JPWO2009116527A1 - 高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物および高誘電性フィルム - Google Patents

高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物および高誘電性フィルム Download PDF

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Abstract

本発明は、耐電圧、絶縁性、誘電率の向上、特に高温での誘電損失の低減化を可能にし、かつ薄膜化が可能である非多孔質高誘電性フィルム、および(A)フッ化ビニリデン系樹脂、(B)セルロース系樹脂、および(C)溶剤を含む該高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物を提供する。

Description

本発明は、フィルムコンデンサ用に適した高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物および高誘電性フィルムに関する。
従来、フィルムコンデンサ用フィルムには、その誘電率の高さから、ビニリデンフルオライド(PVdF)を用いることが提案されているが、PVdFは誘電正接(tanδ)の温度依存性が高く、高温(80℃以上)では急激に上昇してしまうことが知られている(特許文献1など)。誘電正接が大きくなる、すなわち誘電損失が大きくなるとコンデンサが不安定になり、回路の信頼性が損なわれることになる。
そこで、特許文献1には、PVdFに一定の割合でポリオキシメチレンなどのポリエーテルを配合することにより、PVdFの誘電損失を小さくし、しかもPVdF自体よりも誘電損失を低くできることが記載されている。
しかし、ポリエーテルを配合する場合は、誘電損失の温度依存性が高い点などに改善の余地がある。
ところで、PVdFに種々の他の樹脂を混合して得られる多種多様な特性を利用することは一般的に行われている。たとえば成形用や塗料用の熱可塑性樹脂組成物としてPVdFにポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂などを混合することなどは特許文献1にも記載されている。
そうしたPVdF混合組成物として、ポリ酢酸セルロースなどの親水性重合体を混合することも知られているが(特許文献2)、このものは限外濾過用の半透膜や微小濾過用の半透膜に用いる多孔質膜である。
特開昭60−199046号公報 特開平02−078425号公報
本発明は、耐電圧、絶縁性、誘電率の向上、特に高温での誘電損失の低減化を可能にし、かつ薄膜化が可能である非多孔質高誘電性フィルム、および該高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物を提供することを目的とする。
本発明は、
(A)フッ化ビニリデン系樹脂、
(B)セルロース系樹脂、および
(C)溶剤
を含む高誘電性フィルム形成用コーティング組成物に関する。
本発明の組成物において、前記フッ化ビニリデン系樹脂(A)/セルロース系樹脂(B)が、質量比で0.1/99.9〜99.9/0.1であることが、フッ化ビニリデンの誘電損失の低減を図るうえで、また、セルロースの誘電率を向上させるうえで好ましい。
前記セルロース系樹脂(B)としては、酢酸セルロースまたはエーテル置換セルロースであることが、フィルムの機械特性が良好な点から好ましい。
フッ化ビニリデン系樹脂(A)としては、フッ化ビニリデン単位60〜100モル%、テトラフルオロエチレン単位0〜40モル%およびヘキサフルオロプロピレン0〜40モル%を含む重合体であることが、誘電率が高い点から好ましい。
また、本発明の組成物はゴム粒子(D)を含んでいてもよい。ゴム粒子(D)が含まれることにより、得られるフィルムの機械的強度、特に伸びが改善され、また、ゴム弾性などの性質を付与することができる。
本発明はまた、本発明のコーティング組成物を非多孔質基材表面にキャストし、乾燥した後、該基材から剥離することを特徴とする非多孔質高誘電性フィルムの製造方法にも関する。
本発明はさらに、フッ化ビニリデン系樹脂(A)とセルロース系樹脂(B)を含み、(A)+(B)を100質量部としたとき、(A)が2〜98質量部である非多孔質高誘電性フィルムにも関する。
ゴム粒子(D)を配合する場合は、フッ化ビニリデン系樹脂(A)100質量部に対して1〜30質量部含まれていることが好ましい。
本発明はさらにまた、本発明の製造方法で得られた非多孔質高誘電性フィルムにも関する。
これらの非多孔質高誘電性フィルムはフィルムコンデンサ用のフィルムとして好適である。
さらに本発明は、本発明の高誘電性フィルムの少なくとも片面に電極層が積層されているフィルムコンデンサにも関する。
本発明によれば、耐電圧、絶縁性、誘電率の向上、特に高温での誘電損失の低減化を可能にし、かつ薄膜化が可能であるフィルムコンデンサ用として好適な非多孔質高誘電性フィルム、および該高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物を提供することができる。
まず、本発明の高誘電性フィルム形成用コーティング組成物について説明する。
本発明のコーティング組成物は、(A)フッ化ビニリデン(VdF)系樹脂、(B)セルロース系樹脂、および(C)溶剤を含む。
以下、各成分について説明する。
(A)VdF系樹脂
VdFの単独重合体(PVdF)のほか、VdFと共重合可能な他の単量体の1種または2種以上との共重合体が例示でき、これらのうち、誘電率が4以上、さらには6以上、なかでも7以上、特に7.5以上のものが、耐電圧、絶縁性、誘電率の向上の点から好ましい。
VdF系樹脂(A)としては、フッ化ビニリデン(VdF)の単独重合体(PVdF)でも、VdFと共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。また、VdFの単独重合体とVdF共重合体とのブレンド、またはVdF共重合体同士のブレンドであってもよい。
VdFと共重合可能な他の単量体としては、たとえば、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)、モノフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)などの含フッ素オレフィン類;含フッ素アクリレート、官能基含有含フッ素単量体などがあげられる。これらのうち、溶剤溶解性が良好な点から、TFE、CTFE、HFPが好ましい。共重合割合は、VdFが50モル%以上、好ましくは60モル%以上であることが、誘電率が高い点、溶剤溶解性が高い点から好ましい。
なかでも、VdF単位60〜100モル%、TFE単位0〜40モル%およびHFP0〜40モル%を含む重合体であることが、誘電率が6以上であり好ましい。
具体的には、VdFの単独重合体(PVdF)、VdF/TFE系共重合体、VdF/TFE/HFP系共重合体、VdF/HFP系共重合体、VdF/CTFE系共重合体などが例示でき、特に誘電率が高い点、溶剤溶解性が良好な点から、PVdF、VdF/TFE系共重合体、VdF/HFP系共重合体が好ましい。
VdF/TFE系共重合体の場合、その組成比は、VdF単位が60〜95モル%でTFE単位が5〜40モル%であることが、特にVdF単位が70〜90モル%でTFE単位が10〜30モル%であることが、耐電圧が高くなる点から好ましい。また、VdF系樹脂自体の誘電損失を下げるために、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、CH2=CHCF3、CH2=CFCF3などと共重合することも好ましい。この場合、VdFとは直接反応しにくいので、TFEのような上記の共重合可能な他の単量体とともに共重合することもできる。また、VdF系樹脂自体の比誘電率(1kHz、25℃)は5以上、好ましくは6以上、さらには7.5以上であることが、フィルムの誘電率をさらに高める点から好ましい。なお、上限値はとくに制限はないが、通常15、好ましくは13である。
(B)セルロース系樹脂
VdF系樹脂(A)の誘電損失の温度依存性、特に高温での温度依存性を低減化するために配合する。
セルロース系樹脂としては、たとえばモノ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロース、トリ酢酸セルロース、酢酸セルロースプロピオネートなどのエステル置換セルロース;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのエーテルで置換されたセルロースなどが例示できる。これらの中でも、誘電損失の温度係数が低い点から、(モノ、ジ、トリ)酢酸セルロース、メチルセルロースが好ましい。
VdF系樹脂(A)とセルロース系樹脂(B)の比率(質量比)は、誘電率が高く、誘電損失が低い点から0.1/99.9以上、さらに機械特性が良好な点から20/80以上が好ましい。また、(A)/(B)は、誘電損失が低く機械特性が良好で誘電率が高い点から99.9/0.1以下、さらに誘電損失の温度依存性が低い点から98/2以下が好ましい。
(C)溶剤
溶剤としては、VdF系樹脂(A)およびセルロース系樹脂(B)を溶解する任意の溶媒を使用できるが、特に、極性有機溶媒が好ましい。なかでも極性有機溶媒としては、たとえばケトン系溶剤、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒、環状エーテル系溶媒、アミド系溶剤が好ましい。具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが好ましくあげられる。
本発明のコーティング組成物では、溶剤(C)により、VdF系樹脂(A)およびセルロース系樹脂(B)、その他の任意成分のうちの固形分の合計の固形分濃度を5〜30質量%とすることが、コーティング作業が容易で、組成物の安定性がよいことから好ましい。
(D)ゴム粒子
本発明において、ゴム粒子(D)はフィルムに機械的強度、特に伸びを与え、さらにゴム弾性などの性質を付与する役割をもっている。
そうした役割を果たすのに好適なゴム粒子のゴムとしては、限定的ではないが、アクリルゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム、シリコンアクリル複合ゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのジエン系ゴム;VdF−テトラフルオロエチレン(TFE)系ゴムなどのフッ素系ゴムなどが例示できる。
これらのうち比誘電率が高く、分散性が良好な点から、アクリルゴム、ブタジエンゴムおよびシリコーンゴムが好ましい。
また、これらのゴム粒子の表面をポリメタクリル酸メチル、およびアクリロニトリル/スチレン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種で被覆した、いわゆるコア−シェルゴム粒子であってもよい。このコア−シェルゴム粒子を用いるときは、フッ化ビニリデン系樹脂との相溶性の点で優れている。
また、ゴム粒子は未架橋ゴム(生ゴム)粒子でもよいし、架橋されたゴム粒子でもよいが、耐溶剤性が良好な点から、架橋ゴム粒子が好ましい。ゴムの架橋は公知の定法に従って行えばよい。
ゴム粒子(D)の粒子径は、平均一次粒子径で0.1〜2.0μm、さらには0.15〜1.5μm、特に0.2〜1.0μm程度であることが、樹脂への分散性とフィルムの強度向上を両立させることができる点から好ましい。
ゴム粒子(D)の配合量は、フッ化ビニリデン系樹脂(A)100質量部に対して、1質量部以上、好ましくは5質量部以上、特に好ましくは10質量部以上である。少なすぎるとフィルムの機械的強度、特に伸びの向上効果が小さくなる傾向にある。上限は30質量部である。多くなりすぎると樹脂への分散性が不良となる傾向にある。好ましい上限は20質量部である。
(E)他の任意成分
本発明のコーティング組成物には、任意成分として、他の補強用フィラーや親和性向上剤などの添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で含ませてもよい。
補強用フィラーとしては、たとえばシリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム、ガラス、アルミナ、硼素化合物の粒子または繊維があげられ、親和性向上剤としては、たとえば官能基変性ポリオレフィン、スチレン改質ポリオレフィン、官能基変性ポリスチレン、ポリアクリル酸イミド、クミルフェノールなどがあげられ、本発明の効果を損なわない範囲内で含んでもよい。なお、耐電圧の点からはこれらの成分は含まないことがより好ましい。
しかし、高誘電性フィルムコンデンサによく配合される高誘電性無機粒子は、本発明においては配合しなくても、誘電損失の温度依存性、特に高温での温度依存性を低減化することができる。
そうした高誘電性無機粒子としては、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛系酸化物(PZT)、チタン酸ジルコン酸バリウム、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、ジルコン酸カルシウムなどが例示できる。
本発明のコーティング組成物は、これらの各成分を溶剤に溶解または分散させることにより調製できる。
本発明のコーティング組成物のコーティング方法としては、ナイフコーティング法、キャストコーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、ブレードコーティング法、ロッドコーティング法、エアドクタコーティング法、カーテンコーティング法、ファクンランコーティング法、キスコーティング法、スクリーンコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、押出コーティング法、電着コーティング法などが使用できるが、これらのうち操作性が容易な点、膜厚のバラツキが少ない点、生産性に優れる点からロールコーティング法、グラビアコーティング法、キャストコーティング法、特にキャストコーティング法が好ましく、優れたフィルムコンデンサ用フィルムを製造することができる。
本発明のコーティング組成物を非多孔質基材表面にキャストし、乾燥した後、該基材から剥離するときは、得られる非多孔質高誘電性フィルムは、耐電圧が高く、電気絶縁性が高い点で優れ、また薄膜で可撓性を有する点で優れ、誘電損失の温度依存性が小さいものである。
キャストコーティングに使用する非多孔質基材としては、緻密なフィルム表面を形成できる材料であれば特に限定されず、たとえばポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムなどの樹脂フィルム;アルミニウム箔、銅箔などの金属箔などが例示できる。また、離型処理を施したものが好ましい。
かくして得られる本発明の非多孔質高誘電性フィルムは、フィルムコンデンサ用のフィルムとする場合、膜厚を20μm以下、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは6μm以下、特に好ましくは5μm以下にすることができる。膜厚の下限は機械的強度の維持の点から約2μmが好ましい。
本発明はまた、VdF系樹脂(A)とセルロース系樹脂(B)を含み、(A)+(B)を100質量部としたとき、(A)が2〜98質量部である非多孔質高誘電性フィルムにも関する。
本発明のコーティング組成物を使用して製造される非多孔質高誘電性フィルムには、(A)+(B)を100質量部としたとき、VdF系樹脂(A)が0.1〜99.9質量部、好ましくは2〜98質量部含まれ得る。この非多孔質高誘電性フィルムも上記のとおり優れた特性を有しているが、なかでも、(A)+(B)を100質量部としたとき、VdF系樹脂(A)が2〜40質量部、さらに好ましくは5〜30質量部である非多孔質高誘電性フィルムは、誘電率はVdF系樹脂単独に比べると低いがセルロース系樹脂単独に比べて高くなるうえ、誘電損失の温度依存性を大幅に小さくでき、また耐電圧も向上している。また、(A)+(B)を100質量部としたとき、VdF系樹脂(A)が60〜98質量部、さらに好ましくは70〜95質量部である非多孔質高誘電性フィルムは、誘電率はVdF系樹脂由来の高い誘電率をもち、しかも誘電損失の温度依存性を小さくでき、また耐電圧も向上している。
本発明はまた、本発明の非多孔質高誘電性フィルムの少なくとも片面に電極層が積層されているフィルムコンデンサに関する。
フィルムコンデンサの構造としては、たとえば、電極層と高誘電体フィルムが交互に積層された積層型(特開昭63−181411号公報、特開平3−18113号公報など)や、テープ状の高誘電体フィルムと電極層を巻き込んだ巻回型(高誘電体フィルム上に電極が連続して積層されていない特開昭60−262414号公報などに開示されたものや、高誘電体フィルム上に電極が連続して積層されている特開平3−286514号公報などに開示されたものなど)などが挙げられる。構造が単純で、製造も比較的容易な、高誘電体フィルム上に電極層が連続して積層されている巻回型フィルムコンデンサの場合は、一般的には片面に電極を積層した高誘電体フィルムを電極同士が接触しないように2枚重ねて巻き込んで、必要に応じて、巻き込んだ後に、ほぐれないように固定して製造される。
電極層は、特に限定されないが、一般的に、アルミニウム、亜鉛、金、白金、銅などの導電性金属からなる層であって、金属箔として、または蒸着金属被膜として用いる。本発明においては、金属箔と蒸着金属被膜のいずれでも、また、両者を併用しても構わない。電極層を薄くでき、その結果、体積に対して容量を大きくでき、誘電体との密着性に優れ、また、厚さのバラつきが小さい点で、通常は、蒸着金属被膜が好ましい。蒸着金属被膜は、一層のものに限らず、例えば、耐湿性を持たせるためにアルミニウム層にさらに半導体の酸化アルミニウム層を形成して電極層とする方法(例えば特開平2−250306号公報など)など、必要に応じて多層にしてもよい。蒸着金属被膜の厚さも特に限定されないが、好ましくは100〜2,000オングストローム、より好ましくは200〜1,000オングストロームの範囲とする。蒸着金属被膜の厚さがこの範囲である時に、コンデンサの容量や強度がバランスされ好適である。
電極層として蒸着金属被膜を用いる場合、被膜の形成方法は特に限定されず、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを採用することができる。通常は、真空蒸着法が用いられる。
真空蒸着法としては、例えば、成形品のバッチ方式と、長尺品で使用される半連続(セミコンテニアス)方式と連続(air to air)方式などがあり、現在は、半連続方式が主力として行われている。半連続方式の金属蒸着法は、真空系の中で金属蒸着、巻き取りした後、真空系を大気系に戻し、蒸着されたフィルムを取り出す方法である。
半連続方式については、具体的にはたとえば、特許第3664342号明細書に図1を参照して記載されている方法で行うことができる。
高誘電体フィルム上に金属薄膜層を形成する場合、あらかじめ高誘電体フィルム表面に、コロナ処理、プラズマ処理など、接着性向上のための処理を施しておくこともできる。電極層として金属箔を用いる場合も、金属箔の厚さは特に限定されないが、通常は、0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、より好ましくは3〜15μmの範囲である。
固定方法は、特に限定されず、例えば、樹脂で封止したり絶縁ケースなどに封入することにより、固定と構造の保護とを同時に行えばよい。リード線の接続方法も限定されず、溶接、超音波圧接、熱圧接、粘着テープによる固定などが例示される。巻き込む前から電極にリード線を接続しておいてもよい。絶縁ケースに封入する場合など、必要に応じて、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で開口部などを封止して酸化劣化などを防止してもよい。
このようにして得られた本発明のフィルムコンデンサは、高誘電性、高耐電圧でかつ誘電損失の温度依存性が小さい。
つぎに本発明を実施例などをあげて具体的に説明するが、本発明はかかる例のみに限定されるものではない。
なお、本明細書で使用している特性値は、つぎの方法で測定したものである。
(膜厚)
デジタル測長機((株)仙台ニコン製のMF−1001)を用いて、基板に載せたフィルムを室温下にて測定する。
(誘電損失および比誘電率)
高誘電性フィルムを真空中で両面にアルミニウムを蒸着しサンプルとする。このサンプルをインピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード(株)製のHP4194A)にて、室温(20℃)および80℃下で、周波数100Hz、1kHz、10kHzおよび100kHzでの静電容量と誘電正接を測定する。得られた各静電容量と誘電正接の測定値から比誘電率および誘電損失(%)を算出する。
(耐電圧)
耐電圧・絶縁抵抗試験器(菊水電子工業(株)TOS9201)を用いて、基板に載せたフィルムをドライエアー雰囲気下にて測定する。昇圧速度は100V/sで測定する。
(電気絶縁性)
デジタル超絶縁計/微小電流計にて、20℃での体積抵抗率(Ω)をドライエアー雰囲気下、DC100Vで測定する。
(引張破断強度)
引張試験機(ORIENTEC(株)製のRTC−1225A)を用いて、引張破断強度(MPa)を測定する。
(引張破断伸度)
引張試験機(ORIENTEC(株)製のRTC−1225A)を用いて、引張破断伸度(%)を測定する。
実施例1
1Lセパラブルフラスコ中にジメチルアセトアミド(DMAc)(キシダ化学(株)製)800質量部とポリフッ化ビニリデン(PVdF)(ARKEMA社製KAYNAR761)を200質量部入れ、60℃にて3時間、メカニカルスターラーにて攪拌し、20質量%濃度のPVdF溶液を得た。
別途、1Lセパラブルフラスコ中にジメチルアセトアミド(DMAc)(キシダ化学(株)製)800質量部と酢酸セルロース(AC)(ダイセル化学工業(株)製のL−20)を200質量部入れ、60℃にて3時間、メカニカルスターラーにて攪拌し、20質量%濃度の酢酸セルロース溶液を得た。
これらの2つの溶液をPVdFとACの質量比が95/5となるように混合し、希釈溶液としてテトラヒドロフラン(THF)を任意の量添加し、本発明のコーティング組成物を製造した。
このコーティング組成物をマイクログラビアコーター((株)康井精機製のOS−750)を用いて、離型処理を施した38μm厚の非多孔質ポリエステル(PET)フィルム上にキャストし、150℃の6mの乾燥炉、続いて180℃の6mの乾燥炉に通すことにより、PETフィルム上に膜厚8μmのキャストフィルムが形成された積層フィルムを得た。ついで、PETフィルムから剥離することにより、膜厚8.3μmの本発明の高誘電性フィルムを得た。
得られたフィルムについて、耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数(100Hz、1kHz、10kHzおよび100kHz)での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表1に示す。
実施例2〜4
実施例1において、PVdFと酢酸セルロースとの質量比を表1に示す比率にしたほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、酢酸セルロースを配合せずにPVdFのみを使用したほかは実施例1と同様にして比較用のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2009116527
表1の結果から、PVdFと酢酸セルロースとを併用することにより、高温での誘電損失の低減化、およびPVdF単独使用に比して耐電圧の向上が図れており、電気絶縁性も向上し、機械的強度も改善されていることが分かる。
実施例5〜8
実施例1において、PVdFと酢酸セルロースとの質量比を表2に示す比率にしたほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表2に示す。
比較例2
実施例1において、PVdFを配合せずに酢酸セルロースのみを使用したほかは実施例1と同様にして比較用のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2009116527
表2の結果から、PVdFと酢酸セルロースとを併用することにより、高温での誘電損失の低減化、およびPVdF単独使用に比して耐電圧の向上が図れていることが分かる。
実施例9
実施例2において、VdF系樹脂としてVdF/TFE(80/20モル%)を用いたほかは実施例2と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例2と同様にして耐電圧、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表3に示す。
実施例10
実施例2において、VdF系樹脂としてVdF/HFP(88/12モル%)を用いたほかは実施例2と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例2と同様にして耐電圧、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表3に示す。
実施例11
実施例2において、セルロース系樹脂としてエーテル置換セルロースであるヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業(株)製の60SH03)を用いたほかは実施例2と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例2と同様にして耐電圧、、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表3に示す。
Figure 2009116527
表3の結果から、VdF系樹脂をVdF/TFEまたはVdF/HFPに変更しても、またセルロース系樹脂としてエーテル置換セルロースを使用しても、高温での誘電損失の低減化、および耐電圧の向上が図れていることが分かる。
実施例12〜15
実施例1〜4のそれぞれにおいて、酢酸セルロースとしてアセチル化度の異なる酢酸セルロース(ダイセル化学工業(株)製L−70)を用いたほかは同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表4に示す。
比較例3
実施例12において、PVdFを配合せずに酢酸セルロース(ダイセル化学工業(株)製L―70)のみを使用したほかは実施例12と同様にして比較用のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例12と同様にして耐電圧、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表4に示す。
Figure 2009116527
表4の結果から、PVdFを併用することによりセルロース単独使用よりも誘電率が向上し、PVdF単独使用に比して、PVdFと酢酸セルロースとを併用することにより、高温での誘電損失の低減化、および耐電圧の向上が図れていることが分かる。
実施例16
実施例3において、PVdFと酢酸セルロースの合計量(100質量部)に対し、さらにゴム粒子No.1(コアがアクリルゴムでシェルがポリメタクリル酸メチルであるゴム粒子(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製のEXL2313。平均1次粒子径0.6μm)を20質量部配合したほかは実施例3と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
この非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度、引張破断伸度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表5に示す。
実施例17〜18
実施例16において、ゴム粒子No.1に代えて表5に示すゴム粒子No.2を用いた例(実施例17)およびゴム粒子N0.1の配合量を10質量部に変更した例(実施例18)について、実施例16と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
この非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度、引張破断伸度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表5に示す。
表5に示すゴム粒子はつぎのものである。
ゴム粒子No.1:
コアがアクリルゴムでシェルがポリメタクリル酸メチルであるゴム粒子(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製のEXL2313。平均1次粒子径0.6μm)
ゴム粒子No.2:
コアがブタジエンゴムでシェルがポリメタクリル酸メチルであるゴム粒子(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製のKCA801N。平均1次粒子径0.2μm)
Figure 2009116527
表5の結果から、ゴム粒子を添加することにより、PVdF単独使用に比して耐電圧、体積抵抗率、および伸びの向上が図れていることが分かる。
実施例19
実施例1で製造した非多孔質高誘電性フィルムの両面に、真空蒸着装置((株)真空デバイス製のVE−2030)により3Ω/□を目標にしてアルミニウムを蒸着して電極を形成した。これらのアルミニウム電極に電圧印加用のリード線を取り付け、スタンプ型(簡易評価用)のフィルムコンデンサを作製した。
本発明は、フィルムコンデンサ用に適した高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物および高誘電性フィルムに関する。
従来、フィルムコンデンサ用フィルムには、その誘電率の高さから、ビニリデンフルオライド(PVdF)を用いることが提案されているが、PVdFは誘電正接(tanδ)の温度依存性が高く、高温(80℃以上)では急激に上昇してしまうことが知られている(特許文献1など)。誘電正接が大きくなる、すなわち誘電損失が大きくなるとコンデンサが不安定になり、回路の信頼性が損なわれることになる。
そこで、特許文献1には、PVdFに一定の割合でポリオキシメチレンなどのポリエーテルを配合することにより、PVdFの誘電損失を小さくし、しかもPVdF自体よりも誘電損失を低くできることが記載されている。
しかし、ポリエーテルを配合する場合は、誘電損失の温度依存性が高い点などに改善の余地がある。
ところで、PVdFに種々の他の樹脂を混合して得られる多種多様な特性を利用することは一般的に行われている。たとえば成形用や塗料用の熱可塑性樹脂組成物としてPVdFにポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂などを混合することなどは特許文献1にも記載されている。
そうしたPVdF混合組成物として、ポリ酢酸セルロースなどの親水性重合体を混合することも知られているが(特許文献2)、このものは限外濾過用の半透膜や微小濾過用の半透膜に用いる多孔質膜である。
特開昭60−199046号公報 特開平02−078425号公報
本発明は、耐電圧、絶縁性、誘電率の向上、特に高温での誘電損失の低減化を可能にし、かつ薄膜化が可能である非多孔質高誘電性フィルム、および該高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物を提供することを目的とする。
本発明は、
(A)フッ化ビニリデン系樹脂、
(B)セルロース系樹脂、および
(C)溶剤
を含み、高誘電性無機粒子を含まない高誘電性フィルム形成用コーティング組成物に関する。
本発明の組成物において、前記フッ化ビニリデン系樹脂(A)/セルロース系樹脂(B)が、質量比で0.1/99.9〜99.9/0.1であることが、フッ化ビニリデンの誘電損失の低減を図るうえで、また、セルロースの誘電率を向上させるうえで好ましい。
前記セルロース系樹脂(B)としては、酢酸セルロースまたはエーテル置換セルロースであることが、フィルムの機械特性が良好な点から好ましい。
フッ化ビニリデン系樹脂(A)としては、フッ化ビニリデン単位60〜100モル%、テトラフルオロエチレン単位0〜40モル%およびヘキサフルオロプロピレン0〜40モル%を含む重合体であることが、誘電率が高い点から好ましい。
また、本発明の組成物はゴム粒子(D)を含んでいてもよい。ゴム粒子(D)が含まれることにより、得られるフィルムの機械的強度、特に伸びが改善され、また、ゴム弾性などの性質を付与することができる。
本発明はまた、本発明のコーティング組成物を非多孔質基材表面にキャストし、乾燥した後、該基材から剥離することを特徴とする非多孔質高誘電性フィルムの製造方法にも関する。
本発明はさらに、フッ化ビニリデン系樹脂(A)とセルロース系樹脂(B)を含み、高誘電性無機粒子を含まず、かつ(A)+(B)を100質量部としたとき、(A)が2〜98質量部である非多孔質高誘電性フィルムにも関する。
ゴム粒子(D)を配合する場合は、フッ化ビニリデン系樹脂(A)100質量部に対して1〜30質量部含まれていることが好ましい。
本発明はさらにまた、本発明の製造方法で得られた非多孔質高誘電性フィルムにも関する。
これらの非多孔質高誘電性フィルムはフィルムコンデンサ用のフィルムとして好適である。
さらに本発明は、本発明の高誘電性フィルムの少なくとも片面に電極層が積層されているフィルムコンデンサにも関する。
本発明によれば、耐電圧、絶縁性、誘電率の向上、特に高温での誘電損失の低減化を可能にし、かつ薄膜化が可能であるフィルムコンデンサ用として好適な非多孔質高誘電性フィルム、および該高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物を提供することができる。
まず、本発明の高誘電性フィルム形成用コーティング組成物について説明する。
本発明のコーティング組成物は、(A)フッ化ビニリデン(VdF)系樹脂、(B)セルロース系樹脂、および(C)溶剤を含み、高誘電性無機粒子を含まない
以下、各成分について説明する。
(A)VdF系樹脂
VdFの単独重合体(PVdF)のほか、VdFと共重合可能な他の単量体の1種または2種以上との共重合体が例示でき、これらのうち、誘電率が4以上、さらには6以上、なかでも7以上、特に7.5以上のものが、耐電圧、絶縁性、誘電率の向上の点から好ましい。
VdF系樹脂(A)としては、フッ化ビニリデン(VdF)の単独重合体(PVdF)でも、VdFと共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。また、VdFの単独重合体とVdF共重合体とのブレンド、またはVdF共重合体同士のブレンドであってもよい。
VdFと共重合可能な他の単量体としては、たとえば、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)、モノフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)などの含フッ素オレフィン類;含フッ素アクリレート、官能基含有含フッ素単量体などがあげられる。これらのうち、溶剤溶解性が良好な点から、TFE、CTFE、HFPが好ましい。共重合割合は、VdFが50モル%以上、好ましくは60モル%以上であることが、誘電率が高い点、溶剤溶解性が高い点から好ましい。
なかでも、VdF単位60〜100モル%、TFE単位0〜40モル%およびHFP0〜40モル%を含む重合体であることが、誘電率が6以上であり好ましい。
具体的には、VdFの単独重合体(PVdF)、VdF/TFE系共重合体、VdF/TFE/HFP系共重合体、VdF/HFP系共重合体、VdF/CTFE系共重合体などが例示でき、特に誘電率が高い点、溶剤溶解性が良好な点から、PVdF、VdF/TFE系共重合体、VdF/HFP系共重合体が好ましい。
VdF/TFE系共重合体の場合、その組成比は、VdF単位が60〜95モル%でTFE単位が5〜40モル%であることが、特にVdF単位が70〜90モル%でTFE単位が10〜30モル%であることが、耐電圧が高くなる点から好ましい。また、VdF系樹脂自体の誘電損失を下げるために、エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、CH2=CHCF3、CH2=CFCF3などと共重合することも好ましい。この場合、VdFとは直接反応しにくいので、TFEのような上記の共重合可能な他の単量体とともに共重合することもできる。また、VdF系樹脂自体の比誘電率(1kHz、25℃)は5以上、好ましくは6以上、さらには7.5以上であることが、フィルムの誘電率をさらに高める点から好ましい。なお、上限値はとくに制限はないが、通常15、好ましくは13である。
(B)セルロース系樹脂
VdF系樹脂(A)の誘電損失の温度依存性、特に高温での温度依存性を低減化するために配合する。
セルロース系樹脂としては、たとえばモノ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロース、トリ酢酸セルロース、酢酸セルロースプロピオネートなどのエステル置換セルロース;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのエーテルで置換されたセルロースなどが例示できる。これらの中でも、誘電損失の温度係数が低い点から、(モノ、ジ、トリ)酢酸セルロース、メチルセルロースが好ましい。
VdF系樹脂(A)とセルロース系樹脂(B)の比率(質量比)は、誘電率が高く、誘電損失が低い点から0.1/99.9以上、さらに機械特性が良好な点から20/80以上が好ましい。また、(A)/(B)は、誘電損失が低く機械特性が良好で誘電率が高い点から99.9/0.1以下、さらに誘電損失の温度依存性が低い点から98/2以下が好ましい。
(C)溶剤
溶剤としては、VdF系樹脂(A)およびセルロース系樹脂(B)を溶解する任意の溶媒を使用できるが、特に、極性有機溶媒が好ましい。なかでも極性有機溶媒としては、たとえばケトン系溶剤、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒、環状エーテル系溶媒、アミド系溶剤が好ましい。具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが好ましくあげられる。
本発明のコーティング組成物では、溶剤(C)により、VdF系樹脂(A)およびセルロース系樹脂(B)、その他の任意成分のうちの固形分の合計の固形分濃度を5〜30質量%とすることが、コーティング作業が容易で、組成物の安定性がよいことから好ましい。
(D)ゴム粒子
本発明において、ゴム粒子(D)はフィルムに機械的強度、特に伸びを与え、さらにゴム弾性などの性質を付与する役割をもっている。
そうした役割を果たすのに好適なゴム粒子のゴムとしては、限定的ではないが、アクリルゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム、シリコンアクリル複合ゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのジエン系ゴム;VdF−テトラフルオロエチレン(TFE)系ゴムなどのフッ素系ゴムなどが例示できる。
これらのうち比誘電率が高く、分散性が良好な点から、アクリルゴム、ブタジエンゴムおよびシリコーンゴムが好ましい。
また、これらのゴム粒子の表面をポリメタクリル酸メチル、およびアクリロニトリル/スチレン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種で被覆した、いわゆるコア−シェルゴム粒子であってもよい。このコア−シェルゴム粒子を用いるときは、フッ化ビニリデン系樹脂との相溶性の点で優れている。
また、ゴム粒子は未架橋ゴム(生ゴム)粒子でもよいし、架橋されたゴム粒子でもよいが、耐溶剤性が良好な点から、架橋ゴム粒子が好ましい。ゴムの架橋は公知の定法に従って行えばよい。
ゴム粒子(D)の粒子径は、平均一次粒子径で0.1〜2.0μm、さらには0.15〜1.5μm、特に0.2〜1.0μm程度であることが、樹脂への分散性とフィルムの強度向上を両立させることができる点から好ましい。
ゴム粒子(D)の配合量は、フッ化ビニリデン系樹脂(A)100質量部に対して、1質量部以上、好ましくは5質量部以上、特に好ましくは10質量部以上である。少なすぎるとフィルムの機械的強度、特に伸びの向上効果が小さくなる傾向にある。上限は30質量部である。多くなりすぎると樹脂への分散性が不良となる傾向にある。好ましい上限は20質量部である。
(E)他の任意成分
本発明のコーティング組成物には、任意成分として、他の補強用フィラーや親和性向上剤などの添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で含ませてもよい。
補強用フィラーとしては、たとえばシリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム、ガラス、アルミナ、硼素化合物の粒子または繊維があげられ、親和性向上剤としては、たとえば官能基変性ポリオレフィン、スチレン改質ポリオレフィン、官能基変性ポリスチレン、ポリアクリル酸イミド、クミルフェノールなどがあげられ、本発明の効果を損なわない範囲内で含んでもよい。なお、耐電圧の点からはこれらの成分は含まないことがより好ましい。
しかし、高誘電性フィルムコンデンサによく配合される高誘電性無機粒子は、本発明においては配合しなくても、誘電損失の温度依存性、特に高温での温度依存性を低減化することができる。
そうした高誘電性無機粒子としては、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛系酸化物(PZT)、チタン酸ジルコン酸バリウム、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、ジルコン酸カルシウムなどが例示できる。
本発明のコーティング組成物は、これらの各成分を溶剤に溶解または分散させることにより調製できる。
本発明のコーティング組成物のコーティング方法としては、ナイフコーティング法、キャストコーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、ブレードコーティング法、ロッドコーティング法、エアドクタコーティング法、カーテンコーティング法、ファクンランコーティング法、キスコーティング法、スクリーンコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、押出コーティング法、電着コーティング法などが使用できるが、これらのうち操作性が容易な点、膜厚のバラツキが少ない点、生産性に優れる点からロールコーティング法、グラビアコーティング法、キャストコーティング法、特にキャストコーティング法が好ましく、優れたフィルムコンデンサ用フィルムを製造することができる。
本発明のコーティング組成物を非多孔質基材表面にキャストし、乾燥した後、該基材から剥離するときは、得られる非多孔質高誘電性フィルムは、耐電圧が高く、電気絶縁性が高い点で優れ、また薄膜で可撓性を有する点で優れ、誘電損失の温度依存性が小さいものである。
キャストコーティングに使用する非多孔質基材としては、緻密なフィルム表面を形成できる材料であれば特に限定されず、たとえばポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルムなどの樹脂フィルム;アルミニウム箔、銅箔などの金属箔などが例示できる。また、離型処理を施したものが好ましい。
かくして得られる本発明の非多孔質高誘電性フィルムは、フィルムコンデンサ用のフィルムとする場合、膜厚を20μm以下、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは6μm以下、特に好ましくは5μm以下にすることができる。膜厚の下限は機械的強度の維持の点から約2μmが好ましい。
本発明はまた、VdF系樹脂(A)とセルロース系樹脂(B)を含み、(A)+(B)を100質量部としたとき、(A)が2〜98質量部である非多孔質高誘電性フィルムにも関する。
本発明のコーティング組成物を使用して製造される非多孔質高誘電性フィルムには、(A)+(B)を100質量部としたとき、VdF系樹脂(A)が0.1〜99.9質量部、好ましくは2〜98質量部含まれ得る。この非多孔質高誘電性フィルムも上記のとおり優れた特性を有しているが、なかでも、(A)+(B)を100質量部としたとき、VdF系樹脂(A)が2〜40質量部、さらに好ましくは5〜30質量部である非多孔質高誘電性フィルムは、誘電率はVdF系樹脂単独に比べると低いがセルロース系樹脂単独に比べて高くなるうえ、誘電損失の温度依存性を大幅に小さくでき、また耐電圧も向上している。また、(A)+(B)を100質量部としたとき、VdF系樹脂(A)が60〜98質量部、さらに好ましくは70〜95質量部である非多孔質高誘電性フィルムは、誘電率はVdF系樹脂由来の高い誘電率をもち、しかも誘電損失の温度依存性を小さくでき、また耐電圧も向上している。
本発明はまた、本発明の非多孔質高誘電性フィルムの少なくとも片面に電極層が積層されているフィルムコンデンサに関する。
フィルムコンデンサの構造としては、たとえば、電極層と高誘電体フィルムが交互に積層された積層型(特開昭63−181411号公報、特開平3−18113号公報など)や、テープ状の高誘電体フィルムと電極層を巻き込んだ巻回型(高誘電体フィルム上に電極が連続して積層されていない特開昭60−262414号公報などに開示されたものや、高誘電体フィルム上に電極が連続して積層されている特開平3−286514号公報などに開示されたものなど)などが挙げられる。構造が単純で、製造も比較的容易な、高誘電体フィルム上に電極層が連続して積層されている巻回型フィルムコンデンサの場合は、一般的には片面に電極を積層した高誘電体フィルムを電極同士が接触しないように2枚重ねて巻き込んで、必要に応じて、巻き込んだ後に、ほぐれないように固定して製造される。
電極層は、特に限定されないが、一般的に、アルミニウム、亜鉛、金、白金、銅などの導電性金属からなる層であって、金属箔として、または蒸着金属被膜として用いる。本発明においては、金属箔と蒸着金属被膜のいずれでも、また、両者を併用しても構わない。電極層を薄くでき、その結果、体積に対して容量を大きくでき、誘電体との密着性に優れ、また、厚さのバラつきが小さい点で、通常は、蒸着金属被膜が好ましい。蒸着金属被膜は、一層のものに限らず、例えば、耐湿性を持たせるためにアルミニウム層にさらに半導体の酸化アルミニウム層を形成して電極層とする方法(例えば特開平2−250306号公報など)など、必要に応じて多層にしてもよい。蒸着金属被膜の厚さも特に限定されないが、好ましくは100〜2,000オングストローム、より好ましくは200〜1,000オングストロームの範囲とする。蒸着金属被膜の厚さがこの範囲である時に、コンデンサの容量や強度がバランスされ好適である。
電極層として蒸着金属被膜を用いる場合、被膜の形成方法は特に限定されず、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを採用することができる。通常は、真空蒸着法が用いられる。
真空蒸着法としては、例えば、成形品のバッチ方式と、長尺品で使用される半連続(セミコンテニアス)方式と連続(air to air)方式などがあり、現在は、半連続方式が主力として行われている。半連続方式の金属蒸着法は、真空系の中で金属蒸着、巻き取りした後、真空系を大気系に戻し、蒸着されたフィルムを取り出す方法である。
半連続方式については、具体的にはたとえば、特許第3664342号明細書に図1を参照して記載されている方法で行うことができる。
高誘電体フィルム上に金属薄膜層を形成する場合、あらかじめ高誘電体フィルム表面に、コロナ処理、プラズマ処理など、接着性向上のための処理を施しておくこともできる。電極層として金属箔を用いる場合も、金属箔の厚さは特に限定されないが、通常は、0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、より好ましくは3〜15μmの範囲である。
固定方法は、特に限定されず、例えば、樹脂で封止したり絶縁ケースなどに封入することにより、固定と構造の保護とを同時に行えばよい。リード線の接続方法も限定されず、溶接、超音波圧接、熱圧接、粘着テープによる固定などが例示される。巻き込む前から電極にリード線を接続しておいてもよい。絶縁ケースに封入する場合など、必要に応じて、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で開口部などを封止して酸化劣化などを防止してもよい。
このようにして得られた本発明のフィルムコンデンサは、高誘電性、高耐電圧でかつ誘電損失の温度依存性が小さい。
つぎに本発明を実施例などをあげて具体的に説明するが、本発明はかかる例のみに限定されるものではない。
なお、本明細書で使用している特性値は、つぎの方法で測定したものである。
(膜厚)
デジタル測長機((株)仙台ニコン製のMF−1001)を用いて、基板に載せたフィルムを室温下にて測定する。
(誘電損失および比誘電率)
高誘電性フィルムを真空中で両面にアルミニウムを蒸着しサンプルとする。このサンプルをインピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード(株)製のHP4194A)にて、室温(20℃)および80℃下で、周波数100Hz、1kHz、10kHzおよび100kHzでの静電容量と誘電正接を測定する。得られた各静電容量と誘電正接の測定値から比誘電率および誘電損失(%)を算出する。
(耐電圧)
耐電圧・絶縁抵抗試験器(菊水電子工業(株)TOS9201)を用いて、基板に載せたフィルムをドライエアー雰囲気下にて測定する。昇圧速度は100V/sで測定する。
(電気絶縁性)
デジタル超絶縁計/微小電流計にて、20℃での体積抵抗率(Ω)をドライエアー雰囲気下、DC100Vで測定する。
(引張破断強度)
引張試験機(ORIENTEC(株)製のRTC−1225A)を用いて、引張破断強度(MPa)を測定する。
(引張破断伸度)
引張試験機(ORIENTEC(株)製のRTC−1225A)を用いて、引張破断伸度(%)を測定する。
実施例1
1Lセパラブルフラスコ中にジメチルアセトアミド(DMAc)(キシダ化学(株)製)800質量部とポリフッ化ビニリデン(PVdF)(ARKEMA社製KAYNAR761)を200質量部入れ、60℃にて3時間、メカニカルスターラーにて攪拌し、20質量%濃度のPVdF溶液を得た。
別途、1Lセパラブルフラスコ中にジメチルアセトアミド(DMAc)(キシダ化学(株)製)800質量部と酢酸セルロース(AC)(ダイセル化学工業(株)製のL−20)を200質量部入れ、60℃にて3時間、メカニカルスターラーにて攪拌し、20質量%濃度の酢酸セルロース溶液を得た。
これらの2つの溶液をPVdFとACの質量比が95/5となるように混合し、希釈溶液としてテトラヒドロフラン(THF)を任意の量添加し、本発明のコーティング組成物を製造した。
このコーティング組成物をマイクログラビアコーター((株)康井精機製のOS−750)を用いて、離型処理を施した38μm厚の非多孔質ポリエステル(PET)フィルム上にキャストし、150℃の6mの乾燥炉、続いて180℃の6mの乾燥炉に通すことにより、PETフィルム上に膜厚8μmのキャストフィルムが形成された積層フィルムを得た。ついで、PETフィルムから剥離することにより、膜厚8.3μmの本発明の高誘電性フィルムを得た。
得られたフィルムについて、耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数(100Hz、1kHz、10kHzおよび100kHz)での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表1に示す。
実施例2〜4
実施例1において、PVdFと酢酸セルロースとの質量比を表1に示す比率にしたほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、酢酸セルロースを配合せずにPVdFのみを使用したほかは実施例1と同様にして比較用のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2009116527
表1の結果から、PVdFと酢酸セルロースとを併用することにより、高温での誘電損失の低減化、およびPVdF単独使用に比して耐電圧の向上が図れており、電気絶縁性も向上し、機械的強度も改善されていることが分かる。
実施例5〜8
実施例1において、PVdFと酢酸セルロースとの質量比を表2に示す比率にしたほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表2に示す。
比較例2
実施例1において、PVdFを配合せずに酢酸セルロースのみを使用したほかは実施例1と同様にして比較用のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2009116527
表2の結果から、PVdFと酢酸セルロースとを併用することにより、高温での誘電損失の低減化、およびPVdF単独使用に比して耐電圧の向上が図れていることが分かる。
実施例9
実施例2において、VdF系樹脂としてVdF/TFE(80/20モル%)を用いたほかは実施例2と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例2と同様にして耐電圧、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表3に示す。
実施例10
実施例2において、VdF系樹脂としてVdF/HFP(88/12モル%)を用いたほかは実施例2と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例2と同様にして耐電圧、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表3に示す。
実施例11
実施例2において、セルロース系樹脂としてエーテル置換セルロースであるヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業(株)製の60SH03)を用いたほかは実施例2と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例2と同様にして耐電圧、、体積抵抗率、引張破断強度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表3に示す。
Figure 2009116527
表3の結果から、VdF系樹脂をVdF/TFEまたはVdF/HFPに変更しても、またセルロース系樹脂としてエーテル置換セルロースを使用しても、高温での誘電損失の低減化、および耐電圧の向上が図れていることが分かる。
実施例12〜15
実施例1〜4のそれぞれにおいて、酢酸セルロースとしてアセチル化度の異なる酢酸セルロース(ダイセル化学工業(株)製L−70)を用いたほかは同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表4に示す。
比較例3
実施例12において、PVdFを配合せずに酢酸セルロース(ダイセル化学工業(株)製L―70)のみを使用したほかは実施例12と同様にして比較用のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
これらの非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例12と同様にして耐電圧、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表4に示す。
Figure 2009116527
表4の結果から、PVdFを併用することによりセルロース単独使用よりも誘電率が向上し、PVdF単独使用に比して、PVdFと酢酸セルロースとを併用することにより、高温での誘電損失の低減化、および耐電圧の向上が図れていることが分かる。
実施例16
実施例3において、PVdFと酢酸セルロースの合計量(100質量部)に対し、さらにゴム粒子No.1(コアがアクリルゴムでシェルがポリメタクリル酸メチルであるゴム粒子(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製のEXL2313。平均1次粒子径0.6μm)を20質量部配合したほかは実施例3と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
この非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度、引張破断伸度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表5に示す。
実施例17〜18
実施例16において、ゴム粒子No.1に代えて表5に示すゴム粒子No.2を用いた例(実施例17)およびゴム粒子N0.1の配合量を10質量部に変更した例(実施例18)について、実施例16と同様にして本発明のコーティング組成物および非多孔質高誘電性フィルムを作製した。
この非多孔質高誘電性フィルムについて、実施例1と同様にして耐電圧、体積抵抗率、引張破断強度、引張破断伸度を測定し、また、20℃および80℃における各周波数での誘電損失および比誘電率を算出した。結果を表5に示す。
表5に示すゴム粒子はつぎのものである。
ゴム粒子No.1:
コアがアクリルゴムでシェルがポリメタクリル酸メチルであるゴム粒子(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製のEXL2313。平均1次粒子径0.6μm)
ゴム粒子No.2:
コアがブタジエンゴムでシェルがポリメタクリル酸メチルであるゴム粒子(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製のKCA801N。平均1次粒子径0.2μm)
Figure 2009116527
表5の結果から、ゴム粒子を添加することにより、PVdF単独使用に比して耐電圧、体積抵抗率、および伸びの向上が図れていることが分かる。
実施例19
実施例1で製造した非多孔質高誘電性フィルムの両面に、真空蒸着装置((株)真空デバイス製のVE−2030)により3Ω/□を目標にしてアルミニウムを蒸着して電極を形成した。これらのアルミニウム電極に電圧印加用のリード線を取り付け、スタンプ型(簡易評価用)のフィルムコンデンサを作製した。

Claims (11)

  1. (A)フッ化ビニリデン系樹脂、
    (B)セルロース系樹脂、および
    (C)溶剤
    を含む高誘電性フィルム形成用コーティング組成物。
  2. 前記フッ化ビニリデン系樹脂(A)/セルロース系樹脂(B)が、質量比で0.1/99.9〜99.9/0.1である請求項1記載のコーティング組成物。
  3. 前記セルロース系樹脂(B)が、酢酸セルロースまたはエーテル置換セルロースである請求項1または2記載のコーティング組成物。
  4. フッ化ビニリデン系樹脂(A)が、フッ化ビニリデン単位60〜100モル%、テトラフルオロエチレン単位0〜40モル%およびヘキサフルオロプロピレン0〜40モル%を含む重合体である請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング組成物。
  5. さらにゴム粒子(D)を含む請求項1〜4のいずれかに記載のコーティング組成物。
  6. 請求項1〜5のコーティング組成物を非多孔質基材表面にキャストし、乾燥した後、該基材から剥離することを特徴とする非多孔質高誘電性フィルムの製造方法。
  7. フッ化ビニリデン系樹脂(A)とセルロース系樹脂(B)を含み、(A)+(B)を100質量部としたとき、(A)が2〜98質量部である非多孔質高誘電性フィルム。
  8. フッ化ビニリデン系樹脂(A)100質量部に対してゴム粒子(D)が1〜30質量部含まれている請求項7記載の非多孔質高誘電性フィルム。
  9. 請求項6記載の製造方法で得られた非多孔質高誘電性フィルム。
  10. フィルムコンデンサ用である請求項7〜9のいずれかに記載の非多孔質高誘電性フィルム。
  11. 請求項7〜10のいずれかに記載の高誘電性フィルムの少なくとも片面に電極層が積層されているフィルムコンデンサ。
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