JPWO2010119781A1 - 可塑性油脂用改質剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーム油を用いた可塑性油脂において使用することで、硬さ変化や粗大結晶の生成といった物性変化の抑制効果や含気性を有する可塑性油脂が得られる可塑性油脂用の改質剤及びそれを用いた可塑性油脂を提供する。【解決手段】融点が60℃以上の飽和脂肪酸(A)及び融点が40℃以下の飽和脂肪酸(B)を構成脂肪酸とするトリグリセリドからなる油脂組成物であって、前記油脂組成物全体中、ABB型トリグリセリドを40〜85重量%含有し、前記ABB型トリグリセリドとAAB型トリグリセリドとの重量比(ABB/AAB)が2〜15である油脂組成物を、改質剤として適量用いて可塑性油脂を作製する。【選択図】なし

Description

本発明は、パーム油を主原料とするマーガリンやショートニングといった可塑性油脂に用いる改質剤に関する。
従来、可塑性油脂の原料には、良好な物性や機能が得られるという理由から、硬化魚油や植物油などを水素添加した油脂が使用されてきた。しかし、近年、水素添加油脂中に含まれるトランス脂肪酸が人の心疾患の原因になるとのことで、前記のような水素添加油脂の使用が制限されてきており、それら水素添加油脂からパーム油などへの置き換えが勧められている。
パーム油をマーガリンやショートニングといった可塑性油脂の主原料として配合した場合、貯蔵や流通の間に、粗大結晶ができる、硬さが硬くなる、といった変化が起こりやすいこと、高い含気能を有する可塑性油脂が得られないこと、などが知られている。そこで、パ−ム油のトリグリセリド構造を、エステル交換によって改質することが行われている。
例えば、特許文献1には、パーム油やパームステアリンと、ラウリン酸を含む油脂を特定量の脂肪酸比率に混合し、エステル交換することで、経時的な品質変化を抑制できる油脂組成物が開示されている。また、特許文献2には、パーム系油脂と不飽和脂肪酸を多く含む植物液体油をエステル交換し、ジパルミトイルモノオレオイルグリセリドの構成比率をPPO/POP≧0.5(P:パルミチン酸、O:オレイン酸)にすることで、結晶の粗大化が解消され、経日変化の少ない可塑性油脂が得られる油脂組成物が開示されている。これらの改質方法は、パーム油中のトリグリセリドPOPを他成分に変えるものであり、経日変化の抑制について一定の効果はあるが、十分ではない。さらに、これらの方法では、融点が高い3飽和トリグリセリドも同時に生成するため、口溶けの悪化などの欠点もあった。
また、トリグリセリドを構成する脂肪酸種や結合位置を特定した油脂組成物を用い、パーム油を配合した可塑性油脂やチョコレ−トを品質改良する方法が、開示されている。例えば、特許文献3には、パーム油のように結晶化が遅く、低トランス脂肪酸である油脂に対して、XXM型トリグリセリド(X:C>15の飽和鎖、M:C<15の飽和鎖)を少量組み込ませることで、結晶化の速度を顕著に増加させる油脂組成物が開示されている。特許文献4には、2−位にC12以下の飽和脂肪酸(X)が結合し、1,3−位にC16以上の飽和脂肪酸(S)が結合する1,3−ジ(S)−2−モノ(X)型トリグリセリド(SXS)が、チョコレートのブルームを抑制することが開示されている。これらの方法は、可塑性油脂のブツの抑制やチョコレートのブルーム抑制に関しては有効であるが、経日変化の抑制効果は低い。
また、近年、健康機能を有する油脂として、低カロリー油脂が注目されており、一分子中に炭素数16以上の長鎖飽和脂肪酸及び炭素数10以下の中鎖脂肪酸を含むトリグリセリドが、いくつか開示されている(例えば、特許文献5、特許文献6。)。
また、特許文献7には、(a)ジ飽和中鎖脂肪酸モノ長鎖脂肪酸トリグリセリドと(b)1,3−ジ飽和長鎖脂肪酸2−モノ不飽和長鎖脂肪酸トリグリセリドとの分子間化合物であって、X線回折による長面間隔が65Å以上である分子間化合物が開示されている。この分子間化合物は、カカオバターを多く配合したチョコレートの、なめらかなテクスチャーを保つことができ、ブルームが発生するのを抑制すると記載されている。また、この分子間化合物は、可塑性油脂の経日的な硬さ変化を抑制するのにも有効であると記載されている。当該文献には、可塑性油脂の具体的な使用法は開示されていない。しかし、X線回折による長面間隔が65Å以上である分子間化合物が得られるとされる、ジ飽和中鎖脂肪酸モノ長鎖脂肪酸トリグリセリドを高濃度に含む組成物を得ることは容易でない。そのうえ、ジ飽和中鎖脂肪酸モノ長鎖脂肪酸トリグリセリドを、1,3−ジ飽和長鎖脂肪酸2−モノ不飽和長鎖脂肪酸トリグリセリドに対し、当モル含有することは、可塑性油脂を必要以上に軟化させたり、融点を低下させたりする。従って、この分子間化合物をマーガリンやショートニングの主原料として用いることは、好ましくない。
特開2000−212590号公報 特開平10−183165号公報 国際公開第98/19554号パンフレット 特開平4−75593号公報 特許第2962730号公報 特開2002−38191号公報 国際公開第2006/121182号パンフレット
本発明の目的は、パーム油を用いた可塑性油脂の硬さ変化や粗大結晶の生成といった物性変化の抑制効果を有し、また含気性、即ちクリーミング性を有する可塑性油脂が得られる、可塑性油脂用の改質剤を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、融点が60℃以上の飽和脂肪酸(A)及び融点が40℃以下の飽和脂肪酸(B)を構成脂肪酸とするトリグリセリドからなる油脂組成物であって、前記油脂組成物全体中、飽和脂肪酸(A)が1つ及び飽和脂肪酸(B)が2つ結合したABB型トリグリセリドを特定量含有し、前記ABB型トリグリセリドと、飽和脂肪酸(A)が2つ及び飽和脂肪酸(B)が1つ結合したAAB型トリグリセリドとの重量比(ABB/AAB)が一定以上である油脂組成物からなる改質剤を、可塑性油脂に特定量添加するだけで、その可塑性油脂は物性変化が抑制され、硬さが変化しにくくなり、しかもクリーミング性も良いことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、
融点が60℃以上の飽和脂肪酸(A)及び融点が40℃以下の飽和脂肪酸(B)を構成脂肪酸とするトリグリセリドからなる油脂組成物であって、前記油脂組成物全体中、飽和脂肪酸(A)が1つ及び飽和脂肪酸(B)が2つ結合したABB型トリグリセリドを40〜85重量%含有し、前記ABB型トリグリセリドと飽和脂肪酸(A)が2つ及び飽和脂肪酸(B)が1つ結合したAAB型トリグリセリドとの重量比(ABB/AAB)が2〜15である油脂組成物、
からなる可塑性油脂用改質剤に関する。
好ましい実施態様は、前記トリグリセリドを構成する全脂肪酸のうち、C16〜C22の飽和脂肪酸(A)の含有量が50〜70重量%であり、C6〜C10の飽和脂肪酸(B)の含有量が30〜50重量%である上記改質剤である。
更に好ましい実施態様は、前記トリグリセリドを構成する全脂肪酸の内、C18の飽和脂肪酸(A)の含有量が50〜70重量%であり、C8〜C10の飽和脂肪酸(B)の含有量が30〜50重量%である上記改質剤である。
また、本発明の第二は、上記ABB型トリグリセリドを2〜10重量%含有し、実質的にラウリン酸を含有しない可塑性油脂に関する。より具体的には、本発明の可塑性油脂は、上記改質剤を、油脂全体中で前記ABB型トリグリセリドの含有量が2〜10重量%となるように配合するとともに、パーム油を50〜98重量%配合してなり、かつラウリン酸の含有量が5重量%未満の可塑性油脂である。
本発明によれば、パーム油を用いたマーガリンやショートニングなどの可塑性油脂において使用することで、硬さ変化や粗大結晶の生成といった物性変化の抑制効果及び含気性(即ち、クリーミング性)を有する可塑性油脂が得られる、改質剤を提要することができる。さらに、本発明によれば、前記改質剤を使用した、硬さ変化や粗大結晶の生成といった物性変化が少なく、且つ含気性を有する可塑性油脂を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明の可塑性油脂用改質剤は、融点が60℃以上の飽和脂肪酸(A)及び融点が40℃以下の飽和脂肪酸(B)を構成脂肪酸とするトリグリセリドからなる油脂組成物であって、前記油脂組成物全体中、飽和脂肪酸(A)が1つ及び飽和脂肪酸(B)が2つ結合したABB型トリグリセリドを特定量含有し、該ABB型トリグリセリドと飽和脂肪酸(A)が2つ及び飽和脂肪酸(B)が1つ結合したAAB型トリグリセリドとの重量比(ABB/AAB)が特定範囲内である油脂組成物からなる。なお、以下の記載では、本発明の可塑性油脂用改質剤を、単に「改質剤」と記載することもある。
本発明における飽和脂肪酸(A)は、トリグリセリドの構成脂肪酸であり、融点が60℃以上であれば特に限定はない。飽和脂肪酸(A)としては、例えば、ステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)、ベヘン酸(C22)などが挙げられる。ベヘン酸(C22)を含む原料は高価であるため、コストや入手のし易さを考慮すると、飽和脂肪酸(A)はC18〜C20の脂肪酸であることが好ましい。
本発明における飽和脂肪酸(B)は、トリグリセリドの構成脂肪酸であり、融点が40℃以下であれば特に限定はない。飽和脂肪酸(B)としては、例えば、カプロン酸(C6)、カプリル酸(C8)、カプリン酸(C10)などが挙げられる。カプロン酸(C6)を含む原料は高価であるため、コストや入手のし易さを考慮すると、飽和脂肪酸(B)はC8〜C10の脂肪酸であることが好ましい。
なお、本発明において、油脂組成物中の脂肪酸組成の測定は、以下の要領で行った。
<油脂組成物中の脂肪酸組成の測定>
FID恒温ガスクロマトグラフ法により行った。FID恒温ガスクロマトグラフ法とは、社団法人日本油化学協会編「基準油脂分析試験法」(発行年:1996年)の「2.4.2.1 脂肪酸組成」に記載された方法である。
本発明におけるABB型トリグリセリドとは、飽和脂肪酸(A)が1つ及び飽和脂肪酸(B)が2つ結合したトリグリセリドのことで、各脂肪酸の結合位置は任意である。また、本発明におけるAAB型トリグリセリドとは、飽和脂肪酸(A)が2つ及び飽和脂肪酸(B)が1つ結合したトリグリセリドのことで、各脂肪酸の結合位置は任意である。なお、以下の記載では、ABB型トリグリセリドを、単に「ABB」と記すことがある。また、AAB型トリグリセリドは、単に「AAB」と記すことがある。更に、「AAA」、「BBB」なども同様である。更に、例えば、「AC18C8C8」とは、C18の飽和脂肪酸(ステアリン酸)が1つ及びC8の飽和脂肪酸(カプリル酸)が2つ結合したトリグリセリドを意味する。
本発明に係る、油脂組成物からなる改質剤において、前記油脂組成物中のABBの含有量は、油脂組成物全体中40〜85重量%が好ましい。40重量%未満であると、改質剤を可塑性油脂へ添加した場合に、可塑性油脂の硬さ変化や粗大結晶の生成といった物性変化を抑制する効果が十分ではない場合がある。また、85重量%を超えると、改質剤である油脂組成物の精製コストが高くなる、ABB/AABの比が大きくなる、など好ましくない場合がある。なお、改質剤中のABB含量の測定は、以下のようにすればよい。
<改質剤中のABB含量及びAAB含量の測定>
本発明において、作製した可塑性油脂用改質剤中のABB含量及びAAB含量は、キャピラリーカラムを装備した、水素炎イオン検出器付きのガスクロマトグラフィーにて分析し、得られたチャートのリテンションタイム及びピークエリア比より、求めた。測定条件は以下の通りである。
カラム:TAP−CB(ジーエルサイエンス株式会社製)
内径0.2mm、長さ25m
温度条件:開始温度280℃で3分間保持し、昇温速度4℃/分で360℃まで上昇させ、360℃で5分間保持する。
本発明に係る、油脂組成物からなる改質剤においては、油脂組成物中のABBとAABとの重量比(ABB/AAB)は、2〜15が好ましく、3〜15がより好ましい。ABB/AABの比が2未満であると、可塑性油脂の硬さ変化の抑制効果が十分ではない場合がある。一方、ABB/AABの比が15を超えると、可塑性油脂の硬さが硬くなり作業しづらい、といった製造面での問題点が生じる場合がある。
可塑性油脂を作製する際、本発明の改質剤の使用量は、可塑性油脂全体中でABBの含有量が2〜10重量%になるよう調整することが好ましい。可塑性油脂全体中のABBの含有量が2重量%未満であると、可塑性油脂の硬さ変化や粗大結晶といった物性変化の抑制効果が十分ではない場合がある。可塑性油脂全体中のABBの含有量が10重量%を超えると、可塑性油脂を必要以上に軟化させる場合があり、またコストも高くつく。
本発明の可塑性油脂用改質剤を製造する方法を例示すると、
飽和脂肪酸(A)に対応する脂肪酸、その誘導体及び飽和脂肪酸(A)を主たる構成脂肪酸とするトリグリセリドの中から選ばれる少なくとも1種からなる成分(I)と、
飽和脂肪酸(B)に対応する脂肪酸、その誘導体及び飽和脂肪酸(B)を主たる構成脂肪酸とするトリグリセリドの中から選ばれる少なくとも1種からなる成分(II)と、
をエステル交換によって油脂組成物を得る方法がある。但し、前記成分(I)及び(II)の少なくとも一方はトリグリセリドであることが必要である。
前記エステル交換は常法に従えばよく、触媒は、化学触媒を用いても、酵素触媒を用いてもよい。化学触媒として、ナトリウムメチラートやカセイソーダが挙げられる。酵素触媒とは、微生物由来の酵素であるリパーゼのことである。本発明で用いるリパーゼは、位置特異性を有するものでも、位置特異性を有しないものでもよい。本発明で用いるリパーゼとしては、アルカリゲネス属、アスペルギルス属、ムコール属、ペニシリウム属、キャンリダ属等から得られるリパーゼが挙げられる。リパーゼを用いたエステル交換反応は、カラム式の連続反応、バッチ反応のどちらでもよい。
さらに、本発明の目的とする効果を有するために必要な、所定のABB含量及び(ABB/AAB)の比を有する油脂組成物を得るためには、エステル交換時の原料油脂の使用比率を調整することが好ましい。また、上記エステル交換によって得られた、ABBとAABとを含む油脂組成物から、蒸留する方法及び/又は分別時の温度条件を選択するなどの方法により、AAA、BBB、過剰のABB又は過剰のAABを除去して、油脂組成物を精製することによって、所定のABB含量及び(ABB/AAB)の比を有する油脂組成物を得ることもできる。
前記蒸留の方法としては、短工程薄膜蒸留や分子蒸留などが挙げられる。また、前記分別の方法としては、特に限定されず、アセトンやヘキサンなどの有機溶剤を用いて分別する方法及び溶剤を用いないで分別する方法のいずれも用いることができる。
本発明の可塑性油脂用改質剤は、可塑性油脂の作製に用いられるが、可塑性油脂に硬さ変化や粗大結晶の生成といった物性変化の抑制効果や含気性を付与するためには、該改質剤を、可塑性油脂全体中でABBの含有量が2〜10重量%となるように配合することが好ましい。また、本発明の可塑性油脂には、パーム油を50〜98重量%含有することが好ましい。さらに、可塑性油脂は、構成脂肪酸として含有されるラウリン酸の量が少ないほど好ましい。可塑性油脂中のラウリン酸の含有量は5重量%未満がより好ましく、1重量%未満がさらに好ましく、0重量%、即ちラウリン酸を全く含まないことが特に好ましい。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において、特に断らない限り「部」や「%」は重量基準である。
<ペネトレーション値(以下、「ペネ値」と記す。)の測定>
ペネ値とは、測定温度における稠度を針入度で表したものである。実施例・比較例で得られたショートニングを作製後、直ちに20℃に保管し、保管後1日目と45日目のペネ値を、JIS K2220−1993の稠度試験法に準拠し、デジタル式オートペネトロメーター(三田村理研工業製)及びJIS標準品(質量102.5g)のペネトロメーター・コーンを用いて測定した。
<ショートニングの硬さ変化の評価>
ショートニングの硬さ変化は、保管後1日目と45日目のペネ値の差を用いて、以下の基準で評価した。
○:保管中のペネ値変化が10未満。
△:保管中のペネ値変化が10〜30。
×:保管中のペネ値変化が30超える。
<ショートニングのクリーミング性評価>
比重の経時変化を以下のように測定し、その変化の仕方を基に以下の基準で評価した。実施例・比較例で得られたショートニングを、ペネ値が150程度になるよう23℃で温調した。そのショートニング300gをホバートミキサー(ホバートコーポレーション製)の低速1で1分間砕いた。さらにシロップ314gを加え、低速1で1分間ショートニングと混合させた。その後、中速2で攪拌し始めた時点を測定開始点とし、以降5分までは1分ごと、10分までは2.5分ごと、それ以降は30分まで5分ごとに水に対する比重を測定した。比重は、各時間ごとに撹拌を止め、含気した油脂を27.3mlの容器に入れ、容器から盛り上がった余分な油脂をスパチュラですり切りして取り除いた後、重量を測定し、測定結果から容器の重量を差し引いた容器内の油脂の重量から、その比重を算出した。クリーミング性の評価基準は、比重が最低値に達するまでの時間を評価した。
○:10分以内に比重が0.6に達したもの。
△:30分以内に比重が0.6に達したもの。
<ショートニングの乳化性評価>
実施例・比較例で得られたショートニングを、ペネ値が150程度になるよう23℃で温調した。そのショートニング300gをホバートミキサー(ホバートコーポレーション製)の低速1で1分間砕いた。さらにシロップ314gを加え、低速1で1分間ショートニングと混合させた。その後、中速2で攪拌し始めた時点を測定開始点とし、30分後に撹拌を止め、シロップの分離度合いを目視で判断した。その際の評価基準は、以下の通りとした。
○:シロップの分離がない。
△:シロップの分離が見られた。
×:シロップが著しく分離した。
(実施例1) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C8C8と、AAB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C16〜C22C8との混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を、以下のように作製した。
菜種極度硬化油70部(ステアリン酸92%、パルミチン酸5%、アラキジン酸2%、ベヘン酸1%以下)に対して、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド、理研ビタミン社製「アクターM2」、カプリル酸(融点16.5℃):99.8%(実測値))30部を混合し、90℃、真空下で脱水を行った。次に、ナトリウムメチラート0.3部を加え、90℃、真空下で30分間ランダムエステル交換反応を行い、水を加えて反応停止した後、水洗した。次に、活性白土3部を加え、減圧下で攪拌して20分後に全量濾過した。その後、濾液である油脂組成物100部に対してヘキサン200部を加えて、5℃で分別を行ってAC16〜C22C16〜C22C16〜C22に富む高融点成分(63部)を除去した。その後、ヘキサンを蒸留除去して、油脂組成物全体中、AC16〜C22C8C8の含有量が54.6%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が21.8%の油脂組成物(37部)を得た。得られた油脂組成物全体中、AC18C8C8の含有量は49.9%、AC18C18C8の含有量は13.0%であった。
(実施例2) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドで、Aがステアリン酸(C18)、Bがカプリル酸(C8)であるAC18C8C8と、AAB型トリグリセリドで、Aがステアリン酸(C18)、Bがカプリル酸(C8)であるAC18C18C8との混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド、理研ビタミン社製「アクターM2」、カプリル酸(融点16.5℃):99.8%(実測値))100部にステアリン酸エチル(東京化成製)50部を混合し、1,3位特異的酵素であるリポザイムRMIM(ノボザイムズ社)を10部加え、50℃で8時間、1,3位特異的エステル交換反応を行った。反応後、未反応のステアリン酸とMCT、及び反応生成物のカプリル酸を薄膜蒸留装置(210℃、1Pa)にて留去し、油脂組成物全体中、1位又は3位の1つがステアリン酸であるAC18C8C8の含有量が67.0%、2位がカプリル酸であるAC18C18C8の含有量が17.4%の油脂組成物(44部)を得た。
(実施例3) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C8C8と、AAB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)である、AC16〜C22C16〜C22C8との混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
菜種極度硬化油100部にカプリル酸(東京化成製)65部、ヘキサン100部を混合し、リポザイムRMIM 10部を加え、50℃で8時間、1,3位特異的エステル交換反応を行った後、ヘキサンを蒸留除去した。その後、未反応のカプリル酸及び反応生成物の脂肪酸を薄膜蒸留(180℃、1Pa)にて留去し、油脂組成物全体中、2位がステアリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸又はベヘン酸であるAC16〜C22C8C8の含有量が20.5%、1位又は3位の1つがカプリル酸であるAC16〜C22C16〜C22C8の含有量が40.8%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が21.7%の油脂組成物(87部)を得た。この油脂組成物87部に対して、カプリル酸58部及びヘキサン100部を混合し、リポザイムRMIM 8.7部を加え、50℃、8時間、1,3位特異的エステル交換反応を行った後、ヘキサンを蒸留除去した。その後、未反応のカプリル酸及び反応生成物の脂肪酸を薄膜蒸留(180℃、1Pa)にて留去し、2位がステアリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸又はベヘン酸であるAC16〜C22C8C8の含有量が43.4%、1位又は3位がカプリル酸であるAC16〜C22C16〜C22C8の含有量が37.9%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が8.1%の油脂組成物(55部)を得た。得られた油脂組成物55部に対し、ヘキサン110部を加えて、10℃で分別を行い、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22に富む高融点成分(23部)を除去し、さらにヘキサンを蒸留除去して、油脂組成物全体中、2位がステアリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸又はベヘン酸であるAC16〜C22C8C8の含有量が61.0%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が25.4%の油脂組成物(32部)を得た。得られた油脂組成物全体中、2位がステアリン酸であるAC18C8C8の含有量は58.9%、1位又は3位がカプリル酸であるAC18C18C8の含有量は19.3%であった。
(実施例4) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C8C8と、AAB型トリグリセリドで、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C16〜C22C8との混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
菜種極度硬化油70部に対して、MCT(理研ビタミン社製「アクターM2」、カプリル酸(融点16.5℃):99.8%(実測値))30部、ヘキサン100部を混合し、リポザイムTLIM(ノボザイムズ社)10部を加え、50℃で8時間、1,3位特異的エステル交換反応を行った後、ヘキサンを蒸留除去した。得られたエステル交換油脂を、薄膜蒸留(230℃、1Pa)して、BC8C8C8を主とする油脂組成物(9部)を除去した。さらに得られた油脂組成物(91部)を薄膜蒸留(270℃、1Pa)し、AC16〜C22C8C8を主とする油脂組成物(27部)とAC16〜C22C16〜C22C8を主とする油脂組成物(64部)を得た。得られた27部のAC16〜C22C8C8を主とする油脂組成物に対して、ヘキサン54部を加えて、5℃で分別を行い、AC16〜C22C16〜C22C8を一部(7部)除去し、さらにヘキサンを蒸留除去して、油脂組成物全体中、AC16〜C22C8C8の含有量が81.1%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が9.6%の油脂組成物(20部)を得た。得られた油脂組成物全体中、AC18C8C8の含有量は75.8%、AC18C18C8の含有量は6.2%であった。
(実施例5) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)又はカプリン酸(C10)であるAC16〜C22C8〜C10C8〜C10と、AAB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)又はカプリン酸(C10)であるAC16〜C22C16〜C22C8〜C10との混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
菜種極度硬化油30部に対して、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド、ダニスコ社製、カプリル酸85%、カプリン酸15%)70部を混合し、実施例1と同様の方法で、BC8〜C10C8〜C10C8〜C10の含有量が45.0%、AC16〜C22C8〜C10C8〜C10の含有量が41.3%、AC16〜C22C16〜C22C8〜C10の含有量が10.7%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が0.7%のエステル交換油脂を得た。得られたエステル交換油脂を、薄膜蒸留(210℃、0.3Pa)して、BC8〜C10C8〜C10C8〜C10の含有量が84.6%、AC16〜C22C8〜C10C8〜C10の含有量が12.7%、AC16〜C22C16〜C22C8〜C10の含有量が0.1%の油脂組成物(50部)を除去し、油脂組成物全体中、BC8〜C10C8〜C10C8〜C10の含有量が5.1%、AC16〜C22C8〜C10C8〜C10の含有量が70.4%、AC16〜C22C16〜C22C8〜C10の含有量が22.4%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が1.5%の油脂組成物(50部)を得た。得られた油脂組成物全体中、AC18C8〜10C8〜10の含有量は68.1%、AC18C18C8〜10の含有量は20.3%であった。
(実施例6) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)又はカプリン酸(C10)であるAC16〜C22C8〜C10C8〜C10と、AAB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)又はカプリン酸(C10)であるAC16〜C22C16〜C22C8〜C10との混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
菜種極度硬化油30部に対して、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド、理研ビタミン社製「アクターM1」、カプリル酸60%、カプリン酸40%)70部を混合し、実施例1と同様の方法で、エステル交換油脂全体中、BC8〜C10C8〜C10C8〜C10の含有量が44.0%、AC16〜C22C8〜C10C8〜C10の含有量が40.2%、AC16〜C22C16〜C22C8〜C10の含有量が11.1%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が1.1%のエステル交換油脂を得た。得られたエステル交換油脂を、薄膜蒸留(220℃、0.3Pa)して、BC8〜C10C8〜C10C8〜C10の含有量が80.5%、AC16〜C22C8〜C10C8〜C10の含有量が15.0%、AC16〜C22C16〜C22C8〜C10の含有量が0.5%の油脂組成物(52部)を除去し、油脂組成物全体中、BC8〜C10C8〜C10C8〜C10の含有量が5.6%、AC16〜C22C8〜C10C8〜C10の含有量が67.4%、AC16〜C22C16〜C22C8〜C10の含有量が22.9%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が2.1%の油脂組成物(48部)を得た。得られた油脂組成物全体中、AC18C8〜10C8〜10の含有量は66.5%、AC18C18C8〜10の含有量は21.3%であった。
(実施例7) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C8C8と、AAB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C16〜C22C8との混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
パームステアリン極度硬化油30部(パルミチン酸60%、ステアリン酸38%、アラキジン酸1%以下、ベヘン酸0.1%未満)に対して、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド、理研ビタミン社製「アクターM2」、カプリル酸(融点16.5℃):99.8%(実測値))70部を混合し、実施例1と同様の方法で、BC8C8C8の含有量が42.4%、AC16〜C22C8C8の含有量が40.1%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が11.0%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が1.1%のエステル交換油脂を得た。得られたエステル交換油脂を、薄膜蒸留(200℃、0.3Pa)して、BC8BC8BC8の含有量が82.2%、AC16〜C22C8C8の含有量が10.2%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が0.3%の油脂組成物(48部)を除去し、油脂組成物全体中、BC8C8C8の含有量が5.5%、AC16〜C22C8C8の含有量が65.5%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が20.7%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が2.3%の油脂組成物(52部)を得た。得られた油脂組成物全体中、AC18C8C8の含有量は26.1%、AC18C18C8の含有量は3.0%であった。
(実施例8) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C8C8と、AAB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C16〜C22C8の混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
ハイエルシン菜種極度硬化油30部(ベヘン酸49%、ステアリン酸39%、アラキジン酸8%、パルミチン酸4%)に対して、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド、理研ビタミン社製「アクターM2」、カプリル酸(融点16.5℃):99.8%(実測値))70部を混合し、実施例1と同様の方法で、BC8C8C8の含有量が45.1%、AC16〜C22C8C8の含有量が40.0%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が10.8%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が0.7%のエステル交換油脂を得た。得られたエステル交換油脂を、薄膜蒸留(200℃、0.3Pa)して、BC8C8C8の含有量が89.9%、AC16〜C22C8C8の含有量が4.2%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が0.3%の油脂組成物(48部)を除去し、油脂組成物全体中、BC8C8C8の含有量が4.0%、AC16〜C22C8C8の含有量が72.9%、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が20.3%、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22の含有量が1.5%の油脂組成物(52部)を得た。得られた油脂組成物全体中、AC18C8C8の含有量は30.0%、AC18C18C8の含有量は3.5%であった。
(比較例1) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C8C8と、AAB型トリグリセリドであって、Aがステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、アラキジン酸(C20)又はベヘン酸(C22)、Bがカプリル酸(C8)であるAC16〜C22C16〜C22C8の混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
実施例1と同様にして得た濾液である油脂100部に対して、ヘキサン200部を加えて、20℃で分別を行い、AC16〜C22C16〜C22C16〜C22に富む高融点成分(25部)を除去して、ヘキサンを蒸留除去した。この油脂組成物75部に対して、ヘキサン150部を加えて、5℃で分別を行い、AC16〜C20C8C8に富む低融点成分(32部)を除去し、さらにヘキサンを蒸留除去して、組成物全体中、AC16〜C22C16〜C22C8の含有量が68.7%、AC16〜C22C8C8の含有量が20.1%の油脂組成物(43部)を得た。得られた油脂組成物全体中、AC18C18C8の含有量は60.3%、AC18C8C8の含有量は18.8%であった。
(比較例2) 可塑性油脂用改質剤の作製
ABB型トリグリセリドであって、Aがパルミチン酸(C16)、Bがラウリン酸(C12)であるAC16C12C12と、AAB型トリグリセリドであって、Aがパルミチン酸(C16)、Bがラウリン酸(C12)であるAC16C12C12との混合物からなる油脂組成物である可塑性油脂用改質剤を以下のように作製した。
トリラウリン100部(東京化成製)(ラウリン酸の融点:43.5℃)にパルミチン酸(融点:63.1℃)(大和薬品製)100部、ヘキサン100部を混合し、リポザイムRMIM 10部を加え、50℃で8時間、1,3位特異的エステル交換反応を行った後、ヘキサンを蒸留除去した。その後、未反応のパルミチン酸及び反応生成物のラウリン酸を薄膜蒸留にて留去し、Bがラウリン酸であるBC12C12C12の含有量が25.5%、Aがパルミチン酸且つBがラウリン酸であるAC16C12C12の含有量が46.6%、AC16C12C16の含有量が17.8%の油脂組成物(92部)を得た。この油脂組成物92部に対し、ヘキサン184部を加えて、10℃で分別を行い、さらにヘキサンを蒸留除去し、油脂組成物全体中、AC16C12C12の含有量が51.7%、AC16C12C16の含有量が13.6%の油脂組成物(45部)を得た。
(実施例9〜16) ショートニング(可塑性油脂)の作製
実施例1〜8で得た可塑性油脂用改質剤5部とパーム油95部とを融解混合し、急冷捏和機を用いて急冷練り合わせを行い、ショートニングを作製した。
(比較例3) ショートニング(可塑性油脂)の作製
改質剤を添加せず、パーム油100%のショートニングを実施例9〜16と同様の方法で作製した。
(比較例4) ショートニング(可塑性油脂)の作製
実施例4で作製した可塑性油脂用改質剤2部とパーム油98部を融解混合し、実施例9〜16と同様にショートニングを作製した。
(比較例5) ショートニング(可塑性油脂)の作製
比較例1で得た可塑性油脂用改質剤5部とパーム油95部とを融解混合し、実施例9〜16と同様にショートニングを作製した。
(比較例6) ショートニング(可塑性油脂)の作製
比較例2で得た可塑性油脂用改質剤5部とパーム油95部とを融解混合し、実施例9〜16と同様にショートニングを作製した。
実施例9〜16、比較例3〜6で得られたショートニングについて、経日的にペネ値(硬さ)を測定した。また、クリーミング性及び乳化性も評価した。それらの結果を表1にまとめた。
Figure 2010119781
Figure 2010119781
表1に示したように、改質剤として、AABに対するABBの重量比(ABB/AAB)が2以上ある油脂組成物を、ABBの含有量が2%以上となるように添加した実施例9〜16のショートニングは、硬さの経日変化は小さかった。ただし、ABB/AABの値が大きい方が小さい場合と比べて、硬さは硬かった。一方、改質剤を添加せずパーム油のみで作製した比較例3のショートニングは、硬さが硬く、その経日変化も大きかった。また改質剤の添加量が少なくABBの含有量が少ない比較例4のショートニングは、硬さが硬く、その経日変化も大きかった。さらに、改質剤として、ABB/AABの値が小さい比較例1の油脂組成物を添加したことから、ABBの含有量が少ない比較例5のショートニングは、硬さが硬く、その経日変化も大きかった。また、ABBの構成脂肪酸のうち、飽和脂肪酸(A)がパルミチン酸(C16)であり、飽和脂肪酸(B)がラウリン酸(C12)である比較例2の油脂組成物を添加した比較例6のショートニングは、AABに対するABBの重量比(ABB/AAB)が2以上である油脂組成物を、ABBの含有量が2%以上となるように配合しても、硬さが硬く、その経日変化も大きかった。
また、得られたショートニングのクリーミング性及び乳化性については、飽和脂肪酸(A)がC16〜C22、飽和脂肪酸(B)がC8及びC10のABBか、飽和脂肪酸(A)がC16、飽和脂肪酸(B)がC12のABBであり、AABに対するABBの重量比(ABB/AAB)が2以上である油脂組成物からなる改質剤を、ABBの含有量が2%以上となるよう添加したショートニングにおいて、パーム油のみから作製したショートニングと較べてクリーミング性が高まった。また、乳化性については、飽和脂肪酸(A)がC16〜C22、飽和脂肪酸(B)がC8及びC10のABBであり、AABに対するABBの重量比(ABB/AAB)が2以上である油脂組成物からなる改質剤を、ABBの含有量が2%以上となるように配合したショートニングにおいては、シロップの分離が起こらなかった。

Claims (4)

  1. 融点が60℃以上の飽和脂肪酸(A)及び融点が40℃以下の飽和脂肪酸(B)を構成脂肪酸とするトリグリセリドからなる油脂組成物であって、前記油脂組成物全体中、飽和脂肪酸(A)が1つ及び飽和脂肪酸(B)が2つ結合したABB型トリグリセリドを40〜85重量%含有し、前記ABB型トリグリセリドと飽和脂肪酸(A)が2つ及び飽和脂肪酸(B)が1つ結合したAAB型トリグリセリドとの重量比(ABB/AAB)が2〜15である油脂組成物、
    からなる可塑性油脂用改質剤。
  2. 前記トリグリセリドを構成する全脂肪酸の内、C16〜C22の飽和脂肪酸(A)の含有量が50〜70重量%であり、C6〜C10の飽和脂肪酸(B)の含有量が30〜50重量%である請求項1に記載の可塑性油脂用改質剤。
  3. 前記トリグリセリドを構成する全脂肪酸の内、C18の飽和脂肪酸(A)の含有量が50〜70重量%であり、C8〜C10の飽和脂肪酸(B)の含有量が30〜50重量%である請求項1に記載の可塑性油脂用改質剤。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の可塑性油脂用改質剤を可塑性油脂全体中で前記ABB型トリグリセリドの含有量が2〜10重量%となるように配合するとともに、パーム油を50〜98重量%配合してなり、且つラウリン酸の含有量が5重量%未満である可塑性油脂。
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