JPH06292685A - 電気手術用処置具 - Google Patents

電気手術用処置具

Info

Publication number
JPH06292685A
JPH06292685A JP5084924A JP8492493A JPH06292685A JP H06292685 A JPH06292685 A JP H06292685A JP 5084924 A JP5084924 A JP 5084924A JP 8492493 A JP8492493 A JP 8492493A JP H06292685 A JPH06292685 A JP H06292685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
treatment
electrode
output
coagulation
incision
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5084924A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshito Ichikawa
義人 市川
Hiroaki Kagawa
裕昭 加川
Satoshi Takemoto
聡 竹本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP5084924A priority Critical patent/JPH06292685A/ja
Publication of JPH06292685A publication Critical patent/JPH06292685A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一つの処置具において切開能及び凝固止血能
の双方の性能を向上させる。 【構成】 電気手術用処置具の先端部に設けられる処置
用電極としてのメス先端電極11は、処置部位の生体組
織に接触させて高周波電流を出力し、切開及び凝固止血
の処置を行うものであり、断面形状が角丸の略三角形状
で非円形となっている。メス先端電極11には、生体組
織との接触面積が大きい略平面状の凝固止血面13と、
生体組織との接触面積が小さい小さな曲率半径を持った
角面の切開面14とが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波電流により生体
組織を切開及び凝固止血する電気手術用処置具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、高周波電流により生体組織を
切開したり凝固止血する電気手術用処置具が実用化され
ている。
【0003】この電気手術用処置具は、高周波電気メス
装置などの処置装置において用いられ、単極型,双極型
のものがあり、電極間に高周波電流を流して生体組織の
切除や凝固を行うようになっており、外科手術等で使用
されている。
【0004】電気手術用処置具の処置用電極は、従来は
断面形状が円形のものが用いられており、適用部位ある
いは、切開、凝固止血の処置などの使用目的に応じて、
異なる処置用電極を持った処置具が用意されている。処
置を行う際には、このような処置用電極が異なる処置具
の中から適当なものを選んで使用するようになってい
る。
【0005】図10及び図11に従来の電気手術用処置
具の先端部を示す。図10は単極型の電気手術用処置具
の先端部を示したものであり、図10(b)は図10
(a)のA−A断面を示している。処置用電極51は、
断面が円形あるいは円形に近似した形状をしている。処
置用電極51の基端側には、絶縁用チューブ52が被覆
されている。
【0006】図11は双極型の電気手術用処置具の先端
部を示したものであり、図11(b)は図11(a)の
断面を示している。双極型の処置具では、2つの処置用
電極53が空間を介して配置され固定されている。処置
用電極53の断面形状は、単極型と同様に円形あるいは
円形に近似した形状となっている。
【0007】電気手術用処置具において、生体組織を切
開あるいは、凝固止血する場合には、生体組織を流れる
高周波電流の電流密度の大小が、切開に寄与するか凝固
止血に寄与するかに影響を与える。一般的に電流密度が
高ければ、瞬時に組織細胞が爆発するため切開能が強く
なり、その反対に電流密度が低ければ、組織細胞は爆発
に至らず乾燥するため凝固止血能が強くなる。したがっ
て、使用目的に応じて、生体組織を流れる高周波電流の
電流密度を変化させるために、各処置具において生体組
織と処置用電極との接触面積を変えて、それぞれの目的
に合った電流密度が得られるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように処置する部位や使用目的に応じた処置用電極を持
った処置具を使用する場合、手術中に処置具を頻繁に取
り替えることは、非常に手間がかかり、術者にとって不
便なため、一般に切開及び凝固止血を一つの処置具で行
っている場合がほとんどである。
【0009】このため、生体組織と処置用電極との接触
面積が小さい電極を持った切開に適した処置具では、生
体組織に流れる電流密度が高いため、凝固止血を行おう
とした場合、凝固止血用の処置具に比べて凝固止血能は
悪くなる。また、生体組織と処置用電極との接触面積が
大きい電極を持った処置具では、生体組織に流れる電流
密度が低いため、切開能が低下する。すなわち、従来の
処置具では、処置用電極の断面形状がほぼ円形であるた
め、一つの処置具においては生体組織と処置用電極との
接触面積がほぼ一定で、生体組織に流れる電流密度を変
化させることができず、切開と凝固止血の両方の性能を
同時に向上させることは困難であった。
【0010】電気的処置を行う高周波電流の出力波形に
は、切開用波形、凝固止血用波形、これらの中間的な効
果を発揮する波形といったそれぞれ別の目的の処置を行
うための波形があるが、従来の処置具では、生体組織と
の接触面積を変化させることができないため、前記のよ
うな複数の波形を出力しても一つの処置用電極で確実に
効率良くそれぞれの処置を実行するには、術者の習熟に
よる所が大きかった。また、一本の処置用電極で前記の
すべての出力波形を適用させることは困難であった。
【0011】従って、一つの処置具で切開及び凝固止血
を行うには、一方の処置において生体組織への作用効率
が低下するため、術者の習熟を必要とし、一方の処置が
容易でない場合があり、また、処置に応じて処置具を取
り替えるには、繁雑な作業を必要とし、作業性が低下す
るという問題点があった。
【0012】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、一つの処置具において切開能及び凝固止血能の
双方の性能を向上させることが可能な電気手術用処置具
を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による電気手術用
処置具は、生体組織に接触させて高周波電流により切開
及び凝固止血を行う処置用電極を有し、該処置用電極に
おいて、断面形状を非円形とし、前記生体組織との接触
面積が異なる切開用部位と凝固止血用部位とを設けたも
のである。
【0014】
【作用】処置用電極に設けた切開用部位と凝固止血用部
位とにより、生体組織との接触面積を異ならせることに
よって、切開用部位と凝固止血用部位とで高周波電流の
電流密度が変更可能となる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図4は本発明の第1実施例に係り、図
1は電気手術用処置具の先端部の処置用電極の構成を示
す説明図、図2は電気手術用処置装置の全体構成を示す
斜視図、図3は電気手術用処置具の構成を示す説明図、
図4は処置用電極の他の例の構成を示す説明図である。
【0016】図2に本実施例の電気手術用処置具を備え
た電気手術用処置装置の全体構成を示す。処置用電極を
有する電気手術用処置具1は、電気手術用高周波発生装
置2に接続され、電気手術用高周波発生装置2からの高
周波電力が処置具側ケーブル3を介して供給されるよう
になっている。
【0017】また、電気手術用高周波発生装置2には、
患者に接触させて、電気手術用処置具1からの出力電流
を回収する患者電極4が接続され、電気手術用処置具1
の処置用電極から出力された電流が患者電極4へ流れ、
患者側ケーブル5を介して電気手術用高周波発生装置2
へ帰還されるようになっている。そして、電気手術用高
周波発生装置2には、電気手術用高周波発生装置2の出
力をオンオフするフットスイッチ6が接続されている。
【0018】電気手術用処置具1は、図3に示すよう
に、処置具本体7の側部にコネクタ部8が設けられ、前
記処置具側ケーブル3が接続されるようになっている。
処置具本体7の後端部には、口金9が設けられ、洗滌用
生理食塩水等を供給する送水チューブを接続可能になっ
ている。
【0019】処置具本体7の前側には、前記口金9と連
通した送水管10が延出しており、洗滌用生理食塩水等
を前方の処置部位へ送水できるようになっている。ま
た、送水管10内を挿通して前方へ処置用電極としての
メス先端電極11が延出しており、このメス先端電極1
1の基端側が絶縁用チューブ12で被覆されている。
【0020】電気手術用処置具1の先端部の処置用電極
の構成を図1に示す。図1はフック型の処置用電極の例
を示したものであり、図1(b)は図1(a)のB−B
断面を示している。
【0021】処置用電極としてのメス先端電極11は、
処置部位の生体組織に接触させて高周波電流を出力し、
切開及び凝固止血の処置を行うものであり、断面形状が
角丸の略三角形状で非円形となっている。メス先端電極
11には、生体組織との接触面積が大きい略平面状の凝
固止血面13と、生体組織との接触面積が小さい小さな
曲率半径を持った角面の切開面14とが形成されてい
る。
【0022】処置用電極の他の例として、ストレート型
の処置用電極の構成を図4に示す。ここで、図4(b)
は図4(a)のC−C断面を示している。
【0023】ストレート型のメス先端電極15は、断面
形状が長円形状で非円形となっており、図1のフック型
のメス先端電極15と同様に略平面状の凝固止血面13
と、曲面状の切開面14とが形成されている。
【0024】凝固止血面13は、生体組織に対する接触
面積が大きく、この凝固止血面13を生体組織に接触さ
せたときは、生体組織に流れる高周波電流の電流密度が
低くなるため、凝固止血作用が向上する。また、切開面
14は、生体組織に対する接触面積が小さく、この切開
面14を生体組織に接触させたときは、生体組織に流れ
る電流密度が高くなるため、切開作用が向上する。
【0025】このように、処置用電極の断面形状を非円
形とすることにより、生体組織との接触面積が大きい面
と小さい面とが形成され、生体組織へ接触させる面を変
えることによって高周波電流の電流密度を変化させるこ
とができる。これにより、一つの電極において、切開能
が優れた面と凝固止血能が優れた面とを持ち、双方の性
能を向上させることが可能となる。なお、切開面14と
凝固止血面13との面積比を1:7以上の比とすれば、
より明確な切開能と凝固止血能の双方の性能向上が得ら
れる。
【0026】図10に示したような従来の処置用電極5
1では、断面が円形あるいは円形近似の形状をしている
ために、電気手術における切開及び凝固止血の双方の性
能を同時に向上させることは困難であった。また、電気
手術用高周波発生装置2から出力される切開用波形、凝
固止血用波形、これらの中間的な効果を発揮する波形と
いったそれぞれ別の目的の処置を行うための複数の出力
波形に対して、従来の処置用電極の形状では一つの処置
用電極で確実に効率良くそれぞれの処置を実行するに
は、術者の習熟による所が大きかった。また、一本の処
置用電極で前記のすべての出力波形を適用させることは
困難であった。
【0027】一方、本実施例の処置用電極を備えた電気
手術用処置具では、生体組織へ接触させる面を変えるこ
とによって高周波電流の電流密度を変化させることがで
きるため、それぞれの処置に適した出力波形の作用効率
を高めることが可能となり、切開性能、凝固止血性能の
双方の性能を向上できる。
【0028】図5及び図6は本発明の第2実施例に係
り、図5は電気手術用処置具の先端部の処置用電極の構
成を示す説明図、図6は処置用電極の他の例の構成を示
す説明図である。
【0029】第2実施例は、双極型の電気手術用処置具
に本発明を適用した例である。
【0030】電気手術用処置具の先端部の処置用電極の
構成を図5に示す。図5はフック型の処置用電極の例を
示したものであり、図5(b)は図5(a)のD−D断
面を示している。他の部分は第1実施例とほぼ同様に構
成されており、本実施例では双極型のため図2における
患者電極4を用いず、電気手術用処置具に2本の電力線
を有するケーブルを接続するようになっている。
【0031】処置用電極としてのメス先端電極16は、
断面形状が台形状で非円形となっている。メス先端電極
16は、双極電極17a,17bの間に絶緑部材18を
挟んだ構造となっており、それぞれの双極電極17a,
17bには、生体組織との接触面積が大きい略平面状の
凝固止血面13と、生体組織との接触面積が小さい曲面
状の切開面14とが形成されている。
【0032】処置用電極の他の例として、ストレート型
の処置用電極の構成を図6に示す。ここで、図6(b)
は図6(a)のE−E断面を示している。
【0033】ストレート型のメス先端電極19は、図5
のフック型のメス先端電極16と同様に、断面形状が台
形状で非円形となっており、双極電極20a,20bの
間に絶緑部材21を挟んだ構造となっている。そして、
略平面状の凝固止血面13と、曲面状の切開面14とが
形成されている。
【0034】図11に示したような従来の双極型の処置
用電極53では、2つの電極が空間を介して配置されて
固定されており、断面形状も単純な円形のものが多く、
双方の電極が接触して短絡するのを防止するために、電
極間の空間を大きく取ることが必要とされ、このため処
置具の小型化が困難であるという問題点があった。また
従来の電極の断面形状では切開、凝固止血の両方の性能
を向上することは難しく、双極型のものにおいては構造
上及び電極形状から凝固止血を主目的とするものがほと
んどであった。
【0035】一方、本実施例の処置用電極を備えた電気
手術用処置具では、双極電極の間に空間ではなく絶縁部
材を配置し、絶縁部材の両側に双極電極を固定すること
により、処置具の構成を小型化することが可能となる。
これと共に、処置用電極の断面形状を非円形とすること
により、生体組織との接触面積が小さい切開面を形成で
き、この切開面によって双極型の処置具の切開性能を向
上できる。また、切開面よりも平面部の大きな凝固止血
面を設けることにより、生体組織との接触面積を大きく
して凝固止血性能も向上できる。
【0036】このように、本実施例の双極型の電気手術
用処置具においても、第1実施例の単極型のものと同様
に、処置用電極の断面形状を非円形とすることにより、
生体組織へ接触させる面を変えて接触面積を変化させる
ことによって高周波電流の電流密度を変化させることが
でき、一つの電極において、切開能が優れた面と凝固止
血能が優れた面とを持った処置具を構成できる。これに
より、一本の処置具で切開用波形、凝固止血用波形、こ
れらの中間的な効果を発揮する波形などそれぞれの処置
に適した出力波形の作用効率を高めることが可能とな
り、切開性能、凝固止血性能の双方の性能を向上でき
る。
【0037】ここで、電気手術用処置具に超音波振動子
を内蔵した構成例を図7及び図8に示す。
【0038】図7は超音波振動子を内蔵した電気手術用
処置具の第1の例を示したものである。
【0039】電気手術用処置具31のケーシング32に
は、ボルト締めランジュバン型振動子33が内蔵されて
おり、この振動子33の前方には、前面板34が連結さ
れている。前面板34の先端部34aには、処置用電極
35がねじ締結等によって着脱自在に接続されている。
また、ケーシング32の後端部よりケーブル36が延出
しており、このケーブル36の端部に高周波電流及び超
音波信号等を発生する電源装置37が接続され、ケーブ
ル36を介してケーシング32内の振動子33,処置用
電極35と接続されるようになっている。さらに、ケー
シング32の側部には、高周波電流等をオンオフするス
イッチ38,39が設けられている。
【0040】電源装置37で発生した高周波電流は、ケ
ーブル36、前面板34を介して処置用電極35に伝え
られ、処置用電極35より高周波電流を出力して生体組
織の切開、凝固止血を行う。ここで、高周波切開および
凝固電流は、ケーシング32に設けられたスイッチ3
8,39によりオンオフ制御される。
【0041】このとき、スイッチ38あるいは39に連
動して、電源装置37からケーブル36を介して振動子
33に超音波信号もしくはパルス信号が送られる。この
超音波信号もしくはパルス信号は、振動子33で微小な
機械振動に変換され、前面板34から処置用電極35へ
と伝達される。これにより、処置用電極35は微小振動
しながら高周波電流を出力する。
【0042】このように、高周波電流による切開、凝固
止血に連動して処置用電極35が微小超音波振動もしく
はパルス振動するため、焼灼されて炭化した生体組織が
処置用電極35に付着することを防止できる。このた
め、常に安定した切開能が得られ、また付着した炭化組
織を取り除くために手術を中断する必要もない。また、
出血部位に電極を押し当てて凝固止血を行う場合におい
ても、患部に電極が貼り付くことがないので、無理に引
き剥して再出血させてしまうこともない。
【0043】図8は超音波振動子を内蔵した電気手術用
処置具の第2の例を示したものである。
【0044】電気手術用処置具41のケーシング42に
は、ボルト締めランジュバン型振動子43が内蔵されて
おり、この振動子43の前方には、ホーン44が接続さ
れ、ホーン44の先端部にプローブ45が連結されてい
る。プローブ45には、中心軸に沿ってホーン44、振
動子43まで貫通する吸引管路46が設けられている。
このプローブ45の吸引管路46は、ケーシング42の
後端部より延出した吸引チューブ47に連通しており、
この吸引チューブ47を介して吸引装置48に接続され
ている。
【0045】また、ケーシング42の後端部よりケーブ
ル49が延出しており、このケーブル49の端部に超音
波信号を発生する超音波出力回路55が接続され、ケー
ブル49を介してケーシング42内の振動子43,プロ
ーブ45と接続されるようになっている。超音波出力回
路55には、超音波出力設定部56、高周波出力回路5
7、及び超音波信号の出力をオンオフするフットスイッ
チ58が接続されている。また、ケーシング42の側部
には、高周波出力回路57からの高周波電流をオンオフ
するハンドスイッチ59が設けられている。
【0046】フットスイッチ58の操作により、超音波
出力設定部56で設定された出力値で超音波出力回路5
5から超音波信号が出力され、振動子43は、送られて
くる超音波信号を機械振動に変換する。ホーン44は生
体組織が切除できる程度まで振動を増幅し、プローブ4
5に伝達させる。この超音波振動により生体組織の切除
が行われる。ここで、切除した生体組織は、吸引装置4
8によってプローブ45の吸引管路46より吸引され、
先端開口部46a,吸引管路46,吸引チューブ47を
通って吸引装置48へ排出される。
【0047】また、超音波振動による生体組織の切除中
に出血した場合などには、ハンドスイッチ59の操作に
より高周波出力回路57から高周波電流を出力させ、高
周波電流をプローブ45に伝達させて、凝固止血を行う
ことができる。このとき、ハンドスイッチ59の操作に
連動して、超音波出力設定部56で設定した値にかかわ
らず低い出力で超音波信号もしくはパルス信号が出力さ
れ、プローブ45を微小振動させるようになっている。
【0048】このように、高周波電流による凝固止血に
連動して超音波出力設定値にかかわらず低出力でプロー
ブ45が微小超音波振動もしくはパルス振動するため、
焼灼されて炭化した生体組織がプローブ45の表面に付
着したり吸引管路の先端開口部46aを塞いだりするこ
とを防止できる。また、このプローブ45の微小超音波
振動もしくはパルス振動は、超音波出力設定部56で設
定した値にかかわらず低い出力で振動するため、その振
動により生体組織を傷つけることがない。そして、超音
波振動により生体組織の切除を行うときは、フットスイ
ッチ58を操作すれば超音波出力設定部56で設定した
出力でプローブ45を超音波振動させることができる。
以上のように、超音波振動時と高周波焼灼時には自動的
にそれぞれに適した出力でプローブ45が振動するの
で、フットスイッチ58とハンドスイッチ59とを使い
分けて2つの処置をスムーズに切り替えて容易に行うこ
とができる。
【0049】次に、電気手術用処置具に高周波電流を供
給する電気手術用高周波発生装置内部の高周波電流生成
回路の構成例を図9に示す。なお、ここでは凝固止血用
の高周波電流を生成する回路について説明する。
【0050】電気手術用高周波発生装置の前面パネルに
取付けられた図示しないスイッチ及び表示素子は、表示
・スイッチ入力回路61を介して表示出力及びスイッチ
入力の信号のやり取りを行うようになっている。表示・
スイッチ入力回路61は、CPU制御回路62に接続さ
れ、CPU制御回路62から表示出力信号を受けると共
にCPU制御回路62へスイッチ入力信号を入力するよ
うになっている。CPU制御回路62は、D/A制御回
路63に接続され、各種信号のやり取りを行うようにな
っている。
【0051】CPU制御回路62は、スイッチ入力信号
のチャタリング除去を行い、スイッチ信号としてD/A
制御回路63へ入力する。また、CPU制御回路62
は、表示・スイッチ入力回路61で設定された高周波出
力データに対応する電圧データを出力しこれをパワーデ
ータとしてD/A制御回路63へ入力する。D/A制御
回路63は、前記パワーデータをディジタル値からアナ
ログ値にD/A変換する。また、D/A制御回路63に
は、フットスイッチ64からのオンオフ信号が入力さ
れ、フットスイッチ信号としてCPU制御回路62へ入
力されるようになっている。これらのCPU制御回路6
2とD/A制御回路63との間の信号の送受は、RS−
232Cのシリアル通信で行われるようになっている。
【0052】また、D/A制御回路63は、PLL制御
回路(2)65に接続され、CPU制御回路62からの
スイッチ信号を基にした波形モード信号をPLL制御回
路(2)65へ入力するようになっている。PLL制御
回路(2)65は、凝固波形を生成する変調周波数回路
で、生成した変調周波数信号を波形生成回路66へ入力
する。波形生成回路66は、PLL制御回路(2)65
で生成された波形を元にスプレー凝固,ノーマル凝固,
ブレンド1,ブレンド2のタイミングを持った基準波形
信号を生成し、D/A制御回路63に入力するようにな
っている。
【0053】D/A制御回路63には、混合器67が接
続されており、波形生成回路66で生成された基準波形
信号がD/A変換され、混合器67の一方の入力端に入
力されるようになっている。また、PLL分周比設定回
路68、PLL制御回路(1)69が設けられており、
PLL分周比設定回路68で分周比が決定され、この決
定された分周比に応じた周波数の搬送波がPLL制御回
路(1)69で生成され、この搬送波が混合器67の他
方の入力端に入力されるようになっている。
【0054】混合器67では、D/A変換された基準波
形信号と搬送波とが混合され、RF信号として出力され
る。混合器67の出力端には、RF増幅回路70、出力
切換回路71が順に接続されており、混合器67より出
力されたRF信号は、RF増幅回路70で増幅され、出
力切換回路71へ入力されるようになっている。出力切
換回路71は、モノポーラ,バイポーラの切換を行うも
ので、出力切換回路71からの出力信号は高周波出力信
号となって処置用電極(能動電極(Active)あるいは能
動電極及び患者電極(Patient))に伝えられる。
【0055】また、出力切換回路71の出力端には、電
圧電流検出回路72、電圧電流監視回路73が順に接続
され、前記高周波出力信号は電圧電流検出回路72に伝
えられ、ここで高周波出力信号の電圧,電流が検出され
て、電圧電流監視回路73よりインピーダンス信号が出
力されるようになっている。また、電圧電流監視回路7
3において低周波及び高周波の漏れ電流の監視が行わ
れ、監視出力信号が出力されるようになっている。これ
らのインピーダンス信号及び監視出力信号はD/A制御
回路63に入力される。D/A制御回路63では、前記
インピーダンス信号をA/D変換して、Zデータとして
CPU制御回路62に出力し、また、監視出力信号をC
PU制御回路62に出力するようになっている。また、
D/A制御回路63からは、PLL制御回路(1)69
へ高周波の発振を禁止するインターロック信号が出力さ
れるようになっている。
【0056】本実施例では、インピーダンス信号によっ
て高周波電流出力部のインピーダンスの監視を行い、能
動電極と患者電極の短絡を防止できるようにしている。
また、監視出力信号によって漏れ電流の監視を行い、漏
れ電流が所定値以上検出されると、出力の高周波電流を
下げるようにしたり、ブザー等で術者に告知したりす
る。
【0057】このように構成された高周波電流生成回路
では、凝固止血用波形を生成するために基準発振をPL
L方式として、PLL制御回路(2)65を用いたこと
により、任意の値に変調周波数をプリセットすることが
できる。これにより、止血、凝固作用の向上が図れると
共に、PLL方式としたことにより波形の安定度、温度
特性の向上が図れる。また、搬送波周波数の制御もPL
L方式としてPLL制御回路(1)69を用いたことに
より、出力部に設けられる共振回路の周波数ズレ等を分
周比の設定を変えることにより補正することができ、回
路の変更を行わなくても容易に搬送波周波数を変更する
ことができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、一
つの処置具において切開能及び凝固止血能の双方の性能
を向上させることが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図4は本発明の第1実施例に係り、
図1は電気手術用処置具の先端部の処置用電極の構成を
示す説明図
【図2】電気手術用処置装置の全体構成を示す斜視図
【図3】電気手術用処置具の構成を示す説明図
【図4】処置用電極の他の例の構成を示す説明図
【図5】図5及び図6は本発明の第2実施例に係り、図
5は電気手術用処置具の先端部の処置用電極の構成を示
す説明図
【図6】処置用電極の他の例の構成を示す説明図
【図7】超音波振動子を内蔵した電気手術用処置具の第
1の例を示す構成説明図
【図8】超音波振動子を内蔵した電気手術用処置具の第
2の例を示す構成説明図
【図9】電気手術用高周波発生装置の内部に設けられる
高周波電流生成回路の構成例を示すブロック図
【図10】従来の単極型の処置用電極の構成を示す説明
【図11】従来の双極型の処置用電極の構成を示す説明
【符号の説明】
1…電気手術用処置具 2…電気手術用高周波発生装置 4…患者電極 11…メス先端電極 13…凝固止血面 14…切開面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織に接触させて高周波電流により
    切開及び凝固止血を行う処置用電極を有し、該処置用電
    極において、断面形状を非円形とし、前記生体組織との
    接触面積が異なる切開用部位と凝固止血用部位とを設け
    たことを特徴とする電気手術用処置具。
JP5084924A 1993-04-12 1993-04-12 電気手術用処置具 Withdrawn JPH06292685A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5084924A JPH06292685A (ja) 1993-04-12 1993-04-12 電気手術用処置具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5084924A JPH06292685A (ja) 1993-04-12 1993-04-12 電気手術用処置具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06292685A true JPH06292685A (ja) 1994-10-21

Family

ID=13844253

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5084924A Withdrawn JPH06292685A (ja) 1993-04-12 1993-04-12 電気手術用処置具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06292685A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003093984A (ja) * 2001-06-26 2003-04-02 Alps Electric Co Ltd ウエット処理ノズルおよびウエット処理装置
JP2003111771A (ja) * 2001-10-03 2003-04-15 Olympus Optical Co Ltd 熱凝固処置装置
JP2005204773A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Pentax Corp 内視鏡用高周波切開具
JP2005278759A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Pentax Corp 内視鏡用高周波処置具
JP2006187668A (ja) * 2006-04-10 2006-07-20 Olympus Corp 手術装置
JP2007044281A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Olympus Medical Systems Corp 高周波処置具
US7402162B2 (en) 2004-03-24 2008-07-22 Hoya Corporation High frequency treatment instrument for endoscope
JP2008272393A (ja) * 2007-04-25 2008-11-13 River Seiko:Kk 内視鏡用モノポーラ型高周波鋏
JP2009131574A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 River Seiko:Kk 内視鏡用高周波処置具と製造方法
WO2010064530A1 (ja) 2008-12-04 2010-06-10 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 手術システム及び制御方法
US7766908B2 (en) 2004-03-31 2010-08-03 Hoya Coporation High-frequency treating instrument for endoscope
US8016753B2 (en) 2005-06-09 2011-09-13 Hoya Corporation Endoscope
WO2011114902A1 (ja) 2010-03-19 2011-09-22 山科精器株式会社 内視鏡用カテーテル
US8348943B2 (en) 2005-01-07 2013-01-08 Hoya Corporation High frequency treatment tool for endoscope
WO2016111031A1 (ja) * 2015-01-07 2016-07-14 オリンパス株式会社 処置具および処置システム
JP2020028715A (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 コヴィディエン リミテッド パートナーシップ 腹腔鏡電気外科用装置の切断電極強化

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003093984A (ja) * 2001-06-26 2003-04-02 Alps Electric Co Ltd ウエット処理ノズルおよびウエット処理装置
JP2003111771A (ja) * 2001-10-03 2003-04-15 Olympus Optical Co Ltd 熱凝固処置装置
JP2005204773A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Pentax Corp 内視鏡用高周波切開具
US7402162B2 (en) 2004-03-24 2008-07-22 Hoya Corporation High frequency treatment instrument for endoscope
JP2005278759A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Pentax Corp 内視鏡用高周波処置具
US7766908B2 (en) 2004-03-31 2010-08-03 Hoya Coporation High-frequency treating instrument for endoscope
US8348943B2 (en) 2005-01-07 2013-01-08 Hoya Corporation High frequency treatment tool for endoscope
US8016753B2 (en) 2005-06-09 2011-09-13 Hoya Corporation Endoscope
JP2007044281A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Olympus Medical Systems Corp 高周波処置具
US8226646B2 (en) 2005-08-10 2012-07-24 Olympus Medical Systems Corp. High frequency treatment instrument
JP4679416B2 (ja) * 2006-04-10 2011-04-27 オリンパス株式会社 手術装置
JP2006187668A (ja) * 2006-04-10 2006-07-20 Olympus Corp 手術装置
JP4556000B2 (ja) * 2007-04-25 2010-10-06 有限会社リバー精工 内視鏡用モノポーラ型高周波鋏
JP2008272393A (ja) * 2007-04-25 2008-11-13 River Seiko:Kk 内視鏡用モノポーラ型高周波鋏
JP2009131574A (ja) * 2007-11-28 2009-06-18 River Seiko:Kk 内視鏡用高周波処置具と製造方法
WO2010064530A1 (ja) 2008-12-04 2010-06-10 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 手術システム及び制御方法
WO2011114902A1 (ja) 2010-03-19 2011-09-22 山科精器株式会社 内視鏡用カテーテル
WO2016111031A1 (ja) * 2015-01-07 2016-07-14 オリンパス株式会社 処置具および処置システム
JPWO2016111031A1 (ja) * 2015-01-07 2017-04-27 オリンパス株式会社 処置具および処置システム
US10617466B2 (en) 2015-01-07 2020-04-14 Olympus Corporation Treatment instrument and treatment system
JP2020028715A (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 コヴィディエン リミテッド パートナーシップ 腹腔鏡電気外科用装置の切断電極強化

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210267659A1 (en) Ultrasonic and radiofrequency energy production and control from a single power converter
JP4398493B2 (ja) 手術用処置装置
JP3325098B2 (ja) 高周波焼灼装置
US8372070B2 (en) Surgical system and surgical operation method
JP5491011B2 (ja) 電子外科手術機器、及びそれからの電流による患者処置方法
US5190517A (en) Electrosurgical and ultrasonic surgical system
JPH06292685A (ja) 電気手術用処置具
US8333761B2 (en) Electrosurgical instrument and system
JP2008212679A (ja) 手術用処置装置
US20110196366A1 (en) Electrosurgical system
EP2531132B1 (en) Electrosurgical instrument and system
JP3780069B2 (ja) 電気手術装置
JP2002306507A (ja) 手術用装置および手術用装置の異物付着防止方法
JPH08308851A (ja) 電気手術装置
US8518034B2 (en) Electrosurgical instrument and system
JP4391757B2 (ja) 手術装置
JPH03155853A (ja) 超音波治療装置
KR20190062765A (ko) 응고와 절제 공정의 자동 수행을 위한 가변 출력 구조의 공진형 수술 장치
JP2000083962A (ja) 電気手術装置の凝固切開装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000704