JP3506305B2 - 光ディスク再生装置及び光ディスク再生装置における光ピックアップ制御方法 - Google Patents

光ディスク再生装置及び光ディスク再生装置における光ピックアップ制御方法

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JP3506305B2
JP3506305B2 JP30707796A JP30707796A JP3506305B2 JP 3506305 B2 JP3506305 B2 JP 3506305B2 JP 30707796 A JP30707796 A JP 30707796A JP 30707796 A JP30707796 A JP 30707796A JP 3506305 B2 JP3506305 B2 JP 3506305B2
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泰弘 植木
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状の記録
媒体から信号を再生する光ディスク記録・再生装置又は
光ディスク再生装置に関し、特に記録層が2層又はそれ
以上あるDVDなどの光記録媒体から信号を再生するた
めの光ビームによる光スポットの層間移動とトラック間
移動の改良を含む光ディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の情報記録再生装置で
は、光ヘッドのトラッキング制御とフォーカス制御が行
われ、記録時及び再生時にデータを正確に書き込み、ま
た読み出すようにしている。かかる制御はいわゆるサー
ボ制御回路により光ヘッドを制御することにより行われ
ている。光ヘッドのトラッキング制御に用いるトラッキ
ングエラー信号を生成する方法としては、3ビーム法と
位相差法(位相差検出法:DPD法)が一般に実用化さ
れている。これらの方法は例えばオーム社発行の「コン
パクトディスク読本」pp134-138(昭和57年)や特開
昭61−230637号公報などに示されている。ディ
スク状の光記録媒体としては種々のものが開発されてい
るが、直径12cmのディスクとしては、いわゆるCD
(コンパクトディスク)の他に、CD−ROM、ビデオ
CD、DVD(デジタルバーサタイルディスク)など複
数種類が実用化されている。いままで一般に実用化され
た光記録媒体はいずれも、記録層が1層であったが、D
VDでは0.6mmの層を2枚貼り合わせた構成となっ
ていて、ディスクの片方に位置する単一の光ピックアッ
プにて2つの記録層から情報を読み出すこととなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる複数層の光記録
媒体から情報を再生する光ディスク再生装置では、単一
の光ピックアップから発射される光ビームを対物レンズ
にて目的とする2つの層のいずれかの層の目的とするト
ラックにフォーカスして、光スポットを得ることにより
信号の読み出しを開始することができる。ところで光デ
ィスク再生装置のユーザから再生プログラムの変更や、
同一プログラム内における高速サーチなどの要求が生じ
ると、光スポットを同一層の他のトラックへ又は他の層
の所定トラックへ移動する必要がある。従来のCDなど
の1層の光記録媒体の場合は、トラック間の移動だけで
よかったが、2層又はそれ以上の層数のディスクの場
合、他の層へアクセスするためには光スポットの層間移
動をも行わなければならない。かかる層間移動を迅速に
実行するためには、光ピックアップの対物レンズの焦点
距離を瞬時に変更する、いわゆるフォーカスジャンプを
行う必要がある。しかし、従来のトラック間移動(トラ
ックキック又はトラックジャンプあるいはトラックサー
チ)とフォーカスジャンプを単純に組み合わせただけで
は、素速く又は安定して目的とする他の層の所望トラッ
ク位置にアクセスすることができなかった。
【0004】したがって、本発明は2層以上の記録層を
有する光記録媒体から情報を再生する光ディスク再生装
置にあって、光ピックアップからの光ビームによる光ス
ポットを迅速かつ正確に目的とする層の目的とするトラ
ックに移動させることの可能な光ディスク再生装置及び
光ディスク再生装置における光ピックアップ制御方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の態様では光スポットを現在層から他
の層へ移動させる必要のあるとき、トラックジャンプ手
段によりまず目的とする層の目的とするトラックに対応
する現在層のトラック付近に光スポットを移動させた後
に、フォーカスジャンプ手段により目的とする層に光ス
ポットを移動させる第1の方法と、フォーカスジャンプ
手段によりまず目的とする層に光スポットを移動させた
後に、トラックジャンプ手段により目的とする層の目的
とするトラックに光スポットを移動させる第2の方法の
いずれの方法を採用するかを所定の条件により判断し、
その結果により第1の方法と第2の方法のいずれかにて
光スポットの移動を実行するようにしている。ここで、
所定の条件とは例えば(1)求められる光スポットの移
動方向が光ディスクの外周から内周へ向かうものか、あ
るいは内周から外周へ向かうものか、(2)求められる
光スポットの移動方向が光ディスクの第1層から第2層
へ向かうものか、あるいは第2層から第1層へ向かうも
のか、(3)光ディスクの第1層と第2層が同一アドレ
スを有するタイプか、あるいは異なるアドレスを有する
タイプかなどである。
【0006】上記目的を達成するため、本発明の第2の
態様では光スポットを現在層から他の層へ移動させる必
要のあるとき、トラックジャンプ手段によりまず目的と
する層の目的とするトラックに対応する現在層のトラッ
ク付近に光スポットを移動させた後に、フォーカスジャ
ンプ手段により目的とする層に光スポットを移動させる
ようにしている(上記第1の態様の第1の方法に固定す
るもの)。
【0007】上記目的を達成するため、本発明の第3の
態様では光スポットを現在層から他の層へ移動させる必
要のあるとき、トラックジャンプ手段により移動すべき
方向を検出し、光スポットの移動方向が外周から内周へ
向かうものであるときはスピンドルモータの回転数を加
速し、一方、内周から外周へ向かうものであるときはス
ピンドルモータの回転数を減速するようにしている。
【0008】上記目的を達成するため、本発明の第4の
態様では光スポットを現在層から他の層へ移動させる必
要のあるとき、光スポットの移動すべきトラック数と移
動すべき方向を検出し、移動すべきトラック数が所定数
以上であり、かつ光スポットの移動方向が外周から内周
へ向かうものであるときはスピンドルモータの回転数を
加速し、一方、移動すべきトラック数が所定数以上であ
り、かつ内周から外周へ向かうものであるときはスピン
ドルモータの回転数を減速するようにしている。
【0009】上記目的を達成するため、本発明の第5の
態様では上記第1の態様と第3の態様又は第4の態様を
組み合わせて光ピックアップを制御している。
【0010】上記目的を達成するため、本発明の第6の
態様では上記第2の態様と第3の態様又は第4の態様を
組み合わせて光ピックアップを制御している。
【0011】上記目的を達成するため、本発明の第7の
態様では上記第1の態様における第2の方法と第3の態
様又は第4の態様を組み合わせて光ピックアップを制御
している。
【0012】 第1層と第2層に記録された情報を有す
るディスク状の光記録媒体に光ビームを照射し、反射光
を検出する光ピックアップと、前記反射光を用いて前記
光ピックアップを制御し前記光ビームのトラッキングサ
ーボ制御と、フォーカスサーボ制御を行うサーボ制御手
段と、前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前
記第1層と第2層のいずれに位置しているかを判断する
現在層判断手段と、現在層から目的とする他の層へ前記
光ビームの光スポットを移動させるフォーカスジャンプ
手段と、前記光ビームのフォーカスされた光スポットの
位置するアドレスを検出する現在アドレス検出手段と、
現在アドレスから目的とする他のアドレスへ前記光ビー
ムの光スポットを移動させるトラックジャンプ手段と、
前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
あるとき、前記トラックジャンプ手段によりまず目的と
する層の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレ
付近に前記光スポットを移動させた後に、前記フォー
カスジャンプ手段により目的とする層に前記光スポット
を移動させる第1の方法と、前記フォーカスジャンプ手
段によりまず目的とする層に前記光スポットを移動させ
た後に、前記トラックジャンプ手段により目的とする層
の目的とするアドレスに前記光スポットを移動させる第
2の方法のいずれの方法を採用するかを判断する制御方
法判断手段と、前記制御方法判断手段により判断された
前記第1の方法又は前記第2の方法を実行する光スポッ
ト制御手段とを、有する光ディスク再生装置が提供され
る。
【0013】 第1層と第2層に記録された情報を有す
るディスク状の光記録媒体に光ビームを照射し、反射光
を検出する光ピックアップにより前記情報を読み出す光
ディスク再生装置の光ピックアップ制御方法において、
前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
判断ステップと、前記光スポットを現在層から他の層へ
移動させる必要のあるとき、トラックジャンプ手段によ
りまず目的とする層の目的とするアドレスに対応する現
在層のアドレス付近に前記光スポットを移動させた後
に、フォーカスジャンプ手段により目的とする層に前記
光スポットを移動させる第1の方法と、前記フォーカス
ジャンプ手段によりまず目的とする層に前記光スポット
を移動させた後に、前記トラックジャンプ手段により目
的とする層の目的とするアドレスに前記光スポットを移
動させる第2の方法のいずれの方法を採用するかを判断
する制御方法判断ステップとを、有することを特徴とす
る光ピックアップ制御方法が提供される。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】 第1層と第2層に記録された情報を有す
るディスク状の光記録媒体に光ビームを照射し、反射光
を検出する光ピックアップと、前記光記録媒体を回転・
駆動するスピンドルモータと、前記スピンドルモータの
回転数を制御して通常再生時にCLVを得るスピンドル
モータ制御手段と、前記反射光を用いて前記光ピックア
ップを制御し前記光ビームのトラッキングサーボ制御
と、フォーカスサーボ制御を行うサーボ制御手段と、前
記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1層
と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層判
断手段と、現在層から目的とする他の層へ前記光ビーム
の光スポットを移動させるフォーカスジャンプ手段と、
前記光ビームのフォーカスされた光スポットの位置する
アドレスを検出する現在アドレス検出手段と、現在アド
レスから目的とする他のアドレスへ前記光ビームの光ス
ポットを移動させるトラックジャンプ手段と、前記光ス
ポットを現在層から他の層へ移動させる必要のあると
き、前記トラックジャンプ手段によりまず目的とする層
の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレス付近
に前記光スポットを移動させた後に、前記フォーカスジ
ャンプ手段により目的とする層に前記光スポットを移動
させる第1の方法と、前記フォーカスジャンプ手段によ
りまず目的とする層に前記光スポットを移動させた後
に、前記トラックジャンプ手段により目的とする層の目
的とするアドレスに前記光スポットを移動させる第2の
方法のいずれの方法を採用するかを判断する制御方法判
断手段と、前記制御方法判断手段により判断された前記
第1の方法又は前記第2の方法を実行する光スポット制
御手段と、前記トラックジャンプ手段により移動すべき
方向を検出する光スポット移動方向検出手段と、前記光
スポット移動方向検出手段により検出された前記光スポ
ットの移動方向が外周から内周へ向かうものであるとき
は前記スピンドルモータ制御手段がフォーカスジャンプ
時に前記スピンドルモータの回転数を加速し、一方、内
周から外周へ向かうものであるときは前記スピンドルモ
ータ制御手段がフォーカスジャンプ時に前記スピンドル
モータの回転数を減速するよう制御する加減速手段と
を、有する光ディスク再生装置が提供される。
【0018】 第1層と第2層に記録された情報を有す
るディスク状の光記録媒体に光ビームを照射し、反射光
を検出する光ピックアップと、前記光記録媒体を回転・
駆動するスピンドルモータと、前記スピンドルモータの
回転数を制御して通常再生時にCLVを得るスピンドル
モータ制御手段と、前記反射光を用いて前記光ピックア
ップを制御し前記光ビームのトラッキングサーボ制御
と、フォーカスサーボ制御を行うサーボ制御手段と、前
記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1層
と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層判
断手段と、現在層から目的とする他の層へ前記光ビーム
の光スポットを移動させるフォーカスジャンプ手段と、
前記光ビームのフォーカスされた光スポットの位置する
アドレスを検出する現在アドレス検出手段と、現在アド
レスから目的とする他のアドレスへ前記光ビームの光ス
ポットを移動させるトラックジャンプ手段と、前記光ス
ポットを現在層から他の層へ移動させる必要のあると
き、前記トラックジャンプ手段によりまず目的とする層
の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレス付近
に前記光スポットを移動させた後に、前記フォーカスジ
ャンプ手段により目的とする層に前記光スポットを移動
させる第1の方法と、前記フォーカスジャンプ手段によ
りまず目的とする層に前記光スポットを移動させた後
に、前記トラックジャンプ手段により目的とする層の目
的とするアドレスに前記光スポットを移動させる第2の
方法のいずれの方法を採用するかを判断する制御方法判
断手段と、前記制御方法判断手段により判断された前記
第1の方法又は前記第2の方法を実行する光スポット制
御手段と、前記トラックジャンプ手段により移動すべき
方向を検出する光スポット移動方向検出手段と、前記ト
ラックジャンプ手段により移動すべきトラック数を検出
する移動トラック数検出手段と、前記移動トラック数検
出手段により検出された移動すべきトラック数が所定数
以上であり、かつ前記光スポット移動方向検出手段によ
り検出された前記光スポットの移動方向が外周から内周
へ向かうものであるときは前記スピンドルモータ制御手
段がフォーカスジャンプ時に前記スピンドルモータの回
転数を加速し、一方、前記移動トラック数検出手段によ
り検出された移動すべきトラック数が所定数以上であ
り、かつ内周から外周へ向かうものであるときは前記ス
ピンドルモータ制御手段がフォーカスジャンプ時に前記
スピンドルモータの回転数を減速するよう制御する加減
速手段とを、有する光ディスク再生装置が提供される。
【0019】 通常再生時にはCLVとなるよう回転数
が制御されるスピンドルモータにより回転され、第1層
と第2層に記録された情報を有するディスク状の光記録
媒体に光ビームを照射し、反射光を検出する光ピックア
ップにより前記情報を読み出す光ディスク再生装置の光
ピックアップ制御方法において、前記光ビームのフォー
カスされた光スポットが前記第1層と第2層のいずれに
位置しているかを判断する現在層判断ステップと、前記
光スポットを移動すべき方向を検出するステップと、前
記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要のあ
るとき、光スポットの移動すべき方向が外周から内周へ
向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に前記ス
ピンドルモータの回転数を加速し、一方、内周から外周
へ向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に前記
スピンドルモータの回転数を減速するよう制御するステ
ップと、前記光スポットを現在層から他の層へ移動させ
る必要のあるとき、トラックジャンプ手段によりまず目
的とする層の目的とするアドレスに対応する現在層の
ドレス付近に前記光スポットを移動させるステップと、
その後、フォーカスジャンプ手段により目的とする層に
前記光スポットを移動させるステップとを、有すること
を特徴とする光ピックアップ制御方法が提供される。
【0020】 通常再生時にはCLVとなるよう回転数
が制御されるスピンドルモータにより回転され、第1層
と第2層に記録された情報を有するディスク状の光記録
媒体に光ビームを照射し、反射光を検出する光ピックア
ップにより前記情報を読み出す光ディスク再生装置の光
ピックアップ制御方法において、前記光ビームのフォー
カスされた光スポットが前記第1層と第2層のいずれに
位置しているかを判断する現在層判断ステップと、前記
光スポットを移動すべき方向を検出するステップと、前
記光スポットを移動すべきトラック数を検出するステッ
プと、前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる
必要のあるとき、検出された移動すべきトラック数が所
定数以上であり、かつ光スポットの移動すべき方向が外
周から内周へ向かうものであるときはフォーカスジャン
プ時に前記スピンドルモータの回転数を加速し、一方、
検出された移動すべきトラック数が所定数以上であり、
かつ内周から外周へ向かうものであるときはフォーカス
ジャンプ時に前記スピンドルモータの回転数を減速する
よう制御するステップと、前記光スポットを現在層から
他の層へ移動させる必要のあるとき、トラックジャンプ
手段によりまず目的とする層の目的とするアドレスに対
応する現在層のアドレス付近に前記光スポットを移動さ
せるステップと、その後、フォーカスジャンプ手段によ
り目的とする層に前記光スポットを移動させるステップ
とを、有することを特徴とする光ピックアップ制御方法
が提供される。
【0021】 通常再生時にはCLVとなるよう回転数
が制御されるスピンドルモータにより回転され、第1層
と第2層に記録された情報を有するディスク状の光記録
媒体に光ビームを照射し、反射光を検出する光ピックア
ップにより前記情報を読み出す光ディスク再生装置の光
ピックアップ制御方法において、前記光ビームのフォー
カスされた光スポットが前記第1層と第2層のいずれに
位置しているかを判断する現在層判断ステップと、前記
光スポットを移動すべき方向を検出するステップと、前
記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要のあ
るとき、光スポットの移動すべき方向が外周から内周へ
向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に前記ス
ピンドルモータの回転数を加速し、一方、内周から外周
へ向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に前記
スピンドルモータの回転数を減速するよう制御するステ
ップと、前記光スポットを現在層から他の層へ移動させ
る必要のあるとき、フォーカスジャンプ手段によりまず
目的とする層に前記光スポットを移動させるステップ
と、その後トラックジャンプ手段により目的とする層の
目的とするアドレスに前記光スポットを移動させるステ
ップとを、有することを特徴とする光ピックアップ制御
方法が提供される。
【0022】 通常再生時にはCLVとなるよう回転数
が制御されるスピンドルモータにより回転され、第1層
と第2層に記録された情報を有するディスク状の光記録
媒体に光ビームを照射し、反射光を検出する光ピックア
ップにより前記情報を読み出す光ディスク再生装置の光
ピックアップ制御方法において、前記光ビームのフォー
カスされた光スポットが前記第1層と第2層のいずれに
位置しているかを判断する現在層判断ステップと、前記
光スポットを移動すべき方向を検出するステップと、前
記光スポットを移動すべきトラック数を検出するステッ
プと、前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる
必要のあるとき、検出された移動すべきトラック数が所
定数以上であり、かつ光スポットの移動すべき方向が外
周から内周へ向かうものであるときはフォーカスジャン
プ時に前記スピンドルモータの回転数を加速し、一方、
検出された移動すべきトラック数が所定数以上であり、
かつ内周から外周へ向かうものであるときはフォーカス
ジャンプ時に前記スピンドルモータの回転数を減速する
よう制御するステップと、前記光スポットを現在層から
他の層へ移動させる必要のあるとき、フォーカスジャン
プ手段によりまず目的とする層に前記光スポットを移動
させるステップと、その後トラックジャンプ手段により
目的とする層の目的とするアドレスに前記光スポットを
移動させるステップとを、有することを特徴とする光ピ
ックアップ制御方法が提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について好ましい実施例とともに説明する。図
2は本発明に係る光ディスク再生装置の一実施例を示す
ブロック図である。この光ディスク再生装置は光記録媒
体1の一種である再生専用型のDVDから情報を再生す
るものであり、DVDとしては再生専用の2層型のもの
を用いるものとする。なお、本発明はDVD専用の再生
装置のみならず、従来からある音楽用CDやビデオC
D、CD−ROMなどの再生装置と兼用するよう構成す
ることができる。以下の実施例では、CD、DVD再生
兼用機としての光ディスク再生装置について説明する。
【0024】かかるCD、DVD再生兼用機の場合装填
されたディスク1がいかなる種類のものか、すなわちC
Dなのか、1層型のDVDか、2層型のDVDかを識別
する機能を付加しておくことにより、装填されたディス
クに応じた再生装置におけるパラメータの設定と、その
後の処理が可能となる。図6は図2中の光ピックアップ
(PU)2とその出力信号に応答する演算装置(図2の
プリアンプ5の一部)を示す回路図であり、ディスク1
の種類の判別結果に応じて2種類のトラッキングエラー
信号の一方を選択する回路例を示している。
【0025】図2において、ディスク1がスピンドル
(SP)モータ3によりCLV(線速度一定)で回転さ
れるようモータドライバ/トラッキング・フォーカス制
御回路4により制御が行われる。光ピックアップ(光ヘ
ッド)2によりディスク1より読み出された信号はプリ
アンプ5に供給され、その出力信号はデジタルサーボ
(DSV)制御回路6に与えられる。システムコントロ
ーラ7はプリアンプ5及びデジタルサーボ制御回路6と
信号の授受を行い、光ディスク再生装置全体を制御する
ものであり、図示省略のマイコンすなわちCPUとメモ
リ、インターフェースなどを有している。
【0026】デジタルサーボ制御回路6の出力信号はモ
ータドライバ/トラッキング・フォーカス制御回路4に
供給され、スピンドルモータ3の回転制御と光ピックア
ップのトラッキングサーボ制御及びフォーカスサーボ制
御を行う。なお、DSV6はサーボ制御回路の他に可変
速コントローラ/メモリコントローラ/EFM復調回路
/エラー訂正回路などを含み、図示省略のメモリを利用
して、再生信号を送出する機能をも有する。光ピックア
ップ2は図示省略のトラバースモータにてディスク1の
半径方向に移動可能であり、また図示省略のフォーカス
サーボ制御機構及びトラッキングサーボ制御に含まれる
アクチュエータにより対物レンズがフォーカス方向、す
なわち光路に沿った方向とディスクの半径方向に移動可
能である。なお、光スポットのディスクの半径方向の移
動は、トラバースモータとアクチュエータの双方を用い
るが、前者は大きく(例えば数百トラック以上)移動す
るときに、後者は短距離だけ移動する場合及びトラッキ
ングサーボ制御のために用いられる。
【0027】光ピックアップ2はまた、レーザビームを
ディスク1に照射するレーザダイオードを有し、その反
射光に基づいてディスク1に記録された光学的情報を再
生した信号を出力したり、図6に示すように非点収差法
によるフォーカスエラー信号FE検出用であり、かつ位
相差法によるトラッキングエラー信号検出用でもある信
号A〜Dと3ビーム法の2種類のトラッキングエラー信
号TE検出用信号E、Fを出力する複数の光検出部A〜
Fを有する(A〜Fは複数の光検出部とその出力信号の
双方を示している)。これらの信号はプリアンプ5に供
給されて必要な演算が行われる。
【0028】図6において、光ピックアップ2が上記複
数の光検出部としての4分割光センサ部分A、B、C、
Dと3ビーム法に用いる光センサ部分E、Fとを有して
いる様子が模式的に示されている。また、図6はこれら
の光センサ部分からの出力信号に応答する演算装置を示
している。加算器10は対角線上にある光センサ部分
A、Cの出力信号を互に加算して出力し、加算器12は
他の対角線上にある光センサ部分B、Dの出力信号を互
に加算して出力するものである。加算器14は、加算器
10、12の出力信号同士を加算するものであり、減算
器16、20は共に加算器10の出力信号から加算器1
2の出力信号を減算するものである。また、減算器18
は光センサ部分Eの出力信号から光センサ部分Fの出力
信号を減算するものである。
【0029】図6の回路は特開昭57−74837号公
報の第4図に示されているものを利用したものである。
加算器14の出力信号に応答する立下がりパルス発生回
路32と立上がりパルス発生回路34の出力信号により
それぞれ制御されるゲート回路36、40が減算器16
の出力信号をゲートして、それぞれホールド回路38、
42に与えられている。ホールド回路38、42の出力
信号はそれぞれ減算器44の+と−入力端子に与えら
れ、減算器44の出力信号はスイッチ30の1側端子に
与えられている。また、加算器14の出力信号はLPF
28とイコライザ(EQ)46をそれぞれ介してそれぞ
れ和信号(サムオール(SA)信号)、EFM信号又は
EFMプラス信号として出力される。
【0030】したがって、システムコントローラ7のマ
イコンからの制御信号CONTによりスイッチ30の0
側が選択されたときは、3ビーム法のトラッキングエラ
ー信号TEが出力され、1側が選択されたときは、前述
の特開昭57−74837号公報の第4図に示されてい
るものと同様のトラッキングエラー信号が選択される。
このトラッキングエラー信号は和信号(加算器14の出
力信号)の両エッジ(立下がりパルス発生回路32と立
上がりパルス発生回路34の出力信号)で差信号(減算
器16の出力信号)をサンプリングすることにより、差
信号の時々刻々のピーク−ツー−ピーク値にビームスポ
ットのトラックからのずれの方向に応じた符号を付けた
値を求めることに相当する(同公報の第5図参照)。
【0031】減算器20の出力信号はフォーカスエラー
信号FEとして用いられるべく、周知のフォーカスサー
ボ制御系に、またトラッキングエラー信号TEは周知の
トラッキングサーボ制御系にそれぞれ与えられる。和信
号SAはディスクの記録情報を読み出すための主信号で
あるとともに、後述のディスク種類判別のための測定対
象信号となる。なお、和信号SAに含まれる可能性のあ
る高周波成分を除去するために、LPF28を介して和
信号SAを出力している。システムコントローラ7は、
図示省略のマイクロコンピュータ(マイコン)の後述す
る動作によりディスク種類の判別や、光ピックアップの
制御を行う。
【0032】次に、光ピックアップ2として2焦点型の
もの、すなわち特開平7−65407号公報や、特開平
7−98431号公報に示されるような、対物レンズに
収束点を2つ設けて厚みの異なるディスクに対応可能と
したものを用いて、ディスクの種類を判別する手法につ
いて説明する。光ピックアップ2はNA=0.38mm
とNA=0.6mmのスポットにて、2種類のディス
ク、すなわち板厚t1=1.2mmのCDとt2=0.
6mmのDVDから情報を読み出すものとする。2焦点
間の距離は0.3mmとする。ディスク表面と信号面と
で同時に結像すると、ディスク表面の影響として低周波
での変調やオフセットの影響を受けるので、2焦点間の
間隔はディスクの厚みと同様に設定することはできな
い。
【0033】図3は、かかる2焦点型光ピックアップで
のディスク1へのレーザビームの集光状態を示す図であ
る。1-a はt1=1.2mmのディスク、1-b はt2=
0.6mmのディスク、1-c は1層が0.6mmの2層
型ディスク(層間距離t3=40μm)への集光状態を
示し、先行上側のビームが1.2mm用で、後行下側の
ビームが0.6mm用である。図3中、α、β、γ、δ
は光ピックアップ2の対物レンズがフォーカス方向に移
動した各々の状態を示している。図4は図3に対応して
光ピックアップ2にてフォーカスサーチを行ったときの
出力信号から得られる様々な信号波形を示している。す
なわち図4の縦軸は電圧であり、横軸が時間であり、p
はピークを示している。2焦点型光ピックアップはホロ
グラムレンズにて構成されるため、特開平7−9843
1号公報のように2焦点の2つのスポット以外にも信号
が検出されるが、ここでは2焦点検出信号以外の信号は
省略している。
【0034】図4の 2-a 〜 2-d は図3の 1-a の1.
2mm厚のディスクに、2-e 〜 2-hは図3の 1-b の
0.6mm厚のディスクに、2-i 〜 2-l は図3の 1-c
の0.6mm厚×2層型のディスクにそれぞれ対応して
いる。また、図6の和信号SAが図4の 2-a, 2-e, 2-i
であり、さらに和信号SAを点線で示すスレショルド
と比較した結果得られた信号が図4の 2-b, 2-f, 2-j
である。また、図6のイコライザ46の周波数特性をフ
ラットとしたときのEFM信号が図4の 2-c, 2-g, 2-k
である。さらにEFM信号を点線で示すスレショルド
と比較した結果得られた信号が図4の 2-d, 2-h, 2-l
である。
【0035】ここで、2つの焦点に対して、1.2mm
厚のディスクの上側スポット、0.6mm厚のディスク
の下側スポットが本来の再生信号であり、この部分の出
力には波形図中、模式的に複数の縦線で示す高い周波数
成分が含まれている。一方、本来の再生信号に相当しな
いスポットは球面収差により光スポットがぼけた状態に
なっていて、そこからの出力信号には高い周波数成分は
含まれていないことがわかる。
【0036】フォーカスサーチは光ピックアップ2のフ
ォーカスコイルに印加する電圧を増加あるいは減少させ
ることにより、光ピックアップ2の光学系の一部である
対物レンズを光路に沿って移動せしめることにより行わ
れる。図4の波形 2-a において、図中左側のピークが
図3の 1-a のディスクのαの状態にて得られ、右側の
ピークが同じくβの状態にて得られる。このように、図
4におけるピークは図3のα、βに対応し、また波形 2
-i 〜 2-l における4つのピークは図3の 1-cのディス
クのα、β、γ、δに対応している。図5は2層ディス
クにおけるフォーカスサーチを示す波形図であり、0.
6mmの記録層の2層目でサーボ制御をオンとする場合
を示している。 3-a はフォーカスコイルに印加する電
圧であり、3-b 〜 3-e は図4の例えば 2-i 〜 2-l に
相当する波形である。
【0037】図4において、細い線が密集している部分
は高周波成分HFを示している。図5において、 9-a は
フォーカスコイル印加電圧であり、 9-b は和信号S
A、 9-c はフォーカスエラー信号、 9-d は和信号SA
をスレショルドと比較して得られた信号、 9-e はフォ
ーカスエラー信号(FE) 9-C を所定スレショルドと
比較して得られた信号、 9-f はEFM信号を比較器5
0で基準値Refと比較して得られる信号、 9ーg は図
7のHFDET(D−FF56の出力信号)である。波
形 9-e におけるタイミングSCはフォーカスサーボ制
御をオンとする時点を示している。
【0038】図7は図6の回路の出力信号中、和信号S
AとEFM信号を用いて高周波成分HFを検出する回路
の一例を示すブロック図である。EFM信号は比較器5
0に与えられ、基準信号Refと比較される。和信号S
AはD−FF(フリップフロップ)52のD入力に与え
られ、そのQ出力は次段のD−FF54のD入力に与え
られ、そのQ出力はさらに次段のD−FF56のD入力
に与えられ、そのQ出力は検出信号HFDETとして出
力される。比較器50の出力信号は各D−FF52〜5
6のクロックとして与えられる。Resetは各D−F
F52〜56のリセット信号である。
【0039】図7の回路中の比較器50の出力信号、す
なわちEFM信号の比較後の信号は図5の 9-f として
示されている。D−FF52〜56は和信号SAを波形
整形して作られた信号 9-d がH(ハイレベル)のとき
のみ、比較器50の出力信号のパルスをカウントし、こ
の例では3カウントするとD−FF56の出力信号HF
DET 9-g がHになる。この区間内に3カウントでき
ない場合は、D−FF52〜56からなるカウンタは和
信号SAなどによってリセットされる。なお、この例で
は3カウントとしているが、このカウント数は適宜所定
の回数にすることができる。
【0040】図8は図6の回路の出力信号中、EFM信
号を用いて高周波成分HFを検出する回路の他の例を示
すブロック図である。EFM信号はHPF58を介して
比較器60に与えられ、基準信号Refと比較される。
比較器60の出力はD−FF62のクロックとして与え
られ、そのQ出力は検出信号HFDETとして出力され
る。D−FF62のD入力には所定値が常時与えられて
いる。ResetはD−FF62のリセット信号であ
る。図8の回路はEFM信号の高周波成分HFを抽出
し、これを基準値Refと比較して得られた信号をラッ
チするものである。なお、図7、図8の回路以外にも高
周波成分を検出するものであれば、他の構成を用いるこ
とが可能で、例えば、図7のカウンタ部分の入力部にH
PFを設けるようにすることもできる。
【0041】図6のイコライザ46の回路例としては例
えば5タップのトランスバーサルフィルタを用いること
ができる。このフィルタを構成する単位遅延素子の遅延
時間T及びタップゲインG0〜G4はディスクの種類に
応じて図示省略のコントローラのプログラムROMにあ
らかじめ記憶しておいたデータを用いて制御可能であ
る。Tの例としては、1.2mmのCDの場合T=44
0ns、0.6mmのDVDの場合T=80nsの2つ
を切り換えることができる。G0〜G4の例としては、
1.2mmのCDの場合G2=1、G1=G3=0.1
2、G0=G4=0とし、0.6mmのDVDの場合G
0=0.02、G1=0.2、G2=1、G3=0.
2、G4=0.02とし、さらにフォーカスサーチ時は
周波数特性を除去するためにG2=1とし、他を0とし
ておく。
【0042】図6と図7を組み合わせた構成の動作につ
いて説明する。再生装置の電源投入などの後、スピンド
ル(SP)モータ3を起動し、フォーカスサーチを開始
する。すなわち、フォーカスコイルへの印加電圧を図5
の 9-a に示すように少しずつ増加させ、和信号SAを
A/D変換してマイコンに取り込み、和信号SA(図5
の 9-b )を読み込み、同時に図7の出力信号HFDE
T(図5の 9-g )を監視する。
【0043】和信号SAが所定値を超え、かつ信号HF
DETがHになり、フォーカスエラー信号(図5の 9-c
)と所定値との比較で得られた信号 9-e を監視し、こ
れがHからL(ローレベル)になった時点t(フォーカ
スサーチにおけるいわゆるSカーブのほぼゼロクロス点
に相当)でフォーカスサーボ制御をオンとする。また、
各ディスクの反射率の違いによる再生装置の諸パラメー
タ、例えば光ヘッドのレーザパワー、フォーカスエラー
信号、トラッキングエラー信号を生成する回路のゲイ
ン、オフセット、バランス、単位遅延素子の遅延時間、
タップゲインなどを設定し、再生処理を実行する。
【0044】上記の動作を図9のフローチャートととも
に説明する。再生装置の電源が投入されたり、ディスク
が交換されたり、複数層型ディスクで他の層のデータ再
生が求められたときにこのフローがスタートするものと
する。ステップS20で図示省略のメモリやバッファの
所定内容をクリアするなどのイニシャライズをした後、
ステップS21でフォーカスサーチを開始する。その
後、和信号SAの電圧を読み取り、レジスタに格納し、
所定値との比較を行う。次のステップS23で和信号S
Aが所定値Qより大きいか否かを判断するし、YESな
らステップS24で和信号SAのリーディングエッジ
(前端エッジ)が検出されたか否かを判断する。ステッ
プS23でNOなら、ステップS22へ戻る。ステップ
S24で和信号SAのエッジが検出されたときは、ステ
ップS25でカウンタのカウントCを1つインクリメン
トしてステップS22へ戻る。一方 、ステップS24
で和信号SAのエッジが検出されないときは、ステップ
S26でHFDETがHであるか否かを判断する。NO
のときはステップS22へ戻り、YESならステップS
27でフォーカスエラー信号FEを整形した図5の信号
9-e のトレーリングエッジ(後端エッジ)が検出され
たか否かを判断する。
【0045】フォーカスエラー信号FEのエッジが検出
されると、ステップS28でカウントCが1か否かを判
断し、1であれば装填されているディスクはCDである
と判断し、CDに適したパラメータをステップS29で
設定し、次いでステップS34で図5の 9-c に示す信
号がセンター値となった時点SC(波形 9-e 参照)で
フォーカスサーボ制御をオンとする。C=1でないとき
は、ステップS30でC=2か否かを判断し、2であれ
ばDVDの1層のディスクであると判断し、それに適し
たパラメータをステップS31で設定し、次いでステッ
プS34で上記と同様にフォーカスサーボ制御をオンと
する。C=2でないときは、ステップS32でC=3か
否かを判断し、3であればDVDの2層のディスクの1
層目であると判断し、それに適したパラメータをステッ
プS33で設定し、次いでステップS34で上記と同様
にフォーカスサーボ制御をオンとする。その後、ステッ
プS35で通常の再生動作を開始する。カウントCの数
によってディスクの種類を判断できるのは、図4に示し
たようにフォーカスサーチ中に得られる和信号SA(図
4の 2-a, 2-e, 2-i)のピークの数と、EFM信号中の
高周波成分の検出されるタイミングの関係がディスクの
種類によって一定の関係にあることによる。
【0046】
【表1】 <第1の態様>次に、図1に沿って本発明の第1の態様
について説明する。第1の態様では、光スポットの移動
に際し次の2つの方法の一方を選択して実行している。 ==第1の方法==他の層へ移動する必要のあるとき、
まず目的とする層の目的とするトラックに対応する現在
アクセスしているトラックに光スポットを移動(トラッ
クジャンプ)させ、次いで目的の層へフォーカスジャン
プする方法(図10のb、d)。 ==第2の方法==他の層へ移動する必要のあるとき、
まず目的の層へフォーカスジャンプし、次いで目的とす
る層の目的とするトラックに光スポットを移動(トラッ
クジャンプ)させる方法(図10のa、c)。
【0047】図1において、まずサーチ要求があるか否
かをステップS1で判断する。ここでのサーチ要求と
は、現在アクセスしている層の所定トラックから別の場
所にアクセスする場合に生じる。次いでステップS2
で、行き先のアクセスポイントが現在いる場所と同一層
か否かを判断する。これは、現在のアドレスと行き先の
アドレスを比較し、TOCのデータを参照することなど
により判断できる。なお、アドレスには第1層と第2層
のいずれの層(レイヤー)のトラックかを示すレイヤー
識別コードが付されているので、アドレスを読み込む
と、層とディスクの半径方向の位置がわかる。行き先の
アクセスポイントが現在アクセスしている場所と同一層
のときは、特に本発明による処理は必要ないので、ステ
ップS3へ行き、従来と同様の手法でサーチを実行す
る。よって、ステップS3以降の処理は図示省略してい
る。
【0048】
【表2】行き先のアクセスポイントが異なる層であると
きは、ステップS4で上記第1の方法と第2の方法のい
ずれを選択するかを判断する。この判断のためには、次
のいずれかの条件を適用する。 [第1の方法と第2の方法の選択の判断条件] (1)求められる光スポットの移動方向が光ディスクの
外周から内周へ向かうものか、あるいは内周から外周へ
向かうものかによる。現在位置から内周へ向かう場合は
第1の方法を、現在位置から外周へ向かう場合は第2の
方法を選択する。第2の方法では、フォーカスジャンプ
中にはトラックから信号を読み出していないので、速度
信号が得られず、よってスピンドルモータの制御ができ
ないため、目的とするアクセスポイントでのスピンドル
モータの回転速度を収束させるのに時間を要する。特
に、CLVでは内周の方が外周より回転速度が速いの
で、外周から内周へ移動する場合はその逆と比べて時間
を要するので、この判断条件を用いている。 (2)求められる光スポットの移動方向が光ディスクの
第1層から第2層へ向かうものか、あるいは第2層から
第1層へ向かうものかによる。第1層から第2層へ向か
う場合は第1の方法を、第2層から第1層へ向かう場合
は第2の方法を選択する。 (3)光ディスクの第1層と第2層が同一アドレスを有
するタイプ(タイプ1のディスク)か、あるいは異なる
アドレスを有するタイプ(タイプ2のディスク)かによ
る。同一アドレスを有するタイプの場合は第1の方法
を、異なるアドレスを有するタイプの場合は第2の方法
を選択する。図11はタイプ1とタイプ2のディスクを
模式的に示し、L0は第1層、L1は第2層を示してい
る。図中”30000h”はデータ領域の再内周のアド
レスの具体例を示している。なお、本実施例において第
1層はディスクの2つの層のうち光ピックアップに近い
方の外側の層を、第2層は光ピックアップから遠い方の
内側の層をいうものとする。 (4)物理的要因による。 例えば、ジッタが大きいとか、傷などにより第1層
の方が第2層よりも信号の品質が悪い場合や、記録密度
が異なる場合、第1の方法と第2の方法を組み合わせ
て、一般に長距離の移動であるトラックジャンプは必ず
第2層側にて行う。 例えば、最内周や最外周から移動する場合や、最内
周や最外周へ移動する場合、端部のトラックをオーバー
ランしたときは暴走することがあり得る。そこで、現在
の位置あるいは目的の位置を考慮して切り換える。 (5)再生しようとするデータの種類による。 例えば、第1層にコントロールデータが、第2層に
は画像や音声などの主データが記録されている場合、必
ずコントロールデータのある第1層側にて長距離トラッ
クジャンプを行えば、途中のトラックキック時などにコ
ントロールデータを読み込むことができる。
【0049】
【表3】図1中のステップSS4では上記判断条件は示
していないが、以下第1の方法と第2の方法の具体的手
法について説明する。 [第1の方法]ステップS4で第1の方法が選択される
と、ステップS5〜ステップS12が実行される。ステ
ップS5では現在アドレスを読み込み、現在アクセスし
ている層における行き先のアクセスポイントに対応する
アドレスとの差を計算する。このアドレス差により、移
動すべき半径方向が外周へ向かうものか、内周へ向かう
ものかがわかり、また移動すべきトラック本数がわか
る。ステップS6では、ステップS5で得た情報を用い
て目的トラックへ光スポットを移動(トラックジャン
プ)させるべく、いったんトラッキングサーボ制御をオ
フとして、光ピックアップ2を制御する。この時点での
ディスクの半径方向の光スポットの移動は±数トラック
程度のラフなものである。
【0050】光スポットのディスク1の半径方向の移動
の開始とともに、クロスしたトラック数のカウントを開
始する。また、光スポットがアクセスポイントに対して
CLV(線速度一定)となるよう、スピンドルモータ3
が制御される。ステップS7では、トラック数のカウン
ト値がステップS5で得た計算値に一致したか否かを判
断し、一致すると移動速度を減速させるべくブレーキを
かけ、トラッキングサーボ制御をオンとし、次にステッ
プS8で目的層へ移動すべくフォーカスジャンプする。
フォーカスジャンプとは、フォーカスサーボ制御とトラ
ッキングサーボ制御を共にオフとし、第1層から第2層
へ又はその逆へ光スポットを瞬時に移動するようにフォ
ーカス方向に加速を行い、他の層のSカーブを検出した
時点でブレーキをかけてフォーカス位置をディスクの厚
み方向に移動させることをいう。
【0051】フォーカスジャンプの後、ステップS9に
てフォーカスサーボ制御をオンとする(サーボ制御ルー
プを閉ループとする)とし、ステップS10にてトラッ
キングサーボ制御を同様にオンとする。ここでステップ
S11で現在アドレスを読み込む。このアドレスが目的
のアクセスポイントのアドレスであればよいが、スパイ
ラルトラックの偏心が層間で異なるという影響などでア
ドレスが一致しないことが多い。そこで目的とするアド
レスへ正確にアクセスするために、ステップS11で更
に移動すべきトラック数と方向を計算し、ステップS1
2でこの情報を用いて目的トラックへ精密にキックす
る。なお、トラックキックはディスクの半径方向の短い
距離の移動をいい、一方トラックジャンプはディスクの
半径方向の長い距離の移動をいう。以上が第1の方法の
処理の内容である。
【0052】スピンドルモータ3はCLV制御なので、
ディスクの半径方向の移動に際し、その移動方向によっ
て、加速又は減速の制御をする必要がある。DVDRO
Mなどで高速なサーチを必要とする場合などでは、ディ
スク1のイナーシャが大きいため目的トラックでのスピ
ンドルモータ3の速度の収束に大きな時間ロスを生じ
る。したがってここで、他の層に移動する際に、トラッ
ク移動とともに、いち早くスピンドルモータ3の加減速
値をCLV制御にて設定することにより、最短時間にて
目標の回転数にすることができる。また、その後、目的
の層にて目的のトラックにキックにて精密に移動する間
に、スピンドルモータ3の速度をいち早く目的の速度に
収束することができる。なお、かかるスピンドルモータ
3の加速・減速のいち早い制御をステップS6に含める
ことは好ましい態様である。このスピンドルモータ3の
加速・減速のいち早い制御は、後述する第3の態様及び
第4の態様を示す図13のフローチャート中のステップ
S30〜S33として示されているので、ここでは、そ
の内容には触れない。
【0053】[第2の方法]ステップS4で第2の方法
が選択されると、ステップS13〜ステップS18が実
行され、その後第1の方法を構成するステップS10に
戻る。ステップS13〜S15はステップS8〜S10
と同様であり、ステップS13では目的層へ移動すべく
フォーカスジャンプする。フォーカスジャンプの後、ス
テップS14にてフォーカスサーボ制御をオンとし、ス
テップS15にてトラッキングサーボ制御を同様にオン
とする。次のステップS16〜S18はステップS5〜
S7と同様であり、ステップS16では現在アドレスを
読み込み、現在アクセスしている層における行き先のア
クセスポイントに対応するアドレスとの差を計算する。
このアドレス差により、移動すべき半径方向が外周へ向
かうものか、内周へ向かうものかがわかり、また移動す
べきトラック本数がわかる。
【0054】ステップS17では、ステップS16で得
た情報を用いて目的トラックへ光スポットを移動(トラ
ックジャンプ)させるべく、光ピックアップ2を制御す
る。この時点でのディスクの半径方向の光スポットの移
動は±数トラック程度のラフなものである。光スポット
のディスク1の半径方向の移動の開始とともに、移動し
たトラック数のカウントを開始する。また、光スポット
がアクセスポイントに対してCLVとなるよう、スピン
ドルモータ3が制御される。ステップS18では、トラ
ック数のカウント値がステップS16で得た計算値に一
致したか否かを判断する。一致すると、ステップS10
〜S12の処理が前述の第1の方法と同様に行われる。
【0055】図10は上記第1の方法と第2の方法を模
式的に示す図である。図10において、L0は第1層を
L1は第2層を示している。光スポットの移動は矢印で
示され、psは光スポットの最初のアクセスポイント、
p1、p2はその後の光スポットの移動を数字の順番で
示し、さらにpeは最終到着点(目的とする層の目的の
トラック)を示している。図10のb、dは第1の方法
をa、cは第2の方法をそれぞれ示している。
【0056】<第2の態様>上記第1の態様では、上記
第1の方法と第2の方法を所定条件にて選択して、その
いずれかを用いて光ピックアップを制御しているが、第
2の態様ではかかる選択は行わず、上記第1の方法のみ
を用いるようにしている。図12は第2の態様の処理を
示すフローチャートであり、図1と同一ステップは同一
内容である。すなわち図12は図1のステップS4、S
13〜S18削除し、ステップS2のYESから直接ス
テップS5へ行く点が図1と異なる。
【0057】<第3の態様>及び<第4の態様> 次に本発明の第3の態様及び第4の態様について説明す
る。前述のようにスピンドルモータ3はCLV制御なの
で、ディスクの半径方向の移動に際し、その移動方向に
よって、加速又は減速の制御をする必要がある。DVD
ROMなどで高速なサーチを必要とする場合などでは、
ディスク1のイナーシャが大きいため目的トラックでの
スピンドルモータ3の速度の収束に大きな時間ロスを生
じる。したがってここで、他の層にフォーカスジャンプ
する際に、移動すべきディスクの半径方向を決定し、移
動すべき方向と距離(トラック本数)によってスピンド
ルモータ3の加減速値を設定し印加する。これと同時又
は近いタイミングにてフォーカスジャンプすることによ
り、フォーカスサーボ制御をオンとしてその後目的のト
ラックに移動する間にスピンドルモータ3の速度をいち
早く目的の速度に収束することができる。
【0058】図13は第3の態様をも含む第4の態様の
処理を示すフローチャートであり、図12と同一ステッ
プは同一内容である。すなわち図13は図12のステッ
プS5との後にステップS30〜S33を挿入し、か
つ、ステップS8〜S10をステップS6に先行して実
行するものであり、これらの点が図12と異なる。ステ
ップS30ではステップS5で得られた現在アドレスと
目的とするアドレスの差の正負から半径方向外方への移
動か、あるいは半径方向内方への移動かという移動方向
を判断し、次いでステップS31で移動すべきトラック
数TjをTj=現在アドレスにより指示されるトラック
位置Tp−目的とするアドレスにより指示されるトラッ
ク位置Tdとして計算し、Tjが所定数K以上か否かを
判断する。すなわち半径方向の光スポットの移動すべき
トラック数がK本以上か否かを判断する。定数Kとして
は、例えば100に設定することができる。
【0059】移動すべきトラック数Tjが所定値K以上
であれば、ステップS32にて移動方向に応じてスピン
ドルモータ3を加速又は減速するよう制御する。具体的
には、内周に向かうときは加速し、外周に向かうときは
減速することによりCLVへの収束を短時間で実行する
ものである。この、加速又は減速を実行するため、移動
すべきトラック数Tjに定数Mを乗じた値をスピンドル
モータ3の回転の加速値あるいは減速値として出力す
る。すなわち、スピンドルモータ3の回転数は光スポッ
トの移動方向とディスクの半径方向の移動距離の関数に
より加速又は減速される。一方、ステップS31で、移
動すべきトラック数Tjが所定値K以上でなければ、ス
テップS33にて現在の回転数と同一の制御値をホール
ドして出力するか、あるいはフリーランとする。この場
合、光スポットの位置のアドレスに応じた通常のCLV
制御が行われる。
【0060】図14は第3の態様における光スポットの
遷移と光ピックアップの制御及びスピンドルモータの制
御のタイミングを示す模式図である。ステップS32又
はステップS33の終了後、ステップS8でフォーカス
ジャンプをし、次いでステップS9、S10でフォーカ
スサーボ制御とトラッキングサーボ制御をそれぞれオン
とする。次いでステップS34で目的層における現在ア
ドレスを読み込み、移動すべき方向とトラック数を再計
算し、目的トラックへ移動開始する。このとき加速又は
減速を要する場合はステップS32で既に加速値又は減
速値が出力され、スピンドルモータ3に印加されている
ので、ステップS8のフォーカスジャンプと同時又はほ
ぼ同時にスピンドルモータ3が加速あるいは減速される
こととなり、目的のトラックに到達する時点ではいち早
く所定の速度を得ることができる。この点、通常のCL
V制御はトラックからのアドレス情報を読み出し、この
情報に基づいてCLV制御が実行されるので、フォーカ
スジャンプ中には当然加速あるいは減速が実行されない
のに対して、第3の態様及び第4の態様では図14に示
すようにフォーカスジャンプ中に加速値又は減速値が印
加されてスピンドルモータ3が制御されるので、より早
い制御が可能である。ステップS7の後はステップS1
1、S12が図12と同様に実行される。
【0061】図13のフローチャートにおいて、ステッ
プS10のトラッキングサーボ制御をオンとする動作と
ステップS34における目的層での現在アドレスの読み
込みと、それを用いた移動トラック数の再計算は省略し
て、ステップS5で得た情報を用いて移動方向と移動ト
ラック数を決めてもよい。かかる省略により、計算を再
度行う必要がなくなり、処理プログラムの負担が軽減さ
れ、かつ移動開始までの時間を短縮できる。なお、元の
層と現在の層(目的とする層)とではトラックの偏心量
が異なるので、ステップS5で得た情報では、正確な移
動トラック数とならず誤差を生じるが、ステップS11
とS12の処理により精密なトラックキックによって補
正されて目的のトラックに正確に到達することができ
る。なお、図13からステップS31とステップS33
を削除し、ステップS30から直接ステップS32へ行
くように構成することもできる。すなわち移動すべきト
ラック数Tjが所定値K以上か否かにかかわらず加速又
は減速するようにしてもよく、これを本発明の第3の態
様とする。
【0062】<第5の態様>上記第1の態様と第3の態
様あるいは第4の態様を組み合わせる構成とすることも
できる。かかる組み合わせを本発明の第5の態様とす
る。
【0063】<第6の態様>上記第2の態様と第3の態
様あるいは第4の態様を組み合わせる構成とすることも
できる。かかる組み合わせを本発明の第6の態様とす
る。
【0064】<第7の態様>上記第1の態様における第
2の方法、すなわちフォーカスジャンプをしてからトラ
ックジャンプを行う方法と第3の態様あるいは第4の態
様を組み合わせる構成とすることもできる。かかる組み
合わせを本発明の第7の態様とする。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、D
VDなどの2層以上の記録層を有する光記録媒体から光
ピックアップにて情報を再生する際に、現在アクセスし
ている層とは異なる層の所定アドレスのトラック位置に
光スポットを移動させる場合、移動時間が短く、かつ目
的とするアクセスポイントへの正確かつ安定したジャン
プ(サーチ)が実行できる。特に第1の態様では、フォ
ーカスジャンプとトラックジャンプのいずれを先に実行
するかを、光スポットの移動の態様やその他物理的条件
などに応じて適切に選択するようにしているので、より
適切に移動時間の短縮と安定したサーチが実行できる。
また、第2の態様では、トラックジャンプ後にフォーカ
スジャンプを行うが、フォーカスジャンプを行ってから
トラックジャンプを行う方法と比較すると、スピンドル
モータの加速又は減速が必要なときにトラックジャンプ
と同時に加速又は減速を行うことができ、所定の速度に
到達するまでの時間が短くて済む。
【0066】さらに第3の態様ではフォーカスジャンプ
と同時かほぼ同時にスピンドルモータの加速又は減速を
行うようにし、その後トラックジャンプを行うのでフォ
ーカスジャンプにおけるフォーカスサーチ中にスピンド
ルモータの加速あるいは減速を実行でき、光スポットの
目的とするアクセスポイントへの移動時間をフォーカス
サーチ中にスピンドルモータの加速あるいは減速を実行
しないものより短縮することができる。さらに第4の態
様では第3の態様における加速・減速をトラックの所定
本数以上の移動のときのみ行うようにしているので不必
要な加速・減速を実行することがなく、移動時間の短縮
につながる。また、第5の態様ないし第7の態様は、前
述のように2つの態様又は1つの態様と他の態様の一部
を組み合わせたものなので、移動時間の短縮化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2中のシステムコントローラに用いられてい
るマイクロコンピュータ(マイコン)の動作の中で、第
1の態様における光ピックアップの制御手順を示すフロ
ーチャートである。
【図2】本発明の光ディスク再生装置の一実施例を示す
ブロック図である。
【図3】2焦点型光ピックアップでのディスクへのレー
ザビームの集光状態を示す図である。
【図4】図3に対応して光ピックアップにてフォーカス
サーチを行ったときの出力信号から得られる様々な信号
波形を示す波形図である。
【図5】2層ディスクにおけるフォーカスサーチを示す
波形図である。
【図6】本発明の光ディスク再生装置の実施例中の光ピ
ックアップとその出力信号に応答する演算装置(図2の
プリアンプの一部)を示す回路図である。
【図7】図6の回路の出力信号中、和信号SAとEFM
信号を用いて高周波成分HFを検出する回路の一例を示
すブロック図である。
【図8】図6の回路の出力信号中、EFM信号を用いて
高周波成分HFを検出する回路の他の例を示すブロック
図である。
【図9】図2中のシステムコントローラに用いられてい
るマイコンの動作の中で、ディスク種類の判別を行っ
て、再生動作に入るための処理手順を示すフローチャー
トである。
【図10】第1の態様における第1の方法と第2の方法
での光スポットの移動をそれぞれ示す模式図である。
【図11】アドレスの付け方により分けられたタイプ1
とタイプ2のディスクを示す模式図である。
【図12】図2中のシステムコントローラに用いられて
いるマイコンの動作の中で、第2の態様における光ピッ
クアップの制御手順を示すフローチャートである。
【図13】図2中のシステムコントローラに用いられて
いるマイコンの動作の中で、第3の態様を含む第4の態
様における光ピックアップの制御手順を示すフローチャ
ートである。
【図14】第3の態様における光スポットの遷移と光ピ
ックアップの制御及びスピンドルモータの制御のタイミ
ングを示す模式図である。
【符号の説明】
1 光ディスク(光記録媒体) 2 光ピックアップ(光ヘッド) 3 スピンドルモータ 4 モータドライバ/トラッキング・フォーカス制御回
路(DSV6及びシステムコントローラ7と共にサーボ
制御手段、フォーカスジャンプ手段、トラックジャンプ
手段、スピンドルモータ制御手段を構成する) 5 プリアンプ 6 デジタルサーボ(DSV)制御回路 7 システムコントローラ (現在層判断手段、トラッ
ク番号検出手段、制御方法判断手段、制御手段、移動方
向検出手段、加減速手段、移動トラック数検出手段) 10、12、14 加算器 16、18、20、44 減算器 28 LPF(ローパスフィルタ) 30 スイッチ 32、34 パルス発生回路 36、40 ゲート回路 38、42 ホールド回路 46 イコライザ 50、60 比較器 52、54、56、62 D−FF 58 HPF(ハイパスフィルタ) A、B、C、D 位相差法に用いる4分割光センサ部分 E、F 3ビーム法に用いる2つのセンサ部分
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/085 G11B 19/24

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1層と第2層に記録された情報を有する
    ディスク状の光記録媒体に光ビームを照射し、反射光を
    検出する光ピックアップと、 前記反射光を用いて前記光ピックアップを制御し前記光
    ビームのトラッキングサーボ制御と、フォーカスサーボ
    制御を行うサーボ制御手段と、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
    層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
    判断手段と、 現在層から目的とする他の層へ前記光ビームの光スポッ
    トを移動させるフォーカスジャンプ手段と、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットの位置する
    アドレスを検出する現在アドレス検出手段と、 現在アドレスから目的とする他のアドレスへ前記光ビー
    ムの光スポットを移動させるトラックジャンプ手段と、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、前記トラックジャンプ手段によりまず目的と
    する層の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレ
    付近に前記光スポットを移動させた後に、前記フォー
    カスジャンプ手段により目的とする層に前記光スポット
    を移動させる第1の方法と、前記フォーカスジャンプ手
    段によりまず目的とする層に前記光スポットを移動させ
    た後に、前記トラックジャンプ手段により目的とする層
    の目的とするアドレスに前記光スポットを移動させる第
    2の方法のいずれの方法を採用するかを判断する制御方
    法判断手段と、 前記制御方法判断手段により判断された前記第1の方法
    又は前記第2の方法を実行する光スポット制御手段と
    を、 有する光ディスク再生装置。
  2. 【請求項2】第1層と第2層に記録された情報を有する
    ディスク状の光記録媒体に光ビームを照射し、反射光を
    検出する光ピックアップにより前記情報を読み出す光デ
    ィスク再生装置の光ピックアップ制御方法において、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
    層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
    判断ステップと、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、トラックジャンプ手段によりまず目的とする
    層の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレス
    近に前記光スポットを移動させた後に、フォーカスジャ
    ンプ手段により目的とする層に前記光スポットを移動さ
    せる第1の方法と、前記フォーカスジャンプ手段により
    まず目的とする層に前記光スポットを移動させた後に、
    前記トラックジャンプ手段により目的とする層の目的と
    するアドレスに前記光スポットを移動させる第2の方法
    のいずれの方法を採用するかを判断する制御方法判断ス
    テップとを、 有することを特徴とする光ピックアップ制御方法。
  3. 【請求項3】求められる前記光スポットの移動方向が前
    記光ディスクの外周から内周へ向かうものか、あるいは
    内周から外周へ向かうものかを判断するステップを更に
    有し、外周から内周へ向かうときは前記制御方法判断ス
    テップが前記第1の方法を採用し、一方、内周から外周
    へ向かうときは前記第2の方法を採用するものである請
    求項2記載の光ピックアップ制御方法。
  4. 【請求項4】求められる前記光スポットの移動方向が前
    記光ディスクの前記第1層から前記第2層へ向かうもの
    か、あるいは前記第2層から前記第1層へ向かうものか
    を判断するステップを更に有し、前記第1層から前記第
    2層へ向かうものであるときは前記制御方法判断ステッ
    プが前記第1の方法を採用し、一方、前記第2層から前
    記第1層へ向かうものであるときは前記第2の方法を採
    用するものである請求項2記載の光ピックアップ制御方
    法。
  5. 【請求項5】前記光ディスクの前記第1層と前記第2層
    が同一アドレスを有するタイプか、あるいは異なるアド
    レスを有するタイプかを判断するステップを更に有し、
    同一アドレスを有するタイプのときは前記制御方法判断
    ステップが前記第1の方法を採用し、一方、異なるアド
    レスを有するタイプのときは前記第2の方法を採用する
    ものである請求項2記載の光ピックアップ制御方法。
  6. 【請求項6】第1層と第2層に記録された情報を有する
    ディスク状の光記録媒体に光ビームを照射し、反射光を
    検出する光ピックアップと、 前記光記録媒体を回転・駆動するスピンドルモータと、 前記スピンドルモータの回転数を制御して通常再生時に
    CLVを得るスピンドルモータ制御手段と、 前記反射光を用いて前記光ピックアップを制御し前記光
    ビームのトラッキングサーボ制御と、フォーカスサーボ
    制御を行うサーボ制御手段と、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
    層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
    判断手段と、 現在層から目的とする他の層へ前記光ビームの光スポッ
    トを移動させるフォーカスジャンプ手段と、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットの位置する
    アドレスを検出する現在アドレス検出手段と、 現在アドレスから目的とする他のアドレスへ前記光ビー
    ムの光スポットを移動させるトラックジャンプ手段と、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、前記トラックジャンプ手段によりまず目的と
    する層の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレ
    付近に前記光スポットを移動させた後に、前記フォー
    カスジャンプ手段により目的とする層に前記光スポット
    を移動させる第1の方法と、前記フォーカスジャンプ手
    段によりまず目的とする層に前記光スポットを移動させ
    た後に、前記トラックジャンプ手段により目的とする層
    の目的とするアドレスに前記光スポットを移動させる第
    2の方法のいずれの方法を採用するかを判断する制御方
    法判断手段と、 前記制御方法判断手段により判断された前記第1の方法
    又は前記第2の方法を実行する光スポット制御手段と、 前記トラックジャンプ手段により移動すべき方向を検出
    する光スポット移動方向検出手段と、 前記光スポット移動方向検出手段により検出された前記
    光スポットの移動方向が外周から内周へ向かうものであ
    るときは前記スピンドルモータ制御手段がフォーカスジ
    ャンプ時に前記スピンドルモータの回転数を加速し、一
    方、内周から外周へ向かうものであるときは前記スピン
    ドルモータ制御手段がフォーカスジャンプ時に前記スピ
    ンドルモータの回転数を減速するよう制御する加減速手
    段とを、 有する光ディスク再生装置。
  7. 【請求項7】第1層と第2層に記録された情報を有する
    ディスク状の光記録媒体に光ビームを照射し、反射光を
    検出する光ピックアップと、 前記光記録媒体を回転・駆動するスピンドルモータと、 前記スピンドルモータの回転数を制御して通常再生時に
    CLVを得るスピンドルモータ制御手段と、 前記反射光を用いて前記光ピックアップを制御し前記光
    ビームのトラッキングサーボ制御と、フォーカスサーボ
    制御を行うサーボ制御手段と、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
    層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
    判断手段と、 現在層から目的とする他の層へ前記光ビームの光スポッ
    トを移動させるフォーカスジャンプ手段と、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットの位置する
    アドレスを検出する現在アドレス検出手段と、 現在アドレスから目的とする他のアドレスへ前記光ビー
    ムの光スポットを移動させるトラックジャンプ手段と、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、前記トラックジャンプ手段によりまず目的と
    する層の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレ
    付近に前記光スポットを移動させた後に、前記フォー
    カスジャンプ手段により目的とする層に前記光スポット
    を移動させる第1の方法と、前記フォーカスジャンプ手
    段によりまず目的とする層に前記光スポットを移動させ
    た後に、前記トラックジャンプ手段により目的とする層
    の目的とするアドレスに前記光スポットを移動させる第
    2の方法のいずれの方法を採用するかを判断する制御方
    法判断手段と、 前記制御方法判断手段により判断された前記第1の方法
    又は前記第2の方法を実行する光スポット制御手段と、 前記トラックジャンプ手段により移動すべき方向を検出
    する光スポット移動方向検出手段と、 前記トラックジャンプ手段により移動すべきトラック数
    を検出する移動トラック数検出手段と、 前記移動トラック数検出手段により検出された移動すべ
    きトラック数が所定数以上であり、かつ前記光スポット
    移動方向検出手段により検出された前記光スポットの移
    動方向が外周から内周へ向かうものであるときは前記ス
    ピンドルモータ制御手段がフォーカスジャンプ時に前記
    スピンドルモータの回転数を加速し、一方、前記移動ト
    ラック数検出手段により検出された移動すべきトラック
    数が所定数以上であり、かつ内周から外周へ向かうもの
    であるときは前記スピンドルモータ制御手段がフォーカ
    スジャンプ時に前記スピンドルモータの回転数を減速す
    るよう制御する加減速手段とを、 有する光ディスク再生装置。
  8. 【請求項8】通常再生時にはCLVとなるよう回転数が
    制御されるスピンドルモータにより回転され、第1層と
    第2層に記録された情報を有するディスク状の光記録媒
    体に光ビームを照射し、反射光を検出する光ピックアッ
    プにより前記情報を読み出す光ディスク再生装置の光ピ
    ックアップ制御方法において、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
    層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
    判断ステップと、 前記光スポットを移動すべき方向を検出するステップ
    と、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、光スポットの移動すべき方向が外周から内周
    へ向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に前記
    スピンドルモータの回転数を加速し、一方、内周から外
    周へ向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に前
    記スピンドルモータの回転数を減速するよう制御するス
    テップと、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、トラックジャンプ手段によりまず目的とする
    層の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレス
    近に前記光スポットを移動させるステップと、 その後、フォーカスジャンプ手段により目的とする層に
    前記光スポットを移動させるステップとを、 有することを特徴とする光ピックアップ制御方法。
  9. 【請求項9】通常再生時にはCLVとなるよう回転数が
    制御されるスピンドルモータにより回転され、第1層と
    第2層に記録された情報を有するディスク状の光記録媒
    体に光ビームを照射し、反射光を検出する光ピックアッ
    プにより前記情報を読み出す光ディスク再生装置の光ピ
    ックアップ制御方法において、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
    層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
    判断ステップと、 前記光スポットを移動すべき方向を検出するステップ
    と、 前記光スポットを移動すべきトラック数を検出するステ
    ップと、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、検出された移動すべきトラック数が所定数以
    上であり、かつ光スポットの移動すべき方向が外周から
    内周へ向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に
    前記スピンドルモータの回転数を加速し、一方、検出さ
    れた移動すべきトラック数が所定数以上であり、かつ内
    周から外周へ向かうものであるときはフォーカスジャン
    プ時に前記スピンドルモータの回転数を減速するよう制
    御するステップと、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、トラックジャンプ手段によりまず目的とする
    層の目的とするアドレスに対応する現在層のアドレス
    近に前記光スポットを移動させるステップと、 その後、フォーカスジャンプ手段により目的とする層に
    前記光スポットを移動させるステップとを、 有することを特徴とする光ピックアップ制御方法。
  10. 【請求項10】通常再生時にはCLVとなるよう回転数
    が制御されるスピンドルモータにより回転され、第1層
    と第2層に記録された情報を有するディスク状の光記録
    媒体に光ビームを照射し、反射光を検出する光ピックア
    ップにより前記情報を読み出す光ディスク再生装置の光
    ピックアップ制御方法において、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
    層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
    判断ステップと、 前記光スポットを移動すべき方向を検出するステップ
    と、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、光スポットの移動すべき方向が外周から内周
    へ向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に前記
    スピンドルモータの回転数を加速し、一方、内周から外
    周へ向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に前
    記スピンドルモータの回転数を減速するよう制御するス
    テップと、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、フォーカスジャンプ手段によりまず目的とす
    る層に前記光スポットを移動させるステップと、 その後トラックジャンプ手段により目的とする層の目的
    とするアドレスに前記光スポットを移動させるステップ
    とを、 有することを特徴とする光ピックアップ制御方法。
  11. 【請求項11】通常再生時にはCLVとなるよう回転数
    が制御されるスピンドルモータにより回転され、第1層
    と第2層に記録された情報を有するディスク状の光記録
    媒体に光ビームを照射し、反射光を検出する光ピックア
    ップにより前記情報を読み出す光ディスク再生装置の光
    ピックアップ制御方法において、 前記光ビームのフォーカスされた光スポットが前記第1
    層と第2層のいずれに位置しているかを判断する現在層
    判断ステップと、 前記光スポットを移動すべき方向を検出するステップ
    と、 前記光スポットを移動すべきトラック数を検出するステ
    ップと、 前記光スポットを現在層から他の層へ移動させる必要の
    あるとき、検出された移動すべきトラック数が所定数以
    上であり、かつ光スポットの移動すべき方向が外周から
    内周へ向かうものであるときはフォーカスジャンプ時に
    前記スピンドルモータの回転数を加速し、一方、検出さ
    れた移動すべきトラック数が所定数以上であり、かつ内
    周から外周へ向かうものであるときはフォーカスジャン
    プ時に前記スピンドルモータの回転数を減速するよう制
    御するステップと、前記光スポットを現在層から他の層
    へ移動させる必要のあるとき、フォーカスジャンプ手段
    によりまず目的とする層に前記光スポットを移動させる
    ステップと、 その後トラックジャンプ手段により目的とする層の目的
    とするアドレスに前記光スポットを移動させるステップ
    とを、 有することを特徴とする光ピックアップ制御方法。
  12. 【請求項12】前記スピンドルモータの回転数を加速又
    は減速するよう制御するステップにおいて、移動方向と
    前記移動すべきトラック数あるいは移動すべきディスク
    の半径方向の距離の関数により前記スピンドルモータの
    回転数を加速又は減速するものである請求項ないし
    のいずれか1つに記載の光ピックアップ制御方法。
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