JPWO2010070938A1 - コンデンサ用リード端子及びその製造方法 - Google Patents

コンデンサ用リード端子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2010070938A1
JPWO2010070938A1 JP2010542892A JP2010542892A JPWO2010070938A1 JP WO2010070938 A1 JPWO2010070938 A1 JP WO2010070938A1 JP 2010542892 A JP2010542892 A JP 2010542892A JP 2010542892 A JP2010542892 A JP 2010542892A JP WO2010070938 A1 JPWO2010070938 A1 JP WO2010070938A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner diameter
wire
metal wire
diameter portion
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010542892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5360071B2 (ja
Inventor
久保田 健
健 久保田
光一 仲田
光一 仲田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemi Con Corp filed Critical Nippon Chemi Con Corp
Priority to JP2010542892A priority Critical patent/JP5360071B2/ja
Publication of JPWO2010070938A1 publication Critical patent/JPWO2010070938A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5360071B2 publication Critical patent/JP5360071B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/008Terminals
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure

Abstract

鉛を含まないコンデンサ用リード端子において、ウィスカの発生を防ぐことができるコンデンサ用リード端子を提供することを目的とする。コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線2に、錫を主体とした金属めっき層6を形成した金属線3を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子であって、アルミニウム線2の端面に開口された穴部12は、金属線3の外径Cと略同一の内径D1’を有する第1内径部13と、金属線3の外径Cよりも大きな内径D2’を有する第2内径部14と、を有し、金属線3がアルミニウム線2の端面の開口から第2内径部14を通して第1内径部13に圧入される。

Description

本発明は、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、錫を主体として鉛を含まない金属めっき層を形成した金属線を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子及びその製造方法に関する。
従来、コンデンサ用リード線においては、アルミ線丸棒部(アルミニウム線)の端面の中心に孔加工パンチで孔加工を施して孔を形成し、この端面の孔に銅下地錫引鉄線(金属線)を押し込んだ後、バーナーで加熱してアルミ線丸棒部と銅下地錫引鉄線を接合し、外部引出しリード線(リード端子)を製作している(例えば、特許文献1参照)。
また、CP線(金属線)の外径よりやや小さい外径の先段と、テーパ部を経由してCP線より大きい外径でなる後段と、を有する2段ポンチを用いて、アルミニウム線の端面に傾斜部を有する穴を開け、このアルミニウム線の穴にCP線を圧入する際に剥がれた錫めっき層を、穴の縁部に形成された傾斜部に溜めることで、剥がれた錫が飛散して他のリード線に混入することを防止するコンデンサ用リード線の製造装置がある(例えば、特許文献2参照)。
特許第3291993号公報(第3頁、第3図) 特許第3832178号公報(第5頁、第3図)
特許文献1及び2に記載のコンデンサ用リード線(リード端子)にあっては、金属線にアルミニウム線を圧入する際に剥がれた錫が、銅下地錫引鉄線(金属線)の孔の外部に露出したり、CP線(金属線)の穴の縁部に形成された傾斜部に溜められたりして、リード線の溶接時に剥がれた錫が外部に露出した状態となり、錫とアルミニウムの混合層が外部に露出した状態で形成されてしまう。近年、環境保護の観点から、鉛を一切使用しない電子部品の開発が進められており、鉛を使用しないリード線においては、錫めっき層にも鉛が一切含まれないため、前述した錫とアルミニウムとの混合層に錫のウィスカが発生してしまう虞がある。このウィスカは直径が1μmに対して1mm以上の長さに達することがあり、このウィスカが前記外部に露出した錫とアルミニウムとの混合層より発生し、コンデンサ等電子部品の端子間を短絡させる虞がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、鉛を含まないコンデンサ用リード端子において、ウィスカの発生を抑制し、またこのウィスカのコンデンサ外部への露出を防ぐことができるコンデンサ用リード端子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のコンデンサ用リード端子は、
コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、錫を主体とした金属めっき層を形成した金属線を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子であって、
前記アルミニウム線の端面に開口された穴部は、前記金属線の外径と略同一の内径を有する第1内径部と、前記金属線の外径よりも大きな内径を有する第2内径部と、を有し、前記金属線が前記アルミニウム線の端面の開口から前記第2内径部を通して前記第1内径部に圧入されたことを特徴としている。
この特徴によれば、金属線が第1内径部に圧入されたときに、金属めっき層が剥がれても、剥がれた金属めっき層が第2内径部に、特に第1内径部との境界付近の第2内径部に溜まるようになり、溶接後にウィスカの発生源となる金属めっき層とアルミニウムとの混合層が外部に露出しないようになり、ウィスカの外部への発生を防ぐことができる。また、アルミニウム線における第2内径部と金属線との間に隙間(アルミニウムと金属めっき層との非接触状態)が形成されるため、アルミニウム線における第1内径部と金属線との溶接時に、アルミニウム線における第2内径部の部位が加熱されても、熱が金属線に伝導され難くなり、第2内径部内に配置される金属線の金属めっき層の溶融を避け、この第2内径部内でのアルミニウムと金属めっき層との混合層の形成を抑制することができる。
本発明の請求項2に記載のコンデンサ用リード端子は、請求項1に記載のコンデンサ用リード端子であって、
前記アルミニウム線の端部近傍によって、前記金属線が覆われていることを特徴としている。
この特徴によれば、溶接後にウィスカの発生源となる金属めっき層とアルミニウムとの混合層を第2内径部に閉じ込めることができる。
本発明の請求項3に記載のコンデンサ用リード端子は、請求項1または2に記載のコンデンサ用リード端子であって、
前記アルミニウム線の端面からの前記第2内径部の奥行きは、0.2mm以上となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、奥行きが0.2mm以上の第2内径部であれば、溶接後にウィスカの発生源となる金属めっき層とアルミニウムとの混合層を外部に露出しないようにできる。
本発明の請求項4に記載のコンデンサ用リード端子の製造方法は、
コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、錫を主体とした金属めっき層を形成した金属線を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子の製造方法であって、
前記金属線の外径と略同一の内径を有する第1内径部と、前記金属線の外径よりも大きな内径を有する第2内径部と、を有する穴部を前記アルミニウム線の端面に開口させる工程と、
前記金属線を前記アルミニウム線の端面の開口から前記第2内径部を通して前記第1内径部に圧入する工程と、
を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、金属線が第1内径部に圧入されたときに、金属めっき層が剥がれても、剥がれた金属めっき層が第2内径部に、特に第1内径部との境界付近の第2内径部に溜まるようになり、溶接後にウィスカの発生源となる金属めっき層とアルミニウムとの混合層が外部に露出しないようになり、ウィスカの外部への発生を防ぐことができるコンデンサ用リード端子を製造できる。また、アルミニウム線における第2内径部と金属線との間に隙間(アルミニウムと金属めっき層との非接触状態)が形成されるため、アルミニウム線における第1内径部と金属線との溶接時に、アルミニウム線における第2内径部の部位が加熱されても、熱が金属線に伝導され難くなり、第2内径部内に配置される金属線の金属めっき層の溶融を避け、この第2内径部内でのアルミニウムと金属めっき層との混合層の形成を抑制することができる。
本発明の請求項5に記載のコンデンサ用リード端子の製造方法は、請求項4に記載のコンデンサ用リード端子の製造方法であって、
前記金属線が前記穴部に圧入された状態で、前記アルミニウム線の端部近傍を前記金属線に向かって圧接する工程をさらに含むことを特徴としている。
この特徴によれば、溶接後にウィスカの発生源となる金属めっき層とアルミニウムとの混合層を第2内径部に閉じ込めるコンデンサ用リード端子を製造できる。
アルミニウム線と段付パンチとを示す概略断面図である。 穴部をアルミニウム線の端面に開口させる工程を示す概略断面図である。 アルミニウム線と金属線とを示す概略断面図である。 金属線をアルミニウム線の穴部に挿設する工程を示す概略断面図である。 アルミニウム線の端部近傍を加締める工程を示す概略断面図である。 電磁誘導加熱装置によりアルミニウム線と金属線との溶接を行う工程を示す概略断面図である。 剥がれた錫の状態を示す写真である。 加締めた後に熱処理して金属線とアルミニウム線とを接続した状態を示す写真である。
本発明に係るコンデンサ用リード端子及びその製造方法を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、アルミニウム線と段付パンチとを示す概略断面図であり、図2は、穴部をアルミニウム線の端面に開口させる工程を示す概略断面図であり、図3は、アルミニウム線と金属線とを示す概略断面図であり、図4は、金属線をアルミニウム線の穴部に挿設する工程を示す概略断面図であり、図5は、アルミニウム線の端部近傍を加締める工程を示す概略断面図であり、図6は、電磁誘導加熱装置によりアルミニウム線と金属線との溶接を行う工程を示す概略断面図であり、図7は、剥がれた錫の状態を示す写真であり、図8は、加締めた後に熱処理して金属線とアルミニウム線とを接続した状態を示す写真である。
本実施例のコンデンサとして、電解コンデンサを例示して説明する。この電解コンデンサは、アルミニウムで形成された複数の電極箔をセパレータを介して巻回又は積層したコンデンサ素子に、駆動用電解液を含浸又は固体電解質層を形成した後、このコンデンサ素子を有低筒状の外装ケースに収納し、この外装ケースに形成された開口を封口体で密封するとともに、コンデンサ素子から導いたリード端子1を封口体に貫通させて外部に導出させる部材である(図6参照)。
図3に示すように、リード端子1は、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線2と、軟鋼線4を心材とする金属線3(CP線)とにより構成されている。金属線3は、軟鋼線4を心材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした銅覆層5を形成し、更にその外周に金属材料としての錫100%からなる錫めっき層6を形成したものである。この金属線3を構成する材質には、鉛が一切使用されていないとともに、アルミニウム線2やコンデンサ素子などを構成する材質にも、鉛が一切使用されておらず、本実施例におけるアルミ電解コンデンサは、鉛を含まずに自然環境に対する悪影響を与えない鉛フリーの電子部品となっている。
錫めっき層を用いたコンデンサ用リード端子1においては、ウィスカが発生する虞がある。リード端子1におけるウィスカの発生部位は、金属線3とアルミニウム線2との溶接部であり、これは金属めっきとして用いられる錫とアルミニウムとが溶接時に混合し、錫へ加わる応力によってウィスカが発生すると考えられる。そのため溶接部はリード端子1の外部に露出しないようにする必要がある。
次に、アルミニウム線2と金属線3とを用いたコンデンサ用リード端子1の製造方法について説明する。先ず図1及び図2に示すように、略円柱形状をなすアルミニウム線2の端面に段付パンチ7を用いて穴部12を開口させる。
段付パンチ7は、金属線3の外径C(図3参照)よりも若干小さな(略同一)外径D1を有する第1円柱部8と、金属線3の外径Cよりも大きな外径D2を有する第2円柱部9と、を有している。第1円柱部8は第2円柱部9よりも先端側に設けられ、更に、第1円柱部8の先端部は円錐形状に尖がった円錐部10が設けられる。また、第1円柱部8と第2円柱部9との間には、テーパ部11が設けられている。
図2に示すように、段付パンチ7をアルミニウム線2の端面に押し込んで穴部12を形成する。この穴部12をアルミニウム線2の端面に開口させる工程にて、段付パンチ7をアルミニウム線2に押し込む際に、段付パンチ7におけるテーパ部11がアルミニウム線2の端面から所定の深さLまで押し込まれる。尚、本実施例では、所定の深さLは約0.2mm以上となっている。
図3に示すように、段付パンチ7が引き抜かれたアルミニウム線2には、金属線3の外径Cより若干小さな(略同一)内径D1’を有する第1内径部13と、金属線3の外径Cよりも大きな内径D2’を有する第2内径部14と、を有する穴部12が開口される。第1内径部13は第2内径部14よりも奥側に形成され、更に、第1内径部13の奥側は円錐形状に窄まった奥部15が形成される。また、第1内径部13と第2内径部14との間には、傾斜部16が形成される。
また、アルミニウム線2の端面から傾斜部16までの奥行きは、約0.2mm以上となっている。つまり第2内径部14と傾斜部16とを合わせたアルミニウム線2の軸方向の長さLが約0.2mm以上となっている。尚、本実施例では、傾斜部16は第2内径部の一部を構成している。
図4に示すように、金属線3をアルミニウム線2の穴部12に挿設する工程にて、金属線3をアルミニウム線2の端面の開口から第2内径部14を通して第1内径部13に圧入する。尚、金属線3の先端部は圧入し易いように、円錐形状に尖がった円錐部10や、他にも先端を上下より押しつぶしたくさび状として形成されている。更に尚、金属線3がアルミニウム線2の穴部12に圧入された状態では、金属線3と穴部12の第2内径部14との間に隙間が形成される。
金属線3が第1内径部13に圧入されるときに、第1内径部13が金属線3の外径Cより若干小さな(略同一)内径D1’であるため、金属線3の表面の錫めっき層6が若干剥がれ落ちるようになる。そして、剥がれた錫17が第2内径部14の傾斜部16内に溜まるようになっている(図7参照)。このように傾斜部16を用いることで剥がれた錫17がこの傾斜部16内に効率的に収納されるため好ましいが、傾斜部16を用いず、第1内径部と第2内径部とを段状とすることもできる。
なお、金属線3がアルミニウム線2の穴部12に圧入された状態における金属線3と穴部12の第2内径部14との間に隙間D3’は、5μm〜50μmが好ましく、ウィスカの外径を考慮すると、5μm〜30μmが好ましい。隙間を5μm以下とすると、アルミニウム線2の穴部12に金属線3を圧入する際に、圧入の角度によっては、金属線3の錫めっき層6が穴部12の第2内径部の入り口付近と当接して剥がれ、該入り口付近に付着して外部に露出する可能性がある。
次の工程では、図5に示すように、加締部材18を用いてアルミニウム線2の穴部12の開口を金属線3側に向かって圧接する作業を行う。加締部材18は、金属線3の外径Cよりも大きくアルミニウム線2の外径よりも小さい内径を有する孔部19を有し、この孔部19の縁周部20は、外方に向かって広がるような傾斜面となっている。
加締部材18を金属線3の側からアルミニウム線2の端部に向かって押し込むと、加締部材18の孔部19の縁周部20がアルミニウム線2の端部の縁に接触して押圧し、アルミニウム線2の端部近傍が金属線3に向かって加締められ、第2内径部14の開口の縁周が金属線3に近接して穴部12の開口が閉じられる。このように穴部12の開口が閉じられるため、剥がれた錫17は第2内径部14に閉じ込められる。なお、加締部材18にてアルミニウム線2の端部近傍が金属線3に向かって加締められる際に、加締部材18の傾斜状の周縁部20によって、アルミニウム線2の端部に傾斜面が形成される。この傾斜面は、電解コンデンサの組み立て工程におけるリード端子を封口体の貫通孔に挿通する際の案内となり好ましい。また、本実施例では、金属線3と穴部12の第2内径部14との間に設けられた隙間があるため加締めた際に所定角度の傾斜面を形成しやすい。
次の工程では、図6に示すように、バーナー21等の加熱手段によりアルミニウム線2と金属線3との溶接作業を行う。
このバーナー21を用いて、アルミニウム線2における第1内径部13の部位を局所的に加熱する。すると対向する金属線3及びアルミニウム線2の双方が部分的に溶融する。そして、金属線3とアルミニウム線2とが一体化されたリード端子1が形成される。この場合、溶接された部位には、金属線3を構成する金属とアルミニウム線2を構成する金属との融合により合金層が形成される。
尚、第2内径部14の内周面と金属線3との間に隙間が形成されているため、第2内径部14内の錫めっき層6や剥がれた錫17に熱が伝導され難くなっており、錫めっき層6や剥がれた錫17が溶融されないようになっている。そのため錫めっき層6や剥がれた錫17が溶融されることで、その体積が膨張し、閉じられている穴部12の開口から漏れ出すことや、穴部12の開口の近傍でウィスカの発生源となる錫とアルミニウムとの混合層が形成されることを防止できる。(図8参照)
以上、本実施例におけるコンデンサ用リード端子及びその製造方法では、金属線3の外径Cと略同一の内径D1’を有する第1内径部13と、金属線3の外径Cよりも大きな内径D2’を有する第2内径部14と、を有する穴部12をアルミニウム線2の端面に開口させる工程と、金属線3をアルミニウム線2の端面の開口から第2内径部14を通して第1内径部13に圧入する工程と、を含むことで、金属線3が第1内径部13に圧入されたときに、錫めっき層6が剥がれても、剥がれた錫17が第2内径部14に溜まるようになり、溶接後にウィスカの発生源となる錫とアルミニウムとの混合層が外部に露出しないようになり、ウィスカの発生を防ぐことができるコンデンサ用リード端子1を製造できる。また、アルミニウム線2における第2内径部14と金属線3との間に隙間が形成されるため、アルミニウム線2における第1内径部13と金属線3との溶接時に、アルミニウム線2における第2内径部14の部位が加熱されても、熱が金属線3に伝導され難くなり、第2内径部14内に配置される金属線3の錫めっき層6の溶融を避けることができる。
また、金属線3が穴部12に圧入された状態で、アルミニウム線2の端部近傍を金属線3に向かって加締める工程をさらに含むことで、溶接後にウィスカの発生源となる錫とアルミニウムとの混合層を第2内径部14に閉じ込めるコンデンサ用リード端子1を製造できる。
また、穴部12をアルミニウム線2の端面に開口させる工程にて、アルミニウム線2の端面からの第2内径部14の奥行きLを、0.2mm以上に形成することで、奥行きLが0.2mm以上の第2内径部14であれば、溶接後にウィスカの発生源となる錫とアルミニウムとの混合層を外部に露出しないコンデンサ用リード端子1を製造できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、アルミニウム線2の穴部12内に金属線3を圧入した後、アルミニウム線2の端部近傍を金属線3に向かって加締めて、アルミニウム線2の第2内径部14の開口の縁周を金属線3に近接させて穴部12を閉じ、その後、バーナー21を用いてアルミニウム線2と金属線3とを一体化しているが、これに限らず、アルミニウム線2の穴部12内に金属線3を圧入した後、バーナー21を用いてアルミニウム線2と金属線3とを一体化し、その後、アルミニウム線2の端部近傍を金属線3に向かって加締めて、アルミニウム線2の第2内径部14の開口の縁周を金属線3に近接させて穴部12を閉じることもできる。これによると、バーナー21による加熱時に、第2内径部14の開口の縁周と金属線3との間の隙間によって、該縁周と金属線3とが溶融して混合層が形成されることを確実に防止できる。
また、前記実施例では、加熱手段としてバーナー21によりアルミニウム線2と金属線3との溶接作業を行っているが、アルミニウム線2と金属線3との溶接作業に用いる加熱手段には、レーザ光線や電磁誘導を用いた高周波誘導加熱などを用いてもよい。高周波誘導加熱を用いると局所的に短時間で加熱を行うことができ、アルミニウム線2の穴部12において奥側に配置される第1内径部13と金属線3との溶接を行い易くなり、かつアルミニウム線2における第1内径部13の部位を局所的に加熱して、第2内径部14の部位は加熱させないようにでき、第2内径部14内に錫とアルミニウムとの混合層が形成されることを防止できる。
また、前記実施例では、加締部材18を用いてアルミニウム線2の穴部12の開口を加締める際に、第2内径部14の開口の縁周が金属線3に近接して穴部12の開口が閉じられるようになっているが、加締めたときに第2内径部14の開口の縁周が金属線3に接触せずに、多少の隙間があってもよい。
また、前記実施例では、金属線3の心材として、軟鋼線を用いているが、これ以外にも銅線を用いることができる。この場合は、この銅線(心材)からなる金属線1に錫めっき層6を直接形成することができる。
また、前記実施例では、金属線3の外周に錫100%からなる錫めっき層6が形成されているが、必ずしも100%の金属材料でめっき層を形成する必要はなく、例えば、錫にビスマス等の金属を添加した合金でめっき層を形成してもよい。
また、前記実施例において、金属線3とアルミニウム線2を加熱等により溶接した後、この溶接された部位を、アルカリ系の洗浄液にて洗浄し、その後該洗浄液を乾燥等にて除去することで、溶接された部位自体からのウィスカの発生を抑制することもできる。また、前記アルカリ系の洗浄液に代えてリン酸系の洗浄液を用いることもできる。なお、この洗浄液を用いる場合は、前記実施例では、加締部材18にて、アルミニウム線2の穴部12の開口を閉じている状態で洗浄液を溶接された部位に接触させることもできるが、この加締部材18を用いずに、アルミニウム線2の穴部12が開口されている状態として溶接された部位を洗浄するとよい。また、アルミニウム線2の穴部12の開口を閉じる手段として加締部材18に代えて、絶縁樹脂等をアルミニウム線2の穴部12に形成することもできる。また加締部材18にてアルミニウム線2の穴部12の開口を閉じた状態でさらにこの絶縁樹脂等にて穴部12付近を被覆することもできる。また、溶接された部位におけるアルミニウムと錫との混合層を80度以上にて、好ましくは錫の融点以上の温度で熱処理することによって、該溶接された部位自体からのウィスカの発生を抑制することもできる。
1 リード端子
2 アルミニウム線
3 金属線
4 軟鋼線
5 銅覆層
6 錫めっき層(金属めっき層)
7 段付パンチ
8 第1円柱部
9 第2円柱部
10 円錐部
11 テーパ部
12 穴部
13 第1内径部
14 第2内径部
15 奥部
16 傾斜部
17 剥がれた錫
18 加締部材
19 孔部
20 縁周部
21 バーナー

Claims (5)

  1. コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、錫を主体とした金属めっき層を形成した金属線を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子であって、
    前記アルミニウム線の端面に開口された穴部は、前記金属線の外径と略同一の内径を有する第1内径部と、前記金属線の外径よりも大きな内径を有する第2内径部と、を有し、前記金属線が前記アルミニウム線の端面の開口から前記第2内径部を通して前記第1内径部に圧入されたことを特徴とするコンデンサ用リード端子。
  2. 前記アルミニウム線の端部近傍によって、前記金属線が覆われていること特徴とする請求項1に記載のコンデンサ用リード端子。
  3. 前記アルミニウム線の端面からの前記第2内径部の奥行きは、0.2mm以上となっていることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ用リード端子。
  4. コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、錫を主体とした金属めっき層を形成した金属線を溶接して構成されるコンデンサ用リード端子の製造方法であって、
    前記金属線の外径と略同一の内径を有する第1内径部と、前記金属線の外径よりも大きな内径を有する第2内径部と、を有する穴部を前記アルミニウム線の端面に開口させる工程と、
    前記金属線を前記アルミニウム線の端面の開口から前記第2内径部を通して前記第1内径部に圧入する工程と、
    を含むことを特徴とするコンデンサ用リード端子の製造方法。
  5. 前記金属線が前記穴部に圧入された状態で、前記アルミニウム線の端部近傍を前記金属線に向かって圧接する工程をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のコンデンサ用リード端子の製造方法。
JP2010542892A 2008-12-18 2009-04-17 コンデンサ用リード端子及びその製造方法 Active JP5360071B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010542892A JP5360071B2 (ja) 2008-12-18 2009-04-17 コンデンサ用リード端子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008322698 2008-12-18
JP2008322698 2008-12-18
JP2010542892A JP5360071B2 (ja) 2008-12-18 2009-04-17 コンデンサ用リード端子及びその製造方法
PCT/JP2009/057738 WO2010070938A1 (ja) 2008-12-18 2009-04-17 コンデンサ用リード端子及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010070938A1 true JPWO2010070938A1 (ja) 2012-05-24
JP5360071B2 JP5360071B2 (ja) 2013-12-04

Family

ID=42268618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010542892A Active JP5360071B2 (ja) 2008-12-18 2009-04-17 コンデンサ用リード端子及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5360071B2 (ja)
TW (1) TW201025377A (ja)
WO (1) WO2010070938A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012182326A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Yokohama Rubber Co Ltd:The 電解コンデンサ
JP2015099837A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 日本ケミコン株式会社 リード端子及びその製造方法並びにそのリード端子を用いたコンデンサ

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63232310A (ja) * 1987-03-19 1988-09-28 株式会社 トツプパ−ツ コンデンサ用リ−ド線端子およびその製造方法
JP3289448B2 (ja) * 1993-02-08 2002-06-04 松下電器産業株式会社 アルミ電解コンデンサ用リード線の接合方法及びこれを用いた製造装置
JP3291993B2 (ja) * 1995-08-31 2002-06-17 松下電器産業株式会社 アルミ電解コンデンサ用外部引出しリード線の接合方法
JP3477979B2 (ja) * 1996-03-19 2003-12-10 松下電器産業株式会社 アルミ電解コンデンサ用引出しリード線の製造方法およびその製造装置
JP3832178B2 (ja) * 2000-03-09 2006-10-11 松下電器産業株式会社 アルミニウム電解コンデンサ用リード線の製造装置および接合装置
JP5017582B2 (ja) * 2007-03-30 2012-09-05 日本ケミコン株式会社 コンデンサ用リード線

Also Published As

Publication number Publication date
JP5360071B2 (ja) 2013-12-04
WO2010070938A1 (ja) 2010-06-24
TW201025377A (en) 2010-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2013175902A1 (ja) 端子付き電線およびその製造方法、ならびに治具
JP6163149B2 (ja) 端子付き電線の製造方法
US20140312097A1 (en) Wire connection method and wire connection device
JP2009283458A (ja) 圧着接続構造
JP2009044120A (ja) 電子部品及びリード線、それらの製造方法
JP2008251981A (ja) コンデンサ用リード端子の製造方法
JP2013186949A (ja) 接続構造体及び接続構造体の製造方法
JP5360071B2 (ja) コンデンサ用リード端子及びその製造方法
JP2010109211A (ja) 電子部品及びその製造方法
JP4877110B2 (ja) コンデンサ用リード端子の製造方法
JP4401678B2 (ja) 電子部品用端子およびその製造方法
JP5338602B2 (ja) コンデンサ用リード端子の製造方法
JP2018067426A (ja) 接続端子付き電線およびその製造方法
JP2014157716A (ja) 端子と電線の接合方法および電線接続用の端子
JP5017582B2 (ja) コンデンサ用リード線
CN111133638A (zh) 用于电器件的绞合线接触机构和用于制造绞合线接触机构的方法
JP4864767B2 (ja) 電子部品
JPWO2010016515A1 (ja) アルミ電線接続端子及び電線接続端子ユニット
JP4877093B2 (ja) コンデンサ用リード端子の製造方法
JP2011086735A (ja) コンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサ
JP2001212631A (ja) 回路素子接続方法
JP6305682B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサおよびその製造方法
JP2010239058A (ja) 電解コンデンサの製造方法
JP2016046220A (ja) 端子付き電線及びその製造方法
JP2009246223A (ja) コンデンサ用リード端子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5360071

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150