができる。
<接着層形成工程>
次に、図9に示すように、第2保護層16上に、例えば、エポキシ樹脂からなる接着層17を、厚み50μm以下で形成する。
なお、接着層17を構成する接着剤としては、特に限定されず、かかる接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂の他に、ブチラール樹脂、アクリル樹脂等の、各種の樹脂系の接着剤を使用することができる。
また、接着層17を熱硬化により形成する場合は、例えば、60℃〜120℃の範囲において、熱硬化型の樹脂材料を熱硬化させる。なお、接着層17を形成する樹脂材料として、紫外線硬化型の樹脂材料を使用してもよい。
<貼合体形成工程>
次いで、真空雰囲気で、封止基板20と、有機EL素子4が形成された素子基板30とを、接着層17を介して重ね合わせて、図10に示すように、素子基板30上に封止基板20を載置させる。
次いで、真空雰囲気で、所定の条件下(例えば、100Pa以下の圧力、−30℃以下の露点温度、好ましくは、−70℃以下の露点温度)において、大気圧までパージを行って差圧で加圧処理を行うことにより、接着層17を介して、素子基板30と封止基板20とを貼り合わせ、素子基板30と封止基板20とが貼り合わされた貼合体を形成する。
なお、素子基板30と封止基板20を貼り合わせる際に、接着層17を形成する樹脂材料が均一に拡散するように加圧処理を行う。
<樹脂硬化工程>
次いで、図10に示すように、封止基板20側から紫外線(図10における矢印)を照射して、均一に拡散した樹脂材料を硬化させる。
なお、照射する紫外線は、0.5〜10Jが好ましく、1〜6Jがより好ましい。また、紫外線照射後、樹脂の硬化を促進させるために、大気中にて加熱処理(70℃以上120℃以下、10分以上2時間以下)を行う。
以上のようにして、図1、図2に示す有機EL表示装置1が作製される。
以上に説明した本実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態においては、酸化アルミニウムからなり、有機EL素子4の表面を覆う第1保護層15を素子基板30上に形成する構成としている。また、パリレン、ポリ尿素、またはアクリレートからなる第2保護層16を第1保護層15上に形成する構成としている。従って、有機EL素子4に対する、有機EL表示装置1の内部からのアウトガスに含まれる酸やアルカリの進入、及び有機EL表示装置1の外部からの酸やアルカリの進入を確実に防止することができる。
(2)本実施形態においては、第1保護層15の厚みを、10nm〜10μmに設定する構成としている。従って、第1保護層15の厚みを大きくすることなく、有機EL素子4の耐酸性及び耐アルカリ性を確実に確保することができる。
(3)本実施形態においては、第1保護層15を、原子層堆積法(ALD法)により形成する構成としている。従って、ピンホールやクラックを形成することなく、第1保護層15を形成することができる。
(4)本実施形態においては、第2保護層16の厚みを、500nm〜5μmに設定する構成としている。従って、第2保護層16の厚みを大きくすることなく、有機EL表示装置1の防湿性を確保することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図11は、本発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置の断面図である。なお、有機EL表示装置の平面構造、及び有機EL素子を構成する有機層の構成は、上述の第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳しい説明を省略する。また、上記第1の実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態の有機EL表示装置40においては、保護層18が、有機EL素子4を覆うように設けられた第1保護層15と、第1保護層15の表面上に設けられた第2保護層21とにより構成されており、第2保護層21が、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化窒化シリコン膜(SiOxNy、x>y)、または窒化酸化シリコン膜(SiNxOy、x>y)により形成されている点に特徴がある。
そして、酸化シリコン等により形成された第2保護層21を、酸化アルミニウムにより形成された第1保護層15の表面上に設けることにより、第1保護層15を形成する際に、仮に第1保護層15にスパークやダストに起因するピンホールが形成された場合であっても、酸やアルカリの進入を防止することができるため、結果として、有機EL素子4に対する酸やアルカリの進入を確実に防止することが可能になる。
なお、第2保護層21は、スパッタリング法、または化学気相成長法(CVD法)により形成することができる。
また、第2保護層21の厚みを大きくすることなく、有機EL素子4の耐酸性及び耐アルカリ性を確実に確保するとの観点から、第2保護層21の厚みは、500nm〜10μmであることが好ましい。
また、第1の実施形態の場合と同様に、保護層18の厚みを大きくすることなく、有機EL素子4の耐酸性及び耐アルカリ性をより一層確実に確保するとの観点から、保護層18の厚みは、5μm〜25μmであることが好ましい。
本実施形態の有機EL表示装置40を製造する際には、まず、上述の第1の実施形態において説明した有機EL素子形成工程、第1保護層形成工程を行った後、公知のスパッタリング法や化学気相成長法(CVD法)等の方法により、第1保護層15の表面上に第2保護層21を、例えば、1μmの厚みで形成する。
次いで、上述の第1の実施形態において説明した接着層形成工程、貼合体形成工程、及び、樹脂硬化工程を行うことにより、図11に示す有機EL表示装置40が作製される。
以上に説明した本実施形態においては、上述の(2)〜(3)の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(4)本実施形態においては、酸化アルミニウムからなり、有機EL素子4の表面を覆う第1保護層15を素子基板30上に形成する構成としている。また、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜からなる第2保護層21を第1保護層15上に形成する構成としている。従って、有機EL素子4に対する、有機EL表示装置1の内部からのアウトガスに含まれる酸やアルカリの進入、及び有機EL表示装置1の外部からの酸やアルカリの進入を確実に防止することができる。
(5)また、第1保護層15上に第2保護層21を設けることにより、第1保護層15を形成する際に、仮に第1保護層15にスパークやダストに起因するピンホールが形成された場合であっても、酸やアルカリの進入を防止することができるため、結果として、有機EL素子4に対する酸やアルカリの進入を確実に防止することが可能になる。
(6)本実施形態においては、第2保護層21の厚みを、500nm〜10μmに設定する構成としている。従って、第2保護層21の厚みを大きくすることなく、有機EL素子4の耐酸性及び耐アルカリ性をより一層確実に確保することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
図12に示す有機EL表示装置50のように、図2に示す有機EL表示装置1の第2保護層16の表面上に、第3保護層19を更に備える構成としてもよい。即ち、保護層18が、有機EL素子4を覆うように設けられた第1保護層15と、第1保護層15の表面上に設けられた第2保護層16と、第2保護層16の表面上に設けられた第3保護層19とを備える構成としてもよい。
この第3保護層19は、上述の第2の実施形態において説明した第2保護層21と同様に、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化窒化シリコン膜(SiOxNy、x>y)、または窒化酸化シリコン膜(SiNxOy、x>y)により形成されている。そして、このような第3保護層19を設けることにより、第1保護層15を形成する際に、仮に第1保護層15にスパークやダストに起因するピンホールが形成された場合であっても、酸やアルカリの進入を防止することができるため、結果として、有機EL素子4に対する酸やアルカリの進入をより一層確実に防止することが可能になる。
また、図13に示す有機EL表示装置60のように、図11に示す有機EL表示装置40の第2保護層21の表面上に、第3保護層22を更に備える構成としてもよい。即ち、保護層18が、有機EL素子4を覆うように設けられた第1保護層15と、第1保護層15の表面上に設けられた第2保護層21と、第2保護層16の表面上に設けられた第3保護層22とを備える構成としてもよい。
この第3保護層22は、上述の第1の実施形態において説明した第2保護層16と同様に、パリレン、ポリ尿素、またはアクリレートにより形成されている。そして、このような第3保護層22を設けることにより、有機EL素子4に対する酸やアルカリの進入をより一層確実に防止することができる。
上記実施形態においては、有機層7を、正孔注入層9、正孔輸送層10、発光層11、電子輸送層12、および電子注入層13が順次積層された5層積層構造としたが、当該5層積層構造に限られず、例えば、正孔注入層兼正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層兼電子注入層の3層構造であってもよい。
また、積層構造を反転させ、第1電極6を陰極、第2電極8を陽極とすることもできる。この場合、積層構造としては、下方より陰極である第1電極6、電子注入層13、電子輸送層12、発光層11、正孔輸送層10、正孔注入層9、及び陽極である第2電極8となる。また、この場合、第1電極6および第2電極8に用いられる材料も入れ替わることになる。
また、本発明の有機EL表示装置1,40,50,60は、素子基板30側から光を外部放出するボトムエミッション構造、素子基板30側とは反対側から光を外部放出するトップエミッション構造のどちらかの構造を採用することができる。
以上説明したように、本発明は、有機EL素子を備えた有機EL表示装置およびその製造方法に適している。
1 有機EL表示装置
4 有機EL素子
5 シール材
6 第1電極
7 有機層
8 第2電極
9 正孔注入層
10 正孔輸送層
11 発光層
12 電子輸送層
13 電子注入層
15 第1保護層
16 第2保護層
17 接着層
18 保護層
19 第3保護層
20 封止基板(第2基板)
21 第2保護層
22 第3保護層
30 素子基板(第1基板)
40 有機EL表示装置
50 有機EL表示装置
60 有機EL表示装置

Claims (10)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向して設けられた第2基板と、
    前記第1基板上に形成され、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた有機EL素子と、
    前記第1基板上に形成され、前記有機EL素子の表面を覆う第1保護層と、
    前記第1保護層上に形成された第2保護層と
    を備え、
    前記第1保護層は、酸化アルミニウムにより形成され、前記第2保護層は、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種により形成されていることを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 第1基板と、
    前記第1基板に対向して設けられた第2基板と、
    前記第1基板上に形成され、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた有機EL素子と、
    前記第1基板上に形成され、前記有機EL素子の表面を覆う第1保護層と、
    前記第1保護層上に形成された第2保護層と
    を備え、
    前記第1保護層は、酸化アルミニウムにより形成され、前記第2保護層は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、及び窒化酸化シリコンからなる群より選ばれる1種により形成されていることを特徴とする有機EL表示装置。
  3. 前記第1保護層の厚みが、10nm〜10μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記第2保護層上に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、及び窒化酸化シリコンからなる群より選ばれる1種により形成された第3保護層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  5. 前記第2保護層上に、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種により形成された第3保護層が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の有機EL表示装置。
  6. 基板上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成工程と、
    前記基板上に、酸化アルミニウムからなり、前記有機EL素子を覆う第1保護層を形成する第1保護層形成工程と、
    前記第1保護層上に、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種からなる第2保護層を形成する第2保護層形成工程と
    を少なくとも備えることを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  7. 基板上に有機EL素子を形成する有機EL素子形成工程と、
    前記基板上に、酸化アルミニウムからなり、前記有機EL素子を覆う第1保護層を形成する第1保護層形成工程と、
    前記第1保護層上に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、及び窒化酸化シリコンからなる群より選ばれる1種からなる第2保護層を形成する第2保護層形成工程と
    を少なくとも備えることを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  8. 前記第1保護層形成工程において、前記第1保護層は、原子層堆積法(ALD法)により形成されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  9. 前記第2保護層形成工程の後、前記第2保護層上に、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、及び窒化酸化シリコンからなる群より選ばれる1種からなる第3保護層を形成する第3保護層形成工程を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  10. 前記第2保護層形成工程の後、前記第2保護層上に、パリレン、ポリ尿素、及びアクリレートからなる群より選ばれる1種からなる第3保護層を形成する第3保護層形成工程を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の有機EL表示装置の製造方法。
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