JPWO2010001472A1 - ワイヤ放電加工装置、及びワイヤ放電加工方法 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置、及びワイヤ放電加工方法 Download PDF

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Abstract

コーナ制御情報記憶手段20に記憶された放電ギャップ値と取り代値に基づいて、加工体積演算手段である速度比演算手段23は直線部の加工体積とコーナ部の加工体積を算出し、これらの体積比を算出する。コーナ部速度演算手段24は速度比演算手段23が算出した体積比に基づいてコーナ部での加工送り速度を算出し、コーナ前区間演算手段21が出力するコーナ前区間の長さとコーナ後区間演算手段22が出力するコーナ後区間の長さとに基づいて、コーナ前区間に入ってからコーナ後区間を出るまでの加工送り速度に関する指令をサーボアンプ8に出力する。

Description

本発明はワイヤ放電加工装置、及びワイヤ放電加工方法に関するものである。
一般的なワイヤ放電加工によって被加工物にコーナ形状の加工を施す場合、最初にあらかじめ仕上げ代を残して、荒加工によってコーナ形状を形成する。次に、残された仕上げ代の電気条件を徐々に仕上げ加工条件へと切り替え、オフセット量を段階的に小さくしながら2回以上加工することにより、コーナ形状の精度を向上していく(これを総称してセカンドカットと呼ぶ)。コーナ部の形状精度はくずれやすい。この要因の一つとして、直線部での加工量とコーナ部での加工量が異なることが挙げられる。特に、コーナ径が小さい場合ほど、この加工量の差異は大きくなる。
しかし被加工物を加工してゆく過程でコーナ部では直線部と同じ送り速度で加工すると、加工量が増減するために、取り残し、取り過ぎが発生し、コーナ部を当初の要求どおりに精度よく加工することが難しかった。そのため、特に仕上げ加工において、取り残し、取り過ぎによるコーナ形状の誤差を改善するためには、所定時間毎の直線部とコーナ部の加工量を等しくする制御が必要である。
このような要求に対して、特許文献1では、コーナ部の加工量を放電周波数や平均加工電圧の降下電圧値から推定し、放電周波数や平均加工電圧の降下電圧に応じてコーナ部の加工送り速度を制御することが行われている。
また、特許文献2では、コーナ部の加工量を、放電ギャップ円と前段加工面の交点から現加工面におろした垂線の長さである加工除去距離で近似し、この加工除去距離の増減に応じてコーナ部の加工送り速度を制御することが行われている。
特開2006−123065号公報 特開2004−148472号公報
しかしながら特許文献1では、放電周波数の変化や平均加工電圧の降下電圧によってコーナ部での加工量変化を検知しているが、コーナ部の加工量を見積もっていないためにコーナ形状の誤差が生じる。また放電周波数や平均加工電圧の変化に応じてフィードバック的に制御する手法では制御に遅れが生じてしまい、コーナ部を出入りする際の急激な加工量変化に対応できないため、コーナ形状の誤差が生じる。
特許文献2では、コーナ部の加工量を加工除去距離で近似しているが、コーナ部の加工量を正確に見積もっていないために、コーナ径によって加工量の近似誤差がばらつき、コーナ径によってはコーナ形状誤差が大きくなる。
上記の課題を解決するために、本発明によるワイヤ放電加工装置は、加工プログラムに基づき被加工物に対して相対移動させるワイヤ電極の加工送り速度を制御する加工送り速度制御手段を備え、前記加工送り速度制御手段は、直線形状加工時の加工送り速度を制御する直線部速度制御手段と、コーナ形状加工時の加工送り速度を制御するコーナ部速度制御手段とを備え、前記コーナ部速度制御手段は、前記加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算手段と、前記加工体積演算手段の演算結果に基づいて、コーナ形状加工時の加工送り速度を算出するコーナ部速度演算手段とを備えることを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ部速度制御手段は、放電ギャップと取り代に関する情報を記憶するコーナ制御情報記憶手段を備え、前記加工体積演算手段は前記コーナ制御情報記憶手段に記憶された情報に基づいて直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出することを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ部速度制御手段は、直線形状加工時において、コーナ形状加工時に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間であるコーナ前区間の長さを算出するコーナ前区間演算手段と、コーナ形状加工時において、直線形状加工時に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間であるコーナ後区間の長さを算出するコーナ後区間演算手段を備えることを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ前区間演算手段と前記コーナ後区間演算手段は、前記コーナ制御情報記憶手段に記憶された情報に基づいてそれぞれ前記コーナ前区間の長さと前記コーナ後区間の長さを算出することを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ部速度制御手段は、コーナ形状加工時において、一定距離進む毎の加工量が一定となる区間であるコーナ中区間の存在を検出するコーナ中区間検出手段を備え、前記コーナ中区間検出手段の検出結果に基づいて、前記加工体積演算手段はコーナ形状加工時の加工体積の算出式を選択するとともに、前記コーナ前区間演算手段は前記コーナ前区間の算出式を選択し、及び前記コーナ後区間演算手段は前記コーナ後区間の算出式を選択することを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ部速度制御手段は、アウトコーナをエッジ軌跡によって加工する場合において、コーナ角度が所定の範囲内であることを判別するアウトコーナエッジ形状判別手段を備え、前記アウトコーナエッジ形状判別手段の判別結果に基づいて、前記加工体積演算手段はコーナ形状加工時の加工体積の算出式を選択することを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ制御情報記憶手段に記憶される放電ギャップと取り代に関する情報は、所定の加工条件列から取得されることを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ部速度制御手段は、加工条件を記憶する加工条件記憶手段を備え、放電ギャップと取り代に関する情報が前記コーナ制御情報記憶手段に入力されていない場合に、前記加工条件記憶手段に記憶された加工条件に基づいて放電ギャップ値と取り代値を算出することを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ部速度制御手段は、放電ギャップと取り代に関する情報が前記コーナ制御情報記憶手段に入力されていない場合に警告する未入力アラーム手段を備えることを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、前記コーナ部速度制御手段は、被加工物とワイヤ電極との間にパルス電圧を印加する加工電源のカット回数別の種類と前記加工電源に設定された電気条件と、放電ギャップ値とを関連付ける放電ギャップテーブルを備え、
放電ギャップと取り代に関する情報が前記コーナ制御情報記憶手段に入力されていない場合に、前記放電ギャップテーブルを参照して放電ギャップに関する情報を取得することを特徴としている。
また、本発明によるワイヤ放電加工方法は、加工プログラムに基づきワイヤ電極を被加工物に対して相対移動させるワイヤ放電加工方法において、前記加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算ステップと、前記加工体積演算ステップの演算結果に基づいて、コーナ形状加工時の加工送り速度を算出するコーナ部速度演算ステップとを含むことを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工方法は、直線形状加工時のうち、コーナ形状加工時に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間であるコーナ前区間の長さを算出するコーナ前区間演算ステップと、コーナ形状加工時のうち、直線形状加工時に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間であるコーナ後区間の長さを算出するコーナ後区間演算ステップと、前記コーナ部速度演算ステップの演算結果、前記コーナ前区間演算ステップの演算結果、及び前記コーナ後区間演算ステップの演算結果に基づいて、前記コーナ前区間に入ってから前記コーナ後区間を出るまでの加工送り速度を制御する加工送り速度制御ステップとを含むことを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工装置は、所定の加工送り速度で被加工物に対して相対移動させるワイヤ電極のオフセット軌跡を制御するオフセット軌跡制御手段を備え、前記オフセット軌跡制御手段は、直線形状加工時のオフセット軌跡を制御する直線部オフセット軌跡制御手段と、コーナ形状加工時のオフセット軌跡を制御するコーナ部オフセット軌跡制御手段とを備え、前記コーナ部オフセット軌跡制御手段は、加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算手段と、前記加工体積演算手段の演算結果に基づいて、コーナ形状加工時のオフセット軌跡を算出するコーナ部オフセット軌跡演算手段とを備えることを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工方法は、所定の加工送り速度でワイヤ電極を被加工物に対して相対移動させるワイヤ放電加工方法において、加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算ステップと、前記加工体積演算ステップの演算結果に基づいて、コーナ形状加工時のオフセット軌跡を算出するコーナ部オフセット軌跡演算ステップとを含むことを特徴としている。
つぎ発明によるワイヤ放電加工装置は、被加工物とワイヤ電極との間にパルス電圧を印加する加工電源の出力を制御する電源制御手段を備え、前記電源制御手段は、直線形状加工時の前記加工電源の休止時間を制御する直線部休止時間制御手段と、コーナ形状加工時の前記加工電源の休止時間を制御するコーナ部休止時間制御手段とを備え、前記コーナ部休止時間制御手段は、加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算手段と、前記加工体積演算手段の演算結果に基づいて、コーナ形状加工時の前記加工電源の休止時間を算出するコーナ部休止時間演算手段とを備えることを特徴としている。
つぎの発明によるワイヤ放電加工方法は、加工電源によって被加工物とワイヤ電極との間にパルス電圧が印加されるワイヤ放電加工方法において、加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算ステップと、前記加工体積演算ステップの演算結果に基づいて、コーナ形状加工時の前記加工電源の休止時間を算出するコーナ部休止時間演算ステップとを含むことを特徴としている。
本発明によれば、直線部とコーナ部の加工量を加工体積として見積もるため、直線部とコーナ部の加工量を従来より正確に見積もることが可能である。また、直線部とコーナ部の体積比に基づいてコーナ部での加工送り速度、加工電源の休止時間、又はオフセット軌跡を制御することによって、所定時間毎の直線部とコーナ部の加工量を等しくすることができる。これによって、コーナ形状精度を改善することができる。
実施の形態1のワイヤ放電加工装置の構成を示すブロック図である。 被加工物のインコーナを円弧軌跡で加工する状態を説明する図である。 被加工物のアウトコーナを円弧軌跡で加工する状態を説明する図である。 被加工物のインコーナを円弧軌跡で加工するときの、直線部とコーナ部での加工量を説明する図である。 被加工物のアウトコーナを円弧軌跡で加工するときの、直線部とコーナ部での加工量を説明する図である。 被加工物のインコーナをエッジ軌跡で加工する状態を説明する図である。 被加工物のアウトコーナをエッジ軌跡で加工する状態を説明する図である。 被加工物のインコーナをエッジ軌跡で加工するときの、コーナ部での加工量を説明する図である。 コーナ部制御手段16の動作を示すフローチャートである。 加工条件表の一例である。 取り代の算出に必要なパラメータを示す図である。 実施の形態2のワイヤ放電加工装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3のワイヤ放電加工装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 ワイヤ電極
2 被加工物
3 給電子
4 接地
5 加工電源
6a Y軸テーブル
6b X軸テーブル
7a Y軸サーボモータ
7b X軸サーボモータ
8 サーボアンプ
9 発振器
10 加工プログラム
11 加工プログラム入力手段
12 電源制御手段
13 NC装置
14 コーナ部検出手段
15 直線部速度制御手段
16 コーナ部速度制御手段
17 アウトコーナエッジ形状判別手段
18 コーナ中区間検出手段
19 直線部平均速度演算手段
20 コーナ制御情報記憶手段
21 コーナ前区間演算手段
22 コーナ後区間演算手段
23 速度比演算手段
24 コーナ部速度演算手段
25 加工情報記憶手段
26 コーナ種類判別手段
27 ワイヤ放電加工装置
28 前回加工条件記憶手段
29 未入力アラーム手段
30 放電ギャップテーブル
37、57、116、138 コーナ前区間
40、60、137 コーナ中区間
38、58、139 コーナ後区間
実施の形態1.
本発明における実施の形態1に係るワイヤ放電加工装置を、図1〜11を参照して説明する。
図1は、実施の形態1のワイヤ放電加工装置の構成を示すブロック図である。ワイヤ放電加工装置27は、ワイヤ電極1と、ワイヤ電極1に接触する一対の給電子3と、発振器9の出力に応動してパルス電流を給電子3に対して出力する加工電源5と、被加工物2を搭載し、Y軸サーボモータ7aによってY軸方向に移動されるY軸テーブル6a、及びX軸サーボモータ7bによってX軸方向に移動されるX軸テーブル6bと、サーボアンプ8によって駆動されるY軸サーボモータ7a及びX軸サーボモータ7bと、加工電源5及びサーボアンプ8を制御するNC装置13とから成る。ただし、Y軸テーブル6a、及びX軸テーブル6bは、被加工物2の代わりにワイヤ電極1を搭載することも可能である。
ワイヤ放電加工装置27は、このような構成を備えることにより、ワイヤ電極1を被加工物2に対して相対的に所定の速さで移動させながら、ワイヤ電極1とGND線4によって接地された被加工物2との間に放電を発生させて加工を行う。
NC装置13は、ワイヤ放電加工装置27による放電加工の動作を制御するものであり、NC装置13に予め記憶される加工プログラム10にしたがって動作する。また、NC装置13は、加工プログラム入力手段11、電源制御手段12、コーナ部検出手段14、加工送り速度制御手段である直線部速度制御手段15とコーナ部速度制御手段16、及び加工情報記憶手段25を備える。さらにコーナ部速度制御手段16は、アウトコーナエッジ形状判別手段17、コーナ中区間検出手段18、直線部平均速度演算手段19、コーナ制御情報記憶手段20、コーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22、加工体積演算手段である速度比演算手段23、コーナ部速度演算手段24、及びコーナ種類判別手段26を備える。
図2は、被加工物のインコーナを円弧軌跡で加工する状態を説明する図である。図2では、セカンドカットにおいて複数回の加工工程(カット)を行っており、一点鎖線30は今回のカットにおける被加工物に対するワイヤ電極の中心の相対移動軌跡(オフセット軌跡)を示しており、矢印は相対移動方向を示している。実線31は前回のカットによる被加工物の加工面を示し、実線32は今回のカットによる被加工物の加工面を示している。点33、点34、点35、点36を中心とする各円は、ワイヤ電極の半径に放電ギャップを加算した円(以降、放電円と呼ぶ)である。点Oは、コーナの中心点である。
点34はワイヤ電極の中心が直線部からコーナ部に入る地点を示しており、点36はワイヤ電極の中心がコーナ部を出て直線部に入る地点を示している。直線部を加工しているワイヤ電極の中心が点33に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量は一定である。ワイヤ電極の中心が点33に到達したときより後は、点34に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量が過渡的に増加する。以下、直線部のうち、コーナ部に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間を「コーナ前区間」と呼ぶ。具体的には、線分37で示される、ワイヤ電極の中心が点33から点34の間にある区間がコーナ前区間である。
ワイヤ電極の中心が点34に到達したときより後は、一定距離進む毎の加工量は点34での加工量から変化せず、点35に到達するまでは、常に一定である。以下、コーナ部のうち、一定距離進む毎の加工量が一定である区間を「コーナ中区間」と呼ぶ。線分40は、ワイヤ電極の中心が点34から点35の間にある区間を示しており、これがコーナ中区間である。なお、インコーナを円弧軌跡で加工する場合、ワイヤ電極の半径(ワイヤ径)、コーナ径、放電ギャップ、取り代によっては、例外的にこのコーナ中区間が存在しない場合がある。以下、このようにインコーナを円弧軌跡で加工する場合において、コーナ中区間が存在しない条件を、「特異条件1」と呼ぶ。特異条件1に該当する場合は、コーナ前区間の長さ、コーナ後区間の長さ、及びコーナ部での加工体積の算出式が通常のものと異なる。
ワイヤ電極の中心が点35に到達したときより後は、点36に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量が過渡的に減少する。以下、コーナ部のうち、直線部に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間を「コーナ後区間」と呼ぶ。具体的には、線分38で示される、ワイヤ電極の中心が点35から点36の間にある区間がコーナ後区間である。
ワイヤ電極の中心が点36に到達したときより後は、一定距離進む毎の加工量は点36での加工量から変化せず、一定である。ここで、点36での加工量は点33での加工量と等しくなる。
図3は、被加工物のアウトコーナを円弧軌跡で加工する状態を説明する図である。一点鎖線50は今回のカットにおけるオフセット軌跡であり、実線51は前回のカットによる被加工物の加工面を示し、実線52は今回のカットによる被加工物の加工面を示している。点53、点54、点55、点56を中心とする各円は、放電円である。点Oは、コーナの中心点である。
点54はワイヤ電極の中心が直線部からコーナ部に入る地点を示しており、点56はワイヤ電極の中心がコーナ部を出て直線部に入る地点を示している。直線部を加工しているワイヤ電極の中心が点53に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量は一定である。ワイヤ電極の中心が点53に到達したときより後は、点54に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量が過渡的に減少する。線分57は、ワイヤ電極の中心が点53から点54の間にある区間を示しており、これがコーナ前区間である。
ワイヤ電極の中心が点54に到達したときより後は、点54での加工量から変化せず、点55に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量が常に一定である。線分60は、ワイヤ電極の中心が点54から点55の間にある区間を示しており、これがコーナ中区間である。
ワイヤ電極の中心が点55に到達したときより後は、点56に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量が過渡的に増加する。線分58は、ワイヤ電極の中心が点55から点56の間にある区間を示しており、これがコーナ後区間である。
ワイヤ電極の中心が点56に到達したときより後は、一定距離進む毎の加工量は点56での加工量から変化せず、一定である。ここで、点56での加工量は点53での加工量と等しくなる。
図4は、被加工物のインコーナを円弧軌跡で加工するときの、直線部とコーナ部での加工量を説明する図である。図2と同様に、一点鎖線30は今回のカットにおけるオフセット軌跡を示し、実線31は前回のカットによる被加工物の加工面を示し、実線32は今回のカットによる被加工物の加工面を示している。直線部において、ワイヤ電極の中心を点73から点74までの微小距離ΔFだけ送ったときの加工量は、斜線領域80で示す部分の面積に被加工物の板厚を乗じた値となる。ここで、斜線領域80の面積をVst、取り代をsとすると、斜線領域80の面積Vstは次の式で求めることができる。
Figure 2010001472
一方、コーナ部において、ワイヤ電極の中心を点75から点76までの微小距離ΔFだけ送ったときの加工量は、斜線領域82で示す部分の面積に被加工物の板厚を乗じた値となる。ここで、斜線領域82で示す部分の面積は、コーナ中心点Oと点75を通る直線と、コーナ中心点Oと点76を通る直線とによって挟まれた斜線領域81で示す部分の面積と等しい。本発明では、コーナ部の加工量を、斜線領域82の代わりに、斜線領域81の面積を計算することにより求める。ここで、斜線領域81の面積をVin_arc、ワイヤ径をr、コーナ径をR、放電ギャップをh、コーナ中心点O回りの回転角をθとすると、斜線領域81の面積Vin_arcは次の式で求めることができる。
Figure 2010001472
ここで、
Figure 2010001472
と近似すると、
Figure 2010001472
となる。
図5は、被加工物のアウトコーナを円弧軌跡で加工するときの、直線部とコーナ部での加工量を説明する図である。図3と同様に、一点鎖線50は今回のカットにおけるオフセット軌跡を示し、実線51は前回のカットによる被加工物の加工面を示し、実線52は今回のカットによる被加工物の加工面を示している。直線部において、ワイヤ電極の中心を点93から点94までの微小距離ΔFだけ送ったときの加工量は、斜線領域98で示す部分の面積に被加工物の板厚を乗じた値となる。ここで、斜線領域98の面積は式(1)で求めることができる。
一方、コーナ部において、ワイヤ電極の中心を点95から点96までの微小距離ΔFだけ送ったときの加工量は、斜線領域100で示す部分の面積に被加工物の板厚を乗じた値となる。ここで、斜線領域100で示す部分の面積は、コーナ中心点Oと点95を通る直線と、コーナ中心点Oと点96を通る直線とによって挟まれた斜線領域99で示す部分の面積と等しい。本発明では、コーナ部の加工量を、斜線領域100の代わりに、斜線領域99の面積を計算することにより求める。ここで、斜線領域99の面積をVout_arc、取り代をs、ワイヤ径をr、コーナ径をR、放電ギャップをh、コーナ中心点O回りの回転角をθとすると、斜線領域99の面積Vout_arcは次の式で求めることができる。
Figure 2010001472
ここで、
Figure 2010001472
と近似すると、
Figure 2010001472
となる。
以上では、コーナ部を円弧軌跡で加工する場合について説明した。同様にして、インコーナ、アウトコーナをエッジ軌跡で加工するときの場合についてそれぞれ説明する。図6は、被加工物のインコーナをエッジ軌跡で加工する状態を説明する図である。一点鎖線110は今回のカットにおけるオフセット軌跡を示しており、矢印はワイヤ電極の相対移動方向を示している。実線111は前回のカットによる被加工物の加工面、実線112は今回のカットによる被加工物の加工面を示している。点113、点114を中心とする各円は、ワイヤ放電円である。
点114はワイヤ電極の中心が直線部からコーナ部に入る地点を示しており、エッジ軌跡ではコーナ部がこの点114のみとなる。直線部を加工しているワイヤ電極の中心が点113に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量は一定である。ワイヤ電極の中心が点113に到達したときより後は、点114に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量が過渡的に増加する。線分116は、ワイヤ電極の中心が点113から点114の間にある区間を示しており、これがコーナ前区間である。
ワイヤ電極の中心が点114に到達したときより後は、一定距離進む毎の加工量は不連続的に点113での加工量と等しくなり、一定である。すなわち、コーナ中区間及びコーナ後区間は存在しない。
図7は、被加工物のアウトコーナをエッジ軌跡で加工する状態を説明する図である。一点鎖線130は今回のカットにおけるオフセット軌跡、実線131は前回のカットによる被加工物の加工面、実線132は今回のカットによる被加工物の加工面を示している。点133、点134、点135、点136を中心とする各円は、ワイヤ放電円である。
点134はワイヤ電極の中心が直線部からコーナ部に入る地点を示しており、点136はワイヤ電極の中心がコーナ部から直線部に入る地点を示している。直線部を加工しているワイヤ電極の中心が点133に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量は一定である。ワイヤ電極の中心が点133に到達したときより後は、点134に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量が過渡的に減少し、点134での加工量は0になる。線分138は、ワイヤ電極の中心が点133から点134の間にある区間を示しており、これがコーナ前区間である。
ワイヤ電極の中心が点134に到達したときより後は、点135に到達するまでは、加工量が常に0となる。線分137は、ワイヤ電極の中心が点134から点135の間にある区間を示しており、これがコーナ中区間である。このとき、コーナ中区間137は、加工が行われない区間となる。
ワイヤ電極の中心が点135に到達したときより後は、点136に到達するまでは、一定距離進む毎の加工量が過渡的に増加する。線分139は、ワイヤ電極の中心が点135から点136の間にある区間を示しており、これがコーナ後区間である。
ワイヤ電極の中心が点136に到達したときより後は、点136での加工量から変化せず、一定距離進む毎の加工量が常に一定である。ここで、点136での加工量は、点133での加工量と等しくなる。
図8は、被加工物のインコーナをエッジ軌跡で加工するときの、コーナ部での加工量を説明する図である。図6と同様に、一点鎖線110は今回のカットにおけるオフセット軌跡を示し、実線111は前回のカットによる被加工物の加工面を示し、実線112は今回のカットによる被加工物の加工面を示している。コーナ部において、ワイヤ電極の中心を点153から点154までの微小距離ΔFだけ送ったときの加工量は、斜線領域155で示す部分の面積に被加工物の板厚を乗じた値となる。インコーナをエッジ軌跡で加工するときは、コーナ中区間が存在しないため、ワイヤ電極がコーナ部の頂点154に来た時に、加工量が最大となる。ここで、斜線領域155の面積をVin_edge、取り代をs、ワイヤ径をr、コーナ径をR、放電ギャップをh、点153を中心とするワイヤ放電円とコーナ出口側のオフセット軌跡111との交点と点154を中心とするワイヤ放電円とコーナ出口側のオフセット軌跡112との交点とを結ぶ線分の長さをl'、点153を中心とするワイヤ放電円とコーナ出口側のオフセット軌跡111との交点とコーナ入口側のオフセット軌跡112の延長線との間の長さをlとすると、斜線領域155の面積Vin_edgeは次の式に近似して求めることができる。
Figure 2010001472
ここで、
Figure 2010001472
および
Figure 2010001472
であるから、
Figure 2010001472
となる。ここで、R=0である。
一方、アウトコーナをエッジ軌跡で加工するときのコーナ部での加工量は、図示しないが、前述したように0である。
なお、アウトコーナをエッジ軌跡で加工する場合において、例外的にコーナ角度が極端に大きい場合または小さい場合のコーナ前区間及びコーナ後区間の定義は、通常の場合のコーナ前区間及びコーナ後区間の定義と異なる。以下、このようにアウトコーナをエッジ軌跡で加工する場合において、コーナ角度が所定の範囲内である場合のコーナ前区間及びコーナ後区間の定義と、その他の場合のコーナ前区間及びコーナ後区間の定義とが異なる条件を、「特異条件2」と呼ぶ。特異条件2に該当する場合は、コーナ部での加工体積の算出式が通常のものと異なる。
なお、前述した特異条件1、特異条件2を満たす場合を除き、コーナ角度がいかなるものであっても、コーナ前区間、コーナ中区間、コーナ後区間の定義は、常に前述した通りである。
次に、実施の形態1の動作を、図1及び図9を参照して説明する。図9は、コーナ部制御手段16の動作を示すフローチャートである。予め加工プログラム10は加工プログラム入力手段11によって、NC装置13に入力される。加工情報記憶手段25は、加工プログラム入力手段11によって入力された加工プログラム10を記憶する。また予め加工情報記憶手段25には、直線部及びコーナ部での加工送り速度制御に必要な加工形状、オフセット、コーナ径、ワイヤ径、放電ギャップ、取り代などに関する情報が記憶される。一方、予めコーナ制御情報記憶手段20には、コーナ部での加工送り速度制御に必要な放電ギャップ及び取り代に関する情報が記憶される。
電源制御手段12は、加工プログラム入力手段11によって入力された加工プログラム10に従って発振器9及び加工電源5を制御する。これによって、給電子3を介してワイヤ電極1と被加工物2との間にパルス電圧が印加される。一方、コーナ部検出手段14は、加工プログラム入力手段11によって入力された加工プログラム10に従って、加工進行方向でワイヤ電極1の中心より所定距離だけ先にコーナ部が存在するかどうかを随時先読みしている(ステップS1)。ここで、先読みする所定距離は、通常考えられるコーナ前区間の長さより十分長く設定される。
コーナ部検出手段14がコーナ部を検出しない間は、直線部での加工送り速度制御を行う(ステップS2)。すなわち、直線部速度制御手段15は随時直線部の加工送り速度指令を出力する。サーボアンプ8は、直線部速度制御手段15が出力する直線部の加工送り速度指令と加工情報記憶手段25が記憶する加工プログラム10の加工軌跡とに従って、Y軸サーボモータ7a及びX軸サーボモータ7bを駆動する。これによってY軸テーブル6a及びX軸テーブル6bが移動され、ワイヤ電極1と被加工物2とが相対移動される。また直線部平均速度演算手段19は、直線部速度制御手段15が出力する直線部の加工送り速度指令を随時記憶し、所定時間ごとに直線部の加工送り速度の平均値(以下、直線部平均速度と呼ぶ)を算出し(ステップS3)、これを記憶している。
一方、コーナ部検出手段14がコーナ部を検出した場合は、コーナ部検出手段14はコーナ部の軌跡に関する情報(以下、コーナ部検出情報と呼ぶ)を出力する。コーナ種類判別手段26は、コーナ部検出手段14が出力するコーナ部検出情報と、加工情報記憶手段25が記憶する加工形状とオフセットに関する情報に基づいて(ステップS4)、コーナ部がインコーナかアウトコーナかを判断する(ステップS5)。
インコーナである場合は、コーナ種類判別手段26は、円弧軌跡による加工かエッジ軌跡による加工かを判別する(ステップS6)。円弧軌跡である場合は、コーナ中区間検出手段18は、コーナ部検出手段14が出力するコーナ検出情報に基づいて、コーナ中区間が存在するかどうかを判断する(ステップS7)。コーナ中区間が存在しない場合とは、すなわち特異条件1を満たす場合であり、コーナ中区間検出手段18はステップS7において、特異条件1を満たすか否かを判断している。コーナ中区間が存在する場合は、コーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22、及び速度比演算手段23は、加工情報記憶手段25が記憶するコーナ径及びワイヤ径に関する情報と、コーナ制御情報記憶手段20が記憶する放電ギャップ及び取り代に関する情報を参照する(ステップS8)。そしてコーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22はそれぞれコーナ前区間の長さ、コーナ後区間の長さを算出し、速度比演算手段23は直線部での加工体積とコーナ部での加工体積をそれぞれ算出し、さらに直線部とコーナ部の加工体積比((コーナ部での加工体積)/(直線部での加工体積))を算出する(ステップS9)。ここで、コーナ部での加工体積として、コーナ中区間での加工体積を算出する。本実施の形態では、加工量を加工体積として算出する。さらに、直線部とコーナ部の加工体積比の逆数((直線部での加工体積)/(コーナ部での加工体積))を、直線部とコーナ部の加工送り速度比(以下、加工速度比と呼ぶ)として扱う。加工送り速度を加工体積に反比例させるためである。
次に、コーナ部速度演算手段24は、ワイヤ電極1がコーナ前区間に入る直前に直線部平均速度演算手段19が記憶する直線部平均速度を取得し、これに速度比演算手段23が出力する加工速度比を乗じることによって、コーナ部での加工送り速度を算出する(ステップS10)。そして、コーナ前区間演算手段21が出力するコーナ前区間の長さと、コーナ後区間演算手段22が出力するコーナ後区間の長さに基づいて、コーナ前区間に入ってからコーナ後区間を出るまでの加工送り速度に関する指令(以下、コーナ部の加工送り速度指令と呼ぶ)を、サーボアンプ8に出力する。例えば、コーナ前区間では加工送り速度が、直線部での加工送り速度からコーナ部での加工送り速度へと過渡的に変化するように、コーナ中区間では加工送り速度が、コーナ部での加工送り速度に維持されるように、そしてコーナ後区間では加工送り速度が、コーナ部での加工送り速度から直線部での加工送り速度へと過渡的に変化するように、コーナ部の加工送り速度指令が出力される。
するとサーボアンプ8は、コーナ部速度演算手段24から出力されたコーナ部の加工送り速度指令と加工情報記憶手段25から出力された加工プログラム10の加工軌跡とに従って、Y軸サーボモータ7a及びX軸サーボモータ7bを駆動する。これによってY軸テーブル6a及びX軸テーブル6bが移動され、ワイヤ電極1と被加工物2とが相対移動される。
一方、コーナ中区間が存在しない場合は、コーナ中区間検出手段18は、特異条件1を満たす場合におけるコーナ前区間の長さ、コーナ後区間の長さ、及び直線部での加工体積とコーナ部での加工体積の算出式を選択する(ステップS11)。次に、コーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22、及び速度比演算手段23は、加工情報記憶手段25が記憶するコーナ径及びワイヤ径に関する情報と、コーナ制御情報記憶手段20が記憶する放電ギャップ及び取り代に関する情報を参照する(ステップS12)。そしてコーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22はそれぞれコーナ前区間の長さ、コーナ後区間の長さを算出し、速度比演算手段23は加工速度比を算出し(ステップS13)、ステップS10に進む。ここで、加工速度比の算出に用いるコーナ部での加工体積として、コーナ前区間からコーナ後区間に入る地点での加工体積を算出する。
一方、エッジ軌跡である場合は、コーナ種類判別手段26は、適切なコーナ前区間の長さ、及び直線部での加工体積とコーナ部での加工体積の算出式を選択する(ステップS14)。次に、コーナ前区間演算手段21、及び速度比演算手段23は、加工情報記憶手段25が記憶するコーナ径及びワイヤ径に関する情報と、コーナ制御情報記憶手段20が記憶する放電ギャップ及び取り代に関する情報を参照する(ステップS15)。そしてコーナ前区間演算手段21はコーナ前区間の長さを算出し、速度比演算手段23は加工速度比を算出し(ステップS16)、ステップS10に進む。ここで、加工速度比の算出に用いるコーナ部での加工体積として、コーナ前区間から直線部に入る直前の地点での加工体積を算出する。
一方、アウトコーナである場合は、コーナ種類判別手段26は、円弧軌跡による加工かエッジ軌跡による加工かを判別する(ステップS17)。円弧軌跡である場合は、コーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22、及び速度比演算手段23は、加工情報記憶手段25が記憶するコーナ径及びワイヤ径に関する情報と、コーナ制御情報記憶手段20が記憶する放電ギャップ及び取り代に関する情報を参照する(ステップS18)。そしてコーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22はそれぞれコーナ前区間の長さ、コーナ後区間の長さを算出し、速度比演算手段23は加工速度比を算出し(ステップS19)、ステップS10に進む。ここで、コーナ部での加工体積として、コーナ中区間での加工体積を算出する。
一方、エッジ軌跡である場合は、アウトコーナエッジ形状判別手段17は、コーナ部検出手段14が出力するコーナ部検出情報に基づいて、特異条件2を満たすかどうかを判断し、判断した結果に基づいて適切な直線部での加工体積とコーナ部での加工体積の算出式を選択する(ステップS20)。次にコーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22、及び速度比演算手段23は、加工情報記憶手段25が記憶するコーナ径及びワイヤ径に関する情報と、コーナ制御情報記憶手段20が記憶する放電ギャップ及び取り代に関する情報を参照する(ステップS21)。そしてコーナ前区間演算手段21、コーナ後区間演算手段22はそれぞれコーナ前区間の長さ、コーナ後区間の長さを算出し、速度比演算手段23は加工速度比を算出し(ステップS22)、ステップS10に進む。このとき、コーナ中区間の加工体積は前述したように0となるため、コーナ部での加工体積として、実際のコーナ中区間での加工体積を用いると、加工速度比の値は無限大となってしまう。この問題を解決するためには、実際のコーナ中区間での加工体積の代わりに、コーナ部での加工体積として、予め所定の値を設定しておくか、予めエッジ形状等に基づいた算出式を設定しておくことにより、加工速度比の値を有限にすることができる。あるいは、ステップS20を踏まずに、コーナ部での加工送り速度として予め所定の値を設定おくこともできる。
なお、予め加工情報記憶手段25に記憶される加工形状、コーナ径、及びワイヤ径に関する情報は、ユーザが所望するものを入力するが、オフセットに関する情報については、加工条件表のうちユーザが選択する加工条件列から取得する。図10は、加工条件表の一例である。加工条件表とは、一般的に被加工物の材質、板厚、ワイヤ径、精度要求(仕上げ回数)ごとに、ワイヤ放電加工装置を製造するメーカー側から提供される、複数の加工条件列から成る表である。加工条件とは、ワイヤ放電加工を行うのに必要な電気条件とオフセット条件のことを指している。各加工条件列は、面粗さ、真直度、加工送り速度などの所望の加工性能に応じて最適化されている。通常の場合、ユーザは一つの加工条件列を選択して、初回の荒加工から最終回の仕上げ加工まで、選択した加工条件列に従って加工条件を設定する。
一方、予めコーナ制御情報記憶手段20に記憶される放電ギャップに関する情報は、加工条件列から取得するが、取り代に関する情報については、加工条件列から必要なパラメータを取得して算出する。図11は、取り代の算出に必要なパラメータを示す図である。一点鎖線170はn−1回目のカットによるオフセット軌跡、一点鎖線171はn回目のカットによるオフセット軌跡、実線172はn−2回目のカットによる被加工物の加工面、実線173はn−1回目のカットによる被加工物の加工面、実線174はn回目のカットによる被加工物の加工面、円形175はワイヤ電極の中心が点177にあるときのワイヤ電極176の半径に放電ギャップを加算した放電円、斜線領域183はワイヤ電極の中心が点177から点178まで相対移動したときの加工部分、円形180はワイヤ電極の中心が点181にあるときのワイヤ電極179の半径に放電ギャップを加算した放電円、斜線領域184はワイヤ電極の中心が点181から点182まで相対移動したときの加工部分である。なお、図中、rはワイヤ径、yn-1はn−1回目のカットのオフセット、ynはn回目のカットのオフセット、fnはn回目のカットの寄せ量、hn-1はn−1回目のカットの放電ギャップ、hnはn回目のカットの放電ギャップ、snはn回目のカットの取り代である。
n−1回目のカットのオフセットyn-1と、n回目のカットのオフセットynは、それぞれ(5)式、(6)式によって導き出される。
Figure 2010001472
これら2式から、n回目のカットの取り代sは、
Figure 2010001472
と変形できる。
ここで、
Figure 2010001472
より、
Figure 2010001472
となる。すなわち、取り代は(8)式のように、寄せ量に、今回のカットと前回のカットの放電ギャップ差を足したものである。
本実施の形態では、コーナ部速度制御手段は、加工体積演算手段である速度比演算手段の演算結果に基づいてコーナ部での加工送り速度を算出するコーナ部速度演算手段を備えることを述べたが、所定時間ごとの直線部とコーナ部の加工量を等しくする方法はこれに限定されない。他の方法の例として、コーナ部速度制御手段とコーナ部速度演算手段の代わりに、加工電源の出力を制御する電源制御手段が、加工体積演算手段の演算結果に基づいてコーナ部での加工電源の休止時間を算出するコーナ部休止時間演算手段を備えるようにしてもよい。あるいは、サーボアンプに接続され、オフセット軌跡を制御するオフセット軌跡制御手段が、加工体積演算手段の演算結果に基づいてコーナ部でのオフセット軌跡を算出するコーナ部オフセット軌跡演算手段を備えるようにしてもよい。また、以上に挙げた方法を組み合わせることも可能である。
また、本実施の形態では、直線部平均速度に直線部とコーナ部の加工体積に基づいて、コーナ部での加工送り速度を算出しているが、このとき、直線部とコーナ部の加工量は概ね等しければよく、多少異なっていてもよい。
実施の形態1によれば、直線部とコーナ部の加工量を加工体積として見積もるため、直線部とコーナ部の加工量を従来より正確に見積もることが可能である。また、直線部とコーナ部の体積比に基づいて、コーナ部での加工送り速度、加工電源の休止時間、又はオフセット軌跡を制御することによって、所定時間毎の直線部とコーナ部の加工量を等しくすることができる。これによって、コーナ形状精度を改善することができる。
実施の形態2.
本発明における実施の形態2に係るワイヤ放電加工装置を、図12を参照して説明する。
実施の形態1では、予めコーナ制御情報記憶手段20に記憶される取り代値を、ワイヤ放電加工装置を製造するメーカー側から提供される加工条件表の加工条件列から必要なパラメータを取得して算出する。しかし、前記メーカー側から提供される加工条件表には、例えば、ワイヤ放電加工装置のユーザが必要な加工条件を満たす加工条件列が含まれていない場合がある。
このような場合の一例を、図10の加工条件表を参照して説明する。前回(n−1回目)のカットまでは、加工条件列Aに従って、加工条件名E_An-2、E_An-1で示される加工条件にて加工していたとする。そしてユーザが今回(n回目)のカットでは、加工条件列Bの加工条件名E_Bnで示される加工条件にて加工しようとする。
ここで、もしユーザが単に加工条件列Aを加工条件列Bに置換すれば、n回目のカットの取り代sは、式(7)に従って、
Figure 2010001472
と計算されてしまうため、実際とは異なる取り代値がコーナ制御情報記憶手段20に記憶されてしまうことになる。実際とは異なる取り代値に基づいてコーナ部での加工送り速度制御がされれば、コーナ形状精度を改善することができない。
図12は、実施の形態2のワイヤ放電加工装置の構成を示すブロック図である。ここで、図1と同等又は同一の部分については、同じ符号を用いるものとし、その詳細な説明を省略する。実施の形態2では、コーナ部速度制御手段16に前回の加工中に前回の加工条件を記憶する、加工条件記憶手段である前回加工条件記憶手段28を設けることで、加工条件を加工中に変更した場合や、加工条件に従わずに加工する場合などにおいて、今回の加工条件と前回加工条件記憶手段が記憶している前回の加工条件とから、実際の取り代を算出することができる。算出した実際の取り代値は、コーナ制御情報記憶手段20に記憶される。
したがって、上記の例では、前回のカットまでは加工条件列Aが用いられていたので、式(9)に示す実際の取り代sを算出することができるようになる。
Figure 2010001472
なお、加工条件記憶手段は、前回の加工条件のみを記憶する前回加工条件記憶手段28に限定されず、例えば初回から前回までの加工条件を記憶するものであってもよい。
実施の形態2によれば、前回の加工条件を記憶しているため、式(9)によって実際の取り代を算出することが可能であり、ワイヤ放電加工装置を製造するメーカ側から提供される加工条件列に従わずに加工する場合でも、実施の形態1と同等なコーナ部での加工送り速度制御することが可能である。これによって、実施の形態1と同等なコーナ形状精度を実現できる。
実施の形態3.
本発明における実施の形態3に係るワイヤ放電加工装置を、図13を参照して説明する。
ワイヤ放電加工装置のユーザは、メーカ側から提供された加工条件表の加工条件を変更したり、加工条件を自作したりした上で加工する場合がある。加工条件を変更した上で加工する場合は、実際とは異なる取り代値がコーナ制御情報記憶手段20に記憶されているために、コーナ形状精度を改善することができない。また加工条件を自作した場合は、放電ギャップと取り代に関する情報がコーナ制御情報記憶手段20に記憶されていないために、実施の形態1で述べたコーナ部での加工送り速度制御をすることができない。
ここで、変更または自作した加工条件での放電ギャップ値を得るための一般的な方法は、変更または自作した加工条件の下で実際に加工したサンプル形状を測定することである。さらに、取り代値を求めるためには、放電ギャップと式(7)を用いて算出する必要がある。しかしながら、この方法で放電ギャップと取り代に関する情報を得ることは、多くの時間と手間が掛かってしまう。
図13は、実施の形態3のワイヤ放電加工装置の構成を示すブロック図である。ここで、図1と同等又は同一の部分については、同じ符号を用いるものとし、その詳細な説明を省略する。本実施の形態3では、コーナ部速度制御手段16に放電ギャップ及び取り代が入力されていない場合にユーザに対して警告する、未入力アラーム手段29を設ける。また、コーナ部速度制御手段16に放電ギャップ値を得るための放電ギャップテーブル30を設ける。ワイヤ放電加工装置は通常、各回のカットにおいて、それぞれ異なる電流ピークや放電周波数等の電気条件が設定された加工電源を用いる。放電ギャップテーブル30は、加工電源のカット回数別の種類と加工電源に設定された電気条件と、放電ギャップ値とを、関連付けるものである。
次に、本実施の形態の動作を説明する。まず、加工条件を変更または自作したユーザに対して、未入力アラーム手段29が警告する。この時点で、ユーザが変更または自作した加工条件での放電ギャップと取り代に関する情報を知っている場合は、ユーザは放電ギャップと取り代に関する情報をコーナ制御情報記憶手段20に入力する。
一方、ユーザが放電ギャップと取り代に関する情報を知らない場合は、コーナ制御情報記憶手段20は放電ギャップテーブル30から放電ギャップ値を取得し、この放電ギャップ値と式(7)を用いて、取り代値を算出する。そして得た放電ギャップと取り代に関する情報を、コーナ制御情報記憶手段20に入力する。
また、放電ギャップ値を求める方法として、例えば現在の加工送り速度と極間平均電圧から取得する方法もある。この場合、放電ギャップテーブル30の代わりに、図示しない放電ギャップ検出手段を設けてもよい。
実施の形態3によれば、放電ギャップと取り代に関する情報がコーナ制御情報記憶手段に記憶されていない場合に、警告することによって放電ギャップと取り代に関する情報の入力を保障することができる。また、放電ギャップと取り代に関する情報をユーザが知らない場合でも、自動的にコーナ制御手段が放電ギャップと取り代に関する情報を取得することが可能であるため、実施の形態1と同等なコーナ部での加工送り速度制御することが可能である。これによって、実施の形態1と同等なコーナ形状精度を実現できる。

Claims (16)

  1. 加工プログラムに基づき被加工物に対して相対移動させるワイヤ電極の加工送り速度を制御する加工送り速度制御手段を備えるワイヤ放電加工装置において、
    前記加工送り速度制御手段は、
    直線形状加工時の加工送り速度を制御する直線部速度制御手段と、
    コーナ形状加工時の加工送り速度を制御するコーナ部速度制御手段とを備え、
    前記コーナ部速度制御手段は、
    前記加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算手段と、
    前記加工体積演算手段の演算結果に基づいて、コーナ形状加工時の加工送り速度を算出するコーナ部速度演算手段とを備えることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  2. 前記コーナ部速度制御手段は、
    放電ギャップと取り代に関する情報を記憶するコーナ制御情報記憶手段を備え、
    前記加工体積演算手段は前記コーナ制御情報記憶手段に記憶された情報に基づいて直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出することを特徴とする請求項1記載のワイヤ放電加工装置。
  3. 前記コーナ部速度制御手段は、
    直線形状加工時において、コーナ形状加工時に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間であるコーナ前区間の長さを算出するコーナ前区間演算手段と、コーナ形状加工時において、直線形状加工時に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間であるコーナ後区間の長さを算出するコーナ後区間演算手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載のワイヤ放電加工装置。
  4. 前記コーナ前区間演算手段と前記コーナ後区間演算手段は、前記コーナ制御情報記憶手段に記憶された情報に基づいてそれぞれ前記コーナ前区間の長さと前記コーナ後区間の長さを算出することを特徴とする請求項3記載のワイヤ放電加工装置。
  5. 前記コーナ部速度制御手段は、
    コーナ形状加工時において、一定距離進む毎の加工量が一定となる区間であるコーナ中区間の存在を検出するコーナ中区間検出手段を備え、
    前記コーナ中区間検出手段の検出結果に基づいて、前記加工体積演算手段はコーナ形状加工時の加工体積の算出式を選択するとともに、前記コーナ前区間演算手段は前記コーナ前区間の算出式を選択し、及び前記コーナ後区間演算手段は前記コーナ後区間の算出式を選択することを特徴とする請求項3または4記載のワイヤ放電加工装置。
  6. 前記コーナ部速度制御手段は、
    アウトコーナをエッジ軌跡によって加工する場合において、コーナ角度が所定の範囲内であることを判別するアウトコーナエッジ形状判別手段を備え、
    前記アウトコーナエッジ形状判別手段の判別結果に基づいて、前記加工体積演算手段はコーナ形状加工時の加工体積の算出式を選択することを特徴とする請求項1または2記載のワイヤ放電加工装置。
  7. 前記コーナ制御情報記憶手段に記憶される放電ギャップと取り代に関する情報は、所定の加工条件列から取得されることを特徴とする請求項2記載のワイヤ放電加工装置。
  8. 前記コーナ部速度制御手段は、
    加工条件を記憶する加工条件記憶手段を備え、
    放電ギャップと取り代に関する情報が前記コーナ制御情報記憶手段に入力されていない場合に、前記加工条件記憶手段に記憶された加工条件に基づいて放電ギャップ値と取り代値を算出することを特徴とする請求項2記載のワイヤ放電加工装置。
  9. 前記コーナ部速度制御手段は、
    放電ギャップと取り代に関する情報が前記コーナ制御情報記憶手段に入力されていない場合に警告する未入力アラーム手段を備えることを特徴とする請求項2記載のワイヤ放電加工装置。
  10. 前記コーナ部速度制御手段は、
    被加工物とワイヤ電極との間にパルス電圧を印加する加工電源のカット回数別の種類と前記加工電源に設定された電気条件と、放電ギャップ値とを関連付ける放電ギャップテーブルを備え、
    放電ギャップと取り代に関する情報が前記コーナ制御情報記憶手段に入力されていない場合に、前記放電ギャップテーブルを参照して放電ギャップに関する情報を取得することを特徴とする請求項2記載のワイヤ放電加工装置。
  11. 加工プログラムに基づきワイヤ電極を被加工物に対して相対移動させるワイヤ放電加工方法において、
    前記加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算ステップと、
    前記加工体積演算ステップの演算結果に基づいて、コーナ形状加工時の加工送り速度を算出するコーナ部速度演算ステップとを含むことを特徴とするワイヤ放電加工方法。
  12. 直線形状加工時のうち、コーナ形状加工時に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間であるコーナ前区間の長さを算出するコーナ前区間演算ステップと、
    コーナ形状加工時のうち、直線形状加工時に入るまでに一定距離進む毎の加工量が増加または減少する区間であるコーナ後区間の長さを算出するコーナ後区間演算ステップと、
    前記コーナ部速度演算ステップの演算結果、前記コーナ前区間演算ステップの演算結果、及び前記コーナ後区間演算ステップの演算結果に基づいて、前記コーナ前区間に入ってから前記コーナ後区間を出るまでの加工送り速度を制御する加工送り速度制御ステップとを含むことを特徴とする請求項11記載のワイヤ放電加工方法。
  13. 所定の加工送り速度で被加工物に対して相対移動させるワイヤ電極のオフセット軌跡を制御するオフセット軌跡制御手段を備えるワイヤ放電加工装置において、
    前記オフセット軌跡制御手段は、
    直線形状加工時のオフセット軌跡を制御する直線部オフセット軌跡制御手段と、
    コーナ形状加工時のオフセット軌跡を制御するコーナ部オフセット軌跡制御手段とを備え、
    前記コーナ部オフセット軌跡制御手段は、
    加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算手段と、
    前記加工体積演算手段の演算結果に基づいて、コーナ形状加工時のオフセット軌跡を算出するコーナ部オフセット軌跡演算手段とを備えることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  14. 所定の加工送り速度でワイヤ電極を被加工物に対して相対移動させるワイヤ放電加工方法において、
    加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算ステップと、
    前記加工体積演算ステップの演算結果に基づいて、コーナ形状加工時のオフセット軌跡を算出するコーナ部オフセット軌跡演算ステップとを含むことを特徴とするワイヤ放電加工方法。
  15. 被加工物とワイヤ電極との間にパルス電圧を印加する加工電源の出力を制御する電源制御手段を備えるワイヤ放電加工装置において、
    前記電源制御手段は、
    直線形状加工時の前記加工電源の休止時間を制御する直線部休止時間制御手段と、
    コーナ形状加工時の前記加工電源の休止時間を制御するコーナ部休止時間制御手段とを備え、
    前記コーナ部休止時間制御手段は、
    加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算手段と、
    前記加工体積演算手段の演算結果に基づいて、コーナ形状加工時の前記加工電源の休止時間を算出するコーナ部休止時間演算手段とを備えることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  16. 加工電源によって被加工物とワイヤ電極との間にパルス電圧が印加されるワイヤ放電加工方法において、
    加工プログラムに基づき直線形状加工時の加工体積とコーナ形状加工時の加工体積を算出する加工体積演算ステップと、
    前記加工体積演算ステップの演算結果に基づいて、コーナ形状加工時の前記加工電源の休止時間を算出するコーナ部休止時間演算ステップとを含むことを特徴とするワイヤ放電加工方法。
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