JP5592401B2 - シール部材 - Google Patents
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Description
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に対し、カーボンナノファイバーを含み、
150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が10回以上であって、
前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)100質量部に対し、前記カーボンナノファイバー0.5質量部〜30質量部と、平均粒径5nm〜300nmの充填剤0質量部〜50質量部と、を含み、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が10nm〜20nmであり、
前記カーボンナノファイバーと前記充填剤の配合量は、下記式(1)及び(2)を満たすことができる。
Wt=0.09W1+W2 (1)
5≦Wt≦30 (2)
W1:充填剤の配合量(質量部)
W2:カーボンナノファイバーの配合量(質量部)。
150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が1,000回以上であることができる。
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に対し、カーボンナノファイバーを含み、
150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が10回以上であって、
前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)100質量部に対し、前記カーボンナノファイバー4質量部〜30質量部と、平均粒径5nm〜300nmの充填剤0質量部〜60質量部と、を含み、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が60nm〜110nmであり、
前記カーボンナノファイバーと前記充填剤の配合量は、下記式(3)及び(4)を満たすことができる。
Wt=0.1W1+W2 (3)
10≦Wt≦30 (4)
W1:充填剤の配合量(質量部)
W2:カーボンナノファイバーの配合量(質量部)。
25%圧縮して200℃で70時間後の圧縮永久ひずみが0%〜40%であることができる。
25℃の高圧摩耗試験における摩耗量Waが0.010cm3/N・m〜0.070cm3/N・mであり、
前記摩耗量Waは、下記式(5)を満たすことができる。
Wa=(g2−g1)/(P・L・d) (5)
g1:摩耗前の試験片の質量(g)
g2:摩耗後の試験片の質量(g)
P:おもりの設定荷重(N)
L:摩耗距離(m)
d:比重(g/cm3)。
前記シール部材は、油田装置に用いられることができる。
前記油田装置は、坑井内において検層を行う検層装置であることができる。
前記シール部材は、前記油田装置内に配置された無端状のシール部材であることができる。
前記シール部材は、前記油田装置内に配置された流体駆動モータのステータであることができる。
前記流体駆動モータはマッドモータであることができる。
前記シール部材は、前記油田装置内に配置された流体駆動モータのロータであることができる。
前記流体駆動モータはマッドモータであることができる。
前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)は、フッ素含有量が50〜60質量%、ムーニー粘度(ML1+4100℃)の中心値が90〜160、ガラス転移点が0℃以下であることができる。
前記カーボンナノファイバーは、前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に配合される前の段階において、剛直度=Lx÷D(Lx:カーボンナノファイバーの隣り合う欠陥と欠陥との間の距離、D:カーボンナノファイバーの直径)で定義される剛直度の平均値が3〜12であることができる。
前記充填剤は、平均粒径が10nm〜300nmのカーボンブラックであることができる。
前記充填剤は、平均粒径が5nm〜50nmであって、かつ、シリカ、タルク及びクレーから選ばれる少なくとも一つであることができる。
本発明の一実施形態にかかるシール部材は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に対し、カーボンナノファイバーを含み、150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が10回以上であって、前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)100質量部に対し、前記カーボンナノファイバー0.5質量部〜30質量部と、平均粒径5nm〜300nmの充填剤0質量部〜50質量部と、を含み、前記カーボンナノファイバーは、平均直径が10nm〜20nmであり、前記カーボンナノファイバーと前記充填剤の配合量は、下記式(1)及び(2)を満たす。
Wt=0.09W1+W2 (1)
5≦Wt≦30 (2)
W1:充填剤の配合量(質量部)
W2:カーボンナノファイバーの配合量(質量部)。
本発明の一実施形態にかかるシール部材は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に対し、カーボンナノファイバーを含み、150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が10回以上であって、前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)100質量部に対し、前記カーボンナノファイバー4質量部〜30質量部と、平均粒径5nm〜300nmの充填剤0質量部〜60質量部と、を含み、前記カーボンナノファイバーは、平均直径が60nm〜110nmであり、前記カーボンナノファイバーと前記充填剤の配合量は、下記式(3)及び(4)を満たす。
Wt=0.1W1+W2 (3)
10≦Wt≦30 (4)
W1:充填剤の配合量(質量部)
W2:カーボンナノファイバーの配合量(質量部)。
カーボンナノファイバーについて説明する。
本実施の形態に用いるカーボンナノファイバーは、平均直径(繊維径)が10nm〜20nmもしくは平均直径が60nm〜110nmであることができる。カーボンナノファイバーは、その平均直径が比較的細いため、比表面積が大きく、マトリックスであるFEPMとの表面反応性が向上し、FEPM中におけるカーボンナノファイバーの分散不良を改善しやすい傾向がある。カーボンナノファイバーは、直径が10nm以上ではカーボンナノファイバーによってマトリックス材料を囲むように形成された微小セル構造が小さすぎず適度な柔軟性を有すると予測され、逆に110nm以下では微小セル構造が大きすぎず耐摩耗性の効果を有すると予測される。カーボンナノファイバーによって形成される微小セル構造は、カーボンナノファイバーが3次元に張り巡らされた網目構造によってマトリックス材料を囲むように形成されることができる。平均直径が60nm〜110nmのカーボンナノファイバーは、さらに70nm〜100nmであることができる。また、平均直径が60nm〜110nmのカーボンナノファイバーは、その表面のFEPMとの反応性を向上させるために、低温熱処理することができる。低温熱処理については、後述する。
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体は、テトラフルオロエチレンとプロピレンとを主成分とする2元系の共重合体である。例えば、旭硝子社製の商品名アフラスなどをあげることができる。以下の説明では、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体をFEPMと省略する。FEPMは、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(HNBR)に比べ耐摩耗性に多少劣るものの高温特性に優れることから、例えば検層装置のシール材、特にHNBRでは劣化してしまう175℃以上の環境下においてシール部材として用いることができる。FEPMは、175℃〜200℃の高温の環境においても使用可能である。また、FEPMは、FKMに比べ、耐薬品性に優れるため、FKMでは使えない耐薬品性が要求される環境でも使用することができる。本実施の形態に用いるFEPMは、フッ素含有量が50〜60質量%、ムーニー粘度(ML1+4100℃)の中心値が90〜160、ガラス転移点が0℃以下であることができる。フッ素含有量が50質量%以上であると耐熱性に優れ、フッ素含有量が60質量%以下であれば耐アルカリ性、耐酸性、耐塩素性などの耐薬品性に優れる。また、ムーニー粘度(ML1+4100℃)の中心値が90以上であると引張強さ(TB)や圧縮永久ひずみ(CS)などの基本要求性能を有することができ、ムーニー粘度(ML1+4100℃)の中心値が160以下であれば適度な粘度を有するので加工することができる。例えば地下資源探査は海底の地下で行われることがあるが、海底は高圧のため4℃程度の水温であり、FEPMのガラス転移点が0℃以下であれば海底から高温の探査帯までシール部材として使用することができる。
充填剤は、平均粒径が5nm〜300nmである。充填剤としては、エラストマーの充填剤として用いることのできるカーボンブラック、シリカ、クレー、タルクなどから少なくともひとつを選択することができる。カーボンブラックは、平均粒径が10nm〜300nmであることができる。シリカ、タルク及びクレーは、平均粒径が5nm〜50nmであることができる。本実施形態における充填剤にはカーボンナノファイバーは含まれない。
本発明の一実施の形態にかかるシール部材の製造方法は、カーボンナノファイバーを、FEPMに混合し、かつ、剪断力で該FEPM中に均一に分散して炭素繊維複合材料を得る工程を含む。シール部材は、炭素繊維複合材料を所望の形状に成形することで得られる。本工程では、カーボンナノファイバーは、圧縮処理して得られたカーボンナノファイバー集合体を用いることができる。本工程について図2〜図4を用いて詳細に説明する。
図2〜図4に示すように、2本ロールのオープンロール2における第1のロール10と第2のロール20とは、所定の間隔d、例えば0.5mm〜1.5mmの間隔で配置され、図2〜図4において矢印で示す方向に回転速度V1,V2で正転あるいは逆転で回転する。まず、図2に示すように、第1のロール10に巻き付けられたFEPM30の素練りを行ない、FEPM分子鎖を適度に切断してフリーラジカルを生成する。素練りによって生成されたFEPMのフリーラジカルがカーボンナノファイバーと結びつきやすい状態となる。
シール部材は、FEPMをカーボンナノファイバーによって補強することによって、高温における物性に優れ、しかも耐摩耗性に優れることができる。そのため、シール部材は、静的シール部材及び動的シール部材のどちらにも使用することができるが、特に動的シール部材として使用することができる。シール部材は、公知の形態を有することができ、例えば無端状であることができ、いわゆるOリングや、断面形状が矩形の角シール、断面形状がD字状のいわゆるDリング、断面形状がX字状のいわゆるXリング、断面形状がE字状のいわゆるEリング、断面形状がV字状のいわゆるVリング、断面形状がU字状のUリング、断面形状がL字状のLリングなどを採用することができる。また、シール部材は、例えばマッドモータなどの流体駆動用モータのステータもしくはロータとすることができる。
図5に示すように、本実施の形態におけるシール部材の引張疲労試験は、前記(IV)で製造した架橋体の炭素繊維複合材料を長さ10mm×幅4mm×厚さ1mmの短冊状の試験片100に切り出し、その試験片100の長辺102の中心から幅方向へ深さ1mmの切込み106を入れ、試験片100の両端の短辺104,104付近をチャック110,110にて保持して、大気雰囲気中、周波数1Hzの条件で図5の矢印T方向に繰り返し引っ張り荷重(0N/mm〜2N/mm)をかけ、破断するかあるいは100万回までの繰り返し回数を測定することができる。試験片100の切込み106は、カミソリ刃によって1mmの深さに切込むことで形成することができる。ゴム組成物の耐摩耗性試験は、これまでも幾つかの測定方法が提案されていたが、このような引張疲労試験によって耐摩耗性の評価を行うことができると考えられる。ゴム組成物が摩擦によって摩耗する現象は、被接触面にゴム組成物が引きちぎられるようにして起こると考えられるので、試験片に切込み106を入れて引張疲労試験を行い、破断するまでの回数が多ければシール部材の耐摩耗性が良好であると推測できる。シール部材は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に対し、カーボンナノファイバーを含み、150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が10回以上である。シール部材は、さらに、150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が30回以上であることができる。
Wt=0.09W1+W2 (1)
5≦Wt≦30 (2)
W1:充填剤の配合量(質量部)
W2:カーボンナノファイバーの配合量(質量部)。
Wt=0.1W1+W2 (3)
10≦Wt≦30 (4)
W1:充填剤の配合量(質量部)
W2:カーボンナノファイバーの配合量(質量部)。
図6に示すように、シール部材の高圧摩耗試験は、DIN摩耗試験機120を用いて行い、前記(IV)で製造した架橋体の炭素繊維複合材料サンプルを円盤状試験片126に切り出し、おもり129を用いて所定荷重で試験片126を回転する円盤形砥石128の表面に押しつけて摩耗させることができる。試験片126は水槽122の水124の中に配置され、摩擦熱による試験片126の温度上昇を抑えることができる。円盤状試験片126は直径8mm、厚さ6mmであることができ、おもり129は例えば5kgfを用いて49.0Nの荷重で試験片126を円盤形砥石128に押しつけることができ、円盤形砥石128の表面は#100の粗さであることができ、水槽122の水124は室温〜80℃に設定することができ、試験片126と円盤形砥石128とが摩擦する距離を20mとすることができ、その他はDIN−53516摩耗試験と同様にして、摩耗試験前後の試験片の質量(g)を計測することができる。
Wa=(g2−g1)/(P・L・d) (5)
g1:摩耗前の試験片の質量(g)
g2:摩耗後の試験片の質量(g)
P:おもりの設定荷重(N)
L:摩耗距離(m)
d:比重(g/cm3)。
油田用途のシール部材は、例えば、油田装置(Oilfield Apparatus)に用いることができる。油田装置のシール部材は、静的シール部材及び動的シール部材に用いることができ、例えば、検層装置(logging tool)やモータのような回転機械やピストンのような往復動機械などに用いる場合には動的シール部材において高い効果を得ることができる。油田装置の代表的な実施形態について以下に説明する。
触媒担持反応法(Substrate Reaction Method)によって平均直径15nm、頻度最大直径18nm、剛直度指数4.8、ラマンピーク比(D/G)1.7、窒素吸着比表面積260m2/gの多層カーボンナノファイバー(表1において「MWCNT−1」で示す)を製造した。製造条件は以下の通りであった。酸化アルミニウムの粉体10.0gを、クエン酸鉄アンモニウム0.2gと七モリブデン酸六アンモニウム四水和物0.1gを純水300mlに溶解させて得た溶液中に20分間、超音波処理により分散させた。次いでこの溶液を撹拌しながら100℃で乾燥し、触媒粉体を得た。この触媒粉体をアルミナ製ボートに入れ、管状電気炉中に配置した。電気炉の反応管は内径3cm、長さ1.5mの石英管で、中央部600mm長さ方向が加熱領域であり、その加熱領域の中央部に触媒粉体を入れたボートを配置した。電気炉をアルゴン雰囲気下で800℃まで昇温させた後、エチレンとアルゴンの混合ガスを30分間流通し、平均直径15nmのカーボンナノチューブを得た。カーボンナノファイバーの黒鉛化は行っていない。カーボンナノファイバーは、電子顕微鏡(SEM)を用いて1.0kV、1万倍〜10万倍で撮影した写真で繊維の屈曲していないほぼ直線状部分の長さとして隣接する欠陥の間隔Lxと繊維の直径Dを測定し、その結果を用いて、繊維の種類毎に200箇所の剛直度指数をLx/Dで計算し、その剛直度指数を測定箇所の数(200)で割って平均剛直度指数を求めた。
実施例1〜7及び比較例2〜4サンプルとして、密閉式混練機のブラベンダーに、FEPM(表1,2では「FEPM」で示した)を投入し素練り後、表1、2に示す所定量のカーボンナノファイバー及びカーボンブラック(表1,2では「MT−CB」で示した)をFEPMに投入しチャンバー温度150℃〜200℃で混練りの後、第1の混練工程を行いロールから取り出した。さらに、その混合物をオープンロール(ロール温度10〜20℃、ロール間隔0.3mm)に巻きつけ、薄通しを繰り返し5回行なった。このとき、2本のロールの表面速度比を1.1とした。さらに、ロール間隙を1.1mmにセットして、薄通しして得られた炭素繊維複合材料を投入し、分出しした。分出ししたシートを120℃、2分間圧縮成形して厚さ1mmの実施例1〜7及び比較例2〜4の未架橋体の炭素繊維複合材料サンプルを得た。また、薄通しして得られた炭素繊維複合材料に架橋剤としてパーオキサイド(表1,2では「PO」で示した)2質量部及びトリアリルイソシアヌレート(表1,2では「TAIC」で示した)を加えて分出ししたシートをプレス加硫(170℃/20分)、二次加硫(200℃/4時間)で成形して厚さ1mmの実施例1〜7及び比較例2〜6のシート状の架橋体の炭素繊維複合材料サンプルを得た。なお、比較例1は、カーボンナノファイバーもカーボンブラックも配合しなかったが、同様の混練工程を行った。
また、表1,2において、「MT−CB」は、算術平均直径200nmのMTグレードのカーボンブラックであった。
実施例1〜7及び比較例1〜4の各未架橋体の炭素繊維複合材料サンプルについて、パルス法NMRを用いてハーンエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核が1H、共鳴周波数が25MHz、90°パルス幅が2μsecの条件で行い、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90°x−Pi−180°y)にて、減衰曲線を測定し、炭素繊維複合材料サンプルの150℃における特性緩和時間(T2’HE)を測定した。測定結果を表1に示す。また、パルス法NMRを用いてソリッドエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核が1H、共鳴周波数が25MHz、90°パルス幅が2μsecの条件で行い、ソリッドエコー法のパルスシーケンス(90°x−Pi−90°y)にて、減衰曲線を測定し、炭素繊維複合材料サンプルの150℃における特性緩和時間(T2’SE)を検出した。測定結果を表1に示す。
実施例1〜7及び比較例1〜4の架橋体の炭素繊維複合材料サンプルについて、ゴム硬度(Hs(JIS−A))をJIS K 6253に基づいて測定した。
各測定結果は、表1,2に示した。
10 第1のロール
20 第2のロール
30 FEPM
60 カーボンナノファイバー
70 乾式圧縮造粒機
72、74ロール
80 カーボンナノファイバー集合体
100 試験片
106 切込み
110 チャック
120 DIN摩耗試験機
150 プラットホーム
155 デリック組立体
160 孔底組立体
162 ドリルビット
164 回転操作システム
166 マッドモータ
Claims (16)
- テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に対し、カーボンナノファイバーを含み、
150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が10回以上であって、
前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)100質量部に対し、前記カーボンナノファイバー0.5質量部〜30質量部と、平均粒径5nm〜300nmの充填剤0質量部〜50質量部と、を含み、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が10nm〜20nmであり、
前記カーボンナノファイバーと前記充填剤の配合量は、下記式(1)及び(2)を満たす、シール部材。
Wt=0.09W1+W2 (1)
5≦Wt≦30 (2)
W1:充填剤の配合量(質量部)
W2:カーボンナノファイバーの配合量(質量部)。 - 請求項1において、
150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が1,000回以上である、シール部材。 - テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に対し、カーボンナノファイバーを含み、
150℃、最大引張応力2N/mm、周波数1Hzの引張疲労試験における破断回数が
10回以上であって、
前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)100質量部に対し、前記カーボンナノファイバー4質量部〜30質量部と、平均粒径5nm〜300nmの充填剤0質量部〜60質量部と、を含み、
前記カーボンナノファイバーは、平均直径が60nm〜110nmであり、
前記カーボンナノファイバーと前記充填剤の配合量は、下記式(3)及び(4)を満たす、シール部材。
Wt=0.1W1+W2 (3)
10≦Wt≦30 (4)
W1:充填剤の配合量(質量部)
W2:カーボンナノファイバーの配合量(質量部)。 - 請求項3において、
25%圧縮して200℃で70時間後の圧縮永久ひずみが0%〜40%である、シール部材。 - 請求項1〜4のいずれか1項において、
25℃の高圧摩耗試験における摩耗量Waが0.010cm3/N・m〜0.070cm3/N・mであり、
前記摩耗量Waは、下記式(5)を満たす、シール部材。
Wa=(g2−g1)/(P・L・d) (5)
g1:摩耗前の試験片の質量(g)
g2:摩耗後の試験片の質量(g)
P:おもりの設定荷重(N)
L:摩耗距離(m)
d:比重(g/cm3)。 - 請求項1〜5のいずれか1項において、
前記シール部材は、油田装置に用いられる、シール部材。 - 請求項6において、
前記油田装置は、坑井内において検層を行う検層装置である、シール部材。 - 請求項6において、
前記シール部材は、前記油田装置内に配置された無端状のシール部材である、シール部材。 - 請求項6において、
前記シール部材は、前記油田装置内に配置された流体駆動モータのステータである、シール部材。 - 請求項9において、
前記流体駆動モータはマッドモータである、シール部材。 - 請求項6において、
前記シール部材は、前記油田装置内に配置された流体駆動モータのロータである、シール部材。 - 請求項11において、
前記流体駆動モータはマッドモータである、シール部材。 - 請求項1〜12のいずれか1項において、
前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)は、フッ素含有量が50〜60質量%、ムーニー粘度(ML1+4100℃)の中心値が90〜160、ガラス転移点が0℃以下である、シール部材。 - 請求項1〜13のいずれか1項において、
前記カーボンナノファイバーは、前記テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体(FEPM)に配合される前の段階において、剛直度=Lx÷D(Lx:カーボンナノファイバーの隣り合う欠陥と欠陥との間の距離、D:カーボンナノファイバーの直径)で定義される剛直度の平均値が3〜12である、シール部材。 - 請求項1または3において、
前記充填剤は、平均粒径が10nm〜300nmのカーボンブラックである、シール部材。 - 請求項1または3において、
前記充填剤は、平均粒径が5nm〜50nmであって、かつ、シリカ、タルク及びクレーから選ばれる少なくとも一つである、シール部材。
Applications Claiming Priority (1)
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