JP4772138B2 - 仕上加工における局部的なスジの発生を抑制する機能を備えたワイヤカット放電加工機 - Google Patents

仕上加工における局部的なスジの発生を抑制する機能を備えたワイヤカット放電加工機 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤカット放電加工機に関し、特に、仕上加工における局部的なスジの発生を抑制する機能を有するワイヤカット放電加工機に関する。
図14は、従来のワイヤカット放電加工機の概要を説明する図である。ワイヤカット放電加工の1サイクルは、まず、加工槽20内の被加工物5とワイヤ電極4との間(以下、「極間」という)で放電可能か否かを検出するために、検出電圧発生装置2より検出パルス電圧V2を発生させて被加工物5とワイヤ電極4との極間に印加する。検出電圧発生装置2は、設定放電休止時間記憶装置15から出力される信号に基づいて検出パルス電圧V2を発生させる。
放電間隙検出装置6は、被加工物5とワイヤ電極4に接続され、検出パルス電圧V2の低下によって極間が放電可能状態かを判断する回路を備え、極間の変化によって推移する検出電圧に基づいて、サーボ送りのための信号を送りパルス演算装置7に出力する。
送りパルス演算装置7は、サーボ送りのための信号に基づいて、放電の繰り返しが最適となるように(通常、極間の電圧が一定になるように)、送りパルス間隔を制御したパルス列を生成し、送りパルス分配装置8に出力するものである。送りパルス分配装置8は、加工プログラムに基づいてこのパルス列を、被加工物5が載置されたテーブルを駆動するX軸モータ制御装置9、Y軸モータ制御装置10に分配して出力する。
被加工物5とワイヤ電極4との間の電圧降下が生じると、放電間隙検出装置6は、この電圧降下を検出し、放電可能と判断し、メインパルス発生装置1にメインパルス投入信号S1を送り、メインパルス発生装置1よりメインパルス電圧V1を極間に発生させて、被加工物5とワイヤ電極4との極間にメインパルス電流(放電加工電流)を流す。極間が冷却する適当な休止時間を経て、再度上記検出パルス電圧V2を上記間隙に印加する。この動作サイクルを繰り返し実行し、ワイヤカット放電加工を行う。
ワイヤカット放電加工の技術として、特許文献1には、基準放電パルス数と検出された放電パルス数の比から被加工物の板厚変化を検出し、板厚変化の前後で加工電流密度が変化しないように放電エネルギーを制御し、板厚減少時の断線を防止する技術が開示されている。
特許文献2には、加工用パルス電圧を複数のパルスとして極間に印加してワイヤ電極の振動を抑える技術が開示されている。特許文献3には、被加工物の板厚が増加するような加工を行う場合、板厚変化を検出後、板厚増加前の加工電気条件で所定区間加工し、その後電気加工条件を徐々に増大させて厚い板厚の最適値に制御する技術が開示されている。特許文献4には、被加工物の板厚が減少するような加工を行う場合、板厚変化を検出後、板厚減少前の加工速度になるように電気加工条件を制御して板厚変化検出後の薄い板厚部の所定区間を加工し、その加工速度を徐々に増大させて薄い板厚の最適値に制御する技術が開示されている。
特許文献5には、加工送り速度の変化によって板厚の変化を検出し、加工送り速度が減少したときに加工電流を増大させ、加工速度が増大したときには加工電流を最小値まで下げ、その後徐々に最適値まで増大させる技術が開示されている。特許文献6には、液圧と板厚の組み合わせにより複数の加工条件を予め記憶しておき、液圧と板厚から最適な加工条件を選ぶことで、液圧や板厚が変化しても断線や速度低下を防止する技術が開示されている。
特許文献7には、液圧と被加工物の板厚の組み合わせにより複数の加工条件を予め記憶しておき、検出した不良パルス数から液圧を予測し、これと検出した板厚から最適な加工条件を選ぶことで断線を防止する技術が開示されている。特許文献8には、放電パルスエネルギーと加工速度から板厚を検出し、電気条件の強弱を切換えることで断線を防止する技術が開示されている。そして、特許文献9には、単位時間当たりの放電回数と加工速度から被加工物の板厚を検出し、これに応じて最適な放電周期を決定し、薄板部でも断線しない高速加工を実現する技術が開示されている。
特開平11−221718号公報 特開2008−62303号公報 特公昭61−4609号公報 特開昭61−95824号公報 特開昭55−65033号公報 特開平5−154717号公報 特開2003−170316号公報 特開平9−290328号公報 特開平5−305517号公報
ワイヤカット放電加工では、上述したように、被加工物とワイヤ電極との極間に放電を発生させることにより、被加工物を加工する。このため、ワイヤ電極が極間で発生した放電の衝撃で被加工物の上面および下面を支点として振動し、加工面が平面ではなく僅かに凹状になる問題があった。
特に、被加工物の板厚が急激に変化する段差加工を行うと、図15に示されるスジ50のように、被加工物5の段差部にスジ状の切り込みが発生したり、ワイヤ電極が断線したりするという問題がある。図16は、従来のワイヤカット放電加工機で段差部の加工を行った被加工物5の段差部に発生したスジ50(図15参照)の深さを面粗さ計で測定した断面形状を定性的に説明する図である。
ワイヤカット放電加工を実行したときに段差部にスジ50ができる問題は、ワイヤ電極4と被加工物5間の極間での放電状態が急激に変化することによって発生するワイヤの振動が原因になっていると考えられる。一方、ワイヤ電極が断線する問題は、被加工物の薄板部で放電エネルギーが過剰に供給されることが原因と考えられている。
背景技術で説明した技術は荒加工での断線を防止するため、被加工物の段差加工で放電エネルギーを制御し、被加工物の板厚に応じて適切な放電エネルギーを供給しようとするものである。一方、仕上加工においては、通常、一定の放電エネルギーで加工することが一般的である。これは、均一で滑らかな加工面を得るという仕上加工の特性によるもので、荒加工のように場所によって放電エネルギーを変えてしまうと被加工物の面質も場所によって変わってしまう恐れがあるためである。
そこで本発明の目的は、被加工物の厚さが変化する部位におけるスジの発生を抑制する機能を有するワイヤカット放電加工機を提供することであり、特に、仕上加工において、被加工物の厚さが変化する部位でのスジの発生を抑制する機能を有するワイヤカット放電加工機を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、加工用電源装置からワイヤ電極と被加工物との間隙にパルス電流を投入して多重の放電加工を行うワイヤカット放電加工機であって、該ワイヤ電極と該被加工物との相対的な移動を所定距離毎に演算する加工距離演算手段と、該所定距離を放電加工中に前記加工用電源装置から投入されたエネルギーを求めるエネルギー算出手段と、前記エネルギー算出手段で求められたエネルギーに基づいて前記被加工物の板厚変化を検出する板厚変化検出手段と、該板厚変化検出手段で板厚が変化したことを検出すると、板厚が変化するところで前記加工用電源から投入される前記エネルギーが一時的に減少するように加工条件を調整する加工条件調整手段と、を備えたことを特徴とするワイヤカット放電加工機である。
請求項2に係る発明は、前回の前記所定距離を放電加工中に前記エネルギー算出手段で求められたエネルギーを記憶する前回投入エネルギー記憶手段を備え、前記板厚変化検出手段は、前記所定距離毎に前記エネルギー算出手段により求められた投入エネルギーおよび前回投入エネルギー記憶手段に記憶された投入エネルギーに基づき被加工物の板厚変化を求めることを特徴とする請求項1に記載のワイヤカット放電加工機である。
請求項3に係る発明は、前記加工用電源装置から投入されるパルス電流のパルス数、または、パルス電流の積分値を前記エネルギーとして扱うことを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載のワイヤカット放電加工機である。
請求項4に係る発明は、上記加工条件調整手段は、被加工物の板厚変化によってワイヤ電極と被加工物間の間隙の電圧印加を休止する放電休止時間の長さを調整して、前記加工用電源装置から投入されるエネルギーを調整する請求項1〜3のいずれか1つに記載のワイヤカット放電加工機である。
請求項5に係る発明は、前記板厚変化検出手段は、検出された板厚変化が予め設定された設定値を超えたときに板厚が変化したと判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のワイヤカット放電加工機である。
本発明により、被加工物の厚さが変化する部位におけるスジの発生を抑制する機能を有するワイヤカット放電加工機を提供でき、特に、仕上加工において、被加工物の厚さが変化する部位でのスジの発生を抑制する機能を有するワイヤカット放電加工機を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の要部構成図である。 被加工物の板厚の厚い部位から薄い部位へ加工を行うことを説明する図である。 被加工物の板厚の薄い部位から厚い部位へ加工を行うことを説明する図である。 本発明による被加工物の板厚が変化する場所における放電休止時間の変化を説明する図である。 本発明のワイヤカット放電加工機で被加工物の段差部の加工を行った被加工物の段差部を面粗さ計で測定した断面形状を定性的に説明する図である。 被加工物の板厚がスロープ状に変化するワークを説明する図である。 メインパルス電流の積分値に基づいて被加工物の板厚変化を検出する本発明の第2の実施形態の要部構成図である。 パルス電流のピーク値に基づいて加工条件の設定を行う本発明の第3の実施形態の要部構成図である。 パルス電流のパルス幅に基づいて加工条件の設定を行う本発明の第4の実施形態の要部構成図である。 本発明の第5の実施形態の要部構成図である。 本発明の第6の実施形態の要部構成図である。 平均メインパルス数に基づいて被加工物の板厚変化を検出する本発明の第7の実施形態の要部構成図である。 無負荷ピーク電圧V、平均加工電圧Vm、無負荷加工時間Tw、および休止時間Toffの関係を説明する図である。 従来のワイヤカット放電加工機の概要を説明する図である。 ワークの板厚が変化する場所に発生するスジを説明する図である。 従来のワイヤカット放電加工機で段差部の加工を行った被加工物の段差部に発生したスジの深さを面粗さ計で測定した断面形状を定性的に説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお、図14に示した従来のワイヤカット放電加工機と同一の構成のものには同一の符号を付している。
図1は、本発明の第1の実施形態の要部構成図である。メインパルス発生装置1は、放電加工を行うため、ワイヤ電極4と被加工物5間の間隙にパルス状の電圧(メインパルス電圧V1)を印加する装置である。メインパルス発生装置1は、直流電源、トランジスタなどのスイッチング素子からなる回路やコンデンサの充放電回路などで構成されている。
検出電圧発生装置2は、ワイヤ電極4と被加工物5の間隙が放電可能か否かを検出するために、ワイヤ電極4と被加工物5間に検出パルス電圧V2(メインパルス発生装置1からのメインパルス電圧より低い電圧)を印加する。検出電圧発生装置2は、トランジスタ等の能動素子と抵抗、コンデンサ等からなる回路、直流電源等で構成されている。
通電ブラシ3は、ワイヤ電極4に通電するための部材である。通電ブラシ3は、メインパルス発生装置1および検出電圧発生装置2の一方の端子に接続されている。また、メインパルス発生装置1および検出電圧発生装置2の他方の端子は、被加工物5に接続されている。この構成により、走行するワイヤ電極4と被加工物5の極間には、メインパルス発生装置1から発生するメインパルス電圧V1、検出電圧発生装置2から発生する検出パルス電圧V2が印加されるようになっている。
放電間隙検出装置6は、被加工物5とワイヤ電極4に電気的に接続され、検出パルス電圧V2の電圧降下によってワイヤ電極4と被加工物5の極間が放電可能状態かを判断する装置であって、この放電間隙検出装置6は検出パルス電圧V2の電圧降下を検出すると放電可能と判断し、メインパルス発生装置1にメインパルス投入信号S1を送る。
メインパルス発生装置1は、メインパルス投入信号S1を受け取るとメインパルス電圧V1を発生させて、ワイヤ電極4と被加工物5の極間に所定幅のメインパルス電流(放電加工電流)を流す。また、放電間隙検出装置6から出力されるメインパルス投入信号S1は、メインパルス数計数装置12に入力され計数される。さらに、放電間隙検出装置6は、サーボ送りのための信号を送りパルス演算装置7に出力する。
送りパルス演算装置7は、放電間隙検出装置6からのサーボ送りのための信号に基づいて、放電の繰り返しが最適となるように(通常、極間電圧が一定になるように)、送りパルス間隔を制御したパルス列を生成し、送りパルス分配装置8に出力するものである。送りパルス分配装置8はこのパルス列により加工プログラムに基づいてX軸、Y軸の駆動パルスに分配し、被加工物5が載置されたテーブルを駆動するX軸モータ制御装置9、Y軸モータ制御装置10に出力する。
加工距離演算装置11は、X軸モータ制御装置9やY軸モータ制御装置10に接続されており、X軸駆動モータ(図示せず)、Y軸駆動モータ(図示せず)に取り付けられている位置検出器(図示せず)からの位置のフィードバック信号によって、ワイヤ電極4の被加工物5に対する相対移動距離を求め、設定された所定加工距離を移動する毎にメインパルス数計数装置12、前回メインパルス数記憶装置13、および板厚変化検出装置14に信号S2を出力する。
メインパルス数計数装置12は、加工距離演算装置11からの信号(所定距離検出信号S2)に基づき、放電加工が所定距離進む間に放電間隙検出装置6から入力するメインパルス投入信号S1を計数する装置である。メインパルス発生装置1からはメインパルス投入信号S1によってメインパルスを出力することから、メインパルス数計数装置12は、メインパルスの数を計数することになる。メインパルス数計数装置12は、加工距離演算装置11からの信号に従って、計数したメインパルスの値を前回メインパルス数記憶装置13と板厚変化検出装置14とに出力する。
前回メインパルス数記憶装置13は、メインパルス数の計数値を板厚変化検出のために一時的に記憶する装置である。前回メインパルス数記憶装置13は、加工距離演算装置11からの信号に従って、メインパルス数計数装置12から今回のメインパルスの計数値を入力して記憶するとともに、前回記憶したメインパルスの計数値を板厚変化検出装置14
に渡す。
板厚変化検出装置14は、前回メインパルス数記憶装置13から受け取った前回のメインパルス数の計数値とメインパルス数計数装置12から今回のメインパルス数計数値とから、板厚の変化を検出する装置である。
設定放電休止時間記憶装置15は、放電休止時間のデータを記憶する手段である。設定放電休止時間記憶装置15は、設定放電休止時間のデータを放電休止時間制御装置16に出力する。
放電休止時間制御装置16は、板厚変化検出装置14から受け取った板厚変化の情報と設定放電休止時間記憶装置15に記憶された設定放電休止時間に基づいて放電休止時間を制御する装置である。
次に、図2に示されるような段差部を有する被加工物5を、図1に示される本発明の実施形態のワイヤカット放電加工機によって加工する動作を説明する。図2は、ワイヤカット放電加工機によって、被加工物5の板厚の厚い部位から薄い部位へ加工を行うことを説明する図である。
ワイヤ電極4は、被加工物5に対して加工方向Dへ相対的に移動する。Δxは所定距離とする。符号51は区間n、符号52は区間n+1、符号53は区間n+2とする。ワイヤ電極4が区間n(51)に位置するときは、ワイヤカット放電加工機は被加工物5の板厚の厚い部位(板厚t1)を加工している。そして、ワイヤ電極4が区間n+1(52),区間n+2(53)に位置するときは、ワイヤカット放電加工機は被加工物5の板厚の薄い部位(板厚t2)を加工している。
そして、区間n(51)のメインパルス数をP(n)、区間n+1(52)のメインパルス数をP(n+1)、区間n+2(53)のメインパルス数をP(n+2)とすると、数1式の関係がなりたつ。
P(n)>P(n+1)=P(n+2) (数1)
放電加工中のワイヤ電極4の径は一定であるので、加工溝幅方向の加工量も一定であるとすると、数1式は、被加工物5の板厚の大きさを表すことになる。P(n)は、ワイヤ電極4によって区間n(51)を加工したときに、メインパルス数計数装置12で計数される。
加工距離演算装置11は、ワイヤ電極4が所定距離Δx相対移動すると信号S2を出力する。メインパルス数計数装置12は、加工距離演算装置11からの信号を受け取ると、メインパルス数計数装置12で計数されたメインパルス数P(n)を、前回メインパルス数記憶装置13に出力するとともに、メインパルス数計数装置12をリセットし、次回のメインパルス数の計数を開始する。
ワイヤ電極4が区間n+1(52)に移動し、被加工物5の区間n+1(52)を加工終了すると、加工距離演算装置11から信号がメインパルス数計数装置12と板厚変化検出装置14に出力される。そうすると、メインパルス数計数装置12から前回メインパルス数記憶装置13および板厚変化検出装置14にメインパルス数P(n+1)が出力される。一方、前回メインパルス数記憶装置13から前回メインパルス数として記憶されたメインパルス数P(n)が、板厚変化検出装置14に出力される。
メインパルス数P(n)とメインパルス数P(n+1)を受け取った板厚変化検出装置14は、両者の差分P(n)−P(n+1)を演算し、被加工物5の板厚の変化を検出する。板厚変化検出装置14は、被加工物5の板厚の変化を検出した場合には、板厚変化検出信号を放電休止時間制御装置16に出力する。
放電休止時間制御装置16は、設定放電休止時間記憶装置15から加工条件に基づいて設定された設定放電休止時間Toff(s)のデータを受け取る。放電休止時間制御装置16は、例えば、Kを係数とする数2式で示される演算処理を行うことによって放電休止時間を算出し、算出した放電休止時間によって検出電圧発生装置2での検出パルスの発生を制御する。
Toff(n+1)=Toff(s)*{1+K*|P(n)−P(n+1)|/P(n)} (数2)
ただし、0<K、Kは実数
数2式は、加工が区間n(51)からn+1(52)に進むとき、すなわち、板厚が厚い方(t1)から薄い方(t2)へ進むときに放電休止時間が設定放電休止時間Toff(s)よりも長く制御されることを示しているが、区間n+1(52)からn+2(53)に進むときのように板厚が変化しないときには、放電休止時間が設定放電休止時間Toff(s)となることも示している。なお、放電休止時間が長くなると放電エネルギーが減少する。
また、板厚の変化を表すP(n)−P(n+1)を絶対値として扱うことによって、被加工物5の板厚が薄い方から厚い方へ進むときにも、放電休止時間が設定放電休止時間Toff(s)よりも長く制御されるようになっている。図3は、被加工物の板厚の薄い部位から厚い部位へ加工を行うことを説明する図である。加工方向D’では、ワイヤ電極4は、被加工物5Aの板厚の薄い部位から板厚の厚い部位へ相対移動する。板厚の変化を表すP(n)−P(n+1)を絶対値として扱うことによって、放電休止時間が設定放電休止時間Toff(s)よりも長く制御されるようになっている。
上述の制御によって、被加工物5の板厚が変化しないところでは一定の放電休止時間(設定放電休止時間記憶装置15に記憶された設定放電休止時間)で放電加工が進み、被加工物5の板厚が変化するところでのみ放電休止時間を長くして放電エネルギーを減少させることができる。
図4は、図2や図3で示される被加工物の板厚が変化する場所における放電休止時間の変化を説明する図である。図4に示されるように放電休止時間は、板厚が変化する場所(板厚変化部)でのみ長くなっている。なお、図4では、板厚変化部における放電休止時間が長くなる状態が台形状部分として示されている。これは、ワイヤ電極4の電極の径によるものであって、被加工物5の段差部におけるワイヤ電極4と対向する面積が、ワイヤ電極4と被加工物5の相対移動とともに徐々に変化していくことによる。
図5は、本発明のワイヤカット放電加工機で被加工物の段差部の加工を行った被加工物5の段差部を面粗さ計で測定した断面形状を定性的に説明する図である。一方、図16は、前述したように従来のワイヤカット放電加工機で段差部の加工を行った被加工物5の段差部に発生したスジ50(図15参照)の深さを面粗さ計で測定した断面形状を定性的に説明する図である。両図を比較すると明らかなように、本発明のワイヤカット放電加工機による放電加工では、段差部で発生するスジの深さが軽減している。
また、上述した第1の実施形態では、所定距離進むごとに数2式の制御が働くが、|P(n)−P(n+1)|がある閾値を超えた場合に、数2式を働かせるようにしてもよい。このようにすることによって、図6に示されるように、急激な板厚変化を伴わない傾斜状に板厚が変化(板厚t1から板厚t2への変化)するような被加工物5Bの加工を行う場合は、上述のように放電休止時間を長くすることなく、設定放電休止時間で加工する構成としてもよい。
本発明の第1実施形態では、放電電流発生装置から投入されたパルス数をエネルギーとして扱う板厚変化検出手段、および放電休止時間によって加工条件を調整する加工条件調整手段によって説明した。
次に、本発明の第2の実施形態を、図7を用いて説明する。第2の実施形態は、メインパルス発生装置1から発生するメインパルス電流の積分値に基づいて被加工物の板厚変化を検出する形態である。第1の実施形態と同一の構成のもとは同一符号を付している。
第1の実施形態と相違する点は、板厚変化検出装置24において、板厚変化をΔxの放電加工が進む毎、その前後のメインパルス電流積分値の差分によって求めるようにしたもので、そのために、電流検出回路21、メインパルス電流積分値演算装置22、前回メインパルス電流積分値記憶装置23、および板厚変化検出装置24を備える。電流検出回路21は、放電電流を検出する回路である。
電流検出回路21、メインパルス電流積分値演算装置22、前回メインパルス電流積分値記憶装置23、および板厚変化検出装置24は、メインパルス数計数装置12、前回メインパルス数記憶装置13、および板厚変化検出装置14に換えて設けた構成である。すなわち、放電加工のための投入エネルギー量を第1の実施形態ではメインパルス数で計数したが、第2の実施形態ではメインパルスの電流積分値で求めるようにした形態である。
加工距離演算装置11は、設定された加工距離Δxの放電加工が進む毎に信号を、メインパルス電流積分値演算装置22、前回メインパルス電流積分値記憶装置23、および板厚変化検出装置24に出力する。メインパルス電流積分値演算装置22は、この信号が出力される間の電流検出回路21で検出される放電電流(メインパルス電流)の積分値を求める。
メインパルス電流積分値演算装置22は、加工距離演算装置11から設定された加工距離ΔXの加工が進む毎に出力される信号の間、電流検出回路21で検出される放電電流(メインパルス電流)の電流値を積分し、その積分値を前回メインパルス電流積分値記憶装置23、および、板厚変化検出装置24に出力する。
前回メインパルス電流積分値記憶装置23は、加工距離演算装置11から出力される信号によって、メインパルス電流積分値演算装置22で求めたメインパルス電流積分値を取り込み記憶するとともに、前回記憶した前回メインパルス電流積分値を板厚変化検出装置24に出力する。
板厚変化検出装置24は、加工距離演算装置11から出力される信号S2毎に、メインパルス電流積分値演算装置22と前回メインパルス電流積分値記憶装置23とから入力する積分値に基づいて、被加工物の板厚の変化を検出する。
以下、加工距離演算装置11、電流検出回路21、メインパルス電流積分値演算装置22、前回メインパルス電流積分値記憶装置23、および板厚変化検出装置24の動作を説明する。
加工距離演算装置11から信号S2が出力されると、メインパルス電流積分値演算記憶装置22で演算したメインパルス電流積分値Q(n+1)、及び、前回メインパルス電流積分値記憶装置23に記憶したQ(n)を板厚変化検出装置24に出力すると共に、メインパルス電流積分値演算装置22で演算された積分値Q(n+1)を、前回メインパルス電流積分値記憶装置23に格納する。
板厚変化検出装置24は、メインパルス電流積分値演算装置22から出力される積分値Q(n+1)と前回メインパルス電流積分値記憶装置23から出力される積分値Q(n)との差分であるQ(n)−Q(n+1)を演算し、被加工物5の板厚の変化を検出する。
板厚変化検出装置24は、被加工物5の板厚の変化を検出した場合には、板厚変化検出信号を放電休止時間制御装置16に出力する。放電休止時間制御装置16は、設定放電休止時間記憶装置15から加工条件に基づいて設定された設定放電休止時間Toff(s)のデータを受け取る。放電休止時間制御装置16は、例えば、Kを係数とする数3式で示される演算処理を行うことによって放電休止時間を算出し、算出した放電休止時間によって検出電圧発生装置2での検出パルスの発生を制御する。
Toff(n+1)=Toff(s)*{1+K*|Q(n)−Q(n+1)|/Q(n)} (数3)
ただし、0<K、Kは実数
数3式は、加工が区間n(51)からn+1(52)に進むとき、すなわち、板厚が厚い方(t1)から薄い方(t2)へ進むときに放電休止時間が設定放電休止時間Toff(s)よりも長く制御されることを示しているが、区間n+1(52)からn+2(53)に進むときのように板厚が変化しないときには、放電休止時間が設定放電休止時間Toff(s)となることも示している。なお、放電休止時間が長くなると放電エネルギーが減少する。
また、板厚の変化を表すQ(n)−Q(n+1)を絶対値として扱うことによって、被加工物5の板厚が薄い方から厚い方へ進むときにも、放電休止時間が設定放電休止時間Toff(s)よりも長く制御されるようになっている。
上述の制御によって、被加工物5の板厚が変化しないところでは一定の放電休止時間(設定放電休止時間記憶装置15に記憶された設定放電休止時間)で放電加工が進み、被加工物5の板厚が変化するところでのみ放電休止時間を長くして放電エネルギーを減少させることができる。加工位置と放電休止時間の関係は図4に示すものとなる。
次に、本発明の第3の実施形態を、図8を用いて説明する。第2の実施形態との相違点は、メインパルス発生装置1から出力されるメインパルスの電流ピーク値を制御することによって加工条件の設定を行う点で相違する。第1の実施形態および第2の実施形態と同一の構成のもとは同一符号を付している。
第3の実施形態では、設定メインパルス電流ピーク値記憶装置25に記憶された設定メインパルス電流ピーク値をIp(s)とすると、放電パルス電流ピーク値制御装置26は、設定メインパルス電流ピーク値記憶装置25から加工条件に基づいて設定された設定メインパルス電流ピーク値Ip(s)のデータを受け取る。放電パルス電流ピーク値制御装置26は、例えば、Kを係数とする数4式で示される演算処理を行うことによって放電パルス電流ピーク値を算出し、算出した放電パルス電流ピーク値に基づいて、メインパルス発生装置1から発生するメインパルスのピーク値を制御する。
Ip(n+1)=Ip(s)*{1+K*|Q(n)−Q(n+1)|/Q(n)} (数4)
ただし K<0、Kは実数
なお、放電パルス電流ピーク値を制御する場合、放電パルス電流ピーク値が小さくなると放電エネルギーが減少するため、数4式ではKを負の数として制御するということになる。
次に、本発明の第4の実施形態を、図9を用いて説明する。第4の実施形態は、パルス電流のパルス幅に基づいて加工条件の設定を行う。第4の実施形態が第3の実施形態と相違する構成は、設定メインパルス電流ピーク値記憶装置25、および、放電パルス電流ピーク値制御装置26に換えて、設定メインパルス電流パルス幅値記憶装置35、および、放電パルス電流パルス幅値制御装置36を備えていることである。
次に、本発明の第5の実施形態を図10、第6の実施形態を図11に示す。第5の実施形態は、第3の実施形態において被加工物の板厚変化を第1の実施形態の手段によって行う構成である。第6の実施形態は、第4の実施形態において被加工物の板厚変化を第1の実施形態の手段によって行う構成である。
次に、本発明の第7の実施形態を図12に示す。第7の実施形態は、平均メインパルス数に基づいて被加工物の板厚変化を検出する。第7の実施形態は、図1に示される第1の実施形態において前回メインパルス数記憶装置13に替えて平均メインパルス数演算装置18を備え、更に、演算クロック17および平均メインパルス数記憶装置19を備える構成である。
演算クロック17は、単位時間ごとに信号をメインパルス数計数装置12に出力し、単位時間経過したことを知らせる。メインパルス数計数装置12は、放電間隙検出装置6からメインパルス数を受け取り、単位時間ごとのメインパルス数を計数して、これを板厚変化検出装置14に渡す。また、所定距離毎のメインパルス数を計数し、この計数に要した時間も同時に測定して両者を平均メインパルス数演算装置18に渡す。
平均メインパルス数演算装置18は、メインパルス数計数装置12から受け取った所定距離毎のメインパルス数と時間から、単位時間当たりの平均メインパルス数を演算する装置である。算出された平均メインパルス数を平均メインパルス数記憶装置19に渡す。平均メインパルス数記憶装置19は、平均メインパルス数演算装置18から受け取った平均メインパルス数を記憶する装置である。平均メインパルス数記憶装置19は、記憶した平均メインパルス数を板厚変化検出装置14に渡す。
第7の実施形態ではパルス電流のパルス数を用いているが、パルス電流の積分値を用いる実施形態としてもよい。この場合には、第7の実施形態と同様に、図7に示される実施形態において、演算クロック、平均メインパルス電流演算装置、平均メインパルス電流記憶装置を備えるように変更すればよい。
板厚変化検出装置14は、平均メインパルス数記憶装置19から受け取った平均メインパルス数と、メインパルス数計数装置12から受け取った単位時間毎のメインパルス数から板厚変化を検出する装置である。被加工物5の板厚が変化した情報を放電休止時間制御装置16に渡す。
上述した本発明の実施形態で説明したように、本発明は被加工物の板厚が変化する場所に限定して局部的に放電エネルギーの制御を行い、板厚の変化がないところでは予め設定されている放電エネルギーに戻して加工を行うものである。これによって、仕上加工において一定の放電エネルギーで加工するとみなすことができ、均一で滑らかな加工面を得るという仕上加工の特性を満足するものである。
上述した本発明の実施形態における加工条件調整手段以外にも、サーボ送り制御における設定電圧を被加工物の板厚変化によって調整することによって無負荷加工時間を調整し、メインパルス発生装置1から投入されるエネルギー量を調整するようにしてもよい。
この場合、直接、エネルギーを調整していないため、二次放電の存在により多少精度は低下するものの、仕上げ加工の際に段差部に発生するスジを軽減することは可能である。即ち、ワイヤ電極と被加工物間の間隙の平均加工電圧が設定電圧と一致するようにフィードバック制御されるサーボ制御においては、設定電圧は平均加工電圧Vmに等しい。また、平均加工電圧Vmは数5式で表される。
Vm(n)=V*Tw(n)/(Tw(n)+Toff) (数5)
数5式において、Vm(n)は平均加工電圧であり、Vは無負荷ピーク電圧、Tw(n)は無負荷加工時間、Toffは休止時間である。図13は、無負荷ピーク電圧V、平均加工電圧Vm、無負荷加工時間Tw、および休止時間Toffの関係を説明する図である。
無負荷ピーク電圧Vと休止時間Toffを一定とすると、数5式から、平均加工電圧Vm(n)が大きくなれば、無負荷加工時間Tw(n)が大きくなることを意味する。即ち、平均加工電圧Vm(n)と無負荷加工時間Tw(n)は、ある比例関係にある。その結果、サーボ送り制御の設定電圧と平均加工電圧Vm(n)は等しいから、該設定電圧を調整することにより、無負荷加工時間Tw(n)を調整することができ、その結果、メインパルス発生装置1から投入されるエネルギー量を調整することができる。
一例として、板厚の差分(メインパルス計数値の差分、メインパルス電流の積分値の差分)の絶対値に対する設定電圧を評価関数やテーブルなどにて取り決めておき、実際の加工時には、板厚の変化に対応して設定電圧を変化させ、間隙の平均加工電圧を調整することにより、無負荷加工時間Tw(n)を調整し放電エネルギーを調整する。即ち、板厚の変化に対しては、設定電圧を低めに設定することにより、無負荷加工時間Tw(n)を増加させメインパルスの発生間隔を長くし、放電エネルギーを一時的に下げるようにしてもよい。
サーボ送り制御においては、設定電圧と平均加工電圧が一致するように被加工物に対するワイヤ電極の送り速度がフィードバック制御され、設定電圧と平均加工電圧との偏差に応じてこの送り速度が決まる。そこで、この設定電圧と平均加工電圧との偏差に乗じて送り速度を求めるゲイン、即ち、サーボ送り制御のフィードバックゲインを変えることによって、電圧の偏差に変化が無いときにも送り速度を変えることができる。この送り速度が変われば無負荷加工時間Tw(n)が変わり、メインパルスの発生間隔を調整し、放電エネルギーを一時的に下げるようにしてもよい。
一例として、予め板厚の差分(メインパルス計数値の差分、メインパルス電流の積分値の差分)に対応するサーボ送りのフィードバックゲインを評価関数やテーブルなどにて取り決めておき、実際の加工時には板厚変化率に対応して上記ゲインを調整し、間隙の平均加工電圧を調整し、放電エネルギーを調整する。即ち、板厚の変化に対しては、ゲインを小さくして送り速度を遅くすることにより、無負荷加工時間Tw(n)を増大させて、メインパルスの発生間隔を長くし、放電エネルギーを一時的に下げるようにしてもよい。
また、サーボ送り制御ではなく、プログラム等で指令された送り速度で加工が制御される場合には、板厚の変化に応じてこの指令された送り速度を調整するようにすればよい。例えば、最初はプログラム等で指令された送り速度で放電加工を行い、板厚の変化を求め、それまでに指令していた送り速度(最初はプログラム指令された送り速度)に求めた板厚変化に応じた送り速度とすることによって、板厚変化に応じて送り速度を変えられるようにする。板厚が変化すると、新たな送り速度は遅くなり、無負荷加工時間Tw(n)を増大させて、メインパルスの発生間隔を長くし、放電エネルギーを一時的に下げるようにしてもよい。
1 メインパルス発生装置
2 検出電圧発生装置
3 通電ブラシ
4 ワイヤ電極
5,5A,5B 被加工物
6 放電間隙検出装置
7 送りパルス演算装置
8 送りパルス分配装置
9 X軸モータ制御装置
10 Y軸モータ制御装置
11 加工距離演算装置
12 メインパルス数計数装置
13 前回メインパルス数記憶装置
14 板厚変化検出装置
15 設定放電休止時間記憶装置
16 放電休止時間制御装置
17 演算クロック
18 平均メインパルス数演算装置
19 平均メインパルス数記憶装置
20 加工槽
21 電流検出回路
22 メインパルス電流積分値演算装置
23 前回メインパルス電流積分値記憶装置
24 板厚変化検出装置
25 設定メインパルス電流ピーク値記憶装置
26 放電パルス電流ピーク値制御装置
35 設定メインパルス電流パルス幅値記憶装置
36 放電パルス電流パルス幅値制御装置
50 スジ
51,51’ 区間n
52,52’ 区間n+1
53,53’ 区間n+2
V1 メインパルス電圧
V2 検出パルス電圧

Claims (5)

  1. 加工用電源装置からワイヤ電極と被加工物との間隙にパルス電流を投入して多重の放電加工を行うワイヤカット放電加工機であって、
    該ワイヤ電極と該被加工物との相対的な移動を所定距離毎に演算する加工距離演算手段と、
    該所定距離を放電加工中に前記加工用電源装置から投入されたエネルギーを求めるエネルギー算出手段と、
    前記エネルギー算出手段で求められたエネルギーに基づいて前記被加工物の板厚変化を検出する板厚変化検出手段と、
    該板厚変化検出手段で板厚が変化したことを検出すると、板厚が変化するところで前記加工用電源から投入される前記エネルギーが一時的に減少するように加工条件を調整する加工条件調整手段と、
    を備えたことを特徴とするワイヤカット放電加工機。
  2. 前回の前記所定距離を放電加工中に前記エネルギー算出手段で求められたエネルギーを記憶する前回投入エネルギー記憶手段を備え、
    前記板厚変化検出手段は、前記所定距離毎に前記エネルギー算出手段により求められた投入エネルギーおよび前回投入エネルギー記憶手段に記憶された投入エネルギーに基づき被加工物の板厚変化を求めることを特徴とする請求項1に記載のワイヤカット放電加工機。
  3. 前記加工用電源装置から投入されるパルス電流のパルス数、または、パルス電流の積分値を前記エネルギーとして扱うことを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載のワイヤカット放電加工機。
  4. 上記加工条件調整手段は、被加工物の板厚変化によってワイヤ電極と被加工物間の間隙の電圧印加を休止する放電休止時間の長さを調整して、前記加工用電源装置から投入されるエネルギーを調整する請求項1〜3のいずれか1つに記載のワイヤカット放電加工機。
  5. 前記板厚変化検出手段は、検出された板厚変化が予め設定された設定値を超えたときに板厚が変化したと判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のワイヤカット放電加工機。
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