JP4162622B2 - 冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法 - Google Patents

冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、メッキ原板用にエッジドロップを大きくして冷間圧延する際に発生しがちな板端部の形状不良を抑える冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法に関する。
冷間圧延された金属板は、板幅方向に関する厚み分布が均一であることが要求される。しかし、板幅方向端部近傍では、圧延時の塑性流動に起因してエッジドロップが生じる。エッジドロップを抑制する手段として、ロール胴端部が先細りになったワークロールを板幅方向にシフトさせるテーパ付きワークロールシフト法が通常採用されている。
例えば、複数スタンドで構成される圧延機においてエッジドロップを防止するため、テーパ付きワークロールの最適シフト量を制御することが特許文献1に紹介されている。この方法では、エッジプロフィールを複数のパラメータで表している。そして、圧延時のエッジプロフィールと最終パス出側における目標エッジプロフィールとの差を従属変数とし、圧延前のエッジプロフィールを表すパラメータ及びシフト位置を独立変数とする数式モデルに従ってワークロールの幅方向シフト量を時々刻々調整している。
また、特許文献2では、複数スタンドからなる圧延機でのエッジドロップを制御するため、テーパ付きワークロールの最適シフト量を設定することが開示されている。この方法では、予め求めている数式モデルから最終パス圧延機出側のエッジドロップ量を予測し、予測結果に応じて上流側圧延機のワークロールシフト量を設定している。
ロール胴端部にテーパを付けるためには、ワークロールの研磨が必要とされる。また、板幅が大きく異なる金属板を圧延するとき、ロールシフトに関する圧延機の制約から、板幅に応じて複数のテーパ付きワークロールを使い分ける必要が生じる。その結果、ロール交換が必要となり、通常の圧延に比較して操業性が低下する。さらに、テーパ付きワークロールシフト法では、ワークロールのシフト量を初期設定した後、圧延中にフィードフォワード制御又はフィードバック制御するときワークロールの移動に時間がかかり、応答性が低くなりやすい。
そこで、本発明者等は、テーパ付きワークロールシフトを使用せずにエッジドロップを制御する方法について検討し、圧延荷重及び圧延前の素材プロフィールに応じてエッジドロップ改善量を常時補正又は設定する方法を開発し、特許文献3で紹介した。この方法では、板端からの距離が異なる複数の個所において基準位置に対する板厚の差を複数のパラメータとして冷間圧延される金属板のエッジドロップを表し、これらパラメータを表す数式モデルを予め作成しておく。そして、圧延荷重及び圧延前の素材プロフィールを連続的に測定し、この実測値を変数として数式モデルに基づき、最終スタンド出側のエッジドロップが目標値に一致するように第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数のスタンドにおいてワークロールベンダー,中間ロールベンダー及び中間ロールシフトの一つ又は複数を制御することによりエッジドロップ改善量を常時補正又は設定している。
特開平4−91811号公報 特開平3−243204号公報 特開2000−79410号公報
このエッジドロップ制御により、冷延後のエッジドロップ改善精度は大きく向上し、板幅方向に関して板厚分布の均一性に優れた冷延鋼板が高歩留で製造されるようになった。
ところで、冷延後にメッキされる鋼板では、冷延後のエッジドロップが小さいと、メッキ付着量分布の不均一性によりメッキ後にエッジドロップとは逆の板端部の板厚が厚いエッジアップのプロフィールを生じる場合があり、巻き取り時に耳波が発生する等、形状不良の要因となっている。したがって、メッキ原板においては、メッキ付着量分布の不均一性を補正するために、冷間圧延時のエッジドロップが大きい方が好ましい場合が多い。そのため、冷間圧延時に大きなエッジドロップを狙ったエッジドロップ制御が行われる場合がある。
しかしながら、各スタンドで与える板端からの所要距離における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量が大きいと、スタンド間で耳伸びを生じ、絞り込み事故等の発生要因となる。そこで、各スタンドで与える板端からの所要距離における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量を経験的に余裕をもたせて安全サイド側に設定しているため、目標のエッジドロップが得られない場合がある。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、メッキ原板用にエッジドロップを大きくする際に板端部の形状を表す数式モデルにより板端部の形状を予測し、板端部の形状が所定の範囲内に収まるように冷間圧延におけるエッジドロップ制御を行うことを目的とする。
本発明の冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法は、その目的を達成するため、当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを変数として第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差を表す数式モデルに基づき、前記伸び率差が限界値を超えない範囲でエッジドロップを制御することを特徴とする。
各形状制御手段の初期設定に当っては、板端からの距離が異なる複数の箇所における基準位置に対する板厚の差をエッジドロップとして定義し、タンデム圧延機の各スタンドの圧延荷重,形状制御手段の制御量及び圧延前素材のエッジドロップを変数として最終スタンド出側のエッジドロップを表す数式モデル及び当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを変数として第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差を表す数式モデルを予め作成し、各スタンドの圧延荷重の予測値,圧延前素材のエッジドロップの測定値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、前記伸び率差が限界値を超えない範囲で最終スタンド出側のエッジドロップが目標値に一致するように、第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を設定する。
また、フィードフォワード方式でエッジドロップ制御する場合には、板端からの距離が異なる複数の箇所における基準位置に対する板厚の差をエッジドロップとして定義し、タンデム圧延機の各スタンドの圧延荷重,形状制御手段の制御量及び圧延前素材のエッジドロップを変数として最終スタンド出側のエッジドロップを表す数式モデル及び当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを変数として第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差を表す数式モデルを予め作成するとともに、各スタンドの圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを連続的に測定し、これらの測定値を前記二つの数式モデルに代入し、前記伸び率差が限界値を超えない範囲で最終スタンド出側のエッジドロップが目標値に一致するように、第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を常時補正する。
さらにまた、フィードバック方式でエッジドロップ制御する場合には、板端からの距離が異なる複数の箇所における基準位置に対する板厚の差をエッジドロップとして定義し、タンデム圧延機の各スタンドの形状制御手段の変更量を変数として最終スタンド出側のエッジドロップの変化量を表す数式モデル及び当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを変数として第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差を表す数式モデルを予め作成しておくとともに、最終スタンド出側のエッジドロップを連続的に測定し、この測定値を前記二つの数式モデルに代入し、前記伸び率差が限界値を超えない範囲で最終スタンド出側のエッジドロップが目標値に一致するように、第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を常時補正する。
本発明においては、メッキ原板用にエッジドロップを大きくする際に板端部の形状を表す数式モデルにより板端部の形状を予測し、板端部の形状が所定の範囲内に収まるように冷間圧延におけるエッジドロップ制御を行うので、各スタンド間での形状の悪化による板破断や絞り込みが防止されるとともに、板幅方向に関して板厚の均一性に優れた金属板が高い歩留で製造される。
本発明者等は、メッキ原板用にエッジドロップを大きくする際に、板端部の形状を表す数式モデルにより板端部の形状を予測し、板端部の形状が所定の範囲内に収まるように、タンデム圧延機の各スタンドにおける形状制御手段の制御量を設定または補正することにより、スタンド間における形状悪化を防止しながらエッジドロップを有効に制御する方法について種々調査検討した。
その結果、第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差が当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップと線形関係にあることに着目し、これらの関係を取り込んだ数式モデルにより板端部の板幅中央に対する伸び率差を予測し、この伸び率差が所定の範囲内に収まるようにエッジドロップ制御を行なうことにより、スタンド間における形状悪化を防止しながらメッキ原板用に大きなエッジドロップが得られることを見出した。
以下、本発明を詳細に説明する。
圧延前素材のエッジドロップは、式(1)及び(2)でそれぞれ定義されるFx及びFyで表される。Fx及びFyは、図1に示すように板幅端部から距離x及びyの位置における素材の肉厚減少量を示す。タンデム圧延機の最終スタンド出側のエッジドロップは、式(3)及び(4)でそれぞれ定義されるEx,Eyで表される。Ex及びEyも、図2に示すように板幅方向端部から距離x及びyの位置における肉厚減少量を示す。
(圧延前素材エッジドロップ) Fx=Hk−Hx ・・・・(1)
y=Hk−Hy ・・・・(2)
(最終スタンド出側のエッジドロップ) Ex=hk−hx ・・・・(3)
y=hk−hy ・・・・(4)
式中、Hx,Hy及びHkは板端からそれぞれx,y及びkの距離における圧延前素材の板厚であり、hx,hy及びhkは板端からそれぞれx,y及びkの距離における最終スタンド出側での板厚である。ただし、x<y<kとする。距離x,y及びkは、エッジドロップを適切に表し、且つ精度のよい数式モデルが得られるように経験的に選定される。
最終スタンド出側のエッジドロップに影響する変動要因には、板厚,材質,潤滑状態,圧延荷重,圧延前素材のエッジドロップ等の外乱やワークロールベンダー,中間ロールベンダー,中間ロールシフト,テーパ付きワークロールシフト等の形状制御手段の制御量がある。板厚は重要な品質項目であり、通常は自動板厚制御によってほぼ一定値になるように制御されている。材質及び潤滑状態は最終スタンド出側のエッジドロップに影響するが、その影響の大半は圧延荷重の変動に応じてロール撓み及びロール偏平が変化することにより生じる。したがって、圧延中に最終スタンド出側のエッジドロップに変化をもたらす主要因は、圧延前素材のエッジドロップ,圧延荷重及び形状制御手段の制御量である。
各スタンドにおける圧延荷重が変化すると、圧延反力によるロール撓み及びロール偏平が変化し、当該スタンド出側におけるエッジドロップが変化し、最終スタンド出側のエッジドロップを変化させる。ここで、単位幅当りの圧延荷重とロール撓み量及びロール偏平量とはほぼ線形関係にあり、途中スタンド出側におけるエッジドロップと最終スタンド出側のエッジドロップもほぼ線形関係にあるため、式(3)及び(4)で表される最終スタンド出側のエッジドロップEx及びEyは、図3に示すように単位幅当りの圧延荷重とほぼ線形関係にある。
ワークロールベンダー及び中間ロールベンダーも、圧延荷重と同様にロール撓みを変化させてエッジドロップを変化させるものであり、ワークロールベンダー及び中間ロールベンダーと最終スタンド出側のエッジドロップEx,Eyとの間にそれぞれ図4及び図5に示すように線形関係が成立する。中間ロールシフトはロール間の接触範囲を変更することによりロールの撓み、ひいてはエッジドロップを変化させるものであり、狭いシフト量範囲においては図6に示すように最終スタンド出側のエッジドロップEx,Eyとほぼ線形関係にある。また、圧延前素材のエッジドロップFx,Fyも板端近傍の荷重分布を変化させることにより最終スタンド出側のエッジドロップEx,Eyを変化させるものであり、両者の関係は図7に示すようにほぼ線形関係にある。
したがって、エッジドロップは、次式(5)及び(6)で予測できる。
Figure 0004162622
式中、iは上流スタンド側からiスタンド目の圧延機,nはスタンド数,Wiはiスタンドのワークロールベンダーの制御量,Iiはiスタンドの中間ロールベンダーの制御量,δiはiスタンドの中間ロールシフトの制御量,piはiスタンドの単位幅当りの圧延荷重,a1i,a2i,a3i,a4i,a5,a6,b1i,b2i,b3i,b4i,b5,b6は影響係数を示す。
影響係数a1i,a2i,a3i,a4i,a5,a6,b1i,b2i,b3i,b4i,b5,b6は、板幅,板厚,鋼種等の製造品種によって定まる定数であり、実験又はロールの弾性変形解析と素材の塑性変形解析とを連成させた解析モデルによるシミュレーションからそれぞれ求められる。そして、各影響係数は、板幅,板厚,鋼種等の各区分及びスタンド毎にテーブルを設定し、あるいは、板幅,板厚,鋼種等の関数として数式化される。
同一スタンドにおいては、ワークロールベンダー,中間ロールベンダー及び中間ロールシフトのエッジドロップ制御特性は、図8に示すように非常によく類似しており、式(7)の関係で表すことができる。
1i/a1i=b2i/a2i=b3i/a3i ・・・・(7)
したがって、iスタンドで与える板端からxの距離におけるエッジドロップ増大量(最終スタンド出側)をSxiとすると、Ex及びEyはそれぞれ次式(8)及び(9)で表される。
Figure 0004162622
ここで、b7iは影響係数であり、式(10)で表される。
7i=b1i/a1i ・・・・・・(10)
次に、iスタンド出側の形状を式(11)に示すように、板端からの所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差εeiで評価する。
εei=elei−elci ・・・(11)
式中、eleiはiスタンド出側の板端から所定の距離にある位置の伸び率,elciはiスタンド出側の板幅中央の伸び率である。なお、板端から所定の距離にある位置は、形状を適切に表し、かつ精度の良い数式モデルが得られるように経験的に選定される。
各スタンド出側の形状に及ぼす主要因は、当該スタンドにおける形状制御手段の制御量,圧延荷重及び当該スタンド入側のエッジドロップ量がある。
圧延荷重が変化すると、圧延反力によるロール撓み及びロール偏平が変化し、当該スタンド出側における形状が変化する。ここで、単位幅当りの圧延荷重とロール撓み量及びロール偏平量とはほぼ線形関係にあるため、式(11)で表されるiスタンド出側の伸び率差εeiは、図9に示すように当該スタンドにおける単位幅当りの圧延荷重とほぼ線形関係にある。
ワークロールベンダー及び中間ロールベンダーも圧延荷重と同様にロール撓みを変化させて形状を変化させるものであり、iスタンド出側の伸び率差εeiと当該スタンドにおけるワークロールベンダー及び中間ロールベンダーとの間にそれぞれ図10及び図11に示すように線形関係が成立する。また、中間ロールシフトはロール間の接触範囲を変更することによりロール撓みを変化させて形状を変化させるものであり、狭いシフト範囲においてはiスタンド出側の伸び率差εeiと当該スタンドにおける中間ロールシフトとの間に図12に示すように線形関係が成立する。
次に、当該スタンド入側のエッジドロップ量が変化すると、板端近傍の荷重分布を変化することにより、当該スタンド出側の形状が変化する。iスタンド出側の伸び率差εeiとiスタンド入側のエッジドロップ量はほぼ線形関係にあり、iスタンド入側のエッジドロップ量はi−1スタンドまでのkスタンドの形状制御手段の制御量,kスタンドの単位幅当りの圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップ量とほぼ線形関係にあるので、iスタンド出側の伸び率差εeiは、図13〜15に示すようにそれぞれi−1スタンドまでのkスタンドで与える板端からxの距離における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量Sxk,kスタンドの単位幅当りの圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップ量Fyとほぼ線形関係にある。
したがって、iスタンド出側の伸び率差εeiは、iスタンドまでのスタンドで与える最終スタンド出側のエッジドロップ増大量,単位幅当りの圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップの線形和で表され、式(12)で予測することができる。
Figure 0004162622
ここで、c1k,c2k,c3,c4は影響係数を示す。
影響係数c1k,c2k,c3,c4は、板幅,板厚,鋼種等の製造品種によって定まる定数であり、実験又はロールの弾性変形解析と素材の塑性変形解析とを連成させた解析モデルによるシミュレーションからそれぞれ求められる。そして、各影響係数は、板幅,板厚,鋼種等の各区分及びスタンド毎にテーブルを設定し、あるいは、板幅,板厚,鋼種等の関数として数式化される。
タンデム圧延機における各形状制御手段の初期設定に当っては、各スタンドの圧延荷重Piを予測し、圧延荷重の予測値Pi及び板幅wから式(13)に従って単位幅当りの圧延荷重piを算出するとともに、圧延前の素材プロフィールの測定値から式(1)及び(2)に従ってFx及びFyを算出する。そして、式(8)及び(9)で表されるEx及びEyがそれぞれ目標値Ex 0及びEy 0となるように、iスタンドで与える板端から距離xの位置における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量Sxiを設定する。
i=Pi/w ・・・・(13)
圧延荷重の予測値Piは、当該コイルまでの圧延荷重の実績値より学習計算により求められる。また、圧延前の素材プロフィールとしては前工程での測定値を使用することができる。
フィードフォワード方式でエッジドロップを制御する場合には、各スタンドの圧延荷重Pi及び圧延前の素材プロフィールを連続的に測定し、圧延荷重の測定値Pi及び板幅wから式(13)に従って単位幅当りの圧延荷重piを算出するとともに、式(1)及び(2)に従ってFx及びFyを算出する。そして、式(8)及び(9)で表されるEx及びEyがそれぞれ目標値Ex 0及びEy 0となるように、iスタンドで与える板端から距離xの位置における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量Sxiを常時補正する。ここで、圧延前の素材プロフィールの測定には、板幅方向に関して移動可能なX線板厚計等が使用される。
また、フィードバック方式でエッジドロップを制御する場合には、タンデム圧延機の最終スタンド出側のエッジドロップの変化量がエッジドロップ増大量Sxiと線形関係にあるので、式(8),(9)に代わり式(14),(15)に従ったエッジドロップ制御式を使用する。この場合には、タンデム圧延機の最終スタンド出側のプロフィールを連続的に測定し、式(3)及び(4)に従ってEx及びEyの値Ex 1及びEy 1を算出する。そして、式(14)及び(15)で表されるEx及びEyがそれぞれ目標値Ex 0及びEy 0となるように、iスタンドで与える板端から距離xの位置における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量Sxiを常時補正する。ここで、タンデム圧延機の最終スタンド出側のプロフィールの測定には、板幅方向に関して移動可能なX線板厚計等が使用される。
Figure 0004162622
タンデム圧延機の各スタンドにおけるエッジドロップ増大量Sxiが大き過ぎる場合には、スタンド間形状が悪化し、板破断や絞り込みを生じる危険がある。そこで、式(12)で示した伸び率差εeiに上限値εei MAXを設け、上限値εei MAXを超えないようにエッジドロップ増大量Sxiを設定又は常時補正することにより、スタンド間の形状悪化を防止できる。上限値εei MAXの設定によってエッジドロップの目標値Ex 0及びEy 0が得られない場合、式(16)で示す評価関数J1を導入し、評価関数J1が最小となるように各スタンドにおけるエッジドロップ増大量Sxiを設定又は常時補正する。
1=wx(Ex−Ex 02+wy(Ey−Ey 02 ・・・・(16)
式中、wx,wyは重み係数を示す。
4スタンド以上のタンデム圧延機でエッジドロップの目標値Ex 0及びEy 0が得られる場合、各スタンドにおけるエッジドロップ増大量Sxiに関しては任意の組合せを採用できる。しかし、途中形状を考慮し、例えば式(17)に示すような評価関数J2を導入し、評価関数J2が最小となるように各スタンドにおけるエッジドロップ増大量Sxiを設定又は常時補正することが好ましい。
Figure 0004162622
各スタンドにおけるエッジドロップの増大量Sxiに対するワークロールベンダーの制御量Wi,中間ロールベンダーの制御量Ii,中間ロールシフトの制御量δiは、任意の組合せで設定又は補正できる。しかし、応答性を考慮して、中間ロールシフトよりもワークロールベンダー及び中間ロールベンダーの制御量を優先させることが好ましい。
以上の説明では、板端から距離の異なる2点の位置において基準位置に対する板厚差でエッジドロップを定義し、各形状制御手段を補正している。しかし、本発明はこれに拘束されるものではなく、板幅方向3箇所以上の位置において基準位置に対する板厚差でエッジドロップを定義する場合でも、式(16)及び(17)と同様な評価関数を用いてエッジドロップを制御する。
さらに、本発明によるエッジドロップ制御方法は、テーパ付きワークロールシフトを用いたエッジドロップ制御でも同様に使用される。
エッジドロップの最適な制御方法は、プリセット制御+フィードフォワード制御、又はプリセット制御+フィードバック制御である。プリセット制御は、各形状制御手段の制御量を初期設定するものであり、圧延の初期からエッジドロップを制御していくために欠かせない。また、圧延中には、圧延荷重及び素材のプロフィールが変動するので、圧延後のプロフィールも変動する。これに対応して、圧延中に各形状制御手段の制御量を補正する制御として、フィードフォワード制御及びフィードバック制御がある。フィードフォワード制御は、制御の時間遅れがフィードバック制御よりも少ない利点があるが、制御モデルの誤差を生じ易い。精度面では、フィードバック制御の方が優れている。
実施例1(プリセット制御)
製品板厚0.5〜2.0mmの普通鋼メッキ原板の製造に際し、請求項2に従ったエッジドロップ制御法を実施した。
本実施例では、図16に示すように4スタンド1〜4を備えたタンデム圧延機5を使用した。圧延条件,各スタンドの圧延荷重の予測値,圧延前素材のプロフィール情報を上位コンピュータ9に入力した。プロセスコンピュータ10では、製品品種毎に予め求められている影響係数に基づき上位コンピュータ9からの情報に応じてNo.1〜3スタンドにおけるエッジドロップの最適増大量を算出し、形状制御手段11を介してプリセットした。
板端から3mmの近傍でメッキ付着量が多くなり、メッキ後にエッジアップを生じやすいので、x=3mmに設定した。また、メッキ後に板端から20mmの近傍で板厚が薄くなりやすいので、y=20mmとした。本実施例の圧延条件では、エッジドロップ制御によって板厚が変わらない範囲が板端から100mmよりも板幅中央側にあることから、エッジドロップ量評価の基準点をk=100mmに設定した。
圧延前素材のエッジドロップを式(18)及び(19)に示すF3,F20で定義し、最終スタンド出側のエッジドロップを式(20)及び(21)に示すE3,E20で定義した。E3,E20は、それぞれ式(22)及び(23)で表される。
Figure 0004162622
圧延前素材のプロフィール情報から、式(18)及び(19)に従ってF3及びF20を算出した。また、式(24)に従って圧延開始時の各スタンドにおける圧延荷重を学習計算し、圧延荷重の予測値Piと板幅wから式(13)に従って単位幅当りの圧延荷重piを算出した。
i=(1−α)Pi’+αPiLAST ・・・・(24)
ここで、Pi’は学習計算で予測した前コイルの圧延開始時のiスタンドの圧延荷重の予測値であり、PiLASTは前コイルの圧延開始時のiスタンドの圧延荷重の実績値である。また、αは実績値PiLASTの学習計算への取込み比率を表す係数であり、本実施例ではα=0.1とした。
また、スタンド間形状の悪化による板破断や絞り込みを防止するため、各製造品種毎に式(25)で示される各スタンドにおける板端から20mmの距離における伸び率差εeiに上限値εei MAXを設定した。
Figure 0004162622
上限値εei MAXの設定によって、エッジドロップE3,E20の目標値E3 0,E20 0が得られない場合、式(26)に示す評価関数J1を導入し、評価関数J1が最小となるように各スタンドで与える板端から3mmの距離における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量S3iを決定した。
1=w3(E3−E3 02+w20(E20−E20 02 ・・・(26)
式中の重み係数w3及びw20は、それぞれw3=1及びw20=1とした。
エッジドロップの目標値E3 0,E20 0が得られる場合、各スタンドにおけるエッジドロップ増大量S3iに関しては任意の組合せを採用できるが、途中形状を考慮して式(27)の評価関数J2を導入し、評価関数J2が最小となるように各スタンドにおけるエッジドロップ増大量S3iを設定した。
Figure 0004162622
実施例1で得られた圧延開始時に相当する部分についてエッジドロップの実績値を目標値E3 0,E20 0と比較して図17,18に示す。他方、特許文献3で紹介したエッジドロップ制御方法(従来法)による圧延開始時に相当する部分についてのエッジドロップの実績値を目標値E3 0,E20 0と比較して図19,20に示す。図19,20にみられるように、従来法では各スタンドにおけるエッジドロップ増大量の上限値S3i MAXを余裕をもたせて安全サイド側で設定しているので、エッジドロップの実績値は目標値E3 0,E20 0に比較して小さい傾向にあり、特にE3については目標値E3 0との差が20μmを超える場合もあった。これに対し、実施例1におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0,E20 0の差は、図17,18にみられるように±6μm以内に収まっていた。
実施例2(フィードフォワード制御)
製品板厚0.5〜2.0mmの普通鋼メッキ原板の製造に際し、請求項3に従ったエッジドロップ制御法を実施した。
本実施例では、図21に示すように4スタンド1〜4を備えたタンデム圧延機5を使用した。圧延条件を上位コンピュータ9に入力した。圧延開始後、各スタンドの圧延荷重を荷重計7で連続測定するとともに、板幅方向に移動可能なX線板厚計8によって、圧延中の鋼板6の圧延前プロフィールを連続的に測定し、測定値を上位コンピュータ9に入力した。プロセスコンピュータ10では、製品品種毎に予め求められている影響係数に基づき上位コンピュータ9からの情報に応じてNo.1〜3スタンドにおけるエッジドロップの最適増大量を算出し、算出値を形状制御手段11に入力し、常時補正した。
実施例1と同様に、x=3mm,y=20mm,k=100mmに設定し、F3,F20,E3,E20をそれぞれ式(18)〜(21)で定義した。E3,E20は、それぞれ式(22)及び(23)で表される。
連続的に測定された鋼板6の圧延前プロフィールから、式(18)及び(19)に従ってF3及びF20を算出した。
また、スタンド間形状の悪化による板破断や絞り込みを防止するため、各製造品種毎に式(25)で示した各スタンドにおける板端から20mmの距離における伸び率差εeiに上限値εei MAXを設定した。
上限値εei MAXの設定によって、エッジドロップE3,E20の目標値E3 0,E20 0が得られない場合、式(26)に示す評価関数J1を導入し、評価関数J1が最小となるように各スタンドで与える板端から3mmの距離における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量S3iを決定した。式中の重み係数w3及びw20は、それぞれw3=1及びw20=1とした。
エッジドロップの目標値E3 0,E20 0が得られる場合、各スタンドにおけるエッジドロップ増大量S3iに関しては任意の組合せを採用できるが、途中形状を考慮して式(27)の評価関数J2を導入し、評価関数J2が最小となるように各スタンドにおけるエッジドロップ増大量S3iを設定した。
実施例2で得られたエッジドロップの実績値を目標値E3 0,E20 0と比較して図22,23に示す。他方、特許文献3で紹介したエッジドロップ制御方法(従来法)によるエッジドロップの実績値を目標値E3 0,E20 0と比較して図24,25に示す。図24,25にみられるように、従来法では各スタンドにおけるエッジドロップ増大量の上限値S3i MAXを余裕をもたせて安全サイド側で設定しているので、エッジドロップの実績値は目標値E3 0,E20 0に比較して小さい傾向にあり、特にE3については目標値E3 0との差が20μmを超える場合もあった。これに対し、実施例2におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0,E20 0の差は、図22,23にみられるように±6μm以内に収まっていた。
実施例3(フィードバック制御)
製品板厚0.5〜2.0mmの普通鋼メッキ原板の製造に際し、請求項4に従ったエッジドロップ制御法を実施した。
本実施例では、図26に示すように4スタンド1〜4を備えたタンデム圧延機5を使用した。圧延条件を上位コンピュータ9に入力した。圧延開始後、板幅方向に移動可能なX線板厚計8によって鋼板6の最終スタンド出側のプロフィールを連続的に測定し、測定値を上位コンピュータ9に入力した。プロセスコンピュータ10では、製品品種毎に予め求められている影響係数に基づき上位コンピュータ9からの情報に応じてNo.1〜3スタンドにおけるエッジドロップの最適増大量を算出し、算出値を形状制御手段11に入力し、常時補正した。
実施例1,2と同様に、x=3mm,y=20mm,k=100mmに設定し、E3,E20をそれぞれ式(20),(21)で定義した。E3,E20は、それぞれ式(28)及び(29)で表される。
Figure 0004162622
連続的に測定された鋼板6の最終スタンド出側のプロフィールから、式(20)及び(21)に従ってE3及びE20の値E3 1及びE20 1を算出した。
また、スタンド間形状の悪化による板破断や絞り込みを防止するため、各製造品種毎に式(25)で示した各スタンドにおける板端から20mmの距離における伸び率差εeiに上限値εei MAXを設定した。
上限値εei MAXの設定によって、エッジドロップE3,E20の目標値E3 0,E20 0が得られない場合、式(26)に示す評価関数J1を導入し、評価関数J1が最小となるように各スタンドで与える板端から3mmの距離における最終スタンド出側のエッジドロップ増大量S3iを決定した。式中の重み係数w3及びw20は、それぞれw3=1及びw20=1とした。
エッジドロップの目標値E3 0,E20 0が得られる場合、各スタンドにおけるエッジドロップ増大量S3iに関しては任意の組合せを採用できるが、途中形状を考慮して式(27)の評価関数J2を導入し、評価関数J2が最小となるように各スタンドにおけるエッジドロップ増大量S3iを設定した。
実施例3で得られたエッジドロップの実績値を目標値E3 0,E20 0と比較して図27,28に示す。他方、特許文献3で紹介したエッジドロップ制御方法(従来法)によるエッジドロップの実績値を目標値E3 0,E20 0と比較して図29,30に示す。図29,30にみられるように、従来法では各スタンドにおけるエッジドロップ増大量の上限値S3i MAXを余裕をもたせて安全サイド側で設定しているので、エッジドロップの実績値は目標値E3 0,E20 0に比較して小さい傾向にあり、特にE3については目標値E3 0との差が20μmを超える場合もあった。これに対し、実施例3におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0,E20 0の差は、図27,28にみられるように±5μm以内に収まっていた。
2個のパラメータFx,Fyで表した素材のエッジドロップ 2個のパラメータEx,Eyで表した最終スタンド出側のエッジドロップ 単位幅当りの圧延荷重と最終スタンド出側のエッジドロップとの関係 ワークロールベンダーの制御量と最終スタンド出側のエッジドロップとの関係 中間ロールベンダーの制御量と最終スタンド出側のエッジドロップとの関係 中間ロールシフトの制御量と最終スタンド出側のエッジドロップとの関係 同一位置における素材のエッジドロップと最終スタンド出側のエッジドロップとの関係 同一スタンドにおけるワークロールベンダー,中間ロールベンダー及び中間ロールシフトのエッジドロップ制御特性を示す比較図 単位幅当りの圧延荷重と当該スタンド出側の形状の関係 ワークロールベンダーの制御量と当該スタンド出側の形状の関係 中間ロールベンダーの制御量と当該スタンド出側の形状の関係 中間ロールシフトの制御量と当該スタンド出側の形状の関係 前段スタンドのエッジドロップ増大量と当該スタンド出側の形状の関係 前段スタンドの単位幅当りの圧延荷重と当該スタンド出側の形状の関係 圧延前素材のエッジドロップFxと当該スタンド出側の形状の関係 実施例1で使用したタンデム圧延機 実施例1におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0との比較 実施例1におけるエッジドロップの実績値と目標値E20 0との比較 従来法におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0との比較 従来法におけるエッジドロップの実績値と目標値E20 0との比較 実施例2で使用したタンデム圧延機 実施例2におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0との比較 実施例2におけるエッジドロップの実績値と目標値E20 0との比較 従来法におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0との比較 従来法におけるエッジドロップの実績値と目標値E20 0との比較 実施例3で使用したタンデム圧延機 実施例3におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0との比較 実施例3におけるエッジドロップの実績値と目標値E20 0との比較 従来法におけるエッジドロップの実績値と目標値E3 0との比較 従来法におけるエッジドロップの実績値と目標値E20 0との比較
符号の説明
1〜4:スタンド 5:タンデム圧延機 6:鋼板 7:荷重計
8:X線板厚計 9:上位コンピュータ 10:プロセスコンピュータ
11:形状制御手段

Claims (4)

  1. 当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを変数として第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差を表す数式モデルに基づき、前記伸び率差が限界値を超えない範囲でエッジドロップを制御することを特徴とする冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法。
  2. 板端からの距離が異なる複数の箇所における基準位置に対する板厚の差をエッジドロップとして定義し、タンデム圧延機の各スタンドの圧延荷重,形状制御手段の制御量及び圧延前素材のエッジドロップを変数として最終スタンド出側のエッジドロップを表す数式モデル及び当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを変数として第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差を表す数式モデルを予め作成し、各スタンドの圧延荷重の予測値,圧延前素材のエッジドロップの測定値をそれぞれ前記二つの数式モデルに代入し、前記伸び率差が限界値を超えない範囲で最終スタンド出側のエッジドロップが目標値に一致するように、第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を設定することを特徴とする冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法。
  3. 板端からの距離が異なる複数の箇所における基準位置に対する板厚の差をエッジドロップとして定義し、タンデム圧延機の各スタンドの圧延荷重,形状制御手段の制御量及び圧延前素材のエッジドロップを変数として最終スタンド出側のエッジドロップを表す数式モデル及び当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを変数として第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差を表す数式モデルを予め作成するとともに、各スタンドの圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを連続的に測定し、これらの測定値を前記二つの数式モデルに代入し、前記伸び率差が限界値を超えない範囲で最終スタンド出側のエッジドロップが目標値に一致するように、第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を常時補正することを特徴とする冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法。
  4. 板端からの距離が異なる複数の箇所における基準位置に対する板厚の差をエッジドロップとして定義し、タンデム圧延機の各スタンドの形状制御手段の変更量を変数として最終スタンド出側のエッジドロップの変化量を表す数式モデル及び当該スタンドまでの形状制御手段の制御量,圧延荷重及び圧延前素材のエッジドロップを変数として第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのスタンド出側における板端から所定の距離にある位置の板幅中央に対する伸び率差を表す数式モデルを予め作成しておくとともに、最終スタンド出側のエッジドロップを連続的に測定し、この測定値を前記二つの数式モデルに代入し、前記伸び率差が限界値を超えない範囲で最終スタンド出側のエッジドロップが目標値に一致するように、第1スタンドから最終の1段手前のスタンドまでのうちの複数スタンドにおける形状制御手段の制御量を常時補正することを特徴とする冷間圧延におけるエッジドロップ制御方法。
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