JP2014164926A - 圧着端子および接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な強度やばね特性を確保しつつ、アルミ電線との接続部の割れや接触不良を抑制した圧着端子を提供する。
【解決手段】圧着端子100aは、アルミ電線200の導体部分201を圧着する圧着部30aを有する圧着端子100aであって、圧着端子100aの基材は、銅または銅合金により構成され、圧着部100aの少なくとも内面に、アルミニウムまたはアルミニウム合金が設けられている。本発明の圧着端子100aは、管状の圧着部30aを有するか、あるいは、オープンバレルタイプの圧着部を有する。
【選択図】図1−1

Description

本発明は、電気導通を担う部品に関するものである。より詳しくは、本発明は、電線を接続する圧着端子および電線を圧着端子に接続した接続構造体に関するものである。
近年、自動車の燃費向上のために各構成部品の軽量化が求められている。そのため、自動車内のワイヤーハーネスなどに使用される電線の芯線を、銅もしくは銅合金より軽量の、アルミニウムもしくはアルミニウム合金に置き換えることが進められている。アルミニウムまたはアルミニウム合金電線(以下、単に「アルミ電線」という)の先端に接続される端子は、通常、金属材料のものが使用されるので、電線の終端接続部ではこれらの接続を適切に行うことが必要となる。
しかしながら、アルミ電線の主成分であるアルミニウムと、端子の主成分である銅と、では電位差が異なるため、アルミ電線と端子との接続部に水分等が付着すると、いずれかの金属の腐食が進んでしまう。接続部の腐食が進行すると、この接続部に割れや接触不良が生じることとなり、製品寿命が短くなるという課題がある。
この課題に対し、特許文献1、2では、アルミ電線の腐食を防止するために、端子をアルミ電線と同種材のアルミニウム合金とすることで、従来の銅端子の場合に生じる異種金属腐食を抑止している。しかし、アルミニウム合金では強度やばね特性が不十分なため、端子に鉄系素材のばねを組み込んだ構造としている。従って、やはり、ばね材料と端子基材(アルミニウム)との間の異種金属腐食を免れない。また、ばねを組み込む手間が生じるために、製造コストが高くなるという問題がある。
特開2004−199934号公報 特開2003−338224号公報
それゆえ、本発明の目的は、上述した課題を解決し、十分な強度やばね特性を確保しつつ、アルミ電線との接続部の割れや接触不良を抑制した圧着端子を提供することにある。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)電線の導体部分を圧着する圧着部を有する圧着端子であって、
前記圧着端子の基材は、銅または銅合金により構成され、
前記圧着部の少なくとも内面に、アルミニウムまたはアルミニウム合金が設けられている、
ことを特徴とする圧着端子。
(2)前記圧着部が管状である、
上記(1)に記載の圧着端子。
(3)前記圧着部を溶接する際に形成される溶融部が、前記圧着部の内面に貫通していない、
上記(1)または(2)に記載の圧着端子。
(4)前記圧着部の外面にも、アルミニウムまたはアルミニウム合金が設けられている、
上記(1)に記載の圧着端子。
(5)相手側端子に接続される接点部分に、スズまたはスズ合金が設けられ、
アルミニウムまたはアルミニウム合金とスズまたはスズ合金との境界は、前記接点部分から離して配置されている、
上記(1)〜(4)のいずれかに記載の圧着端子。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の圧着端子を、アルミ電線の導体部分に対して圧着してなる接続構造体。
本発明では、圧着端子の基材を銅または銅合金により構成することで、十分な強度やばね特性を確保しつつ、アルミ電線との接続部である圧着部の少なくとも内面に、アルミニウムまたはアルミニウム合金を設けることにより、この接続部の割れや接触不良を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る圧着端子および電線を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る圧着端子の溶接方法を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る圧着端子の溶接方法を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る圧着端子の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る圧着端子および電線を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る圧着端子を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の圧着端子を、その実施形態を例示して詳細に説明する。
図1〜図4に示す第1実施形態に係る圧着端子は、管状(クローズバレルタイプ)の圧着部を有し、図5および図6に示す第2実施形態に係る圧着端子は、オープンバレルタイプの圧着部を有する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る圧着端子100aおよびアルミ電線200の圧着前の斜視図を示し、図1(b)は、圧着端子100aおよびアルミ電線200の圧着後の斜視図を示し、図1(c)は、圧着端子100aの斜視断面図を示し、図1(d)は、相手側オス端子に接続されるメス型の圧着端子100aの断面図を示し、図1(e)は、圧着端子100aの成形前の連鎖状の状態での内面であり、二点鎖線はプレスにて打ち抜く際の外形ラインを示す。
図1に示すメス型の圧着端子100aは、長手方向Xの先端側である前方から後方に向かって、嵌合部10と、所定の長さのトランジション部20aと、管状の圧着部30aと、を一体に構成している。なお、長手方向Xとは、アルミ電線200の長手方向と一致する方向である。
圧着端子100aの基材は、銅または銅合金により構成されている。
なお、図示例では、圧着端子100aはメス型であるが、オス型とすることもできる。
アルミ電線200は、導体部分、すなわち、アルミニウム素線またはアルミニウム合金素線複数本を束ねて撚ったアルミニウム芯線またはアルミニウム合金芯線201を、絶縁被覆部202で被覆して構成している。
図1(b)に示すように、アルミ電線200を圧着端子100aの圧着部30aに挿入し、圧着部30aをアルミ電線200の導体部分に対して圧着すると、接続構造体となる。
嵌合部10は、略中空四角柱体で構成され、図1(d)に示すように、オス端子に備えられているタブ300が挿入される。嵌合部10の内部には、長手方向Xの後方に向かって折り曲げられ、挿入されるオス端子のタブ300に接触する弾性接触片11が設けられている。また、嵌合部10の内部の弾性接触片11と対向する面には、タブ300に接触するビード12が設けられている。このビード12は、嵌合部10の内側に向けて凸となる形状に形成されている。
タブ300は、嵌合部10の内側に挿入されると、ビード12と弾性接触片11との間に差し込まれる。このとき、タブ300は、弾性接触片11の弾性力によって、ビード12に対して押し当てられるように構成されている。これにより、タブ300をビード12および弾性接触片11に確実に接触させることができるので、メス型の圧着端子100aとオス端子とを電気的に確実に接続することができる。
なお、ビード12をバネ材から構成することもできる。
また、メス型の圧着端子100aとオス端子との間の良好な電気的接触を保つために、弾性接触片11の少なくともタブ300に接触する部分(接点)の表面およびビード12の少なくともタブ300に接触する部分(接点)の表面にスズ被膜が設けられていることが好ましい。接点には、金皮膜、銀皮膜が設けられていてもよく、銅、ニッケル、亜鉛、スズ、金、銀等の二種以上の元素が合金を形成した皮膜であってもよい。
トランジション部20aは、嵌合部10と圧着部30aとを連絡するために設けられている。
図1(d)(e)において斜線で示すように、管状の圧着部30aの内面には、アルミニウムまたはアルミニウム合金(以下、単に「アルミニウム等」という)が設けられている。それゆえ、アルミ導体201の、管内部で露出した部分と接近して隣り合うのは、圧着部30aの内面に設けられたアルミニウム等となり、アルミ導体201の、管内部で露出した部分は、端子の基材である銅または銅合金およびスズ等の処理表面とは近接して隣り合わない状態となる。
アルミ電線200の導体部分(アルミニウム芯線201)に隣接する圧着端子100aの内面に、導体とほぼ等しい電位のアルミニウム等を設け、圧着端子100aの基材を構成するアルミニウムより貴な銅や表面処理物のスズなどを圧着端子100aの圧着した後の空間内面に露出させないようにする。すると、電解質水溶液がアルミニウム芯線201と圧着端子100aの表面に跨ぐように付着しても、アルミニウム芯線201が異種金属間腐食を生じることない。それゆえ、長年にわたって電気導通を維持することが可能となり、接続構造体の寿命を延長することができる。
なお、管状の圧着部30aを有する圧着端子100aの場合、外部からの浸水が生じなくとも、製造段階でアルミ電線200に付着していた電解質物質の結露による電解質水溶液化等に対して、上述した効果を発揮することができる。
図示例では、アルミニウム等のコーティングは圧着部30aの内面のみに施されているが、コーティングはトランジション部20aまで延在してもよい。
コーティングは、条の段階で圧着部30aの内面に、アルミニウム蒸着を施すことにより、あるいは、イオン液を媒体にアルミニウムをめっきすることにより設けられる。あるいは、アルミニウムの蒸着およびめっきは、プレス打ち抜き後に、フープの状態で行ってもよい。
また、図示を省略するが、アルミニウム等によるコーティングが施されていないその他の部分には、スズ等をめっきしてもよい。ただし、後述するように、アルミニウム等によるコーティングとスズめっきとの境界は、相手側端子との接点から離して配置することが好ましい。
プレスで打ち抜いた後、対向するバレル片31aを互いに突き合わせ、あるいは、重ね合わせて接合し、圧着部30aを管状(筒状)に成形する。次に、この接合部をファイバーレーザにより溶接する。
図2および図3を参照して、圧着部30aの溶接に関して説明する。
図2では、対向するバレル片31aを互いに突き合わせ(当接させ)、バレル片31aの先端を外側に突出させる。図2(c)に示すように、バレル片31aの接合部32aにレーザ光Lを照射すると、図2(d)に示すように溶融部(溶接ビード)33aが形成される。ファイバーレーザをX方向に走査して、圧着部30aの全体を溶接する。
ここで、溶接前にアルミニウムコーティングをする場合は、溶融部33aが圧着部30aの内面に到達せず、圧着部30aの肉の途中で終了する条件にて溶接することが好ましい。すなわち、溶融部33aが接合部32aを貫通して、圧着部30aの内面に銅合金基材が露出しないことが好ましい。なぜなら、貫通溶接を用いると、圧着部30aの内面に溶融部33aが形成され、圧着部30aの内面に設けた図示しないアルミニウム等が溶接部33aへ拡散してしまい、内面にアルミニウム等を残存させることができないおそれがあるためである。ただし、アルミニウムコーティングを溶接後に行う場合には、貫通させて溶接してもよい。
図3(a)〜(d)では、対向するバレル片31aを互いに重ね合わせて接合する。図3(c)に示すように、バレル片31a同士を重ね合わせた接合部32aにレーザ光Lを照射してX方向に走査、図3(d)に示すように溶融部33aが形成され、圧着部30aの全体を溶接する。この場合も、溶接前にアルミニウムコーティングをする場合には、上述した場合と同様、重ね合わせたバレル片31aを溶融部33aが貫通しないことが好ましい。
図3(e)(f)に示すように、バレル片31a同士を単純突き合わせして、突き合わせ面に溶融部33aを形成することもできる。ただし、溶接部の強度を増強するためには、図2および図3(a)〜(d)で示した溶接方法が好ましい。
上述した例では、圧着部30aの内面にアルミニウム等を設けた後、圧着部30aを溶接する場合を説明したが、圧着部30aを溶接して管状にした後、圧着部30aの内面にアルミニウム等を設けてもよい。この場合、溶接部33aが圧着部30aの内面にまで到達する貫通溶接を用いてもよい。
溶接した管状の圧着部30aに、アルミ電線200を挿入して圧着することにより接続構造体を完成する。
図4(a)は、本発明の第1実施形態に係る圧着端子100aの変形例である圧着端子100bを示す。圧着端子100bでは、圧着部30b(アルミ導体接続部)の内面に、3本の溝状のセレーション34が設けてある。この場合、圧着端子100bにアルミニウム芯線201を圧着した際に、セレーション34にアルミニウム芯線201が食い込んで圧着性を高めることができる。
また、セレーション34の表面に、スズめっきが施されていてもよい。スズめっきにより、圧着端子100bにアルミニウム芯線201を圧着した際に、アルミニウム芯線201との電気抵抗を低下させ、導電性を向上することができる。
スズめっきは、図4(b)に示すように、銅基材上にアルミニウム等によるコーティングを施した上に設けることもできるし、図4(c)に示すように、銅基材上に直接設けることもできる。また、図示しないが、セレーション領域全体の表面にスズめっきがあってもよい。
なお、セレーション34を設けない場合にも、スズめっきをストライプ状に配してもよい。
図5(a)は、本発明の第2実施形態に係る圧着端子100cおよびアルミ電線200の圧着前の斜視図を示し、図5(b)は、圧着端子100cおよびアルミ電線200の圧着後の斜視図を示し、図5(c)は、圧着端子100cの斜視断面図を示し、図5(d)は、相手側オス端子に接続される接点の凸部13の拡大断面図を示す。図6(a)は、圧着端子100cの成形前の連鎖状の状態での内面であり、二点鎖線はプレスにて打ち抜く際の外形ラインを示す。図6(b)は、同様に圧着端子100cの成形前の断面を示し、図6(c)は、圧着端子100cの成形前の外面を示す。
第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成要素には同様の参照符号を付してその説明を省略する。
図5に示すメス型の圧着端子100cは、長手方向Xの先端側である前方から後方に向かって、嵌合部10と、所定の長さの嵌合側トランジション部20cと、オープンバレルタイプの圧着部30cと、所定の長さのインシュレーション側トランジション部40cと、インシュレーションバレル部50cと、を一体に構成している。
弾性接触片11は、オス端子に備えられているタブ(図示せず)に接触する凸部13を有している。この凸部13は、図5(d)に示すように、スズ被膜が設けられていることが好ましい。ただし、図5(d)では、アルミニウム等によるコーティングとスズ被膜との境界が相手側端子との接点の近傍に存在しているが、この境界は、相手側端子との接点と自端子の接点から離して配置することが好ましく、嵌合部10の内部に設けないことがさらに好ましい。なぜなら、嵌合部10は外界から遮断されていないため、嵌合部10内に境界を設けると、その境界では外部からの浸水等により異種金属腐食が発生し、アルミが腐食して、絶縁物である、酸化アルミ、水酸化アルミ等の腐食性生物を生成し、振動等により、生成物が接点間に移行して介在してしまい、導電性が悪化するおそれがあるためである。
オープンバレルタイプの圧着部30cは、アルミニウム芯線201を載置する底面と、この底面の左右両側から延出する一対のバレル片31cと、を有する。
図5および図6において斜線で示すように、嵌合側トランジション部20c、圧着部30cおよびインシュレーション側トランジション部40cの内外面には、アルミニウム等が設けられている。上述したとおり、アルミニウム等によるコーティングは、アルミ電線200の導体部分と隣接する部分に施されている必要があるため、コーティングの境界は図示例に限定されることはない。例えば、コーティングは、圧着部30cの内面および圧着部30cの外面のアルミ電線200の導体部分と極近接する部分のみに設けることもできる。また、コーティングは、バレル片31cの端面にも設けることが好ましい。
コーティングは、条の段階で嵌合側トランジション部20c、圧着部30cおよびインシュレーション側トランジション部40cの内外面に、アルミニウム蒸着を施すことにより、あるいは、イオン液を媒体にアルミニウムをめっきすることにより設けられる。あるいは、特にバレル片31cの端面にもアルミニウムのコーティングを設ける場合には、アルミニウムの蒸着およびめっきは、プレス打ち抜き後に、フープの状態で行ってもよい。
アルミニウム芯線201を圧着部30cの底面上に載置し、アルミニウム芯線201を包囲するようにバレル片31cをカシメ付けることにより、アルミニウム芯線201を圧着端子100cに対して圧着固定する。このようにオープンバレルタイプの圧着端子100cの場合、バレル片31cの外面(および端面)もアルミニウム芯線201と近接することとなるため、バレル片31cの外面(および端面)にもアルミニウム等によるコーティングを施すことが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではない。
実施例1〜4のサンプルを作製し、実施例1、2に対しては、塩水噴霧試験とその後の振動試験を実施し、実施例3、4に対しては、圧着端子の止水性を強制劣化させた後に、塩水噴霧試験を実施した。
(実施例1)
オープンバレルタイプのメス型圧着端子およびオス型圧着端子を用いた。
メス型圧着端子(基材:銅合金MAX251、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)およびオス型圧着端子(基材:C2600黄銅、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)を作製した
メス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方とも、嵌合側トランジション部の中央から圧着部(ワイヤバレル部)、インシュレーション側トランジション部およびインシュレーションバレル部までの内面および外面にアルミニウム蒸着を施した。すなわち、アルミニウム蒸着の境界は、嵌合側トランジション部の中央である。
メス型圧着端子およびオス型圧着端子のそれぞれにアルミニウム電線導体を圧着し、メスコネクタおよびオスコネクタへそれぞれ収容し、メス型圧着端子およびオス型圧着端子を勘合した。実施例1A、1Bとして2つのサンプルを用意した。
(実施例2)
実施例1と同様に、オープンバレルタイプのメス型圧着端子およびオス型圧着端子を用いた。
メス型圧着端子(基材:銅合金MAX251、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)およびオス型圧着端子(基材:C2600黄銅、0.25mm厚、リフロースズめっき1μm厚)を作製した
メス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方とも、相手側端子接点部以外の全面に、アルミニウム蒸着を施した。すなわち、アルミニウム蒸着の境界は、相手側端子接点部の近傍である。
メス型圧着端子およびオス型圧着端子のそれぞれにアルミニウム電線導体を圧着し、メスコネクタおよびオスコネクタへそれぞれ収容し、メス型圧着端子およびオス型圧着端子を勘合した。実施例2A、2Bとして2つのサンプルを用意した。
実施例1A、2Aのサンプルに、JIS Z2371に定める塩水噴霧試験(35℃の5重量%食塩水を所定圧力で噴霧する)を100時間実施した。
その結果、実施例1A、2Aのサンプルのメス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方とも、アルミニウム蒸着の境界付近にてアルミニウムが腐食して変色した。
また、実施例1A、2Aのサンプルの電気抵抗を測定した。
オス/メスコネクタの勘合状態で、オス端子圧着部に接続した電線端末と、メス端子圧着部に接続した電線端末と、の間の電圧降下を測定したところ、塩水噴霧試験前の初期抵抗との抵抗上昇値は、1.2mΩであった。次に、オス/メスコネクタを分離して、オス型圧着端子、メス型圧着端子それぞれを各コネクタから引き抜いて圧着部抵抗を測定した。その結果、実施例1A、2Aとも、圧着部の抵抗上昇は、オス型圧着端子およびメス型圧着端子ともに、0.5mΩであった。よって、接点部の抵抗上昇値を差分の0.2mΩと見積もった。なお、圧着部から端末までの電線の抵抗は、腐食試験前後において変化していないことを確認した。
実施例1B、2Bのサンプルに、上述した実施例1A、2Aと同様の塩水噴霧試験を実施した後、JIS D1601の(4)掃引振動耐久試験に定める振動試験を実施した。実施例1B、2Bのサンプルの電気抵抗を、上述した方法と同様に測定した。
その結果、実施例1Bのサンプルでは、接点部の電気抵抗はさらに0.3mΩ上昇し、圧着部の電気抵抗はさらに0.1mΩ上昇した。実施例2Bのサンプルでは、接点部の電気抵抗はさらに14mΩ上昇し、圧着部の電気抵抗はさらに0.1mΩ上昇した。
実施例1、2の結果より、アルミニウム蒸着の境界を相手側端子との接点から離して配置することがより好ましいことが分かった。これは、アルミニウムとスズとの間の腐食等が発生しても、接点から離れていれば、腐食の影響が小さく抑えられるからである。
(実施例3)
管状の圧着部を有するメス型圧着端子およびオス型圧着端子を用いた。
メス型圧着端子(基材:銅合金NB109、0.2mm厚、リフロースズめっき1μm厚)およびオス型圧着端子(基材:銅合金FAS680、0.2mm厚、リフロースズめっき1μm厚)を作製した
メス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方とも、管内面相当部である圧着部の内面相当部にアルミニウム蒸着を施した。
図2に示すように、対向するバレル片を互いに突き合わせ、その先端を外側に折り曲げて接合した。接合部にレーザ光(出力400W、スキャン速度150mm/秒)を照射した。溶接部は接合部の内面まで貫通させなかった。
メス型圧着端子およびオス型圧着端子のそれぞれにアルミニウム電線導体を圧着し、メスコネクタおよびオスコネクタへそれぞれ収容し、メス型圧着端子およびオス型圧着端子を勘合した。
(実施例4)
実施例3と同様に、管状の圧着部を有するメス型圧着端子およびオス型圧着端子を用いた。
メス型圧着端子(基材:銅合金NB109、0.2mm厚、リフロースズめっき1μm厚)およびオス型圧着端子(基材:銅合金FAS680、0.2mm厚、リフロースズめっき1μm厚)を作製した
メス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方とも、管内面相当部である圧着部の内面にアルミニウム蒸着を施した。
図3(e)(f)に示すように、対向するバレル片同士を単純突き合わせして接合した。接合部にレーザ光(出力400W、スキャン速度150mm/秒)を照射した。溶接部は接合部の内面まで貫通させた。
メス型圧着端子およびオス型圧着端子のそれぞれにアルミニウム電線導体を圧着し、メスコネクタおよびオスコネクタへそれぞれ収容し、メス型圧着端子およびオス型圧着端子を勘合した。
実施例3、4のサンプルに、インシュレーションバレル部の止水性を強制劣化させるために、120℃で200時間放置した後、インシュレーションバレル部の端部のアルミ電線を、手でU字に屈曲する操作を100回行った。その後、実施例1、2と同様の塩水噴霧試験を100時間実施した。実施例3、4のサンプルの電気抵抗を、上述した方法と同様に測定した。
その結果、実施例3のサンプルでは、メス型圧着端子およびオス型圧着端子の両方とも、圧着部の電気抵抗は0.5mΩ上昇した。また、圧着部の一部をルータで削ってバレル片を外して観察したところ、内面のアルミニウム蒸着膜およびアルミ導体の一部が白色に変色していたが、大きな欠損はなかった。
実施例4のサンプルでは、メス型圧着端子の圧着部の電気抵抗は11mΩ上昇し、オス型圧着端子の圧着部の電気抵抗は5mΩ上昇した。また、圧着部の一部をルータで削ってバレル片を外して観察したところ、内面のアルミニウム蒸着膜およびアルミ導体の変色と腐食劣化とが観察されたであった。
実施例3、4の結果より、管状の圧着部を有する圧着端子を溶接する際に、貫通溶接を用いないことがより好ましいことが分かった。
10 嵌合部
11 弾性接触片
12 ビード
13 凸部
20a トランジション部
20b トランジション部
20c 嵌合側トランジション部
30a 圧着部
30b 圧着部
30c 圧着部
31a バレル片
31c バレル片
32a 接合部
33a 溶融部(溶接ビード)
34 セレーション
40c インシュレーション側トランジション部
50c インシュレーションバレル部
100a 端子
100b 端子
100c 端子
200 アルミ電線
201 アルミニウム芯線
202 絶縁被覆部

Claims (6)

  1. 電線の導体部分を圧着する圧着部を有する圧着端子であって、
    前記圧着端子の基材は、銅または銅合金により構成され、
    前記圧着部の少なくとも内面に、アルミニウムまたはアルミニウム合金が設けられている、
    ことを特徴とする圧着端子。
  2. 前記圧着部が管状である、
    請求項1に記載の圧着端子。
  3. 前記圧着部を溶接する際に形成される溶融部が、前記圧着部の内面に貫通していない、
    請求項1または2に記載の圧着端子。
  4. 前記圧着部の外面にも、アルミニウムまたはアルミニウム合金が設けられている、
    請求項1に記載の圧着端子。
  5. 相手側端子に接続される接点部分に、スズまたはスズ合金が設けられ、
    アルミニウムまたはアルミニウム合金とスズまたはスズ合金との境界は、前記接点部分から離して配置されている、
    請求項1〜4のいずれかに記載の圧着端子。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の圧着端子を、アルミ電線の導体部分に対して圧着してなる接続構造体。
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