JP4567812B2 - 電気手術装置及び電気手術装置の制御方法 - Google Patents

電気手術装置及び電気手術装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、生体組織を処置するための電気手術装置及び電気手術装置の制御方法に関し、特に、生体組織を接合するための電気手術装置及び電気手術装置の制御方法に関する。
従来より、電気手術装置が、外科手術等において広く使用されている。電気手術装置は、例えば、外科手術においては、生体組織の切開、切開された組織同士の接合等の処置をするために利用されている。
具体的には、高周波電源に接続された処置具を処置対象の生体組織に接触させ、高周波電源から高周波電力を処置具に供給することにより、処置対象の組織の切開及び接合が行われる。
このような電気手術装置は、従来より種々の提案がされている。例えば、日本国特開平8−98845号公報あるいは日本国特開2002−325772号公報には、凝固する生体組織の炭化を防止し、凝固の終了を生体組織のインピーダンスから判定して、高周波出力を停止するようにした電気手術装置が提案されている。
ここで、生体組織の接合は、組織が持つ極性基同士の水素結合により成される、と、出願人は推測している。従って、水素結合のための水分子が無くなれば、ムラの無い焼灼による組織の接合が達成できるが、従来の装置では、単にインピーダンスが上昇すなわち増加した時点で高周波出力の停止をするだけであった。
高周波電力が生体組織に与えられると、組織インピーダンスは、一旦減少した後に、組織の乾燥に伴い、組織内に空気が入り込むことによって、急激に上昇するが、組織が脱水状態になっていない場合もあり得る。
そのため、従来の装置では、生体組織の脱水状態を検出するものではないので、生体組織の接合力が弱い場合もあり得た。また、単純に、高周波出力を長い時間行うようにすることも考えられるが、手術時間が不必要に長時間化してしまうという問題が生じる。
本発明は、生体組織の脱水状態を確実に検出することによって、生体組織の接合において強い接合力を実現し、生体組織が脱水状態に成った後の不必要な高周波電力の出力を防止することのできる電気手術装置及び電気手術装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様による電気手術装置は、生体組織の接合を行うための電気手術装置であって、前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部と、前記高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出するための検出部と、前記検出部において検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、前記インピーダンス算出部において算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加が、2回あるか否かに基づいて、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給と、停止あるいは実質的な停止とを制御する制御部と、を有する。
また、本発明の他の態様による電気手術装置は、生体組織の接合を行うための電気手術装置であって、前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部と、前記高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出するための検出部と、前記検出部において検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、前記インピーダンス算出部において算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に行い、前記生体組織の状態を監視するための高周波低電力が出力されている期間における前記インピーダンスが、第1の閾値以上になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を停止あるいは実質的に停止するように制御する制御部と、を有する。
さらに、本発明の他の態様による電気手術装置は、生体組織の接合を行うための電気手術装置であって、前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部と、前記高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出するための検出部と、前記検出部において検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、前記インピーダンス算出部において算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に行い、かつ前記高周波電力を供給する高周波電力供給期間における前記インピーダンスが第1の閾値以上に達するまでの到達時間を計測し、その計測された到達時間が所定の時間未満になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するように制御する制御部と、を有する。
さらにまた、本発明の他の態様による電気手術装置は、生体組織の接合を行うための電気手術装置であって、前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部と、前記高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出するための検出部と、前記検出部において検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、前記インピーダンス算出部において算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に行い、かつ前記高周波電力を供給する高周波電力供給期間における前記インピーダンスが第1の閾値に達するまでの到達時間を計測し、次の高周波電力供給期間において、計測された到達時間に応じて予め設定された設定時間を、前記到達時間に付加される付加時間の間、前記高周波電力を供給し、前記到達時間が所定の時間未満になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するように制御する制御部と、を有する。
本発明の一態様による電気手術装置の制御方法は、生体組織の接合を行うための電気手術装置の制御方法であって、前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出部検出、検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスをインピーダンス算出手段算出、算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加が、2回あるか否かに基づいて、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給と、停止あるいは実質的な停止とを制御手段制御する。
また、本発明の他の態様による電気手術装置の制御方法は、生体組織の接合を行うための電気手術装置の制御方法であって、前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出部検出、検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスをインピーダンス算出手段算出、算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に行い、前記生体組織の状態を監視するための高周波低電力が出力されている期間における前記インピーダンスが、第1の閾値以上になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するように制御手段制御する。
さらに、本発明の他の態様による電気手術装置の制御方法は、生体組織の接合を行うための電気手術装置の制御方法であって、前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出部検出、検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスをインピーダンス算出手段算出、算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に制御手段がうよう制御し、かつ前記高周波電力を供給する高周波電力供給期間における前記インピーダンスが第1の閾値以上になるまでの到達時間を計測手段計測、その計測された到達時間が所定の時間未満になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するのを前記制御手段制御する
さらにまた、本発明の他の態様による電気手術装置の制御方法は、生体組織の接合を行うための電気手術装置の制御方法であって、前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出部検出、検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスをインピーダンス算出手段算出、算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に制御手段がうよう制御し、かつ前記高周波電力を供給する高周波電力供給期間における前記インピーダンスが第1の閾値に達するまでの到達時間を計測手段計測、次の高周波電力供給期間において、計測された到達時間に応じて予め設定された設定時間を、前記到達時間に付加される付加時間の間、前記高周波電力を供給するよう前記制御手段が制御し、前記到達時間が所定の時間未満になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するように前記制御手段制御する。
本発明の第1の実施の形態に係る電気手術システムの構成を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係る、高周波焼灼電源から出力される高周波出力の出力制御を説明するためのグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る、消化管の組織の接合を行った場合における高周波電力の出力電力と出力電圧、及び組織のインピーダンスの変化の例を示すグラフである。 図3の符号P4で示した部分で、組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。 図3の符号P5で示した部分で、組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る、インピーダンスZと出力電力あるいは電圧の時間経過に伴う変化の例を示すグラフである。 本発明の第3の実施の形態に係る、組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る、インピーダンスZと出力電力あるいは電圧の時間経過に伴う変化の例を示すグラフである。 本発明の第4の実施の形態に係る、組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る、インピーダンスZと出力電力あるいは電圧の時間経過に伴う変化の例を示すグラフである。 本発明の第4の実施の形態に係る、高周波電力の供給時間を決定するためのテーブルデータの例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電気手術システムの構成を説明するための図である。
本実施の形態の電気手術システム1は、生体組織の接合を行うための電気手術装置としての高周波焼灼電源2と、この高周波焼灼電源2からの高周波電力を患者の生体組織に供給する処置具3と、述者が高周波電力のオン・オフ制御を行うフットスイッチ4を含んで構成される。処置具3は、一対の電極3aが設けられた一つの挟持部3bと、把持部3cとを有するバイポーラ鉗子である。処置具3には、ハンドスイッチ3dが設けられ、ハンドスイッチ3dとフットスイッチ4は、高周波焼灼電源2に接続されている。
述者は、把持部3cを把持しながら閉じるように操作することによって、処置具3の先端部に設けられた一対の挟持部3bの一対の電極3a間に、接合を行う生体組織を挟み、その挟んだ状態で、ハンドスイッチ3dあるいはフットスイッチ4をオンにする。フットスイッチ4等がオンにされると、一対の電極3aにより把持された生体組織に高周波電力が供給されて、生体組織の接合が行われる。
高周波焼灼電源2は、直流電流を供給する電源回路11と、電源回路11からの直流電流を高周波電流に変換する高周波発生回路12と、高周波発生回路12から出力される高周波電流の波形を制御するための波形生成回路13と、高周波発生回路12からの高周波電流を一対の電極3aに出力する出力トランス14と、出力トランス14より出力される出力電流を検出する電流センサ15と、出力トランス14より出力される出力電圧を検出する電圧センサ16と、電流センサ15及び電圧センサ16により検出された電流値及び電圧値をA/D変換するA/Dコンバータ17と、A/Dコンバータ17でデジタル化された電流及び電圧データを用いて電源回路11及び波形生成回路13を制御する制御部18とから構成される。
電源回路11,高周波発生回路12、波形生成回路13及び出力トランス14が、高周波電力を供給するための高周波電力供給部を構成する。電流センサ15、電圧センサ16及びA/Dコンバータ17が高周波電源供給部から出力される高周波電力の電圧と電流を検出する検出部を構成する。制御部18は、検出部において検出された電圧と電流のそれぞれの値から生体組織にインピーダンスを算出する組織インピーダンス算出部を構成し、かつ後述するように、算出されたインピーダンスの値から各種制御を行う。
制御部18は、CPU、メモリ等を含み、入力されたコマンド及びデータに基づいて、メモリに予め記憶されたプログラムを実行することにより所定の処理を行う。さらに、制御部18に接続されたモニタ、スピーカ等(図示せず)には、手術中の各種データが表示されたり、音声、警告音等が出力される。
高周波焼灼電源2は、一対の電極3aに高周波電力を供給するが、高周波電力を受けた組織の温度は上昇し、その組織のインピーダンスは変化する。このインピーダンスの変化に対して、適切に組織の接合を行うために、高周波焼灼電源2は、高周波電力の出力の制御において、定電力制御と定電圧制御を組み合わせて用いている。
図2は、高周波焼灼電源2から出力される高周波出力の出力制御を説明するためのグラフである。図2において、縦軸は電力を、横軸はインピーダンスzを示す。図2に示すように、高周波電力の出力を制御は、高周波電力の出力開始後は、組織のインピーダンスは低いので、定電力制御により行われ、後述するような組織のインピーダンスが上昇すなわち増加して所定の状態になった後は定電圧制御により行われる。これは、インピーダンスが上昇して放電が発生することによる組織の変成を防ぐためである。
電気手術システム1は、このような高周波電力の出力制御を行うことにより、組織のインピーダンスの変化があっても、組織の接合が短時間で適切に行うことができるようにしている。
次に、本実施の形態に係る処置の方法につき、説明する。
図3は、消化管の組織の接合を行った場合における高周波電力の出力電力と出力電圧、及び組織のインピーダンスの変化の例を示すグラフである。
定電力制御の下で、高周波電力の出力が開始されると、高周波電力を受けた組織においてジュール熱が発生し、組織の温度は上昇する。組織の温度が上昇すると、組織内のイオンの動きが活発になるため、組織のインピーダンスZは、低下していく。
しかし、インピーダンスZが最小になったところで、組織の温度は最も高くなり、組織内の水分の蒸発が始まり、組織のインピーダンスZは上昇を開始する。蒸気は、電気的には絶縁体であるため、組織内に蒸気が発生し始めると、インピーダンスZは上昇する。
以上の部分は、図3において、符号P1で示した部分である。
その後、処置具3の一対の電極3aにより把持された組織内部全体に亘って、蒸気層が形成されると、組織のインピーダンスZは急激に上昇する。この時のインピーダンスZの上昇は、組織の状態を示すものではなく、組織内に蒸気層が発生したことを示すものと考えられる。この急激なインピーダンスZの上昇が発生したときに、組織内での蒸気の発生は最も激しい。そして、このインピーダンスZの1回目の急激な上昇を検出して、高周波電力の出力の制御は、定電圧制御に変更される。
以上の部分は、図3において、符号P2で示した部分である。
その後も、組織のインピーダンスは上昇するが、その上昇中のインピーダンスも組織の状態を示すものではなく、組織内の蒸気の存在を示すものであると考えられる。定電圧制御下でのインピーダンスの上昇に伴い、組織に供給される電力は小さくなるが、一対の電極3aにより把持された組織内部の水分が残っている部分、及び一対の電極3aの周囲の未焼灼部分へ少しずつ高周波電力が供給されていく。これらの部分の水分が少しずつ蒸発していくことにより、インピーダンスは徐々に上昇していく。このとき、蒸気の発生音は、小さいながらも継続して発生する。
以上の部分は、図3において、符号P3で示した部分である。
その後、一対の電極3aの周囲の部分も含めて、組織から水分が完全になくなり、組織が脱水状態になると、組織のインピーダンスZは、再び急激に上昇する。その結果、組織に供給される高周波電力は、さらに小さくなるので、組織の温度は低下し始め、蒸発音も発生しなくなる。この部分は、図3において、符号P4で示した部分である。
その後、蒸気は発生せず、それまでに形成されていた蒸気が消失していくため、組織のインピーダンスZは低下していく。この部分は、図3において、符号P5で示した部分である。
そこで、本実施の形態の電気手術システム1は、インピーダンスZの2回目の急激な上昇があったときあるいはその上昇後のインピーダンスZの低下があったとき(符号P4で示した部分あるいは符号P5で示した部分)において、組織が脱水状態になったとして、高周波電力の出力を停止するように制御する。
従来では、符号P2で示す部分において、インピーダンスZが所定の閾値以上になったか否かを検出して高周波電力の出力を停止していたが、接合部の組織は脱水状態にはなっていないので、組織の接合力は弱かったりする場合があった。さらに、インピーダンスZが所定の閾値以上になった後も継続して、組織に高周波電力を供給してもよいが、あまり長時間になると、脱水状態を超えて組織の焦げ等が発生してしまうこともあり、かつ手術時間が不必要に長時間化してしまうという問題があった。
そこで、本実施の形態では、上述したような条件により組織が脱水状態になったことを検出するようにして、組織の接合において、接合力が弱くなることもなく、かつ長い時間に亘って高周波電力を供給して組織を焦がす等の問題も防ぐことができる。
次に、上述した処理について説明する。以下に説明する処理は、制御部18において、ソフトウエアにより実現される。制御部18が、以下説明するように、インピーダンスZの所定値以上の増加が、2回あるか否かに基づいて、高周波電力の供給と停止を制御する制御部を構成する。
図4は、図3の符号P4で示した部分で、組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。
図4のフローチャートの処理は、フットスイッチ4等が押されると開始される。
まず、制御部18は、電源回路11をオンして、波形生成回路13に所定の信号を出力することにより、出力トランス14からの高周波電力の出力を開始する(ステップS1)。
その後、制御部18は、A/Dコンバータ17から入力される電流値データと電圧値データに基づいて、組織のインピーダンスZを算出して、監視する。
制御部18は、算出して得たインピーダンス値であるインピーダンスZの変化率すなわち傾き(以下、Z傾きという)を計算し、メモリに記録する。(ステップS2)。
メモリには、インピーダンスZの閾値ZDthのデータが記憶されており、制御部18は、Z傾きが閾値ZDthを超えた回数が2回かを判定する(ステップS3)。
なお、閾値ZDthは、図3の1回目と2回目の急激なインピーダンスの上昇時が検出できるような値に、設定される。
Z傾きが閾値ZDthを超えた回数が2回を超えない場合、すなわちZ傾き>ZDthが2回成立しない場合は、ステップS3でNOとなり、処理は、ステップS2に戻る。
すなわち、制御部18は、インピーダンスZの所定値以上の増加があるか否かを、インピーダンスZの単位時間当たりの変化率により決定し、その決定された変化率と所定の閾値ZDthとを比較することにより、判定する。
例えば、閾値ZDthは、上述した図3のグラフにおいて、部分P2において、急激なインピーダンスZの上昇を判定できる値であり、かつ、部分P4における急激なインピーダンスZの上昇も判定できる値に設定されて、制御部18のメモリ(図示せず)に予め記憶される。
図3に示すように、高周波電力の出力を開始後、部分P2において、急激なインピーダンスZの上昇があって、インピーダンスZが閾値ZDthを超えても、未だ1回目の閾値ZDth超えなので、ステップS3では、YESとならない。その後、ステップS2とS3の処理が継続して行われる。
すなわち、制御部18は、高周波電力の供給の開始後におけるインピーダンスZの減少後の最初の増加を、2回のうちの1回目におけるインピーダンスZの所定値以上の増加であるとするが、ステップS3では、YESとならない。
なお、上述した処理とは別に、制御部18は、この1回目のインピーダンスZの急激な上昇を検出して、出力制御を、定電力制御から定電圧制御へ変更する制御を、別の制御処理により行う。
そして、図3の部分P4において、急激なインピーダンスZの上昇があって、インピーダンスZが閾値ZDthを超えると、2回目の閾値ZDth超えなので、ステップS3でYESとなり、出力終了処理が実行される(ステップS4)。
出力終了処理では、スピーカからブザー音等を出力して、組織が脱水状態になったことを述者に知らせると共に、高周波電力の出力を停止する、あるいは、スピーカからブザー音等を出力しないで、高周波電力の出力を停止してもよい。なお、出力の停止には、組織を焼灼しない、低レベルの高周波電力の出力状態のような実質的な停止状態も含まれる。
なお、出力終了処理では、スピーカからブザー音等を出力して、組織が脱水状態になったことを述者に知らせ、その後、述者によるフットスイッチ4等のオフコマンドがされてから高周波電力の出力を停止するようにしてもよい。
以上により、符号P4で示した部分で、組織の脱水状態を判定することができる。
よって、制御部18は、2回のうち2回目におけるインピーダンスZの所定値以上の増加があったとき、高周波電力の供給を停止するように制御する。
また、図5は、図3の符号P5で示した部分で、組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。図4と同じ処理については、同じ符号を付し、説明は一部省略する。
図5のフローチャートの処理も、フットスイッチ4等が押されると開始される。
まず、制御部18は、電源回路11をオンして、波形生成回路13に所定の信号を出力することにより、出力トランス14からの高周波電力の出力を開始する(ステップS1)。
その後、制御部18は、A/Dコンバータ17から入力される電流値データと電圧値データに基づいて、組織のインピーダンスZを算出して、監視する。
制御部18は、算出して得たインピーダンスZを記憶して、記憶したインピーダンスZの中で最大値のインピーダンスZmaxを更新して、メモリに記録する(ステップS11)。
メモリには、インピーダンスZmaxに関する所定の閾値Zthと、時間に関する所定の閾値Tthのデータとが記憶されており、制御部18は、インピーダンスZが、(Zmax-Zth)未満である状態がTth時間以上、例えばTth秒以上続いたか否かを判定する(ステップS12)。
インピーダンスZが、インピーダンスZmaxよりも閾値Zthだけ少ない値未満の状態が所定の時間Tth以上継続しない場合、すなわちZ<(Zmax-Zth)がTth時間以上成立しない場合は、ステップS12でNOとなり、処理は、ステップS11に戻る。
例えば、閾値ZthとTthは、上述した図3のグラフにおいて、部分P5において、インピーダンスZが徐々に低下し始めていくのを判定できる値に設定されて、制御部18のメモリ(図示せず)に予め記憶される。
図3に示すように、高周波電力の出力を開始後、部分P3、P4において、瞬間的なインピーダンスZの低下があっても、所定の時間Tth以上継続しなければ、ステップS12では、YESとならない。その後、ステップS11とS12の処理が継続して行われる。
なお、図5の処理を実行する場合も、上述した処理とは別に、制御部18は、この1回目のインピーダンスZの急激な上昇を検出して、出力制御を、定電力制御から定電圧制御へ変更する制御は、別の制御処理により行う。
そして、図3の部分P5において、インピーダンスZが徐々に低下して、インピーダンスZが、インピーダンスZmaxよりも閾値Zthだけ少ない値未満の状態が所定の時間Tth以上継続すると、ステップS12でYESとなり、出力終了処理が実行される(ステップS4)。
以上により、符号P5で示した部分で、組織の脱水を判定することができる。
よって、制御部18は、2回のうち2回目におけるインピーダンスZの所定値以上の増加後におけるインピーダンスZの減少があったとき、高周波電力の供給を停止するように制御する。
なお、上述した例では、高周波電力の出力終了処理は、図4と図5のそれぞれの場合において、スピーカからブザー音等を出力して、組織が脱水状態になったことを述者に知らせると共に、高周波電力の出力を停止する、あるいは、スピーカからブザー音等を出力しないで、高周波電力の出力を停止する、さらにあるいは、スピーカからブザー音等を出力して、組織が脱水状態になったことを述者に知らせ、その後述者によるフットスイッチ4等のオフコマンドがされてから高周波電力の出力を停止する。
さらに、電気手術システム1が、上記した図4と図5を組み合わせた処理を行うようにしてもよく、その場合は、出力終了処理においては、検出された2つの脱水状態に基づいて、次のように行うことができる。
なお、図4のインピーダンスの急激な上昇の検出による判定を判定Aとし、図5のインピーダンスが徐々に低下するのを検出することによる判定を判定Bとする。すなわち、判定Aは、2回目におけるインピーダンスZの所定値以上の増加状態の判定であり、判定Bは、2回目におけるインピーダンスZの所定値以上の増加後におけるインピーダンスの減少状態の判定である。
そして、出力終了処理では、次のいずれかの処理が行われる。
a)制御部18は、判定Aか判定Bのうち、述者等により予め設定された方の判定の発生に応じて、ブザー音等で述者に知らせると共に、高周波電力の出力を停止する。
b)制御部18は、判定Aの発生をブザー音等で述者に知らせ、その後、述者が判定Bの発生前に、述者によるフットスイッチ4等のオフコマンドがされたとき、すなわち出力停止信号を受信したとき、高周波電力の出力を停止する。なお、判定Bがされる前に、オフコマンドが指示されないと、制御部18は、判定Bの発生に応じて、ブザー音等で述者に知らせると共に、あるいはブザー音等で知らせることなく、高周波電力の出力を停止する。
c)制御部18は、判定Aの発生をブザー音等で述者に知らせ、その後、判定Bの発生に応じて、ブザー音等で述者に知らせると共に、高周波電力の出力を停止する。
以上のように、本実施の形態の電気手術装置によれば、組織の接合を行う場合に、組織の脱水状態を検出して、高周波電力の出力の停止を行うことができるので、組織の接合が弱くなることもない。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、高周波電力の供給中におけるインピーダンスの変化に応じて高周波電力の供給と所定の電圧供給とを交互に行い、所定の電圧供給期間における組織のインピーダンスを測定し、測定したインピーダンスを所定の閾値以上になったことを検出することによって、組織の乾燥が判定される。
本実施の形態の装置の構成は、図1に示す第1の実施の形態の電気手術システム1と同様の構成である。よって、第1の実施の形態と同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明は省略する。
図6は、本実施の形態に係る組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。図7は、インピーダンスZと出力電力あるいは電圧の時間経過に伴う変化の例を示すグラフである。
図6のフローチャートの処理は、フットスイッチ4等が押されると開始される。
まず、制御部18は、電源回路11をオンして、波形生成回路13に所定の信号を出力することにより、出力トランス14からの所定の電力値W1の高周波電力の出力を開始する(ステップS21)。
その後、制御部18は、A/Dコンバータ17から入力される電流値データと電圧値データに基づいて、組織のインピーダンスZを計算して、監視する。
なお、出力制御は、第1の実施の形態と同様に、定電力制御から開始され、インピーダンスZが所定の値以上になると、定電圧制御に移行するように行われる。
制御部18は、計算して得たインピーダンス値であるインピーダンスZの変化率であるZ傾きを計算し、Z傾きについての所定の閾値ZDth1以上か否かを判定する(ステップS22)。なお、Z傾きが所定の閾値ZDth1以上になったか否かは、第1の実施の形態と同様に、ノイズ信号を除去する等の処理を行って判定される。
なお、このステップS22では、制御部18は、計算して得たインピーダンス値が、所定の閾値TH以上か否かを判定するようにしてもよい。そして、その所定の閾値TH及び上記の閾値ZDth1は、図3の第1回目の急激なインピーダンスの上昇時が検出できるような値に、設定される。
図7において、電力出力の開始直後は、インピーダンスZは一旦下がるが、その後、組織内の水分の蒸発に伴い、上昇する。
Z傾きがZDth1未満であるときは、ステップS22でNOとなり、処理は何もしない。
Z傾きがZDth1以上であるときは、ステップS22でYESとなり、電力W1に代えて、所定の電圧Vdを出力する(ステップS23)。
図7に示すように、インピーダンスZの上昇におけるインピーダンスZの傾きであるZ傾きが所定の閾値ZDth1以上になると、高周波電力の出力は、所定の電力値W1から所定の電圧Vdに変更される。
次に、制御部18は、タイマをオンにする(ステップS24)。タイマは、所定の時間tmのタイマであり、所定の時間tmが経過するとタイムアウトするような、ハードウエアのタイマでもよいし、ソフトウエアのタイマでもよい。
そして、制御部18は、タイマがタイムアウトしたか否かを判定し(ステップS25)、タイムアウトしなければ、処理は何もしない。タイムアウトすると、測定したインピーダンスZが所定の閾値Zth1未満であるか否かが判定される(ステップS26)。
インピーダンスZが所定の閾値Zth1未満であるときは、次の高周波出力の出力期間における供給電力を、前の出力期間における供給電力値W、例えば平均電力値、に所定の電力値Waを加算し(ステップS27)、処理は、ステップS21に戻る。その結果、加算値(W+Wa)の高周波電力の出力が開始される(S21)。1回目の高周波電力の出力期間の供給電力値がW1であれば、2回目の出力期間では、(W2=W1+Wa)の電力値の電圧が供給される。
すなわち、制御部18は、高周波電力非供給期間内におけるインピーダンスZが、後述する所定の閾値Zth2よりも小さい所定の閾値Zth1未満であるときには、次の高周波電力供給期間において供給される高周波電力の電力値を所定量Waだけ増加する。
従って、所定の電圧Vdの出力期間の最後の時点におけるインピーダンスZが、閾値Zth1未満であるということは、組織内部に多くの水分が残留していることを意味するので、組織の乾燥を短時間で行うために、出力電力を上げるが、その増加分がWaである。図7において、2回目の高周波電力の出力期間における電力がW1からW2に上昇しているのは、点線で示したインピーダンスZが閾値Zth1未満であったため、組織の乾燥を早めるためである。同様に、3回目の出力期間においても、電力がW2からW3に上昇している
また、インピーダンスZが所定の閾値Zth1以上であるときは、ステップS26でYESとなりとなり、さらに、インピーダンスZが、所定の閾値Zth2以上であるか否かが判定される(ステップS28)。
インピーダンスZが、所定の閾値Zth2以上でないときは、ステップS29でNOとなり、処理は、ステップS21に戻る。
すなわち、制御部18は、高周波電力非供給期間内におけるインピーダンスZが、所定の閾値Zth2よりも小さく、かつ所定の閾値Zth1以上であるときには、次の高周波電力供給期間において供給される高周波電力の電力値を変更しない。
所定の電圧Vdの出力期間におけるインピーダンスZが、閾値Zth1以上でZth2未満であるということは、組織内部の多くの水分が大分蒸発しており、インピーダンスZの低下が見られなくなっており、さらに電圧を上げて組織の乾燥時間を早める程ではないことを意味する。よって、図7において、4回目の高周波電力の出力期間における電力はW3のままである。
インピーダンスZが、所定の閾値Zth2以上であるときは、ステップS28でYESとなりとなり、高周波電力の出力を停止する(ステップS30)。
所定の電圧Vdの出力期間におけるインピーダンスZが、閾値Zth2以上であるということは、組織が乾燥状態になったことを意味しているので、高周波電力の出力が停止される。
以上のように、制御部18は、算出されたインピーダンスZの所定値以上の増加があった後は、高周波電力の供給を間欠的に行い、高周波電力を供給していない高周波電力供給期間におけるインピーダンスZが、所定の閾値Zth2以上になったとき、高周波電力の供給を停止するように制御する。
従って、本実施の形態の電気手術システム1においても、組織の乾燥状態を検出することによって高周波電力の出力を停止しているので、接合力の強い組織の接合を行うことができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、高周波電力の供給と停止を交互に行い、高周波電力の供給中におけるインピーダンスZが所定の閾値以上になるまでの時間、すなわち低インピーダンス継続時間LZTが、所定の時間未満になったことを検出することにより、組織の乾燥が判定される。
本実施の形態の装置の構成は、図1に示す第1の実施の形態の電気手術システム1と同様の構成である。よって、第1の実施の形態と同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明は省略する。
図8は、本実施の形態に係る組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。図9は、インピーダンスZと出力電力あるいは電圧の時間経過に伴う変化の例を示すグラフである。
図8のフローチャートの処理は、フットスイッチ4等が押されると開始される。
まず、制御部18は、電源回路11をオンして、波形生成回路13に所定の信号を出力することにより、出力トランス14からの所定の電力値W2の高周波電力の出力を開始する(ステップS31)。
さらに、制御部18は、電力供給の開始後の、インピーダンスZが所定の閾値Zth3未満の期間である低インピーダンス継続時間LZTの計測を開始する(ステップS32)。
その後、制御部18は、A/Dコンバータ17から入力される電流値データと電圧値データに基づいて、組織のインピーダンスZを算出して、監視する。
なお、出力制御は、第1の実施の形態と同様に、定電力制御から開始され、インピーダンスZが所定の値以上になると、定電圧制御に移行するように行われる。
次に、制御部18は、算出したインピーダンスZが所定の閾値Zth3以上であるか否かが判定される(ステップS33)。インピーダンスZが所定の閾値Zth3未満であるときは、ステップS33でNOとなり、インピーダンスZの監視を継続する。
なお、このステップS33では、制御部18は、計算して得たインピーダンス値であるインピーダンスZの変化率であるZ傾きを計算し、Z傾きについての所定の閾値以上か否かを判定して、低インピーダンス継続時間LZTの終了を判定するようにしてもよい。
図9において、電力出力の開始直後は、インピーダンスZは一旦下がるが、その後、組織内の水分の蒸発に伴い、上昇する。
インピーダンスZが所定の閾値Zth3以上になると、ステップS33でYESとなり、低インピーダンス継続時間LZTの計測を終了する(ステップS34)。よって、ここで計測して得られた時間は、高周波電力を供給する高周波電力供給期間におけるインピーダンスZが所定の閾値Zth3以上に達するまでの到達時間である。
なお、閾値Zth3は、図3の第1回目の急激なインピーダンスの上昇時が検出できるような値に、設定される。
制御部18は、算出して得たインピーダンス値であるインピーダンスZの変化率であるZ傾きを計算し、Z傾きについての所定の閾値ZDth2以上か否かを判定する(ステップS35)。
Z傾きがZDth2未満であるときは、ステップS35でNOとなり、処理は何もしない。
Z傾きがZDth2以上であるときは、ステップS35でYESとなり、ステップS34において終了した低インピーダンス継続時間LZTの計測値が所定値Tth1未満か否かを判定する(ステップS36)。
低インピーダンス継続時間LZTが所定値Tth1未満でない場合は、ステップS36でNOとなり、高周波電力の出力を所定時間tm1の間停止し(ステップS37)、その所定時間tm1が経過するのを待って、ステップS31に戻り、制御部18は、所定の電力W4を出力する処理を行う。
なお、このステップS35において、制御部18は、算出して得たインピーダンス値が、所定の閾値以上か否かを判定するようにしてもよい。
図9の例では、インピーダンスZの上昇におけるインピーダンスZの傾きであるZ傾きが所定の閾値ZDth2以上になり、1回目の出力期間の後、高周波電力の出力は、所定時間tm1だけ停止している。
さらに、2回目と3回目の出力期間のそれぞれの高周波電力の出力後は、所定時間tm1の停止期間があり、その後、出力を開示している。
経過時間が所定値Tth1未満である場合は、ステップS36でYESとなり、高周波電力の出力を終了すなわち停止する(ステップS38)。
経過時間が所定値Tth1未満になったことは、組織が脱水状態になったことを示すものであるので、組織同士は、強い接合力で接合されたことになる。
図9では、4回目の出力期間において、低インピーダンス継続時間LZTが所定値Tth1未満となった、すなわち、組織が乾燥状態になったことを意味しているので、その後の高周波電力の出力が停止される、すなわち出力が終了する。
以上のように、制御部18は、算出されたインピーダンスZの所定値以上の増加があった後は、高周波電力の供給を間欠的に行い、かつ高周波電力を供給する高周波電力供給期間におけるインピーダンスZが所定の閾値Zth3以上になるまでの到達時間t1〜t4を計測し、その計測された到達時間が所定の時間Tth1未満になったとき、高周波電力の供給を停止するように制御する。
従って、本実施の形態の電気手術システム1においても、組織の乾燥状態を検出することによって高周波電力の出力を停止しているので、接合力の強い組織の接合を行うことができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、高周波電力の供給と停止を交互に行い、低インピーダンス継続時間LZTに基づいて、次の高周波電力の供給時間を制御し、低インピーダンス継続時間LZTが所定の閾値時間よりも短くなったことを検出することによって、組織の乾燥が判定される。
本実施の形態の装置の構成は、図1に示す第1の実施の形態の電気手術システム1と同様の構成である。よって、第1の実施の形態と同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明は省略する。
図10は、本実施の形態に係る組織の脱水状態を判定するための処理の流れの例を示すフローチャートである。図11は、インピーダンスZと出力電力あるいは電圧の時間経過に伴う変化の例を示すグラフである。図12は、高周波電力の供給時間を決定するためのテーブルデータの例を示す図である。
図10のフローチャートの処理は、フットスイッチ4等が押されると開始される。
まず、制御部18は、電源回路11をオンして、波形生成回路13に所定の信号を出力することにより、出力トランス14からの所定の電力値W3の高周波電力の出力を開始する(ステップS41)。
その後、制御部18は、A/Dコンバータ17から入力される電流値データと電圧値データに基づいて、組織のインピーダンスZを計算して、監視する。
そして、制御部18は、所定の電力の出力開始時からの低インピーダンス継続時間LZTの計測を開始する(ステップS42)。
なお、出力制御は、第1の実施の形態と同様に、定電力制御から開始され、インピーダンスZが所定の値以上になると、定電圧制御に移行するように行われる。
まず、制御部18は、計算して得たインピーダンス値であるインピーダンスZが、所定の閾値Zth4以上になったか否かを判定する(ステップS43)。
なお、このステップS43では、制御部18は、計算して得たインピーダンス値であるインピーダンスZの変化率であるZ傾きを計算し、Z傾きについての所定の閾値以上か否かを判定して、低インピーダンス継続時間LZTの終了を判定するようにしてもよい。
図11において、高周波電力の出力の開始直後は、インピーダンスZは一旦下がるが、その後、組織内の水分の蒸発に伴い、急激に上昇する。
インピーダンスZがZth4未満であるときは、ステップS43でNOとなり、処理は何もしない。
インピーダンスZがZth4以上になると、ステップS43でYESとなり、低インピーダンス継続時間LZTの計測を終了し(ステップS44)、計測時間に基づいて、次の高周波電力の供給期間における、インピーダンスZの上昇後の継続時間td1を決定する(ステップS45)。よって、ステップS44(及び後述するステップS49)において、計測して得られた時間は、高周波電力を供給する高周波電力供給期間におけるインピーダンスZが所定の閾値Zth4に達するまでの到達時間である。
なお、閾値Zth4は、図3の第1回目の急激なインピーダンスの上昇時が検出できるような値に、設定される。
このインピーダンスZの急激な上昇後の継続時間tdは、図12に示す出力継続時間決定テーブル21のテーブルデータに基づいて決定される。
図12の出力継続時間決定テーブル21には、低インピーダンス継続時間LZTと、次の出力における低インピーダンス継続時間後の出力継続時間tdとの対応関係のデータが予め設定されて記憶されている。すなわち、出力継続時間決定テーブル21には、次の高周波電力供給期間において、上記の計測して得られた時間、すなわち到達時間(t11〜t14)に応じて予め設定された、付加時間としての出力継続時間tdが登録されている。
図12は、低インピーダンス継続時間LZTが、所定の時間Tth2未満の場合は、現在の出力期間における低インピーダンス継続時間が終了すると、出力終了であることを示している。また、低インピーダンス継続時間LZTが、所定の時間Tth2以上で、かつ所定の時間Ta未満の場合は、次の出力期間における低インピーダンス継続時間後の付加時間としての出力継続時間tdは、「0」(ゼロ)であることを示している。さらに、低インピーダンス継続時間LZTが、所定の時間Ta以上で、かつ所定の時間Tb未満の場合は、次の出力期間における低インピーダンス継続時間後の出力継続時間tdは、「5秒」であることを示している。そして、また、低インピーダンス継続時間LZTが、所定の時間Tb以上の場合は、次の出力期間における低インピーダンス継続時間後の出力継続時間tdは、「10秒」であることを示している。
そして、高周波電力の出力を、所定時間tm2だけ停止した後、所定の電力値W2の高周波電力を出力する(ステップS46)。
図11の例では、電力値W3の高周波電力の出力を開始後、インピーダンスZが閾値Zth4になり、ステップS45で例えば、低インピーダンス継続時間LZTがt11であり、そのt11が所定の時間Tb以上であるため、次の出力期間(2回目の出力期間)における低インピーダンス継続時間後の出力継続時間td1は、「10秒」と判断されている。そして、ステップS46において所定時間tm2の経過後、2回目の高周波電力の出力が開始される。
そして、再度、制御部18は、所定の電圧V5の出力開始時からの低インピーダンス継続時間LZTの計測を開始する(ステップS47)。
制御部18は、測定したインピーダンスZが所定の閾値Zth4以上であるか否かを判定する(ステップS48)。インピーダンスZが所定の閾値Zth4未満であるときは、処理は何もせず、電力の供給を継続する。
また、制御部18は、インピーダンスZが所定の閾値Zth4以上になると、低インピーダンス継続時間LZTの計測を終了し(ステップS49)、低インピーダンス継続時間LZTが所定の閾値Tth2未満か否かを判定する(ステップS50)。
低インピーダンス継続時間LZTが所定の閾値Tth2以上の場合は、ステップS50でNOとなり、さらに、低インピーダンス継続時間LZTに基づいて、次の出力期間におけるインピーダンス上昇後の継続時間tdを決定する(ステップS51)。
そして、制御部18は、現在の出力期間におけるインピーダンス上昇後の継続時間だけ出力の継続を行う(ステップS52)。その後、処理は、ステップS46に戻る。
図11の例では、2回目の出力期間では低インピーダンス継続時間LZTがt12であり、t12が、所定の時間Ta以上で、かつ所定の時間Tb未満であるため、次の出力期間(3回目の出力期間)における低インピーダンス継続時間後の出力継続時間td2は、「5秒」と決定されている。そして、現在の出力期間(2回目)におけるインピーダンス上昇後の継続時間td1だけ、出力が継続され、その継続時間td1の経過後、出力は、停止している。
3回目の出力期間においても、低インピーダンス継続時間LZTは、閾値Tth2以上ではなかったので、次の出力期間におけるインピーダンス上昇後の継続時間td3が決定されている。そして、低インピーダンス継続時間LZTがt13であり、そのt13が、所定の時間Tth2以上で、かつ所定の時間Ta未満であるため、次の出力期間(4回目)における低インピーダンス継続時間後の出力継続時間tdは、「0」(ゼロ)とされている。
ステップS50において、低インピーダンス継続時間LZTが所定の閾値Tth2未満であると判定されると、出力を終了すなわち停止する(ステップS53)。
図11の場合、4回目の出力期間において、低インピーダンス継続時間LZTが所定の閾値Tth2未満であると判定されて、出力は停止している。
すなわち、低インピーダンス継続時間LZTが、所定の閾値Tth2未満になったので、組織は乾燥状態になったことを意味しているので、高周波電力の出力が停止される。
以上のように、制御部18は、算出されたインピーダンスZの所定値Zth4以上の増加があった後は、高周波電力の供給を間欠的に行い、かつ高周波電力を供給する高周波電力供給期間におけるインピーダンスZが所定の閾値Zth4に達するまでの到達時間を計測し、次の高周波電力供給期間において、計測された到達時間t11〜t14に応じて予め設定された設定時間を、到達時間に付加される付加時間の間、高周波電力を供給し、到達時間が所定の時間Tth2未満になったとき、高周波電力の供給を停止するように制御する。
従って、本実施の形態の電気手術システム1においても、組織の乾燥状態を検出することによって高周波電力の出力を停止しているので、接合力の強い組織の接合を行うことができる。
上述した各実施の形態に係る電気手術装置によれば、組織の乾燥状態を検出することによって高周波電力の出力を停止しているので、接合力の強い組織の接合を行うことができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。

Claims (20)

  1. 生体組織の接合を行うための電気手術装置であって、
    前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部と、
    前記高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出するための検出部と、
    前記検出部において検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部において算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加が、2回あるか否かに基づいて、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給と、停止あるいは実質的な停止とを制御する制御部と、
    を有することを特徴とする電気手術装置。
  2. 前記制御部は、前記高周波電力の供給の開始後における前記インピーダンスの減少後の最初の増加を、前記2回のうちの1回目における前記インピーダンスの前記所定値以上の増加であるとすることを特徴とする請求項1に記載の電気手術装置。
  3. 前記制御部は、前記2回のうち2回目における前記インピーダンスの前記所定値以上の増加があったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を停止あるいは実質的に停止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の電気手術装置。
  4. 前記制御部は、前記2回のうち2回目における前記インピーダンスの前記所定値以上の増加後における前記インピーダンスの減少があったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を停止あるいは実質的に停止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の電気手術装置。
  5. 前記制御部は、前記2回のうち2回目における前記インピーダンスの前記所定値以上の増加状態、あるいは前記2回のうち2回目における前記インピーダンスの前記所定値以上の増加後における前記インピーダンスの減少状態、のいずれかの状態にうち、設定された状態があったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を停止あるいは実質的に停止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の電気手術装置。
  6. 前記制御部は、前記2回のうち2回目における前記インピーダンスの前記所定値以上の増加があった後、前記2回目における前記インピーダンスの前記所定値以上の増加後における前記インピーダンスの減少までの間に、前記高周波電力の出力停止信号を受信したとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を停止あるいは実質的に停止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の電気手術装置。
  7. 前記制御部は、前記インピーダンスの前記所定値以上の増加があるか否かを、前記インピーダンスの単位時間当たりの変化率により決定し、その決定された変化率と所定の閾値とを比較することにより、判定することを特徴とする請求項1に記載の電気手術装置。
  8. 生体組織の接合を行うための電気手術装置であって、
    前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部と、
    前記高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出するための検出部と、
    前記検出部において検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部において算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に行い、前記生体組織の状態を監視するための高周波低電力が出力されている期間における前記インピーダンスが、第1の閾値以上になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を停止あるいは実質的に停止するように制御する制御部と、
    を有することを特徴とする電気手術装置。
  9. 前記制御部は、前記高周波低電力供給期間内における前記インピーダンス値が、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値未満であるときには、次の高周波電力供給期間において供給される前記高周波電力の電力値を所定量だけ増加することを特徴とする請求項8に記載の電気手術装置。
  10. 前記制御部は、前記高周波低電力供給期間内における前記インピーダンス値が、前記第1の閾値よりも小さく、かつ前記第2の閾値以上であるときには、次の高周波低電力供給期間において供給される前記高周波電力の電力値を変更しないことを特徴とする請求項9に記載の電気手術装置。
  11. 生体組織の接合を行うための電気手術装置であって、
    前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部と、
    前記高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出するための検出部と、
    前記検出部において検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部において算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に行い、かつ前記高周波電力を供給する高周波電力供給期間における前記インピーダンスが第1の閾値以上に達するまでの到達時間を計測し、その計測された到達時間が所定の時間未満になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するように制御する制御部と、
    を有することを特徴とする電気手術装置。
  12. 前記制御部は、前記インピーダンスの前記所定値以上の増加があるか否かを、前記インピーダンスの単位時間当たりの変化率、あるいは前記インピーダンス算出部により算出されたインピーダンス値と、所定の閾値とを比較することにより、判定することを特徴とする請求項11に記載の電気手術装置。
  13. 生体組織の接合を行うための電気手術装置であって、
    前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部と、
    前記高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出するための検出部と、
    前記検出部において検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部において算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に行い、かつ前記高周波電力を供給する高周波電力供給期間における前記インピーダンスが第1の閾値に達するまでの到達時間を計測し、次の高周波電力供給期間において、計測された到達時間に応じて予め設定された設定時間を、前記到達時間に付加される付加時間の間、前記高周波電力を供給し、前記到達時間が所定の時間未満になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するように制御する制御部と、
    を有することを特徴とする電気手術装置。
  14. 前記制御部は、前記インピーダンスの前記所定値以上の増加があるか否かを、前記インピーダンスの単位時間当たりの変化率、あるいは前記インピーダンス算出部により算出されたインピーダンス値と、所定の閾値とを比較することにより、判定することを特徴とする請求項13に記載の電気手術装置。
  15. 生体組織の接合を行うための電気手術装置の制御方法であって、
    前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出部検出
    検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスをインピーダンス算出手段算出
    算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加が、2回あるか否かに基づいて、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給と、停止あるいは実質的な停止とを制御手段制御することを特徴とする電気手術装置の制御方法。
  16. 前記高周波電力の供給の開始後における前記インピーダンスの減少後の最初の増加が、前記2回のうちの1回目における前記インピーダンスの前記所定値以上の増加であることを特徴とする請求項15に記載の電気手術装置の制御方法。
  17. 生体組織の接合を行うための電気手術装置の制御方法であって、
    前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出部検出
    検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスをインピーダンス算出手段算出
    算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に行い、前記生体組織の状態を監視するための高周波低電力が出力されている期間における前記インピーダンスが、第1の閾値以上になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するように制御手段制御することを特徴とする電気手術装置の制御方法。
  18. 前記高周波電力非供給期間内における前記インピーダンス値が、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値未満であるときには、次の高周波電力供給期間において供給される前記高周波電力の電力値を所定量だけ増加することを特徴とする請求項17に記載の電気手術装置の制御方法。
  19. 生体組織の接合を行うための電気手術装置の制御方法であって、
    前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出部検出
    検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスをインピーダンス算出手段算出
    算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に制御手段がうよう制御し、かつ前記高周波電力を供給する高周波電力供給期間における前記インピーダンスが第1の閾値以上になるまでの到達時間を計測手段計測
    その計測された到達時間が所定の時間未満になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するのを前記制御手段制御することを特徴とする電気手術装置の制御方法。
  20. 生体組織の接合を行うための電気手術装置の制御方法であって、
    前記生体組織に印加する高周波電力を供給するための高周波電力供給部から出力される前記高周波電力の電圧と電流を検出部検出
    検出された前記電圧と前記電流のそれぞれの値から、前記高周波電力が供給されかつ前記生体組織を把持した一対の電極間のインピーダンスをインピーダンス算出手段算出
    算出された前記インピーダンスの所定値以上の増加があった後は、前記高周波電力の供給を間欠的に制御手段がうよう制御し、かつ前記高周波電力を供給する高周波電力供給期間における前記インピーダンスが第1の閾値に達するまでの到達時間を計測手段計測
    次の高周波電力供給期間において、計測された到達時間に応じて予め設定された設定時間を、前記到達時間に付加される付加時間の間、前記高周波電力を供給するよう前記制御手段が制御し、前記到達時間が所定の時間未満になったとき、前記高周波電力供給部からの前記高周波電力の供給を実質的に停止するように前記制御手段制御することを特徴とする電気手術装置の制御方法。
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