JP2011086735A - コンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサ - Google Patents

コンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】鉛を含まないコンデンサ用リード端子において、ウィスカの発生を防ぐとともに、金属線とアルミニウム線の接続強度を向上させることができるコンデンサ用リード端子の製造方法を提供すること。
【解決手段】コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線2に、金属線3を挿入したコンデンサ用リード端子1の製造方法であって、コンデンサ用リード端子1の製造工程は、外周面に段部22が形成された金属線3の端部をアルミニウム線2の端面に開口された穴部12に挿入する工程と、アルミニウム線2の端部近傍を加締めて金属線3の段部22を覆う工程と、を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、錫等を主体とした金属めっき層を形成した金属線を接続したコンデンサ用リード端子及びその製造方法並びに該コンデンサ用リード端子を用いた電解コンデンサに関する。
従来、電子部品のリード線においては、鉛めっき層を形成した銅被覆鋼線を、アルミニウム線にアーク溶接にて接合したものが知られている。しかしながら、鉛を含むリード線では、鉛は人体に有害であるばかりか自然環境に悪影響を与える物質であり、近年、環境保護の観点から、鉛を一切使用しない電子部品の開発が進められている。例えば、特許文献1に示すアルミ電解コンデンサのように、錫100%からなる錫めっきを施した銅被覆鋼線を、アルミ線の一端に設けた凹部に挿入してアーク溶接により接合している。このアルミ電解コンデンサでは、銅被覆鋼線とアルミ線との接合部に、銅被覆と錫めっきとアルミ線とが加熱されることで生成される銅と錫とアルミの合金層が形成されている。
特開2000−124073号公報(第3頁、第1図)
しかしながら、特許文献1に記載のアルミ電解コンデンサにあっては、鉛を使用しないリード線(リード端子)においては、アルミニウム線と錫めっき銅被覆鋼線(金属線)との接続部に生成された合金層には、アルミニウムと錫との混合層が含まれ、この混合層の存在によって錫のウィスカが発生してしまう虞がある。このウィスカは直径が1μmに対して1mm以上の長さに達することがあり、このウィスカがコンデンサの電子部品を短絡させる虞があった。またアーク溶接の熱影響による金属材質の熱歪みや残留応力によってウィスカが発生し易くなるという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、鉛を含まないコンデンサ用リード端子において、ウィスカの発生を防ぐとともに、金属線とアルミニウム線の接続強度を向上させることができるコンデンサ用リード端子を用いたコンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のコンデンサ用リード端子の製造方法は、
コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線に、金属線を挿入したコンデンサ用リード端子の製造方法であって、
前記コンデンサ用リード端子の製造工程は、外周面に段部が形成された前記金属線の端部を前記アルミニウム線の端面に開口された穴部に挿入する工程と、前記アルミニウム線の端部近傍を加締めて前記金属線の段部を覆う工程と、を含むことを特徴としている。
この特徴によれば、金属線の段部がアルミニウム線の端部近傍により覆われるため、金属線がアルミニウム線の穴部から抜けないようになり、コンデンサ用リード端子の強度を向上させることができるとともに、アルミニウム線の端部近傍では、ウィスカの発生源となる金属めっき層とアルミニウムとの混合層が形成される溶接手法を行っていないため、ウィスカの発生も抑制できる。
本発明のコンデンサ用リード端子は、
コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線の端面に設けた穴部に、金属線を挿入したコンデンサ用リード端子であって、
外周面に段部を形成した金属線が前記アルミニウム線の穴部に挿入されるとともに、前記金属線の段部がアルミニウム線の端部近傍の変形により覆われたことを特徴としている。
この特徴によれば、金属線の段部がアルミニウム線の端部近傍により覆われるため、金属線がアルミニウム線の穴部から抜けないようになり、金属線とアルミニウム線の接続強度を向上させることができるとともに、アルミニウム線の端部近傍では、ウィスカの発生源となる金属めっき層とアルミニウムとの混合層が形成される溶接手法を行っていないため、ウィスカの発生も抑制できる。
本発明のコンデンサ用リード端子は、
前記アルミニウム線の端面に開口された穴部は、金属線の段部の外径よりも大きな内径を有することを特徴としている。
この特徴によれば、アルミニウム線の穴部の内径が金属線の段部の外径より大きいため、金属線の挿入が容易となる。
本発明のコンデンサ用リード端子は、
前記穴部は、前記金属線の外径と略同一または前記金属線の外径より小さい内径を有する第1内径部と、前記金属線の段部の外径よりも大きな内径を有する第2内径部と、を有し、前記金属線の端部が前記アルミニウム線の端面の開口から前記第2内径部を挿通して前記第1内径に圧入されたことを特徴としている。
この特徴によれば、アルミニウム線の穴部への金属線の挿入が容易となるとともに、第1内径部に圧入された金属線がアルミニウム線の穴部から抜けにくくなり、コンデンサ用リード端子の強度を向上させることができる。
実施例1におけるアルミニウム線と段付パンチとを示す概略断面図である。 穴部をアルミニウム線の端面に開口させる工程を示す概略断面図である。 アルミニウム線と金属線とを示す概略断面図である。 金属線をアルミニウム線の穴部に挿設する工程を示す概略断面図である。 アルミニウム線の端部近傍を加締める工程を示す概略断面図である。 電磁誘導加熱装置によりアルミニウム線と金属線との溶接を行う工程を示す概略断面図である。 実施例2における金属線をアルミニウム線の穴部に挿設する工程を示す概略断面図である。 アルミニウム線の端部近傍を加締める工程を示す概略断面図である。 実施例3における金属線をアルミニウム線の穴部に挿設する工程を示す概略断面図である。 アルミニウム線の端部近傍を加締める工程を示す概略断面図である。 実施例4における金属線をアルミニウム線の穴部に挿設する工程を示す概略断面図である。 アルミニウム線の端部近傍を加締める工程を示す概略断面図である。
本発明に係るコンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係るコンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサにつき、図1から図6を参照して説明する。本実施例のコンデンサとして、電解コンデンサを例示して説明する。この電解コンデンサは、アルミニウムで形成された複数の電極箔をセパレータを介して巻回又は積層したコンデンサ素子に、駆動用電解液を含浸又は固体電解質層を形成した後、このコンデンサ素子を有低筒状の外装ケースに収納し、この外装ケースに形成された開口を封口体で密封するとともに、コンデンサ素子から導いたリード端子1を封口体に貫通させて外部に導出させる部材である。
図3に示すように、リード端子1は、コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線2と、軟鋼線4を心材とする金属線3(CP線)とにより構成されている。金属線3は、軟鋼線4を心材としてその外周に金属材料としての銅を厚くめっきした銅覆層5を形成し、更にその外周に金属材料としての錫100%からなる錫めっき層6を形成したものである。尚、金属線3の外周面には、鍔部22が凸設されており、この鍔部22は前後に段部を有している。尚、前記段部は鍔部22の様に金属線3の外周面に連接する段部としてもよいが、一部を切り欠いた不連続とする段部としてもよい。この金属線3を構成する材質には、鉛が一切使用されていないとともに、アルミニウム線2やコンデンサ素子などを構成する材質にも、鉛が一切使用されておらず、本実施例におけるアルミ電解コンデンサは、鉛を含まずに自然環境に対する悪影響を与えない鉛フリーの電子部品となっている。
錫めっき層を用いたコンデンサ用リード端子1においては、ウィスカが発生する虞がある。リード端子1におけるウィスカの発生部位は、金属線3とアルミニウム線2との溶接部であり、これは金属めっきとして用いられる錫とアルミニウムとが溶接時に混合し、錫へ加わる応力によってウィスカが発生すると考えられる。そのため溶接部はリード端子1の外部に露出しないようにする必要がある。
次に、アルミニウム線2と金属線3とを用いたコンデンサ用リード端子1の製造方法について説明する。先ず図1及び図2に示すように、略円柱形状をなすアルミニウム線2の端面に段付パンチ7を用いて穴部12を開口させる。
段付パンチ7は、金属線3の外径C(図3参照)よりも若干小さな(略同一)外径D1を有する第1円柱部8と、金属線3の外径Cよりも大きな外径D2を有する第2円柱部9と、を有している。尚、本実施例の金属線3の外径Cは、前述した鍔部22を除いた金属線3の外径のことをいう。第1円柱部8は第2円柱部9よりも先端側に設けられ、更に、第1円柱部8の先端部は円錐形状に尖がった円錐部10が設けられる。また、第1円柱部8と第2円柱部9との間には、テーパ部11が設けられている。
図2に示すように、段付パンチ7をアルミニウム線2の端面に押し込んで穴部12を形成する。この穴部12をアルミニウム線2の端面に開口させる工程にて、段付パンチ7をアルミニウム線2に押し込む際に、段付パンチ7におけるテーパ部11がアルミニウム線2の端面から所定の深さLまで押し込まれる。尚、本実施例では、所定の深さLは約0.2mm以上となっている。
図3に示すように、段付パンチ7が引き抜かれたアルミニウム線2には、金属線3の外径Cより若干小さな(略同一)内径D1’を有する第1内径部13と、金属線3の外径Cよりも大きな内径D2’を有する第2内径部14と、を有する穴部12が開口される。第1内径部13は第2内径部14よりも奥側に形成され、更に、第1内径部13の奥側は円錐形状に窄まった奥部15が形成される。また、第1内径部13と第2内径部14との間には、傾斜部16が形成される。尚、金属線3の鍔部22を含めた外径は、穴部12の第2内径部14の内径よりも小さな径となっている。
また、アルミニウム線2の端面から傾斜部16までの奥行きは、約0.2mm以上となっている。つまり第2内径部14と傾斜部16とを合わせたアルミニウム線2の軸方向の長さLが約0.2mm以上となっている。尚、本実施例では、傾斜部16は第2内径部の一部を構成している。
図4に示すように、金属線3をアルミニウム線2の穴部12に挿設する工程にて、金属線3をアルミニウム線2の端面の開口から第2内径部14を通して第1内径部13に圧入(挿入)する。尚、金属線3の先端部は圧入し易いように、円錐形状に尖がった円錐部10や、他にも先端を上下より押しつぶしたくさび状として形成されている。また、第1内径部13と第2内径部14との間に形成された傾斜部16によって、金属線3の先端が案内されて第1内径部に圧入されやすいようになっているが、この傾斜部16を用いず、第1内径部と第2内径部とを段状とすることもできる。尚、金属線3がアルミニウム線2の穴部12に圧入された状態では、金属線3と穴部12の第2内径部14との間に隙間D3’が形成され、金属線3の鍔部22は、穴部12の第2内径部14に配置される。
なお、金属線3がアルミニウム線2の穴部12に圧入された状態における金属線3と穴部12の第2内径部14との間に隙間D3’は、5μm〜50μmが好ましく、ウィスカの外径を考慮すると、5μm〜30μmが好ましい。隙間を5μm以下とすると、アルミニウム線2の穴部12に金属線3を圧入する際に、圧入の角度によっては、金属線3の錫めっき層6が穴部12の第2内径部の入り口付近と当接して剥がれ、該入り口付近に付着して外部に露出する可能性があるが、金属線3の鍔部22を含めた外径よりも第2内径部の内径とすることで、この様な当接が少なくなるため好ましい。
次の工程では、図5に示すように、加締部材18を用いてアルミニウム線2の穴部12の開口を金属線3側に向かって圧接する作業を行う。加締部材18は、金属線3の外径Cよりも大きくアルミニウム線2の外径よりも小さい内径を有する孔部19を有し、この孔部19の縁周部20は、外方に向かって広がるような傾斜面となっている。
加締部材18を金属線3の側からアルミニウム線2の端部に向かって押し込むと、加締部材18の孔部19の縁周部20がアルミニウム線2の端部の縁に接触して押圧し、アルミニウム線2の端部近傍が金属線3に向かって加締められ、第2内径部14の開口の縁周が金属線3に近接して穴部12の開口が閉じられる。なお、加締部材18の傾斜状の縁周部20によって、アルミニウム線2の端部外周側に傾斜面が形成される。この傾斜面は、電解コンデンサの組み立て工程におけるリード端子1を封口体の貫通孔に挿通する際の案内となり好ましい。
このときに金属線3の鍔部22がアルミニウム線2の第2内径部14の開口の縁周によって覆われる。そして、鍔部22が第2内径部14に閉じ込められ、ストッパーとなって、穴部12から金属線3が抜けないようになる。
次の工程では、図6に示すように、バーナー21等の溶接手段によりアルミニウム線2と金属線3との溶接作業を行う。
このバーナー21を用いて、アルミニウム線2における第1内径部13の部位を局所的に加熱する。すると対向する金属線3及びアルミニウム線2の双方が部分的に溶融する。そして、金属線3とアルミニウム線2とが一体化されたリード端子1が形成される。この場合、溶接された部位には、金属線3を構成する金属とアルミニウム線2を構成する金属とが混合し合金層が形成される。この溶接部はリード端子の外部には露出しないため、ウィスカの発生は抑制される。
次に、実施例2に係るコンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサにつき、図7から図8を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
図7に示すように、実施例2の金属線3は、その先端部の外径が他の部位よりも大きくなるように形成されている。この金属線3の先端部の後面側が段部23として形成されている。そして、アルミニウム線2の端面に開口された穴部12の内径は、実施例1と異なり開口部から奥部まで同一寸法に形成されている。また、アルミニウム線2の穴部12は、金属線3の先端部の直径より若干小さな(略同一)内径となっている。
金属線3をアルミニウム線2の穴部12に挿設する工程にて、金属線3をアルミニウム線2の端面の開口から穴部12に圧入(挿入)する。尚、金属線3がアルミニウム線2の穴部12に圧入された状態では、金属線3と穴部12との間に隙間D3’が形成される。
次の工程では、図8に示すように、加締部材18を用いてアルミニウム線2の穴部12の開口を金属線3側に向かって圧接する作業を行う。加締部材18は実施例1と同様のものを用いる。
加締部材18を金属線3の側からアルミニウム線2の端部に向かって押し込むと、加締部材18の孔部19の縁周部20がアルミニウム線2の端部の縁に接触して押圧し、アルミニウム線2の端部近傍が金属線3に向かって加締められ、穴部12の開口の縁周が金属線3に近接して穴部12の開口が閉じられる。
このときに金属線3の先端部の段部23がアルミニウム線2の穴部12の開口の縁周によって覆われる。そして、段部23が穴部12に閉じ込められ、穴部12から金属線3が抜けないようになる。そして、次の工程では、実施例1と同様にバーナー21等の溶接手段によりアルミニウム線2と金属線3との溶接作業を行い、金属線3とアルミニウム線2とが一体化されたリード端子1が形成される。
次に、実施例3に係るコンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサにつき、図9から図10を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
図9に示すように、実施例3の金属線3の外周面には、凹部24が形成されている。この凹部24には、金属線3と別体の鍔部材25が配置されており、この鍔部材25は前後に段部を有している。尚、この鍔部材25は、合成樹脂やセラミック等の材質で構成されている。
そして、アルミニウム線2の端面に開口された穴部12の内径は、実施例1と異なり開口部から奥部まで同一寸法に形成されている。また、アルミニウム線2の穴部12は、金属線3に設けられた鍔部材25の直径より若干小さな(略同一)内径となっている。なお、アルミニウム線2の穴部12は、金属線3の先端部の直径よりより若干大きな内径となっている。
金属線3をアルミニウム線2の穴部12に挿設する工程にて、金属線3をアルミニウム線2の端面の開口から穴部12に圧入(挿入)する。尚、金属線3の鍔部材25が、穴部12に配置される。
次の工程では、図10に示すように、加締部材18を用いてアルミニウム線2の穴部12の開口を金属線3側に向かって圧接する作業を行う。加締部材18は実施例1と同様のものを用いる。
加締部材18を金属線3の側からアルミニウム線2の端部に向かって押し込むと、加締部材18の孔部19の縁周部20がアルミニウム線2の端部の縁に接触して押圧し、アルミニウム線2の端部近傍が金属線3に向かって加締められ、穴部12の開口の縁周が金属線3に近接して穴部12の開口が閉じられる。
このときに金属線3の鍔部材25がアルミニウム線2の穴部12の開口の縁周によって覆われる。そして、鍔部材25が穴部12に閉じ込められ、穴部12から金属線3が抜けないようになる。そして、次の工程では、アルミニウム線2と金属線3とに通電させるとともに押圧する抵抗溶接によりアルミニウム線2と金属線3との溶接作業を行い、金属線3とアルミニウム線2とが一体化されたリード端子1が形成される。なお、この抵抗溶接を用いる場合には、金属線3がアルミニウム線2の穴部12に圧入された状態において、金属線3の先端部と穴部12との間に隙間が形成されることが好ましい。アルミニウム線2と金属線3との通電面積を小さくして通電電流を集中させ加熱溶融を容易となさしめるものである。
次に、実施例4に係るコンデンサ用リード端子及びその製造方法及び電解コンデンサにつき、図11から図12を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分に付いては同一符号を付して重複する説明を省略する。
図11に示すように、実施例4の金属線3の外周面には、凹部26が形成されており、この凹部26は前後に段部を有している。そして、アルミニウム線2の端面に開口された穴部12の内径は、実施例1と異なり開口部から奥部まで同一寸法に形成されている。また、アルミニウム線2の穴部12は、金属線3の直径より若干小さな(略同一)内径となっている。
金属線3をアルミニウム線2の穴部12に挿設する工程にて、金属線3をアルミニウム線2の端面の開口から穴部12に圧入(挿入)する。尚、金属線3がアルミニウム線2の穴部12に圧入された状態では、金属線3の凹部26と穴部12との間に隙間D3’が形成される。尚、実施例4では、金属線3の凹部26の一部が穴部12に配置されており、凹部26の一部は穴部12よりも外方側に配置されるが、これに限ることはなく、金属線3の凹部26が穴部12内に配置することもできる。
次の工程では、図12に示すように、加締部材18を用いてアルミニウム線2の穴部12の開口を金属線3側に向かって圧接する作業を行う。加締部材18は実施例1と同様のものを用いる。
加締部材18を金属線3の側からアルミニウム線2の端部に向かって押し込むと、加締部材18の孔部19の縁周部20がアルミニウム線2の端部の縁に接触して押圧し、アルミニウム線2の端部近傍が金属線3の凹部26に向かって加締められ、穴部12の開口の縁周が金属線3の凹部26に近接して穴部12の開口が閉じられる。
このときに金属線3の凹部26の前端側の段部がアルミニウム線2の穴部12の開口の縁周によって覆われる。そして、金属線3の先端部が穴部12に閉じ込められ、穴部12から金属線3が抜けないようになる。そして、次の工程では、実施例1と同様にバーナー21等の溶接手段によりアルミニウム線2と金属線3との溶接作業を行い、金属線3とアルミニウム線2とが一体化されたリード端子1が形成される。
以上、本実施例における電解コンデンサでは、コンデンサ素子の電極箔に接続されるアルミニウム線2に、錫を主体とした錫めっき層6を形成した金属線3を溶接して製造されたコンデンサ用リード端子1を用いた電解コンデンサであって、金属線3の外周面に段部22,23,25,26が形成され、金属線3の端部がアルミニウム線2の端面に開口された穴部12に挿入され、アルミニウム線2の端部近傍の変形(加締め)により金属線3の段部22,23,25,26が覆われたコンデンサ用リード端子1を用いたことで、金属線3の段部22,23,25,26がアルミニウム線2の端部近傍により覆われるため、金属線3がアルミニウム線2の穴部12から抜けないようになり、金属線3とアルミニウム線2の接続強度を向上させることができるとともに、アルミニウム線2の端部近傍では、ウィスカの発生源となる錫めっき層6とアルミニウムとの混合層が形成される溶接手法を行っていないため、ウィスカの発生も抑制できる。
また、前記実施例1では、アルミニウム線2の端面に開口された穴部12は、金属線3に設けられた段部22,23,25,26を含む外径よりも大きな内径を有しているため、アルミニウム線2の穴部12への金属線3の挿入が容易となる。
また、前記実施例1では、前記穴部12は、金属線3の外径と略同一または金属線3の外径より小さい内径13を有する第1内径部13と、前記金属線3の外径よりも大きな内径を有する第2内径部14と、を有し金属線3の端部が前記アルミニウム線2の端面の開口から前記第2内径部14を挿通して第1内径部13に圧入されたことで、アルミニウム線2の穴部12への金属線3の挿入が容易となるとともに、第1内径部13に圧入された金属線3がアルミニウム線2の穴部12から抜けにくくなり、コンデンサ用リード端子1の強度を向上させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、アルミニウム線2の穴部12内に金属線3を圧入した後、アルミニウム線2の端部近傍を金属線3に向かって加締めて、アルミニウム線2の第2内径部14の開口の縁周を金属線3に近接させて穴部12を閉じ、その後、バーナー21や抵抗溶接を用いてアルミニウム線2と金属線3とを一体化しているが、これに限らず、アルミニウム線2の穴部12内に金属線3を圧入した後、バーナー21や抵抗溶接を用いてアルミニウム線2と金属線3とを一体化し、その後、アルミニウム線2の端部近傍を金属線3に向かって加締めて、アルミニウム線2の第2内径部14の開口の縁周を金属線3に近接させて穴部12を閉じることもできる。これによると、バーナー21や抵抗溶接による加熱時に、第2内径部14の開口の縁周と金属線3との間の隙間によって、該縁周と金属線3とが溶融して混合層が形成されることを確実に防止できる。
また、前記実施例では、アルミニウム線2の穴部12内に金属線3を圧入した後、バーナー21や抵抗溶接を用いてアルミニウム線2と金属線3の先端部とを強固に且つ低抵抗に溶接しているが、これに限るものではなく、金属線3の先端部をアルミニウム線2の穴部12に圧入し、アルミニウム線2の端部近傍を加締めるのみの接続でもよく、前記実施例で示したバーナーや抵抗溶接等の溶接手段については、電気的接続性や機械強度等を考慮して適宜利用できる。
また、アルミニウム線2と金属線3との溶接手段としては、超音波溶接を用いることもでき、またバーナー21による加熱に代えてレーザ光線や電磁誘導を用いた高周波誘導加熱などを用いてもよい。高周波誘導加熱を用いると局所的に短時間で加熱を行うことができ、アルミニウム線2の穴部12において奥側に配置される第1内径部13と金属線3との溶接を行い易くなり、かつアルミニウム線2における第1内径部13の部位を局所的に加熱して、第2内径部14の部位は加熱させないようにでき、第2内径部14内に錫とアルミニウムとの混合層が形成されることを防止できる。
また、前記実施例では、加締部材18を用いてアルミニウム線2の穴部12の開口を加締める際に、第2内径部14の開口の縁周が金属線3に近接して穴部12の開口が閉じられるようになっているが、加締め力を高めて、該第2内径部14の開口の縁周を金属線3に食い込ませて強固に固定することもでき、また加締めたときに第2内径部14の開口の縁周が金属線3に接触せずに、多少の隙間があってもよい。
また、前記実施例では、加締部材18は、金属線3の側からアルミニウム線2の端部に向かって押し込むことで、アルミニウム線2の端部近傍が加締められているが、これに限るものはなく、他にも上下にすり割とした加締部材を用い、加締部材をアルミニウム線2の端部近傍を外周側(図5上下方向)から挟み込み端部近傍を加締めたり、またアルミニウム線2の外周面に沿って回転しながら押圧する加締部材によってアルミニウム線2の端部近傍を加締めたりすることもできる。また、加締部材18によって、アルミニウム線2の端部近傍が加締められるが、この際に金属線3の段部22,23,25,26を含めて加締めることもでき、これにより金属線3の固定がより強固となる。
また、前記実施例では、金属線3の心材として、軟鋼線を用いているが、これ以外にも銅線を用いることができる。この場合は、この銅線(心材)からなる金属線1に錫めっき層6を直接形成することができる。
また、前記実施例では、金属線3の外周に錫100%からなる錫めっき層6が形成されているが、必ずしも100%の金属材料でめっき層を形成する必要はなく、例えば、錫にビスマス等の金属を添加した合金でめっき層を形成してもよく、また錫以外の金属めっき層(金、銀、ニッケル等)を用いてもよい。
また、前記実施例において、金属線3とアルミニウム線2を加熱等により溶接した後、この溶接された部位を、アルカリ系の洗浄液にて洗浄し、その後該洗浄液を乾燥等にて除去することで、溶接された部位自体からのウィスカの発生を抑制することもできる。また、前記アルカリ系の洗浄液に代えてリン酸系の洗浄液を用いることもできる。なお、この洗浄液を用いる場合は、前記実施例では、加締部材18にて、アルミニウム線2の穴部12の開口を閉じている状態で洗浄液を溶接された部位に接触させることもできるが、この加締部材18を用いずに、アルミニウム線2の穴部12が開口されている状態として溶接された部位を洗浄するとよい。
1 リード端子
2 アルミニウム線
3 金属線
4 軟鋼線
5 銅覆層
6 錫めっき層(金属めっき層)
7 段付パンチ
8 第1円柱部
9 第2円柱部
10 円錐部
11 テーパ部
12 穴部
13 第1内径部
14 第2内径部
15 奥部
16 傾斜部
18 加締部材
19 孔部
20 縁周部
21 バーナー
22 鍔部(段部)
23 段部
24 凹部
25 鍔部材(段部)
26 凹部(段部)

Claims (5)

  1. コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線の端面に設けた穴部に、金属線を挿入したコンデンサ用リード端子の製造方法であって、
    前記コンデンサ用リード端子の製造工程は、外周面に段部が形成された前記金属線の端部を前記アルミニウム線の端面に開口された穴部に挿入する工程と、前記アルミニウム線の端部近傍を加締めて前記金属線の段部を覆う工程と、を含むことを特徴とするコンデンサ用リード端子の製造方法。
  2. コンデンサ素子に接続されるアルミニウム線の端面に設けた穴部に、金属線を挿入したコンデンサ用リード端子であって、
    外周面に段部を形成した金属線が前記アルミニウム線の穴部に挿入されるとともに、前記金属線の段部がアルミニウム線の端部近傍の変形により覆われたことを特徴とするコンデンサ用リード端子。
  3. 前記アルミニウム線の端面に開口された穴部は、金属線の段部の外径よりも大きな内径を有することを特徴とする請求項2に記載のコンデンサ用リード端子。
  4. 前記穴部は、前記金属線の外径と略同一または前記金属線の外径より小さい内径を有する第1内径部と、前記金属線の段部の外径よりも大きな内径を有する第2内径部と、を有し、前記金属線の端部が前記アルミニウム線の端面の開口から前記第2内径部を挿通して前記第1内径に圧入されたことを特徴とする請求項2または3に記載のコンデンサ用リード端子。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載のコンデンサ用リード端子を用いたことを特徴とする電解コンデンサ。
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