JP4015148B2 - ワイヤ放電加工機の制御装置 - Google Patents

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    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/04Apparatus for supplying current to working gap; Electric circuits specially adapted therefor

Description

本発明はワイヤ放電加工機の制御装置に関する。放電加工における仕上げ加工に適したワイヤ放電加工機の制御装置に関するものである。
ワイヤ放電加工機においては、ワイヤ状電極の被加工物に対する送り制御として、平均加工電圧一定方式と、送り速度一定方式が知られている。平均加工電圧一定方式は、被加工物とワイヤ状電極間の間隙の平均加工電圧が一定になるように送り速度を制御することによって、被加工物を最初に輪郭切断するファーストカット加工の速度向上と放電集中によるワイヤ切断を防止する目的に対応するものである。そのため、ファーストカット加工後において、面粗さの良化や精度向上のために、より小さな放電パルス電流を使って放電加工を行うセカンドカット加工以降の仕上げ加工には必ずしも適しておらず、この平均加工電圧一定方式を使用する場合は、放電パルス密度を安定化するために単位時間あたりの加工量の変化をできるだけ小さくなるよう様々な調整を行って送り制御がなされている。
例えば、ファーストカット加工では平均加工電圧が基準電圧値と同じ電圧で差電圧が零となったとき送りを停止し、差電圧が逆になったときは逆方向に送るようにし、仕上げ加工におる中仕上げ加工では、平均加工電圧が基準電圧値と同じ電圧で差電圧が零となるとき、設定した送り速度になるように制御し、中仕上げ加工後の仕上げ加工では、電源を高周波電源に切り換えると共に、サーボ制御の比例ゲインを小さくすることによって、加工面の面粗度を改善するようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
平均加工電圧一定方式の送り制御では、加工取り代に平均加工電圧の変化がより正確に反映できないために送りの正確さに欠け、また加工取り代の変化に対応する平均加工電圧の変化に対して適正なゲインを選択することが非常に困難であった。そのため従来制御では繰返し安定した面精度が得られないという問題があった。又、同様に、送り速度一定方式で加工する場合においても、加工精度を向上させることが困難であった。
そこで、出願人は、ワイヤ状電極の被加工物に対する相対送り制御のゲインの調整等を必要とせず、加工量を一定に保持することによって、安定した加工と高い面精度を得ることのできるワイヤ放電加工機の制御装置に係る提案し、特許文献2で公知となっている。
図6は、仕上げ加工により面精度を向上するために加工面の凹凸を平らにする動作、作用説明図である。
図6中、符号5は被加工物で、符号4はワイヤ状電極を示している。被加工物5の加工面の凹凸を平らにするという仕上げ加工の目的を達成するためには、取り代変化に応じて加工量が一定となるように、送り量を変えればよい。図6において、ts(=t),tx(=t)は板厚、Gs及びGxは取り代、δs,δxはそれぞれの単位時間Tごとの移動量とすると、
δs*ts*Gs=δx*tx*Gx
∴ δx=δs*(ts/tx)*(Gs/Gx) ……(1)
ここで、図7のように放電面積S1,S2とそれぞれ単位距離δ移動時に発生する放電繰返し数F1,F2は、図8に示す通り比例関係にある。即ち、放電繰返し数F1,F2は、加工量に比例している。よって、単位距離ごとの加工量は放電面積S、即ち板厚tと取り代Gを乗じた値に相当するので、ts*Gs 及びtx*Gxと放電繰返し数Fs,Fxの関係は次のようになる。
(ts*Gs)/(tx*Gx)= K*(Fs/Fx)
∴ (ts/tx)*(Gs/Gx) = K*(Fs/Fx) ……(2)
K:加工条件によって決まる定数
ここでδsを基準移動量とすると、該基準移動量δsは設定入力されている基準となる送り速度SPDsから次式により得る。
δs=SPDs*T ……(3)
(1)式,(2)式,(3)式から移動量δxは
δx=SPDs*T*K*(Fs/Fx) ……(4)
δx/T=SPDx により
SPDx=K*SPDs*(Fs/Fx) ……(5)
即ち、取り代Gx部分を単位時間Tでδx移動する速度SPDxは取り代Gs部分とGx部分の放電繰返し数Fs,Fxの比率Fs/Fxに基準となる速度SPDsを乗じた値となる。すなわち、放電繰返し数Fxを求めれば、予め求められる基準時の放電繰返し数Fsの比率Fs/Fxより加工量が基準の加工量と一致する速度SPDxを求めることができる。即ち、比率Fs/Fxは加工量に比例する値を示すものである。よって、取り代変化に応じて加工量が一定になるように送ることができる。
さらには、基準移動量δs移動する部分と移動量δx移動する部分の平均加工電圧Vs,Vxは、それぞれの平均の無負荷時間をTW(S),TW(X)そして設定無負荷電圧をVp、休止時間をTOFFとすると、次のように求められる。ここで放電時間TONは僅少なので省略する。
Vs=Vp*TW(S)/(TW(S)+TOFF) ……(6)
Vx=Vp*TW(X)/(TW(X)+TOFF) ……(7)
そして、そのとき発生するそれぞれの放電繰返し数Fs,Fxは次のよう求められる。
Fs=1/(TW(S)+TOFF) ……(8)
Fx=1/(TW(X)+TOFF) ……(9)
(6),(7),(8),(9)式より平均の無負荷時間TW(S),TW(X)を消去して次式を得る。
Fs*TOFF=(Vp−Vs)/Vp ……(10)
Fx*TOFF=(Vp−Vx)/Vp ……(11)
(Vp−Vs)を平均降下電圧Es、(Vp−Vx)を平均降下電圧Exとして、この基準加工時の平均降下電圧Es、平均降下電圧Exは放電繰返し数Fs,Fxに比例し、加工量に比例する。
そして、(10),(11)式を(5)式に代入して次式を得る。
SPDx=K*SPDs*Es/Ex ……(12)
即ち、移動量δXを移動する速度SPDxは基準となる速度SPDsに基準移動量δs部分と移動量δx部分を移動する間の平均降下電圧の比率を乗じた速度となる。これにより放電繰返し数が求められない場合でも、無負荷電圧と平均加工電圧から、(5)式の放電繰返し数によるものと同様の効果が得られることを示している。無負荷電圧は決められた電圧であり既知のものであるから平均加工電圧を検出し上述した平均降下電圧Exを求め、基準加工時の平均降下電圧Esとの比率(Es/Ex)を求め、該比率と基準時の速度SPDsより加工量が基準の加工量と一致する速度SPDxが求まるので、取り代変化に応じて加工量が一定になるように送ることができる。
以上のことから、特許文献2に記載された発明では、図9に示すようなワイヤ放電加工機の制御装置を提案した。
図9において、放電パルス発生装置1は放電加工を行うため、ワイヤ状電極4と被加工物5間の間隙に放電パルス電圧を印加するもので、直流電源、トランジスタ等のスイッチング素子からなる回路やコンデンサの充放電回路などで構成している。通電ブラシ2,3はワイヤ状電極に通電するためのもので、放電パルス発生装置1の一方の端子に接続されている。また被加工物5は放電パルス発生装置1の他方の端子に接続されている。走行するワイヤ状電極4と被加工物5間には放電パルス発生装置1からパルス電圧が印加される。被加工物5を搭載したテーブルは(図示せず)は移動手段を構成するX軸駆動モータ制御装置10,Y軸駆動モータ制御装置11及びパルス分配装置12によって駆動される。
この図9では、加工量を検出する物理量として平均降下電圧Exを検出する例を示している。よって、放電間隙検出装置6はワイヤ状電極4と被加工物5に接続され、放電パルス発生装置1からの数μ秒前後以下のパルス状間隙電圧を検出して、加工量変化検出処理装置7に送る。加工量変化検出処理装置7は演算クロック14から出力される単位時間(所定周期)Tごとの信号に基づいて、該所定期間の設定無負荷電圧と該パルス状間隙電圧との差電圧である降下電圧値の平均値Exを求めるものであり、加工量を特定する加工量特定手段を構成する。基準加工量相対値記憶装置8は予め入力する基準となる加工量に対応する降下電圧値Esを記憶しておくものである。
基準加工量相対値記憶装置8には予め記憶している基準加工量に対応する降下電圧値Esが記憶されており、比較判断装置9は加工量変化検出処理装置7で単位時間(所定周期)Tごとに求めた降下電圧値の平均値Exと基準加工量相対値記憶装置8から入力される基準加工量に対応する降下電圧値Esとを前記単位時間(所定周期)Tごとに比較し、降下電圧値の平均値Exと基準加工量に対応する降下電圧値Esとの比率(Es/Ex)を送りパルス演算装置13に出力する。
送りパルス演算装置13は演算クロック14から出力される単位時間(所定周期)Tの信号ごとに、送り速度設定手段15から送られてくる送り速度SPDと所定周期Tより求められる距離(SPD*T)に比較判断装置9から送られてくる降下電圧値の平均値Exと基準加工量に対応する降下電圧値Esとの比率(Es/Ex)を乗じて移動量δxを求める。そしてこの移動量δxだけのパルス列を送りパルス分配装置12に出力する。送りパルス分配装置12は、このパルス列により加工プログラムにしたがってX軸,Y軸の駆動パルスをX軸駆動モータ制御装置10,Y軸駆動モータ制御装置11に分配し、被加工物5を搭載したテーブルを駆動するX軸モータ,Y軸モータを駆動する。
この構成の制御装置によって、加工量を一定にして仕上げ加工を行い、高い面精度で安定した加工ができるようにしたものである。
特許第3231567号 特開2004−283968号公報
しかし、ワイヤ放電加工のセカンドカット加工以降の仕上げ加工では、通常、被加工物の加工面を数μmから数十μm削り取るが、コーナ形状部においては、図10のように前加工時の取残し部Qが直線形状部の取残し量と比べて著しく増大し、数百μmもの取残し部Qを削り取らなければならないことがある。特許文献2に開示された技術は、加工面を数μmから数十μm削り取ることによって面の粗さや精度を良化するための制御方法であるため、コーナ形状部のように加工量が著しく大きくなる部分では、通常の加工量に対する移動距離の割合で制御することが困難となり、短絡を繰返すなど、加工が不安定になって、高い形状精度を得ることができなくなるという問題がある。
そこで、本願発明の目的は、仕上げ加工において、コーナ等で取り残し量が多い場合にも、安定した加工ができ、かつ高い加工精度を得ることができるワイヤ放電加工機の制御装置を提供することにある。
本願請求項1に係る発明は、ワイヤ状電極と被加工物とを相対移動させながら、前記ワイヤ状電極と被加工物との間に放電を発生させ、前記ワイヤ状電極によって除去される前記被加工物の加工量を特定する加工量特定手段と、該加工量特定手段で求めた数値に基づいて、前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動を制御する移動制御手段とを備え、加工量が大きくなる時、該移動距離を小さくするように制御するワイヤ放電加工機において、前記加工量が第1の基準となる加工量よりも増大した場合に、加工量に対する移動距離の割合を切換え、前記加工量が第2の基準となる加工量よりも減少した場合に、通常の加工量に対する移動距離の割合に切換えて制御することによって、取り残し量が増大した部分でも高い加工精度で、かつ安定した加工ができるようにした。
又、請求項2に係る発明は、加工プログラムでコーナ部加工を判別できることから、請求項1に係る発明において、加工量が第2の基準となる加工量よりも減少したことをもって、通常の加工量に対する移動距離の割合に切換えた点を、コーナ形状の加工が完了したとき、通常の加工量に対する移動距離の割合に切換えて制御するようにしたものである。 又、請求項3に係る発明は、前記加工量特定手段として、所定時間ごとに放電繰返し数を求め、基準となる放電繰返し数と比較することによって加工量を特定するものとした。 請求項4に係る発明は、前記加工量特定手段として、所定時間ごとに設定無負荷電圧と平均加工電圧との降下電圧値を求め、基準となる降下電圧値と比較することによって加工量を特定するものとした。
請求項5に係る発明は、ワイヤ状電極と被加工物とを相対移動させながら、前記ワイヤ状電極と被加工物との間に放電を発生させ、ワイヤ状電極と被加工物間の放電繰返し数を所定時間ごとに求める放電繰り返し数算定手段と、移動指令に基づいて前記ワイヤ状電極と被加工物を加工経路に沿って相対移動させる移動手段と、基準となる放電繰返し数を記憶する基準放電繰返し数記憶手段と、前記放電繰り返し数算定手段が得た放電繰返し数と前記基準放電繰返し数記憶手段に記憶した基準放電繰返し数との比率を求める手段と、設定送り速度と前記所定時間とで求まる前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動距離に前記比率を乗じて求めた距離を移動指令として前記所定時間ごとに前記移動手段に出力するワイヤ放電加工機において、前記比率が第1の基準となる比率よりも減少した場合又は放電繰り返し数算定手段で求めた放電繰り返し数が第1の基準値より大きくなった場合、前記設定送り速度を通常よりも小さい値に切換え、前記比率が第2の基準となる比率よりも増大した場合又は放電繰り返し数算定手段で求めた放電繰り返し数が第2の基準値より小さくなった場合、前記設定送り速度を通常の値に切換えて制御するようにした。
請求項6に係る発明は、設定送り速度を通常の値に切換える条件を、請求項5に係る発明では比率が第2の基準となる比率よりも増大した場合又は放電繰り返し数算定手段で求めた放電繰り返し数が第2の基準値より小さくなった場合とした点を、コーナ形状の加工が完了したことを加工プログラムで判別されたときとした。
又、請求項7に係る発明は、請求項5における放電繰り返し数の代わりに、ワイヤ状電極と被加工物間の平均加工電圧と設定無負荷電圧との降下電圧値を所定時間ごとに求める降下電圧値を用いるもので、ワイヤ状電極と被加工物間の平均加工電圧と設定無負荷電圧との降下電圧値を所定時間ごとに求める降下電圧値算定手段と、移動指令に基づいて前記ワイヤ状電極と被加工物を加工経路に沿って相対移動させる移動手段と、平均加工電圧と設定無負荷電圧との基準となる降下電圧値に相当する所定値を記憶する基準値記憶手段と、前記降下電圧値算定手段が得た数値と前記基準値記憶手段に記憶した数値との比率を求める手段と、設定送り速度と前記所定時間とで求まる前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動距離に前記比率を乗じて求めた距離を移動指令として前記所定時間ごとに前記移動手段に出力するワイヤ放電加工機において、前記比率が第1の基準となる比率よりも減少した場合又は降下電圧値算定手段で求めた降下電圧値が第1の基準値より大きくなった場合、前記設定送り速度を通常よりも小さい値に切換え、前記比率が第2の基準となる比率よりも増大した場合又は降下電圧値算定手段で求めた降下電圧値が第2の基準値より小さくなった場合には、前記設定送り速度を通常の値に切換えて制御するようにした。
さらに、請求項8に係る発明は、設定送り速度を通常の値に切換える条件を、請求項7に係る発明では比率が第2の基準となる比率よりも増大した場合又は降下電圧値算定手段で求めた降下電圧値が第2の基準値より小さくなった場合とした点を、コーナ形状の加工が完了したことを加工プログラムで判別されたときとした。
本発明によって、前加工の取残し量が直線部と比べて著しく増大するコーナ部の仕上げ加工において、安定した加工が行えるようになり、高いコーナ形状精度が得られるようになる。
図1は本発明の一実施形態であるワイヤ放電加工機の制御装置の要部ブロック図である。放電パルス発生装置1は放電加工を行うため、ワイヤ状電極4と被加工物5間の間隙に放電パルス電圧を印加するもので、直流電源、トランジスタ等のスイッチング素子からなる回路やコンデンサの充放電回路などで構成している。通電ブラシ2,3はワイヤ状電極4に通電するためのもので、放電パルス発生装置1の一方の端子に接続されている。また被加工物5は放電パルス発生装置1の他方の端子に接続されている。走行するワイヤ状電極4と被加工物5間には放電パルス発生装置1からパルス電圧が印加される。被加工物5を搭載したテーブルは(図示せず)は移動手段を構成するX軸駆動モータ制御装置10,Y軸駆動モータ制御装置11及びパルス分配装置12によって駆動される。
放電間隙検出装置6はワイヤ状電極4と被加工物5に接続され、放電パルス発生装置1からの数μ秒前後以下のパルス状間隙電圧を検出して、加工量変化検出処理装置7に送る。加工量変化検出処理装置7は演算クロック14から出力される単位時間(所定周期)Tごとの信号に基づいて、該所定期間の設定無負荷電圧と該パルス状間隙電圧との差電圧である降下電圧値の平均値Exを求めるものであり、後述するように加工量を特定する加工量特定手段を構成する。基準加工量相対値記憶装置8は予め入力する基準となる加工量に対応する降下電圧値Esを記憶しておくものである。
比較判断装置9は加工量変化検出処理装置7で単位時間(所定周期)Tごとに求めた降下電圧値の平均値Exと基準加工量相対値記憶装置8から入力される基準加工量に対応する降下電圧値Esとを前記単位時間(所定周期)Tごとに比較し、降下電圧値の平均値Exと基準加工量に対応する降下電圧値Esとの比率(Es/Ex)を送りパルス演算装置13に出力する。
送りパルス演算装置13は演算クロック14から出力される単位時間(所定周期)Tの信号ごとに、後述する設定送り速度切換え装置19から送られてくる送り速度SPDsと所定周期Tより求められる距離(SPDs*T)に比較判断装置9から送られてくる降下電圧値の平均値Exと基準加工量に対応する降下電圧値Esとの比率(Es/Ex)を乗じて移動量δxを求める。そしてこの移動量δxだけのパルス列を送りパルス分配装置12に出力する。送りパルス分配装置12は、このパルス列により加工プログラムにしたがってX軸,Y軸の駆動パルスをX軸駆動モータ制御装置10,Y軸駆動モータ制御装置11に分配し、被加工物5を搭載したテーブルを駆動するX軸モータ,Y軸モータを駆動する。
設定送り速度切換え装置19は、加工量変化検出処理装置7で単位時間(所定周期)Tごとに求めた降下電圧値の平均値Exとコーナ進入判断用基準加工量記憶装置17やコーナ脱出判断用基準加工量記憶装置18から入力される基準加工量を、演算クロック14から出力される単位時間(所定周期)Tの信号ごとに比較し、通常設定送り速度設定手段15、またはコーナ設定送り速度設定手段16から送られてくる設定送り速度を送りパルス演算装置13に出力するものである。
仕上げ加工の最中に図10のようなコーナ部にさしかかると、取り代(取残し部Q)の著しい増加に伴って降下電圧値の平均値Exも増加し、コーナ進入判断用基準加工量記憶装置17に設定された設定値を超えると、設定送り速度切換え装置19は、基準となる速度SPDsを通常設定送り速度設定手段15に設定された通常の送り速度SPD1から、コーナ設定送り速度設定手段16に設定されたコーナ設定送り速度SPD2に切り換えて、送りパルス演算装置13へ出力する。又、コーナ加工が終了し、降下電圧値の平均値Exが、コーナ脱出判断用基準加工量記憶装置18に設定された設定値より小さくなると、送りパルス演算装置13に出力する基準速度SPDsを、通常設定送り速度設定手段15に設定されている通常の送り速度SPD1に切り換えて出力する。
図2は、ワイヤ放電加工機の制御装置のプロセッサが、上述した設定送り速度切換え装置19,送りパルス演算装置13としての処理を行う速度切換処理のフローチャートである。
まず、コーナ部制御中を示すフラグAが「0」か否か判断する。通常の加工時には該フラグA=0となっており、ステップS2に進み、降下電圧値の平均値Exがコーナ進入判断用基準加工量より大きいか判断し、小さいときには、ステップS2からステップS8へと進み、基準となる送り速度SPDsとして通常加工用設定送り速度SPD1をセットする。そして、フラグAを「0」にセットし(ステップS9)、ステップS5に進み、式(12)の演算を行って、速度SPDxを求める。該速度SPDxに単位時間(所定周期)Tを乗じて移動量δxを求めて送りパルス分配装置12に出力する。図13は、(12)式をグラフで表したもので、この図13に示す通常の制御曲線にしたがった送り速度SPDxで制御される。
そして、コーナ部にさしかかると、取り代(取残し部Q)の著しい増加に伴って図11に示すようにワイヤ状電極4と被加工物5との間の放電面積が増加することによって降下電圧値の平均値Exが増加し、ステップS2において降下電圧値の平均値Exがコーナ進入判断用基準加工量よりも大きくなる。よって、ステップS2からステップS3に進み、基準となる送り速度SPDsとしてコーナ加工用設定送り速度SPD2をセットする。そしてフラグAを「1」にセットし(ステップS4)、ステップS5に進み、(12)式の演算を行って、速度SPDxを求める。
この場合、コーナ加工用設定送り速度SPD2が基準となる送り速度SPDsにセットされているから、図13のコーナ部の制御曲線にしたがった送り制御が開始される。このSPD1>SPD2となるコーナ部の制御曲線は、加工量に対する移動距離の割合が小さくなることを意味しており、前加工によって大きく残された取り代を除去しながらも、前記(12)式にしたがって、前加工後の面の粗さや精度を良化する従来技術の効果も兼ね備えている。
そして、その後はコーナ制御中を示すフラグA=1となっているので、ステップS1からステップS7へと進み、降下電圧値の平均値Exがコーナ脱出判断用基準加工量を下回るまではステップS5、S6へと進み、図13のコーナ部の制御曲線にしたがった送り制御が継続される。さらに加工が進行してコーナ部を抜けると、図12のようにワイヤ状電極4と被加工物5との間の放電面積が減少することによって降下電圧値の平均値Exが減少してくる。そして、ステップS7において降下電圧値の平均値Exがコーナ脱出判断用基準加工量を下回るとステップS7からステップS8へと進み、基準の送り速度SPDsに通常加工用設定送り速度SPD1をセットし、さらにコーナ制御中フラグA=0とし(ステップS9)、ステップS5に移行し、図13の通常の制御曲線にしたがった送り制御に復帰する。
前述の実施形態では図2のステップS7によって降下電圧値の平均値Exがコーナ脱出判断用基準加工量を下回ることによってコーナ形状の終了と判断したが、この判断は加工形状プログラムからコーナ部を脱出したと判断することに置き換えることも可能である。
図3は、コーナ部からの脱出を加工形状プログラムに基づいて判断する場合に変えたときのフローチャートである。
加工プログラムよりコーナ部の加工中か判断し(ステップS11)、コーナ部加工中でなければ、コーナ部加工中フラグBを「0」にセットし(ステップS19)、基準の送り速度SPDsに通常加工用設定送り速度SPD1をセットし(ステップS21)、コーナ部制御中を示すフラグAを「0」にセットし、ステップS17に移行して、(12)式の演算を行い、送り速度SPDxを求め、該送り速度SPDxに単位時間(所定周期)Tを乗じて移動量δxを求めて送りパルス分配装置12に出力する(ステップS18)。以下、加工プログラムよりコーナ部加工中と判別されなければ、ステップS11,S19,S21,S22,S17,S18の処理を繰り返し実行する。これにより、図13の通常の制御曲線にしたがった送り制御がなされることになる。
一方、加工プログラムより、コーナ部加工中と判別されると、コーナ部加工中フラグBを「1」にセットし(ステップS12)、コーナ部制御中フラグAが「0」か判断する(ステップS13)。最初は初期設定で「0」が設定されていることから、ステップS14に進み、降下電圧値の平均値Exがコーナ進入判断用基準加工量より大きいか判断し(ステップS14)、小さいときには、前述したステップS21に進み、ステップS21,S22,S17,S18の処理を行う。
図11に示すように、取り代(取残し部Q)が増加して降下電圧値の平均値Exが増加し、コーナ進入判断用基準加工量を超えると、基準の送り速度SPDsにコーナ部加工用設定送り速度SPD2をセットし(ステップS15)、コーナ部制御中を示すフラグAを「1」にセットし、ステップS17に移行して、(12)式の演算を行い、送り速度SPDxを求め、該送り速度SPDxに単位時間(所定周期)Tを乗じて移動量δxを求めて送りパルス分配装置12に出力する(ステップS18)。
次の処理周期からは、コーナ部制御フラグAが「1」にセットされているから、ステップS13からステップS20に移行し、コーナ部加工中フラグBが「0」か判断するが、該フラグBはステップS12で「1」にセットされているから、ステップS20からステップS17に移行し、すでにステップS15でコーナ加工用設定送り速度SPD2に設定されている基準送り速度SPDsに基づいて送り速度SPDxが求められる。以下、ステップS11,S12,S13,S20,S17,S18の処理を繰り返し実行され、図13のコーナ部の制御曲線にしたがった送り制御がなされることになる。
さらに、加工が進行して加工プログラムからコーナ部を抜けたことが判別されると、ステップS11からステップS19へ進んで、コーナ部加工中フラグB=0とし、通常加工用設定送り速度SPD1をSPDsにセットし(ステップ21)、さらにコーナ制御中フラグA=0とし(ステップS22)、ステップS17に移行し、図13の通常の制御曲線にしたがった送り制御に復帰する。
上述した各実施形態では、ワイヤ状電極4と被加工物5の間隙電圧の降下電圧値により加工量を特定したが、前述したように、間隙電圧などから放電繰返し数によって加工量を特定し、前記(5)式を用いることによっても、同様の効果を得ることができる。この場合、図1に示す放電間隙検出装置6は、放電を検出する手段で構成され、加工量変化検出処理装置7は、単位時間Tあたりの放電回数、すなわち放電繰返し数Fxを求める放電繰り返し数算定手段で構成され、基準加工量相対値記憶装置8は、基準加工量を加工するときの放電繰返し数Fsを記憶する手段となる。又、比較判断装置9は、放電繰返し数Fs,Fxの比率(Fs/Fx)を求める手段で構成されることになる。
そして、図2に示す処理に対応する処理は、図4にフローチャートで示す処理となる。図2と図4と比較し、ステップS1〜S9がステップS1’〜S9’に対応し、相違する点は、ステップS2,S7,S5の処理がステップS2’,S7’,S5’に変わるだけで他は同一である。
すなわち、ステップS2’では、所定周期Tにおける放電繰り返し数Fxがコーナ進入判断用基準加工量(放電繰り返し数)を超えたかの判断となり、ステップS7’が所定周期Tにおける放電繰り返し数Fxがコーナ脱出判断用基準加工量(放電繰り返し数)より小さいかの判断となる。又、ステップS5’での送り速度SPDxを求める演算は、(5)式の演算となり、基準放電繰り返し数Fsと検出した放電繰り返し数Fxの比(Fs/Fx)に、ステップS3’,S8’で設定された基準送り速度SPDsと比例定数Kを乗じて送り速度SPDxを求めることになる。
また、図3に示す処理に対応する、放電繰り返し数に基づいて送り速度を切換て制御する処理は、図5に示す処理となる。この場合、図3のステップS11〜S22が図5のステップS11’〜S22’に対応し、相違する点は、ステップS14の処理の代わりに、所定周期Tにおける放電繰り返し数Fxがコーナ進入判断用基準加工量(放電繰り返し数)を超えたかを判断するステップS14’の処理となり、ステップ17の処理の代わりに放電繰り返し数の比率(Fs/Fx)によって送り速度SPDxを求める(5)式の演算を行うステップ17’に変わる点である。他は、図3に示す処理と同一であるので、説明は省略する。
なお、上述した各実施形態では、設定送り速度切換え装置19では、ステップS2,S14,S2’,S14’に示されるように、降下電圧値Exまたは放電繰り返し数Fxが、コーナ進入判断用基準加工量を超えたか、又、ステップS7,S7’では、降下電圧値Exまたは放電繰り返し数Fxが、コーナ脱出判断用基準加工量より小さくなったかの判断で、基準送り速度SPDsを切換えるが、これらの判断を降下電圧値の比率(Es/Ex)又は放電繰り返し数の比率(Fs/Fx)によって、判別してもよいものである。即ち、基準降下電圧値Es、基準放電繰り返し数Fsは一定であるから、比率(Es/Ex)又は比率(Fs/Fx)が減少することは、降下電圧値Ex、放電繰り返し数Fxが増大していることを意味し、取り残し量が増大していることを意味している。又、比率(Es/Ex)又は比率(Fs/Fx)が増大することは、降下電圧値Ex、放電繰り返し数Fxが減少していることを意味し、取り残し量が減少していることを意味している。
よって、比率(Es/Ex)又は比率(Fs/Fx)が第1の基準となる比率よりも減少したときは、基準送り速度SPDsにコーナ設定送り速度SPD2をセットし送り速度を切換え、比率(Es/Ex)又は比率(Fs/Fx)が第2の基準となる比率よりも増大したときは、基準送り速度SPDsに通常の設定送り速度SPD1をセットし送り速度を切換えるようにしてもよいものである。
本発明の一実施形態におけるワイヤ放電加工機の制御装置の要部ブロック図である。 同実施形態における速度切換処理のフローチャートである。 同実施形態における速度切換処理の他の態様のフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における速度切換処理のフローチャートである。 同第2の実施形態における速度切換処理の他の態様のフローチャートである。 仕上げ加工により面精度を向上するために加工面の凹凸を平らにする動作、作用説明図である。 放電面積と放電繰返し数の関係を説明する説明図である。 放電面積と放電繰返し数の関係を説明する説明図である。 仕上げ加工により面精度を向上するための採用された公知のワイヤ放電加工機の制御装置の要部ブロック図である。 コーナ部進入前の加工状態を説明するための説明図である。 コーナ部の加工状態を説明するための説明図である。 コーナ部脱出後の加工状態を説明するための説明図である。 本発明の一実施形態による制御方法を説明するための説明図である。
符号の説明
2,3 通電ブラシ
4 ワイヤ状電極
5 被加工物
Q 取残し部(取り代)

Claims (8)

  1. ワイヤ状電極と被加工物とを相対移動させながら、前記ワイヤ状電極と被加工物との間に放電を発生させ、前記ワイヤ状電極によって除去される前記被加工物の加工量を特定する加工量特定手段と、該加工量特定手段で求めた数値に基づいて、前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動を制御する移動制御手段とを備え、加工量が大きくなる時、該移動距離を小さくするように制御するワイヤ放電加工機において、前記加工量が第1の基準となる加工量よりも増大した場合に、加工量に対する移動距離の割合を切換え、前記加工量が第2の基準となる加工量よりも減少した場合に、通常の加工量に対する移動距離の割合に切換えて制御することを特徴とするワイヤ放電加工機の制御装置。
  2. ワイヤ状電極と被加工物とを相対移動させながら、前記ワイヤ状電極と被加工物との間に放電を発生させ、前記ワイヤ状電極によって除去される前記被加工物の加工量を特定する加工量特定手段と、該加工量特定手段で求めた数値に基づいて、前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動を制御する移動制御手段とを備え、加工量が大きくなる時、該移動距離を小さくするように制御するワイヤ放電加工機において、コーナ形状加工時に前記加工量が第1の基準となる加工量よりも増大した場合に、加工量に対する移動距離の割合を切換え、該コーナ形状の加工が完了した場合に、通常の加工量に対する移動距離の割合に切換えて制御することを特徴とするワイヤ放電加工機の制御装置。
  3. 前記加工量特定手段は所定時間ごとに放電繰返し数を求め、基準となる放電繰返し数と比較することによって加工量を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤ放電加工機の制御装置。
  4. 前記加工量特定手段は所定時間ごとに設定無負荷電圧と平均加工電圧との降下電圧値を求め、基準となる降下電圧値と比較することによって加工量を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤ放電加工機の制御装置。
  5. ワイヤ状電極と被加工物とを相対移動させながら、前記ワイヤ状電極と被加工物との間に放電を発生させ、ワイヤ状電極と被加工物間の放電繰返し数を所定時間ごとに求める放電繰り返し数算定手段と、移動指令に基づいて前記ワイヤ状電極と被加工物を加工経路に沿って相対移動させる移動手段と、基準となる放電繰返し数を記憶する基準放電繰返し数記憶手段と、前記放電繰り返し数算定手段が得た放電繰返し数と前記基準放電繰返し数記憶手段に記憶した基準放電繰返し数との比率を求める手段と、設定送り速度と前記所定時間とで求まる前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動距離に前記比率を乗じて求めた距離を移動指令として前記所定時間ごとに前記移動手段に出力するワイヤ放電加工機において、前記比率が第1の基準となる比率よりも減少した場合又は放電繰り返し数算定手段で求めた放電繰り返し数が第1の基準値より大きくなった場合、前記設定送り速度を通常よりも小さい値に切換え、前記比率が第2の基準となる比率よりも増大した場合又は放電繰り返し数算定手段で求めた放電繰り返し数が第2の基準値より小さくなった場合、前記設定送り速度を通常の値に切換えて制御することを特徴とするワイヤ放電加工機の制御装置。
  6. ワイヤ状電極と被加工物とを相対移動させながら、前記ワイヤ状電極と被加工物との間に放電を発生させ、ワイヤ状電極と被加工物間の放電繰返し数を所定時間ごとに求める放電繰り返し数算定手段と、移動指令に基づいて前記ワイヤ状電極と被加工物を加工経路に沿って相対移動させる移動手段と、基準となる放電繰返し数を記憶する基準放電繰返し数記憶手段と、前記放電繰り返し数算定手段が得た放電繰返し数と前記基準放電繰返し数記憶手段に記憶した基準放電繰返し数との比率を求める手段と、設定送り速度と前記所定時間とで求まる前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動距離に前記比率を乗じて求めた距離を移動指令として前記所定時間ごとに前記移動手段に出力するワイヤ放電加工機において、コーナ形状加工時に前記比率が第1の基準となる比率よりも減少した場合又は放電繰り返し数算定手段で求めた放電繰り返し数が第1の基準値より大きくなった場合、前記設定送り速度を通常よりも小さい値に切換え、該コーナ形状の加工が完了した場合に、前記設定送り速度を通常の値に切換えて制御することを特徴とするワイヤ放電加工機の制御装置。
  7. ワイヤ状電極と被加工物とを相対移動させながら、前記ワイヤ状電極と被加工物との間に放電を発生させ、ワイヤ状電極と被加工物間の平均加工電圧と設定無負荷電圧との降下電圧値を所定時間ごとに求める降下電圧値算定手段と、移動指令に基づいて前記ワイヤ状電極と被加工物を加工経路に沿って相対移動させる移動手段と、平均加工電圧と設定無負荷電圧との基準となる降下電圧値に相当する所定値を記憶する基準値記憶手段と、前記降下電圧値算定手段が得た数値と前記基準値記憶手段に記憶した数値との比率を求める手段と、設定送り速度と前記所定時間とで求まる前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動距離に前記比率を乗じて求めた距離を移動指令として前記所定時間ごとに前記移動手段に出力するワイヤ放電加工機において、前記比率が第1の基準となる比率よりも減少した場合又は降下電圧値算定手段で求めた降下電圧値が第1の基準値より大きくなった場合、前記設定送り速度を通常よりも小さい値に切換え、前記比率が第2の基準となる比率よりも増大した場合又は降下電圧値算定手段で求めた降下電圧値が第2の基準値より小さくなった場合には、前記設定送り速度を通常の値に切換えて制御することを特徴とするワイヤ放電加工機の制御装置。
  8. ワイヤ状電極と被加工物とを相対移動させながら、前記ワイヤ状電極と被加工物との間に放電を発生させ、ワイヤ状電極と被加工物間の平均加工電圧と設定無負荷電圧との降下電圧値を所定時間ごとに求める降下電圧値算定手段と、移動指令に基づいて前記ワイヤ状電極と被加工物を加工経路に沿って相対移動させる移動手段と、平均加工電圧と設定無負荷電圧との基準となる降下電圧値に相当する所定値を記憶する基準値記憶手段と、前記降下電圧値算定手段が得た数値と前記基準値記憶手段に記憶した数値との比率を求める手段と、設定送り速度と前記所定時間とで求まる前記ワイヤ状電極と被加工物の相対移動距離に前記比率を乗じて求めた距離を移動指令として前記所定時間ごとに前記移動手段に出力するワイヤ放電加工機において、コーナ形状加工時に前記比率が第1の基準となる比率よりも減少した場合又は降下電圧値算定手段で求めた降下電圧値が第1の基準値より大きくなった場合、前記設定送り速度を通常よりも小さい値に切換え、該コーナ形状の加工が完了した場合に、前記設定送り速度を通常の値に切換えて制御することを特徴とするワイヤ放電加工機の制御装置。
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