JPWO2010137107A1 - 油回収装置 - Google Patents

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Abstract

排水中の油を効率よく回収できる油回収装置を提供する。油回収装置は、油を含んだ排水が流入する貯留タンク13と、貯留タンク13内の排水の流速を遅くする流速抵抗手段41とを備える。油回収装置は、下部側が排水の水面下に位置し上部側が排水の水面上に位置する案内体と、排水の水面に浮かんだ浮上油を案内体側に向けて誘導する浮上油誘導手段42とを備える。油回収装置は、回転体に設けた複数の弾性板と、弾性体で掬い上げた浮上油を収容する回収容器とを備える。

Description

本発明は、排水中の油を効率よく回収できる油回収装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載された油回収装置が知られている。
この従来の油回収装置は、油を含んだ排水が流入する槽部と、下部側が排水の水面下に位置し上部側が排水の水面上に位置する案内体とを備えている。また、この従来の油回収装置は、案内体の上方に配設され所定方向に回転する回転体と、回転体に設けられ案内体と接触する弾性体と、回転体の回転時に弾性体によって案内体に沿って押し上げられた浮上油が落下して回収収容される油収容体とを備えている。
特開2004−321873号公報
しかしながら、上記従来の油回収装置では、例えば排水の流入時の流入速度が速い場合等には、油が排水の水面に浮かびにくく、排水中の油を効率よく回収できないおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、排水中の油を効率よく回収できる油回収装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の油回収装置は、油を含んだ排水が流入する貯留タンクと、この貯留タンク内に配設され、排水の流速を遅くする流速抵抗手段と、下部側が排水の水面下に位置し、上部側が排水の水面上に位置する案内体と、前記貯留タンク内に配設され、排水の水面に浮かんだ浮上油を前記案内体側に向けて誘導する浮上油誘導手段と、所定方向に回転する回転体と、この回転体に設けられ、前記案内体と接触する弾性体と、前記回転体の回転時に前記弾性体によって前記案内体に沿って押し上げられた浮上油が収容される油収容体とを備えるものである。
請求項2記載の油回収装置は、請求項1記載の油回収装置において、流速抵抗手段が、貯留タンク内において浮上油誘導手段の下方に位置するものである。
請求項3記載の油回収装置は、請求項1または2記載の油回収装置において、流速抵抗手段は、鉛直状に位置する流速抵抗板にて構成されているものである。
請求項4記載の油回収装置は、請求項1ないし3のいずれか一記載の油回収装置において、浮上油誘導手段は、案内体側に向って上り傾斜状に位置する浮上油誘導板にて構成されているものである。
請求項5記載の油回収装置は、請求項4記載の油回収装置において、浮上油誘導板の案内体側の端部が、案内体の浮上油誘導板側の端部より上方に位置するものである。
請求項6記載の油回収装置は、請求項1ないし5のいずれか一記載の油回収装置において、貯留タンクは、排水の水面に浮かんだ浮上油を目視するための目視窓部を有するものである。
請求項1に係る発明によれば、貯留タンク内に配設され排水の流速を遅くする流速抵抗手段と、貯留タンク内に配設され排水の水面に浮かんだ浮上油を案内体側に向けて誘導する浮上油誘導手段とを備えるため、排水中の油を効率よく回収できる。
請求項2に係る発明によれば、流速抵抗手段が貯留タンク内において浮上油誘導手段の下方に位置するため、排水中の油をより一層効率よく回収できる。
請求項3に係る発明によれば、流速抵抗手段は鉛直状に位置する流速抵抗板にて構成されているため、流速抵抗板によって排水の流速を適切に遅くすることができる。
請求項4に係る発明によれば、浮上油誘導手段は案内体側に向って上り傾斜状に位置する浮上油誘導板にて構成されているため、浮上油誘導板にて浮上油を案内体側に向けて適切に誘導することができる。
請求項5に係る発明によれば、浮上油誘導板の案内体側の端部が案内体の浮上油誘導板側の端部より上方に位置するため、浮上油を案内体側に向けてより一層適切に誘導することができる。
請求項6に係る発明によれば、貯留タンクの目視窓部を利用して、貯留タンク内の排水の水面に浮かんだ浮上油を目視でき、浮上油の量を容易に確認できる。
本発明の一実施の形態に係る油回収装置の貯留タンク内を示す斜視図である。 同上貯留タンク内を示す平面図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV−IV断面図である。 同上油回収装置の斜視図である。 同上油回収装置の回転部の斜視図である。 同上油回収装置をシンク装置に設置した状態を示す斜視図である。 同上油回収装置をシンク装置に設置した状態を示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態に係る油回収装置の側面図である。
本発明の油回収装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図7および図8において、1は業務用のシンク装置で、このシンク装置1は、例えば飲食店等の厨房に設置されている。シンク装置1は、シンク部2と、このシンク部2の下方に位置する載置板部である棚板部3とを備えている。
シンク部2は、水平方向に並んだ複数のシンク槽、すなわち例えば第1シンク槽5、第2シンク槽6および第3シンク槽7を有し、第3シンク槽7内には残渣除去用の網状カゴ8が脱着可能に収納されている。
棚板部3上には、シンク部2からの排水に含まれる油を水との比重差で水面上に分離浮上させこの分離浮上した油を油収容体である回収容器12に回収する油回収装置11が載置されている。つまり、シンク部2と棚板部3との間の比較的小さなスペース9には、シンク部2から流れてくる食器類の洗浄排水、食物残汁および調理汁等の排水(含油水)中の油(油脂分)を回収容器12に分離回収する小型の油分離回収装置である油回収装置11が設置されている。なお、回収容器12は、例えば上面開口状の箱形状のものである。
棚板部3上に設置された油回収装置11によって油が浮上分離により除去された排水は、排出管10を通ってグリーストラップ(図示せず)に流れ込む。
排水処置装置である油回収装置11は、図1ないし図5に示されるように、シンク装置1のシンク部2から接続管20を通って流れてくる油を含んだ排水が流入しこの流入した排水が一時的に貯留される略箱形状の貯留タンク13を備えている。
貯留タンク(トラップタンク)13は、鉛直状に位置する側壁13a,13b,13c,13dと、側壁13c側に向って下り傾斜状に位置する底面13eと、水平状に位置する底面13fを有している。また、貯留タンク13は、鉛直状の1枚の仕切板14にて仕切られた上流側槽部15および下流側槽部16を有し、これら上流側槽部15と下流側槽部16とが連通槽部17にて連通されている。
上流側槽部15内には、シンク部2からの油を含んだ排水が流入する略4角筒状で上下面開口状の流入用筒状体21が側壁13aの近傍位置に配設されている。つまり、シンク部2から排出された処理前の排水は、接続管20および流入用筒状体21を順次通って上流側槽部15内に流入する。
流入用筒状体21の上面開口が排水入口22となっており、流入用筒状体21の下面開口が排水出口23となっている。排水入口22には接続管20の下流側端部が接続され、接続管20の上流側端部がシンク部2の排出口に接続されている。
流入用筒状体21の下端部には、排水出口23と対向して位置する案内板24が一体に設けられ、この案内板24は側壁13aから上流側槽部15内に向って突出している。このため、流入用筒状体21の排水出口23からでた排水は、図3に示す矢印のように、案内板24にて流れの向きが下向きから斜め上向きに変えられる。
また、上流側槽部15内には、上流側槽部15内の排水の流速(貯留タンク13内に貯留された排水の流速)を遅くする複数の流速抵抗板、すなわち例えば第1流速抵抗板26および第2流速抵抗板27が連通槽部17の近傍位置に配設されている。第1流速抵抗板26および第2流速抵抗板27は、いずれも上流側槽部15内において鉛直状に位置している。第1流速抵抗板26は側壁13bから上流側槽部15内に向って突出し、第1流速抵抗板26の突出端部26aが仕切板14から所定距離離れている。第2流速抵抗板27は仕切板14から上流側槽部15内に向って突出し、第2流速抵抗板27の突出端部27aが側壁13bから所定距離離れている。第1流速抵抗板26の突出端部26a側の部分と第2流速抵抗板27の突出端部27aとが、互いに離間対向している。
さらに、上流側槽部15内には、上流側槽部15内の排水の水面Aに浮上分離により浮かんだ浮上油Bを案内体30側に向けて誘導する浮上油誘導板である第1浮上油誘導板31が上流側槽部15内の上部位置に配設されている。第1浮上油誘導板31は、上流側槽部15内において案内体30側に向って上り傾斜状に位置している。第1浮上油誘導板31の案内体30側の端部である上端部は、案内体30の第1浮上油誘導板31側の端部より上方に位置し、排水の水面A上に位置している。第1浮上油誘導板31の案内体30側とは反対側の端部である下端部は、排水の水面A下に位置し、流入用筒状体21の側面に当接している。
図3に示されるように、第1浮上油誘導板31の上端部は、第2流速抵抗板27の真上に位置し、案内体30の第1浮上油誘導板31側の端部(下部側の端部)の近傍位置に配設されている。
また、下流側槽部16は、底面13fに形成された排出口33を有している。排出口33にはオーバーフロー管である排出管10の上流側端部が接続され、排出管10の下流側端部がグリーストラップ(図示せず)に接続されている。
下流側槽部16内には、下流側槽部16内の排水の流速(貯留タンク13内に貯留された排水の流速)を遅くする流速抵抗板である第3流速抵抗板28が連通槽部17の近傍位置に配設されている。第3流速抵抗板28は、下流側槽部16内において鉛直状に位置し、仕切板14を介して第2流速抵抗板27と対向する位置にこの第2流速抵抗板27と同一面状に配設されている。第3流速抵抗板28の一側端部28aは仕切板14に当接し、第3流速抵抗板28の他側端部28bは側壁13dに当接している。
また、下流側槽部16内には、下流側槽部16内の排水の水面Aに浮上分離により浮かんだ浮上油Bを案内体30側に向けて誘導する浮上油誘導板である第2浮上油誘導板32が下流側槽部16内の上部位置に配設されている。第2浮上油誘導板32は、下流側槽部16内において案内体30側に向って上り傾斜状に位置している。つまり、第2浮上油誘導板32は、仕切板14を介して第1浮上油誘導板31と対向する位置にこの第1浮上油誘導板31と同一面状に配設されている。第2浮上油誘導板32の案内体30側の端部である上端部は、案内体30の第2浮上油誘導板31側の端部より上方に位置し、排水の水面A上に位置している。第2浮上油誘導板32の案内体30側とは反対側の端部である下端部は、排水の水面A下に位置し、鉛直状の浮上油流出規制板34に当接している。
図4に示されるように、浮上油流出規制板34の下端部は底面13eから所定距離離れており、浮上油流出規制板34の下端部と底面13eとの間を排水が流れる。このため、浮上油Bが浮上油流出規制板34の下端部と底面13eとの間から流れ出るようなことがない。また、底面13eにはオーバーフロー板35が鉛直状に立設され、これら互いに離間対向する浮上油流出規制板34およびオーバーフロー板35間に流入した排水はオーバーフロー板35の上端部を越えて排出口33側に向って流れる。
また、第2浮上油誘導板32の上端部は、第2流速抵抗板27の真上に位置し、案内体30の第2浮上油誘導板32側の端部(下部側の端部)の近傍位置に配設されている。板状の案内体30は、下部側が連通槽部17内の排水の水面A下に位置し、上部側が排水の水面A上に位置している。
そして、油回収装置11は、図3および図4に示されるように、水平方向の回転中心軸線Xを中心として所定方向(図中の矢印方向)に回転する略円柱状の回転体36と、回転体36の外周側に突設され先端側が案内体30と接触して弾性変形する複数、例えば4枚の弾性体である弾性板37とを備えている。また、油回収装置11は、回転体36を回転させる駆動モータ等の駆動手段(図示せず)と、回転体36の回転時に弾性板37によって案内体30の上面に沿って押し上げられた浮上油Bが落下して回収収容される回収容器12とを備えている。
回転体36は、案内体30の上方に回転可能に配設され、この回転体36の外周面から水平方向に細長い略矩形状のゴム製等の弾性板37が放射状、例えば90度間隔をおいて4方向に向って突出している。つまり、図6に示されるように、弾性板37の長手方向に沿った一端部である基端部が回転体36の外周面の所定部位に着脱可能に取り付けられ、弾性板37の長手方向に沿った他端部である先端部が案内体30と断続的に接触する自由端部となっている。弾性板37の先端部の長手方向両端部(角部)には、それぞれ、浮上油Bとともに押し上げられた水Cを逃がす水流出用切欠部38が形成されている。
案内体30は、弾性板37の先端部移動位置に対してややずれて位置する略円弧状の第1案内板部39を有し、この第1案内板部39の上端部には、回収容器12内に向って下り傾斜状に位置する第2案内板部40が一体に連設されている。第1案内板部39の下端部には、弾性板37の先端部移動位置から少し離れて水面A下に位置する水平状の延長板部29が一体に連設されている。
なお、回転体36および弾性板37にて回転部43が構成され、この回転部43の上方部および側方部は、カバー体44にて覆われている。
さらに、油回収装置11は、弾性板37の自由端部に付着した浮上油Bを掻き取り、この掻き取った浮上油Bを回収容器12内に向けて落下させる付着油除去体である爪付ワイパー45を備えている。爪付ワイパー45はカバー体44の下端部に取り付けられ、この爪付ワイパー45は、爪部46を有している。
また、油回収装置11の貯留タンク13は、図1および図5に示されるように、連通槽部17内の排水の水面に浮かんだ浮上油Bおよび連通槽部17の底に沈んだ沈殿物を目視するための目視窓部48を有している。すなわち例えば貯留タンク13の側壁13dにおける側壁13c寄りの位置に上下方向長手状の目視窓部48が設けられ、この側壁13dの目視窓部48の下方位置にはドレーン管用排出口49が形成され、このドレーン管用排出口49にドレーン管50が接続されている。ドレーン管50にはドレーンバルブ(図示せず)が取り付けられ、例えば沈殿物の量が所定量を超えた場合にドレーンバルブが開状態に切り換えられ、ドレーン管50から沈殿物が排出される。
なお、第1流速抵抗板26、第2流速抵抗板27および第3流速抵抗板28にて、貯留タンク13内の排水の流速を遅くする流速抵抗手段41が構成されている。第1浮上油誘導板31および第2浮上油誘導板32にて、貯留タンク13内の排水の水面Aに浮かんだ浮上油Bを案内体30側に向けて誘導する浮上油誘導手段42が構成されている。そして、流速抵抗手段41が貯留タンク13内において浮上油誘導手段42の下方に位置している。つまり、第1流速抵抗板26および第2流速抵抗板27が上流側槽部15内において第1浮上油誘導板31の上端側の下方に位置し、第3流速抵抗板28が下流側槽部16内において第2浮上油誘導板32の上端側の下方に位置している。
次に、油回収装置11の作用等を説明する。
シンク装置1のシンク部2から排出された排水は、接続管20を流れて流入用筒状体21から貯留タンク13内に流入する。
流入した排水は貯留タンク13内で一時的に貯留され、排水中の油は浮上分離により除去され、この浮上分離された油が浮上油Bとなる。このとき、貯留タンク13内の排水の流速は流速抵抗手段41にて遅くなり、また浮上油Bは浮上油誘導手段42にて案内体30の延長板部29の上方位置に向けて誘導される。
そして、浮上油Bは、油回収装置11の回転体36の回転時に、弾性板37のうち案内体30の第1案内板部39との接触により略円弧状に弾性変形した先端部によって、案内体30上を第1案内板部39に沿って第1案内板部39の上端部まで押し上げられる。
第1案内板部39の上端部まで押し上げられた浮上油Bは、その自重により第2案内板部40上を流れて回収容器12内に落下し、回収収容される。
なお、浮上油Bとともに押し上げられた水C、つまり弾性板37の弾性変形した先端部にて浮上油Bとともに捕捉された水Cは、浮上油Bより重いため、第1案内板部39の途中で、カバー体44の側面にて覆われていない側方部から逃げるとともに、水流出用切欠部38から逃げる。このため、水Cは回収容器12に回収されず、例えば油分99%の確率で浮上油Bが着脱可能な回収容器(タンク)12に回収されることとなる。
また、第1案内板部39の上端部から離れた弾性板37は、さらに回転して水平姿勢になった時点で爪付ワイパー45に接触し、弾性板37の先端部に付着した浮上油Bは爪付ワイパー45にて掻き取られる。この掻き取られた浮上油Bは、その自重により回収容器12内に落下し、回収収容される。
そして、このような油回収装置11によれば、貯留タンク13内に配設され排水の流速を遅くする流速抵抗手段41と、貯留タンク13内に配設され排水の水面Aに浮かんだ浮上油Bを案内体30側に向けて誘導する浮上油誘導手段42とを備え、流速抵抗手段41が浮上油誘導手段42の下方に位置するため、シンク部2からの排水の流入時の流入速度が速い場合でも、油を効率的に分離浮上させることができ、排水中の油を効率よく回収でき、また下流のグリーストラップの清掃も容易となる。
例えば、縦寸法310mm、横寸法370mm、高さ寸法210mm、水深170mmの貯留タンク13内に、排水(2l/1回)が流入した場合、流速抵抗手段41がないと流出まで1秒だが、流速抵抗手段41があると流出まで3秒〜5秒かかり、この数秒の間に、排水中の油を水との比重差で分離浮上させることができる。なおシンク部2からの排水処理は、通常、毎分30lを基本とする。
また、浮上油誘導板31,32の案内体30側の端部が案内体30の浮上油誘導板31,32側の端部より上方に位置するため、浮上油Bを案内体30側に向けて確実に誘導でき、排水中の油を確実に効率よく回収できる。
さらに、貯留タンク13の目視窓部48を利用することで、貯留タンク13内の浮上油Bの量や沈殿物の量を容易に確認できる。
なお、油回収装置11は、例えば図9に示すように、床面上を走行可能な移動型のものでもよい。この図9に示す移動型の油回収装置11は、回収容器12および貯留タンク13が載置された台車51を備え、この台車51は例えば4つのキャスタ52を有している。また、この移動型の油回収装置11は、油を含んだ排水が投入される投入シンク53を備え、この投入シンク53の排出部が流入用筒状体21に接続されている。
また、流速抵抗手段41が3枚の流速抵抗板26,27,28にて構成されかつ流速抵抗手段41が2枚の浮上油誘導板31,32にて構成されたものには限定されず、例えば流速抵抗手段41が2枚の流速抵抗板26,27のみにて構成されかつ流速抵抗手段41が1枚の浮上油誘導板31のみにて構成されたものでもよく、例えば流速抵抗手段41が1枚の流速抵抗板27のみにて構成されかつ流速抵抗手段41が1枚の浮上油誘導板31のみにて構成されたもの等でもよい。
さらに、浮上油Bが回収収容される着脱可能な油収容体は、上面開口状の回収容器12には限定されず、例えばろ過袋等でもよい。
さらに、浮上油Bを掬い上げるための弾性板37を4枚設けたものには限定されず、2枚、3枚或いは5枚以上の複数の弾性板37を設けたもの等でもよい。
本発明は、例えば業務用のシンク装置から排出される排水中の油を回収する装置に利用される。
11 油回収装置
12 油収容体である回収容器
13 貯留タンク
26 流速抵抗板である第1流速抵抗板
27 流速抵抗板であるである第2流速抵抗板
28 流速抵抗板である第3流速抵抗板
30 案内体
31 浮上油誘導板である第1浮上油誘導板
32 浮上油誘導板である第2浮上油誘導板
36 回転体
37 弾性体である弾性板
41 流速抵抗手段
42 浮上油誘導手段
48 目視窓部
A 水面
B 浮上油
本発明は、排水中の油を効率よく回収できる油回収装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載された油回収装置が知られている。
この従来の油回収装置は、油を含んだ排水が流入する槽部と、下部側が排水の水面下に位置し上部側が排水の水面上に位置する案内体とを備えている。また、この従来の油回収装置は、案内体の上方に配設され所定方向に回転する回転体と、回転体に設けられ案内体と接触する弾性体と、回転体の回転時に弾性体によって案内体に沿って押し上げられた浮上油が落下して回収収容される油収容体とを備えている。
特開2004−321873号公報
しかしながら、上記従来の油回収装置では、例えば排水の流入時の流入速度が速い場合等には、油が排水の水面に浮かびにくく、排水中の油を効率よく回収できないおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、排水中の油を効率よく回収できる油回収装置を提供することを目的とする。
求項記載の油回収装置は、油を含んだ排水が流入する貯留タンクと、この貯留タンク内に配設され、排水の流速を遅くする流速抵抗手段と、下部側が排水の水面下に位置し、上部側が排水の水面上に位置する案内体と、前記貯留タンク内に配設され、排水の水面に浮かんだ浮上油を前記案内体側に向けて誘導する浮上油誘導手段と、所定方向に回転する回転体と、この回転体に設けられ、前記案内体と接触する弾性体と、前記回転体の回転時に前記弾性体によって前記案内体に沿って押し上げられた浮上油が収容される油収容体とを備え、前記浮上油誘導手段は、前記案内体側に向って上り傾斜状に位置する浮上油誘導板にて構成されているものである。
請求項記載の油回収装置は、請求項記載の油回収装置において、浮上油誘導板の案内体側の端部が、案内体の浮上油誘導板側の端部より上方に位置するものである。
請求項記載の油回収装置は、請求項1または2記載の油回収装置において、貯留タンクは、排水の水面に浮かんだ浮上油を目視するための目視窓部を有するものである。
求項に係る発明によれば、貯留タンク内に配設され排水の流速を遅くする流速抵抗手段と、貯留タンク内に配設され排水の水面に浮かんだ浮上油を案内体側に向けて誘導する浮上油誘導手段とを備えるため、排水中の油を効率よく回収でき、また、浮上油誘導手段は案内体側に向って上り傾斜状に位置する浮上油誘導板にて構成されているため、浮上油誘導板にて浮上油を案内体側に向けて適切に誘導することができる。
請求項に係る発明によれば、浮上油誘導板の案内体側の端部が案内体の浮上油誘導板側の端部より上方に位置するため、浮上油を案内体側に向けてより一層適切に誘導することができる。
請求項に係る発明によれば、貯留タンクの目視窓部を利用して、貯留タンク内の排水の水面に浮かんだ浮上油を目視でき、浮上油の量を容易に確認できる。
本発明の一実施の形態に係る油回収装置の貯留タンク内を示す斜視図である。 同上貯留タンク内を示す平面図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV−IV断面図である。 同上油回収装置の斜視図である。 同上油回収装置の回転部の斜視図である。 同上油回収装置をシンク装置に設置した状態を示す斜視図である。 同上油回収装置をシンク装置に設置した状態を示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態に係る油回収装置の側面図である。
本発明の油回収装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図7および図8において、1は業務用のシンク装置で、このシンク装置1は、例えば飲食店等の厨房に設置されている。シンク装置1は、シンク部2と、このシンク部2の下方に位置する載置板部である棚板部3とを備えている。
シンク部2は、水平方向に並んだ複数のシンク槽、すなわち例えば第1シンク槽5、第2シンク槽6および第3シンク槽7を有し、第3シンク槽7内には残渣除去用の網状カゴ8が脱着可能に収納されている。
棚板部3上には、シンク部2からの排水に含まれる油を水との比重差で水面上に分離浮上させこの分離浮上した油を油収容体である回収容器12に回収する油回収装置11が載置されている。つまり、シンク部2と棚板部3との間の比較的小さなスペース9には、シンク部2から流れてくる食器類の洗浄排水、食物残汁および調理汁等の排水(含油水)中の油(油脂分)を回収容器12に分離回収する小型の油分離回収装置である油回収装置11が設置されている。なお、回収容器12は、例えば上面開口状の箱形状のものである。
棚板部3上に設置された油回収装置11によって油が浮上分離により除去された排水は、排出管10を通ってグリーストラップ(図示せず)に流れ込む。
排水処置装置である油回収装置11は、図1ないし図5に示されるように、シンク装置1のシンク部2から接続管20を通って流れてくる油を含んだ排水が流入しこの流入した排水が一時的に貯留される略箱形状の貯留タンク13を備えている。
貯留タンク(トラップタンク)13は、鉛直状に位置する側壁13a,13b,13c,13dと、側壁13c側に向って下り傾斜状に位置する底面13eと、水平状に位置する底面13fを有している。また、貯留タンク13は、鉛直状の1枚の仕切板14にて仕切られた上流側槽部15および下流側槽部16を有し、これら上流側槽部15と下流側槽部16とが連通槽部17にて連通されている。
上流側槽部15内には、シンク部2からの油を含んだ排水が流入する略4角筒状で上下面開口状の流入用筒状体21が側壁13aの近傍位置に配設されている。つまり、シンク部2から排出された処理前の排水は、接続管20および流入用筒状体21を順次通って上流側槽部15内に流入する。
流入用筒状体21の上面開口が排水入口22となっており、流入用筒状体21の下面開口が排水出口23となっている。排水入口22には接続管20の下流側端部が接続され、接続管20の上流側端部がシンク部2の排出口に接続されている。
流入用筒状体21の下端部には、排水出口23と対向して位置する案内板24が一体に設けられ、この案内板24は側壁13aから上流側槽部15内に向って突出している。このため、流入用筒状体21の排水出口23からでた排水は、図3に示す矢印のように、案内板24にて流れの向きが下向きから斜め上向きに変えられる。
また、上流側槽部15内には、上流側槽部15内の排水の流速(貯留タンク13内に貯留された排水の流速)を遅くする複数の流速抵抗板、すなわち例えば第1流速抵抗板26および第2流速抵抗板27が連通槽部17の近傍位置に配設されている。第1流速抵抗板26および第2流速抵抗板27は、いずれも上流側槽部15内において鉛直状に位置している。第1流速抵抗板26は側壁13bから上流側槽部15内に向って突出し、第1流速抵抗板26の突出端部26aが仕切板14から所定距離離れている。第2流速抵抗板27は仕切板14から上流側槽部15内に向って突出し、第2流速抵抗板27の突出端部27aが側壁13bから所定距離離れている。第1流速抵抗板26の突出端部26a側の部分と第2流速抵抗板27の突出端部27aとが、互いに離間対向している。
さらに、上流側槽部15内には、上流側槽部15内の排水の水面Aに浮上分離により浮かんだ浮上油Bを案内体30側に向けて誘導する浮上油誘導板である第1浮上油誘導板31が上流側槽部15内の上部位置に配設されている。第1浮上油誘導板31は、上流側槽部15内において案内体30側に向って上り傾斜状に位置している。第1浮上油誘導板31の案内体30側の端部である上端部は、案内体30の第1浮上油誘導板31側の端部より上方に位置し、排水の水面A上に位置している。第1浮上油誘導板31の案内体30側とは反対側の端部である下端部は、排水の水面A下に位置し、流入用筒状体21の側面に当接している。
図3に示されるように、第1浮上油誘導板31の上端部は、第2流速抵抗板27の真上に位置し、案内体30の第1浮上油誘導板31側の端部(下部側の端部)の近傍位置に配設されている。
また、下流側槽部16は、底面13fに形成された排出口33を有している。排出口33にはオーバーフロー管である排出管10の上流側端部が接続され、排出管10の下流側端部がグリーストラップ(図示せず)に接続されている。
下流側槽部16内には、下流側槽部16内の排水の流速(貯留タンク13内に貯留された排水の流速)を遅くする流速抵抗板である第3流速抵抗板28が連通槽部17の近傍位置に配設されている。第3流速抵抗板28は、下流側槽部16内において鉛直状に位置し、仕切板14を介して第2流速抵抗板27と対向する位置にこの第2流速抵抗板27と同一面状に配設されている。第3流速抵抗板28の一側端部28aは仕切板14に当接し、第3流速抵抗板28の他側端部28bは側壁13dに当接している。
また、下流側槽部16内には、下流側槽部16内の排水の水面Aに浮上分離により浮かんだ浮上油Bを案内体30側に向けて誘導する浮上油誘導板である第2浮上油誘導板32が下流側槽部16内の上部位置に配設されている。第2浮上油誘導板32は、下流側槽部16内において案内体30側に向って上り傾斜状に位置している。つまり、第2浮上油誘導板32は、仕切板14を介して第1浮上油誘導板31と対向する位置にこの第1浮上油誘導板31と同一面状に配設されている。第2浮上油誘導板32の案内体30側の端部である上端部は、案内体30の第2浮上油誘導板31側の端部より上方に位置し、排水の水面A上に位置している。第2浮上油誘導板32の案内体30側とは反対側の端部である下端部は、排水の水面A下に位置し、鉛直状の浮上油流出規制板34に当接している。
図4に示されるように、浮上油流出規制板34の下端部は底面13eから所定距離離れており、浮上油流出規制板34の下端部と底面13eとの間を排水が流れる。このため、浮上油Bが浮上油流出規制板34の下端部と底面13eとの間から流れ出るようなことがない。また、底面13eにはオーバーフロー板35が鉛直状に立設され、これら互いに離間対向する浮上油流出規制板34およびオーバーフロー板35間に流入した排水はオーバーフロー板35の上端部を越えて排出口33側に向って流れる。
また、第2浮上油誘導板32の上端部は、第2流速抵抗板27の真上に位置し、案内体30の第2浮上油誘導板32側の端部(下部側の端部)の近傍位置に配設されている。板状の案内体30は、下部側が連通槽部17内の排水の水面A下に位置し、上部側が排水の水面A上に位置している。
そして、油回収装置11は、図3および図4に示されるように、水平方向の回転中心軸線Xを中心として所定方向(図中の矢印方向)に回転する略円柱状の回転体36と、回転体36の外周側に突設され先端側が案内体30と接触して弾性変形する複数、例えば4枚の弾性体である弾性板37とを備えている。また、油回収装置11は、回転体36を回転させる駆動モータ等の駆動手段(図示せず)と、回転体36の回転時に弾性板37によって案内体30の上面に沿って押し上げられた浮上油Bが落下して回収収容される回収容器12とを備えている。
回転体36は、案内体30の上方に回転可能に配設され、この回転体36の外周面から水平方向に細長い略矩形状のゴム製等の弾性板37が放射状、例えば90度間隔をおいて4方向に向って突出している。つまり、図6に示されるように、弾性板37の長手方向に沿った一端部である基端部が回転体36の外周面の所定部位に着脱可能に取り付けられ、弾性板37の長手方向に沿った他端部である先端部が案内体30と断続的に接触する自由端部となっている。弾性板37の先端部の長手方向両端部(角部)には、それぞれ、浮上油Bとともに押し上げられた水Cを逃がす水流出用切欠部38が形成されている。
案内体30は、弾性板37の先端部移動位置に対してややずれて位置する略円弧状の第1案内板部39を有し、この第1案内板部39の上端部には、回収容器12内に向って下り傾斜状に位置する第2案内板部40が一体に連設されている。第1案内板部39の下端部には、弾性板37の先端部移動位置から少し離れて水面A下に位置する水平状の延長板部29が一体に連設されている。
なお、回転体36および弾性板37にて回転部43が構成され、この回転部43の上方部および側方部は、カバー体44にて覆われている。
さらに、油回収装置11は、弾性板37の自由端部に付着した浮上油Bを掻き取り、この掻き取った浮上油Bを回収容器12内に向けて落下させる付着油除去体である爪付ワイパー45を備えている。爪付ワイパー45はカバー体44の下端部に取り付けられ、この爪付ワイパー45は、爪部46を有している。
また、油回収装置11の貯留タンク13は、図1および図5に示されるように、連通槽部17内の排水の水面に浮かんだ浮上油Bおよび連通槽部17の底に沈んだ沈殿物を目視するための目視窓部48を有している。すなわち例えば貯留タンク13の側壁13dにおける側壁13c寄りの位置に上下方向長手状の目視窓部48が設けられ、この側壁13dの目視窓部48の下方位置にはドレーン管用排出口49が形成され、このドレーン管用排出口49にドレーン管50が接続されている。ドレーン管50にはドレーンバルブ(図示せず)が取り付けられ、例えば沈殿物の量が所定量を超えた場合にドレーンバルブが開状態に切り換えられ、ドレーン管50から沈殿物が排出される。
なお、第1流速抵抗板26、第2流速抵抗板27および第3流速抵抗板28にて、貯留タンク13内の排水の流速を遅くする流速抵抗手段41が構成されている。第1浮上油誘導板31および第2浮上油誘導板32にて、貯留タンク13内の排水の水面Aに浮かんだ浮上油Bを案内体30側に向けて誘導する浮上油誘導手段42が構成されている。そして、流速抵抗手段41が貯留タンク13内において浮上油誘導手段42の下方に位置している。つまり、第1流速抵抗板26および第2流速抵抗板27が上流側槽部15内において第1浮上油誘導板31の上端側の下方に位置し、第3流速抵抗板28が下流側槽部16内において第2浮上油誘導板32の上端側の下方に位置している。
次に、油回収装置11の作用等を説明する。
シンク装置1のシンク部2から排出された排水は、接続管20を流れて流入用筒状体21から貯留タンク13内に流入する。
流入した排水は貯留タンク13内で一時的に貯留され、排水中の油は浮上分離により除去され、この浮上分離された油が浮上油Bとなる。このとき、貯留タンク13内の排水の流速は流速抵抗手段41にて遅くなり、また浮上油Bは浮上油誘導手段42にて案内体30の延長板部29の上方位置に向けて誘導される。
そして、浮上油Bは、油回収装置11の回転体36の回転時に、弾性板37のうち案内体30の第1案内板部39との接触により略円弧状に弾性変形した先端部によって、案内体30上を第1案内板部39に沿って第1案内板部39の上端部まで押し上げられる。
第1案内板部39の上端部まで押し上げられた浮上油Bは、その自重により第2案内板部40上を流れて回収容器12内に落下し、回収収容される。
なお、浮上油Bとともに押し上げられた水C、つまり弾性板37の弾性変形した先端部にて浮上油Bとともに捕捉された水Cは、浮上油Bより重いため、第1案内板部39の途中で、カバー体44の側面にて覆われていない側方部から逃げるとともに、水流出用切欠部38から逃げる。このため、水Cは回収容器12に回収されず、例えば油分99%の確率で浮上油Bが着脱可能な回収容器(タンク)12に回収されることとなる。
また、第1案内板部39の上端部から離れた弾性板37は、さらに回転して水平姿勢になった時点で爪付ワイパー45に接触し、弾性板37の先端部に付着した浮上油Bは爪付ワイパー45にて掻き取られる。この掻き取られた浮上油Bは、その自重により回収容器12内に落下し、回収収容される。
そして、このような油回収装置11によれば、貯留タンク13内に配設され排水の流速を遅くする流速抵抗手段41と、貯留タンク13内に配設され排水の水面Aに浮かんだ浮上油Bを案内体30側に向けて誘導する浮上油誘導手段42とを備え、流速抵抗手段41が浮上油誘導手段42の下方に位置するため、シンク部2からの排水の流入時の流入速度が速い場合でも、油を効率的に分離浮上させることができ、排水中の油を効率よく回収でき、また下流のグリーストラップの清掃も容易となる。
例えば、縦寸法310mm、横寸法370mm、高さ寸法210mm、水深170mmの貯留タンク13内に、排水(2l/1回)が流入した場合、流速抵抗手段41がないと流出まで1秒だが、流速抵抗手段41があると流出まで3秒〜5秒かかり、この数秒の間に、排水中の油を水との比重差で分離浮上させることができる。なおシンク部2からの排水処理は、通常、毎分30lを基本とする。
また、浮上油誘導板31,32の案内体30側の端部が案内体30の浮上油誘導板31,32側の端部より上方に位置するため、浮上油Bを案内体30側に向けて確実に誘導でき、排水中の油を確実に効率よく回収できる。
さらに、貯留タンク13の目視窓部48を利用することで、貯留タンク13内の浮上油Bの量や沈殿物の量を容易に確認できる。
なお、油回収装置11は、例えば図9に示すように、床面上を走行可能な移動型のものでもよい。この図9に示す移動型の油回収装置11は、回収容器12および貯留タンク13が載置された台車51を備え、この台車51は例えば4つのキャスタ52を有している。また、この移動型の油回収装置11は、油を含んだ排水が投入される投入シンク53を備え、この投入シンク53の排出部が流入用筒状体21に接続されている。
また、流速抵抗手段41が3枚の流速抵抗板26,27,28にて構成されかつ流速抵抗手段41が2枚の浮上油誘導板31,32にて構成されたものには限定されず、例えば流速抵抗手段41が2枚の流速抵抗板26,27のみにて構成されかつ流速抵抗手段41が1枚の浮上油誘導板31のみにて構成されたものでもよく、例えば流速抵抗手段41が1枚の流速抵抗板27のみにて構成されかつ流速抵抗手段41が1枚の浮上油誘導板31のみにて構成されたもの等でもよい。
さらに、浮上油Bが回収収容される着脱可能な油収容体は、上面開口状の回収容器12には限定されず、例えばろ過袋等でもよい。
さらに、浮上油Bを掬い上げるための弾性板37を4枚設けたものには限定されず、2枚、3枚或いは5枚以上の複数の弾性板37を設けたもの等でもよい。
本発明は、例えば業務用のシンク装置から排出される排水中の油を回収する装置に利用される。
11 油回収装置
12 油収容体である回収容器
13 貯留タンク
30 案内体
31 浮上油誘導板である第1浮上油誘導板
32 浮上油誘導板である第2浮上油誘導板
36 回転体
37 弾性体である弾性板
41 流速抵抗手段
42 浮上油誘導手段
48 目視窓部
A 水面
B 浮上油

Claims (6)

  1. 油を含んだ排水が流入する貯留タンクと、
    この貯留タンク内に配設され、排水の流速を遅くする流速抵抗手段と、
    下部側が排水の水面下に位置し、上部側が排水の水面上に位置する案内体と、
    前記貯留タンク内に配設され、排水の水面に浮かんだ浮上油を前記案内体側に向けて誘導する浮上油誘導手段と、
    所定方向に回転する回転体と、
    この回転体に設けられ、前記案内体と接触する弾性体と、
    前記回転体の回転時に前記弾性体によって前記案内体に沿って押し上げられた浮上油が収容される油収容体と
    を備えることを特徴とする油回収装置。
  2. 流速抵抗手段が、貯留タンク内において浮上油誘導手段の下方に位置する
    ことを特徴とする請求項1記載の油回収装置。
  3. 流速抵抗手段は、鉛直状に位置する流速抵抗板にて構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の油回収装置。
  4. 浮上油誘導手段は、案内体側に向って上り傾斜状に位置する浮上油誘導板にて構成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の油回収装置。
  5. 浮上油誘導板の案内体側の端部が、案内体の浮上油誘導板側の端部より上方に位置する
    ことを特徴とする請求項4記載の油回収装置。
  6. 貯留タンクは、排水の水面に浮かんだ浮上油を目視するための目視窓部を有する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の油回収装置。
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