JP2005122776A - 光ピックアップ及び光記録媒体装置 - Google Patents

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秀明 平井
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Abstract

【課題】 一本の光束で対物レンズなどの光学素子と光記録媒体との各々のチルト信号、さらには対物レンズなどの光学素子と光記録媒体との相対チルト信号が生成可能とする。
【解決手段】 対物レンズ106は、光記録媒体107に半導体レーザ301の出射光を集光させる。アクチュエータ部200は、対物レンズ106及び1/4波長板105を一体に傾動(チルト)する。1/4波長板105は、半導体レーザ301の光を1/4の位相差で通過させる。第1の受光素子305は、半導体レーザ301から出射し1/4波長板105を透過して光記録媒体107で反射した反射光を受光する。第2の受光素子306は、1/4波長板105の反射光を受光する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、CD,DVDなどの光記録媒体に光を照射して情報の記録、再生及び消去のうちの少なくとも1つを行う光ピックアップ、及びこの光ピックアップを備えた光記録媒体装置に関する。
特許文献1,2には、2つの光源で光記録媒体と対物レンズの相対チルト量を検出する技術が開示されている。
また、特許文献3には、単一の光源で光記録媒体と対物レンズの相対チルト量を検出する技術が開示されている。
特開平5−6561号公報 特開2000−187866公報 特開平5−6562号公報
映像情報、音声情報、又はコンピュータ上のデータを保存する手段として、記録容量0.65GBのCD、記録容量4.7GBのDVDなどの光記録媒体が普及しつつある。そして、近年、さらなる記録密度の向上及び大容量化の要求が強くなっている。このような光記録媒体の記録密度を上げる手段として、光記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う光ピックアップにおいて、対物レンズの開口数(NA)を大きくすること、或いは、光源の波長を短くすることにより、該対物レンズによって集光され、光記録媒体上に形成されるビームスポットを小径化する方法が有効である。
しかしながら、対物レンズの開口数をより大きく、或いは光源の波長をより短くすると、光記録媒体のチルト(傾き)によって発生するコマ収差が大きくなる問題がある。コマ収差が発生すると、光記録媒体の情報記録面上に形成されるスポットが劣化するため、正常な記録再生動作が行えなくなる。ここで、光記録媒体のチルトによって発生するコマ収差は、一般的に、
31=((n2−1)/(2n3))×(d×NA3×θ/λ)
(但し、nは光記録媒体の透明基板の屈折率、dは透明基板の厚み、NAは対物レンズの開口数、λは光源の波長、θは光記録媒体のチルト量である)
という式で与えられる。この式から、短波長、高NAほど収差が大きくなることがわかる。
このような光記録媒体の傾きによって生じる光ビームの収差を補正するために、光ピックアップ又は光ピックアップを移動させるキャリッジ部を傾けて光ピックアップの光軸が光記録媒体に略直角に維持され、実質的に光記録媒体のチルトが光学的に補正されるようにすることが従来行われているが、光ピックアップ、又は光ピックアップを移動させるキャリッジ部が傾けられて光記録媒体の傾きが光学的補正される場合には、その傾ける対象が大きく、かつ重い為に、傾き補正動作の応答性が悪く、高速で光ピックアップ、或はキャリッジを傾けることが難しい問題がある。また、光ピックアップ、或いはキャリッジを傾ける機構が必要となるため、光ピックアップ或は、キャリッジが重くなり、高速アクセスが難しくなる問題もある。
そこで、これらの弊害を除去するため対物レンズだけを傾けるチルト補正の方法が提案されている。図14には、そのようなチルト補正機構を備えた一般的な光情報処理装置の要部を示す。図14において、光情報処理装置は、光記録媒体の情報記録面にレーザ光を集束する対物レンズ106と、この対物レンズ106を保持する対物レンズ保持体201とを備えている。また、光情報処理装置は、対物レンズ保持体201を支持するベース部202と、このベース部202と対物レンズ保持体201との間に介在される弾性支持機構203,204とを備えており、対物レンズ保持体201をフォーカス方向、トラッキング方向、ラジアルチルト方向の計3方向に動けるよう、ベース部202に対して弾性的に支持している。ここで、フォーカス方向とは図示のZ軸方向(対物レンズ13の光軸方向)をいい、トラッキング方向とは図示のX軸方向(光記録媒体107の半径方向)をいう。また、ラジアルチルト方向とは図示のY軸回りのチルト方向(光記録媒体107の半径方向に対するチルトの方向)をいう。そして、この光情報処理装置は、レンズアクチュエータの駆動コイルへの入力電流を制御して、光記録媒体107の情報記録面における記録トラック上に所定のレーザ光スポットを追従させるフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行うと共に、レーザ光の入射方向(すなわち対物レンズ106の光軸)が光記録媒体107の情報記録面に垂直となるようなチルトサーボを行うように構成されている。
このようなチルト補正では、特許文献1,2に開示の技術のように、光記録媒体と対物レンズとの間の相対的なチルト量を検出しなければならない。図15は、このようなチルト検出光学系の説明図である。図15において、光記録媒体チルトセンサ20は、対物レンズチルトセンサ4と共に、光ピックアップ基準となるベース部15上において対物レンズ106を保持する対物レンズ保持体14と対向して配置されている。また、対物レンズ保持体14には、光記録媒体チルトセンサ20と光記録媒体1との間を往復する光の通路としての貫通孔14aが形成されている。そして、検出された光記録媒体のチルト角度と対物レンズチルト角度とから相対チルト角度を算出する差分アンプ(図示せず)を備えており、この差分アンプからの出力がゼロとなるようにチルトサーボが行われる。
さらに、図16に示す特許文献3に開示されているチルト検出系においては、その周辺がハーフミラーで作られた反射面2が対物レンズ3と一体に傾動可能に保持されている。光記録媒体1が傾くと、発光素子5から出射して光記録媒体1で戻り、光が反射面2で反射されるチルト検出光ビームの偏向角が変化し、この変化が光検出器12で検出される。チルト検出光ビームの偏向角は、光記録媒体1と対物レンズ3の相対的傾きに対応している。特許文献3の技術では、特許文献1,2の技術のように2つの光源を配置せずに1つの光源で光記録媒体と対物レンズの相対チルト量を検出している。
しかしながら、特許文献1,2に開示の技術では、対物レンズチルトと光記録媒体のチルトを検出するために2つのチルトセンサを用いている。このように2つのチルトセンサを用いれば、光学系のレイアウトの制約が増すとともに、部品点数上、従来の光記録媒体のみのチルトセンサに比べ新たにチルトセンサが必要となる。また、組付工数の増加、煩雑化も増す。さらに、2つのビームの位置関係が組付ずれ、或いは光記録媒体の内周側と外周側でずれるために検出精度が低くなる問題もあった。
また、特許文献3に開示の技術では、1つの光源で光記録媒体と対物レンズの相対チルトを検出できる。しかしながら、相対チルト信号のみでチルトサーボを引き込もうとすると、対物レンズ保持体201(図14参照)の相対チルト角度の変化速度が大きい状態で引き込まなければならなくなる。このため、サーボの引き込み力が足りずに、相対チルトサーボの引き込みが出来ない可能性もある。その結果、再度サーボの引き込みをし直さなければならず、装置の起動から光記録媒体に対する信号の記録再生開始までに時間がかかってしまう。また、この問題は、装置起動時のみならず、記録再生中に外乱などによって相対チルトサーボが外れて、再度チルトサーボの引き込みをする場合にも、同様に起こりうる。
本発明の目的は、一本の光束で対物レンズなどの光学素子と光記録媒体との各々のチルト信号、さらには対物レンズなどの光学素子と光記録媒体との相対チルト信号が生成可能であるようにすることである。
本発明は、光記録媒体に光を照射して情報の記録、再生及び消去のうちの少なくとも1つを行う光ピックアップにおいて、前記光記録媒体に前記光を集光させる光学素子と、光源と、前記光源の光を所定の位相差で通過させる位相板と、前記レンズ及び前記位相板を一体に傾動する駆動機構と、前記光源から出射し前記位相板を透過して前記光記録媒体で反射した反射光を受光する第1の受光素子と、前記位相板の反射光を受光する第2の受光素子と、を備えていることを特徴とする光ピックアップである。
本発明によれば、光源からの一本の光束で対物レンズなどの光学素子と光記録媒体との各々のチルト信号を、それぞれ第2の受光素子、第1の受光素子により出力することができるので、一本の光束で、対物レンズなどの光学素子と光記録媒体との各々のチルト信号、さらには対物レンズなどの光学素子と光記録媒体との間の相対チルト信号の3つが生成可能である。
本発明を実施するための最良の一形態について説明する。
図1は、光記録媒体に対して情報の記録、再生、消去を行うことができる光ピックアップ603の構成を示す説明図である。固定光学系100からの光L1を、光学素子、例えば、対物レンズ106により光記録媒体107上に集光させ、その光記録媒体107からの反射光を固定光学系100内に配置されている検出系(図示せず)からの信号に基づいて情報の記録、再生が行われる。また、固定光学系100とは別に、対物レンズ106を傾動させるアクチュエータ部200と、光記録媒体107のチルトを検出するチルト検出光学系300が設けられており、チルト検出光学系300で検出されたチルト量に応じて、アクチュエータ部200は、後述の図示しないアクチュエータの駆動によりチルト(傾動)されて、常に対物レンズ106の光軸が光記録媒体107の面に対して直交するように維持される。これにより、対物レンズ106と後述の1/4波長板105は一体にチルトされる。以下では、固定光学系100、アクチュエータ部200、チルト検出光学系300の構成、動作にさらに詳細に説明する。
図2は、光記録媒体に記録又は再生、消去できる固定光学系100とアクチュエータ部200の構成を示す説明図である。図2の光学系の要部は、半導体レーザ101、コリメートレンズ102、偏光ビームスプリッタ103、プリズム104、1/4波長板(位相板)105、対物レンズ106、検出レンズ108、円筒レンズ109、受光素子110などから構成される。半導体レーザ101から出射した直線偏光の発散光は、コリメートレンズ102で略平行光とされ、偏光ビームスプリッタ103を透過し、プリズム104で光路を90°偏向されて、1/4波長板105を通過して円偏光とされ、対物レンズ106に入射し、光記録媒体107上に微小な光スポットとして集光される。この光スポットにより、情報の再生、記録、消去が行われる。光記録媒体107から反射した光は、往路とは反対回りの円偏光となり、再び略平行光とされ、1/4波長板105を通過して往路と直交した直線偏光になり、偏光ビームスプリッタ103で反射され、集光レンズ108、円筒レンズ109で集光されて受光素子110に入射する。
図3は、アクチュエータ部200の構成を示す斜視図である。アクチュエータ部200は、対物レンズ106と、この対物レンズ106を保持する対物レンズ保持体201とを備えている。また、対物レンズ保持体201を支持するベース部202と、このベース部202と対物レンズ保持体201との間に介在される弾性支持機構203,204とを備えている。対物レンズ保持体201、ベース部202、弾性支持機構203,204、及び、これらを駆動する駆動源となる図示しないアクチュエータにより、駆動機構を構成している。
弾性支持機構203,204は、対物レンズ保持体201がフォーカス方向、トラッキング方向、ラジアルチルト方向の計3方向に動けるよう、対物レンズ保持体201をベース部202に弾性的に支持させる部材である。ここで、上記フォーカス方向とは図3のZ軸方向(対物レンズ106の光軸方向)をいい、上記トラッキング方向とは図3のX軸方向(光記録媒体107の半径方向)をいう。また、上記ラジアルチルト方向とは図3のY軸回りのチルト方向(光記録媒体107の半径方向に対するチルトの方向)をいう。また、図3に図示しない駆動手段を備えている。この駆動手段は、例えば対物レンズ保持体201に設けられた永久磁石と、ベース部202に対して相対的に固定された駆動コイルとからなるいわゆるボイスコイルモータによって構成されている。そして、この駆動手段は、駆動コイルへの入力電流に応じて、対物レンズ保持体201を上記3方向に駆動する。この駆動手段の駆動コイルへの入力電流を制御することで、光記録媒体107の情報記録面における記録トラック上に光スポットを追従させるフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行うと共に、レーザ光の入射方向(すなわち対物レンズ106の光軸)が光記録媒体107の情報記録面に垂直となるようなチルトサーボを行う。
図4は、チルト検出光学系の構成を示す説明図である。チルト検出光学系の要部は、半導体レーザ301、コリメートレンズ302、ハーフミラー303、1/4波長板105、偏光ビームスプリッタ304、第1の受光素子305、第2の受光素子306などから構成される。光源となる半導体レーザ301から出射した直線偏光の発散光は、ハーフミラー303で光路を90°偏向されコリメートレンズ302で略平行光とされる。続く1/4波長板105の光源側の面には、所定のコートがされており、ハーフミラーからの光の一部は反射され、残りの成分は透過させる。1/4波長板105を透過した光は、1/4波長板105を通過することにより円偏光とされ、光記録媒体107で反射される。光記録媒体107からの反射光は、往路とは反対回りの円偏光となり、1/4波長板105を再度通過して往路と直交した直線偏光になる。すなわち、1/4波長板105表面で反射した光と、1/4波長板105を通過して光記録媒体107で反射した光は、偏光方向が直交した状態で、コリメートレンズ302に反射光として入射する。そして、各反射光はほぼ同一光路をたどり、ハーフミラー303を通過し偏光ビームスプリッタ304に入射する。
ここで、1/4波長板105の表面からの反射光と光記録媒体107からの反射光は偏光ビームスプリッタ(偏光分離素子)304により光路が分離される。光記録媒体107からの反射光は偏光ビームスプリッタ304で反射されて第1の受光素子305に、1/4波長板105からの反射光は偏光ビームスプリッタ304を透過して第2の受光素子306に、それぞれ入射する。
図1の構成では、固定光学系100からの光L1とチルト検出光学系300の光L2は、ともに共通の1/4波長板105を通過している。そして各光学系からの光をともに直線偏光から円偏光、あるいは円偏光から直線偏光に変換できる1/4波長板105を具備している。このとき、位相板となる1/4波長板105としては、ある厚さtにおいて常光線(屈折率no)と異常光線(屈折率ne)の位相差が、所定の位相差、例えば、固定光学系100の波長λ1とチルト検出光学系300の波長λ2のほぼ1/4となるような結晶からなる1/4波長板を採用すればよい。すなわち以下の式(1)(2)を満たす結晶である。
Δn1×t={(2p+1)/4}×λ1(p=0,1,…) … (1)
Δn2×t={(2q+1)/4}×λ2(q=0,1,…) … (2)
(但し、Δn1;波長λ1の光源からの光に対する(no−ne)、Δn2;波長λ2の光源からの光に対する(no−ne))
このような特性をもつ1/4波長板105を配置することにより、固定光学系100に対しては偏光ビームスプリッタ103と1/4波長板105が組合わされた偏光分離光学系が実現されており、十分な光量を得られる。また、チルト検出光学系についても、一つの光源(半導体レーザ301)からの光でアクチュエータ部200と光記録媒体107の双方のチルトを検出可能となる(後者は第1の受光素子305、前者は第2の受光素子306がそれぞれ出力する信号による)。むろん、固定光学系の光の波長λ1と、チルト検出光学系の光の波長λ2は同一であってもよい。
なお、1/4波長板105の材料は結晶に限られず、有機材料などを用いてもよい。また図1では固定光学系100からの光L1とチルト検出光学系300からの光L2がともに同一の1/4波長板105を通過する構成であったが、光L1と光L2とで別の1/4波長板を用いてもよい。さらに固定光学系100からの光が通過する1/4波長板105はアクチュエータ部200に搭載せず、固定光学系100内部に配置するようにしてもよい。
この例では、1/4波長板105の表面には所定のコートがされており、1/4波長板105、すなわちアクチュエータ部200を介して一体可動する対物レンズ106のチルト量を観測している。このときコートの条件としては、第1、第2の受光素子305,306への入射光量が概ね一致していることが望ましく、チルト検出光学系300の波長λ2について、コートの反射率は光記録媒体107の反射率の約1/2とすればよい。なお、このコートは、固定光学系100の光ビームが対物レンズ106を通過する領域の外部に形成することが望ましい。
図4、図5を参照し、第1、第2の受光素子305,306からの出力信号を用いて演算を行う回路の詳細について説明する。光記録媒体107のチルト量を検出する為に、光記録媒体107からの反射光を検出する受光素子305は、一対の受光部305a,305bからなる。符号L21は光スポットである。一対の受光部305a、305bは、光記録媒体107の半径方向に沿って配置されている。従って、光記録媒体107がチルトすると、その方向に応じて一対の受光部305a,305bの一方の検出信号のレベルが他方に比べて大きくなる。一対の受光部305a,305bは、それぞれ、プリアンプ311,312に接続されている。このプリアンプ311,312は、プリアンプ311,312からの出力信号の差を差出力信号として出力する差分回路313に接続されている。差分回路313が出力する差出力信号を演算することにより、光記録媒体107の傾き量が求められる。光記録媒体107の反射率が変動し、或は、半導体レーザ301から発光される光線の光強度が時間とともに変動して、その結果、プリアンプ311,312からの検出信号の特性が変化するが、この特性の変化は、後段の回路で補正される。即ち、プリアンプ311,312からの信号が加算回路314で加算され、その加算出力が割算回路315に入力する。割算回路315では、加算出力を基準として差分回路313からの差出力が規格化され、差出力に含まれる変動成分が除去されて、この割算回路315の出力が光記録媒体107のチルトを検出したチルト信号となる。これらの回路311〜315により第1の算出手段を実現している。
対物レンズ106及び1/4波長板を搭載したアクチュエータ部200のチルト量を検出する為に、アクチュエータ部200に設置されている1/4波長板105から反射された光線を検出する受光素子306も一対の受光部306a,306bからなる。符号L22は光スポットである。対物レンズ106が傾けられると、その傾く方向に応じてこの一対の受光部306a,306bの一方の検出信号のレベルが他方の信号レベルに比して大きくなる。この一対の受光部306a,306bは、それぞれプリアンプ316,317に接続されている。このプリアンプ316,317は、同様にプリアンプ316,317からの出力信号の差を差出力信号として出力する差分回路318に接続されている。差分回路318からの差出力信号を演算することによりアクチュエータ部200、すなわち対物レンズ106のチルト量が求められる。半導体レーザ301から出射する光線の光強度が時間とともに変動してプリアンプ316,317からの検出信号の特性が変化するが、この特性の変化は、後段の回路で補正される。即ち、プリアンプ316,317からの信号が同様に加算回路319で加算され、加算出力が割算回路320に入力される。割算回路320では、加算出力を基準として差分回路318からの差出力を規格化し、差出力に含まれる変動成分が除去されて、この割算回路320からは対物レンズ106のチルトを検出したチルト信号(対物レンズチルト信号)が出力される。これらの回路316〜320により、第2の算出手段を実現している。
光記録媒体107及び対物レンズ106のチルト量に相当するチルト信号を出力する割算回路315,320は、第3の算出手段となる差分回路322に接続され、そのチルト信号の差がこの差分回路322から発生される。この差分回路322からの差出力(相対チルト信号)は、光記録媒体107に対する対物レンズ106の相対チルト量に相当している。差分回路322の前段にはスイッチ321が設けられており、後述するように制御手順に応じて対物レンズチルト信号と相対チルト信号を選択してチルト制御を行う。
次に、前述の光ピックアップ603を搭載し、光記録媒体107上に情報の記録、或いは再生を行う光情報記録再生装置の概略構成と動作について説明する。
図6は、この光情報記録再生装置601の概略構成を示すブロック図である。図6に示すように、光情報記録再生装置601は、本発明の光記録媒体装置を実施するもので、光情報記録再生装置601は、光記録媒体107を回転駆動するモータ602と、光記録媒体107にレーザ光を照射する前述の光ピックアップ603と、この光ピックアップ603を光記録媒体107の半径方向に移動させる粗動モータ605と、これらの各部を制御する制御系と、を備えている。
制御系として、光情報記録再生装置601は、マイクロコンピュータを中心に構成され、各部を集中制御するコントローラ606を備え、このコントローラ606に制御される回転制御系607、ピックアップ制御系608、粗動モータ制御系609及び信号処理系610を備える。回転制御系607は、光記録媒体107を回転駆動するモータ602の動作を制御する。ピックアップ制御系608は光ピックアップ603の動作を制御する。粗動モータ制御系609は、光ピックアップ603を光記録媒体107の半径方向に移動させる粗動モータ605の動作を制御する。信号処理系610は、前述の図5の回路などを備えていて、光ピックアップ603の検出信号の信号処理を行う。この信号処理系610は、光記録媒体107から読み出したデータをキャッシュメモリ611に蓄える。そして、コントローラ606は、キャッシュメモリ611に蓄えられたデータを、外部インターフェイス612を介して接続されたホスト機器613(パーソナルコンピュータなど)に転送する。
次に、光情報記録再生装置601の動作を、図7のフローチャートに沿って説明する。図7の処理はチルト制御手段を実現するもので、まず、コントローラ606は、図5のスイッチ321で対物レンズチルト信号を選んだ状態にしておき、サーチ信号を流してアクチュエータ部200をラジアルチルト方向に一定振幅で傾動させる。そして、レンズチルト信号が零となる時点をチルトサーボ引き込み回路(図示せず)が検出してレンズチルトサーボが開始される(ステップS1)。その後、順次、フォーカスサーボをかけ(ステップS2)、トラッキングサーボをかける(ステップS3)。そして、以上の各サーボが安定した後に、相対チルト信号が零となる時点で、スイッチ321で相対チルト信号へ切り替え、ラジアルチルト方向について、上記レンズチルトサーボに代えて相対チルトサーボが開始する(ステップS4)。以上のようにして、相対チルトサーボへの引き込みが行われる。
このような構成より、光記録媒体107自体の動的なチルトや外乱の影響の大きい相対チルトサーボに直接引き込もうとするのではなく、一旦、上記レンズチルトサーボを行って相対チルト角度の値が所定範囲内になってから上記相対チルトサーボを開始することにより、光記録媒体107自体の動的なチルトや外乱の影響をほとんど受けずに、迅速確実な相対チルトサーボの引き込みを行うことができる。
また、トラックジャンプ、あるいは、記録層が多層構造(例えば2層)で各記録層に情報の記録を行うことができる多層光記録媒体における情報の記録、再生時のレイヤジャンプ(アクセスする記録層を変更すること)の際には、レンズチルトサーボとフォーカスサーボを行いながら実施することで、トラックジャンプ、レイヤジャンプ後は、速やかにトラックサーボと相対チルトサーボを行うことが可能である。
前述の光ピックアップ603では、チルト方向はラジアル方向であったが、このチルト方向はラジアル方向のみならず、タンジェンシャル方向に傾動するものであってもよい。この場合のアクチュエータ部200の構成を図8に示す。このタンジェンシャルチルト方向とはX軸回りのチルト(傾動)方向(光記録媒体107の接線方向に対するチルトの方向)をいう。このときのチルト検出光学系としては、図9に示すように、図5における2分割された受光部をもつ第1、第2の受光素子305,306に代えて、受光部305c〜305f、受光部306c〜306fからそれぞれ構成された4分割の受光素子を第1、第2の受光素子305,306として用いればよい。光記録媒体107のラジアル方向のみならずタンジェンシャル方向についてもチルト補正を行うことにより、各種マージンに余裕が出来、安定した情報の記録、再生動作が実現可能となる。
図10は、チルト検出光学系の他の構成を示す説明図である。図10において図4のチルト検出光学系と同様の光学素子等については、同一符号を用いて詳細な説明は省略する。図10のチルト検出光学系が図4のものと相違するのは、偏光ビームスプリッタ304に代えて同位置に偏光分離素子として偏光ホログラム307を配置した点である。これにより、光記録媒体107、1/4波長板105で反射された光は、偏光ホログラム307に導かれる。偏光ホログラムはP偏光の光が入射した場合は±1次回折され、S偏光が入射した場合は回折されず0次透過する。そのため、光記録媒体107からの反射光がP偏光方向、1/4波長板105からの反射光がS偏光方向に偏光面をもつ光となるように半導体レーザ301の偏光方向を設定しておけば、光記録媒体107からの反射光は回折されて第1の受光素子305に、1/4波長板105からの反射光は回折されずに0次透過して第2の受光素子306に、それぞれ入射する。これにより、1/4波長板105と一体に傾動する対物レンズ106のチルト量と、光記録媒体107のチルト量、さらには対物レンズ106と光記録媒体107の相対チルト量が観測可能である。そして、各受光素子305,306は前述の例のように2分割素子を設置すればラジアル方向、あるいはタンジェンシャル方向のチルト信号を生成できる。また、前述のように4分割受光素子を設置すればラジアル方向とタンジェンシャル方向のチルト量を同時に生成できる。
また、この場合に、偏光ホログラム307の面に集光能力(パワー)を持たせるようにしてもよい。例えば、光記録媒体107での反射光のラジアル方向を縮小するようなシリンドリカル機能を持たせれば、図11に示すように、光記録媒体107上の光スポットL25が光記録媒体107の既記録領域から未記録領域へと横断する際に発生する光量分布の影響が軽減可能となる。
すなわち、図12に示すように、シリンドリカルレンズ(符号CL)は、一方の方向(図12では左右方向)にはパワーを持たず、その方向と直交する方向(図12では上下方向)にパワーを有する光学素子であり、光記録媒体107からの反射光によって生成される受光素子上の光スポットL4のラジアル方向(図12では上下方向)を縮小でき、光量分布の影響を軽減した状態で光スポットの移動が観測できるようになる。ここで、ホログラム面に+1次回折光にラジアル方向を縮小させるパワーを持たせた場合、−1次回折光は拡大してしまう。そこで、この拡大したビームが第1及び第2の受光素子305,306にフレア光(不要光)として入射しないようなレイアウトとすることが望ましい。
図13は、チルト検出光学系の他の構成を示す説明図である。図13のチルト検出光学系が図10のものと相違する点は、半導体レーザ301、受光素子305,306、偏光ホログラム307、コリメートレンズ302、ハーフミラー303を一つのパッケージ内に集積化して構成したことである。
この光集積ユニット400によれば、半導体レーザ401から出射した光が、複合プリズムのハーフミラー面403を透過し、コリメートレンズ402に向かう。そして、戻り光はハーフミラー面403、ミラー面408で反射され、偏光ホログラム面404に入射する。偏光ホログラム面404に入射した光のうち、光記録媒体107からの反射光(P偏光成分)は回折されて受光素子405に、1/4波長板105からの反射光(S偏光成分)は回折されず受光素子406に、それぞれ入射する。このような集積化により、組付が容易となるとともに装置の小型化も図れる。
なお、本発明は1種類の光記録媒体107の記録、再生に適用するのみならず、使用波長の異なる複数種類の光記録媒体107の記録、再生を行うことができる光情報記録再生装置601に適用することができる。すなわち、前述のような構成のチルト検出光学系を、発光波長の異なる複数の光源を備えた光ピックアップ603に、その光源ごとにそれぞれ設けるようにすれば、いずれの種類の光記録媒体107に対してもチルトサーボを実行できる為、安定した記録、再生動作が行える。
本発明を実施するための最良の一形態である光ピックアップの構成を示す説明図である。 固定光学系とアクチュエータ部の構成を示す説明図である。 アクチュエータ部の構成を示す斜視図である。 チルト検出光学系の構成を示す説明図である。 チルト検出光学系からチルト信号を検出する回路の回路図である。 光情報記録再生装置の概略構成を示すブロック図である。 光情報記録再生装置が実施する処理のフローチャートである。 アクチュエータ部の構成を示す斜視図である。 第1及び第2の受光素子に用いる4分割受光素子の説明図である。 チルト検出光学系の他の構成例を示す説明図である。 光記録媒体上の光スポットが光記録媒体の既記録領域から未記録領域へと横断する場合の説明図である。 シリンドリカルレンズの説明図である。 一つのパッケージ内に集積化されたチルト検出光学系の説明図である。 アクチュエータ部の構成例を示す斜視図である。 特許文献1,2に開示のチルト検出光学系の説明図である。 特許文献3に開示のチルト検出光学系の説明図である。
符号の説明
105 位相板
106 光学素子
107 光記録媒体
201〜204 駆動機構
304 偏光分離素子、ビームスプリッタ
305 第1の受光素子
306 第2の受光素子
307 偏光分離素子、偏光ホログラム
311〜315 第1の算出手段
316〜320 第2の算出手段
322 第3の算出手段
601 光記録媒体装置
603 光ピックアップ

Claims (11)

  1. 光記録媒体に光を照射して情報の記録、再生及び消去のうちの少なくとも1つを行う光ピックアップにおいて、
    前記光記録媒体に前記光を集光させる光学素子と、
    光源と、
    前記光源の光を所定の位相差で通過させる位相板と、
    前記レンズ及び前記位相板を一体に傾動する駆動機構と、
    前記光源から出射し前記位相板を透過して前記光記録媒体で反射した反射光を受光する第1の受光素子と、
    前記位相板の反射光を受光する第2の受光素子と、
    を備えていることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記駆動機構は、前記光記録媒体のラジアル方向又はタンジェンシャル方向に前記レンズ及び前記位相板を傾動するものであり、
    前記第1、第2の受光素子は、受光量の変動により前記傾動を検出する2分割された受光部をそれぞれ備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 前記駆動機構は、前記光記録媒体のラジアル方向及びタンジェンシャル方向に前記レンズ及び前記位相板を傾動するものであり、
    前記第1、第2の受光素子は、受光量の変動により前記傾動を検出する4分割された受光部をそれぞれ備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  4. 前記光記録媒体で反射した反射光と前記位相板の反射光とを分離して前記第1及び第2の受光素子にそれぞれ受光させる偏光分離素子を備えている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの一に記載の光ピックアップ。
  5. 前記偏光分離素子は、偏光ビームスプリッタである、ことを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ。
  6. 前記偏光分離素子は、偏光ホログラムである、ことを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ。
  7. 前記光源は、前記光記録媒体からの反射光が前記偏光ホログラムで回折される方向に偏光面を有するように設置され、
    前記第1の受光素子は、前記偏光ホログラムで回折された+1次回折光あるいは−1次回折光を受光するように配置され、
    前記偏光ホログラム素子は、シリンドリカルレンズを有する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の光ピックアップ。
  8. 前記光源、前記偏光分離素子、並びに前記第1及び第2の受光素子は、一つのパッケージに集積化されている、ことを特徴とする請求項5〜7のいずれかの一に記載の光ピックアップ。
  9. 光記録媒体に光を照射して情報の記録、再生及び消去のうちの少なくとも1つを行う光記録媒体装置において、
    前記記録、再生及び消去のうちの少なくとも1つを行う請求項1〜8のいずれかの一に記載の光ピックアップと、
    前記第1の受光素子の信号から前記光記録媒体のチルト角度を算出する第1の算出手段と、
    前記第2の受光素子の信号から前記光学素子のチルト角度を算出する第2の算出手段と、
    前記第1及び第2の算出手段から前記光学素子と前記光記録媒体の相対チルト角度を算出する第3の算出手段と、
    を備えていることを特徴とする光記録媒体装置。
  10. 前記第2及び第3の算出手段のいずれか一方の信号に基づき前記駆動機構のアクチュエータを制御するチルト制御手段を備え、
    このチルト制御手段は、前記第2の算出手段からの信号に基づき前記光学素子のチルト角度についてチルトサーボを開始し、その後、前記第3の算出手段からの信号に基づき前記相対チルト角度の値が所定範囲内になってから、前記光学素子のチルトサーボに代えて前記相対チルトサーボを開始する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の光記録媒体装置。
  11. 前記チルト制御手段は、前記光ピックアップを所定トラック数移動させるとき、又は、前記光記録媒体が記録層が多層構造で各記録層に対して情報の記録が可能な多層記録媒体であるときに前記光ピックアップを異なる前記記録層に移動させるときに、前記第1の算出手段からの信号に基づき前記各チルトサーボのうち前記光学素子のチルト角度についてのみチルトサーボを行うこと、を特徴とする請求項10に記載の光記録媒体装置。
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