JP4294638B2 - ワイヤカット放電加工方法および数値制御ワイヤカット放電加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被加工物の板厚に適する加工条件で放電加工するワイヤカット放電加工方法および自動的に被加工物の板厚に適する加工条件を設定する数値制御ワイヤカット放電加工装置に関する。
ワイヤカット放電加工は、一対のワイヤガイド間に張架されるワイヤ電極と被加工物とに形成される加工間隙に所定の加工電圧パルスを繰返し印加して断続的に放電を発生させ、放電エネルギによって被加工物から材料を除去し、被加工物を所望の加工形状に切断加工する放電加工方法である。放電エネルギの大きさは、加工速度、加工面粗さ、加工形状精度のような加工特性に直接影響を与えるので、所望の加工面粗さと加工形状精度に適する加工条件を設定して加工することが要求される。加工速度は加工面粗さと加工形状精度に概ね反比例することから、要求される加工面粗さと加工形状精度に適する加工条件で加工を行なうと加工速度が著しく遅くなる。
そのため、ワイヤカット放電加工では、放電エネルギを段階的に小さくしながら何回かの加工工程に分けて1つの加工形状を加工するようにしている。具体的には、最初の加工工程では最終的に要求される加工面粗さと加工形状精度に適する加工条件よりも大きな放電エネルギで加工して加工速度を速くする。そして、次の加工工程では主に要求される加工面粗さと加工形状精度に近付ける加工を行ない、最後の加工工程では加工面粗さが得られる加工を行なう。
このように、何回かの加工工程に分けて1つの加工形状を行なう場合、最初の加工工程で被加工物を切断すると不要な部分が切り出されるから、次の加工工程では被加工物の端面を加工することになる。したがって、最初の加工工程とその後の加工工程とでは加工環境が大きく違ってくる。そのため、最初の加工工程を荒加工工程とし、それ以後の何回かの加工工程を端面仕上げ加工工程として大きく分けて考えられている。最初の荒加工工程はファーストカットと称され、それ以後の端面仕上げ加工工程はセカンドカットと総称される。セカンドカットは、必要に応じて、加工工程の順番と回数に合わせて具体的にセカンドカット、サードカット、フォースカット、セミファイナルカット、ファイナルカットのように分けて呼ばれる。
ところで、ワイヤカット放電加工では、1つの加工形状を加工する途中で板厚が変わるケースが存在する(以下、段差加工という)。加工の途中で板厚が変化すると取り量が増減して加工速度が変化する。その結果、板厚の異なる箇所で加工溝幅に差異が生じて、必要な加工形状精度を得ることができなくなる。また、板厚が変化する地点(以下、段差位置という)の近くで取り量が極端に減少したり加工液噴流の状態が大きく変わる場合では、ワイヤ電極が断線しやすい。したがって、段差加工では、ある板厚を基準にして設定されている所期の加工条件を段差位置で変化した板厚に適する加工条件に変更設定して加工するようにされる。ただし、作業者が段差位置で加工を中断して加工条件を変更設定することは、加工の連続性を妨げるので現実的ではない。そのため、数値制御ワイヤカット放電加工装置では、段差位置で自動的に加工条件が変更設定される構成であることが要求される。
段差位置で自動的に加工条件を変更設定する方法として、作業者が加工条件の変更をNCプログラムに予めプログラムしておくことが考えられる。しかしながら、作業者が正確な段差位置とその板厚に適する加工条件を探し出しその段差位置で加工条件が変更設定されるようにNCプログラムを修正することは、作業者に負担が大きいし、正確さに欠くので望ましい加工結果を得ることが難しい。特許文献1に示されるように予め加工前にドライランでワイヤガイドに加工軌跡を辿らせて作業者が段差位置を記憶装置に記憶させておくことによって、作業者がNCプログラムを修正する負担を軽減する方法がある。しかしながら、作業者が段差位置を特定することに変わりがなく作業者の判断に頼らざるを得ないので、依然として作業者の負担が大きく、実行における再現性の問題から期待される加工結果を得ることが難しい。
そこで、特許文献2に代表的に開示されるように、板厚の変化を表わすパラメータから板厚と段差位置を検出して自動的に加工条件を変更設定する方法が数多く考え出されている。この加工方法は、板厚の変化を表わすパラメータの種類と変更設定する所期の加工条件の特定のパラメータの種類によっていくつかの考え方に分けることができる。板厚の変化を表わすパラメータとして、加工間隙の電圧、平均加工電流、加工送り速度(加工速度)がある。また、変更設定する加工条件の特定のパラメータとして、オン時間、オフ時間、サーボ基準電圧などがある。具体的には、例えば、特許文献3に、平均加工電流と加工送り速度で板厚を検出して、段差位置で変化した板厚と加工液噴流の状態に適する加工条件に変更設定する方法が開示されている。
特開昭58−51020号公報 特公昭63−25889号公報 特開2003−136339号公報
このような加工方法は荒加工工程を想定して考え出されているので、荒加工工程とは加工環境が大きく異なる端面仕上げ加工工程でこのような加工方法を実施することは適当ではない。端面仕上げ加工工程では、設定される加工条件が小さく被加工物の端面の余分な部分を除去していく加工であることから、板厚の変化に比べて取り量の変化が小さいので、平均加工電流や加工送り速度のような加工状態を表すパラメータで板厚を精確に検出することが難しい。そのため、段差位置を特定することが困難であり、段差位置で加工条件を自動的に変更設定するようにすることができない。したがって、端面仕上げ加工工程では、板厚が変化してもそのまま所期の加工条件で加工を行なうようにされている。実際、端面仕上げ加工工程では、板厚の変化にともなって生じる加工形状精度の低下が荒加工工程のときに比べて小さく許容範囲のものであった。しかしながら、加工面粗さ、加工形状精度、あるいは加工効率に対する要求が高くなるにつれて満足のいく加工結果が得られなくなってきている。
本発明は、上記課題に鑑みて、加工の途中に板厚が変化する段差加工において、端面仕上げ加工工程であっても板厚に適する加工条件を自動的に変更設定でき、優れた加工結果をより容易に得ることができるワイヤカット放電加工方法および数値制御ワイヤカット放電加工装置を提供することを主たる目的とする。本発明で得ることができるいくつかの具体的な利点は、追って詳細に説明される。
本発明のワイヤカット放電加工方法は、荒加工工程において板厚の変化を検出してそのときの段差位置と板厚を関連付けて記憶させておき、端面仕上げ加工工程において、その記憶されている荒加工工程の段差位置の周辺の領域に加工部位、言い換えれば、ワイヤ電極の中心位置が到達したときに所期の加工条件を段差位置で変化する板厚に適する加工条件に変更設定し放電ギャップを一定にして加工することを特徴とする。
また、本発明のワイヤカット放電加工方法は、上記段差位置の周辺の領域に加工部位が到達してから加工進行方向に所定の距離移動したときに所期の加工条件を板厚に適する加工条件に変更設定することを特徴とする。
上記段差位置の周辺の領域は、具体的には、上記段差位置を中心としその段差位置から被加工物の端面の方向に端面仕上げ加工工程における予定された加工経路に沿って相対移動されるワイヤ電極の軌跡が含まれる距離離れた位置に境界線を有する長方形である。また、上記段差位置の周辺の領域を、荒加工工程のオフセット値と仕上げ加工工程のオフセット値との差に所定の安全値を加算した距離をLとし加工形状軌跡に対して段差がなす角度をθとして、段差の方向に形成され荒加工工程の段差位置を中心とし1辺が2・L/sinθの長さの正方形として設定する。好ましくは、変更設定される加工条件の特定のパラメータをサーボ基準電圧とサーボ速度とする。また、加工条件を変更設定するとき、加工条件を変更する目標値に対して段階的に変化させるようにする。
本発明の数値制御ワイヤカット放電加工装置は、荒加工工程において板厚の変化を検出して段差位置のデータと板厚のデータを関連付けて記憶装置に記憶させる段差検出手段と、前記記憶装置に記憶された段差位置のデータに基づいて端面仕上げ加工工程における段差位置を特定できる領域を設定する領域設定手段と、位置検出装置から現在位置を取得して前記領域設定手段で設定された前記領域と比較演算し前記現在位置が前記領域の中にあるかどうかを判断する板厚変化検出手段と、前記板厚変化検出手段によって前記現在位置が前記領域の中にあると判断されたとき前記板厚のデータに適する加工条件に変更設定する加工条件変更手段と、を含んでなる。
本発明のワイヤカット放電加工方法は、荒加工工程の段差位置の周辺の領域で端面仕上げ加工工程の段差位置を決定するようにしたので、加工状態を表すパラメータの変化からは検出することが困難な端面仕上げ加工工程における段差位置を特定することができる。特に、段差位置を領域で決定するようにしているから段差位置が検出できないおそれが少ない。そして、加工部位が段差位置に到達したときに、その段差位置に関連付けて記憶されている板厚に適する加工条件に変更設定し放電ギャップを一定にして加工するので、段差加工の端面仕上げ加工工程で優れた加工結果をより容易に得ることができる。その結果、ワイヤカット放電加工における加工性能と作業性を向上させる効果を奏する。
荒加工工程の段差位置の周辺の領域に加工部位が到達してから加工進行方向に所定の距離移動したときに板厚に適する加工条件に変更する場合は、領域の範囲内で生じる誤差を小さくすることができるので、より精確に段差位置を特定して加工条件を変更設定することができる。したがって、段差加工の端面仕上げ加工工程で優れた加工結果をより容易に得ることができる。
荒加工工程の段差位置の周辺の領域が荒加工工程の段差位置を中心としその段差位置から被加工物の端面の方向にワイヤ電極の軌跡が含まれる距離離れた位置に境界線を有する長方形であることによって、ワイヤ電極の中心位置が必ず上記領域を通過するから、端面仕上げ加工工程における段差位置を確実に特定することができる。特に、上記領域を荒加工工程の段差位置を中心とし各加工工程のオフセット値と所定の安全値とに基づき段差の方向に得られる正方形とするときは、端面仕上げ加工工程における段差位置を特定することができる領域を容易に設定できる。
変更設定される加工条件の特定のパラメータをサーボ基準電圧とサーボ速度とするときは、放電エネルギに直接関係する加工条件のパラメータを変更しないので加工面粗さに影響を与えず、段差加工の端面仕上げ加工工程でより優れた加工結果を得ることができる。また、加工条件を変更設定するとき、加工条件を変更する目標値に対して段階的に変化させるようにすることで、段差位置で加工条件の急激な変化が与えられないので、段差位置が領域で決定されることによる不可避の僅かな誤差が加工結果に与える影響を小さくすることができる。
本発明の数値制御ワイヤカット放電加工装置は、段差検出手段で検出された荒加工工程の段差位置のデータに基づいて端面仕上げ加工工程における段差位置を特定できる領域を設定する領域設定手段と、現在位置がその領域に到達したことで板厚の変化を検出する板厚変化検出手段を有することから、端面仕上げ加工工程でも段差位置を特定することができる。したがって、段差加工の端面仕上げ加工工程で板厚の変化による加工形状精度の低下を防止して優れた加工結果を得ることができる。その結果、ワイヤカット放電加工における加工性能と作業性を向上させる効果を奏する。
図1は、本発明の好ましいワイヤカット放電加工方法における数値制御装置の制御プロセスを示す。以下、図1のフローチャートに従って本発明のワイヤカット放電加工方法の好ましい実施の形態を説明する。
加工を開始すると、数値制御装置はNCプログラムを解読して順次NCデータを得る。この実施の形態では、NCプログラムの特定のNCコードで段差加工とカット数を指定する。具体的には、段差加工を示すNCコード+カット数(1桁の自然数)+基準の板厚(3桁の自然数)と規定する。例えば、「FT1080」とプログラムされていると、段差加工のファーストカットにおいて基準の板厚を80mmとして板厚80mmに適する加工条件を所期の加工条件として設定していることを意味する。なお、NCコードで加工工程(カット数)を指定するので、各加工工程のサブプログラムのそれぞれに段差加工を示すNCコードがプログラムされる必要がある。
基準の板厚から加工する板厚の数値が離れれば離れるほど犠牲になる加工特性があるので、基準の板厚は、加工特性の何を優先するかを照らし合わせて任意に設定される。例えば、加工速度を優先する場合、可能な限り加工する最大の板厚を基準の板厚にして所期の加工条件を設定する方がよいと考えられる。多くの数値制御ワイヤカット放電加工装置には基準の板厚と加工特性に合わせた適切な加工条件ファイルが用意されているので、実施の形態の方法は、作業者が基準の板厚を任意かつ容易に設定できる点で有利である。切込み時の板厚と基準の板厚が異なるときは、切込み時に所期の加工条件が変更設定されて切込み時に適する加工条件で加工されるので、ワイヤ電極の不慮の断線や放電加工が進まないなどの障害はない。
実施の形態で段差加工のファーストカットにおいて変更する加工条件の特定のパラメータは、オン時間、オフ時間、平均加工電流値、ピーク電流値のような所期の加工条件のパラメータの少なくとも1種類のパラメータである。このような加工条件の変更は、放電エネルギまたは放電の繰返し周波数を変化させるパラメータを加工状態に対応して調整することを意味するので、特に、ワイヤ電極の不慮の断線が発生しやすく、加工速度が優先されるファーストカットにおいて有効である。
パラメータの変更量は、予めワイヤ電極と被加工物の材質に対応して所定の板厚毎にその板厚に適する変更量を記憶したデータ群の中から抽出され、抽出した変更量だけ所期の加工条件を増減する。パラメータを増減するための変更量を記憶したデータは、作業者が書き換えることができる。ファーストカットにおける加工条件を変更設定する手法は、上記の方法に限定するべきではない。例えば、記憶装置に記憶されている加工条件ファイルに所定の板厚毎にその板厚に適する加工条件列を登録しておき、板厚が変化したときに、変化した板厚に適する加工条件列を記憶装置から読み込んで加工条件列ごと変更設定するようにすることができる。
段差加工のセカンドカット以降において変更する加工条件のパラメータの数値は、所期の加工条件における基準の板厚毎に板厚とカット数に関連付けて記憶装置に予めデータベースとして記憶されている。図2に、データベースの具体的な例が表で示される。図2は、基準の板厚が80mmのときのデータを取り出したものであり、基準の板厚5mm毎に同様の表で表されるデータを有している。変更設定される加工条件のパラメータは、サーボ基準電圧とサーボ速度であり、数値はパラメータ値で示されている。パラメータ値は、板厚5mm〜10mm間隔で板厚とカット数に関連付けて記憶されている。パラメータ値は、作業者によって変更することが可能である。
図3に示されるように、加工送り速度が一定のサーボ方式の場合、例えば、端面を加工している途中で板厚が減少するとき、サーボ基準電圧とサーボ速度が所期の加工条件のままであると放電エネルギが同じであるから放電ギャップが拡大する。その結果、予定された端面の輪郭形状に対して寸法が拡大する。一方、放電ギャップを一定にするようにサーボ基準電圧とサーボ速度を変更すると、加工送り速度が相対的に速くなり端面の輪郭形状を維持することができる。このとき、放電エネルギを直接変化させる加工条件のパラメータは変更されないので加工面粗さは変わらない。したがって、この実施の形態は、加工形状精度や加工面粗さを重視するセカンドカット以降おいて、予定された加工面粗さを変えずに加工形状精度を得ることができる点で有利である。
順次NCデータが出力されて数値制御装置が段差加工を示す指令(コード)を受けたとき、指定される加工工程がファーストカットである場合は、板厚の変化を検出してそのときの段差位置と板厚を関連付けて記憶させておく。板厚の変化は、平均加工電流と加工送り速度(加工速度)から検出する。図4は、ファーストカットにおける平均加工電流と加工送り速度と板厚との関係を示すグラフである。図4の被加工物は、最小の板厚が20mm、最大の板厚が80mmで、100mm進む毎に段差を有する。グラフ中に示されるマークは、段差位置のデータとして段差位置座標値を記憶していることを示す。
具体的には、ファーストカットであるときは板厚を検出し(S1)、板厚が予め定められた値に変化するとき(S2)、そのときに検出される現在位置のデータを取得して位置座標値を段差位置のデータとして記憶させる(S3)。同時に、そのときの板厚のデータを取得して段差位置のデータと関連付けて記憶装置に記憶させる(S4)。また、オン時間、オフ時間、ピーク電流値などの所期の加工条件のパラメータの1種類以上を増減することによって加工条件を変更設定する(S5)。なお、複数の段差位置のデータを識別するために、図4に示されるように、段差位置データと板厚のデータとの組合せのデータに、板厚が検出された順番にデータ番号を付加しておくとよい。
このとき、この実施の形態では、板厚の変化を検出するボリュームを段階的に設定している。具体的には、検出する板厚の間隔を5mmに設定している。例えば、図4に示されるケースでは、始点から100mm加工した段差位置で板厚が20mmから40mmに変化するとき、25mm、30mm、35mm、40mmで板厚の変化が検出される。結果として、100mm加工した位置で順次加工条件が20mmから40mmに適する加工条件に変更設定される。実際、例えば、100μmのオーダで板厚が変化しても、そのときの板厚を精確に検出することは難しいから、検出する板厚の間隔を小さくし過ぎることは好ましくない。また、100μm程度の小さな板厚の変化は実質的に加工結果に影響を与えないし、板厚が変化する前後で板厚に適する加工条件のパラメータ値が同じであることが殆どであるから、実用上の問題がない。
セカンドカット以降では、ファーストカットで検出され記憶装置に記憶された段差位置に基づいてセカンドカット以降の段差位置を特定できるファーストカットの段差位置の周辺の領域を設定し、設定された領域に加工部位が到達したときに所期の加工条件をそのときの板厚に適する加工条件に変更設定して放電ギャップを一定にして加工する。また、この実施の形態では、設定された領域に加工部位が到達してから加工進行方向に所定の距離移動したときに所期の加工条件を変更設定する。
制御装置がファーストカットのサブプログラムの終了の指令を受けた後(S1)、セカンドカットの段差加工を示す指令を受けたときは(S6)、NCデータからファーストカットのオフセット値のデータを取得するとともに、セカンドカットにおける所期の加工条件とオフセット値のデータを取得する(S7)。放電エネルギが小さくされるセカンドカット以降の端面仕上げ加工工程では、板厚を検出することが困難であるので、ファーストカットで記憶装置に記憶されている段差位置のデータを利用する。このとき、ファーストカットとセカンドカット以降では加工経路が大きく異なっていてファーストカットにおける段差位置とセカンドカット以降の段差位置とが相当違うので、ファーストカットの段差位置のデータからセカンドカットの段差位置を特定できるファーストカットの段差位置の周辺の領域を設定する(S8)。
図5に、段差位置を特定できる領域を設定する手法が具体的に示される。加工形状軌跡(NCプログラム軌跡)Pに対してファーストカットの加工経路Pがオフセット値OFで設定され、セカンドカットの加工経路Pがオフセット値OFで設定されているとする。セカンドカットの加工経路Pは、ファーストカットのオフセット値OFからセカンドカットのオフセット値OFを減算した距離だけファーストカットの加工経路Pから離れた位置にある。したがって、段差位置において加工形状軌跡Pが直線で段差Δと直角に交差する場合、段差位置Qは、ファーストカットの段差位置Qから反オフセット方向に各オフセット値の差OF離れた位置にある。
そこで、段差位置Qを中心とし段差位置Qから段差Δの方向Dに向かってセカンドカットにおける予定された加工経路Pに沿って相対移動されるワイヤ電極の軌跡が含まれる距離離れた位置に境界線を有する長方形(正方形を含む)の領域αを設定する。したがって、段差位置における荒加工工程の加工経路Pと端面仕上げ加工工程の加工経路Pが加工形状軌跡Pに対して同じプログラムブロックの形状である限り、加工形状軌跡Pが直線であっても円弧であっても、ワイヤ電極は必ず領域αを通過する。したがって、現在位置が領域αに到達したときに段差位置Qに到達したとすることによって端面仕上げ加工工程における段差位置を特定することができ、自動的に加工条件を変更設定できることを可能にする。
このような領域αは、具体的には、例えば、ファーストカットとセカンドカットの各オフセット値の差をOFとし、セカンドカットのオフセット軌跡である予定された加工経路Pに対するワイヤ電極の軌跡の最大の差を安全値δとして、ファーストカットのオフセット値OFとセカンドカットのオフセット値OFと安全値δとから演算によって得ることができる。各オフセット値OFとOFはNCデータから得ることができ、安全値δは加工形状に基づいて実数値が予め設定される。安全値δは、実加工で数μm〜十数μm程度である。
各オフセット値の差OFに安全値δを加算した距離をLとし、段差位置において加工形状軌跡Pに対して段差Δがなす角度θとすると、段差位置Qから段差Δの方向Dに向かってワイヤ電極の軌跡が含まれる距離離れた位置までの距離は、L/sinθである。したがって、領域αは、ファーストカットの段差位置Q(x,y)を中心とし各オフセット値の差OFに安全値δを加算した距離Lとして1辺が2・L/sinθの長さの正方形を上記段差Δの方向Dに形成することで設定できる。
この領域αは、少なくともセカンドカットの加工経路Pに沿って移動するワイヤ電極の軌跡を含む。このように設定された領域αに対してワイヤ電極は加工経路Pに沿って加工進行方向に移動していき、段差位置Q(x,y)よりも手前の境界線上の臨界位置Q(x,y)で領域αに到達する。したがって、ワイヤ電極の現在位置がファーストカットの段差位置Qの近くを通過するとき、ワイヤ電極は必ずこの領域αを通過し、セカンドカットの段差位置Qを特定できる。その結果、端面仕上げ加工工程においても確実に段差位置を特定することができ、自動的に加工条件を変更設定できることを可能にする。
このようなことから、ワイヤ電極が領域αに到達した時点で段差位置Q(x,y)に到達したと見なすと、領域αの範囲内で不可避な誤差が生じる。しかしながら、領域αの1辺の長さから考えても、この誤差は極めて小さい値である。また、セカンドカット以降の加工条件のパラメータの変更値は小さい値である。したがって、この誤差が加工結果に与える影響は小さい。むしろ、重要なことは、確実に板厚の変化を検出することである。
ただし、実施の形態では、上述した不可避の誤差を可能な限り小さくするために、段差位置を特定する所定の領域にワイヤ電極(加工部位)が到達したことを検出してから加工進行方向に所定の距離移動するまで加工を進める(S9)。板厚の変化を検出する時点を遅延させる距離は、例えば、領域αに到達した臨界位置Q(x,y)を中心とし臨界位置Qから段差Δに至る垂線Gを2倍した長さを1辺とする領域βを段差Δの方向Dに設定し、現在位置が領域βの外に出るまでの距離とする。図5に示される例は、段差Δの方向Dが加工形状軌跡PLに対して90度であるので、上記遅延させる距離が垂線Gと一致している。なお、領域αで生じる不可避の誤差による影響が小さいので、必ずしもこのプロセスを有している必要はない。また、加工条件を変更設定するときに、加工条件を変更する目標値に対して段階的に変化させるようにすることで誤差を吸収できるようにすることができる。
セカンドカットにおける段差位置に到達したら(S10)、ファーストカット時に検出したその段差位置のデータに関連付けて記憶されている板厚のデータを取得する(S11)。板厚のデータは、例えば、図4に示されるデータテーブルのようにデータ番号が付けられて記憶されているので、図5に示されるようにセカンドカットがファーストカットとは反対の方向から加工するケースでは、データ番号を逆順に読み込む。セカンドカットの加工進行方向は、オフセットを指定するNCコードから識別できる。したがって、図5に示されるようにファーストカットと逆の方向から加工するときは、取得する板厚のデータは、図4で示されるデータテーブルの場合は、前板厚のデータである。板厚のデータを取得したら、そのときの板厚に適する予め定められている加工条件の特定のパラメータの値を既に説明されている図2に示されるようなデータベースから読み出して加工条件を変更設定する(S12)。実施の形態において変更設定する加工条件のパラメータは、サーボ基準電圧とサーボ速度である。
制御装置がセカンドカットのサブプログラムの終了の指令を受けた後(S13)、次の加工工程(サードカット)の段差加工を示す指令を受けたときは(S14)、セカンドカットのときと同様に、その端面仕上げ加工工程における段差位置を特定する領域を設定して段差位置で加工条件を変更設定しながら加工を行なう(S7−S13)。制御装置が加工終了の指令を受けたときは加工を終了する。
以上に説明される実施の形態は、いくつかの注意するべき点がある。例えば、実施の形態は、NCプログラムの特定のNCコードで段差加工を指定するように構成しているので、ファーストカットからファイナルカットまで1つのNCプログラムで実行されることが要求される。したがって、2以上のNCプログラムで本発明のワイヤカット放電加工方法を行なう場合は、段差加工をフラグデータによって指定しNCコードで加工工程をカウントして判別するような制御上の取決めの変形が必要である。
また、実施の形態は、1つの加工形状における各加工工程毎に段差位置を判断して加工条件を変更設定するように規定されているので、1つの被加工物で複数の加工形状を加工する、いわゆる多数個取りの場合は、各加工形状毎にファーストカットからファイナルカットまで行なう加工方法に適用される。したがって、いくつかの加工形状について連続してファーストカットを行なってから、各加工形状のセカンドカットを連続して行なう方法で本発明のワイヤカット放電加工方法を実施する場合は、複数の加工形状のファーストカットを終了したかどうかを判断するプロセスを設けるなどの制御プロセスの変形が必要である。
あるいは、実施の形態は、ファーストカットで検出される段差位置のデータを利用するので、ファーストカットの加工経路に存在しない加工経路がセカンドカット以降に存在するようなケースでは適応されない。あるいは、ファーストカットに存在する加工経路がセカンドカット以降に存在しないケースでは適応されない。したがって、ファーストカットとセカンドカットの加工経路が異なる場合は、補助経路を設けて加工経路を一致させる変更が必要である。
以上に説明されるように、本発明のワイヤカット放電加工方法は、ファーストカットで検出され記憶される段差位置に基づいて端面仕上げ加工工程における段差位置を特定する領域を設定して段差位置を特定するようにしているので、板厚を検出することが困難な端面仕上げ加工工程であっても段差位置を確実に特定することができ、自動的に加工条件を変更設定することができる。また、実施の形態のワイヤカット放電加工方法は、図5に示されるように、セカンドカットの加工進行方向がファーストカットの加工進行方向と異なるときであっても段差位置を検出できる利点がある。本発明のワイヤカット方法は、実施の形態と同じ形で実施される必要はなく、既にいくつかの例が挙げられているように、適宜変形して実施することができる。
図6は、本発明の数値制御ワイヤカット放電加工装置におけるコンピュータ数値制御装置の好ましい実施の形態を示すブロック図である。基本的に、本発明に直接関係しない装置または手段については図示省略される。コンピュータ数値制御装置の演算装置1のプログラム記憶手段10は、ディスクドライブ、ネットワークアダプタ、キーボード等の入力装置2を通して入力されるNCプログラム(ND)のファイルをハードディスクドライブやフラッシュメモリのような第1の記憶装置3の所定の記憶領域に記憶させる。
演算装置1の解読手段20は、第1の記憶装置3に記憶されているNCプログラムを読み込んでプログラムされている順番に解読してNCデータNDを生成し、生成したNCデータNDをメモリ等の第2の記憶装置4に記憶させる。プログラム実行手段30は、第2の記憶装置4にNCコードを読みに行き、解読手段20で解読される順番にNCコードで指定される指令CMとNCデータNDを受けて必要な演算を行ない、あるいは図示しない加工電源装置やモータ制御装置に指令信号EMを出力する。
第1の記憶装置3は、ワイヤ電極と被加工物の材質に対応する加工条件ファイルを記憶している。プログラム実行手段30は、加工条件を指定する指令を受けたときに加工条件番号で特定される加工条件ファイルのデータCFを第1の記憶装置3から読み出して第2の記憶装置4にセットする。プログラム実行手段30は、読み出した加工条件ファイルを所期の加工条件として加工電源装置、モータ制御装置、加工液供給装置のような装置を加工条件に合致する動作をさせるための指令信号EMを出力する。また、第1の記憶装置3は、セカンドカット以降の端面仕上げ加工工程で変更する加工条件の特定のパラメータをワイヤ電極と被加工物の材質に対応して所期の加工条件における基準の板厚毎に所定間隔の板厚とカット数に関連付けて予めデータベースとして記憶している。第1の記憶装置3は、具体的には、図2に示されるようなパラメータ値を記憶している。
演算装置1の工程判別手段40は、プログラム実行手段30を通して段差加工を示す指令を受けたときに実行するカット数CTが荒加工工程であるときは、荒加工工程の識別データN1をセットする。演算装置1の段差検出手段50は、荒加工工程において板厚の変化を検出してそのときの段差位置のデータTPをそのときの板厚のデータTWと関連付けて第2の記憶装置3に記憶させておく。段差位置のデータと板厚のデータは、具体的には、図4に示されるように、データ番号と段差位置座標値と段差前後の板厚値である。段差検出手段50は、加工状態検出装置5から得られる平均加工電流値IPと単位時間当たりの移動量から計算される加工送り速度SFから板厚を検出し、板厚が予め定められた値になったときに板厚の変化を検出する。
演算装置1の領域設定手段60は、工程判別手段40がセットした端面仕上げ加工工程の識別データNnに従い第2の記憶装置に記憶された段差位置のデータTPに基づいて端面仕上げ加工工程における段差位置を特定できる領域を設定する。具体的には、第2の記憶装置4に記憶されているNCデータNDから荒加工工程のオフセット値OFと端面仕上げ加工工程のオフセット値OFとを取得して荒加工工程のオフセット値OFから端面仕上げ加工工程のオフセット値を減算してオフセット値の差OFを求めて予め設定されている安全値δを加算して距離Lを求め、段差位置のデータTPから荒加工工程の段差位置を中心とし1辺が長さ2・L/sinθの正方形を領域として設定し領域データSQを第2の記憶装置4に記憶させておく。
演算装置1の板厚変化検出手段70は、端面仕上げ加工工程における段差位置を特定し板厚の変化を検出する。板厚変化検出手段70は、位置検出装置6から断続的に検出されるワイヤ電極の現在位置を取得して領域設定手段60で設定された端面仕上げ加工工程における段差位置を特定できる領域と比較演算し現在位置がその領域の中にあるかどうかを判断する。位置検出装置6は、プログラム実行手段30から出力される移動指令値を加減算する内部カウンタや移動装置に設けられているリニアスケールのような装置である。
板厚変化検出手段70は、具体的には、端面仕上げ加工工程において位置検出装置6から現在位置のデータPDを入力して、現在位置のデータPDと第2の記憶装置4に記憶されている上記領域のデータSQとを比較演算し、現在位置のデータPDが領域のデータSQの中にあるときにワイヤ電極の中心位置(加工部位)が段差位置に到達したと判断する。または、上記領域にワイヤ電極が到達したときから到達したときの臨界位置を中心とし段差に下ろされる垂線を計算して臨界位置を中心とし1辺が垂線の2倍の長さの正方形の領域を求め、その領域と現在位置のデータPDとからワイヤ電極がその領域の外に出たときにワイヤ電極が段差位置に到達したと判断する。
演算装置1の加工条件の変更手段80は、板厚変化検出手段70によって現在位置のデータPDが領域のデータSQの中にあると判断されたとき板厚のデータTWに適する加工条件に変更設定する。具体的には、板厚変化検出手段70がワイヤ電極が段差位置に到達し板厚が変化したと見なした結果TCに従い、第2の記憶装置4からそのときの板厚のデータTWを読み出す。次に、第1の記憶装置3に記憶されているデータベースから板厚のデータTWに適する特定の加工条件のパラメータ、例えば、サーボ基準電圧SVとサーボ速度SSを探し出して読み出す。そして、プログラム実行手段30を通して加工条件を変更設定し、プログラム実行手段30は、次に加工条件に変更されるまで、変更設定された加工条件で指令信号EMを出力する。
本発明は、段差のある金型や金属部品の精密な加工に有効に利用できる。本発明のワイヤカット放電加工方法は、この種の金型や金属部品の加工形状精度に優れ、作業性を向上させる加工方法を提供する。
本発明のワイヤカット放電加工方法の制御プロセスの実施の形態を示すフローチャートである。 変更設定する加工条件のパラメータのデータベースの構成を示す表である。 段差位置における加工条件と加工形状との関係を示す模式図である。 平均加工電流および加工送り速度の変化と板厚の変化との関係を示すグラフである。 本発明のワイヤカット放電加工方法における端面仕上げ加工工程での段差位置を決定するための領域を設定する手法を説明する平面図である。 本発明の数値制御ワイヤカット放電加工装置における制御装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 演算装置
2 入力装置
3 第1の記憶装置
4 第2の記憶装置
5 加工状態検出装置
6 位置検出装置
10 プログラム記憶手段
20 解読手段
30 プログラム実行手段
40 工程判別手段
50 段差検出手段
60 領域設定手段
70 板厚変化検出手段
80 加工条件変更手段

Claims (7)

  1. 荒加工工程において板厚の変化を検出してそのときの段差位置と板厚を関連付けて記憶させておき、端面仕上げ加工工程において、前記段差位置の周辺の領域に加工部位が到達したときに所期の加工条件を前記板厚に適する加工条件に変更設定し放電ギャップを一定にして加工することを特徴とするワイヤカット放電加工方法。
  2. 請求項1のワイヤカット放電加工方法であって、前記段差位置の周辺の領域に加工部位が到達してから加工進行方向に所定の距離移動したときに前記所期の加工条件を前記板厚に適する加工条件に変更設定することを特徴とするワイヤカット放電加工方法。
  3. 前記段差位置の周辺の領域は、前記段差位置を中心とし前記段差位置から段差の方向に前記端面仕上げ加工工程における予定された加工経路に沿って相対移動されるワイヤ電極の軌跡が含まれる距離離れた位置に境界線を有する長方形であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤカット放電加工方法。
  4. 前記段差位置の周辺の領域は、前記荒加工工程のオフセット値と前記仕上げ加工工程のオフセット値との差に所定の安全値を加算した距離をLとし加工形状軌跡に対して段差がなす角度をθとして、段差の方向に形成され前記荒加工工程の段差位置を中心とし1辺が2・L/sinθの長さの正方形であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤカット放電加工方法。
  5. 前記変更設定される加工条件の特定のパラメータは、サーボ基準電圧とサーボ速度である請求項1に記載のワイヤカット放電加工方法。
  6. 前記加工条件を変更設定するとき、前記加工条件を変更する目標値に対して段階的に変化させるようにする請求項1に記載のワイヤカット放電加工方法。
  7. 荒加工工程において板厚の変化を検出して段差位置のデータと板厚のデータを関連付けて記憶装置に記憶させる段差検出手段と、前記記憶装置に記憶された段差位置のデータに基づいて端面仕上げ加工工程における段差位置を特定できる領域を設定する領域設定手段と、位置検出装置から現在位置を取得して前記領域設定手段で設定された前記領域と比較演算し前記現在位置が前記領域の中にあるかどうかを判断する板厚変化検出手段と、前記板厚変化検出手段によって前記現在位置が前記領域の中にあると判断されたとき前記板厚のデータに適する加工条件に変更設定する加工条件変更手段と、を含んでなる数値制御ワイヤカット放電加工装置。
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