JPWO2010064530A1 - 手術システム及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

手術システムは、処置対象の生体組織を処置するための処置部(9)と、処置部に対して、超音波振動する超音波振動子(23)を介して超音波を与える超音波供給部(3)と、処置部に対して基本周波数と繰り返し周波数とで規定される出力波形の高周波電力を供給する高周波電力供給部(4)と、高周波電力の出力波形がピークとなるときの電圧ピーク値を一定値以下となるように、電圧実効値、またはクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御部(56a)と、を備える。

Description

本発明は超音波振動エネルギと高周波電気エネルギとを用いて手術を行う手術システム及び制御方法に関する。
近年、外科手術において、超音波振動エネルギを用いて手術対象の生体組織、臓器等を凝固しながら切開の処置を行うことができる超音波駆動装置や、高周波電気エネルギを生体組織に流して焼灼を行う高周波焼灼装置(高周波電力供給装置或いは電気メス装置)が広く用いられるようになっている。
例えば特表平8−50646号公報の先行例には、電気メス装置において、電圧、電流、電力、負荷インピーダンス、波高率(クレストファクタ)を測定し、peak to peak電圧等の動作パラメータを制御することが開示されている。
また、特開2007−143878号公報の先行例には、高周波電源及び高周波手術装置において、インピーダンスが第1のインピーダンスから増加したことを検出して、第1の波形に比べて波高率の低い第2の波形を有する高周波電流及び高周波電圧を出力させる制御を行う内容が開示されている。
また、特開平6−292685号公報には、超音波と高周波を同時に出力する装置が開示されている。
超音波振動エネルギと高周波電気エネルギを同時に処置部を介して処置対象の生体組織に与えることにより、生体組織の処置部への張り付きを低減して、生体組織を円滑に切開することが可能となる。
一般的に超音波振動を生体組織へ与えると、組織のごく一部がミスト状に飛散することが知られている。
しかし、処置対象の生体組織が脂肪を多く含む場合には、処置を行っている最中に脂肪がミスト状に飛散し、まれに飛散したミスト状の脂肪に高周波電気エネルギが引火して炎が発生する場合がある。
本発明は上述した点に鑑みてなされたのもであって、引火の発生を防止して、処置を円滑に進め易くする手術システム及び制御方法を提供することを目的とする。
本発明の手術システムは、
処置対象の生体組織を処置するための処置部と、
前記処置部に対して、超音波振動する超音波振動子を介して超音波を与える超音波供給部と、
前記処置部に対して、基本周波数と繰り返し周波数とで規定される出力波形の高周波電力を供給する高周波電力供給部と、
前記高周波電力の出力波形がピークとなるときの電圧ピーク値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記電圧ピーク値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御部と、
を備える。
本発明の手術システムに対する制御方法は、処置対象の生体組織に対する処置を行う処置具の先端の処置部に、超音波と、基本周波数が複数繰り返された繰り返し周波数の高周波電力とを同時に供給する制御を行う供給ステップと、
前記処置部を介して前記生体組織に前記高周波電力を供給した際のインピーダンス値を検出する制御を行うインピーダンス検出ステップと、
前記インピーダンス検出ステップにより検出されたインピーダンス値が所定の範囲内か否かを判定する制御を行う判定ステップと、
前記判定ステップにより検出されたインピーダンス値が所定の範囲と判定した判定結果により、前記高周波電力の出力波形がピークとなるときのピーク電圧値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記ピーク電圧値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御ステップと、
を備える。
図1は本発明の第1の実施形態の超音波&高周波手術システムの全体構成を示す斜視図。 図2はハンドピースの内部構成を示す断面図。 図3は超音波&高周波手術システムの詳細な構成を示すブロック図。 図4はバースト波の高周波信号を示す図。 図5は高周波出力信号のピーク値を脂肪組織のインピーダンスの範囲に対して制限する内容の説明図。 図6は第1の実施形態に係る手術制御方法の処理手順の1例を示すフローチャート。 図7は図6における機能的な処理手順の概要を示すフローチャート。 図8は混合波の高周波信号を示す図。 図9は図6とは異なる制御方法の一部を示すフローチャート。 図10は本発明の第2の実施形態の超音波&高周波手術システムの構成を示すブロック図。 図11はスパーク検出部の構成を示すブロック図。 図12はスパーク検出の動作説明のための通常のバースト波形とスパーク発生直前のバースト波形とを示す図。 図13は本発明の第2の実施形態に係る手術制御方法の処理手順の1例を示すフローチャート。 図14は図13における機能的な処理手順の概要を示すフローチャート。 図15Aは、本発明の第3の実施形態に係るハンドピースの内部構成を示す図。 図15Bは、本発明の第3の実施形態に係るハンドピースのプローブ部分を示す図。 図16は本発明の第3の実施形態の超音波&高周波手術システムの構成を示すブロック図。 図17は第3の実施形態に係る手術制御方法の処理手順の1例を示すフローチャート。 図18Aは処置部の形状例を示す図。 図18Bは、図18Aとは異なる処置部の形状例を示す図。 図18Cは、図18A、図18Bと異なる処置部の形状例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1から図9を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施形態の超音波&高周波手術システム1の全体構成を示す。図1に示すようにこの超音波&高周波手術システム1は、処置対象の生体組織に対して、超音波振動エネルギと高周波電気エネルギ(超音波と高周波と略記)を供給することにより凝固切開等の処置を行う処置具としてのハンドピース2を有する。
この超音波&高周波手術システム1は、ハンドピース2に内蔵された超音波トランスジューサ23(図2参照)を駆動する超音波駆動信号を供給する超音波駆動装置(超音波ジェネレータと略記)3と、ハンドピース2に高周波電力(高周波電流)を供給する高周波電力出力装置(高周波ジェネレータと略記)4を有する。
この超音波&高周波手術システム1は、高周波電力の供給ON/OFFの指示操作を行うフットスイッチ6と、高周波電力のリターン回路を形成するための対極板5とを有する。
ハンドピース2は、術者が把持する把持部7と、この把持部7から前方に突出するプローブ8を有し、このプローブ8の先端には、凝固切開等の処置を行うための処置部9が設けられている。
把持部7には、処置部9で処置する際の選択を行うハンドスイッチユニット(ハンドスイッチと略記)11が設けられている。このハンドスイッチ11として、切開選択スイッチ12a、凝固選択スイッチ12bと、さらに超音波と高周波とを同時に出力する同時出力スイッチ12cとが設けられている。尚、図2では同時出力スイッチ12cを、ハンドスイッチ11の基端側に配置しているが、切開選択スイッチ12aと凝固選択スイッチ12bの間や、ハンドスイッチ11の先端側に設けても良い。
ハンドピース2の把持部7の後端側から信号ケーブル13が延出されており、この信号ケーブル13は、その端部のコネクタ14が超音波ジェネレータ3のコネクタ受けに着脱自在に接続される。
また、超音波ジェネレータ3と高周波ジェネレータ4は、通信ケーブル15により接続され、信号の送受をすることができる。また、超音波ジェネレータ3と高周波ジェネレータ4は、高周波ケーブル16により接続されている。
そして、高周波ジェネレータ4による発生した高周波をこの高周波ケーブル16を介して超音波ジェネレータ3側に送り、コネクタ14及び信号ケーブル13を介してハンドピース2に高周波電力(高周波電流)を供給する。尚、図2では超音波ジェネレータ3と高周波ジェネレータ4を通信ケーブル15や高周波ケーブル16により接続したが、電気的接点を有するコネクタ状の凹凸部により結合する等、電気的に信号伝送、出力伝送ができる手段であれば良い。また、超音波ジェネレータ3と高周波ジェネレータ4とが一体の装置で構成されても良い。
この高周波ジェネレータ4には、対極板5に接続された対極板ケーブル17の端部が着脱自在に接続される。この対極板5は、患者の臀部などに広い面積で接触するように配置される。
また、超音波ジェネレータ3及び高周波ジェネレータ4は、例えばその前面に各種の操作や表示を行うフロントパネル18,19が設けられている。
なお、フットスイッチ6は、フットスイッチケーブル20により高周波ジェネレータ4と接続される。
図2は、ハンドピース2の内部の構造を示す。ハンドピース2は、把持部7を形成する略円筒形状の主ケース21aを有し、その前端にはシース22が連結されている。また、主ケース21a内には、その後端部21bから信号ケーブル13の末端側が引き込まれ、主ケース21a内には、超音波駆動信号を伝達する導線13a、13bと接続される超音波発生手段としての超音波トランスジューサ(又は超音波振動子)23が配置されている。
この超音波トランスジューサ23は、複数のリング形状の電歪素子24が積層構造にされ、積層構造にされた複数の電歪素子24は、ボルト25とナット26により締結して固定されている。そして、各電歪素子24の各面に設けた電極に、導線13a、13bを介して超音波駆動信号が印加されることにより、複数の電歪素子24は、超音波振動する。 この超音波振動は、ボルト25の前端のフランジ部25aに形成されたホーン27により超音波振動が拡大され、さらにプローブ8を経てその先端の処置部9に伝達される。
つまり、処置部9には、超音波ジェネレータ3からの超音波駆動信号が印加される超音波トランスジューサ23を介して超音波振動エネルギが与えられる。換言すると、超音波ジェネレータ3及び超音波トランスジューサ23は、処置部9に対して超音波を与える超音波供給部を形成する。
術者は、超音波振動する処置部9を、処置対象部分に当てることにより、その際の超音波振動による摩擦熱により、処置対象部分に対して凝固切開等の処置を行うことができる。
なお、複数の電歪素子24の両端には、絶縁板28が配置されている。
金属製のナット26は、信号ケーブル13内の高周波出力用の導線13cが接続される導体部を形成する。そして、このナット26には高周波出力信号が印加されると、その信号は、金属製のボルト25,金属製のプローブ8を経てその先端の処置部9に伝達される。
この場合、術者は、処置部9を処置対象部分に接触させることにより、その接触した部分に、高周波電気エネルギとしての高周波電流が高密度で流れ、焼灼処置を行うことができる。そして、その高周波電流は、リターン路となる対極板5及び対極板ケーブル17を経て高周波ジェネレータ4に戻る。
なお、図2に示すようにプローブ8は、図示しない絶縁パイプで覆われた金属製のシース22内に挿通されている。
また、信号ケーブル13内に挿通されたハンドスイッチケーブル29内に挿通された複数の信号線は、切開選択スイッチ12a、凝固選択スイッチ12b、同時出力スイッチ12cに接続される。なお、切開選択スイッチ12a、凝固選択スイッチ12b、同時出力スイッチ12cは、ゴムカバー部分で覆われている。そして、ゴムカバー部分の上から押圧することにより、各スイッチをON/OFFすることができる。
図3は図1の超音波ジェネレータ3及び高周波ジェネレータ4の詳細な構成を示す。超音波ジェネレータ3は、例えば正弦波信号を発生する波形生成回路31を内蔵する。
波形生成回路31から出力される正弦波信号は、乗算器32により定電流制御され、さらにアンプ33で増幅された後、出力トランス34の1次巻線側に印加される。そして、この出力トランス34の2次巻線側の出力端子から超音波駆動信号として、ハンドピース2内の超音波トランスジューサ23に印加される。
超音波駆動信号の振幅、つまり超音波トランスジューサ23の超音波出力は、アンプ33に供給される電源回路35からの電流値、電圧値に応じて調整される。、つまり超音波出力は、後述する定電流制御により適切な電流、電圧になるように、中央処理装置(CPU)36により制御される。
このCPU36には、フロントパネル18の設定部18aによる超音波出力の設定値が入力される。
また、フロントパネル18には、CPU36から出力される超音波出力等の情報を表示する表示部18bが設けられている。
また、アンプ33で増幅された正弦波信号は、検出部37を構成する電圧検出回路37aと電流検出回路37bとに入力され、それぞれ電圧と電流が検出(測定)される。そして、検出された電圧、電流はA/D変換器38a、38bによりデジタル値に変換されてCPU36の演算部36aに入力される。また、アンプ33で増幅された正弦波信号は、PLL回路39に入力される。
このPLL回路39は、超音波トランスジューサ23を、その超音波トランスジューサ23に対応した共振周波数の超音波駆動信号で駆動させるようにPLL制御する。また、その場合の超音波駆動信号における電圧と電流との位相が同相となるように制御する。このPLL回路39の動作は、CPU36により制御される。
CPU36は、A/D変換器38a、38bを介して入力された電圧及び電流を用いて、超音波出力値を算出する演算を行う演算部36aの機能を持つ。
また、CPU36は、演算部36aにより算出された超音波出力値が、設定部18aによる設定値に一致するか否かの判定を行う判定部36bの機能を有する。そして、その判定情報は、CPU36による電流値制御部36cに送られ、この電流値制御部36cは、判定情報により、超音波出力値が設定値に一致するように定電流制御する。
また、この電流値制御部36cには、例えばメモリ41が接続されており、このメモリ41には、電流値制御部36cによる直前の制御に用いた制御値等の情報が格納されており、電流値制御部36cは、このメモリ41に格納されている直前の制御値等の情報を参照して制御する。
例えば、電流値制御部36cは、判定部36bから検出された超音波出力値が設定値よりも小さいとの判定情報が入力されると、その直前の制御値を参照して、その制御値よりも大きくするように電流制御する。
この電流値制御部36cは、この電流制御を行う場合、超音波出力値と設定値との比較結果の差を補うように乗算器32の乗算値を制御する。
なお、演算部36aは、超音波トランスジューサ23を駆動した際の負荷の状態(具体的には処置部9から超音波振動エネルギを切除の処置対象の生体組織に印加している状態)を含めた機械的インピーダンス、つまり超音波(負荷)インピーダンスを検出(算出)する機能も持つ。
また、電流値制御部36cは、処置部9における超音波の振動速度Vusを所定の範囲(つまり切開凝固の処置に適した範囲)を保持するように振幅速度の制御も行う。つまり、電流値制御部36cは、振動速度制御の機能も持つ。
実際に処置を行う処置部9の位置における超音波の振動速度Vusを所定の範囲内に保持する制御を行うことにより、切開凝固の処置の際に、処置部9への生体組織の張り付きを防止して円滑に行うことができる。
なお、ここでの振動速度Vusは、処置対象の生体組織に対して切開凝固の処置を行う位置或いは場所での値である。具体的には、この振動速度Vusが、2.3m/s<Vus<5m/sの範囲となるように制御される。
本実施形態においては、ハンドピース2の種類や超音波トランスジューサ23の特性、超音波振動の周波数が異なる場合にも、振動速度Vusが適切な値になるように超音波振動の振幅等を制御する。超音波周波数が決まっている場合には、振動速度Vusの制御は、振幅制御により行われる。
所定の範囲内の振動速度Vusを保持するための情報は、例えばメモリ41内に格納されている。そして、電流値制御部36cは、この情報を参照して超音波の振幅制御を行うことにより、所定の範囲内の振動速度Vusを保持するように制御する。
図3にも示すように切開選択スイッチ12a、凝固選択スイッチ12b及び同時出力スイッチ12cのスイッチ操作による指示操作信号は、CPU36に入力される。そして、CPU36は、指示操作信号に対応した制御を行う。
例えば、術者が切開選択スイッチ12aをONにすると、CPU36はその指示操作信号を通信ケーブル15を経て高周波ジェネレータ4のCPU56に送信し、このCPU56を介して切開用の連続波としての正弦波の高周波出力信号を出力させる。
また、術者が凝固選択スイッチ12bをONにすると、CPU36はその指示操作信号を通信ケーブル15を経て高周波ジェネレータ4のCPU56に送信し、このCPU56を介して凝固用の間欠波形の凝固波、つまりバースト波の高周波出力信号を出力させる。 また、術者が同時出力スイッチ12cをONすると、CPU36は電源回路35を制御して超音波駆動信号をONにすると共に、通信ケーブル15を経て高周波ジェネレータ4のCPU56を介して高周波出力をONにする。
一方、高周波ジェネレータ4は、正弦波及びバースト波を生成するための波形生成回路51を内蔵し、この波形生成回路51から出力される信号は、共振回路52を経てアンプ53に入力される。
アンプ53により増幅された信号は、出力トランス54の1次巻線側に印加され、2次巻線側に焼灼用の高周波出力信号が発生する。
この出力トランス54の2次巻線の一端は、ハンドピース2における導体部を形成するホーン27等に導通する。また、2次巻線の他端は、患者40に広い面積で接触する対極板5と導通する。
また、共振回路52は、電圧可変の電源回路55から電源電圧が供給され、波形生成回路51と電源回路55は、CPU56により制御される。
また、本実施形態においては、術者は、フロントパネル19に設けられた設定部19aによる操作により、超音波と高周波とを同時に出力する際の高周波出力信号を凝固用の間欠波形のバースト波として出力することを予め設定する事もできる。勿論、凝固選択スイッチ12bを操作して、凝固波としてのバースト波を出力させることもできる。
図4は高周波出力信号としてのバースト波の電圧波形を示す。このバースト波は、基本周波数の波形が、複数個繰り返された繰り返し周波数を周期として形成されている。
このバースト波は、第1或いは第2の基本周波の基本波の振幅は大きいが第3の基本波以降は急激にその振幅が小さくなり、第4波以降の振幅は殆ど0となる間欠波形となっている。また、このバースト波のピーク電圧(値)をVpで示し、また、その実効値をVrmsにより示している。
このバースト波においては、ピーク値を実効値で除算したクレストファクタ(以下、CFと略記)は、この図4から分かるように比較的大きな値になる。
図3に示すように、術者は、設定部19aによる設定により、高周波の電力設定値等を設定することができる。
CPU56の制御部56aは、設定部19aからの電力設定値等に対応して、波形生成回路51と電源回路55を制御する。
また、CPU56の制御部56aは、術者により切開選択スイッチ12aがONされた場合には、波形生成回路51から、切開波としての正弦波を出力させる。
この制御部56aは、凝固選択スイッチ12bがONされた場合には、制御部56aは、波形生成回路51から凝固波としてのバースト波を出力させる。
なお、CPU56の制御部56a等による制御情報等は、フロントパネル19の表示部19bで表示される。
なお、本実施形態においては、高周波ジェネレータ4は、高周波を超音波と同時に出力する場合には、主にバースト波を出力する出力モードと、後述するようにバースト波に正弦波を混合(ブレンド)した混合波と用いられる。
上記アンプ53で増幅された信号は、検出部57を構成するで電圧検出回路57aと電流検出回路57bとに入力される。
電圧検出回路57aと電流検出回路57bは、アンプ53で増幅された信号の電圧及び電流を検出(測定)する。検出された電圧と電流は、A/D変換器58a、58bによりデジタルの電圧及び電流に変換され、CPU56に入力される。
CPU56は、入力された電圧及び電流を用いて演算部56bにおいて生体組織のインピーダンス(組織インピーダンスとも言う)を算出(検出)する。そして、演算部56bは、算出したインピーダンス値を、判定部56cに出力する。
判定部56cは、入力されたインピーダンス値を閾値のインピーダンスと比較することにより、脂肪組織のインピーダンスの範囲内か否かの判定を行う。この判定を行うために、判定部56cは、メモリ59に格納されている脂肪組織のインピーダンスの情報(具体的には閾値)を参照する。
また、CPU56には、電圧検出回路57aからA/D変換器58aを介して入力されるデジタルの電圧値からそのピーク値を検出するピーク検出部56dを有する。このピーク検出部56dにより検出されたピーク値は、判定部56cを介して制御部56aに送られる。
そして、この判定部56cは、インピーダンス値を用いて脂肪組織と判定した場合には、制御部56aを介して高周波出力信号のピーク値を少なくとも所定値以下に抑制するように電圧値やCF(の少なくとも一方、或いは両方)によって制御する。
なお、図3における制御部56aと判定部56cとの機能を制御部56aが行うようにしても良い。
図5は本実施形態による脂肪組織の場合に対する高周波出力信号のピーク値を抑制する制御の1例を示す。
図5に示すように横軸は、生体組織のインピーダンス(Ω)を示し、縦軸は高周波焼灼を行う際の高周波出力信号の電圧をピーク値Vpで示す。
そして、脂肪組織に該当するインピーダンス値の範囲(900Ω〜4000Ω)に若干のマージンを含めた800Ω〜5000Ωの場合には、脂肪組織のミスト(脂肪ミストともいう)に高周波出力信号がスパークして引火することを防止するために、高周波出力信号のピーク値を、引火が起こる閾値Vpth以下の範囲(図5のVpの範囲)に制限する。
なお、図5においては、高周波出力信号のピーク値Vpの範囲を、2点鎖線で示すようにほぼ1700Vとなる閾値Vpth以下にし、さらにその凝固の機能を確保するために例えば800V程度以上とした場合で示している。
このように本実施形態においては、判定部56cにより処置対象の生体組織が脂肪組織と判定した場合には、その判定結果により制御部56aは、電源回路55の出力電圧を制限する。
つまり、制御部56aは、高周波出力信号のピーク値を閾値Vpth以下となるように実効値(Vrms)を所定値以下、つまり脂肪組織のミストに対して高周波出力信号が引火することを防止することができる範囲に制限(制御)する。
このような制御を行うことにより、図5における実線で示す高周波制御特性例のように処置対象の生体組織が脂肪組織の場合には、閾値Vpth以下の範囲に設定される。なお、図5における点線は、このような制御を行わない場合の特性例を示す。
このような制御により、本実施形態は、脂肪組織を処置している場合にも、脂肪組織のミストに引火して発火する事態を未然に防止し、凝固切開(切除)等の処置を円滑に行うことができるようにしている。
なお、この制御部56aによって、実効値による制御の他に、CFの値を制御する制御モードを採用することもできる(後述)。
また、CPU56には、フットスイッチ6からのON/OFF信号も入力される。そして、フットスイッチ6により同時出力の指示操作が行われた場合には、超音波と高周波とを同時に出力する。
このような構成における超音波&高周波手術システム1における患者40の生体組織としての臓器61を切除する手順を図6を参照して説明する。
術者は、図1に示すようにハンドピース2を超音波ジェネレータ3と高周波ジェネレータ4に接続する。
そして、超音波ジェネレータ3と高周波ジェネレータ4の電源を投入する。そして、ステップS1に示すように出力設定を行う。例えば、術者は、超音波と高周波の出力設定を行う。また、高周波の出力波形モードとして、術者は、例えば十分な凝固を確保するために凝固モードを選択したとする。
図3にその概略を示すように術者は、ハンドピース2の先端の処置部9を、切除の処置対象の臓器61に対して処置する位置にセットする。そして術者は、図6におけるステップS2に示すようにハンドスイッチ11の同時出力スイッチ12cをONにする。
同時出力スイッチ12cがONになると、その指示操作信号は超音波ジェネレータ3のCPU36と、このCPU36からさらに高周波ジェネレータ4のCPU56に伝達される。
そして、ステップS3に示すようにCPU36は、超音波出力を開始させる。また、高周波ジェネレータ4のCPU56は、ステップS4に示すようにバースト波の高周波出力を開始させる。
ステップS3に示すように超音波出力の開始により、処置部9側には超音波が、プローブ8による伝達により当てられ、処置部9が超音波振動する。
そして、ステップS5に示すように超音波ジェネレータ3のCPU36を構成する電流値制御部36cは、設定値となるように電流制御を行うと共に、処置部9での超音波の振動速度Vusが所定の範囲となるように制御する。
この制御を行うことにより、処置部9に生体組織が張り付くことを低減することができる。
一方、ステップS4に示すように高周波ジェネレータ4は、凝固を確保するためのバースト波の高周波出力を開始することにより、処置部9側には高周波が供給され、生体組織は高周波焼灼され、血液が凝固されながら切開される処置が開始する。
そして、ステップS6においてこの処置が開始すると、高周波ジェネレータ4のCPU56の演算部56bは、組織インピーダンスZの検出(測定)を開始をする。
そして、ステップS7において判定部56cは、検出された組織インピーダンスZが、脂肪組織に相当するインピーダンスか否かの判定を行う。具体的には、判定部56cは、算出された組織インピーダンスZが800Ωと5000Ωとの間の脂肪組織に相当するインピーダンスか否かの判定を行う(800Ω<Z<5000Ω)。なお、800Ωは脂肪組織の下限側の閾値であり、5000Ωは脂肪組織の上限側の閾値である。
判定部56cが組織インピーダンスZが800Ωと5000Ωとの間と判定した場合には、(判定部56cは)その判定結果を制御部56aに送る。
そして、次のステップS8において制御部56aは、脂肪組織の場合には1700Vのピーク値Vp(簡略化して1700Vp)以下になるように、高周波の実効値(Vrms)の制御を行う。
この制御により処置中における高周波スパークにより脂肪ミストへの引火の発生を防止することができる。
一方、組織インピーダンスZが800Ωと5000Ωとの間でないと判定した場合、つまり処置対象の組織が脂肪組織でないと判定した場合には、ステップS9に示すようにデフォルトの出力特性を維持するように高周波出力を継続する。
ステップS8及びステップS9の後、ステップS10の高周波出力を継続した状態を維持してステップS11に進み、CPU36はハンドスイッチ11がOFFにされたか否かの判定を行う。
ハンドスイッチ11の同時出力スイッチ12cがOFFにされない場合には、ステップS3及びステップS4の処理に戻る。
一方、ハンドスイッチ11の同時出力スイッチ12cがOFFにされた場合には、ステップS12において超音波と高周波の同時出力を停止する。そして、図6に示す処置を終了する。
図6に示した手術制御方法により、脂肪組織を処置した場合に、脂肪ミストへの高周波スパークによる引火の発生を防止して、術者は、円滑に凝固切開の処置を行うことができる。 図6に示した手術制御方法或いは処置制御方法は、その機能の概要を簡略化して示すと、図7のようになる。最初のステップS21において、凝固切開(切除)を開始するために、超音波と高周波を同時に出力する。
そして、次のステップS22において、超音波ジェネレータ3のCPU36は、超音波振動の振動速度(周波数が固定の場合、振幅)を所定範囲内に制御する。またステップS23において高周波ジェネレータ4のCPU56は、組織インピーダンスZを検出する。次のステップS24において、CPU56は、脂肪組織を凝固切開しているかの判定を行う(具体的には800Ω<Z<5000Ωとなっているかの判定を行う)。
ステップS25においてCPU56は、脂肪組織の場合には1700Vpになるように実効値(Vrms)の制御を行う。
そして、(ステップS25の制御により)ステップS26に示すように処置中における脂肪ミストへの高周波スパークによる引火を防止する。
また、(ステップS22の制御により)ステップS27に示すように張り付きを防止して円滑な凝固切開を行う。
なお、上述した実施形態においては、高周波出力信号として図4に示すようなCFが大きいバースト波の場合において、図6のステップS8に示すように1700Vp以下となるように実効値を制御する例を説明したが、図8に示すようにCFがより小さい混合波を用いても良い。
この混合波は、図4に示したバースト波と、切開波としての正弦波とを混合したものであり、連続波としての正弦波を混合しているので、実質的に間欠波となるバースト波の場合よりは、Vrmsで示す実効値は大きくなっている。
また、Vpで示すピーク値を実効値Vrmsで除算したCF値は、図4のバースト波の場合よりも小さく(低く)なっている。
この混合波を用いた場合には、引火を防止するために、1700Vp以下となるように実効値を550〜1100V(550〜1100Vrmsと略記)以下に制御すれば良い。
このように混合波を用いた場合においても、脂肪を含むインピーダンスの高い(大きい)生体組織の場合においても、引火を防止でて凝固切開を円滑に行うことができる。
また、上述の例では引火を防止するために、実効値で制御する例を説明したが、CFにより制御するようにしても良い。
つまり、図6の方法において、ステップS8の代わりに、図9に示す変形例のようにCFを制限するステップS8′を行うように、1700Vp以下となるようにCFを制御するようにしても良い。
この場合、図4に示したバースト波を用いた場合には、ステップS8′として、CFを3から7.5の範囲内に制限する制御を行う。
また、図8に示した混合波を用いた場合には、ステップS8′として、CFを2から3の範囲内に制限する制御を行う。
このように制御することにより、引火を防止し、かつ張り付きも防止ないしは低減して円滑に凝固切開の処置を行うことができる。
また、ステップS8とステップS8′を組み合わせたように制御しても良い。具体的には、図4に示したバースト波を用いた場合には、3から7.5のCF、240から550Vrmsの実効値となるように制御する。
また、図8に示した混合波を用いた場合には、1.5から3のCF、550から1100Vrmsの実効値となるように制御する。
(第2の実施形態)
次に図10から図14を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。本発明の第2の実施形態の超音波&高周波手術システム1Bの全体構成は図1と同じであり、またハンドピース2は図2と同じである。
図10は本実施形態の超音波&高周波手術システム1Bの詳細な構成を示す。この超音波&高周波手術システム1Bは、図3の超音波&高周波手術システム1における高周波ジェネレータ4のCPU56内にピーク検出部56dの代わりにスパーク検出部56e、また制御部56aの代わりにCF制御部56fを備えた高周波ジェネレータ4Bを用いた構成である。
スパーク検出部56eは、高周波の電圧波形をモニタし、スパークが発生する直前の状態(発生直前状態)を検出する。そして、発生直前状態である事を検出した場合には、検出信号をCF制御部56fに出力する。CF制御部56fは、検出信号に基づいて、スパークの発生を抑制するようにCFを下げると共に、実効値Vrmsの出力電圧を下げる制御を行い、スパークの発生を未然に防止する。
なお、本実施形態においては、判定部56cは、第1の実施形態と同様に演算部56bによるインピーダンス検出により脂肪組織か否かの判定を行うが、その判定結果をスパーク検出部56eの直流成分検出部62(図11参照)に出力する。
図11はこのスパーク検出部56eの構成を示す。スパーク検出部56eは、A/D変換器58aの電圧データから直流成分を検出する直流成分検出部62と、検出された直流成分に対してスパークの発生直前状態か否かの判定に用いるデータとしての直流成分閾値を格納する直流成分閾値格納部(図11においては、単に直流成分閾値と略記)63とを有する。
スパーク検出部56eを構成する直流成分検出部62は、判定部56cにより、脂肪組織と判定した場合に、発生直前状態であるか否かの検出を行う。そして、上記のようにCF制御部56fは、発生直前状態の検出結果によりCFを下げると共に、Vrmsを下げる制御を行い、スパークの発生を未然に防止する。
図12は、スパーク検出部56eによる動作の説明図を示す。図12において、実線は通常のバースト(電圧)波形を示し、2点鎖線はスパーク発生直前のバースト波形を示す。
この図12に示すように、スパーク発生直前になると、そのバースト波形に直流のオフセットが発生する。つまり、通常のバースト波形は、直流のオフセットは無く、直流成分は0となるが、スパーク発生直前のバースト波形は、0からシフトした直流成分が発生する。このため、バースト波形における直流成分の値(より正確には絶対値)がある閾値以上であるか否かを検出することにより、スパーク発生直前であるか否かを検出できる。そして、本実施形態では、直流成分閾値を用いてスパーク発生直前であるか否かを検出する。
次に図13を参照して本実施形態の手術制御方法の1例を説明する。図6の場合と同様に、超音波ジェネレータ3と高周波ジェネレータ4Bの電源を投入する。そして、ステップS31に示すように出力設定を行う。
そして術者は、ステップS32に示すようにハンドスイッチ11の同時出力スイッチ12cをONにする。
同時出力スイッチ12cがONになると、その指示操作信号は超音波ジェネレータ3のCPU36と、このCPU36からさらに高周波ジェネレータ4BのCPU56に伝達される。
そして、ステップS33に示すようにCPU36は、超音波出力を開始させる。また、高周波ジェネレータ4BのCPU56は、ステップS34に示すようにバースト波の高周波出力を開始させる。
ステップS33に示すように超音波出力の開始により、処置部9側に超音波が供給されて、処置部9が超音波振動する。
そして、ステップS35に示すように超音波ジェネレータ3のCPU36を構成する電流値制御部36cは、定電流制御を行うと共に、処置部9の超音波の振幅(振動速度Vus)が所定の範囲となるように制御する。
この制御を行うことにより、処置部9に生体組織が張り付くことを低減することができる。
一方、ステップS34に示すように超音波ジェネレータ3は、凝固を確保するためのバースト波の高周波出力を開始することにより、処置部9側には高周波が供給され、生体組織は高周波焼灼され、血液が凝固されながら切開される処置が開始する。
そして、ステップS36においてこの処置が開始すると、高周波ジェネレータ4BのCPU56の演算部56bは、組織インピーダンスZの検出(測定)開始をする。
そして、ステップS37において判定部56cは、算出された組織インピーダンスZが、脂肪組織に相当するインピーダンスか否かの判定を行う。具体的には、判定部56cは、算出された組織インピーダンスZが800Ωと5000Ωとの間の脂肪組織に相当するインピーダンスか否かの判定を行う。
判定部56cが組織インピーダンスZが800Ωと5000Ωとの間と判定した場合には、その判定結果がスパーク検出部56eの直流成分検出部62に送る。そして、次のステップS38においてスパーク検出部56eは、電圧波形の直流成分の検出(測定)を行う。
次のステップS39においてスパーク検出部56eは、検出した直流成分の値が直流成分閾値格納部に格納されている直流成分閾値(図13中では単に閾値)よりも大きいか否かの判定を行う。
そして、直流成分閾値よりも大きいと判定した場合には、次のステップS40において、制御部56aは、ピーク値が1700Vp以下となるようにCFの制御と、Vrmsの制御を行う。ステップS40により、スパーク発生を未然に防止して、ステップS41に進む。
ステップS41は、このステップS41の前の状態で高周波出力を継続することを示している。
また、ステップS39の判定において検出された直流成分の値が直流成分閾値よりも大きくないと判定した場合には、ステップS40の制御を行うこと無く、ステップS41に進む。そして、このステップS41の後、ステップS42においてCPU36は、ハンドスイッチ11の同時出力スイッチ12cがOFFにされたか否かの判定を行う。
ハンドスイッチ11がOFFにされない場合には、ステップS23及びステップS34の処理に戻る。
一方、ハンドスイッチ11がOFFにされた場合には、ステップS43において超音波と高周波の同時出力を停止して、図13の処理を終了する。
図13に示した手術制御方法或いは処置制御方法は、その機能の概要を簡略化して示すと、図14のようになる。最初のステップS51において、凝固切開(切除)を開始するために、超音波と高周波を同時に出力する。そして、次のステップS52において、超音波ジェネレータ3のCPU36は、超音波の振幅(又は振動速度)を所定範囲内に制御する。またステップS53において高周波ジェネレータ4BのCPU56は、組織インピーダンスZを検出する。次のステップS54において、CPU56は、脂肪組織を凝固切開しているかの判定を行う。
ステップS55においてスパーク検出部56eは、電圧波形の直流成分をモニタする。 ステップS56に示すようにスパーク直前になると、直流成分が閾値以上となる。
閾値以上を検出すると、ステップS57においてCPU56は、CFの制御と、Vrmsを下げる。
そして、ステップS58に示すように高周波スパークの発生を未然に防止し、かつ張り付きも防止して、凝固切開を行う。
このように本実施形態は、処置対象の生体組織が脂肪を含む場合には、高周波出力の波形をモニタしてその直流成分が閾値以上となった時には、高周波出力のCFと実効電圧値を制御して引火が発生しないように制御する。
従って、引火の発生を防止して、円滑に凝固切開等の処置を行うことができる。
(第3の実施形態)
次に図15Aから図18Cを参照して本発明の第3の実施形態を説明する。
本発明の第3の実施形態の超音波&高周波手術システム1Cの外観は、図1と同じである。また、本実施形態に係るハンドピース2Cは、図15Aに示す構成である。
図15Aに示すハンドピース2Cは、図2のハンドピース2において、プローブ8における先端側部分(以下、プローブ先端部8a)を着脱自在にして、異なる形状の処置部9Cを取り付けられるようにしている。また、図15Bはプローブ部分を拡大して示す。
つまり、プローブ8は、その基端側を含む本体部8bの先端の接続部に、処置部9Cを含むプローブ先端部8aが着脱自在である。この接続部に接続されるプローブ先端部8aは、その基端部に、このプローブ先端部8a(特に処置部9Cの形状)を識別又は判別可能にするための判別素子71が判別素子保護部材72を介して取り付けられている。
なお、上記接続部は、図15Bに示すようにプローブ8を超音波振動させた場合における節となる位置に設けられる。
また、図15Aに示すようにこの判別素子71を、非接触で識別又は判別するためのセンサ73が、シース22における判別素子71の周囲の位置に取り付けられている。
また、このセンサ73による判別素子71を判別した判別情報は、信号ケーブル13内を挿通される信号線74を介してCPU36(図16参照)に送られる。
図16は本実施形態の超音波&高周波手術システム1Cの詳細な構成を示す。この超音波&高周波手術システム1Cは、図3の超音波&高周波手術システム1において、ハンドピース2の代わりにハンドピース2Cを有する。
また、本実施形態においては、判別情報が入力されるCPU36内には、プローブ検出部36dが設けられている。
プローブ検出部36dは、例えば判別情報をアドレス情報として例えばルックアップテーブル(LUT)36eにより構成されるプローブ先端形状情報としての処置部形状情報、具体的には処置部がフック、ボール、ブレード等のいずれの形状(種類)であるかの情報を読み出す。
このLUT36eには、予め判別情報と、その判別情報に対応する処置部形状情報とが関連付けて格納されている。
また、CPU36は、読み出した処置部形状情報を通信ケーブル15を介して、高周波ジェネレータ4のCPU56に送信する。
CPU56の制御部56aは、処置部9Cの形状に応じて、バースト波や混合波の高周波出力信号を出力する際のCFを変更する。
凝固切開等の処置を行う場合、主にキャビテーションに起因して、処置部の形状に応じてミストの発生量が異なる。
このため、本実施形態においては、キャビテーションを発生させ易い形状の処置部9Cの場合には、ミストの発生を抑制するために、制御部56aにおけるCF制御部56gがCFを下げる制御を行う。
これに対して、キャビテーションの発生を低減できる形状の処置部9Cの場合には、CF制御部56gは、前者よりもCFを大きくできるように制御する。
このため、例えばメモリ59には、判別された処置部形状情報に関連付けてCF値59aが格納されており、CF制御部56gは、対応するCF値59aを読み出して制御する。
このように、本実施形態においては、実際に装着されている処置部9Cの形状に応じて、高周波出力信号のCF値59aを変更する。
なお、制御部56aは、第1の実施形態のように、引火発生を防止するためにCFや実効値の制御も行う。
その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
次に本実施形態の作用を図17のフローチャートを参照して説明する。図17は、図6のフローチャートにおいて、ステップS4とステップS5との間にステップS61〜S63の処理を行う。
ステップS4において例えばバースト波の高周波出力が開始した後、次のステップS61においてCPU36のプローブ検出部36eは、センサ73の判別情報を取り込んで、プローブ検出の動作を開始する。
そして、次のステップS62において、判別情報からプローブ先端形状、つまり処置部形状(フック等の形状、種類)を、LUT36eに格納されている情報により特定する。そしてこの特定された情報は、CPU36からCPU56に送信される。
次のステップS63においてCPU56のCF制御部56gは、特定された処置部形状に応じて、ステップS1での高周波出力の設定値に対してCFを下げる(変更)する。
例えば実際の高周波出力値として、処置部形状に応じた0−100%までの減衰率を設定値に乗算した値に設定する。
このステップS63の後は、図17で簡略化して示すステップS6-S10の処理を行う。
本実施形態によれば、第1の実施形態のメリットの他に、処置部9Cが交換して装着使用される場合に応じて、ミストの発生を抑制でき、引火の発生を有効に防止できる。
補足説明すると、処置部9Cの形状が異なると、処置部9Cの形状に応じてミストの発生量が異なるため、その形状を考慮しないで、引火の発生を防止するために、共通の実効値やCF値に制御した場合、その制御機能の精度が低下する可能性がある。
これに対して、本実施形態のように処置部9Cの形状に応じてミストの発生量が過大とならないように制御することにより、共通の実効値やCF値で制御した場合、引火の発生を有効に防止できる。
また、処置部9Cの形状に応じて、脂肪組織と判定した場合の引火の発生を防止するための実効値やCFを変更するように制御しても良い。
このようにすると、術者により処置部9Cが交換して使用された場合においても、実際に装着された処置部9Cの場合に、引火の発生を有効に防止できるピーク値以下となる実効値やCFの値に設定することができる。
その他は、第1の実施形態と同様である。なお、上記ハンドピース2Cを、第2の実施形態に適用することもできる。
また、プローブ8の先端側の処置部の形状を、例えば図18A〜18Cに示すようにしても良い。
図18Aに示す例では、プローブ8の先端の処置部9D部分において、この処置部9Dの軸方向に対して、直角をなす平面に関して、処置部9Dの平面稜線を中心に、周長80%以上に円弧部分(R0.5〜R3)を設けたものである。
図18Bに示す例では、プローブ8の先端の処置部9E部分において、この処置部9Eの軸方向に対して、直角をなす平面に関して、処置部9Dの平面稜線を中心に、周長80%以上にカット部分(C0.5〜C3)を設けたものである。
図18Cに示す例では、プローブ8の先端の処置部9F部分を楕円形状(長径部を有する球面状)にしている。楕円部分は、球状(例えば4φ)の処置部の2倍以上の長さ8(mm)としている。
上記のような形状の処置具を採用すると、キャビテーションの発生を抑制して、ミストの発生を抑制できるようになる。
なお、上述した各実施形態等を部分的に組み合わせる等して構成される実施形態も本発明に属する。
本出願は、2008年12月4日に米国に出願された12/327,982を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。
本発明の手術システムは、
処置対象の生体組織を処置するための処置部と、
前記処置部に対して、超音波振動する超音波振動子を介して超音波振動を与える超音波供給部と、
前記処置部に対して、基本周波数と繰り返し周波数とで規定される出力波形の高周波電力を供給する高周波電力供給部と、
前記超音波供給部及び前記高周波電力供給部から前記処置部へ超音波振動及び高周波電力を同時に出力する際に、前記高周波電力の出力波形がピークとなるときの電圧ピーク値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記電圧ピーク値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御部と、
を備えることを特徴とする
本発明の制御部による手術システムに対する制御方法は、処置対象の生体組織に対する処置を行う処置具の先端の処置部に、超音波振動と、基本周波数が複数繰り返された繰り返し周波数の高周波電力とを同時に供給する制御を行う供給ステップと、
前記供給ステップにより前記処置部に超音波振動及び高周波電力を同時に出力する際に、前記高周波電力の出力波形がピークとなるときのピーク電圧値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記ピーク電圧値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御ステップと、
を備えることを特徴とする
本発明の手術システムは、
処置対象の生体組織を処置するための処置部と、
前記処置部に対して、超音波振動する超音波振動子を介して超音波を与える超音波供給部と、
前記処置部に対して、基本周波数と繰り返し周波数とで規定される出力波形の高周波電力を供給する高周波電力供給部と、
前記処置対象の生体組織の成分を検出することで、脂肪組織に相当する成分を含んでいるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段における判別結果に応じて、前記超音波供給部及び前記高周波電力供給部から前記処置部へ超音波振動及び高周波電力を同時に出力する際に、前記高周波電力の出力波形がピークとなるときの電圧ピーク値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記電圧ピーク値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御部と、
を備える。
本発明の手術システムに対する制御方法は、処置対象の生体組織に対する処置を行う処置具の先端の処置部に、超音波出力供給部が超音波振動を供給するとともに高周波出力供給部が基本周波数が複数繰り返された繰り返し周波数の高周波電力とを同時に供給す供給ステップと、
前記処置対象の生体組織の成分を検出することで、脂肪組織に相当する成分を含んでいるか否かを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにおける判別結果に応じて、前記供給ステップにより前記処置部に超音波振動及び高周波電力を同時に出力する際に、記高周波電力の出力波形がピークとなるときのピーク電圧値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記ピーク電圧値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを前記高周波出力供給部が制御する制御ステップと、
を備える。
そして、ステップS6においてこの処置が開始すると、高周波ジェネレータ4のCPU56の演算部56bは、組織インピーダンスZの検出(測定)を開始る。
本発明の手術システムに対する制御方法は、
処置対象の生体組織に対する処置を行う処置具の先端の処置部に、超音波出力供給部が超音波振動を供給するとともに、高周波出力供給部が基本周波数が複数繰り返された繰り返し周波数の高周波電力とを同時に供給する供給ステップと、
判別部が前記処置対象の生体組織の成分を検出することで、脂肪組織に相当する成分を含んでいるか否かを判別する判別ステップと、
前記判別ステップにおける前記判別部による判別結果に応じて、制御部が、前記供給ステップにより前記処置部に超音波振動及び高周波電力を同時に出力する際に、前記高周波電力の出力波形がピークとなるときのピーク電圧値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記ピーク電圧値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御ステップと、
を備えることを特徴とする。

Claims (20)

  1. 手術システムは、
    処置対象の生体組織を処置するための処置部と、
    前記処置部に対して、超音波振動する超音波振動子を介して超音波を与える超音波供給部と、
    前記処置部に対して、基本周波数と繰り返し周波数とで規定される出力波形の高周波電力を供給する高周波電力供給部と、
    前記高周波電力の出力波形がピークとなるときの電圧ピーク値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記電圧ピーク値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御部と、
    を備える。
  2. さらに前記処置部を介して前記生体組織に前記高周波電力を供給した場合に対するインピーダンス値を検出するインピーダンス検出部を備え、
    前記制御部は、前記インピーダンス検出部によって検出されたインピーダンス値に応じて、前記電圧実効値またはクレストファクタのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  3. さらに前記処置部を介して前記生体組織に前記高周波電力を供給した際のインピーダンス値を検出するインピーダンス検出部を備え、
    前記制御部は、前記インピーダンス検出部によって検出されたインピーダンス値が所定の範囲内と判定した場合に、前記電圧実効値またはクレストファクタのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  4. さらに前記処置部に対する超音波の振動速度を所定範囲内に保持するように制御する振動速度制御部を有することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  5. さらに前記処置部に対する超音波の振動速度を所定範囲内に保持するように制御する振動速度制御部を有することを特徴とする請求項2に記載の手術システム。
  6. 前記処置部は、術者により把持される処置具の先端側に着脱自在に取り付けられ、
    さらに前記処置具に取り付けられる前記処置部を識別する識別部を有し、
    前記制御部は、前記識別部による識別結果に応じて、前記電圧実効値または前記クレストファクタのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  7. 前記処置部は、術者により把持される処置具の先端側に着脱自在に取り付けられ、
    さらに手術システムは、前記処置具に取り付けられる前記処置部を識別する識別部を有し、
    前記制御部は、前記識別部による識別結果に応じて、前記実効電圧値または前記クレストファクタのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項2に記載の手術システム。
  8. さらに、前記高周波電力の出力波形から直流成分を検出する直流成分検出部を有し、
    前記制御部は、直流成分検出部により検出された前記直流成分の値に基づいて、前記電圧実効値またはクレストファクタのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  9. さらに前記制御部は、前記インピーダンス測定部によって測定されたインピーダンス値と前記直流成分検出部により検出された直流成分の値に応じて、前記実効電圧値またはクレストファクタのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項2に記載の手術システム。
  10. 前記基本周波数と繰り返し周波数で規定される高周波電力は、凝固波と切開波の混合波からなる高周波電力であり、前記制御部は、電圧実効値を550-1100Vの範囲、かつクレストファクタを1.5−3の範囲となるように前記電圧実効値と前記クレストファクタを制御することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  11. 前記基本周波数と繰り返し周波数で規定される高周波電力は、凝固波の高周波電力であり、
    前記制御部は、前記電圧実効値を240-550Vの範囲内、かつ前記クレストファクタを3−7.5の範囲内となるように、前記電圧実効値と前記クレストファクタを制御することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  12. 前記制御部は、前記インピーダンス測定部によって測定されたインピーダンス値が800-5000Ωの範囲内にあるとき、電圧ピーク値を1700V以下の範囲内に維持するように前記電圧実効値または前記クレストファクタのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  13. 前記振動速度制御部は、前記振動速度を2.3-5m/sの所定範囲内となるように制御することを特徴とする請求項4に記載の手術システム。
  14. 前記処置部に前記超音波及び前記高周波電力を同時に供給及び供給停止の制御を行う制御部を有することを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  15. 前記処置部は、超音波駆動信号が与えれることにより超音波振動を発生する超音波振動子と、前記超音波振動を前記処置部に伝達するプローブ部とを備えた処置具に設けられることを特徴とする請求項1に記載の手術システム。
  16. 手術システムに対する制御方法は、
    処置対象の生体組織に対する処置を行う処置具の先端の処置部に、超音波と、基本周波数が複数繰り返された繰り返し周波数の高周波電力とを同時に供給する制御を行う供給ステップと、
    前記処置部を介して前記生体組織に前記高周波電力を供給した際のインピーダンス値を検出する制御を行うインピーダンス検出ステップと、
    前記インピーダンス検出ステップにより検出されたインピーダンス値が所定の範囲内か否かを判定する制御を行う判定ステップと、
    前記判定ステップにより検出されたインピーダンス値が所定の範囲と判定した判定結果により、前記高周波電力の出力波形がピークとなるときのピーク電圧値を一定値以下となるように、電圧実効値、または前記ピーク電圧値を前記電圧実効値で除して算出されるクレストファクタのうち少なくとも1つを制御する制御ステップと、
    を備えることを特徴とする。
  17. さらに前記処置部における超音波の振動速度を所定範囲内に保持するように制御する振動速度制御ステップを有することを特徴とする請求項16に記載の制御方法。
  18. 前記判定ステップは、インピーダンス検出ステップにより検出されたインピーダンス値が800-5000Ωの前記所定範囲内にあるか否かを判定することを特徴とする請求項16に記載の制御方法。
  19. さらに前記処置部の形状を識別し、識別結果に応じて前記高周波電力の出力波形のクレストファクタを制御することを特徴とする請求項16に記載の制御方法。
  20. 前記判定ステップは、インピーダンス検出ステップにより検出されたインピーダンス値が800-5000Ωの前記所定範囲内にあるか否かを判定し、
    前記所定範囲内の判定結果により、前記制御ステップは、電圧ピーク値を1700V以下の領域に維持するように前記電圧実効値または前記クレストファクタのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項16に記載の制御方法。
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