JP2013186949A - 接続構造体及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

接続構造体及び接続構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異種金属同士で発生する電食を有効に抑制し、経年安定した電気特性を有する接続構造体及び接続構造体の製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】複数本の素線101aからなる導体101を絶縁被覆150で被覆して構成するとともに、導体の先端側の絶縁被覆150を除去した導体先端部101Tを有する電線先端部100Tを先端側に備えた被覆電線100と、導体101を構成する金属より貴な金属で構成するとともに、導体先端部101Tの接続を許容する導体接続許容部25を有する電線接続許容部29を備えた接続端子20とで構成した接続構造体1であって、電線先端部100Tにおいて、少なくとも導体接続許容部25に対して導体先端部101Tが露出した導体露出部分102に、レーザーによる導体の融解により、複数本の素線101aが互いに固着した融解固着部を形成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、自動車用ワイヤーハーネスの接続を担うコネクタ等に装着される接続端子付電線としての接続構造体に関し、例えば、アルミニウム系導体からなるワイヤーハーネスとアルミ系材料とは異種材料からなる接続端子とを接続した接続構造体に関する。
自動車、OA機器、家電製品の分野において、導電性に優れた銅系材料から成る芯線を有する銅電線が信号線、電力線として使用されてきた。中でも自動車分野においては、車輌の高性能・高機能化が急速に進められてきていることから、車載される各種電気機器、制御機器等の増加に伴って使用される電線量も増加する傾向にあるのが現状である。
その一方で車両の軽量化により燃費効率を向上させようとする要求が急速に高まりつつあり、銅電線と比較してより軽量であるアルミ電線が自動車分野において特に注目されている。
しかし、実際にアルミ電線を自動車用として用いる場合、異種金属接触腐食などの電食が発生するという問題が生じる。
例えば、外部電気機器の端子と電線の導体とのそれぞれを構成する金属材料が異種の金属材料である場合において、導体を絶縁被覆で被覆する被覆電線において先端側の前記絶縁被覆を剥がして露出した電線先端部を、電線の導体と異種の金属材料で構成した接続端子に接続し、該接続端子を介して外部電気機器の端子に接続すると、接続部分が水や湿気の存在により電食するという問題がある。
この場合、雨天時の走行や洗車、あるいは結露などによって異種金属同士の接続部分が被水した場合には電気的に卑であるアルミ系端子のイオン化が進行して腐食が促進する。その結果、端末部の接触状態が悪化して電気的特性が不安定になる他、接触抵抗の増大や腐食による線径の減少により電気抵抗の増大、更には断線が生じて電装部品の誤動作、機能停止に至ることも考えられる。
殊に、異種金属端子同士の接続の中でもアルミ系端子と銅系端子とを接続する場合、相互の標準電極電位差が大きくなるため、電食が生じ易くなる。
このような電食を防ぐ従来の方法として、下記特許文献1においてアルミ電線用端子が提案されている。
特許文献1におけるアルミ電線用端子は、端子後端部をアルミ系材料で形成し、端子先端部を銅系材料で形成し、これら前記端子後端部と端子先端部を接合して、その接合部分を絶縁体で封止して構成した接続端子である。
特許文献1によれば、このような構成により、アルミ系材料で形成した端子後端部にアルミ電線を接続し、銅系材料で形成した端子先端部に接続相手方の銅系端子を接続することができ、さらに、端子先端部と端子後端部との接続部分を樹脂封止することにより、該接続部分に水が付着することがなく電食を防止できることが開示されている。
しかし、特許文献1におけるアルミ電線用端子は、以下のような課題を有する。
特許文献1におけるアルミ電線用端子のように、端子先端部と端子後端部との接続部分を樹脂で封止(モールド)した構成の場合、接続部分を樹脂で封止する際に、樹脂を接続部分に塗布する塗布量のばらつきにより、樹脂がアルミ電線用端子の長手方向に対して直交する直交断面に対してはみ出した態様で接続部分に対して封止される場合がある。
そうすると、接続相手側端子に備えた挿入孔にアルミ電線用端子を挿着する際に、アルミ電線用端子を挿入することができないことや、挿入できても、挿入孔の奥側に設けられ、アルミ電線用端子の係合を許容する係合ストッパに係合されずに、挿入孔に対してアルミ電線用端子を完全に挿着することができないといった問題が生じていた。
このような事態を回避するために、接続部分に対して封止する樹脂の塗布量を抑制した場合には、該接続部分に水が浸入し、電食を防止できないという問題が生じることになる。
このように、接続部分に対する樹脂の塗布量のバラつきを抑制するために、塗布量を調節しながら高精度で塗布すると、時間、設備などの観点で製造コストが嵩むといった問題が生じることになる。
その他にも、該接続部分に対して樹脂を用いる場合には、劣化しないように樹脂を管理するなどの手間を要するという難点がある。
特開2004−111058号公報
そこで本発明は、異種金属同士で発生する異種金属接触腐食などの腐食を抑制し、経年安定した電気特性を有する接続構造体及び接続構造体の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、複数本の素線からなる導体を絶縁被覆で被覆して構成するとともに、前記導体の先端側の前記絶縁被覆を除去した導体先端部を有する電線先端部を先端側に備えた被覆電線と、前記導体を構成する金属より貴な金属で構成するとともに、前記導体先端部の接続を許容する導体接続許容部を有する電線接続許容部を備えた接続端子とで構成した接続構造体であって、前記電線先端部において、少なくとも前記導体接続許容部に対して前記導体先端部が露出した導体露出部に、レーザーによる前記導体の融解により、複数本の前記素線が互いに固着した融解固着部を形成したことを特徴とする。
上述したように、前記導体露出部分は、前記導体接続許容部に覆われずに露出しているため、電解液が付着し易い部分であるが、このような前記導体露出部分に、前記融解固着部を形成することにより、導体を構成する複数本の素線のそれぞれを一体化することができ、該導体露出部分の表面積を低減することができる。
さらに、電解液が付着し易い前記導体露出部分に、前記融解固着部を形成することにより、複数本の素線の隙間を通じて電解液が浸入する隙間を塞ぐことができる。
これにより、異種金属で構成した導体と接続端子との間に電解液が介在することにより異種金属接触腐食(以下、「電食」という。)が発生することを大幅に抑制することができる。
さらに、電線先端部に電線接続許容部で接続した電線接続部の表面を樹脂で封止せずとも、導体露出部分が接続端子と接触することによる電食を抑制できるため、電線接続部の表面を樹脂で封止することによる弊害を防ぐことができる。
詳しくは、電線接続部の表面を樹脂で封止した構成のように、樹脂が接続端子の幅方向や高さ方向に嵩張ることがないため、接続端子に備えた樹脂が接続端子用のハウジングに挿着する際に、干渉することがない。
また、接続端子と接続相手側端子とを接続するに際して、接続端子に備えた樹脂が接続相手側端子のハウジングに干渉することなく、接続端子を接続相手側端子に対してスムーズに挿入して接続することができる。
さらに、接続端子の接続相手側端子に対する挿入完了時において、接続端子を、接続相手側端子の側に設けられた係合片に対して、該接続端子に備えた樹脂によって阻害されずに確実に係合することができる。
従って、接続相手側端子に挿入した接続端子が該接続相手側端子に対して不測に抜けることなくしっかりと挿入完了深さにまで挿入した状態を保つことができる。
この発明の態様として、前記接続端子における、前記導体露出部を配置する所定の配置箇所に対して前記素線が分散しないよう前記導体露出部をガイドする導体ガイド手段を、前記接続端子に形成することができる。
上述したように、前記導体ガイド手段を、前記接続端子に形成することにより、前記所定の配置箇所に前記導体露出部分が配置されるよう前記導体露出部分を前記導体ガイド手段によってガイドすることができる。
これにより、前記導体露出部分に融解固着部を形成する際に、前記導体露出部分を溶解するための熱を付与するにあたって、前記導体露出部分を構成する複数の素線の全てに対して斑なく熱を付与することができる。
従って、前記導体露出部分に対して融解固着部を効率的、且つ、確実に形成することにより、前記導体露出部分の電食を、より一層抑制することができる。
ここで、前記導体ガイド手段は、該導体ガイド手段によって前記導体露出部分を前記電線接続許容部の幅方向においてガイドする構成に限らず、例えば、前記電線接続許容部の底面に対して前記導体露出部分を所定の高さに保持するようにガイドする構成であってもよく、ガイドする方向、位置は特に限定しない。
また、前記導体ガイド手段は、該導体露出部分に対して単に当接することによりガイドするに限らず、前記導体露出部分を圧着するなどして保持した状態でガイドしてもよい。
またこの発明の態様として、前記導体先端部を前記導体接続許容部に接続した導体接続部を備え、前記導体露出部に、前記導体接続部よりも先端側で前記導体接続許容部に対して導体先端部が露出する先端側導体露出部を備え、前記融解固着部を、前記先端側導体露出部に形成することができる。
上記構成によれば、前記導体は、前記導体接続許容部に接続した状態において該導体接続許容部に対して前記導体の先端側から露出し易いため、このような前記先端側導体露出部分に前記融解固着部を形成することで、導体露出部分の電食を効果的に防ぐことができる。
しかも、前記先端側導体露出部分に前記融解固着部を形成することで、前記先端側導体露出部分における複数の素線の隙間を通じて前記導体接続許容部により接続された前記導体部分に電解液が浸入することを阻止することができ、導体露出部分を通じて導体部分にまで電食が広がることを防ぐことができる。
またこの発明の態様として、前記導体接続許容部を、前記導体先端部を圧着接続する導体圧着許容部により形成し、前記導体ガイド手段を、前記接続端子における前記導体圧着許容部よりも先端側に備えるとともに、前記先端側導体露出部を圧着状態でガイドする導体ガイド圧着許容部で構成することができる。
上述したように、前記導体接続許容部を前記導体圧着許容部により構成した場合、前記導体は、前記導体圧着許容部によって、強い圧着力により強固に圧着接続することができる。しかし、その一方で、前記導体圧着許容部による強い圧着力により、導体が前記導体圧着許容部に対して露出した前記先端側導体露出部分を構成する複数の素線が分散するおそれが生じる。
そこで、前記導体先端部を前記導体圧着許容部により圧着接続するとともに、前記先端側導体露出部分を前記導体ガイド圧着許容部により圧着接続することにより、前記先端側導体露出部分を構成する複数の素線が分散しないよう、しっかりと保持した状態でガイドすることができる。
このように、前記導体ガイド圧着許容部によりガイドした状態の前記先端側導体露出部分に対して前記融解固着部を形成することにより、前記融解固着部を斑なく形成することができるため、異種金属で構成した導体と接続端子との間に電解液が介在することにより電食が発生することを、より一層抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記導体圧着許容部と前記導体ガイド圧着許容部との間に、該間から前記導体先端部が露出する前記導体露出部分に対して、前記導体を融解するレーザーの照射を許容するレーザー照射許容部を形成することができる。
上述したように、前記導体圧着許容部と前記導体ガイド圧着許容部との間に、前記レーザー照射許容部を形成することにより、前記導体圧着許容部と前記導体ガイド圧着許容部とを互いに分離した形態とすることができる。
そうすると、前記導体ガイド圧着許容部は、前記導体圧着許容部と独立して前記先端側導体露出部分を圧着接続することができるため、前記導体圧着許容部と前記導体ガイド圧着許容部とを連続して一体に形成した場合のように、前記導体圧着許容部と前記導体ガイド圧着許容部とのうちいずれか一方に圧着力が偏ることにより歪などの変形が生じることがなく、前記導体圧着許容部と前記導体ガイド圧着許容部とのそれぞれにより強固に導体を圧着することができる。
しかも、前記導体圧着許容部と前記導体ガイド圧着許容部との間に、前記レーザー照射許容部を形成することにより、前記レーザー照射許容部から露出する前記導体露出部分に対してレーザーを照射することによって、該導体露出部分に前記融解固着部を形成することができる。
従って、前記レーザー照射許容部から露出する前記導体露出部分が電食することや、該導体露出部分を通じて電解液が素線の隙間に浸入することを確実に防ぐことができる。
またこの発明の態様として、前記導体接続部の表面に樹脂層を形成することができる。
上述したように、導体露出部分には、前記融解固着部を形成しているため、前記導体接続部の表面に樹脂層を形成する場合であっても、その樹脂層の厚さが薄く形成しても導体の電食をしっかりと防ぐことができる。
よって、前記導体接続部の表面に樹脂層を形成することで、導体の電食をより防ぐことができることに加え、且つ、樹脂封止量の低減化を図ることができるため、接続端子を相手側接続端子に対してスムーズに挿入してしっかりと挿着することができる。
またこの発明は、複数本の素線からなる導体を絶縁被覆で被覆して構成するとともに、前記導体の先端側の前記絶縁被覆を除去した導体先端部を有する電線先端部を先端側に備えた被覆電線と、前記導体を構成する金属より貴な金属で構成するとともに、前記導体先端部の接続を許容する導体接続許容部を有する電線接続許容部を備えた接続端子とで構成した接続構造体の製造方法であって、前記電線先端部において、少なくとも前記導体接続許容部に対して前記導体先端部が露出した導体露出部に、レーザーを照射して、複数本の前記素線が互いに固着するまで前記導体を融解させることを特徴とする。
上述したように、前記導体の融解をレーザー照射により行うことにより、例えば、バーナーなどの他の加熱手段を用いて導体を融解する場合と比較して所望の箇所に対して焦点を合わせて正確に高熱を付与することができる。
よって、導体露出部分全体を正確、且つ、効率的に融解させて表面積を小さくすることができるため、電食をより一層、抑制することができる。
この発明によれば、異種金属同士で発生する電食を抑制し、経年安定した電気特性を有する接続構造体及び接続構造体の製造方法を提供することができる。
第1実施形態の圧着端子付電線の構成説明図。 第1実施形態の圧着端子付電線の構成説明図。 第1実施形態の圧着端子付電線の製造工程の一部を示す説明図。 第2実施形態の圧着端子付電線の構成説明図。 第3実施形態の圧着端子付電線の構成説明図。 第4実施形態の圧着端子付電線の構成説明図。 第5実施形態の圧着端子付電線の構成説明図。 他の実施形態の圧着端子付電線の構成説明図。 他の実施形態の圧着端子付電線の構成説明図。
この発明の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態における圧着端子付電線1は、図1、及び図2に示すように、被覆電線100と、該被覆電線100の先端部に圧着接続した圧着端子20とで構成している。
図1(a)は本実施形態の圧着端子付電線1の圧着端子部分の一部を示す外観図であり、図1(b)は第1実施形態における圧着端子20と電線先端部100Tとを示す外観図である。
図2(a)は本実施形態の圧着端子付電線1の圧着端子部分の一部を示す平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図であり、図2(c)は幅方向Yの中間部分において切断した圧着端子付電線1の圧着端子部分の縦断面図である。
被覆電線100は、図1、及び図2に示すように、近年の小型化、軽量化に伴い、複数本のアルミ製の素線101a(芯線)からなる導体101と、該導体101を絶縁樹脂で形成した絶縁被覆150で被覆して構成している。
被覆電線100の先端側に有する電線先端部100Tは、被覆電線100の先端側の絶縁被覆150を剥がした導体先端部101Tと、絶縁被覆150の先端側の絶縁被覆先端部150Tとで構成している。
前記圧着端子20は雌型端子であり、導体101を構成する金属より貴な金属である例えば、銅合金条を金属基板とし、厚み0.25mm、幅31mmの金属基板に折り曲げ加工を施して立体構成している。圧着端子20は、図2(c)に示すように、長手方向Xの前方から後方に向かって、図示省略する雄型端子のオスタブの挿入を許容するボックス部21と、電線先端部100Tの圧着による接続を許容する電線圧着許容部29とを直列に配置して構成している。
ボックス部21は、倒位の中空四角柱体で構成された雌型接続部分であり、内部に雄型端子のオスタブの挿入を許容する空間21Aを備え、挿入される雄型端子のオスタブに接触する接触片21aを備えている。
電線圧着許容部29は、ボックス部21の後方に有する第1トランジション22を介して配置されたワイヤーバレル部25と、ワイヤーバレル部25の後方で所定の長さの第2トランジション24を介して配置されたインシュレーションバレル部23とで構成している。
圧着前のワイヤーバレル部25は、図1(b)に示すように、バレル底部25aと、その幅方向Yの両側から斜め外側上方に延出するワイヤーバレル片25bとで構成し、後方視略U型に形成している。圧着前のインシュレーションバレル部23も、バレル底部23aと、その幅方向Yの両側から斜め外側上方に延出するインシュレーションバレル片23bとで構成し、後方視略U型に形成している。
また、第1トランジション22は、トランジション底部22aと、該トランジション底部22aに対して幅方向の両側で上方に向けて突出するトランジション突出片22bとで構成し、第2トランジション24は、トランジション底部24aと、該トランジション底部24aに対して幅方向の両側で上方に向けて突出するトランジション突出片24bとで構成している。
圧着端子付電線1は、圧着端子20における電線圧着許容部29に対して電線先端部100Tを圧着した電線圧着部10を構成している。電線圧着部10は、長手方向Xの後方から先端側に順に、絶縁被覆圧着部12と導体圧着部11で構成している。
絶縁被覆圧着部12は、インシュレーションバレル部23においてバレル底部23aに配置した絶縁被覆先端部150Tをインシュレーションバレル片23bで圧着した圧着部分である。
導体圧着部11は、ワイヤーバレル部25においてバレル底部25bに配置した導体先端部101Tをワイヤーバレル片25bで圧着した圧着部分である。
また、電線圧着部10の周辺部分には、導体露出部102が適宜、構成される。導体露出部102は、導体先端部101Tがインシュレーションバレル部23に対して露出した部分であり、先端側導体露出部103と後方側導体露出部104とで構成している。
先端側導体露出部103は、図2に示すように、ワイヤーバレル部25に対して先端側で導体101が露出する部分であり、第1トランジション22のトランジション底部22aにおける導体露出部分配置箇所110Fに配置されている。
後方側導体露出部104は、ワイヤーバレル部25に対して後方側で導体101が露出する部分であり、第2トランジション24のトランジション底部24aにおける導体露出部分配置箇所110Rに配置されている。
導体露出部102における少なくとも先端側導体露出部103には、レーザーLによる導体101の融解により、複数本の前記素線101aが互いに固着した融解固着部107を形成している。
融解固着部107は、先端側導体露出部103における、該先端側導体露出部103を構成する複数の素線101aが一体化するよう溶融して互いに固着し、複数の素線101aによって凹凸形状に露出していた部分が、表面積が小さくなるよう滑らかな曲面形状となった部分を示す。
融解固着部107は、図2(b)に示すように、先端側導体露出部103における表面全体に構成するとともに、第1トランジション22の底部22aにまで達する程度に融解し、第1トランジション22の底部と先端側導体露出部103との間の隙間を除去している。
また、先端側導体露出部103に融解固着部107を形成する際には、レーザー発振器により生成したYAGレーザーLを、図3に示したように、レーザー照射ヘッド171から先端側導体露出部103に照射することで、図3(a1),(b1)から図3(a2),(b2)に示すように、先端側導体露出部103に融解固着部107を形成することができ、該先端側導体露出部103における表面積を小さくすることができる。
なお、図3は、本実施形態の圧着端子付電線1の製造工程の一部の説明図であり、詳しくは、図3(a1),(b1)は、それぞれ先端側導体露出部103に融解固着部107を形成している最中における圧着端子部分の一部の平面図、縦断面図を示し、図2(a2),(b2)は、先端側導体露出部103に融解固着部107を形成後の状態における圧着端子部分の一部の平面図、縦断面図を示す。
上述した圧着端子付電線1は、以下のような作用、効果を得ることができる。
導体先端部101Tは、ワイヤーバレル部25により圧着された状態において、ワイヤーバレル部25に対して先端側部分は何も圧着されずに露出した状態となるが、このような先端側導体露出部103に対して、融解固着部107を形成することにより、先端側導体露出部103の電食を効果的に防ぐことができる。
さらに、水が付着し易い先端側導体露出部103に、融解固着部107を形成することにより、複数本の素線101aの隙間を通じて水が浸入する隙間を塞ぐことができる。
これにより、異種金属で構成した導体101と圧着端子20との接触部分において電解液が介在することにより電食が発生することを大幅に抑制することができる。
さらに、先端側導体露出部103を含めて導体圧着部11の表面を樹脂で封止せずとも、導体露出部102が接続端子20と接触することによる電食を抑制できるため、先端側導体露出部103を含めた導体圧着部11の表面を樹脂で封止することによる弊害を防ぐことができる。
詳しくは、先端側導体露出部103に融解固着部107を形成することなく先端側導体露出部103を含めた導体圧着部11の表面を樹脂で封止した場合には、電食を防止するために樹脂でしっかりと封止する必要がある。これに対して、融解固着部107を形成した先端側導体露出部103を含めた導体圧着部11の表面を樹脂で封止することにより、樹脂により接続端子20が幅方向や高さ方向に嵩張ることがないため、接続端子20を接続端子装着用のハウジングの装着孔に確実に装着することができる。
また、圧着端子付電線1の製造方法によれば、電線先端部100Tにおける、少なくとも先端側導体露出部103に融解固着部107を形成するに際して、導体101の融解をレーザー照射により行うことにより、例えば、レーザー発振器等を用いて所望の照射強度に調節し易く、また、バーナーなどの他の加熱手段と比較して所望の箇所に対して焦点を合わせて正確に高熱を付与することができる。
よって、導体露出部102を構成する複数の素線101aを斑無く、且つ、効率的に融解させて導体露出部102の表面積を小さくすることができるため、電食をより一層、抑制することができる。
特に、レーザーLとして、YAGレーザーを採用することにより、高いエネルギーにより僅かな照射時間で導体101を融解できるため、融解後の表面に熱影響による変形、歪み、クラックが生じることを抑制することができる。
すなわち、導体101を融解した融解固着部107に巣などが発生することが略皆無であるため、融解固着部107を通じて電解液が浸入することがなく、優れた耐電食性を得ることができる。
さらに、レーザーLとしてYAGレーザーを採用することにより、レーザーLを照射する焦点を特に合わせ易く、照射量を調節し易いため、小さな照射範囲において適切な照射量でレーザーLを照射することができるため、融解していない未融解部分が多く残留したり、逆に、複数の素線101aが融解しすぎて分散することがなく、露出導体101部分全体を確実に融解することができる。さらに、圧着端子20に対して誤ってレーザーLを照射して該圧着端子20が損傷することを未然に防ぐことができる。
続いて、他の実施形態における圧着端子付電線1A,1A’,1B,1C,1D,1E,1F,1Gについて説明する。
但し、以下で説明する圧着端子付電線1A,1A’,1B,1C,1D,1E,1F,1Gの構成のうち、上述した第1実施形態における圧着端子付電線1と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態における圧着端子付電線1Aの構成について図4(a),(b)を用いて説明する。
なお、図4(a)は、第2実施形態における圧着端子20Aと電線先端部100Tとを示す外観図であり、図4(b)は、第2実施形態における圧着端子付電線1Aの圧着端子部分の外観図である。
図4(a)に示すように、第2実施形態における圧着端子付電線1Aにおける圧着端子20Aは、ワイヤーバレル部25の先端側に導体ガイド圧着許容突片27を、ワイヤーバレル部25の先端側にレーザー照射許容部26を介して構成している。
導体ガイド圧着許容突片27は、先端側導体露出部103を構成する複数の素線101aが第1トランジション22の先端側露出部分配置箇所110Fに配置した状態から分散しないよう先端側導体露出部103を圧着状態でガイド可能に、ワイヤーバレル部25の先端側において幅方向の外側に突片状に形成している。
また、レーザー照射許容部26は、図4(a)に示すように、長手方向において導体ガイド圧着許容突片27、及び、ワイヤーバレル部25の間部分に形成するとともに、導体ガイド圧着許容突片27、及び、ワイヤーバレル部25に対して内側に窪んだ凹形状で形成している。
図4(b)に示すように、先端側導体露出部103の一部を導体ガイド圧着許容突片27により、圧着することによって、導体ガイド圧着部161を構成する。
それと同時に、先端側導体露出部103の一部を導体ガイド圧着許容突片27により圧着することによって、図4(b)に示すように、幅方向の両外側に有する一対の凹状のレーザー照射許容部26が幅方向の中間部分において互いに対向することによって導体ガイド圧着部161と導体圧着部11との間においては、レーザー連通孔部180を形成することができる。
レーザー連通孔部180を通じて先端側導体露出部103の一部が露出した状態となるが、レーザー連通孔部180にレーザーLを照射することで、レーザー連通孔部180から露出した導体部分に融解固着部107を形成している。
上述した構成により、圧着端子付電線1Aは、以下のような作用効果を奏することができる。
上述した圧着端子付電線1Aによれば、先端側導体露出部103の一部を導体ガイド圧着許容突片27により圧着した導体ガイド圧着部161を構成することにより、先端側導体露出部103を構成する複数の素線101aが分散しないようガイド(保持)しておくことができる。
これにより、先端側導体露出部103に融解固着部107を形成する際に、先端側導体露出部103に対して、素線101aを溶解するための熱を付与するにあたって、先端側導体露出部103を構成する複数の素線101aの全てに対して斑なく熱を付与することができる。
従って、前記導体露出部102の全体に亘って融解固着部107を効率的に形成することができるとともに、複数の素線101aのそれぞれを確実に溶融することができるため、前記導体露出部102の電食を、より一層抑制することができる。
特に、上述したように、ワイヤーバレル部25のワイヤーバレル片25bとは別途、バレル片としての導体ガイド圧着許容突片27を構成するとともに、該導体ガイド圧着許容突片27により、ワイヤーバレル部25とは独立して先端側導体露出部103の一部を圧着することが可能となる。これにより、ワイヤーバレル部25により導体先端部101Tを圧着する際の圧着荷重が、導体ガイド圧着部161に伝わることで該導体ガイド圧着部161に歪が生じるなどの影響を受けることがない。
すなわち、導体ガイド圧着許容突片27は、ワイヤーバレル片25bの圧着に伴う曲げ変形とは独立して曲げ変形させることができることから、導体ガイド圧着部161単独によって、先端側導体露出部103をしっかりと圧着した状態でガイドすることができる。
さらに上述した構成によれば、導体圧着部11と導体ガイド圧着部161との間に、レーザー連通孔部180を形成することができるため、レーザー連通孔部180を通じて露出する導体露出部102に対してレーザーLを照射することができ、該導体露出部102に融解固着部107を形成することができる。
従って、レーザー連通孔部180から露出する導体露出部102が電食することや、該導体露出部102を通じて電解液が素線101aの隙間に浸入することを確実に防ぐことができる。
(第3実施形態)
第3実施形態における圧着端子付電線1Cの構成について図5を用いて説明する。
なお、図5(a)は第3実施形態における圧着端子20Cと、被覆電線100における電線先端部100Tとを示す外観図であり、図5(b),(c)は、それぞれ先端側導体露出部103に融解固着部107を形成している最中における圧着端子部分の一部の平面図、縦断面図を示し、図5(b),(c)は、先端側導体露出部103に融解固着部107を形成後の状態における圧着端子部分の一部の平面図、縦断面図を示す。
第3実施形態における圧着端子付電線1Cは、圧着端子20における第1トランジション22の底部22aに、露出導体支持部170を形成している。露出導体支持部170は、第1トランジション22の底部22aに対して上方に突出した基部と、該基部に対して先端側導体露出部103を載置可能に底面と略水平に突出した支持突片172とで構成している。
露出導体支持部170は、第1トランジション22の底部22aの一部分を、後方側に折り返して構成している。
先端側露出導体101は、露出導体支持部170に支持された状態で配置される。このように、先端側露出導体101を露出導体支持部170に配置することにより、第1トランジション22の底部22aに直接配置した場合と比較して、先端側露出導体101を構成する複数の素線101aは、支持突片172によって下側から押し上げられた状態にガイドされる。そうすると、図5(b1)に示すように、複数の素線101aは、支持突片172において幅方向に広がった状態となり、先端側露出導体101の上下方向において重なりあった複数の素線101aの重なり具合を抑制することができる。
すなわち、先端側露出導体101における複数の素線101aの上下方向の配置が上下方向にばらつくことを抑制することができる。
このように支持突片172に支持された先端側露出導体101に対して上方にレーザー照射ヘッド171を配置すると、レーザー照射ヘッド171の先端部と複数の素線101aのそれぞれとの高さ(間隔)を略一致させることができる。
従って、このような状態でレーザー照射ヘッド171の先端部から先端側露出導体101に対してレーザーLを照射すると、複数の素線101aのそれぞれに対してレーザービームの焦点が合った状態で、且つ、適切なレーザー照射強度の下でレーザーを照射することができる。
詳しくは、先端側露出導体101を支持突片172によって支持しない場合には、複数の素線101aは、互いに重なり合うことで、上下方向において嵩張った状態で配置されることが多くなる。
このような場合において、例えば、先端側露出導体101における上側、下側いずれか一方の側に配置された素線101aにレーザービームの焦点が合った状態でレーザー照射すると、焦点が合わない他方の側に配置された素線101aに対しては所望の強度よりも弱いレーザービームが照射されることになり、これら素線101aが溶融せずに残留し、結果的に、先端側露出導体101の表面積を小さくすることができず、所望の耐電食性能を得ることができないという難点を有することになる。
或いは、先端側露出導体101全体に対して複数の素線101aのそれぞれに対して焦点を合わせた状態で順にレーザーを照射した場合、レーザーLの照射時間を要するという難点を有することになる。
他方、レーザー照射強度を所望の照射強度よりも高めて先端側露出導体101における複数の素線101aに対して一気にレーザーLを照射した場合、第1トランジション22の底部22a全体に融解した素線101aが拡散して先端側露出導体101が形崩れしてしまうという難点を有することになる。
上述した先端側露出導体101を支持突片172によって支持しない構成に対して、先端側露出導体101を支持突片172によって支持することにより、先端側露出導体101における複数の素線101aの上下方向の位置のばらつきを抑制することができ、複数の素線101aのそれぞれにレーザービームの焦点が合った状態で、且つ、適切なレーザー照射強度の下でレーザーを照射することができる。
従って、先端側露出導体101が形崩れすることなく、先端側露出導体101に対して融解固着部107を適切に形成することができ、先端側露出導体101の耐腐食性能を向上することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態における圧着端子付電線1Cの構成について図6を用いて説明する。
なお、図6(a)は第4実施形態における圧着端子20Cと、電線先端部100Tとを示す外観図であり、図6(b)は電線先端部100Tを電線圧着部10に対して圧着した状態において先端側導体露出部103にレーザーLを照射して融解固着部107を形成している様子を示す第4実施形態における圧着端子付電線1Cの作用説明図である。
図6(a)に示すように、第4実施形態における圧着端子20Cは、第1トランジション22の底部22aにおける導体露出部分配置箇所110Fに、該先端側露出導体101の先端部分をガイド可能に第1トランジション22の底部22aから上方に突出した導体先端ガイド突片178を構成している。
上記構成によれば、先端側露出導体101を先端側導体露出部分配置箇所110Fに配置する際に、先端側露出導体101を構成する複数の素線101aの先端部分を導体先端ガイド突片178に当接した状態で配置することができる。
これにより、図6(b1)に示すように、複数の素線101aの先端部の長さ方向の位置を揃えることができる。よって、複数の素線101aの先端部の長さ方向の位置が揃った状態の先端側露出導体101に対してレーザーLを照射することにより、スムーズに融解固着部107を形成することができる。
さらに、先端側露出導体101にレーザーLを照射することにより、図6(b2)に示すように、ボックス部21側へ融解した素線101aが流出して不測に拡散することを、導体先端ガイド突片178によって阻止できるという効果も奏することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態における圧着端子付電線1Dの構成について図7を用いて説明する。
なお、図7は第5実施形態における圧着端子20Dと電線先端部100Tとを示す外観図である。
第5実施形態における圧着端子20Dは、圧着端子20Dのワイヤーバレル部25の長さ方向の両側部分、すなわち、第1トランジション22、及び、第2トランジション24に、ワイヤーバレル部25に配置した導体先端部101Tを側方からガイドする側方ガイド片179を形成している。側方ガイド片179は、先端側導体露出部103を側方からガイドする第1側方ガイド片179aと、後方側導体露出部104を側方からガイドする第2側方ガイド片179bとで構成している。
第1側方ガイド片179aは、第1トランジション22に備えるとともに、第2トランジション24は、第2トランジション24に備え、いずれも幅方向の両外側へ突出した突出部分を幅方向の内側へ折り曲げた屈曲形状で形成している。
上記構成によれば、第1側方ガイド片179aによって先端側導体露出部103を幅方向に広がらないよう幅方向の両側からガイドするとともに、第2側方ガイド片179bによって後方側導体露出部104を幅方向に広がらないよう幅方向の両側からガイドすることで、先端側導体露出部103、及び、後方側導体露出部104を、ワイヤーバレル部25の幅方向の中間部分に留めておくことができる。
よって、先端側導体露出部103を構成する複数の素線101aのそれぞれが幅方向に不要に拡散していない状態で先端側導体露出部103に対してレーザーLを照射し易く、スムーズに融解固着部107を形成することができる。
さらに、先端側導体露出部103、或いは、後方側導体露出部104が幅方向に拡散することなく、これら先端側導体露出部103、或いは、後方側導体露出部104に対して融解固着部107を形成することができる。
この発明のコネクタ端子接続構造は、この実施形態の圧着端子付電線1,1A,1B,1C,1Dに対応し、以下同様に、
電線接続部は、電線圧着部10に対応し、
導体接続部は、導体圧着部11に対応し、
絶縁被覆接続部は、絶縁被覆圧着部12に対応し、
接続端子20は、圧着端子20に対応し、
電線接続許容部は、電線圧着許容部29に対応し、
導体接続許容部は、ワイヤーバレル部25に対応し、
絶縁被覆接続許容部は、インシュレーションバレル部23に対応し、
導体露出部102(先端側導体露出部103、或いは、後方側導体露出部104)は、導体露出部分に対応し、
所定の配置箇所は、導体露出部分配置箇所110に対応し、
ガイド手段は、導体ガイド圧着部161、露出導体支持部170、導体先端ガイド突片178、又は側方ガイド片179に対応し、
レーザー連通部は、レーザー連通孔部180に対応するも、この発明は、上述した実施形態に限らず、その他にも様々な実施形態で形成することができる。
例えば、第2実施形態の圧着端子付電線1Aにおけるレーザー連通孔部180は、露出した先端側導体露出部103に対してレーザーLの照射を許容する大きさで開口していれば、上述した大きさ、形状に限定せず、様々な大きさ、形状、位置に形成することができ、また、形成する数も1つに限らず、複数形成することができる。
具体的には、他の実施形態の圧着端子付電線1A’として、レーザー照射許容部26’を、図8(a)に示すように、導体ガイド圧着許容突片27、及び、ワイヤーバレル部25に対して内側に半円弧状に窪んだ凹形状で形成している。
上記構成により、先端側導体露出部103の一部を導体ガイド圧着許容突片27により圧着することによって、図8(b)に示すように、幅方向の両側に位置するレーザー照射許容部26’が幅方向の中間部分で対向し、先端側導体露出部103の一部が露出した状態で平面視略円形状で開口したレーザー連通孔部180’を形成することができる。
また、他の実施形態として、本発明の接続構造体は、図9(a)に示すような圧着端子付電線1Eで構成することができる。
圧着端子付電線1Eは、導体圧着部11における幅方向の中間部分で互いに対向する一対のワイヤーバレル部25同士が当接している部分にレーザーLを照射し、これら一対のワイヤーバレル部25の間の僅かな隙間から露出している導体先端部101Tを融解し、該一対のワイヤーバレル部25の間部分に、融解固着部107を形成した構成であってもよい。
上述した構成によれば、互いに対向する一対のワイヤーバレル部25同士の僅かな隙間を通じて電解液がワイヤーバレル部25の内部に浸入し、ワイヤーバレル部25によって圧着する導体先端部101Tの腐食を防ぐことができる。
また、他の実施形態として、本発明の接続構造体は、図9(b)に示すように、先端側導体露出部103のみならず後方側導体露出部104にも融解固着部107を形成した圧着端子付電線1Fで構成することができる。
或いは、本発明の接続構造体は、図9(c)に示すように、先端側導体露出部103、後方側導体露出部104、さらには導体圧着部11の表面に対して樹脂層185を形成した圧着端子付電線1Gで構成することができる。
上述した圧着端子付電線1F、圧着端子付電線1Gの構成により、より一層、水に対する耐腐食性能を向上することができる。
特に、先端側導体露出部103や後方側導体露出部104には、融解固着部107を形成しているため、このような先端側導体露出部103や後方側導体露出部104に対して樹脂層185を構成するに際して、従来よりも樹脂量を大幅に削減することができる。
よって、圧着端子付電線1Gは、水に対する優れた耐腐食性能を得ることができ、しかも、樹脂層185の厚みを、図8(c)に示すように、薄肉化することができる。
従って、圧着端子付電線1Gは、ハウジングにおける端子装着孔に確実に装着することができ、また、相手側端子に対しても、スムーズ、且つ、しっかりと挿着することができる。
また、導体露出部102(先端側導体露出部103、後方側導体露出部104)に形成する融解固着部107は、導体露出部102の表面側にのみ形成するに限らず、導体露出部102の内部を含めた全体に形成する、或いは、表面の一部分のみ形成するなどしてもよい。
さらにまた、上述したガイド手段としての導体ガイド圧着部161、露出導体支持部170、導体先端ガイド突片178、又は側方ガイド片179は、このうち、任意の2以上の組み合わせで所定の圧着端子20に対して形成してもよい。
また、導体露出部102に、融解固着部107を形成する方法として、例えば、レーザーLの照射用のヘッド171を把持した状態で手動により動かしながら、レーザーLを導体露出部102における適宜の箇所に照射することで融解固着部107を形成することができるが、このようなレーザー照射方法に限定せず、例えば、モータなどの駆動源やガイドレールなどの駆動伝達機構を用いてヘッド171を自動で駆動するなど、他のレーザー照射方法を採用してもよい。
さらに、先端側導体露出部103に対して融解固着部107を形成する位置の検出には、目視により行ってもよいが、その他にも、カメラなどで検出した画像データを基に位置検出を行ってもよい。
また、レーザーLの種類は、ダイオードレーザー、CO2(炭酸ガス)レーザーなど特に限定しないが、Nd−YAGレーザー、Er−YAGレーザーなどのYAGレーザーであることが好ましい。
上述したように、本発明は、上述した実施形態に限定せず、様々な実施形態で構成することができる。
1,1A,1A’,1B,1C,1D,1E,1F,1G…圧着端子付電線
11…導体圧着部
20,20A,20B,20C,20D…圧着端子
25…ワイヤーバレル部
100…被覆電線
100T…電線先端部
101…導体
101a…素線
101T…導体先端部
102…導体露出部
103…先端側導体露出部
107…融解固着部
110…導体露出部分配置箇所
150…絶縁被覆
161…導体ガイド圧着部
170…露出導体支持部
178…導体先端ガイド突片
179…側方ガイド片
180…レーザー連通孔部
185…樹脂層
L…レーザー

Claims (7)

  1. 複数本の素線からなる導体を絶縁被覆で被覆して構成するとともに、前記導体の先端側の前記絶縁被覆を除去した導体先端部を有する電線先端部を先端側に備えた被覆電線と、
    前記導体を構成する金属より貴な金属で構成するとともに、前記導体先端部の接続を許容する導体接続許容部を有する電線接続許容部を備えた接続端子とで構成した接続構造体であって、
    前記電線先端部において、少なくとも前記導体接続許容部に対して前記導体先端部が露出した導体露出部分に、レーザーによる前記導体の融解により、複数本の前記素線が互いに固着した融解固着部を形成した
    接続構造体。
  2. 前記接続端子における、前記導体露出部分を配置する所定の配置箇所に対して前記素線が分散しないよう前記導体露出部分をガイドする導体ガイド手段を、前記接続端子に形成した
    請求項1に記載の接続構造体。
  3. 前記導体先端部を前記導体接続許容部に接続した導体接続部を備え、
    前記導体露出部分に、前記導体接続部よりも先端側で前記導体接続許容部に対して導体先端部が露出する先端側導体露出部分を備え、
    前記融解固着部を、前記先端側導体露出部分に形成した
    請求項1または2に記載の接続構造体。
  4. 前記導体接続許容部を、前記導体先端部を圧着接続する導体圧着許容部により形成し、
    前記導体ガイド手段を、
    前記接続端子における前記導体圧着許容部よりも先端側に備えるとともに、前記先端側導体露出部分を圧着状態でガイドする導体ガイド圧着許容部で構成した
    請求項3に記載の接続構造体。
  5. 前記導体圧着許容部と前記導体ガイド圧着許容部との間に、該間から前記導体先端部が露出する前記導体露出部分に対してレーザーの照射を許容可能に連通したレーザー連通部を形成した
    請求項4に記載の接続構造体。
  6. 前記導体接続部の表面に樹脂層を形成した
    請求項1乃至5のうちいずれかに記載の接続構造体。
  7. 複数本の素線からなる導体を絶縁被覆で被覆して構成するとともに、前記導体の先端側の前記絶縁被覆を除去した導体先端部を有する電線先端部を先端側に備えた被覆電線と、前記導体を構成する金属より貴な金属で構成するとともに、前記導体先端部の接続を許容する導体接続許容部を有する電線接続許容部を備えた接続端子とで構成した接続構造体の製造方法であって、
    前記電線先端部において、少なくとも前記導体接続許容部に対して前記導体先端部が露出した導体露出部分に、レーザーを照射して、複数本の前記素線が互いに固着するまで前記導体を融解させる
    接続構造体の製造方法。
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