JPWO2010023901A1 - 光ディスク装置、前記光ディスク装置を用いた映像再生装置、サーバー及びカーナビゲーションシステム、集積回路、並びに記録再生方法 - Google Patents

光ディスク装置、前記光ディスク装置を用いた映像再生装置、サーバー及びカーナビゲーションシステム、集積回路、並びに記録再生方法 Download PDF

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Abstract

光ディスク装置は、光源(21)と、光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズ(28)を含む集光光学系と、多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器(201)と、集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正素子(26)と、を有する光ヘッド(1)と、集光光学系とコマ収差補正素子とを制御する処理回路(3)とを備え、処理回路は、第1の記録層から第2の記録層への微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、第1の記録層に適した値から第2の記録層に対して規定された所定の値へのコマ収差の補正を開始するように、集光光学系とコマ収差補正素子とを制御する。

Description

本発明は、多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置及び記録再生方法、この光ディスク装置に用いられる集積回路、並びに、この光ディスク装置を用いた映像再生装置、サーバー及びナビゲーションシステムに関するものである。
近年、ディジタルバーサタイルディスク(DVD)は、ディジタル情報をコンパクトディスク(CD)に対して約6倍の記録密度で記録できることから、大容量の光記録媒体として注目されている。特に、DVDのような高密度光記録媒体から情報を再生/記録する場合、レーザビームのビームスポット径を小さくするために、レーザ光の波長を短くし、対物レンズの開口数(NA)を大きくする必要がある。この結果、光記録媒体のチルト角に対するマージンが小さくなる。
また、記録容量を高めるために、記録層を多層構造とした多層光記録媒体が普及してきている。ここで、多層光記録媒体は、その層間で反射率が大きく変化する場合があり、このような光記録媒体の再生中に記録層を変更する場合であっても、安定したチルトサーボを行うことができる光ディスクプレーヤーが特許文献1に提案されている。
ここで、図面を参照しながら、上述した従来の光ディスクプレーヤーの一例について説明する。図19は、従来の光ディスクプレーヤーの構成を示す模式図である。図19において、171は光ディスク、172は光ヘッド、173は光検出器、174は液晶素子、175はモータ、176はRf振幅強度検出器、177は再生処理部、178はフォーカス/トラッキング駆動回路、179は液晶駆動回路、1700はフォーカスサーボ部、1701はトラッキングサーボ部、1702はチルトサーボ部、1703はマイクロコンピュータを示す。
このように構成された光ディスクプレーヤーの動作について説明する。光ヘッド172は、レーザ光を光ディスク171に照射し、光ディスク171からの反射光を受光して受光量に応じた信号を発生する。光ディスク171は、モータ175によって回転駆動される。光ヘッド172においては、光ビームの光軸にディスク半径方向の収差補正用の液晶素子174が配置されている。
また、光検出器173からの出力は、Rf振幅強度検出器176、フォーカスサーボ部1700、及びトラッキングサーボ部1701に送られる。フォーカスサーボ部1700は、光ヘッド172から出射される光ビームを所望の記録層上に集光するように制御信号をフォーカス/トラッキング駆動回路178に供給する。また、トラッキングサーボ部1701は、光ヘッドから出射される光ビームを所望の記録層上の所望のトラックに集光するように制御信号をフォーカス/トラッキング駆動回路178に供給する。ここで、フォーカス/トラッキング駆動回路178は、上記の制御信号に基づいて、光ヘッド172から出射される光ビームを所望の記録層上の所望のトラックに集光するように、光ヘッド172を駆動する。
また、Rf振幅強度検出器176は、光検出器173からRf検出信号を受け、Rf振幅信号をチルトサーボ部1702に供給する。チルトサーボ部1702は、Rf振幅信号を用いて、その包絡線の強度が最大になるように、チルト駆動信号を液晶駆動回路179に出力し、液晶駆動回路179は、その制御信号に基づき、液晶素子174を駆動する。なお、これらの制御は、マイクロコンピュータ1703の命令に応じてなされる。
次に、層間ジャンプ時を考える。マイクロコンピュータ1703から層間ジャンプの命令が出力されると、チルトサーボ部1702は、ジャンプ直前のチルト駆動値を保持して出力する。すなわち、チルトサーボ部1702は、ジャンプ中における包絡線の強度に依存させず、ジャンプ中は一定の値を出力させ続ける。これにより、チルト制御性能の低下を生じたり、制御を失ったりするという事態を回避でき、安定したサーボ動作を得ることができる。
また、特許文献2、特許文献3、特許文献4、及び特許文献5には、上記のような層間ジャンプ時にフォーカス制御を安定に行うため、フォーカスエラー信号に与えるパルスあるいはオフセット信号を工夫することが開示されている。
しかしながら、上記のような構成の光ディスクプレーヤーでは、DVDよりも高密度な多層光記録媒体の層間ジャンプが不安定になる。このことについて詳細に述べる。まず、DVDより高密度な光記録媒体であるBlu−rayディスクを記録再生する光ヘッドを考える。Blu−rayディスクを記録再生する光ヘッドは、波長405nm程度の光源と、非常に大きい開口数(0.85程度)の対物レンズとを有しているため、この光ヘッドで2層以上の記録層を有する多層光記録媒体を再生する場合、傾き量が同じであっても、各記録層で基材厚が異なり、コマ収差の発生量が大きく異なる。
図20に、3層の記録層を有する多層光記録媒体の構成図を示す。図20に示すように、3層光ディスク181は、光ヘッド側180から順に、基材182、第1の記録層183、第1の中間層184、第2の記録層185、第2の中間層186、第3の記録層187、裏面の保護層188という順番の構成になっている。基材182並びに第1及び第2の中間層184、186は、樹脂などの透明な媒質からなる。
第1の記録層183と第2の記録層185との間には、第1の中間層184があり、第2の記録層185と第3の記録層187との間には、第2の中間層186がある。このため、光ヘッド側180の光ディスク181の表面から第2の記録層185までの厚さは、中間層184の厚み分だけ第1の記録層183までの厚さよりも厚くなり、光ヘッド側180の光ディスク181表面から第3の記録層187までの厚さは、中間層186の厚み分だけ第2の記録層185までの厚さよりも厚くなる。
ここで、光ヘッド側180の光ディスク181の表面から各記録層までの距離を、各記録層における基材厚と呼ぶ。また、図20のような3層光ディスクに対しては、第1の記録層183上に光ビームの微小スポットを集光させながら、第1の記録層183に対して記録又は再生しているときに、第2の記録層185に対して記録又は再生を行なうために、第2の記録層185上へ微小スポットの集光位置を移したり、あるいは、これとは逆に第2の記録層185から第1の記録層183に集光位置を移したりすることがある。このように異なる記録層へ集光位置を移動させる動作を「層間ジャンプ」といい、図20に示す例では、記録層が3層あるので他の組み合わせも存在する。
ここで、例えば、3層の記録層を有する多層光ディスクで各基材厚を100μm、75μm、50μmとした場合、光ディスクが1度傾いている場合、それぞれの基材厚で発生するコマ収差は、100mλ、75mλ、50mλとなり、大きく異なることになる。このような3層光ディスクの場合、上記の層間ジャンプを行う際、層間ジャンプ直前のチルト駆動値を保持して、すなわち、層間ジャンプする前の記録層で最適なコマ収差補正量を維持した状態で、層間ジャンプされるべき記録層位置で集光するように対物レンズを移動させると、上記したように各記録層で最適なコマ収差補正量が異なるため、層間ジャンプされた後の記録層のコマ収差を補正することができない。この結果、フォーカスエラー信号を劣化させ、焦点位置の移動後の記録層でのフォーカス引き込み動作が不安定になり、安定した層間ジャンプを行うことができない。
特開2000−339731号公報 特開平9−115146号公報 特開平10−143873号公報 特開平11−191222号公報 特開平11−316954号公報
本発明の目的は、多層光記録媒体の傾きが同じであっても、各記録層の基材厚によりコマ収差が大きく異なるような多層光記録媒体において、安定した層間ジャンプを行うことができる光ディスク装置を提供することである。
本発明の一局面に従う光ディスク装置は、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置であって、光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドと、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始するように、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する。
上記の構成により、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる光ディスク装置を実現することができる。
本発明の実施の形態1による光ディスク装置について一例を示す模式図である。 図1に示す光ディスク装置に搭載されている光ヘッドについて一例を示す模式図である。 図2に示すコマ収差補正素子の一例を示す断面図である。 図2に示すコマ収差補正素子のラジアル用透明電極のパターンの一例を示す図である。 図2に示すコマ収差補正素子のタンジェンシャル用透明電極のパターンの一例を示す図である。 図1に示す光ディスク装置の層間ジャンプ動作時の集光位置の移動動作と、球面収差補正動作及びコマ収差補正動作との手順の一例を示したフローチャートである。 図1に示す光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の一例を示したタイミングチャートである。 図1に示す光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の他の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時の集光位置の移動と、球面収差補正動作及びコマ収差補正動作との手順の一例を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の他の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の他の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の他の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3によるコンピュータについて一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態4による映像記録再生装置について一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態5による映像再生装置について一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態6によるサーバーについて一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態7によるカーナビゲーションシステムについて一例を示す模式図である。 従来の光ディスクプレーヤーについて一例を示す模式図である。 多層光記録媒体の構成の一例を示す構成図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明の光ディスク装置の一例について説明する。
図1は、実施の形態1の光ディスク装置の構成図であり、図2は、図1に示す光ディスク装置に搭載されている光ヘッドについて一例を示す模式図である。図1に示す光ディスク装置は、光ヘッド1と、モータ2と、処理回路3とを備える。光ヘッド1は、光源21、図2に示すように、光量減衰素子22、偏光ビームスプリッタ23、コリメータレンズ24、ミラー25、コマ収差補正素子26、1/4波長板27、対物レンズ28、1軸アクチュエータ30、シリンドリカルレンズ200、光検出器201、集光レンズ202、及び光源光量制御用光検出器203を備える。光記録媒体29は、2層又は3層以上の記録層を有する多層光記録媒体であり、例えば、2層の記録層を有するBlu−rayディスクを用いることができ、また、Blu−rayディスクと同様に構成された、3層又は4層以上の高密度光記録媒体を用いてもよい。
本実施の形態では、光源21は、光源の一例を構成し、光量減衰素子22、偏光ビームスプリッタ23、ミラー25、コマ収差補正素子26、1/4波長板27、及び対物レンズ28は、光源から出射される光ビームを受け、光記録媒体29上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系の一例を構成しており、集光光学系は、対物レンズ28をフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動するフォーカス用アクチュエータ及びトラッキング用アクチュエータ等の各種アクチュエータ(図示省略)を含む。
光検出器201は、多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器の一例を構成している。コマ収差補正素子26は、集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部の一例を構成している。コリメータレンズ24と、1軸アクチュエータ30(例えば、ステッピングモータ)とは、集光光学系における光の発散度合いを変化させることによって集光光学系の球面収差を補正する球面収差補正部の一例を構成している。
処理回路3は、CPU(中央演算処理装置)、メモリ(RAM、ROM)、各種検出回路、各種駆動回路、A/Dコンバータ及びD/Aコンバータ等から構成され、集光光学系とコマ収差補正部とを制御する制御部の一例を構成している。また、処理回路3は、その一部又は全部が集積回路から構成され、集光光学系を制御する第1の制御部及びコマ収差補正部を制御する第2の制御部の一例を構成している。なお、処理回路3は、後述する各種制御を行うだけでなく、Rf振幅強度検出器、再生処理部、フォーカス制御回路、トラッキング制御回路及びチルト制御回路として機能させるようにしてもよい。
ここで、光源21は、例えば、GaN系の半導体レーザ素子(波長390〜450nm)で構成され、光記録媒体29の記録層に対し、記録又は再生用のコヒーレント光を出力する光源である。光源21の波長は、例えば、405nmである。光量減衰素子22は、光源21のノイズを低減させるための光学素子であり、矢印A1の方向に可動する。例えば、特開2000−195086号公報に開示されているように、光量減衰素子22は、ガラス基板を備え、ガラス基板の一部に光量を減衰する膜(例えばCr膜)が形成されている。
偏光ビームスプリッタ23は、例えば、ある直線偏光に対しては5%の透過率及び95%の反射率を有し、前記直線偏光に対して直交する直線偏光に対しては100%の透過率を有する。コリメータレンズ24は、光源21から出射された発散光を平行光に変換するレンズである。コリメータレンズ24と1軸アクチュエータ30とから、球面収差補正部が構成されており、球面収差補正部は、光記録媒体29の基材厚が最適基材厚より異なったときに生じる球面収差を補正するためのものであり、1軸アクチュエータ30がコリメータレンズ24の位置を変えることにより、上記球面収差を補正することが可能である。
ミラー25は、入射する光を反射して光記録媒体29の方向に向かわせる光学素子であり、入射する光を100%反射する特性を有している。コマ収差補正素子26は、後で詳細に述べるが、液晶素子を用いて構成されており、入射した光にコマ収差を与えることができる光学素子である。1/4波長板27は、複屈折材料で形成されており、直線偏光を円偏光に変換する光学素子である。対物レンズ28は、光記録媒体29の記録層に光を集光するレンズであり、開口数(NA)が0.85である。なお、対物レンズ28の開口数(NA)としては、この例に特に限定されず、0.83以上0.86以下の値を用いてもよい。また、開口数(NA)が大きいほど、コマ収差や球面収差が大きくなるので、対物レンズの開口数(NA)が0.83以上、より好ましくは0.85以上、さらに好ましくは0.86以上のときに、本発明を好適に用いることができる。さらに、集光部材にソリッドイマージョンレンズ(SIL)を用いる場合、より高い開口数、例えば、集光部材の等価的なNAを1より大きくすることができるので、このように高い開口数を有するソリッドイマージョンレンズを含む集光部材を用いるときに、本発明をより好適に用いることができる。
シリンドリカルレンズ200は、その入射面が円筒面で、その出射面がレンズ光軸に対し回転対称面になっており、入射光に対して、いわゆる非点収差法によるフォーカスエラー信号の検出を可能とするための非点収差を与えるものである。光検出器201は、光記録媒体29の記録層で反射された光を受光して光を電気信号に変換するものである。集光レンズ202は、偏光ビームスプリッタ23を透過した光を光源光量制御用光検出器203に集光するものである。光源光量制御用光検出器203は、偏光ビームスプリッタ23を透過した光を受光して光を電気信号に変換し、光源21の光量を検出する信号を出力するものである。
このように構成された光ディスク装置の動作について説明する。まず、光ディスク装置に光記録媒体29がセットされると、処理回路3は、モータ2を回転させる信号を出力し、モータ2を回転させる。次に、処理回路3は、光源21を駆動して光を出射させる。光源21から出射された光は、光記録媒体29で反射され、光検出器201に入射する。光検出器201は、光記録媒体29上における光の合焦状態を示すフォーカスエラー信号と、光の照射位置を示すトラッキングエラー信号とを処理回路3に出力する。
これらの信号に基づき、処理回路3は、対物レンズ28を制御する信号を出力し、これによって光源21から出射された光を光記録媒体29上の所望のトラック上に集光させる。また、処理回路3は、光検出器201から出力される信号に基づいて、光記録媒体29に記録されている情報を再生する。また、光源光量制御用光検出器203から出力される信号は、処理回路3に入力され、処理回路3は、この信号が所望の値になるように光源21を制御することにより、対物レンズ28から出射される光の光量を所望の値にする。
次に、光ヘッド1の動作について詳細に述べる。光源21から出射された直線偏光の光は光量減衰素子22を透過し、偏光ビームスプリッタ23によりほとんどが反射され、一部が透過する。この反射された光は、コリメータレンズ24に入射され、コリメータレンズ24の位置により発散光、平行光、収束光のいずれかに変換される。この収束度合いが変換された光は、ミラー25に入射されて100%反射され、光記録媒体29の方向に進行方向を変えられる。
この反射された光は、コマ収差補正素子26を透過し、コマ収差補正素子26は、光記録媒体29が傾いたときに発生するコマ収差を補正するようなコマ収差を入射光に与える。コマ収差補正素子26を透過した光は、1/4波長板27に入射されて直線偏光が円偏光に変換され、この円偏光の光は、対物レンズ28に入射され、入射される光の発散度合い若しくは収束度合いに応じて球面収差を発生し、光記録媒体29上に集光される。
ここで、光記録媒体29が最適基材厚からずれた時に生じる波面収差や光記録媒体29の各記録層で生じる波面収差を補正する波面収差を有する光が、対物レンズ28で集光される。また、光記録媒体29が傾いているときに発生するコマ収差を補正するようなコマ収差が、コマ収差補正素子26により、対物レンズ28で集光される光に与えられる。この結果、光記録媒体29上では、光記録媒体29の基材厚がずれていても、若しくは、光記録媒体29が傾いていても、光記録媒体29の各記録層に対して、収差のない光スポット、すなわち回折限界まで絞られた光スポットが形成される。
次に、光記録媒体29から反射された円偏光の光は、対物レンズ28を透過し、1/4波長板27に入射され、光源21から出射された直線偏光と直交する方向の直線偏光に変換される。1/4波長板27により変換された直線偏光の光は、コマ収差補正素子26を透過し、透過した光は、ミラー25によりすべて反射される。反射された光は、コリメータレンズ24を透過し、偏光ビームスプリッタ23によりすべて透過され、光源21には戻らない。また、シリンドリカルレンズ200により、偏光ビームスプリッタ23を透過した光に非点収差が与えられ、このシリンドリカルレンズ200を透過した光は、光検出器201上に集光される。
光検出器201は、光記録媒体29上における光の合焦状態を示すフォーカスエラー信号を処理回路3へ出力し、また、光の照射位置を示すトラッキングエラー信号を処理回路3へ出力する。ここで、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とは、周知の技術により、例えば、非点収差法とプッシュプル法とにより検出される。
処理回路3内の図示していないフォーカス制御回路は、フォーカスエラー信号に基づき、常に光が合焦状態で光記録媒体29上に集光されるように対物レンズ28の位置をその光軸方向に制御する。また、処理回路3内の図示していないトラッキング制御回路は、トラッキングエラー信号に基づき、光を光記録媒体29上の所望のトラックに集光されるように対物レンズ28の位置を制御する。さらに、光検出器201からは、光記録媒体29に記録された情報も得ている。また、偏光ビームスプリッタ23を透過した光は、集光レンズ202により光源光量制御用光検出器203に集光され、光源光量制御用光検出器203は、光源21から出射された光の光量に応じた電気信号を出力する。
ここで、コマ収差補正素子26について詳細に述べる。コマ収差補正素子26としては、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向の直交するコマ収差を補正することができる光学素子を用いることができ、例えば、特開平11−110802号公報に開示されている光学素子をコマ収差補正素子26として用いることができる。図3は、コマ収差補正素子26の一例を示す断面図であり、図4及び図5は、コマ収差補正素子26に用いられている電極パターンの一例を示す図である。
図3において、コマ収差補正素子26は、第1の基板31、第1の基板31に略平行に配置された第2の基板32、第1の基板31の上に配置された第1の電圧印加電極33、第1の電圧印加電極33に対向するように第1の電圧印加電極に略平行に配置された第2の電圧印加電極34、第1の電圧印加電極33を覆うように形成された透光性樹脂膜35、第2の電圧印加電極34を覆うように形成された透光性樹脂膜36、透光性樹脂膜35及び36の間(第1の電圧印加電極33と第2の電圧印加電極34との間)に配置された液晶37、及び、液晶37を囲むように透光性樹脂膜35及び36の間に配置された封止樹脂38を備える。
ここで、第1の基板31及び第2の基板32は、例えばガラスからなり、透光性である。また、第1の電圧印加電極33は、液晶37に所望の電圧を印加するための電極である。第1の電圧印加電極33は、第1の基板31の内側(液晶37側)の主面上に形成されている。また、第2の電圧印加電極34は、液晶37に所望の電圧を印加するための電極であり、第1の電圧印加電極33とともに、第1及び第2の電圧印加電極を用いて合成された所望の電圧を液晶37に印加する。第2の電圧印加電極34は、第2の基板32の内側(液晶37側)の主面上に形成されている。第1及び第2の電圧印加電極33、34は、透光性であり、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)からなり、それぞれ所望の電圧を与えるためにパターンが形成されている。
また、透光性樹脂膜35、36は、液晶37を所定の方向に配向させるための配向膜であり、例えば、ポリビニルアルコール膜からなる。透光性樹脂膜35又は透光性樹脂膜36をラビング処理することによって、液晶37を所定の方向に配向させることができる。また、液晶37は、入射した光の位相を変化させる位相変化層として機能する。液晶37は、例えば、ネマチック液晶からなる。第1の電圧印加電極33と第2の電圧印加電極34との間の電圧差を変化させることによって、液晶37の屈折率を変化させることができ、これによって、入射した光の位相を変化させることができる。また、封止樹脂38は、液晶37を封止するためのものであり、例えば、エポキシ樹脂からなる。
また、第1及び第2の電圧印加電極33、34の一方は、図4に示したようなセグメント電極S1〜S3で構成され、他方は、図5に示したようなセグメント電極S4〜S6で構成されている。図4及び図5において、矢印TDは、タンジェンシャル方向を示し、矢印RDは、ラジアル方向を示しており、図4に示すパターンは、ラジアル用透明電極のパターンであり、図5に示すパターンは、タンジェンシャル用透明電極のパターンである。
このように構成されたコマ収差補正素子26の動作について説明する。外部から制御電圧がコマ収差補正素子26の第1及び第2の電圧印加電極33及び34のセグメント電極S1〜S6のそれぞれに印加され、コマ収差補正素子26に入射される光に、図示のパターンに対応した位相が与えられる。図4及び図5に示したパターンでは、入射した光に、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向のコマ収差の波面を与えることが可能となる。
次に、情報を再生若しくは記録している多層光記録媒体の一の記録層から他の記録層への層間ジャンプ動作について述べる。上記したように、高NAの対物レンズの場合、多層光記録媒体の傾きが同じでも、基材厚が異なると、発生するコマ収差が大きく変わってくる。また、対物レンズは、高NAになればなるほど、その作製エラーからコマ収差が生じてしまう。また、光ヘッドに用いられている他の光学素子もコマ収差を有しており、これらすべてが光ヘッドのコマ収差となる。
通常、このコマ収差は、記録/再生性能を劣化させるので、対物レンズを光軸に対して傾けることでコマ収差を発生させ、このコマ収差を用いて光ヘッドを構成する光学素子のコマ収差をキャンセルすることで、光ヘッドそのものはコマ収差がないように調整される。
しかしながら、光の発散度合いを変える球面収差補正部を有する光ヘッドの場合、多層光記録媒体の各記録層に対応するため(各記録層で基材厚が異なるため)、薄い基材厚に対しては収束光を入射させ、厚い基材厚に対しては発散光を入射させるように、球面収差補正部を駆動させる。このとき、対物レンズが傾いていると、多層光記録媒体が傾いていなくても、コマ収差が発生し、発散度や収束度が大きいほど、コマ収差の発生量が大きくなる。
このように、多層光記録媒体の各記録層の基材厚の影響が大きいほど、多層光記録媒体の傾きが同じでも、各基材厚でコマ収差の発生量が大きく異なる。このような場合、ある記録層から別の記録層へ層間ジャンプ動作を行うときは、層間ジャンプ直前のコマ収差を補正するようなコマ収差を発生させていると、層間ジャンプ後の記録層では、大きくコマ収差が発生しており、フォーカスエラー信号に影響を与えることになる。従って、層間ジャンプ直前のコマ収差の補正量を維持すると、安定な層間ジャンプ動作が得られない。
そこで、本実施の形態では、処理回路3から層間ジャンプを行う命令が出ると、層間ジャンプさせる前に、層間ジャンプ前の記録層に最適なコマ収差の補正量を、層間ジャンプ後の記録層に最適なコマ収差の補正量に変えてから、対物レンズ28の移動を行う。この結果、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定した層間ジャンプ動作を行うことができる。ここで、各記録層の最適なコマ収差の補正量については、例えば、再生/記録前に光記録媒体29の傾き量を学習しておき、その傾き量に対して必要なコマ収差の補正量を処理回路3内のメモリなどに格納しておけば、各層に最適なコマ収差の補正量は得ることができる。
次に、本発明の実施の形態1における層間ジャンプ動作時の集光位置の移動動作と、球面収差補正動作及びコマ収差補正動作との手順を、図6に示したフローチャートを用いて説明する。
図6において、光記録媒体29の第1の記録層に対して焦点制御を行ないながら、記録又は再生動作を行なっているときに、処理回路3が層間ジャンプ命令を発すると(あるいは図示していない他の回路から層間ジャンプ命令を処理回路3が受けると)(ステップ51)、処理回路3は、球面収差補正信号と、コマ収差補正信号と、層間ジャンプ信号とを略同時に発する(ステップ52、53、54)。処理回路3は、球面収差補正部における球面収差の補正量を、第1の記録層に適した値からジャンプ先である第2の記録層に適する補正量を考慮した所定の値に変更し、コマ収差補正部におけるコマ収差の補正量を、第1の記録層に適した値からジャンプ先である第2の記録層に適する補正量を考慮した所定の値に変更する(ステップ55、56)。これと並行して、処理回路3は、集光光学系を制御し、焦点位置を第1の記録層から第2の記録層に移動する(ステップ57)。そして、その後、処理回路3は、集光光学系を用いて第2の記録層に対して焦点制御を行い、情報の記録又は再生が行なわれる(ステップ58)。
図7に、層間ジャンプ動作における各種信号の変化の一例を示したタイミングチャートを示す。図7において、横軸は時間、縦軸は各種信号の電圧をそれぞれ示す。第1の記録層に対して焦点制御を行っているときに、上記ステップ51における層間ジャンプ命令が発せられると、これに対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、層間ジャンプ信号(上記ステップ54)と、球面収差補正信号(上記ステップ52)と、コマ収差補正信号(上記ステップ53)とが発せられる。
層間ジャンプ信号は、それまで記録又は再生していた第1の記録層に対する焦点制御ループを脱して、焦点位置を第1の記録層の位置R1から第2の記録層の位置R2へ移動させるために、対物レンズ28の移動を開始するためのキックパルスKPと、第2の記録層に対する焦点制御ループに移行するために、対物レンズ28の上記移動を終了させるためのブレーキパルスBPとからなる。
図7に示した球面収差補正信号は、ねじ送り機構などを用いる駆動方法で、図2で示したコリメータレンズ24を移動させる場合の信号波形である。層間ジャンプ命令に対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、上記の球面収差補正信号が出力され、球面収差の補正量が第1の記録層に適した球面収差の補正量S1から第2の記録層に適した球面収差の補正量S2になるまで(時刻T3)、コリメータレンズ24の位置を変化させるための電圧(球面収差補正信号)が球面収差補正部(1軸アクチュエータ)に印加され、所定位置にコリメータレンズ24が到達すると、球面収差補正信号は印加されなくなる。
また、図7に示したコマ収差補正信号は、図2で示したコマ収差補正部(コマ収差補正素子26)が所望のコマ収差を発生するために出力される信号である。層間ジャンプ命令に対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、上記のコマ収差補正信号が出力され、コマ収差の補正量が第1の記録層に適したコマ収差の補正量C1から第2の記録層に適したコマ収差の補正量C2になるように、コマ収差補正部(コマ収差補正素子26)に電圧(コマ収差補正信号)が印加され、コマ収差が所定の値になっても、これを維持するためにコマ収差補正信号が維持される。
ここで、収差の補正量について述べる。多層光記録媒体として、図20に示した3層の多層光記録媒体(基材厚が100μm、75μm、50μm)を考える。波長405nm、対物レンズのNAが0.85の場合、100μmから75μmへ基材厚が変わると、球面収差は250mλ変化し、100μmから50μmへ基材厚が変わると、球面収差は500mλ変化する。
このとき、f16程度のコリメータレンズを用いた球面収差補正部の場合、コリメータレンズを光軸方向に100μm移動させると、12mλ程度の球面収差補正を行うことができるので、100μmから75μmへ基材厚が変わると、コリメータレンズを2mm程度移動させる必要があり、100μmから50μmへ基材厚が変わると、コリメータレンズを4mm程度移動させる必要がある。このようにコリメータレンズを大きく移動させるためには、ステッピングモータを使ってねじ送り機構で動かす場合、数100ミリ秒は必要となる。
これに対し、多層光記録媒体の傾きが1度の場合、基材厚が100μm、75μm、50μmの記録層で発生するコマ収差は、それぞれ100mλ、75mλ、50mλとなり、100μmから75μmへ基材厚が変わると、コマ収差は25mλ変化し、100μmから50μmへ基材厚が変わると、コマ収差は50mλ変化する。この程度のコマ収差変化を、液晶素子を用いたコマ収差補正素子で行う場合、液晶の応答速度の関係で数10ミリ秒必要となる。従って、コマ収差補正量の方が、球面収差補正量よりも早く所定の値に到達している。
本実施の形態では、第1の記録層から第2の記録層への微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、すなわち、層間ジャンプが完了する時刻(例えば、図7の時刻T4)よりも前に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を開始するので(例えば、図7の時刻T1)、第2の記録層に対して焦点制御を行う際には、第2の記録層に適した球面収差補正及びコマ収差補正が行われており、安定した焦点制御を行うことができ、層間ジャンプの失敗によって焦点制御がはずれることを防ぐことができるという効果がある。
また、図7に示す時刻T1の各動作のように、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を開始するのとほぼ同時(例えば、同時又は実質的に同時)に、焦点位置の第1の記録層から第2の記録層への移動を開始することにより、層間ジャンプを短時間に行うことができるという効果が得られる。
さらに、図7のように、焦点位置の第2の記録層への移動が完了する前に(例えば、図7の時刻T4の前)、すなわち、微小スポットの焦点位置の移動途中に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を終了させておくことにより(例えば、図7の時刻T2、T3)、より安定に焦点制御を行うことができるという効果がある。
ただし、コマ収差の補正量の変更及び球面収差の補正量の変更に時間がかかる場合には、図8のように、コマ収差の補正量の変更及び球面収差の補正量の変更が完了するより前に(例えば、図8の時刻T2、T3の前)、焦点位置の第2の記録層への移動を完了させてもよく(例えば、図8の時刻T4)、これによって、層間ジャンプにかかる時間をより短縮できるという効果を得ることができる。また、微小スポットの焦点位置の移動と、コマ収差の補正及び/又は球面収差の補正をほぼ同時に完了するようにしてもよい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
次に、多層光記録媒体の記録層の層数との関係を述べる。上記したような3層の光記録媒体を考えた場合、多層光記録媒体が光ヘッドに対して1度傾いていた場合、100μmから75μmへ基材厚が変わると、コマ収差は25mλだけ変化する。この25mλは、マーシャルのクライテリア(70mλ)の40%に相当するため、大きなものであるが、光ヘッドのマージン内で処理することは、可能性がある。
しかしながら、100μmの基材厚に対応した記録層から50μmの基材厚に対応した記録層へ層間ジャンプした場合、すなわち記録層を1つ跨いで層間ジャンプした場合は、本発明の効果が特に有効になる。すなわち、コマ収差の補正量を変化させずに記録層を跨いで層間ジャンプさせた場合、元の記録層に近い側の記録層の方がコマ収差発生量は小さくなるため(100μmの基材厚のコマ収差の補正量を維持した場合、75μmの基材厚の記録層で25mλのコマ収差が発生し、50μmの基材厚の記録層で50mλのコマ収差が発生)、75μmの基材厚の記録層のフォーカスエラー信号の方が、50μmの基材厚の記録層のフォーカスエラー信号より良好である。
このため、焦点位置を移動した後にフォーカス引き込みを行うと、記録層を1つ跨いで基材厚50μmの記録層に層間ジャンプさせるはずが、基材厚75μmの記録層に層間ジャンプするという誤動作を生じることになる。このように、特に記録層を跨いで層間ジャンプさせる場合は、焦点位置の移動前にコマ収差補正量を変えておくことが特に有効になる。本実施の形態では、3層の光記録媒体で1つ記録層を飛び越える場合を考えたが、4層以上の多層光記録媒体で、1つ以上の記録層を飛び越える場合は、本発明が特に有効であることはいうまでもない。
次に、球面収差の補正量及びコマ収差の補正量について述べる。上記したような3層の光記録媒体を考えた場合、球面収差の補正量については、第1の中間層の厚さや第2の中間層の厚さの標準値に基づいて補正量を決定することができる。また、光ディスク装置に光記録媒体を挿入した際や光ディスク装置の電源を入れた際に、処理回路3は、各記録層に焦点制御を行って記録層毎に情報信号が最良になる球面収差の補正量を学習して取得し、取得した各記録層に対する球面収差の補正量の差を、球面収差の補正量の変更量、すなわち、第1の記録層に適した球面収差の補正量と第2の記録層に適した球面収差の補正量との差としてもよい。
望ましくは、標準的な中間層の厚さ、例えば、光記録媒体29がBlu−rayディスクである場合、Blu−rayディスクの規格に定められている標準的な中間層の厚さに基づいて、球面収差の補正量の変更量を暫定的に決定しておき、光ディスク装置に光記録媒体を挿入した際や光ディスク装置の電源を入れた際に、処理回路3は、各記録層に焦点制御を行って記録層毎に情報信号が最良になる球面収差の補正量を学習し、取得した各記録層に対する球面収差の補正量の差を基に、上記暫定的に決定した球面収差の補正量の変更量の修正を行なうことができる。
コマ収差補正量については、光ディスク装置に光記録媒体を挿入した際や光ディスク装置の電源を入れた際に、処理回路3は、光記録媒体の傾きを学習する。また、光ディスク装置に、例えば、処理回路3にあらかじめ、光記録媒体の傾きに対する最適なコマ収差の補正量を記憶させておく。このようにしておくと、処理回路3は、光記録媒体の傾きの学習値に基づいて、記憶しているコマ収差の補正量を呼び出し、その値を使用する。また、他の方法としては、光ディスク装置に光記録媒体を挿入した際や光ディスク装置の電源を入れた際に、処理回路3は、各記録層に焦点制御を行って記録層毎に情報信号が最良になるコマ収差の補正量を学習して取得し、取得した各記録層に対するコマ収差の補正量の差を、コマ収差の補正量の変更量、すなわち、第1の記録層に適したコマ収差の補正量と第2の記録層に適したコマ収差の補正量との差としてもよい。
以上述べたように、本実施の形態では、多層光記録媒体の層間ジャンプにおいて、焦点位置の移動が完了する前に、層間ジャンプ前の記録層に最適な球面収差及びコマ収差を、層間ジャンプ後の記録層に最適な球面収差及びコマ収差に変化させる補正を開始することで、焦点位置の移動後の記録層でのフォーカスエラー信号が良好になり、安定した層間ジャンプを行うことができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光ディスク装置の一例を、図面を参照して説明する。本実施の形態が上記した実施の形態1と異なるのは、層間ジャンプ動作のタイミングが異なることに関する点のみであり、それ以外は、実施の形態1と同様である。従って、本実施の形態において、特に説明のないものについては、実施の形態1と同じとし、実施の形態1と同一符号を付与している構成部材については、特に説明のない限り、図1及び図2に示す実施の形態1の構成部材と同様の機能を持つものとし、第2の実施の形態に係る光ディスク装置の構成については、新たに図示することなく、上記の図1及び図2を代用して説明するものとする。
図9は、本発明の実施の形態2に係る光ディスク装置における層間ジャンプ動作時の集光位置の移動と、球面収差補正動作及びコマ収差補正動作との手順を示したフローチャートである。図9において、第1の記録層に対して焦点制御を行ないながら、記録又は再生動作を行なっているときに、処理回路3が層間ジャンプ命令を発すると(あるいは図示していない他の回路から層間ジャンプ命令を処理回路3が受けると)(ステップ81)、処理回路3は、まず球面収差補正信号を発し(ステップ82)、処理回路3は、球面収差補正部における球面収差の補正量を、第1の記録層に適した値からジャンプ先である第2の記録層に適する補正量を考慮した所定の値に変更する(ステップ83)。
その後、処理回路3は、コマ収差補正信号を発し(ステップ84)、処理回路3は、コマ収差補正部におけるコマ収差の補正量を、第1の記録層に適した値からジャンプ先である第2の記録層に適する補正量を考慮した所定の値に変更する(ステップ85)。
その後、処理回路3は、層間ジャンプ信号を発し(ステップ86)、処理回路3は、集光光学系を制御し、焦点位置を第1の記録層から第2の記録層に移動する(ステップ87)。そして、その後、処理回路3は、集光光学系を用いて第2の記録層に対して焦点制御を行い、情報の記録又は再生が行なわれる(ステップ88)。
このように、本実施の形態では、焦点位置の移動に先だって、まず球面収差の補正量の変更を行い、その後、コマ収差の補正量の変更を行い、第2の記録層に対する焦点制御を行う際には、第2の記録層に適した球面収差補正及びコマ収差補正がほぼ完了している。この結果、球面収差の悪影響を受けることなく、第2の記録層に対して安定した焦点制御を行うことができ、層間ジャンプの失敗によって焦点制御がはずれることを防ぐことができるという効果がある。
図10は、上記の層間ジャンプ動作における各種信号の変化の一例を示したタイミングチャートである。図10において、横軸は時間、縦軸は各種信号の電圧をそれぞれ示す。第1の記録層に対して焦点制御を行っているときに、上記ステップ81における層間ジャンプ命令が発せられると、これに対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、まず、球面収差補正信号が変化する(上記ステップ82)。
図10に示した球面収差補正信号は、ねじ送り機構などを用いる駆動方法で、図2で示したコリメータレンズ24を移動させる場合の信号波形である。層間ジャンプ命令に対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、上記の球面収差補正信号が変化し、球面収差の補正量が第1の記録層に適した球面収差の補正量S1から所定の補正量である第2の記録層に適した球面収差の補正量S2になるまで、コリメータレンズ24の位置を変化させるための電圧(球面収差補正信号)が球面収差補正部(1軸アクチュエータ)に印加される。
その後(時刻T5)、処理回路3は、コマ収差補正信号を変化させる(上記ステップ84)。この結果、コマ収差の補正量が第1の記録層に適したコマ収差の補正量C1から第2の記録層に適したコマ収差の補正量C2になるように、コマ収差補正部(コマ収差補正素子26)に電圧(コマ収差補正信号)が印加され、コマ収差が所定の値になっても、これを維持するためにコマ収差補正信号が維持される。
続いて、第2の記録層に適した球面収差補正及びコマ収差補正が完了し(時刻T2、T3)、その後(時刻T6)、層間ジャンプ信号が変化する(上記ステップ86)。層間ジャンプ信号は、それまで記録又は再生していた第1の記録層に対する焦点制御ループを脱して、焦点位置を第2の記録層へ移動させるために、対物レンズの移動を開始するためのキックパルスKPと、第2の記録層に対する焦点制御ループに移行するために、対物レンズの上記移動を終了させるためのブレーキパルスBPとからなる。
上記の動作により、本実施の形態でも、実施の形態1と同様に、第1の記録層から第2の記録層への微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、すなわち、層間ジャンプが完了する時刻(例えば、図10の時刻T4)よりも前に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を開始するので(例えば、図10の時刻T1、T5)、第2の記録層に対して焦点制御を行う際には、第2の記録層に適した球面収差補正及びコマ収差補正が行われており、安定した焦点制御を行うことができ、層間ジャンプの失敗によって焦点制御がはずれることを防ぐことができるという効果がある。
また、本実施の形態では、図10のように、焦点位置の第1の記録層から第2の記録層への移動を開始する時刻(例えば、図10の時刻T6)より前に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を開始するので(例えば、図10の時刻T1、T5)、焦点位置が第2の記録層に達したときの球面収差量及びコマ収差量を、より確実に低減することができ、第2の記録層に対してより確実に安定な焦点制御を行うことができるという効果を得ることができる。
さらに、本実施の形態では、図10に示したように、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更が完了した時刻(例えば、図10の時刻T2、T3)より後に、層間ジャンプ信号を発することによって(例えば、図10の時刻T6)、第2の記録層に対する焦点制御を行う際に、球面収差及びコマ収差の悪影響を受けることなく、さらに確実に安定した焦点制御を行うことができるという効果を得ることができる。なお、層間ジャンプ信号を発するタイミングは、上記の例に特に限定されず、球面収差及び/又はコマ収差の補正の完了とほぼ同時に、微小スポットの焦点位置の移動を開始するようにしてもよい。この場合、焦点位置の移動後の記録層での球面収差及び/又はコマ収差が良好な状態になっているので、安定した層間ジャンプを行うことができるとともに、層間ジャンプをより早期に行うことができる。
ただし、図11に示すように、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更が完了する時刻(例えば、図11の時刻T2、T3)よりも前に(例えば、図11の時刻T6)、層間ジャンプ信号を発して焦点位置の移動を開始してもよい。この場合、図11に示すように、第2の記録層への焦点位置の移動が完了する前(例えば、図11の時刻T4)、すなわち、第2の記録層に対する焦点制御ループに入る前に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更が完了していれば、第2の記録層に対して安定な焦点制御を行うことができ、しかも、こうすることによって層間ジャンプに必要な時間を短縮することもできる。
なお、本実施の形態では、最初に球面収差補正を行い、次にコマ収差補正を行い、最後に層間ジャンプを行っているが、焦点制御を始める前に、球面収差補正及びコマ収差補正が完了していればよいので、コマ収差補正と球面収差補正との順番はどちらが先でもよいし、また、同時に行ってもよい。ただし、層間ジャンプする前の記録層でのフォーカス制御の安定性を保つためには、球面収差及びコマ収差を最適な状態にしておくことが望ましいので、実施の形態1で述べたように、球面収差を所定の補正量に変化させる時間がコマ収差を所定の補正量に変化させる時間より長い場合は、本実施の形態で述べたように、最初に球面収差の補正量の変更を行い、次にコマ収差の補正量の変更を行い、最後に焦点移動を行う順番が好ましい。
また、球面収差の補正量の変更やコマ収差の補正量の変更に時間がかかる場合には、図12のように、球面収差の補正量及びコマ収差の補正量の変更が完了する時刻(例えば、図12の時刻T2、T3)より前に(例えば、図12の時刻T4)、焦点位置の第2の記録層への移動を完了させてもよく、これによって、層間ジャンプにかかる時間をより短縮できるという効果を得ることができる。
また、図10に示したように、層間ジャンプを開始する前に、球面収差補正及びコマ収差補正が完了しても、補正する球面収差量及び/又はコマ収差量が大きい場合、球面収差補正及びコマ収差補正の完了から層間ジャンプ開始前までの期間におけるフォーカス制御やトラッキング制御が不安定になる場合がある。
そこで、本来補正されるべき球面収差量及びコマ収差量より小さい値を中間補正量とし、この中間補正量で一端補正した後、本来補正されるべき球面収差量及びコマ収差量まで補正するようにしてもよい。
例えば、図13に示すように、本来補正されるべき球面収差量の半分の値を、球面収差の中間補正量S3とし、球面収差の補正量を、第1の記録層に適した球面収差の補正量S1から球面収差の中間補正量S3に変更して第1の球面収差補正を行い、その後、球面収差の補正量を、球面収差の中間補正量S3から第2の記録層に適した球面収差の補正量S2に変更して第2の球面収差補正を行い、同様に、本来補正されるべきコマ収差量の半分の値を、コマ収差の中間補正量C3とし、コマ収差の補正量を、第1の記録層に適したコマ収差の補正量C1からコマ収差の中間補正量C3に変更して第1のコマ収差補正を行い、その後、コマ収差の補正量を、コマ収差の中間補正量C3から第2の記録層に適したコマ収差の補正量C2に変更して第2の球面収差補正を行うようにしてもよい。
具体的には、層間ジャンプ前(例えば、図13の時刻T6の前)に、球面収差の補正量を、第1の記録層に適した球面収差の補正量S1から球面収差の中間補正量S3に変え(例えば、図13の時刻T1)、その後、コマ収差の補正量を、第1の記録層に適したコマ収差の補正量C1からコマ収差の中間補正量C3に変え(例えば、図13の時刻T5)、第1の球面収差補正及び第1のコマ収差補正を完了する(例えば、図13の時刻T7)。
その後、第1の記録層から第2の記録層への層間ジャンプを開始し(例えば、図13の時刻T6)、層間ジャンプが完了後に(例えば、図13の時刻T4)、球面収差の補正量を、球面収差の中間補正量S3から第2の記録層に適した球面収差の補正量S2に変えるとともに、コマ収差の補正量を、コマ収差の中間補正量C3から第2の記録層に適したコマ収差の補正量C2に変え、残りの収差量を補正し、第2の球面収差補正及び第2のコマ収差補正を完了する(例えば、図13の時刻T8、T9)。
上記の動作により、層間ジャンプを行う前や層間ジャンプを行った後のフォーカス制御やトラッキング制御が不安定にならず、安定した層間ジャンプを行うことが可能となる。なお、上記の例では、球面収差の補正量及びコマ収差の補正量を2段階に変えたが、この例に特に限定されず、2個以上の中間補正量を用いて3段階以上のステップで、球面収差の補正量及びコマ収差の補正量を順次変化させたり、球面収差とコマ収差とでステップ数を異ならせたりする等の種々の変更が可能である。
また、中間補正量も、上記の例に特に限定されず、第1の記録層に適した球面収差の補正量又はコマ収差の補正量と、第2の記録層に適した球面収差の補正量又はコマ収差の補正量との差を3分割又は4分割以上して各中間値を2個又は3個以上の中間補正量として用いたりしてよい。第1及び第2の記録層に適した球面収差の補正量又はコマ収差の補正量と各中間補正値との差は、等分割による一定値に特に限定されず、補正値間の差を順次増加又は減少させたり、不等分割による任意の値を用いる等の種々の変更が可能である。
以上述べたように、本実施の形態では、多層光記録媒体の層間ジャンプにおいて、焦点移動を行う前に、ジャンプ前の記録層に最適な球面収差補正量及びコマ収差補正量からジャンプ後の記録層に最適な球面収差補正量及びコマ収差補正量に変化させることで、焦点移動が完了するまでに、各収差補正量がジャンプ後の記録層に最適な状態になるので、フォーカスエラー信号が良好になり、安定した層間ジャンプを行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、球面収差補正部として、コリメータレンズ24を光軸方向に移動させる方式を用いたが、凹レンズや凸レンズで、入射される光の発散度や収束度を変える光学系を用いてもよい。また、位相変化層を有する光学素子、例えば液晶を用いた光学素子を使用してもよい。
また、上記の各実施の形態では、コマ収差補正部として、位相変化層(液晶)を有する光学素子を用いたが、対物レンズと対物レンズを傾ける駆動部(チルト機構付き対物レンズアクチュエータ)とで構成してもよい。この場合は、コマ収差を補正する時間が非常に早くなるので、焦点移動の直前若しくは同時、又は焦点移動開始後に、コマ収差補正部を駆動しても、焦点位置が第2の記録層に移動する前に、コマ収差の補正を完了することが可能である。この結果、焦点移動前の記録層でのサーボ安定性が向上するとともに、さらに層間ジャンプの時間短縮が可能で、焦点移動後にはコマ収差補正が完了しているので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、コンピュータの一例について説明する。
図14に、実施の形態3のコンピュータの構成を模式的に示す。コンピュータは、実施の形態1の光ディスク装置121を備えるコンピュータ本体部と、情報の入力を行うためのキーボード122と、情報の表示を行うためのモニター123とを備える。
上述の実施の形態1の光ディスク装置を外部記憶装置として具備した、コンピュータは、多層光記録媒体に対しても、情報を安定に記録あるいは再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。光ディスク装置は、その大容量性を生かして、コンピュータ内のハードディスクのバックアップをとったり、メディア(光ディスク)が安価で携帯が容易であること、他の光ディスク装置でも情報が読み出せるという互換性があることを生かして、プログラムやデータを人と交換したり、自分用に持ち歩いたりすることができる。また、DVDやCD等の既存のメディアの再生/記録にも対応できる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、光ディスクレコーダー(映像記録再生装置)の一例について説明する。
図15に、実施の形態4の光ディスクレコーダー(映像記録再生装置)の構成を模式的に示す。光ディスクレコーダー131は、実施の形態1の光ディスク装置(図示せず)を内蔵しており、記録している映像の表示を行うためのモニター132と接続されて使用される。
上述の実施の形態1の光ディスク装置を具備した、光ディスクレコーダー131は、多層光記録媒体に映像を安定に記録あるいは再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。光ディスクレコーダー131は、メディア(光ディスク)に映像を記録し、好きな時にそれを再生することができる。光ディスクでは、テープのように記録後や再生後に巻き戻しの作業が必要なく、ある番組を記録しながらその番組の先頭部分を再生する追っかけ再生や、ある番組を記録しながら以前に記録した番組を再生する同時記録再生が可能となる。メディアが安価で携帯が容易であること、他の光ディスクレコーダーでも情報が読み出せるという互換性があることを生かして、記録した映像を人と交換したり、自分用に持ち歩いたりすることができる。またDVDやCD等の既存のメディアの再生/記録にも対応する。
なお、ここでは、光ディスク装置だけを備える場合について述べたが、ハードディスクを内蔵していてもよいし、ビデオテープの録画再生機能を内蔵していてもよい。その場合映像の一時退避や、バックアップが容易にできる。
(実施の形態5)
実施の形態5では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、光ディスクプレーヤー(映像再生装置)の一例について説明する。
図16に、実施の形態5の光ディスクプレーヤー(映像再生装置)の構成を模式的に示す。液晶モニター142を備えた光ディスクプレーヤー141は、実施の形態1の光ディスク装置(図示せず)を内蔵しており、光ディスクに記録された映像を液晶モニター142に表示することができる。上述の実施の形態1の光ディスク装置を具備した、光ディスクプレーヤー141は、異なる種類の光ディスクの映像を安定に再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。
光ディスクプレーヤー141は、メディア(光ディスク)に記録された映像を、好きな時に再生することができる。光ディスクでは、テープのように再生後に巻き戻しの作業が必要なく、ある映像の任意の場所にアクセスして再生することができる。また、DVDやCD等の既存のメディアの再生にも対応する。
(実施の形態6)
実施の形態6では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、サーバーの一例について説明する。
図17に、実施の形態6のサーバーの構成を模式的に示す。サーバーは、サーバー本体部151、サーバー本体部151に内蔵される実施の形態1の光ディスク装置152と、情報の表示を行うためのモニター153と、情報の入力を行うためのキーボード154とを備え、ネットワーク155と接続されている。
上述の実施の形態1の光ディスク装置152を外部記憶装置として具備した、サーバーは、異なる種類の光ディスクに情報を安定に記録あるいは再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。光ディスク装置は、その大容量性を生かして、ネットワーク155からの要求に応じ、光ディスクに記録されている情報(画像、音声、映像、HTML文書、テキスト文書等)を送出する。また、ネットワークから送られてくる情報をその要求された場所に記録する。また、DVDやCD等の既存のメディアに記録された情報も再生が可能であるので、それらの情報を送出することも可能となる。
(実施の形態7)
実施の形態7では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、カーナビゲーションシステムの一例について説明する。
図18に、実施の形態7のカーナビゲーションシステムの構成を模式的に示す。カーナビゲーションシステムは、実施の形態1の光ディスク装置(図示せず)を内蔵しており、地形や行き先情報の表示を行うための液晶モニター161と接続されて使用される。
上述の実施の形態1の光ディスク装置を具備した、カーナビゲーションシステムは、異なる種類の光ディスクに映像を安定に記録あるいは再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。カーナビゲーションシステムは、メディア(光ディスク)に記録された地図情報と、地上位置確定システム(GPS)、ジャイロスコープ、速度計、走行距離計等の情報とを基に、現在位置を割り出し、その位置を液晶モニター上に表示する。また、行き先を入力すると、地図情報や道路情報を基に、行き先までの最適な経路を割り出し、それを液晶モニター161に表示する。
地図情報を記録するために大容量の光ディスクを用いることで、一枚のディスクで広い地域をカバーして細かい道路情報を提供することができる。また、その道路近辺に付随する、レストラン、コンビニエンスストア、ガソリンスタンドなどの情報も、同時に光ディスクに格納して提供することができる。さらに、道路情報は、時間が経つと古くなり、現実と合わなくなるが、光ディスクは、互換性があり、メディアが安価であるため、新しい道路情報を収めたディスクと交換することで、最新の情報を得ることができる。また、DVDやCD等の既存のメディアの再生/記録にも対応するため、自動車の中で映画を見たり音楽を聴いたりすることも可能である。
以上、本発明の実施の形態について例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づく他の実施の形態に適用することができる。
また、上記実施の形態では、光のみによって情報を記録する光記録媒体について述べたが、光および磁気によって情報を記録する光記録媒体についても同様の効果が得られることはいうまでもない。
また、上記実施の形態では、光記録媒体が光ディスクである場合について説明したが、カード状の光記録媒体など、類似の機能を実現する光学的情報記録再生装置に適用することができる。
上記の各実施の形態から本発明について要約すると、以下のようになる。即ち、本発明に係る光ディスク装置は、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置であって、光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドと、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始するように、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する。
この光ディスク装置においては、多層光記録媒体が少なくとも第1の記録層及び第2の記録層を備え、微小スポットの焦点位置の、第1の記録層から第2の記録層への移動が完了する前に、第1の記録層に適した値から第2の記録層に対して規定された所定の値へ、コマ収差の補正量を変更してコマ収差の補正を開始しているので、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる光ディスク装置を実現することができる。
前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動と、前記コマ収差の補正とをほぼ同時に開始することが好ましい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始する前に、前記コマ収差の補正を開始するようにしてもよい。この場合、焦点位置の移動を行う前に、コマ収差の変更が開始されているので、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる。
前記制御部は、前記コマ収差の補正が完了した後、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始することが好ましい。この場合、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好な状態になっているので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記制御部は、前記コマ収差の補正の完了とほぼ同時に、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始するようにしてもよい。この場合、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好な状態になっているので、安定した層間ジャンプを行うことができるとともに、層間ジャンプをより早期に行うことができる。
前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動途中に、前記コマ収差の補正を完了することが好ましい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
前記制御部は、前記コマ収差の補正が完了する前に、前記微小スポットの焦点位置の移動を完了することが好ましい。この場合、層間ジャンプのさらなる時間短縮を行うことができる。
前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動と、前記コマ収差の補正とをほぼ同時に完了するようにしてもよい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
前記コマ収差の補正量の変更量は、前記光ディスク装置に前記多層光記録媒体を挿入した際、あるいは前記光ディスク装置の電源を入れた際に学習して得た、前記第1の記録層に適したコマ収差の補正量と、前記第2の記録層に適したコマ収差の補正量との差であることが好ましい。この場合、精度よくコマ収差の補正を行うことができるので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記多層光記録媒体は、記録層を3層以上有し、前記制御部は、前記記録層を1つ以上跨いで前記微小スポットの焦点位置を移動させることが好ましい。この場合、大きく収差が変化しても、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記光源の波長は、405nm程度であり、前記対物レンズの開口数は、0.85程度であることが好ましい。この場合、大容量の多層光記録媒体に対しても、焦点移動前の記録層でのサーボ安定性が向上するとともに、さらに層間ジャンプの時間短縮が可能で、焦点移動後にはコマ収差補正が完了しているので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記光ヘッドは、前記集光光学系における光の発散度合いを変化させることによって前記集光光学系の球面収差を補正する球面収差補正部をさらに備え、前記制御部は、前記球面収差補正部を制御することが好ましい。この場合、精度よく球面収差の補正を行うことができるので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記制御部は、前記球面収差の補正と、前記コマ収差の補正とを、ほぼ同時に開始することが好ましい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
前記制御部は、前記球面収差の補正を開始した後に、前記コマ収差の補正を開始するようにしてもよい。この場合、焦点位置の移動を行う前の記録層での安定性を維持することができる。
前記球面収差の補正量の変更量は、前記第1の記録層と前記第2の記録層との間の標準的な中間層の厚さに対応していることが好ましい。この場合、学習の時間を必要とせず、装置の立ち上がり時間を短縮することができる。
前記球面収差の量の変更量は、前記光ディスク装置に前記多層光記録媒体を挿入した際、あるいは前記光ディスク装置の電源を入れた際に学習して得た、前記第1の記録層に適した球面収差の補正量と、前記第2の記録層に適した球面収差の補正量との差であることが好ましい。この場合、精度よく球面収差の補正を行うことができるので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
本発明に係る映像再生装置は、上記いずれかの光ディスク装置を備え、前記多層光記録媒体から映像を再生する。この映像再生装置においては、多層光記録媒体に対応することができる。
本発明に係るサーバーは、上記いずれかの光ディスク装置を外部記憶装置として備える。このサーバーにおいては、多層光記録媒体に対応することができる。
本発明に係るカーナビゲーションシステムは、上記いずれかの光ディスク装置を外部記憶装置として備える。このカーナビゲーションシステムにおいては、多層光記録媒体に対応することができる。
本発明に係るコンピュータは、上記いずれかの光ディスク装置を外部記憶装置として備える。このコンピュータにおいては、多層光記録媒体に対応することができる。
本発明に係る映像記録再生装置は、上記いずれかの光ディスク装置を備え、前記多層光記録媒体に映像を記録し、前記多層光記録媒体から映像を再生する。この映像記録再生装置においては、多層光記録媒体に対応することができる。
上記のように、上記いずれかの光ディスク装置を用いることにより、多層光記録媒体に対する記録再生性能が良好な上記のコンピュータ、映像記録再生装置、映像再生装置、サーバー、及びカーナビゲーションシステムを実現することが可能となる。
本発明に係る集積回路は、光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドを用いて、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置に用いられる集積回路であって、前記集光光学系を制御する第1の制御部と、前記コマ収差補正部を制御する第2の制御部とを備え、前記第1及び第2の制御部は、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始するように、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する。
この集積回路においては、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる光ディスク装置を実現することができる。
本発明に係る記録再生方法は、光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドを用いて、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う記録再生方法であって、前記第1の記録層から前記第2の記録層へ前記微小スポットの焦点位置を移動させる第1のステップと、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始する第2のステップとを含む。
この記録再生方法においては、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる。
本発明に係る光ディスク装置は、多層光記録媒体に対する良好な記録再生性能を実現でき、コンピュータ、映像記録再生装置、映像再生装置、サーバー、及びカーナビゲーションシステムにも適用できる。
本発明は、多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置及び記録再生方法、この光ディスク装置に用いられる集積回路、並びに、この光ディスク装置を用いた映像再生装置、サーバー及びナビゲーションシステムに関するものである。
近年、ディジタルバーサタイルディスク(DVD)は、ディジタル情報をコンパクトディスク(CD)に対して約6倍の記録密度で記録できることから、大容量の光記録媒体として注目されている。特に、DVDのような高密度光記録媒体から情報を再生/記録する場合、レーザビームのビームスポット径を小さくするために、レーザ光の波長を短くし、対物レンズの開口数(NA)を大きくする必要がある。この結果、光記録媒体のチルト角に対するマージンが小さくなる。
また、記録容量を高めるために、記録層を多層構造とした多層光記録媒体が普及してきている。ここで、多層光記録媒体は、その層間で反射率が大きく変化する場合があり、このような光記録媒体の再生中に記録層を変更する場合であっても、安定したチルトサーボを行うことができる光ディスクプレーヤーが特許文献1に提案されている。
ここで、図面を参照しながら、上述した従来の光ディスクプレーヤーの一例について説明する。図19は、従来の光ディスクプレーヤーの構成を示す模式図である。図19において、171は光ディスク、172は光ヘッド、173は光検出器、174は液晶素子、175はモータ、176はRf振幅強度検出器、177は再生処理部、178はフォーカス/トラッキング駆動回路、179は液晶駆動回路、1700はフォーカスサーボ部、1701はトラッキングサーボ部、1702はチルトサーボ部、1703はマイクロコンピュータを示す。
このように構成された光ディスクプレーヤーの動作について説明する。光ヘッド172は、レーザ光を光ディスク171に照射し、光ディスク171からの反射光を受光して受光量に応じた信号を発生する。光ディスク171は、モータ175によって回転駆動される。光ヘッド172においては、光ビームの光軸にディスク半径方向の収差補正用の液晶素子174が配置されている。
また、光検出器173からの出力は、Rf振幅強度検出器176、フォーカスサーボ部1700、及びトラッキングサーボ部1701に送られる。フォーカスサーボ部1700は、光ヘッド172から出射される光ビームを所望の記録層上に集光するように制御信号をフォーカス/トラッキング駆動回路178に供給する。また、トラッキングサーボ部1701は、光ヘッドから出射される光ビームを所望の記録層上の所望のトラックに集光するように制御信号をフォーカス/トラッキング駆動回路178に供給する。ここで、フォーカス/トラッキング駆動回路178は、上記の制御信号に基づいて、光ヘッド172から出射される光ビームを所望の記録層上の所望のトラックに集光するように、光ヘッド172を駆動する。
また、Rf振幅強度検出器176は、光検出器173からRf検出信号を受け、Rf振幅信号をチルトサーボ部1702に供給する。チルトサーボ部1702は、Rf振幅信号を用いて、その包絡線の強度が最大になるように、チルト駆動信号を液晶駆動回路179に出力し、液晶駆動回路179は、その制御信号に基づき、液晶素子174を駆動する。なお、これらの制御は、マイクロコンピュータ1703の命令に応じてなされる。
次に、層間ジャンプ時を考える。マイクロコンピュータ1703から層間ジャンプの命令が出力されると、チルトサーボ部1702は、ジャンプ直前のチルト駆動値を保持して出力する。すなわち、チルトサーボ部1702は、ジャンプ中における包絡線の強度に依存させず、ジャンプ中は一定の値を出力させ続ける。これにより、チルト制御性能の低下を生じたり、制御を失ったりするという事態を回避でき、安定したサーボ動作を得ることができる。
また、特許文献2、特許文献3、特許文献4、及び特許文献5には、上記のような層間ジャンプ時にフォーカス制御を安定に行うため、フォーカスエラー信号に与えるパルスあるいはオフセット信号を工夫することが開示されている。
特開2000−339731号公報 特開平9−115146号公報 特開平10−143873号公報 特開平11−191222号公報 特開平11−316954号公報
しかしながら、上記のような構成の光ディスクプレーヤーでは、DVDよりも高密度な多層光記録媒体の層間ジャンプが不安定になる。このことについて詳細に述べる。まず、DVDより高密度な光記録媒体であるBlu−rayディスクを記録再生する光ヘッドを考える。Blu−rayディスクを記録再生する光ヘッドは、波長405nm程度の光源と、非常に大きい開口数(0.85程度)の対物レンズとを有しているため、この光ヘッドで2層以上の記録層を有する多層光記録媒体を再生する場合、傾き量が同じであっても、各記録層で基材厚が異なり、コマ収差の発生量が大きく異なる。
図20に、3層の記録層を有する多層光記録媒体の構成図を示す。図20に示すように、3層光ディスク181は、光ヘッド側180から順に、基材182、第1の記録層183、第1の中間層184、第2の記録層185、第2の中間層186、第3の記録層187、裏面の保護層188という順番の構成になっている。基材182並びに第1及び第2の中間層184、186は、樹脂などの透明な媒質からなる。
第1の記録層183と第2の記録層185との間には、第1の中間層184があり、第2の記録層185と第3の記録層187との間には、第2の中間層186がある。このため、光ヘッド側180の光ディスク181の表面から第2の記録層185までの厚さは、中間層184の厚み分だけ第1の記録層183までの厚さよりも厚くなり、光ヘッド側180の光ディスク181表面から第3の記録層187までの厚さは、中間層186の厚み分だけ第2の記録層185までの厚さよりも厚くなる。
ここで、光ヘッド側180の光ディスク181の表面から各記録層までの距離を、各記録層における基材厚と呼ぶ。また、図20のような3層光ディスクに対しては、第1の記録層183上に光ビームの微小スポットを集光させながら、第1の記録層183に対して記録又は再生しているときに、第2の記録層185に対して記録又は再生を行なうために、第2の記録層185上へ微小スポットの集光位置を移したり、あるいは、これとは逆に第2の記録層185から第1の記録層183に集光位置を移したりすることがある。このように異なる記録層へ集光位置を移動させる動作を「層間ジャンプ」といい、図20に示す例では、記録層が3層あるので他の組み合わせも存在する。
ここで、例えば、3層の記録層を有する多層光ディスクで各基材厚を100μm、75μm、50μmとした場合、光ディスクが1度傾いている場合、それぞれの基材厚で発生するコマ収差は、100mλ、75mλ、50mλとなり、大きく異なることになる。このような3層光ディスクの場合、上記の層間ジャンプを行う際、層間ジャンプ直前のチルト駆動値を保持して、すなわち、層間ジャンプする前の記録層で最適なコマ収差補正量を維持した状態で、層間ジャンプされるべき記録層位置で集光するように対物レンズを移動させると、上記したように各記録層で最適なコマ収差補正量が異なるため、層間ジャンプされた後の記録層のコマ収差を補正することができない。この結果、フォーカスエラー信号を劣化させ、焦点位置の移動後の記録層でのフォーカス引き込み動作が不安定になり、安定した層間ジャンプを行うことができない。
本発明の目的は、多層光記録媒体の傾きが同じであっても、各記録層の基材厚によりコマ収差が大きく異なるような多層光記録媒体において、安定した層間ジャンプを行うことができる光ディスク装置を提供することである。
本発明の一局面に従う光ディスク装置は、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置であって、光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドと、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始するように、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する。
上記の構成により、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる光ディスク装置を実現することができる。
本発明の実施の形態1による光ディスク装置について一例を示す模式図である。 図1に示す光ディスク装置に搭載されている光ヘッドについて一例を示す模式図である。 図2に示すコマ収差補正素子の一例を示す断面図である。 図2に示すコマ収差補正素子のラジアル用透明電極のパターンの一例を示す図である。 図2に示すコマ収差補正素子のタンジェンシャル用透明電極のパターンの一例を示す図である。 図1に示す光ディスク装置の層間ジャンプ動作時の集光位置の移動動作と、球面収差補正動作及びコマ収差補正動作との手順の一例を示したフローチャートである。 図1に示す光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の一例を示したタイミングチャートである。 図1に示す光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の他の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時の集光位置の移動と、球面収差補正動作及びコマ収差補正動作との手順の一例を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の他の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の他の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2による光ディスク装置の層間ジャンプ動作時における各種信号の変化の他の一例を示したタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3によるコンピュータについて一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態4による映像記録再生装置について一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態5による映像再生装置について一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態6によるサーバーについて一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態7によるカーナビゲーションシステムについて一例を示す模式図である。 従来の光ディスクプレーヤーについて一例を示す模式図である。 多層光記録媒体の構成の一例を示す構成図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明の光ディスク装置の一例について説明する。
図1は、実施の形態1の光ディスク装置の構成図であり、図2は、図1に示す光ディスク装置に搭載されている光ヘッドについて一例を示す模式図である。図1に示す光ディスク装置は、光ヘッド1と、モータ2と、処理回路3とを備える。光ヘッド1は、光源21、図2に示すように、光量減衰素子22、偏光ビームスプリッタ23、コリメータレンズ24、ミラー25、コマ収差補正素子26、1/4波長板27、対物レンズ28、1軸アクチュエータ30、シリンドリカルレンズ200、光検出器201、集光レンズ202、及び光源光量制御用光検出器203を備える。光記録媒体29は、2層又は3層以上の記録層を有する多層光記録媒体であり、例えば、2層の記録層を有するBlu−rayディスクを用いることができ、また、Blu−rayディスクと同様に構成された、3層又は4層以上の高密度光記録媒体を用いてもよい。
本実施の形態では、光源21は、光源の一例を構成し、光量減衰素子22、偏光ビームスプリッタ23、ミラー25、コマ収差補正素子26、1/4波長板27、及び対物レンズ28は、光源から出射される光ビームを受け、光記録媒体29上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系の一例を構成しており、集光光学系は、対物レンズ28をフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動するフォーカス用アクチュエータ及びトラッキング用アクチュエータ等の各種アクチュエータ(図示省略)を含む。
光検出器201は、多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器の一例を構成している。コマ収差補正素子26は、集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部の一例を構成している。コリメータレンズ24と、1軸アクチュエータ30(例えば、ステッピングモータ)とは、集光光学系における光の発散度合いを変化させることによって集光光学系の球面収差を補正する球面収差補正部の一例を構成している。
処理回路3は、CPU(中央演算処理装置)、メモリ(RAM、ROM)、各種検出回路、各種駆動回路、A/Dコンバータ及びD/Aコンバータ等から構成され、集光光学系とコマ収差補正部とを制御する制御部の一例を構成している。また、処理回路3は、その一部又は全部が集積回路から構成され、集光光学系を制御する第1の制御部及びコマ収差補正部を制御する第2の制御部の一例を構成している。なお、処理回路3は、後述する各種制御を行うだけでなく、Rf振幅強度検出器、再生処理部、フォーカス制御回路、トラッキング制御回路及びチルト制御回路として機能させるようにしてもよい。
ここで、光源21は、例えば、GaN系の半導体レーザ素子(波長390〜450nm)で構成され、光記録媒体29の記録層に対し、記録又は再生用のコヒーレント光を出力する光源である。光源21の波長は、例えば、405nmである。光量減衰素子22は、光源21のノイズを低減させるための光学素子であり、矢印A1の方向に可動する。例えば、特開2000−195086号公報に開示されているように、光量減衰素子22は、ガラス基板を備え、ガラス基板の一部に光量を減衰する膜(例えばCr膜)が形成されている。
偏光ビームスプリッタ23は、例えば、ある直線偏光に対しては5%の透過率及び95%の反射率を有し、前記直線偏光に対して直交する直線偏光に対しては100%の透過率を有する。コリメータレンズ24は、光源21から出射された発散光を平行光に変換するレンズである。コリメータレンズ24と1軸アクチュエータ30とから、球面収差補正部が構成されており、球面収差補正部は、光記録媒体29の基材厚が最適基材厚より異なったときに生じる球面収差を補正するためのものであり、1軸アクチュエータ30がコリメータレンズ24の位置を変えることにより、上記球面収差を補正することが可能である。
ミラー25は、入射する光を反射して光記録媒体29の方向に向かわせる光学素子であり、入射する光を100%反射する特性を有している。コマ収差補正素子26は、後で詳細に述べるが、液晶素子を用いて構成されており、入射した光にコマ収差を与えることができる光学素子である。1/4波長板27は、複屈折材料で形成されており、直線偏光を円偏光に変換する光学素子である。対物レンズ28は、光記録媒体29の記録層に光を集光するレンズであり、開口数(NA)が0.85である。なお、対物レンズ28の開口数(NA)としては、この例に特に限定されず、0.83以上0.86以下の値を用いてもよい。また、開口数(NA)が大きいほど、コマ収差や球面収差が大きくなるので、対物レンズの開口数(NA)が0.83以上、より好ましくは0.85以上、さらに好ましくは0.86以上のときに、本発明を好適に用いることができる。さらに、集光部材にソリッドイマージョンレンズ(SIL)を用いる場合、より高い開口数、例えば、集光部材の等価的なNAを1より大きくすることができるので、このように高い開口数を有するソリッドイマージョンレンズを含む集光部材を用いるときに、本発明をより好適に用いることができる。
シリンドリカルレンズ200は、その入射面が円筒面で、その出射面がレンズ光軸に対し回転対称面になっており、入射光に対して、いわゆる非点収差法によるフォーカスエラー信号の検出を可能とするための非点収差を与えるものである。光検出器201は、光記録媒体29の記録層で反射された光を受光して光を電気信号に変換するものである。集光レンズ202は、偏光ビームスプリッタ23を透過した光を光源光量制御用光検出器203に集光するものである。光源光量制御用光検出器203は、偏光ビームスプリッタ23を透過した光を受光して光を電気信号に変換し、光源21の光量を検出する信号を出力するものである。
このように構成された光ディスク装置の動作について説明する。まず、光ディスク装置に光記録媒体29がセットされると、処理回路3は、モータ2を回転させる信号を出力し、モータ2を回転させる。次に、処理回路3は、光源21を駆動して光を出射させる。光源21から出射された光は、光記録媒体29で反射され、光検出器201に入射する。光検出器201は、光記録媒体29上における光の合焦状態を示すフォーカスエラー信号と、光の照射位置を示すトラッキングエラー信号とを処理回路3に出力する。
これらの信号に基づき、処理回路3は、対物レンズ28を制御する信号を出力し、これによって光源21から出射された光を光記録媒体29上の所望のトラック上に集光させる。また、処理回路3は、光検出器201から出力される信号に基づいて、光記録媒体29に記録されている情報を再生する。また、光源光量制御用光検出器203から出力される信号は、処理回路3に入力され、処理回路3は、この信号が所望の値になるように光源21を制御することにより、対物レンズ28から出射される光の光量を所望の値にする。
次に、光ヘッド1の動作について詳細に述べる。光源21から出射された直線偏光の光は光量減衰素子22を透過し、偏光ビームスプリッタ23によりほとんどが反射され、一部が透過する。この反射された光は、コリメータレンズ24に入射され、コリメータレンズ24の位置により発散光、平行光、収束光のいずれかに変換される。この収束度合いが変換された光は、ミラー25に入射されて100%反射され、光記録媒体29の方向に進行方向を変えられる。
この反射された光は、コマ収差補正素子26を透過し、コマ収差補正素子26は、光記録媒体29が傾いたときに発生するコマ収差を補正するようなコマ収差を入射光に与える。コマ収差補正素子26を透過した光は、1/4波長板27に入射されて直線偏光が円偏光に変換され、この円偏光の光は、対物レンズ28に入射され、入射される光の発散度合い若しくは収束度合いに応じて球面収差を発生し、光記録媒体29上に集光される。
ここで、光記録媒体29が最適基材厚からずれた時に生じる波面収差や光記録媒体29の各記録層で生じる波面収差を補正する波面収差を有する光が、対物レンズ28で集光される。また、光記録媒体29が傾いているときに発生するコマ収差を補正するようなコマ収差が、コマ収差補正素子26により、対物レンズ28で集光される光に与えられる。この結果、光記録媒体29上では、光記録媒体29の基材厚がずれていても、若しくは、光記録媒体29が傾いていても、光記録媒体29の各記録層に対して、収差のない光スポット、すなわち回折限界まで絞られた光スポットが形成される。
次に、光記録媒体29から反射された円偏光の光は、対物レンズ28を透過し、1/4波長板27に入射され、光源21から出射された直線偏光と直交する方向の直線偏光に変換される。1/4波長板27により変換された直線偏光の光は、コマ収差補正素子26を透過し、透過した光は、ミラー25によりすべて反射される。反射された光は、コリメータレンズ24を透過し、偏光ビームスプリッタ23によりすべて透過され、光源21には戻らない。また、シリンドリカルレンズ200により、偏光ビームスプリッタ23を透過した光に非点収差が与えられ、このシリンドリカルレンズ200を透過した光は、光検出器201上に集光される。
光検出器201は、光記録媒体29上における光の合焦状態を示すフォーカスエラー信号を処理回路3へ出力し、また、光の照射位置を示すトラッキングエラー信号を処理回路3へ出力する。ここで、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とは、周知の技術により、例えば、非点収差法とプッシュプル法とにより検出される。
処理回路3内の図示していないフォーカス制御回路は、フォーカスエラー信号に基づき、常に光が合焦状態で光記録媒体29上に集光されるように対物レンズ28の位置をその光軸方向に制御する。また、処理回路3内の図示していないトラッキング制御回路は、トラッキングエラー信号に基づき、光を光記録媒体29上の所望のトラックに集光されるように対物レンズ28の位置を制御する。さらに、光検出器201からは、光記録媒体29に記録された情報も得ている。また、偏光ビームスプリッタ23を透過した光は、集光レンズ202により光源光量制御用光検出器203に集光され、光源光量制御用光検出器203は、光源21から出射された光の光量に応じた電気信号を出力する。
ここで、コマ収差補正素子26について詳細に述べる。コマ収差補正素子26としては、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向の直交するコマ収差を補正することができる光学素子を用いることができ、例えば、特開平11−110802号公報に開示されている光学素子をコマ収差補正素子26として用いることができる。図3は、コマ収差補正素子26の一例を示す断面図であり、図4及び図5は、コマ収差補正素子26に用いられている電極パターンの一例を示す図である。
図3において、コマ収差補正素子26は、第1の基板31、第1の基板31に略平行に配置された第2の基板32、第1の基板31の上に配置された第1の電圧印加電極33、第1の電圧印加電極33に対向するように第1の電圧印加電極に略平行に配置された第2の電圧印加電極34、第1の電圧印加電極33を覆うように形成された透光性樹脂膜35、第2の電圧印加電極34を覆うように形成された透光性樹脂膜36、透光性樹脂膜35及び36の間(第1の電圧印加電極33と第2の電圧印加電極34との間)に配置された液晶37、及び、液晶37を囲むように透光性樹脂膜35及び36の間に配置された封止樹脂38を備える。
ここで、第1の基板31及び第2の基板32は、例えばガラスからなり、透光性である。また、第1の電圧印加電極33は、液晶37に所望の電圧を印加するための電極である。第1の電圧印加電極33は、第1の基板31の内側(液晶37側)の主面上に形成されている。また、第2の電圧印加電極34は、液晶37に所望の電圧を印加するための電極であり、第1の電圧印加電極33とともに、第1及び第2の電圧印加電極を用いて合成された所望の電圧を液晶37に印加する。第2の電圧印加電極34は、第2の基板32の内側(液晶37側)の主面上に形成されている。第1及び第2の電圧印加電極33、34は、透光性であり、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)からなり、それぞれ所望の電圧を与えるためにパターンが形成されている。
また、透光性樹脂膜35、36は、液晶37を所定の方向に配向させるための配向膜であり、例えば、ポリビニルアルコール膜からなる。透光性樹脂膜35又は透光性樹脂膜36をラビング処理することによって、液晶37を所定の方向に配向させることができる。また、液晶37は、入射した光の位相を変化させる位相変化層として機能する。液晶37は、例えば、ネマチック液晶からなる。第1の電圧印加電極33と第2の電圧印加電極34との間の電圧差を変化させることによって、液晶37の屈折率を変化させることができ、これによって、入射した光の位相を変化させることができる。また、封止樹脂38は、液晶37を封止するためのものであり、例えば、エポキシ樹脂からなる。
また、第1及び第2の電圧印加電極33、34の一方は、図4に示したようなセグメント電極S1〜S3で構成され、他方は、図5に示したようなセグメント電極S4〜S6で構成されている。図4及び図5において、矢印TDは、タンジェンシャル方向を示し、矢印RDは、ラジアル方向を示しており、図4に示すパターンは、ラジアル用透明電極のパターンであり、図5に示すパターンは、タンジェンシャル用透明電極のパターンである。
このように構成されたコマ収差補正素子26の動作について説明する。外部から制御電圧がコマ収差補正素子26の第1及び第2の電圧印加電極33及び34のセグメント電極S1〜S6のそれぞれに印加され、コマ収差補正素子26に入射される光に、図示のパターンに対応した位相が与えられる。図4及び図5に示したパターンでは、入射した光に、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向のコマ収差の波面を与えることが可能となる。
次に、情報を再生若しくは記録している多層光記録媒体の一の記録層から他の記録層への層間ジャンプ動作について述べる。上記したように、高NAの対物レンズの場合、多層光記録媒体の傾きが同じでも、基材厚が異なると、発生するコマ収差が大きく変わってくる。また、対物レンズは、高NAになればなるほど、その作製エラーからコマ収差が生じてしまう。また、光ヘッドに用いられている他の光学素子もコマ収差を有しており、これらすべてが光ヘッドのコマ収差となる。
通常、このコマ収差は、記録/再生性能を劣化させるので、対物レンズを光軸に対して傾けることでコマ収差を発生させ、このコマ収差を用いて光ヘッドを構成する光学素子のコマ収差をキャンセルすることで、光ヘッドそのものはコマ収差がないように調整される。
しかしながら、光の発散度合いを変える球面収差補正部を有する光ヘッドの場合、多層光記録媒体の各記録層に対応するため(各記録層で基材厚が異なるため)、薄い基材厚に対しては収束光を入射させ、厚い基材厚に対しては発散光を入射させるように、球面収差補正部を駆動させる。このとき、対物レンズが傾いていると、多層光記録媒体が傾いていなくても、コマ収差が発生し、発散度や収束度が大きいほど、コマ収差の発生量が大きくなる。
このように、多層光記録媒体の各記録層の基材厚の影響が大きいほど、多層光記録媒体の傾きが同じでも、各基材厚でコマ収差の発生量が大きく異なる。このような場合、ある記録層から別の記録層へ層間ジャンプ動作を行うときは、層間ジャンプ直前のコマ収差を補正するようなコマ収差を発生させていると、層間ジャンプ後の記録層では、大きくコマ収差が発生しており、フォーカスエラー信号に影響を与えることになる。従って、層間ジャンプ直前のコマ収差の補正量を維持すると、安定な層間ジャンプ動作が得られない。
そこで、本実施の形態では、処理回路3から層間ジャンプを行う命令が出ると、層間ジャンプさせる前に、層間ジャンプ前の記録層に最適なコマ収差の補正量を、層間ジャンプ後の記録層に最適なコマ収差の補正量に変えてから、対物レンズ28の移動を行う。この結果、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定した層間ジャンプ動作を行うことができる。ここで、各記録層の最適なコマ収差の補正量については、例えば、再生/記録前に光記録媒体29の傾き量を学習しておき、その傾き量に対して必要なコマ収差の補正量を処理回路3内のメモリなどに格納しておけば、各層に最適なコマ収差の補正量は得ることができる。
次に、本発明の実施の形態1における層間ジャンプ動作時の集光位置の移動動作と、球面収差補正動作及びコマ収差補正動作との手順を、図6に示したフローチャートを用いて説明する。
図6において、光記録媒体29の第1の記録層に対して焦点制御を行ないながら、記録又は再生動作を行なっているときに、処理回路3が層間ジャンプ命令を発すると(あるいは図示していない他の回路から層間ジャンプ命令を処理回路3が受けると)(ステップ51)、処理回路3は、球面収差補正信号と、コマ収差補正信号と、層間ジャンプ信号とを略同時に発する(ステップ52、53、54)。処理回路3は、球面収差補正部における球面収差の補正量を、第1の記録層に適した値からジャンプ先である第2の記録層に適する補正量を考慮した所定の値に変更し、コマ収差補正部におけるコマ収差の補正量を、第1の記録層に適した値からジャンプ先である第2の記録層に適する補正量を考慮した所定の値に変更する(ステップ55、56)。これと並行して、処理回路3は、集光光学系を制御し、焦点位置を第1の記録層から第2の記録層に移動する(ステップ57)。そして、その後、処理回路3は、集光光学系を用いて第2の記録層に対して焦点制御を行い、情報の記録又は再生が行なわれる(ステップ58)。
図7に、層間ジャンプ動作における各種信号の変化の一例を示したタイミングチャートを示す。図7において、横軸は時間、縦軸は各種信号の電圧をそれぞれ示す。第1の記録層に対して焦点制御を行っているときに、上記ステップ51における層間ジャンプ命令が発せられると、これに対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、層間ジャンプ信号(上記ステップ54)と、球面収差補正信号(上記ステップ52)と、コマ収差補正信号(上記ステップ53)とが発せられる。
層間ジャンプ信号は、それまで記録又は再生していた第1の記録層に対する焦点制御ループを脱して、焦点位置を第1の記録層の位置R1から第2の記録層の位置R2へ移動させるために、対物レンズ28の移動を開始するためのキックパルスKPと、第2の記録層に対する焦点制御ループに移行するために、対物レンズ28の上記移動を終了させるためのブレーキパルスBPとからなる。
図7に示した球面収差補正信号は、ねじ送り機構などを用いる駆動方法で、図2で示したコリメータレンズ24を移動させる場合の信号波形である。層間ジャンプ命令に対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、上記の球面収差補正信号が出力され、球面収差の補正量が第1の記録層に適した球面収差の補正量S1から第2の記録層に適した球面収差の補正量S2になるまで(時刻T3)、コリメータレンズ24の位置を変化させるための電圧(球面収差補正信号)が球面収差補正部(1軸アクチュエータ)に印加され、所定位置にコリメータレンズ24が到達すると、球面収差補正信号は印加されなくなる。
また、図7に示したコマ収差補正信号は、図2で示したコマ収差補正部(コマ収差補正素子26)が所望のコマ収差を発生するために出力される信号である。層間ジャンプ命令に対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、上記のコマ収差補正信号が出力され、コマ収差の補正量が第1の記録層に適したコマ収差の補正量C1から第2の記録層に適したコマ収差の補正量C2になるように、コマ収差補正部(コマ収差補正素子26)に電圧(コマ収差補正信号)が印加され、コマ収差が所定の値になっても、これを維持するためにコマ収差補正信号が維持される。
ここで、収差の補正量について述べる。多層光記録媒体として、図20に示した3層の多層光記録媒体(基材厚が100μm、75μm、50μm)を考える。波長405nm、対物レンズのNAが0.85の場合、100μmから75μmへ基材厚が変わると、球面収差は250mλ変化し、100μmから50μmへ基材厚が変わると、球面収差は500mλ変化する。
このとき、f16程度のコリメータレンズを用いた球面収差補正部の場合、コリメータレンズを光軸方向に100μm移動させると、12mλ程度の球面収差補正を行うことができるので、100μmから75μmへ基材厚が変わると、コリメータレンズを2mm程度移動させる必要があり、100μmから50μmへ基材厚が変わると、コリメータレンズを4mm程度移動させる必要がある。このようにコリメータレンズを大きく移動させるためには、ステッピングモータを使ってねじ送り機構で動かす場合、数100ミリ秒は必要となる。
これに対し、多層光記録媒体の傾きが1度の場合、基材厚が100μm、75μm、50μmの記録層で発生するコマ収差は、それぞれ100mλ、75mλ、50mλとなり、100μmから75μmへ基材厚が変わると、コマ収差は25mλ変化し、100μmから50μmへ基材厚が変わると、コマ収差は50mλ変化する。この程度のコマ収差変化を、液晶素子を用いたコマ収差補正素子で行う場合、液晶の応答速度の関係で数10ミリ秒必要となる。従って、コマ収差補正量の方が、球面収差補正量よりも早く所定の値に到達している。
本実施の形態では、第1の記録層から第2の記録層への微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、すなわち、層間ジャンプが完了する時刻(例えば、図7の時刻T4)よりも前に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を開始するので(例えば、図7の時刻T1)、第2の記録層に対して焦点制御を行う際には、第2の記録層に適した球面収差補正及びコマ収差補正が行われており、安定した焦点制御を行うことができ、層間ジャンプの失敗によって焦点制御がはずれることを防ぐことができるという効果がある。
また、図7に示す時刻T1の各動作のように、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を開始するのとほぼ同時(例えば、同時又は実質的に同時)に、焦点位置の第1の記録層から第2の記録層への移動を開始することにより、層間ジャンプを短時間に行うことができるという効果が得られる。
さらに、図7のように、焦点位置の第2の記録層への移動が完了する前に(例えば、図7の時刻T4の前)、すなわち、微小スポットの焦点位置の移動途中に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を終了させておくことにより(例えば、図7の時刻T2、T3)、より安定に焦点制御を行うことができるという効果がある。
ただし、コマ収差の補正量の変更及び球面収差の補正量の変更に時間がかかる場合には、図8のように、コマ収差の補正量の変更及び球面収差の補正量の変更が完了するより前に(例えば、図8の時刻T2、T3の前)、焦点位置の第2の記録層への移動を完了させてもよく(例えば、図8の時刻T4)、これによって、層間ジャンプにかかる時間をより短縮できるという効果を得ることができる。また、微小スポットの焦点位置の移動と、コマ収差の補正及び/又は球面収差の補正をほぼ同時に完了するようにしてもよい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
次に、多層光記録媒体の記録層の層数との関係を述べる。上記したような3層の光記録媒体を考えた場合、多層光記録媒体が光ヘッドに対して1度傾いていた場合、100μmから75μmへ基材厚が変わると、コマ収差は25mλだけ変化する。この25mλは、マーシャルのクライテリア(70mλ)の40%に相当するため、大きなものであるが、光ヘッドのマージン内で処理することは、可能性がある。
しかしながら、100μmの基材厚に対応した記録層から50μmの基材厚に対応した記録層へ層間ジャンプした場合、すなわち記録層を1つ跨いで層間ジャンプした場合は、本発明の効果が特に有効になる。すなわち、コマ収差の補正量を変化させずに記録層を跨いで層間ジャンプさせた場合、元の記録層に近い側の記録層の方がコマ収差発生量は小さくなるため(100μmの基材厚のコマ収差の補正量を維持した場合、75μmの基材厚の記録層で25mλのコマ収差が発生し、50μmの基材厚の記録層で50mλのコマ収差が発生)、75μmの基材厚の記録層のフォーカスエラー信号の方が、50μmの基材厚の記録層のフォーカスエラー信号より良好である。
このため、焦点位置を移動した後にフォーカス引き込みを行うと、記録層を1つ跨いで基材厚50μmの記録層に層間ジャンプさせるはずが、基材厚75μmの記録層に層間ジャンプするという誤動作を生じることになる。このように、特に記録層を跨いで層間ジャンプさせる場合は、焦点位置の移動前にコマ収差補正量を変えておくことが特に有効になる。本実施の形態では、3層の光記録媒体で1つ記録層を飛び越える場合を考えたが、4層以上の多層光記録媒体で、1つ以上の記録層を飛び越える場合は、本発明が特に有効であることはいうまでもない。
次に、球面収差の補正量及びコマ収差の補正量について述べる。上記したような3層の光記録媒体を考えた場合、球面収差の補正量については、第1の中間層の厚さや第2の中間層の厚さの標準値に基づいて補正量を決定することができる。また、光ディスク装置に光記録媒体を挿入した際や光ディスク装置の電源を入れた際に、処理回路3は、各記録層に焦点制御を行って記録層毎に情報信号が最良になる球面収差の補正量を学習して取得し、取得した各記録層に対する球面収差の補正量の差を、球面収差の補正量の変更量、すなわち、第1の記録層に適した球面収差の補正量と第2の記録層に適した球面収差の補正量との差としてもよい。
望ましくは、標準的な中間層の厚さ、例えば、光記録媒体29がBlu−rayディスクである場合、Blu−rayディスクの規格に定められている標準的な中間層の厚さに基づいて、球面収差の補正量の変更量を暫定的に決定しておき、光ディスク装置に光記録媒体を挿入した際や光ディスク装置の電源を入れた際に、処理回路3は、各記録層に焦点制御を行って記録層毎に情報信号が最良になる球面収差の補正量を学習し、取得した各記録層に対する球面収差の補正量の差を基に、上記暫定的に決定した球面収差の補正量の変更量の修正を行なうことができる。
コマ収差補正量については、光ディスク装置に光記録媒体を挿入した際や光ディスク装置の電源を入れた際に、処理回路3は、光記録媒体の傾きを学習する。また、光ディスク装置に、例えば、処理回路3にあらかじめ、光記録媒体の傾きに対する最適なコマ収差の補正量を記憶させておく。このようにしておくと、処理回路3は、光記録媒体の傾きの学習値に基づいて、記憶しているコマ収差の補正量を呼び出し、その値を使用する。また、他の方法としては、光ディスク装置に光記録媒体を挿入した際や光ディスク装置の電源を入れた際に、処理回路3は、各記録層に焦点制御を行って記録層毎に情報信号が最良になるコマ収差の補正量を学習して取得し、取得した各記録層に対するコマ収差の補正量の差を、コマ収差の補正量の変更量、すなわち、第1の記録層に適したコマ収差の補正量と第2の記録層に適したコマ収差の補正量との差としてもよい。
以上述べたように、本実施の形態では、多層光記録媒体の層間ジャンプにおいて、焦点位置の移動が完了する前に、層間ジャンプ前の記録層に最適な球面収差及びコマ収差を、層間ジャンプ後の記録層に最適な球面収差及びコマ収差に変化させる補正を開始することで、焦点位置の移動後の記録層でのフォーカスエラー信号が良好になり、安定した層間ジャンプを行うことができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光ディスク装置の一例を、図面を参照して説明する。本実施の形態が上記した実施の形態1と異なるのは、層間ジャンプ動作のタイミングが異なることに関する点のみであり、それ以外は、実施の形態1と同様である。従って、本実施の形態において、特に説明のないものについては、実施の形態1と同じとし、実施の形態1と同一符号を付与している構成部材については、特に説明のない限り、図1及び図2に示す実施の形態1の構成部材と同様の機能を持つものとし、第2の実施の形態に係る光ディスク装置の構成については、新たに図示することなく、上記の図1及び図2を代用して説明するものとする。
図9は、本発明の実施の形態2に係る光ディスク装置における層間ジャンプ動作時の集光位置の移動と、球面収差補正動作及びコマ収差補正動作との手順を示したフローチャートである。図9において、第1の記録層に対して焦点制御を行ないながら、記録又は再生動作を行なっているときに、処理回路3が層間ジャンプ命令を発すると(あるいは図示していない他の回路から層間ジャンプ命令を処理回路3が受けると)(ステップ81)、処理回路3は、まず球面収差補正信号を発し(ステップ82)、処理回路3は、球面収差補正部における球面収差の補正量を、第1の記録層に適した値からジャンプ先である第2の記録層に適する補正量を考慮した所定の値に変更する(ステップ83)。
その後、処理回路3は、コマ収差補正信号を発し(ステップ84)、処理回路3は、コマ収差補正部におけるコマ収差の補正量を、第1の記録層に適した値からジャンプ先である第2の記録層に適する補正量を考慮した所定の値に変更する(ステップ85)。
その後、処理回路3は、層間ジャンプ信号を発し(ステップ86)、処理回路3は、集光光学系を制御し、焦点位置を第1の記録層から第2の記録層に移動する(ステップ87)。そして、その後、処理回路3は、集光光学系を用いて第2の記録層に対して焦点制御を行い、情報の記録又は再生が行なわれる(ステップ88)。
このように、本実施の形態では、焦点位置の移動に先だって、まず球面収差の補正量の変更を行い、その後、コマ収差の補正量の変更を行い、第2の記録層に対する焦点制御を行う際には、第2の記録層に適した球面収差補正及びコマ収差補正がほぼ完了している。この結果、球面収差の悪影響を受けることなく、第2の記録層に対して安定した焦点制御を行うことができ、層間ジャンプの失敗によって焦点制御がはずれることを防ぐことができるという効果がある。
図10は、上記の層間ジャンプ動作における各種信号の変化の一例を示したタイミングチャートである。図10において、横軸は時間、縦軸は各種信号の電圧をそれぞれ示す。第1の記録層に対して焦点制御を行っているときに、上記ステップ81における層間ジャンプ命令が発せられると、これに対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、まず、球面収差補正信号が変化する(上記ステップ82)。
図10に示した球面収差補正信号は、ねじ送り機構などを用いる駆動方法で、図2で示したコリメータレンズ24を移動させる場合の信号波形である。層間ジャンプ命令に対応した信号をトリガーとして(時刻T1)、上記の球面収差補正信号が変化し、球面収差の補正量が第1の記録層に適した球面収差の補正量S1から所定の補正量である第2の記録層に適した球面収差の補正量S2になるまで、コリメータレンズ24の位置を変化させるための電圧(球面収差補正信号)が球面収差補正部(1軸アクチュエータ)に印加される。
その後(時刻T5)、処理回路3は、コマ収差補正信号を変化させる(上記ステップ84)。この結果、コマ収差の補正量が第1の記録層に適したコマ収差の補正量C1から第2の記録層に適したコマ収差の補正量C2になるように、コマ収差補正部(コマ収差補正素子26)に電圧(コマ収差補正信号)が印加され、コマ収差が所定の値になっても、これを維持するためにコマ収差補正信号が維持される。
続いて、第2の記録層に適した球面収差補正及びコマ収差補正が完了し(時刻T2、T3)、その後(時刻T6)、層間ジャンプ信号が変化する(上記ステップ86)。層間ジャンプ信号は、それまで記録又は再生していた第1の記録層に対する焦点制御ループを脱して、焦点位置を第2の記録層へ移動させるために、対物レンズの移動を開始するためのキックパルスKPと、第2の記録層に対する焦点制御ループに移行するために、対物レンズの上記移動を終了させるためのブレーキパルスBPとからなる。
上記の動作により、本実施の形態でも、実施の形態1と同様に、第1の記録層から第2の記録層への微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、すなわち、層間ジャンプが完了する時刻(例えば、図10の時刻T4)よりも前に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を開始するので(例えば、図10の時刻T1、T5)、第2の記録層に対して焦点制御を行う際には、第2の記録層に適した球面収差補正及びコマ収差補正が行われており、安定した焦点制御を行うことができ、層間ジャンプの失敗によって焦点制御がはずれることを防ぐことができるという効果がある。
また、本実施の形態では、図10のように、焦点位置の第1の記録層から第2の記録層への移動を開始する時刻(例えば、図10の時刻T6)より前に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更を開始するので(例えば、図10の時刻T1、T5)、焦点位置が第2の記録層に達したときの球面収差量及びコマ収差量を、より確実に低減することができ、第2の記録層に対してより確実に安定な焦点制御を行うことができるという効果を得ることができる。
さらに、本実施の形態では、図10に示したように、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更が完了した時刻(例えば、図10の時刻T2、T3)より後に、層間ジャンプ信号を発することによって(例えば、図10の時刻T6)、第2の記録層に対する焦点制御を行う際に、球面収差及びコマ収差の悪影響を受けることなく、さらに確実に安定した焦点制御を行うことができるという効果を得ることができる。なお、層間ジャンプ信号を発するタイミングは、上記の例に特に限定されず、球面収差及び/又はコマ収差の補正の完了とほぼ同時に、微小スポットの焦点位置の移動を開始するようにしてもよい。この場合、焦点位置の移動後の記録層での球面収差及び/又はコマ収差が良好な状態になっているので、安定した層間ジャンプを行うことができるとともに、層間ジャンプをより早期に行うことができる。
ただし、図11に示すように、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更が完了する時刻(例えば、図11の時刻T2、T3)よりも前に(例えば、図11の時刻T6)、層間ジャンプ信号を発して焦点位置の移動を開始してもよい。この場合、図11に示すように、第2の記録層への焦点位置の移動が完了する前(例えば、図11の時刻T4)、すなわち、第2の記録層に対する焦点制御ループに入る前に、球面収差の補正量の変更及びコマ収差の補正量の変更が完了していれば、第2の記録層に対して安定な焦点制御を行うことができ、しかも、こうすることによって層間ジャンプに必要な時間を短縮することもできる。
なお、本実施の形態では、最初に球面収差補正を行い、次にコマ収差補正を行い、最後に層間ジャンプを行っているが、焦点制御を始める前に、球面収差補正及びコマ収差補正が完了していればよいので、コマ収差補正と球面収差補正との順番はどちらが先でもよいし、また、同時に行ってもよい。ただし、層間ジャンプする前の記録層でのフォーカス制御の安定性を保つためには、球面収差及びコマ収差を最適な状態にしておくことが望ましいので、実施の形態1で述べたように、球面収差を所定の補正量に変化させる時間がコマ収差を所定の補正量に変化させる時間より長い場合は、本実施の形態で述べたように、最初に球面収差の補正量の変更を行い、次にコマ収差の補正量の変更を行い、最後に焦点移動を行う順番が好ましい。
また、球面収差の補正量の変更やコマ収差の補正量の変更に時間がかかる場合には、図12のように、球面収差の補正量及びコマ収差の補正量の変更が完了する時刻(例えば、図12の時刻T2、T3)より前に(例えば、図12の時刻T4)、焦点位置の第2の記録層への移動を完了させてもよく、これによって、層間ジャンプにかかる時間をより短縮できるという効果を得ることができる。
また、図10に示したように、層間ジャンプを開始する前に、球面収差補正及びコマ収差補正が完了しても、補正する球面収差量及び/又はコマ収差量が大きい場合、球面収差補正及びコマ収差補正の完了から層間ジャンプ開始前までの期間におけるフォーカス制御やトラッキング制御が不安定になる場合がある。
そこで、本来補正されるべき球面収差量及びコマ収差量より小さい値を中間補正量とし、この中間補正量で一端補正した後、本来補正されるべき球面収差量及びコマ収差量まで補正するようにしてもよい。
例えば、図13に示すように、本来補正されるべき球面収差量の半分の値を、球面収差の中間補正量S3とし、球面収差の補正量を、第1の記録層に適した球面収差の補正量S1から球面収差の中間補正量S3に変更して第1の球面収差補正を行い、その後、球面収差の補正量を、球面収差の中間補正量S3から第2の記録層に適した球面収差の補正量S2に変更して第2の球面収差補正を行い、同様に、本来補正されるべきコマ収差量の半分の値を、コマ収差の中間補正量C3とし、コマ収差の補正量を、第1の記録層に適したコマ収差の補正量C1からコマ収差の中間補正量C3に変更して第1のコマ収差補正を行い、その後、コマ収差の補正量を、コマ収差の中間補正量C3から第2の記録層に適したコマ収差の補正量C2に変更して第2の球面収差補正を行うようにしてもよい。
具体的には、層間ジャンプ前(例えば、図13の時刻T6の前)に、球面収差の補正量を、第1の記録層に適した球面収差の補正量S1から球面収差の中間補正量S3に変え(例えば、図13の時刻T1)、その後、コマ収差の補正量を、第1の記録層に適したコマ収差の補正量C1からコマ収差の中間補正量C3に変え(例えば、図13の時刻T5)、第1の球面収差補正及び第1のコマ収差補正を完了する(例えば、図13の時刻T7)。
その後、第1の記録層から第2の記録層への層間ジャンプを開始し(例えば、図13の時刻T6)、層間ジャンプが完了後に(例えば、図13の時刻T4)、球面収差の補正量を、球面収差の中間補正量S3から第2の記録層に適した球面収差の補正量S2に変えるとともに、コマ収差の補正量を、コマ収差の中間補正量C3から第2の記録層に適したコマ収差の補正量C2に変え、残りの収差量を補正し、第2の球面収差補正及び第2のコマ収差補正を完了する(例えば、図13の時刻T8、T9)。
上記の動作により、層間ジャンプを行う前や層間ジャンプを行った後のフォーカス制御やトラッキング制御が不安定にならず、安定した層間ジャンプを行うことが可能となる。なお、上記の例では、球面収差の補正量及びコマ収差の補正量を2段階に変えたが、この例に特に限定されず、2個以上の中間補正量を用いて3段階以上のステップで、球面収差の補正量及びコマ収差の補正量を順次変化させたり、球面収差とコマ収差とでステップ数を異ならせたりする等の種々の変更が可能である。
また、中間補正量も、上記の例に特に限定されず、第1の記録層に適した球面収差の補正量又はコマ収差の補正量と、第2の記録層に適した球面収差の補正量又はコマ収差の補正量との差を3分割又は4分割以上して各中間値を2個又は3個以上の中間補正量として用いたりしてよい。第1及び第2の記録層に適した球面収差の補正量又はコマ収差の補正量と各中間補正値との差は、等分割による一定値に特に限定されず、補正値間の差を順次増加又は減少させたり、不等分割による任意の値を用いる等の種々の変更が可能である。
以上述べたように、本実施の形態では、多層光記録媒体の層間ジャンプにおいて、焦点移動を行う前に、ジャンプ前の記録層に最適な球面収差補正量及びコマ収差補正量からジャンプ後の記録層に最適な球面収差補正量及びコマ収差補正量に変化させることで、焦点移動が完了するまでに、各収差補正量がジャンプ後の記録層に最適な状態になるので、フォーカスエラー信号が良好になり、安定した層間ジャンプを行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、球面収差補正部として、コリメータレンズ24を光軸方向に移動させる方式を用いたが、凹レンズや凸レンズで、入射される光の発散度や収束度を変える光学系を用いてもよい。また、位相変化層を有する光学素子、例えば液晶を用いた光学素子を使用してもよい。
また、上記の各実施の形態では、コマ収差補正部として、位相変化層(液晶)を有する光学素子を用いたが、対物レンズと対物レンズを傾ける駆動部(チルト機構付き対物レンズアクチュエータ)とで構成してもよい。この場合は、コマ収差を補正する時間が非常に早くなるので、焦点移動の直前若しくは同時、又は焦点移動開始後に、コマ収差補正部を駆動しても、焦点位置が第2の記録層に移動する前に、コマ収差の補正を完了することが可能である。この結果、焦点移動前の記録層でのサーボ安定性が向上するとともに、さらに層間ジャンプの時間短縮が可能で、焦点移動後にはコマ収差補正が完了しているので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、コンピュータの一例について説明する。
図14に、実施の形態3のコンピュータの構成を模式的に示す。コンピュータは、実施の形態1の光ディスク装置121を備えるコンピュータ本体部と、情報の入力を行うためのキーボード122と、情報の表示を行うためのモニター123とを備える。
上述の実施の形態1の光ディスク装置を外部記憶装置として具備した、コンピュータは、多層光記録媒体に対しても、情報を安定に記録あるいは再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。光ディスク装置は、その大容量性を生かして、コンピュータ内のハードディスクのバックアップをとったり、メディア(光ディスク)が安価で携帯が容易であること、他の光ディスク装置でも情報が読み出せるという互換性があることを生かして、プログラムやデータを人と交換したり、自分用に持ち歩いたりすることができる。また、DVDやCD等の既存のメディアの再生/記録にも対応できる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、光ディスクレコーダー(映像記録再生装置)の一例について説明する。
図15に、実施の形態4の光ディスクレコーダー(映像記録再生装置)の構成を模式的に示す。光ディスクレコーダー131は、実施の形態1の光ディスク装置(図示せず)を内蔵しており、記録している映像の表示を行うためのモニター132と接続されて使用される。
上述の実施の形態1の光ディスク装置を具備した、光ディスクレコーダー131は、多層光記録媒体に映像を安定に記録あるいは再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。光ディスクレコーダー131は、メディア(光ディスク)に映像を記録し、好きな時にそれを再生することができる。光ディスクでは、テープのように記録後や再生後に巻き戻しの作業が必要なく、ある番組を記録しながらその番組の先頭部分を再生する追っかけ再生や、ある番組を記録しながら以前に記録した番組を再生する同時記録再生が可能となる。メディアが安価で携帯が容易であること、他の光ディスクレコーダーでも情報が読み出せるという互換性があることを生かして、記録した映像を人と交換したり、自分用に持ち歩いたりすることができる。またDVDやCD等の既存のメディアの再生/記録にも対応する。
なお、ここでは、光ディスク装置だけを備える場合について述べたが、ハードディスクを内蔵していてもよいし、ビデオテープの録画再生機能を内蔵していてもよい。その場合映像の一時退避や、バックアップが容易にできる。
(実施の形態5)
実施の形態5では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、光ディスクプレーヤー(映像再生装置)の一例について説明する。
図16に、実施の形態5の光ディスクプレーヤー(映像再生装置)の構成を模式的に示す。液晶モニター142を備えた光ディスクプレーヤー141は、実施の形態1の光ディスク装置(図示せず)を内蔵しており、光ディスクに記録された映像を液晶モニター142に表示することができる。上述の実施の形態1の光ディスク装置を具備した、光ディスクプレーヤー141は、異なる種類の光ディスクの映像を安定に再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。
光ディスクプレーヤー141は、メディア(光ディスク)に記録された映像を、好きな時に再生することができる。光ディスクでは、テープのように再生後に巻き戻しの作業が必要なく、ある映像の任意の場所にアクセスして再生することができる。また、DVDやCD等の既存のメディアの再生にも対応する。
(実施の形態6)
実施の形態6では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、サーバーの一例について説明する。
図17に、実施の形態6のサーバーの構成を模式的に示す。サーバーは、サーバー本体部151、サーバー本体部151に内蔵される実施の形態1の光ディスク装置152と、情報の表示を行うためのモニター153と、情報の入力を行うためのキーボード154とを備え、ネットワーク155と接続されている。
上述の実施の形態1の光ディスク装置152を外部記憶装置として具備した、サーバーは、異なる種類の光ディスクに情報を安定に記録あるいは再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。光ディスク装置は、その大容量性を生かして、ネットワーク155からの要求に応じ、光ディスクに記録されている情報(画像、音声、映像、HTML文書、テキスト文書等)を送出する。また、ネットワークから送られてくる情報をその要求された場所に記録する。また、DVDやCD等の既存のメディアに記録された情報も再生が可能であるので、それらの情報を送出することも可能となる。
(実施の形態7)
実施の形態7では、実施の形態1の光ディスク装置を具備した、カーナビゲーションシステムの一例について説明する。
図18に、実施の形態7のカーナビゲーションシステムの構成を模式的に示す。カーナビゲーションシステムは、実施の形態1の光ディスク装置(図示せず)を内蔵しており、地形や行き先情報の表示を行うための液晶モニター161と接続されて使用される。
上述の実施の形態1の光ディスク装置を具備した、カーナビゲーションシステムは、異なる種類の光ディスクに映像を安定に記録あるいは再生でき、広い用途に使用できるという効果を有するものとなる。カーナビゲーションシステムは、メディア(光ディスク)に記録された地図情報と、地上位置確定システム(GPS)、ジャイロスコープ、速度計、走行距離計等の情報とを基に、現在位置を割り出し、その位置を液晶モニター上に表示する。また、行き先を入力すると、地図情報や道路情報を基に、行き先までの最適な経路を割り出し、それを液晶モニター161に表示する。
地図情報を記録するために大容量の光ディスクを用いることで、一枚のディスクで広い地域をカバーして細かい道路情報を提供することができる。また、その道路近辺に付随する、レストラン、コンビニエンスストア、ガソリンスタンドなどの情報も、同時に光ディスクに格納して提供することができる。さらに、道路情報は、時間が経つと古くなり、現実と合わなくなるが、光ディスクは、互換性があり、メディアが安価であるため、新しい道路情報を収めたディスクと交換することで、最新の情報を得ることができる。また、DVDやCD等の既存のメディアの再生/記録にも対応するため、自動車の中で映画を見たり音楽を聴いたりすることも可能である。
以上、本発明の実施の形態について例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想に基づく他の実施の形態に適用することができる。
また、上記実施の形態では、光のみによって情報を記録する光記録媒体について述べたが、光および磁気によって情報を記録する光記録媒体についても同様の効果が得られることはいうまでもない。
また、上記実施の形態では、光記録媒体が光ディスクである場合について説明したが、カード状の光記録媒体など、類似の機能を実現する光学的情報記録再生装置に適用することができる。
上記の各実施の形態から本発明について要約すると、以下のようになる。即ち、本発明に係る光ディスク装置は、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置であって、光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドと、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始するように、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する。
この光ディスク装置においては、多層光記録媒体が少なくとも第1の記録層及び第2の記録層を備え、微小スポットの焦点位置の、第1の記録層から第2の記録層への移動が完了する前に、第1の記録層に適した値から第2の記録層に対して規定された所定の値へ、コマ収差の補正量を変更してコマ収差の補正を開始しているので、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる光ディスク装置を実現することができる。
前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動と、前記コマ収差の補正とをほぼ同時に開始することが好ましい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始する前に、前記コマ収差の補正を開始するようにしてもよい。この場合、焦点位置の移動を行う前に、コマ収差の変更が開始されているので、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる。
前記制御部は、前記コマ収差の補正が完了した後、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始することが好ましい。この場合、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好な状態になっているので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記制御部は、前記コマ収差の補正の完了とほぼ同時に、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始するようにしてもよい。この場合、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好な状態になっているので、安定した層間ジャンプを行うことができるとともに、層間ジャンプをより早期に行うことができる。
前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動途中に、前記コマ収差の補正を完了することが好ましい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
前記制御部は、前記コマ収差の補正が完了する前に、前記微小スポットの焦点位置の移動を完了することが好ましい。この場合、層間ジャンプのさらなる時間短縮を行うことができる。
前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動と、前記コマ収差の補正とをほぼ同時に完了するようにしてもよい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
前記コマ収差の補正量の変更量は、前記光ディスク装置に前記多層光記録媒体を挿入した際、あるいは前記光ディスク装置の電源を入れた際に学習して得た、前記第1の記録層に適したコマ収差の補正量と、前記第2の記録層に適したコマ収差の補正量との差であることが好ましい。この場合、精度よくコマ収差の補正を行うことができるので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記多層光記録媒体は、記録層を3層以上有し、前記制御部は、前記記録層を1つ以上跨いで前記微小スポットの焦点位置を移動させることが好ましい。この場合、大きく収差が変化しても、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記光源の波長は、405nm程度であり、前記対物レンズの開口数は、0.85程度であることが好ましい。この場合、大容量の多層光記録媒体に対しても、焦点移動前の記録層でのサーボ安定性が向上するとともに、さらに層間ジャンプの時間短縮が可能で、焦点移動後にはコマ収差補正が完了しているので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記光ヘッドは、前記集光光学系における光の発散度合いを変化させることによって前記集光光学系の球面収差を補正する球面収差補正部をさらに備え、前記制御部は、前記球面収差補正部を制御することが好ましい。この場合、精度よく球面収差の補正を行うことができるので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
前記制御部は、前記球面収差の補正と、前記コマ収差の補正とを、ほぼ同時に開始することが好ましい。この場合、層間ジャンプの時間短縮を行うことができる。
前記制御部は、前記球面収差の補正を開始した後に、前記コマ収差の補正を開始するようにしてもよい。この場合、焦点位置の移動を行う前の記録層での安定性を維持することができる。
前記球面収差の補正量の変更量は、前記第1の記録層と前記第2の記録層との間の標準的な中間層の厚さに対応していることが好ましい。この場合、学習の時間を必要とせず、装置の立ち上がり時間を短縮することができる。
前記球面収差の量の変更量は、前記光ディスク装置に前記多層光記録媒体を挿入した際、あるいは前記光ディスク装置の電源を入れた際に学習して得た、前記第1の記録層に適した球面収差の補正量と、前記第2の記録層に適した球面収差の補正量との差であることが好ましい。この場合、精度よく球面収差の補正を行うことができるので、安定した層間ジャンプを行うことができる。
本発明に係る映像再生装置は、上記いずれかの光ディスク装置を備え、前記多層光記録媒体から映像を再生する。この映像再生装置においては、多層光記録媒体に対応することができる。
本発明に係るサーバーは、上記いずれかの光ディスク装置を外部記憶装置として備える。このサーバーにおいては、多層光記録媒体に対応することができる。
本発明に係るカーナビゲーションシステムは、上記いずれかの光ディスク装置を外部記憶装置として備える。このカーナビゲーションシステムにおいては、多層光記録媒体に対応することができる。
本発明に係るコンピュータは、上記いずれかの光ディスク装置を外部記憶装置として備える。このコンピュータにおいては、多層光記録媒体に対応することができる。
本発明に係る映像記録再生装置は、上記いずれかの光ディスク装置を備え、前記多層光記録媒体に映像を記録し、前記多層光記録媒体から映像を再生する。この映像記録再生装置においては、多層光記録媒体に対応することができる。
上記のように、上記いずれかの光ディスク装置を用いることにより、多層光記録媒体に対する記録再生性能が良好な上記のコンピュータ、映像記録再生装置、映像再生装置、サーバー、及びカーナビゲーションシステムを実現することが可能となる。
本発明に係る集積回路は、光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドを用いて、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置に用いられる集積回路であって、前記集光光学系を制御する第1の制御部と、前記コマ収差補正部を制御する第2の制御部とを備え、前記第1及び第2の制御部は、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始するように、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する。
この集積回路においては、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる光ディスク装置を実現することができる。
本発明に係る記録再生方法は、光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドを用いて、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う記録再生方法であって、前記第1の記録層から前記第2の記録層へ前記微小スポットの焦点位置を移動させる第1のステップと、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始する第2のステップとを含む。
この記録再生方法においては、焦点位置の移動後の記録層でのコマ収差が良好なものとなり、良好なフォーカスエラー信号を得ることができ、安定な層間ジャンプを行うことができる。
本発明に係る光ディスク装置は、多層光記録媒体に対する良好な記録再生性能を実現でき、コンピュータ、映像記録再生装置、映像再生装置、サーバー、及びカーナビゲーションシステムにも適用できる。

Claims (21)

  1. 第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置であって、
    光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドと、
    前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始するように、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動と、前記コマ収差の補正とをほぼ同時に開始することを特徴とする、請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始する前に、前記コマ収差の補正を開始することを特徴とする、請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 前記制御部は、前記コマ収差の補正が完了した後、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始することを特徴とする、請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 前記制御部は、前記コマ収差の補正の完了とほぼ同時に、前記微小スポットの焦点位置の移動を開始することを特徴とする、請求項3に記載の光ディスク装置。
  6. 前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動途中に、前記コマ収差の補正を完了することを特徴とする、請求項1に記載の光ディスク装置。
  7. 前記制御部は、前記コマ収差の補正が完了する前に、前記微小スポットの焦点位置の移動を完了することを特徴とする、請求項1に記載の光ディスク装置。
  8. 前記制御部は、前記微小スポットの焦点位置の移動と、前記コマ収差の補正とをほぼ同時に完了することを特徴とする、請求項1に記載の光ディスク装置。
  9. 前記コマ収差の補正量の変更量は、前記光ディスク装置に前記多層光記録媒体を挿入した際、あるいは前記光ディスク装置の電源を入れた際に学習して得た、前記第1の記録層に適したコマ収差の補正量と、前記第2の記録層に適したコマ収差の補正量との差であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
  10. 前記多層光記録媒体は、記録層を3層以上有し、
    前記制御部は、前記記録層を1つ以上跨いで前記微小スポットの焦点位置を移動させることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
  11. 前記光源の波長は、405nm程度であり、
    前記対物レンズの開口数は、0.85程度であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
  12. 前記光ヘッドは、前記集光光学系における光の発散度合いを変化させることによって前記集光光学系の球面収差を補正する球面収差補正部をさらに備え、
    前記制御部は、前記球面収差補正部を制御することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
  13. 前記制御部は、前記球面収差の補正と、前記コマ収差の補正とを、ほぼ同時に開始することを特徴とする、請求項12に記載の光ディスク装置。
  14. 前記制御部は、前記球面収差の補正を開始した後に、前記コマ収差の補正を開始することを特徴とする、請求項12に記載の光ディスク装置。
  15. 前記球面収差の補正量の変更量は、前記第1の記録層と前記第2の記録層との間の標準的な中間層の厚さに対応していることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
  16. 前記球面収差の補正量の変更量は、前記光ディスク装置に前記多層光記録媒体を挿入した際、あるいは前記光ディスク装置の電源を入れた際に学習して得た、前記第1の記録層に適した球面収差の補正量と、前記第2の記録層に適した球面収差の補正量との差であることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
  17. 請求項1〜16記載のいずれか1項に記載の光ディスク装置を備え、前記多層光記録媒体から映像を再生することを特徴とする映像再生装置。
  18. 外部記憶装置として、請求項1〜16記載のいずれか1項に記載の光ディスク装置を備えることを特徴とするサーバー。
  19. 外部記憶装置として、請求項1〜16記載のいずれか1項に記載の光ディスク装置を備えることを特徴とするカーナビゲーションシステム。
  20. 光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドを用いて、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置に用いられる集積回路であって、
    前記集光光学系を制御する第1の制御部と、
    前記コマ収差補正部を制御する第2の制御部とを備え、
    前記第1及び第2の制御部は、前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始するように、前記集光光学系と前記コマ収差補正部とを制御することを特徴とする集積回路。
  21. 光源と、前記光源から出射される光ビームを受け、前記多層光記録媒体上へ微小スポットを形成する対物レンズを含む集光光学系と、前記多層光記録媒体で反射した光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する光検出器と、前記集光光学系のコマ収差を補正するコマ収差補正部と、を有する光ヘッドを用いて、第1の記録層と第2の記録層とを備えた多層光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う記録再生方法であって、
    前記第1の記録層から前記第2の記録層へ前記微小スポットの焦点位置を移動させる第1のステップと、
    前記第1の記録層から前記第2の記録層への前記微小スポットの焦点位置の移動が完了する前に、前記第1の記録層に適した値から前記第2の記録層に対して規定された所定の値への前記コマ収差の補正を開始する第2のステップとを含むことを特徴とする記録再生方法。
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