JPWO2010055615A1 - 高純度シリコンおよび熱電変換材料 - Google Patents
高純度シリコンおよび熱電変換材料 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2010055615A1 JPWO2010055615A1 JP2010537671A JP2010537671A JPWO2010055615A1 JP WO2010055615 A1 JPWO2010055615 A1 JP WO2010055615A1 JP 2010537671 A JP2010537671 A JP 2010537671A JP 2010537671 A JP2010537671 A JP 2010537671A JP WO2010055615 A1 JPWO2010055615 A1 JP WO2010055615A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon
- waste
- silicon waste
- thermoelectric conversion
- conversion material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B33/00—Silicon; Compounds thereof
- C01B33/02—Silicon
- C01B33/037—Purification
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N10/00—Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
- H10N10/01—Manufacture or treatment
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N10/00—Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
- H10N10/80—Constructional details
- H10N10/85—Thermoelectric active materials
- H10N10/851—Thermoelectric active materials comprising inorganic compositions
- H10N10/855—Thermoelectric active materials comprising inorganic compositions comprising compounds containing boron, carbon, oxygen or nitrogen
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Abstract
シリコン廃棄物における不純物を除去するとともに、酸化シリコンを還元することにより、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して得られる高純度シリコンを提供する。本発明にかかる高純度シリコンは、シリコン廃棄物を放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において高密度に焼結することにより生成される。【選択図】 図1
Description
本発明は高純度シリコンに関し、特に、シリコンウエハーの生産過程などから生じるシリコン廃棄物を再利用して生成される高純度シリコンに関する。また、本発明は、熱電変換材料に関するものであり、特に、シリコンウエハーの生産過程などから生じるシリコン廃棄物を再利用して生成される熱電変換材料に関する。
半導体基板原料のシリコン単結晶は、シリカの還元、モノシランへの転化、水素還元、単結晶シリコン引き上げのプロセス経て製造され、多大なエネルギーを消費している、更に半導体基板であるシリコンチップは、シリコン単結晶をスライスしてシリコンウエハーとして、ラッピング、ポリッシングの工程を経て、最終的にダイシングされることによって得られるが、シリコン単結晶からシリコンチップへの収率はわずか30%であり、残りの70%はシリコンスラッジとして廃棄物として処理されている。
また、特許文献1に示すように、太陽電池用シリコンの製造方法において、半導体産業で発生するシリコン廃棄物を出発原料として、これをまず溶融し、次いで底部に貫通孔を有し、珪素化合物を主成分とする物質から構成したろ過容器に珪素化合物を主成分とする物質をフィルター材として充填したろ過装置でろ過処理し、次いで該ろ過処理後に酸化処理を施し、次いで減圧処理を施した後、一方向凝固させることを特徴とする太陽電池用シリコンの製造方法が開示されている。
しかしながら、このようなシリコンスラッジ廃棄物は、埋立地に堆積されるか、あるいは焼却炉で燃やされているが、埋立地にスラッジを堆積すると、オイルやグリコールが土壌中に滲出する危険があり、環境問題となっている。また、焼却炉での焼却は、シリコンスラッジ中のシリコン粉末が汚染された二酸化ケイ素に変換され、土壌中に堆積されることになる。このように、シリコン粉末廃棄物は、環境汚染を伴うため、環境対策のためのコスト増が課題となっている。さらに、集積回路と太陽電池パネルの需要の高まりと共に、シリコン粉末廃棄物による環境汚染の懸念が、今後ますます高まることが予想される。したがって、環境対策コストを抑えつつ、大量のシリコンスラッジ廃棄物を簡易かつ安全に再利用する方法が特に必要とされている。
また、特許文献1に開示されている発明は、ろ過処理を施さなければならないため、ろ過処理に時間やコストを要し、工業的な再利用としては採算性が伴わない。
したがって、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して、高純度シリコンを得ることができれば、環境対策を考慮したシリコンスラッジの再利用に大きく貢献することができる。
また、熱電変換材料の原料として、スラリー廃液に含まれるシリコンスラッジから高純度シリコンを生成するためには、沈降分離又は濾過などによって、シリコン粒子からなる固体フラクションを液体フラクションであるグリコールまたはオイルから分離分離した後、Fe(鉄)やAl(アルミニウム)などの不純物元素を除去しなければならず、プロセスが煩雑である。また、シリコン廃棄物は酸化が進んでいるため、高純度シリコンを生成するためには、シリコン廃棄物を還元剤により還元しなければならず、プロセスがさらに煩雑となる。このように、シリコンスラッジから熱電変換材料の原料となる高純度シリコンを得るためには、プロセスが煩雑となるのでコストを要し、工業的な再利用としては採算性が伴わない。
さらに、溶解法を用いて、シリコンと鉄の混合物からFe-Si系熱電変換材料を生成することはできず、Fe-Si系熱電変換材料を生成するためには、溶解法により形成された金属相(ε相、α相)をさらに長時間熱処理することにより、Fe-Si系熱電変換材料の半導体相(β相)が得られる。このように、溶解法では、時間やコストを要するため、工業的な再利用としては採算性が伴わない。
したがって、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して、熱電変換材料を得ることができれば、環境対策を考慮したシリコンスラッジの再利用に大きく貢献することができる。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、シリコン廃棄物を利用して生成される高純度シリコンを提供することを目的とする。また、本発明は、シリコン廃棄物を利用して生成される熱電変換材料を提供することを目的とする。
本発明の高純度シリコンは、シリコン廃棄物を放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において高密度に焼結することにより生成されることを特徴とする高純度シリコン。
この構成によれば、放電プラズマ焼結法を用いることで、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して、高純度シリコンを生成することができる。
本発明の高純度シリコンでは、約900℃以上の焼結温度で前記シリコン廃棄物を焼結する。
この構成によれば、焼結温度を約900℃以上にすることで、効率的にシリコン廃棄物のシリコン純度を上げることができる。
本発明の高純度シリコンでは、約900℃の焼結温度で前記シリコン廃棄物を焼結する。
この構成によれば、焼結温度を約900℃にすることで、さらに効率的にシリコン廃棄物のシリコン純度を上げることができる。
本発明の高純度シリコンでは、約1800秒以上の保持時間で前記シリコン廃棄物を焼結する。
この構成によれば、保持時間を約1800℃以上にすることで、効率的にシリコン廃棄物のシリコン純度を上げることができる。
本発明の高純度シリコンは、放電プラズマ焼結法により焼結された前記シリコン廃棄物を真空または非酸化性雰囲気において溶解することにより生成される。
この構成によれば、放電プラズマ焼結法により焼結され、高純度化されたシリコン廃棄物における不純物を除去するとともに、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して、さらに高純度なシリコンを生成することができる。
本発明の高純度シリコンは、1800℃以上の溶解温度で前記シリコン廃棄物を溶解することにより生成される。
この構成によれば、シリコン廃棄物を高温処理することで、不純物が気化し、シリコン廃棄物における不純物を除去することができる。
本発明の高純度シリコンは、1.3×10−1Pa以下の減圧下において前記シリコン廃棄物を溶解することにより生成される。
この構成によれば、減圧下で溶解処理を行うことで、不純物が気化し、シリコン廃棄物における不純物を除去することができる。
本発明の高純度シリコンは、溶解炉および放電プラズマ焼結装置の何れかにより前記シリコン廃棄物を溶解することにより生成される。
この構成によれば、溶解炉および放電プラズマ焼結装置を用いることで、高温処理が可能となり、不純物の排除および酸化シリコンの還元を促進することができる。
本発明の高純度シリコンは、前記シリコン廃棄物はSiOおよびSiCを含むことにより生成される。
この構成によれば、SiOとSiCが反応して酸化還元作用が生じることで、酸化シリコンの還元作用を促進することができる。
本発明の高純度シリコンは、前記シリコン廃棄物にC系物質またはCa系物質を混合して溶解することにより生成される。
この構成によれば、系物質またはCa系物質を還元剤として用いることで、酸化シリコンの還元作用を促進することができる。
本発明の高純度シリコンは、溶解した前記シリコン廃棄物の表面に不活性ガスを吹き付けることにより生成される。
この構成によれば、溶解したシリコン廃棄物の表面に不活性ガスを吹き付けることで、シリコン廃棄物の表面付近でスラグが濃縮されるため、このスラグ部分を分離することにより、高純度シリコンを生成することができる。
本発明の高純度シリコンは、溶解した前記シリコン廃棄物を冷却し、水素雰囲気において焼鈍処理を行うことにより生成される。
この構成によれば、水素雰囲気において焼鈍処理を行うことで、シリコン廃棄物における不純物を除去するとともに、酸化シリコンを還元することにより、高純度シリコンを生成することができる。
本発明にかかる熱電変換材料は、シリコン廃棄物をFe成分と混合し、放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において焼結することにより生成されることを特徴とする。
この構成によれば、放電プラズマ焼結法により、シリコンとFeの混合物に対して急加熱、短時間温度保持、および急冷を行うことで熱電変換材料が生成される共に、シリコン廃棄物を利用することにより、簡易かつ安価に熱電変換材料を得ることができる。
本発明にかかる熱電変換材料は、前記シリコン廃棄物は、放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において焼結することにより、シリコンが高純度化されたシリコン廃棄物であることを特徴とする。
この構成によれば、放電プラズマ焼結法によって、放電プラズマ焼結装置のグラファイト部において還元作用が生じ、この還元作用によって高純度化されたシリコン廃棄物を熱電変換材料の原料として利用することにより、シリコン廃棄物を還元剤により還元する必要がなくなるため、簡易かつ安価に熱電変換材料を得ることができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、前記シリコン廃棄物と前記Fe成分の混合物は、Feを含む凝集剤により、前記シリコン廃棄物を固液化した混合物であることを特徴とする。
この構成によれば、凝集剤に含まれるFeを、熱電変換材料の一部として利用することにより、凝集剤により凝集されたシリコン廃棄物をそのまま利用することができ、別途鉄成分を混合する処理が不要となるため、低コストで熱電変換材料を得ることができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、前記Feを含む凝集剤は、塩化鉄、硫化鉄、もしくはこれらの組み合わせの何れかであることを特徴とする。
この構成によれば、凝集剤に含まれるFeを、熱電変換材料の一部として利用することができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、前記シリコン廃棄物にAl成分を混合し、前記シリコン廃棄物と前記Al成分の混合物は、Alを含む凝集剤により、前記シリコン廃棄物を固液化した混合物であることを特徴とする。
この構成によれば、凝集剤に含まれるAlを、p型の熱電変換材料を生成する際の置換用金属元素として利用することにより、別途Alをドープする処理が不要となるため、凝集剤により凝集されたシリコン廃棄物をそのまま利用することができ、低コストで熱電変換材料を得ることができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、前記Alを含む凝集剤は、酸化アルミニウム、硫化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、もしくはこれらの組み合わせの何れかであることを特徴とする。
この構成によれば、凝集剤に含まれるAlを、熱電変換材料の一部として利用することができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、前記シリコン廃棄物は、シリコンウエハーの生産過程から生じるものであることを特徴とする。
この構成によれば、シリコン廃棄物を利用することにより、大量のシリコンスラッジ廃棄物を簡易かつ安価に処理することができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、前記シリコン廃棄物は、洗浄工程により生じるものであって、主に純水とSiから成るシリコン廃棄物であることを特徴とする。
この構成によれば、高純度のシリコン廃棄物をそのまま利用することができ、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して、熱電変換材料を得ることができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、前記シリコン廃棄物は、遠心分離、圧搾分離、沈降分離、浮上分離、もしくはこれらの組み合わせにより固液分離されたシリコン廃棄物であることを特徴とする。
この構成によれば、低純度のシリコン廃棄物であっても、そのまま利用することができ、シリコン廃棄物を高純度化する処理が不要となるため、低コストの熱電変換材料を得ることができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、前記非酸化性雰囲気が、真空、窒素ガス、アルゴンガス、水素ガス、もしくはこれらの混合ガスの何れかであることを特徴とする。
この構成によれば、非酸化性雰囲気において焼結することにより、Fe-Si系熱電変換材料が形成される過程において酸化反応を防ぐことができ、好適な熱電変換材料を得ることができる。
本発明にかかる熱電変換材料では、加圧圧力が10〜100MPa、加熱・焼結温度が500〜2000℃の範囲で前記焼結を行うことを特徴とする。
この構成によれば、熱電変換材料としての性能指数が高い非平衡相が形成され、β相を有するβ-FeSi2が生成される。
本発明にかかる熱電変換材料生成方法は、シリコン廃棄物をFe成分と混合し、放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において焼結することにより生成することを特徴とする。
この構成によれば、放電プラズマ焼結法により、シリコンとFeの混合物に対して急加熱、短時間温度保持、および急冷を行うことで熱電変換材料が生成されると共に、シリコン廃棄物を利用することにより、簡易かつ安価に熱電変換材料を得ることができる。
本発明によれば、シリコン廃棄物を真空または非酸化性雰囲気において溶解することにより、シリコン廃棄物における不純物を除去するとともに、酸化シリコンを還元し、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して、高純度シリコンを生成することができるという効果を有する。
また、本発明によれば、放電プラズマ焼結法により、シリコンとFeの混合物に対して急加熱、短時間温度保持、および急冷を行うことで熱電変換材料が生成されると共に、シリコン廃棄物を利用することにより、簡易かつ安価に熱電変換材料を得ることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態の高純度シリコンについて説明する。
以下、本発明の第1の実施の形態の高純度シリコンについて説明する。
本発明の実施の形態にかかる高純度シリコンは、シリコン廃棄物を真空または非酸化性雰囲気において放電プラズマ焼結(SPS)および溶解することにより生成される。
放電プラズマ焼結法は、圧粉体にオン−オフ直流パルス電圧・電流を印加し、粉体粒子間隙で起こる放電現象により焼結体を作製する方法であり、従来よりも短時間、低温度で、金属、セラミックスなどを高密度に焼結することができる。焼結は主に、グラファイト(黒鉛)を抵抗体とする発熱によって行われるが、パルス電場は、イオン、空孔及び転位の移動・拡散を促進するため、通常の方法では焼結できない粉体でも焼結することができる。また、放電プラズマ焼結法により焼結することで、放電点の分散による均等加圧で、均質高品位の焼結体が容易に得ることができる。シリコン廃棄物を、固体フラクションから液体フラクションを分離することなく、放電プラズマ焼結法により焼結してもよい。また、シリコン廃棄物を、焼結助剤を用いずに放電プラズマ焼結法により焼結してもよい。
本発明者は、放電プラズマ焼結装置および溶解炉を用いて、SiOまたはSiO2を主成分とするシリコン廃棄物を真空または非酸化性雰囲気において高温処理することにより、シリコン廃棄物から高純度シリコンを生成する技術について鋭意研究を行った。この結果、シリコン廃棄物を、放電プラズマ焼結装置を用いて焼結することにより、高純度シリコンを生成できることを見出した。特に、焼結温度を約900℃以上(好ましくは約900℃)にすることで、効率的に高純度シリコンが得られることを見出した。また、保持時間を1800秒以上にすることで、効率的に高純度シリコンが得られることを見出した。さらに、放電プラズマ焼結を用いて焼結されたシリコン廃棄物を、溶解して高温処理することにより、SiOがガス化するとともに、不純物であるAl、Mg、Ca、P、およびBを含む成分もガス化し、このガス化した不純物を除去できることから、さらに高純度なシリコンが得られることを見出した。そして、ガス化した不純物が除去された溶解金属(溶解シリコン)を冷却したインゴットからスラグを分離した場合に、5N以上の高純度シリコンが得られることを見出した。
図1は、シリコン廃棄物の焼結温度と成分濃度との関係を表したグラフである。横軸は、焼結温度を表し、縦軸は、シリコン廃棄物における成分濃度を表す。シリコン廃棄物(シリコン研削スラッジ)に脱水処理を施した後、放電プラズマ焼結装置を用いて焼結処理を施した。焼結温度は、900℃(1173K)、1000℃(1273K)、1100℃(1373K)、および1200℃(1473K)であり、保持温度は1800秒(1800s)である。図1によれば、放電プラズマ焼結法により約900℃以上の焼結温度でシリコン廃棄物を焼結することにより、Siの濃度が約20質量%上昇することが明らかになり、高純度シリコンが得られることが明らかになった。特に、約900℃の焼結温度でシリコン廃棄物を焼結することで、濃度が85.6質量%のSi焼結体を得られた。
次に、放電プラズマ焼結装置により焼結されたシリコン廃棄物を、溶解して高温処理する。
図2は、シリコン廃棄物の加熱温度と不純物ガスの成分濃度との関係を表したグラフである。横軸は、加熱温度を表し、縦軸は、シリコン廃棄物から発生する不純物ガスの成分濃度を表す。図1に示すように、加熱温度が約1400℃になるとSiOガスが発生し、1800℃以上で安定的に大量のSiOガスが発生する。また、加熱温度が1800℃以上になると、SiOガスの他、Fe、Al、およびMgの不純物元素に起因するガス量が発生する。特に、加熱温度が2400℃以上になると、SiO、Fe、Al、およびMgの何れの不純物ガスも安定的に大量に発生する。
したがって、1800℃以上の加熱温度(溶解温度)でシリコン廃棄物を溶解することにより、SiO、Fe、Al、およびMgの不純物ガスを除去することができる。特に、加熱温度を2400℃以上にすることで、大量の不純物ガスを除去することができる。このように、シリコン廃棄物を高温加熱処理することにより、シリコン廃棄物から不純物を除去することができ、高純度シリコンを生成することができる。
本実施の形態では、真空誘導溶解炉を用いて、放電プラズマ焼結装置により焼結されたシリコン廃棄物を溶解する。特殊鋼、非鉄金属の鋳造に利用される真空誘導溶解炉は、電磁撹拌作用により均質な溶解ができることを特徴としており、高周波誘導加熱と真空技術により、減圧雰囲気下および真空中での溶解が可能である。また、高活性材料の溶解法には、坩堝からの不純物混入を避けるため、水冷坩堝を使用するスカル溶解法や、誘導磁場により空中浮遊させて溶解するレビテーション溶解法などがある。
本実施の形態では、真空誘導溶解炉のチャンバー内に坩堝を設置し、この坩堝でシリコンウエハーの切削屑を溶解する。坩堝はカーボン製である。また、シリコンウエハーの切削屑は、SiOを含むシリコン廃棄物であるが、SiCが含まれていてもよい。SiCは、シリコンウエハーを研磨する砥石に用いられ、シリコンウエハーの切削屑に含まれる場合がある。この場合、SiCはSiOを還元する還元剤として機能する。
シリコン廃棄物の高温加熱処理は、真空誘導溶解炉のチャンバー内を真空または非酸化性雰囲気にすることによって行われる。真空または非酸化性雰囲気にすることにより、シリコンの酸化を防止するとともに、酸化シリコンの還元を促進することができる。したがって、真空または非酸化性雰囲気においてシリコン廃棄物を高温処理することによって、シリコン廃棄物における不純物を除去するとともに、酸化シリコンを効率的に還元でき、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して、高純度シリコンを生成することができる。
なお、チャンバー内を真空にする場合は、1.3×10−1以下の真空度であればよい。また、チャンバー内を非酸化性雰囲気にする場合は、窒素ガス、アルゴンガス、水素ガス、もしくはこれらの混合ガスを用いればよい。本実施の形態では、真空誘導溶解炉のチャンバー内を1.3×10−1〜1.3×10−2の真空度にすることによって、シリコン廃棄物の高温加熱処理を行う。
真空誘導溶解炉によって、加熱温度を上昇させていくと、1400〜1500℃でSiOガスが発生し始める。そして、約1800℃からFe、Al、およびCaなどの不純物元素に起因するガス量が増加する。また、不純物元素にはPおよびBも含まれ、これらの不純物に起因するガス量も増加する。好ましくは、加熱温度は1850℃以上である。さらに好ましくは、加熱温度は2000℃以上である。
本実施の形態では、加熱温度を1900℃まで上昇させた後、180分間の還元反応を行い、不純物ガスを除去する。不純物ガスを除去した溶解シリコンを冷却し、インゴットを生成する。インゴットの最終凝固部のスラグ部分を切断除去することで、5Nの高純度シリコンが得られた。
このように、溶解炉を用いて、SiOまたはSiO2を主成分とするシリコン廃棄物を真空または非酸化性雰囲気において高温処理することにより、シリコン廃棄物を溶解させ、高純度シリコンを生成することができる。この高純度シリコンは、太陽電池用シリコンとして有用である。
以上、本発明にかかる実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において変更・変形することが可能である。
例えば、還元剤としてC系物質またはCa系物質を用いてもよい。シリコン廃棄物にC系物質またはCa系物質を混合して溶解することにより、シリコン廃棄物の還元作用を促進することができる。C系物質としては、炭素粉末および炭化ケイ素などがある。また、Ca系物質として、カルシウム酸化物、塩化カルシウム、および炭酸カルシウムなどがある。
また、溶解したシリコン廃棄物の表面に不活性ガスを吹き付けてもよい。溶解したシリコン廃棄物の表面に不活性ガスを吹き付けることで、シリコン廃棄物の表面付近でスラグが濃縮されるため、このスラグ部分を分離することにより、さらに高純度のシリコンを生成することができる。
また、溶解シリコンを冷却したインゴットを、水素雰囲気において焼鈍処理を行ってもよい。水素雰囲気において焼鈍処理を行うことで、シリコン廃棄物における不純物(OおよびNなど)を除去するとともに、酸化シリコンを還元することにより、高純度シリコンを生成することができる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態にかかる熱電変換材料について詳細に説明するが、本発明はかかる実施の形態のみに限定されるものではない。
以下、本発明の第2の実施の形態にかかる熱電変換材料について詳細に説明するが、本発明はかかる実施の形態のみに限定されるものではない。
本発明の実施の形態では、シリコン廃棄物を鉄成分と混合し、放電プラズマ焼結(以下、SPS法と略記する)法によって非酸化性雰囲気において高密度に焼結することにより、熱電変換材料を生成する。
好適には、FeとSiの元素比が実質的に1:1.8〜3となるように、シリコン廃棄物を鉄成分と混合し、さらに好適には、FeとSiの元素比が実質的に1:2となるように、シリコン廃棄物を鉄成分と混合する。本実施の形態では、FeおよびSiの他、置換用金属元素が含まれてもよい。ここで、置換用金属元素としては、鉄またはシリコンの一部分を置換することによって半導体特性を付与するものであって、p型半導体とするためのMn、Cr、V、およびAlや、n型半導体とするためのCo、Ni、およびPtなどが相当する。置換用金属元素を含む場合、置換用金属元素の元素比率は、例えば0.5〜10%である。
本実施の形態において使用されるSPS法は、圧粉体にオン−オフ直流パルス電圧・電流を印加し、粉体粒子間隙で起こる放電現象により焼結体を作製する方法であり、従来よりも短時間、低温度で、金属、セラミックスなどを高密度に焼結することができる。焼結は主に、グラファイト(黒鉛)を抵抗体とする発熱によって行われるが、パルス電場は、イオン、空孔及び転位の移動・拡散を促進するため、通常の方法では焼結できない粉体でも焼結することができる。シリコン廃棄物は従来の方法では、焼結することができず、これまで埋立地に堆積されるか、あるいは焼却炉で燃やされていた。本実施の形態においては、従来再利用が困難とされていたシリコン廃棄物を、固体フラクションから液体フラクションを分離することなく、SPS法により焼結することで、熱電変換材料を簡易かつ安価に得ることができる。また、SPS法により焼結することで、放電点の分散による均等加圧で、均質高品位の焼結体が容易に得ることができる。本実施の形態における焼結に際しては、特に、焼結助剤を必要としない。
本実施の形態では、SPS法において、真空、窒素ガス、アルゴンガス、水素ガス、もしくはこれらの混合ガスの何れかである非酸化性雰囲気を用いる。これは、非酸化性雰囲気を用いることによって、Fe-Si系熱電変換材料が形成される過程において酸化反応を防ぐと共に、焼結処理の過程において生じる還元反応を促進するためである。SPS法におけるグラファイト部の還元作用によって、シリコン廃棄物中のシリコンが高純度化され、高品質な熱電変換材料を得ることができる。なお、焼結温度が高温になるほど、還元作用が促進される。このように、本実施の形態においては、従来再利用が困難とされていたシリコン廃棄物を、SPS法により焼結することで、簡易かつ安価にシリコンを高純度化させ、高品質な熱電変換材料を得ることができる。
したがって、本実施の形態では、SPS法によって非酸化性雰囲気において焼結することにより、予めシリコンが高純度化されたシリコン廃棄物を鉄成分と混合して、非酸化性雰囲気においてSPS法でさらに焼結してもよい。この場合、放電プラズマ焼結装置のグラファイト部において還元作用が生じ、高品質な熱電変換材料の原料を得ることができ、シリコン廃棄物を還元剤により還元する必要がなくなるため、簡易かつ安価に熱電変換材料を得ることができる。なお、本実施の形態では、純度40%程度の酸化されたシリコン粉末から、SPS法によって、純度70%以上の高純度シリコンが得られ、この高純度シリコン廃棄物と鉄成分と混合して、でさらに焼結することにより、高品質な熱電変換材料を得ることができる。
本実施の形態では、SPS法の焼結における加圧圧力が、10〜100MPaの範囲であり、加熱・焼結温度が500〜2000℃の範囲で焼結を行う。ただし、加圧圧力および加熱・焼結温度は、高品質な熱電変換材料を得るために、好適な範囲を自由に選択できる。
本実施の形態の特徴の1つは、シリコンウエハーの生産過程から生じたシリコン廃棄物を利用することである。したがって、シリコン廃棄物について詳細に説明する。本実施の形態におけるシリコンウエハーの生産過程とは、例えば、シリコンインゴットやシリコン基板のスライシング、ダイシング、グラインディングおよびポリッシングなどにより生じたシリコン屑の他、不適合品として廃棄されるシリコンウエハーも含まれる。
また、シリコン廃棄物は、洗浄工程により生じるものであって、主に純水とSiから成るシリコン廃棄物であってよい。シリコンウエハーの生産過程で、シリコンウエハーなどを洗浄するために純水が用いられる。この場合、洗浄廃液には、純水と共にシリコン粒子またはシリコン片が含まれる。従来は、この洗浄廃液は廃棄されていた。本実施の形態では、この洗浄廃液をシリコン廃棄物として利用し、低コストの熱電変換材料を得ることができる。主に純水とSiから成る洗浄廃液を用いれば、高純度シリコンをそのまま熱電変換材料の原料として利用することができる。
また、シリコン廃棄物は、洗浄廃水の他、スラリー廃液などを遠心分離、圧搾分離、沈降分離、浮上分離、もしくはこれらの組み合わせにより固液分離したシリコン廃棄物であってもよい。これらの処理によって、グリコールやオイルなどの不純物を取り除くことで、シリコンを抽出し、このシリコンを利用することによって、高品質な熱電変換材料を得ることができる。
また、シリコン廃棄物と鉄成分の混合物は、Feを成分とする凝集剤により、シリコン廃棄物を固液化した混合物であってもよい。この場合、Feを成分とする凝集剤は、塩化鉄、硫化鉄、もしくはこれらの組み合わせの何れかであればよい。
例えば、凝集剤が塩化鉄FeCl2である場合、SPS法により急加熱、短時間温度保持、および急冷を行うことで、シリコン廃棄物に含まれるSiとFeCl2とが反応を起こし、非平衡相が形成され、β相を有するβ-FeSi2が生成される。これにより、熱電変換材料としての性能指数が向上すると共に、シリコン廃棄物を利用することにより、簡易かつ安価に熱電変換材料を得ることができる。
Fe-Si系には、その組成比に応じて、Fe3Si、Fe2Si、Fe5Si3、FeSi、α-FeSi2、およびβ-FeSi2などの結晶形態が存在する。これらの結晶形態のうち、低温域で安定であるβ-FeSi2は禁制帯幅が約0.85eVの半導体特性を示し、熱電変換材料として好適である。凝集剤としては、FeCl2の他、FeCl3、FeS、Fe2S3、およびFeS2などが用いられる。
このように、凝集剤に含まれるFeを熱電変換材料の原材料として利用することにより、凝集剤で凝集されたシリコン廃棄物をそのまま利用することができ、別途鉄成分を混合する処理が不要となるため、低コストで熱電変換材料を得ることができる。この場合、固液化したシリコン廃棄物は、液体フラクションを分離することなく、SPS法により焼結してもよい。
また、凝集剤として塩化鉄を用いれば、反応副生成物としてSiCl4を生じる。この場合、SiCl4はガス成分であるため、反応領域に滞留・堆積せず、反応を阻害する可能性が小さいという利点もある。
また、p型の熱電変換材料を生成する際の置換用金属元素としてAlを用いる場合、シリコン廃棄物とAl成分の混合物は、Alを含む凝集剤により、シリコン廃棄物を固液化した混合物であってもよい。この場合、Alを成分とする凝集剤は、酸化アルミニウム、硫化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、もしくはこれらの組み合わせの何れかであればよい。凝集剤の成分としては、Al2O3、Al2(SO4)3、および[Al2(OHn)Cl6−n]m(1≦n≦5、m≦10)などが用いられる。
このように、凝集剤に含まれるAlを、p型の熱電変換材料を生成する際の置換用金属元素として利用することにより、別途Alをドープする処理が不要となるため、凝集剤により凝集されたシリコン廃棄物をそのまま利用することができ、低コストで熱電変換材料を得ることができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で様々に変更および改変して実施することができる。
(実施例)
本実施例においては、放電プラズマ焼結装置(SPSシンテックス(株)製SPS−520)を用いて焼結した。図3は、本実施例で用いた放電プラズマ焼結装置10の基本構成図を示したものである。放電プラズマ焼結装置10は、焼結ダイス9にセットされた試料を、上部パンチ7および下部パンチ8で加圧しながら、低電圧でパルス状大電流を投入し、火花放電現象により生じる放電プラズマを利用して焼結を行う。本実施例では、図4に示すように、焼結ダイスとして、グラファイト製の内径約20mm、高さ40mmのものを使用し、焼結ダイスと試料の剥離に厚さ0.2mmのカーボンシートを用いた。
本実施例においては、放電プラズマ焼結装置(SPSシンテックス(株)製SPS−520)を用いて焼結した。図3は、本実施例で用いた放電プラズマ焼結装置10の基本構成図を示したものである。放電プラズマ焼結装置10は、焼結ダイス9にセットされた試料を、上部パンチ7および下部パンチ8で加圧しながら、低電圧でパルス状大電流を投入し、火花放電現象により生じる放電プラズマを利用して焼結を行う。本実施例では、図4に示すように、焼結ダイスとして、グラファイト製の内径約20mm、高さ40mmのものを使用し、焼結ダイスと試料の剥離に厚さ0.2mmのカーボンシートを用いた。
本実施例では、シリコンウエハーの生産過程から回収されたシリコン廃棄物を、固体フラクションから液体フラクションを分離することなく、FeとSiの元素比が1:2となるように鉄成分と混合し、そのまま焼結ダイスに収容し、ダイスのパンチを通じて40MPaで加圧した状態で、さらにパルス電流を通電して800℃まで昇温して行い、ここで5分間保持したのち電流を切って冷却した。焼結の際の焼結室の真空度は約3Paであった。
以上の方法により生成された焼結体をX線回折したところ、β-FeSi2の結晶形態が存在することが確認され、シリコン廃棄物を鉄成分と混合し、SPS法によって高密度に焼結することで、シリコン廃棄物を熱電変換材料の材料として簡易かつ安価に利用できることがわかった。上記方法では、真空中で焼結を行ったが、窒素ガス、アルゴンガス、水素ガスあるいはこれらに混合ガス等の非酸化性雰囲気中で行うことができる。
本発明によれば、シリコン廃棄物における不純物を除去するとともに、酸化シリコンを還元することにより、シリコン廃棄物を簡易かつ安価に再利用して、高純度シリコンを生成することができ、太陽電池用シリコンなどとして有用である。また、本発明にかかる熱電変換材料は、放電プラズマ焼結法により、シリコンとFeの混合物に対して急加熱、短時間温度保持、および急冷を行うことで熱電変換材料が生成されると共に、シリコン廃棄物を利用することにより、簡易かつ安価に熱電変換材料を得ることができる。
1 特殊焼結電源(パルス電源)
2 制御装置
3 特殊加圧機構
4 水冷真空チャンバー
5 上部パンチ電極
6 下部パンチ電極
7 上部パンチ
8 下部パンチ
9 焼結ダイ
10 放電プラズマ焼結装置
P 荷重
2 制御装置
3 特殊加圧機構
4 水冷真空チャンバー
5 上部パンチ電極
6 下部パンチ電極
7 上部パンチ
8 下部パンチ
9 焼結ダイ
10 放電プラズマ焼結装置
P 荷重
Claims (22)
- シリコン廃棄物を放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において高密度に焼結することにより生成されることを特徴とする高純度シリコン。
- 約900℃以上の焼結温度で前記シリコン廃棄物を焼結することを特徴とする請求項1に記載の高純度シリコン。
- 約900℃の焼結温度で前記シリコン廃棄物を焼結することを特徴とする請求項1に記載の高純度シリコン。
- 約1800秒以上の保持時間で前記シリコン廃棄物を焼結することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の高純度シリコン。
- 前記放電プラズマ焼結法によって焼結された前記シリコン廃棄物を真空または非酸化性雰囲気において溶解することにより生成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の高純度シリコン。
- 約1800℃以上の溶解温度で前記シリコン廃棄物を溶解することを特徴とする請求項5に記載の高純度シリコン。
- 前記シリコン廃棄物はSiOおよびSiCを含むことを特徴とする請求項5または6の何れかに記載の高純度シリコン。
- 前記シリコン廃棄物にC系物質またはCa系物質を混合して溶解することを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の高純度シリコン。
- 溶解した前記シリコン廃棄物の表面に不活性ガスを吹き付けることを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載の高純度シリコン。
- 溶解した前記シリコン廃棄物を冷却して固形化した後に、水素雰囲気において焼鈍処理を行うことを特徴とする請求項5乃至9の何れかに記載の高純度シリコン。
- シリコン廃棄物をFe成分と混合し、放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において焼結することにより生成されることを特徴とする熱電変換材料。
- 前記シリコン廃棄物は、放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において焼結することにより、シリコンが高純度化されたシリコン廃棄物であることを特徴とする請求項11に記載の熱電変換材料。
- 前記シリコン廃棄物と前記Fe成分の混合物は、Feを含む凝集剤により、前記シリコン廃棄物を固液化した混合物であることを特徴とする請求項11または12に記載の熱電変換材料。
- 前記Feを含む凝集剤は、塩化鉄、硫化鉄、もしくはこれらの組み合わせの何れかであることを特徴とする請求項13に記載の熱電変換材料。
- 前記シリコン廃棄物にAl成分を混合し、前記シリコン廃棄物と前記Al成分の混合物は、Alを含む凝集剤により、前記シリコン廃棄物を固液化した混合物であることを特徴とする請求項11乃至14の何れかに記載の熱電変換材料。
- 前記Alを含む凝集剤は、酸化アルミニウム、硫化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、もしくはこれらの組み合わせの何れかであることを特徴とする請求項15に記載の熱電変換材料。
- 前記シリコン廃棄物は、シリコンウエハーの生産過程から生じるものであることを特徴とする請求項11乃至16の何れかに記載の熱電変換材料。
- 前記シリコン廃棄物は、洗浄工程により生じるものであって、主に純水とSiから成るシリコン廃棄物であることを特徴とする請求項11乃至17の何れかに記載の熱電変換材料。
- 前記シリコン廃棄物は、遠心分離、圧搾分離、沈降分離、浮上分離、もしくはこれらの組み合わせにより固液分離されたシリコン廃棄物であることを特徴とする請求項11乃至18の何れかに記載の熱電変換材料。
- 前記非酸化性雰囲気が、真空、窒素ガス、アルゴンガス、水素ガス、もしくはこれらの混合ガスの何れかであることを特徴とする請求項11乃至19の何れかに記載の熱電変換材料。
- 加圧圧力が10〜100MPa、加熱・焼結温度が500〜2000℃の範囲で前記焼結を行うことを特徴とする請求項11乃至20の何れかに記載の熱電変換材料。
- シリコン廃棄物をFe成分と混合し、放電プラズマ焼結法によって非酸化性雰囲気において焼結することにより生成することを特徴とする熱電変換材料生成方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008289413 | 2008-11-12 | ||
JP2008289413 | 2008-11-12 | ||
PCT/JP2009/005569 WO2010055615A1 (ja) | 2008-11-12 | 2009-10-22 | 高純度シリコンおよび熱電変換材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2010055615A1 true JPWO2010055615A1 (ja) | 2012-04-12 |
Family
ID=42169762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010537671A Pending JPWO2010055615A1 (ja) | 2008-11-12 | 2009-10-22 | 高純度シリコンおよび熱電変換材料 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPWO2010055615A1 (ja) |
WO (1) | WO2010055615A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5780851B2 (ja) * | 2011-06-24 | 2015-09-16 | 直江津電子工業株式会社 | 鉄シリコン合金の製造方法 |
KR101448281B1 (ko) | 2011-10-24 | 2014-10-13 | (주)태원시스켐 | 알루미늄 합금용 실리콘 성형체 및 그 제조방법 |
JP5716167B2 (ja) * | 2012-11-12 | 2015-05-13 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | シリコンリサイクルシステム及びその方法 |
DE102018200483B3 (de) * | 2018-01-12 | 2019-03-21 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Thermoelektrisches Material und Verfahren zur Herstellung eines thermoelektrischen Materials sowie Verwendung dieses Materials in einem Thermogenerator |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003286023A (ja) * | 2002-03-27 | 2003-10-07 | Tdk Corp | シリコン焼結体の製造方法およびシリコン焼結体 |
JP2004289065A (ja) * | 2003-03-25 | 2004-10-14 | Nikko Materials Co Ltd | シリコン焼結体及びその製造方法 |
JP2008247670A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Hayashi Shokai:Kk | 高純度シリコンの製造方法 |
-
2009
- 2009-10-22 JP JP2010537671A patent/JPWO2010055615A1/ja active Pending
- 2009-10-22 WO PCT/JP2009/005569 patent/WO2010055615A1/ja active Application Filing
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003286023A (ja) * | 2002-03-27 | 2003-10-07 | Tdk Corp | シリコン焼結体の製造方法およびシリコン焼結体 |
JP2004289065A (ja) * | 2003-03-25 | 2004-10-14 | Nikko Materials Co Ltd | シリコン焼結体及びその製造方法 |
JP2008247670A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Hayashi Shokai:Kk | 高純度シリコンの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2010055615A1 (ja) | 2010-05-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Kong et al. | An economical approach for the recycling of high-purity silicon from diamond-wire saw kerf slurry waste | |
De Sousa et al. | Use of a thermal plasma process to recycle silicon kerf loss to solar-grade silicon feedstock | |
JP4523274B2 (ja) | 高純度金属シリコンとその製錬法 | |
JP3000109B2 (ja) | 高純度シリコン鋳塊の製造方法 | |
US20100051081A1 (en) | Thermoelectric conversion material, method for manufacturing the same, and thermoelectric conversion element | |
Huang et al. | A metallurgical route to upgrade silicon kerf derived from diamond-wire slicing process | |
Hachichi et al. | Silicon recovery from kerf slurry waste: a review of current status and perspective | |
Zhang et al. | Recovery of silicon kerf waste from diamond wire sawing by two-step sintering and acid leaching method | |
Yang et al. | A rapid thermal process for silicon recycle and refining from cutting kerf-loss slurry waste | |
JP4465662B2 (ja) | 金属粉末の製造方法およびターゲット材の製造方法 | |
JP2011121049A (ja) | シリコン再生利用システム及びシリコン再生利用方法 | |
WO2010055615A1 (ja) | 高純度シリコンおよび熱電変換材料 | |
JPH10245216A (ja) | 太陽電池用シリコンの製造方法 | |
TW201202139A (en) | Method and System for Manufacturing Silicon and Silicon Carbide | |
JP4788925B2 (ja) | 金属珪素の精製方法 | |
JP4835867B2 (ja) | シリコンの精製方法 | |
JPWO2008149985A1 (ja) | 金属珪素の凝固方法 | |
JP2008303113A (ja) | 珪素の一方向凝固方法 | |
JPH05262512A (ja) | シリコンの精製方法 | |
JP2012236723A (ja) | 連続的にシリコンを精製する方法 | |
JP2005255417A (ja) | シリコンの精製方法 | |
JPH10182134A (ja) | シリコンの精製方法 | |
JP5108354B2 (ja) | 高純度シリコンの製造方法 | |
Xiang et al. | Bi2Te3 based bulks with high figure of merit obtained from cut waste fragments of cooling crystal rods | |
KR20110004129A (ko) | 실리콘의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120918 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140415 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140909 |