JPWO2010041643A1 - 芳香族アルデヒド化合物の製造法 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、ベンジルアルコール化合物からベンズアルデヒド化合物を高収率で得る工業的に有利な製造方法の創出である。
本発明は、モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物、第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種以上の塩との存在下、式(1)で示される芳香族メチルアルコール化合物;
【化9】
Figure 2010041643

と過酸化物とを反応溶液のpH値をpH0.01以上、10未満で反応させることを特徴とする、式(2)で示される芳香族アルデヒド化合物;
【化10】
Figure 2010041643

の製造法に関する。

Description

本発明は、モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種以上の金属化合物と、第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種の塩との存在下、芳香族メチルアルコール化合物と過酸化物とを反応溶液のpH値がpH0.01以上、10未満で反応させることを特徴とする、芳香族アルデヒド化合物の製造法に関する。
本発明の製法により得られる芳香族アルデヒド化合物は、例えば、医農薬品又は有機材料等の各種化学製品およびその原料中間体として有用な化合物である。
従来、芳香族メチルアルコール化合物から、芳香族アルデヒド化合物を製造する方法としては、例えば、第一級アルコールを、酸化マンガンやクロロクロム酸ピリジニウム(PCC)等の金属酸化物を用い酸化する方法(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照。)或いはSwern酸化等の反応(例えば、非特許文献3参照。)がよく知られている。しかし、これらの反応は、毒性の高い金属試薬を用いて行ったり、反応後、ジメチルスルフィドのような悪臭を伴う廃棄物が発生したりする点で、環境負荷も大きく、工業的に実施するには問題があった。
一方、過酸化水素を利用した方法は、過酸化水素の取り扱いが容易で、反応後には無害な水へと分解でき、更に安価なため、近年注目を集めている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−158107号公報 Organic Letters,Vol.5,4725(2003) J.Org.Chem.,Vol.69,1453(2004) Tetrahedron,Vol.34,1651(1978)
例えば、特許文献1では、第一級アルコールと過酸化水素を反応させてアルデヒド等のカルボニル化合物を製造する方法として、タングステン酸ナトリウム/第四級アンモニウム硫酸水素塩触媒を用いる方法が報告されている。しかしながら、この方法を用いて実際に芳香族アルデヒド化合物であるピペロナ−ルを合成してみたところ、その収率は24.9%であり、工業的製造法という観点からは、必ずしも十分満足し得る方法ではなかった。
本発明の課題は、芳香族メチルアルコール化合物から芳香族アルデヒド化合物を、高い転化率、高い反応選択率により良好な収率で得る工業的に有利な製造方法を提供することである。
本発明の課題は、モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物と、第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種の塩との存在下、式(1)で示される芳香族メチルアルコール化合物:
Figure 2010041643
(式中、Rは、ハロゲン原子、炭素原子数1〜12の炭化水素基、炭素原子数1〜12のアルキルオキシ基、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基又はフェネチルオキシ基を示す。なお、これらの基は、置換基を有していてもよい。nは0から5の整数を示す。また、nが2以上の場合、Rは互いに結合して、環を形成してもよい。)
と過酸化物とを反応溶液のpH値がpH0.01以上、10未満で反応させることを特徴とする、式(2)で示される芳香族アルデヒド化合物:
Figure 2010041643
(式中、R及びnは、前記と同義である)
の製造法により解決することができる。
本発明の製造方法により、様々な芳香族メチルアルコール化合物から、対応する芳香族アルデヒド化合物を従来の製法に比べて収率良く取得することができる。
また、本発明の製造方法は、簡便な操作方法に加え、有害な廃棄物が少ないことから、環境への負荷の少ない製造方法である。
更に、本発明の製造方法は、例えば、過酸化物として、過酸化水素水を用いた場合、芳香族メチルアルコール化合物に対する過酸化水素水の使用量が等モル量程度あっても、良好な収率で目的とする芳香族アルデヒド化合物が得られるため、従来のように過剰な過酸化物の使用に伴う、操作の危険性についても改善することが出来る製造方法である。
本発明の式(2)で示される芳香族アルデヒド化合物は、モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物と、第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種の塩の存在下、芳香族メチルアルコール化合物と過酸化物とを反応溶液のpH0.01以上、10未満で反応させることにより取得することができる。
本発明の反応において、原料の芳香族メチルアルコール化合物は、前記の式(1)で示される。式中、Rは、ハロゲン原子、炭素原子数1〜12の炭化水素基、炭素原子数1〜12のアルキルオキシ基、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基又はフェネチルオキシ基を示す。なお、これらの基は置換基を有していてもよい。また、nは0から5の整数を示す。更にnが2以上の場合、Rは互いに結合して環を形成してもよい。
式(1)中、Rにおいて、ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。
式(1)中、Rにおいて、前記炭素原子数1〜12の炭化水素基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状の脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、アミル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基及びシクロヘキシル基等)、芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、及びフェネチル基等)、及び芳香族基が結合した脂肪族基(アラルキル基:例えば、ベンジル基、フェネチル基等)が挙げられる。なお、これらの基は各種異性体を含む。
式(1)中、Rにおいて、前記炭素原子数1〜12のアルキルオキシ基は、直鎖状、分岐鎖状又は環状の脂肪族基が酸素原子に結合した基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、s−ペンチルオキシ基、アミルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基及びシクロヘキシルオキシ基等)である。なお、これらの基は各種異性体を含む。
また、前記炭化水素基、アルキルオキシ基、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基又はフェネチルオキシ基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基(各種異性体を含む)、炭素原子数1〜6のアルキルオキシ基(各種異性体を含む)である。なお、これらの置換基は、前記炭化水素基に対して一種以上有していてもよい。
更に、nが2以上の場合、Rは互いに結合して、隣接するベンゼン環の炭素原子と一緒になって環を形成してもよい。このような環としては、例えば、式(1)中のベンゼン環と一緒になった、クロマン環、アルキレンジオキシ環、ナフタレン環、インダン環、テトラヒドロナフタレン環等が挙げられる。
本発明の製造法により得られる芳香族アルデヒド化合物は、前記の式(2)で示される。式(2)において、R及びnは前記式(1)と同義である。
式(2)で示される芳香族アルデヒド化合物として、好ましくは、ベンズアルデヒド、ナフチルアルデヒド、テトラヒドロナフチルアルデヒド、クロマンカルボアルデヒド、下記式(3)〜式(7)に示される化合物が挙げられる。
Figure 2010041643
(式中、R及びRは、水素原子、炭素原子数1〜12の炭化水素基、炭素原子数1〜12のアルキルオキシ基、フェニルオキシ基又はナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基又はフェネチルオキシ基を示す。なお、これらの基は、置換基を有していてもよい。mは1又は2を示す)
ここで、式(3)〜式(7)において、R及びRは、水素原子、炭素原子数1〜12の炭化水素基、炭素原子数1〜12のアルキルオキシ基、フェニルオキシ基又はナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基又はフェネチルオキシ基を示す。なお、これらの基は、置換基を有していてもよい。mは1又は2を示す。
及びRにおける炭素原子数1〜12の炭化水素基、炭素原子数1〜12のアルキルオキシ基、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基又はフェネチルオキシ基、及びこれら基が有していてもよい置換基は、前記式(1)のものと同義である。
式(2)で示される芳香族アルデヒド化合物として、好ましくは、Rが炭素原子数1〜4の脂肪族基又はベンジル基である化合物、式(3)から式(6)の化合物及びmが1である式(7)の化合物(ピペロナール)が挙げられる。
本発明の反応において使用される過酸化物は、例えば、過酸化水素水、過硫酸化合物(例えば、過硫酸、過硫酸水素ナトリウム、過硫酸水素カリウム等)等の無機過酸化物、或いはt−ブチルハイドロペルオキシド、メタクロロ過安息香酸、過ギ酸、過酢酸及び過プロピオン酸等の有機過酸化物が挙げられるが、好ましくは過酸化水素が使用される。前記過酸化物は単独で使用しても、二種類以上を混合使用してもよい。また、過酸化物は、そのまま使用しても、水、アルコール等の有機溶媒或いはこれらの混合溶媒に溶解又は懸濁させて使用してもよい。
過酸化物の使用量は、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して、好ましくは0.1〜5モル、より好ましくは0.2〜3モル、さらに好ましくは0.8〜2.1モル、特に好ましくは0.9〜1.5モル、特により好ましくは0.95〜1.3モルである。
例えば、過酸化物として過酸化水素水を過剰に用いた場合、その過剰分は反応中或いは反応終了後に分解し酸素が発生することがわかっている。発生する酸素の量が多くなればなるほど、溶媒や芳香族メチルアルコール化合物、芳香族アルデヒド化合物の蒸気と引火性、爆発性の混合気体を作りやすくなり、操作の安全性に深刻な問題を与える。
従って、本発明の方法では、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して過酸化水素の使用量は、5モルを越えない範囲で反応の進行状況に併せてなるべく少ない量で行うことが望ましい。
一方、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して過酸化水素の使用量が0.8モル未満であると、反応後に残存する未反応の芳香族メチルアルコール化合物を、蒸留等で分離、回収する時に分解や副反応が起こる。特に芳香族環にアルコキシ基やメチレンジオキシ基等の電子供与性の置換基が入った芳香族メチルアルコール化合物の場合は、深刻な問題となることがある。従って、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対する過酸化水素の使用量は0.8モル以上が望ましい。
前記過酸化物として過酸化水素水を使用する場合、その濃度は特に制限はないが、好ましくは10〜90%水溶液、より好ましくは30〜80%水溶液であり、さらに好ましくは50〜70%水溶液である。
また、本発明の製造法は、例えば、特許文献1の操作方法とは異なり、過酸化水素水溶液を、最後に反応系へと加える操作にて行うことも出来る。即ち、本発明は、例えば、反応中に過酸化物の消費状態を確認したり、反応の進行状態を制御したりする目的で、過酸化物を連続的又は段階的に滴下する等の方法で加える操作を行うことが出来る製造法でもある。
従って、本発明の製造法は、上記のような操作法を行うことにより、例えば、市販品の30%過酸化水素水溶液をそのまま使用することも出来るが、60%過酸化水素水溶液等のような、より高濃度の当該水溶液を使用した場合においても、安全、かつ反応後の廃液量を削減した方法にて芳香族アルデヒド化合物を製造することが出来る。
本発明の反応は、モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物の存在下にて行われる。
本発明の反応で使用されるモリブデン化合物は、例えば、水酸化モリブデン、モリブデン酸アルカリ化合物(例えば、モリブデン酸リチウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸ナトリウム等)、モリブデン酸アルカリ土類金属化合物(例えば、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸バリウム等)、モリブデンと第IIIb族、第IVb族、第Vb族または第VIb族元素とからなるモリブデン化合物(例えば、モリブデン酸セリウム、モリブデン酸鉄等)、モリブデン酸アンモニウム、二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、三硫化モリブデン、六塩化モリブデン、ケイ化モリブデン、ホウ化モリブデン、窒化モリブデン、炭化モリブデン、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸アルカリ化合物(例えば、リンモリブデン酸ナトリウム等)、リンモリブデン酸アンモニウム、ヘキサカルボニルモリブデン、モリブデン酸銀、モリブデン酸コバルト等が挙げられる。なお、これらのモリブデン化合物は、例えば、モリブデン酸ナトリウム二水和塩、モリブデン酸カリウム二水和塩等のように水和物であっても良い。
モリブデン化合物として、好ましくは上記のうちモリブデン酸アニオンを生成し易いモリブデン化合物であるが、具体的に、より好ましくはモリブデン酸アルカリ化合物、二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸アルカリ化合物、ヘキサカルボニルモリブデン、特に好ましくはモリブデン酸ナトリウム二水和塩、モリブデン酸カリウム二水和塩、二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、ヘキサカルボニルモリブデン、特により好ましくはモリブデン酸ナトリウム二水和塩、モリブデン酸カリウム二水和塩、二酸化モリブデン、ヘキサカルボニルモリブデンである。
本発明の反応で使用されるタングステン化合物は、例えば、タングステン酸、タングステン酸アルカリ化合物(例えば、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム等)、タングステンと第IIIb族、第IVb族、第Vb族または第VIb族元素とからなるタングステン化合物(例えば、テトラオキソタングステン(IV)酸コバルト(II)、オキシタングステン酸第二鉄等)、タングステン酸アンモニウム、二酸化タングステン、三酸化タングステン、三硫化タングステン、六塩化タングステン、ケイ化タングステン、ホウ化タングステン、窒化タングステン、炭化タングステン、リンタングステン酸、リンタングステン酸アルカリ化合物(例えば、リンタングステン酸ナトリウム等)、リンタングステン酸アンモニウム、ヘキサカルボニルタングステン、タングステン酸銀、タングステン酸コバルト等が挙げられる。なお、これらのタングステン化合物は、例えば、タングステン酸ナトリウム二水和塩、タングステン酸カリウム二水和塩等のように水和物であっても良い。
タングステン化合物として、好ましくは上記のうちタングステン酸アニオンを生成し易いタングステン化合物であるが、具体的に、より好ましくはタングステン酸アルカリ化合物、三酸化タングステン、リンタングステン酸、リンタングステン酸アルカリ化合物、ヘキサカルボニルタングステン、特に好ましくはタングステン酸ナトリウム二水和塩、タングステン酸カリウム二水和塩である。
前記モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種以上の金属化合物は、それぞれ単独で使用しても、それぞれから選ばれる二種類以上を混合して使用してもよい。また、本発明の反応をより効率的に行うために、例えば、スカンジウム、セリウム、チタン、ジルコニウム、鉄、アルミニウム、ルテニウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、ビスマス、アンチモン等の遷移金属等の金属触媒を組み合わせて用いることもできる。また、モリブデン化合物、タングステン化合物は、そのまま使用しても、水、アルコール等の有機溶媒或いはこれらの混合溶媒に溶解又は懸濁させて使用しても良い。
本発明のモリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物の使用量は、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して、好ましくは0.0001〜0.10モル、より好ましくは0.0005〜0.08モル、特に好ましくは0.001〜0.05モルである。
本発明の反応は、第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種の塩の存在下にて行われる。
本発明で使用される第四級アンモニウム塩は、第四級アンモニウム硫酸水素塩及び/又は第四級アンモニウムハライドが挙げられる。
第四級アンモニウム硫酸水素塩としては、例えば、硫酸水素テトラプロピルアンモニウム、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、硫酸水素テトラn−へキシルアンモニウム、硫酸水素ベンジルトリメチルアンモニウム、硫酸水素ベンジルトリエチルアンモニウム、硫酸水素ラウリルトリメチルアンモニウム、硫酸水素ステアリルトリメチルアンモニウム、硫酸水素ジラウリルジメチルアンモニウム、硫酸水素メチルトリオクチルアンモニウム、硫酸水素エチルトリオクチルアンモニウム、硫酸水素N−ラウリルピリジニウム、硫酸水素N−セチルピリジニウム、硫酸水素N−ラウリルピコリニウム、硫酸水素N−セチルピコリニウム、硫酸水素N−ラウリルキノリウム硫酸水素N−セチルキノリウム等が挙げられる。
第四級アンモニウムハライドとしては、クロリド又はブロマイドを有する第四級アンモニウムハライドが好ましく、例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、エチルトリオクチルアンモニウムクロリド、N−ラウリルピリジニウムクロリド、N−セチルピリジニウムクロリド、N−ラウリルピコリニウムクロリド、N−セチルピコリニウムクロリド、N−ラウリルキノリウムクロリドN−セチルキノリウムクロリド等が挙げられる。
なお、これらの第四級アンモニウム塩は、水和物であっても良い。
第四級アンモニウム塩として、より好ましくは硫酸水素テトラブチルアンモニウム、硫酸水素テトラn−へキシルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミドが挙げられる。
なお、前記第四級アンモニウム塩は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。また、第四級アンモニウム塩は、そのまま使用しても、水、アルコール等の有機溶媒これらの混合溶液として使用しても良い。
本発明の第四級アンモニウム塩の使用量は、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して、好ましくは0.0001〜0.10モル、より好ましくは0.0005〜0.08モル、特に好ましくは0.001〜0.05モルである。
本発明で使用される有機ホスホニウム塩は、芳香族置換基及び/又はアルキル置換基を有する有機ホスホニウム塩が挙げられる。
有機ホスホニウム塩としては、例えば、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムヨージド、テトラメチルホスホニウムクロリド、テトラメチルホスホニウムブロミド、テトラメチルホスホニウムヨージド等が挙げられるが、好ましくはテトラブチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミドである。
なお、前記有機ホスホニウム塩は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。また、有機ホスホニウム塩は、そのまま使用しても、水、アルコール等の有機溶媒或いはこれらの混合溶媒に溶解又は懸濁させて使用しても良い。
本発明の有機ホスホニウム塩の使用量は、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して、好ましくは0.0001〜0.10モル、より好ましくは0.0005〜0.08モル、特に好ましくは0.001〜0.05モルである。
本発明の反応は、例えば、pHの調整を簡便にする、過酸化物を安定化させる等の目的で反応液にリン酸化合物、ホウ酸化合物及び炭酸化合物から選ばれる少なくとも一種の緩衝剤を添加して反応を行ってもよい。
本発明の反応で使用されるリン酸化合物としては、例えば、リン酸(オルトリン酸、ピロリン酸、メタリン酸)、リン酸のアルカリ塩(例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等)、リン酸のアルカリ土類塩(例えば、リン酸カルシウム等)、リン酸水素化合物のアルカリ塩(例えば、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム等)、及びリン酸アンモニウムが挙げられる。
本発明の反応で使用されるホウ酸化合物としては、例えば、ホウ酸(オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸)、ホウ酸のアルカリ塩ホウ酸のアルカリ土類塩(例えば、ホウ酸カリウム四ホウ酸カルシウム等)、及びホウ酸アンモニウムが挙げられる。
本発明の反応で使用される炭酸化合物としては、例えば、炭酸、炭酸のアルカリ塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、炭酸のアルカリ土類塩(例えば、炭酸カルシウム等)、炭酸水素化合物のアルカリ塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)が挙げられる。
なお、前記リン酸化合物、ホウ酸化合物及び炭酸化合物は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。また、これらの化合物は、そのまま使用しても、水、アルコール等の有機溶媒或いはこれらの混合溶媒に溶解又は懸濁させて使用しても良い。
前記化合物にうち、反応中の過酸化物の安定化という観点から、好ましくは、リン酸化合物が使用される。なお、リン酸化合物、ホウ酸化合物炭酸化合物から選ばれる少なくとも一種の緩衝剤の使用量は、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して、好ましくは0.0001〜0.005モル、より好ましくは0.0003〜0.05モル、特に好ましくは、0.0005〜0.03モルである。
本発明の反応は、溶媒の非存在下、又は溶媒の存在下で行うことできる。
使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、水、ギ酸、脂肪族カルボン酸類(例えば、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸等)、有機スルホン酸類(例えば、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール等)、ケトン類(例えば、アセトン、ブタノン、シクロヘキサノン)、脂肪族炭化水素類(例えば、n−ペンタン、n−へキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等)、尿素類(N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−メチレンジオキシベンゼン等)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン等)、ニトロ化芳香族炭化水素類(例えば、ニトロベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン等)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)等が挙げられる。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒使用する場合、その使用量は、反応液の均一性や攪拌性等により適宜調節されるが、例えば、芳香族メチルアルコール化合物1gに対して、好ましくは0.1〜1000gであり、より好ましくは、0.3〜500g、特に好ましくは0.5〜200g、特により好ましくは、0.5〜100gである。
本発明の反応溶液のpH値の範囲は、pH0.01以上、10未満である。金属化合物としてモリブデン化合物を使用した場合は、好ましくはpH0.01〜10、より好ましくはpH0.01以上9未満、特に好ましくはpH0.1以上9未満、特により好ましくはpH0.5以上9未満、特に更に好ましくはpH0.8以上9未満、特に好ましくはpH1以上9未満である。一方、金属化合物としてタングステン化合物を使用した場合は、好ましくはpH3以上8未満、より好ましくはpH4〜7.5、特に好ましくはpH5〜7である。
例えば、本発明の反応は、反応液のpH値が、pH0.01未満でも収率よく製造することは可能であると考えられる。しかし、本発明は、工業的に好適な製造法の提供を課題としており、実際には、pH0.01未満のpHを正確に測定する装置を汎用的に使用することは一般的でないことから、汎用的な測定装置の検出限界値であるpH0.01以上を本発明の反応の反応液のpH値の下限とした。一方、反応液のpH値が、pH10以上は、原料である過酸化物が分解しやすいため好ましくはない。従って、本発明は、上記のような反応液のpHの範囲で反応を行うことにより、従来の製法と比べて、より高い転化率、より高い反応選択率により、良好な収率にて芳香族アルデヒド化合物を製造することができる。
特に、芳香族環にアルコキシ基やメチレンジオキシ基等の電子供与性の置換基が入った芳香族メチルアルコール化合物を用いる場合は、より反応性が高い傾向があるため、上記のようなpHの範囲で反応を行わなければ、より副生成物を与える可能性も高いと考えられる。即ち、本発明の反応においては、反応液のpHの調整は特に重要である。
本発明の反応において、例えば、反応液等のpH調整に用いる化合物(以下、pH調整剤と称することがある。)は反応を阻害しなければ特に限定されない。
pH調整剤としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム等)、アルカリ金属の炭酸塩及びアルカリ土類金属の炭酸塩(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム)、アルカリ金属のアルコキシド及びアルカリ土類金属のアルコキシド(例えば、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ルビジウムメトキシド、セシウムメトキシド、カルシウムメトキシド、マグネシウムメトキシド)、アルカリ金属のカルボン酸塩及びアルカリ土類金属のカルボン酸塩(例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム)、アルカリ金属のリン酸塩及びアルカリ土類金属のリン酸塩(例えば、リン酸ナトリウム等)、リン酸、塩酸、硫酸、ホウ酸等が挙げられる。pH調整剤として前記緩衝剤を用いることもできる。
pH調整剤として、好ましくは、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属のリン酸塩、アルカリ土類金属のリン酸塩、リン酸、ホウ酸である。なお、上記のpH調整剤は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。また、上記化合物は、そのまま使用しても、水、アルコール等の有機溶媒或いはこれらの混合溶媒に溶解又は懸濁させて使用しても良い。
本発明の反応温度は、特に限定されないが、冷却、昇温など操作面の煩雑さを避けるために、好ましくは20℃〜150℃、より好ましくは40℃〜140℃、特に好ましくは60℃〜130℃で行う。
本発明の反応の反応圧力は、特に限定されない。また、反応環境も特に限定されないが、本発明の反応は、使用する過酸化水素の分解に伴う酸素の発生により、前記安全性が問題になる場合があるので、不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム)気流下、又は不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明の反応において、原料の添加順序は特に制限されないが、本発明の操作方法は、例えば、過酸化物を、最後に反応系へ連続的又は段階的に滴下する等の方法で加える操作にて行うことにより、反応中に過酸化物の消費状態を確認し、反応状態を制御しながら反応を行うことが出来る。このような操作方法を行うことで、例えば、60%過酸化水素水溶液等のような、より高濃度の過酸化物を使用した場合においても安全に製造することが出来る。従って、本発明の製造法において、原料の添加順序は、過酸化物を最後に反応系へ加える方法が好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;4.0〜5.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、トルエン213g、ピペロニルアルコール127.7g(839mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)3.07g(12.7mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.32g(12.7mmol)及び水18.0gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.50g(3.20mmol)及びリン酸水素二ナトリウム・1二水和物2.05g(5.72mmol)を加えた(このときのpH値は4.87であった。)。この反応溶液の内温を84〜85℃にし、反応溶液をpH4.0〜5.0に保ちながら、60%過酸化水素水52.0g(0.92mol)を230mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、有機層溶液をHPLC定量分析(測定波長:256nm:絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は100.0%(ピペロニルアルコールの転化率:99.0%)であった。
次に、この有機層溶液から溶媒を留去し、得られた白色固体(ピペロナール)を分析したところ、その物性は、以下のとおりであった。
MSスペクトル(CI−MS);151[M]
H−NMRスペクトル(300mHz,CDCl)δ(ppm);6.07(2H,s),6.93(1H,d,J=7.8Hz),7.32(1H,d,J=1.5Hz),7.40,7.42(1H,dd,J=1.5Hz),9.81(1H,s)
実施例2(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;0.01〜1.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、トルエン213g、ピペロニルアルコール125.5g(825mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)3.05g(12.6mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.18g(12.3mmol)及び水18.0gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.30g(1.92mmol)及びリン酸水素二ナトリウム・1二水和物1.80g(5.03mmol)を加え、リン酸を用いて反応溶液のpHをpH0.5に調整した。この反応溶液の内温を84〜85℃にし、反応溶液をpH0.01〜0.08に保ちながら、60%過酸化水素水70.0g(1.24mol)を247mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は80.0%(ピペロニルアルコールの転化率:86.0%)であった。
実施例3(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;1.0〜2.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、トルエン215g、ピペロニルアルコール124.0g(815mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)2.98g(12.3mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.18g(12.3mmol)及び水18.0gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.50g(3.21mmol)及びリン酸水素二ナトリウム・1二水和物1.77g(4.94mmol)を加え、リン酸を用いて反応溶液のpHをpH1.5に調整した。この反応溶液の内温を84〜85℃にし、反応溶液をpH1.0〜2.0に保ちながら、60%過酸化水素水70.0g(1.24mol)を247mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は95.0%(ピペロニルアルコールの転化率:97.3%)であった。
実施例4(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;pH2.0〜4.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、トルエン213g、ピペロニルアルコール123.0g(808mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)2.98g(12.3mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.18g(12.3mmol)及び水17.0gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.50g(3.21mmol)及びリン酸水素二ナトリウム・1二水和物1.77g(4.94mmol)を加え、リン酸を用いて反応溶液のpHをpH2.5に調整した。この反応溶液の内温を84〜85℃にし、反応溶液をpH2.02〜4.05に保ちながら、60%過酸化水素水70.0g(1.24mol)を247mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は97.0%(ピペロニルアルコールの転化率:99.6%)であった。
実施例5(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、トルエン213g、ピペロニルアルコール127.5g(838mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(Na2MoO4・2H2O)3.07g(12.7mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.31g(12.7mmol)及び水18.0gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.50g(3.21mmol)及びリン酸水素二ナトリウム・1二水和物1.77g(4.94mmol)を加え、8規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液のpHをpH6.3に調整した。この反応溶液の内温を84〜85℃にし、8規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH6.0〜7.0に保ちながら、60%過酸化水素水56.8g(1.00mol)を251mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は99.0%(ピペロニルアルコールの転化率:100.0%)であった。
実施例6(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;8.0〜9.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、トルエン213g、ピペロニルアルコール126.0g(828mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(Na2MoO4・2H2O)3.09g(12.8mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.18g(12.3mmol)及び水17.0gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.50g(3.21mmol)及びリン酸水素二ナトリウム・1二水和物1.77g(4.94mmol)を加え、反応溶液のpHを8規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pH8.6に調整した。この反応溶液の内温を84〜85℃にし、8規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH8.0〜9.0に保ちながら、60%過酸化水素水70.0g(1.24mol)を247mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は94.0%(ピペロニルアルコールの転化率:98.0%)であった。
比較例1(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;10〜11)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、トルエン224g、ピペロニルアルコール127.5g(838mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)3.08g(12.7mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.30g(12.7mmol)及び水18.0gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.80g(5.13mmol)及びリン酸水素二ナトリウム・1二水和物2.05g(5.72mmol)を加え、8規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて溶液のpHを10.5に調整した。次にこの反応溶液の内温を94〜95℃にし、8規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH10.07〜10.96に保ちながら、60%過酸化水素水71.0g(1.25mol)を251mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は67.8%(ピペロニルアルコールの転化率:74.2%)であった。
実施例7(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、トルエン 38g、ピペロニルアルコール20.0g(131mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)0.65g(2.69mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム0.91g(2.68mmol)水2.5gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.11g(0.71mmol)リン酸水素二ナトリウム・1二水和物0.33g(0.92mmol)を加え、反応溶液のpH値をpH6.0に調整した。この反応溶液の内温を75〜79℃にし、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH6.0〜7.0に保ちながら、60%過酸化水素水7.7ml(158mmol)を滴下し、原料のピペロニルアルコールが91%消費されたところで反応を終了した。
反応終了後、得られた反応液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は、88.0%であった。
実施例8(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:ヘキサカルボニルモリブデン使用、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
モリブデン酸ナトリウム・二水和物をヘキサカルボニルモリブデン(Mo(CO))に変更した以外は、実施例7と同量の試薬を使用して同様に反応を行い、原料のピペロニルアルコールが、87%消費されたところで反応を終了した。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は、84.0%であった。
実施例9(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:三酸化モリブデン使用、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
モリブデン酸ナトリウム・二水和物を三酸化モリブデン(MoO)に変更した以外は、実施例7と同量の試薬を使用して同様に反応を行い、原料のピペロニルアルコールが、72%消費されたところで反応を終了した。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は、72.0%であった。
実施例10(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:二酸化モリブデン使用、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
モリブデン酸ナトリウム・二水和物を二酸化モリブデン(MoO)に変更した以外は、実施例7と同量の試薬を使用して同様に反応を行い、原料のピペロニルアルコールが、92%消費されたところで反応を終了した。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は、89.0%であった。
実施例11(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、無溶媒、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、ピペロニルアルコール126.0g(828mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)1.03g(4.26mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム1.46g(4.30mmol)及び水18.0gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物0.60g(3.85mmol)及びリン酸水素二ナトリウム・1二水和物2.05g(5.72mmol)を加え、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液のpH値をpH6.5に調整した。次にこの反応溶液の内温を84〜85℃にし、8規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH6.0〜7.0に保ちながら、60%過酸化水素水61.0g(1.08mol)を269mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は96.0%(ピペロニルアルコールの転化率:99.4%)であった。
実施例12(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、緩衝剤(リン酸化合物)無し、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、ピペロニルアルコール125.0g(822mmol)、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)2.98g(12.3mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム4.19g(12.3mmol)及び水18.0gを加え、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液のpH値をpH6.5に調整した。次にこの反応溶液の内温を84〜85℃にし、8規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH6.0〜7.0に保ちながら、60%過酸化水素水70.0g(1.25mol)を247mmol/hrで滴下し、滴下終了後、更に1時間反応させた。
反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は95.0%(ピペロニルアルコールの転化率:99.9%)であった。
比較例2(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成:モリブデン酸ナトリウム使用、第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種の塩無し、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種の塩を使用していない以外は、実施例5と同量の試薬を使用して同様に反応を行った。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールは得られていなかった(ピペロニルアルコールの転化率:6.0%)。
比較例3(モリブデン化合物を用いたピペロナールの合成;特許文献1:特開平11−158107号公報の操作方法を参照)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、モリブデン酸ナトリウム・二水和物(NaMoO・2HO)1.21g(5.00mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム1.70g(5.00mmol)及び30%過酸化水素水90.0g(794mmol)とを加え、室温で10分間激しく撹拌した。次いでピペロニルアルコール76.0g(500mmol)のトルエン220mL溶液を滴下した(この時の反応溶液のpHは0.1であった)。滴下終了後、この反応溶液を70℃で5時間撹拌した。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、目的物であるピペロナールの収率は、わずか15.2%(ピペロニルアルコールの転化率:43.5%)であった。
実施例13(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成:タングステン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;5.5〜6.5)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、キシレン220ml、ピペロニルアルコール76.01g(500mmol)、タングステン酸ナトリウム・二水和物(NaWO・2HO)1.65g(5.0mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム1.70g(5.0mmol)水9.42gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物2.34g(1.6mmol)リン酸水素二ナトリウム・1二水和物3.56g(1.0mmol)を加え、反応液のpH値を6.0に調整した。次にこの反応溶液の内温を94〜95℃にし、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH5.5〜6.5に保ちながら、60%過酸化水素水48.0ml(991mmol)を141mmol/hrで滴下した。反応終了後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、有機層を溶液として分離した。得られた有機層溶液は、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液80mLにて洗浄後、溶媒のキシレンを(1.3kPa/132℃)にて留去し、ピペロナール67.7gを白色固体として得た(収率:89.3%,ピペロニルアルコール基準)。
得られた化合物(ピペロナール)の物性は、以下のとおりであった。
HPLC純度94.9%(測定波長:256nm)
MSスペクトル(CI−MS);151[M].
H−NMRスペクトル(300mHz,CDCl)δ(ppm);6.07(2H,s),6.93(1H,d,J=7.8Hz),7.32(1H,d,J=1.5Hz),7.40,7.42(1H,dd,J=1.5Hz),9.81(1H,s)。
実施例14(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成:タングステン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
タングステン酸ナトリウム・二水和物をタングステン酸(テトラオキソタングステン(VI)酸水素;HWO)に変更した以外は、実施例13と同量の試薬を使用して同様に反応を行い、原料のピペロニルアルコールが、70%消費されたところで反応を終了した。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収率は、69.0%であった。
実施例15(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成:タングステン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;6.0〜7.0)
タングステン酸ナトリウム・二水和物を三酸化タングステン(WO)に変更した以外は、実施例13と同量の試薬を使用して同様に反応を行い、原料のピペロニルアルコールが、74%消費されたところで反応を終了した。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収率は、71.0%であった。
実施例16(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成:タングステン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値;7.0)
8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液のpH値を7.0に変えた以外は実施例13と同量の試薬を使用して、同様に反応を行った。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収率は95.4%であった。
実施例17(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成:反応溶液のpH値;3.0)
リン酸およびリン酸二水素ナトリウムを用いて、反応溶液のpH値を3.0に変えた以外は実施例13と同量の試薬を使用して、同様に反応を行った。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収率は54.5%であった。
比較例4(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成;タングステン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値:9.0)
8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液のpHを9.0に変えた以外は実施例13と同量の試薬を使用して、同様に反応を行った。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収率は、わずか21.7%であった。
比較例5(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成;タングステン酸ナトリウム使用、反応溶液のpH値:1.0)
リン酸を用いて、反応溶液のpHを1.0に変えた以外は実施例13と同量の試薬を使用して、同様に反応を行った。得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収率は、わずか38.4%であった。
実施例18(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成;タングステン酸ナトリウム使用、第四級アンモニウム塩としてテトラブチルアンモニウムクロリドを使用)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、キシレン220ml、ピペロニルアルコール76.00g(500mmol)、タングステン酸ナトリウム・二水和物(NaWO・2HO)1.65g(5.0mmol)、テトラブチルアンモニウムクロリド1.39g(5.0mmol)水9.42gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物2.34g(1.6mmol)リン酸水素二ナトリウム・1二水和物3.56g(1.0mmol)を加え、反応液のpH値を6.0に調整した。次にこの反応溶液の内温を94〜95℃にし、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH5.5〜6.5に保ちながら、60%過酸化水素水48.0ml(991mmol)を141mmol/hrで滴下した。反応終了後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、有機層を溶液として分離した。得られた反応液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収量は69.8g、反応収率は93.0%であった。
実施例19(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成;タングステン酸ナトリウム使用、有機ホスホニウム塩としてテトラフェニルホスホニウムクロリドを使用)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、キシレン220ml、ピペロニルアルコール76.00g(500mmol)、タングステン酸ナトリウム・二水和物(NaWO・2HO)1.65g(5.0mmol)、テトラフェニルホスホニウムクロリド1.87g(5.0mmol)水9.42gを加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム・二水和物2.34g(1.6mmol)リン酸水素二ナトリウム・1二水和物3.56g(1.0mmol)を加え、反応液のpH値をpH6.0に調整した。次にこの反応液の内温を94〜95℃にし、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH5.5〜6.5に保ちながら、60%過酸化水素水48.0ml(991mmol)を141mmol/hrで滴下した。反応終了後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、有機層を溶液として分離した。得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収量は68.5g、反応収率は91.3%であった。
実施例20(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成;タングステン酸ナトリウム使用、緩衝剤(リン酸化合物)無し)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、キシレン220ml、ピペロニルアルコール76.00g(500mmol)、タングステン酸ナトリウム・二水和物(NaWO・2HO)1.65g(5.0mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム1.70g(5.0mmol)水9.42gを加えた。次にこの反応液の内温を94〜95℃にし、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液のpH値をpH5.5〜6.5に保ちながら、60%過酸化水素水48.0ml(991mmol)を141mmol/hrで滴下した。反応終了後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、有機層を溶液として分離した。得られた反応液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収量は67.18gであり、反応収率は89.5%であった。
実施例21(タングステン化合物を用いたアニソールの合成:タングステン酸ナトリウム使用)
温度計、温度調整装置、滴下装置及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、キシレン79ml、4−メトキシベンジルアルコール138.16g(1mol)、タングステン酸ナトリウム・二水和物(NaWO・2HO)3.30g(0.01mol)硫酸水素テトラブチルアンモニウム3.40g(0.01mol)を加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム4.68g(0.03mol)リン酸水素二ナトリウム7.16g(0.02mol)を加え、反応液のpH値をpH6.0に調整した。次にこの反応溶液の内温を94〜95℃にし、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH5.5〜6.5に保ちながら、60%過酸化水素水94.33g(1.56mol)を18g(0.3mol)/hrにて滴下した。反応終了後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、有機層を溶液として分離した。得られた有機層溶液を1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液で洗浄後、溶媒のキシレンを減圧留去した。得られた濃縮物(粗アニスアルデヒド)を蒸留精製(109℃/1.3kPa)することにより、アニスアルデヒド118.28gを無色液体として得た(取得収率:86.9%、アニスアルコール基準)。
実施例22(タングステン化合物を用いたベンズアルデヒドの合成:タングステン酸ナトリウム使用)
温度計、温度調整装置、滴下装置、及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、キシレン79ml、ベンジルアルコール108.14g(1.00mol)、タングステン酸ナトリウム・二水和物(NaWO・2HO)3.30g(0.01mol)硫酸水素テトラブチルアンモニウム3.40g(0.01mol)を加えた。次いで、リン酸二水素ナトリウム4.68g(0.03mol)リン酸水素二ナトリウム7.16g(0.02mol)を混合し反応溶液のpHを6.0に調整した。次にこの反応溶液の内温を94〜95℃にし、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH5.5〜6.5に保ちながら、60%過酸化水素水80.38g(1.34mol)を18.00g(0.3mol)/hrで滴下した。反応終了後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、有機層を溶液として分離した。得られた有機層溶液を1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液で洗浄後、溶媒のキシレンを減圧留去した。得られた濃縮物(粗ベンズアルデヒド)を蒸留精製(66℃/2.5kPa)することにより、ベンズアルデヒド100.51gを無色液体として得た(取得収率:94.7%、ベンジルアルコール基準)。
比較例6(タングステン化合物を用いたピペロナールの合成;特許文献1:特開平11−158107号公報の操作方法を参照)
温度計、温度調整装置、滴下装置、及び撹拌装置を備えたガラス製反応容器に、タングステン酸ナトリウム・二水和物(NaWO・2HO)1.65g(5.00mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム1.70g(5.00mmol)、30%過酸化水素水90.00g(750mmol)とを加え、室温で10分間激しく攪拌した。次いでピペロニルアルコール76.01g(500mmol)のトルエン220ml溶液を滴下した。この反応溶液のpH値はpH1.6であった。滴下後、この反応液を70℃で5時間攪拌した。反応終了後、得られた反応溶液の有機層溶液をHPLC定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの反応収率は、わずか24.9%(ピペロニルアルコールの転化率:55.6%)であった。
比較例7(バナジウム化合物を用いたピペロナールの合成:五酸化バナジウム使用、反応液のpH値;6.0−7.0)
タングステン酸ナトリウム・二水和物を五酸化バナジウム(V)に変更した以外は、実施例12と同量の試薬を使用して同様に、同じ時間反応を行ったが、原料のピペロニルアルコールが、13%しか消費されなかった。反応終了後、得られた反応溶液を定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールの収率は、わずか2%であった。
比較例8〜比較例18(その他の金属触媒を用いたピペロナールの合成)
タングステン酸ナトリウム・二水和物を、下記、表1に記載の様々な金属に変更した以外は、実施例7と同量の試薬を使用して、同様の方法にて、5時間反応を行った。その結果を、表1に示す。
比較例19(ピペロナールの合成(金属化合物無し):反応液のpH値;6.0−7.0)
モリブデン酸ナトリウム・二水和物やタングステン酸ナトリウム・二水和物等の金属化合物を使用しなかった以外は、実施例7と同量の試薬を使用して同様に、4時間反応を行った。その結果、表1に記載の通り、原料のピペロニルアルコールは、4%消費されていたが、得られた反応溶液を定量分析(絶対検量線法)したところ、ピペロナールは生成していなかった。
Figure 2010041643
*1 POH:ピペロニルアルコール
*2 PAL:ピペロナール
*3 転化率、選択率、収率は、HPLC分析(絶対検量線法)から算出。
本発明は、モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種以上の金属化合物と、第四級アンモニウム塩との存在下、芳香族メチルアルコール化合物と過酸化物とを反応溶液のpH値がpH0.01以上、10未満で反応させる、芳香族アルデヒド化合物の製造法に関する。
本発明の製法により得られる芳香族アルデヒド化合物は、例えば、医農薬品又は有機材料等の各種化学製品並びにその原料及び中間体として有用な化合物である。

Claims (15)

  1. モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物と、第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種の塩との存在下、式(1)で示される芳香族メチルアルコール化合物;
    Figure 2010041643
    (式中、Rは、ハロゲン原子、炭素原子数1〜12の炭化水素基、炭素原子数1〜12のアルキルオキシ基、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基又はフェネチルオキシ基を示す。なお、これらの基は、置換基を有していてもよい。nは0から5の整数を示す。また、nが2以上の場合、Rは互いに結合して、環を形成してもよい)
    と過酸化物とを反応溶液のpH値がpH0.01以上、10未満で反応させることを特徴とする、式(2)で示される芳香族アルデヒド化合物;
    Figure 2010041643
    (式中、R及びnは、前記と同義である。)
    の製造法。
  2. モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる少なくとも一種の金属化合物と、第四級アンモニウム塩及び有機ホスホニウム塩から選ばれる少なくとも一種の塩との存在下、式(1)で示される芳香族メチルアルコール化合物;
    Figure 2010041643
    (式中、R及びnは、前記記載と同義である。)
    に、反応溶液のpH値をpH0.01以上、10未満に保ちながら、過酸化物を加えて反応させることを特徴とする、式(2)で示される芳香族アルデヒド化合物;
    Figure 2010041643
    (式中、R及びnは、前記と同義である)
    の製造法。
  3. さらに、リン酸化合物、ホウ酸化合物及び炭酸化合物から選ばれる少なくとも一種の緩衝剤を添加して反応を行う、請求項1又は請求項2に記載の製造法。
  4. 金属化合物がモリブデン化合物であり、かつ反応溶液のpH値がpH0.01以上、pH10未満である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の製造法。
  5. 金属化合物がタングステン化合物であり、かつ反応溶液のpH値がpH3以上、pH8未満である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の製造法。
  6. 過酸化物が過酸化水素である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の製造法。
  7. 芳香族アルデヒド化合物が、下記式(3)から式(7)のいずれかで示される化合物である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の製造法。
    Figure 2010041643
    (式中、R及びRは、水素原子、炭素原子数1〜12の炭化水素基、炭素原子数1〜12のアルキルオキシ基、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ベンジルオキシ基又はフェネチルオキシ基を示す。なお、これらの基は、置換基を有していてもよい。また、mは1又は2を示す。)
  8. 芳香族アルデヒド化合物が、mが1である式(7)で示される化合物である、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の製造法。
  9. 過酸化水素の使用量が、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して、0.1〜5モルである、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の製造法。
  10. モリブデン化合物及びタングステン化合物から選ばれる一種以上の金属化合物の使用量が、芳香族メチルアルコール化合物1モルに対して、0.0001〜0.10モルである、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の製造法。
  11. モリブデン化合物が、モリブデン酸アルカリ化合物、モリブデン酸アルカリ化合物、二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸アルカリ化合物、及びヘキサカルボニルモリブデンから選ばれる少なくとも一種以上の化合物である、請求項1から請求項4及び請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の製造法。
  12. タングステン化合物が、タングステン酸アルカリ化合物、三酸化タングステン、リンタングステン酸、リンタングステン酸アルカリ化合物、及びヘキサカルボニルタングステンから選ばれる少なくとも一種以上の化合物である、請求項1から請求項3及び請求項5から請求項10のいずれか1項に記載の製造法。
  13. リン酸化合物が、リン酸(オルトリン酸、ピロリン酸、メタリン酸)、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、及びリン酸アンモニウムから選ばれる少なくとも一種以上の化合物である、請求項3から請求項12のいずれか1項に記載の製造法。
  14. pHが、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属のリン酸塩及びアルカリ土類金属のリン酸塩、リン酸、塩酸、硫酸から選ばれる少なくとも一種の化合物により調整される、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の製造法。
  15. 反応を無溶媒にて行う、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の製造法。
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