JPWO2009125503A1 - 耐熱シール材、耐熱シール材を用いた無端状シール部材及び無端状シール部材を備えたダウンホール装置 - Google Patents

耐熱シール材、耐熱シール材を用いた無端状シール部材及び無端状シール部材を備えたダウンホール装置 Download PDF

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Abstract

本発明の耐熱シール材130a,130bは、3元系の含フッ素エラストマー100重量部に対して、平均直径が30nmを超え200nm以下の気相成長炭素繊維を1重量部〜30重量部と、平均粒径が25nm〜500nmのカーボンブラックと、を含む。耐熱シール材130a,130bにおける気相成長炭素繊維とカーボンブラックとを合わせた総量は20重量部〜40重量部である。耐熱シール材130a,130bは、圧縮率25%、200℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜15%であり、200℃における動的弾性率(E’/200℃)が30MPa〜100MPaである。

Description

本発明は、高耐熱性を有する耐熱シール材、耐熱シール材を用いた無端状シール部材及び無端状シール部材を備えたダウンホール装置に関する。
近年、カーボンナノチューブとして例えば気相成長炭素繊維を用いた複合材料が注目されている。このような複合材料は、気相成長炭素繊維を含むことで、機械的強度などの向上が期待されている。気相成長炭素繊維は相互に強い凝集性を有するため、複合材料の基材に気相成長炭素繊維を均一に分散させることが非常に困難であった。
エラストマーにカーボンナノチューブを混練することで、エラストマー分子がカーボンナノチューブの末端のラジカルと結合することにより、カーボンナノチューブの凝集力を弱め、その分散性を高めた炭素繊維複合材料が提案された(例えば、特開2005−97525号公報)。
従来、含フッ素エラストマーは、優れた耐熱性を利用してOリングなどのシール材に採用されていた(例えば、特開平6−41378号公報)。
また、耐熱性を有するシール材の用途として、例えば、石油や天然ガスなどの地下資源を探査するためのダウンホール装置を挙げることができる(例えば、特開平9−211142号公報)。ダウンホール装置は、地中に穿孔して穿設したボアホール内に各種測定ツールを内蔵して昇降自在に配置されていた。ダウンホール装置は、鋼管の継ぎ手部分や圧力容器の継ぎ手部分に耐薬品性に優れると共に高耐熱性及び高耐圧性を備えたシール材が用いられていた。しかしながら、近年、地下資源を探査するための掘削深度がさらに深くなり、ダウンホール装置にはさらに高耐熱性能を有するシール材の開発が望まれていた。
本発明の目的は、気相成長炭素繊維が均一に分散された耐熱シール材、耐熱シール材を用いた無端状シール部材及び無端状シール部材を備えたダウンホール装置を提供することにある。
本発明にかかる耐熱シール材は、
3元系の含フッ素エラストマー100重量部に対して、平均直径が30nmを超え200nm以下の気相成長炭素繊維を1重量部〜30重量部と、平均粒径が25nm〜500nmのカーボンブラックと、を含み、
前記気相成長炭素繊維と前記カーボンブラックとを合わせた総量が20重量部〜40重量部であり、
圧縮率25%、200℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜15%であり、
200℃における動的弾性率(E’/200℃)が30MPa〜100MPaであることを特徴とする。
本発明にかかる耐熱シール材によれば、3元系の含フッ素エラストマーを用いることにより耐薬品性に優れ、比較的太い気相成長炭素繊維と比較的大きいカーボンブラックとを組み合わせて所定量配合することで高温での高い剛性を維持しながらも優れた柔軟性を有することができる。また、耐熱シール材によれば、高温における圧縮永久ひずみが小さいので、高温でもヘタリが小さく優れたシール性を有することができる。
本発明にかかる耐熱シール材において、
前記気相成長炭素繊維は、平均直径が67nm〜176nmであることができる。
本発明にかかる耐熱シール材において、
前記気相成長炭素繊維は、下記式(1)で定義される屈曲指数の平均値が5〜15の剛直な繊維であることができる。
屈曲指数=Lx÷D (1)
Lx:気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さ
D:気相成長炭素繊維の直径
本発明にかかる耐熱シール材において、
260℃で1MPaの負荷をかけたクリープ試験におけるクリープ瞬間ひずみが0%〜5%であり、かつ、定常クリープ期の1時間当たりのクリープ率が20,000ppm以内であることができる。
本発明にかかる耐熱シール材において、
前記クリープ試験で15時間破壊しないことができる。
本発明にかかる耐熱シール材において、
前記気相成長炭素繊維を3重量部〜20重量部含み、
圧縮率25%、230℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜18%であり、
230℃における動的弾性率(E’/230℃)が29MPa〜70MPaであることができる。
本発明にかかる無端状シール部材は、
前記耐熱シール材を用いて形成され、外形が連続する無端状であることを特徴とする。
本発明にかかる無端状シール部材において、
横断面が円形のOリングであることができる。
本発明にかかるダウンホール装置は、前記無端状シール部材を備えたことを特徴とする。
本発明にかかるダウンホール装置によれば、高温・高圧力下の過酷な条件下でも耐熱シール材を用いて形成された無端状シール部材がシール性を維持することができるため、掘削深度が深い地下資源の探査に使用することができる。
本実施の形態で用いたオープンロール法による含フッ素エラストマーと気相成長炭素繊維との混練法を模式的に示す図である。 本実施の形態にかかる耐熱シール材の一部を拡大して示す模式図である。 ダウンホール装置の使用状態を説明する模式図である。 ダウンホール装置の一部を示す模式図である。 ダウンホール装置の圧力容器の連結部分を示す縦断面図である。 ダウンホール装置用のOリングの他の一使用形態を示す縦断面図である。 ダウンホール装置用のOリングの他の一使用形態を示す縦断面図である。 実施例3及び比較例1〜3のOリングの耐圧試験装置の概略縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態で用いたオープンロール法による3元系の含フッ素エラストマーと気相成長炭素繊維との混練法を模式的に示す図である。図2は、本実施の形態にかかる耐熱シール材を模式的に示す拡大断面図である。
本実施の形態にかかる耐熱シール材は、3元系の含フッ素エラストマー100重量部に対して、平均直径が30nmを超え200nm以下の気相成長炭素繊維を1重量部〜30重量部と、平均粒径が25nm〜500nmのカーボンブラックと、を含み、前記気相成長炭素繊維と前記カーボンブラックとを合わせた総量が20重量部〜40重量部であり、圧縮率25%、200℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜15%であり、200℃における動的弾性率(E’/200℃)が30MPa〜100MPaである。
本実施の形態にかかる無端状シール部材は、前記耐熱シール材を用いて形成され、外形が連続する無端状である。
本実施の形態にかかるダウンホール装置は、前記無端状シール部材を備える。
(I)3元系の含フッ素エラストマー
本実施の形態に用いられる3元系の含フッ素エラストマーは、分子中にフッ素原子を含む合成ゴムであり、3元系フッ素ゴムとも呼ばれ、例えば、フッ化ビニリデン(VDF)−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)−テトラフルオロエチレン(TFE)3元共重合体(VDF−HFP−TFE)、フッ化ビニリデン(VDF)−パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(FMVE)−テトラフルオロエチレン(TFE)3元共重合体(VDF−HFP−TFE)などが挙げられる。3元系の含フッ素エラストマーは、重量平均分子量が好ましくは50,000〜300,000である。3元系の含フッ素エラストマーの分子量がこの範囲であると、3元系の含フッ素エラストマー分子が互いに絡み合い、相互につながっているので、3元系の含フッ素エラストマーは気相成長炭素繊維を分散させるために良好な弾性を有している。3元系の含フッ素エラストマーは、粘性を有しているので凝集した気相成長炭素繊維の相互に侵入しやすく、さらに弾性を有することによって気相成長炭素繊維同士を分離することができる。3元系の含フッ素エラストマーの重量平均分子量が50,000より小さいと、3元系の含フッ素エラストマー分子が相互に充分に絡み合うことができず、後の工程で剪断力をかけても弾性が小さいため気相成長炭素繊維を分散させる効果が小さくなる。また、3元系の含フッ素エラストマーの重量平均分子量が300,000より大きいと、3元系の含フッ素エラストマーが固くなりすぎて加工が困難となる。
3元系の含フッ素エラストマーは、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって、30℃、観測核がHで測定した、ネットワーク成分のスピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が好ましくは30ないし100μ秒、より好ましくは45ないし60μ秒である。上記範囲のスピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)を有することにより、含フッ素エラストマーは、柔軟で充分に高い分子運動性を有することができ、すなわちカーボンナノチューブを分散させるために適度な弾性を有することになる。また、含フッ素エラストマーは粘性を有しているので、含フッ素エラストマーとカーボンナノチューブとを混合したときに、含フッ素エラストマーは高い分子運動によりカーボンナノチューブの相互隙間に容易に侵入することができる。スピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が30μ秒より短いと、含フッ素エラストマーが充分な分子運動性を有することができない。また、スピン−スピン緩和時間(T2n/30℃)が100μ秒より長いと、含フッ素エラストマーが液体のように流れやすく、弾性が小さい(粘性は有している)ため、カーボンナノチューブを分散させることが困難となる。
パルス法NMRを用いたハーンエコー法によって得られるスピン−スピン緩和時間は、物質の分子運動性を表す尺度である。具体的には、パルス法NMRを用いたハーンエコー法により3元系の含フッ素エラストマーのスピン−スピン緩和時間を測定すると、緩和時間の短い第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を有する第1の成分と、緩和時間のより長い第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する第2の成分とが検出される。第1の成分は高分子のネットワーク成分(骨格分子)に相当し、第2の成分は高分子の非ネットワーク成分(末端鎖などの枝葉の成分)に相当する。そして、第1のスピン−スピン緩和時間が短いほど分子運動性が低く、3元系の含フッ素エラストマーは固いといえる。また、第1のスピン−スピン緩和時間が長いほど分子運動性が高く、3元系の含フッ素エラストマーは柔らかいといえる。
パルス法NMRにおける測定法としては、ハーンエコー法でなくてもソリッドエコー法、CPMG法(カー・パーセル・メイブーム・ギル法)あるいは90°パルス法でも適用できる。ただし、本発明にかかる耐熱シール材は中程度のスピン−スピン緩和時間(T2)を有するので、ハーンエコー法が最も適している。一般的に、ソリッドエコー法および90°パルス法は、短いT2の測定に適し、ハーンエコー法は、中程度のT2の測定に適し、CPMG法は、長いT2の測定に適している。
3元系の含フッ素エラストマーは、気相成長炭素繊維、特にその末端のラジカルに対して親和性を有するハロゲン基を有する。気相成長炭素繊維は、通常、側面は炭素原子の6員環で構成され、先端は5員環が導入されて閉じた構造となっているが、構造的に無理があるため、実際上は欠陥を生じやすく、その部分にラジカルや官能基を生成しやすくなっている。本実施の形態では、3元系の含フッ素エラストマーの主鎖、側鎖および末端鎖の少なくともひとつに、気相成長炭素繊維のラジカルと親和性(反応性または極性)が高いハロゲン基を有することにより、3元系の含フッ素エラストマーと気相成長炭素繊維とを結合することができる。このことにより、気相成長炭素繊維の凝集力にうち勝ってその分散を容易にすることができる。
本実施の形態の3元系の含フッ素エラストマーは、未架橋体のまま気相成長炭素繊維と混練することが好ましい。
(II)気相成長炭素繊維
本実施の形態に用いられる気相成長炭素繊維は、平均直径が30nmを超え200nm以下である。気相成長炭素繊維は、平均直径が67nm〜176nmであることが好ましく、より詳細には平均直径が67〜107nmもしくは136〜176nmであって、平均長さが5〜20μmであることが好ましい。気相成長炭素繊維は、炭素六角網面のグラファイトの1枚面(グラフェンシート)を巻いて筒状にした形状を有する多層カーボンナノチューブ(MWNT:マルチウォールカーボンナノチューブ)であって、特に欠陥の少ない気相成長炭素繊維VGCF(昭和電工社の登録商標)を用いることが好ましい。耐熱シール材中における気相成長炭素繊維の配合量は、3元系の含フッ素エラストマー100重量部に対して、1重量部〜30重量部、好ましくは3重量部〜20重量部であり、後述するカーボンブラックと合わせた総量が20重量部〜40重量部である。
気相成長炭素繊維は、直線状の繊維形態を有し、屈曲指数の平均値が5〜15の剛直な繊維であることが好ましい。屈曲指数は、気相成長炭素繊維の剛直性を示すものであって、顕微鏡などで撮影した多数の気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さと直径とを測定し、計算することで得られる。気相成長炭素繊維を含むカーボンナノファイバーの屈曲部分(欠陥)は、電子顕微鏡で繊維を幅方向に横切る白い線として写る。気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さLxとし、気相成長炭素繊維の直径をDとしたとき、屈曲指数はLx÷Dで定義される。したがって、屈曲指数が小さい気相成長炭素繊維は短い間隔で折れ曲がることを示し、屈曲指数が大きい気相成長炭素繊維は直線部分が長く、屈曲していないことを示す。本実施の形態における気相成長炭素繊維の直線部分の長さLxの測定は、1万〜5万倍で撮影した気相成長炭素繊維の写真データを例えば2〜10倍に拡大した状態で行なう。拡大表示した写真では、繊維を幅方向に横切る屈曲部分(欠陥)確認することができる。このようにして確認した隣接する屈曲部分(欠陥)の間隔を、気相成長炭素繊維の直線部分の長さLxとして複数箇所計測して行なう。なお、平均直径13nmの多層カーボンナノチューブ(MWNT)の屈曲指数は約2であり、本実施の形態に用いる気相成長炭素繊維に比べて欠陥が多く、屈曲間隔が短く湾曲している。
このような剛直な気相成長炭素繊維は、各種気相成長法により製造することができる。気相成長法は、ベンゼンやトルエン等の炭化水素を気相で熱分解し、気相成長炭素繊維を合成するもので、より具体的には、流動触媒法やゼオライト担持触媒法などが例示できる。気相成長炭素繊維は、例えばベンゼン、トルエン、天然ガス等の有機化合物を原料に、フェロセン等の遷移金属触媒の存在下で、水素ガスとともに800℃〜1300℃で熱分解反応させることによって得られる、昭和電工株式会社によって商品化されている平均直径が150nm(実測平均直径156nm)、平均長さ5〜20μm、屈曲指数平均値が5以上8未満のVGCF(Vapor−Grown Carbon Fiber、昭和電工社の登録商標)もしくは実測平均直径が87nm、平均長さ5〜20μm、屈曲指数平均値が8以上15以下の気相成長炭素繊維であることが好ましい。また、気相成長炭素繊維は、ホウ素、炭化ホウ素、ベリリウム、アルミニウム、ケイ素等の黒鉛化触媒と共に約2300℃〜3200℃で黒鉛化処理してもよい。
気相成長炭素繊維は、エラストマーと混練される前に、あらかじめ表面処理、例えば、イオン注入処理、スパッタエッチング処理、プラズマ処理などを行うことによって、エラストマーとの接着性やぬれ性を改善することができる。
(III)カーボンブラック
本実施の形態に用いられるカーボンブラックは、平均粒径が25nm〜500nmであり、平均粒径が70nm〜250nmであることがさらに好ましい。カーボンブラックの平均粒径は、市販されている場合はメーカーで平均粒径を測定しているが、カーボンブラックを電子顕微鏡によって観察して粒径の実測値を平均して求めるてもよい。耐熱シール材において、カーボンブラックは、気相成長炭素繊維とカーボンブラックとを合わせた総量が20重量部〜40重量部である。カーボンブラックは、DBP吸油量が10〜150ml/100gであることが好ましく、15〜50ml/100gであることがさらに好ましい。このような条件を満たすカーボンブラックとして、特にFTグレードのカーボンブラックやMTグレードのカーボンブラックなどが好ましい。耐熱シール材は、カーボンブラックを所定量含むことで3元系含フッ素エラストマーを補強し、好ましい硬さと機械的強度を持たせながら線膨張係数を低く抑えることができる。また、比較的大きな粒径を有するカーボンブラックを用いることにより、耐熱シール材の柔軟性を維持しつつ、カーボンブラックの間にできた隙間にある含フッ素エラストマーを分散したカーボンナノファイバーによって囲むように構成することで、カーボンナノファイバーによって囲まれた微小セルを形成(以下、「セル化」と呼ぶ)して補強することができる。
(IV)耐熱シール材を得る工程
本実施の形態では、耐熱シール材を得る工程として、図1を用いてロール間隔が0.5mm以下の薄通しを行なうオープンロール法を用いた例について述べる。
図1は、2本のロールを用いたオープンロール法を模式的に示す図である。図1において、符号10は第1のロールを示し、符号20は第2のロールを示す。第1のロール10と第2のロール20とは、所定の間隔d、例えば1.5mmの間隔で配置されている。第1および第2のロールは、正転あるいは逆転で回転する。図示の例では、第1のロール10および第2のロール20は、矢印で示す方向に回転している。
まず、第1,第2のロール10,20が回転した状態で、第1のロール10に、3元系の含フッ素エラストマー30を巻き付けると、ロール10,20間に3元系の含フッ素エラストマーがたまった、いわゆるバンク32が形成される。このバンク32内にまずカーボンブラック42を加えて混練し、さらに気相成長炭素繊維40を加えて、第1、第2のロール10,20を回転させると、3元系の含フッ素エラストマー30とカーボンブラック42と気相成長炭素繊維40の混合物が得られる。この混合物をオープンロールから取り出す。さらに、第1のロール10と第2のロール20の間隔dを、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.1ないし0.5mmの間隔に設定し、得られた混合物をオープンロールに投入して薄通しを行なう。薄通しの回数は、例えば3回〜10回程度行なうことが好ましい。第1のロール10の表面速度をV1、第2のロール20の表面速度をV2とすると、薄通しにおける両者の表面速度比(V1/V2)は、1.05ないし3.00であることが好ましく、さらに1.05ないし1.2であることが好ましい。このような表面速度比を用いることにより、所望の剪断力を得ることができる。
このようにして得られた剪断力により、3元系の含フッ素エラストマー30に高い剪断力が作用し、凝集していた気相成長炭素繊維が3元系の含フッ素エラストマー分子に1本づつ引き抜かれるように相互に分離し、3元系の含フッ素エラストマー30に分散される。
また、気相成長炭素繊維の投入に先立って、カーボンブラック42をバンク32に投入してあるので、ロールによる剪断力はカーボンブラック42のまわりに乱流状の流動を発生させ、気相成長炭素繊維を3元系の含フッ素エラストマー30にさらに均一に分散させることができる。
この工程では、できるだけ高い剪断力を得るために、3元系の含フッ素エラストマーと気相成長炭素繊維との混合は、好ましくは0ないし50℃、より好ましくは5ないし30℃の比較的低い温度で行われる。このような低温での薄通しは、3元系の含フッ素エラストマーがゴム弾性を有しているので、気相成長炭素繊維を効率よくマトリックス中に分散することができる。
このとき、本実施の形態の3元系の含フッ素エラストマーは、上述した特徴、すなわち、3元系の含フッ素エラストマーの分子形態(分子長)や分子運動によって表される弾性と、粘性と、気相成長炭素繊維との化学的相互作用と、を有することによって気相成長炭素繊維の分散を容易にするので、分散性および分散安定性(気相成長炭素繊維が再凝集しにくいこと)に優れた耐熱シール材を得ることができる。より具体的には、3元系の含フッ素エラストマーと気相成長炭素繊維とを混合すると、粘性を有する3元系の含フッ素エラストマーが気相成長炭素繊維の相互に侵入し、かつ、3元系の含フッ素エラストマーの特定の部分が化学的相互作用によって気相成長炭素繊維の活性の高い部分と結合する。この状態で、分子長が適度に長く、分子運動性の高い(弾性を有する)3元系の含フッ素エラストマーと気相成長炭素繊維との混合物に強い剪断力が作用すると、3元系の含フッ素エラストマーの移動に伴って気相成長炭素繊維も移動し、さらに剪断後の弾性による3元系の含フッ素エラストマーの復元力によって、凝集していた気相成長炭素繊維が分離されて、3元系の含フッ素エラストマー中に分散されることになる。本実施の形態によれば、薄通しによって混合物が狭いロール間から押し出された際に、3元系の含フッ素エラストマーの弾性による復元力で混合物はロール間隔より厚く変形する。その変形は、強い剪断力の作用した混合物をさらに複雑に流動させ、気相成長炭素繊維を3元系の含フッ素エラストマー中に分散させると推測できる。そして、一旦分散した気相成長炭素繊維は、3元系の含フッ素エラストマーとの化学的相互作用によって再凝集することが防止され、良好な分散安定性を有することができる。
3元系の含フッ素エラストマーに気相成長炭素繊維を剪断力によって分散させる工程は、上記オープンロール法に限定されず、密閉式混練法あるいは多軸押出し混練法を用いることもできる。要するに、この工程では、凝集した気相成長炭素繊維を分離できる剪断力を3元系の含フッ素エラストマーに与えることができればよい。
本工程(混合・分散工程)によって得られた耐熱シール材は、架橋剤によって架橋させて成形することができる。また、3元系の含フッ素エラストマーと気相成長炭素繊維との混合・分散工程において、あるいは続いて、通常、ゴムなどの3元系の含フッ素エラストマーの加工で用いられる配合剤を加えることができる。配合剤としては公知の例えば、架橋剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、軟化剤、可塑剤、硬化剤、補強剤、充填剤、老化防止剤、着色剤などを挙げることができる。
(V)耐熱シール材
図2は、本実施の形態にかかる耐熱シール材を模式的に示す拡大断面図である。本工程によって得られた本実施の形態の耐熱シール材1は、基材(マトリックス)である3元系の含フッ素エラストマー30に図示せぬカーボンブラックと気相成長炭素繊維40が均一に分散している。気相成長炭素繊維40の周囲には、気相成長炭素繊維40の表面に吸着した3元系の含フッ素エラストマー30の分子の凝集体と考えられる界面相36が形成される。界面相36は、例えば3元系の含フッ素エラストマーとカーボンブラックとを混練した際にカーボンブラックの周囲に形成されるバウンドラバーに類似するものと考えられる。このような界面相36は、気相成長炭素繊維40を被覆して保護し、耐熱シール材1中における気相成長炭素繊維の量が増えるにつれて界面相36同士が連鎖して微小なセル34を形成してセル化する。しかも、耐熱シール材1中における気相成長炭素繊維40が最適割合にあると、連鎖した界面相36によって耐熱シール材1のセル34内への酸素の浸入が減少し、高温においても熱劣化し難くなり、高い弾性率を維持することができる。また、耐熱シール材1は、高温においてもクリープ瞬間ひずみが小さく、かつ、定常クリープにおける低クリープ率を維持し、高耐熱性を有することができる。なお、図2ではカーボンブラックを省略したが、カーボンブラックは気相成長炭素繊維とともに基材中に均一に分散してカーボンブラックの周囲のバウンドラバーと連結して微小なセル34を形成する。
このような耐熱シール材1中における気相成長炭素繊維の最適割合は、3元系の含フッ素エラストマー100重量部に対して、平均直径が30nmを超え200nm以下の気相成長炭素繊維を1重量部〜30重量部と、平均粒径が25nm〜500nmのカーボンブラックと、を含むことで得られる。また、耐熱シール材中における気相成長炭素繊維とカーボンブラックとを合わせた総量が20重量部〜40重量部である。
耐熱シール材1は、圧縮率25%、200℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜15%であり、200℃における動的弾性率(E’/200℃)が30MPa〜100MPaである。耐熱シール材は、260℃で1MPaの負荷をかけたクリープ試験におけるクリープ瞬間ひずみが0%〜5%であり、かつ、定常クリープ期の1時間当たりのクリープ率が20,000ppm以内であることが好ましい。また、耐熱シール材は、このクリープ試験で15時間破壊しないことが好ましく、50時間でも破壊しないことがさらに好ましい。耐熱シール材1は、3元系の含フッ素エラストマー100重量部に対して、気相成長炭素繊維を3重量部〜20重量部含むことがより好ましく、圧縮率25%、230℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜18%であり、230℃における動的弾性率(E’/230℃)が29MPa〜70MPaであることができる。耐熱シール材は、気相成長炭素繊維の補強により剛性、特に高温(200℃以上)における高い剛性を有することができる。カーボンナノファイバーを3元系の含フッ素エラストマーに配合すると耐熱シール材1の破断伸びは3元系の含フッ素エラストマー単体より小さくなる傾向があるが、本実施の形態のように比較的太い気相成長炭素繊維を均一に分散させることで柔軟性を向上させながら剛性を向上させることができる。これは、気相成長炭素繊維が耐熱シール材内部の欠陥に応力集中して破断するのを防止しているものと考えられる。耐熱シール材は、高温における圧縮永久ひずみが小さく、高温においてもヘタリにくくシール性能を維持することができる。クリープ試験を実施すると、負荷をかけた瞬間の変形量であるクリープ瞬間ひずみ、クリープ率の安定した定常クリープ期、急速にひずみが大きくなる加速クリープ期を経て破断する。定常クリープ期における1時間当たりのクリープ率が小さいことによって、加速クリープ期に移行するまでの時間が長いことや破断(破壊)までの時間が長いことがわかる。したがって、耐熱シール材1によれば、高温においてもクリープ瞬間ひずみが小さく、かつ、定常クリープ期における低クリープ率を維持し、高耐熱性を有することができる。
また、耐熱シール材1は、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって150℃、観測核がHで測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は600ないし1000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満であることができる。
ゴム組成物のT2n,fnnは、マトリックスのエラストマーにカーボンナノファイバーが均一に分散されていることを表すことができる。つまり、3元系の含フッ素エラストマーにカーボンナノファイバーが均一に分散されているということは、3元系の含フッ素エラストマー分子がカーボンナノファイバーによって拘束されている状態であるともいえる。この状態では、カーボンナノファイバーによって拘束を受けた3元系の含フッ素エラストマー分子の運動性は、カーボンナノファイバーの拘束を受けない場合に比べて小さくなる。そのため、本実施の形態にかかる無架橋体における耐熱シール材の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)及びスピン−格子緩和時間(T1)は、カーボンナノファイバーを含まない含フッ素エラストマー単体の場合より短くなり、特にカーボンナノファイバーが均一に分散することでより短くなる。
また、3元系の含フッ素エラストマー分子がカーボンナノファイバーによって拘束された状態では、以下の理由によって、非ネットワーク成分(非網目鎖成分)は減少すると考えられる。すなわち、カーボンナノファイバーによって3元系の含フッ素エラストマーの分子運動性が全体的に低下すると、非ネットワーク成分は容易に運動できなくなる部分が増えて、ネットワーク成分と同等の挙動をしやすくなること、また、非ネットワーク成分(末端鎖)は動きやすいため、カーボンナノファイバーの活性点に吸着されやすくなること、などの理由によって、非ネットワーク成分は減少すると考えられる。そのため、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は、カーボンナノファイバーを含まない含フッ素エラストマー単体の場合より小さくなる。なお、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を有する成分の成分分率(fn)は、fn+fnn=1であるので、カーボンナノファイバーを含まない3元系の含フッ素エラストマー単体の場合より大きくなる。
耐熱シール材を用いたシール部材としては、固定部分に使われるガスケットや可動部分に使われるパッキンとして用いることができ、例えば、外形が連続する無端状である無端状シール部材がある。無端状シール部材は、外形が円形だけでなく、シール部材を配置する溝や部材の形状に併せて例えば多角形であってもよい。無端状シール部材としては、横断面が円形のOリングであることができる。
(VI)無端状シール部材を備えたダウンホール装置
図3は、ダウンホール装置の使用状態を説明する模式図である。図4は、ダウンホール装置の一部を示す模式図である。図5は、ダウンホール装置の圧力容器の連結部分を示す縦断面図である。図6は、ダウンホール装置用のOリングの他の一使用形態を示す縦断面図である。図7は、ダウンホール装置用のOリングの他の一使用形態を示す縦断面図である。
図3に示すように、地下資源の探査は、例えば海52に浮くプラットホーム50から海底54に設けられた縦穴や横穴などで構成される井戸56内にダウンホール装置60を進入させ、地中の地質構造などを探査し、目標物質である例えば石油の有無を探査する。ダウンホール装置60は、例えばプラットホームから延びる長いロッドの先端に固定され、図4に示すような複数の圧力容器62a、62bを有し、さらにその先端に図示しないドリルビットを有してもよい。圧力容器62a、62bは、その両端の連結部64a、64b、64cで隣接する圧力容器と液密にシールして連結している。圧力容器62a、62bの内部には、例えば音波検層システムなどの電子機器63a,63bが封入され、地中の地質構造などを探査することが可能である。
図5に示すように、圧力容器62aの端部66aは、圧力容器62bの端部66bの内径よりも多少小さな外径を有する円筒状であり、端部66aの外周に設けられた無端状溝68aに無端状シール部材例えばOリング70がはめ込まれている。Oリング70は、耐熱シール材を用いて形成されかつ外形が連続する円形の無端状シール部材であって、横断面が円形である。圧力容器62aの端部66aが圧力容器62bの端部66bの内側に入り込み、Oリング70を偏平に押しつぶして組み付けられることによって圧力容器62a、62bの連結部64bは液密にシールされている。ダウンホール装置60は、地中深く掘られた井戸56内で作業するため、高温・高圧力下で圧力容器62a,62b内を液密に保たなければならない。本実施形態にかかるダウンホール装置60用のOリング70は、高温によるエラストマーの劣化が少なく、しかも高温においても高い柔軟性と高い強度を維持することができる。
図6に示すように、例えば、Oリング70と共に無端状溝68a内に樹脂製のバックアップリング72を設置してもよいし、図7に示すように、例えばOリング70a,70bを2本並べて無端状溝68a内に設置してシール性を向上させてもよい。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜9、比較例1〜3)
(1)サンプルの作製
(a)耐熱シール材の作製
第1の工程:ロール径が6インチのオープンロール(ロール温度10〜20℃)に、表1、2に示す100重量部(phr)の含フッ素エラストマー(表1、2では「3元系FKM」、「2元系FKM」と記載する)を投入して、ロールに巻き付かせた。
第2の工程:次に、表1、2に示す重量部(phr)の気相成長炭素繊維(表1、2では「気相炭素87nm」、「気相炭素156nm」と記載する)、トリアリルイソシアネート(表1、2では「TAIC」と記載する)、パーオキサイド、カーボンブラック(表1、2では「MTカーボン」、「FTカーボン」と記載する)等の配合剤をエラストマーに投入した。このとき、ロール間隙を1.5mmとした。
第3の工程:配合剤を投入し終わったら、配合剤を含む混合物をロールから取り出した。
第4の工程:ロール間隙を1.5mmから0.3mmと狭くして、混合物を投入して薄通しをした。このとき、2本のロールの表面速度比を1.1とした。薄通しは繰り返し10回行った。
第5の工程:ロールを所定の間隙(1.1mm)にセットして、薄通しした複合材料を投入し、分出しして無架橋体の複合材料を得た。
第6の工程:このようにして得られた複合材料をロールで圧延後、170℃、10分間プレス成形(キュア)した後、さらに200℃、24時間ポストキュアして、実施例1〜9及び比較例1〜2の架橋体の耐熱シール材(厚さ1mmのシート形状)を得た。
なお、表1、2における「気相炭素87nm」は実測平均直径87nmで平均屈曲指数が9.9の気相成長炭素繊維であり、「気相炭素156nm」は実測平均直径156nmで平均屈曲指数が6.8の昭和電工社製気相成長炭素繊維「VGCF(昭和電工社の登録商標)」を用いた。気相成長炭素繊維(表1、2の「気相炭素87nm」、「気相炭素156nm」)の平均直径及び平均屈曲指数は電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した写真で測定され、平均屈曲指数の測定は繊維の屈曲していない直線部分の長さ(隣接する欠陥の間隔)Lxと繊維の直径Dを測定し、その結果を用いて繊維の種類毎に200箇所の屈曲指数をLx/Dで計算し、その屈曲指数を測定箇所の数(200)で割って平均屈曲指数を求めた。また、表1、2における「2元系FKM」がデュポン・ダウ・エラストマー・ジャパン社製の2元系の含フッ素エラストマーのバイトンA(T2n/30℃が55μ秒)であり、「3元系FKM」がデュポン・ダウ・エラストマー・ジャパン社製の3元系の含フッ素エラストマーのバイトンGF−600S(重量平均分子量50,000、T2n/30℃が50μ秒)であった。表1、2における「MTカーボン」は平均粒径200nm、DBP吸油量25ml/100gのMTグレードのカーボンブラックであり、「FTカーボン」は平均粒径120nm、DBP吸油量42ml/100gのFTグレードのカーボンブラックであった。
(b)Oリングの作成
第5の工程で得られた所定厚さの複合材料をリング状に打ち抜き、Oリング型に入れて170℃、10分間プレス成形(キュア)した後、さらに200℃、24時間ポストキュアして、実施例3及び比較例1〜2のOリングを得た。Oリングは、厚さが2.62mm、内径が9.19mmの円形の無端状の外形で、横断面が円形であった。また、現在、ダウンホール装置に用いられている現行Oリングを比較例3とした。
(2)パルス法NMRを用いた測定
未架橋体の実施例1〜9、比較例1,2の第5の工程で得られた無架橋体の複合材料サンプルについて、パルス法NMRを用いてハーンエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核がH、共鳴周波数が25MHz、90°パルス幅が2μsecの条件で行い、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90°x−Pi−180°y)にて、減衰曲線を測定し、複合材料サンプルの150℃における特性緩和時間(T2’/150℃)及び第2のスピンスピン緩和時間(T2n/150℃)を有する成分の成分分率(fnn)を測定した。測定結果を表1、2に示す。なお、原料の2元系FKMの特性緩和時間(T2’/30℃)は55μ秒、3元系FFKMの(T2’/30℃)は50μ秒であった。
(3)硬度の測定
実施例1〜9及び比較例1〜2の耐熱シール材サンプルについて、ゴム硬度(JIS−A)をJIS K 6253に基づいて測定した。測定結果を表3,4に示す。
(4)50%モジュラス(M50)の測定
実施例1〜9及び比較例1〜2の耐熱シール材サンプル(幅5mm×長さ50mm×厚さ1mm)を10mm/minで伸長し、50%変形時の応力(M50:50%モジュラス(MPa))を求めた。測定結果を表3,4に示す。
(5)引張強さ(TB)及び破断伸び(EB)の測定
実施例1〜9及び比較例1〜2の耐熱シール材サンプルを1A形のダンベル形状に切り出した試験片について、東洋精機社製の引張試験機を用いて、23±2℃、引張速度500mm/minでJIS K6251に基づいて引張試験を行い引張強さ(MPa)及び破断伸び(%)を測定した。これらの結果を表3,4に示す。
(6)圧縮永久ひずみ試験
実施例1〜9及び比較例1〜2の耐熱シール材サンプルについて、圧縮永久ひずみ(JIS K6262)を測定した。圧縮永久ひずみは、圧縮率25%、200℃、70時間と、圧縮率25%、230℃、70時間と、で行なった。これらの結果を表3,4に示す。圧縮永久ひずみは、高温における耐熱シール材のいわゆる耐ヘタリ性についての評価である。
(7)熱老化試験
実施例1〜9及び比較例1〜2の耐熱シール材サンプルについて、200℃で70時間後の引張強さ(TB)及び破断伸び(EB)を測定し、23℃における引張強さ(TB)及び破断伸び(EB)に対する変化率を測定した。これらの結果を表3,4に示す。
(8)動的粘弾性試験
実施例1〜9及び比較例1〜2の耐熱シール材サンプルを短冊形(40×1×5(巾)mm)に切り出した試験片について、SII社製の動的粘弾性試験機DMS6100を用いて、チャック間距離20mm、測定温度−100〜300℃、動的ひずみ±0.05%、周波数10HzでJIS K6394に基づいて動的粘弾性試験を行い動的弾性率(E’、単位はMPa)を測定した。測定温度が200℃、230℃、260℃における動的弾性率(E’)の測定結果を表3,4に示す。
(9)クリープ特性の測定
実施例1〜9及び比較例1〜2の耐熱シール材サンプルについて、260℃で1MPaの負荷をかけ、50時間の耐熱クリープ試験を行ない、クリープ瞬間ひずみと、定常クリープ期の1時間当たりのクリープ率と、を測定した。クリープ瞬間ひずみは、250KPaの負荷をかけた瞬間の伸びである。クリープ率は、クリープ瞬間ひずみの後かつ加速クリープ期の前の定常クリープ期における1時間当たりのひずみ変化量(1ppm=0.0001%)である。これらの結果を表3,4に示す。
(10)5%圧縮応力試験
実施例3及び比較例1〜3のOリングを200℃及び260℃で5%圧縮したときの応力(MPa)を測定した。これらの結果を表5に示す。
(11)耐圧試験
実施例3及び比較例1〜3のOリングを図8に示す耐圧試験装置100にセットして、175℃、230℃及び260℃で耐圧試験を行った。耐圧試験装置100は、管部材110内に、油路122、124を有する差込部材120を差し込むいわゆる継ぎ手構造である。差込部材120の外周面には3つの環状溝が並んで形成され、その内の真ん中の環状溝は油路124に連通し、管部材110の内周面との間に環状油路126を形成する。環状油路126の若干距離を隔てた両側に形成された環状溝にはそれぞれOリング130a,130bがはめ込まれ、管部材110の内周面に押し潰されることで管部材110と差込部材120との間を液密にシールする。耐圧試験は、この耐圧試験装置100を175℃〜260℃の各設定温度に保持し、油路122の開口端側からシリコーンオイルを注入する。シリコーンオイルは、13.8MPaずつ圧力を上げて20分間シール性をモニターし、シール漏れがなければさらに13.8Pa圧力を上げるという作業を繰り返し、シール漏れした時点で試験を終了し、シール漏れのなかったときのシリコーンオイルの圧力を最高圧力として表5に示した。
Figure 2009125503
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表1から、本発明の実施例1〜9によれば、以下のことが確認された。すなわち、本発明の実施例3の耐熱シール材を用いたOリングは、ダウンホール装置用の耐圧試験で260℃までシール漏れがなかった。Oリングにおける高温の耐圧試験は時間及び費用の関係から頻繁に実施することができないので、実施例3及び比較例1〜3の実験結果に基づいて、耐熱シール材の各種物性試験を行なうことでOリングにおける高温耐圧性能を推測した。なお、現在、ダウンホール装置に用いられている比較例3のOリングは、175℃の耐圧試験に合格したが、230℃以上の耐圧試験ではシール漏れが発生した。
本発明の実施例1〜9の耐熱シール材は、圧縮率25%、200℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜15%であり、200℃における動的弾性率(E’/200℃)が30MPa〜100MPaであり、Oリングにおける200℃以上の耐圧試験に合格することが推測できた。また、本発明の実施例1〜9の耐熱シール材は、クリープ試験で15時間以上破壊しなかった。特に、本発明の実施例2〜5、7、8の耐熱シール材は、気相成長炭素繊維を3重量部〜20重量部含み、圧縮率25%、230℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜18%であり、230℃における動的弾性率(E’/230℃)が29MPa〜70MPaであり、Oリングにおける230℃以上の耐圧試験に合格することが推測できた。
また、本発明の実施例1〜9の耐熱シール材は、硬度が90〜95度、M50が12MPa〜20MPa、引張強さ(TB)が20MPa〜30MPa、破断延び(EB)が70%〜200%であった。なお、比較例2は、2元系FKMを用いたため、各種物性に優れてはいるが、耐薬品性をクリアできないためダウンホール装置用のOリングとして採用できなかった。

Claims (9)

  1. 3元系の含フッ素エラストマー100重量部に対して、平均直径が30nmを超え200nm以下の気相成長炭素繊維を1重量部〜30重量部と、平均粒径が25nm〜500nmのカーボンブランクと、を含み、
    前記気相成長炭素繊維と前記カーボンブラックとを合わせた総量が20重量部〜40重量部であり、
    圧縮率25%、200℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜15%であり、
    200℃における動的弾性率(E’/200℃)が30MPa〜100MPaである、耐熱シール材。
  2. 請求項1において、
    前記気相成長炭素繊維は、平均直径が67nm〜176nmである、耐熱シール材。
  3. 請求項1において、
    前記気相成長炭素繊維は、下記式(1)で定義される屈曲指数の平均値が5〜15の剛直な繊維である、耐熱シール材。
    屈曲指数=Lx÷D (1)
    Lx:気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さ
    D:気相成長炭素繊維の直径
  4. 請求項1において、
    260℃で1MPaの負荷をかけたクリープ試験におけるクリープ瞬間ひずみが0%〜5%であり、かつ、定常クリープ期の1時間当たりのクリープ率が20,000ppm以内である、耐熱シール材。
  5. 請求項4において、
    前記クリープ試験で15時間破壊しない、耐熱シール材。
  6. 請求項1において、
    前記気相成長炭素繊維を3重量部〜20重量部含み、
    圧縮率25%、230℃、70時間の圧縮永久ひずみが0%〜18%であり、
    230℃における動的弾性率(E’/230℃)が29MPa〜70MPaである、耐熱シール材。
  7. 請求項1の耐熱シール材を用いて形成され、
    外形が連続する無端状である、無端状シール部材。
  8. 請求項7において、
    横断面が円形のOリングである、無端状シール部材。
  9. 請求項7の無端状シール部材を備えた、ダウンホール装置。
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