JPWO2009093465A1 - 摩擦伝動ベルト - Google Patents

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Abstract

ベルト本体の内周側に設けられた圧縮ゴム層がプーリに接触するように巻き掛けられる摩擦伝動ベルトにおいて、ベルト走行時の騒音低減と耐久性との両立を図れるような構成を得る。圧縮ゴム層を、短繊維を含まない構成として、且つ該圧縮ゴム層の少なくともプーリ接触面の表面粗さをRaで3μm以上にする。

Description

本発明は、ベルト本体の内周側に設けられた圧縮ゴム層がプーリに接触するように巻き掛けられて動力を伝達する摩擦伝動ベルトに関し、騒音低減及び長寿命化の技術分野に属する。
従来より、エンジンやモータなどの駆動力を被駆動側に伝える構成として、駆動側及び被駆動側の回転軸にプーリを連結し、これらのプーリに摩擦伝動ベルトを巻き掛ける構成が広く知られている。このような摩擦伝動ベルトには、高い動力伝達能力が要求される一方、ベルト走行時の静粛性も要求される。このような要求を満たすためには、ベルト表面の摩擦係数を所定の動力伝達能力が確保できる程度に低減する必要がある。例えば、上記摩擦伝動ベルトがVリブドベルトの場合には、特許文献1などに開示されるように、プーリに接触する圧縮ゴム層にベルト幅方向に配向した短繊維が混入されて補強されており、その短繊維がベルト表面から突出していることによりベルト表面の摩擦係数が低減され、低発音性及び耐摩耗性の向上が図られている。
なお、上記特許文献1には、圧縮ゴム層の短繊維が脱落したり摩滅したりした場合でも、摩擦係数の低減効果が得られるように、熱硬化性樹脂の粉末を配合したゴム組成物を用いる構成が開示されている。
特開2006−266280号公報
ところで、上述のように、圧縮ゴム層に短繊維が混入された摩擦伝動ベルトでは、該短繊維によって摩擦係数を低減できる反面、圧縮ゴム層がベルト走行時に屈曲を繰り返すと、細長い短繊維の周りのゴム層にクラックが発生しやすくなる。すなわち、上記短繊維が混入された摩擦伝動ベルトでは、ベルト走行時の騒音低減を図れるものの、短繊維を混入していないベルトに比べて屈曲疲労性が劣るという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ベルト本体の内周側に設けられた圧縮ゴム層がプーリに接触するように巻き掛けられる摩擦伝動ベルトにおいて、ベルト走行時の騒音低減と耐久性との両立を図れるような構成を得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る摩擦伝動ベルトでは、プーリに接触する圧縮ゴム層に短繊維が含まれない構成として、且つ該圧縮ゴム層のプーリ接触面の表面粗さをRaで3μm以上にすることで、耐久性の向上と、摩擦係数の低減による騒音低減とを両立させるようにした。
具体的には、第1の発明では、ベルト本体の内周側に設けられた圧縮ゴム層がプーリに接触するように巻き掛けられて動力を伝達する摩擦伝動ベルトを対象とする。そして、上記圧縮ゴム層には、短繊維が含まれておらず、且つ該圧縮ゴム層の少なくともプーリ接触面の表面粗さがRaで3μm以上であるものとする。
この構成により、圧縮ゴム層に短繊維が含まれないため、ベルト走行によってベルトが屈曲を繰り返しても、短繊維に起因してクラックが発生することがないので、ベルトの屈曲疲労性を向上できる。そして、上記圧縮ゴム層のプーリ接触面の表面粗さをRaで3μm以上にすることで、該圧縮ゴム層のプーリ接触面とプーリの表面との摩擦係数を低減することができ、後述する表2に示すように、ベルト走行時に発生する騒音(スリップ音)を低減することができる。
上述の構成において、上記圧縮ゴム層には、パウダー状の樹脂粉体が混入されているものとする(第2の発明)。このように、従来のような短繊維ではなく、パウダー状の樹脂粉体を圧縮ゴム層内に混入することで、短繊維を用いる場合に比べてクラックの発生を抑えてベルトの屈曲疲労性を向上できるとともに、上記第1の発明のようなプーリ接触面の表面粗さ(Raで3μm以上)を容易に実現することが可能となる。
一方、上記圧縮ゴム層の全体にパウダー状の樹脂粉体を混入するのではなく、上記圧縮ゴム層におけるプーリ接触面側に表面層を設けて、該表面層にパウダー状の樹脂粉体を混入するようにしてもよい(第3の発明)。
こうすることで、圧縮ゴム層内の全体にパウダー状の樹脂粉体を分散させる必要がなくなるため、製造が容易になるとともに、表面層以外には樹脂粉体が混入されないので、表面層以外で該樹脂粉体に起因してクラックが発生することはなく、該表面層以外の部分における屈曲疲労寿命のさらなる向上を図ることができる。したがって、上述の構成にすることで、圧縮ゴム層全体に樹脂粉体が混入される場合に比べて、ベルトの耐久性を向上することができる。
また、上記樹脂粉体は、平均粒径が45μm以上であるのが好ましい(第4の発明)。これにより、表2に示すように、圧縮ゴム層のプーリ接触面の表面粗さを確実にRaで3μm以上にすることができ、上記第1の発明の構成を確実且つ容易に実現することができる。
また、上記樹脂粉体は、引張弾性率が1000MPa以上であるのが好ましい(第5の発明)。圧縮ゴム層に混入された樹脂粉体を表面に露出させるために、ベルトの製造時に研削加工を行うが、上記樹脂粉体の引張弾性率を上述の範囲にすることで、引張弾性率が低い場合に比べて多くの樹脂粉体を圧縮ゴム層の表面に残すことが可能となる。また、上述のような引張弾性率を有する樹脂粉体を用いることで、ベルト走行時に、上記樹脂粉体がプーリの表面と接触した場合の摩耗量も引張弾性率が低い場合に比べて低減することができる。
また、上記樹脂粉体は、超高分子量ポリエチレンであるのが好ましい(第6の発明)。このように、比較的、低コストで、且つ摩擦係数の低い材料を用いることで、摩擦伝動ベルトのコスト低減を図れるとともに、ベルト走行時のスリップ音の発生をより確実に防止することができる。
また、上記表面層の厚みは、15μm以上であるのが好ましい(第7の発明)。こうすることで、表面層が多少、摩耗しても、該表面層全てが摩滅して摩擦係数が急増するのを防止でき、騒音低減効果を比較的、長時間、持続することができる。
さらに、上記ベルト本体が、Vリブドベルト本体であるのが好ましい(第8の発明)。これにより、一般的に、自動車のエンジンまわりの補機に動力を伝達する場合などに用いられるVリブドベルトにおいて、ベルト走行時の騒音を低減しつつ、耐久性の向上を図ることができ、特に有用である。
以上より、本発明に係る摩擦伝動ベルトによれば、圧縮ゴム層に短繊維を含むことなく、該圧縮ゴム層のプーリ接触面の表面粗さをRaで3μm以上としたため、屈曲疲労寿命の向上と騒音低減との両立を図ることができる。特に、上記圧縮ゴム層内に平均粒径が45μm以上の樹脂粉体を混入することで、上述の構成を確実且つ容易に実現できる。また、上記樹脂粉体を引張弾性率が1000MPa以上の材料とすることで、ベルト製造時に上記構成を容易に実現できるとともに、プーリ表面との接触による摩耗量も低減できる。さらに、上記樹脂粉体を超高分子量ポリエチレンとすることで、コスト低減を図りつつ、騒音低減効果も高めることができる。
一方、上記圧縮ゴム層におけるプーリ接触面側に表面層を設け、該表面層にのみ樹脂粉体を混入することで、ベルトの耐久性の向上を図れる。そして、上記表面層の厚みを15μm以上にすることで、比較的長時間、騒音低減効果を持続できる。
図1は、本発明の実施形態1に係る摩擦伝動ベルトの一例であるVリブドベルトの概略構成を示す斜視図である。 図2は、実施形態2に係るVリブドベルトのリブ部の部分拡大断面図である。 図3は、耐摩耗性試験用ベルト走行試験機のプーリレイアウトを示す図である。 図4は、屈曲寿命評価試験用ベルト走行試験機のプーリレイアウトを示す図である。 図5は、騒音測定試験用ベルト走行試験機のプーリレイアウトを示す図である。
符号の説明
B Vリブドベルト(摩擦伝動ベルト)
10 Vリブドベルト本体
11 接着ゴム層
12,22 圧縮ゴム層
13,23 リブ部
15 樹脂粉体
16 心線
17 背面帆布層
24 表面層
25 本体層
30,40,50 ベルト走行試験機
31,41,51 駆動プーリ
32,42,52 従動プーリ
43 リブプーリ
53,54 アイドラプーリ
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
本発明の実施形態1に係る摩擦伝動ベルトの一例としてVリブドベルトBを図1に示す。このVリブドベルトBは、Vリブドベルト本体10と、このVリブドベルト本体10の上面(背面、外周面)側に積層された背面帆布層17とを備えており、上記Vリブドベルト本体10は、横断面で見て略矩形状の接着ゴム層11と、該接着ゴム層11の下面側、すなわちVリブドベルト本体10の下面(底面、内周面)側に積層された圧縮ゴム層12とからなる。
上記背面帆布層17は、ナイロンや綿等の織布にゴムを溶剤に溶かしたゴム糊による接着処理が施されてVリブドベルト本体10(接着ゴム層11)の背面に貼付されている。これにより、上記背面帆布層17は、ベルト背面がフラットなプーリ(例えば、背面アイドラなど)に当接するように巻き掛けられた場合の動力伝達の一端を担っている。
一方、上記接着ゴム層11は、耐熱性及び耐候性に優れたエチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)等のゴム組成物からなり、該接着ゴム層11内には、ベルト長さ方向に延び且つベルト幅方向に所定ピッチをあけて並ぶように螺旋状に巻かれた複数の心線16が埋設されている。なお、この心線16は、ポリエステル(PET)繊維等からなる複数の単糸を撚り合わせることによって構成されている。
上記圧縮ゴム層12は、主体ゴムとしてのEPDMを含むゴム組成物によって構成されていて、カーボンブラック等に加えて、引張弾性率が1000MPa以上で且つ平均粒子径が45μm以上のパウダー状の樹脂粉体15が分散するように混入されている。本実施形態では、この樹脂粉体15の平均粒子径を45μm以上としているが、該樹脂粉体15の平均粒子径は、クラック発生による走行寿命の低下を防止する観点から、165μm以下であるのがより好ましい。なお、本実施形態に係るVリブドベルトBでは、従来のVリブドベルトに含まれているような短繊維は配合されていない。
上記樹脂粉体15は、原料ゴム(EPDM)100重量部に対して例えば30重量部の割合で配合されている。この樹脂粉体15の配合量としては、原料ゴム(EPDM)100重量部に対して20〜60重量部の割合であるのが好ましい。この範囲で上記樹脂粉体15を配合することは、ベルト表面にRaで3μm以上という表面粗さを得るとともに、クラックの発生による走行寿命の低下を防止するうえで有利となる。上記樹脂粉体15は、例えば、ナイロンやアラミド、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)からなる。
ここで、上記樹脂粉体15の引張弾性率は、当該樹脂粉体15を構成している樹脂と同じ樹脂を用いて成形されたテストピースについて、ASTM試験法D638に従って引張弾性率を測定することにより求められる。
また、上記圧縮ゴム層12の下面側には、それぞれベルト長さ方向に延びる複数条のリブ部13,13,…(本実施形態では3条)がベルト幅方向に所定ピッチで並ぶように形成されている。これにより、VリブドベルトBをプーリに巻き掛けた場合には、上記圧縮ゴム層12の各リブ部13の側面が該プーリの溝の側面に当接する。
そして、上記圧縮ゴム層12は、上述のような樹脂粉体15を混入することで、プーリとの接触面、すなわち上記リブ部13の表面の表面粗さがRa(算術平均粗さ)で3μm以上になっている。すなわち、上記圧縮ゴム層12に混入された樹脂粉体15は、その一部が表面から突出していて、これにより、表面粗さが上述のような所定の粗さになっている。なお、クラック発生による走行寿命の低下を防止する観点から、上記リブ部13の側面の表面粗さは、Raで70μm以下であるのが好ましい。
次に、上述のように構成されたVリブドベルトBの製造方法の一例について簡単に説明する。
上記VリブドベルトBの製造には、外周面にベルト背面を所定形状に形成する成型面を備えた内金型と、内周面にベルト内面を所定形状に形成する成型面を備えたゴムスリーブとが用いられる。
まず、上記内金型の外周を、接着剤を付着させる処理を施した織布の背面帆布で被覆した後、その上に、接着ゴム層11の背面側部分を形成するための未架橋ゴムシートを巻き付ける。
次いで、その上に、接着剤を付着させる処理を施した心線16をスパイラル状に巻き付けた後、その上に、接着ゴム層11の内面側部分を形成するための未架橋ゴムシートを巻き付け、さらにその上に、圧縮ゴム層12を形成するための未架橋ゴムシートとして、原料ゴムにカーボンブラックなどの充填材や可塑剤などのゴム配合薬品の他、樹脂粉体15を混入したものを重ねる。なお、各未架橋ゴムシートを巻き付ける際には、それぞれの未架橋ゴムシートの巻き付け方向の両端部同士は、重ね合わせないで突き付けとする。
しかる後、上記内金型上の成形体にゴムスリーブを外嵌して、それを成形釜にセットし、内金型を高熱の水蒸気などにより加熱すると共に、高圧をかけてゴムスリーブを半径方向内方に押圧する。このとき、ゴム成分が流動すると共に架橋反応が進行し、心線16及び背面帆布のゴムへの接着反応も進行する。これによって、筒状のベルトスラブが成形される。
そして、内金型からベルトスラブを取り外し、それを筒の長さ方向に数個に分割した後、それぞれの外周を研削してリブ部13を形成する。この際、該リブ部13の側面の表面粗さがRaで3μm以上になるようにリブ部13の側面を研削する。ここで、研削時に、樹脂粉体15をなるべく脱落させずにリブ部13に残すように研削するのが好ましい。これにより、リブ部13の側面に、Raで3μm以上の表面粗さを有する面をより確実に形成することができる。
ここで、上記リブ部13の側面の表面粗さを制御するためには、例えばリブ部13を研削加工する際に用いる研削砥石の番手や研削時の面圧などの研削加工条件を適宜選択したり、上記樹脂粉体15の平均粒子径を適宜選択したりすればよい。
最後に、分割されて外周面上にリブ部が形成されたベルトスラブを所定幅に幅切りし、それぞれの表裏を裏返すことによりVリブドベルトBが得られる。
なお、上記VリブドベルトBの製造方法は、上述のような方法に限らず、リブ部の形状が形成された内型に圧縮ゴム層12から順に積層し、外型との間で加熱しながら押圧するようにしてもよい。その場合にも、上記VリブドベルトBのリブ部13の側面を研削して、樹脂粉体15を露出させることで、表面粗さをRaで3μm以上にする。
以上の構成によれば、従来の短繊維の代わりに、圧縮ゴム層12に樹脂粉体15を混入したため、短繊維の場合のようにベルト走行時の屈曲によってクラックが発生するのを防止でき、ベルトBの耐久性の向上を図れる。しかも、上記圧縮ゴム層12のリブ部13の表面から上記樹脂粉体15が突出して、該リブ部13の表面粗さが所定の粗さ(Raで3μm以上)になっているため、プーリ表面との摩擦係数を低減することができる。これにより、ベルト走行時のスリップ音を低減することが可能となる。
しかも、上記樹脂粉体15の平均粒径が45μm以上の場合に、上述のような上記圧縮ゴム層12のリブ部13の表面粗さを確実且つ容易に実現することができる。また、上記樹脂粉体15は、引張弾性率が1000MPa以上の樹脂粉体である場合、特にUHMWPEの樹脂粉体である場合には、特殊な研削条件を用いなくても研削によってリブ部13からほとんど脱落しないため、上記ベルト製造段階でも表面付近のゴム部分のみを研削によって取り除いて、より多くの樹脂粉体15を残すことができるとともに、ベルト走行時にプーリとの接触によって摩耗する量を低減でき、耐久性の向上を図れる。
さらに、上記樹脂粉体15を、アラミドよりも低コストで、且つナイロンよりも低い摩擦係数を有する超高分子量ポリエチレンによって構成することで、低コストで且つ騒音低減効果の高いVリブドベルトBを得ることができる。
なお、上記実施形態では、Vリブドベルトを対象にしているが、この限りではなく、Vベルトや平ベルトなど、プーリに対してゴム層が接触するベルトであれば、どのようなベルトのゴム層に対して樹脂粉体15を混入してもよい。
《実施形態2》
次に、本発明の実施形態2に係るVリブドベルトの構成について図2に基づいて説明する。図2に示すように、この実施形態2に係るVリブドベルトでは、圧縮ゴム層22のリブ部23が表面層24と本体層25とからなり、該表面層24にのみ、樹脂粉体15が混入されている。なお、その他の構成は、上記実施形態1と同様なので、図2には、リブ部23の断面のみを拡大して示し、以下の説明でも上記実施形態1と同一の部分には同一の符号を付す。
具体的には、圧縮ゴム層22のリブ部23は、表面側の表面層24と本体層25とによって構成されている。この表面層24は、主体ゴムとしてのEPDMを含むゴム組成物に、樹脂粉体15が混入されてなるもので、該樹脂粉体15を含まない本体層25を覆うように設けられている。このように、圧縮ゴム層22の表面側のみに、樹脂粉体15を混入することで、該圧縮ゴム層22の内部での樹脂粉体に起因するクラックの発生を確実に防止することができる。したがって、上記圧縮ゴム層22全体に樹脂粉体15を混入する場合に比べて該圧縮ゴム層22の内部の耐久性を向上することができ、該圧縮ゴム層22全体の耐久性の向上を図れる。
また、上記表面層24の表面も、上記実施形態1と同様、表面粗さがRaで3μm以上になるように形成されている。これにより、プーリの表面との摩擦係数を低減することができ、ベルト走行時のスリップ音の発生を抑制することができる。なお、この実施形態においても、クラック発生による走行寿命の低下を防止する観点から、上記リブ部13の側面の表面粗さは、Raで70μm以下であるのが好ましい。さらに、上記表面層24内に短繊維ではなく、上記実施形態1と同様の樹脂粉体15を混入することで、ベルト走行時のベルトBの屈曲の繰り返しによるクラックの発生を抑制することができ、ベルトBの屈曲疲労寿命を向上できる。
また、上記表面層24は、その厚みが好ましくは15μm以上になるように形成されている。これにより、表面層24が多少、摩耗しても、樹脂粉体15の混入した表面層24が摩滅するのを防止でき、該表面層24によるプーリ表面との摩擦低減、すなわちベルト走行時のスリップ音低減の効果を、比較的長時間、持続することができる。なお、上記表面層24の厚みとしては、15μm〜320μmがより好ましく、20〜150μmが特に好ましい。表面層24が薄すぎると、スリップ音の低減効果や摩耗に対する耐久性が劣る傾向にある一方、表面層24が厚すぎるとクラックの発生により走行寿命が低下する傾向にあるので、上述のような範囲が好ましい。
なお、上述のような構成のVリブドベルトの製造方法は、上記実施形態1のVリブドベルトBの製造方法において、表面層24及び本体層25にそれぞれ対応する未架橋ゴムシートを重ね合わせた状態でリブ形状の金型を用いて加熱押圧する製造方法であってもよいし、圧縮ゴム層の本体層25に対応する未架橋ゴムシートに対して、表面層24に対応する接着剤を塗布した後、樹脂粉体を吹き付けて付着させた状態で加熱押圧する製造方法であってもよい。
Vリブドベルトについて行った試験及びその評価結果について以下で説明する。
(試験評価用ベルト)
以下の実施例1〜12及び比較例1〜3のVリブドベルトを作成した。これらのベルトの配合については表1にもまとめて示す。なお、作成されたVリブドベルトは、いずれも、周長さが1000mm、リブ数が3、リブ高さが2.0mm、横断面のV角度が40度、及び、ピッチが3.56mmである。
<実施例1>
ゴム成分である原料ゴムとしてEPDMを用い、このEPDMの100重量部に対し、カーボンブラック(HAF)を20重量部、カーボンブラック(GPF)を40重量部、軟化剤を14重量部、酸化亜鉛を5重量部、ステアリン酸を1重量部、老化防止剤を2.5重量部、架橋剤としての硫黄を2重量部、加硫促進剤を4重量部、配合してなるゴム組成物により圧縮ゴム層を形成した上記実施形態1と同様の構成のVリブドベルトを実施例1とした。
<実施例2>
カーボンブラック(GPF)40重量部の代わりに、カーボンブラック(HAF)を60重量部にして、樹脂粉体としてのナイロンパウダーを30重量部、配合してなるゴム組成物により圧縮ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを実施例2とした。
<実施例3>
樹脂粉体としてナイロンパウダーの代わりにアラミドパウダーを30重量部、配合してなるゴム組成物により圧縮ゴム層を形成したことを除いて実施例2と同一構成のVリブドベルトを実施例3とした。
<実施例4>
樹脂粉体としてナイロンパウダーの代わりにUHMWPEパウダーCを30重量部、配合してなるゴム組成物により圧縮ゴム層を形成したことを除いて実施例2と同一構成のVリブドベルトを実施例4とした。
<実施例5>
樹脂粉体としてナイロンパウダーの代わりにUHMWPEパウダーAを30重量部、配合してなるゴム組成物により圧縮ゴム層を形成したことを除いて実施例2と同一構成のVリブドベルトを実施例5とした。
<実施例6>
圧縮ゴム層に厚み15μmの表面層(配合は実施例5と同じ)を形成した上記実施形態2と同様の構成のVリブドベルトを実施例6とした。このとき、圧縮ゴム層の本体層の配合としては、樹脂粉体を配合しないこと以外は表面層の配合と同じ配合とした。また、ベルトの製造方法として、表面層及び本体層にそれぞれ対応する未架橋ゴムシートを重ね合わせた状態でリブ形状の金型を用いて加熱押圧し、さらに所望の表面粗さを得るためにリブ側面を研削する方法を採用した。
<実施例7>
表面層の厚みが20μmであることを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを実施例7とした。
<実施例8>
表面層の厚みが100μmであることを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを実施例8とした。
<実施例9>
表面層の厚みが200μmであることを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを実施例9とした。
<実施例10>
表面層の厚みが300μmであることを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを実施例10とした。
<実施例11>
表面層の厚みが320μmであることを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを実施例11とした。
<実施例12>
表面層の表面粗さRaが異なることを除いて実施例8と同一構成のVリブドベルトを実施例12とした。ここで、この実施例12では、#40の番手の研削砥石によってリブ側面を研削した。なお、この実施例12以外の実施例1〜11及び比較例1〜3のVリブドベルトは、#120の研削砥石によってリブ側面が研削されている。
<比較例1>
ナイロンパウダーの代わりにナイロン短繊維を25重量部、配合してなるゴム組成物により圧縮ゴム層を形成したことを除いて実施例2と同一構成のVリブドベルトを比較例1とした。
<比較例2>
ナイロン短繊維を含まないゴム組成物により圧縮ゴム層を形成したことを除いて比較例1と同一構成のVリブドベルトを比較例2とした。
<比較例3>
樹脂粉体としてのUHMWPEパウダーBを30重量部、配合してなるゴム組成物により圧縮ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを比較例3とした。
Figure 2009093465
ここで、上記EPDMはダウケミカル社のNordel IP4640を用い、上記カーボンブラック(HAF)は東海カーボン(株)のシースト3、上記カーボンブラック(GPF)は東海カーボン(株)のシーストVをそれぞれ用いた。また、上記軟化剤は日本サン石油(株)のサンフレックス2280を、上記酸化亜鉛は堺化学工業(株)の亜鉛華1号を、上記ステアリン酸は日本油脂(株)のビーズステアリン酸椿を、上記老化防止剤は大内新興化学工業(株)のノクラック224を、上記硫黄は鶴見化学工業(株)のオイル硫黄を、上記加硫促進剤は大内新興化学工業(株)のEP−150を、それぞれ用いた。さらに、上記ナイロン短繊維は、旭化成(株)のレオナ66(1mmカット品)を、上記ナイロンパウダーはユニチカ(株)のA1020LPを、上記UHMWPEパウダーAは三井化学(株)のハイゼックスミリオン240Sを、上記UHMWPEパウダーBは三井化学(株)のミペロンXM220を、上記UHMWPEパウダーCはフルオロシール社のインヘンスUH−1500を、上記アラミドパウダーは帝人テクノプロダクツ(株)のTW5011を、それぞれ用いた。
(試験評価方法)
<耐摩耗性試験>
図3は、Vリブドベルトの耐摩耗性試験評価用のベルト走行試験機30のレイアウトを示す。このベルト走行試験機30は、いずれもプーリ径60mmのリブプーリからなる駆動プーリ31及び従動プーリ32を備えている。
上記実施例1〜12及び比較例1〜3の各Vリブドベルトについて、ベルト重量を計測した後、リブ部13,23がプーリ31,32に接触するように該プーリ31,32にVリブドベルトを巻き掛ける。このとき、駆動プーリ31に1177Nのデッドウェイトが付加されるように、該駆動プーリ31を側方に引っ張るとともに、7Wの回転負荷を従動プーリ32にかける。そして、室温(23℃)の下で駆動プーリ31を3500rpmの回転速度で24時間回転させるベルト走行試験を実施した。
ベルト走行後のベルト重量を測定し、下式に基づいて損失摩耗量(%)を算出した。
損失摩耗量(%)=(初期重量−走行後重量)/初期重量×100
<屈曲寿命評価試験>
図4は、Vリブドベルトの屈曲寿命評価用のベルト走行試験機40のレイアウトを示す。このベルト走行試験機40は、上下に配置されたプーリ径120mmのリブプーリからなる駆動プーリ41及び従動プーリ42と、それらの上下方向中間の側方に配置されたプーリ径45mmのリブプーリ43とを備えている。詳しくは、上記駆動プーリ41の上方に、上記従動プーリ42が配置されていて、これらのプーリ41,42に対して正面視で上下方向中間の右側方(図4における紙面右側)にベルト巻き付き角度が90°となるように上記リブプーリ43が配置されている。
上記実施例1〜12及び比較例1〜3の各Vリブドベルトを、上記3つのプーリ41〜43に巻き掛け、リブプーリ43に834Nのセットウェイトが付加されるように該リブプーリ43を側方に引っ張り、雰囲気温度23℃の下で駆動プーリ41を4900rpmの回転速度で回転させるベルト走行試験を実施した。
そして、VリブドベルトBのリブ部13にクラックが発生するまでのベルト走行時間を計測した。この時間が、ベルトの屈曲寿命に対応する。
<騒音測定試験>
図5は、Vリブドベルトの騒音測定用のベルト走行試験機50のレイアウトを示す。このベルト走行試験機50は、上下に配置されたプーリ径120mmのリブプーリからなる駆動プーリ51及び従動プーリ52と、それらの上下方向中間位置に配置されたプーリ径70mmのアイドラプーリ53と、上記駆動プーリ51及び従動プーリ52の上下方向中間の側方に位置するプーリ径55mmのアイドラプーリ54とを備えている。詳しくは、上記駆動プーリ51の上方に、上記従動プーリ52が配置されていて、これらのプーリ51,52に対して正面視で上下方向中間位置に上記アイドラプーリ53が配置され、正面視でその右側方(図5における紙面右側)にアイドラプーリ54が配置されている。そして、上記アイドラプーリ53,54は、それぞれ、ベルト巻き付き角度が90°となるように配置されている。
上記実施例1〜12及び比較例1〜3の各Vリブドベルトを、上記4つのプーリ51〜54に巻き掛け、上記従動プーリ52にはリブ一山あたり2.5kWの負荷がかかるとともに、上記アイドラプーリ54にはリブ一山あたりセットウェイト277Nがかかるように上記アイドラプーリ53,54をセッティングして、上記駆動プーリ51を4900rpmの回転速度で回転させるベルト走行試験を実施した。
また、上記アイドラプーリ53にベルトが接する位置から側方へ約10cmの位置に、騒音計(RION社製、型名「NA−40」)のマイクロホンを設置し、ベルト走行試験時に発生する騒音を測定した。
ここで、ベルト走行中の騒音として、上記駆動プーリ51を一定距離走行させた後、該駆動プーリ51に対して注水(200cc/分)を行った時のスリップ音を検出した。
(試験評価結果)
試験結果を表2に示す。
Figure 2009093465
上記試験結果によれば、圧縮ゴム層22に短繊維が含まれているもの(比較例1)に比べて、樹脂粉体15を圧縮ゴム層22に混入したもの(実施例2〜12及び比較例3)の方が、クラック発生までのベルト走行時間が長く、ベルトの屈曲寿命が延びていることが分かる。しかも、損失摩耗量も、短繊維が混入されているものに比べて、樹脂粉体15を混入したものの方が小さくなっていて、耐久性が向上していることが分かる。
また、圧縮ゴム層22のリブ部23表面(プーリ表面との接触面)の表面粗さがRaで3μmよりも小さいもの(比較例2,3)は、Raで3μm以上のもの(実施例1〜12及び比較例1)に比べて、ベルトのスリップ音が大きいことが分かる。ここで、上記表2におけるRaは、(株)ミツトヨ製のS−3000を用いて測定した。
さらに、上記リブ部23の表面粗さがRaで3μm以上であっても、短繊維や樹脂粉体の混入されていないもの(実施例1)は、短繊維や樹脂粉体が混入されているもの(実施例2〜12及び比較例1)に比べて損失摩耗量が大きくなることも分かる。これは、上記実施例1では、Raを3μm以上にするために、粒子径の大きいカーボンブラック(GPF)を使用しているが、粒子径の大きいカーボンブラックでは補強性能が悪く、耐摩耗性やクラック寿命が低下するためである。なお、粒子径の小さいカーボンブラック(HAF)を用いれば(比較例2)、これらの性能を向上できるが、上述のとおり、表面粗さがRaで3μmよりも小さくなって、スリップ音が増大してしまう。
また、上記表2より、上述のように表面粗さをRaで3μm以上にするためには、樹脂粉体の平均粒子径を45μm以上にすることが有利であると分かる。ここで、平均粒子径は、キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX−200を用いて450倍の倍率で粉体を観察し、そのうちの30個の平均から求めた。
以上のことにより、ベルトのスリップ音(ベルト走行時の騒音)を低減しつつ、ベルトの屈曲寿命を延ばすためには、短繊維を用いることなく、圧縮ゴム層22のリブ部23表面の表面粗さをRaで3μm以上にする必要がある。そして、このRaで3μm以上の表面粗さは、記圧縮ゴム層22に平均粒径45μm以上のパウダー状の粒子部材15を混入するのがよい。こうすれば、Raで3μm以上の表面粗さを確実且つ容易に実現できるとともに、粒子部材15によって損失摩耗量も小さくすることができ、耐久性の向上を図れるからである。
また、上記圧縮ゴム層12の全体に樹脂粉体15を混入するのではなく、該圧縮ゴム層22の表面側に表面層24を設け、該表面層24にのみ樹脂粉体15を混入する場合(実施例6〜12)、表面層24以外のリブ部23には樹脂粉体15が混入されていないため、上記表2に示すとおり、該リブ部23の内部でクラックが発生しにくいのが分かる。したがって、圧縮ゴム層22の表面層24にのみ樹脂粉体15を混入することにより、圧縮ゴム層12(リブ部)全体に樹脂粉体15を混入する場合に比べて、クラック寿命を延ばすことができ、ベルトの屈曲寿命の改善を図れる。
さらに、上述のように、表面層24にのみ樹脂粉体15を混入する場合、表面層24の厚みが20μmより小さいもの(実施例6)に比べて、該表面層24の厚みが20μm以上のもの(実施例7〜12)はベルト走行時のスリップ音が小さく且つ損失摩耗量も小さいことが分かる。よって、上記表面層24の厚みは20μm以上の厚みにするのがより好ましい。ここで、表面層24の厚みは、前述のマイクロスコープを用いて倍率450倍にて観察画像より測定した。
さらに、本実施例で用いた樹脂粉体のように、引張弾性率が1000MPa以上であれば、ベルト製造時に研削しても樹脂粉体15の大部分を、リブ部23の表面に残すことができ、Raで3μm以上の表面粗さを確保できるとともに、圧縮ゴム層22に短繊維を混入した従来のものに比べて耐久性の向上を図ることができる。ここで、上記表2に示す引張弾性率は、樹脂粉体を構成する樹脂と同じ樹脂からなるテストピースについてASTM試験法D638に従って求めたものである。
以上説明したように、本発明における摩擦伝動ベルトは、騒音を低減しつつ、耐久性の向上を図れるので、例えば自動車などにおいてプーリ間に巻き掛けられて動力を伝達するベルトに有用である。

Claims (8)

  1. ベルト本体の内周側に設けられた圧縮ゴム層がプーリに接触するように巻き掛けられて動力を伝達する摩擦伝動ベルトであって、
    上記圧縮ゴム層には、短繊維が含まれておらず、且つ該圧縮ゴム層の少なくともプーリ接触面の表面粗さがRaで3μm以上であることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  2. 請求項1において、
    上記圧縮ゴム層には、パウダー状の樹脂粉体が混入されていることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  3. 請求項1において、
    上記圧縮ゴム層には、そのプーリ接触面側に表面層が形成されていて、
    上記表面層には、パウダー状の樹脂粉体が混入されていることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  4. 請求項2または3において、
    上記樹脂粉体は、平均粒径が45μm以上であることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  5. 請求項2から4のいずれか一つにおいて、
    上記樹脂粉体は、引張弾性率が1000MPa以上であることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  6. 請求項2から5のいずれか一つにおいて、
    上記樹脂粉体は、超高分子量ポリエチレンであることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  7. 請求項3において、
    上記表面層の厚みは、15μm以上であることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  8. 請求項1から7のいずれか一つにおいて、
    上記ベルト本体が、Vリブドベルト本体であることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
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