JPWO2009113719A1 - 熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法 - Google Patents

熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法 Download PDF

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Abstract

熱間の板圧延における圧延負荷予測の学習方法において、従来は、想定される誤差要因に基づいて圧延負荷の予測誤差を補正していたが、複雑な圧延事象においては、影響因子が多く、合理的に抽出・推定することは困難であった。そこで、本発明に係る圧延負荷予測の学習方法は、熱間の板圧延において、該被圧延材に対し、既に実施した圧延パスにおける圧延負荷の予測誤差を参照して、これから実施する圧延パスにおける圧延負荷の予測値を補正するにあたって、その実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを被圧延材の板厚に応じて変化させることにより、圧延負荷予測の学習係数を設定し、予測精度を向上させるものである。

Description

本発明は、熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法に関するものである。
被圧延材を所望の板厚まで圧延する場合、一般には複数の圧延パスにより徐々に被圧延材の板厚を所望の板厚に近づけていく。このとき、各パス出側板厚の目標値が与えられ、これを達成した場合の各パスにおける圧延荷重や圧延トルク等の圧延負荷を予測する。さらに、これら予測値に基づいてミル伸びやロールたわみ等の圧延機の弾性変形量を推定し、これを補償するようにロール間隙やクラウン制御量を設定し、また、動力を推定し、これが許容範囲を満たすように圧延速度を設定して、圧延を行うことが必要となる。
このとき、被圧延材の成分系、サイズ、温度、圧延条件などをパラメータとする予測式を用いて圧延負荷を予測するが、用いる予測式の精度や、予測式に代入する各パラメータの設定値(予測値)と実際の値との誤差に起因する圧延負荷の予測誤差が生じることがある。そのため、既に実施した圧延パスにおける圧延負荷の予測誤差に基づいて、該被圧延材の以降の圧延パスに対する圧延負荷の予測値を修正する、いわゆるパス間学習が行われている。
最も一般的なパス間学習方法として、前パス(実績パス)における圧延負荷の予測誤差率(式(1))に基づいて、該被圧延材のこれから実施する圧延パス(予測パス)の圧延荷重予測の学習係数C設定する方法がある。
例えば、圧延負荷として圧延荷重を考えると、該被圧延材に対する実績パスにおける圧延荷重実績値Pexpと、該実績パスに対する圧延荷重モデルによる圧延荷重の予測値Pcalとの比率C(以下、「予測誤差率」という。)を、実績パスにおける圧延荷重の予測誤差の指標として考える。
Figure 2009113719
ところが、一般に、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差の傾向が、たとえ同一被圧延材であっても、各パスで一定であるとは限らない。例えば、式(1)で求められる実績パスにおける圧延負荷予測の誤差指標Cにゲインαを乗じて圧延負荷の予測誤差の傾向を平滑化して、予測パスにおける圧延荷重予測の学習係数Cを設定することが多い。
このとき、ゲインαを過大にすると予測誤差が発散しやすくなる傾向がある一方、該ゲインαを過小にすると圧延負荷の予測誤差が収束しにくくなる傾向があり、本技術で圧延負荷の予測精度を安定的に高めるためには、適切なゲインαを設定することが不可欠である。
そこで、例えば、特開昭50−108150号公報には、予測パスにおける圧延荷重予測の学習係数Cを設定するにあたって、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差が過去実績の平均値に近い場合には、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインαを大きく、そうでない場合には該ゲインαを小さく設定することにより、圧延負荷の予測精度を向上させる技術が開示されている。
しかしながら、一般的には、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差は広範囲に分布するので、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差の過去実績の平均値からの偏差に応じて、実績パスにおける圧延負荷予測の誤差に乗じるゲインαを調整して、予測パスにおける圧延荷重予測の学習係数Cを設定する方法では、圧延負荷の予測精度を安定的に高めることは困難である。
特開2000−126809号公報には、圧延負荷の予測誤差を摩擦係数の予測誤差と変形抵抗の予測誤差との重み付け和で表現し、それぞれの重み係数を各パスで修正することにより圧延負荷の予測精度を向上させる技術が開示されている。
特開平1−133606号公報には、圧延負荷予測式の各パラメータが圧延負荷に及ぼす影響度を示す重み係数によって圧延負荷予測の学習係数を決定することにより、圧延負荷の予測精度を向上させる技術が開示されている。
特開平10−263640号公報には、圧延負荷予測の学習係数を被圧延材固有の誤差を補正する成分と、圧延機の経時的変化による誤差を補正する成分とに分離することにより、圧延負荷の予測精度を向上させる技術が開示されている。
このように、想定される誤差要因に基づいて圧延負荷の予測誤差を補正する技術では、想定した誤差要因が実態と合致していれば、圧延負荷の予測精度を原理的に向上し得ると考えられる。
しかし、圧延負荷の誤差要因には、被圧延材および圧延ロールの表面状態、被圧延材の温度・変形特性、圧延条件の設定精度など様々な要因があり、これら多数の影響因子の誤差を合理的に抽出・推定することは非常に困難である。
つまり、従来、板圧延において、該被圧延材に対し、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に基づいて、以降の圧延パスにおける圧延負荷の予測値を補正することにより、安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる学習方法は見当たらない。
上記したように、従来、板圧延において、被圧延材の実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に基づいて、該被圧延材の以降の圧延パスにおける圧延負荷の予測値を補正することにより、安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる圧延負荷予測の学習方法は見当たらず、当該学習方法が希求されていた。
本発明は、上記課題に鑑み、熱間での板圧延において、該被圧延材の実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に基づいて、以降の圧延パスにおける該被圧延材の圧延負荷の予測値を補正することにより、安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる圧延負荷予測の学習方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明者らは、圧延負荷の実績値とその実績計算値および予測誤差との関係について数多くの検討をした。
なお、ここで、圧延負荷とは、圧延荷重や圧延トルク、圧延動力などを指す。また、圧延負荷の実績計算値とは、実績パスでの圧延条件の実績値を圧延荷重の予測式に代入して得られる圧延荷重に、該パスに対する圧延荷重予測の学習係数を乗じたものである。
検討の結果、熱間での板圧延において、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねても変化しにくいかどうかが、被圧延材の板厚の大小に大きく影響を受けることを見出した。
そこで更に検討したところ、圧延負荷予測において、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、被圧延材の板厚に応じて変化させることにより、安定的に圧延負荷の予測精度を向上させることが可能となることが判明し、本発明を成すに至った。
加えて、被圧延材の板厚が薄くなるほど、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねるに伴って変化しやすくなることを見出したので、被圧延材の板厚が薄くなるほど実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に対するゲインを小さくすることが、圧延負荷の予測精度を向上させる上で好ましいことも判明した。
これは、熱間での板圧延では、板厚が厚い場合には、被圧延材の温度が変化しにくく、そのため圧延パスを重ねても被圧延材の温度推定誤差はあまり変化しないことによるものと推察される。それゆえ、被圧延材の圧延負荷の予測精度に大きな影響を及ぼす被圧延材の温度の推定精度の変化が小さいので、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねても変化しにくくなると考えられる。
一方、板厚が薄い場合には、被圧延材の温度が圧延パスを重ねるに連れて大きく変化するため、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねるに連れて変化しやすくなるものと思われる。
即ち、参照した実績パスにおける該被圧延材の板厚が厚くなるほど、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねるに伴って変化しにくいことを見出したので、参照した実績パスにおける該被圧延材の板厚が厚くなるほど該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを大きくすることが、圧延負荷の予測精度を向上させる上で好ましいことが判明した。
また、対象とする予測パスにおける該被圧延材の板厚が薄くなるほど、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差が該予測パスにおける圧延負荷の予測誤差に及ぼす影響が小さくなることを見出したので、対象とする予測パスにおける該被圧延材の板厚が薄くなるほど実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを小さくすることも、圧延負荷の予測精度を向上させる上で好ましいことが判明した。
さらに、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを変化させる基準とする前記板厚を、入側板厚、出側板厚、平均板厚のいずれかまたはこれら2つ以上の組み合わせから設定すればよいことも見出した。
本発明は、上記の知見を基になされたものであって、その要旨は以下のとおりである。
(I)被圧延材の実績パスにおける圧延負荷の予測誤差を参照して、該被圧延材のこれから実施する圧延パスにおける圧延負荷の予測値を補正する熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法において、圧延負荷予測の学習係数の設定に関し、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、該被圧延材の板厚に応じて変化させることを特徴とする、熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法が提供される。
(II)前記(I)に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該被圧延材の板厚が薄くなるほど小さくなるように、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを設定してもよい。
(III)前記(I)又は(II)に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、実績パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させてもよい。
(IV)前記(I)又は(II)に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、対象とする予測パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させてもよい。
(V)前記(I)又は(II)に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、最終パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させてもよい。
(VI)前記(I)〜(V)のいずれかに1項に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを変化させる基準とする前記板厚が、入側板厚、出側板厚および平均板厚のうちいずれかまたはこれら2つ以上の組み合わせで得られるものに対し変化させてもよい。
(VII)前記(I)〜(VI)のいずれかに1項に記載の圧延負荷予測の学習方法において、予測対象の圧延負荷として圧延荷重を用いてもよい。
(VIII)前記(I)〜(VI)のいずれかに1項に記載の圧延負荷予測の学習方法において、予測対象の圧延負荷として圧延トルクを用いてもよい。
つづいて、本発明による効果について説明する。
前記(I)の発明によれば、従来に比して、熱間での板圧延における圧延負荷の予測精度を向上できる圧延負荷予測の学習を実現できる。
さらに、前記(II)の発明によれば、より安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる圧延負荷予測の学習を実現できる。
また、前記(III)〜(VI)の発明によれば、さらに安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる圧延負荷予測の学習を実現できる。
加えて、前記(VII)の発明によれば、安定的に圧延荷重の予測精度を向上できるので、精度よくミル伸び、ロールたわみ等の圧延機の弾性変形量を推定し、これを補償するようにロール間隙やクラウン制御量を設定でき、これにより被圧延材の板厚精度、クラウン精度、平坦度を向上できる。
また、前記(VIII)の発明によれば、安定的に圧延トルクの予測精度を向上できるので、精度よく動力を推定し、これが許容範囲を満たすように圧延速度を設定でき、これにより生産性を向上できる。
以上のように、本発明によれば、熱間での板圧延において、従来に比して、より安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる。また、これにより被圧延材の板厚、クラウン、平坦度をより所望の値に近づけることができるので、圧延の歩留ロスが抑制され、かつ、生産性が向上するという効果も得られる。
Fig.1は、本発明の実施例1、2に用いた圧延ラインを表す図である。
Fig.2は、本発明の実施例1に用いた予測パス出側板厚hとゲインαの関係を表す図である。
Fig.3(a)は、本発明の実施例1におけるいて、圧延負荷として圧延荷重を予測したときの予測精度を表す図である。
Fig.3(b)は、本発明の実施例1における圧延負荷として圧延トルクを予測したときの予測精度を表す図である。
Fig.4は、本発明の実施例2に用いた実績パス出側板厚hとゲインαの関係を表す図である。
Fig.5は、本発明の実施例2における圧延荷重の予測精度を表す図である。
Fig.6は、本発明の実施例2における板厚精度を表す図である。
Fig.7は、本発明の実施例2における生産性を表す図である。
Fig.8は、本発明の実施例3に用いた圧延ラインを表す図である。
Fig.9は、本発明の実施例3に用いた第5スタンド出側板厚hとゲインαの関係を表す図である。
1 圧延機
2 被圧延材
3 演算装置
4 圧延機群
4a 圧延機群4の第1スタンド
4b 圧延機群4の第2スタンド
4c 圧延機群4の第3スタンド
4d 圧延機群4の第4スタンド
4e 圧延機群4の第5スタンド
本発明を実施するための形態について、一例を用いて説明する。
本技術は、圧延荷重、圧延トルクをはじめとするいかなる圧延負荷指標の予測に対しても適用でき得る技術である。ここでは、本発明の好適な実施の形態について、圧延負荷予測の学習方法の一実施形態として、圧延荷重を例に説明する。
(Step−1)任意の被圧延材について、実績パスにおける圧延荷重の予測誤差の指標として、式(1)に基づいて、該実績パスにおける圧延荷重の実績値と、該実績パスにおける圧延荷重の実績計算値との誤差率Cを求める。
ここで前述したように、圧延荷重の実績計算値とは、該パスの圧延条件の実績値を圧延荷重の予測式に代入して得られる圧延荷重に、該パスに対する圧延荷重予測の学習係数を乗じたものである。
(Step−2)該被圧延材について、これ以降に行う予測パスにおける圧延荷重Pcalを、圧延荷重モデルを用いて計算する。
(Step−3)該被圧延材について、上記(Step−2)で圧延荷重を予測した圧延パス出側における該被圧延材の板厚に応じたゲインαを求める。このとき、該被圧延材の予測パス出側における板厚が厚くなるほどゲインαが大きくなるように設定することが好ましい。なお、該被圧延材の板厚として、予測パスにおける入側板厚、または該実績パスにおける入側板厚もしくは出側板厚、あるいは最終パス出側板厚などを参照してゲインαを変化させることもできる。
(Step−4)上記(Step−3)で計算したゲインαと上記(Step−1)において求めた該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差率Cから、式(2)を用いて該予測パスにおける圧延荷重の学習係数Cを計算する。ここで、C´は上記(Step−1)における該実績パスにおける圧延荷重の学習係数である。
=α・C+(1−α)・C´ (2)
(Step−5)上記(Step−2)で予測した圧延荷重の予測値Pcalと、上記(Step−4)で計算された圧延荷重の学習係数Cを用いて、式(3)を用いて該予測パスにおける圧延荷重の予測設定値Psetを計算する。
set=C・Pcal (3)
(Step−6)上記(Step−5)で算出された圧延荷重の予測設定値Psetに基づいて該圧延パスの圧延条件を設定し、圧延を実施する。
以上、本発明の一実施形態における圧延負荷の学習の過程を示したが、本実施形態では、被圧延材の板厚の大小に応じて、圧延負荷予測における実績パスに圧延負荷の予測精度に乗じるゲインを調整するので、従来に比して、より安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる。また、これにより、被圧延材の板厚、クラウン、平坦度をより所望の値に近づけることができるので、圧延の歩留ロスが抑制され、かつ、生産性が向上するという効果も得られる。
以下、本発明の一実施例について図面に基づいて説明する。なお、以下の実施例で用いられる数値、関数等は、本発明を説明するための一例にすぎず、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、本明細書及び図面において実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示す、圧延機1によるリバース式多パス圧延における圧延荷重予測および圧延トルク予測のパス間学習に本発明を適用する実施例を考える。圧延機1では、既に被圧延材2に対する圧延が(i−1)パス実施されており、これから第iパスの圧延を実施するところである。このとき、第(i−1)パスにおける圧延荷重Pexp i−1および圧延トルクGexp i−1、被圧延材2の入側板厚Hi−1、出側板厚hi−1および圧延温度Ti−1が演算装置3に記憶されている。また、演算装置3には、圧延機1のワークロール半径Rや被圧延材2の成分情報および板幅wも記憶されている。
以下に、第(i−1)パスにおける圧延荷重および圧延トルクの予測誤差率を参照して、第iパスにおける圧延荷重および圧延トルクの予測値を補正する場合を示す。
演算装置3では、まず、被圧延材2の実績パスである第(i−1)パスにおける変形抵抗ki−1を計算する。一般には、第(i−1)パスにおける変形抵抗ki−1は、少なくとも被圧延材の成分情報と圧延温度Ti−1とを引数とする関数により与えられている。
次に、演算装置3を用いて、第(i−1)パスにおける扁平ロール半径R´i−1を計算する。本実施例では、式(4)を用いた。
Figure 2009113719
ここで、Cはヒッチコック係数である。また、H、hはそれぞれ該パスにおける入出側板厚、Pは該パスにおける圧延荷重であり、ここではそれぞれ第(i−1)パスにおける入側板厚Hi−1、出側板厚hi−1、実績荷重Pexp i−1を代入した。
さらに、演算装置3を用いて、式(5)および(5)’により、第(i−1)パスにおける圧延荷重の実績計算値Pcal i−1および圧延トルクの実績計算値Gcal i−1を計算する。
Figure 2009113719
Figure 2009113719
ここで、Qは該パスにおける圧下力関数、λはトルクアーム係数である。さらに、第(i−1)パスにおける圧延荷重の実測値Pexp i−1と、第(i−1)パスにおける圧延荷重の実績計算値Pcal i−1とから、式(1)に基づいて、実績パス(第(i−1)パス)における圧延荷重の誤差率C(P)を求める。同様に、第(i−1)パスにおける圧延トルクの実測値Gexp i−1と、第(i−1)パスにおける圧延トルクの実績計算値Gcal i−1とから、式(1)に基づいて、実績パス(第(i−1)パス)における圧延トルクの誤差率C(G)を求める。
続いて、該被圧延材2の予測パスである第iパスに対する圧延条件から、該予測パスにおける圧延荷重および圧延トルクの予測値を計算する。これは、式(4)〜(5)’に第iパスの入側板厚Hi、出側板厚hi、圧延温度Tiなどを代入することで求めることができる。
さらに、式(6)を参照して、圧延負荷予測の学習係数の設定に関し、実績パスにおける圧延荷重および圧延トルクの予測誤差率に乗じるゲインαを求める。本実施例では、式(6)に示すように予測パス(第iパス)の出側板厚hに応じてゲインαを変化させた。
Figure 2009113719
ここで、予測パス出側板厚hの単位はmmである。なお、式(6)に基づく予測パス出側板厚hとゲインαとの関係を図2にも示している。
最後に、式(6)で決定されたゲインαを用いて、式(2)を用いて予測パスにおける圧延荷重の学習係数C(P)および圧延トルクの学習係数C(G)を計算し、これと圧延荷重の予測値Pcalおよび圧延トルクの予測値Gcalとに基づいて、式(3)を用いて第iパスにおける圧延荷重の予測設定値Psetおよび圧延トルクの予測設定値Gsetを計算する。
圧延トルクの予測設定値Gsetを計算する際に式(3)を用いる場合は、圧延荷重の予測値Pcalの代わりに圧延トルクの予測値Gcalを、圧延荷重の学習係数C(P)の代わりに圧延トルクの学習係数C(G)をそれぞれ代入することによって求めることができる。
式(3)で求められた圧延荷重の予測設定値Psetおよび圧延トルクの予測設定値Gsetに基づいて、ロール間隙やクラウン制御量、圧延速度を設定することにより、被圧延材2の第iパス圧延を実施した。
このようにして、既に実施した圧延パス(実績パス)における圧延荷重ならびに圧延トルクの実績値および実績計算値に基づいて、これから実施する圧延パス(予測パス)における圧延荷重および圧延トルクを予測するに際し、該予測パス出側における被圧延材2の板厚に応じて、圧延荷重予測および圧延トルク予測の実績パスにおける圧延荷重予測誤差率および圧延トルク予測誤差率に乗じるゲインを変化させた。
比較例として、前記ゲインを該予測パス出側における被圧延材2の板厚に関わらず一定(α=0.5)とし、それぞれの圧延荷重および圧延トルクの予測誤差を比較した。なお、それぞれ100本ずつの圧延に対して適用し、比較を行った。
その結果を図3(a)および図3(b)に示す。比較例では圧延荷重予測誤差の標準偏差σ=8.6%、圧延トルクの予測誤差の標準偏差σ=12.1%であったのに対し、本実施例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=4.2%、圧延トルクの予測誤差の標準偏差σ=7.7%であり、比較例に対し大幅に低減できた。これより、本実施例では圧延荷重および圧延トルクの予測精度が向上したので、各圧延パスにおけるロール間隙やクラウン制御量、圧延速度を精度良く設定できたため、被圧延材の板厚精度やクラウン精度、平坦度を大幅に向上することが可能となった。
ここでは予測すべき指標に圧延荷重および圧延トルクを用いた場合を例として説明したが、本発明は、圧延荷重および圧延トルクの予測に限定するものではなく、例えば、圧延動力など種々の圧延負荷指標の予測に適用することが可能である。即ち、本発明は、上記実施例に限定されることなく、圧延負荷指標を、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
また、本実施例では、直前の圧延パスにおける実績を用いて、直後の圧延パスにおける予測精度を向上させる場合を例として説明したが、例えば、直前の圧延パスにおける実績のみならず、既に実施した一つの圧延パス、あるいは複数の圧延パスにおける実績を用いること、および/または、直後の圧延パスにおける予測精度のみならず、以降実施する一つの圧延パス、あるいは複数の圧延パスにおける予測精度を向上させる場合に本発明を適用しても良い。
加えて、本実施例では、被圧延材の板厚として予測パス出側における値を参照した場合を例に説明したが、本発明は、被圧延材の板厚として、その予測パス出側における値に限定するものではなく、例えば、予測パス入側における値や、実績パス入側もしくは出側における値、最終パス出側における値、あるいはこれらの組み合わせなどを用いることも可能である。
実施例2も、実施例1と同様に、図1に示す圧延機1によるリバース式多パス圧延における圧延荷重予測のパス間学習に本発明を適用したものである。本実施例では、式(7)に示すように、参照した実績パス出側板厚hに応じてゲインαを変化させた。
Figure 2009113719
なお、式(7)に基づく実績パス出側板厚hとゲインαとの関係を図4にも示している。また、各パスの圧延を実施するたびに、以降の圧延パスにおける圧延荷重予測における学習係数を更新することにより、以降のパスにおける板厚スケジュール、クラウン制御量の修正も実施した。このようにして、第1パス入側板厚が40.0〜200.0mm、最終パス出側板厚が4.0〜150.0mm、板幅が1200〜4800mm、総圧延パス数が4〜15の熱間での板圧延を実施した。
比較例として、前記ゲインを該実績パス出側における被圧延材2の板厚に関わらず一定(α=0.5)として、同様の圧延を実施した。なお、それぞれ100本の圧延材に対して適用した。
その結果、図5に示すように、比較例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=7.0%であったのに対し、本実施例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=2.8%と比較例に対し大幅に低下した。
また、本実施例では圧延荷重の予測精度が向上したので、各圧延パスにおけるロール間隙やクラウン制御量を精度良く設定できたため、図6に示すように、最終パス出側における被圧延材の板厚精度(狙い値からの偏差)が比較例の0.149mmに対し、本実施例では0.077mmと大幅に向上した。
さらには、圧延荷重の予測精度の向上によりクラウン制御精度が向上したので、平坦度を大幅に向上することが可能となり、平坦度不良に起因する通板トラブルの発生率を大きく改善できたため、図7に示すように生産性(1時間あたりの圧延量)が比較例の182tonf/hに対し、本実施例では191tonf/hと向上した。
実施例3は、最終スタンド出側板厚が1.0〜20.0mmの範囲である熱間タンデム圧延プロセスに本技術を適用した一例である。
図8に示すように、4a〜4eの5台の圧延機からなる圧延機群4におけるタンデム圧延における圧延荷重予測のパス間学習に本発明を適用する実施例を考える。圧延機群4では第1スタンド4aにより既に被圧延材2に対する圧延が実施されており、これから第2スタンド4b〜第5スタンド4eにおける圧延を実施するところである。このとき、第1スタンドにおける圧延荷重Pexp 、被圧延材2の入側板厚H、出側板厚hおよび圧延温度Tが演算装置3に記憶されている。また、演算装置3には、圧延機群4の各スタンド4a〜4eのワークロール半径Rや被圧延材2の成分情報および板幅wも記憶されている。
ここでは、第1スタンドにおける圧延荷重の予測誤差を用いて、第2〜5スタンドにおける圧延荷重の予測値を補正することを考える。
演算装置3では、まず、被圧延材2の第1スタンドにおける変形抵抗kを計算する。次に、演算装置3を用いて扁平ロール半径R´を計算する。さらに、演算装置3を用いて、式(5)により圧延荷重の実績計算値Pcal を計算する。最後に、圧延荷重の実測値Pexp と圧延荷重の実績計算値Pcal とから圧延荷重の誤差率Cを式(1)に基づいて求め、以降の圧延パスにおける圧延荷重予測の学習係数Cを式(2)により計算する。
続いて、該被圧延材2のこれから実施する圧延スタンドに対する圧延条件から、該圧延スタンドにおける圧延荷重の予測値を計算する。これは、実施例1に示したように、式(4)〜(5)に各スタンドの入側板厚H、出側板厚h、圧延温度T(添字iは、第iスタンドでの値を示す。以下同じ。)などを代入することで求めることができる。
さらに、各スタンドの出側板厚hに基づき、式(8)を参照して各スタンドにおける圧延荷重予測に対する実績パスにおける圧延荷重の予測誤差率に乗じるゲインαを求める。本実施例では、8第5スタンド出側板厚hに応じてゲインαを変化させた。
Figure 2009113719
ここで、第5スタンド出側板厚hの単位はmmである。なお、式(8)に基づく第5スタンド出側板厚hとゲインαとの関係を図9にも示している。
最後に、式(8)で決定されたゲインαを用いて圧延荷重の予測値Pcalを補正することにより、式(3)に基づいて圧延荷重の予測設定値Psetを計算する。得られた圧延荷重の予測設定値Psetに基づいてロール間隙やクラウン制御量を設定することにより、被圧延材2の圧延機群4における第2スタンド4b〜第5スタンド4eにおける圧延を実施した。
比較例として、前記学習ゲインを第5スタンド出側における被圧延材2の板厚に関わらず一定(α=0.3)とした。なお、それぞれ200本の圧延材に対して適用した。
その結果、比較例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=3.1%であったのに対し、本実施例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=1.9%と大幅に向上した。
本発明によれば、熱間での板圧延において、従来に比べ、より安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる。また、これにより被圧延材の板厚、クラウン、平坦度をより所望の値に近づけることができるので、圧延の歩留ロスが抑制され、かつ、生産性が向上するという効果も得られる。このため、本発明は、鉄鋼材料の効率的生産に貢献し、鉄鋼業はもとより、広く鉄鋼製品を用いる自動車産業等へも、その効果が波及することは言うまでもない。
本発明は、熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法に関するものである。
被圧延材を所望の板厚まで圧延する場合、一般には複数の圧延パスにより徐々に被圧延材の板厚を所望の板厚に近づけていく。このとき、各パス出側板厚の目標値が与えられ、これを達成した場合の各パスにおける圧延荷重や圧延トルク等の圧延負荷を予測する。さらに、これら予測値に基づいてミル伸びやロールたわみ等の圧延機の弾性変形量を推定し、これを補償するようにロール間隙やクラウン制御量を設定し、また、動力を推定し、これが許容範囲を満たすように圧延速度を設定して、圧延を行うことが必要となる。
このとき、被圧延材の成分系、サイズ、温度、圧延条件などをパラメータとする予測式を用いて圧延負荷を予測するが、用いる予測式の精度や、予測式に代入する各パラメータの設定値(予測値)と実際の値との誤差に起因する圧延負荷の予測誤差が生じることがある。そのため、既に実施した圧延パスにおける圧延負荷の予測誤差に基づいて、該被圧延材の以降の圧延パスに対する圧延負荷の予測値を修正する、いわゆるパス間学習が行われている。
最も一般的なパス間学習方法として、前パス(実績パス)における圧延負荷の予測誤差率(式(1))に基づいて、該被圧延材のこれから実施する圧延パス(予測パス)の圧延荷重予測の学習係数CFを設定する方法がある。
例えば、圧延負荷として圧延荷重を考えると、該被圧延材に対する実績パスにおける圧延荷重実績値Pexpと、該実績パスに対する圧延荷重モデルによる圧延荷重の予測値Pcalとの比率CP(以下、「予測誤差率」という。)を、実績パスにおける圧延荷重の予測誤差の指標として考える。
Figure 2009113719
ところが、一般に、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差の傾向が、たとえ同一被圧延材であっても、各パスで一定であるとは限らない。例えば、式(1)で求められる実績パスにおける圧延負荷予測の誤差指標CPにゲインαを乗じて圧延負荷の予測誤差の傾向を平滑化して、予測パスにおける圧延荷重予測の学習係数CFを設定することが多い。
このとき、ゲインαを過大にすると予測誤差が発散しやすくなる傾向がある一方、該ゲインαを過小にすると圧延負荷の予測誤差が収束しにくくなる傾向があり、本技術で圧延負荷の予測精度を安定的に高めるためには、適切なゲインαを設定することが不可欠である。
そこで、例えば、特開昭50−108150号公報には、予測パスにおける圧延荷重予測の学習係数CFを設定するにあたって、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差が過去実績の平均値に近い場合には、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインαを大きく、そうでない場合には該ゲインαを小さく設定することにより、圧延負荷の予測精度を向上させる技術が開示されている。
しかしながら、一般的には、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差は広範囲に分布するので、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差の過去実績の平均値からの偏差に応じて、実績パスにおける圧延負荷予測の誤差に乗じるゲインαを調整して、予測パスにおける圧延荷重予測の学習係数CFを設定する方法では、圧延負荷の予測精度を安定的に高めることは困難である。
特開2000−126809号公報には、圧延負荷の予測誤差を摩擦係数の予測誤差と変形抵抗の予測誤差との重み付け和で表現し、それぞれの重み係数を各パスで修正することにより圧延負荷の予測精度を向上させる技術が開示されている。
特開平1−133606号公報には、圧延負荷予測式の各パラメータが圧延負荷に及ぼす影響度を示す重み係数によって圧延負荷予測の学習係数を決定することにより、圧延負荷の予測精度を向上させる技術が開示されている。
特開平10−263640号公報には、圧延負荷予測の学習係数を被圧延材固有の誤差を補正する成分と、圧延機の経時的変化による誤差を補正する成分とに分離することにより、圧延負荷の予測精度を向上させる技術が開示されている。
このように、想定される誤差要因に基づいて圧延負荷の予測誤差を補正する技術では、想定した誤差要因が実態と合致していれば、圧延負荷の予測精度を原理的に向上し得ると考えられる。
しかし、圧延負荷の誤差要因には、被圧延材および圧延ロールの表面状態、被圧延材の温度・変形特性、圧延条件の設定精度など様々な要因があり、これら多数の影響因子の誤差を合理的に抽出・推定することは非常に困難である。
つまり、従来、板圧延において、該被圧延材に対し、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に基づいて、以降の圧延パスにおける圧延負荷の予測値を補正することにより、安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる学習方法は見当たらない。
特開昭50−108150号公報 特開2000−126809号公報 特開平1−133606号公報 特開平10−263640号公報
上記したように、従来、板圧延において、被圧延材の実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に基づいて、該被圧延材の以降の圧延パスにおける圧延負荷の予測値を補正することにより、安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる圧延負荷予測の学習方法は見当たらず、当該学習方法が希求されていた。
本発明は、上記課題に鑑み、熱間での板圧延において、該被圧延材の実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に基づいて、以降の圧延パスにおける該被圧延材の圧延負荷の予測値を補正することにより、安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる圧延負荷予測の学習方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明者らは、圧延負荷の実績値とその実績計算値および予測誤差との関係について数多くの検討をした。
なお、ここで、圧延負荷とは、圧延荷重や圧延トルク、圧延動力などを指す。また、圧延負荷の実績計算値とは、実績パスでの圧延条件の実績値を圧延荷重の予測式に代入して得られる圧延荷重に、該パスに対する圧延荷重予測の学習係数を乗じたものである。
検討の結果、熱間での板圧延において、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねても変化しにくいかどうかが、被圧延材の板厚の大小に大きく影響を受けることを見出した。
そこで更に検討したところ、圧延負荷予測において、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、被圧延材の板厚に応じて変化させることにより、安定的に圧延負荷の予測精度を向上させることが可能となることが判明し、本発明を成すに至った。
加えて、被圧延材の板厚が薄くなるほど、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねるに伴って変化しやすくなることを見出したので、被圧延材の板厚が薄くなるほど実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に対するゲインを小さくすることが、圧延負荷の予測精度を向上させる上で好ましいことも判明した。
これは、熱間での板圧延では、板厚が厚い場合には、被圧延材の温度が変化しにくく、そのため圧延パスを重ねても被圧延材の温度推定誤差はあまり変化しないことによるものと推察される。それゆえ、被圧延材の圧延負荷の予測精度に大きな影響を及ぼす被圧延材の温度の推定精度の変化が小さいので、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねても変化しにくくなると考えられる。
一方、板厚が薄い場合には、被圧延材の温度が圧延パスを重ねるに連れて大きく変化するため、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねるに連れて変化しやすくなるものと思われる。
即ち、参照した実績パスにおける該被圧延材の板厚が厚くなるほど、圧延負荷の実績値とその実績計算値との誤差が圧延パスを重ねるに伴って変化しにくいことを見出したので、参照した実績パスにおける該被圧延材の板厚が厚くなるほど該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを大きくすることが、圧延負荷の予測精度を向上させる上で好ましいことが判明した。
また、対象とする予測パスにおける該被圧延材の板厚が薄くなるほど、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差が該予測パスにおける圧延負荷の予測誤差に及ぼす影響が小さくなることを見出したので、対象とする予測パスにおける該被圧延材の板厚が薄くなるほど実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを小さくすることも、圧延負荷の予測精度を向上させる上で好ましいことが判明した。
さらに、実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを変化させる基準とする前記板厚を、入側板厚、出側板厚、平均板厚のいずれかまたはこれら2つ以上の組み合わせから設定すればよいことも見出した。
本発明は、上記の知見を基になされたものであって、その要旨は以下のとおりである。
(I)被圧延材の実績パスにおける圧延負荷の予測誤差を参照して、該被圧延材のこれから実施する圧延パスにおける圧延負荷の予測値を補正する熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法において、圧延負荷予測の学習係数の設定に関し、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、該被圧延材の板厚が薄くなるほど小さくする方向に変化させることを特徴とする、熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法が提供される。
(II)前記(I)に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、実績パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させてもよい。
(III )前記(I)に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、対象とする予測パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させてもよい。
(IV)前記(I)に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、最終パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させてもよい。
(V)前記(I)〜(IV)のいずれか1項に記載の圧延負荷予測の学習方法において、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを変化させる基準とする前記板厚が、入側板厚、出側板厚および平均板厚のうちいずれかまたはこれら2つ以上の組み合わせで得られるものに対し変化させてもよい。
(VI)前記(I)〜(V)のいずれか1項に記載の圧延負荷予測の学習方法において、予測対象の圧延負荷として圧延荷重を用いてもよい。
(VII )前記(I)〜(VI)のいずれか1項に記載の圧延負荷予測の学習方法において、予測対象の圧延負荷として圧延トルクを用いてもよい。
つづいて、本発明による効果について説明する。
前記(I)の発明によれば、従来に比して、熱間での板圧延における圧延負荷の予測精度を安定的に向上できる圧延負荷予測の学習を実現できる。
また、前記(II)〜(V)の発明によれば、さらに安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる圧延負荷予測の学習を実現できる。
加えて、前記(VI)の発明によれば、安定的に圧延荷重の予測精度を向上できるので、精度よくミル伸び、ロールたわみ等の圧延機の弾性変形量を推定し、これを補償するようにロール間隙やクラウン制御量を設定でき、これにより被圧延材の板厚精度、クラウン精度、平坦度を向上できる。
また、前記(VII )の発明によれば、安定的に圧延トルクの予測精度を向上できるので、精度よく動力を推定し、これが許容範囲を満たすように圧延速度を設定でき、これにより生産性を向上できる。
以上のように、本発明によれば、熱間での板圧延において、従来に比して、より安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる。また、これにより被圧延材の板厚、クラウン、平坦度をより所望の値に近づけることができるので、圧延の歩留ロスが抑制され、かつ、生産性が向上するという効果も得られる。
本発明を実施するための形態について、一例を用いて説明する。
本技術は、圧延荷重、圧延トルクをはじめとするいかなる圧延負荷指標の予測に対しても適用でき得る技術である。ここでは、本発明の好適な実施の形態について、圧延負荷予測の学習方法の一実施形態として、圧延荷重を例に説明する。
(Step-1)任意の被圧延材について、実績パスにおける圧延荷重の予測誤差の指標として、式(1)に基づいて、該実績パスにおける圧延荷重の実績値と、該実績パスにおける圧延荷重の実績計算値との誤差率CPを求める。
ここで前述したように、圧延荷重の実績計算値とは、該パスの圧延条件の実績値を圧延荷重の予測式に代入して得られる圧延荷重に、該パスに対する圧延荷重予測の学習係数を乗じたものである。
(Step-2)該被圧延材について、これ以降に行う予測パスにおける圧延荷重Pcalを、圧延荷重モデルを用いて計算する。
(Step-3)該被圧延材について、上記(Step-2)で圧延荷重を予測した圧延パス出側における該被圧延材の板厚に応じたゲインαを求める。このとき、該被圧延材の予測パス出側における板厚が厚くなるほどゲインαが大きくなるように設定することが好ましい。なお、該被圧延材の板厚として、予測パスにおける入側板厚、または該実績パスにおける入側板厚もしくは出側板厚、あるいは最終パス出側板厚などを参照してゲインαを変化させることもできる。
(Step-4)上記(Step-3)で計算したゲインαと上記(Step-1)において求めた該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差率CPから、式(2)を用いて該予測パスにおける圧延荷重の学習係数CFを計算する。ここで、CF´は上記(Step-1)における該実績パスにおける圧延荷重の学習係数である。
Figure 2009113719
(Step-5)上記(Step-2)で予測した圧延荷重の予測値Pcalと、上記(Step-4)で計算された圧延荷重の学習係数CFを用いて、式(3)を用いて該予測パスにおける圧延荷重の予測設定値Psetを計算する。
Figure 2009113719
(Step-6)上記(Step-5)で算出された圧延荷重の予測設定値Psetに基づいて該圧延パスの圧延条件を設定し、圧延を実施する。
以上、本発明の一実施形態における圧延負荷の学習の過程を示したが、本実施形態では、被圧延材の板厚の大小に応じて、圧延負荷予測における実績パスに圧延負荷の予測精度に乗じるゲインを調整するので、従来に比して、より安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる。また、これにより、被圧延材の板厚、クラウン、平坦度をより所望の値に近づけることができるので、圧延の歩留ロスが抑制され、かつ、生産性が向上するという効果も得られる。
以下、本発明の一実施例について図面に基づいて説明する。なお、以下の実施例で用いられる数値、関数等は、本発明を説明するための一例にすぎず、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、本明細書及び図面において実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示す、圧延機1によるリバース式多パス圧延における圧延荷重予測および圧延トルク予測のパス間学習に本発明を適用する実施例を考える。圧延機1では、既に被圧延材2に対する圧延が(i−1)パス実施されており、これから第iパスの圧延を実施するところである。このとき、第(i−1)パスにおける圧延荷重Pexp i-1および圧延トルクGexp i-1、被圧延材2の入側板厚Hi-1、出側板厚hi-1および圧延温度Ti-1が演算装置3に記憶されている。また、演算装置3には、圧延機1のワークロール半径Rや被圧延材2の成分情報および板幅wも記憶されている。
以下に、第(i−1)パスにおける圧延荷重および圧延トルクの予測誤差率を参照して、第iパスにおける圧延荷重および圧延トルクの予測値を補正する場合を示す。
演算装置3では、まず、被圧延材2の実績パスである第(i−1)パスにおける変形抵抗ki-1を計算する。一般には、第(i−1)パスにおける変形抵抗ki-1は、少なくとも被圧延材の成分情報と圧延温度Ti-1とを引数とする関数により与えられている。
次に、演算装置3を用いて、第(i−1)パスにおける扁平ロール半径R´i-1を計算する。本実施例では、式(4)を用いた。
Figure 2009113719
ここで、Cはヒッチコック係数である。また、H、hはそれぞれ該パスにおける入出側板厚、Pは該パスにおける圧延荷重であり、ここではそれぞれ第(i−1)パスにおける入側板厚Hi-1、出側板厚hi-1、実績荷重Pexp i-1を代入した。
さらに、演算装置3を用いて、式(5)および(5)’により、第(i−1)パスにおける圧延荷重の実績計算値Pcal i-1および圧延トルクの実績計算値Gcal i-1を計算する。
Figure 2009113719
ここで、Qは該パスにおける圧下力関数、λはトルクアーム係数である。さらに、第(i−1)パスにおける圧延荷重の実測値Pexp i-1と、第(i−1)パスにおける圧延荷重の実績計算値Pcal i-1とから、式(1)に基づいて、実績パス(第(i−1)パス)における圧延荷重の誤差率CP(P)を求める。同様に、第(i−1)パスにおける圧延トルクの実測値Gexp i-1と、第(i−1)パスにおける圧延トルクの実績計算値Gcal i-1とから、式(1)に基づいて、実績パス(第(i−1)パス)における圧延トルクの誤差率CP(G)を求める。
続いて、該被圧延材2の予測パスである第iパスに対する圧延条件から、該予測パスにおける圧延荷重および圧延トルクの予測値を計算する。これは、式(4)〜(5)’に第iパスの入側板厚Hi、出側板厚hi、圧延温度Tiなどを代入することで求めることができる。
さらに、式(6)を参照して、圧延負荷予測の学習係数の設定に関し、実績パスにおける圧延荷重および圧延トルクの予測誤差率に乗じるゲインαを求める。本実施例では、式(6)に示すように予測パス(第iパス)の出側板厚hに応じてゲインαを変化させた。
Figure 2009113719
ここで、予測パス出側板厚hの単位はmmである。なお、式(6)に基づく予測パス出側板厚hとゲインαとの関係を図2にも示している。
最後に、式(6)で決定されたゲインαを用いて、式(2)を用いて予測パスにおける圧延荷重の学習係数CF(P)および圧延トルクの学習係数CF(G)を計算し、これと圧延荷重の予測値Pcalおよび圧延トルクの予測値Gcalとに基づいて、式(3)を用いて第iパスにおける圧延荷重の予測設定値Psetおよび圧延トルクの予測設定値Gsetを計算する。
圧延トルクの予測設定値Gsetを計算する際に式(3)を用いる場合は、圧延荷重の予測値Pcalの代わりに圧延トルクの予測値Gcalを、圧延荷重の学習係数CF(P)の代わりに圧延トルクの学習係数CF(G)をそれぞれ代入することによって求めることができる。
式(3)で求められた圧延荷重の予測設定値Psetおよび圧延トルクの予測設定値Gsetに基づいて、ロール間隙やクラウン制御量、圧延速度を設定することにより、被圧延材2の第iパス圧延を実施した。
このようにして、既に実施した圧延パス(実績パス)における圧延荷重ならびに圧延トルクの実績値および実績計算値に基づいて、これから実施する圧延パス(予測パス)における圧延荷重および圧延トルクを予測するに際し、該予測パス出側における被圧延材2の板厚に応じて、圧延荷重予測および圧延トルク予測の実績パスにおける圧延荷重予測誤差率および圧延トルク予測誤差率に乗じるゲインを変化させた。
比較例として、前記ゲインを該予測パス出側における被圧延材2の板厚に関わらず一定(α=0.5)とし、それぞれの圧延荷重および圧延トルクの予測誤差を比較した。なお、それぞれ100本ずつの圧延に対して適用し、比較を行った。
その結果を図3(a)および図3(b)に示す。比較例では圧延荷重予測誤差の標準偏差σ=8.6%、圧延トルクの予測誤差の標準偏差σ=12.1%であったのに対し、本実施例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=4.2%、圧延トルクの予測誤差の標準偏差σ=7.7%であり、比較例に対し大幅に低減できた。これより、本実施例では圧延荷重および圧延トルクの予測精度が向上したので、各圧延パスにおけるロール間隙やクラウン制御量、圧延速度を精度良く設定できたため、被圧延材の板厚精度やクラウン精度、平坦度を大幅に向上することが可能となった。
ここでは予測すべき指標に圧延荷重および圧延トルクを用いた場合を例として説明したが、本発明は、圧延荷重および圧延トルクの予測に限定するものではなく、例えば、圧延動力など種々の圧延負荷指標の予測に適用することが可能である。即ち、本発明は、上記実施例に限定されることなく、圧延負荷指標を、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
また、本実施例では、直前の圧延パスにおける実績を用いて、直後の圧延パスにおける予測精度を向上させる場合を例として説明したが、例えば、直前の圧延パスにおける実績のみならず、既に実施した一つの圧延パス、あるいは複数の圧延パスにおける実績を用いること、および/または、直後の圧延パスにおける予測精度のみならず、以降実施する一つの圧延パス、あるいは複数の圧延パスにおける予測精度を向上させる場合に本発明を適用しても良い。
加えて、本実施例では、被圧延材の板厚として予測パス出側における値を参照した場合を例に説明したが、本発明は、被圧延材の板厚として、その予測パス出側における値に限定するものではなく、例えば、予測パス入側における値や、実績パス入側もしくは出側における値、最終パス出側における値、あるいはこれらの組み合わせなどを用いることも可能である。
実施例2も、実施例1と同様に、図1に示す圧延機1によるリバース式多パス圧延における圧延荷重予測のパス間学習に本発明を適用したものである。本実施例では、式(7)に示すように、参照した実績パス出側板厚hに応じてゲインαを変化させた。
Figure 2009113719
なお、式(7)に基づく実績パス出側板厚hとゲインαとの関係を図4にも示している。また、各パスの圧延を実施するたびに、以降の圧延パスにおける圧延荷重予測における学習係数を更新することにより、以降のパスにおける板厚スケジュール、クラウン制御量の修正も実施した。このようにして、第1パス入側板厚が40.0〜200.0mm、最終パス出側板厚が4.0〜150.0mm、板幅が1200〜4800mm、総圧延パス数が4〜15の熱間での板圧延を実施した。
比較例として、前記ゲインを該実績パス出側における被圧延材2の板厚に関わらず一定(α=0.5)として、同様の圧延を実施した。なお、それぞれ100本の圧延材に対して適用した。
その結果、図5に示すように、比較例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=7.0%であったのに対し、本実施例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=2.8%と比較例に対し大幅に低下した。
また、本実施例では圧延荷重の予測精度が向上したので、各圧延パスにおけるロール間隙やクラウン制御量を精度良く設定できたため、図6に示すように、最終パス出側における被圧延材の板厚精度(狙い値からの偏差)が比較例の0.149mmに対し、本実施例では0.077mmと大幅に向上した。
さらには、圧延荷重の予測精度の向上によりクラウン制御精度が向上したので、平坦度を大幅に向上することが可能となり、平坦度不良に起因する通板トラブルの発生率を大きく改善できたため、図7に示すように生産性(1時間あたりの圧延量)が比較例の182tonf/hに対し、本実施例では191 tonf/hと向上した。
実施例3は、最終スタンド出側板厚が1.0〜20.0mmの範囲である熱間タンデム圧延プロセスに本技術を適用した一例である。
図8に示すように、4a〜4eの5台の圧延機からなる圧延機群4におけるタンデム圧延における圧延荷重予測のパス間学習に本発明を適用する実施例を考える。圧延機群4では第1スタンド4aにより既に被圧延材2に対する圧延が実施されており、これから第2スタンド4b〜第5スタンド4eにおける圧延を実施するところである。このとき、第1スタンドにおける圧延荷重Pexp 1、被圧延材2の入側板厚H1、出側板厚h1および圧延温度T1が演算装置3に記憶されている。また、演算装置3には、圧延機群4の各スタンド4a〜4eのワークロール半径Rや被圧延材2の成分情報および板幅wも記憶されている。
ここでは、第1スタンドにおける圧延荷重の予測誤差を用いて、第2〜5スタンドにおける圧延荷重の予測値を補正することを考える。
演算装置3では、まず、被圧延材2の第1スタンドにおける変形抵抗k1を計算する。次に、演算装置3を用いて扁平ロール半径R´1を計算する。さらに、演算装置3を用いて、式(5)により圧延荷重の実績計算値Pcal 1を計算する。最後に、圧延荷重の実測値Pexp 1と圧延荷重の実績計算値Pcal 1とから圧延荷重の誤差率CPを式(1)に基づいて求め、以降の圧延パスにおける圧延荷重予測の学習係数CFを式(2)により計算する。
続いて、該被圧延材2のこれから実施する圧延スタンドに対する圧延条件から、該圧延スタンドにおける圧延荷重の予測値を計算する。これは、実施例1に示したように、式(4)〜(5)に各スタンドの入側板厚Hi、出側板厚hi、圧延温度Ti(添字iは、第iスタンドでの値を示す。以下同じ。)などを代入することで求めることができる。
さらに、各スタンドの出側板厚hiに基づき、式(8)を参照して各スタンドにおける圧延荷重予測に対する実績パスにおける圧延荷重の予測誤差率に乗じるゲインαを求める。本実施例では、8第5スタンド出側板厚hに応じてゲインαを変化させた。
Figure 2009113719
ここで、第5スタンド出側板厚hの単位はmmである。なお、式(8)に基づく第5スタンド出側板厚hとゲインαとの関係を図9にも示している。
最後に、式(8)で決定されたゲインαを用いて圧延荷重の予測値Pcalを補正することにより、式(3)に基づいて圧延荷重の予測設定値Psetを計算する。得られた圧延荷重の予測設定値Psetに基づいてロール間隙やクラウン制御量を設定することにより、被圧延材2の圧延機群4における第2スタンド4b〜第5スタンド4eにおける圧延を実施した。
比較例として、前記学習ゲインを第5スタンド出側における被圧延材2の板厚に関わらず一定(α=0.3)とした。なお、それぞれ200本の圧延材に対して適用した。
その結果、比較例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=3.1%であったのに対し、本実施例では圧延荷重の予測誤差の標準偏差σ=1.9%と大幅に向上した。
本発明によれば、熱間での板圧延において、従来に比べ、より安定的に圧延負荷の予測精度を向上できる。また、これにより被圧延材の板厚、クラウン、平坦度をより所望の値に近づけることができるので、圧延の歩留ロスが抑制され、かつ、生産性が向上するという効果も得られる。このため、本発明は、鉄鋼材料の効率的生産に貢献し、鉄鋼業はもとより、広く鉄鋼製品を用いる自動車産業等へも、その効果が波及することは言うまでもない。
図1は、本発明の実施例1、2に用いた圧延ラインを表す図である。 図2は、本発明の実施例1に用いた予測パス出側板厚hとゲインαの関係を表す図である。 図3(a)は、本発明の実施例1におけるいて、圧延負荷として圧延荷重を予測したときの予測精度を表す図である。 図3(b)は、本発明の実施例1における圧延負荷として圧延トルクを予測したときの予測精度を表す図である。 図4は、本発明の実施例2に用いた実績パス出側板厚hとゲインαの関係を表す図である。 図5は、本発明の実施例2における圧延荷重の予測精度を表す図である。 図6は、本発明の実施例2における板厚精度を表す図である。 図7は、本発明の実施例2における生産性を表す図である。 図8は、本発明の実施例3に用いた圧延ラインを表す図である。 図9は、本発明の実施例3に用いた第5スタンド出側板厚hとゲインαの関係を表す図である。

Claims (8)

  1. 被圧延材の実績パスにおける圧延負荷の予測誤差を参照して、該被圧延材のこれから実施する圧延パスにおける圧延負荷の予測値を補正する熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法において、
    圧延負荷予測の学習係数の設定に関し、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、該被圧延材の板厚に応じて変化させることを特徴とする、熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法。
  2. 圧延負荷予測の学習係数の設定に関し、該実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、該被圧延材の板厚が薄くなるほど小さくすることを特徴とする、請求の範囲1に記載の熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法。
  3. 前記実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、実績パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法。
  4. 前記実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、予測パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法。
  5. 前記実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを、最終パスにおける被圧延材の板厚に応じて変化させることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法。
  6. 前記実績パスにおける圧延負荷の予測誤差に乗じるゲインを変化させる基準とする前記板厚が入側板厚、出側板厚及び平均板厚のうちいずれかまたはこれら2つ以上の組み合わせで得られるものであることを特徴とする請求の範囲1〜5のいずれかに1項に記載の熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法。
  7. 前記圧延負荷が圧延荷重であることを特徴とする、請求の範囲1〜6のいずれか1項に記載の熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法。
  8. 前記圧延負荷が圧延トルクであることを特徴とする、請求の範囲1〜6のいずれか1項に記載の熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法。
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