JP4102267B2 - 冷間タンデム圧延における板幅制御方法 - Google Patents

冷間タンデム圧延における板幅制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、連続焼鈍での板幅の変化を考慮した冷間タンデム圧延における板幅制御方法に関する。
冷間タンデム圧延において、被圧延材の板幅を調整、制御する方法としては、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているように、張力,被圧延材の形状及びクラウン変化量から板幅変化量を推定し、張力を調整する方法がある。しかしながら、張力を操作する方法は、破断しやすい連続圧延時の先行被圧延材と後続被圧延材との連続部に適用することは困難である。また、スタンド間張力の増加が板厚の減少に作用し、板厚制御と干渉し合うことも欠点である。
他方、特許文献3に開示されているように、圧延後の板材の目標板幅調整量を算出し、これを各スタンド毎の板幅調整量に配分するに際し、板幅調整量及び各スタンド出側のクラウン変化量と板幅変化量の関係から算出されるクラウン変更量を、圧延条件から算出されるクラウン変更量の許容範囲内とするよう板幅調整量を設定し、算出されたクラウン変更量に応じて圧延スタンド内のクラウン制御端(ロールベンダー等の形状制御手段)を操作する方法がある。しかし、形状制御手段が板幅変動に及ぼす影響は各スタンド毎に単独で把握され、その影響度が後段側スタンドで変化することに関しては検討されていない。したがって、より高精度で板幅を制御するためには、一層の改善が必要である。
そこで、本発明者等は、形状制御手段が板幅変動に及ぼす影響が後段側スタンドで変化することを考慮した板幅制御方法について検討し、各スタンドにおける数式モデルを使用する方法を開発し、特許文献4として紹介した。
この方法では、各スタンドにおける形状制御手段の変更量を変数として最終スタンド出側の板幅変動を表す数式モデルを予め作成しておく。そして、最終スタンド出側の板幅を連続的に測定し、この実測値を変数として数式モデルに基づき、最終スタンド出側の板幅が目標値に一致するように各スタンドの形状制御手段の制御量を補正している。
特開平1−262011号公報 特開平1−262013号公報 特開平5−154527号公報 特願2002−090320号
この板幅制御方法により、冷延後の板幅精度は大きく向上し、板幅公差を満足する冷延鋼板が高歩留で製造されるようになった。
しかしながら、冷延後に連続焼鈍される鋼板では、連続焼鈍炉内でハースロールにより繰り返し曲げ変形を受ける過程で板幅が変化する。そこで、連続焼鈍での板幅変化量を経験的に予測し、その板幅変化量の予測値を考慮して冷延後の板幅目標値を設定して板幅制御を行っているが、板幅変化量の予測精度が悪く、目標とする板幅が得られない場合がある。特に、板プロフィール変化の大きい板厚1.5mm以上の厚ゲージ材では連続焼鈍炉内で大きな幅縮みを生じ、板幅公差を外れる場合があった。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、連続焼鈍での板幅の変化量を数式モデルにより算出し、その変化量を考慮して冷間タンデム圧延における板幅制御を行うことを目的とする。
本発明の冷間タンデム圧延における板幅制御方法は、その目的を達成するため、タンデム圧延機の各スタンドにおける圧延荷重,各スタンド間張力,各スタンドにおける形状制御手段の制御量及び圧延前素材の板幅を変数として最終スタンド出側の板幅を表す数式モデルを予め作成するとともに、伸び率を変数として連続焼鈍での板幅の変化量を表す数式モデルをも予め作成し、各スタンドの圧延荷重の予測値,各スタンド間張力の予測値,圧延前素材の板幅の測定値及び連続焼鈍での伸び率の予測値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、連続焼鈍後の板幅が目標値に一致するように第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を設定することを特徴とする。
また、タンデム圧延機の各スタンドにおける圧延荷重,各スタンド間張力,各スタンドにおける形状制御手段の制御量及び圧延前素材の板幅を変数として最終スタンド出側の板幅を表す数式モデルを予め作成するとともに、伸び率を変数として連続焼鈍での板幅の変化量を表す数式モデルをも予め作成し、各スタンドの圧延荷重,各スタンド間張力及び圧延前素材の板幅を連続的に測定し、これらの測定値及び連続焼鈍での伸び率の予測値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、連続焼鈍後の板幅が目標値に一致するように第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を常時補正することを特徴とする。
さらに、タンデム圧延機の各スタンドにおける形状制御手段の変更量を変数として最終スタンド出側の板幅の変化量を表す数式モデルを予め作成するとともに、伸び率を変数として連続焼鈍での板幅の変化量を表す数式モデルをも予め作成し、最終スタンド出側の板幅を連続的に測定し、この測定値及び連続焼鈍での伸び率の予測値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、連続焼鈍後の板幅が目標値に一致するように第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の変更量を常時補正することを特徴とする。
さらにまた、タンデム圧延機の各スタンドにおける圧延荷重,各スタンド間張力,各スタンドにおける形状制御手段の制御量及び圧延前素材の板幅を変数として最終スタンド出側の板幅を表す数式モデルを予め作成するとともに、伸び率を変数として連続焼鈍での板幅の変化量を表す数式モデルをも予め作成し、各スタンドの圧延荷重の予測値,各スタンド間張力の予測値,各スタンドにおける形状制御手段の制御量の予測値及び連続焼鈍での伸び率の予測値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、連続焼鈍後の板幅が目標値に一致するように圧延前素材の板幅を設定することを特徴とする。
本発明の板幅制御方法では、連続焼鈍で生じる板幅の変化量を数式モデルで算出し、その変化量を考慮して冷間タンデム圧延における板幅制御を行っているので、連続焼鈍での板幅変化が大きい板厚1.5mm以上の厚ゲージ材であっても、板幅精度が良好な冷延金属帯が高歩留で製造される。
本発明者等は、冷間タンデム圧延機で金属帯板を連続して冷間圧延する際、タンデム圧延機の各スタンドにおける形状制御手段の制御量を設定または補正することにより、連続焼鈍後もバラツキの小さい安定した板幅が得られるような冷間圧延における板幅制御方法を種々調査検討した。その結果、連続焼鈍での板幅の変化量の板幅に対する比率が伸び率と比例関係にあることに着目し、連続焼鈍での板幅の変化量の板幅に対する比率に伸び率が及ぼす影響を取り込んだ数式モデルにより連続焼鈍での板幅の変化量を予測し、その変化量を考慮してタンデム圧延機の板幅制御を行うと、連続焼鈍後に目標とする板幅が得られることを見出した。
以下に、本発明を詳細に説明する。
形状制御手段の制御量が増加すると当該スタンドで板幅が減少するが、その影響度は後段スタンドになるほど小さくなる。例えば、図1に示すように、No.1スタンドでワークロールベンダー力が増加すると、No.1スタンド出側の板幅が減少するが、その影響度はNo.2スタンド以降で小さくなる。
また、圧延荷重が増加すると当該スタンドで板幅が増加するが、圧延荷重増加による影響は後段スタンドになるほど小さくなる。例えば、図2に示すように、No.1スタンドで圧延荷重が増加すると、No.1スタンド出側の板幅が増加するが、その影響度はNo.2スタンド以降で小さくなる。さらに、図3に示すように、No.1−No.2のスタンド間張力が増加すると、No.1,No.2スタンド出側で板幅が減少するが、その影響度はNo.3スタンド以降で小さくなる。
そして、最終スタンド出側の板幅変動量は、図4〜6に示すように、形状制御手段の変更量,圧延荷重の変化量及びスタンド間張力の変化量とほぼ線形関係にある。したがって、最終スタンド出側の板幅変動量は、次の式(1)で予測することができる。
Figure 0004102267
式中、iは上流スタンド側からiスタンド目の圧延機,nはスタンド数,W2は最終スタンド出側の板幅,Fiはiスタンドにおける形状制御手段の制御量,Piはiスタンドにおける圧延荷重,Tiは(i−1)スタンドとiスタンド間の張力量,W1は圧延前素材の板幅,ai,bi,ci,diは影響係数を示す。
影響係数ai,bi,ci,diは、板幅,板厚,鋼種等の製造品種によって定まる定数であり、実験またはロールの弾性変形解析及び素材の塑性変形解析とを連成させた解析モデルを用いたシミュレーションでそれぞれ求められる。そこで、板幅,板厚,鋼種等の各区分及びスタンド毎に影響係数ai,bi,ci,diのテーブルを設定し、あるいは板幅,板厚,鋼種等の関数として影響係数ai,bi,ci,diを数式化できる。
次に、連続焼鈍炉内でのハースロールによる繰り返し曲げ変形における板幅の変化に及ぼす要因には、板幅,板厚,材質,焼鈍温度,通板速度,炉内張力がある。材質,焼鈍温度,通板速度は、板幅に影響するが、その影響は材料の変形抵抗が変化することにより生じる。したがって、連続焼鈍での板幅の変化に影響する主要因は、板幅,板厚,材料の変形抵抗,炉内張力である。
図7に示すように、板幅が広いほど、連続焼鈍での幅縮み側への板幅変化が大きくなり、板幅変化量は板幅と比例関係にある。
また、図8〜10に示すように、板厚が厚いほど,材料の変形抵抗が小さいほど,炉内張力が大きいほど,連続焼鈍での幅縮み側への板幅変化が大きくなる。これは、塑性変形を生じやすい条件ほど、繰り返し曲げ変形により幅縮み側への板幅変化を生じやすいことを表しており、図11に示すように、板幅変化量ΔWの板幅に対する比率は繰り返し曲げ変形における伸び率と比例関係にある。
したがって、板幅の変化量は次の式(2),(3)で表される。
Figure 0004102267
式中、hは板厚,kは材料の変形抵抗,tは炉内張力,fは板厚と材料の変形抵抗および炉内張力の関数,εは伸び率,eは影響係数を示す。
影響係数eは板幅によって定まる定数であり、実験または材料の弾塑性変形解析モデルによるシミュレーションから求められる。そして、影響係数eは、板幅毎にテーブルを設定し、あるいは板幅の関数として数式化される。また、式(3)の関数fも実験または材料の弾塑性変形解析モデルによるシミュレーションから求められる。
式(1),(2)から連続焼鈍後の板幅W3は次の式(4)で表される。
Figure 0004102267
タンデム圧延機における各形状制御手段の初期設定に当っては、連続焼鈍での伸び率を式(3)により予測する。そして、各スタンドの圧延荷重の予測値,各スタンド間張力の予測値,圧延前素材の板幅の測定値および連続焼鈍での伸び率の予想値を式(4)に代入し、連続焼鈍後の板幅W3が目標値W0となるように、第1スタンドから(n−1)スタンドにおける形状制御手段の制御量Fiを算出し、設定する。
式(4)で連続焼鈍後の板幅W3が目標値W0となる各スタンドにおける形状制御手段の制御量Fiの組合わせは無数にあるが、各スタンドの形状に及ぼす影響を考慮して設定することが好ましい。例えば、第1スタンドから(n−1)スタンドのそれぞれのスタンドが最終スタンド出側の板幅変化に寄与する量ΔWiを均一化させるため、次の式(5)を満足するように第1スタンドから(n−1)スタンドにおける形状制御手段の制御量Fiを算出し、設定すればよい。
Figure 0004102267
ところで、フィードフォワード方式で板幅を制御する場合には、各スタンドの圧延荷重,各スタンド間張力および圧延前素材の板幅を連続的に測定するとともに、連続焼鈍での伸び率を式(3)により予測する。そして、各スタンドの圧延荷重の測定値,各スタンド間張力の測定値,圧延前素材の板幅の測定値および連続焼鈍での伸び率の予測値を式(4)に代入し、連続焼鈍後の板幅W3が目標値W0となるように、第1スタンドから(n−1)スタンドにおける形状制御手段の制御量Fiを算出し、補正する。
この場合も、形状制御手段の初期設定の場合と同様に、各スタンドの形状に及ぼす影響を考慮して、式(5)を満足するように第1スタンドから(n−1)スタンドにおける形状制御手段の制御量Fiを算出し、補正すればよい。
また、フィードバック方式で板幅を制御する場合には、タンデム圧延機の最終スタンド出側の板幅の変化量が各スタンドにおける形状制御手段の変更量と線形関係にあるので、式(4)に代わって次の式(6)にしたがった板幅制御式を使用する。
Figure 0004102267
ここでW2’は、最終スタンド出側における板幅に測定値である。
この場合には、タンデム圧延機の最終スタンド出側の板幅を連続的に測定するとともに、連続焼鈍での伸び率を式(3)により予測する。そして、最終スタンド出側の板幅の測定値および連続焼鈍での伸び率の予測値を式(6)に代入し、連続焼鈍後の板幅W3が目標値W0となるように、第1スタンドから(n−1)スタンドにおける形状制御手段の変更量ΔFiを算出し、補正する。
式(6)で連続焼鈍後の板幅W3が目標値W0となる各スタンドにおける形状制御手段の変更量ΔFiの組合わせは無数にあるが、各スタンドの形状に及ぼす影響を考慮して設定することが好ましい。例えば、第1スタンドから(n−1)スタンドのそれぞれのスタンドが最終スタンド出側の板幅変化に寄与する量ΔWi’を均一化させるため、次の式(7)を満足するように第1スタンドから(n−1)スタンドにおける形状制御手段の変更量ΔFiを算出し、設定すればよい。
Figure 0004102267
板幅制御のための形状制御手段としては、ワークロールベンダー,中間ロールベンダー,中間ロールシフト等のいずれも使用可能である。応答性を重視する場合には、ワークロールベンダー又は中間ロールベンダーの使用が好ましい。
板幅の最適な制御方法は、プリセット制御+フィードフォワード制御、またはプリセット制御+フィードバック制御である。プリセット制御は、各形状制御手段の制御量を初期設定するものであり、圧延の初期から板幅を制御していくために欠かせない。また、圧延中には、圧延荷重,張力および素材の板幅が変動するので、圧延後の板幅も変動する。これに対応して、圧延中に各形状制御手段の制御量を補正する制御として、フィードフォワード制御およびフィードバック制御がある。フィードフォワード制御は、制御の時間的な遅れがフィードバック制御よりも少ない利点があるが、制御モデルの誤差を生じやすい。精度面では、フィードバック制御の方が優れている。
また、各スタンドにおける形状制御手段がエッジドロップ制御に使用され、その制御量が設定される場合がある。この場合には、連続焼鈍での伸び率を式(3)により予測する。そして、各スタンドの圧延荷重の予測値,各スタンド間張力の予測値,各スタンドにおける形状制御手段の制御量の予測値および連続焼鈍での伸び率の予測値を式(4)に代入し、連続焼鈍後の板幅W3が目標値W0となるように、圧延前素材の板幅W1を算出し、設定する。
プリセット制御
製品板厚1.2〜2.3mm,板幅800〜1250mmの普通鋼冷延鋼板の製造に際し、請求項1にしたがった板幅制御法を実施した。
本実施例では、図12に示すように、6段圧延機を4スタンド備えたタンデム圧延機1を使用した。なお、形状制御手段のうち、ワークロールベンダーのみを板幅制御手段として用いた。
圧延条件,各スタンドの圧延荷重の予測値,各スタンド間張力の予測値,圧延前素材の板幅の測定値,連続焼鈍で予測される材料の変形抵抗および炉内張力を上位コンピュータ2に入力した。プロセスコンピュータ3では、材料の変形抵抗,炉内張力および板厚から式(3)にしたがって連続焼鈍での伸び率を予測した。そして、プロセスコンピュータ3で製造品種毎に予め求められている影響係数に基づき、上位コンピュータ2からの情報に応じて式(5)にしたがって、No.1〜3スタンドの形状制御手段の制御量Fiを算出し、ワークロールベンダー4を介してプリセットした。
圧延開始時に相当する部分について、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を図13の(a)に示す。他方、連続焼鈍での板幅変化量を経験的に予測し、その板幅変化量の予測値を考慮して特許文献4に記載の板幅制御方法で冷延後の板幅目標値を設定して板幅制御を行った場合(従来法)の、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を図13の(b)に示す。図13の(b)にみられるように、従来法では連続焼鈍での板幅変化量の予測精度が悪いため、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差は大きくばらつき、2mmを超える場合もあった。これに対して、実施例1における連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差は、図13の(a)にみられるように±1mm以内に収まっていた。
フィードフォワード制御
製品板厚1.2〜2.3mm,板幅800〜1250mmの普通鋼冷延鋼板の製造に際し、請求項2にしたがった板幅制御法を実施した。
本実施例では、図14に示すように、6段圧延機を4スタンド備えたタンデム圧延機1を使用した。なお、形状制御手段のうち、ワークロールベンダーのみを板幅制御手段として用いた。
圧延条件,連続焼鈍で予測される材料の変形抵抗および炉内張力を上位コンピュータ2に入力した。圧延開始後、各スタンドにおける圧延荷重および各スタンド間張力を連続的に測定するとともに、圧延前素材の板幅を板幅計5で連続的に測定し、測定値を上位コンピュータ2に入力した。プロセスコンピュータ3では、材料の変形抵抗,炉内張力および板厚から式(3)にしたがって連続焼鈍での伸び率を予測した。そして、プロセスコンピュータ3で製造品種毎に予め求められている影響係数に基づき、上位コンピュータ2からの情報に応じて式(5)にしたがって、No.1〜3スタンドの形状制御手段の制御量Fiを算出し、ワークロールベンダー4を常時補正した。
連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を図15の(a)に示す。他方、連続焼鈍での板幅変化量を経験的に予測し、その板幅変化量の予測値を考慮して特許文献4に記載の板幅制御方法で冷延後の板幅目標値を設定して板幅制御を行った場合(従来法)の、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を図15の(b)に示す。図15の(b)にみられるように、従来法では連続焼鈍での板幅変化量の予測精度が悪いため、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差は大きくばらつき、3mmを超える場合もあった。これに対して、実施例2における連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差は、図15の(a)にみられるように±1mm以内に収まっていた。
フィードバック制御
製品板厚1.2〜2.3mm,板幅800〜1250mmの普通鋼冷延鋼板の製造に際し、請求項3にしたがった板幅制御法を実施した。
本実施例では、図16に示すように、6段圧延機を4スタンド備えたタンデム圧延機1を使用した。なお、形状制御手段のうち、ワークロールベンダーのみを板幅制御手段として用いた。
圧延条件,連続焼鈍で予測される材料の変形抵抗および炉内張力を上位コンピュータ2に入力した。圧延開始後、最終スタンド出側の板幅を板幅計5で連続的に測定し、測定値を上位コンピュータ2に入力した。プロセスコンピュータ3では、材料の変形抵抗,炉内張力および板厚から式(3)にしたがって連続焼鈍での伸び率を予測した。そして、プロセスコンピュータ3で製造品種毎に予め求められている影響係数に基づき、上位コンピュータ2からの情報に応じて式(7)にしたがって、No.1〜3スタンドの形状制御手段の変更量ΔFiを算出し、ワークロールベンダー4を常時補正した。
連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を図17の(a)に示す。他方、連続焼鈍での板幅変化量を経験的に予測し、その板幅変化量の予測値を考慮して特許文献4に記載の板幅制御方法で冷延後の板幅目標値を設定して板幅制御を行った場合(従来法)の、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を図17の(b)に示す。図17の(b)にみられるように、従来法では連続焼鈍での板幅変化量の予測精度が悪いため、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差は大きくばらつき、2mmを超える場合もあった。これに対して、実施例3における連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差は、図17の(a)にみられるように±1mm以内に収まっていた。
圧延前素材の板幅の設定
製品板厚1.2〜2.3mm,板幅800〜1250mmの普通鋼冷延鋼板の製造に際し、請求項4にしたがった板幅制御法を実施した。
本実施例では、図12と同一の、6段圧延機を4スタンド備えたタンデム圧延機1を使用した。
圧延条件,各スタンドの圧延荷重の予測値,各スタンド間張力の予測値,各スタンドにおける形状制御手段の制御量の予測値,連続焼鈍で予測される材料の変形抵抗および炉内張力を上位コンピュータ2に入力した。プロセスコンピュータ3では、材料の変形抵抗,炉内張力および板厚から式(3)にしたがって連続焼鈍での伸び率を予測した。そして、プロセスコンピュータ3で製造品種毎に予め求められている影響係数に基づき、上位コンピュータ2からの情報に応じて式(4)にしたがって、圧延前素材の板幅W1を算出し、圧延前の酸洗ラインで板幅がW1になるようにトリームした。
連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を図18の(a)に示す。他方、連続焼鈍での板幅変化量を経験的に予測し、その板幅変化量の予測値を考慮して特許文献4に記載の板幅制御方法で冷延後の板幅目標値を設定して板幅制御を行った場合(従来法)の、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を図18の(b)に示す。図18の(b)にみられるように、従来法では連続焼鈍での板幅変化量の予測精度が悪いため、連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差は大きくばらつき、3mmを超える場合もあった。これに対して、実施例4における連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差は、図18の(a)にみられるように±1mm以内に収まっていた。
No.1スタンドにおけるワークロールベンダー力の増加が板幅変動に及ぼす影響を表したグラフ No.1スタンドにおける圧延荷重の増加が板幅変動に及ぼす影響を表したグラフ No.1−No.2スタンド間の張力の増加が板幅変動に及ぼす影響を表したグラフ ワークロールベンダー力の増加が最終スタンド出側の板幅変動に及ぼす影響を表したグラフ 圧延荷重の増加が最終スタンド出側の板幅変動に及ぼす影響を表したグラフ スタンド間張力の増加が最終スタンド出側の板幅変動に及ぼす影響を表したグラフ 連続焼鈍での板幅変化量と板幅の関係を表したグラフ 連続焼鈍での板幅変化量と板厚の関係を表したグラフ 連続焼鈍での板幅変化量と材料の変形抵抗の関係を表したグラフ 連続焼鈍での板幅変化量と炉内張力の関係を表したグラフ 連続焼鈍での板幅変化量の板幅に対する比率と伸び率との関係を表したグラフ 実施例1で使用した冷間タンデム圧延機の概略図 実施例1(a)と従来法(b)における連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を表したグラフ 実施例2で使用した冷間タンデム圧延機の概略図 実施例2(a)と従来法(b)における連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を表したグラフ 実施例3で使用した冷間タンデム圧延機の概略図 実施例3(a)と従来法(b)における連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を表したグラフ 実施例4(a)と従来法(b)における連続焼鈍後の板幅の実績値と目標値の差の分布を表したグラフ
符号の説明
1:冷間タンデム圧延機 2:上位コンピュータ
3:プロセスコンピュータ 4:ワークロールベンダー 5:板幅計

Claims (4)

  1. タンデム圧延機の各スタンドにおける圧延荷重,各スタンド間張力,各スタンドにおける形状制御手段の制御量及び圧延前素材の板幅を変数として最終スタンド出側の板幅を表す数式モデルを予め作成するとともに、伸び率を変数として連続焼鈍での板幅の変化量を表す数式モデルをも予め作成し、各スタンドの圧延荷重の予測値,各スタンド間張力の予測値,圧延前素材の板幅の測定値及び連続焼鈍での伸び率の予測値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、連続焼鈍後の板幅が目標値に一致するように第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を設定することを特徴とする冷間タンデム圧延における板幅制御方法。
  2. タンデム圧延機の各スタンドにおける圧延荷重,各スタンド間張力,各スタンドにおける形状制御手段の制御量及び圧延前素材の板幅を変数として最終スタンド出側の板幅を表す数式モデルを予め作成するとともに、伸び率を変数として連続焼鈍での板幅の変化量を表す数式モデルをも予め作成し、各スタンドの圧延荷重,各スタンド間張力及び圧延前素材の板幅を連続的に測定し、これらの測定値及び連続焼鈍での伸び率の予測値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、連続焼鈍後の板幅が目標値に一致するように第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を常時補正することを特徴とする冷間タンデム圧延における板幅制御方法。
  3. タンデム圧延機の各スタンドにおける形状制御手段の変更量を変数として最終スタンド出側の板幅の変化量を表す数式モデルを予め作成するとともに、伸び率を変数として連続焼鈍での板幅の変化量を表す数式モデルをも予め作成し、最終スタンド出側の板幅を連続的に測定し、この測定値及び連続焼鈍での伸び率の予測値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、連続焼鈍後の板幅が目標値に一致するように第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の変更量を常時補正することを特徴とする冷間タンデム圧延における板幅制御方法。
  4. タンデム圧延機の各スタンドにおける圧延荷重,各スタンド間張力,各スタンドにおける形状制御手段の制御量及び圧延前素材の板幅を変数として最終スタンド出側の板幅を表す数式モデルを予め作成するとともに、伸び率を変数として連続焼鈍での板幅の変化量を表す数式モデルをも予め作成し、各スタンドの圧延荷重の予測値,各スタンド間張力の予測値,各スタンドにおける形状制御手段の制御量の予測値及び連続焼鈍での伸び率の予測値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、連続焼鈍後の板幅が目標値に一致するように圧延前素材の板幅を設定することを特徴とする冷間タンデム圧延における板幅制御方法。
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