JP4679416B2 - 手術装置 - Google Patents

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Description

本発明は手術装置に関するものである。
従来より各種の手術装置が知られており、例えば、超音波振動を利用し、処置具を振動させて生体組織を凝固、切開する超音波凝固・切開装置や、高周波電力による熱作用で生体組織の焼灼を行なう電気メス装置や、不要な生体組織を粉砕して吸引する超音波吸引装置などがある。これら各種の手術装置にはそれぞれ長所、欠点があるので、各々の手術装置を適宜組み合わせて手術を行なうことが提案されている。
例えば、超音波吸引装置とモノポーラ電気メス装置との組み合せによって、超音波吸引装置の欠点であった超音波吸引時における細い血管からの出血を電気メス装置による焼灼作用により止血することが可能である。
ところが、モノポーラ電気メス装置を使用した場合には、その構成上、もれ電流が発生する場合があり、これによって患部以外に損傷を与えてしまうという問題がある。
そこで、国際公開WO95/17855号は、超音波吸引装置とバイポーラ電気メス装置とを組み合せることにより、もれ電流の問題を克服した手術装置を開示している。
しかしながら、上記した国際公開WO95/17855号は、超音波吸引装置とバイポーラ電気メス装置との組み合せにおいて、ハンドピース部分の構造を詳細に開示しているが、超音波吸引装置を駆動するための駆動源と、バイポーラ電気メス装置を駆動するための駆動源とは別個に構成されており、各装置の出力をどのように処置部に作用させるかについては個々の駆動源による制御に委ねられていた。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、少なくとも2つ以上の装置出力を有機的に結合させることで、1つの装置で、操作者が行ないたい複数の処置に必要な機能を適宜組み合わせて提供できる手術装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、手術装置であって、生体に対して所定の処置を行うための処置部を有するハンドピースと、 前記ハンドピースが接続される駆動装置と、を備え、前記駆動装置は、前記ハンドピースの前記処置部に対して超音波振動による処置を行うための駆動エネルギを供給する超音波出力回路と、前記ハンドピースの前記処置部に対して熱エネルギによる処置を行うための駆動エネルギを供給する電気メス出力回路と前記超音波出力回路からの前記駆動エネルギ及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギを同時に出力させる第1の処置と、前記第1の処置より前記超音波出力回路からの前記駆動エネルギが弱く、かつ、前記第1の処置より前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギが強い第2の処置と、を行う状態に前記超音波出力回路及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギの大きさ及びタイミングを調整する制御手段と、を有する。
また、本発明の第2の態様は、手術装置であって、生体に対して所定の処置を行うための処置部を有するハンドピースと、前記ハンドピースが接続される駆動装置と、を備え、前記駆動装置は、前記ハンドピースの前記処置部に対して超音波振動による処置を行うための駆動エネルギを供給する超音波出力回路と、前記ハンドピースの前記処置部に対して熱エネルギによる処置を行うための駆動エネルギを供給する電気メス出力回路と、前記超音波出力回路からの前記駆動エネルギ及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギを同時に出力させる第1の処置と、前記第1の処置より前記超音波出力回路からの前記駆動エネルギが強く、かつ、前記第1の処置より前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギが弱い第2の処置と、を行う状態に前記超音波出力回路及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギの大きさ及びタイミングを調整する制御手段と、を有する。
本発明によれば、少なくとも2つ以上の装置出力を有機的に結合させることができるので、1つの装置で、操作者が行ないたい複数の処置に必要な機能を適宜組み合わせて提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る手術装置の概略構成を示す図であり、駆動装置16には、コネクタ21−1とバイポーラコード14−1とを介して、かつ、コネクタ21−2と超音波コード14−2とを介して、ハンドピース40が接続されるとともに、フットスイッチ(F.SW)15が着脱可能に接続されている。駆動装置16の前面には電源スイッチ22の他に、各装置の出力の大きさの設定やフットスイッチ(F.SW)15の機能の割り付けを行なうための釦が設けられたパネル20を有するとともに、同側面にはピンチバルブ18−1及び18−2が側面から突出するように設けられている。
ハンドピース40にはさらにチューブ14−3が接続され、このチューブ14−3は分岐している。分岐した一方のチューブはピンチバルブ18−1の凹部を介して生理食塩水ボトル17に接続されている。また、他方のチューブはピンチバルブ18−2の凹部を介して吸引ボトル19に接続されている。この吸引ボトル19は壁吸引部23に接続されている。生理食塩水ボトル17には生理食塩水が溜められており、ピンチバルブ18−1の締め付けに応じた生理食塩水がチューブ14−3を介して被処置部に供給される。また、壁吸引部23による吸引により、ピンチバルブ18−2の締め付けに応じて、不要な組織が被処置部からチューブ14−3を介して吸引ボトル19へと吸引・収納される。
ハンドピース40は、ハンドル13を有し、図示せぬ超音波振動子が内蔵されたハンドピース本体19と、この超音波振動子の振動を処置部8に伝達するプローブ11からなる。このプローブ11は組織を超音波吸引するためにプローブ長さに渡って吸引路11−1を有する。プローブ11はその先端を除いてシース12に包囲されている。また、処置部8には、プローブ11の先端に対して開閉駆動されるジョーと呼ばれる把持具10が設けられている。この把持具10はシース12の先端部に図示せぬ回動ピンを中心に回動可能に連結されている。ハンドル13を操作すると把持具10がプローブ11の先端に対して開閉駆動されて、プローブ11の先端と把持具10との間に生体組織を挟み込んで超音波凝固、切開を行なうようになっている。さらに、把持具10とプローブ11の先端とは二極の導電部からなり、バイポーラ式電気メスとしての機能をも有している。
図2は図1に示す駆動装置16の第1の内部構成を示す図であり、超音波吸引、超音波凝固、切開を行なうために、超音波振動子を振動させる電気エネルギを発生するための超音波発振回路51と、バイポーラ式電気メスへ供給される電気エネルギを発生するバイポーラ出力回路52と、複数種類のハンドピースのうちどのハンドピースがコネクタ21−1を介して接続されているかを識別するハンドピース識別回路53と、ピンチバルブ18−1を駆動するためのバルブ駆動回路54と、ピンチバルブ18−2を駆動するためのバルブ駆動回路55と、上記した各回路の動作を統合的に制御する制御回路50とを具備している。56は送水源であり、図1の生理食塩水ボトル17に対応する。57は吸引源であり、図1の壁吸引部23に対応する。
制御回路50は駆動装置16に接続されたハンドピースの種類をハンドピース識別回路53により判別し、制御パラメータを変更して各エネルギ源の制御方法を変えることができる。これによって、超音波振動による組織の凝固切開と、超音波吸引と、電気メスによる組織の焼灼のうち少なくとも2つの処置を同時に又は切り換えて行なうことができる。ハンドピースの種類としては、図1に示すような、超音波振動による組織の凝固切開と、超音波吸引と、電気メスによる組織の焼灼の処置を同時に行えるタイプのものや、後述するような、超音波振動による組織の凝固切開と、電気メスによる組織の焼灼の処置を同時に行なえるタイプ、超音波吸引と電気メスによる組織の焼灼の処置を同時に行なえるタイプのものがある。
また、フットスイッチ(F.SW)15において、第1ペダル15−1(図1)を操作すると超音波凝固、切開を行なうべく超音波発振回路51が駆動され、第2ペダル15−2(図1)を操作すると電気メスに電気エネルギを供給すべくバイポーラ出力回路52が駆動される。
図3は駆動装置16の第2の内部構成を示す図である。前記した図2に示す駆動装置16の構成では超音波凝固、切開、超音波吸引を行なうための発振源と、電気メスによる手術を行なうためのバイポーラ源と、バルブ駆動源とを1つの本体に収容したが、この構成では、各駆動源を別体で構成して接続部156、157を介して接続し、超音波出力用の本体に設けられた主制御部50−1がバイポーラ出力用の制御回路50−2とバルブ駆動用の制御回路50−3との間で連絡を取りながら、各駆動源を統合的に制御するものである。パネル20−2は電気メスによる手術のみを行なう場合に各種の設定を行なうために使用されるものである。
図4は上記したピンチバルブ18−1、18−2を駆動して送水量や吸引量を制御する動作を説明するためのタイムチャートである。
送水源56、吸引源57(図2)ではある一定の送水圧や吸引圧が発生しているが、各圧力は各ピンチバルブ18−1、18−2を駆動してチューブ14−3を圧搾して開閉の度合いを変化させることにより調整することができる。すなわち、ピンチバルブ18−1、18−2の開閉の度合いをパルス開閉信号の時間割合(デューティ)に基づいてパネル20からあらかじめ設定しておき、フットスイッチ(F.SW)15を操作することで調整された送水あるいは吸引を行なうことができる。
上記した第1実施形態によれば、少なくとも2つ以上の回路出力を結合させることで、1つの装置で、操作者が行ないたい複数の処置に必要な機能を適宜組み合わせて提供することができる。
図5は本発明の第2実施形態に係る手術装置の構成を示す図であり、超音波凝固、切開と電気メスによるバイポーラ凝固とを同時にまたは切り換えて行なう場合の構成を示しており、図6はその作用を説明するための図である。
駆動装置70の内部にはハンドピース71に内蔵された超音波振動子63を振動させるための電気エネルギを発生する超音波出力回路60と、二極の導電部を構成し、バイポーラ電気メスとしての機能を有するジョー66及びプローブ67の先端とに供給するための電気エネルギを発生するバイポーラ出力回路61と、フットスイッチ(F.SW)64の機能の割り付けや各装置の出力の大きさを設定するためのパネル68と、フットスイッチ(F.SW)64の操作に基づいて超音波出力回路60の出力とバイポーラ出力回路61の出力を制御する制御回路62とが設けられている。
操作者がハンドル65を握るとジョー66がプローブ67の先端に対して開閉駆動されて、ジョー66とプローブ67の先端との間に生体組織を挟み込むことにより超音波凝固、切開が行われる。また、バイポーラ出力回路61からジョー66とプローブ67に電気エネルギを供給することにより、電気メスによる凝固が行われる。
図6に示すように、超音波切開を行なう場合には、フットスイッチ(F.SW)64のペダル64−1を操作して超音波出力を強く、かつ、バイポーラ出力を弱くすることにより、バイポーラ出力により組織変成の速度を上げながら同時に超音波出力により切開を行なうことができる。また、超音波凝固を行なう場合には、フットスイッチ(F.SW)64のペダル64−2を操作して超音波出力を弱く、かつ、バイポーラ出力を強くすることにより、組織がこびりつかずに凝固のみを行なうことができる。このように、組織を適度の温度でゆっくりと凝固、切開することができるが、処置速度が比較的遅いという欠点をもつ超音波凝固切開装置に、処置速度は速いが焼灼温度が高く組織が急激に焼灼されてしまうという欠点をもつ電気メス装置を組み合わせることで効率のよい処置を行なうことが可能になる。
図7は本発明の第3実施形態において、超音波吸引とバイポーラ電気メスの機能をもつ超音波手術装置のハンドピース内部の構成を示す図であり、超音波振動子103と、この超音波振動子103に接続されたプローブ100と、少なくともプローブ100先端部の周囲に積層形成された絶縁層101と、その上層に隣接し、かつ、プローブ100から高周波絶縁された積層形成による導電層102を有し、プローブ100との導電層102との間でバイポーラ電気メスを構成している。絶縁層101は絶縁性セラミックあるいは絶縁性プラスチックのコーティングで形成されている。ハンドピース外部には後述する操作スイッチが設けられている。
図8は第3実施形態におけるハンドピースの外観斜視図であり、図7に示すプローブ100を包囲するシース32と、図7に示す超音波振動子103を内蔵したハンドピース本体30とが図示されている。このハンドピース本体30からはバイポーラコード34−1、超音波コード34−2、チューブ34−3が引き出されており、これらは後述する駆動回路に接続される。ハンドピース本体30にはフットスイッチ(F.SW)と同等の機能をもつ操作スイッチ33−1及び33−2とが設けられている。
図9は上記した構成のハンドピースに本体部の回路構成を加えた超音波手術装置の全体構成図である。駆動部110はバイポーラ電気メスに供給される電気エネルギを発生するバイポーラ出力回路105と、超音波振動子103を振動させるための電気エネルギを発生する超音波発振回路106と、操作スイッチ33−1及び33−2からの信号に基づいてこれら2つの回路を制御する制御回路107と、各装置の出力の設定や操作スイッチ33−1及び33−2の機能の割り付けを行なうためのパネル108とを具備している。
操作スイッチ33−1を操作すると制御回路107により超音波発振回路106がONされ、これによって超音波振動子103に電気エネルギが供給されて超音波振動子103が振動して超音波吸引が可能になる。また、操作スイッチ33−2を操作すると制御回路107によるバイポーラ出力回路105がONされ、これによってバイポーラ電気メスに電気エネルギが供給されて焼灼処置が可能になる。
なお、上記した電極104と導電層102とは図10に示すように、超音波振動子103の振動の節付近において接触している。図10(A)は電極104が導電ゴム(Oリング)からなる場合の接触状態を示しており、図10(B)は電極104がバネ接点からなる場合の接触状態を示している。
上記した第3実施形態によれば、超音波処置装置にバイポーラ出力を印加できるため、処置部位を気にせず、かつ、対極板も不要になるため、安全で使い勝手の良い手術装置を提供できる。
図11は上記した本発明の第3実施形態の変形例を示す図であり、超音波手術装置のハンドピース内部には、超音波振動子103と、この超音波振動子103に接続されたプローブ100と、このプローブ100の周囲に複数積層形成された導電層102−1、102−2と絶縁層101−1、101−2とを有し、導電層102−1、102−2はそれぞれ絶縁層101−1、101−2を挟んで高周波絶縁されており、導電層102−1、102−2間においてバイポーラ電気メスを構成している。図12は図11の断面図を示している。
図13は上記した構成のハンドピースに駆動部の回路構成を加えた超音波手術装置の全体構成図である。この構成、作用、効果は図9と全く同様であるので説明を省略する。
ここで、上記した電極104と導電層102−1、102−2とは図14に示すように、超音波振動子103の振動の節付近において接触している。ここでは電極104が導電ゴム(Oリング)からなる場合の接触状態を示している。
図15は本発明の第4実施形態に係る超音波手術装置の構成を示す図である。図15に示すように、ハンドピース210は吸引路200−1を有するプローブ200と、超音波振動子201と、内蔵された吸引ポンプ202とから構成される。また、吸引ポンプ202はハンドピース210の内部から外部へと延長する吸引チューブ203を介して吸引物貯留容器204に接続されている。また、本体部211は、超音波発振回路205と、制御回路206と、ピンチバルブ207と、操作パネル208とを具備する。制御回路206にはフットスイッチ(F.SW)209が接続されている。
上記した構成において、操作者がフットスイッチ(F.SW)209の超音波出力ペダル209−2を操作してONすると、制御回路206はこれに応答して超音波振動子201を振動させる。この振動はプローブ200先端に伝達される。この状態で吸引ペダル209−1を操作してONすると、制御回路206はこれに応答して吸引ポンプ202を作動させるとともに、ピンチバルブ207を開くように制御する。これによって、プローブ200先端の不要な組織はプローブ200、吸引チューブ203を介して吸引物貯留容器204に吸引、貯留される。そして、吸引ペダル209−1をOFFすると吸引ポンプ202が停止されるとともにピンチバルブ207が閉じて吸引動作が停止される。
ここで、上記した電極104と導電層102−1、102−2とは図14に示すように、超音波振動子103の振動の節付近において接触している。ここでは電極104が導電ゴム(Oリング)からなる場合の接触状態を示している。
上記した第4実施形態によれば、ハンドピース210内に吸引ポンプ202を設けることで、吸引チューブ203の両端で吸引力を働かせることができるので安定した吸引力が得られる。また、管路抵抗による吸引力低下の影響を最小限に抑えることができるため、安定して組織を吸引できる。
図16は上記した第4実施形態の変形例を示す図である。その基本的な構成及びその作用は図15と同様であるが、ここでは、ハンドピース210内の吸引ポンプ202が、吸引チューブ203と吸引物貯留容器204とを介して外部吸引手段212に接続されている点が異なっている。
このような構成によれば、外部吸引手段212の吸引圧は常に一定に保たれているので、吸引ペダル209−1の操作後、プローブ200先端に吸引圧が発生するまでのタイムラグが少なくなるという効果がある。
図17は上記した第4実施形態のさらなる変形例を示す図である。その基本的な構成及びその作用は図15と同様であるが、本変形例では、吸引ポンプ202と吸引物貯留容器204とを結ぶ吸引チューブ203−1の径が細く、かつ、外部吸引手段212と吸引物貯留容器204とを結ぶ吸引チューブ203−3の径が太く形成されている点が異なっている。すなわち、ハンドピース210側の吸引チューブ203−1は操作性に関係するので操作性を良くするべく径を細くし、他の部分のチューブ径は圧力損失を最小限に抑えるために太径としている。さらに、本変形例では吸引物貯留容器204は、吸引物がいっぱいに貯留されたときに取り外して捨てることができる使い捨て容器204−1とこれを保持するための容器204−2とから構成されており、2つの容器204−1と204−2とは太径の吸引チューブ203−2で接続されている。
上記した具体的実施形態には以下のような構成の発明が含まれている。
1.
超音波振動子と、この超音波振動子からの振動エネルギが伝達されて超音波振動するとともに、少なくとも二極の導電部を備えた処置部とを有するハンドピースと、
このハンドピースを介して被処置部への送水を行なうとともに、被処置部からの吸引を行なう送水・吸引手段と、
前記超音波振動子を振動させるための電気エネルギを発生して前記超音波振動子に供給する超音波出力回路と、組織を焼灼するための電気エネルギを発生して前記少なくとも二極の導電部に供給する電気メス出力回路と、前記送水・吸引手段と、前記超音波出力回路と、前記電気メス出力回路とを統合的に制御する制御手段とを有する駆動装置と、
を具備し、
前記制御手段の制御に基づいて、超音波振動による組織の凝固切開と、超音波吸引と、電気メスによる組織の焼灼のうち少なくとも2つの処置を同時に又は切り換えて行なうようにしたことを特徴とする手術装置。
1−1.
1.の前記送水・吸引手段は、チューブを介した被処置部への送水量と、チューブを介した被処置部からの吸引量を制御するために、前記チューブを開閉するためのピンチバルブを含む。
1−2.
1.1の前記ピンチバルブは、前記チューブを開閉する開閉時間の割合を変化させることによって送水量と吸引量とを制御する。
1−3.
1.の前記送水・吸引手段は、前記駆動装置と一体的に構成されている。
1−4.
1.の前記制御手段は、前記駆動装置に接続されるハンドピースの種類に応じて、各エネルギ源の制御方法を切り換える。
1−5.
1.の前記超音波出力回路と前記電気メス出力回路と、前記送水・吸引手段とは別体で構成され、これら各手段には、制御回路が設けられ、各手段の制御回路の1つが主制御回路として他の制御回路と連絡を取りながら全体の制御を行なう。
1−6.
1.の前記制御手段は、超音波振動による組織の凝固、切開、超音波吸引、電気メスによる組織の焼灼のうち特定の処置を優先して処置を行なうモードを有する。
2.
超音波振動子と、この超音波振動子による超音波振動を被処置部に伝達するプローブと、このプローブとは電気的に絶縁されて配置され被処置部に作用する導電性の作用部材とを含むハンドピースと、
超音波発振源と、バイポーラ電気メス発振源と、これら両発振源の発振出力を、そのタイミングと大きさとからなる組み合わせパターンで前記プローブと作用部材とに同時に供給するべく制御手段とを含む駆動装置と、
を具備する手術装置。
2−1.
2.の前記組み合わせパターンを任意に設定するための設定手段を有する。
3.
振動子と、
この振動子に接続されたプローブと、
少なくともプローブ先端部の周囲に積層形成された絶縁層と、
その上層に隣接し、かつ、プローブから高周波絶縁された積層形成による導電層と、
を具備し、
前記プローブと前記導電層との間でバイポーラ電気メスを構成したことを特徴とする超音波手術装置。
3−1.
3.の前記プローブの周囲に複数の積層形成された導電層及び絶縁層を有し、前記導電層はそれぞれ前記絶縁層を挟んで高周波絶縁されており、前記導電層間においてバイポーラ電気メスを構成する。
3−2.
3.の前記絶縁層が絶縁性セラミックのコーティングにより形成されている。
3−3.
3.の前記絶縁層が絶縁性プラスチックのコーティングにより形成されている。
4.
振動子と
吸引路を有するプローブと、
内蔵吸引ポンプと、
を具備するハンドピースを有することを特徴とする超音波手術装置。
4−1.
4.の前記ハンドピース内の内蔵吸引ポンプと外部吸引手段とが、吸引チューブ及び吸引物貯留容器を介して接続されている。
4−2.
4.前記外部吸引手段と吸引物貯留容器とを結ぶ吸引チューブの径が、内蔵吸引ポンプと吸引物貯留容器とを結ぶ吸引チューブの径よりも太く形成されている。
本発明の第1実施形態に係る手術システムの概略構成を示す図である。 図1に示す駆動装置の第1の内部構成を示す図である。 図1に示す駆動装置の第2の内部構成を示す図である。 ピンチバルブを駆動して送水量や吸引量を制御する動作を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る手術装置の構成を示す図である。 第2実施形態の作用を説明するための図である。 本発明の第3実施形態のハンドピース内部の構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るハンドピースの外観斜視図である。 第3実施形態におけるハンドピースに本体部の回路構成を加えた超音波手術装置の全体構成図である。 第3実施形態において、電極と導電層との接触状態を説明するための図である。 本発明の第3実施形態の変形例を示す図である。 図11に示すハンドピースの断面図を示している。 第3実施形態の変形例におけるハンドピースに本体部の回路構成を加えた超音波手術装置の全体構成図である。 第3実施形態の変形例において、電極と導電層の接触状態を説明するための図である。 本発明の第4実施形態に係る超音波手術装置の構成を示す図である。 本発明の第4実施形態の変形例の構成を示す図である。 本発明の第4実施形態のさらなる変形例の構成を示す図である。
符号の説明
10 把持具(ジョー)
11 プローブ
12 シース
13 ハンドル
14−1 バイポーラコード
14−2 超音波コード
14−3 チューブ
15 フットスイッチ(F.SW)
16 駆動装置
17 生理食塩水ボトル
18 ピンチバルブ
19 ハンドピース本体
23 壁吸引部
40 ハンドピース

Claims (5)

  1. 生体に対して所定の処置を行うための処置部を有するハンドピースと、
    前記ハンドピースが接続される駆動装置と、
    を備え、
    前記駆動装置は、
    前記ハンドピースの前記処置部に対して超音波振動による処置を行うための駆動エネルギを供給する超音波出力回路と
    前記ハンドピースの前記処置部に対して熱エネルギによる処置を行うための駆動エネルギを供給する電気メス出力回路と
    前記超音波出力回路からの前記駆動エネルギ及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギを同時に出力させる第1の処置と、前記第1の処置より前記超音波出力回路からの前記駆動エネルギが弱く、かつ、前記第1の処置より前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギが強い第2の処置と、を行う状態に前記超音波出力回路及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギの大きさ及びタイミングを調整する制御手段と、
    を有することを特徴とする手術装置。
  2. 生体に対して所定の処置を行うための処置部を有するハンドピースと、
    前記ハンドピースが接続される駆動装置と、
    を備え、
    前記駆動装置は、
    前記ハンドピースの前記処置部に対して超音波振動による処置を行うための駆動エネルギを供給する超音波出力回路と、
    前記ハンドピースの前記処置部に対して熱エネルギによる処置を行うための駆動エネルギを供給する電気メス出力回路と、
    前記超音波出力回路からの前記駆動エネルギ及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギを同時に出力させる第1の処置と、前記第1の処置より前記超音波出力回路からの前記駆動エネルギが強く、かつ、前記第1の処置より前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギが弱い第2の処置と、を行う状態に前記超音波出力回路及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギの大きさ及びタイミングを調整する制御手段と、
    を有することを特徴とする手術装置。
  3. 前記ハンドピースは、
    超音波振動子と、
    前記超音波振動子による超音波振動を被処置部に伝達するプローブと、
    前記プローブとは電気的に絶縁されて配置され被処置部に作用する導電性の作用部材と、
    を具備し、
    前記超音波出力回路及び前記電気メス出力回路からの前記駆動エネルギが前記プローブと前記作用部材とに同時に供給されることを特徴とする請求項2に記載の手術装置。
  4. 前記ハンドピースは、
    超音波振動子と、
    前記超音波振動子による前記超音波振動を被処置部に伝達するプローブと、
    少なくとも前記プローブの先端部の外周面に積層形成された絶縁層と、
    前記絶縁層に外周面に積層形成され、かつ、前記プローブから高周波絶縁された導電層と、
    を具備し、
    前記プローブと前記導電層との間でバイポーラ電気メスを構成したことを特徴とする請求項2に記載の手術装置。
  5. 前記プローブの先端部の外周面には、複数の前記導電層及び前記絶縁層が交互に積層形成され、
    それぞれの前記導電層の間は、前記絶縁層を挟んで高周波絶縁され、
    前記導電層同士の間でバイポーラ電気メスを構成したことを特徴とする請求項4に記載の手術装置。
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